JP2011093290A - 積層ポリエステルフィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】寸法安定性と干渉縞の抑制、高温高湿度環境下での接着性、インラインコート法での塗布性等に優れた積層ポリエステルフィルムおよび該積層フィルムを用いたPDP用光学フィルターを提供する。
【解決手段】易接着層(CおよびD層)を有するポリエステルフィルムであって、前記C層の層厚みが1〜100nm、C層側の550nmの波長における分光反射率が5.9%以上8.3%以下であり、かつ前記D層側の550nmの波長における分光反射率が3.0%以上6.0%以下である積層ポリエステルフィルム、および前記積層フィルムのC層表面に、少なくとも活性線硬化型樹脂を用いてなる高屈折ハードコート層を有する反射防止層を積層し、他方D層表面に、近赤外線吸収能を有する色素を含有する近赤外線遮蔽層を積層してなる該ハードコート層側の波長400〜600nmにおける表面反射率の平均うねり振幅が1.0%以下である光学フィルター。
【選択図】図1

Description

本発明は、プラズマディスプレイパネルの光学フィルターに用いられる反射防止と近赤外線遮蔽、さらには色調補正機能が統合された光学積層フィルムの基材として用いたときに、干渉縞の抑制および活性線硬化型樹脂からなるハードコート剤との接着性が良好な積層ポリエステルフィルムおよび該積層ポリエステルフィルムを用いた光学フィルターに関する。
プラズマディスプレイパネル( 以下、PDPと略す) の前面に設けられる光学フィルターは、パネルの破損防止、PDP から漏洩する人体や他の電気機器に影響を与える電磁波やリモコンに影響を与える近赤外線の遮蔽、ネオンガスの発光に伴う赤色純度を低下させる波長590nm 付近の可視線吸収による色調補正、太陽光や蛍光灯等の外光の表面での反射ならびに映り込みを防止するための表面反射防止、さらに表面の耐擦傷性や防汚性などの機能が要求されている。代表的なPDP用光学フィルターは、基板となる半強化ガラス板に電磁波遮蔽フィルム、近赤外線遮蔽・色調補正フィルムを粘着剤を介して貼り合わせ、反対面に反射防止フィルムを粘着剤を介して貼り合わせたものが挙げられる。反射防止フィルムとしてはポリエチレンテレフタレート等のフィルム基材にハードコート層を設け、さらにその上に反射防止層として高屈折率層および低屈折率層の薄膜を形成し、光の干渉により反射を防止する方法が行われている( 特許文献1 , 2 など参照) 。また、近赤外線遮蔽フィルムとしてはポリエチレンテレフタレート等のフィルム基材に、近赤外線を吸収する色素を透明高分子樹脂バインダーに分散した組成物をコーティングし、近赤外線を遮蔽する方法が行われている( 特許文献3 , 4 など参照) 。さらに、赤色純度を低下させる590nm 付近の可視線を吸収する色素を近赤外線吸収色素と混ぜて配合することにより色調補正も行われている( 特許文献5 , 6 など参照) 。
最近、PDP 用光学フィルターの低価格化の手段として、部品点数の削減が行われるようになり、その一つの方法として、反射防止フィルムの反射防止層と反対側の面に近赤外線遮蔽層を設けることで、一つのフィルムに反射防止(AR)と近赤外線遮蔽(NIR)、さらに色調補正機能の統合化が図られている( 特許文献7 など参照) (以下、上記フィルムをAR/NIR機能統合フィルムと略す)。特に、反射防止層の低反射率化、薄膜化、低価格化などの要求が高く、高屈折率のハードコート層を直接ポリエステルフィルム上に付与し、その上に低反射率層を設けた反射防止フィルムが検討されるようになってきた。
しかしながら、これらの反射防止層は表面反射率が十分に低いわけではないため反射防止性能が不十分である。このような構成のフィルムでは、ポリエチレンテレフタレートからなる基材フィルムとその表面に設けられるプライマー層あるいはハードコート層および近赤外遮蔽層との間に、屈折率差のある明確な界面が存在するために、視認性に問題、すなわち、ある角度から見た時に部分的な虹彩状反射が発生し視認性に支障をきたす問題や、接着性不良などの問題があった。ハードコート層との接着性を改良するためにポリエステルフィルムに易接着層を設けた場合には、接着性は向上するものの、一般的に基材のポリエステルフィルムよりも低い屈折率である易接着層と高屈折率ハードコート層との屈折率差が更に大きくなるため、上記と同様に干渉縞を解消することは困難であった。
このようなポリエステルフィルムに高屈折率のハードコート層を設けたときに生じる干渉縞の抑制方法については、易接着層で用いる樹脂にフルオレン基などの芳香族置換基を含むモノマーを共重合して、樹脂自体の屈折率を高める検討も行われている(特許文献8)。しかし結晶配向が完了する前のポリエステルフィルムに必要に応じてコロナ放電処理を施し、易接着塗剤を塗布、乾燥後、延伸、熱処理を施して結晶配向を完了させる方法、いわゆるインラインコート法では高屈折率樹脂の水分散体が必要であるにも関わらず、高屈折率樹脂は剛直な化学構造となることが多く、樹脂の水分散化のために親水性の高いスルホン酸塩基を多量に使用しなければならないため、高温高湿度環境下での接着性に問題があった。またフルオレン基を共重合した樹脂は一般的にガラス転移温度が高いものとなり易いため、延伸追従性が乏しく、インラインコート法での塗布性が悪化したり、易接着層に微細な亀裂が生じてフィルムヘイズが悪化するなどの問題点があった。
また、酸化チタン粒子など高屈折率の金属酸化物微粒子を含む易接着層をポリエステルフィルム上に設けて易接着層の屈折率を高める検討が行われているが(特許文献9)、通常のインラインコート法では、粒子突起による表面散乱や、凝集粒子あるいは粒子とバインダー界面のボイドの発生によってフィルムヘイズが悪化するなどの問題が生じやすい。
また、水溶性のチタンキレート化合物やジルコニウム化合物を含む易接着層をポリエステルフィルム上に設けて易接着層の屈折率を高める検討も行われているが(特許文献10)、これらキレート化合物に占めるチタンやジルコニウムの含有量は低く、屈折率の向上には多量のキレート化合物の添加が必要であり、また金属キレート化合物は熱処理で分解するため、条件によってはこの分解物が易接着層に異物を生じさせるなど反射防止フィルムとしたときの品位を低下させる懸念があった。
一方、近年のPDPの高精細化により、赤外線隠蔽層と基材フィルム間においても界面による干渉縞が外観を悪化させる事が問題となってきており、ハードコート層側のみでなく、赤外線隠蔽層側においても接着性と干渉縞を改善する事が必要となってきている。
特開2000−108238号公報 特開平11−60637号公報 特開平11−326631号公報 国際公開第97/38855号パンフレット 特開昭58−153904 号公報 特開2000−275432号公報 特開2002−138203号公報 特開平10−110091号公報 特開2001−330708号公報 特開2005−097571号公報
PDP用光学フィルターの基材として用いたときの高い加工適正と干渉縞の抑制およびハードコート層との接着性に優れた光学用易接着フィルムであって、干渉縞の抑制のみならず、高温高湿度環境下での接着性や、インラインコート法での塗布性等に優れた特性を併せ持つ積層ポリエステルフィルムおよび該積層フィルムを用いたPDP用光学フィルターを提供することである。
(1)易接着層(CおよびD層)を有するポリエステルフィルムであって、前記C層の層厚みが1〜100nm、C層側の550nmの波長における分光反射率が5.9%以上8.3%以下であり、かつ前記D層側の550nmの波長における分光反射率が3.0%以上5.9%以下である積層ポリエステルフィルム。
(2)前記C層がフルオレン骨格を有するポリエステル樹脂(A)を含有し、かつ前記ポリエステル樹脂(A)が、スルホン酸塩基を有するジカルボン酸成分(Aa−3)を有しないか、ポリエステル樹脂(A)を構成するジカルボン酸成分(Aa)の量に対して0.1モル%未満有するである(1)に記載の積層ポリエステルフィルム。
(3)前記C層が架橋剤(B)を含有し、かつC層中のポリエステル樹脂(A)の含有量(a)と架橋剤(B)の含有量(b)の重量比(a)/(b)が70/30以上95/5以下である(1)または(2)に記載の積層ポリエステルフィルム。
(4)架橋剤(B)がメラミン系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、およびカルボジイミド系架橋剤からなる群から選ばれる1以上の架橋剤である(1)〜(3)のいずれかに記載の積層ポリエステルフィルム。
(5)前記C層表面の耐湿熱接着指数が3以上、5以下である(1)〜(4)のいずれかに記載の積層ポリエステルフィルム。
(6)前記D層がポリエステル樹脂およびアクリル樹脂を含有し、かつD層中のポリエステル樹脂の含有量(d)とアクリル樹脂(Q)の含有量(e)の重量比(d)/(e)が5/95以上95/5以下である(1)〜(5)のいずれかに記載の積層ポリエステルフィルム。
(7)前記D層が架橋剤(B)を含有し、架橋剤(B)の含有量(f)が5重量%以上50重量%以下である(1)〜(6)のいずれかに記載のポリエステルフィルム。
(8)前記D層の層厚みが20〜200nmである(1)〜(7)のいずれかに記載の積層ポリエステルフィルム。
(9)380nmにおける透過率が5% 以下である(1)〜(8)のいずれかに記載の積層ポリエステルフィルム。
(10)(1)〜(9)のいずれかに記載の積層ポリエステルフィルムのC層表面に、少なくとも活性線硬化型樹脂を用いてなる高屈折率ハードコート層を積層してなり、他方D層表面に、近赤外線吸収能を有する色素を含有する近赤外線遮蔽層を積層してなる積層フィルムであって、該ハードコート層側の波長400〜600nmにおける表面反射率の平均うねり振幅が1.0%以下である光学フィルター。
(11)前記高屈折率ハードコート層に低屈折率層を積層してなり、高屈折率ハードコート層の屈折率が1.63〜1.75であり、かつ低屈折率層の屈折率が1.35〜1.37である(10)に記載の光学フィルター。
(12)前記高屈折率ハードコート層に低屈折率層を積層してなり、高屈折率ハードコート層の厚みが0.5〜3.0μmであり、高屈折率ハードコート層の屈折率が1.60〜1.75であり、かつ前記低屈折率層の厚みが80〜120nmであり、低屈折率層の屈折率が1.38〜1.45である(10)に記載の光学フィルター。
本発明の積層ポリエステルフィルムは、干渉縞および色むら低減に優れたハードコート用ポリエステルフィルムに関するもので、特に一方の面に高屈折率ハードコート層および低屈折率層を積層してできた反射防止層と、反対面に近赤外線遮蔽層を設けたAR/NIR機能統合フィルムとして加工したとき加工適正が良好であり、干渉縞や外光の写り込みなどを抑制すると共にハードコート層との初期接着性、高温高湿度環境下の耐湿接着性に優れ、また、基材に紫外線吸収剤を添加することにより紫外線遮蔽機能も有する積層ポリエステルフィルムを提供する。本発明によれば、反射防止性、耐擦傷性に優れた反射防止層と、近赤外線遮蔽性、色調補正に優れた近赤外線遮蔽層を併せ持つ光学フィルムを提供することが可能であり、P DP 用光学フィルターの高性能化を図るとともに生産性向上により価格低減も図った光学フィルムを提供可能となる。
ハードコートフィルムの反射率のうねり振幅を示した波長/反射率グラフである。
本発明の積層ポリエステルフィルムは、基材層となるポリエステルを用いてなる層(S層)の片側表面に易接着層であるC層を有し、C層側の550nmにおける分光反射率が5.9%以上8.3%以下であることが必要であり、好ましくは6.5%以上8.0%以下、更に好ましくは7.2%以上7.8%以下である。本発明におけるC層の光学特性は、基材となるポリエステルフィルムおよび積層される高屈折率のハードコート層の光学特性に近い方が界面反射を抑制することができ、ハードコート層側の干渉縞抑制のためには分光反射率を前記の範囲とする必要がある。また分光反射率が上記範囲外の場合には、干渉縞が悪化する。この様な範囲を達成する方法は特に限定されないが、易接着層の屈折率を高くし基材層に近い屈折率とするなどの方法を用いることで達成される。
また、易接着層C層の層厚みは、上記ハードコート層との干渉縞を抑制する上で、1〜100nmの範囲内である必要があり、好ましくは2〜50nmの範囲内であり、より好ましくは2〜30nmの範囲であり、更に好ましくは2〜20nmの範囲内である。C層の厚みが厚すぎると、光路差を利用した干渉による打ち消し効果が生じにくく、ハードコート層を設けた際に干渉縞が生じやすくなり、好ましくない。また薄すぎるとハードコート層との接着性が低下する可能性があるため好ましくない。
また、本発明の積層ポリエステルフィルムは、C層表面の耐湿熱接着指数が3以上、5以下であることが好ましい。本発明の積層ポリエステルフィルムは、C層表面に高屈折率ハードコート層および低屈折率層を積層することによって、反射防止フィルムとすることができるが、耐湿熱接着指数が3以上であると、高温高湿度環境下においても、積層ポリエステルフィルムと上記ハードコート層との密着性の低下を抑制でき、耐湿接着性が要求される用途において好ましく用いることができる。耐湿熱接着指数は3以上を良好とし、5を上限とする。
耐湿熱接着指数を上記範囲とする方法としては、C層がフルオレン骨格を有するポリエステル樹脂(A)を含有し、かつフルオレン共重合ポリエステル樹脂(A)が、スルホン酸塩基を有するジカルボン酸成分(Aa−3)を有しないか、フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A)を構成するジカルボン酸成分(Aa)の量に対して0.1モル%未満有することなどが挙げられる。またC層に架橋剤を加えることで、耐湿熱接着指数を更に向上させることもできる(詳しくは後述する)。
本発明の積層ポリエステルフィルムは、基材層となるポリエステルを用いてなる層(S層)のC層側でない片側表面に易接着層であるD層を有し、D層側の550nmの波長における分光反射率が3.0%以上6.0%以下であることが必要である。分光反射率は、好ましくは4.0〜5.5%、更に好ましくは4.5〜5.2%である。本発明におけるD層の光学特性は、基材となるポリエステルフィルムとその上に積層される赤外線遮蔽層の光学特性の中間の特性をとることが好ましく、赤外線遮蔽層側の干渉縞抑制のためには分光反射率を前記の範囲とする必要がある。分光反射率が上記範囲外の場合には、PDP用光学積層フィルムとしたときの干渉縞が悪化する。この様な範囲を達成する方法は特に限定されないが、易接着層の屈折率を基材層と赤外線遮蔽層の中間に近い屈折率とするなどの方法を用いることで達成される。
また、易接着層D層の層厚みは、上記赤外線遮蔽層との干渉縞を抑制する上で、20〜200nmの範囲内が好ましく、より好ましくは40〜150nmの範囲内である。D層の厚みが上記範囲外の場合には、分光反射特性が上記範囲を超えてしまい赤外線遮蔽層を設けた際に干渉縞が生じやすくなり好ましくない。
本発明のポリエステフィルムには基材層となる層(S層)の両面に前記反射率特性を有する易接着層CおよびD層を有する事が必要である。このような構成とすることで、各積層界面における接着性が向上されることに加え、反射防止層や赤外線遮蔽層などの各加工層と積層ポリエステルフィルムとの界面での光反射が抑制されることで干渉による虹色模様が軽減されたPDP用光学積層フィルターを得ることが可能となる。
本発明の積層ポリエステルフィルムのC層において分光反射率を上記範囲内とするには、フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A)におけるフルオレン骨格を有するジカルボン酸成分(Aa−1)およびフルオレン骨格を有するグリコール成分(Ab−1)の共重合量を調整することで、達成することができる。フルオレン骨格を有するポリエステル樹脂(A)とは、主鎖あるいは側鎖にエステル結合を有するポリエステル樹脂を指し、以下のI)またはII)の方法によって得ることができる。また、I)とII)を併用する方法(ジカルボン酸成分(Aa)、グリコール成分(Ab)、および成分(Ac)を構成成分とし、これらを重縮合反応せしめる方法)も用いても良い。
I)ジカルボン酸成分(Aa)と、グリコール成分(Ab)とを構成成分とし、両者を重縮合反応せしめる方法。
II)1以上のアルコール性の官能基(ヒドロキシル基)と、1以上のカルボキシル基を有する成分(Ac)を構成成分とし、重縮合反応せしめる方法。
上記I)の方法において、ジカルボン酸成分(Aa)は、フルオレン骨格を有するジカルボン酸成分(Aa−1)と、フルオレン骨格を有しないジカルボン酸成分(Aa−2)に区別される。また、グリコール成分(Ab)は、フルオレン骨格を有するグリコール成分(Ab−1)と、フルオレン骨格を有しないグリコール成分(Ab−2)に区別される。本発明では、ポリエステル樹脂(A)にフルオレン骨格を導入するために、フルオレン骨格を有するジカルボン酸成分(Aa−1)および/またはフルオレン骨格を有するグリコール成分(Ab−1)が共重合されていることが必要である。
また、上記II)の方法において、成分(Ac)は、フルオレン骨格を有する成分(Ac−1)と、フルオレン骨格を有しない成分(Ac−2)に区別される。本発明では、ポリエステル樹脂(A)にフルオレン骨格を導入するために、フルオレン骨格を有する成分(Ac−1)が共重合されていることが必要である。
以下、フルオレン骨格を有するポリエステル樹脂(A)(以下、「フルオレン共重合樹脂(A)」ということもある。)として、I)の方法を用いた場合の詳細について説明するが、II)の方法についてもI)の方法と同様である。
まず、本発明において、ジカルボン酸成分(Aa)には、ジカルボン酸をアルキルエステル化せしめたエステル形成誘導体が含まれる。また、ジカルボン酸成分(Aa)には、狭義のジカルボン酸のみならず、3価以上の多価カルボン酸も含まれる。また、ジカルボン酸成分(Aa)には、酸無水物も含まれる。
本発明において、グリコール成分(Aa)には、狭義のグリコールのみならず、3価以上のポリオールも含まれる。
フルオレン骨格を有するジカルボン酸成分(Aa−1)としては、例えば、9,9−ビス(t−ブトキシカルボニルメチル)フルオレン、9,9−ビス[2−(t−ブトキシカルボニル)エチル]フルオレン、9,9−ビス[1−(t−ブトキシカルボニル)エチル]フルオレン、9,9−ビス[2−(t−ブトキシカルボニル)−1−シクロヘキシルエチル]フルオレン、9,9−ビス[2−(t−ブトキシカルボニル)−1−フェニルエチル]フルオレン、9,9−ビス[1−(t−ブトキシカルボニル)プロピル]フルオレン、9,9−ビス[2−(t−ブトキシカルボニル)プロピル]フルオレン、9,9−ビス[2−(t−ブトキシカルボニル)−1−メチルエチル]フルオレン、9,9−ビス[2−(t−ブトキシカルボニル)−1−メチルプロピル]フルオレン、9,9−ビス[2−(t−ブトキシカルボニル)ブチル]フルオレン、9,9−ビス[2−(t−ブトキシカルボニル)−1−メチルブチル]フルオレン、9,9−ビス[5−(t−ブトキシカルボニル)ペンチル]フルオレン等が挙げられるが、これに限定されるものではない。
フルオレン骨格を有しないジカルボン酸成分(Aa−2)としては、フルオレン骨格を有しない芳香族、脂肪族、脂環族のジカルボン酸や3価以上の多価カルボン酸が使用できる。本発明では、かかるジカルボン酸成分(Aa−2)として、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、フタル酸、2,5−ジメチルテレフタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、ビフェニルジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,2−ビスフェノキシエタン−p,p’−ジカルボン酸、フェニルインダンジカルボン酸などを用いることができる。また、かかる脂肪族及び脂環族のジカルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸、ダイマー酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸など、及びそれらのエステル形成性誘導体を用いることができる。
フルオレン骨格を有するグリコール成分(Ab−1)としては9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジメチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−エチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジエチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−プロピルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジプロピルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−イソプロピルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジイソプロピルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−n−ブチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジ−n−ブチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ) 10−3−イソブチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジイソブチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−(1−メチルプロピル)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ビス(1−メチルプロピル)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−フェニルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジフェニルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−ベンジルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジベンジルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(3−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]フルオレン9,9−ビス[4−(4−ヒドロキシブトキシ)フェニル]フルオレン等が挙げられるが、これに限定されるものではない。
フルオレン骨格を有しないグリコール成分(Ab−2)としてはエチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、2,4−ジメチル−2−エチルヘキサン−1,3−ジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−イソブチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール、4,4’−チオジフェノール、ビスフェノールA、4,4’−メチレンジフェノール、4,4’−(2−ノルボルニリデン)ジフェノール、4,4’−ジヒドロキシビフェノール、o−,m−,及びp−ジヒドロキシベンゼン、4,4’−イソプロピリデンフェノール、4,4’−イソプロピリデンビンジオール、シクロペンタン−1,2−ジオール、シクロヘキサン−1,2−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジオールなどを用いることができるがこれに限定されるものではない。
フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A)におけるフルオレン骨格を有するジカルボン酸成分(Aa−1)の共重合量は、フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A)を構成するジカルボン酸成分(Aa)の量に対して40モル%以上であることが好ましく、より好ましくは80モル%以上である。上限は特に限定されるものではないが、95モル%以下であることが好ましい。
また、フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A)におけるフルオレン骨格を有するグリコール成分(Ab−1)の共重合量は、フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A)を構成するグリコール成分(Ab)の量に対して40モル%以上であること好ましく、より好ましくは80モル%以上である。上限は特に限定されるものではないが、更に好ましくは85モル%以上で、特に好ましくは95モル%以下である。
共重合量が40モル%未満の場合、フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A)の高屈折率化が不十分となり、ハードコート層を積層した際に干渉縞が生じる可能性がある。また、上限は特に限定されるものではないが、共重合比率95モル%を超えるとフルオレン共重合ポリエステル樹脂(A)のガラス転移温度が高くなってしまい、延伸性に乏しくなり、ハンドリング性が悪化したり、後述するインラインコーティング法を用いてC層を設ける場合に延伸追従性が乏しくなり、均一なC層が設けられなくなることがある。
また、フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A)におけるフルオレン骨格を有するジカルボン酸成分(Aa−1)およびフルオレン骨格を有するグリコール成分(Ab−1)の共重合量は、フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A)を構成するジカルボン酸成分(Aa)の物質量とグリコール成分(Ab)の物質量の合計を100モル%としたとき、20モル%以上が好ましく、より好ましくは40モル%以上である。上限は特に限定されるものではないが、50モル%以下であることが好ましい。
本発明の積層フィルムは、フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A)を含有せしめた水系塗剤をS層表面に塗布し、乾燥、熱処理することによりC層を積層することにより作成することができる。
フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A)を含有せしめた水系塗剤を得るためには、フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A)は水溶性であることが好ましい。フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A)を水溶性とするためには、ポリエステル樹脂(A)の側鎖などにカルボン酸塩基を含む化合物や、スルホン酸塩基を含む化合物などの親水成分を導入することが好ましい。かかる親水成分の導入は、ジカルボン酸成分(Aa)として、スルホン酸塩基を有するジカルボン酸成分(Aa−3)や、3価以上の多価カルボン酸成分(Aa−4)を用いることによって、達成することができる。
スルホン酸塩基を有するジカルボン酸成分(Aa−3)としては、例えばスルホイソフタル酸、5−スルホイソフタル酸、4−スルホフタル酸、4−スルホナフタレン−2,7ジカルボン5[4−スルホフェノキシ]イソフタル酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩等が挙げられる。
また、3価以上の多価カルボン酸成分(Aa−4)としては、トリメリット酸等の多価カルボン酸の他、酸無水物を用いることもできる。具体的には、1,2,4,5−ブタンテトラカルボン酸二無水物(無水ピロメリット酸)、1,2,3,4−ペンタンテトラカルボン酸二無水物、3,3’、4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフルフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフルフリル)−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、エチレングリコールビストリメリテート二無水物、2,2’,3,3’−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物、チオフェン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物、エチレンテトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。
しかし近年のフラットパネルディスプレイ用途に代表されるような耐湿接着性の要求される用途においては、ポリエステル樹脂(A)の親水成分としてスルホン酸塩基を用いた場合には、スルホン酸塩基の親水性の強さによって、被接着物との高温高湿条件下での接着性が低下することがある。
そのため、本発明では、フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A)が、スルホン酸塩基を有するジカルボン酸成分(Aa−3)を有しないか、フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A)を構成するジカルボン酸成分(Aa)の量に対して0.1モル%未満有することが好ましい。スルホン酸塩基を有するジカルボン酸成分(Aa−3)の量は、0.05モル%以下であることはより好ましく、特に好ましくは有しないこと(0モル%であること)である。
よって、本発明では、フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A)に親水性(水溶性)を付与する場合は、3価以上の多価カルボン酸成分(Aa−4)を共重合することが好ましい。3価以上の多価カルボン酸成分(Aa−4)を共重合することによって、ポリエステル樹脂(A)の側鎖にカルボキシル基を導入する事ができる。また、該カルボキシル基をアンモニアや、水酸化ナトリウム等にて中和することにより、カルボン酸塩基としても良い。カルボン酸塩基とすることにより、親水性をさらに高めることができる。
なお、多価カルボン酸成分の共重合に際しては、ジカルボン酸成分(Aa)とグリコール成分(Ab)を反応させたポリエステルポリオール(ポリエステルオリゴマー)に、3価以上の多価カルボン酸無水物(Aa−4)を反応させることでポリエステル樹脂(A)の側鎖にカルボキシル基を導入する方法を用いることが好ましい。かかる方法を用いることによって、ポリエステル樹脂(A)の側鎖にカルボキシル基をより効率的に導入する事ができる。
このとき用いられる多価カルボン酸無水物(Aa−4)の物質量(Aa−4m(モル))は、エステル化反応に用いたグリコール成分(Aa)の物質量(Aam(モル))と、ジカルボン酸成分の物質量(Abm(モル))の差(Aam−Abm(モル))の0.5〜1.0倍の物質量とすることが好ましい。0.5倍未満では調製したポリエステル樹脂塗膜の基材への高温高湿条件下での接着性が低下することがあり、1.0倍を超えるとポリエステルの数平均分子量が上がらないことがあり、好ましくない。
また、フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A)を水溶化する際に、塗剤の保存安定性やハンドリング性向上の点から、微量の水溶性有機溶媒を含有してもよい。水溶性有機溶媒としてはメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等の水溶性アルコール類やアセトン等の水溶性ケトン類、メチルセロソルブ、セロソルブ、ブチルセロソルブ、カルビトール、ブチルカルビトール等の水溶性エーテル類が挙げられる。これらは単独または複数混合して使用可能である。含有量としては防爆性、環境汚染の点から、塗剤全量に対して10%以下、好ましくは7%以下、更に好ましくは5%以下が望ましい。
次に、フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A)の製造方法の一例について説明する。まず、フルオレン骨格を有しないジカルボン酸成分(Aa−2)としてコハク酸またはそのエステル形成性誘導体を、フルオレン骨格を有するグリコール成分(Aa−1)として9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレンを、フルオレン骨格を有しないグリコール成分(Ab−2)としてエチレングリコールなどのグリコール成分と触媒を用いてエステル化反応を行い、ポリエステルポリオールを得る。このとき、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレンとエチレングリコールの添加量は、全ジカルボン酸成分に対して1.01〜2.0倍モルとすることが好ましい。ポリエステルポリオールを重合するためには、ジカルボン酸成分に対して過剰のグリコール成分を必要とするため、ジカルボン酸成分に対して1.01倍モル以上のグリコール成分が必要である。しかし2.0倍モルを超えるとポリエステル樹脂の数平均分子量分布が上がらないことがあり、好ましくない。
また、触媒としてはテトライソプロピルチタネート、テトラ−n−ブチルチタネート等のチタン系、三酸化アンチモン等のアンチモン系、酸化ゲルマニウム等のゲルマニウム系の触媒、酢酸亜鉛、酢酸マンガン、ジブチル錫オキサイド等の触媒が挙げられ、好ましくはテトラ−n−ブチルチタネートが用いられる。触媒の添加量はジカルボン酸成分に対して10〜1000ppmが好ましく、10ppm未満では反応が進行しないことがあり、一方1000ppmを超えても反応時間短縮等の利点はない。この際のエステル化反応は温度や時間には特に制限されるものではなく、公知の範囲で実施すればよい。たとえば、通常160〜240℃で1〜10時間程度で水、あるいはアルコールを留出させながら実施される。その後通常200〜260℃程度で反応系を徐々に減圧して0.01〜0.5MPaで0.1〜3時間程度反応を行う。
次に得られたポリエステルポリオールに多価カルボン酸無水物(Aa−4)を付加させるのであるが、かかる反応は160〜200℃で1〜10時間程度実施すれば、目的とするポリエステルポリオールが得られる。このときには上記触媒を同程度添加してもよい。
本発明において、フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A)の固有粘度は特に限定されないが、ハードコート層などの被接着体との接着性を良好なものとせしめる点で、0.3dl/g以上であることが好ましく、より好ましくは0.35dl/g以上、最も好ましくは0.4dl/g以上である。固有粘度の上限は特に限定されるものではないが、ハンドリング性の点で0.8dl/g以下であることが好ましい。目的とする固有粘度を有するフルオレン共重合ポリエステル樹脂(A)は重合時間や重合温度等の溶融重合条件を調節することによって得られる。
また、フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A)のガラス転移点(以下、Tgと略すことがある)は、50〜170℃であることが好ましく、より好ましくは50〜150℃である。Tgが50℃未満では耐湿接着性が悪化し易く、逆に150℃を越えると後述するインラインコート法においてC層を均一に塗設できないことがある。Tgを上記範囲内とするには、フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A)のフルオレン骨格を有するジカルボン酸成分以外のジカルボン酸成分(Aa−2)として、脂肪族ジカルボン酸成分を用いる等の方法がある。
またフルオレン共重合ポリエステル樹脂(A)の酸価は、20mgKOH/g以上であることが好ましく、より好ましくは30mgKOH/g以上である。酸価を上記範囲内とすることにより、接着性、特に耐湿接着性を良好にすることができる。酸価を上記範囲とするためには、フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A)の重合時において、ポリエステルポリオールに反応させる多価カルボン酸無水物(Aa−4)の量を調整することによって得られる。
また、本発明では、C層中のフルオレン共重合ポリエステル樹脂(A)の含有量がC層全体に対して70重量%以上であることが好ましい。また、上限は特に限定されるものではないが、100重量%が実質的な上限となる。
フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A)の含有量を上記範囲とすることにより、C層の高屈折率化が達成され、基材層たるS層との屈折率差が小さくなり、干渉縞を低減させることができる。
また、C層はフルオレン共重合ポリエステル樹脂(A)以外に架橋剤(B)を含有していることが、耐湿熱接着性の向上の点から好ましい。
また、C層に架橋剤(B)を含有せしめるときは、フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A)の含有量(a)と架橋剤(B)の含有量(b)の合計(a+b)がC層全体に対して90重量%以上となるよう調整することが好ましい。合計含有量(a+b)を上記範囲とすることにより、C層の高屈折率化を達成することができる。なお、合計含有量(a+b)の上限は特に限定されるものではないが、100重量%が実質的な上限となる。
また、本発明では、架橋剤(B)として、メラミン系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、およびカルボジイミド系架橋剤からなる群から選ばれる1以上の架橋剤を用いることで、フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A)のカルボキシル基の失活による耐湿熱接着性の向上や、架橋剤(B)の自己架橋反応が進行することによる耐湿熱接着性の向上が見られるため、好ましい。また、メラミン系やオキサゾリン系、カルボジイミド系などの架橋剤(B)のC層中での含有量は特に限定されず、2種類以上の架橋剤を使用しても良い。
本発明において用いられるメラミン系架橋剤は、特に限定されないが、メラミン、メラミンとホルムアルデヒドを縮合して得られるメチロール化メラミン誘導体、メチロール化メラミンに低級アルコールを反応させて部分的あるいは完全にエーテル化した化合物、及びこれらの混合物などを用いることができる。またメラミン系架橋剤としては単量体、2量体以上の多量体からなる縮合物のいずれでもよく、これらの混合物でもよい。エーテル化に用いられる低級アルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、イソブタノールなどを用いることができる。官能基としては、イミノ基、メチロール基、あるいはメトキシメチル基やブトキシメチル基等のアルコキシメチル基を1分子中に有するもので、イミノ基型メチル化メラミン樹脂、メチロール基型メラミン樹脂、メチロール基型メチル化メラミン樹脂、完全アルキル型メチル化メラミン樹脂などである。その中でもメチロール化メラミン樹脂が最も好ましい。更に、メラミン系架橋剤の熱硬化を促進するため、例えばp−トルエンスルホン酸などの酸性触媒を用いてもよい。
また、本発明において用いられるオキサゾリン系架橋剤は、該化合物中に官能基としてオキサゾリン基を有するものであれば特に限定されるものではないが、オキサゾリン基を含有するモノマーを少なくとも1種以上含み、かつ、少なくとも1種の他のモノマーを共重合させて得られるオキサゾリン基含有共重合体からなるものが好ましい。
オキサゾリン基を含有するモノマーとしては、2−ビニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−ビニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−5−エチル−2−オキサゾリンなどを用いることができ、これらの1種または2種以上の混合物を使用することもできる。中でも、2−イソプロペニル−2−オキサゾリンが工業的にも入手しやすく好適である。
オキサゾリン系架橋剤において、オキサゾリン基を含有するモノマーに対して用いられる少なくとも1種の他のモノマーとしては、該オキサゾリン基を含有するモノマーと共重合可能なモノマーであれば、特に限定されないが、例えば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシルなどのアクリル酸エステルあるいはメタクリル酸エステル類、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸などの不飽和カルボン酸類、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどの不飽和ニトリル類、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなどの不飽和アミド類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテルなどのビニルエーテル類、エチレン、プロピレンなどのオレフィン類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニルなどの含ハロゲン−α,β−不飽和モノマー類、スチレン、α−メチルスチレンなどのα,β−不飽和芳香族モノマー類などを用いることができ、これらは1種または2種以上の混合物を使用することもできる。
また、本発明において用いられるカルボジイミド系架橋剤は、該化合物中に官能基としてカルボジイミド基、またはその互変異性の関係にあるシアナミド基を分子内に1個または2個以上有する化合物であれば特に限定されるものではない。このようなカルボジイミド化合物の具体例としては、ジシクロヘキシルメタンカルボジイミド、ジシクロヘキシルカルボジイミド、テトラメチルキシリレンカルボジイミド、ウレア変性カルボジイミド等を挙げることができ、これらは1種または2種以上の混合物を使用することもできる。
本発明では、C層中のフルオレン共重合ポリエステル樹脂(A)の含有量(a)と架橋剤(B)の含有量(b)の重量比(a)/(b)が70/30以上95/5以下であることが好ましい。重量比(a)/(b)が70/30未満となると、C層の高屈折率化が不十分であり、C層表面に高屈折率のハードコート層を設けた際に干渉縞が発生することがある。一方、重量比(a)/(b)が95/5を超えると前記ハードコート層との耐湿熱接着性が低下してしまい、実用性に劣ることがある。
D層を構成する成分としては、基材層(S層)に接着性を有する必要がり、たとえばS層に用いたポリエステル樹脂以外のポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、アクリル樹脂、尿素樹脂、ウレタン樹脂などを好適に用いることができるが、前記D層が請求項1を満たす分光反射率の範囲内とするためにはポリエステル樹脂、アクリル樹脂から選ばれた少なくとも1種の樹脂を含有していることが好ましい。更に本発明ではポリエステル樹脂とアクリル樹脂を組み合わせて用いることがより好ましく、D層中のポリエステル樹脂の含有量(d)とアクリル樹脂の含有量(e)の重量比(d)/(e)が5/95以上95/5以下であることが好ましい。重量比(d)/(e)が上記範囲外の場合は干渉縞が悪化することがある。
D層の構成成分としてポリエステル樹脂を用いる場合、上記フルオレン骨格を有するポリエステル樹脂に限定されない。該ポリエステル樹脂は、主鎖あるいは側鎖にエステル結合を有するもので、ジカルボン酸とグリコールから重縮合して得られるものである。ここで、ジカルボン酸成分としては、芳香族、脂肪族、脂環族のジカルボン酸や3価以上の多価カルボン酸が使用できる。芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、フタル酸、2,5−ジメチルテレフタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、ビフェニルジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,2−ビスフェノキシエタン−p,p’−ジカルボン酸、フェニルインダンジカルボン酸などを用いることができる。これらの芳香族ジカルボン酸は、D層の強度や耐熱性の点で、好ましくは全ジカルボン酸成分の30モル%以上、より好ましくは35モル%以上、最も好ましくは40モル%以上用いるのがよい。脂肪族および脂環族のジカルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカンジオン酸、ダイマー酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸など、およびそれらのエステル形成性誘導体を用いることができる。また、該ポリエステル樹脂を構成するグリコール成分としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、2,4−ジメチル−2−エチルヘキサン−1,3−ジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−イソブチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール、4,4’−チオジフェノール、ビスフェノールA、4,4’−メチレンジフェノール、4,4’−(2−ノルボルニリデン)ジフェノール、4,4’−ジヒドロキシビフェノール、o−,m−,およびp−ジヒドロキシベンゼン、4,4’−イソプロピリデンフェノール、4,4’−イソプロピリデンビンジオール、シクロペンタン−1,2−ジオール、シクロヘキサン−1,2−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジオールなどを用いることができる。D層の原料として、ポリエステル樹脂を水系樹脂とした塗液を用いる場合には、ポリエステル樹脂の水溶化あるいは水分散化を容易にするため、スルホン酸塩基を含む化合物や、カルボン酸塩基を含む化合物をポリエステルに共重合することが好ましい。ここで、スルホン酸塩基を含む化合物としては、例えば、スルホテレフタル酸、5−スルホイソフタル酸、4−スルホイソフタル酸、4−スルホナフタレン−2,7−ジカルボン酸、スルホ−p−キシリレングリコール、2−スルホ−1,4−ビス(ヒドロキシエトキシ)ベンゼンなどあるいはこれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩を用いることができるが、これに限定されるものではない。 また、カルボン酸塩基を含む化合物としては、例えば、トリメリット酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸、無水ピロメリット酸、4−メチルシクロヘキセン−1,2,3−トリカルボン酸、トリメシン酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、1,2,3,4−ペンタンテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフルフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフルフリル)−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、シクロペンタンテトラカルボン酸、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸、エチレングリコールビストリメリテート、2,2’,3,3’−ジフェニルテトラカルボン酸、チオフェン−2,3,4,5−テトラカルボン酸、エチレンテトラカルボン酸など、あるいはこれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩を用いることができるが、これらに限定されるものではない。
該積層膜に用いることができるポリエステル樹脂としては、変性ポリエステル共重合体、例えば、アクリル、ウレタン、エポキシなどで変性したブロック共重合体、グラフト共重合体なども使用することができる。D層に用いることができる、より好ましいポリエステル樹脂としては、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸、イソフタル酸、セバシン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸の1種以上を使用し、グリコール成分としてエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコールから選ばれる1種以上を使用した共重合体などである。ここで、耐水性が必要とされる場合には、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸、グリコール成分としてエチレングリコールを含む(共)重合体などが好適に用いられる。
D層の構成成分としてアクリル樹脂を用いる場合、該アクリル樹脂を構成するモノマー成分としては、例えば、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート(アルキル基としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブ
チル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、ラウリル基、ステアリル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基、フェニルエチル基など)、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレートなどのヒドロキシ基含有モノマー、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N,N−ジメチロールアクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−メトキシメチルメタクリルアミド、N−フェニルアクリルアミドなどのアミド基含有モノマー、N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレートなどのアミノ基含有モノマー、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレートなどのエポキシ基含有モノマー、アクリル酸、メタクリル酸およびそれらの塩(リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩など)などのカルボキシル基またはその塩を含有するモノマーなどを用いることができ、これらは1種もしくは2種以上を用いて(共)重合される。更に、上記以外の他種のモノマーを併用することもできる。ここで使用できる他種のモノマーとしてはとくに限定されないが、例えば、アリルグリシジルエーテルなどのエポキシ基含有モノマー、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸およびそれらの塩(リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩など)などのスルホン酸基またはその塩を含有するモノマー、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸およびそれらの塩(リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩など)などのカルボキシル基またはその塩を含有するモノマー、無水マレイン酸、無水イタコン酸などの酸無水物を含有するモノマー、ビニルイソシアネート、アリルイソシアネート、スチレン、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルトリスアルコキシシラン、アルキルマレイン酸モノエステル、アルキルフマール酸モノエステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アルキルイタコン酸モノエステル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、塩化ビニルなどを用いることができる。また、D層に用いることができるアクリル樹脂としては、変性アクリル共重合体、例えば、ポリエステル、ウレタン、エポキシなどで変性したブロック共重合体、グラフト共重合体などを含めることもできる。該積層膜に用いられるアクリル樹脂のガラス転移点(Tg)は特に限定されるものではないが、好ましくは0〜90℃、より好ましくは10〜80℃である。Tgが低いアクリル樹脂を用いた場合は耐熱接着性が劣る傾向があり、逆に高すぎる場合は造膜性が劣ることがある。また、該アクリル樹脂の分子量は10万以上が好ましく、より好ましくは30万以上とするのが接着性の点で望ましい。
D層に用いられる、より好ましいアクリル樹脂としては、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、グリシジルメタクリレート、アクリル酸から選ばれる(共)重合体などを挙げることができる。該D層の原料として、アクリル樹脂を水に溶解、乳化、あるいは懸濁した水系アクリル樹脂を用いることが、環境汚染防止や塗布時の防爆性の点で好ましい。このような水系アクリル樹脂は、親水性基を有するモノマー(アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、ビニルスルホン酸およびその塩など)と前記モノマー類との共重合や反応性乳化剤や界面活性剤を用いた乳化重合、懸濁重合、ソープフリー重合などの方法によって作製することができる。
本発明にかかるD層において、上記した樹脂に各種の架橋剤を併用することにより、耐熱接着性を向上させると同時に、耐湿接着性を飛躍的に向上させることができる。D層に用いる樹脂として、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂に架橋性官能基が共重合されている場合、架橋剤を併用することがとくに好ましい。ここで、用いられる架橋剤は、上記した樹脂に存在する官能基、例えば、ヒドロキシル基、カルボキシル基、メチロール基、アミド基などと架橋反応しうるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、メラミン系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、アジリジン系架橋剤、エポキシ系架橋剤、メチロール化あるいはアルキロール化した尿素系、アクリルアミド系、ポリアミド系樹脂、各種シランカップリング剤、各種チタネート系カップリング剤などを用いることができる。特に、メラミン系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤およびカルボジイミド系架橋剤といった架橋剤(B)が、該C層と同様に樹脂との相溶性、接着性などの点から好適に用いられる。本発明におけるD層を構成する樹脂と架橋剤は任意の比率で混合して用いることができるが、架橋剤(B)の含有量(f)は、D層に対し、5重量%以上50重量%以下であることが常態下での接着性向上の点で好ましく、より好ましくは10〜40重量%、とくに好ましくは15〜35重量%である。架橋剤の含有量が、5重量%未満の場合、その添加効果が小さく、また、20重量%を越える場合は、接着性が低下する傾向がある。
特に本発明の好ましい態様として、CおよびD層中に微粒子を含有せしめることは易滑性や耐ブロッキング性が向上するので更に好ましい。
含有せしめる微粒子としては特に限定されないが、コロイダルシリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、カーボンブラック、ゼオライト粒子などの無機粒子や、アクリル粒子、シリコーン粒子、ポリイミド粒子、“テフロン”(登録商標)粒子、架橋ポリエステル粒子、架橋ポリスチレン粒子、架橋重合体粒子、コアシェル粒子などの有機粒子が挙げられ、これら粒子のいずれを用いてもあるいは複数種を併用してもよい。
これら粒子の数平均一次粒径は、0.01〜0.4μmの範囲内であることが好ましい。ここで平均一次粒径とは、JIS−H7008(2002)において単一の結晶核の成長によって生成した粒子と定義される一次粒子の粒子径の平均である。また一次粒子の粒子径(以下、一次粒径と称する)とは、長径と短径の平均値とする。このような平均一次粒径の測定については、JIS−H7804(2005)に従い、走査電子顕微鏡(SEM)を用いて、倍率5万倍で試料を観察し、写真を用いて個々の一次粒子の長径と短径を測定し、その平均で一次粒径を求め、さらに一次粒子100個について同様の一次粒径の測定を行い、その数平均値から平均一次粒径を求めることができる。粒子の平均一次粒径が0.01μm未満の場合には粒子が凝集してC層のヘイズを悪化させる可能性があり、逆に0.4μmを超える場合には添加量ほどの易滑性や耐ブロッキング性の効果が得られ難く、またC層の厚みによっては粒子脱落する可能性がある。粒子の平均一次粒径は、より好ましくは20〜300nmの範囲内、さらに好ましくは20〜200nmの範囲内である。なお粒子には、単分散粒子を用いても、複数の粒子が凝集した凝集粒子を用いてもよい。また、場合によっては平均一次粒径の異なる複数種の粒子を併用してもよい。また粒子の添加量は、CおよびD層の厚みや樹脂組成、平均一次粒径、求められる易滑性や用途などによって適切に調節設計されるべきであるが、CおよびD層全体100重量部に対して0.05〜8重量部の範囲内が好ましく、より好ましくは0.1〜5重量部の範囲内である。
更に本発明の積層ポリエステルフィルムのCおよびD層には、本発明の効果を阻害しない範囲内で各種の添加剤、例えば酸化防止剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、有機の易滑剤、顔料、染料、有機または無機の微粒子、充填剤、帯電防止剤、核剤などが配合されてもよい。
また、本発明において、S層とCおよびD層を有する積層フィルムを得る方法としては、S層にC層およびD層を積層する方法などが好ましい方法として挙げられる。中でも、S層のそれぞれの表面にC層およびD層を構成する塗剤をコーティング(塗布)し、積層する方法が好ましい。かかるコーティング方法としては、S層の製造工程とは別工程でコーティングを行う方法、いわゆるオフラインコーティング方法と、S層の製造工程中にコーティングを行い、S層にC層およびD層が積層された積層ポリエステルフィルムを一気に得る、いわゆるインラインコーティング方法がある。また、たとえばC層もしくはD層をインラインコーティング法で積層した後に、残りのD層もしくはC層をオフラインコーティング法にて積層する方法でも良い。本発明ではコストの面や、塗布厚みの均一化の面からインラインコーティング方法を採用することが好ましく、その場合に用いる塗液の溶剤は、環境汚染や防爆性の点から水系であることが最も好ましい。
また、本発明を実施するにあたり、水系塗剤の塗布方法は、例えばリバースコート法、スプレーコート法、バーコート法、グラビアコート法、ロッドコート法、ダイコート法などを用いることができるが、これらに限定されるものではない。
本発明においては、水系塗剤を塗布する前に、基材層たるS層の表面にコロナ放電処理などを施し、該表面の濡れ張力を、好ましくは47mN/m以上、より好ましくは50mN/m以上とすること好ましい。CおよびD層とS層との接着性が向上し、塗布性も良好となるためである。
基材層となるポリエステルを用いてなる層(S層)を構成するポリエステルとは、エステル結合を主鎖の主要な結合鎖とする高分子の総称であって、好ましいポリエステルとしては、エチレンテレフタレート、エチレン−2,6−ナフタレート、ブチレンテレフタレート、エチレン−α,β−ビス(2−クロロフェノキシ)エタン−4,4’−ジカルボキシレートなどから選ばれた少なくとも1種の構成成分を主要構成成分とするものを用いることができる。これら構成成分は1種のみ用いても、2種以上併用してもよいが、中でも品質、経済性などを総合的に判断するとエチレンテレフタレートを主要構成成分とするポリエステルを用いることが特に好ましい。また、基材に熱が作用する用途においては、耐熱性や剛性に優れたポリエチレン−2,6−ナフタレートが更に好ましい。
また、これらポリエステルには、更に他のジカルボン酸成分やジオール成分が一部、好ましくは20モル%以下共重合されていてもよい。
上述したポリエステルの極限粘度(JIS K7367(2000)に従い、25℃のo−クロロフェノール中で測定)は0.4〜1.2dl/gが好ましく、より好ましくは0.5〜0.8dl/gの範囲内である。
更に、このポリエステル中には、各種添加剤、例えば、酸化防止剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、有機の易滑剤、顔料、染料、有機または無機の微粒子、充填剤、帯電防止剤、核剤、架橋剤などがその特性を悪化させない程度に添加されていてもよい。
特に、紫外線カット能を付与するにはポリエステルフィルム中に紫外線吸収剤を含有させるのが好ましい。紫外線吸収剤としては、例えばサリチル酸系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、シアノアクリレート系化合物、およびベンゾオキサジノン系化合物、環状イミノエステル系化合物などを好ましく例示することができるが、3 8 0 n mでの紫外線カット性、色調などの点及び後述するポリエステルのM + P 、M / P ( M はフィルム中に残存する触媒金属元素の濃度( ミリモル% ) 、P はフィルム中に残存するリン元素の濃度( ミリモル% ) を示す。) の制御による分散性向上の効果発現度合いの点からベンゾオキサジノン系化合物が最も好ましい。これらの化合物は1 種単独であるいは2 種以上一緒に併用することができる。またH A L S や酸化防止剤等の安定剤を併用することもでき、特にリン系の酸化防止剤を併用することが好ましい。
ここでベンゾトリアゾール系の化合物としては、例えば2 − ( 2 H − ベンゾトリアゾール− 2 − イル) − 4 , 6 − ビス( 1 − メチル− 1 − フェニルエチル) フェノール、2 − (2 H − ベンゾトリアゾール− 2 − イル) − 4 − ( 1 , 1 , 3 , 3 − テトラメチルブチル)フェノール、2 − ( 2 H − ベンゾトリアゾール− 2 − イル) − 4 − メチルフェノール、2− ( 2 H − ベンゾトリアゾール− 2 − イル) − 4 , 6 − ジ− t − ブチルフェノール、2 −( 2 H − ベンゾトリアゾール− 2 − イル) − 4 , 6 − ジ− t − アミルフェノール、2 − (2 H − ベンゾトリアゾール− 2 − イル) − 4 − t − ブチルフェノール、2 − ( 2 ′ − ヒドロキシ− 3 ′ − t − ブチル− 5 ′ − メチルフェニル) − 5 − クロロベンゾトリアゾール、2 − ( 2 ′ − ヒドロキシ− 3 ′ , 5 ′ − ジ− t − ブチルフェニル) − 5 − クロロベンゾトリアゾール等を例示することができる。
ベンゾフェノン系化合物としては、例えば2 − ヒドロキシ− 4 − オクトキシベンゾフェノン、2 − ヒドロキシ− 4 − メトキシベンゾフェノン、2 , 2 ′ − ジヒドロキシ− 4 , 4′ − ジメトキシベンゾフェノン、2 , 2 ′ , 4 , 4 ′ − テトラヒドロキシベンゾフェノン、2 , 4 − ジヒドロキシベンゾフェノン、2 − ヒドロキシ− 4 − メトキシベンゾフェノン− 5 − スルホン酸等をあげることができる。
ベンゾオキサジノン系化合物としては、例えば2 − p − ニトロフェニル− 3 , 1 − ベンゾオキサジン− 4 − オン、2 − ( p − ベンゾイルフェニル) − 3 , 1 − ベンゾオキサジン− 4 − オン、2 − ( 2 − ナフチル) − 3 , 1 − ベンゾオキサジン− 4 − オン、2 , 2 ′ −p − フェニレンビス( 3 , 1 − ベンゾオキサジン− 4 − オン) 、2 , 2 ′ − ( 2 , 6 − ナフチレン) ビス( 3 , 1 − ベンゾオキサジン− 4 − オン) 等を例示することができる。
本発明のポリエステルフィルムは、380nmでの透過率が5% 以下、好ましくは380nmでの透過率は3%以下である。これはディスプレイ部材用、特にプラズマディスプレイ用部材に適用するにおいて、他素材、他化合物の紫外線保護機能の点から380nm での透過率を上記範囲規定するものであり、該範囲に制御しながら、全光線透過率、ヘイズ、b値をも制御することによってLCD 、電子ペーパー、ELディスプレイ、プロジェクションテレビ用部材などの各種ディスプレイ部材、特にプラズマディスプレイ部材として好適に使用できるものとなる。
また、微粒子の添加は光線透過率やヘイズといった透明性に関する特性を低下させる場合が多く、添加する場合は極力粒子径が小さく、好ましくは散乱が発生しにくい可視光波長の約1/4以下の粒子径を有するものが好ましく、その添加量も微量であることが好ましい。
また、本発明では、上記ポリエステルを使用したS層として、二軸配向ポリエステルフィルムを用いることが好ましい。ここで、「二軸配向」とは、広角X線回折で二軸配向のパターンを示すものをいう。二軸配向ポリエステルフィルムは、一般に、未延伸状態のポリエステルシートをシート長手方向および幅方向に各々2.5〜5倍程度延伸し、その後、熱処理を施し、結晶配向を完了させることにより、得ることができる。
また、本発明で用いられるS層は、S層自身が2層以上の積層構造体であっても良い。積層構造体としては、例えば、内層部と表層部と有する複合体フィルムであって、内層部に実質的に粒子を含有せず、表層部に粒子を含有させた層を設けた複合体フィルムを挙げることができ、内層部と表層部が化学的に異種のポリマーであっても同種のポリマーであっても良い。本発明の主目的とするディスプレイ用途においては、S層中には粒子などを含有しない方が透明性などの光学特性上好ましい。
基材となるS層の層厚みは特に限定されず、用途に応じて適宜選択されるが、通常10〜500μm、好ましくは20〜300μmである。
次に本発明の積層ポリエステルフィルムの製造法を、S層としてポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略す)フィルムを用いた場合を例にして説明するが、これに限定されるものではない。
S層を構成する極限粘度0.5〜0.8dl/gのPETペレットを真空乾燥した後、押し出し機に供給し260〜300℃で溶融し、T字型口金よりシート状に押し出し、静電印加キャスト法を用いて表面温度10〜60℃の鏡面キャスティングドラムに巻き付けて、冷却固化せしめて未延伸PETフィルムを作製した。この未延伸フィルムを70〜100℃に加熱されたロール間で縦方向(フィルムの進行方向を指し「長手方向」ともいう)に2.5〜5倍延伸する。このフィルムの少なくとも片面に空気中でコロナ放電処理を施し、該表面の濡れ張力を47mN/m以上とし、その処理面にC層を構成するフルオレン共重合ポリエステル樹脂(A)(ジカルボン酸成分(Aa)としてスルホン酸塩基を有するジカルボン酸成分(Aa−3)を有しないことが好ましい)および架橋剤(B)を主成分とする水系塗剤を塗布する。この塗布された積層フィルムをクリップで把持して乾燥ゾーンに導き、70〜150℃にて乾燥、予熱し、引き続き連続的に70〜150℃の加熱ゾーンで横方向(フィルムの進行方向とは直交する方向を指し「幅方向」ともいう)に2.5〜5倍延伸し、続いて200〜240℃の加熱ゾーンで5〜40秒間熱処理を施し、100〜200℃の冷却ゾーンを経て結晶配向の完了したS層上にCおよびD層が積層されたポリエステルフィルムを得る。なお、上記熱処理中に必要に応じて3〜12%の弛緩処理を施してもよい。二軸延伸は縦、横逐次延伸あるいは同時二軸延伸のいずれでもよく、また縦、横延伸後、縦、横いずれかの方向に再延伸してもよい。
本発明の積層ポリエステルフィルムは、ハードコートおよび近赤外線遮蔽加工への高い加工適正を得るため、120℃における幅方向(TD方向)熱収縮率が0.0〜0.7%であり、190℃におけるTD方向熱収縮率が−0.3〜0.5%であることが好ましく、さらには120℃におけるTD方向熱収縮率が0.2〜0.4%であり、190℃におけるTD方向熱収縮率が−0.2〜0.3%であることが好ましい。高温(190℃)でのTD方向熱収縮率が、低温(120℃)での熱収縮率より高い、通常とは逆の上記熱収縮率の範囲とする事により、低温部分での収縮が大きいハードコート層と高温の乾燥加工が必要な近赤外線遮蔽樹脂層を設けた時のフィルムのカールが抑制され好ましい。熱収縮率を上記範囲内とする方法は特には限定されないが、例えば横延伸工程における200〜240℃の加熱ゾーンで4〜12%の弛緩処理を施し、100〜200℃の冷却ゾーンで再度0.1〜3.0%の微延伸を施すことで達成することができる。
また、積層ポリエステルフィルムの厚みは特に限定されるものではないが、3〜300μmが好ましく用いられる。この場合に用いる塗剤は環境汚染や防爆性の点で水系塗剤が好ましい。
このようにして得られた本発明の一つの様態である積層ポリエステルフィルムのC層表面は、活性線硬化性樹脂を用いてなるハードコート層との接着性に優れ、またC層は高屈折率樹脂であるフルオレン共重合ポリエステル樹脂(A)を含むため、C層表面に高屈折率ハードコート層を設けたときの屈折率差を小さくでき、干渉縞の抑制を優れたものとすることができる。更に親水成分としてスルホン酸塩基を有するジカルボン酸成分(Aa−3)を含まない場合は、高温高湿条件下でのハードコート層との接着性の低下を極限まで抑制することができる。さらに架橋剤(B)を添加することによって、塗布性が向上し、塗布ムラの少ない塗膜(C層)が得られるだけでなく、ハードコート層との接着性をより強いものにすることができる。このような積層ポリエステルフィルムは、ハードコートフィルムや、これに更に低屈折率層を設けた反射防止フィルムや、導電性金属酸化物層を設けたタッチパネル用積層フィルム、電子ペーパー用積層フィルムなどのディスプレイ部材用積層フィルムとして用いることができる。
次に本発明の積層ポリエステルフィルムにハードコート層を設けた光学用積層フィルム(光学フィルター)について述べる。
本発明において、ハードコート層を構成する材料は特に限定されるものではなく、可視光線を透過するものであればよいが、光線透過率が高いものが好ましい。用いられる材料としては、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、活性線硬化型樹脂などである。特に、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、活性線硬化型樹脂は、耐擦傷性、生産性などの点で好適に用いることができる。
本発明にかかるハードコート層の構成成分として用いられる活性線硬化型樹脂は、該活性線硬化型樹脂を構成するモノマー成分としては、例えば、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ビス(メタクロイルチオフェニル)スルフィド、2,4−ジブロモフェニル(メタ)アクリレート、2,3,5−トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルペンタエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシジエトキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシペンタエトキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ−3−フェニルフェニル)プロパン、ビス(4− (メタ)アクリロイルオキシフェニル)スルホン、ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシフェニル)スルホン、ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシペンタエトキシフェニル)スルホン、ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ−3−フェニルフェニル)スルホン、ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ−3,5−ジメチルフェニル)スルホン、ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシフェニル)スルフィド、ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシフェニル)スルフィド、ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシペンタエトキシフェニル)スルフィド、ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ−3−フェニルフェニル)スルフィド、ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ−3,5−ジメチルフェニル)スルフィド、ジ((メタ)アクリロイルオキシエトキシ)フォスフェート、トリ((メタ)アクリロイルオキシエトキシ)フォスフェートなどの多官能(メタ)アクリル系化合物を用いることができ、これらは1種もしくは2種以上を用いる。
また、これら多官能(メタ)アクリル系化合物とともに、活性線硬化型樹脂の硬度、透明性、強度、屈折率などをコントロールするため、スチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレン、ジビニルベンゼン、ビニルトルエン、1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン、N−ビニルピロリドン、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ビフェニル(メタ)アクリレート、ジアリルフタレート、ジメタリルフタレート、ジアリルビフェニレート、あるいはバリウム、鉛、アンチモン、チタン、錫、亜鉛などの金属と(メタ)アクリル酸との反応物などを用いることができる。これらは1種もしくは2種以上を用いてもよい。
なお、本発明において、「(メタ)アクリル系化合物」という記載は、「メタアクリル系化合物およびアクリル系化合物」を略して表示したものであり、他の化合物についても同様である。
本発明の積層ポリエステルフィルムのC層表面に積層される高屈折率ハードコート層は、少なくとも活性線硬化型樹脂を用いてなることが好ましい。かかる活性線硬化型樹脂としては、前述のハードコート層を構成する材料として記載されている活性線硬化型樹脂、及び該活性線硬化型樹脂を構成するモノマー成分と同様のものが用いられる。また、高屈折率ハードコート層には、前述のハードコート層と同様に光重合開始剤を含有することが好ましい。
高屈折率ハードコート層は、高屈折率成分として金属酸化物微粒子を含有することが好ましい。かかる金属酸化物微粒子の平均一次粒子径は、150nm以下が好ましく、100nm以下がより好ましい。金属酸化物微粒子の平均一次粒子径の下限は3nm程度である。上記の金属酸化物微粒子としては、屈折率が1.6以上のものが好ましく、特に屈折率が1.7〜2.8のものが好ましく用いられる。かかる金属酸化物微粒子としては、例えば、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化錫、酸化アンチモン、酸化セリウム、酸化鉄、アンチモン酸亜鉛、酸化錫ドープ酸化インジウム(ITO)、アンチモンドープ酸化錫(ATO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛、ガリウムドープ酸化亜鉛、フッ素ドープ酸化錫等が挙げられ、これらの金属酸化物微粒子は単独で用いてもよいし、複数併用してもよい。
上記の金属酸化物微粒子の含有比率を変化させることによって、高屈折率ハードコート層の屈折率を調整することができる。高屈折率ハードコート層における金属酸化物微粒子の含有量は、高屈折率ハードコート層の全成分100質量%に対して30質量%以上が好ましく、40質量%以上がより好ましく、特に50質量%以上が好ましい。これによって、高屈折率ハードコート層の屈折率を高くすることができる。金属酸化物微粒子の含有量の上限は、高屈折率ハードコート層の高い透明性を確保すると言う観点から、高屈折率ハードコート層の全成分100質量%に対して、90質量%以下が好ましく、80質量%以下がより好ましい。
本発明における活性線硬化型樹脂を硬化させる方法として、例えば、紫外線を照射する方法を用いることができるが、この場合には、前記化合物に対し、0.01〜10重量部程度の光重合開始剤を加えることが望ましい。
本発明に用いる活性線硬化型樹脂には、塗工時の作業性の向上、塗工膜厚のコントロールを目的として、本発明の効果を損なわない範囲において、イソプロピルアルコール、酢酸エチル、メチルエチルケトンなどの有機溶剤を配合することができる。
本発明において活性線とは、紫外線、電子線、放射線(α線、β線、γ線など)などアクリル系のビニル基を重合させる電磁波を意味し、実用的には、紫外線が簡便であり好ましい。紫外線源としては、紫外線蛍光灯、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノン灯、炭素アーク灯などを用いることができる。また、電子線方式は、装置が高価で不活性気体下での操作が必要ではあるが、光重合開始剤や光増感剤などを含有させなくてもよい点から有利である。
本発明においては、ハードコート層の厚みは、C層やハードコート層の屈折率、使用用途などによって適切に調節設計されるべきものであり、特に限定されるものではないが、通常は1〜10μm、好ましくは2〜5μmである。ハードコート層の厚みがかかる好ましい範囲であるとハードコート性が十分に発現し、一方、ハードコート層の硬化時の収縮によりフィルムがカールすることもない。
本発明においては、ハードコート層の表面に、ちらつきを抑えるための反射防止層を設けたり、また、汚れ防止のための防汚処理を施すことが好ましい。
特に、本発明では、光学用積層フィルムの高屈折率ハードコート層表面に反射防止層たる低屈折率層を積層し、これを反射防止フィルムとして用いることが特に好ましい。特に高屈折率ハードコート層は、C層表面に積層されていることが好ましい。
反射防止層は特に限定されるものではないが、低屈折率化合物の積層やフッ化マグネシウムや酸化ケイ素などの無機化合物のスパッタリングや蒸着などにより形成することができる。防汚処理については、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂などによる防汚処理を施すことができる。
高屈折率ハードコート層表面に積層される低屈折率層について、更に好ましい態様を説明する。かかる低屈折率層は、内部に空洞を有するシリカ系微粒子及び/または含フッ素化合物を含有することが好ましい。
上記の内部に空洞を有するシリカ系微粒子としては、外殻によって包囲された空洞部を有するシリカ系微粒子(中空シリカ)や多数の空洞部を有する多孔質のシリカ系微粒子等が挙げられる。中でも、外殻によって包囲された空洞部を有するシリカ系微粒子(中空シリカ)が好ましく用いられる。内部に空洞を有するシリカ系微粒子の屈折率は、1.20〜1.40であるのが好ましく、1.20〜1.35であるのがより好ましい。
上記の含フッ素化合物としては、含フッ素モノマーや含フッ素高分子化合物が挙げられる。
含フッ素モノマーとしては、例えば、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロブチル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロヘキシル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロオクチル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロデシル)エチル(メタ)アクリレートなどのフッ素含有(メタ)アクリル酸エステル類が挙げられる。
含フッ素高分子化合物としては、例えば、含フッ素モノマーと架橋性基付与のためのモノマーを構成単位とする含フッ素共重合体が挙げられる。含フッ素モノマー単位の具体例としては、例えばフルオロオレフィン類(例えばフルオロエチレン、ビニリデンフルオライド、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール等)、(メタ)アクリル酸の部分または完全フッ素化アルキルエステル誘導体類(例えばビスコート6FM(大阪有機化学製)やM−2020(ダイキン製)等)、完全または部分フッ素化ビニルエーテル類等である。架橋性基付与のためのモノマーとしてはグリシジルメタクリレートのように分子内にあらかじめ架橋性官能基を有する(メタ)アクリレートモノマーの他、カルボキシル基やヒドロキシル基、アミノ基、スルホン酸基等を有する(メタ)アクリレートモノマー(例えば(メタ)アクリル酸、メチロール(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、アリルアクリレート等)が挙げられる。
低屈折率層は、樹脂成分として少なくとも活性線硬化型樹脂を含有することが好ましい。かかる活性線硬化型樹脂としては、前述のハードコート層を構成する材料として記載されている活性線硬化型樹脂、及び該活性線硬化型樹脂を構成するモノマー成分と同様のものが用いられる。また、低屈折率層には、前述のハードコート層と同様に光重合開始剤を含有することが好ましい。
低屈折率層は、外殻によって包囲された空洞部を有するシリカ系微粒子(中空シリカ)と活性線硬化型樹脂を含むことが特に好ましい。低屈折率層の屈折率は、上記の外殻によって包囲された空洞部を有するシリカ系微粒子(中空シリカ)の含有比率を変化することによって調整することができる。外殻によって包囲された空洞部を有するシリカ系微粒子(中空シリカ)と活性線硬化型樹脂との質量比は、20:80〜60:40の範囲が好ましく、25:75〜55:45の範囲がより好ましい。
低屈折率層の厚みは、50〜150nmの範囲が適当であり、80〜120nmの範囲がより好ましい。
また、本発明の光学フィルターの好ましい一態様について述べる。本発明の光学フィルターにおいては、高屈折率ハードコート層の屈折率を1.60〜1.75、特に好ましくは1.63〜1.75とし、低屈折率層の屈折率を1.45以下、好ましくは1.40以下、特に好ましくは1.35〜1.37とすることが、反射防止性能の向上から特に好ましい。
続いて、本発明の光学フィルターにおいて、干渉縞の発生を更に低減させるという観点から、好ましい態様について述べる。
高屈折率ハードコート層の厚みが0.5〜3.0μmであり、該高屈折率の屈折率が1.60〜1.75であり、かつ低屈折率層の厚みが80〜120nmであり、該低屈折率層の屈折率が1.38〜1.45であることが好ましい。この光学フィルターについて、更に好ましい態様について説明する。高屈折率ハードコート層の厚みは、1.0〜2.5μmの範囲が好ましく、1.2〜2.2μmの範囲がより好ましく、特に1.2〜2.0μmの範囲が好ましい。高屈折率ハードコート層の屈折率は、1.60〜1.70の範囲が好ましく、1.62〜1.68の範囲がより好ましい。低屈折率層の屈折率は、1.38〜1.43の範囲が好ましい。
本発明では、本発明の積層ポリエステルフィルムのD層表面に、近赤外線吸収能を有する色素を透明な高分子樹脂中に分散してなる近赤外線遮蔽層が積層されることが好ましい。
本発明における近赤外線遮蔽層は、透明高分子樹脂バインダーに近赤外線吸収能を有する色素を分散した組成物からなる積層膜であり、( 1 ) 波長820nm における透過率が20% 以下、( 2 ) 波長850nm における透過率が15 % 以下、( 3 ) 波長950nmから1150nm における透過率が10% 以下、の3 条件を全て満たしている。波長820nm における透過率は17% 以下が好ましく、波長850nm における透過率は11% 以下が好ましく、波長950nm から1150nm における透過率は7% 以下が好ましい。
近赤外線吸収色素としては、ジイモニウム系化合物が好適である。かかるジイモニウム系化合物としては、特公昭43−25335号公報に開示されているようなヘキサフルオロアンチモン酸イオンを対イオンとする塩、特開2009−210974号公報に開示されているようなビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸を対イオンとする塩、特開2008−268535号公報に開示されているようなトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド酸を対イオンとする塩が挙げられる。上記のジイモニウム系化合物は、例えば、日本化薬(株)から、KAYASORB ” を冠称とする“ IRG−022” 、“ IRG−023” 、“ IRG−050”、IRG−068 ” 、“ IRG−069” 、“ IRG−079”が市販されている。
また、近赤外線吸収色素として、特公昭43−25335号公報に開示されているようなジイモニウム系化合物を用いても良い。この場合、中でもヘキサフルオロアンチモン酸イオンを対イオンとする塩が好適に用いられる。具体的には、日本化薬( 株) 製“ KAYASORB ” を冠称とする“ IRG−022” 、“ IRG−023” 、“ IRG−050” などが挙げられる。
前記ジイモニウム系化合物は、波長850〜1250nm の近赤外線領域に幅広く有効吸収波長域を有し、波長950nm から1150nm における透過率を15%以下、更に好ましくは10%以下とするためには近赤外線遮蔽層( g ) の単位面積当たりの該化合物の含有量を0.1〜0.5g/mとするのが好ましく、さらには0.2〜0.3g/mとするのがより好ましい。含有量がこの範囲を下回ると近赤外線遮蔽能が劣ることとなり、また含有量がこの範囲を越えると可視線の透過率が不足し、画像が暗くなるので好ましくない。
本発明における近赤外線吸収色素としては、前記ジイモニウム系化合物だけを用いてもかまわないが、単独で波長820nm における透過率を40%以下、更に好ましくは20% 以下に、波長850nm における透過率を30%以下、更に好ましくは15% 以下とするためには、含有量を多くする必要があり、可視線透過率が不足する場合もある。そのため本発明では、前記ジイモニウム系化合物とともに波長800 n m から900 n m の範囲に吸収極大波長を有する近赤外線吸収色素を1 種類以上併用することが好ましい。具体的には、1 級および/ または2 級アミノ基、アルコキシ基、フッ素等のハロゲン基の1種以上の置換基を有するフタロシアニン系化合物もしくはナフタロシアニン系化合物、シアニン系化合物、ジチオールニッケル錯体系化合物などが挙げられる。この中でも耐光性、耐湿熱性の点から含フッ素フタロシアニン系化合物が好適に用いられる。具体的には、日本触媒( 株) 製“ イーエクスカラー” を冠称とする“ IR−1 ” 、“ IR−10 ” 、“ IR−12 ” 、“ IR−14 ” 等が挙げられる。
また、シアニン系化合物は耐光性に難点があるが、それを改良した色素として、予めシアニン系化合物とクエンチャー剤をカップリングして一体化した色素が本発明においては好適に用いられる。ここでクエンチャー剤とは近赤外線吸収色素の酸化防止剤をいう。一体化することでシアニン系化合物の耐光性を改良するとともにシアニン系色素の特徴である高い吸光係数が得られることから色素の使用量を減量することができる。ここでクエンチャー剤としてはビス( 1 , 2 − ジチオフェノレート) 銅テトラ− n − ブチルアンモニウム塩がジイモニウム系化合物の耐光性を損なうことがないので好ましい。シアニン系化合物とクエンチャー剤との一体化色素の具体例としては、住友精化( 株) 製“ SD50−E04N ” 、“ SD50−E05N ” や旭電化工業( 株) 製“ TZ−111 ” 、“ TZ−114 ” 、“ TZ−118 ” などが挙げられる。
波長800nm から900nm の範囲に吸収極大波長を有する近赤外線吸収色素化合物の近赤外線遮蔽層( g ) の単位面積当たりの含有量は、用いる色素の吸光係数やジイモニウム系化合物の含有量に応じて決められるが、波長820nm における透過率を40%以下、更に好ましくは20%以下に、波長850nm における透過率を30%以下、更に好ましくは15% 以下とするためには、含有量は0.01〜0.3g/m とするのが好ましく、特に、シアニン系化合物とクエンチャー剤との一体化色素を用いる場合は0.01〜0.1g/m とするのが好ましい。含有量がこの範囲を下回ると近赤外線遮蔽能が劣ることとなり、また含有量がこの範囲を越えると可視線の透過率が不足し、画像が暗くなるので好ましくない。
本発明で用いる透明な高分子樹脂バインダーは、実質的に可視線の吸収がなく無色透明であり、ポリエステル系樹脂、( メタ) アクリル系樹脂、( メタ) アクリルウレタン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等が好ましく用いられ、中でも( メタ) アクリル系樹脂が好適である。
本発明で用いる( メタ) アクリル系樹脂は、メチル( メタ) アクリレート、エチル( メタ) アクリレート、n − またはi s o プロピル( メタ) アクリレート、n − またはs e c− またはt e r t − ブチル( メタ) アクリレート、ペンチル( メタ) アクリレート、ヘキシル( メタ) アクリレート、シクロヘキシル( メタ) アクリレート、メチルシクロヘキシル( メタ) アクリレート、シクロドデシル( メタ) アクリレート、2 − エチルヘキシル(メタ) アクリレート、オクチル( メタ) アクリレート、ノニル( メタ) アクリレート、デシル( メタ) アクリレート、ヒドロキシエチル( メタ) アクリレート、( メタ) アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、グリシジル( メタ) アクリレート、含フッ素( メタ)アクリレート、スチレンから選ばれる数種類の不飽和単量体を共重合して得られるものが好適である。さらには近赤外線吸収色素の耐光性を向上させるため、紫外線安定性基であるヒンダードアミンを有する不飽和単量体( 例えば旭電化工業( 株) 製 アデカスタブ LA−82 、LA−87等) や、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、トリアジン系等の紫外線吸収基を有する不飽和単量体を共重合したものを用いるか、またはヒンダードアミン系添加剤( 例えば三共ライフテック( 株) 製 サノール LS−765 、LS−2626 など) や紫外線吸収剤を重合後の樹脂に添加することが好ましい。
本発明で用いる( メタ) アクリル系樹脂は、耐熱性の点からガラス転移点が80℃ 以上に設計されているものが好ましいが、これに限定されるものではない。また、近赤外線吸収色素への水分の影響を小さくするため、樹脂の吸湿性は2%以下であることが好ましい。
さらに、本発明で用いる( メタ) アクリル系樹脂は耐溶剤性を向上させるために架橋しても良く、この場合、脂肪族ジイソシアネートや脂環式ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネート、メラミン等の架橋剤が好適に用いられる。また、易接着層との接着性を向上させるためにシランカップリング剤を添加してもよい。シランカップリング剤としては不飽和基やエポキシ基を有するアルコキシシラン化合物が挙げられる。
本発明で用いる( メタ) アクリル系樹脂は有機溶剤に可溶であることが好ましく、特にメチルエチルケトン、メチルブチルケトン、シクロヘキサノン、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン、キシレン等に可溶であるものが好ましく、これらの単体もしくは2 種以上の混合溶媒として用いられる。( メタ) アクリル系樹脂の粘度は、近赤外線吸収色素化合物を調合して塗料化する際の作業性を考慮して、50〜5000mPa・s であることが好ましく、( メタ) アクリル系樹脂の固形分濃度は10〜50質量% であることが好ましい。
上記した( メタ) アクリル系樹脂バインダーの具体例としては、三菱レイヨン( 株) 製“ ダイヤナール BR−80 ” や日本触媒( 株) 製“ ハルスハイブリッド IR−G205 ” 、綜研化学(株)製“ フォレット GS−1000 ”などが挙げられる。
色調補正に用いる色素は、例えば特開2002−129052号公報に開示されているようなポルフィラジン系化合物( 別名テトラアザポルフィリン化合物) が、耐光性、有機溶剤への溶解性、吸光係数の点から好適に用いられる。具体的には山田化学工業( 株) 製 “ TAP−2 ” 、“ TAP−18 ”、山本化成(株)製“ PD−311 ”、“ PD−319 ”、“ PD−320 ”等が挙げられる。近赤外線遮蔽層の単位面積当たりのポルフィラジン化合物の含有量は、0.01〜0.1 g/mとするのが好ましく、0.03〜0.07 g/mとするのがより好ましく、さらには0.04〜0.06g/m とするのがより好ましい。含有量がこの範囲を下回ると色調補正能が劣ることとなり、また含有量がこの範囲を越えると可視線の透過率が不足し、画像が暗くなるので好ましくない。
上記した近赤外線吸収色素および色調補正用の色素は染料または顔料のどちらでも使用できるが、透明性や可視線の透過率を考慮すると染料を用いるのが好ましい。染料を用いる場合は、高分子樹脂バインダーが可溶である有機溶媒に溶解するものが好ましい。かかる有機溶媒としては、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン、シクロヘキサノン、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン、キシレン等が挙げられる。
近赤外線吸収色素および色調補正用の色素は、上記有機溶媒に溶解後、高分子樹脂バインダー溶液や有機溶媒と混合され塗料化されて用いられる。さらに、塗料には、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、酸化防止剤、レベリング剤、消泡剤などを配合することも好ましい。前記塗料は、3 本リバースコーターや正転またはリバースグラビアコーター、コンマコーター、ダイコーターなどのコーティング方式により、基材フィルムの易接着層上に塗工され、オーブンで乾燥して成膜し、近赤外線遮蔽層が形成される。
本発明の近赤外線遮蔽層の厚みは特に限定されるものではないが、3〜30μmが好ましく、さらには4〜15μm が前記( メタ) アクリル系樹脂バインダーのフィルムへの塗工性の点からより好適である。
前記のような光学積層フィルムの各界面で生じる干渉縞は、ハードコート層側の分光反射率スペクトルのうねり振幅を小さくすることで低減させることができる。本発明の光学フィルムにおいては、上述した基材フィルムとハードコート層および近赤外線遮蔽層との積層構成を用いることで、干渉縞のない光学積層フィルムを形成することができるのでより好ましい。
すなわち、本発明では、本発明の積層ポリエステルフィルムのC層表面に、少なくとも活性線硬化型樹脂を用いてなる高屈折率ハードコート層を積層してなり、他方D層表面に、近赤外線吸収能を有する色素を透明な高分子樹脂中に分散してなる近赤外線遮蔽層を積層してなる積層フィルムであって、該ハードコート層側の波長400〜600nmにおける表面反射率の平均うねり振幅が1.0%以下であることが好ましい。
本発明で述べる波長400〜600nmでの反射率の平均うねり振幅とは、以下のようにして測定される。まず、光学積層フィルムのハードコート層を積層した面を測定面とし、その反対面を波長400〜600nm における可視光線平均透過率が5%以下となるように50mm幅の黒色光沢テープ(ヤマト(株)製 ビニ−ルテープNo.200−50−21:黒)を気泡を噛みこまないように貼り合わせ測定サンプルとする。光学積層フィルムの測定面を、分光光度計にて、測定面から10°の入射角で測定したときに観測される結果を図1 に示す。図1において曲線が、波長と測定された反射率との関係を表した結果である。反射率において、波長400〜600nm でのうねり、すなわち、波長の変化に伴って反射率が上下に波打つ変動の微積分学的意味での極大値( 一次微分係数= 0 、二次微分係数< 0 ) と極小値( 一次微分係数=0 、二次微分係数> 0 ) の差をうねり振幅( a ) と定義する。図1で示すように、波長400〜600nm における反射率のうねりの山頂部分頂点( 極大点) を結んだ線( 山頂線( b )) とうねりの谷底部分( 極小点) を結んだ線( 谷底線( d ) ) の2つの反射率の折れ線グラフの差、すなわち、うねり振幅( a ) を、境界点( 400nm 、600nm ) を含めて20nm 間隔のサンプル点11箇所( 波長が( 400 + 20 * i ( i = 0 〜 10 の整数)) n m となる箇所) で求め、この11 個の値を平均した値を平均うねり振幅と定義する。本発明の光学積層フィルムは、ハードコート層側の反射率の平均うねり振幅が1 % 以下であることが好ましい。平均うねり振幅は、より好ましくは0.5% 以下、さらに好ましくは0.2 % 以下である。ハードコート層側の反射率の平均うねり振幅が1 % より大きくなると、蛍光灯などの波長強度分布を有する光が反射したときに虹彩模様が発生し、視認性が悪化する。
[特性の測定方法および効果の評価方法]
本発明における特性の測定方法及び効果の評価方法は次のとおりである。
(1)CおよびD層の層厚み
積層フィルムの断面を超薄切片に切り出し、RuO4 染色、OsO4 染色、あるいは両者の二重染色による染色超薄切片法により、TEM(透過型電子顕微鏡)で断面構造が目視可能な以下の条件にて観察し、その断面写真からC層の厚みを測定した。
・測定装置:透過型電子顕微鏡(日立(株)製 H−7100FA型)
・測定条件:加速電圧 100kV
・試料調整:凍結超薄切片法
・倍率:30万倍。
(2)分光反射率
分光反射率の測定は、測定面の裏面に50mm幅の黒色光沢テープ(ヤマト(株)製 ビニ−ルテープNo.200−50−21:黒)を気泡を噛みこまないように貼り合わせた後、約4cm角のサンプル片に切り出し、分光光度計(日立製作所(株)製 U3410)にφ60積分球(日立製作所(株)製 130−0632)および10°傾斜スペーサーを取り付け、入射角10°での分光反射率を測定した。なお反射率を基準化するため、標準反射板として付属のAl板を用いた。
C層の550nmにおける反射率が5.9%〜8.3%を実用レベルとし、6.5%〜8.0%を良好、7.2%〜7.8%を極めて良好とした。またD層の550nmにおける反射率が3.0%〜6.0%未満を実用レベル、4.0%〜5.5%を良好、更に4.5%〜5.2%を極めて良好とした。
(3)干渉縞
ハードコート層を構成する活性線硬化型樹脂(ペルノックス(株)製 XJC−0357−1:屈折率1.67)を積層ポリエステルフィルム上にバーコーターを用いて硬化後の膜厚が1.5μmとなるように均一に塗布した。
次いで、C層の表面から9cmの高さにセットした120W/cmの照射強度を有する集光型高圧水銀灯(アイグラフィックス(株)製 H03−L31)で、積算照射強度が300mJ/cmとなるように紫外線を照射し、硬化させ、積層フィルム上にハードコート層を積層された光学用積層フィルムを得た。なお、紫外線の積算照射強度測定には工業用UVチェッカー(日本電池(株)製 UVR−N1)を用いた。
なお、ハードコート層の屈折率はシリコンウエハー上にスピンコーターにて形成された塗膜について、位相差測定装置(ニコン(株)製 NPDM−1000)で633nmの屈折率を測定した。結果、ハードコート層の屈折率は1.67であった。
更に、ハードコート層と反対の基材フィルム面(D層側)にダイコーターを用いて下記のように調製した近赤外線遮蔽塗料を塗工し、180℃ で乾燥して、厚み10μmの近赤外線遮蔽層を積層し光学積層フィルムを得た。
< 近赤外線遮蔽塗料の作製>
近赤外線吸収色素として、日本化薬( 株) 製“ KAYASORB IRG−050 ” を29質量部、日本触媒( 株) 製“ イーエクスカラー IR−10A ” を16 質量部をメチルエチルケトン2000質量部に攪拌混合して溶解させた。この溶液を透明高分子樹脂バインダー溶液として、日本触媒( 株) 製“ ハルスハイブリッド IR−G205 ” ( 固形分濃度29%溶液) 2000質量部と攪拌混合して近赤外線遮蔽塗料を作製した。 次いで、得られた光学積層フィルムから、8cm(積層ポリエステルフィルム幅方向)×10cm(積層ポリエステルフィルム長手方向)の大きさのサンプルを切り出し、ハードコート層の反対面に黒色光沢テープ(ヤマト(株)製 ビニ−ルテープNo.200−50−21:黒)を気泡を噛み込まないように貼り合わせた。
このサンプルを暗室にて3波長蛍光灯(松下電器産業(株)製 3波長形昼白色(F・L 15EX−N 15W))の直下30cmに置き、視角を変えながら目視により干渉縞の程度を観察し、以下の評価を行った。実用レベルのものは△とし、○以上のものは良好とした。
◎:干渉縞がほぼ見えない
○:干渉縞がわずかに見える
△:弱い干渉縞が見える
×:干渉縞が強い。
(4)平均うねり振幅測定
(3)と同じ方法で得た光学積層フィルムの反射防止層側の波長400〜600nmにおける反射率を(2)と同じ方法で測定し、そのうねりの山頂部分結んだ線( 山頂線)とうねりの谷底部分を結んだ線( 谷底線) について、20nm間隔のサンプル点において各波長( 1 1 箇所、波長が( 400 + 20 * i ( i = 0 〜 10 の整数) ) nm となる箇所) における差( 山頂線−谷底線) を求め、その平均を平均うねり振幅とし、平均うねり振幅が1 % 以下を実用レベルとし、0.5%以下を良好、0.2%以下を極めて良好とした。
(5)初期接着性
(3)と同様の方法で光学用積層フィルムを得た。
次いで、光学積層フィルムのハードコート層に、1mmのクロスカットを100個入れた。作業は、下記の点を除きJISK5600−5−6(1999)の7項の手順に従って行った。
・試験条件及び試験数:JISK5600−5−6(1999)の7.1.1項に規定にかかわらず、試験条件は23℃、相対湿度65%とした。また、試験数は1とした。
・試験板の養生:JISK5600−5−6(1999)の7.1.2項に規定にかかわらず、養生条件は、23℃、相対湿度65%とし、養生時間は1時間とした。
・カット数:JISK5600−5−6(1999)の7.1.3項に規定にかかわらず、カット数は11とした。
・カットの間隔:JISK5600−5−6(1999)の7.1.4項に規定にかかわらず、カットの間隔は1mmとした。
・手動手順による塗膜の切込み及び除去:JISK5600−5−6(1999)の7.2.5項の規定は準用しないものとする。すなわち、はけを用いたブラッシングは行わないものとする。また、JISK5600−5−6(1999)の7.2.6項は第2段落の規定(「テープの中心を、図3に示すように角カットの一組に平行な方向で格子の上に置き、格子の部分にかかった箇所と最低20mmを超える長さで、指でテープを平らになるようにする」)のみ準用し、他の規定は準用しないものとする。なお、テープはセロハンテープ(ニチバン(株)製 セロテープ(登録商標)CT405AP)を用いるものとする。
また、テープの貼付けは、ハンドローラー((株)オーディオテクニカ製 HP515)を用いて、荷重19.6N/mでローラー移動速度5cm/秒で3往復させ押しつけることによって行った。次いで、テープをハードコート層表面方向に対して90度方向に秒速10cm/秒の早さで引きはがし、ハードコート層に設けた格子の残存個数により4段階評価を行った。◎および○を接着性良好、△を実用レベル、×を初期接着性不良とした。
◎ :100/100(残存個数/測定個数)
○ :90/100以上、100/100未満
△ :80/100以上、90/100未満
× :80/100未満。
(6)耐湿熱接着指数
(3)と同様の方法で光学用積層フィルムを得た。得られた光学用積層フィルムを、温度70℃、相対湿度90%の恒温恒湿槽中に250時間放置し、耐湿熱接着試験用サンプルを得た。得られた耐湿熱接着試験用サンプルについて、(4)と同様の方法で、接着性試験を行い、残存した格子の個数により5段階評価を行い、耐湿熱接着指数とした。5以上を耐湿熱密着性がきわめて良好、4以上を良好、2,3を実用レベル、1以下を耐湿熱接着性が不良とした。
5 :100/100(残存個数/測定個数)
4 :90/100以上、100/100未満
3 :80/100以上、90/100未満
2 :50/100以上、80/100未満
1 :50/100未満。
(7)加熱収縮率
ASTM D1204(1984年)に従い、120 ℃および190℃ 30分の熱収縮率を測定した。
次に実施例および比較例に基づいて本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、各実施例・比較例で用いる樹脂等の調整法を参考例として示す。
(参考例1)フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A−1)の調製
窒素ガス雰囲気下で、フルオレン骨格を有しないジカルボン酸成分(Aa−2)としてコハク酸ジメチル75モル部、フルオレン骨格を有するグリコール成分(Ab−1)として9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン80モル部、フルオレン骨格を有しないグリコール成分(Ab−2)としてエチレングリコール20モル部をエステル交換反応器に仕込み、これにテトラブチルチタネート(触媒)をジカルボン酸エステル誘導体(コハク酸ジメチル)100万重量部に対して100重量部添加して、160〜200℃で5時間エステル化反応を行った後、メタノールを留出させた。更に240℃、0.2MPaの減圧下で30分反応を行い、ポリエステルポリオールを得た。
次にポリエステルポリオールに、3価以上の多価カルボン酸成分(Aa−4)である1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物25モル部を仕込み、反応温度160〜180℃で3時間反応を行い、フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A−1)を得た。該ポリエステル樹脂のTgは99℃であった。なお、フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A−1)のフルオレン骨格を有するグリコール成分(Ab−1)の共重合量は、ジカルボン酸成分(Aa)の量とグリコール成分(Ab)の量の合計を100モル%としたとき、40モル%である。また、フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A−1)は、スルホン酸塩基を有するジカルボン酸成分(Aa−3)を有しないポリエステル樹脂である。
(参考例2)フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A−1)水分散体(A−1aq)の調製
上記のフルオレン共重合ポリエステル樹脂(A−1)100.0重量部(以下、単に「部」という)に対して水531.6部、25重量%のアンモニア水2.0部、ブチルセロソルブ33.4部を添加して、40℃で溶解させた。続いてこの反応容器を密閉して、該容器の内部温度を120℃にまで昇温して2時間反応を行い、フルオレン共重合ポリエステル樹脂の水分散体(A−1aq)を得た。フルオレン共重合ポリエステル樹脂の水分散体(A−1aq)の組成を以下に示す。
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A−1):100部(14.993重量%)
・水:533.1部(79.925重量%)
・アンモニア:0.5部(0.075重量%)
・ブチルセロソルブ:33.4部(5.007重量%)。
(参考例3)メチロール基型メラミン架橋剤水分散体(B−1aq)の調整
メチロール基型メラミン架橋剤(B−1)を78.8重量%含有する水分散体(三和ケミカル(株)製“ニカラック”MW12LF)を下記組成となるよう水で希釈し、メチロール基型メラミン架橋剤水分散体(B−1aq)を得た。
・メチロール基型メラミン架橋剤(B−1):25重量%
・水:75重量%。
(参考例4)オキサゾリン系架橋剤水分散体(B−2aq)の調整
オキサゾリン系架橋剤(B−2)を10重量%含有する水分散体((株)日本触媒製 “エポクロス”WS300)を用いた。
(参考例5)カルボジイミド系架橋剤水分散体(B−3aq)の調整
カルボジイミド系架橋剤(B−3)を40重量%含有する水分散体(日清紡(株) “カルボジライト”V04)を下記組成となるよう水で希釈し、カルボジイミド系架橋剤水分散体(B−3aq)を得た。
・カルボジイミド系架橋剤(B−3):10重量%
・水:90重量%。
(参考例6)コロイダルシリカ水分散体(C−1aq)の調整
コロイダルシリカを20重量%含有する水分散体(日産化学工業(株)製 “スノーテックスOL”)を下記組成となるよう水で希釈し、コロイダルシリカ水分散体(C−2aq)を得た。
・コロイダルシリカ:5重量%
・水:95重量%。
(参考例7)コロイダルシリカ水分散体(C−2aq)の調整
コロイダルシリカを40重量%含有する水分散体(触媒化成工業(株)製 “CATALOID” SI80P)を下記組成となるよう水で希釈し、コロイダルシリカ水分散体(C−1aq)を得た。
・コロイダルシリカ:5重量%
・水:95重量%。
(参考例8)界面活性剤水分散体(D−1aq)の調整
アセチレンジオール系界面活性剤を50重量%含有する水分散体(日信化学工業(株)製“オルフィン”EXP4051F)を下記組成となるよう水で希釈し、界面活性剤水分散体(D−1aq)を得た。
・界面活性剤:5重量%
・水:95重量%。
(参考例9)ポリエステル樹脂(P−1)の調製
窒素ガス雰囲気下でフルオレン骨格を有しないジカルボン酸成分(Aa−2)としてテレフタル酸60モル部、イソフタル酸15モル部、セバシン酸5モル部、フルオレン骨格を有しないグリコール成分(Ab−2)としてジエチレングリコール40モル部、1,4−ブタンジオール35モル部、エチレングリコール25モル部をエステル交換反応器に仕込み、これにテトラブチルチタネート(触媒)を全ジカルボン酸成分100万重量部に対して100重量部添加して、160〜240℃で5時間エステル化反応を行った後、溜出液を取り除いた。
その後、3価以上の多価カルボン酸成分(Aa−4)としてトリメリット酸20モル部と、テトラブチルチタネートを更に全ジカルボン酸100万重量部に対して100重量部添加して、240℃で、反応物が透明になるまで溜出液を除いたのち、220〜280℃の減圧下において、重縮合反応を行い、ポリエステル樹脂(P−1)を得た。該ポリエステル樹脂のTgは20℃であった。
なお、ポリエステル樹脂(P−1)は、フルオレン骨格を有する成分が共重合されていないポリエステル樹脂である。また、ポリエステル樹脂(P−1)は、スルホン酸塩基を有するジカルボン酸成分(Aa−3)を有しないポリエステル樹脂である。
(参考例10)ポリエステル樹脂(P−1)水分散体(P−1aq)の調製
フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A−1)と同様に水分散化を行い、ポリエステル樹脂の水分散体(P−1aq)を得た。
ポリエステル樹脂の水分散体(P−1aq)の組成を以下に示す。
・ポリエステル樹脂(P−1):100部(25.000重量%)
・水:299.9重量部(74.975重量%)
・アンモニア:0.1重量部(0.025重量%)。
(参考例11)ポリエステル樹脂(P−2)の調製
窒素ガス雰囲気下でフルオレン骨格を有しないジカルボン酸成分(Aa−2)として2,6−ナフタレンジカルボン酸88モル部、フルオレン骨格を有しないグリコール成分(Ab−2)としてエチレングリコール90モル部、ジエチレングリコール10モル部をエステル交換反応器に仕込み、これにテトラブチルチタネート(触媒)を全ジカルボン酸成分100万重量部に対して100重量部添加して、160〜240℃で5時間エステル化反応を行った後、溜出液を取り除いた。
その後、スルホン酸塩基を有するジカルボン酸成分(Aa−3)として5−ソデウムスルホイソフタル酸ジメチル12モル部と、テトラブチルチタネートを更に全ジカルボン酸成分100万重量部に対して100重量部添加して、240℃で、反応物が透明になるまで溜出液を除いたのち、220〜280℃の減圧下において、重縮合反応を行い、ポリエステル樹脂(P−2)を得た。該ポリエステル樹脂のTgは100℃であった。なお、ポリエステル樹脂(P−2)は、フルオレン骨格を有する成分が共重合されていないポリエステル樹脂である。また、スルホン酸塩基を有するジカルボン酸成分(Aa−3)の共重合量は、ジカルボン酸成分(Aa)の量に対して12モル%である。
(参考例12)ポリエステル樹脂(P−2)水分散体(P−2aq)の調製
ポリエステル樹脂(P−2)200部、テトラヒドロフラン150部を80℃にて溶解した後、80℃の水500部を添加し、ポリエステル樹脂(P−2)の水/テトラヒドロフラン系溶液を得た。更に得られた溶液中のテトラヒドロフランを蒸留し、冷却後に水を加え、ポリエステル樹脂の水分散体(P−2aq)を得た。
ポリエステル樹脂の水分散体(P−2aq)の組成を以下に示す。
・ポリエステル樹脂(P−2):100部(25重量%)
・水:300部(75重量%)。
(参考例13)ポリエステル樹脂(P−3)の調製
下記の共重合組成で、ポリエステル樹脂(P−2)と同様にエステル交換反応、重縮合を行い、ポリエステル樹脂(P−3)を得た。該ポリエステル樹脂のTgは100℃であった。なお、ポリエステル樹脂(P−3)は、フルオレン骨格を有する成分が共重合されていないポリエステル樹脂である。また、スルホン酸塩基を有するジカルボン酸成分(Aa−3)の共重合量は、ジカルボン酸成分(Aa)の量に対して1モル%である。
・フルオレン骨格を有しないジカルボン酸成分(Aa−2)として2,6−ナフタレンジカルボン酸99モル部
・フルオレン骨格を有しないグリコール成分(Ab−2)としてエチレングリコール90モル部、ジエチレングリコール10モル部
・スルホン酸塩基を有するジカルボン酸成分(Aa−3)として5−ソデウムスルホイソフタル酸ジメチル1モル部。
(参考例14)ポリエステル樹脂(P−3)水分散体(P−3aq)の調製
ポリエステル樹脂(P−3)200部、テトラヒドロフラン150部を80℃にて溶解した後、80℃の水500部を添加し、ポリエステル樹脂(P−3)の水/テトラヒドロフラン系溶液を得た。得られた水/テトラヒドロフラン系溶液にブチルセロソルブ50部を添加し、更に得られた溶液中のテトラヒドロフランを蒸留し、冷却後に水を加え、ポリエステル樹脂の水分散体(P−3aq)を得た。
ポリエステル樹脂の水分散体(P−3aq)の組成を以下に示す。
・ポリエステル樹脂(P−3):100部(10重量%)
・水:850重量部(85重量%)
・ブチルセロソルブ:50重量部(5重量%)。
(参考例15)フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A−2)の調製
下記の共重合組成で、ポリエステル樹脂(P−2)と同様にエステル交換反応、重縮合を行い、フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A−2)を得た。該ポリエステル樹脂のTgは130℃であった。なお、フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A−2)のフルオレン骨格を有するグリコール成分(Ab−1)の共重合量は、ジカルボン酸成分(Aa)の量とグリコール成分(Ab)の量の合計を100モル%としたとき、40モル%である。また、スルホン酸塩基を有するジカルボン酸成分(Aa−3)の共重合量は、ジカルボン酸成分(Aa)の量に対して5モル%である。
・フルオレン骨格を有しないジカルボン酸成分(Aa−2)として、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル90モル部、イソフタル酸ジメチル5モル部
・フルオレン骨格を有するグリコール成分(Ab−1)として、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン80モル部
・フルオレン骨格を有しないグリコール成分(Ab−2)として、エチレングリコール10モル部、ジエチレングリコール10モル部
・スルホン酸塩基を有するジカルボン酸成分(Aa−3)として、5−ソデウムスルホイソフタル酸ジメチル5モル部。
(参考例16)フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A−2)水分散体(A−2aq)の調製
上記のフルオレン共重合ポリエステル樹脂(A−2)20部、テトラヒドロフラン80部を80℃にて溶解した後、80℃の水500部を添加し、ポリエステル樹脂(A−2)の水/テトラヒドロフラン系溶液を得た。得られた水/テトラヒドロフラン系溶液にブチルセロソルブ50部を添加し、更に得られた溶液中のテトラヒドロフランを蒸留し、冷却後に水を加え、ポリエステル樹脂(A−2)の水分散体(A−2aq)を得た。
ポリエステル樹脂の水分散体(A−2aq)の組成を以下に示す。
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A−2):100部(10重量%)
・水:850重量部(85重量%)
・ブチルセロソルブ:50重量部(5重量%)。
(参考例17)アクリルエマルション(Q−1aq)の調製
窒素ガス雰囲気下、減圧状態で溶媒となる水300部中に乳化剤(Da−1)としてp−ドデシルベンゼンスルホン酸Na、モノマーとしてスチレン(Db−1)25部、メタクリル酸メチル(MMA)(Db−2)40部、N−メチロールアクリルアミド(N−MAM)(Db−3)30部、アクリル酸(Db−4)5部を乳化重合反応器に仕込み、これに過硫酸ナトリム(開始剤)を全モノマー成分100万重量部に対して100重量部添加して、30〜80℃で10時間反応を行った後、水酸化ナトリウム水溶液(アルカリ)でpH6.0〜9.0となるよう調整を行った。
その後、70℃の減圧下において未反応モノマーを除去、濃縮しアクリルエマルション35%を得た。アクリルポリマーのTgは70℃であった。
(参考例18)フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A−3)の調製
窒素ガス雰囲気下で、フルオレン骨格を有しないジカルボン酸成分(Aa−2)としてコハク酸ジメチル75モル部、フルオレン骨格を有するグリコール成分(Ab−1)として9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン90モル部、フルオレン骨格を有しないグリコール成分(Ab−2)としてエチレングリコール10モル部をエステル交換反応器に仕込み、これにテトラブチルチタネート(触媒)をジカルボン酸エステル誘導体(コハク酸ジメチル)100万重量部に対して100重量部添加して、160〜200℃で5時間エステル化反応を行った後、メタノールを留出させた。更に240℃、0.2MPaの減圧下で30分反応を行い、ポリエステルポリオールを得た。
次にポリエステルポリオールに、3価以上の多価カルボン酸成分(Aa−4)である1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物25モル部を仕込み、反応温度160〜180℃で3時間反応を行い、フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A−3)を得た。該ポリエステル樹脂のTgは99℃であった。なお、フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A−3)のフルオレン骨格を有するグリコール成分(Ab−1)の共重合量は、ジカルボン酸成分(Aa)の量とグリコール成分(Ab)の量の合計を100モル%としたとき、45モル%である。また、フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A−3)は、スルホン酸塩基を有するジカルボン酸成分(Aa−3)を有しないポリエステル樹脂である。
(参考例19)フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A−3)水分散体(A−3aq)の調製
上記のフルオレン共重合ポリエステル樹脂(A−3)100.0重量部(以下、単に「部」という)に対して水531.6部、25重量%のアンモニア水2.0部、ブチルセロソルブ33.4部を添加して、40℃で溶解させた。続いてこの反応容器を密閉して、該容器の内部温度を120℃にまで昇温して2時間反応を行い、フルオレン共重合ポリエステル樹脂の水分散体(A−3aq)を得た。フルオレン共重合ポリエステル樹脂の水分散体(A−3aq)の組成を以下に示す。
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A−3):100部(14.993重量%)
・水:533.1部(79.925重量%)
・アンモニア:0.5部(0.075重量%)
・ブチルセロソルブ:33.4部(5.007重量%)。
実施例1
S層を構成する実質的に外部添加粒子を含有しないPETペレット(極限粘度0.63dl/g)を充分に真空乾燥した後、押し出し機に供給し285℃で溶融後、3μmカットフィルターで濾過、T字型口金よりシート状に押し出し、静電印加キャスト法を用いて表面温度25℃の鏡面キャスティングドラムに巻き付けて冷却固化せしめた。この未延伸フィルムを90℃に加熱して長手方向に3.4倍延伸し、一軸配向(一軸延伸)フィルムとした。このフィルムに空気中で両面にコロナ放電処理を施した。
次いで、上記参考例にて作成した各種水分散体を下記の比率で混合し、CおよびD層を構成する水系塗剤を作成した。得られたCおよびD層を構成する水系塗剤を上記1軸延伸フィルムのコロナ放電処理表面にそれぞれ塗布した。
(C層の水系塗剤組成)
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂の水分散体(A−1aq):33.333重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−2aq):1.000重量%
・界面活性剤水分散体(D−1aq):2.000重量%
・水:63.667重量%。
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A−1):4.998重量%
・アンモニア:0.025重量%
・コロイダルシリカ(C−2):0.050重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.100重量%
・水:93.158重量%
・ブチルセロソルブ:1.669重量%。
(D層の水系塗剤組成)
・ポリエステル樹脂の水分散体(P−1aq):10.000重量%
・アクリルエマルション(Q−1aq):3.572重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤水分散体(B−1aq):5.000重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−2aq):1.000重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤水分散体(D−1aq):2.000重量%
・水:78.428重量%
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・ポリエステル樹脂(P−1):2.500重量%
・アクリル樹脂(Q−1):1.250重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤(B−1):1.250重量%
・コロイダルシリカ(C−2):0.050重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.100重量%
・水:94.847重量%
・アンモニア:0.0025重量%。
水系塗剤を塗布した1軸延伸フィルムをクリップで把持して予熱ゾーンに導き、雰囲気温度120℃にて乾燥および予熱を実施後、引き続き連続的に120℃の延伸ゾーンで幅方向に3.5倍延伸し、続いて230℃の加熱ゾーンで10秒間7%の弛緩処理を施し、160℃の冷却ゾーンで10秒間再度0.5%の微延伸を施した。上記方法により結晶配向の完了したS層に、C層が積層された積層ポリエステルフィルムを得た。この積層ポリエステルフィルムの120℃30分におけるTD方向熱収縮率は0.3%であり、190℃30分におけるTD方向熱収縮率が0.1%であった。また、この積層ポリエステルフィルムの厚みは100μm、CおよびD層の厚みは100nmであった。得られた積層ポリエステルフィルムの組成および特性を表1,2に示す。D層の分光反射率が極めて良好、C層の分光反射率も良好であり、ハードコート層および近赤外線遮蔽層を積層した積層フィルムの干渉縞、平均うねり振幅も良好であった。またC層とハードコート層の初期接着性、耐湿熱接着指数ともに良好であった。また、ハードコート層および近赤外線遮蔽層を積層した際のフィルムカールも良好であった。
実施例2
下記組成の水系塗剤を用いること以外は実施例1と同様にして積層フィルムを得た。この積層ポリエステルフィルムの厚みは100μm、CおよびD層の厚みは100nmであった。得られた積層ポリエステルフィルムの組成および特性を表1,2に示す。D層の分光反射率が極めて良好、C層の分光反射率も良好であり、積層フィルムの干渉縞、平均うねり振幅も良好であった。またC層とハードコート層の初期接着性、耐湿熱接着指数ともにきわめて良好であった。
(C層の水系塗剤組成)
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂の水分散体(A−1aq):31.667重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤水分散体(B−1aq):1.000重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−2aq):1.000重量%
・界面活性剤水分散体(D−1aq):2.000重量%
・水:64.333重量%。
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A−1):4.748重量%
・アンモニア:0.024重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤(B−1):0.250重量%
・コロイダルシリカ:0.050重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.100重量%
・水:93.243重量%
・ブチルセロソルブ:1.586重量%。
(D層の水系塗剤組成)
・ポリエステル樹脂の水分散体(P−1aq):10.000重量%
・アクリルエマルション(Q−1aq):3.572重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤水分散体(B−1aq):5.000重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−2aq):1.000重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤水分散体(D−1aq):2.000重量%
・水:78.428重量%。
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・ポリエステル樹脂(P−1):2.500重量%
・アクリル樹脂(Q−1):1.250重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤(B−1):1.250重量%
・コロイダルシリカ(C−2):0.050重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.100重量%
・水:94.847重量%
・アンモニア:0.0025重量%。
実施例3
下記組成の水系塗剤を用いること以外は実施例1と同様にして積層フィルムを得た。この積層ポリエステルフィルムの厚みは100μm、CおよびD層の厚みは100nmであった。得られた積層ポリエステルフィルムの組成および特性を表1,2に示す。D層の分光反射率が極めて良好であったが、C層の分光反射率が実用レベルとやや劣っていたため、ハードコート層および近赤外線遮蔽層を積層した積層フィルムの干渉縞は良好であったが平均うねり振幅がやや劣るものであった。またC層とハードコート層の初期接着性、耐湿熱接着指数は、ともにきわめて良好であった。
(C層の水系塗剤組成)
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂の水分散体(A−1aq):23.333重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤水分散体(B−1aq):6.000重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−2aq):1.000重量%
・界面活性剤水分散体(D−1aq):2.000重量%
・水:67.667重量%。
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A−1):3.498重量%
・アンモニア:0.018重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤(B−1):1.500重量%
・コロイダルシリカ(C−2):0.050重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤(D−1):0.100重量%
・水:93.666重量%
・ブチルセロソルブ:1.168重量%。
(D層の水系塗剤組成)
・ポリエステル樹脂の水分散体(P−1aq):10.000重量%
・アクリルエマルション(Q−1aq):3.572重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤水分散体(B−1aq):5.000重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−2aq):1.000重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤水分散体(D−1aq):2.000重量%
・水:78.428重量%。
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・ポリエステル樹脂(P−1):2.500重量%
・アクリル樹脂(Q−1):1.250重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤(B−1):1.250重量%
・コロイダルシリカ(C−2):0.050重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.100重量%
・水:94.847重量%
・アンモニア:0.0025重量%。
実施例4
下記組成の水系塗剤を用いること以外は実施例1と同様にして積層フィルムを得た。この積層ポリエステルフィルムの厚みは100μm、CおよびD層の厚みは100nmであった。得られた積層ポリエステルフィルムの組成および特性を表1,2に示す。D層の分光反射率が極めて良好であったが、C層の分光反射率が実用レベルと劣っていたため、ハードコート層および近赤外線遮蔽層を積層した積層フィルムの干渉縞、平均うねり振幅ともに実用レベルとやや劣るものであった。またC層とハードコート層の初期接着性、耐湿熱接着指数ともにきわめて良好であった。
(C層の水系塗剤組成)
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂の水分散体(A−1aq):21.667重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤水分散体(B−1aq):7.000重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−2aq):1.000重量%
・界面活性剤水分散体(D−1aq):2.000重量%
・水:68.333重量%。
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A−1):3.249重量%
・アンモニア:0.016重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤(B−1):1.750重量%
・コロイダルシリカ(C−2):0.050重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.100重量%
・水:93.750重量%
・ブチルセロソルブ:1.085重量%。
(D層の水系塗剤組成)
・ポリエステル樹脂の水分散体(P−1aq):10.000重量%
・アクリルエマルション(Q−1aq):3.572重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤水分散体(B−1aq):5.000重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−2aq):1.000重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤水分散体(D−1aq):2.000重量%
・水:78.428重量%
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・ポリエステル樹脂(P−1):2.500重量%
・アクリル樹脂(Q−1):1.250重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤(B−1):1.250重量%
・コロイダルシリカ(C−2):0.050重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.100重量%
・水:94.847重量%
・アンモニア:0.0025重量%。
実施例5
下記組成の水系塗剤を用いること以外は実施例1と同様にして積層フィルムを得た。この積層ポリエステルフィルムの厚みは100μm、C層の厚みは20nm、D層の厚みは100nmであった。得られた積層ポリエステルフィルムの組成および特性を表1,2に示す。CおよびD層の分光反射率が極めて良好であり、ハードコート層および近赤外線遮蔽層を積層した積層フィルムの干渉縞、平均うねり振幅ともに極めて良好であった。またC層とハードコート層の初期接着性、耐湿熱接着指数ともにきわめて良好であった。
(C層の水系塗剤組成)
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂の水分散体(A−1aq):6.333重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤水分散体(B−1aq):0.200重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−1aq):1.500重量%
・界面活性剤水分散体(D−1aq):2.000重量%
・水:89.967重量%。
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A−1):0.950重量%
・アンモニア:0.005重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤(B−1):0.050重量%
・コロイダルシリカ(C−1):0.075重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.100重量%
・水:98.504重量%
・ブチルセロソルブ:0.317重量%。
(D層の水系塗剤組成)
・ポリエステル樹脂の水分散体(P−1aq):10.000重量%
・アクリルエマルション(Q−1aq):3.572重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤水分散体(B−1aq):5.000重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−2aq):1.000重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤水分散体(D−1aq):2.000重量%
・水:78.428重量%。
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・ポリエステル樹脂(P−1):2.500重量%
・アクリル樹脂(Q−1):1.250重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤(B−1):1.250重量%
・コロイダルシリカ(C−2):0.050重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.100重量%
・水:94.847重量%
・アンモニア:0.0025重量%。
実施例6
下記組成の水系塗剤を用いること以外は実施例1と同様にして積層フィルムを得た。この積層ポリエステルフィルムの厚みは100μm、C層の厚みは20nm、D層の厚みは100nmであった。得られた積層ポリエステルフィルムの組成および特性を表1,2に示す。D層の分光反射率が極めて良好でり、C層の分光反射率が良好であったため、ハードコート層および近赤外線遮蔽層を積層した積層フィルムの干渉縞は極めて良好であり、平均うねり振幅も良好レベルであった。またC層とハードコート層の初期接着性、耐湿熱接着指数ともにきわめて良好であった。
(C層の水系塗剤組成)
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂の水分散体(A−1aq):4.667重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤水分散体(B−1aq):1.200重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−1aq):1.500重量%
・界面活性剤水分散体(D−1aq):2.000重量%
・水:90.633重量%。
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A−1):0.700重量%
・アンモニア:0.004重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤(B−1):0.3重量%
・コロイダルシリカ(C−1):0.075重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.100重量%
・水:98.588重量%
・ブチルセロソルブ:0.234重量%。
(D層の水系塗剤組成)
・ポリエステル樹脂の水分散体(P−1aq):10.000重量%
・アクリルエマルション(Q−1aq):3.572重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤水分散体(B−1aq):5.000重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−2aq):1.000重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤水分散体(D−1aq):2.000重量%
・水:78.428重量%。
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・ポリエステル樹脂(P−1):2.500重量%
・アクリル樹脂(Q−1):1.250重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤(B−1):1.250重量%
・コロイダルシリカ(C−2):0.050重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.100重量%
・水:94.847重量%
・アンモニア:0.0025重量%。
実施例7
下記組成の水系塗剤を用いること以外は実施例1と同様にして積層フィルムを得た。この積層ポリエステルフィルムの厚みは100μm、CおよびD層の厚みは20nmであった。得られた積層ポリエステルフィルムの組成および特性を表1,2に示す。C層の分光反射率が極めて良好であったが、D層の分光反射率が実用レベルであったため、ハードコート層および近赤外線遮蔽層を積層した積層フィルムの干渉縞および平均うねり振幅は実用レベルであった。またC層とハードコート層の初期接着性、耐湿熱接着指数ともにきわめて良好であった。
(C層の水系塗剤組成)
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂の水分散体(A−1aq):6.333重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤水分散体(B−1aq):0.200重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−1aq):1.500重量%
・界面活性剤水分散体(D−1aq):2.000重量%
・水:89.967重量%。
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A−1):0.950重量%
・アンモニア:0.005重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤(B−1):0.050重量%
・コロイダルシリカ(C−1):0.075重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.100重量%
・水:98.504重量%
・ブチルセロソルブ:0.317重量%。
(D層の水系塗剤組成)
・ポリエステル樹脂の水分散体(P−1aq):14.200重量%
・アクリルエマルション(Q−1aq):0.571重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤水分散体(B−1aq):5.000重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−2aq):1.000重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤水分散体(D−1aq):重量2.000%
・水:77.229重量%。
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・ポリエステル樹脂(P−1):3.550重量%
・アクリル樹脂(Q−1):0.200重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤(B−1):1.250重量%
・コロイダルシリカ(C−2):0.050重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.100重量%
・水:94.846重量%
・アンモニア:0.004重量%。
実施例8
下記組成の水系塗剤を用いること以外は実施例1と同様にして積層フィルムを得た。この積層ポリエステルフィルムの厚みは100μm、C層の厚みは20nm、D層の厚みは200nmであった。得られた積層ポリエステルフィルムの組成および特性を表1,2に示す。C層の分光反射率が極めて良好であったが、D層の分光反射率が実用レベルであったため、ハードコート層および近赤外線遮蔽層を積層した積層フィルムの干渉縞および平均うねり振幅は実用レベルであった。またC層とハードコート層の初期接着性、耐湿熱接着指数ともにきわめて良好であった。
(C層の水系塗剤組成)
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂の水分散体(A−1aq):6.333重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤水分散体(B−1aq):0.200重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−1aq):1.500重量%
・界面活性剤水分散体(D−1aq):2.000重量%
・水:89.967重量%。
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A−1):0.950重量%
・アンモニア:0.005重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤(B−1):0.050重量%
・コロイダルシリカ(C−1):0.075重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.100重量%
・水:98.504重量%
・ブチルセロソルブ:0.317重量%。
(D層の水系塗剤組成)
・ポリエステル樹脂の水分散体(P−1aq):0.8000重量%
・アクリルエマルション(Q−1aq):10.143重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤水分散体(B−1aq):5.000重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−2aq):1.000重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤水分散体(D−1aq):重量2.000%
・水:81.057重量%。
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・ポリエステル樹脂(P−1):0.200重量%
・アクリル樹脂(Q−1):3.550重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤(B−1):1.250重量%
・コロイダルシリカ(C−2):0.050重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.100重量%
・水:94.850重量%
・アンモニア:0.0002重量%。
実施例9
下記組成の原料および水系塗剤を用いること以外は実施例1と同様にして積層フィルムを得た。この積層ポリエステルフィルムの厚みは100μm、C層の厚みは2nm、D層の厚みは100nmであった。得られた積層ポリエステルフィルムの組成および特性を表1,2に示す。CおよびD層の分光反射率が極めて良好であり、ハードコート層および近赤外線遮蔽層を積層した積層フィルムの干渉縞、平均うねり振幅ともに極めて良好であった。またC層とハードコート層の初期接着性、耐湿熱接着指数ともに良好なレベルであった。さらに紫外線遮蔽性も良好であった。
(S層の原料調製)
外部添加粒子を含有しないPETペレット(極限粘度0.63dl/g)と紫外線吸収剤として2 , 2 ’ − ( 1 , 4 − フェニレン) ビス( 4 H − 3 , 1 − ベンズオキサジン− 4 − オン)をベント付き2 軸押出機にて紫外線吸収剤が1 2 重量% となる様にコンパウンドし、紫外線吸収剤入りポリエステルを得た。この混合物を紫外線吸収剤が全体のポリエステルに対し0.4 重量% となる様に仕込みS層の原料として用いた。
(C層の水系塗剤組成)
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂の水分散体(A−1aq):0.6333重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤水分散体(B−1aq):0.0200重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−2aq):1.500重量%
・界面活性剤水分散体(D−1aq):2.0000重量%
・水:95.847重量%。
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A−1):0.0950重量%
・アンモニア:0.0005重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤(B−1):0.0050重量%
・コロイダルシリカ(C−1):0.075重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.1000重量%
・水:99.6930重量%
・ブチルセロソルブ:0.0317重量%。
(D層の水系塗剤組成)
・ポリエステル樹脂の水分散体(P−1aq):10.000重量%
・アクリルエマルション(Q−1aq):3.572重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤水分散体(B−1aq):5.000重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−2aq):1.000重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤水分散体(D−1aq):2.000重量%
・水:78.428重量%。
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・ポリエステル樹脂(P−1):2.500重量%
・アクリル樹脂(Q−1):1.250重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤(B−1):1.250重量%
・コロイダルシリカ(C−2):0.050重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.100重量%
・水:94.847重量%
・アンモニア:0.0025重量%。
実施例10
下記組成の原料および水系塗剤を用いること以外は実施例1と同様にして積層フィルムを得た。この積層ポリエステルフィルムの厚みは100μm、C層の厚みは20nm、D層の厚みは100nmであった。得られた積層ポリエステルフィルムの組成および特性を表1,2に示す。CおよびD層の分光反射率が極めて良好であり、ハードコート層および近赤外線遮蔽層を積層した積層フィルムの干渉縞、平均うねり振幅ともに極めて良好であった。またC層とハードコート層の初期接着性、耐湿熱接着指数ともにきわめて良好であった。さらに紫外線遮蔽性も極めて良好であった。
(S層の原料調製)
外部添加粒子を含有しないPETペレット(極限粘度0.63dl/g)と紫外線吸収剤として2 , 2 ’ − ( 1 , 4 − フェニレン) ビス( 4 H − 3 , 1 − ベンズオキサジン− 4 − オン)をベント付き2 軸押出機にて紫外線吸収剤が12重量% となる様にコンパウンドし、紫外線吸収剤入りポリエステルを得た。この混合物を紫外線吸収剤が全体のポリエステルに対し0.6 重量% となる様に仕込みS層の原料として用いた。
(C層の水系塗剤組成)
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂の水分散体(A−1aq):6.333重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤水分散体(B−1aq):0.200重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−1aq):1.500重量%
・界面活性剤水分散体(D−1aq):2.000重量%
・水:89.967重量%。
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A−1):0.950重量%
・アンモニア:0.005重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤(B−1):0.050重量%
・コロイダルシリカ(C−1):0.075重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.100重量%
・水:98.504重量%
・ブチルセロソルブ:0.317重量%。
(D層の水系塗剤組成)
・ポリエステル樹脂の水分散体(P−1aq):10.000重量%
・アクリルエマルション(Q−1aq):3.572重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤水分散体(B−1aq):5.000重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−2aq):1.000重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤水分散体(D−1aq):2.000重量%
・水:78.428重量%。
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・ポリエステル樹脂(P−1):2.500重量%
・アクリル樹脂(Q−1):1.250重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤(B−1):1.250重量%
・コロイダルシリカ(C−2):0.050重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.100重量%
・水:94.847重量%
・アンモニア:0.0025重量%。
実施例11
下記組成の水系塗剤を用いること以外は実施例1と同様にして積層フィルムを得た。この積層ポリエステルフィルムの厚みは100μm、C層の厚みは1nm、D層の厚みは100nmであった。得られた積層ポリエステルフィルムの組成および特性を表1,2に示す。CおよびD層の分光反射率が極めて良好であり、ハードコート層および近赤外線遮蔽層を積層した積層フィルムの干渉縞、平均うねり振幅ともに極めて良好であったが、C層とハードコート層の初期接着性が実用レベルであり、耐湿熱接着指数は3と実用レベルではあるが劣っていた。
(C層の水系塗剤組成)
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂の水分散体(A−1aq):0.3235重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤水分散体(B−1aq):0.0060重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−1aq):1.500重量%
・界面活性剤水分散体(D−1aq):2.000重量%
・水:96.171重量%。
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A−1):0.0485重量%
・アンモニア:0.0002重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤(B−1):0.0015重量%
・コロイダルシリカ:0.075重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.1000重量%
・水:99.759重量%
・ブチルセロソルブ:0.0162重量%。
(D層の水系塗剤組成)
・ポリエステル樹脂の水分散体(P−1aq):10.000重量%
・アクリルエマルション(Q−1aq):3.571重量%
・オキサゾリン系架橋剤水分散体(B−2aq):12.500重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−2aq):1.000重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤水分散体(D−1aq):2.000重量%
・水:70.929重量%。
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・ポリエステル樹脂(P−1):2.500重量%
・アクリル樹脂(Q−1):1.250重量%
・オキサゾリン系架橋剤(B−2):1.250重量%
・コロイダルシリカ(C−2):0.050重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.100重量%
・水:94.848重量%
・アンモニア:0.0025重量%。
実施例12
下記組成の水系塗剤を用いること以外は実施例1と同様にして積層フィルムを得た。この積層ポリエステルフィルムの厚みは100μm、C層の厚みは20nm、D層の厚みは100nmであった。得られた積層ポリエステルフィルムの組成および特性を表1,2に示す。CおよびD層の分光反射率が極めて良好であり、ハードコート層および近赤外線遮蔽層を積層した積層フィルムの干渉縞、平均うねり振幅ともにきわめて良好であった。またC層とハードコート層の初期接着性は極めて良好であったが、耐湿熱接着指数は2と実用レベルではあるが劣っていた。
(C層の水系塗剤組成)
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂の水分散体(A−2aq):9.500重量%
・メチロール基型架橋剤水分散体(B−1aq):0.200重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−2aq):1.500重量%
・界面活性剤水分散体(D−1aq):2.000重量%
・水:86.800重量%。
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A−2):0.950重量%
・メチロール基型架橋剤(B−1):0.050重量%
・コロイダルシリカ:0.075重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.100重量%
・水:98.350重量%
・ブチルセロソルブ:0.475重量%。
(D層の水系塗剤組成)
・ポリエステル樹脂の水分散体(P−1aq):10.000重量%
・アクリルエマルション(Q−1aq):3.571重量%
・カルボジイミド系架橋剤水分散体(B−3aq):12.500重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−2aq):1.000重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤水分散体(D−1aq):2.000重量%
・水:70.929重量%。
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・ポリエステル樹脂(P−1):2.500重量%
・アクリル樹脂(Q−1):1.250重量%
・カルボジイミド系架橋剤(B−3):1.250重量%
・コロイダルシリカ(C−2):0.050重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.100重量%
・水:94.848重量%
・アンモニア:0.0025重量%。
実施例13
下記組成の水系塗剤を用いること以外は実施例1と同様にして積層フィルムを得た。この積層ポリエステルフィルムの厚みは100μm、C層の厚みは20nm、D層の厚みは100nmであった。得られた積層ポリエステルフィルムの組成および特性を表1,2に示す。C層の分光反射率が極めて良好、D層の分光反射率が良好であり、ハードコート層および近赤外線遮蔽層を積層した積層フィルムの干渉縞は極めて良好、平均うねり振幅は良好であった。またC層とハードコート層の初期接着性、耐湿熱接着指数ともに実用レベルであった。
(C層の水系塗剤組成)
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂の水分散体(A−1aq):6.333重量%
・オキサゾリン系架橋剤水分散体(B−2aq):0.500重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−2aq):1.500重量%
・界面活性剤水分散体(D−1aq):2.000重量%
・水:89.667重量%。
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A−1):0.950重量%
・アンモニア:0.0047重量%
・オキサゾリン系架橋剤(B−2):0.050重量%
・コロイダルシリカ:0.075重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.100重量%
・水:98.504重量%
・ブチルセロソルブ:0.317重量%。
(D層の水系塗剤組成)
・フルオレン供重合ポリエステル樹脂の水分散体(A−1aq):16.667重量%
・アクリルエマルション(Q−1aq):3.571重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤水分散体(B−1aq):5.000重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−2aq):1.000重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤水分散体(D−1aq):重量2.000%
・水:71.762重量%
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・フルオレン供重合ポリエステル樹脂(A−1):2.499重量%
・アンモニア:0.0125重量%
・アクリル樹脂(Q−1):1.250重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤(B−1):1.250重量%
・コロイダルシリカ(C−2):0.050重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.100重量%
・水:94.004重量%
・ブチルセロソルブ:0.8345重量%。
実施例14
下記組成の水系塗剤を用いること以外は実施例1と同様にして積層フィルムを得た。この積層ポリエステルフィルムの厚みは100μm、C層の厚みは20nm、D層の厚みは100nmであった。得られた積層ポリエステルフィルムの組成および特性を表1,2に示す。CおよびD層の分光反射率が極めて良好であり、ハードコート層および近赤外線遮蔽層を積層した積層フィルムの干渉縞、平均うねり振幅ともに極めて良好であった。またC層とハードコート層の初期接着性、耐湿熱接着指数ともにきわめて良好であった。
(C層の水系塗剤組成)
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂の水分散体(A−1aq):6.333重量%
・カルボジイミド系架橋剤水分散体(B−3aq):0.500重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−2aq):1.500重量%
・界面活性剤水分散体(D−1aq):2.000重量%
・水:89.667重量%。
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A−1):0.950重量%
・アンモニア:0.0047重量%
・カルボジイミド系架橋剤(B−3):0.050重量%
・コロイダルシリカ:0.075重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.100重量%
・水:98.504重量%
・ブチルセロソルブ:0.317重量%。
(D層の水系塗剤組成)
・ポリエステル樹脂の水分散体(P−2aq):10.000重量%
・アクリルエマルション(Q−1aq):3.571重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤水分散体(B−1aq):5.000重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−2aq):1.000重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤水分散体(D−1aq):2.000重量%
・水:78.429重量%
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・ポリエステル樹脂(P−2):2.500重量%
・アクリル樹脂(Q−1):1.250重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤(B−3):1.250重量%
・コロイダルシリカ(C−2):0.050重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.100重量%
・水:94.850重量%。
実施例15
下記組成の水系塗剤を用いること以外は実施例1と同様にして積層フィルムを得た。この積層ポリエステルフィルムの厚みは100μm、C層の厚みは20nm、D層の厚みは100nmであった。得られた積層ポリエステルフィルムの組成および特性を表1,2に示す。CおよびD層の分光反射率が極めて良好であり、ハードコート層および近赤外線遮蔽層を積層した積層フィルムの干渉縞、平均うねり振幅ともに極めて良好であった。またC層とハードコート層の初期接着性、耐湿熱接着指数ともにきわめて良好であった。
(C層の水系塗剤組成)
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂の水分散体(A−1aq):6.333重量%
・カルボジイミド系架橋剤水分散体(B−3aq):0.500重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−1aq):1.500重量%
・界面活性剤水分散体(D−1aq):2.000重量%
・水:89.667重量%。
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A−1):0.950重量%
・アンモニア:0.0047重量%
・カルボジイミド系架橋剤(B−3):0.050重量%
・コロイダルシリカ(C−1):0.075重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.100重量%
・水:98.504重量%
・ブチルセロソルブ:0.317重量%。
(D層の水系塗剤組成)
・ポリエステル樹脂の水分散体(P−3aq):25.000重量%
・アクリルエマルション(Q−1aq):3.571重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤水分散体(B−1aq):5.000重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−2aq):1.000重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤水分散体(D−1aq):重量2.000%
・水:63.429重量%。
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・ポリエステル樹脂(P−3):2.500重量%
・アクリル樹脂(Q−1):1.250重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤(B−1):1.250重量%
・コロイダルシリカ(C−2):0.050重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.100重量%
・水:93.600重量%
・ブチルセロソルブ:1.25重量%。
実施例16
下記組成の原料および水系塗剤を用いること以外は実施例1と同様にして積層フィルムを得た。この積層ポリエステルフィルムの厚みは100μm、C層の厚みは20nm、D層の厚みは100nmであった。得られた積層ポリエステルフィルムの組成および特性を表1,2に示す。CおよびD層の分光反射率が極めて良好であり、ハードコート層および近赤外線遮蔽層を積層した積層フィルムの干渉縞、平均うねり振幅ともに極めて良好であった。またC層とハードコート層の初期接着性、耐湿熱接着指数ともにきわめて良好であった。さらに紫外線遮蔽性も極めて良好であった。
(S層の原料調製)
外部添加粒子を含有しないPETペレット(極限粘度0.63dl/g)と紫外線吸収剤として2 , 2 ’ − ( 1 , 4 − フェニレン) ビス( 4 H − 3 , 1 − ベンズオキサジン− 4 − オン)をベント付き2 軸押出機にて紫外線吸収剤が12重量% となる様にコンパウンドし、紫外線吸収剤入りポリエステルを得た。この混合物を紫外線吸収剤が全体のポリエステルに対し0.6 重量% となる様に仕込みS層の原料として用いた。
(C層の水系塗剤組成)
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂の水分散体(A−3aq):6.333重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤水分散体(B−1aq):0.200重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−1aq):1.500重量%
・界面活性剤水分散体(D−1aq):2.000重量%
・水:89.967重量%。
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A−3):0.950重量%
・アンモニア:0.005重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤(B−1):0.050重量%
・コロイダルシリカ(C−1):0.075重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.100重量%
・水:98.504重量%
・ブチルセロソルブ:0.317重量%。
(D層の水系塗剤組成)
・ポリエステル樹脂の水分散体(P−1aq):10.000重量%
・アクリルエマルション(Q−1aq):3.572重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤水分散体(B−1aq):5.000重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−2aq):1.000重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤水分散体(D−1aq):2.000重量%
・水:78.428重量%。
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・ポリエステル樹脂(P−1):2.500重量%
・アクリル樹脂(Q−1):1.250重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤(B−1):1.250重量%
・コロイダルシリカ(C−2):0.050重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.100重量%
・水:94.847重量%
・アンモニア:0.0025重量%。
実施例17
実施例10で得られた積層ポリエステルフィルムのC層側に下記の高屈折率ハードコート層と低屈折率層とを順次積層し、更に積層ポリエステルフィルムのD層側に近赤外線遮蔽層を積層してAR/NIR機能統合フィルムを作製した。得られたAR/NIR機能統合フィルムの評価は以下の通りであり、光学フィルターとして良好な結果であった。
・干渉縞: ◎ 、平均うねり振幅: 0.4%、
・初期接着性: ◎、耐湿熱接着指標: 5。
<高屈折率ハードコート層の積層>
主成分として、紫外線硬化型アクリル樹脂と五酸化アンチモン粒子を質量比で3:7の割合で含有し、これらの成分が有機溶媒(メチルエチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、シクロヘキサノンの混合溶媒)に溶解・分散した高屈折率ハードコート層形成用塗料を用意した。この塗料の固形分濃度は30質量%で、粘度(23℃)は6mPa・sである。
この塗料をマイクログラビアコーターでリバース塗工し、乾燥した後、紫外線照射を行って、厚みが1.6μmの高屈折率ハードコート層(屈折率1.64)を形成した。
<低屈折率層の積層>
主成分として、中空シリカと紫外線硬化型アクリル樹脂を質量比で3:7の割合で含有し、これらの成分が有機溶媒(イソプロピルアルコール、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトンの混合溶媒)に溶解・分散した低屈折率層形成用塗料を用意した。この塗料の固形分濃度は3質量%で、粘度(23℃)は1mPa・sである。
この塗料をマイクログラビアコーターで塗工し、乾燥した後、紫外線照射を行って、厚みが100nmの低屈折率層(屈折率1.41)を形成した。
< 近赤外線遮蔽層の積層>
近赤外線吸収色素として、ジイモニウム系化合物(日本化薬( 株) 製“ KAYASORB IRG−068 ”) を29質量部、フタロシアニン(日本触媒( 株) 製“ イーエクスカラー IR−10A ”) を16 質量部、Ne光カット色素(590〜600nmに極大吸収を有する色素)としてテトラアザポルフィリン系色素(山本化成(株)製“ PD−320 ”)3部を、メチルエチルケトン2000質量部に攪拌混合して溶解させた。この溶液を透明高分子樹脂バインダー溶液として、日本触媒( 株) 製“ ハルスハイブリッド IR−G205 ” ( 固形分濃度29%溶液) 2000質量部と攪拌混合して近赤外線遮蔽塗料を作製した。
この塗料をダイコーターで、乾燥厚みが10μmとなるように塗工し、乾燥して近赤外線遮蔽層を形成した。
比較例1
下記組成の水系塗剤を用いること、およびD層を設けないこと以外は実施例1と同様にして積層フィルムを得た。この積層フィルムの厚みは100μm、C層の厚みは100nmであった。この積層フィルムの組成および特性を表1,2に示す。C層の分光反射率は良好であったが、D層が未処理であるため赤外線遮蔽層との密着性が不十分であり、またD層の分光反射率も不合格レベルであった。ハードコート層および近赤外線遮蔽層を積層した積層フィルムの干渉縞は実用レベル、平均うねり振幅は不合格レベルであった。またC層とハードコート層の初期接着性、耐湿熱接着指数はともにきわめて良好であった。
(C層の水系塗剤組成)
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂の水分散体(A−1aq):31.667重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤水分散体(B−1aq):1.000重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−2aq):1.000重量%
・界面活性剤水分散体(D−1aq):2.000重量%
・水:64.333重量%。
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A−1):4.748重量%
・アンモニア:0.024重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤(B−1):0.250重量%
・コロイダルシリカ:0.050重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.250重量%
・水:93.243重量%
・ブチルセロソルブ:1.586重量%。
比較例2
下記組成の水系塗剤を用いること以外は実施例1と同様にして積層フィルムを得た。この積層フィルムの厚みは100μm、CおよびD層の厚みは100nmであった。この積層フィルムの組成および特性を表1,2に示す。C層の分光反射率が良好であったが、D層の分光反射率が不合格レベルであり、ハードコート層および近赤外線遮蔽層を積層した積層フィルムの干渉縞は実用レベル、平均うねり振幅は不合格レベルであった。またC層とハードコート層の初期接着性、耐湿熱接着指数ともにきわめて良好であった。
(CおよびD層の水系塗剤組成)
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂の水分散体(A−1aq):31.667重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤水分散体(B−1aq):1.000重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−2aq):1.000重量%
・界面活性剤水分散体(D−1aq):2.000重量%
・水:64.333重量%。
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A−1):4.748重量%
・アンモニア:0.024重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤(B−1):0.050重量%
・コロイダルシリカ:0.050重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.250重量%
・水:93.243重量%
・ブチルセロソルブ:1.586重量%。
比較例3
下記組成の水系塗剤を用いること以外は実施例1と同様にして積層フィルムを得た。この積層フィルムの厚みは100μm、CおよびD層の厚みは100nmであった。この積層フィルムの組成および特性を表1,2に示す。C層の分光反射率が良好であったが、D層の分光反射率が不合格レベルであり、ハードコート層および近赤外線遮蔽層を積層した積層フィルムの干渉縞は実用レベル、平均うねり振幅は不合格レベルであった。またC層とハードコート層の初期接着性は良好であったが、耐湿熱接着指数は不合格レベルであった。
(C層の水系塗剤組成)
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂の水分散体(A−2aq):50.00重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−2aq):1.00重量%
・界面活性剤水分散体(D−1aq):2.00重量%
・水:47.00重量%。
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A−2):5.00重量%
・コロイダルシリカ:0.050重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.100重量%
・水:92.350重量%
・ブチルセロソルブ:2.500重量%。
(D層の水系塗剤組成)
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂の水分散体(A−2aq):47.50重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤水分散体(B−1aq):1.00重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−2aq):1.00重量%
・界面活性剤水分散体(D−1aq):2.00重量%
・水:48.50重量%。
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A−2):4.750重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤(B−1):0.250重量%
・コロイダルシリカ:0.050重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.100重量%
・水:92.475重量%
・ブチルセロソルブ:2.375重量%。
比較例4
下記組成の水系塗剤を用いること以外は実施例1と同様にして積層フィルムを得た。この積層フィルムの厚みは100μm、CおよびD層の厚みは100nmであった。この積層フィルムの組成および特性を表1,2に示す。D層の分光反射率が実用レベル、C層の分光反射率が不合格レベルであったため、ハードコート層および近赤外線遮蔽層を積層した積層フィルムの干渉縞、平均うねり振幅ともに不合格レベルであった。またC層とハードコート層の初期接着性は良好、耐湿熱接着指数は不合格レベルであった。
(CおよびD層の水系塗剤組成)
・ポリエステル樹脂の水分散体(P−1aq):19.000重量%
・メチロール基型架橋剤水分散体(B−1aq):1.000重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−2aq):1.000重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤水分散体(D−1aq):重量2.000%
・水:77.000重量%。
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・ポリエステル樹脂(P−1):4.75重量%
・メチロール基型架橋剤:0.25重量%
・コロイダルシリカ(C−2):0.050重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.100重量%
・水:94.845重量%
・アンモニア:0.0048重量%。
比較例5
下記組成の水系塗剤を用いること以外は実施例1と同様にして積層フィルムを得た。この積層フィルムの厚みは100μm、CおよびD層の厚みは100nmであった。この積層フィルムの組成および特性を表1,2に示す。D層の分光反射率が極めて良好であったが、C層の分光反射率が不合格レベルであり、ハードコート層および近赤外線遮蔽層を積層した積層フィルムの干渉縞、平均うねり振幅ともに不合格レベルであった。またC層とハードコート層の初期接着性は良好、耐湿熱接着指数は不合格レベルであった。
(C層の水系塗剤組成)
・ポリエステル樹脂の水分散体(P−1aq):19.000重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤水分散体(B−1aq):1.000重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−2aq):1.000重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤水分散体(D−1aq):重量2.000%
・水:77.000重量%。
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・ポリエステル樹脂(P−1):4.75重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤(B−1):0.250重量%
・コロイダルシリカ(C−2):0.050重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.100重量%
・水:94.845重量%
・アンモニア:0.0048重量%。
(D層の水系塗剤組成)
・ポリエステル樹脂の水分散体(P−1aq):10.000重量%
・アクリルエマルション(Q−1aq):3.572重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤水分散体(B−1aq):5.000重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−2aq):1.000重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤水分散体(D−1aq):2.000重量%
・水:78.428重量%。
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・ポリエステル樹脂(P−1):2.500重量%
・アクリル樹脂(Q−1):1.250重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤(B−1):1.250重量%
・コロイダルシリカ(C−2):0.050重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.100重量%
・水:94.847重量%
・アンモニア:0.0025重量%。
比較例6
下記組成の水系塗剤を用いること以外は実施例1と同様にして積層フィルムを得た。この積層フィルムの厚みは100μm、C層の厚みは200nmであり、D層の厚みは100nmであった。この積層フィルムの組成および特性を表1,2に示す。D層の分光反射率が極めて良好であったが、C層の分光反射率が不合格レベルであり、ハードコート層および近赤外線遮蔽層を積層した積層フィルムの干渉縞、平均うねり振幅ともに不合格レベルであった。またC層とハードコート層の初期接着性、耐湿熱接着指数ともにきわめて良好であった。
(C層の水系塗剤組成)
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂の水分散体(A−1aq):63.340重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤水分散体(B−1aq):2.000重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−2aq):1.000重量%
・界面活性剤水分散体(D−1aq):2.000重量%
・水:31.660重量%。
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A−1):9.497重量%
・アンモニア:0.048重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤(B−1):0.500重量%
・コロイダルシリカ(C−2):0.050重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.100重量%
・水:86.634重量%
・ブチルセロソルブ:3.171重量%。
(D層の水系塗剤組成)
・ポリエステル樹脂の水分散体(P−1aq):10.000重量%
・アクリルエマルション(Q−1aq):3.572重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤水分散体(B−1aq):5.000重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−2aq):1.000重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤水分散体(D−1aq):2.000重量%
・水:78.428重量%。
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・ポリエステル樹脂(P−1):2.500重量%
・アクリル樹脂(Q−1):1.250重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤(B−1):1.250重量%
・コロイダルシリカ(C−2):0.050重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.100重量%
・水:94.847重量%
・アンモニア:0.0025重量%。
比較例7
下記組成の水系塗剤を用いること以外は実施例1と同様にして積層フィルムを得た。この積層フィルムの厚みは100μm、CおよびD層の厚みは100nmであった。この積層フィルムの組成および特性を表1,2に示す。D層の分光反射率が極めて良好であったが、C層の分光反射率が不合格レベルであり、ハードコート層および近赤外線遮蔽層を積層した積層フィルムの干渉縞、平均うねり振幅ともに不合格レベルであった。またC層とハードコート層の初期接着性は良好、耐湿熱接着指数は不合格レベルであった。
(C層の水系塗剤組成)
・ポリエステル樹脂の水分散体(P−2aq):19.000重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤水分散体(B−1aq):1.000重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−2aq):1.000重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤水分散体(D−1aq):重量2.000%
・水:77.000重量%。
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・ポリエステル樹脂(P−1):4.75重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤(B−1):0.250重量%
・コロイダルシリカ(C−2):0.050重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.100重量%
・水:94.850重量%。
(D層の水系塗剤組成)
・ポリエステル樹脂の水分散体(P−1aq):10.000重量%
・アクリルエマルション(Q−1aq):3.572重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤水分散体(B−1aq):5.000重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−2aq):1.000重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤水分散体(D−1aq):2.000重量%
・水:78.428重量%。
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・ポリエステル樹脂(P−1):2.500重量%
・アクリル樹脂(Q−1):1.250重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤(B−1):1.250重量%
・コロイダルシリカ(C−2):0.050重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.100重量%
・水:94.847重量%
・アンモニア:0.0025重量%。
比較例8
下記組成の水系塗剤を用いること以外は実施例1と同様にして積層フィルムを得た。この積層フィルムの厚みは100μm、CおよびD層の厚みは100nmであった。この積層フィルムの組成および特性を表1,2に示す。CおよびD層の分光反射率が不合格レベルであり、ハードコート層および近赤外線遮蔽層を積層した積層フィルムの干渉縞、平均うねり振幅ともに不合格レベルであった。またC層とハードコート層の初期接着性は良好、耐湿熱接着指数は不合格レベルであった。
(C層の水系塗剤組成)
・ポリエステル樹脂の水分散体(P−2aq):19.000重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤水分散体(B−1aq):1.000重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−2aq):1.000重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤水分散体(D−1aq):重量2.000%
・水:77.000重量%。
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・ポリエステル樹脂(P−2):4.75重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤(B−1):0.250重量%
・コロイダルシリカ(C−2):0.050重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.100重量%
・水:94.850重量%。
(D層の水系塗剤組成)
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂の水分散体(A−1aq):33.349重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−2aq):1.000重量%
・界面活性剤水分散体(D−1aq):2.000重量%
・水:63.651重量%。
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A−1):5.000重量%
・アンモニア:0.025重量%
・コロイダルシリカ(C−2):0.050重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.100重量%
・水:93.155重量%
・ブチルセロソルブ:1.670重量%。
比較例9
下記組成の水系塗剤を用いること以外は実施例1と同様にして積層フィルムを得た。この積層フィルムの厚みは100μm、CおよびD層の厚みは100nmであった。この積層フィルムの組成および特性を表1,2に示す。D層の分光反射率が極めて良好であったが、C層の分光反射率が不合格レベルであり、ハードコート層および近赤外線遮蔽層を積層した積層フィルムの干渉縞、平均うねり振幅ともに不合格レベルであった。またC層とハードコート層の初期接着性は良好、耐湿熱接着指数は不合格レベルであった。
(C層の水系塗剤組成)
・ポリエステル樹脂の水分散体(P−3aq):47.500重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤水分散体(B−1aq):1.000重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−2aq):1.000重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤水分散体(D−1aq):重量2.000%
・水:48.500重量%。
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・ポリエステル樹脂(P−3):4.75重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤(B−1):0.250重量%
・コロイダルシリカ(C−2):0.050重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.100重量%
・水:92.475重量%
・ブチルセロソルブ:2.375。
(D層の水系塗剤組成)
・ポリエステル樹脂の水分散体(P−1aq):10.000重量%
・アクリルエマルション(Q−1aq):3.572重量%
・メチロール基型メラミン架橋剤水分散体(B−1aq):5.000重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−2aq):1.000重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤水分散体(D−1aq):重量2.000%
・水:78.428重量%。
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・ポリエステル樹脂(P−1):2.500重量%
・アクリル樹脂(Q−1):1.250
・メチロール基型メラミン架橋剤(B−1):1.250重量%
・コロイダルシリカ(C−2):0.050重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.100重量%
・水:94.847重量%
・アンモニア:0.0025重量%。
比較例10
下記組成の水系塗剤を用いることおよびC層を設けなかった以外は実施例1と同様にして積層フィルムを得た。この積層フィルムの厚みは100μm、D層の厚みは100nmであった。この積層フィルムの組成および特性を表1,2に示す。C層の分光反射率は極めて良好であるが、D層の分光反射率が不合格レベルであり、ハードコート層および近赤外線遮蔽層を積層した積層フィルムの干渉縞は実用レベル、平均うねり振幅は不合格レベルであった。またC層は未処理のためハードコート層の初期接着性および耐湿熱接着指数はともに不合格レベルであった。
(D層の水系塗剤組成)
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂の水分散体(A−2aq):50.00重量%
・コロイダルシリカ水分散体(C−2aq):1.00重量%
・界面活性剤水分散体(D−1aq):2.00重量%
・水:47.00重量%。
なお、上記水系塗剤における各成分の重量比率は下記のとおりである。
・フルオレン共重合ポリエステル樹脂(A−2):5.000重量%
・コロイダルシリカ:0.050重量%
・アセチレンジオール系界面活性剤:0.100重量%
・水:92.350重量%
・ブチルセロソルブ:2.500重量%。
Figure 2011093290
Figure 2011093290
Figure 2011093290
本発明の積層ポリエステルフィルムは、高温高湿環境下においてのハードコート層との接着性が優れているため、ハードコートフィルムや、これに更に低屈折率層を設けた反射防止フィルムなどのディスプレイ部材用積層フィルムに有用である。特にAR/NIR機能統合フィルムとしたとき表面反射率が低く、虹彩模様が低減され、かつ近赤外線、紫外線遮蔽能と色調補正能に優れるのでPDP用光学フィルターとして好適である。

Claims (12)

  1. 両面に易接着層(CおよびD層)を有するポリエステルフィルムであって、前記C層の層厚みが1〜100nm、C層側の550nmの波長における分光反射率が5.9%以上8.3%以下であり、かつ前記D層側の550nmの波長における分光反射率が3.0%以上6.0%以下である積層ポリエステルフィルム。
  2. 前記C層がフルオレン骨格を有するポリエステル樹脂(A)を含有し、かつ前記ポリエステル樹脂(A)が、スルホン酸塩基を有するジカルボン酸成分(Aa−3)を有しないか、ポリエステル樹脂(A)を構成するジカルボン酸成分(Aa)の量に対して0.1モル%未満有するである請求項1に記載の積層ポリエステルフィルム。
  3. 前記C層が架橋剤(B)を含有し、かつC層中のポリエステル樹脂(A)の含有量(a)と架橋剤(B)の含有量(b)の重量比(a)/(b)が70/30以上95/5以下である請求項1または2に記載の積層ポリエステルフィルム。
  4. 架橋剤(B)がメラミン系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、およびカルボジイミド系架橋剤からなる群から選ばれる1以上の架橋剤である請求項3に記載の積層ポリエステルフィルム。
  5. 前記C層表面の耐湿熱接着指数が3以上、5以下である請求項1〜4のいずれかに記載の積層ポリエステルフィルム。
  6. 前記D層がポリエステル樹脂およびアクリル樹脂を含有し、かつD層中のポリエステル樹脂の含有量(d)とアクリル樹脂(Q)の含有量(e)の重量比(d)/(e)が5/95以上95/5以下である請求項1〜5のいずれかに記載の積層ポリエステルフィルム。
  7. 前記D層が架橋剤(B)を含有し、架橋剤(B)の含有量(f)が、D層に対し、5重量%以上50重量%以下である請求項1〜6のいずれかに記載のポリエステルフィルム。
  8. 前記D層の層厚みが20〜200nmである請求項1〜7のいずれかに記載の積層ポリエステルフィルム。
  9. 380nmにおける透過率が5% 以下である請求項1〜8のいずれかに記載の積層ポリエステルフィルム。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の積層ポリエステルフィルムのC層表面に、少なくとも活性線硬化型樹脂を用いてなる高屈折率ハードコート層を積層してなり、他方D層表面に、近赤外線吸収能を有する色素を含有する近赤外線遮蔽層を積層してなる積層フィルムであって、該ハードコート層側の波長400〜600nmにおける表面反射率の平均うねり振幅が1.0%以下である光学フィルター。
  11. 前記高屈折率ハードコート層に低屈折率層を積層してなり、高屈折率ハードコート層の屈折率が1.63〜1.75であり、かつ低屈折率層の屈折率が1.35〜1.37である請求項10に記載の光学フィルター。
  12. 前記高屈折率ハードコート層に低屈折率層を積層してなり、高屈折率ハードコート層の厚みが0.5〜3.0μmであり、高屈折率ハードコート層の屈折率が1.60〜1.75であり、かつ前記低屈折率層の厚みが80〜120nmであり、低屈折率層の屈折率が1.38〜1.45である請求項10に記載の光学フィルター。
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