JP5424987B2 - 積層ポリエステルフィルム - Google Patents

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Description

本発明は、積層ポリエステルフィルムに関するものであり、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイパネル、有機エレクトロルミネッセンス等、外光反射による干渉ムラの軽減が必要な積層ポリエステルフィルムに関するものである。
近年、ポリエステルフィルムは、各種の光学用フィルムに多く用いられ、液晶やプラズマディスプレイ等の部材である反射防止フィルム、タッチパネル、プリズムシート、光拡散シート、電磁波シールドフィルム等の用途に用いられている。これらの部材に用いられるベースフィルムには優れた透明性、視認性が要求される。
これらフィルムにはカール防止や傷つき防止等の性能を向上させるために、ハードコート加工されることが多い。基材のポリエステルフィルムとハードコート層との密着性を向上させるために、中間層として易接着の塗布層が設けられる場合が一般的である。そのため、ポリエステルフィルム、易接着の塗布層、ハードコート層の3層の屈折率を考慮しないと干渉ムラが発生し、視認性が悪化してしまう。
近年では、干渉ムラに対して、経済性等の面から、ハードコート層を高屈折率化してその上に形成する反射防止層の構成を簡略化することや、あるいは、反射防止層を設けずにハードコート層を高屈折率化するだけで干渉ムラ対策をすることが求められている。そのため、易接着の塗布層においても屈折率を高く調整することが必要とされている。一般的には、干渉ムラを軽減させるための塗布層の屈折率は、基材のポリエステルフィルムの屈折率とハードコート層の屈折率の相乗平均とされており、この辺りの屈折率に調整することが求められている。
塗布層の屈折率を高くして、干渉ムラを改善した例としては、例えば、塗布層中に屈折率の高い金属酸化物を含有させることにより、塗布層中の屈折率を上げる方法がある。この場合は、フィルムの透明性が低下し、各種の光学用として十分な性能を発揮できない場合がある(特許文献1)。また別の例としては、金属キレート化合物と樹脂を組み合わせる方法もある。この場合は、水溶液中での金属キレートの不安定さから、組み合わせによっては塗布液の安定性が十分でない場合があり、長時間の生産を行う場合、液交換作業の増加を招く可能性がある(特許文献2)。また通常用いられる高屈折率材料はハードコート層等の表面機能層との密着性に劣る。そのため高屈折率材料と組み合わせても効果的に密着性を向上することができる塗布層が求められている。
特開2004−54161号公報 特開2005−97571号公報
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであって、その解決課題は、外光反射による干渉ムラが軽減され、ハードコート等の各種の表面機能層との密着性に優れた積層ポリエステルフィルムを提供することにある。
本発明者らは、上記実情に鑑み、鋭意検討した結果、特定の構成からなる積層ポリエステルフィルムを用いれば、上述の課題を容易に解決できることを知見し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の要旨は、ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、縮合多環式芳香族を有する化合物とポリエポキシ化合物とを含有する塗布液を塗布して形成された、膜厚0.04〜0.20μmの塗布層を有し、当該塗布層中のエポキシ化合物由来の化合物の割合が10〜60重量%であり、当該塗布層表面の絶対反射率が波長400〜800nmの範囲で極小値を1つ有し、当該極小値における絶対反射率が4.0%以上であることを特徴とする積層ポリエステルフィルムに存する。
本発明の積層ポリエステルフィルムによれば、ハードコート等の種々の表面機能層を積層した際に外光反射による干渉ムラが少なく、種々の表面機能層との密着性に優れたフィルムを提供することができ、その工業的価値は高い。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明における積層ポリエステルフィルムを構成するポリエステルフィルムは単層構成であっても多層構成であってもよく、2層、3層構成以外にも本発明の要旨を越えない限り、4層またはそれ以上の多層であってもよく、特に限定されるものではない。
本発明において使用するポリエステルは、ホモポリエステルであっても共重合ポリエステルであってもよい。ホモポリエステルからなる場合、芳香族ジカルボン酸と脂肪族グリコールとを重縮合させて得られるものが好ましい。芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などが挙げられ、脂肪族グリコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。代表的なポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート等が例示される。一方、共重合ポリエステルのジカルボン酸成分としては、イソフタル酸、フタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、オキシカルボン酸(例えば、p−オキシ安息香酸など)等の一種または二種以上が挙げられ、グリコール成分として、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール等の一種または二種以上が挙げられる。
また、フィルムの耐候性の向上、カラーフィルター等に用いられる色素の劣化防止のために、ポリエステルフィルム中に紫外線吸収剤を含有させてもよい。紫外線吸収剤は、紫外線吸収能を有する化合物で、ポリエステルフィルムの製造工程で付加される熱に耐えうるものであれば特に限定されない。
紫外線吸収剤としては、有機系紫外線吸収剤と無機系紫外線吸収剤があるが、透明性の観点からは有機系紫外線吸収剤が好ましい。有機系紫外線吸収剤としては、特に限定されないが、例えば、環状イミノエステル系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系などが挙げられる。耐久性の観点からは環状イミノエステル系、ベンゾトリアゾール系がより好ましい。また、紫外線吸収剤を2種類以上併用して用いることも可能である。
本発明のフィルムのポリエステル層中には、易滑性の付与および各工程での傷発生防止を主たる目的として、粒子を配合することが好ましい。配合する粒子の種類は、易滑性付与可能な粒子であれば特に限定されるものではなく、具体例としては、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、カオリン、酸化アルミニウム、酸化チタン等の粒子が挙げられる。また、特公昭59−5216号公報、特開昭59−217755号公報等に記載されている耐熱性有機粒子を用いてもよい。この他の耐熱性有機粒子の例として、熱硬化性尿素樹脂、熱硬化性フェノール樹脂、熱硬化性エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂等が挙げられる。さらに、ポリエステル製造工程中、触媒等の金属化合物の一部を沈殿、微分散させた析出粒子を用いることもできる。
一方、使用する粒子の形状に関しても特に限定されるわけではなく、球状、塊状、棒状、扁平状等のいずれを用いてもよい。また、その硬度、比重、色等についても特に制限はない。これら一連の粒子は、必要に応じて2種類以上を併用してもよい。
また、用いる粒子の平均粒径は、通常0.01〜3μm、好ましくは0.01〜2μmの範囲である。平均粒径が0.01μm未満の場合には、易滑性を十分に付与できなかったり、粒子が凝集して、分散性が不十分となり、フィルムの透明性を低下させたりする場合がある。一方、3μmを超える場合には、フィルムの表面粗度が粗くなりすぎて、後工程において種々の表面機能層を塗設させる場合等に不具合が生じる場合がある。
さらにポリエステル層中の粒子含有量は、通常0.001〜5重量%、好ましくは0.005〜3重量%の範囲である。粒子含有量が0.001重量%未満の場合には、フィルムの易滑性が不十分な場合があり、一方、5重量%を超えて添加する場合にはフィルムの透明性が不十分な場合がある。
ポリエステル層中に粒子を添加する方法としては、特に限定されるものではなく、従来公知の方法を採用しうる。例えば、各層を構成するポリエステルを製造する任意の段階において添加することができるが、好ましくはエステル化もしくはエステル交換反応終了後、添加するのが良い。
また、ベント付き混練押出機を用い、エチレングリコールまたは水などに分散させた粒子のスラリーとポリエステル原料とをブレンドする方法、または、混練押出機を用い、乾燥させた粒子とポリエステル原料とをブレンドする方法などによって行われる。
なお、本発明におけるポリエステルフィルム中には、上述の粒子以外に必要に応じて従来公知の酸化防止剤、帯電防止剤、熱安定剤、潤滑剤、染料、顔料等を添加することができる。
本発明におけるポリエステルフィルムの厚みは、フィルムとして製膜可能な範囲であれば特に限定されるものではないが、通常10〜300μm、好ましくは50〜250μmの範囲である。
次に本発明におけるポリエステルフィルムの製造例について具体的に説明するが、以下の製造例に何ら限定されるものではない。すなわち、先に述べたポリエステル原料を使用し、ダイから押し出された溶融シートを冷却ロールで冷却固化して未延伸シートを得る方法が好ましい。この場合、シートの平面性を向上させるためシートと回転冷却ドラムとの密着性を高めることが好ましく、静電印加密着法および/または液体塗布密着法が好ましく採用される。次に得られた未延伸シートは二軸方向に延伸される。その場合、まず、前記の未延伸シートを一方向にロールまたはテンター方式の延伸機により延伸する。延伸温度は、通常70〜120℃、好ましくは80〜110℃であり、延伸倍率は通常2.5〜7倍、好ましくは3.0〜6倍である。次いで、一段目の延伸方向と直交する方向に延伸するが、その場合、延伸温度は通常70〜170℃であり、延伸倍率は通常3.0〜7倍、好ましくは3.5〜6倍である。そして、引き続き180〜270℃の温度で緊張下または30%以内の弛緩下で熱処理を行い、二軸配向フィルムを得る。上記の延伸においては、一方向の延伸を2段階以上で行う方法を採用することもできる。その場合、最終的に二方向の延伸倍率がそれぞれ上記範囲となるように行うのが好ましい。
また、本発明においては積層ポリエステルフィルムを構成するポリエステルフィルム製造に関しては同時二軸延伸法を採用することもできる。同時二軸延伸法は、前記の未延伸シートを通常70〜120℃、好ましくは80〜110℃で温度コントロールされた状態で機械方向および幅方向に同時に延伸し配向させる方法であり、延伸倍率としては、面積倍率で4〜50倍、好ましくは7〜35倍、さらに好ましくは10〜25倍である。そして、引き続き、170〜250℃の温度で緊張下または30%以内の弛緩下で熱処理を行い、延伸配向フィルムを得る。上述の延伸方式を採用する同時二軸延伸装置に関しては、スクリュー方式、パンタグラフ方式、リニアー駆動方式等、従来公知の延伸方式を採用することができる。
次に本発明における積層ポリエステルフィルムを構成する塗布層の形成について説明する。塗布層に関しては、ポリエステルフィルムの延伸工程中にフィルム表面を処理する、インラインコーティングにより設けられてもよく、一旦製造したフィルム上に系外で塗布する、オフラインコーティングを採用してもよく、両者を併用してもよい。製膜と同時に塗布が可能であるため、製造が安価に対応可能であり、塗布層の厚みを延伸倍率により変化させることができるという点でインラインコーティングが好ましく用いられる。
インラインコーティングについては、以下に限定するものではないが、例えば、逐次二軸延伸においては、特に縦延伸が終了した横延伸前にコーティング処理を施すことができる。インラインコーティングによりポリエステルフィルム上に塗布層が設けられる場合には、製膜と同時に塗布が可能になると共に塗布層を高温で処理することができ、ポリエステルフィルムとして好適なフィルムを製造できる。
本発明においては、ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、縮合多環式芳香族を有する化合物とエポキシ化合物を含有する塗布液を塗布して形成され、絶対反射率が波長400〜800nmの範囲で極小値を1つ有し、当該極小値における絶対反射率が4.0%以上である塗布層を有することを必須の要件とするものである。
本発明における縮合多環式芳香族の具体例としては、下記式で示される構造を有する化合物である。
Figure 0005424987
ポリエステルフィルム上への塗布性を考慮すると、縮合多環式芳香族を有する化合物は、例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等の高分子化合物が好ましい。特にポリエステル樹脂にはより多くの縮合多環式芳香族を導入することができるためより好ましい。
縮合多環式芳香族をポリエステル樹脂に組み込む方法としては、例えば、縮合多環式芳香族に置換基として水酸基を2つあるいはそれ以上導入してジオール成分あるいは多価水酸基成分とするか、あるいはカルボン酸基を2つあるいはそれ以上導入してジカルボン酸成分あるいは多価カルボン酸成分として作成する方法がある。
積層ポリエステルフィルム製造工程において、着色がしにくいという点で、塗布層に含有する縮合多環式芳香族はナフタレン骨格を有する化合物が好ましい。また、塗布層上に形成する光拡散層あるいはスティッキング防止層との密着性や、透明性が良好であるという点で、ポリエステル構成成分としてナフタレン骨格を組み込んだ樹脂が好適に用いられる。当該ナフタレン骨格としては、代表的なものとして、1,5−ナフタレンジカルボン酸および2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸が挙げられる。
なお、縮合多環式芳香族には、水酸基やカルボン酸基以外にも、硫黄元素を含有する置換基、フェニル基等の芳香族置換基、ハロゲン元素基等を導入することにより、屈折率の向上が期待でき、塗布性や密着性の観点から、アルキル基、エステル基、アミド基等の置換基を導入してもよい。
エポキシ化合物としては、例えば、分子内にエポキシ基を含む化合物、そのプレポリマーおよび硬化物が挙げられる。例えば、エピクロロヒドリンとエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ポリグリセリン、ビスフェノールA等の水酸基やアミノ基との縮合物が挙げられ、ポリエポキシ化合物、ジエポキシ化合物、モノエポキシ化合物、グリシジルアミン化合物等がある。ポリエポキシ化合物としては、例えば、ソルビトール、ポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアネート、グリセロールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ジエポキシ化合物としては、例えば、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、モノエポキシ化合物としては、例えば、アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、グリシジルアミン化合物としてはN,N,N’,N’,−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノ)シクロヘキサン等が挙げられる。
本発明における積層ポリエステルフィルムにおいて、塗布面状の向上、塗布面上にハードコート層等の種々の表面機能層が積層されたときの干渉ムラの低減、透明性や密着性の向上、塗布面状を良化させる等のために各種のバインダーポリマーを併用することも可能である。
本発明において使用する「バインダーポリマー」とは高分子化合物安全性評価フロースキーム(昭和60年11月 化学物質審議会主催)に準じて、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定による数平均分子量(Mn)が1000以上の高分子化合物で、かつ造膜性を有するものと定義する。
バインダーポリマーの具体例としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリビニル(ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体等)、ポリアルキレングリコール、ポリアルキレンイミン、メチルセルロース、ヒドロキシセルロース、でんぷん類等が挙げられる。
さらに塗布層中には本発明の主旨を損なわない範囲において、エポキシ化合物以外の架橋剤を併用することも可能である。エポキシ化合物以外の架橋剤としては、種々公知の樹脂が使用できるが、例えば、オキサゾリン化合物、メラミン化合物、イソシアネート化合物等が挙げられる。
オキサゾリン化合物とは、分子内にオキサゾリン基を有する化合物である。特にオキサゾリン基を含有する重合体が好ましく、付加重合性オキサゾリン基含有モノマー単独もしくは他のモノマーとの重合によって作成できる。付加重合性オキサゾリン基含有モノマーは、2−ビニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−ビニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−5−エチル−2−オキサゾリン等を挙げることができ、これらの1種または2種以上の混合物を使用することができる。これらの中でも2−イソプロペニル−2−オキサゾリンが工業的にも入手しやすく好適である。他のモノマーは、付加重合性オキサゾリン基含有モノマーと共重合可能なモノマーであれば制限なく、例えばアルキル(メタ)アクリレート(アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基)等の(メタ)アクリル酸エステル類;アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、クロトン酸、スチレンスルホン酸およびその塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、第三級アミン塩等)等の不飽和カルボン酸類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル類;(メタ)アクリルアミド、N−アルキル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミド、(アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基等)等の不飽和アミド類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;エチレン、プロピレン等のα−オレフィン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル等の含ハロゲンα,β−不飽和モノマー類;スチレン、α−メチルスチレン、等のα,β−不飽和芳香族モノマー等を挙げることができ、これらの1種または2種以上のモノマーを使用することができる。
メラミン化合物とは、化合物中にメラミン骨格を有する化合物のことである。例えば、アルキロール化メラミン誘導体、アルキロール化メラミン誘導体にアルコールを反応させて部分的あるいは完全にエーテル化した化合物、およびこれらの混合物を用いることができる。エーテル化に用いるアルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、イソブタノール等が好適に用いられる。また、メラミン化合物としては、単量体、あるいは2量体以上の多量体のいずれであってもよく、あるいはこれらの混合物を用いてもよい。さらに、メラミンの一部に尿素等を共縮合したものも使用できるし、メラミン化合物の反応性を上げるために触媒を使用することも可能である。
イソシアネート化合物としては、分子内にイソシアネート基を持つ化合物を指し、具体的には、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキシレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネートや、これらの重合体、誘導体等が挙げられる。
これらの架橋剤は、単独で用いてもよいし、複数種を混合して用いてもよい。さらにインラインコーティングへの適用等を配慮した場合、水溶性または水分散性を有することが好ましい。
また、塗布層の固着性、滑り性改良を目的として、不活性粒子を含有してもよく、具体例としてはシリカ、アルミナ、カオリン、炭酸カルシウム、酸化チタン、有機粒子等が挙げられる。
さらに本発明の主旨を損なわない範囲において、塗布層には必要に応じて消泡剤、塗布性改良剤、増粘剤、有機系潤滑剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、発泡剤、染料等が含有されてもよい。
本発明における積層ポリエステルフィルムを構成する塗布層に用いられる縮合多環式芳香族を有する化合物は、その化合物中で縮合多環式芳香族の占める割合は、好ましくは5〜80重量%の範囲であり、より好ましくは10〜60重量%の範囲である。また、塗布層全体に占める縮合多環式芳香族を有する化合物の割合は、好ましくは20〜99重量%の範囲、より好ましくは40〜90重量%の範囲である。これらの範囲より外れる場合は、ハードコート層等の表面機能層を形成後の干渉ムラにより視認性が悪くなる場合がある。なお、縮合多環式芳香族の割合は、例えば、適当な溶剤または温水で塗布層を溶解抽出し、クロマトグラフィーで分取し、NMRやIRで構造を解析、さらに熱分解GC−MS(ガスクロマトグラフィー質量分析)で解析することにより求めることができる。
本発明における積層ポリエステルフィルムを構成する塗布層中のエポキシ化合物由来の化合物の割合は、好ましくは1〜80重量%の範囲、より好ましくは10〜60重量%の範囲である。これらの範囲より外れる場合は、ハードコート層等の表面機能層との密着性が低下する可能性が懸念される場合や、塗布面状が悪化する場合がある。
本発明のポリエステルフィルムにおいて、上述した塗布層を設けた面と反対側の面にも塗布層を設けることも可能である。例えば、ハードコート層等の表面機能層を形成する反対側にマイクロレンズ層、プリズム層、スティッキング防止層、光拡散層、ハードコート等の機能層を形成する場合に、当該機能層との密着性を向上させることが可能である。反対側の面に形成する塗布層の成分としては、従来公知のものを使用することができる。例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等のバインダーポリマー、エポキシ化合物、オキサゾリン化合物、メラミン化合物、イソシアネート化合物等の架橋剤等が挙げられ、これらの材料を単独で用いてもよいし、複数種を併用して用いてもよい。また、上述してきたような縮合多環式芳香族を有する化合物とエポキシ化合物を含有する塗布液を塗布して形成された塗布層(ポリエステルフィルムに両面同一の塗布層)であってもよい。
塗布層中の成分の分析は、例えば、TOF−SIMS等の表面分析によって行うことができる。
インラインコーティングによって塗布層を設ける場合は、上述の一連の化合物を水溶液または水分散体として、固形分濃度が0.1〜50重量%程度を目安に調整した塗布液をポリエステルフィルム上に塗布する要領にて積層ポリエステルフィルムを製造するのが好ましい。また、本発明の主旨を損なわない範囲において、水への分散性改良、造膜性改良等を目的として、塗布液中には少量の有機溶剤を含有していてもよい。有機溶剤は1種類のみでもよく、適宜、2種類以上を使用してもよい。
本発明における積層ポリエステルフィルムに関して、ポリエステルフィルム上に設けられる縮合多環式芳香族を有する化合物とエポキシ化合物を含有する塗布液を塗布して形成された塗布層の膜厚は、通常0.04〜0.20μm、好ましくは0.07〜0.15μmの範囲である。膜厚が上記範囲より外れる場合は、表面機能層を積層後の干渉ムラにより、視認性が悪化する場合がある。
本発明において、塗布層を設ける方法はリバースグラビアコート、ダイレクトグラビアコート、ロールコート、ダイコート、バーコート、カーテンコート等、従来公知の塗工方式を用いることができる。
本発明において、ポリエステルフィルム上に塗布層を形成する際の乾燥および硬化条件に関しては特に限定されるわけではなく、例えば、オフラインコーティングにより塗布層を設ける場合、通常、80〜200℃で3〜40秒間、好ましくは100〜180℃で3〜40秒間を目安として熱処理を行うのが良い。
一方、インラインコーティングにより塗布層を設ける場合、通常、70〜280℃で3〜200秒間を目安として熱処理を行うのが良い。
また、オフラインコーティングあるいはインラインコーティングに係わらず、必要に応じて熱処理と紫外線照射等の活性エネルギー線照射とを併用してもよい。本発明における積層ポリエステルフィルムを構成するポリエステルフィルムにはあらかじめ、コロナ処理、プラズマ処理等の表面処理を施してもよい。
本発明における塗布層は干渉ムラの発生を抑制するために、屈折率の調整がされたものであり、その屈折率は基材のポリエステルフィルムとハードコート層等の表面機能層の相乗平均付近に設計したものである。塗布層の屈折率と塗布層の反射率は密接な関係がある。本発明の絶対反射率は、横軸に波長、縦軸に反射率を示すグラフを描き、反射率の極小値が波長400〜800nmの範囲に1つである必要があり、その極小値は4.0%以上である。本発明の絶対反射率の範囲においては、その極小値が同じ波長に現れるならば、極小値の反射率は、屈折率が高い場合は高い値となり、屈折率が低い場合は低い値となる。
本発明における絶対反射率は、波長400〜800nmの範囲に極小値が1つ存在、より好ましくは波長500〜700nmの範囲に極小値が1つ存在するものである。また、その極小値の値が、好ましくは4.0〜6.5%、より好ましくは4.5〜6.2%の範囲である。波長400〜800nmの範囲にある極小値が1つではない場合、また、極小値の絶対反射率が上記の値を外れる場合は、ハードコート層等の表面機能層を形成後に干渉ムラが発生し、フィルムの視認性が低下する場合がある。
本発明のポリエステルフィルムには、塗布層の上にハードコート層等の表面機能層を設けるのが一般的である。ハードコート層に使用される材料としては、特に限定されないが、例えば、単官能(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリレート、テトラエトキシシラン等の反応性珪素化合物等の硬化物が挙げられる。これらのうち生産性及び硬度の両立の観点より、紫外線硬化性の多官能(メタ)アクリレートを含む組成物の重合硬化物であることが特に好ましい。
紫外線硬化性の多官能(メタ)アクリレートを含む組成物としては特に限定されるものでない。例えば、公知の紫外線硬化性の多官能(メタ)アクリレートを一種類以上混合したもの、紫外線硬化性ハードコート材として市販されているもの、或いはこれら以外に本実施形態の目的を損なわない範囲において、その他の成分を更に添加したものを用いることができる。
紫外線硬化性の多官能(メタ)アクリレートとしては、特に限定されるものではないが、例えばジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ) アクリレート、1,6−ビス(3−アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)ヘキサン等の多官能アルコールの(メタ)アクリル誘導体や、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、そしてポリウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
紫外線硬化性の多官能(メタ)アクリレートを含む組成物に含まれるその他の成分は特に限定されるものではない。例えば、無機又は有機の微粒子、重合開始剤、重合禁止剤、酸化防止剤、帯電防止剤、分散剤、界面活性剤、光安定剤及びレベリング剤等が挙げられる。また、ウェットコーティング法において成膜後乾燥させる場合には、任意の量の溶媒を添加することができる。
ハードコート層の形成方法は、有機材料を用いた場合にはロールコート法、ダイコート法等の一般的なウェットコート法が採用される。形成されたハードコート層には必要に応じて加熱や紫外線、電子線等の活性エネルギー線照射を施し、硬化反応を行うことができる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。また、本発明で用いた測定法および評価方法は次のとおりである。
(1)ポリエステルの固有粘度の測定
ポリエステルに非相溶な他のポリマー成分および顔料を除去したポリエステル1gを精秤し、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒100mlを加えて溶解させ、30℃で測定した。
(2)平均粒径(d50:μm)の測定
遠心沈降式粒度分布測定装置(株式会社島津製作所社製SA−CP3型)を使用して測定した等価球形分布における積算(重量基準)50%の値を平均粒径とした。
(3)塗布層の膜厚測定方法
塗布層の表面をRuOで染色し、エポキシ樹脂中に包埋した。その後、超薄切片法により作成した切片をRuOで染色し、塗布層断面をTEM(Hitachi製 H−7650、加速電圧100V)を用いて測定した。
(4)ポリエステルフィルムにおける塗布層表面からの絶対反射率の評価方法
あらかじめ、ポリエステルフィルムの測定裏面に黒テープ(ニチバン株式会社製ビニールテープVT―50)を貼り、分光光度計(日本分光株式会社製 紫外可視分光光度計 V−570 および自動絶対反射率測定装置 AM−500N)を使用して同期モード、入射角5°、N偏光、レスポンス Fast、データ取区間隔1.0nm、バンド幅10nm、走査速度1000m/minで塗布層面を波長範囲300〜800nmの絶対反射率を測定し、その極小値における波長(ボトム波長)と反射率を評価した。
(5)干渉ムラの評価方法
ポリエステルフィルムの塗布層側に、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート72質量部、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート18質量部、五酸化アンチモン10質量部、光重合開始剤(商品名:イルガキュア184、チバスペシャルティケミカル製)1質量部、メチルエチルケトン200質量部の混合塗液を乾燥膜厚が5μmになるように塗布し、紫外線を照射して硬化させハードコート層を形成した。得られたフィルムを3波長光域型蛍光灯下で目視にて、干渉ムラを観察し、干渉ムラが確認できないものを◎、薄くまばらな干渉ムラが確認されるものを○、薄いが線状の干渉ムラが確認できるものを△、明瞭な干渉ムラが確認されるものを×とした。
(6)密着性の評価方法
より厳しい密着性の評価を行うために、上記(5)の評価で使用したハードコート液から五酸化アンチモンを除いた材料で検討した。すなわち、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート80質量部、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート20質量部、光重合開始剤(商品名:イルガキュア184、チバスペシャルティケミカル製)5質量部、メチルエチルケトン200質量部の混合塗液を乾燥膜厚が5μmになるように塗布し、紫外線を照射して硬化させハードコート層を形成した。得られたフィルムを80℃、85%RHの環境下で50時間放置した。その後、10×10のクロスカットをして、その上に18mm幅のテープ(ニチバン株式会社製セロテープ(登録商標)CT−18)を貼り付け、180度の剥離角度で急激にはがした後の剥離面を観察し、剥離面積が5%未満ならば○、5%以上20%未満なら△、20%以上ならば×とした。
実施例および比較例において使用したポリエステルは、以下のようにして準備したものである。
<ポリエステル(A)の製造方法>
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とを出発原料とし、触媒として酢酸マグネシウム・四水塩0.09重量部を反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物にエチルアシッドフォスフェート0.04部を添加した後、三酸化アンチモン0.04部を加えて、4時間重縮合反応を行った。すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、反応槽の攪拌動力の変化により、極限粘度0.63に相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させた。得られたポリエステル(A)の極限粘度は0.63であった。
<ポリエステル(B)の製造方法>
ポリエステル(A)の製造方法において、エチルアシッドフォスフェート0.04部を添加後、平均粒子径1.6μmのエチレングリコールに分散させたシリカ粒子を0.2部、三酸化アンチモン0.04部を加えて、極限粘度0.65に相当する時点で重縮合反応を停止した以外は、ポリエステル(A)の製造方法と同様の方法を用いてポリエステル(B)を得た。得られたポリエステル(B)は、極限粘度0.65であった。
塗布層を構成する化合物例は以下のとおりである。
(化合物例)
・縮合多環式芳香族を有する化合物:(I)
下記組成で共重合したポリエステル樹脂の水分散体
モノマー組成:(酸成分)2,6−ナフタレンジカルボン酸/5−ソジウムスルホイソフタル酸//(ジオール成分)エチレングリコール/ジエチレングリコール=92/8//80/20(mol%)
エポキシ化合物:(IIA)ポリグリセロールポリグリシジルエーテルである、デナコールEX−521(ナガセケムテックス製)。
エポキシ化合物:(IIB)エポキシ樹脂である、デナコールEX−1410(ナガセケムテックス製)。
エポキシ化合物:(IIC)エポキシ樹脂である、デナコールEX−1610(ナガセケムテックス製)。
・ウレタン樹脂(III)
カルボン酸水分散型ポリエステルポリウレタン樹脂である、ハイドランAP−40(大日本インキ化学工業社製)
・ヘキサメトキシメチルメラミン(IV)
・粒子:(V) 平均粒径65nmのシリカゾル
実施例1:
ポリエステル(A)、(B)をそれぞれ90%、10%の割合で混合した混合原料を最外層(表層)の原料とし、ポリエステル(A)を中間層の原料として、2台の押出機に各々を供給し、各々285℃で溶融した後、40℃に設定した冷却ロール上に、2種3層(表層/中間層/表層=1:18:1の吐出量)の層構成で共押出し冷却固化させて未延伸シートを得た。次いで、ロール周速差を利用してフィルム温度85℃で縦方向に3.4倍延伸した後、この縦延伸フィルムの両面に、下記表1に示す塗布液1を塗布し、テンターに導き、横方向に120℃で3.8倍延伸し、225℃で熱処理を行った後、横方向に2%弛緩し、膜厚(乾燥後)が0.10μmの塗布層を有する厚さ100μmのポリエステルフィルムを得た。
得られたポリエステルフィルムの絶対反射率を測定したところ、極小値は610nmで、その反射率は5.1%であった。ハードコート層を積層後のフィルムには干渉ムラは確認できず、また密着性も良好であった。このフィルムの特性を下記表2に示す。
実施例2〜11:
実施例1において、塗布剤組成を表1に示す塗布剤組成に変更する以外は実施例1と同様にして製造し、ポリエステルフィルムを得た。でき上がったポリエステルフィルムは表2に示すとおり、高い反射率を有し、干渉ムラレベルも良好で、密着性も良好なものであった。
比較例1、2:
実施例1において、塗布剤組成を表1に示す塗布剤組成に変更する以外は実施例1と同様にして製造し、ポリエステルフィルムを得た。でき上がった積層ポリエステルフィルムを評価したところ、表2に示すとおり、明瞭な干渉ムラが観察できるものや、密着性が良くないものであった。
Figure 0005424987
Figure 0005424987
本発明のフィルムは、例えば、液晶やプラズマディスプレイ等の部材である各種の光学用フィルム等において、ハードコート層等との密着性および視認性を重視する用途に好適に利用することができる。

Claims (1)

  1. ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、縮合多環式芳香族を有する化合物とポリエポキシ化合物とを含有する塗布液を塗布して形成された、膜厚0.04〜0.20μmの塗布層を有し、当該塗布層中のポリエポキシ化合物由来の化合物の割合が10〜60重量%であり、当該塗布層表面の絶対反射率が波長400〜800nmの範囲で極小値を1つ有し、当該極小値における絶対反射率が4.0%以上であることを特徴とする積層ポリエステルフィルム。
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