JP2012052133A - (2,5−ジ置換−1,4−フェニレンオキサイド)ブロック共重合体およびグラフト共重合体 - Google Patents
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Abstract
Description
2, 107−108(1969)にはポリ(2,6−ジフェニル−1,4−フェニレンオキサイド)が報告されている。2位および6位に置換基を有するフェノールを用いるのは、J.
Polym. Sci. : Part A : Polymer Chemistry, 36, 505−517 (1998)に記載されているように、2つのオルト位のカップリングをブロックするためである。
<1>1分子中に、一般式(I)で表わされるブロック構造単位を1単位以上有し、一般式(II)又は一般式(III)で表わされる構造単位を少なくとも1単位含有することを特徴とする(2,5−ジ置換−1,4−フェニレンオキサイド)ブロック共重合体。
<2>一般式(I)におけるaが5〜5,000であり、一般式(I)で表わされるブロック構造単位が1分子中1〜1,000単位であり、一般式(II)及び/又は一般式(III)で表わされる構造単位が1分子中1〜1,000,000単位であることを特徴とする<1>記載の(2,5−ジ置換−1,4−フェニレンオキサイド)ブロック共重合体。
<3>溶融後、冷却する際に、150℃以上に5J/g以上の結晶化の発熱ピークを示す、及び/又は、溶融物を、冷却後、再び加熱する際に、150℃以上に5J/g以上の結晶融解の吸熱ピークを示すことを特徴とする<1>または<2>に記載の(2,5−ジ置換−1,4−フェニレンオキサイド)ブロック共重合体。
<4><1>〜<3>のいずれかに記載の(2,5−ジ置換−1,4−フェニレンオキサイド)ブロック共重合体を含んでなることを特徴とする樹脂組成物。
ここで、化合物について「基」とは、特に断らない限り、無置換のものとさらに置換基を有するものの両方を包含する意味である。
(1)ブロック共重合体
本発明でいう(2,5−ジ置換−1,4−フェニレンオキサイド)ブロック共重合体とは、1分子中に、上記一般式(I)で表わされるブロック構造単位を1単位以上有し、上記一般式(II)及び/又は上記一般式(III)で表わされる構造単位を1単位以上含有する重合体をいう。
上記一般式(I)の二つのR1は炭素原子数1〜20の炭化水素基であることが好ましく、炭素原子数1〜10のアルキル基であることがより好ましく、炭素原子数1〜6のアルキル基であることがさらに好ましい。
上記一般式(I)で表わされるブロック構造単位においては、本発明の目的のブロック共重合体としての性質を損なわない範囲で、一般式(I)中の繰り返し単位(2,5−ジ置換−1,4−フェニレンオキサイド単位)以外の構造を含んでもよい。上記一般式(I)中の繰り返し単位以外の構造としては、下記一般式(VI)〜(XI)で表わされる構造単位、下記一般式(X)で表わされる構造単位、下記一般式(XI)で表わされる構造単位等を挙げることができる。上記一般式(I)の繰り返し単位以外の構造の含有量としては、一般式(I)の2,5−ジ置換−1,4−フェニレンオキサイド単位100単位に対し、好ましくは20単位以下、より好ましくは10単位以下、さらに好ましくは5単位以下である。
上記一般式(X)のR7及びR8における無置換炭化水素基としては、二つのR7及び二つのR8が環を形成しない場合、炭素原子数1〜30の(より好ましくは炭素原子数1〜20の)アルキル基、炭素原子数7〜30の(より好ましくは炭素原子数7〜20の)アラルキル基または炭素原子数6〜30の(より好ましくは炭素原子数6〜20の)アリール基が好ましい。具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、ペンタデシル基、オクタデシル基、ベンジル基、2−フェニルエチル基、1−フェニルエチル基、フェニル基、4−メチルフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等が挙げられる。二つのR7及び二つのR8が環を形成する場合、5〜7員環が好ましく、二つのR7及び二つのR8が−(CH2)3−基、−(CH2)4−基または−CH=CH−CH=CH−基として環を形成するものであることがより好ましい。
上記一般式(XI)におけるR7及びR8の具体例及び好ましい基などは上記一般式(X)におけるそれらと同様である。
上記一般式(XI)のR9における二価の置換炭化水素基としては、炭素原子数1〜30の(より好ましくは炭素原子数1〜20の)置換アルキレン基、炭素原子数7〜30の(より好ましくは炭素原子数7〜20の)置換アラルキレン基または炭素原子数6〜30の(より好ましくは炭素原子数6〜20の)置換アリレン基が好ましく、具体例としては、ヘキサフルオロ−2,2−プロピレン基、ペンタフルオロフェニルメチレン基、4−メトキシフェニルメチレン基、4−ジメチルアミノフェニルメチレン基等を挙げることができる。
上記一般式(XI)のR9としては、酸素原子または二価の炭化水素基が好ましく、炭素原子数1〜20のアルキレン基または炭素原子数7〜20のアラルキレン基がより好ましく、炭素原子数1〜6のアルキレン基がさらに好ましい。
上記一般式(II)および(III)におけるQは−O−、−CO−、−SO2−、−OCO−、−NHCO−または−OSi(CH3)2−であり、好ましくは−O−、−CO−、−OCO−、−NHCO−または−OSi(CH3)2−であり、より好ましくは−O−、−CO−または−NHCO−であり、さらに好ましくは−O−または−CO−である。
本発明でいう(2,5−ジ置換−1,4−フェニレンオキサイド)グラフト重合体とは、1分子中に、上記一般式(IV)で表わされる構造単位を1単位以上有するか、又は上記一般式(IV)で表わされる構造単位及び上記一般式(V)で表わされる構造単位を3単位以上含有する重合体をいう。
上記一般式(IV)のUは−CO−、−OCO−または−NHCO−であり、好ましくは−CO−または−NHCO−であり、さらに好ましくは−CO−である。fは1または0であり、好ましくは1である。
上記一般式(V)におけるR6におけるハロゲン原子はフッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表すが、フッ素原子または塩素原子が好ましい。
上記一般式(V)における無置換炭化水素基および置換炭化水素基の具体例および好ましい例は、上記一般式(XI)におけるR8のそれらと同様である。
上記一般式(V)のWは−O−、−CO−、−CO2−、−OCO−または−CONH−を表わし、好ましくは−O−、−CO2−または−CONH−であり、より好ましくは−O−または−CO2−であり、さらに好ましくは−CO2−である。
該重合体の結晶化ピーク及び結晶融解ピークは以下のようにして測定する。すなわち、示差走査熱量分析をアルゴン雰囲気下で実施し、まず10℃/minで室温からポリマーが完全に溶融する温度(完全溶融温度)まで昇温し、完全溶融温度で5分保温後、10℃/minで完全溶融温度から室温まで冷却したとき、150℃以上に5J/g以上の発熱ピーク(結晶化ピーク)の有無を調べる。次に、再度10℃/minで室温から完全溶融温度まで昇温したとき、150℃以上で5J/g以上の吸熱ピーク(結晶融解ピーク)の有無を調べる。
該重合体の溶融後、冷却する際の結晶化ピーク温度は180℃以上が好ましく、200℃以上がより好ましく、220℃以上がさらに好ましい。また結晶化ピーク熱量は6J/g以上が好ましく、7J/g以上がより好ましく、10J/g以上がさらに好ましい。
該重合体の溶融、冷却後に再び加熱する際の融解ピーク温度は200℃以上が好ましく、240℃以上がより好ましく、270℃以上がさらに好ましい。また融解ピーク熱量は6J/g以上が好ましく、7J/g以上がより好ましく、10J/g以上がさらに好ましい。
本発明の重合体の分子量について特に限定はないが、数平均分子量が500〜1,000,000であることが好ましく、1,000〜200,000であることがより好ましく、2,000〜100,000であることがさらに好ましい。
以下に本発明のブロック共重合体の製造方法を説明する。
本発明のブロック共重合体の製造方法としては特に限定はないが、まず一般式(I)で表わされるブロック構造単位をもつ重合体を合成し、次に一般式(II)または一般式(III)で表わされる構造単位の少なくとも1種を共重合させることが好ましい。
一般式(I)で表わされるブロック構造単位をもつ重合体の合成法としては特に限定はないが、下記一般式(XII)で表わされる2,5−ジ置換フェノールを、配位原子が窒素原子である三座配位子と銅原子からなる銅錯体触媒および酸素存在下で酸化重合する方法が好ましい。該触媒および該反応条件については、特願2000−25621号明細書に記載されている方法に準じて行うことができる。
上記一般式(XII)におけるR1の具体例および好ましい基などは上記一般式(I)におけるそれと同様である。
そこで上記のブロック構造単位(重合体)の製造方法を説明する。
酸化重合の反応温度は、反応媒体が液状を保つ範囲であれば特に制限はない。溶媒を用いない場合はフェノール性出発原料の融点以上の温度が必要である。好ましい温度範囲は0℃〜200℃であり、より好ましくは0℃〜150℃である、さらに好ましくは0℃〜100℃である。この反応を省エネルギーという観点から実施する場合には好ましい反応温度は10℃〜60℃である。反応時間は触媒量や反応温度などの条件によって変わるが、通常1時間以上、好ましくは3〜300時間である。
一般式(I)で表わされるブロック構造単位をもつ重合体は、上記一般式(XII)で表わされる2,5−ジ置換フェノールを単独または混合して酸化重合することにより得てもよく、下記一般式(XIII)で表わされるフェノール及び/又は下記一般式(XIV)で表わされるビスフェノールと混合して酸化重合することにより得てもよい。
上記一般式(XIII)のR10は、水素原子、フェノキシ基または炭素原子数1〜20の炭化水素基であることが好ましく、水素原子、フェノキシ基または炭素原子数1〜6の炭化水素基であることがより好ましく、水素原子またはフェノキシ基であることがさらに好ましい。
上記一般式(XIV)におけるR7〜R9の具体例及び好ましい基などは上記一般式(XI)におけるそれらと同様である。
上記一般式(XII)で表わされる2,5−ジ置換フェノールと上記一般式(XIII)で表わされるフェノール及び/又は上記一般式(XIV)で表わされるビスフェノールを混合して用いる場合、その混合比は目的のポリマーの物性を損なわない範囲で適宜定められるが、2,5−ジ置換フェノールが全フェノールモノマーに対して、好ましくは80モル%以上であり、より好ましくは90モル%以上であり、さらに好ましくは95モル%以上である。
上記一般式(XII)で表わされる2,5−ジ置換フェノール及び/又は(XIII)で表わされるフェノールを酸化重合した場合、一般式(I)で表わされるブロック構造単位をもつ重合体は一般に1分子の片方の末端のみに水酸基を有する。一方、上記一般式(XIV)で表わされるビスフェノールを混合して酸化重合した場合には、一般式(I)で表わされるブロック構造単位をもつ重合体は、上記一般式(XI)で表わされる構造単位を持ち、一般に1分子の両方の末端に水酸基を有するものを得ることができる。
ブロック共重合体を製造する第2の実施態様としては、一般式(I)で表わされるブロック構造単位をもつ重合体を、HO−CO−R2−O−CH3、HO−CO−R2−CO−OH、HO−CO−R3−H、HO−CO−R3−O−CH3、HO−CO−R3−CO−OH等のカルボン酸類、R−O−CO−R2−O−CH3、R−O−CO−R2−CO−O−R、R−O−CO−R3−H、R−O−CO−R3−O−CH3、R−O−CO−R3−CO−O−R等のカルボン酸エステル類またはOCN−R2−O−CH3、OCN−R2−NCO、OCN−R3−H、OCN−R3−O−CH3、OCN−R3−NCO(ただし、R2は一般式(II)のそれと同じ意味をもち、R3は一般式(III)のそれと同じ意味をもつ。)等のイソシアネート化合物と反応させる方法である。この方法の反応条件について特に限定はなく、上記一般式(I)で表わされるブロック構造単位をもつ重合体の水酸基に対して、カルボン酸化合物、カルボン酸エステル化合物またはイソシアネート化合物を等モル量以上反応させればよい。一般にこれらカルボン酸化合物、カルボン酸エステル化合物またはイソシアネート化合物は一般式(I)で表わされるブロック構造単位をもつ重合体の水酸基末端と反応する。
なお、上記のオキシ−カルボニル化合物、環状エステル化合物または環状エーテル化合物のホモ重合体と上記一般式(I)で表わされるブロック構造単位をもつ重合体との反応によって対応するブロック共重合体を得てもよい。
上記の3つのいずれの実施態様においても、反応温度は、好ましくは30〜350℃、より好ましくは60〜150℃であり、反応時間は、好ましくは0.1時間〜500時間、より好ましくは1時間〜48時間である。また反応モル比は、目的とするブロック共重合体における、一般式(I)で表わされるブロック構造単位をもつ重合体と一般式(II)又(III)で表わされる構造単位の割合に応じて適宜に定めることができる。
上記一般式(XIX)のR14および上記一般式(XX)のR15における無置換アルケニル基、置換アルケニル基、無置換アラルケニル基、置換アラルケニル基、無置換アルキニル基、置換アルキニル基、無置換アラルキニル基および置換アラルキニル基は、一般式(III)のR3におけるそれらと同様である。
本発明の樹脂組成物は、前記のブロック又はグラフト重合体と、このようなブロック又はグラフト重合体でない通常の重合体(共重合体を含む)も含む。本発明の樹脂組成物は、1分子中に上記一般式(IV)で表わされる構造単位を1単位以上有するか又は上記一般式(IV)及び上記一般式(V)で表わされる構造単位を3単位以上含有する重合体であってもよい。その重合体の含有率に特に制限はないが、上記樹脂組成物中一般式(IV)で表わされる構造単位の平均値は0.04単位以上が好ましく、0.1単位以上がより好ましく、0.3単位以上が特に好ましい。上記一般式(IV)又は一般式(V)で表わされる構造単位の合計は平均1分子当り10単位以上が好ましいが、これは特に制限するものではない。
モノマーの転化率(Conv.):
内部標準物質としてDiphenyletherを含む反応混合物15mgをサンプリングし、濃塩酸を若干量加えて酸性とし、メタノール2gを加え、測定サンプルとした。このサンプルを、高速液体クロマトグラフィー(ポンプ:東ソー社製SC8020システム、検出器:東ソー社製PD−8020、検出波長:278nm、カラム:YMC社製ODS−AM、展開溶媒:メタノール/水=68:32よりスタートして38分後に100/0となるよう変化させ、その後50分まで保持)により分析し、Diphenyletherを内部標準物質として定量した。
ポリマー1mgを1,2−ジクロロベンゼン(oDCBと略す。)1mlに加え、150℃に加熱したときの不溶部(ゲル分)の有無を観察した。ポリマーの数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw):ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより分析し、標準ポリスチレン換算値として重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)を測定した。Polymer
Laboratories社製PL−GPC210システムにより、Polymer Laboratories社製Plgel 10um MIXED−B(商品名) 3本をカラムとして、oDCB(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール0.01%w/v含有)を展開溶媒として、140℃で行った。ポリマーの溶融後の結晶化温度(Tc)、結晶化熱量(Hc)および融解温度(Tm)、融解熱量(Hm):示差走査熱量分析(MAC SCIENCE社製DSC3200S、商品名)をアルゴン雰囲気下、以下の二通りの方法で実施した。
まず、10℃/minで室温から350℃まで昇温し、5分保温後、10℃/minで350℃から室温まで冷却したとき、150℃以上で5J/g以上の発熱ピークを示す場合、そのピークトップ温度を結晶化温度(Tc)とし、そのピーク面積を結晶化熱量(Hc)とした。次に、再度10℃/minで室温から350℃まで昇温したとき、150℃以上で5J/g以上の吸熱ピークを示す場合、そのピークトップ温度を融解温度(Tm)とし、そのピーク面積を融解熱量(Hm)とした。
まず、10℃/minで室温から320℃まで昇温し、5分保温後、10℃/minで320℃から室温まで冷却したとき、150℃以上で5J/g以上の発熱ピークを示す場合、そのピークトップ温度を結晶化温度(Tc)とし、そのピーク面積を結晶化熱量(Hc)とした。次に、再度10℃/minで室温から320℃まで昇温したとき、150℃以上で5J/g以上の吸熱ピークを示す場合、そのピークトップ温度を融解温度(Tm)とし、そのピーク面積を融解熱量(Hm)とした。
参考例1
撹拌機を備えた500ml三つ口丸底フラスコに、酸素を充填した2リットルゴム風船を取付け、フラスコ内を酸素に置換した。これに、Cu(Cl2)(1,4,7−トリイソプロピル−1,4,7−トリアザシクロノナン)(J. Am. Chem. Soc., 120, 8529, (1998).参照、Cu(tacn)と略す。)0.85mmolを入れ、2,5−ジメチルフェノール85mmolと、塩基として2,6−ジフェニルピリジン8.5mmolをトルエン170gに溶解したものを加えた。これを40℃に保温し、激しく撹拌した。96時間後、濃塩酸数滴を加えて酸性にした後、メタノール1200mlを加え、沈殿した重合体を濾取した。メタノール100mlで3回洗浄し、60℃で6時間減圧乾燥した後、重合体を得た(収率:73.1%)。
得られた重合体にゲル分はなかった。本重合体のMnは2700、Mwは11500であった。その重合度は22.5であった。本重合体を、1,2−ジクロロベンゼン−d4中、140℃でNMR分析(JEOL社製LA600、商品名)したところ、1H−NMR(600MHz)より、2.17ppm(6H)、6.72ppm(2H)のピークが見られ、13C−NMR(150MHz)より、15.6ppm、120.3ppm、151.1ppm(もう一本は1,2−ジクロロベンゼン−d4と重なった。)のピークが観測された。NMR分析結果から、本重合体は2,5−ジメチル−1,4−フェニレンオキサイド構造を有していることを確認した。(本ホモ重合体を2,5−DMPOと略す。)また得られた重合体の示差走査熱量分析の結果を表1に示す。
撹拌機を備えた500ml三つ口丸底フラスコに、酸素を充填した2Lゴム風船を取付け、フラスコ内を酸素に置換した。これに、Cu(tacn)0.85mmolを入れ、2,5−ジメチルフェノール85mmolと、塩基として2,6−ジフェニルピリジン8.5mmolをトルエン170gに溶解したものを加えた。これを40℃に保温し、激しく撹拌した。96hr後、濃塩酸数滴を加えて酸性にした後、メタノール1200mlを加え、沈殿した重合体を濾取した。メタノール100mlで3回洗浄し、60℃で6時間減圧乾燥した後、得られた重合体をトルエン170gに分散させて撹拌し、トルエン不溶部を遠心分離により回収してメタノール100mlで3回洗浄し、60℃で6時間減圧乾燥して重合体を得た(収率:54.2%)。
得られた重合体にゲル分はなかった。本重合体のMnは2400、Mwは10400であった。その重合度は20.0であった。本重合体を、1,2−ジクロロベンゼン−d4中、140℃でNMR分析(JEOL社製LA600)したところ、1H−NMR(600MHz)より、2.17ppm(6H)、6.71ppm(2H)のピークが見られ、13C−NMR(150MHz)より、15.6ppm、120.3ppm、151.1ppm(もう一本は1,2−ジクロロベンゼン−d4と重なった。)のピークが観測された。NMR分析結果から、本重合体は2,5−ジメチル−1,4−フェニレンオキサイド構造を有していることを確認した。(本ホモ重合体を2,5−DMPOと略す。)また得られた重合体の示差走差熱量分析の結果を表1に示す。
実施例1
電磁撹拌機を備えた50ml二つ口丸底フラスコに、アルゴン導入管を装着した冷却管を取付け、フラスコ内をアルゴンに置換した。これに、上記参考例1で得られた2,5−DMPO200mgと、塩基として2,6−ジメチルピリジン6.56mmolを1,2−ジクロロベンゼン20gに溶解させたものを加えた。これを140℃に保温して2,5−DMPOを溶解させ、その後130℃に下げた。この溶液に、1,2−ジクロロベンゼン5gにアニス酸塩化物3.28mmolを溶解させたものをゆっくりと滴下し、24時間激しく撹拌した。24時間後、反応溶液を濃縮し、これにメタノール200mlを加えて沈澱したポリマーを濾取した。メタノール10mlで3回洗浄し、60℃で6時間減圧乾燥した後、ポリマーを得た。
本重合体の分析結果を表1に示す。なお、得られた重合体を1,2−ジクロロベンゼン−d4中、120℃でNMR分析(JEOL社製LA600)した。1H−NMR(600MHz)より、2.00ppm(6H)、3.51ppm(3H)、6.69ppm(2H,s)、7.95ppm(2H)のピークが観測された。これらから、本ポリマーは水酸基末端がアニス酸エステルに変換された2,5−ジメチル−1,4−フェニレンオキサイド構造を有していることが判明した。また、3.51ppm(3H)と2.00ppm(6H)のピークの積分強度比より、2,5−DMPO一分子当たりのアニス酸エステル基の数はおよそ1であった。
電磁撹拌機を備えた50ml二つ口丸底フラスコに、アルゴン導入管を装着した冷却管を取付け、フラスコ内をアルゴンに置換した。これに、上記参考例1で得られた2,5−DMPO100mgと、塩基として2,6−ジフェニルピリジン3.28mmolを1,2−ジクロロベンゼン10gに溶解させたものを加えた。これを140℃に保温して2,5−DMPOを溶解させ、その後130℃に下げた。この溶液に、1,2−ジクロロベンゼン2.5gにステアリン酸塩化物1.64mmolを溶解させたものをゆっくりと滴下し、24時間激しく撹拌した。24時間後、反応溶液を濃縮し、これにメタノール200mlを加えて沈澱したポリマーを濾取した。メタノール10mlで3回、ジエチルエーテル10mlで3回洗浄し、60℃で6時間減圧乾燥した後、ポリマーを得た。
本重合体の分析結果を表1に示す。なお、得られた重合体を1,2−ジクロロベンゼン−d4中、120℃でNMR分析(JEOL社製LA600)した。1H−NMR(600MHz)より、0.98ppm(3H)、1.53ppm(28H)、2.43ppm(6H)、2.64ppm(2H)、6.69ppm(2H,s)のピークが観測された。これらから、本ポリマーは水酸基末端がステアリン酸エステルに変換された2,5−ジメチル−1,4−フェニレンオキサイド構造を有していることが判明した。また、2.64ppm(2H)と2.43ppm(6H)のピークの積分強度比より、2,5−DMPO一分子当たりのステアリン酸エステル基の数はおよそ1であった。
電磁撹拌機を備えた50ml二つ口丸底フラスコに、アルゴン導入管を装着した冷却管を取付け、フラスコ内をアルゴンに置換した。これに、上記参考例1で得られた2,5−DMPO200mg(水酸基末端で0.082mmol)と、2,6−ジメチルピリジン0.16mmol、テレフタル酸二塩化物0.041mmol、1,2−ジクロロベンゼン10gを加えた。これを140℃に保温して2,5−DMPOを溶解させた。その後130℃に下げ、72時間激しく撹拌した。72時間後、反応溶液にメタノール200mlを少しずつ加えて沈澱したポリマーを濾取した。メタノール100mlで洗浄し、60℃で6時間減圧乾燥した後、ポリマーを得た。
本重合体の分析結果を表1に示す。なお、得られた重合体を1,2−ジクロロベンゼン−d4中、120℃でNMR分析(JEOL社製LA600)した。1H−NMR(600MHz)より、2.18ppm(6H)、6.73ppm(2H,s)、8.31ppm(4H)のピークが観測された。これらから、本ポリマーは2分子の2,5−DMPOの水酸基末端とテレフタル酸二塩化物とのエステル化によって分子内にテレフタル酸ジエステルユニットを有する2,5−DMPOブロックポリマーであることが判明した。
電磁撹拌機を備えた50ml二つ口丸底フラスコに、アルゴン導入管を装着した冷却管を取付け、フラスコ内をアルゴンに置換した。これに、上記参考例1で得られた2,5−DMPO200mg(水酸基末端で0.082mmol)と、2,6−ジメチルピリジン0.16mmol、1,12−ドデカン二酸二塩化物0.041mmol、1,2−ジクロロベンゼン10gを加えた。これを140℃に保温して2,5−DMPOを溶解させた。その後130℃に下げ、72時間激しく撹拌した。72時間後、反応溶液にメタノール200mlを少しずつ加えて沈澱したポリマーを濾取した。メタノール100mlで洗浄し、60℃で6時間減圧乾燥した後、ポリマーを得た。
本重合体の分析結果を表1に示す。なお、得られた重合体を1,2−ジクロロベンゼン−d4中、120℃でNMR分析(JEOL社製LA600)した。1H−NMR(600MHz)より、1.30ppm(12H)、2.17ppm(6H)、6.71ppm(2H,s)のピークが観測された。これらから、本ポリマーは2分子の2,5−DMPOの水酸基末端と1,12−ドデカン二酸二塩化物とのエステル化によって分子内に1,12−ドデカン二酸ジエステルユニットを有する2,5−DMPOブロックポリマーであることが判明した。
電磁撹拌機を備えた50ml二つ口丸底フラスコに、アルゴン導入管を装着した冷却管を取付け、フラスコ内をアルゴンに置換した。これに、上記参考例2で得られた2,5−DMPO200mgと、2,6−ジメチルピリジン6.56mmol、1,2−ジクロロベンゼン10gを加えた。これを140℃に保温して2,5−DMPOを溶解させた。その後130℃に下げた。この溶液に、アニス酸塩化物3.28mmolをゆっくりと滴下し、24時間激しく撹拌した。24時間後、反応溶液にメタノール200mlを少しずつ加えて沈澱したポリマーを濾取した。メタノール100mlで洗浄し、60℃で6時間減圧乾燥した後、ポリマーを得た(収率:100.0%)。
本重合体の分析結果を表1に示す。なお、得られた重合体を1,2−ジクロロベンゼン−d4中、120℃でNMR分析(JEOL社製LA600)した。1H−NMR(600MHz)より、2.18ppm(6H)、3.68ppm(3H)、6.72ppm(2H, s)、8.11ppm(2H)のピークが観測された。これらから、本ポリマーは水酸基末端がアニス酸エステルに変換された2、5−ジメチルー1、4−フェニレンオキサイド構造を有していることが判明した。また、3.68ppm(3H)と2.18ppm(6H)のピークの積分強度比より、2,5−DMPO一分子当たりのアニス酸エステル基の数はおよそ1であった。
電磁撹拌機を備えた50ml二つ口丸底フラスコに、アルゴン導入管を装着した冷却管を取付け、フラスコ内をアルゴンに置換した。これに、上記参考例2で得られた2,5−DMPO200mg(水酸基末端0.096mmol)と、2,6−ジメチルピリジン6.56mmol、1,2−ジクロロベンゼン10gを加えた。これを140℃に保温して2,5−DMPOを溶解させた。その後80℃に下げた。この溶液に、メタクリル酸塩化物3.28mmolをゆっくりと滴下し、24時間激しく撹拌した。24時間後、反応溶液にメタノール200mlを少しずつ加えて沈澱したポリマーを濾取した。メタノール100ml、トルエン50ml、アセトン50mlで洗浄し、60℃で6時間減圧乾燥した。その後、得られたポリマーに1,2−ジクロロベンゼン10gを加え、これを140℃に保温して溶解させた。この溶液をメタノールの沸点以下まで十分に下げた後、メタノール200mlを少しずつ加えて沈澱したポリマーを濾取した。メタノール100ml、トルエン50ml、アセトン50mlで洗浄し、60℃で6時間減圧乾燥した(本操作を再沈澱精製という)。さらにこの再沈澱精製を一回行い、ポリマーを得た(収率:87.1%)。
本重合体の分析結果を表1に示す。なお、得られた重合体を1,2−ジクロロベンゼン−d4中、120℃でNMR分析(JEOL社製
LA600)した。1H−NMR(600MHz)より、1.21ppm(3H)、2.17ppm(6H)、5.56ppm、6.27ppm(2H)、6.71ppm(2H,s)のピークが観測された。これらから、本ポリマーは水酸基末端がメタクリル酸エステルに変換された2,5−ジメチル−1,4−フェニレンオキサイド構造を有していることが判明した(本重合体を2,5−DMPOメタクリル酸エステルと略す。)。
電磁撹拌機を備えた200ml三つ口丸底フラスコに、アルゴン導入管を装着した冷却管を取付け、フラスコ内をアルゴンに置換した。これに、上記参考例2で得られた2,5−DMPO3.0g(水酸基末端1.44mmol)と、2,6−ジメチルピリジン98.40mmol、1,2−ジクロロベンゼン150gを加えた。これを140℃に保温して2,5−DMPOを溶解させた。その後80℃に下げた。この溶液に、メタクリル酸塩化物49.20mmolをゆっくりと滴下し、24時間激しく撹拌した。24時間後、反応溶液にメタノール1000mlを少しずつ加えて沈澱したポリマーを濾取した。メタノール500ml、トルエン150ml、アセトン150mlで洗浄し、60℃で6時間減圧乾燥した(収率:88.8%)。その後、得られたポリマー2.0gに1,2−ジクロロベンゼン110gを加え、これを140℃に保温して溶解させた。この溶液をメタノールの沸点以下まで十分に下げた後、メタノール200mlを少しずつ加えて沈澱したポリマーを濾取した。メタノール100ml、トルエン50ml、アセトン50mlで洗浄し、60℃で6時間減圧乾燥した(本操作を再沈澱精製という)。さらにこの再沈澱精製を一回行い、ポリマーを得た(収率:82.6%)。
本重合体の分析結果を表1に示す。なお、得られた重合体を1,2−ジクロロベンゼン−d4中、120℃でNMR分析(JEOL社製
LA600)した。1H−NMR(600MHz)より、1.16ppm(3H)、2.11ppm(6H)、5.56ppm、6.28ppm(2H)、6.72ppm(2H,s)のピークが観測された。これらから、本ポリマーは水酸基末端がメタクリル酸エステルに変換された2,5−ジメチル−1,4−フェニレンオキサイド構造を有していることが判明した(本重合体を2,5−DMPOメタクリル酸エステルと略す。)。
実施例8
電磁撹拌機を備えた25ml二つ口丸底フラスコに、アルゴン導入管を装着した冷却管を取付け、フラスコ内をアルゴンに置換した。これに、上記実施例6で得られた2,5−DMPOメタクリル酸エステル15mg(メタクリル酸エステルとして0.007mmol)と、1,2−ジクロロベンゼン1.125gを加えた。これを140℃に保温して2,5−DMPOメタクリル酸エステルを溶解させた。その後80℃に下げた。この溶液に、1,2−ジクロロベンゼン0.2gに共重合性モノマーとしてメタクリル酸メチル0.6mmolと、ラジカル重合開始剤としてα、α´−アゾビスイソブチロニトリル0.06mmolをアルゴン雰囲気下で溶解させたものをゆっくりと滴下し、24時間激しく撹拌した。24時間後、反応溶液にメタノール200mlを少しずつ加えて沈澱したポリマーを濾取した。メタノール100mlで洗浄し、60℃で6時間減圧乾燥した後、ポリマーを得た(収率:23.7%)。
本重合体の分析結果を表1に示す。なお、得られた重合体を1,2−ジクロロベンゼン−d4中、120℃でNMR分析(JEOL社製LA600)した。1H−NMR(600MHz)より、1.09ppm(3H)、2.17ppm(6H)、3.57ppm(3H)、6.71ppm(2H, s)のピークが観測された。なお、未反応の2,5−DMPOメタクリル酸エステルの5.56ppm、6.27ppm(2H)が観測され、1H−NMR測定結果より、未反応の2,5−DMPOメタクリル酸エステルが45モル%含有していることがわかった。したがって、2,5−DMPOメタクリル酸エステルの55モル%がラジカル重合していることがわかった。これらから、本ポリマーは2,5−DMPOメタクリル酸エステルとメタクリル酸メチルのメタクリロイル基がラジカル重合した共重合体であり、共重合体における両構造単位の含有率はそれぞれ6.2モル%、93.8モル%であることが判明した。
実施例9
電磁撹拌機を備えた25ml二つ口丸底フラスコに、アルゴン導入管を装着した冷却管を取付け、フラスコ内をアルゴンに置換した。これに、上記実施例7で得られた2,5−DMPOメタクリル酸エステル200mg(メタクリル酸エステルとして0.0096mmol)と、1,2−ジクロロベンゼン1.5gを加えた。これを140℃に保温して2,5−DMPOメタクリル酸エステルを溶解させた。その後80℃に下げた。この溶液に、1,2−ジクロロベンゼン0.26gに共重合性モノマーとしてメタクリル酸フェニル0.8mmolと、ラジカル重合開始剤としてα,α′−アゾビスイソブチロニトリル0.08mmolをアルゴン雰囲気下で溶解させたものをゆっくりと滴下し、24時間激しく撹拌した。24時間後、反応溶液にメタノール200mlを少しずつ加えて沈澱したポリマーを濾取した。メタノール100mlで洗浄し、60℃で6時間減圧乾燥した後、ポリマーを得た(収率:58.0%)。
本重合体の分析結果を表1に示す。なお、得られた重合体を1,2−ジクロロベンゼン−d4中、120℃でNMR分析(JEOL社製 LA600)した。1H−NMR(600MHz)より、1.25ppm(3H)、2.17ppm(6H)、6.72ppm(2H,s)のピークが観測された。1H−NMR測定結果より、本ポリマーは2,5−DMPOメタクリル酸エステルとメタクリル酸フェニルのメタクリロイル基がラジカル重合した共重合体であり、共重合体における両構造単位の含有率はそれぞれ0.4モル%、99.6モル%であることが判明した。
電磁撹拌機を備えた25ml二つ口丸底フラスコに、アルゴン導入管を装着した冷却管を取付け、フラスコ内をアルゴンに置換した。これに、上記実施例7で得られた2,5−DMPOメタクリル酸エステル100mg(メタクリル酸エステルとして0.048mmol)と、1,2−ジクロロベンゼン7.5gを加えた。これを140℃に保温して2,5−DMPOメタクリル酸エステルを溶解させた。その後80℃に下げた。この溶液に、共重合性モノマーとしてメタクリル酸メチル13.5mmolをアルゴン雰囲気下で加え、さらに、1,2−ジクロロベンゼン1.33gにラジカル重合開始剤としてα,α′−アゾビスイソブチロニトリル0.27mmolをアルゴン雰囲気下で溶解させたものの1/7をゆっくりと加えて重合を開始させ、残りを1時間おきに6回に分けてゆっくりと滴下し、24時間激しく撹拌した。24時間後、反応溶液にメタノール200mlを少しずつ加えて沈澱したポリマーを濾取した。メタノール100mlで洗浄し、60℃で6時間減圧乾燥した後、ポリマーを得た(収率:42.2%)。
本重合体の分析結果を表1に示す。なお、得られた重合体を1,2−ジクロロベンゼン−d4中、120℃でNMR分析(JEOL社製 LA600)した。1H−NMR(600MHz)より、1.09ppm(3H)、1.98ppm(6H)、3.58ppm(3H)、6.71ppm(2H,s)のピークが観測された。1H−NMR測定結果より、本ポリマーは2,5−DMPOメタクリル酸エステルとメタクリル酸メチルのメタクリロイル基がラジカル重合した共重合体であり、共重合体における両構造単位の含有率はそれぞれ0.3モル%、99.7モル%であることが判明した。
電磁撹拌機を備えた25ml二つ口丸底フラスコに、アルゴン導入管を装着した冷却管を取付け、フラスコ内をアルゴンに置換した。これに、上記実施例7で得られた2,5−DMPOメタクリル酸エステル100mg(メタクリル酸エステルとして0.048mmol)と、1,2−ジクロロベンゼン7.5gを加えた。これを140℃に保温して2,5−DMPOメタクリル酸エステルを溶解させた。その後80℃に下げた。この溶液に、1,2−ジクロロベンゼン1.33gに共重合性モノマーとしてメタクリル酸メチル13.5mmolと、ラジカル重合開始剤として1,1′−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)0.27mmolをアルゴン雰囲気下で溶解させたものをゆっくりと滴下し、24時間激しく撹拌した。24時間後、反応溶液にメタノール200mlを少しずつ加えて沈澱したポリマーを濾取した。メタノール100mlで洗浄し、60℃で6時間減圧乾燥した後、ポリマーを得た(収率:80.3%)。本重合体の分析結果を表1に示す。なお、得られた重合体を1,2−ジクロロベンゼン−d4中、120℃でNMR分析(JEOL社製 LA600)した。1H−NMR(600MHz)より、1.13ppm(3H)、2.23ppm(6H)、3.64ppm(3H)、6.78ppm(2H,s)のピークが観測された。1H−NMR測定結果より、本ポリマーは2,5−DMPOメタクリル酸エステルとメタクリル酸メチルのメタクリロイル基がラジカル重合した共重合体であり、共重合体における両構造単位の含有率はそれぞれ0.02モル%、99.98モル%であることが判明した。
Claims (4)
- 1分子中に、一般式(I)で表わされるブロック構造単位を1単位以上有し、一般式(II)又は一般式(III)で表わされる構造単位を少なくとも1単位含有することを特徴とする(2,5−ジ置換−1,4−フェニレンオキサイド)ブロック共重合体。
(式中、R1は炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数7〜20のアラルキル基または炭素原子数6〜20のアリール基を表わし、二つのR1は互いに同一でも異なっていてもよい。R2は炭素原子数6〜20の無置換アリーレン基を表わし、R3は炭素原子数1〜20の無置換アルキレン基、炭素原子数7〜20の無置換アラルキレン基、炭素原子数2〜20の無置換アルケニレン基、炭素原子数8〜20の無置換アラルケニレン基、炭素原子数2〜20の無置換アルキニレン基または炭素原子数8〜20の無置換アラルキニレン基を表わす。Tは−CO−を表わし、Qは−O−または−CO−を表わす。aは数平均重合度を表わし、5以上の数である。b、cおよびeは1または0であり、dは1である。) - 一般式(I)におけるaが5〜5,000であり、一般式(I)で表わされるブロック構造単位が1分子中1〜1,000単位であり、一般式(II)及び/又は一般式(III)で表わされる構造単位が1分子中1〜1,000,000単位であることを特徴とする請求項1記載の(2,5−ジ置換−1,4−フェニレンオキサイド)ブロック共重合体。
- 溶融後、冷却する際に、150℃以上に5J/g以上の結晶化の発熱ピークを示す、及び/又は、溶融物を、冷却後、再び加熱する際に、150℃以上に5J/g以上の結晶融解の吸熱ピークを示すことを特徴とする請求項1または2に記載の(2,5−ジ置換−1,4−フェニレンオキサイド)ブロック共重合体。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の(2,5−ジ置換−1,4−フェニレンオキサイド)ブロック共重合体を含んでなることを特徴とする樹脂組成物。
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