JP2012049423A - 回路基板、半導体装置、回路基板の製造方法および半導体装置の製造方法 - Google Patents

回路基板、半導体装置、回路基板の製造方法および半導体装置の製造方法 Download PDF

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Abstract


【課題】反りの発生を抑制できる回路基板を提供すること。
【解決手段】回路基板1は、基板2と、この基板2上に設けられたフラックス機能を有する化合物を含む樹脂層3とを備える。基板2の第一絶縁層21の25℃〜ガラス転移点における基板面内方向の平均線膨張係数(A)が30ppm/℃以下、3ppm/℃以上である。また、第二絶縁層23の25℃〜ガラス転移点における基板面内方向の平均線膨張係数(B)が(A)よりも大きく、(A)と、(B)との差が5ppm/℃以上、35ppm/℃以下である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、回路基板、半導体装置、回路基板の製造方法および半導体装置の製造方法に関する。
従来、半導体チップ等を搭載する基板としては、様々なものが提案されている。たとえば、インターポーザ基板等が提案されている(特許文献1参照)。
特開平10−321990号公報
近年、大きな回路基板を形成した後、複数の半導体チップをのせ、その後回路基板をダイシングして、個々の半導体装置を得るという製造方法が実施されている。このような製造方法において、回路基板の反りの発生が大きな課題となっている。特に、回路基板上に半導体チップを搭載する際には、回路基板および半導体チップを加熱し、回路基板に設けられた半田層と、半導体チップの金属層とを半田接合する。その後冷却する。このとき、回路基板に反りが生じる。
本発明によれば、基板と、この基板上に設けられたフラックス機能を有する化合物を含む樹脂層とを備える回路基板であり、分割して複数の回路基板部を得るための回路基板であって、
前記基板は、
第一絶縁層と、
前記第一絶縁層の一方の面側に形成された回路層と、
この回路層を被覆するとともに、回路層の一部を露出させるための開口が形成された第二絶縁層と、
前記回路層に電気的に接続された少なくとも一つの導電体とを有し、
前記導電体は、前記第一絶縁層を貫通する孔内に形成され、一端が前記回路層と接続され、他端が前記第一絶縁層の他方の面よりも突出する第一金属被覆層とで構成され、
前記フラックス機能を有する化合物を含む樹脂層は、前記第一絶縁層の他方の面側を被覆するとともに、前記第一金属被覆層上に設けられていて、
第一絶縁層の25℃〜ガラス転移点における基板面内方向の平均線膨張係数(A)が30ppm/℃以下、3ppm/℃以上であり、
第二絶縁層の25℃〜ガラス転移点における基板面内方向の平均線膨張係数(B)が前記第一絶縁層の平均線膨張係数(A)よりも大きく、
前記第一絶縁層の前記平均線膨張係数(A)と、第二絶縁層の平均線膨張係数(B)との差が5ppm/℃以上、35ppm/℃以下であることを特徴とする回路基板が提供される。
この発明によれば、第一絶縁層の平均線膨張係数(A)を30ppm/℃以下とすることで、第一絶縁層に発生する反りを抑制することができる。
さらに、第一絶縁層の一方の面側に第一絶縁層よりも所定量だけ平均線膨張係数が大きい第二絶縁層を設けることで、回路基板の反りの発生を確実に抑制できる。
本発明によれば、反りの発生を抑制できる回路基板が提供される。
本発明の一実施形態にかかる回路基板の断面図である。 回路基板の製造工程を示す断面図である。 回路基板の製造工程を示す断面図である。 回路基板の製造工程を示す断面図である。 回路基板の製造工程を示す断面図である。 回路基板上に半導体チップを搭載する工程を示す図である。 半導体装置を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
はじめに、図1を参照して、本実施形態の回路基板1の概要について説明する。
本実施形態の回路基板1は、基板2と、この基板2上に設けられたフラックス機能を有する化合物を含む樹脂層3とを備え、分割して複数の回路基板部として使用されるものである。
基板2は、第一絶縁層21と、第一絶縁層21の一方の面側(図中下面)に形成された回路層24と、この回路層24を被覆するとともに、回路層24の一部を露出させるための開口が形成された第二絶縁層25と、回路層24に電気的に接続された少なくとも一つの導電体20とを有している。
導電体20は、第一絶縁層21を貫通する孔内に形成され、一端が回路層24と接続され、他端が第一絶縁層21の他方の面(図中上面)よりも突出する第一金属被覆層27とを備える。以下、図中上面を上面、図中下面を下面ともいう。
フラックス機能を有する化合物を含む樹脂層3は、第一絶縁層21の上面側を被覆するとともに、第一金属被覆層27上に設けられている。
第一絶縁層21の25℃〜ガラス転移点における基板面内方向の平均線膨張係数(A)が30ppm/℃以下、3ppm/℃以上である。
第二絶縁層25の25℃〜ガラス転移点における基板面内方向の平均線膨張係数(B)が第一絶縁層21の平均線膨張係数(A)よりも大きく、第一絶縁層21の平均線膨張係数(A)と、第二絶縁層25の平均線膨張係数(B)との差が5ppm/℃以上、35ppm/℃以下である。
第一金属被覆層は、第一絶縁層21の面から順に、銅を含む金属層271、ニッケルを含む金属層272、半田を含む金属層273等の積層構造である。半田を含む金属層273は、フラックス機能を有する化合物を含む樹脂層3に接触している。本実施形態では、第一金属被覆層は、第一絶縁層21の面から順に、銅を含む金属層271、ニッケルを含む金属層272、半田を含む金属層273の積層構造で説明しているが、半田を含む金属層273だけから構成されていてもよいし、ニッケルを含む金属層272、半田を含む金属層273とから構成されていてもよい。
ここで、平均線膨張係数は、以下のようにして測定できる。
各絶縁層から5mm角のサンプルを切り出し、TMA(TAインスツルメント(株)製)を用いて25℃から5℃/分でサンプルを加熱しながら、サンプルの面内方向の変位量を計測する。そして、25℃〜ガラス転移点における基板面内方向の平均線膨張係数を算出する。
次に、本実施形態の回路基板1について詳細に説明する。
(第一絶縁層21)
第一絶縁層21は、25℃〜ガラス転移点における基板面内方向の平均線膨張係数(A)が30ppm/℃以下、3ppm/℃以上である。
平均線膨張係数(A)を30ppm/℃以下とすることで、回路基板1の反りの発生を抑制できる。
また、平均線膨張係数(A)を3ppm/℃以上とすることで、搭載される半導体チップ5(図6参照)との線膨張係数差を小さくすることができ、半導体チップ5に力が加わってしまうことを抑制できる。
なお、5℃〜ガラス転移点における基板面内方向の平均線膨張係数(A)は、20ppm/℃以下、3ppm/℃以上であることがより好ましい。
また、第一絶縁層21は、25℃〜ガラス転移点における基板面内方向と直交する方向(厚み方向)の平均線膨張係数が30ppm/℃以下、3ppm/℃以上であることが好ましい。このようにすることで、反りが抑制できるとともに、半導体装置6の温度サイクル試験に対する信頼性を向上させることができる。
第一絶縁層21を構成する樹脂組成物としては、たとえば、(a)ノボラック型エポキシ樹脂、(b)硬化剤、(c)無機充填材を含むものがあげられる。
(a)ノボラック型エポキシ樹脂は、特に限定されないが、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型ノボラックエポキシ樹脂、ナフタレンアラルキル型ノボラックエポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型ノボラックエポキシ樹脂などが挙げられる。これらの中の1種類を単独で用いることもできるし、異なる重量平均分子量を有する2種類以上を併用したり、1種類または2種類以上と、それらのプレポリマーを併用したりすることもできる。これらの中でもビフェニルアラルキル型ノボラックエポキシ樹脂、ナフタレンアラルキル型ノボラックエポキシ樹脂等のようなメチレン結合を有するノボラック型エポキシが、耐熱性、難燃性の点で優れ、その中でもビフェニルアラルキル型ノボラックエポキシ樹脂が好ましい。
前記ビフェニルアラルキル型ノボラックエポキシ樹脂とは、繰り返し単位中に一つ以上のビフェニルアルキレン基を有するエポキシ樹脂をいう。例えばキシリレン型エポキシ樹脂、ビフェニルジメチレン型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらの中でもビフェニルジメチレン型エポキシ樹脂が好ましい。ビフェニルジメチレン型エポキシ樹脂は、例えば式(III)で示すことができる。
Figure 2012049423
前記式(III)で示されるビフェニルジメチレン型エポキシ樹脂の平均繰り返し単位nは、特に限定されないが、1〜10が好ましく、特に2〜5が好ましい。平均繰り返し単位nが前記下限値未満であるとビフェニルジメチレン型エポキシ樹脂は結晶化しやすくなり、汎用溶媒に対する溶解性が比較的低下するため、取り扱いが困難となる場合がある。また、平均繰り返し単位nが前記上限値を超えると樹脂の流動性が低下し、成形不良等の原因となる場合がある。
(a)ノボラック型エポキシ樹脂の含有量は、特に限定されないが、前記樹脂組成物全体の1〜65重量%が好ましく、特に5〜40重量%が好ましい。含有量が前記下限値未満であると得られる製品の耐湿性が低下したりする場合があり、前記上限値を超えると耐熱性が低下する場合がある。
(a)ノボラック型エポキシ樹脂の重量平均分子量は、特に限定されないが、重量平均分子量5.0×102〜2.0×104が好ましく、特に8.0×102〜1.5×104が好ましい。重量平均分子量が前記下限値未満であると、タック性が生じる場合が有り、前記上限値を超えるとプリプレグ作製時、基材への含浸性が低下し、均一な製品が得られない場合がある。
(a)ノボラック型エポキシ樹脂の重量平均分子量は、例えばGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー、標準物質:ポリスチレン換算)で測定することができる。
また、前記樹脂組成物は、(c)無機充填材を含むことが好ましい。これにより、回路基板1を薄く(厚さ0.4mm以下)しても十分な強度を得ることができる。さらに、回路基板1全体の低熱膨張化を向上することもできる。
(b)硬化剤は、(a)ノボラック型エポキシ樹脂のエポキシ基と反応する化合物(たとえば、フェノール樹脂)、もしくはエポキシ基同士の反応を促進する硬化促進剤(たとえば、イミダゾール)を用いることができる。
前記フェノール樹脂は、特に限定されないが、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、アリールアルキレン型ノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂、未変性のレゾールフェノール樹脂、桐油、アマニ油、クルミ油等で変性した油変性レゾールフェノール樹脂等のレゾール型フェノール樹脂等が挙げられる。これらの中の1種類を単独で用いることもできるし、異なる重量平均分子量を有する2種類以上を併用したり、1種類または2種類以上と、それらのプレポリマーを併用したりすることもできる。これらの中でも特に、アリールアルキレン型フェノール樹脂が好ましい。
前記硬化促進剤は、特に限定されないが、例えば、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、オクチル酸スズ、オクチル酸コバルト、ビスアセチルアセトナートコバルト(II)、トリスアセチルアセトナートコバルト(III)等の有機金属塩、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン等の3級アミン類、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−エチル−4−エチルイミダゾール、1−ベンジルー2−メチルイミダゾール、1−ベンジルー2−フェニルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチルー2−エチルー4−メチルイミダゾール、1−シアノエチルー2−ウンデシルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシイミダゾール、2,3−ジヒドロー1H−ピロロ(1,2−a)ベンズイミダゾール等のイミダゾール類、フェノール、ビスフェノールA、ノニルフェノール等のフェノール化合物、酢酸、安息香酸、サリチル酸、パラトルエンスルホン酸等の有機酸等、またはこの混合物が挙げられる。これらの中の誘導体も含めて1種類を単独で用いることもできるし、これらの誘導体も含めて2種類以上を併用したりすることもできる。
(c)無機充填材は、特に限定されないが、例えばタルク、焼成タルク、焼成クレー、未焼成クレー、マイカ、ガラス等のケイ酸塩、酸化チタン、アルミナ、シリカ、溶融シリカ等の酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイト等の炭酸塩、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の水酸化物、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウム等の硫酸塩または亜硫酸塩、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸ナトリウム等のホウ酸塩、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、窒化炭素等の窒化物、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム等のチタン酸塩等を挙げることができる。(c)無機充填材として、これらの中の1種類を単独で用いることもできるし、2種類以上を併用したりすることもできる。これらの中でも水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、シリカ、溶融シリカ、タルク、焼成タルク、アルミナが好ましく、特に溶融シリカが低熱膨張性に優れる点で好ましい。その形状は破砕状、球状があるが、繊維基材への含浸性を確保するために樹脂組成物の溶融粘度を下げるには球状シリカを使う等、その目的にあわせた使用方法が採用される。
(c)無機充填材の含有量は、特に限定されないが、樹脂組成物全体の20〜80重量%が好ましく、特に30〜75重量%が好ましい。含有量が前記範囲内であると、特に低熱膨張、低吸水とすることができる。
第一絶縁層21を構成する樹脂組成物は、さらにノボラック型エポキシ樹脂以外に熱硬化性樹脂(実質的にハロゲンを含まない)を併用することが好ましい。前記熱硬化性樹脂は、例えばユリア(尿素)樹脂、メラミン樹脂等のトリアジン環を有する樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビスマレイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ベンゾオキサジン環を有する樹脂、シアネート樹脂等が挙げられる。
これらの中の1種類を単独で用いることもできるし、異なる重量平均分子量を有する2種類以上を併用したり、1種類または2種類以上と、それらのプレポリマーを併用したりすることもできる。
また、これらの中でも、特にシアネート樹脂(シアネート樹脂のプレポリマーを含む)が好ましい。これにより、第一絶縁層21の熱膨張係数を小さくすることができる。さらに第一絶縁層21の電気特性(低誘電率、低誘電正接)、機械強度等にも優れる。
前記シアネート樹脂は、例えばハロゲン化シアン化合物とフェノール類とを反応させ、必要に応じて加熱等の方法でプレポリマー化することにより得ることができる。具体的には、ノボラック型シアネート樹脂、ビスフェノールA型シアネート樹脂、ビスフェノールE型シアネート樹脂、テトラメチルビスフェノールF型シアネート樹脂等のビスフェノール型シアネート樹脂等を挙げることができる。これらの中でもノボラック型シアネート樹脂が好ましい。これにより、架橋密度増加による耐熱性向上し、また樹脂組成物の難燃性が向上する。特にノボラック型シアネート樹脂は、硬化反応後にトリアジン環を形成することから、ベンゼン環の割合が高く、炭化しやすいためと考えられる。さらに、加熱時における剛性に優れるので、半導体素子実装時の信頼性にも特に優れる。
前記ノボラック型シアネート樹脂は、例えば、式(I)で示されるものを使用することができる。
Figure 2012049423
前記式(I)で示されるノボラック型シアネート樹脂の平均繰り返し単位nは、特に限定されないが、1〜10が好ましく、特に2〜7が好ましい。平均繰り返し単位nが前記下限値未満であるとノボラック型シアネート樹脂は耐熱性が低下し、加熱時に低分子量成分が脱離、揮発する場合がある。また、平均繰り返し単位nが前記上限値を超えると溶融粘度が高くなりすぎ、第一絶縁層21の成形性が低下する場合がある。
前記シアネート樹脂の含有量は、特に限定されないが、前記樹脂組成物全体の5〜42重量%が好ましく、特に10〜40重量%が好ましい。含有量が前記下限値未満であると熱膨張率が高くなってしまう場合があり、前記上限値を超えると耐湿性が低下する場合がある。
以上のような前記樹脂組成物を基材に含浸させたプリプレグで第一絶縁層21を構成してもよい。
前記基材は、特に限定されないが、ガラス織布、ガラス不織布等のガラス繊維基材、ポリアミド樹脂繊維、芳香族ポリアミド樹脂繊維、全芳香族ポリアミド樹脂繊維等のポリアミド系樹脂繊維、ポリエステル樹脂繊維、芳香族ポリエステル樹脂繊維、全芳香族ポリエステル樹脂繊維等のポリエステル系樹脂繊維、ポリイミド樹脂繊維、フッ素樹脂繊維等を主成分とする織布または不織布で構成される合成繊維基材、クラフト紙、コットンリンター紙、リンターとクラフトパルプの混抄紙等を主成分とする紙基材等の有機繊維基材等が挙げられる。これらの中でもガラス繊維基材が好ましい。これにより、プリプレグの強度、吸水率を向上することができる。また、プリプレグの熱膨張係数を小さくすることができる。
なお、第一絶縁層21として、以下のような樹脂フィルムを使用してよい。樹脂フィルムとしては、例えばポリイミド樹脂フィルム、ポリエーテルイミド樹脂フィルム、ポリアミドイミド樹脂フィルム等のポリイミド樹脂系樹脂フィルム、ポリアミド樹脂フィルム等のポリアミド樹脂系フィルム、ポリエステル樹脂フィルム等のポリエステル樹脂系フィルムが挙げられる。これら中でも主としてポリイミド樹脂系フィルムが好ましい。これにより、弾性率と耐熱性を特に向上することができる。
以上のような第一絶縁層21の厚みは、たとえば、40μm程度である。
また、第一絶縁層21内部を、導電体20が貫通している。導電体20は、金属、たとえば、銅のビアであり、第一絶縁層21の一方の面側に設けられた回路層24に接続されている。回路層24は、ぞれぞれ、金属製の回路、たとえば、銅の回路である。
(第二絶縁層25)
第二絶縁層25は、回路層24を被覆するとともに、回路層24の一部の上方に位置する部分に開口が形成されている。さらにこの開口内には、回路層24に接続された第二金属被覆層28が形成されている。第二金属被覆層28は、たとえば、金めっき層である。
第二絶縁層25の25℃〜ガラス転移点における基板面内方向の平均線膨張係数(B)が第一絶縁層21の平均線膨張係数(A)よりも大きい。
具体的には、第二絶縁層25の平均線膨張係数(B)は20ppm/℃以上、40ppm/℃以下、特に、25ppm/℃以上、35ppm/℃以下であることが好ましい。
40ppm/℃以下とすることで、回路基板1の反りの発生が抑制されることとなる。
また、第二絶縁層25は、25℃〜ガラス転移点における基板面内方向と直交する方向(厚み方向)の平均線膨張係数が30ppm/℃以下、3ppm/℃以上であることが好ましい。このようにすることで、反りが抑制できるとともに、半導体装置6の温度サイクル試験に対する信頼性を向上させることができる。
また、第二絶縁層25の厚み(T1)は、10μm以上、100μm以下であることが好ましい。
また、第二絶縁層25の厚みは、第一絶縁層21よりも薄く、第一絶縁層21の厚みの1/10以上であることが好ましい。このようにすることで、反り抑制という効果がある。
以上のような第二絶縁層25は、プリプレグではなく、樹脂組成物からなるものであることが好ましい。第二絶縁層25は、たとえば、(d)多官能シアネート樹脂、(e)縮合環芳香族炭化水素構造を有するノボラック型エポキシ樹脂、(f)下記一般式(1)で表されるビスフェノールアセトフェノン構造を有するフェノキシ樹脂、(g)無機充填材を必須成分とする樹脂組成物で構成することができる。
Figure 2012049423
(式中、R1は互いに同一であっても異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基又はハロゲン元素から選ばれる基であり、R2は、水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基又はハロゲン元素から選ばれる基であり、R3 は、水素原子又は炭素数1
〜10の炭化水素基であり、mは0〜5の整数である。)
このような樹脂組成物を使用することで、絶縁信頼性を高めることができる。また、樹脂層3との密着性も良好なものとすることができる。
前記(d)多官能シアネート樹脂は、分子内に2個以上のシアネート基(−O−CN)を有する樹脂である。例えば、2,2'−ビス(4−シアナトフェニル)イソプロピリデン、1,1'−ビス(4−シアナトフェニル)エタン、ビス(4−シアナト-3,5−ジメチルフェニル)メタン、1,3−ビス(4−シアナトフェニル−1−(1−メチルエチリデン))ベンゼン、ジシクロペンタジエン型シアネートエステル、フェノールノボラック型シアネートエステル、ビス(4−シアナトフェニル)チオエーテル、ビス(4−シアナトフェニル)エーテル、1,1,1−トリス(4−シアナトフェニル)エタン、トリス(4−シアナトフェニル)ホスファイト、ビス(4−シアナトフェニル)スルホン、2,2-ビス(4−シアナトフェニル)プロパン、1,3-、1,4-、1,6-、1,8-、2,6-又は2,7-ジシアナトナフタレン、1,3,6-トリシアナトナフタレン、4,4'−ジシアナトビフェニル、およびフェノールのノボラック型、クレゾールノボラック型の多価フェノール類とハロゲン化シアンとの反応で得られるシアネートエステル樹脂等が挙げられる。これらの中で、フェノールノボラック型シアネートエステル樹脂が難燃性、および低熱膨張性に優れ、2,2'−ビス(4−シアナトフェニル)イソプロピリデン、およびジシクロペンタジエン型シアネートエステルが架橋密度の制御、および耐湿信頼性に優れている。本実施形態では、フェノールノボラック型シアネートエステル樹脂が低熱膨張のため好ましい。また、更に他のシアネートエステル樹脂を1種類あるいは2種類以上併用したりすることもでき、特に限定されない。
さらに前記(d)多官能シアネート樹脂は、これをプレポリマー化したものも用いることができる。すなわち、前記多官能シアネート樹脂を単独で用いてもよいし、重量平均分子量の異なる多官能シアネート樹脂を併用したり、前記多官能シアネート樹脂とそのプレポリマーとを併用したりすることもできる。
前記プレポリマーは、通常、前記多官能シアネート樹脂を加熱反応などにより、例えば3量化することで得られるものであり、樹脂組成物の成形性、流動性を調整するために好ましく使用されるものである。
前記プレポリマーは、特に限定されないが、例えば3量化率が20〜50重量%のプレポリマーを用いた場合、良好な成形性、流動性を発現できる。
前記(d)多官能シアネート樹脂の含有量は特に限定されないが、(g)無機充填材を除く樹脂組成物の10〜60重量%が好ましく、特に20〜50重量%が好ましい。含有量が前記下限値未満であると低熱膨張性が低下したり、耐熱性が低下したり場合があり、前記上限値を超えると絶縁樹脂層の強度が低下したり、機械強度が低下する場合がある。
前記(e)縮合環芳香族炭化水素構造を有するノボラック型エポキシ樹脂は、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、テトラセン、クリセン、ピレン、トリフェニレン、およびテトラフェン、その他の縮合環芳香族炭化水素構造を有するノボラック型エポキシ樹脂である。前記(e)縮合環芳香族炭化水素構造を有するノボラック型エポキシ樹脂は、複数の芳香環が規則的に配列することができるため低熱膨張性に優れる。また、ガラス転移温度も高いため耐熱性に優れる。さらに、繰返し構造の分子量が大きいため従来のノボラック型エポキシに比べ難燃性に優れ、シアネート樹脂との組合せることでシアネート樹脂の弱点の脆弱性を改善することができる。従って、前記(d)多官能シアネート樹脂と併用して用いることで、更にガラス転移温度が高くなるため鉛フリー対応の実装信頼性に優れる。
前記(e)縮合環芳香族炭化水素構造を有するノボラック型エポキシ樹脂は、フェノール類化合物とホルムアルデヒド類化合物、および縮合環芳香族炭化水素化合物から合成された、ノボラック型フェノール樹脂をエポキシ化したものである。
前記フェノール類化合物は、特に限定されないが、例えば、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール等のクレゾール類、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール等のキシレノール類、2,3,5トリメチルフェノール等のトリメチルフェノール類、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール等のエチルフェノール類、イソプロピルフェノール、ブチルフェノール、t−ブチルフェノール等のアルキルフェノール類、o−フェニルフェノール、m−フェニルフェノール、p−フェニルフェノール、カテコール、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン等のナフタレンジオール類、レゾルシン、カテコール、ハイドロキノン、ピロガロール、フルオログルシン等の多価フェノール類、アルキルレゾルシン、アルキルカテコール、アルキルハイドロキノンなどのアルキル多価フェノール類が挙げられる。これらのうち、コスト面および分解反応に与える効果から、フェノールが好ましい。
前記アルデヒド類化合物は、特に限定されないが、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ポリオキシメチレン、クロラール、ヘキサメチレンテトラミン、フルフラール、グリオキザール、n-ブチルアルデヒド、カプロアルデヒド、アリルアルデヒド、ベンズアルデヒド、クロトンアルデヒド、アクロレイン、テトラオキシメチレン、フェニルアセトアルデヒド、o-トルアルデヒド、サリチルアルデヒド、ジヒドロキシベンズアルデヒド、トリヒドロキシベンズアルデヒド、4−ヒドロキシ−3−メトキシアルデヒドパラホルムアルデヒド等が挙げられる。
前記縮合環芳香族炭化水素化合物は、特に限定されないが、例えば、メトキシナフタレン、ブトキシナフタレン等のナフタレン誘導体、メトキシアントラセン等のアントラセン誘導体、メトキシフェナントレン等のフェナントレン誘導体、その他テトラセン誘導体、クリセン誘導体、ピレン誘導体、誘導体トリフェニレン、およびテトラフェン誘導体などが挙げられる。
前記(e)縮合環芳香族炭化水素構造を有するノボラック型エポキシ樹脂は、特に限定されないが、例えば、メトキシナフタレン変性オルトクレゾールノボラックエポキシ、ブトキシナフタレ変性メタ(パラ)クレゾールノボラックエポキシ、およびメトキシナフタレン変性ノボラックエポキシなどが挙げられる。これらの中でも、下記式(2)で表される縮合環芳香族炭化水素構造を有するノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。
Figure 2012049423
(式中、Arは縮合環芳香族炭化水素基を、R4は互いに同一であっても異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基又はハロゲン元素、フェニル基、ベンジル基などのアリール基、およびグリシジルエーテルを含む有機基から選ばれる基で、n、p、およびqは1以上の整数であり、またp、qの値は、繰り返し単位毎に同一でも、異なっていてもよい。)
Arは、以下の(3)に示す(Ar1)〜(Ar4)で表される構造のいずれかであることが好ましい。
Figure 2012049423
(式中、Arは(Ar1)〜(Ar4)で表される構造であり、式中R5は、互いに同一であっても異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基又はハロゲン元素、フェニル基、ベンジル基などのアリール基、およびグリシジルエーテルを含む有機基から選ばれる基である。)
なかでも、他の樹脂の相溶性の観点からR4がメチル基、エチル基、イソプロピル基等のアルキル基であり、pが1〜2であり、qが1〜2であり、Arがナフタレンであるものが好ましい。
前記(e)縮合環芳香族炭化水素構造を有するノボラック型エポキシ樹脂の含有量は、特に限定されないが、(g)無機充填材を除く樹脂組成物の20〜80重量%が好ましく、特に30〜50重量%が好ましい。含有量が前記下限値未満であると絶縁樹脂層の密着性が低下したり、機械強度が低下したりする場合があり、前記上限値を超えると耐熱性が低下したり、得られる製品の信頼性が低下したりする場合がある。
上述した(f)一般式(1)で表されるビスフェノールアセトフェノン構造を含むフェノキシ樹脂は、嵩高い構造を持っているため、溶剤溶解性や、配合する熱硬化性樹脂成分との相溶性に優れる。また、低粗度で均一な粗面を形成することができる。
式(1)において、相溶性、耐熱性の観点から、R1は水素または、メチル基であり、R2は、水素または、メチル基であり、R3は水素または、メチル基であり、mは1〜2であることが好ましい。
前記(f)フェノキシ樹脂は、エポキシ樹脂とフェノール樹脂を触媒で高分子量化させる方法などの公知の方法で合成することができる。
前記エポキシ樹脂は、特に限定されないが、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールM型エポキシ樹脂、ビスフェノールP型エポキシ樹脂、ビスフェノールZ型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラックエポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、アリールアルキレン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、フェノキシ型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ノルボルネン型エポキシ樹脂、アダマンタン型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂等が挙げられる。
これらの中の1種類を単独で用いることもできるし、2種類以上を併用したりすることもできる。
前記フェノール樹脂は、特に限定されないが、例えばフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、アリールアルキレン型ノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂、未変性のレゾールフェノール樹脂、桐油、アマニ油、クルミ油等で変性した油変性レゾールフェノール樹脂等のレゾール型フェノール樹脂が挙げられる。これらの中の1種類を単独で用いることもできるし、異なる重量平均分子量を有する2種類以上を併用したり、1種類または2種類以上の前述した樹脂と、それらのプレポリマーを併用したりすることもできる。これらの中でも特に、アリールアルキレン型フェノール樹脂が好ましい。これにより、さらに吸湿半田耐熱性を向上させることができる。
前記触媒は、エポキシ樹脂とフェノール樹脂の反応、または、エポキシ基とフェノール性水酸基の反応により生成するアルコール性水酸基やカルボキシル基との反応を進めるような触媒能を持つ化合物であれば、特に限定限定されない。例えば、アルカリ金属化合物、有機リン化合物、第3級アミン、第4級アンモニウム塩、環状アミン類、イミダゾール類等があげられる。アルカリ金属化合物の具体例としては、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、等のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化リチウム、塩化カリウム、等のアルカリ金属塩、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、等のアルカリ金属アルコキシド、アルカリ金属フェノキシド、水素化ナトリウム、水素化リチウム、等、酢酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、等の有機酸のアルカリ金属塩が挙げられる。
これらの触媒は併用することができる。通常、触媒の使用量は反応固形分に対して0.001〜1重量%である。触媒としてアルカリ金属化合物を使用する場合、フェノキシ樹脂中にアルカリ金属分が残留し、それを使用したプリント配線板の絶縁特性を悪化させる為、フェノキシ樹脂中のLi,Na及びKの含有量の合計は好ましくは5ppm以下であり、より好ましくは4ppm以下であり、更に好ましくは3ppm以下である。5ppm以上では絶縁特性が悪くなり、好ましくない。また、有機リン化合物を触媒として使用した場合も、フェノキシ樹脂中に触媒残渣として残留し、プリント配線板の絶縁特性を悪化させるので、フェノキシ樹脂中のリンの含有量は好ましくは150ppm以下であり、より好ましくは140ppm以下であり、更に好ましくは100ppm以下である。150ppm以上では絶縁特性が悪くなり、好ましくない。
前記(f)フェノキシ樹脂には、一般式(1)のビスフェノールアセトフェノン構造以外の構造が含まれていても良く、その構造は特に限定されないが、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールS型、ビフェニル型、フェノールノボラック型、クレゾールノボラック型の構造などが挙げられる。中でも、ビフェニル型の構造を含むものが、ガラス転移温度が高く好適である。
前記(f)フェノキシ樹脂中の一般式(1)のビスフェノールアセトフェノン構造の含有量は特に限定されないが、5モル%以上、95モル%以下が好ましく、より好ましくは10モル%以上、モル85%以下であり、更に好ましくは15モル%以上、75モル%以下である。含有量が下限値に満たないと、耐熱性、耐湿信頼性を向上させる効果が得られない可能性がある。また、含有量が上限値を超えると、溶剤溶解性が悪くなるため、好ましくない。
前記(f)フェノキシ樹脂の重量平均分子量は、特に限定されないが、5.0×10〜1.0×10が好ましく、1.0×10〜7.0×10がさらに好ましく、2.0×10〜5.0×10が最も好ましい。重量平均分子量が上限値以上であると、他の樹脂との相溶性や溶剤への溶解性が極めて悪くなるため好ましくなく、下限値以下であると、製膜性が悪くなることがある。
前記(f)フェノキシ樹脂の含有量は特に限定されないが、(g)充填材を除く樹脂組成物の5〜40重量%が好ましく、特に10〜20重量%が好ましい。含有量が前記下限値未満であると絶縁樹脂層の機械強度が低下する可能性があり、前記上限値を超えると絶縁樹脂層の熱膨張率が高くなり、耐熱性が低下したりする場合がある。
前記(g)無機充填材は、特に限定されないが、前述した(c)無機充填材と同様のものを使用できる。
前記(g)無機充填材の含有量は、特に限定されないが、(g)無機充填材を除く樹脂組成物100重量部に対し、20〜250重量部含有することが好ましい。さらに好ましくは50〜150重量部とすることで、低熱膨張性、成形性、および低吸水性を付与する効果が発現できる。
また、前記樹脂組成物は、さらに熱可塑性樹脂を含むことが好ましい。これにより、得られる絶縁樹脂層の機械強度の向上、耐湿信頼性の向上を図ることができる。
前記熱可塑性樹脂として、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂等の熱可塑性樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体等のポリスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリエステル系エラストマー等の熱可塑性エラストマ−、ポリブタジエン、エポキシ変性ポリブタジエン、アクリル変性ポリブタジエン、およびメタクリル変性ポリブタジエン等のジエン系エラストマーを挙げることがきるが、本発明は何らこれらに限定さない。単独で用いることもできるし、異なる重量平均分子量を有する2種類以上を併用したり、1種類または2種類以上と、それらのプレポリマーを併用したりすることもできる。これらの中でも、フェノキシ樹脂が好ましい。これにより、メッキ密着性および機械強度が向上する。
前記樹脂組成物は、必要に応じて硬化剤、または硬化促進剤を含んでいてもよい。
(フラックス機能を有する化合物を含む樹脂層3)
フラックス機能を有する化合物を含む樹脂層3は、第一絶縁層25を被覆するとともに、第一金属被覆層27上に、半田を含む金属層273に接触して設けられている。
フラックス機能を有する化合物を含む樹脂層3は、硬化後の室温における弾性率が0.5GPa以上、15GPa以下であることが好ましい。なお、弾性率は、以下の方法で測定したものである。
幅4mm×長さ45mm×厚み0.1mmのフィルム状の試験片を180℃、1時間で硬化させて作製させた後、周波数10Hz、3℃/分の昇温速度で0℃〜300℃の温度範囲で、動的粘弾性測定機(DMA)にて引っ張りモードで計測し、25℃における弾性率を算出した。
フラックス機能を有する化合物を含む樹脂層3は、たとえば、1核体から3核体の合計の含有量が、30〜70%であるフェノール系ノボラック樹脂(h)と、25℃で液状であるエポキシ樹脂(i)と、フラックス機能を有する化合物(j)と、成膜性樹脂(k)と、を含むものであることが好ましい。
前記フェノール系ノボラック樹脂(h)としては、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールA型ノボラック樹脂、ビスフェノールF型ノボラック樹脂、ビスフェノールAF型ノボラック樹脂等が挙げられるが、接着フィルムの硬化物のガラス転移温度を効果的に高めることができ、また、アウトガスとなるフェノール系ノボラック樹脂の量を低減することができる、フェノールノボラッック樹脂、クレゾールノボラック樹脂が好ましい。
前記フェノール系ノボラック樹脂の含有量は、特に限定されるわけではないが、樹脂層3中に3〜30重量%含まれることが好ましく、5〜25重量%含まれることが特に好ましい。前記フェノール系ノボラック樹脂の含有量を上記範囲とすることで、樹脂層3の硬化物のガラス転移温度を効果的に高めること、さらに、アウトガスとなるフェノール系ノボラック樹脂の量を効果的に低減することを両立することができる。
前記1核体から3核体の合計の含有量が30%より小さい(4核体以上の合計の含有量が70%以上)場合、25℃で液状であるエポキシ樹脂との反応性が低下し、樹脂層3の硬化物中に未反応のフェノール系ノボラック樹脂が残留するため、樹脂層3が脆くなり作業性が低下してしまうといった問題が生じる。また、前記1核体から3核体の合計の含有量が70%より大きい(4核体以上の合計の含有量が30%未満)場合、樹脂層3を硬化させる際のアウトガス量が増大する可能性がある。さらに、樹脂層3のタック性が大きくなり過ぎる可能性もある。
前記フェノール系ノボラック樹脂中の2核体と3核体の合計の含有量は、特に限定されるわけではないが、30〜70%であることが好ましい。上記下限値以上とすることで、樹脂層3を硬化させる際のアウトガス量が増大してしまうことを抑制できる。また。上記上限値以下とすることで、樹脂層3の柔軟性と屈曲性をより効果的に確保することができる。
前記フェノール系ノボラック樹脂(h)中の1核体の含有量は、特に限定されるわけではないが、樹脂層3中に1%以下であることが好ましく、0.8%以下であることが特に好ましい。前記1核体の含有量を、上記範囲とすることで、樹脂層3を硬化する際のアウトガス量を低減することができる。
前記フェノール系ノボラック樹脂(h)の重量平均分子量は、特に限定されるわけではないが、300〜1,500であることが好ましく、400〜1400であることが特に好ましい。上記下限値以上とすることで、樹脂層3を硬化させる際のアウトガス量を抑制できる。また。上記上限値以下とすることで、樹脂層3の柔軟性と屈曲性をより効果的に確保することができる。
フラックス機能を有する化合物を含む樹脂層3は、25℃で液状であるエポキシ樹脂(i)を含むことが好ましい。これにより、樹脂層3に柔軟性および屈曲性を付与することができる。
25℃で液状であるエポキシ樹脂(i)としては、特に限定されるものではないが、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらの中でも、接着フィルムの支持体および被着体に対する密着性、さらに、接着フィルム硬化後の機械特性に優れる、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂が好ましい。
また、前記25℃で液状であるエポキシ樹脂(i)としては、より好ましくは、25℃における粘度が、500〜50,000mPa・sであるもの、さらに好ましくは、800〜40,000mPa・sであるものが挙げられる。25℃における粘度を上記下限値以上とすることで、樹脂層3の柔軟性と屈曲性を確保することができる。また、25℃における粘度を上記上限値以下とすることで樹脂層3のタック性が強くなり、ハンドリング性が低下することを防止することができる。
また、前記25℃で液状であるエポキシ樹脂(i)の含有量は、特に限定されるものではないが、10〜80重量%が好ましく、15〜75重量%が特に好ましい。上記下限値以上とすることで、樹脂層3の柔軟性と屈曲性をより効果的に発現させることができる。また、上記上限値以下とすることで、樹脂層3のタック性が強くなり、ハンドリング性が低下することをより効果的に防止することができる。
フラックス機能を有する化合物(j)としては、半田表面の酸化膜を除去する働きがあれば、特に限定されるものではないが、カルボキシル基又はフェノール性水酸基のいずれか、あるいは、カルボキシル基及びフェノール水酸基の両方を備える化合物が好ましい。
フラックス機能を有する化合物(j)の配合量は、1〜30重量%が好ましく、3〜20重量%が特に好ましい。フラックス機能を有する化合物の配合量が、上記範囲であることにより、フラックス活性を向上させることができるとともに、樹脂層3を硬化した際に、未反応の化合物が残存するのを防止することができ、耐マイグレーション性を向上することができる。
また、エポキシ樹脂の硬化剤として作用する化合物の中には、フラックス機能を有する化合物が存在する(以下、このような化合物を、フラックス活性硬化剤とも記載する。)。例えば、エポキシ樹脂の硬化剤として作用する、脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸等は、フラックス作用も有している。このような、フラックスとしても作用し、エポキシ樹脂の硬化剤としても作用するようなフラックス活性硬化剤を、好適に用いることができる。
なお、カルボキシル基を備えるフラックス機能を有する化合物とは、分子中にカルボキシル基が1つ以上存在するものをいい、液状であっても固体であってもよい。また、フェノール性水酸基を備えるフラックス機能を有する化合物とは、分子中にフェノール性水酸基が1つ以上存在するものをいい、液状であっても固体であってもよい。また、カルボキシル基及びフェノール性水酸基を備えるフラックス機能を有する化合物とは、分子中にカルボキシル基及びフェノール性水酸基がそれぞれ1つ以上存在するものをいい、液状であっても固体であってもよい。
これらのうち、カルボキシル基を備えるフラックス機能を有する化合物としては、脂肪族酸無水物、脂環式酸無水物、芳香族酸無水物、脂肪族カルボン酸、芳香族カルボン酸等が挙げられる。
前記カルボキシル基を備えるフラックス機能を有する化合物に係る脂肪族酸無水物としては、無水コハク酸、ポリアジピン酸無水物、ポリアゼライン酸無水物、ポリセバシン酸無水物等が挙げられる。
前記カルボキシル基を備えるフラックス機能を有する化合物に係る脂環式酸無水物としては、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水メチルハイミック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルシクロヘキセンジカルボン酸無水物等が挙げられる。
前記カルボキシル基を備えるフラックス機能を有する化合物に係る芳香族酸無水物としては、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、エチレングリコールビストリメリテート、グリセロールトリストリメリテート等が挙げられる。
前記カルボキシル基を備えるフラックス機能を有する化合物に係る脂肪族カルボン酸としては、下記一般式(II)で示される化合物や、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ピバル酸カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、オレイン酸、フマル酸、マレイン酸、シュウ酸、マロン酸、琥珀酸等が挙げられる。
HOOC−(CH−COOH (II)
(式(II)中、nは、1以上20以下の整数を表す。)
前記カルボキシル基を備えるフラックス機能を有する化合物に係る芳香族カルボン酸としては、安息香酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ヘミメリット酸、トリメリット酸、トリメシン酸、メロファン酸、プレーニト酸、ピロメリット酸、メリット酸、トリイル酸、キシリル酸、ヘメリト酸、メシチレン酸、プレーニチル酸、トルイル酸、ケイ皮酸、サリチル酸、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、ゲンチジン酸(2,5−ジヒドロキシ安息香酸)、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、浸食子酸(3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸)、1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3,5−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸等のナフトエ酸誘導体、フェノールフタリン、ジフェノール酸等が挙げられる。
これらの前記カルボキシル基を備えるフラックス機能を有する化合物のうち、フラックス機能を有する化合物が有する活性度、樹脂層3の硬化時におけるアウトガスの発生量、及び硬化後の樹脂層3の弾性率やガラス転移温度等のバランスが良い点で、前記一般式(II)で示される化合物が好ましい。そして、前記一般式(1)で示される化合物のうち、式(II)中のnが3〜10である化合物が、硬化後の樹脂層3における弾性率が増加するのを抑制することができるとともに、接着性を向上させることができる点で、特に好ましい。
前記一般式(II)で示される化合物のうち、式(II)中のnが3〜10である化合物としては、例えば、n=3のグルタル酸(HOOC−(CH−COOH)、n=4のアジピン酸(HOOC−(CH−COOH)、n=5のピメリン酸(HOOC−(CH−COOH)、n=8のセバシン酸(HOOC−(CH−COOH)及びn=10のHOOC−(CH10−COOH−等が挙げられる。
前記フェノール性水酸基を備えるフラックス機能を有する化合物としては、フェノール類が挙げられ、具体的には、例えば、フェノール、o−クレゾール、2,6−キシレノール、p−クレゾール、m−クレゾール、o−エチルフェノール、2,4−キシレノール、2,5キシレノール、m−エチルフェノール、2,3−キシレノール、メジトール、3,5−キシレノール、p−ターシャリブチルフェノール、カテコール、p−ターシャリアミルフェノール、レゾルシノール、p−オクチルフェノール、p−フェニルフェノール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールAF、ビフェノール、ジアリルビスフェノールF、ジアリルビスフェノールA、トリスフェノール、テトラキスフェノール等のフェノール性水酸基を含有するモノマー類等が挙げられる。
上述したようなカルボキシル基又はフェノール水酸基のいずれか、あるいは、カルボキシル基及びフェノール水酸基の両方を備える化合物は、エポキシ樹脂との反応で三次元的に取り込まれる。
そのため、硬化後のエポキシ樹脂の三次元的なネットワークの形成を向上させるという観点からは、フラックス機能を有する化合物としては、フラックス作用を有し且つエポキシ樹脂の硬化剤として作用するフラックス活性硬化剤が好ましい。フラックス活性硬化剤としては、例えば、1分子中に、エポキシ樹脂に付加することができる2つ以上のフェノール性水酸基と、フラックス作用(還元作用)を示す芳香族に直接結合した1つ以上のカルボキシル基とを備える化合物が挙げられる。このようなフラックス活性硬化剤としては、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、ゲンチジン酸(2,5−ジヒドロキシ安息香酸)、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、3,4−ジヒドロキシ安息香酸、没食子酸(3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸)等の安息香酸誘導体;1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3,5−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3,7−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸等のナフトエ酸誘導体;フェノールフタリン;及びジフェノール酸等が挙げられ、これらは1種単独又は2種以上を組み合わせでもよい。
これらの中でも、半田表面の酸化膜を除去する効果とエポキシ樹脂との反応性に優れる、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、ゲンチジン酸、フェノールフタリンが好ましい。
また、樹脂層3中、フラックス活性硬化剤の配合量は、1〜30重量%が好ましく、3〜20重量%が特に好ましい。樹脂層3中のフラックス活性硬化剤の配合量が、上記範囲であることにより、樹脂層3のフラックス活性を向上させることができるとともに、樹脂層3中に、エポキシ樹脂と未反応のフラックス活性硬化剤が残存するのが防止される。
樹脂層3は、成膜性を向上するために成膜性樹脂(k)を含むことが好ましい。これにより、フィルム状態にするのが容易となる。また、機械的特性にも優れる。
前記成膜性樹脂(k)としては、特に限定されるわけではないが、例えば、(メタ)アクリル系樹脂、フェノキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、シロキサン変性ポリイミド樹脂、ポリブタジエン、ポリプロピレン、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体、ポリアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ブチルゴム、クロロプレンゴム、ポリアミド樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−アクリル酸共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリ酢酸ビニル、ナイロン等を挙げることができる。これらは、1種で用いても、2種以上を併用してもよい。中でも、(メタ)アクリル系樹脂、フェノキシ樹脂及びポリイミド樹脂からなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
前記成膜性樹脂(k)の含有量は、特に限定されないが、前記樹脂層3中の10〜50重量%が好ましく、15〜40重量%がより好ましく、特に20〜35重量%が好ましい。含有量が前記範囲内であると、樹脂層3の流動性を抑制することができ、樹脂層3の取り扱いが容易になる。
また、前記樹脂層3は、硬化促進剤やシランカップリング剤を更に含んでもよい。
以上のような回路基板1は、次のようにして製造する。
図2(A)に示すように、はじめに、表裏面に、金属膜41(たとえば、銅膜)が形成された第一絶縁層21を用意する。次に、図2(B)に示すように、一方の金属膜41および第一絶縁層21を貫通する孔211を形成する。一方の金属膜41を貫通する孔は、エッチングにより形成し、その後、第一絶縁層21を貫通する孔をレーザで形成してもよい。
なお、図2(C)または図2(D)に示すように、他方の金属膜41をも貫通する貫通孔211を形成してもよい。図2(C)は、図中上面からレーザを照射した例であり、図2(D)は、図中下面よりレーザを照射した例となる。
次に、金属膜41上および、第一絶縁層21の孔211内部に化学めっきを施し、孔211の壁面にめっきを施す。その後、図3(A)に示すように、マスクMを配置し、孔211内部を充填するとともに、金属膜41上にめっきを施す。これにより、ビアとなる導電体20を形成するとともに、金属膜42を形成する(金属膜42は、金属膜41と金属膜41上のめっき膜を示す)。金属膜42を形成しマスクMを除去する。マスクMを除去し、マスクMが形成されていた部分の金属膜41をフラッシュエッチングにより除去し、また、図中上面の金属膜42をエッチングにより除去する(図3(B))。なお、導電体の表面が第一絶縁層21のより陥没するように形成されていることが好ましい。これにより、金属膜42を確実に第一絶縁層21の面から除去することが可能となる。
次に、図4(A)に示すように、回路層24上に、シート状の第二絶縁層25を貼り付ける。 その後、シート状の第二絶縁層25を加熱して、硬化させる。
次に、図4(B)に示すように、第二絶縁層25それぞれに開口を形成する。第二絶縁層25に、例えば、UVレーザCOレーザを照射して開口を形成することができる。
次に、図5に示すように、導電体20の上面に第一金属被覆層27を形成する。
その後、図5に示すように、第二絶縁層25の開口内に第二金属被覆層28を形成する。
次に、第一絶縁層21の上面に、フラックス機能を有する化合物を含む樹脂層3を圧着させ
る(図1)。
以上の工程により、回路基板1が完成する。
次に、この回路基板1を使用した半導体装置の製造方法について説明する。
(位置決め仮接着)
図6に示すように、回路基板1上に複数の半導体素子(半導体チップ)5を設置する。複数の半導体素子5は、回路基板1の面方向に沿って並べられる。半導体素子5の電極51は、フラックス機能を有する化合物を含む樹脂層3を貫通し、半田を含む金属層273と接触する。条件は特に限定されないが、25〜175℃、半導体素子5の1つ当たり0.5〜5kgfで電極51と半田を含む金属層273の位置を合わせて仮接着する。
(接合)
その後、回路基板1および複数の半導体素子5からなる積層体を加熱して、電極51と半田を含む金属層273とを半田接合させる。条件は特に限定されないが、200〜300℃×1〜60秒間、半導体素子5の1つ当たり0.1〜15kgfが好ましい。特に200〜230℃×5〜180秒間が好ましい。接合温度は半田層26の半田種の融点に依存し、荷重は接合する端子数に依存する。ここで、フラックス機能を有する化合物を含む樹脂層3を介して、電極51と半田を含む金属層273を接合するので、半田を含む金属層273の表面が酸化されるのを抑制しながら(表面酸化膜を除去しながら)半田を接続することができるようになる。
(硬化)
この積層体をさらに加熱することによりフラックス機能を有する化合物を含む樹脂層3を構成する樹脂を硬化させることが好ましい。
この際の加熱条件は特に限定されないが、120〜200℃×30〜180分間が好ましく、これにより、フラックス機能を有する化合物を含む樹脂層3が硬化することにより、電極51と半田層26の間を封止し、接続信頼性を向上することができる。なお、本実施形態では、積層体を得た後、フラックス機能を有する化合物を含む樹脂層3を硬化させたが、これに限らず、フラックス機能を有する化合物を含む樹脂層3を硬化させた後に積層体を得る方法でも良い。
(樹脂封止)
得られた積層体に半導体素子5側から、エポキシ樹脂組成物を金型を用いて圧縮成形する。その後、取り出して乾燥機で硬化乾燥させる。この際の加熱条件は特に限定されないが、圧縮成形は厚み30〜300μm、120〜200℃×1〜5分間、硬化は120〜200℃×3〜5時間が好ましく、これにより、積層体を封止し、信頼性を確保することができる。
(半田ボール搭載)
さらに、回路基板1の第二金属被覆層28上に半田ボールを形成する。これにより、他の基板等への2次実装が容易となる。半田ボールを付与する方法としては、例えばメッキ法、ペースト印刷法、ボール搭載法が挙げられる。
(ダイシング)
次に、図7(A)に示すように、回路基板1を分割し、一つの半導体素子5と、分割された一つの回路基板1(以下回路基板部10ということもある)とで構成される複数の半導体装置6を得る。分割する際には、半田ボールが付与されているのと反対側の面にダイシングシートを付与してダイシングを行う。この半導体装置は、図7(B)に示すように、回路基板部10の側面と、半導体素子5の側面とがつらいちとなる。なお、ダイシングする前に、積層体の半田ボールが付与されている側の面にフラックス機能を有する化合物を含む樹脂層を配置しておくことが好ましい。これにより、2次実装での半田接続が容易となると共に、フラックス処理を省略することができ、生産性や温度サイクル性、落下試験等の2次実装後の信頼性を向上させることができる。ここで、使用するダイシングシートは市販されているものをそのまま用いることができる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
たとえば、前記実施形態では、第二絶縁層は、単層であったが、これに限らず、第二絶縁層が複数の層で構成されていてもよい。平均線膨張係数(B)は、第二絶縁層全体の平均線膨張係数となる。
次に、本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
前記実施形態と同様の方法で回路基板を製造した。
(第一絶縁層)
以下のようにして第一絶縁層を作製した。
エポキシ樹脂としてビフェニルジメチレン型エポキシ樹脂(日本化薬社工業社製、商品名NC3000FH)11重量部、ノボラック型シアネート樹脂(ロンザジャパン株式会社製、プリマセットPT−30)20重量部、硬化剤としてフェノール樹脂(明和化成社工業製社製、商品名MEH7851−4H)9.0重量部をメチルエチルケトンに溶解、分散させた。さらに、無機充填材として球状溶融シリカ(アドマテックス社製・「SO−25R」、平均粒径0.5μm)60重量部と、高速攪拌装置を用いて10分間攪拌して、固形分50重量%の樹脂ワニスを調製した。
上述の樹脂ワニスをガラス織布(厚さ0.1mm、日東紡社製、商品名WEA−2116)に含浸し、150℃の加熱炉で2分間乾燥して、プリプレグ中のワニス固形分が約50重量%のプリプレグ(第一絶縁層)を得た。
(積層板)
次に、上述のプリプレグの表裏面に18μmの銅箔を重ねて、圧力4MPa、温度200℃で2時間加熱加圧成形することによって、厚さ0.136mmの両面銅張積層板を得た。
その後、COレーザーにより銅張りの積層板に貫通孔を形成し、電気銅めっきにて銅張積層板の貫通孔内を銅めっきで充填させるとともに、回路パターン形成を行い、回路層を形成した。
その後、第一絶縁層の上面から露出している導電体の表面に、銅、ニッケル、半田の順にめっきを行い第一金属層を形成した。
(第二絶縁層)
はじめに、第二絶縁層で使用したフェノキシ樹脂の合成について説明する。
[ビスフェノールアセトフェノン構造を含むフェノキシ樹脂Aの合成]
容量1Lの反応容器に、テトラメチルビフェニル型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン株式会社製「YX−4000」、エポキシ当量185g/eq)100g、ビスフェノールアセトフェノン80g、およびシクロヘキサノン70gを入れ攪拌して溶解させた。次に、50wt%テトラメチルアンモニウムクロライド溶液0.4gを滴下し、窒素雰囲気下、180℃で5時間反応させた。反応終了後、析出物をろ過し、真空乾燥機にて、95℃で8時間真空乾燥し、構造式(A)で表される重量平均分子量38000、ガラス転移温度130℃のビスフェノールアセトフェノン構造を含むフェノキシ樹脂Aを得た。
Figure 2012049423
次に、多官能シアネート樹脂としてシアネートA(ノボラック型(ロンザジャパン株式会社製「プリマセットPT-30」))を18重量部、縮合環芳香族炭化水素構造を有するノボラック型エポキシ樹脂としてエポキシA(ナフタレン構造を有するノボラック型(DIC株式会社製「HP−5000」、エポキシ当量250g/eq))を30重量部、ビスフェノールアセトフェノン構造を含むフェノキシ樹脂Aを20重量部、無機充填材A(球状シリカ(アドマテックス社製「SO-25H」、平均粒子径0.5μm))を40重量部、硬化促進剤(イミダゾール化合物(四国化成工業株式会社製「キュアゾール1B2PZ」))0.3重量部、カップリング剤(エポキシシラン(信越化学工業社製「KBM−403E」))を1重量部とを、メチルエチルケトンおよびシクロヘキサノンに混合溶解させた。次いで、高速攪拌装置を用いて60分間攪拌して、固形分重量60%の樹脂ワニスを調整した。尚、樹脂組成物中の無機充填材の割合は、約41重量%であった。
上記で得られた樹脂ワニスを、コンマコーター装置を用いて、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETという)フィルム上に乾燥後の絶縁樹脂層の厚さが40μmとなるように塗工し、これを150℃の乾燥装置で5分間乾燥して、樹脂シート(第二絶縁層)を製造した。
(フラックス機能を有する化合物を含む樹脂層)
フェノールノボラック樹脂(住友ベークライト社製、PR55617)15.0重量部と、液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業社製、EPICLON−840S)45.0重量部と、フラックス活性化合物であるフェノールフタリン(東京化成工業社製)15.0重量部と、成膜性樹脂としてビスフェノールA型フェノキシ樹脂(東都化成社製、YP−50)24.4重量部と、硬化促進剤として2―フェニルー4−メチルイミダゾール(四国化成工業社製、2P4MZ)0.1重量部と、シランカップリング剤としてβ−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(信越化学工業社製、KBM−303)0.5重量部とを、メチルエチルケトンに溶解し、樹脂濃度50%の樹脂ワニスを調製した。得られた樹脂ワニスを、基材ポリエステルフィルム(東レ株式会社製、ルミラー)に厚さ50μmとなるように塗布して、100℃、5分間乾燥して、厚さ25μmのフラックス活性を有する接着フィルムを得た。
(回路基板)
第二絶縁層を回路層側に、真空ラミネータにてラミネートし、硬化させた後、第二絶縁層にCOレーザーにて開口部を形成し、ニッケル、金めっきを施した。
その後、第一絶縁層の上面側に、第一金属層を覆うようにフラックス機能を有する化合物を含む樹脂層を真空ラミネータにてラミネートした。
(実施例2)
以下のようにして第一絶縁層を作製した。
エポキシ樹脂としてビフェニルジメチレン型エポキシ樹脂(日本化薬工業社製、商品名NC3000FH)17重量部、ノボラック型シアネート樹脂(ロンザジャパン株式会社製、プリマセットPT−30)30重量部、硬化剤としてフェノール樹脂(明和化成工業社製、商品名MEH7851−4H)13重量部をメチルエチルケトンに溶解、分散させた。さらに、無機充填材として球状溶融シリカ(アドマテックス社製・「SO−25R」、平均粒径0.5μm)40重量部を添加して高速攪拌装置を用いて10分間攪拌して、固形分50重量%の樹脂ワニスを調製した。
上述の樹脂ワニスをガラス織布(厚さ0.1mm、日東紡社製、商品名WEA−2116)に含浸し、150℃の加熱炉で2分間乾燥して、プリプレグ中のワニス固形分が約50重量%のプリプレグ(第一絶縁層)を得た。
(積層板)
次に、上述のプリプレグの表裏面に18μmの銅箔を重ねて、圧力4MPa、温度200℃で2時間加熱加圧成形することによって、厚さ0.1mmの両面銅張積層板を得た。
その後、COレーザーにより銅張りの積層板に貫通孔を形成し、電気銅めっきにて銅張りの積層板の貫通孔内を銅めっきで充填させるとともに、回路パターン形成を行い、回路層を形成した。
その後、第一絶縁層の上面から露出している導電体の表面に、銅、ニッケル、半田の順にめっきを行い第一金属層を形成した。
(第二絶縁層)
第二絶縁層としては、実施例1と同様のものを使用した。
そして、実施例1と同様にして回路基板を得た。
(線膨張係数)
第一絶縁層、第二絶縁層の線膨張係数を以下のようにして測定した。
熱機械測定装置(TAインスツルメント社製)を用い、窒素雰囲気下、引っ張りモードで昇温速度10℃/min、温度25〜300℃、荷重5g、2サイクル測定を行った。平均線膨張率は、2サイクル目の温度25℃〜ガラス転移点における平均線熱膨張係数とした。
なお、ガラス転移点は、tanδのピーク位置とした。また、評価サンプルは、前記で得られた絶縁層を2枚ラミネートし、続いて窒素雰囲気下の乾燥機により200℃で1時間、加熱硬化した樹脂板を用いて測定を行った。
結果を表1に示す。
Figure 2012049423
(反りの評価)
半導体素子を得られた回路基板のフラックス機能を有する化合物を含む樹脂の所定の位置に位置合わせして配置し、230℃ピークのリフロー処理にて接合処理、硬化を行い、その後エポキシ樹脂組成物で封止し、半田ボールを搭載後ダイシングし分割した半導体装置の反り量を測定し40μm以下であれば、良好と判断した。
実施例1、2で得られた回路基板は、いずれも反り量が40μm以下であり、良好であった。
1 回路基板
2 基板
3 樹脂層
5 半導体素子
6 半導体装置
10 回路基板部
20 導電体
21 第一絶縁層
24 回路層
25 第二絶縁層
27 第一金属層
28 第二金属層
41 金属膜
42 金属膜
51 電極
211 孔
271 銅を含む金属層
272 ニッケルを含む金属層
273 半田を含む金属層

Claims (8)

  1. 基板と、この基板上に設けられたフラックス機能を有する化合物を含む樹脂層とを備える回路基板であり、分割して複数の回路基板部を得るための回路基板であって、
    前記基板は、
    第一絶縁層と、
    前記第一絶縁層の一方の面側に形成された回路層と、
    この回路層を被覆するとともに、回路層の一部を露出させるための開口が形成された第二絶縁層と、
    前記回路層に電気的に接続された少なくとも一つの導電体とを有し、
    前記導電体は、前記第一絶縁層を貫通する孔内に形成され、一端が前記回路層と接続され、他端が前記第一絶縁層の他方の面よりも突出する第一金属被覆層とで構成され、
    前記フラックス機能を有する化合物を含む樹脂層は、前記第一絶縁層の他方の面側を被覆するとともに、前記第一金属被覆層上に設けられていて、
    第一絶縁層の25℃〜ガラス転移点における基板面内方向の平均線膨張係数(A)が30ppm/℃以下、3ppm/℃以上であり、
    第二絶縁層の25℃〜ガラス転移点における基板面内方向の平均線膨張係数(B)が前記第一絶縁層の平均線膨張係数(A)よりも大きく、
    前記第一絶縁層の前記平均線膨張係数(A)と、第二絶縁層の平均線膨張係数(B)との差が5ppm/℃以上、35ppm/℃以下であることを特徴とする回路基板。
  2. 前記第一絶縁層を貫通する孔内に形成された前記導電体の他端は、前記第一絶縁層の他方の面よりも陥没している請求項1に記載の回路基板。
  3. 請求項1に記載の回路基板において、
    前記第二絶縁層の平均線膨張係数(B)の平均線膨張係数(C)がそれぞれ20ppm/℃以上、40pm/℃以下である回路基板。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の回路基板において、
    前記第一絶縁層は、
    (A)ノボラック型エポキシ樹脂
    (B)硬化剤
    (C)無機充填材
    を含み、
    前記第二絶縁層
    (d)多官能シアネート樹脂
    (e)縮合環芳香族炭化水素構造を有するノボラック型エポキシ樹脂
    (f)下記一般式(1)で示されるビスフェノールアセトフェノン構造を有するフェノキシ樹脂
    (g)無機充填材を含む回路基板。
    Figure 2012049423
    (式中、R1は互いに同一であっても異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基又はハロゲン元素から選ばれる基であり、R2は、水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基又はハロゲン元素から選ばれる基であり、R3 は、水素原子又は炭素数1
    〜10の炭化水素基であり、mは0〜5の整数である。)
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の回路基板において、
    前記第一絶縁層は、無機繊維基材に絶縁性の樹脂を含浸させて得られたものであり、
    前記第二絶縁層は、無機繊維基材を含まない回路基板。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の回路基板を分割して得られた回路基板部と、
    この回路基板部上に積層され、前記回路基板部の基板面側からみて前記回路基板部と略同じサイズである半導体チップとを有し、
    前記回路基板部の側面と、前記半導体チップの側面とがつらいちである半導体装置。
  7. 基板と、この基板上に設けられたフラックス機能を有する化合物を含む樹脂層とを備える回路基板であり、分割して複数の回路基板部を得るための回路基板の製造方法であって、
    内部に導電体が貫通するとともに、一端が前記導電体に接続された回路層が設けられた第一絶縁層を用意する工程と、
    他端が前記第一絶縁層の他方の面で端子を構成し、前記端子を覆い前記第一絶縁層の他方の面よりも突出する第一金属被覆層とを形成する工程と、
    前記第一金属被覆層が形成された面側をフラックス機能を有する化合物を含む樹脂層を設ける工程と、
    前記回路層を被覆する第二絶縁層を設ける工程とを含み、
    第一絶縁層の25℃〜ガラス転移点における基板面内方向の平均線膨張係数(A)が30ppm/℃以下、3ppm/℃以上であり、
    第二絶縁層の25℃〜ガラス転移点における基板面内方向の平均線膨張係数(B)が前記第一絶縁層の平均線膨張係数(A)よりも大きく、
    前記第一絶縁層の前記平均線膨張係数(A)と、第二絶縁層の平均線膨張係数(B)との差が5ppm/℃以上、35ppm/℃以下であることを特徴とする回路基板の製造方法。
  8. 請求項7に記載の回路基板の製造方法を含み、
    前記フラックス機能を有する化合物を含む樹脂層上に複数の半導体チップを配置する工程と、
    前記回路基板を分割して、前記半導体チップと、分割した前記回路基板とを備える複数の半導体装置を得る工程とを含む半導体装置の製造方法。
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