JP2012036190A - 塩素化炭化水素の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】塩化炭素と下記一般式(0)で表される不飽和化合物とを、液相の反応系中で鉄−リン酸エステル触媒の存在下に付加させる付加反応工程によって下記一般式(1’)で表される飽和化合物を得る。上記付加反応工程における鉄−リン酸エステル触媒が、反応系に鉄とリン酸エステルとを添加して反応系中で調製されるものであり、反応開始前に鉄の全量及びリン酸エステルの一部を添加し、残余のリン酸エステルを上記付加反応進行中に追加添加することを特徴とする、前記方法に関する。CCl2−mHm=CCl2−PHP(0)、CCl3−CCl2−mHm−CCl3−PHP(1’)(式中、mは1又は2であり、pは0〜2の整数であり、ただしm≧pである。)
【選択図】なし
Description
このような塩素化炭化水素の製造方法としては、例えば炭素数2の不飽和化合物に四塩化炭素を付加して炭素数3の塩素化飽和炭化水素を得る第一反応と、
該塩素化飽和炭化水素を脱塩化水素して炭素数3の塩素化不飽和炭化水素を得る第二反応と、
該塩素化不飽和炭化水素にさらに塩素を付加して炭素数3の塩素化飽和炭化水素を得る第三反応と
からなる三段階反応が知られている。例えば特許文献1には、エチレンと四塩化炭素との付加反応を、金属鉄とホスホリル化合物とからなる相間移動触媒の存在下で行って1,1,1,3−テトラクロロプロパンとし(第一反応)、
次いでこれを第4級アンモニウム塩又は第4級ホスホニウム塩の存在下に水酸化ナトリウム水溶液中、40〜80℃の温度で処理して脱塩化水素することによって1,1,3−トリクロロプロペン及び3,3,3−トリクロロプロペンからなるトリクロロプロペン混合物を得て(第二反応)、
さらに該トリクロロプロペン混合物に、塩素の存在下で紫外光を照射して塩素化することによって1,1,1,2,3−ペンタクロロプロパンとする(第三反応)方法が記載されている。
しかしながら上記の如き公知の塩素化炭化水素製造方法は、その各段階においてそれぞれ以下のような改善すべき問題点を有している。
第一反応においては、使用される鉄−ホスホリル化合物触媒が、調製直後こそ高い活性を示すものの、その後の活性は経時的に急激に落ちる問題があるため、所望の高転化率を得るためには多量の触媒を使用する必要がある。しかし、触媒を多量に使用すると、反応初期における反応の立ち上がりが急激となって反応の制御が困難となり、目的物の反応収率が損なわれる場合がある。また、多量の触媒を使用すると、廃触媒の処理に労力及びコストがかかり、製造コストの削減の障害ともなっている。さらに、鉄−ホスホリル化合物触媒の調製に使用される金属鉄は、保存中に表面が徐々に酸化され、その酸化状態によって反応の初期速度が大きく変わるとの問題がある。
次に第二反応においては、多量に消費される水酸化ナトリウムのコストの問題があるほか、廃棄されることとなる水相中に溶解している有機塩素化合物の処理に多大の労力を要する。
第三反応の光塩素化反応において十分に高い反応転化率を実現するためには、反応時間(滞留時間)を長くすることを要する。
さらに、塩素化炭化水素として例えば1,1,1,2,3−ペンタクロロプロパンを高純度で得たいときには、第三反応の後に生成物の蒸留精製を行う方法によることが一般的である。しかしながらこのような塩素数の多い塩素化炭化水素を蒸留精製する場合、不純物との分離性が極めて悪い。そのため、高純度品を得るための蒸留塔としては極めて高性能のものが必要となるほか、精密蒸留を行うには長時間を要することとなり、コスト上の問題がある。
上記のように、塩素化炭化水素を製造するための三段階反応において、
第一反応においては、触媒の使用量を削減しつつ、高い転化率で目的生成物を安定した反応速度で効率的に付加反応を行う方法が;
第二反応においては、高価なアルカリ源を使用せず、また処理すべき副生成物の生成が抑制された脱塩化水素反応を行う方法が;
第三反応においては、より効率性の高い塩素化反応を行う方法が、それぞれ熱望されている。
四塩化炭素と下記一般式(0)で表される不飽和化合物とを、液相の反応系中で鉄−リン酸エステル触媒の存在下に付加させる付加反応工程によって下記一般式(1’)で表される飽和化合物を得る、塩素化炭化水素を製造するための方法であって、
上記付加反応工程における鉄−リン酸エステル触媒が、反応系に鉄とリン酸エステルとを添加して反応系中で調製されるものであり、
反応開始前に鉄の全量及びリン酸エステルの一部を添加し、残余のリン酸エステルを上記付加反応進行中に追加添加することを特徴とする、前記方法によって達成される。
CCl2−mHm=CCl2−pHP (0)
CCl3−CCl2−mHm−CCl3−pHp (1’)
(式中、mは1又は2であり、pは0〜2の整数であり、ただしm≧pである。)
本発明によると、簡易な操作によって効率的に高純度の塩素化炭化水素を製造することができる。
本発明における反応は、四塩化炭素と上記一般式(0)で表される不飽和化合物との付加反応によって、上記一般式(1’)で表される飽和化合物を得る、付加反応である。本反応は液相の反応系中で、触媒の存在下に行われる。
上記一般式(0)で表される不飽和化合物としては、エチレン、塩化ビニル、1,1−ジクロロエチレン、1,2−ジクロロエチレン、1,1,2−トリクロロエチレン等を挙げることができ、これらのうち、エチレン又は塩化ビニルを用いることが好ましい。
本反応により得られる上記一般式(1’)で表される飽和化合物であるクロロプロパンの種類は、原料として使用する上記一般式(0)で表される不飽和化合物の種類に依存する。例えば原料としてエチレンを使用した場合には上記一般式(1’)で表される飽和化合物として1,1,1,3−テトラクロロプロパンが得られる。また原料として塩化ビニルを使用した場合には上記一般式(1’)で表される飽和化合物として1,1,1,3,3−ペンタクロロプロパンが得られる。上記一般式(0)で表される不飽和化合物としてその他の化合物を用いた場合に、上記一般式(1’)で表される飽和化合物としていかなる生成物が得られるかは、当業者には自明であろう。
本反応は、液相に鉄−リン酸エステル触媒が存在する状態で行われる。この鉄−リン酸エステル触媒は、液相の反応系中(すなわち液体状の四塩化炭素中)で、所定量の鉄及び所定量のリン酸エステルを接触させることにより調製される。鉄とリン酸エステルとの接触は、鉄の全量及びリン酸エステルの一部を反応開始前に添加し、残余のリン酸エステルは付加反応の進行中に追加添加することにより行われる。ここで、「反応開始前」とは、四塩化炭素中に上記一般式(0)で表される不飽和化合物を導入する前の時点をいう。
ここで使用される鉄としては、例えば金属鉄、純鉄、軟鉄、炭素鋼、フェロシリコン鋼、鉄を含む合金(例えばステンレス鋼等)等を挙げることができる。鉄の形状としては、例えば粉末状、粒状、塊状、棒状、球状、板状、繊維状等の任意の形状であることができるほか、これらを用いてさらに任意の加工をした金属片、蒸留充填物等であってもよい。前記加工金属片としては、例えばコイル、網、スチールウール、その他の不定形片状を;前記蒸留充填物としては、例えばラシヒリング、へリックス等を、それぞれ挙げることができる。これらのいずれの形態であっても使用することができるが、リン酸エステル及び反応物との接触面積を十分に確保する観点から、粉末状又は繊維状であることが好ましい。同様の観点から、窒素を吸着質としてBET法により測定した鉄の比表面積は0.001〜5m2/gであることが好ましい。
上記リン酸エステルとしては、例えば下記一般式(4)
で表される化合物を挙げることができ、その具体例として例えばリン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸トリプロピル、リン酸トリブチル、リン酸ジエチル、リン酸ジブチル、リン酸モノフェニル、リン酸モノブチル、リン酸ジメチルフェニル、リン酸ジエチルフェニル、リン酸ジメチルエチル、リン酸フェニルエチルメチル等を挙げることができる。これらのうち、上記一般式(4)において、R1,R2及びR3のすべてが炭素数1〜4のアルキル基であるリン酸トリアルキルエステルが好ましく、特にリン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸トリプロピル又はリン酸トリブチルが好ましい。
第一反応の反応温度は、高い転化率と高い選択率とを両立するために、70〜180℃とすることが好ましく、90〜150℃とすることが更に好ましい。反応圧力は、上記反応温度において反応系が液相を維持し得る圧力であればよく、一般には0.05〜3MPaGとすることができ、好ましくは0.1〜2MPaGである。反応圧力を0.05MPa未満とすると、液相中における原料(上記式(0)で表される不飽和化合物)の濃度が過小となって反応添加率が不足する場合があり、一方、3MPaを超える圧力では多量体が生成する割合が高くなって選択率が損なわれる場合があり、いずれも好ましくない。
第一反応の反応時間は、2〜24時間とすることが好ましく、2〜10時間とすることがより好ましい。ここで、反応時間を2時間よりも短くすると反応転化率が不十分となる場合があり、一方、24時間を超えて長く反応を行う実益はない。
反応開始前に一括添加される鉄の量は、反応開始前にリン酸エステルを一括して添加する場合における鉄の使用量よりも少なくすることができる。この場合における鉄の使用量は、使用する四塩化炭素の1モルに対して、0.0001モル以上とすることが好ましく、0.0005モル以上とすることがより好ましく、0.001モル以上とすることがさらに好ましく、特に0.005モル以上とすることが好ましい。鉄の使用量の上限は、経済上の観点から設定される。この場合における鉄の使用量は、使用する四塩化炭素の1モルに対して、1モル以下とすることが好ましく、0.5モル以下とすることがより好ましく、0.1モル以下とすることがさらに好ましい。
リン酸エステルの全使用量(反応開始前添加分及び追加添加分の全部の合計量)は、使用する四塩化炭素の1モルに対して、0.001モル以上とすることが好ましく、特に0.002モル以上とすることが好ましい。追加添加する場合のリン酸エステルの総添加量は特に限定されない。しかしながらこの場合もリン酸エステルの総添加量を過度に多くすると、反応に関与せずに無駄となるリン酸エステルが多くなる点で、経済上不利益となる。かかる観点から、追加添加する場合のリン酸エステルの総添加量は、四塩化炭素の1モルに対して、5モル以下とすることが好ましく、1モル以下とすることがより好ましく、0.5モル以下であってもよい。
リン酸エステルを追加添加する方法においては、リン酸エステルの使用量を、従来技術、例えば上記特公平2−47969号公報に記載された方法よりも少ない量としても、目的の化合物を、より高い転化率及び安定した反応速度にて効率的に製造することができる利点を有する。
かくして開始された付加反応は、上記一般式(0)で表される不飽和化合物の消費速度を連続的にモニターしながら行うことが好ましい。この不飽和化合物の消費速度の連続的モニターは、例えば気相流通下における液相バッチ反応において、気体状で連続的に供給される不飽和化合物の量と、適当な反応圧力を維持するために気相から排出される不飽和化合物の量とを随時比較することにより行うことができる。そして、該消費速度が初期値から所定の程度に低下したときに、リン酸エステルの追加添加が行われ、あるいは開始される。
リン酸エステルの追加添加を数回に分割して行う場合には、消費速度が反応開始後60分間における平均消費速度の好ましくは5〜50%、より好ましくは10〜40%となったときに、第1回目のリン酸エステルの追加添加が行われる。この第1回目の追加添加により、一旦減少した不飽和化合物の消費速度が回復し、以後、該消費速度が再び漸減して行く。そして、不飽和化合物の消費速度が再度反応開始後60分間における平均消費速度の好ましくは5〜50%、より好ましくは10〜40%となったときに、第2回目以降のリン酸エステルの追加添加が行われる。この追加添加により、不飽和化合物の消費速度は再度回復する。以降、さらに継続して上記一般式(0)で表される不飽和化合物の消費速度をモニターし、所定の回数だけリン酸エステルの追加添加を行うことができる。
リン酸エステルの追加添加を数回に分割して行う場合の各分割添加量は、各回毎の添加量を等しく設定するか、あるいは回数を重ねるごとに徐々に少ない添加量とすることが好ましい。
リン酸エステルの追加添加を連続的に行う場合には、消費速度が反応開始後60分間における平均消費速度の好ましくは5〜50%、より好ましくは10〜40%となったときに、リン酸エステルの追加添加が開始される。このリン酸の連続的な追加添加は、リン酸エステルの残りの全量を前記の時点から好ましくは1〜400分、より好ましくは2〜360分かけて連続的に行われる。
リン酸エステルの追加添加の態様としては、1回のみ又は連続的に行うことが好ましい。ここで、リン酸エステルの追加添加を1回のみ行う場合には操作が簡便となる利点があり、これを連続的に行う場合には反応のコントロールが容易になる利点がある。
上記のようにして行われる付加反応は、その合計の反応時間を2〜12時間とすることが好ましく、2〜10時間とすることがより好ましい。
以下の比較例、実施例及び参考例では、エチレンと四塩化炭素との付加反応を、気相流通下における液相バッチ反応により試験した。
反応装置としては、撹拌機、エチレン用ガス導入口及びガス排出口並びにリン酸エステルの追加添加口を有するSUS製のオートクレーブ(内容積1,500mL)を用いた。エチレンは、上記ガス導入口を介して気相に導入した。反応中は、ガス導入口から導入されるエチレン量とガス排出口から排出されるエチレン量との差分からエチレンの消費速度を連続的にモニターした。反応中、反応圧力は0.4MPaG±0.02MPa(5%)となるように制御した。
反応終了後の反応混合物はガスクロマトグラフィーにより分析し、使用した四塩化炭素基準の反応転化率及び目的生成物である1,1,1,3−テトラクロロプロパンの選択率を求めた。
なお、以下におけるエチレン消費速度の単位は、すべて標準状態(SATP)換算値である。
オートクレーブ中に四塩化炭素1,560g、リン酸トリエチル12g及び化学反応用純鉄粉(JFEスチール(株)製、K−100T)4gを仕込み、温度を110℃に設定し、反応圧力が0.4MPaGとなるようにエチレンを導入し、付加反応を開始した。
エチレン導入開始後しばらくするとエチレンの消費量が急激に上昇した。エチレン導入開始から60分間のエチレン平均消費速度は1,000NmL/分であり、エチレン導入開始から60分後のエチレン消費速度は400NmL/分を下回った。
エチレン導入開始から6時間後、オートクレーブを冷却し、反応終了後の反応混合物を回収してガスクロマトグラフィーにより分析したところ、使用した四塩化炭素基準の反応転化率は27%であり、1,1,1,3−テトラクロロプロパンの選択率は86%であった。
オートクレーブ中に四塩化炭素1,560g、リン酸トリエチル8g及び化学反応用純鉄粉4gを仕込み、温度を110℃に設定し、反応圧力が0.4MPaGとなるようにエチレンを導入し、付加反応を開始した。
エチレン導入開始後しばらくするとエチレンの消費量が急激に上昇した。エチレン導入開始から60分間のエチレン平均消費速度は950NmL/分であった。
エチレン導入開始から60分後にエチレン消費速度は400NmL/分を下回ったので、リン酸トリエチル4gを1回で追加添加した。
エチレン導入開始から6時間後、オートクレーブを冷却し、反応終了後の反応混合物を回収してガスクロマトグラフィーにより分析したところ、使用した四塩化炭素基準の反応転化率は85%であり、1,1,1,3−テトラクロロプロパンの選択率は90%であった。
オートクレーブ中に四塩化炭素1,560g、リン酸トリエチル8g及び化学反応用純鉄粉4gを仕込み、温度を110℃に設定し、反応圧力が0.4MPaGとなるようにエチレンを導入し、付加反応を開始した。
エチレン導入開始後しばらくするとエチレンの消費量が急激に上昇した。エチレン導入開始から60分間のエチレン平均消費速度は950NmL/分であった。
エチレン導入開始から60分後にエチレン消費速度は400NmL/分を下回った。そこでリン酸トリエチルを、エチレン導入開始から60分後から0.016g/分の添加速度で250分間連続的に追加添加した(リン酸トリエチルの追加添加量は合計4gである。)。
エチレン導入開始から6時間後、オートクレーブを冷却し、反応終了後の反応混合物を回収してガスクロマトグラフィーにより分析したところ、使用した四塩化炭素基準の反応転化率は93%であり、1,1,1,3−テトラクロロプロパンの選択率は90%であった。
オートクレーブ中に四塩化炭素1,560g、リン酸トリエチル12g及び化学反応用純鉄粉60gを仕込み、温度を110℃に設定し、反応圧力が0.4MPaGとなるようにエチレンを導入し、付加反応を開始した。
エチレン導入開始から6時間後、オートクレーブを冷却し、反応終了後の反応混合物を回収してガスクロマトグラフィーにより分析したところ、使用した四塩化炭素基準の反応転化率は85%であり、1,1,1,3−テトラクロロプロパンの選択率は86%であった。
オートクレーブ中に四塩化炭素1,560g、リン酸ジブチル14g及び化学反応用純鉄粉60gを仕込み、温度を100℃に設定し、反応圧力が0.4MPaGとなるようにエチレンを導入し、付加反応を開始した。
エチレン導入開始から6時間後、オートクレーブを冷却し、反応終了後の反応混合物を回収してガスクロマトグラフィーにより分析したところ、使用した四塩化炭素基準の反応転化率は21%であり、1,1,1,3−テトラクロロプロパンの選択率は85%であった。
Claims (5)
- 四塩化炭素と下記一般式(0)で表される不飽和化合物とを、液相の反応系中で鉄−リン酸エステル触媒の存在下に付加させる付加反応工程によって下記一般式(1’)で表される飽和化合物を得る、塩素化炭化水素を製造するための方法であって、
上記付加反応工程における鉄−リン酸エステル触媒が、反応系に鉄とリン酸エステルとを添加して反応系中で調製されるものであり、
反応開始前に鉄の全量及びリン酸エステルの一部を添加し、残余のリン酸エステルを上記付加反応進行中に追加添加することを特徴とする、前記方法。
CCl2−mHm=CCl2−PHP (0)
CCl3−CCl2−mHm−CCl3−PHP (1’)
(式中、mは1又は2であり、pは0〜2の整数であり、ただしm≧pである。) - リン酸エステルの追加添加が1回だけまたは2〜10回に分割して行われるものであり、
上記一般式(0)で表される不飽和化合物の消費速度が反応開始後60分間における該不飽和化合物の平均消費速度の5〜50%になったときに、第1回目のリン酸エステルの追加添加が行われる、請求項1に記載の方法。 - リン酸エステルの追加添加が連続的に行われるものであり、
上記一般式(0)で表される不飽和化合物の消費速度が反応開始後60分間における該不飽和化合物の平均消費速度の5〜50%になったときに、リン酸エステルの追加添加が開始される、請求項1に記載の方法。 - リン酸エステルの全使用量が、使用する四塩化炭素の1モルに対して、0.001〜5モルであり、
反応開始前に添加されるリン酸エステルの量が、使用する四塩化炭素の1モルに対して0.0005モル以上であって、且つリン酸エステルの全使用量の80%以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。 - 反応開始前に添加される鉄の全量が、使用する四塩化炭素の1モルに対して、0.0001〜1モルである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
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