JP2012034941A - 嵌合具および嵌合具付き袋体 - Google Patents

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Abstract

【課題】一対の帯状の基材のそれぞれに、複数本の雄型爪部が設けられ、それら雄型爪部が互いに嵌め込まれる嵌合具において、例えば袋体を封じる際に、互いの雄型爪部の嵌め込み位置が途中でずれても袋体を確実に封じることができる嵌合具、および該嵌合具を備えた嵌合具付き袋体の提供を目的とする。
【解決手段】一対の帯状の基材2、3のそれぞれに、基材2、3から立ち上がる幹部と、該幹部の上部に設けられた該幹部よりも大きい頭部とを有する凸条の雄型爪部4、5が、基材2、3の長手方向に沿って並行して複数本設けられ、前記複数本の雄型爪部5の各々に、複数の切り欠き部6が形成されている嵌合具1。また、嵌合具1を備えた嵌合具付き袋体。
【選択図】図1

Description

本発明は、嵌合具および嵌合具付き袋体に関する。
内容物を収容する開閉自在な袋体としては、開閉が容易な点から、例えば、図9に例示した嵌合具101が使用されている(例えば、特許文献1、2)。嵌合具101は、図9に示すように、一対の帯状の基材110、120を有し、それら基材110、120のそれぞれに、該基材110、120の長手方向に沿って複数本の凸条の爪部111、112が並行して設けられている。爪部111は、基材110の面から立ち上がる幹部111aと、幹部111aの上部に設けられた該幹部111aよりも大きい頭部111bとを有する、いわゆる雄型の爪部である。同様に、爪部121は、基材120の面から立ち上がる幹部121aと、幹部121aの上部に設けられた該幹部121aよりも大きい頭部121bとを有する、雄型の爪部である。
嵌合具101は、図10に示すように、複数本の爪部111と爪部121とを、互いの頭部111bと頭部121bを引っ掛けるようにして嵌め込むことで、袋体の開口部を開閉自在に封じることができる。
しかし、嵌合具101を使用した袋体では、開口部を嵌合具101により閉じる際、例えば、隣り合う爪部121と爪部121の間に嵌め込む爪部111が、途中で爪部121を乗り越えるようにしてずれて、その隣の爪部121と爪部121の間に嵌まり込むことがある。このように、爪部111と爪部121の互いの嵌め込み位置が途中でずれると、爪部111が爪部121を乗り越えている部分の周辺では、爪部111と爪部121が互いに嵌め込まれていない状態となるため、袋体の封止が不完全になる。
特開昭63−55061号公報 特開2006−290373号公報
本発明は、一対の帯状の基材のそれぞれに、複数本の雄型の爪部が設けられ、それら爪部を互いに嵌め込まれる嵌合具であって、例えば袋体を封じる際に、互いの爪部の嵌め込み位置が途中でずれても、該袋体を確実に封じることができる嵌合具、および該嵌合具を備えた嵌合具付き袋体の提供を目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。
[1]一対の帯状の基材のそれぞれに、
該基材から立ち上がる幹部と、該幹部の上部に設けられた該幹部よりも大きい頭部とを有する凸条の雄型爪部が、前記基材の長手方向に沿って並行して複数本設けられ、
それらの基材の各々の複数本の凸条の雄型爪部が互いに嵌め込まれる嵌合具であって、
前記複数本の凸条の雄型爪部の各々に、複数の切り欠き部が形成されていることを特徴とする嵌合具。
[2]前記複数本の凸状の雄型爪部の各々に形成された複数の切り欠き部が、該凸条の雄型爪部に対して斜めに直線的に整列している、前記[1]に記載の嵌合具。
[3]前記複数の切り欠き部が、一方の基材の凸条の雄型爪部にのみ形成されている、前記[1]または[2]に記載の嵌合具。
[4]内容物を収容する袋本体と、該袋本体に取り付けられた、前記[1]〜[3]のいずれか一項に記載の嵌合具とを具備する嵌合具付き袋体。
本発明の嵌合具は、一対の帯状の基材のそれぞれに、複数本の雄型の爪部が設けられ、それら爪部が互いに嵌め込まれる嵌合具であって、例えば袋体を封じる際、互いの爪部の嵌め込み位置が途中でずれても袋体を確実に封じることができる。
本発明の嵌合具付き袋体は、本発明の嵌合具を備えているため、該嵌合具の互いの爪部の嵌め込み位置が途中でずれても、袋体を確実に封じることができる。
本発明の嵌合具の一例を示した斜視図である。 図1の嵌合具のI−I’線で切断したときの断面図(A)、および該嵌合具を嵌合した様子を示した断面図(B)である。 図1の嵌合具の基材3の平面図である。 図1の嵌合具を嵌合した様子を示した平面図である。 図1の嵌合具を嵌合した様子を示した平面図である。 本発明の嵌合具における切り欠き部が形成された雄型爪部を有する基材の他の実施形態例を示した平面図である。 図6の基材を有する嵌合具を嵌合した様子を示した平面図である。 本発明の嵌合具付き袋体の一例を示した正面図である。 従来の嵌合具の一例を示した斜視図(A)、およびその直線II−II’で切断したときの断面図(B)である。 図9の嵌合具を嵌合した様子を示した断面図である。
[嵌合具]
以下、本発明の嵌合具の一例を示して詳細に説明する。
本実施形態の嵌合具1は、図1および図2(A)に示すように、一対の帯状の基材2、3を有しており、それら基材2、3のぞれぞれに、該基材2、3の長手方向に沿って複数本(この例では4本ずつ)の凸条の雄型爪部4、5が並行して設けられている。
雄型爪部4は、基材2の内面から立ち上がる幹部4aと、幹部4aの上部に設けられた該幹部4aよりも大きい頭部4bとを有する。
雄型爪部5は、基材3の内面から立ち上がる幹部5aと、幹部5aの上部に設けられた該幹部5aよりも大きい頭部5bとを有する。
嵌合具1は、図2(B)に示すように、雄型爪部4の頭部4bを、並行して形成された隣り合う雄型爪部5と雄型爪部5の間に嵌め込み、同時に雄型爪部5の頭部5bを、並行して形成された隣り合う雄型爪部5と雄型爪部5の間に嵌め込むようにして、頭部4bと頭部5bを互いに引っ掛けて、雄型爪部4と雄型爪部5とを互いに着脱自在に嵌合できるようになっている。
雄型爪部4と雄型爪部5の断面形状は、それらを互いに着脱することで、袋体に形成した開口部の開閉が繰り返し行えるものであればよく、公知の断面形状を採用できる。
雄型爪部4と雄型爪部5の本数は、この例では共に4本であるが、4本には限定されない。雄型爪部4と雄型爪部5の本数は、3〜6本が好ましく、4〜5本がより好ましい。雄型爪部4と雄型爪部5の本数は、同じであってもよく、異なっていてもよい。
本実施形態では、図1および図3に示すように、基材3に設けられた雄型爪部5には、複数の切り欠き部6が形成されている。雄型爪部5に切り欠き部6が形成されていることにより、以下に示す効果が得られる。
隣り合う雄型爪部5の間に雄型爪部4を嵌め込んで雄型爪部4と雄型爪部5を嵌合する際には、図4(A)および図4(B)に示すように、雄型爪部4が雄型爪部5を乗り越えるようにして、雄型爪部4の嵌め込み位置が途中でずれてしまう場合がある。しかし、嵌合具1では、この場合でも、雄型爪部4が切り欠き部6に沿って嵌まり込んだ状態で、隣の雄型爪部5と雄型爪部5の間にずれて嵌まり込むことができる。これにより、雄型爪部4の嵌め込み位置がずれた切り欠き部6の周辺においても、雄型爪部4が雄型爪部5の上に乗って浮き上がらず、雄型爪部4と雄型爪部5とを互いに嵌め込むことができる。そのため、雄型爪部4の嵌め込み位置が途中でずれても、袋体の開口部を確実に封じることができる。
切り欠き部6の形態は特に限定されず、雄型爪部5に刃物によって切り込みを入れることにより形成したものでもよく、雄型爪部5の一部を切除することにより形成したものでもよく、雄型爪部5の一部を押し潰して形成したものでもよい。
雄型爪部5に形成する切り欠き部6の長さd(図3)は、雄型爪部4の幅に対して、1.0倍〜3.0倍が好ましく、1.5倍〜2.5倍がより好ましい。切り欠き部6の長さdが前記下限値以上であれば、爪部4の嵌め込み位置が途中でずれても、爪部4が切り欠き部6に嵌まり込みやすく、雄型爪部4が浮き上がって雄型爪部4と雄型爪部5の嵌合が部分的に不充分になることを抑制しやすい。切り欠き部6の長さdが前記上限値以下であれば、雄型爪部4と雄型爪部5とを互いに嵌め込む部分が相対的に多くなるので、袋体の開口部を封じる力がより強くなる。
隣り合う切り欠き部6と切り欠き部6の間隔d(図3)は、0.5mm〜4.0mmが好ましく、1.5mm〜2.5mmがより好ましい。前記間隔dが前記下限値以上であれば、雄型爪部4と雄型爪部5とを互いに嵌め込む部分が相対的に多くなるので、雄型爪部4と雄型爪部5をより強固に嵌合しやすい。前記間隔dが前記上限値以下であれば、雄型爪部4の嵌め込み位置が途中でずれた場合でも、雄型爪部4が切り欠き部6に嵌まり込みやすくなるので、雄型爪部4と雄型爪部5の嵌合が部分的に不充分になることを抑制しやすい。
切り欠き部6は、図3に示すように、凸条の雄型爪部5に対して斜めに直線的に整列していることが好ましい。つまり、凸条の雄型爪部5に対して傾斜した直線lに沿って整列していることが好ましい。切り欠き部6が、直線lに沿って整列していれば、図4(A)に示すように、互いに並行する複数本の雄型爪部4の嵌め込み位置が途中でずれた場合に、それぞれの雄型爪部4が、直線lに沿って整列した切り欠き部6にそれぞれ嵌まり込むので、雄型爪部4が雄型爪部5の上に乗って部分的に浮き上がることを抑制しやすい。また、図5に示すように、直線lに沿った方向に、雄型爪部4が2つ以上の雄型爪部5を乗り越えるように嵌め込み位置がずれる場合でも、雄型爪部4が、直線lに沿って連続する切り欠き部6に容易に嵌め込まれた状態となる点でも有利である。
直線lと雄型爪部5とがなす角度α(図3)は、15〜75°が好ましく、30〜45°がより好ましい。前記角度αが前記下限値以上であれば、雄型爪部4と雄型爪部5を容易に嵌合できる。前記角度αが前記上限値以下であれば、同様に雄型爪部4と雄型爪部5を容易に嵌合できる。
なお、直線lと雄型爪部5とがなす角度αとは、直線lと雄型爪部5とがなす角のうち、90°以下の角度を意味する。
また、切り欠き部6は、図3に示すように、直線lに沿って整列していると同時に、雄型爪部5に対して、直線lとは反対に傾斜した直線mに沿っても整列していることが好ましい。切り欠き部6が、直線mに沿って整列していれば、図4(B)に示すように、互いに並行する複数本の雄型爪部4の嵌め込み位置が途中でずれる場合に、そのそれぞれの雄型爪部4が、直線mに沿って整列した切り欠き部6にそれぞれ嵌まり込むので、雄型爪部4が雄型爪部5の上に乗って部分的に浮き上がることを抑制しやすい。また、直線mに沿った方向に、雄型爪部4が2つ以上の雄型爪部5を乗り越えるように嵌め込み位置がずれる場合でも、直線mに沿って連続する切り欠き部6に容易に嵌め込まれた状態となる点でも有利である。
直線mと雄型爪部5とがなす角度β(図3)は、15〜75°が好ましく、30〜45°がより好ましい。前記角度βが前記下限値以上であれば、雄型爪部4と雄型爪部5を容易に嵌合できる。前記角度βが前記上限値以下であれば、同様に雄型爪部4と雄型爪部5を容易に嵌合できる。
なお、直線mと雄型爪部5とがなす角度βとは、直線mと雄型爪部5とがなす角のうち、90°以下の角度を意味する。
前記角度αと角度βは、同じであることが好ましい。
切り欠き部6が形成されることによって間隔が生じ、破線状となった雄型爪部5のそれぞれの部分の形状は、図6に示すように、切り欠き部6側のそれぞれの端部の形状が直線lおよび直線mに沿った形状となった六角形状であることが好ましい。破線状の雄型爪部5のそれぞれの部分がこのような六角形状であれば、図7に示すように、雄型爪部4の嵌め込み位置が途中でずれて切り欠き部6に嵌まり込む際、雄型爪部4の屈曲が緩やかになる。そのため、矩形状の場合(図4)に比べて、雄型爪部4が切り欠き部6に嵌まり込みやすく、雄型爪部4の嵌め込み位置がずれても雄型爪部4と雄型爪部5をより強固に嵌合することが容易になる。
嵌合具1の材質としては、公知の嵌合具と同じ材質が使用でき、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂などが挙げられる。嵌合具1の材質は、1種の樹脂からなっていてもよく、2種以上の樹脂を含む樹脂組成物からなっていてもよい。また、必要に応じて安定剤、酸化防止剤、滑剤、帯電防止剤、着色剤などの公知の添加剤が添加されていてもよい。
また、基材2、3は、単層構成からなっていてもよく、多層構成からなっていてもよい。積層フィルムとしては、ヒートシール層、耐熱層、バリア層などを含むフィルムが挙げられる。
[嵌合具付き袋体]
本発明の嵌合具付き袋体は、前述した本発明の嵌合具を備えた袋体である。以下、本発明の嵌合具付き袋体の一例として、前述した嵌合具1を備えた嵌合具付き袋体10(以下、「袋体10」という。)について説明する。ただし、本発明の嵌合具付き袋体は、以下に説明する袋体10には限定されない。
袋体10は、図8に示すように、内容物を収容する袋本体11と、袋本体11内の上部に横方向に沿って設けられた嵌合具1とを有している。
袋本体11は、2枚のフィルム材12、13が重ね合わされ、それらの周縁部14が上部を残してヒートシールされることで形成されている。
袋本体11の形状は、この例では矩形である。ただし、袋本体11の形状は矩形には限定されない。また、袋本体11の大きさも特に限定されず、袋本体11に収容する内容物によって適宜選定すればよい。
袋本体11を形成するフィルム材12、13は、ヒートシールにより嵌合具1を溶着できるものであればよく、内面側からシーラント層と基材層を少なくとも有する積層フィルムが好ましい。
基材層としては、二軸延伸ナイロン、二軸延伸ポリプロピレンなどが挙げられる。
シーラント層としては、直鎖状低密度ポリエチレン、無延伸ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマーなどが挙げられる。
また、前記積層フィルムには、バリア層などの機能層を設けてもよい。
また、フィルム材12、13は、シーラント層のみからなる単層フィルムであってもよい。
袋体10は、開口部に本発明の嵌合具1を備えているため、雄型爪部4と雄型爪部5を嵌合する際、途中で雄型爪部4が雄型爪部5を乗り越えるようにして雄型爪部4の嵌め込み位置が途中でずれたとしても、雄型爪部4が切り欠き部6に嵌まった状態となることで、雄型爪部4が雄型爪部5の上に乗って浮き上がることを抑制できる。そのため、雄型爪部4の嵌め込み位置がずれた部分の周辺(切り欠き部6の周辺)においても、雄型爪部4と雄型爪部5とを確実に嵌合できるので、袋体10の開口部をしっかりと封じることができる。
なお、本発明の嵌合具は、前述した嵌合具1には限定されない。例えば、嵌合具1では、基材3に設けられた雄型爪部5にのみ切り欠き部6が形成されていたが、基材2に設けられた雄型爪部4と、基材3に設けられた雄型爪部5の両方に切り欠き部が形成されていてもよい。ただし、雄型爪部4と雄型爪部5とを互いに嵌め込む部分がより多く、雄型爪部4と雄型爪部5とをより強固に嵌合しやすい点から、嵌合具1のように、一方の基材の雄型爪部のみに切り欠き部が形成された嵌合具が好ましい。
1 嵌合具
2、3 基材
4、5 雄型爪部
4a、5a 幹部
4b、5b 頭部
6 切り欠き部
10 嵌合具付き袋体
11 袋本体

Claims (4)

  1. 一対の帯状の基材のそれぞれに、
    該基材から立ち上がる幹部と、該幹部の上部に設けられた該幹部よりも大きい頭部とを有する凸条の雄型爪部が、前記基材の長手方向に沿って並行して複数本設けられ、
    それらの基材の各々の複数本の凸条の雄型爪部が互いに嵌め込まれる嵌合具であって、
    前記複数本の凸条の雄型爪部の各々に、複数の切り欠き部が形成されていることを特徴とする嵌合具。
  2. 前記複数本の凸状の雄型爪部の各々に形成された複数の切り欠き部が、該凸条の雄型爪部に対して斜めに直線的に整列している、請求項1に記載の嵌合具。
  3. 前記複数の切り欠き部が、一方の基材の凸条の雄型爪部にのみ形成されている、請求項1または2に記載の嵌合具。
  4. 内容物を収容する袋本体と、該袋本体に取り付けられた、請求項1〜3のいずれか一項に記載の嵌合具とを具備する嵌合具付き袋体。
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