JP6341483B2 - 嵌合具及び嵌合具付き袋体 - Google Patents
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嵌合具で封じた開口の開封性を高めた嵌合具付き袋体としては、例えば、袋本体の開口近傍の内面に嵌合具が取り付けられ、前記嵌合具の基材の開口側の側端に、該基材の内面側及び外面側に一体的に突出する突出部が形成されている嵌合具付き袋体が知られている(特許文献1)。しかし、特許文献1の嵌合具付き袋体でも易開封性は充分ではなく、易開封性をさらに向上させることが望まれる。
また、本発明の嵌合具は、一方の基材における前記嵌合部から前記一方の側端までの長さが、他方の基材における前記嵌合部から前記一方の側端までの長さよりも長いことが好ましい。
また、本発明の嵌合具付き袋体は、本発明の嵌合具が取り付けられているため、開口端を容易に安定して把持でき、開口をより簡便に繰り返し開閉できる。
[第1実施形態]
(嵌合具)
図1は、本実施形態の嵌合具10を、幅方向に沿って切断したときの断面図である。他の嵌合具の断面図についても同様である。
本実施形態の嵌合具10は、図1に示すように、一対の帯状の第1の基材11及び第2の基材12を有している。
第1の基材11の内面11aには、突条の雄側嵌合部13が第1の基材11の長手方向に沿って設けられており、一方の側端11c(以下、単に「側端11c」という。)と雄側嵌合部13の間に、第1の内側突起部15が第1の基材11の長手方向に沿って設けられている。第1の基材11の外面11bには、側端11cと雄側嵌合部13の間に、第1の外側突起部16が第1の基材11の長手方向に沿って設けられている。また、第2の基材12の内面12aには、雄側嵌合部13に着脱自在に嵌合する雌側嵌合部14が第2の基材12の長手方向に沿って設けられており、一方の側端12c(以下、単に「側端12c」という。)と雌側嵌合部14の間に、第2の内側突起部17が第2の基材12の長手方向に沿って設けられている。第2の基材12の外面12bには、側端12cと雌側嵌合部14の間に、第2の外側突起部18が第2の基材12の長手方向に沿って設けられている。
嵌合具10は、第1の基材11の側端11cと第2の基材12の側端12cを袋体に形成する開口側とし、第1の基材11の他方の側端11d(以下、単に「側端11d」という。)と第2の基材12の他方の側端12d(以下、単に「側端12d」という。)を袋体の内容物側とするように袋本体に取り付けられる。つまり、嵌合具10は、第1の内側突起部15、第1の外側突起部16、第2の内側突起部17、及び第2の外側突起部18が袋体の開口側となるように取り付けられる。
耐熱層の材質としては、二軸延伸ナイロン、二軸延伸ポリプロピレン等が挙げられる。
ヒートシール層の材質としては、直鎖状低密度ポリエチレン、無延伸ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー等が挙げられる。
バリア層の材質としては、ポリビニルアルコール等が挙げられる。
また、第1の基材11は、積層フィルムからなる基材には限定されず、単層フィルムからなる基材であってもよい。
第2の基材12としては、第1の基材11と同じ基材が挙げられ、好ましい態様も同じである。
雄側嵌合部13及び雌側嵌合部14の材質としては、第1の基材11及び第2の基材12と同じ材質が使用できる。
なお、第1の内側突起部15の断面形状とは、嵌合具10を幅方向に沿って切断したときの断面形状である。後述する第1の外側突起部16、第2の内側突起部17、第2の外側突起部18についても同様である。
また、第1の内側突起部15及び第1の外側突起部16は、雄側嵌合部13と平行して設けられていてもよく、雄側嵌合部13に対して傾斜して設けられていてもよい。
また、第1の内側突起部15及び第1の外側突起部16の数は、この例では、それぞれ1つずつであるが、この形態には限定されない。第1の内側突起部15の数は2つ以上であってもよく、第1の外側突起部16の数も2つ以上であってもよい。
また、第1の外側突起部16と第2の外側突起部18は、それらの幅方向の位置が互いに対応していてもよく、互いに幅方向にずれていてもよい。
また、第2の内側突起部17及び第2の外側突起部18は、雌側嵌合部14と平行して設けられていてもよく、雌側嵌合部14に対して傾斜して設けられていてもよい。
また、第2の内側突起部17及び第2の外側突起部18の数は、この例では、それぞれ1つずつであるが、この形態には限定されない。第2の内側突起部17の数は2つ以上であってもよく、第2の外側突起部18の数も2つ以上であってもよい。
以下、本発明の嵌合具付き袋体の一例として、前記嵌合具10が取り付けられた嵌合具付き袋体1(以下、「袋体1」という。)について説明する。
本実施形態の袋体1は、図2に示すように、内容物を収容する密封された状態の袋本体20と、袋本体20内の上部の内面に、横方向に沿って取り付けられた嵌合具10とを有している。
袋本体20は、第1のフィルム材21と第2のフィルム材22が重ね合わされ、それらの周縁部23が全てヒートシールされることで形成されており、密封された状態になっている。また、袋本体20における嵌合具10よりも上部側には、横方向に沿って切断補助線24が設けられており、その端部にノッチ25が形成されている。つまり、袋体1は、ノッチ25から、切断補助線24に沿って袋本体20の第1のフィルム材21及び第2のフィルム材22を切断して、上部を開封できるようになっている。開封後の袋体1は、嵌合具10の雄側嵌合部13と雌側嵌合部14を着脱することで、形成した開口を自在に開閉できる。
基材層としては、二軸延伸ナイロン、二軸延伸ポリプロピレン等が挙げられる。
シーラント層としては、直鎖状低密度ポリエチレン、無延伸ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー等が挙げられる。
また、前記積層フィルムには、バリア層等の機能層を設けてもよい。
また、第1のフィルム材21と第2のフィルム材22は、シーラント層のみからなる単層フィルムであってもよい。
切断補助線24は、本実施形態では袋本体20の幅方向に沿って形成されているが、この形態には限定されず、袋本体20の幅方向に対して傾斜して設けられていてもよい。
袋体1においては、形成した開口26を嵌合具10によって閉じた際、嵌合具10の第1の外側突起部16と第2の外側突起部18によって、袋本体20の第1の開口端27と第2の開口端28が互いに離間するように押し広げられる。そのため、嵌合具10によって開口26を閉じている状態においても、第1の開口端27と第2の開口端28を容易に把持できる。また、第1の開口端27と第2の開口端28を把持すると共に、第1の内側突起部15と第2の内側突起部17に親指を引っ掛け、第1の外側突起部16と第2の外側突起部18に人差し指を引っ掛けて第1の基材11と第2の基材12の開口26側を把持することで、第1の開口端27と第2の開口端28をより安定して把持できる。そのため、嵌合具10により閉じた開口26を簡便に開くことができる。
また、このとき、嵌合具10の第1の基材11と第2の基材12の開口側に段差が形成されていることで、第1の開口端27と第2の開口端28を把持すると共に、第1の基材11と第2の基材12の開口26側を把持することがさらに容易になる。
袋体1は、嵌合具10を用いる以外は公知の製造方法で製造できる。
なお、本発明の嵌合具は、前記嵌合具10には限定されない。例えば、図5に示すように、第1の基材11における雄側嵌合部13から側端11cまでの長さと、第2の基材12における雌側嵌合部14と側端12cの長さが同じ嵌合具10Aであってもよい。
また、嵌合具10は、第1の基材11にそれぞれ1つずつ第1の内側突起部15と第1の外側突起部16が設けられ、第2の基材12にそれぞれ1つずつ第2の内側突起部17と第2の外側突起部18が設けられていたが、第1の内側突起部15、第1の外側突起部16、第2の内側突起部17及び第2の外側突起部18のいずれかが、2つ以上設けられた嵌合具であってもよい。
また、本発明の嵌合具における嵌合部は、前述のような雄側嵌合部と雌側嵌合部の組み合わせには限定されない。例えば、それぞれの基材に複数の雄側嵌合部が設けられ、それらを互いに嵌め込むことで、袋体の開口を開閉するものであってもよい。また、それぞれの基材に1以上の雌側嵌合部が設けられ、それら雌側嵌合部同士を互いに嵌め込むことで、袋体の開口を開閉するものであってもよい。
また、嵌合具付き袋体の袋本体も特に限定されず、嵌合具付き袋体の袋本体として知られる様々な形態の袋本体を採用できる。例えば、袋体1は切断補助線24を利用して開封するまでは密封状態の袋体であったが、予め開口が形成された袋本体を有する嵌合具付き袋体であってもよい。
10,10A 嵌合具
11 第1の基材
12 第2の基材
13 雄側嵌合部
14 雌側嵌合部
15 第1の内側突起部
16 第1の外側突起部
17 第2の内側突起部
18 第2の外側突起部
20 袋本体
21 第1のフィルム材
22 第2のフィルム材
23 周縁部
24 切断補助線
25 ノッチ
26 開口
27 第1の開口端
28 第2の開口端
Claims (3)
- 帯状の一対の基材のそれぞれの内面に、互いに着脱自在に嵌合する嵌合部が前記基材の長手方向に沿って設けられ、前記一対の基材の各々が袋本体の対向する内面にそれぞれ取り付けられる嵌合具であって、
前記基材の内面と外面における一方の側端と前記嵌合部の間だけに、それぞれ内側突起部と外側突起部が1つずつ前記基材の長手方向に沿って設けられ、
前記外側突起部が前記内側突起部よりも前記嵌合部側に位置しており、
前記外側突起部は、前記一方の側端が前記袋本体に形成される開口側となるように前記袋本体に前記嵌合具が取り付けられた状態で、前記袋本体の一対の開口端を互いに離間させるように押し広げる突起部である、嵌合具。 - 一方の基材における前記嵌合部から前記一方の側端までの長さが、他方の基材における前記嵌合部から前記一方の側端までの長さよりも長い、請求項1に記載の嵌合具。
- 内容物を収容する袋本体と、前記一方の側端が前記袋本体に形成される開口側となるように、該袋本体の内面に取り付けられた請求項1または2に記載の嵌合具と、を具備する嵌合具付き袋体。
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