JP5723656B2 - 嵌合具および嵌合具付き袋体 - Google Patents
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Description
しかし、特許文献1のような嵌合具付き袋体でも易開封性は充分ではなく、さらに易開封性を向上させることが望まれる。
[1]一対の帯状の基材のそれぞれに、互いに着脱自在に嵌合する嵌合部が前記基材の長手方向に沿って設けられ、かつ、各々の基材における一方の側端と前記嵌合部の間の対向面に、それぞれ突条部が前記基材の長手方向に沿って設けられ、
各々の基材に設けられた前記突条部の断面形状は、円形状で、かつ前記嵌合部側に切り欠き部分が形成された形状であり、
各々の基材に設けられた前記突条部が、前記嵌合部を嵌合した際に互いに接触し、各々の基材の前記一方の側端側を押し広げるようになっている嵌合具。
[2]一対の帯状の基材のそれぞれに、互いに着脱自在に嵌合する嵌合部が前記基材の長手方向に沿って設けられ、かつ、各々の基材における一方の側端と前記嵌合部の間の対向面に、それぞれ突条部が前記基材の長手方向に沿って設けられ、
各々の基材に設けられた前記突条部の断面形状は、前記嵌合部側とその反対側の両方が、前記基材と連結している側が窄まるように傾斜した台形状であり、
各々の基材に設けられた前記突条部が、前記嵌合部を嵌合した際に互いに接触し、各々の基材の前記一方の側端側を押し広げるようになっている嵌合具。
[3]一対の帯状の基材のそれぞれに、互いに着脱自在に嵌合する嵌合部が前記基材の長手方向に沿って設けられ、かつ、各々の基材における一方の側端と前記嵌合部の間の対向面に、それぞれ突条部が前記基材の長手方向に沿って設けられ、
各々の基材に設けられた前記突条部の断面形状は、前記嵌合部側と反対側が基材に対して垂直に立ち上がり、かつ前記嵌合部側が、前記基材と連結している側が窄まるように傾斜した台形状であり、
各々の基材に設けられた前記突条部が、前記嵌合部を嵌合した際に互いに接触し、各々の基材の前記一方の側端側を押し広げるようになっている嵌合具。
[4]内容物を収容する袋本体と、該袋本体の内面に取り付けられた[1]〜[3]のいずれかに記載の嵌合具とを具備し、
前記嵌合具が、前記突条部が形成された側が前記袋本体の開口側となるように取り付けられている嵌合具付き袋体。
また、本発明の嵌合具付き袋体は、開口を嵌合具により閉じた状態でも袋本体の開口端を容易に安定して把持でき、より簡便に開封できる。
以下、本発明の嵌合具の一例を示して詳細に説明する。図1および図2は、本発明の嵌合具の一例である嵌合具10を幅方向に沿って示した断面図である。
嵌合具10は、図1に示すように、一対の帯状の第1の基材11および第2の基材12を有している。第1の基材11には、突条の雄側嵌合部13が第1の基材11の長手方向に沿って設けられており、一方の側端11b(以下、単に「側端11b」という。)と雄側嵌合部13の間の対向面11aには第1の突条部15が第1の基材11の長手方向に沿って設けられている。また、第2の基材12には、雄側嵌合部13に着脱自在に嵌合する雌側嵌合部14が第2の基材12の長手方向に沿って設けられており、一方の側端12b(以下、単に「側端12b」という。)の間の対向面12aには第2の突条部16が第2の基材12の長手方向に沿って設けられている。
嵌合具10は、第1の基材11の側端11bと第2の基材12の側端12bを袋体に形成する開口側とし、第1の基材11の他方の側端11c(以下、単に「側端11c」という。)と、第2の基材12の他方の側端12c(以下、単に「側端12c」という。)を袋体の内容物側とするように袋本体に取り付けられる。つまり、嵌合具10は、第1の突条部15と第2の突条部16が袋体の開口側となるように取り付けられる。
耐熱層の材質としては、二軸延伸ナイロン、二軸延伸ポリプロピレン等が挙げられる。
ヒートシール層の材質としては、直鎖状低密度ポリエチレン、無延伸ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー等が挙げられる。
バリア層の材質としては、ポリビニルアルコール等が挙げられる。
また、第1の基材11は、積層フィルムからなる基材には限定されず、単層フィルムからなる基材であってもよい。
第2の基材12としては、第1の基材11と同じ基材が挙げられ、好ましい態様も同じである。
雄側嵌合部13および雌側嵌合部14の材質としては、第1の基材11および第2の基材12と同じ材質が使用できる。
第1の突条部15と第2の突条部16は、図2に示すように、雄側嵌合部13と雌側嵌合部14を嵌合した際に互いに接触し、第1の基材11の側端11b側および第2の基材12の側端12b側を押し広げるようになっている。これにより、嵌合具10を取り付けた袋体において、第1の基材11の側端11b側および第2の基材12の側端12b側と共に袋体の開口側が押し広げられる。そのため、嵌合具10により開口を閉じた状態においても袋体の開口端が開いた状態となるので、嵌合具10によって閉じた袋体の開口を再度開封する際に開口端を容易に把持して簡便に開くことができる。
第2の突条部16の断面形状は、少なくとも雌側嵌合部14側が傾斜するように、第2の基材12の対向面12aと連結している側が窄んだ形状であり、第1の突条部15と同様にこの例では円形状である。これにより、嵌合具10によって閉じた袋体の開口を再度開封する場合において、指が第2の突条部16と第2の基材12の隙間部分にしっかりと引っ掛かり、該袋体の開口端と共に嵌合具10の第2の基材12の側端12b側を容易に安定して把持できるので、雄側嵌合部13を雌側嵌合部14からより簡便に脱離させることができる。
なお、本発明の嵌合具における突条部の断面形状とは、嵌合具を幅方向に沿って切断したときの断面形状である。
第1の突条部15は、第1の基材11の長手方向に沿って連続的に設けられていても、第1の基材11の長手方向に沿って断続的に破線状に設けられていてもよく、該袋体の開口時、指にかかりやすく、開口性に優れる点から、第1の基材11の長手方向に沿って連続的に設けられていることが好ましい。第2の突条部16も同様に、第2の基材12の長手方向に沿って連続的に設けられていても、第2の基材12の長手方向に沿って断続的に破線状に設けられていてもよく、該袋体の開口時、指にかかりやすく、開口性に優れる点から、第2の基材12の長手方向に沿って連続的に設けられていることが好ましい。
具体的には、例えば、図3に例示した嵌合具10Aであってもよい。嵌合具10Aにおいて、嵌合具10と同じ部分については同じ符号を付して説明を省略する。嵌合具10Aは、嵌合具10における第1の突条部15と第2の突条部16の代わりに、断面形状が異なる第1の突条部15Aと第2の突条部16Aが設けられている以外は、嵌合具10と同じである。第1の突条部15Aの断面形状は、円形状で、かつ第1の基材11の側端11c側に切り欠き部分15aが形成された形状である。同様に、第2の突条部16Aの断面形状は、円形状で、かつ第2の基材12の側端12c側に切り欠き部分16aが形成された形状である。
また、本発明の嵌合具における突条部の断面形状は、突条部における嵌合部の反対側が傾斜するように窄む形状には限定されない。例えば、突条部の断面形状は、該突条部における嵌合部側と反対側の面が基材に対して垂直に立ち上がっており、かつ該突条部の嵌合部側の面が傾斜するように、基材と連結している側が窄んだ形状であってもよい。本発明の嵌合具における突条部の断面形状としては、嵌合具10、10A、10Bのように、突条部における嵌合部側とその反対側の両方が傾斜するように窄む形状が好ましい。このように突条部の両側が傾斜するように窄んでいることで、突条部と基材の連結部分がより小さくなるので、柔軟性が向上して袋体の開口側がより開き易くなり、開口端をより把持しやすくなる。
具体的には、例えば、図5に例示した嵌合具10Cであってもよい。嵌合具10Cにおいて、嵌合具10と同じ部分については同じ符号を付して説明を省略する。嵌合具10Cは、第1の基材11における側端11bと雄側嵌合部13の間の対向面11aに、第1の突条部15に加えて他の突条部17、17が設けられ、第2の基材12における側端12bと雌側嵌合部14の間の対向面12aに、第2の突条部16に加えて他の突条部18、18が設けられている以外は、嵌合具10と同じである。第1の基材11に設けられた他の突条部17と第2の基材12に設けられた他の突条部18は、雄側嵌合部13と雌側嵌合部14を嵌合した状態でも互いに接触しない。これら他の突条部17、18は、袋体の開口端と共に第1の基材11の側端11b側と第2の基材12の側端12bを把持する際に、指をより滑り難くする役割を果たす。
このような他の突条部を設ける場合、それぞれの基材に設ける他の突条部の数は一致していなくてもよい。また、それぞれの基材に設けられた他の突条部同士の幅方向の位置がずれていてもよい。
以下、本発明の嵌合具付き袋体の一例として、前記嵌合具10が取り付けられた嵌合具付き袋体1(以下、「袋体1」という。)について説明する。
本実施形態の袋体1は、図6および図7に示すように、内容物を収容する密封された状態の袋本体20と、袋本体20内の上部の内面に横方向に沿って取り付けられた嵌合具10とを有している。
袋本体20は、第1のフィルム材21と第2のフィルム材22が重ね合わされ、それらの周縁部23が全てヒートシールされることで形成されており、密封された状態になっている。また、袋本体20における嵌合具10よりも上部側には、横方向に沿って切断補助線24が設けられており、その端部にノッチ25が形成されている。つまり、袋体1は、ノッチ25から、切断補助線24に沿って袋本体20の第1のフィルム材21および第2のフィルム材22を切断して、上部を開封できるようになっている。開封後の袋体1は、嵌合具10の雄側嵌合部13と雌側嵌合部14を着脱することで、形成した開口を自在に開閉できる。
基材層としては、二軸延伸ナイロン、二軸延伸ポリプロピレンなどが挙げられる。
シーラント層としては、直鎖状低密度ポリエチレン、無延伸ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマーなどが挙げられる。
また、前記積層フィルムには、バリア層などの機能層を設けてもよい。
また、第1のフィルム材21と第2のフィルム材22は、シーラント層のみからなる単層フィルムであってもよい。
切断補助線24は、本実施形態では袋本体20の幅方向に沿って形成されているが、この形態には限定されず、袋本体20の幅方向に対して傾斜して設けられていてもよい。
袋体1においては、形成した開口26を嵌合具10によって閉じた際、嵌合具10の第1の突条部15と第2の突条部16によって第1の基材11の側端11b側と第2の基材12の側端12b側が押し広げられると共に、袋本体20の第1の開口端27と第2の開口端28も押し広げられる。そのため、嵌合具10によって開口26を閉じている状態においても、第1の開口端27と第2の開口端28を容易に把持できる。また、第1の突条部15と第2の突条部16の断面形状は、第1の基材11の対向面11aおよび第2の基材12の対向面12aと連結している側が窄んだ形状であるので、指がしっかりと引っ掛かる。そのため、嵌合具10により閉じた開口26を簡便に開くことができる。
袋体1は、嵌合具10を用いる以外は公知の製造方法で製造できる。
また、嵌合具付き袋体の袋本体も特に限定されず、嵌合具付き袋体の袋本体として知られる様々な形態の袋本体を採用できる。例えば、袋体1は切断補助線24を利用して開封するまでは密封状態の袋体であったが、予め開口が形成された袋本体を有する嵌合具付き袋体であってもよい。
10、10A〜10C 嵌合具
11 第1の基材
11a 対向面
11b 一方の側端
11c 他方の側端
12 第2の基材
12a 対向面
12b 一方の側端
12c 他方の側端
13 雄側嵌合部
14 雌側嵌合部
15、15A、15B 第1の突条部
16、16A、16B 第2の突条部
20 袋本体
Claims (4)
- 一対の帯状の基材のそれぞれに、互いに着脱自在に嵌合する嵌合部が前記基材の長手方向に沿って設けられ、かつ、各々の基材における一方の側端と前記嵌合部の間の対向面に、それぞれ突条部が前記基材の長手方向に沿って設けられ、
各々の基材に設けられた前記突条部の断面形状は、円形状で、かつ前記嵌合部側に切り欠き部分が形成された形状であり、
各々の基材に設けられた前記突条部が、前記嵌合部を嵌合した際に互いに接触し、各々の基材の前記一方の側端側を押し広げるようになっている嵌合具。 - 一対の帯状の基材のそれぞれに、互いに着脱自在に嵌合する嵌合部が前記基材の長手方向に沿って設けられ、かつ、各々の基材における一方の側端と前記嵌合部の間の対向面に、それぞれ突条部が前記基材の長手方向に沿って設けられ、
各々の基材に設けられた前記突条部の断面形状は、前記嵌合部側とその反対側の両方が、前記基材と連結している側が窄まるように傾斜した台形状であり、
各々の基材に設けられた前記突条部が、前記嵌合部を嵌合した際に互いに接触し、各々の基材の前記一方の側端側を押し広げるようになっている嵌合具。 - 一対の帯状の基材のそれぞれに、互いに着脱自在に嵌合する嵌合部が前記基材の長手方向に沿って設けられ、かつ、各々の基材における一方の側端と前記嵌合部の間の対向面に、それぞれ突条部が前記基材の長手方向に沿って設けられ、
各々の基材に設けられた前記突条部の断面形状は、前記嵌合部側と反対側が基材に対して垂直に立ち上がり、かつ前記嵌合部側が、前記基材と連結している側が窄まるように傾斜した台形状であり、
各々の基材に設けられた前記突条部が、前記嵌合部を嵌合した際に互いに接触し、各々の基材の前記一方の側端側を押し広げるようになっている嵌合具。 - 内容物を収容する袋本体と、該袋本体の内面に取り付けられた請求項1〜3のいずれか一項に記載の嵌合具とを具備し、
前記嵌合具が、前記突条部が形成された側が前記袋本体の開口側となるように取り付けられている嵌合具付き袋体。
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