JP2012029823A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】第2変動表示ゲームを第1変動表示ゲームに優先して実行する機能を有する遊技機において、第2始動記憶の発生頻度を高めた状態における遊技の興趣を高める。
【解決手段】遊技機10の変動パターン設定手段100は、第2始動入賞領域37への遊技球の入賞に基づいて記憶される第2始動記憶の発生頻度を高めた特定遊技状態において、始動入賞記憶手段100に記憶されている始動記憶の記憶状態に基づき、第2変動表示ゲームの変動パターンを所定の変動表示時間の第1変動パターン又は所定の変動表示時間より短い短縮変動表示時間の第2変動パターンに設定可能とする。
【選択図】図20

Description

本発明は、始動入賞領域への遊技球の入賞に基づいて、識別図柄を変動表示させる変動表示ゲームを行い、当該変動表示ゲームの遊技結果が特別結果となった場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技状態を発生させる遊技機に関する。
従来、遊技球を使用した代表的な遊技機としてパチンコ遊技機がある。このパチンコ遊技機においては、遊技球が流下可能な遊技領域に設けられた始動口への遊技球の入賞を始動記憶として所定数を上限に記憶し、この始動記憶に基づいて識別図柄(記号、数字等)を変動表示する変動表示ゲームを行い、当該識別図柄が特別表示態様で停止表示された場合に大当り状態を発生させ、多くの賞球を払い出す等の利益を遊技者に与えるようにしている。
また、このようなパチンコ遊技機の中には、変動表示ゲームとして第1始動口への入賞を契機とする第1変動表示ゲームと、第2始動口への入賞を契機とする第2変動表示ゲームと、を実行可能で、且つ第1始動口への入賞による第1始動記憶と第2始動口への入賞による第2始動記憶とが共に記憶されている場合に、第2変動表示ゲームを第1変動表示ゲームに優先して実行する機能を有したものがある。
更に、この種のパチンコ遊技機には、第2始動口への入賞を通常時よりも容易にする(例えば、第2始動口付近に設けられ、遊技球を第2始動口へ誘導する開閉部材の開放時間を延長する)ことで第2始動記憶の発生頻度を高めた状態(第2始動記憶発生容易状態、普電サポート状態)を発生させるものがある。この第2始動記憶発生容易状態では、第2始動記憶が記憶された状態が長く続くので、第2変動表示ゲームを中心として遊技が進行することとなる(例えば、特許文献1参照)。
一般に、第2変動表示ゲームは、遊技者にとって有利な特別遊技状態を第1変動表示ゲームよりも高い確率で発生させるよう設定されているため、遊技者は、上記機能により有利な状態で遊技を楽しむことができる。
特開2009−189859号公報
しかしながら、従来の遊技機による第2始動記憶発生容易状態では、第2変動表示ゲームが実行されることは、遊技者にとって当り前のことのようになってしまっていた。すなわち、第2始動記憶発生容易状態で、第2変動表示ゲームが連続して行われるうちに、遊技者は、この連続状態が、第2変動表示ゲームを第1変動表示ゲームに優先して実行する上記機能によって起こっていること、上記機能の恩恵を受けていることを忘れがちとなり、単に第2変動表示ゲームを連続して行う状態であると考え、遊技を単調なものに感じてしまうことがあった。
本発明は上記の問題に鑑み、第2変動表示ゲームを第1変動表示ゲームに優先して実行する機能を有する遊技機において、第2始動記憶の発生頻度を高めた状態における遊技の興趣を高めることを課題とする。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、遊技球が流下可能な遊技領域と、前記遊技領域に遊技球が入賞可能に設けられた第1始動入賞領域と、前記遊技領域の前記第1始動入賞領域とは異なる位置に、遊技球が入賞不能な閉状態と、遊技球が入賞可能な開状態とに切り替え可能に設けられた第2始動入賞領域と、識別図柄を変動表示させる変動表示ゲームを表示可能な変動表示装置と、を備え、
前記変動表示ゲームの表示結果が特別結果となった場合に、遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、
前記変動表示ゲームとして、前記第1始動入賞領域への遊技球の入賞に基づく第1変動表示ゲームと、前記第2始動入賞領域への遊技球の入賞に基づく第2変動表示ゲームと、を実行する変動表示ゲーム実行手段と、
前記第1始動入賞領域へ遊技球が入賞したことに基づいて発生し前記第1変動表示ゲームの実行権利となる第1始動記憶と、前記第2始動入賞領域へ遊技球が入賞したことに基づいて発生し前記第2変動表示ゲームの実行権利となる第2始動記憶と、をそれぞれ所定上限数まで記憶する始動入賞記憶手段と、
前記第1変動表示ゲームの表示結果が前記特別結果となった場合に、前記特別遊技状態として、所定の遊技価値を付与する第1特別遊技状態と前記第1特別遊技状態よりも高い遊技価値を付与する第2特別遊技状態のいずれかを、それぞれ所定確率で発生させ、前記第2変動表示ゲームの表示結果が前記特別結果となった場合に、前記第1特別遊技状態と前記第2特別遊技状態のいずれかを、前記第1変動表示ゲームよりも前記第2特別遊技状態の発生確率が高くなるように発生させる特別遊技状態制御手段と、
前記特別遊技状態の終了後、前記第2始動記憶の発生頻度を通常の遊技状態よりも高めた特定遊技状態を発生させる特定遊技状態制御手段と、
を備え、
前記変動表示ゲーム実行手段は、
前記始動入賞記憶手段に前記第1始動記憶と前記第2始動記憶とが記憶されている場合に、前記第2変動表示ゲームを前記第1変動表示ゲームに優先して実行する優先実行手段と、
前記変動表示ゲームの変動パターンを複数格納する変動パターン格納手段と、
実行する変動表示ゲームの変動パターンを前記変動パターン格納手段から取得して設定する変動パターン設定手段と、
を備え、
前記変動パターン格納手段は、
所定の変動表示時間で前記変動表示ゲームを実行する第1変動パターンと、
前記所定の変動表示時間よりも短い短縮変動表示時間で前記変動表示ゲームを実行する第2変動パターンと、
を有し、
前記変動パターン設定手段は、前記特定遊技状態において、前記始動入賞記憶手段に記憶されている始動記憶の記憶状態に基づき、前記第2変動表示ゲームの変動パターンを前記第1変動パターン又は前記第2変動パターンに設定可能とすることを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、第1始動記憶、第2始動記憶またはそれら両方の記憶状態に基づき、第2変動表示ゲームの変動パターンが第1変動パターン、第2変動パターンの何れかに決定される。例えば、第2変動表示ゲームが実行される際、第1始動記憶及び第2始動記憶の記憶状態が所定の記憶状態のとき、当該第2変動表示ゲームが変動時間の短い第2変動パターンで実行可能に設定しておけば、特定遊技状態において始動記憶が所定の記憶状態となると、第2変動表示ゲームの実行時間が短くなって第2始動記憶を増やしにくくなり、第2変動表示ゲームの実行機会が減少する。第2変動表示ゲームは第1変動表示ゲームより高い確率で遊技者に遊技価値を付与するので、遊技者は、第1始動記憶及び第2始動記憶の記憶状態を、所定の記憶状態とならないよう意識して遊技を行うことになる。このため、第2始動記憶を増やすチャンスである特定遊技状態での遊技が単調なものとならず、遊技の興趣を高めることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、前記変動パターン設定手段は、前記始動入賞記憶手段に記憶される第2始動記憶の残数が所定数の場合に、実行する第2変動表示ゲームの変動パターンに、前記第2変動パターンを設定可能とすることを特徴としている。
請求項2に記載の発明によれば、第2始動記憶の残数に基づき、第2変動表示ゲーム変動パターンが第1変動パターン、第2変動パターンの何れかに決定される。例えば、第2変動表示ゲームが実行される際、第2始動記憶の残数が所定値以下のとき、当該第2変動表示ゲームが変動時間の短い第2変動パターンで実行可能に設定しておけば、第2始動記憶が少なくなると更に第2始動記憶の減少ペースが上がるので遊技者はより煽られることになる。このため、遊技者は、第2始動記憶が所定値以上の残数を維持するよう意識して遊技を行うことになる。このため、特定遊技状態での遊技が単調なものとならず、遊技の興趣を高めることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の遊技機において、前記第1変動パターン及び前記第2変動パターンは、対応する変動表示ゲームにおいてリーチ状態を発生させない変動パターンとし、
前記変動パターン格納手段は、
前記変動表示ゲームの表示結果が特別結果とならない場合に、リーチ状態を発生させて当該変動表示ゲームを実行する第3変動パターンを有し、
前記第1変動パターン及び前記第3変動パターンを含む第1変動パターン選択テーブルと、
前記第2変動パターン及び前記第3変動パターンを含む第2変動パターン選択テーブルと、
を備え、
前記変動パターン設定手段は、
前記特定遊技状態において、所定条件が成立せず、かつ前記第2始動記憶の残数が前記所定数のときには、当該第2変動表示ゲームの変動パターンを前記第1変動パターン選択テーブルに基づいて設定し、
前記特定遊技状態において、前記所定条件が成立せず、かつ前記第2始動記憶の残数が前記所定数より多いとき、又は、前記所定条件が成立したときには、当該第2変動表示ゲームの変動パターンを前記第2変動パターン選択テーブルに基づいて設定することを特徴としている。
請求項3に記載の発明によれば、所定条件非成立状態では、第2始動記憶の残数によって、短縮変動を行う第2変動パターンを含む第2変動パターン選択テーブルを選択するか否かが決定されるが、所定条件成立状態では、第2変動パターン選択テーブルが必ず選択され、常に早いペースで第2始動記憶が消化される。第2変動表示ゲームを実行し続けるためには、より多くの第2始動記憶を発生させる必要があるため、遊技者は、第2始動入賞領域へ遊技球を入賞させるよう意識して遊技を行うことになる。よって、第2始動記憶発生容易状態での遊技が単調なものとならず、遊技の興趣を高めることができる。
加えて、所定条件成立状態では、第2始動記憶を記憶し続けることが困難になることから、遊技者は、第1変動表示ゲームがある程度実行されることを前提として遊技を行うようになる。このため、実行されることが当り前となっていた第2変動表示ゲームの価値が認識され、第2変動表示ゲーム実行時の遊技の興趣を高めることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の遊技機において、前記変動パターン設定手段は、前記特定遊技状態において、前記所定条件が成立し、かつ前記第1変動表示ゲームが実行される場合には、当該第1変動表示ゲームの変動パターンを前記第2変動パターン選択テーブルに基づいて設定することを特徴としている。
請求項4に記載の発明によれば、第1変動表示ゲームにおいても第2変動パターン選択テーブルに基づいて変動パターンが設定されるので、請求項4に記載の発明が有する効果をより一層高めることができるとともに、極めてスピード感のある遊技を実現することができ、遊技の興趣を高めることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の遊技機において、前記変動パターン格納手段は、前記変動表示ゲームが前記特別結果となる場合に、リーチ状態を発生させずに当該変動表示ゲームを実行し、当該特別結果を導出する第4変動パターンを有し、
前記変動パターン設定手段は、前記特定遊技状態において、前記始動入賞記憶手段に記憶される前記第2始動記憶の残数に基づき、前記第4変動パターンの選択確率を変化させることを特徴としている。
請求項5に記載の発明によれば、リーチ状態を経ずに特別結果が表示されるいわゆる突発当りの発生確率も第2始動記憶の残数に基づき決定される。例えば、第2変動表示ゲームが実行される際、第2始動記憶の残数が所定値以下のとき、当該第2変動表示ゲームにおける突発当りの発生確率が、所定値を上回るときよりも高くなるように設定しておけば、遊技者は、短縮変動に加え、突発当りの演出によっても煽られることとなり、遊技のスピード感がさらに向上する。そして、遊技者は、第2始動記憶が所定値を上回る残数を維持するよう更に意識して遊技を行うことになる。このため、特定遊技状態での遊技が単調なものとならず、遊技の興趣を高めることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の遊技機において、前記識別図柄とは異なる補助図柄を前記変動表示装置に表示させる補助表示制御手段と、
前記特定遊技状態において、前記第1変動表示ゲームが実行された回数を計数する計数手段と、
を備え、
前記補助表示制御手段は、前記計数手段によって計数される前記第1変動表示ゲームの実行回数に基づき、前記補助図柄の表示態様を制御することを特徴としている。
請求項6に記載の発明によれば、第2始動記憶発生容易状態における第1変動表示ゲームの実行回数に応じて補助図柄の表示態様が変化する。たとえば、第1変動表示ゲームの累積実行回数が所定数に達したときに、補助図柄の表示態様を変化させることによってその後行われる第2特図変動表示ゲームの信頼度を高める演出等を行うことができる。このため、遊技者は、第2変動表示ゲームより軽視されがちな第1変動表示ゲームに対して意識するようになり、遊技の興趣を高めることができる。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の遊技機において、前記所定条件は、前記特定遊技状態を発生させる契機となった前記特別結果が、特定の特別結果であった場合に成立することを特徴としている。
請求項7に記載の発明によれば、特定の特別結果が導出された後の特定遊技状態で、所定条件が成立するため、特別結果の種類が変動パターン選択テーブルの決定に関わることになり、遊技の興趣を高めることができる。
請求項8に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、前記変動パターン設定手段は、前記始動入賞記憶手段に記憶される始動記憶の残数が所定数の場合に、実行する第2変動表示ゲームの変動パターンに、前記第2変動パターンを設定可能とすることを特徴としている。
請求項8に記載の発明によれば、第1始動記憶、第2始動記憶またはそれら両方の残数に基づき、第2変動表示ゲーム変動パターンが第1変動パターン、第2変動パターンの何れかに決定される。例えば、第2変動表示ゲームが実行される際、第1始動記憶及び第2始動記憶の残数がそれぞれ所定値以下のとき、当該第2変動表示ゲームが変動時間の短い第2変動パターンで実行可能に設定しておけば、特定遊技状態において始動記憶数が所定数となると、第2変動表示ゲームの実行時間が短くなって第2始動記憶を増やしにくくなり、第2変動表示ゲームの実行機会が減少する。このため、遊技者は、第1始動記憶及び第2始動記憶が所定値を上回る残数を維持するよう意識して遊技を行うことになる。このため、特定遊技状態での遊技が単調なものとならず、遊技の興趣を高めることができる。
本発明によれば、第2変動表示ゲームを第1変動表示ゲームに優先して実行する機能を有する遊技機において、第2始動記憶の発生頻度を高めた状態における遊技の興趣を高めることができる、という効果を奏する。
本発明の第1実施形態に係る遊技機を正面側から見た斜視図である。 同実施形態の遊技機における遊技盤の構成例を示す正面図である。 同実施形態の遊技機の裏面に設けられる制御システム及び遊技制御装置の構成例を示すブロック図である。 図3の制御システムにおける演出制御装置の構成例を示すブロック図である。 同実施形態の遊技機において発生可能な特別遊技状態(大当り)の種類について説明する図である。 同実施形態の遊技制御装置によって実行される遊技制御のうちメイン処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図6のメイン処理の続きを示すフローチャートである。 同実施形態の遊技制御装置によって実行される遊技制御のうちタイマ割込み処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図8のタイマ割込み処理中に実行される特図ゲーム処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図9の特図ゲーム処理中に実行される始動口スイッチ監視処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図10の始動口スイッチ監視処理中に実行される特図始動口スイッチ共通処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図11の特図始動口スイッチ共通処理中に実行される特図保留情報判定処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図9の特図ゲーム処理中に実行される特図普段処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 (a)は図13の特図普段処理中に実行される特図1変動開始処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートであり、(b)は図13の特図普段処理中に実行される特図2変動開始処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図12の特図保留情報判定処理中、図14(a)の特図1変動開始処理中又は図14(b)の特図2変動開始処理中に実行される特図情報設定処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図12の特図保留情報判定処理中、図14(a)の特図1変動開始処理中又は図14(b)の特図2変動開始処理中に実行される後半変動パターン設定処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図16の後半変動パターン設定処理で用いられる変動グループ選択テーブルについて説明する図である。 図12の特図保留情報判定処理中、図14(a)の特図1変動開始処理中又は図14(b)の特図2変動開始処理中に実行される変動パターン設定処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図9の特図ゲーム処理中に実行される大当り終了処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 (a)は図19の大当り終了処理中に実行される大当り終了設定処理1の具体的な手順の一例を示すフローチャートであり、(b)は図19の大当り終了処理中に実行される大当り終了設定処理2の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 同実施形態の遊技機と従来の遊技機との動作の違いについて説明するタイムチャートである。 同実施形態の演出制御装置によって実行される演出制御のうち1stメイン処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 同実施形態の演出制御装置によって実行される演出制御のうちコマンド受信割り込み処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 同実施形態の演出制御装置によって実行される演出制御のうち2ndメイン処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図24の2ndメイン処理中に実行される通常ゲーム処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである 同実施形態の演出制御装置によって実行される遊技制御のうちVブランク割込み処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図22の1stメイン処理のシーン制御処理中に実行されるゲーム進行報知処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 同実施形態の表示装置にて表示される飾り特図変動表示ゲームの演出の流れについて説明する図である。 同実施形態の変形例1におけるシーン制御処理中に実行されるゲーム進行報知処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 同変形例の表示装置にて表示される飾り特図変動表示ゲームの演出の流れについて説明する図である。 同実施形態の変形例2における特図情報設定処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 (a)は本発明の第2実施形態の遊技機において発生可能な特別遊技状態(大当り)の種類について説明する図、(b)は大当り図柄と飾り大当り図柄との対応関係について説明する図、(c)は特殊テーブルの種類について説明する図である。 図22の1stメイン処理のシーン制御処理中に実行されるゲーム進行報知処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態の後半変動パターン設定処理で用いられる変動グループ選択テーブルについて説明する図である。 同実施形態の1stメイン処理のシーン制御処理中に実行されるゲーム進行報知処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 同実施形態の表示装置にて表示される飾り特図変動表示ゲームの演出の流れについて説明する図である。 (a)〜(c)は同実施形態の変形例の表示装置にて表示される飾り特図変動表示ゲームの演出の流れについて説明する図であり、(d)は演出の流れについて説明するタイムチャートである。
<第1実施形態>
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の第1実施形態の遊技機10を正面側から見た斜視図である。
本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、該前面枠12は本体枠(外枠)11にヒンジ13を介して開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(内枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15が取り付けられている。
また、ガラス枠15の上部には、内部にランプ及びモータを内蔵した照明装置(ムービングライト)16や払出異常報知用のランプ(LED)17が設けられている。また、ガラス枠15の左右には内部にランプ等を内蔵し装飾や演出のための発光をする枠装飾装置18や、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21、遊技機10の裏面側に設けられている球払出装置から払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿23及び打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるための操作スイッチを内蔵した演出ボタン25が設けられている。さらに、前面枠12下部右側には、前面枠12を開放したり施錠したりするための鍵26が設けられている。
この実施形態の遊技機10においては、遊技者が上記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が、上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32(図2参照)に向かって発射する。また、遊技者が演出ボタン25を操作することによって、表示装置41(図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行わせることができる。さらに、上皿21上方のガラス枠15の前面には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。
〔遊技盤〕
次に、図2を用いて遊技盤30の一例について説明する。図2は、本実施形態の遊技盤30の正面図である。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成されている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33及びガイドレール31に囲繞されて遊技球が流下可能に構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示装置41を備えたセンターケース40が配置されている。表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられている。即ち、センターケース40は表示装置41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示領域よりも前方へ突出するように形成されている。
表示装置41は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが行われる。また、表示画面には遊技の進行に基づく演出のための画像(例えば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
遊技領域32のセンターケース40の左側には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。センターケース40の左下側には、三つの一般入賞口35が配置され、センターケース40の右下側には、一つの一般入賞口35が配置されている。
これら一般入賞口35、…には、各一般入賞口35に入った遊技球を検出するための一般入賞口スイッチ35a〜35n(図3参照)が配設されている。
また、遊技領域32のセンターケース40の下方には、遊技球が流入可能な始動入賞口36が設けられ、その直下には上部に逆「ハ」の字状に開いて遊技球が流入し易い状態に変換する一対の可動部材37b、37bを備えるとともに、内部に遊技球が流入可能な第2始動入賞口を有する普通変動入賞装置(普電)37が配設されている。
普通変動入賞装置37の一対の可動部材(開閉部材)37b,37bは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいた閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。ただし、普通変動入賞装置37の上方には、始動入賞口36が設けられているので、閉じた状態では遊技球が入賞できないようになっている。
そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図3参照)によって、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置37に遊技球が流入可能な開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。
さらに、普通変動入賞装置37の下方には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口)38が配設されている。
特別変動入賞装置38は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。
即ち、特別変動入賞装置38は、例えば、駆動装置としての大入賞口ソレノイド38b(図3参照)により駆動される開閉扉38cによって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。
なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としてのカウントスイッチ38a(図3参照)が配設されている。
特別変動入賞装置38の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口39が設けられている。
また、遊技領域32の外側(例えば、遊技盤30の下側部)には、特図変動表示ゲームをなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲーム及び普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームを一箇所で実行する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、図2に示すように、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された第1特図変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部(特図1表示器)51及び第2特図変動表示ゲーム用の第2特図変動表示部(特図2表示器)52を備える。また、一括表示装置50は、図示を省略するが、普図変動表示ゲーム用の変動表示部(普図表示器)と、同じくLEDランプで構成された各変動表示ゲームの始動記憶数報知用の記憶表示部を備える。また、一括表示装置50には、大当りが発生すると点灯して大当り発生を報知する第1遊技状態表示部(第1遊技状態表示器)、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示部(第2遊技状態表示器)、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっているエラーを表示するエラー表示部、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置38の開閉回数)を表示するラウンド表示部が設けられている。
特図1表示器51における第1特図変動表示ゲームと特図2表示器52における第2特図変動表示ゲームは、例えば変動表示ゲームの実行中、即ち、表示装置41において飾り特図変動表示ゲームを行っている間は、中央のセグメントを点滅駆動させて変動中であることを表示する。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、はずれの結果態様として例えば中央のセグメントを点灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときは、当りの結果態様(特別結果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(例えば「3」や「7」の数字)を点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
普図表示器は、変動中はランプを点滅させて変動中であることを表示する。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、例えばランプを消灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときはランプを点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
特図1保留表示器は、特図1表示器51(第1特図変動表示ゲーム)の変動開始条件となる始動入賞口36への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を表示する。具体的には、保留数が「0」のときは4つのランプを全て消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプ1のみを点灯状態にする。また、保留数が「2」のときはランプ1と2を点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプ1と2と3を点灯状態にし、保留数が「4」のときは4つのランプ1〜4をすべて点灯状態にする。
特図2保留表示器は、特図2表示器52(第2特図変動表示ゲーム)の変動開始条件となる第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)の始動記憶数(=保留数)を、特図1保留表示器と同様にして表示する。
普図保留表示器は、普図表示器の変動開始条件となる普図始動ゲート34の始動記憶数(=保留数)を表示する。例えば保留数が「0」のときはランプ1と2を消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプ1のみを点灯状態にする。また、保留数が「2」のときはランプ1と2を点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプ1を点滅、ランプ2を点灯状態にし、保留数が「4」のときはランプ1と2を点滅状態にする。
第1遊技状態表示器は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、大当りが発生している場合にはランプを点灯状態にする。
第2遊技状態表示器は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、時短状態が発生している場合にはランプを点灯状態にする。
エラー表示器は、例えば遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が低確率状態の場合にはランプを消灯状態にし、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態の場合にはランプを点灯状態にする。
ラウンド表示部は、例えば、通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、大当りが発生した場合にはその大当りのラウンド数に対応するランプ(2ラウンドor15ラウンド)を点灯状態にする。なお、ラウンド表示部は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
本実施形態の遊技機10では、図示しない発射装置から遊技領域32に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口39へ流入し遊技領域32から排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、払出制御装置200によって制御される払出ユニットから、前面枠12の上皿21又は下皿23に排出される。
一方、普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するための非接触型のスイッチなどからなるゲートスイッチ34a(図3参照)が設けられており、遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイッチ34aにより検出されて普図変動表示ゲームが行われる。
また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数未満でならば、普図始動記憶数が加算(+1)されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の記憶表示部に表示される。
また、普図始動記憶には、普図変動表示ゲームの当りはずれを決定するための当り判定用乱数値が記憶されるようになっていて、この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(特定結果)が導出されることとなる。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられた変動表示部(普図表示器)で実行されるようになっている。普図表示器は、普通識別情報(普図、普通図柄)として点灯状態の場合に当りを示し、消灯状態の場合にはずれを示すLEDから構成され、このLEDを点滅表示することで普通識別情報の変動表示を行い、所定の変動表示時間の経過後、LEDを点灯又は消灯することで結果を表示するようになっている。
なお、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うように構成しても良い。この普図変動表示ゲームの停止表示が特定結果となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置37の一対の可動部材37bが所定時間(例えば、0.3秒間)開放される開状態となる。これにより、普通変動入賞装置37の内部の第2始動入賞口へ遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームが実行される回数が多くなる。
普図始動ゲート34への通過検出時に抽出した普図乱数値が当り値であるときには、普図表示器に表示される普通図柄が当り状態で停止し、当り状態となる。このとき、普通変動入賞装置37は、内蔵されている普電ソレノイド37c(図3参照)が駆動されることにより、可動部材37bが所定の時間(例えば、0.3秒間)だけ開放する状態に変換され、遊技球の入賞が許容される。
始動入賞口36への入賞球及び普通変動入賞装置37への入賞球は、それぞれは内部に設けられた始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aによって検出される。始動入賞口36へ入賞した遊技球は第1特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、4個を限度に記憶されるとともに、普通変動入賞装置37へ入賞した遊技球は第2特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、4個を限度に記憶される。また、この始動入賞球の検出時にそれぞれ大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出され、抽出された乱数値は、遊技制御装置100(図3参照)内の特図記憶領域(RAMの一部)に特図始動記憶(第1始動記憶、第2始動記憶)として各々所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特図始動記憶の記憶数(第1始動記憶数、第2始動記憶数)は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の記憶表示部に表示される。
また、特図始動記憶の記憶数は、センターケース40の表示装置41においても表示される。具体的には、表示装置41の表示領域左下部が第1始動記憶表示領域41a、右下部が第2始動記憶表示領域41bとなっている。一括表示装置50の特図1保留表示器で点灯しているランプの個数(第1始動記憶数)と同数の図柄(例えば○)が、図28(a)に示すように、第1始動記憶表示領域41aに表示され、特図2保留表示器で点灯しているランプの個数(第2始動記憶数)と同数の図柄が、第2始動記憶表示領域41bに表示される。
なお、第1始動記憶を示す図柄と第2始動記憶を示す図柄を同時に表示せず、どちらか一方を必要に応じて切替表示しても良い。
遊技制御装置100は、始動入賞口36若しくは普通変動入賞装置37への入賞、又はそれらの始動記憶に基づいて、特図表示器(変動表示装置)51又は52で第1又は第2特図変動表示ゲームを行う。
第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームは、複数の特別図柄(特図、識別情報)を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置41にて各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
そして、特図変動表示ゲームの結果として、特図1表示器51若しくは特図2表示器52の表示態様が特別結果態様となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。また、これに対応して表示装置41の表示態様も特別結果態様となる。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、例えば前述した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)が左(第1特別図柄)、右(第2特別図柄)、中(第3特別図柄)の順に変動表示を開始して、所定時間後に変動している図柄を順次停止させて、特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置41では、特図始動記憶数に対応する飾り特別図柄による変動表示ゲームを行うとともに、興趣向上のためにキャラクタの出現など多様な演出表示が行われる。また、特図変動表示ゲームの実行中、表示装置41には、現在の遊技状態等を報知する補助表示(詳細後述)が表示される。
なお、特図1表示器51、特図2表示器52は、別々の表示器でも良いし同一の表示器でも良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように各特図変動表示ゲームが表示される。また、表示装置41も、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームで別々の表示装置や別々の表示領域を使用するとしても良いし、同一の表示装置や表示領域を使用するとしても良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように飾り特図変動表示ゲームが表示される。また、遊技機10に特図1表示器51、特図2表示器52を備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。
また、第2特図変動表示ゲームは、第1特図変動表示ゲームに優先して実行されるようになっている。即ち、第1始動記憶と第2始動記憶とが共に記憶されている場合であって、特図変動表示ゲームの実行が可能となった場合は、第2特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
また、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態で、且つ、始動記憶数が0の状態で、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って第1始動記憶(第2始動記憶)が記憶されて、第1始動記憶数(第2始動記憶数)が1加算されるととともに、直ちに第1始動記憶(第2始動記憶)に基づいて、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始され、この際に第1始動記憶数(第2始動記憶数)が1減算される。
一方、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が直ちに開始できない状態、例えば、既に第1若しくは第2特図変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、第1始動記憶数(第2始動記憶数)が上限数未満ならば、第1始動記憶数(第2始動記憶数)が1加算されて第1始動記憶(第2始動記憶)が1つ記憶されることになる。そして、第1始動記憶数(第2始動記憶数)が1以上となった状態で、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態(前回の特図変動表示ゲームの終了若しくは特別遊技状態の終了)となると、第1始動記憶数(第2始動記憶数)が1減算されるとともに、記憶された第1始動記憶(第2始動記憶)に基づいて第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始される。
なお、以下の説明において、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。また、第1始動記憶と第2始動記憶、第1始動記憶数と第2始動記憶数を区別しない場合もそれぞれ始動記憶、始動記憶数と称する。
一括表示装置50や表示装置41において、始動記憶を示すランプや図柄は、対応する特図変動表示ゲームが開始されると同時に消えるようになっている。すなわち、図中(例えば図27等)に示されている始動記憶を示す図柄の個数は、現在実行中の特図変動表示ゲームの終了後に、あと何回特図変動表示ゲームが行われるのかを示しており、実行中のものは含まないようになっている。例えば、図27(a)に示す状態では、実行中の第2特図変動表示ゲームの終了後、第1特図変動表示ゲームが4回、第2特図変動表示ゲームが3回行われることを示しており、第1始動記憶数は4、第2始動記憶数は3である。また、図27(b)に示す状態では、実行中の第2特図変動表示ゲームの終了後、第1特図変動表示ゲームが4回行われ、第2特図変動表示ゲームは行われないことを示しており、第1始動記憶数は4、第2始動記憶数は0である。
なお、ランプや図柄を消すタイミングは、その次に行われる特図変動表示ゲームが開始されるまでの間で変更してもよく、変動表示の途中や、変動表示の終了と同時でもよい。
なお、特に限定されるわけではないが、上記始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。遊技機10のガラス枠15等に設けられた前枠開放検出スイッチ63や前面枠(遊技枠)12等に設けられた遊技枠開放検出スイッチ64には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
〔制御システム〕
図3は、本実施形態のパチンコ遊技機10の制御システムのブロック図である。
遊技機10は遊技制御装置100を備えている。遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110、入力ポートを有する入力部120、出力ポートやドライバなどを有する出力部130、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
上記CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン111と、入力部120内の近接スイッチ用のインタフェースチップ(近接I/F)121からの信号(始動入賞検出信号)を論理反転して遊技用マイコン111に入力させるインバータなどからなる反転回路112と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路や初期化スイッチを有し遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
この実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、即ち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、実施例のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
上記バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
初期化スイッチ信号は初期化スイッチがオン状態にされたときに生成される信号で、遊技用マイコン111内のRAM111C及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111B及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111B又はRAM111Cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターンを決定するための変動パターンテーブルを記憶している。
変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が15R当りや2R当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、後半変動パターンテーブル(変動グループ選択テーブル)、前半変動パターンテーブルが含まれている。
また、リーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置41における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしても良い。そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(信頼度が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ、スペシャル1リーチ、スペシャル2リーチ、プレミアリーチ等が設定されている。なお、信頼度は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<プレミアリーチの順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。即ち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成したりして出力して遊技機10全体の制御を行う。
また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄用乱数、普図変動表示ゲームの当り判定用乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111Aは、後述する特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)や特図普段処理(ステップA9)にて、ROM111Bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当り或いははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態或いは高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装置37の動作状態(通常動作状態或いは時短動作状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。
ここで、CPU111Aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111Bに記憶された複数の変動パターンテーブルのうち、何れか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け情報取得手段をなす。
払出制御装置200は、図示しないが、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン111の入力部120には、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられている。近接I/F121は、入力の範囲が7V−11Vとされることで、近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、スイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F121の出力はすべて第2入力ポート122へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれるとともに、主基板100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へ供給されるようになっている。また、近接I/F121の出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aの検出信号は、第2入力ポート122の他、反転回路112を介して遊技用マイコン111へ入力されるように構成されている。反転回路112を設けているのは、遊技用マイコン111の信号入力端子が、マイクロスイッチなどからの信号が入力されることを想定し、かつ負論理、即ち、ロウレベル(0V)を有効レベルとして検知するように設計されているためである。
従って、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aとしてマイクロスイッチを使用する場合には、反転回路112を設けずに直接遊技用マイコン111へ検出信号を入力させるように構成することができる。つまり、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aからの負論理の信号を直接遊技用マイコン111へ入力させたい場合には、近接スイッチを使用することはできない。上記のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
また、入力部120には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサスイッチ61及び振動センサスイッチ62からの信号及び上記近接I/F121により変換された始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aからの信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第2入力ポート122が設けられている。第2入力ポート122が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート122に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE1をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。後述の他のポートも同様である。
さらに、入力部120には、遊技機10のガラス枠15等に設けられた前枠開放検出スイッチ63及び前面枠(遊技枠)12等に設けられた遊技枠開放検出スイッチ64からの信号及び払出制御装置200からの払出異常を示すステータス信号や払出し前の遊技球の不足を示すシュート球切れスイッチ信号、オーバーフローを示すオーバーフロースイッチ信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート123が設けられている。オーバーフロースイッチ信号は、下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号である。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットトリガ回路124が設けられており、シュミットトリガ回路124はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの信号のうち停電監視信号と初期化スイッチ信号は、一旦第1入力ポート123に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットトリガ回路124によりノイズ除去されたリセット信号RSTは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RSTは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RSTを中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RSTは入力部120の各入力ポート122,123には供給されない。リセット信号RSTが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RSTが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130は、データバス140に接続され払出制御装置200へ出力する4ビットのデータ信号とデータの有効/無効を示す制御信号(データストローブ信号)及び演出制御装置300へ出力するデータストローブ信号SSTBを生成する第1出力ポート131と、演出制御装置300へ出力する8ビットのデータ信号を生成する第2出力ポート132とを備える。遊技制御装置100から払出制御装置200及び演出制御装置300へは、パラレル通信でデータが送信される。また、出力部130には、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにするため、即ち、片方向通信を担保するために第1出力ポート131からの上記データストローブ信号SSTB及び第2出力ポート132からの8ビットのデータ信号を出力する単方向のバッファ133が設けられている。なお、第1出力ポート131から払出制御装置200へ出力する信号に対してもバッファを設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを、中継基板70を介して出力するバッファ134が実装可能に構成されている。このバッファ134は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、上記近接I/F121から出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ134を通さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサスイッチ61や振動センサスイッチ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ134、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板70には、上記バッファ134から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され特別変動入賞装置38を開成させるソレノイド(大入賞口ソレノイド)38bや普通変動入賞装置37の可動部材37bを開成させるソレノイド(普電ソレノイド)37cの開閉データと、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子71へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子71から出力された遊技機10に関する情報は、例えば遊技店に設置された情報収集端末や遊技場内部管理装置(図示省略)に供給される。
さらに、出力部130には、第3出力ポート135から出力される大入賞口ソレノイド38bの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号や普電ソレノイド37cの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子71へ出力する第4ドライバ138dが設けられている。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第3ドライバ138cには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第2ドライバ138bは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。12Vを出力する第3ドライバ138cによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第2ドライバ138bによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子71へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ134や第3出力ポート135、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、即ち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送受信を行なえるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行なわれるため、入力ポート122,123のようなポートは設けられていない。
〔演出制御装置〕
次に、図4を用いて、演出制御装置300の構成について説明する。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(1stCPU)311と、該1stCPU311の制御下でもっぱら映像制御を行う映像制御用マイコン(2ndCPU)312と、該2ndCPU312からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)313と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
上記主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312には、各CPUが実行するプログラムを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、322がそれぞれ接続され、VDP313にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM323が接続され、音源LSI314には音声データが記憶された音声ROM324が接続されている。主制御用マイコン(1stCPU)311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定して映像制御用マイコン312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312の作業領域を提供するRAMは、それぞれのチップ内部に設けられている。なお、作業領域を提供するRAMはチップの外部に設けるようにしてもよい。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312との間、主制御用マイコン(1stCPU)311と音源LSI314との間は、それぞれシリアル方式でデータの送受信が行なわれ、映像制御用マイコン(2ndCPU)312との間、主制御用マイコン(1stCPU)311とVDP313との間は、パラレル方式でデータの送受信が行なわれるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。VDP313には、画像ROM323から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)313aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ313b、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313cなどが設けられている。
VDP313から主制御用マイコン311へは表示装置41の映像と前面枠12や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるために垂直同期信号VSYNCが入力される。さらに、VDP313から映像制御用マイコン312へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜n及び映像制御用マイコン312からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITが入力される。また、映像制御用マイコン312から主制御用マイコン311へは、映像制御用マイコン312が正常に動作していることを知らせるとともにコマンドの送信タイミングを与える同期信号SYNCが入力される。主制御用マイコン311と音源LSI314との間は、ハンドシェイク方式でコマンドやデータの送受信を行うために、呼び掛け(コール)信号CTSと応答(レスポンス)信号RTSが交換される。
なお、映像制御用マイコン(2ndCPU)312には、主制御用マイコン(1stCPU)311よりも高速なつまり高価なCPUが使用されている。主制御用マイコン(1stCPU)311とは別に映像制御用マイコン(2ndCPU)312を設けて処理を分担させることによって、主制御用マイコン(1stCPU)311のみでは実現困難な大画面で動きの速い映像を表示装置41に表示させることが可能となるとともに、映像制御用マイコン(2ndCPU)312と同等な処理能力を有するCPUを2個使用する場合に比べてコストの上昇を抑制することができる。また、CPUを2つ設けることによって、2つのCPUの制御プログラムを別々に並行して開発することが可能となり、これによって新機種の開発期間を短縮することができる。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された変動開始コマンド、客待ちデモコマンド、ファンファーレコマンド、確率情報コマンド、及びエラー指定コマンド等を、演出制御指令信号として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン(1stCPU)311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置42を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、前面枠12に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(例えば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置(例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める電動役物等)44を駆動制御する盤演出モータ/SOL制御回路334、前面枠12に設けられているモータ(例えば前記ムービングライト16を動作させるモータ等)45を駆動制御する枠演出モータ制御回路335が設けられている。なお、ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332〜335は、アドレス/データバス304を介して主制御用マイコン(1stCPU)311と接続されている。
さらに、演出制御装置300には、前面枠12に設けられた演出ボタン25に内蔵されているスイッチ25aや上記盤演出装置44内のモータの初期位置を検出する演出モータスイッチのオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン(1stCPU)311へ検出信号を入力するスイッチ入力回路336、前面枠12に設けられた上スピーカ19aを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337a、前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するアンプ回路337bが設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41を駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、LEDやスピーカ19a,19bを駆動するためのDC18Vやこれらの直流電圧の基準としたり電源モニタランプを点灯させるのに使用するNDC24Vの電圧を生成するように構成されている。さらに、主制御用マイコン(1stCPU)311や映像制御用マイコン(2ndCPU)312として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号RSTは、主制御用マイコン311、映像制御用マイコン312、VDP313、音源LSI314、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路332〜335、スピーカ19a,19bを駆動するアンプ回路337a、337bに供給され、これらをリセット状態にする。また、この実施例においては、映像制御用マイコン312の有する汎用のポートを利用して、VDP313に対するリセット信号を生成して供給する機能を有するように構成されている。これにより、映像制御用マイコン312とVDP313の動作の連携性を向上させることができる。
〔遊技制御〕
次に、これらの制御回路において行われる遊技制御について説明する。
遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。そして、普図表示器に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器に特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37b、37bを所定時間(例えば、0.3秒間)上述のように開放する制御を行う。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の入力に基づき第1始動記憶を記憶し、この第1始動記憶に基づき、第1特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第1特図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。
また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力に基づき第2始動記憶を記憶し、この第2始動記憶に基づき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。
ここで、遊技制御装置100は、第1始動入賞領域(始動入賞口36)へ遊技球が入賞したことに基づいて発生し第1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)の実行権利となる第1始動記憶と、第2始動入賞領域(普通変動入賞装置37)へ遊技球が入賞したことに基づいて発生し第2変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)の実行権利となる第2始動記憶と、をそれぞれ所定上限数まで記憶する始動入賞記憶手段をなす。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、上記の第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出力する。そして、特図1表示器51や特図2表示器52に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。
ここで、遊技制御装置100は、変動表示ゲームとして、第1始動入賞領域(始動入賞口36)への遊技球の入賞に基づく第1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)と、第2始動入賞領域(普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づく第2変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)と、を実行する変動表示ゲーム実行手段をなす。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる処理を行う。
特別遊技状態を発生させる処理においては、CPU111Aは、例えば、大入賞口ソレノイド38bにより特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。
そして、大入賞口に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定時間(例えば、25秒又は1秒)が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数(例えば、15回又は2回)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。
また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として確変状態を発生可能となっている。この確変状態は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態(高確率状態)である。また、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき確変状態となっても、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの両方が確変状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態を発生可能となっている。
この時短状態においては、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37を時短動作状態(入賞容易状態、普電サポート状態)とする制御を行う。具体的には、時短状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間が第1の変動表示時間よりも短い第2の変動表示時間となるように制御され(例えば、10秒が1秒)、これにより、単位時間当りの普通変動入賞装置37の開放回数が実質的に多くなるように制御される。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、その開放時間が通常状態の第1開放時間よりも長い第2開放時間となるように制御される(例えば、0.3秒が1.7秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数が1回の第1開放回数ではなく、2回以上の複数回(例えば、3回)の第2開放回数に設定される。
なお、普図変動表示ゲームの実行時間を第2の変動表示時間(例えば、1秒)とする制御と、普通変動入賞装置37の開放態様を開放時間が第2開放時間(例えば、1.7秒)とし、且つ、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対する開放回数が第2開放回数(例えば、3回)とする制御は、何れか一方のみを行っても良いし、両方を行っても良い。また、時短動作状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率が通常動作状態より高くなるように制御してもよい。
これにより、普通変動入賞装置37に遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームの始動が容易となる。
ここで、遊技制御装置100は、特別遊技状態の終了後、第2始動記憶の発生頻度を通常の遊技状態よりも高めた特定遊技状態(時短状態)を発生させる特定遊技状態制御手段をなす。
なお、確変状態と普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37の時短動作状態は、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし、一方のみを発生させることも可能である。
ところで、前述した特別遊技状態(大当り)には、それぞれ複数のパターンが用意されている。各特別遊技状態は、それぞれ所定の識別図柄(大当り図柄)に対応付けられており、特図1表示器51又は特図2表示器52にて何れかの大当り図柄が停止表示される(特別結果となる)ことにより、対応する特別遊技状態が発生するようになっている。
具体的には、図5に示すように、複数の識別図柄のうち「1」〜「4」の4つが大当り図柄に設定されており、「1」は5R確変大当りに、「2」は10R確変大当りに、「3」は15R確変大当りに、「4」は15R通常大当りにそれぞれ対応付けられている。
5R確変大当りAは、大入賞口を開放する回数(ラウンド数)が5回で、当該大当り終了後、高確率状態になる(確変状態が発生する)とともに、特図変動表示ゲームが50回実行されるまで時短状態となる大当りである。10R確変大当りAは、ラウンド数が10回で、当該大当り終了後、高確率状態になるとともに、特図変動表示ゲームが100回実行されるまで時短状態となる大当りである。15R確変大当りAは、ラウンド数が15回で、当該大当り終了後、高確率状態になるとともに、次の大当りが発生するまで時短状態となる大当りである。15R通常大当りAは、ラウンド数が15回で、当該大当り終了後、通常確率(低確率)状態になるとともに、特図変動表示ゲームが100回実行されるまで時短状態となる大当りである。
ここで、5R確変大当り、10R確変大当り、15R通常大当りは、所定の遊技価値を付与する第1特別遊技状態であり、15R確変大当りは、第1特別遊技状態よりも高い遊技価値を付与する第2特別遊技状態である。
また、図5に示すように、第2特図変動表示ゲームは、第1特図変動表示ゲームよりも、遊技者にとって有利なラウンド数の多い大当り状態を発生させ易くなっている。具体的には、第1特図変動表示ゲームでは、抽選結果が大当りとなった場合に、各大当りがそれぞれ25%の割合で選択されるようになっている。すなわち、どの大当りも等しい確率で発生するようになっている。
一方、第2特図変動表示ゲームでは、抽選結果が大当りとなった場合に、5R確変大当り及び10R確変大当りが0%、15R確変大当りが75%、15R通常大当りが25%の割合で選択されるようになっている。すなわち、第2特図変動表示ゲームでは、5R確変大当り、10R確変大当りが発生しない代わりに、15R確変大当りが第1特図変動表示ゲームよりも高い確率で発生するようになっている。
なお、この割合は図5に示した値に限られるものではなく、第1特図変動表示ゲームにおいては大当りの種類毎に割合を変化させてもいいし、第2特図変動表示ゲームにおいては15R確変大当りの割合を低下させて、その分5R確変大当り、10R確変大当りを発生させるようにしてもいい。また、一つの大当りに一つの大当り図柄を対応させたが、大当り図柄となる識別図柄を増やし、一つの大当りに複数の大当り図柄を対応させるようにしてもよい。
ところで、遊技用マイコン111のROM111Bには、複数の変動グループ選択テーブル(詳細後述)が格納されている。各変動グループ選択テーブルは、特図変動表示ゲームの変動パターンを複数有している。特図変動表示ゲームが実行される際には、複数の変動グループ選択テーブルの中から何れかのテーブルが設定され、設定された変動グループ選択テーブルの中から変動パターンが選択され、選択された変動パターンに基づいて特図変動表示ゲームが実行される。
特に、上記4つの大当りのうち5R確変大当りに当選し、当該大当りが終了した後の確変状態においては、特殊変動グループ選択テーブル(特殊テーブル:詳細後述)が設定されるようになっている。つまり、5R確変大当りに当選することは、特殊テーブル設定のための所定の条件であり、5R確変大当りは、この所定の条件を成立させるための特定の特別結果である。
ここで、遊技制御装置100は、第1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)においては、特別遊技状態(大当たり)として、所定の遊技価値を付与する第1特別遊技状態(5R確変大当り、10R確変大当り、15R通常大当り)と、第1特別遊技状態よりも高い遊技価値を付与する第2特別遊技状態(15R確変大当り)とをそれぞれ所定確率で発生させ、第2変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)においては、第1変動表示ゲームと、第2特別遊技状態とを、第1変動表示ゲームよりも第2特別遊技状態の発生確率が高くなるように発生させる特別遊技状態制御手段をなす。
また、遊技制御装置100は、始動入賞記憶手段に第1始動記憶と第2始動記憶とが記憶されている場合に、第2変動表示ゲームを第1変動表示ゲームに優先して実行する優先実行手段と、変動表示ゲームの変動パターンを複数格納する変動パターン格納手段と、実行する変動表示ゲームの変動パターンを変動パターン格納手段から取得して設定する変動パターン設定手段をなす。
次に、上記遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。
遊技用マイコン111による処理は、主に図6及び図7に示すメイン処理と、所定時間周期(例えば4msec)で行われる図8に示すタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
先ず、メイン処理について説明する。
メイン処理は、電源が投入されることで開始される。図6に示すように、メイン処理では、先ず、割込み禁止する処理(ステップS1)を行なってから、割込みが発生したときに実行するジャンプ先のベクタアドレスを設定する割込みベクタ設定処理(ステップS2)、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS3)、割込み処理のモードを設定する割込みモード設定処理(ステップS4)を行う。
次に、払出制御装置(払出基板)200のプログラムが正常に起動するのを待つため例えば4msecの時間待ちを行う(ステップS5)。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって払出制御装置200が立ち上がる前にコマンドを払出制御装置200へ送ってしまい、払出制御装置200がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。その後、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセスを許可し(ステップS6)、全出力ポートをオフ(出力が無い状態)に設定する(ステップS7)。また、シリアルポート((遊技用マイコン111に予め搭載されているポート)この実施例では、払出制御装置200や演出制御装置300とパラレル通信を行っているため使用しない)を使用しない状態に設定する処理を行う(ステップS8)。
続いて、電源装置400内の初期化スイッチがオンしているか否か判定する(ステップS9)。ここで、初期化スイッチがオフである(ステップS9;No)と判定すると、ステップS10で、RWM内に複数設けられている停電検査領域のうち、停電検査領域1のデータの値をチェックし(ステップS10)、停電検査領域チェックデータ1が正常であるか否かの判定を行う(ステップS11)。ステップS11でデータが正常である(ステップS11;Yes)と判定すると、ステップS12へ進み停電検査領域2のデータの値をチェックし(ステップS12)、停電検査領域チェックデータ2が正常であるか否かの判定を行う(ステップS13)。ステップS13でデータが正常である(ステップS13;Yes)と判定すると、ステップS14へ進みチェックサムと呼ばれるデータを算出する処理を行い、ステップS14で算出されたチェックサムを電源切断時のチェックサムとを比較して(ステップS15)、値が一致するか否かを判定する(ステップS16)。
また、ステップS9で初期化スイッチがオンである(ステップS9;Yes)と判定した場合、ステップS11でデータ1が正常でない(ステップS11;No)と判定した場合、ステップS13でデータ2が正常でない(ステップS13;No)と判定した場合及びステップS16でチェックサムが一致しない(ステップS16;No)と判定した場合は、図7のステップS24へジャンプする。
また、ステップS16でチェックサムが一致する(ステップS16;Yes)と判定した場合は、図7のステップS17へ移行して、全ての停電検査領域をクリアし、チェックサム領域をクリア(ステップS18)してから、エラーや不正監視に係る領域をリセットする(ステップS19)。次に、RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて遊技状態が高確率状態であるか否かを判定する(ステップS20)。ここで、高確率状態でないと(ステップS20;No)と判定した場合は、ステップS21,S22をスキップしてステップS23へ移行する。
また、ステップS20で高確率状態であると(ステップS20;Yes)と判定した場合は、ステップS21で高確率の報知フラグ領域にON情報をセーブしてから、例えば一括表示装置50に設けられる高確率報知LED(エラー表示器58)を点灯するためのONデータをセグメント領域にセーブ(ステップS22)してステップS23へ移行する。ステップS23では、後述の特図ゲーム処理(図11参照)を合理的に実行するために用意されている処理番号に対応する電源復旧時のコマンドを演出制御装置300へ送信する処理を行なってステップS29へ進む。
一方、ステップS9,S11,S13,S16からステップS24へジャンプした場合には、先ずCPUが使用するRWM内の、アクセス禁止領域より前の全作業領域をクリア(ステップS24)し、続いて、アクセス禁止領域より後の全スタック領域をクリア(ステップS25)してから、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(ステップS26)。そして、RWMをクリアしたことに関する外部情報を出力する期間の時間値を設定(ステップS27)する。それから、ステップS28で電源投入時のコマンドを演出制御装置300へ送信する処理を行なってステップS29へ進む。ステップS29では、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動する処理を行う。
なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、水晶発振器113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111Aに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路へ供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
上記ステップS29のCTC起動処理の後は、乱数生成回路を起動設定する処理を行う(ステップS30)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111Aによって行われる。それから、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を抽出して、対応する各種初期値乱数(大当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数1、大当り図柄乱数2)、普図の当りを決定する乱数(当り乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブ(ステップS31)してから、割込みを許可する(ステップS32)。本実施例で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップS33)を行う。なお、本実施形態においては、特に限定されるわけではないが、大当り乱数は乱数生成回路において生成される乱数を使用して生成するように構成されている。つまり、大当り乱数はハードウェアで生成されるハード乱数であり、大当り図柄乱数、当り乱数はソフトウェアで生成されるソフト乱数である。
上記ステップS33の初期値乱数更新処理の後、停電監視信号をチェックする回数を設定(ステップS34)する。そして、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックして停電が発生したか否か(停電監視信号がONになっているか否か)の判定(ステップS35)を行い、停電が発生していない場合(ステップS35;No)には、ステップS33に戻り、上記初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(ステップS33)の前に割り込みを許可する(ステップS32)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
なお、上記ステップS33での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要があるが、本実施例のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
上記ステップS35において、停電が発生していると判定した場合(ステップS35;Yes)は、チェックの回数分だけONが継続されたか否かの判定(ステップS36)を行う。ここで、継続されなかったと判定した場合(ステップS36;No)には、ステップS35に戻り、停電が発生したか否かの判定(ループ処理)を繰り返し行う。ステップS36において、継続されたと判定した場合(ステップS36;Yes)には、一旦割込みを禁止する処理(ステップS37)、全出力ポートにOFFデータを出力する処理(ステップS38)、を行う。その後さらに、停電復旧検査領域1に停電復旧検査領域チェックデータ1をセーブする処理(ステップS39)、停電復旧検査領域2に停電復旧検査領域チェックデータ2をセーブする処理(ステップS40)、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出する処理(ステップS41)を行なった後、算出したチェックサムをチェックサム領域にセーブ(ステップS42)して、RWMへのアクセスを禁止する処理(ステップS43)を行ってから、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電復旧検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。
タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。すなわち、遊技用マイコン111Aにおいてタイマ割込みが発生することで開始される。
図8に示すように、タイマ割込み処理では、先ず、所定のレジスタに保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理(ステップS51)を行う。なお、本実施例において遊技用マイコンとして使用しているZ80系のマイコンでは、当該処理を表レジスタに保持されている値を裏レジスタに退避することで置き換えることができる。次に、各種センサ(始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、カウントスイッチ38aなど)からの入力の取込み、即ち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップS52)を行う。それから、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口SOL38b、普電SOL37c)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理(ステップS53)を行う。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを演出制御装置300や払出制御装置200等に出力するコマンド送信処理(ステップS54)、乱数更新処理1(ステップS55)、乱数更新処理2(ステップS56)を行う。その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a…35n、カウントスイッチ38aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないかなど)を行う入賞口スイッチ/エラー監視処理(ステップS57)を行う。また、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップS58)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップS59)を行う。
なお、ステップS58の特図ゲーム処理の詳細については後述する。
次に、遊技機10に設けられ、特図変動ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップS60)、磁気センサスイッチ61や振動センサスイッチ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する磁気エラー監視処理(ステップS61)を行う。それから、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップS62)を行う。続いて、割込み要求をクリアして割込みの終了を宣言する処理(ステップS63)を行い、ステップS51で退避したレジスタのデータを復帰する処理(ステップS64)を行った後、割込みを許可する処理(ステップS65)を行なって、タイマ割込み処理を終了する。
〔特図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップS58)の詳細について説明する。
特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
図9に示すように、特図ゲーム処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動スイッチ監視処理(ステップA1)を行う。
始動口スイッチ監視処理では、始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。
なお、始動口スイッチ監視処理(ステップA1)の詳細については後述する。
次に、カウントスイッチ監視処理(ステップA2)を行う。このカウントスイッチ監視処理では、特別変動入賞装置38内に設けられたカウントスイッチ38aのカウント数を監視する処理を行う。
次に、特図ゲーム処理タイマが、既にタイムアップしたか否か、又は当該ゲーム処理タイマを更新(−1)してからタイムアップしたか否かをチェックして(ステップA3)、特図ゲーム処理タイマが更新後にタイムアップした(ステップA4;Yes)と判定すると、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する処理(ステップA5)を行って、当該テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する処理(ステップA6)を行う。
そして、分岐処理終了後のリターンアドレスをスタック領域に退避させる処理(ステップA7)を行った後、ゲーム処理番号に応じてゲーム分岐処理(ステップA8)を行う。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理(ステップA9)を行う。
なお、特図普段処理(ステップA9)の詳細については後述する。
また、ステップA8にて、ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理(ステップA10)を行う。
また、ステップA8にて、ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類(2R大当りor15R大当り)に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当り(2R大当りor15R大当り)の大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理(ステップA11)を行う。
また、ステップA8にて、ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップA12)を行う。
また、ステップA8にて、ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであれば大当り終了画面のコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理(ステップA13)を行う。
また、ステップA8にて、ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(ステップA14)を行う。
また、ステップA8にて、ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図普段処理(ステップA9)を行うために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理(ステップA15)を行う。
なお、ステップA15における大当り終了処理の詳細については後述する。
その後、特図1表示器51の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA16)、特図1表示器51に係る図柄変動制御処理(ステップA17)を行う。その後、特図2表示器52の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA18)、特図2表示器52に係る図柄変動制御処理(ステップA19)を行う。
一方、ステップA4にて、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしていない(ステップA4;No)と判定すると、処理をステップA16に移行して、それ以降の処理を行う。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)の詳細について説明する。
図10に示すように、始動口スイッチ監視処理では、先ず、始動入賞口36(第1始動口)による始動口入賞演出コマンドを設定するテーブルを準備し(ステップA101)、さらに、第1始動口による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA102)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA103)を行う。
なお、ステップA103における特図始動口スイッチ共通処理の詳細については、ステップA110における特図始動口スイッチ共通処理とともに後述する。
次に、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中である、即ち、普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かをチェックして(ステップA104)、普通電動役物が作動中である(ステップA105;Yes)と判定すると、処理をステップA108に移行して、それ以降の処理を行う。一方、ステップA105にて、普通電動役物が作動中でない(ステップA105;No)と判定すると、普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数以上であるかをチェックして(ステップA106)、不正入賞数が不正発生判定個数以上であるか否かを判定する処理(ステップA107)を行う。
普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上であるかが判定される。
ステップA107にて、不正入賞数が不正判定個数以上でない(ステップA107;No)と判定すると、普通変動入賞装置37(始動口2)による始動口入賞演出コマンドを設定するテーブルを準備する(ステップA108)。
その後、始動口2による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA109)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA110)を行って、始動口スイッチ監視処理を終了する。
また、ステップA107にて、不正入賞数が不正判定個数以上であると判定された場合も(ステップA107;Yes)、始動口スイッチ監視処理を終了する。即ち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ステップA103、A110)の詳細について説明する。
特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
図11に示すように、特図始動口スイッチ共通処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)に入力があるか否かをチェックして(ステップA201)、監視対象の始動口スイッチに入力がない(ステップA202;No)と判定すると、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。一方、ステップA202にて、監視対象の始動口スイッチに入力がある(ステップA202;Yes)と判定すると、当該監視対象の始動口スイッチの始動口入賞フラグをセーブした後(ステップA203)、乱数生成回路内において対象となるハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードして準備する(ステップA204)。
続けて、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)への入賞の回数に関する情報が遊技機10の外部の管理装置に対して出力された回数(始動口信号制御出力回数)をロードする(ステップA205)。そして、ロードした値を更新(+1)し、出力回数がオーバーフローするか否かをチェックして(ステップA206)、出力回数がオーバーフローしない(ステップA207;No)と判定すると、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(ステップA208)、処理をステップA209に移行する。一方、ステップA207にて、出力回数がオーバーフローしないと判定された場合は(ステップA207;Yes)、処理をステップA209に移行する。
そして、ステップA209にて、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)に対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値未満か否かをチェックして(ステップA209)、特図保留数が上限値未満か否かを判定する処理(ステップA210)を行う。
ステップA210にて、特図保留数が上限値未満である(ステップA210;Yes)と判定すると、更新対象の特図保留数(例えば、特図1保留数等)を更新(+1)する処理(ステップA211)を行った後、特図保留数に対応する乱数セーブ領域のアドレスを算出する処理(ステップA212)を行う。
続けて、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)の飾り特図保留数コマンド(MODE)を準備した後(ステップA213)、当該監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数をロード(大当り図柄乱数を抽出)し(ステップA214)、特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンド(ACTION)を準備して(ステップA215)、コマンド設定処理(ステップA216)を行う。
そして、大当り乱数をRWMの乱数セーブ領域にセーブし(ステップA217)、次に、対応する大当り図柄乱数をRWMの乱数セーブ領域にセーブするとともに、その大当り図柄乱数をレジスタに退避する(ステップA218)。次に、対応する変動パターン乱数1をロード(変動パターン乱数1を抽出)し、ロードした値をRWMの乱数セーブ領域にセーブし(ステップA219)、次に、対応する変動パターン乱数2をロード(変動パターン乱数2を抽出)し、ロードした値をRWMの乱数セーブ領域にセーブし(ステップA220)、次に、対応する変動パターン乱数3をロード(変動パターン乱数3を抽出)し、ロードした値をRWMの乱数セーブ領域にセーブする(ステップA221)。
続けて、ステップA218にてレジスタに退避した監視対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数をロードし、ロードした値を後述の特図保留情報判定処理(ステップA223)にて使用するために準備する(ステップA222)。そして、特図保留情報判定処理(ステップA223)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
なお、ステップA223における特図保留情報判定処理の詳細については後述する。
一方、ステップA210にて、特図保留数が上限値未満でない(ステップA210;No)と判定すると、ステップA202に係る始動口スイッチの入力が始動口1スイッチ36aの入力であるか否かをチェックして(ステップA224)、始動口1スイッチ36aの入力である(ステップA225;Yes)と判定すると、飾り特図保留数コマンド(オーバーフローコマンド)を準備し(ステップA226)、コマンド設定処理(ステップA227)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
一方、ステップA225にて、始動口1スイッチ36aの入力でないと判定された場合には(ステップA225;No)、ステップA226,A227をスキップして特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、上述の始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(ステップA223)の詳細について説明する。
特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理である。
図12に示すように、先ず、特図始動口スイッチ共通処理のステップA202に係る始動口スイッチの入力が先読み演出を実行してよい条件を満たしているか否かをチェックする(ステップA231)。具体的には、例えば、入力が始動口1スイッチ36aからのものか始動口2スイッチ37aからのものかを判定し、始動口2スイッチ37aの場合には条件を満たすと判定する。一方、始動口1スイッチ36aの場合には、普電サポート状態か否か、大当り中か否かを判定し、普電サポート状態でも大当り状態でも無い場合には条件を満たすと判定する。ステップA232にて条件を満たしている(ステップA232;Yes)と判定した場合には、取得した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA233)を行い、ステップA234に移行する。
一方、ステップA232にて、条件を満たしていないと判定した場合(ステップA233;Yes)には、特図保留情報判定処理を終了する。
ステップA234における大当り判定処理の判定結果が大当りである(ステップA234;Yes)と判定すると、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち監視対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定する処理(ステップA235)を行う。続けて、大当り図柄乱数をチェックし、対応する大当り情報テーブルを取得して設定する処理(ステップA236)を行って、ステップA238に移行する。
一方、ステップA234における大当り判定処理の判定結果が大当りでない(ステップA234;No)と判定すると、はずれ情報テーブルを設定する処理を行って(ステップA237)、ステップA238に移行する。
ステップA238では、設定した情報テーブルから図柄情報を取得する処理をして、当該図柄情報をRWMの作業用の図柄情報領域にセーブする処理を行う。続けて、設定した情報テーブルから始動口入賞演出図柄コマンドを取得する処理をして、当該始動口入賞演出図柄コマンドをRWMの入賞演出図柄コマンド領域にセーブする(ステップA239)。
次に、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチの始動口入賞フラグを準備した後(ステップA240)、対象の始動口入賞演出コマンド設定テーブルを準備し(ステップA241)、当該監視対象の始動口に関して設定された特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA242)を行う。続けて、特図変動表示ゲームにおける変動態様のうち、後半変動パターンを設定する後半変動パターン設定処理(ステップA243)を行った後、特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(ステップA244)を行う。
そして、前半変動番号に対応する始動口入賞演出コマンド(MODE)を算出して準備し(ステップA245)、後半変動番号の値を始動口入賞演出コマンド(ACTION)として準備して(ステップA246)、コマンド設定処理(ステップA247)を行う。続けて、入賞演出図柄コマンド領域から始動口入賞演出図柄コマンドをロードして準備し(ステップA248)、コマンド設定処理(ステップA249)を行って、特図保留情報判定処理を終了する。
上記のように、ステップA247にて始動口入賞演出コマンドが準備され、ステップA248にて始動口入賞演出図柄コマンドが準備されることで、始動記憶に対応した結果関連情報の判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特に表示装置41に表示される特図保留数の表示状態を変化させるなどして、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
〔特図普段処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図普段処理(ステップA9)の詳細について説明する。
図13に示すように、特図普段処理では、先ず、第2特図保留数(第2始動記憶数)が0であるか否かをチェックする(ステップA301)。
そして、第2特図保留数が0である(ステップA302;Yes)と判定すると、第1始動記憶数(第1特図保留数)が0であるか否かをチェックする(ステップA303)。
そして、第1特図保留数が0である(ステップA304;Yes)と判定すると、既に客待ちデモが開始されているか否かをチェックして(ステップA305)、客待ちデモを開始していない、即ち、開始済みでない(ステップA306;No)と判定すると、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセーブする処理(ステップA307)を行う。
続けて、客待ちデモコマンドを準備して(ステップA308)、コマンド設定処理(ステップA309)を行う。
一方、ステップA306にて、既に客待ちデモが開始されている(ステップA306;Yes)と判定すると、既に客待ちデモフラグは客待ちデモ中に設定(ステップA307)され、客待ちデモコマンドも準備(ステップA308)され、コマンド設定処理(ステップA309)も実行されているため、これらの処理を行わずにステップA310に移行する。
ステップA310では、特図普段処理に移行するためのテーブルを準備する処理を行う。具体的には、当該テーブルに、特図普段処理に係る処理番号「0」、大入賞口不正監視期間を規定するフラグ(大入賞口不正監視情報)等を設定する処理を行って、特図普段処理を終了する。
一方、ステップA302にて、第2特図保留数が0でない(ステップA302;No)と判定すると、特図2変動開始処理(ステップA311)を行う。なお、ステップA311における特図2変動開始処理の詳細については後述する。
そして、特図変動中処理に移行するためのテーブル(第2特図用)を準備する処理(ステップA312)、具体的には、当該テーブルに、特図変動中処理に係る処理番号「1」、客待ちデモの終了に係る情報、第2特図の変動中に係る試験信号、特図2表示器52における第2特図変動表示ゲームの制御用の情報(例えば、特図2表示器52の変動中に係るフラグ、特図2表示器52の点滅の周期のタイマの初期値など)等を設定する処理を行って、特図普段処理を終了する。
また、ステップA304にて、第1特図保留数が0でない(ステップA304;No)と判定すると、特図1変動開始処理(ステップA313)を行う。なお、ステップA313における特図1変動開始処理の詳細については後述する。
そして、特図変動中処理に移行するためのテーブル(第1特図用)を準備する処理(ステップA314)、具体的には、当該テーブルに、特図変動中処理に係る処理番号「1」、客待ちデモの終了に係る情報、第1特図の変動中に係る試験信号、特図1表示器51における第1特図変動表示ゲームの制御用の情報(例えば、特図1表示器51の変動中に係るフラグ、特図1表示器51の点滅の周期のタイマの初期値など)等を設定する処理を行って、特図普段処理を終了する。
このように、ステップA301とステップA302における第2特図保留数のチェックを、ステップA303とステップA304における第1特図保留数のチェックよりも先に行うことで、第2特図保留数が0でない場合には、特図2変動開始処理(ステップA311)が実行されることとなる。
すなわち、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームに優先して実行されることとなる。
〔特図1変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図1変動開始処理(ステップA313)の詳細について説明する。
特図1変動開始処理は、第1特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であり、具体的には、図14(a)に示すように、先ず、第1特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判定するための大当りフラグ1にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(ステップA321)を行う。
次に、第1特図停止図柄(特図1停止図柄)の設定に係る特図1停止図柄設定処理(ステップA322)を行った後、第1特図停止図柄番号(特図1停止図柄)に対応する試験信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA323)。
続けて、ステップA322の特図1停止図柄設定処理にて設定された停止図柄パターン情報をロードした後(ステップA324)、当該停止図柄パターン情報をRWMの作業用の図柄情報領域にセーブする(ステップA325)。
次に、特図1変動フラグを設定して準備し(ステップA326)、特図1変動フラグをRWMの変動図柄判別フラグ領域にセーブする(ステップA327)。
続けて、特図後半変動の設定に係るテーブルを準備して(ステップA328)、特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA329)を行う。続けて、第1特図変動表示ゲームにおける変動態様のうち、後半変動パターンを設定する後半変動パターン設定処理(ステップA330)を行った後、第1特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(ステップA331)を行う。その後、第1特図の変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA332)を行って、特図1変動開始処理を終了する。
なお、ステップA329における特図情報設定処理、ステップA330における後半変動パターン設定処理、ステップA331における変動パターン設定処理の詳細については後述する。
〔特図2変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図2変動開始処理(ステップA311)の詳細について説明する。
特図2変動開始処理は、第2特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であり、具体的には、図14(b)に示すように、先ず、第2特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判定するための大当りフラグ2にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理(ステップA341)を行う。
次に、第2特図停止図柄(特図2停止図柄)の設定に係る特図2停止図柄設定処理(ステップA342)を行った後、第2特図停止図柄番号(特図2停止図柄番号)に対応する試験信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA343)。
続けて、ステップA342の特図2停止図柄設定処理にて設定された停止図柄パターン情報をロードした後(ステップA344)、当該停止図柄パターン情報をRWMの作業用の図柄情報領域にセーブする(ステップA345)。
次に、特図2変動フラグを設定して準備し(ステップA346)、特図2変動フラグをRWMの変動図柄判別フラグ領域にセーブする(ステップA347)。
続けて、特図後半変動の設定に係るテーブルを準備して(ステップA348)、特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA349)を行う。続けて、第2特図変動表示ゲームにおける変動態様のうち、後半変動パターンを設定する後半変動パターン設定処理(ステップA350)を行った後、第2特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(ステップA351)を行う。その後、第2特図の変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA352)を行って、特図2変動開始処理を終了する。
以下に、図14(a)に示す特図1変動開始処理における、特図情報設定処理(ステップA329)、後半変動パターン設定処理(ステップA330)、変動パターン設定処理(ステップA331)の各々について説明する。
なお、図14(b)に示す特図2変動開始処理における、特図情報設定処理(ステップA349)、後半変動パターン設定処理(ステップA350)、変動パターン設定処理(ステップA351)の各々は、特図1変動開始処理における、特図情報設定処理(ステップA329)、後半変動パターン設定処理(ステップA330)、変動パターン設定処理(ステップA331)の各々と略同様であり、その詳細な説明は省略する。
〔特図情報設定処理〕
まず、特図情報設定処理(ステップA329)の詳細について説明する。
図15に示すように、特図情報設定処理では、先ず、特図1変動開始処理のステップA326で準備した特図1変動フラグを対象の特図を示すフラグとしてRWMの作業用の図柄判別フラグ領域にセーブする(ステップA401)。続いて、対象の特図保留数を情報生成パラメータ1としてロードして(ステップA402)、普通変動入賞装置37が普電サポート状態であるか否かを判定する(ステップA403)。ステップA403にて普電サポート状態ではないと判定した場合(ステップA403;No)には、「普電サポートなし」を示す値を情報生成パラメータ2として設定(ステップA404)し、ステップA408へ移行する。
一方、ステップA403にて普電サポート状態であると判定した場合(ステップA403;Yes)には、遊技状態が高確率状態(確変状態)であるか否かを判定する(ステップA405)。ステップA405にて高確率状態ではないと判定した場合(ステップA406;No)には、「低確率状態かつ普電サポート状態」を示す値を情報生成パラメータ2として設定(ステップA406)して、ステップA408へ移行する。
一方、ステップA405にて高確率状態であると判定した場合(ステップA405;Yes)には、「高確率状態かつ普電サポート状態」を示す値を情報生成パラメータ2として設定(ステップA407)して、ステップA408へ移行する。
ステップA408では、情報生成パラメータ1,2を元にして前半変動情報1を生成し、前半変動情報1領域にセーブする。続いて、情報生成パラメータ2を元にして前半変動情報2を生成し、前半変動情報2領域にセーブし(ステップA409)、情報生成パラメータ1,2を元にして後半変動グループ情報を生成し、後半変動グループ情報領域にセーブする(ステップA410)。続いて、作業用の図柄判別フラグを情報生成パラメータ3としてロードし(ステップA411)、情報生成パラメータ2,3を元にして前半変動グループ情報を生成し、対象の前半変動グループ情報領域にセーブする(ステップA412)。続いて、作業用の図柄情報を情報生成パラメータ4としてロードし(ステップA413)、情報生成パラメータ2,4を元にして変動グループ選択テーブルポインタを生成し、準備して(ステップA414)、特図情報設定処理を終了する。
〔後半変動パターン設定処理〕
次に、後半変動パターン設定処理(ステップA330)の詳細について説明する。
図16に示すように、後半変動パターン設定処理では、先ず、特図情報設定処理のステップA414にて生成された変動グループ選択テーブルポインタに対応する変動グループ選択テーブルのアドレスを算出して準備する処理(ステップA421)を行う。
次に、特図1停止図柄設定処理(ステップA322)にて設定された作業用の図柄情報がはずれ図柄情報であるか否かをチェックして(ステップA422)、図柄情報がはずれ図柄情報である(ステップA423;Yes)と判定すると、特殊テーブル選択情報をチェック(ステップA424)して、特殊テーブル(特殊変動パターン選択テーブル)が選択されたか否かを判定する(ステップA425)。ステップA425にて特殊テーブルが選択されていないと判定した場合(ステップA425;No)には、対象の後半変動グループ情報領域から後半変動グループ情報をロードした後(ステップA426)、当該後半変動グループ情報に対応するアドレスを追加算出して変動グループ選択テーブルとして準備する処理(ステップA427)を行って、ステップA430へ移行する。
一方、ステップA425にて特殊テーブルが選択されたと判定した場合(ステップA425;Yes)には、特殊テーブルを変動グループ選択テーブルとして準備し(ステップA428)、特殊テーブル選択済み情報を設定して(ステップA429)、ステップA430へ移行する。
ここで、後半変動グループ情報には、特図保留数に関する情報が含まれているが、第2変動表示ゲームを実行する場合に、特図1の保留数及び特図2の保留数を参照するようにしてもよいし、どちらか一方のみを参照するようにしてもよい。
続けて、特図変動表示ゲームの後半変動パターングループを選択するための判定用乱数として、変動パターン乱数1を対象の領域からロードして準備した後(ステップA430)、後半変動選択テーブルの特定に係る2バイト振り分け処理(ステップA431)を行う。
次に、2バイト振り分け処理を行うことにより得られた後半変動選択テーブルのアドレスを取得して準備した後(ステップA432)、特図変動表示ゲームの後半変動パターンを選択するための判定用乱数として、変動パターン乱数2を対象の領域からロードして準備し(ステップA433)、後半変動番号の特定に係る振り分け処理(ステップA434)を行う。
次に、振り分け処理を行うことにより得られた後半変動番号を取得する処理(ステップA435)を行って、当該後半変動番号をRWMの対象となる後半変動番号領域にセーブして(ステップA436)、後半変動パターン設定処理を終了する。
ここで、上記した変動グループ選択テーブルについて説明する。
変動グループ選択テーブルは、特図変動表示ゲームの後半変動パターンを決定するためのもので、始動記憶に対応して記憶されている変動パターン乱数1をこれらのテーブルに参照することで当該特図変動表示ゲームの後半変動パターンが決定される。大当り終了後の高確率状態(確変状態)における第2特図変動表示ゲームでは、その結果がはずれとなるものについては、複数ある変動グループ選択テーブルの中から図17に示すA((a)と(b))及びB((c)と(d))の変動グループ選択テーブルが用いられる。
なお、前記(a)〜(d)は例示的に示したものに過ぎず、保留数や遊技状態に応じて、変動グループ選択テーブルを用意しておいてもよい。
Aの(通常)変動グループ選択テーブルは、後半変動パターン設定処理のステップA425にて特殊テーブル選択情報が「特殊テーブル選択」を示すものではないと判定された場合、すなわち、特定の大当り(5R確変大当り)以外の大当り(10R確変大当り、15R確変大当り)に当選した場合(当該5R確変大当り終了後の変動表示ゲーム)に用いるテーブルである。(通常)変動グループ選択テーブルは、更に(a)と(b)2つのテーブルからなり、(a)と(b)は、第2特図変動表示ゲームが実行される際の始動記憶数に基づいて使い分けられるようになっている。具体的には、テーブル(a)は、当該第2特図変動表示ゲーム開始前の第2始動記憶数が2〜4のとき(当該第2特図変動表示ゲーム開始によって第2始動記憶数が1〜3となるとき)に用いられる。テーブル(a)の乱数値は50000で、0〜45000がリーチなし(後半変動時間0秒、前半変動時間2秒)、45001〜48500がノーマルリーチ(後半変動時間10秒、前半変動時間Any(変動パターン乱数2,3のどちらが選択されるかで時間が変化する))、48501〜49400がスペシャル1リーチ(後半変動時間50秒、前半変動時間Any)、49401〜49900がスペシャル2リーチ(後半変動時間100秒、前半変動時間Any)、49901〜50000がスペシャル3リーチ(後半変動時間150秒、前半変動時間Any)となっている。
テーブル(b)は、当該第2特図変動表示ゲーム開始前の第2始動記憶数が1のとき(当該第2特図変動表示ゲーム開始によって第2始動記憶数が0となるとき)に用いられる。テーブル(b)の乱数の振り分け、乱数に対応するリーチの種類はテーブル(a)と同様である。ただし、リーチなし(乱数0〜45000)における前半変動時間が10秒に延長されている点、ノーマルリーチ(乱数45001〜48500)における後半変動時間が20秒に延長されている点がテーブル(a)と異なっている。
つまり、特定の大当りでない大当りの終了後の確変状態においては、第2始動記憶数が1の状態で開始される第2特図変動表示ゲームは、第2始動記憶数が2〜4の場合と比べその前半変動時間が長くなる。
一方、Bの特殊変動グループ選択テーブルは、ステップA425にて特殊テーブル選択情報が「特殊テーブル選択」を示すものであると判定された場合、すなわち、特定の大当り(5R確変大当り)に当選した場合に用いるテーブルである。(c)、(d)は、第2特図変動表示ゲームが実行される際の始動記憶数に基づいて使い分けられるようになっている。具体的には、テーブル(c)は、当該第2特図変動表示ゲーム開始前の第2始動記憶数が2〜4のときに用いられる。テーブル(c)の乱数値は50000で、0〜49000がリーチなし(後半変動時間0秒、前半変動時間2秒)、49001〜49400がノーマルリーチ(後半変動時間10秒、前半変動時間Any)、49401〜49700がスペシャル1リーチ(後半変動時間50秒、前半変動時間Any)、49701〜49900がスペシャル2リーチ(後半変動時間100秒、前半変動時間Any)、49901〜50000がスペシャル3リーチ(後半変動時間150秒、前半変動時間Any)となっている。
テーブル(d)は、当該第2特図変動表示ゲーム開始前の第2始動記憶数が1のときに用いられる。テーブル(d)の乱数の振り分け、乱数に対応するリーチの及び前半変動時間はテーブル(c)と同様である。すなわち、テーブル(d)は、ノーマルリーチ(乱数49001〜49400)における後半変動時間が20秒に延長されている点を除いてテーブル(c)と同様である。
つまり、特定の大当りの終了後の確変状態においては、第2始動記憶数がいくつであっても第2特図変動表示ゲームの前半変動時間は短いまま変化しない。
ここで、テーブル(b)の「リーチ無し」変動パターンは、所定の変動表示時間(10秒)で変動表示ゲームを実行する第1変動パターン、テーブル(a)、(c)、(d)の「リーチ無し」変動パターンは、所定の変動表示時間よりも短い短縮変動表示時間(2秒)で変動表示ゲームを実行する第2変動パターンである。
また、テーブル(a)〜(d)の「リーチあり(ノーマルリーチ〜スペシャル3リーチ)」変動パターンは、変動表示ゲームの表示結果が特別結果とならない場合(はずれの場合)に、リーチ状態を発生させて当該変動表示ゲームを実行する第3変動パターンである。
また、テーブル(b)は、第1変動パターン及び第3変動パターンを含む第1変動パターン選択テーブルであり、テーブル(a)、(c)、(d)は、第2変動パターン及び第3変動パターンを含む第2変動パターン選択テーブルである。
〔変動パターン設定処理〕
次に、変動パターン設定処理(ステップA331)の詳細について説明する。
図18に示すように、変動パターン設定処理では、先ず、対象の前半変動グループ情報領域から前半変動グループ情報をロードして(ステップA441)、当該前半変動グループ情報に対応する前半変動グループテーブルのアドレスを算出する処理(ステップA442)を行う。
次に、後半変動番号を対象の後半変動番号領域からロードして(ステップA443)、算出した前半変動グループテーブルを用いて後半変動番号に対応するアドレスを算出する処理(ステップA444)を行う。
次に、後半変動番号が「リーチなし変動」を指示する番号であるか否かをチェックして(ステップA445)、後半変動番号がリーチなし変動を指示する番号である(ステップA446;Yes)と判定すると、特殊テーブルが選択済みであるか否かを判定する(ステップA447)。ステップA447で特殊テーブルが選択済みでないと判定した場合(ステップA447;No)には、対象の前半変動情報1領域から前半変動情報1をロード(ステップA448)して、ステップA451へ移行する。
ステップA446にてリーチ無し変動を指示する番号でないと判定した場合(ステップA446;No)には、対象の前半変動情報2領域から前半変動情報2をロード(ステップA449)して、ステップA451へ移行する。
ステップA447にて特殊テーブルが選択済みであると判定した場合には、特殊テーブルに対応する特殊前半変動情報をロードして、ステップA451へ移行する。
次に、ステップA451にて算出されたアドレスから前半変動選択テーブルのアドレスを取得して準備した後(ステップA452)、特図変動表示ゲームの前半変動パターンを選択するための判定用乱数として、変動パターン乱数3を対象の領域からロードして準備し(ステップA453)、前半変動番号を特定する振り分け処理(ステップA454)を行う。
次に、振り分け処理の結果得られた前半変動番号を取得して準備する処理(ステップA455)を行って、変動パターン設定処理を終了する。
〔大当り終了処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大当り終了処理(ステップA15)の詳細について説明する。
図19に示すように、大当り終了処理では、先ず、確率変動判定フラグが「高確率突入」を示すフラグか否かをチェックする(ステップA501)。ここで、確率変動判定フラグが高確率突入を示すフラグでない(ステップA502:No)と判定すると、ステップA503の大当り終了設定処理1を実行してステップA505に移行する。一方、ステップA502にて確率変動判定フラグが高確率突入を示すフラグである(ステップA502:Yes)と判定するとステップA504の大当り終了設定処理2を実行してステップA505に移行する。その後、確率変動判定フラグに対応する確率情報コマンドを準備して(ステップA505)、コマンド設定処理(ステップA506)を行う。
次に、設定用の特殊演出情報をロードし、当該特殊演出情報を振分用の特殊演出情報振り分け情報領域にセーブする(ステップA507)。その後、特図普段処理に移行するための設定を行う特図普段処理移行設定処理3(ステップA508)を実行して、大当り終了処理を終了する。
〔大当り終了設定処理1〕
次に、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理1(ステップA503)の詳細について説明する。
図20(a)に示すように、大当り終了設定処理2では、先ず、大当り終了後の特図変動表示ゲームにおいて変動時間が短くなることを示す時短開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする処理(ステップA511)、時短開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする処理(ステップA512)を行う。さらに、遊技状態表示番号領域に時短時の番号をセーブする処理(ステップA513)、普図ゲームモードフラグ領域に「普図高確率状態かつ普電サポート状態」を示すフラグをセーブする処理(ステップA514)、特図ゲームモードフラグ領域に「低確率状態かつ時短状態」を示すフラグをセーブする処理(ステップA515)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(時短)をセーブする処理(ステップA516)を行う。その後、時間短縮変動回数を指示する情報を記憶する時間短縮変動回数領域に時短変動回数初期値をセーブ(ステップA517)して、大当り終了設定処理1を終了する。
〔大当り終了設定処理2〕
次に、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理2(ステップA504)の詳細について説明する。
図20(b)に示すように、大当り終了設定処理1では、先ず、大当り終了後の特図変動表示ゲームにおいて大当り結果となる確率が高確率状態になることを示す高確率開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする処理(ステップA521)、高確率開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする処理(ステップA522)を行う。さらに、遊技状態表示番号領域に高確率時の番号をセーブする処理(ステップA523c)、普図ゲームモードフラグ領域に「普図高確率状態かつ普電サポート状態」を示すフラグをセーブする処理(ステップA524)、特図ゲームモードフラグ領域に「高確率状態かつ時短状態」を示すフラグをセーブする処理(ステップA525)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(高確率)をセーブする処理(ステップA526)を行う。その後、時間短縮変動回数(例えば、100回)を指示する情報を記憶する時間短縮変動回数領域をリセットする(ステップA527)。
次に、今回停止表示された大当り図柄をチェック(ステップA528)して、当該大当り図柄が特殊大当り図柄か否か、すなわち、当選した大当りが5R確変大当り(図柄番号1)であるか否かを判定する(ステップA529)。ステップA529にて特殊大当り図柄であると判定した場合(ステップA529;Yes)には、特殊テーブル選択情報を設定し(ステップA530)、特殊テーブル選択コマンドを設定して(ステップA531)、大当り終了設定処理2を終了する。
一方、ステップA529にて特殊大当り図柄ではないと判定した場合(ステップA529;No)には、特殊テーブル選択情報をクリアして(ステップA532)、大当り終了設定処理2を終了する。
なお、特殊テーブル選択情報は、所定回数の変動表示ゲームが実行されることでクリアされる。例えば、5R確変大当り終了後、50回の変動表示ゲームが実行されるとクリアされる。これは、5R確変大当り後の時短回数と同様であり、すなわち、特殊テーブル選択情報は、時短状態の終了と同様のタイミングでクリアされることとなる。
次に、遊技制御装置100が上記制御を実行することにより、遊技の流れが従来とどのように変わるのかについて説明する。図21(a)は本実施形態の遊技機10による遊技の進行を示すタイムチャートであり、図21(b)は従来の遊技機による遊技の進行を示すタイムチャートである。
従来の遊技機では、例えば、第1始動記憶数及び第2始動記憶数が共に4つずつの状態で、実行中の特図変動表示ゲームが終了すると、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームに優先して開始され、図21(b)に示すように、第2始動記憶数が1減少する(t21)。第2始動記憶が残っている限り第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームに優先して実行されるので、第1始動記憶数は4のまま第2特図変動表示ゲームが繰り返し実行され、第2始動記憶が減少していく(t22,t23)。やがて、普通変動入賞装置37への入賞がないまま最後の第2始動記憶に基づく第2特図変動表示ゲームが開始されると、第2始動記憶数が0になる(t24)。第2始動記憶が無い状態で行われる第2特図変動表示ゲームは、第2始動記憶が残っている状態で行われる第2特図変動表示ゲームよりも長時間識別図柄が変動する(t24〜t31)。つまり、次の特図変動表示ゲームが開始されるまでに第2始動記憶を貯め、次の特図変動表示ゲームを第2特図変動表示ゲームとするチャンスが高まる。この長時間変動の間に、普通変動入賞装置37(第2始動入賞領域)に遊技球が入賞し(t25,t27、t29)、第2始動記憶数が増加すると(t26、t28,t30)、実行中の第2特図変動表示ゲームが終了後に(t31)。このゲームの実行中に記憶された第2始動記憶に基づいて第2特図変動表示ゲームが開始される(t32)。第2始動記憶が記憶されている間は、前述したように、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームに優先して繰り返し実行される(t33…)。
一方、本実施形態に係る遊技機10では、例えば、第1始動記憶数及び第2始動記憶数が共に4つずつの状態で、実行中の特図変動表示ゲームが終了すると、図21(a)に示すように、第2始動記憶数が0になるまで従来の遊技機と同様に遊技が進行する(t1〜t4)。本実施形態の遊技機10は、第2始動記憶が無い状態で行われる第2特図変動表示ゲームでは、特殊テーブルを設定することにより、第2始動記憶が残っている状態で行われる第2特図変動表示ゲームと同じ時間で識別図柄を変動させる(t4〜t5)。つまり、次の特図変動表示ゲームが開始されるまでに第2始動記憶を貯めることが従来に比べて難しく、次の特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームがとなる可能性が高まる。やがて、第2始動記憶が無いまま第2特図変動表示ゲームが終了すると、第1始動記憶に基づいて第1特図変動表示ゲームが開始され、第1始動記憶が減少する(t6)。第1特図変動表示ゲームが行われている間に普通変動入賞装置37に入賞があると(t7)、第2始動記憶数が増加する(t8)。そして、第1特図変動表示ゲームが終了すると、このゲームの実行中に記憶された第2始動記憶に基づく第2特図変動表示ゲームが開始され、第2始動記憶数が再び0になる(t9)。やがて、第2始動記憶が無いまま第2特図変動表示ゲームが終了し、第1始動記憶に基づいて第1特図変動表示ゲームが開始される(t10)。第1特図変動表示ゲームは、第2始動記憶が記憶されない限り繰り返される(t11)。第1特図変動表示ゲーム実行中に普通変動入賞装置37に遊技球が入賞し(t12)、第2始動記憶が記憶されると(t13)、第1特図変動表示ゲームが終了後に、このゲームの実行中に記憶された第2始動記憶に基づいて第2特図変動表示ゲームが開始される(t14)。
このように、従来の遊技機では、第2特図変動表示ゲームの延長機能(変動時間の長い変動パターンが選択されること)により、第2特図変動表示ゲームの実行機会が増えて遊技者の利益が増す一方で、第1始動記憶が全く消化されず第2特図変動表示ゲームばかりが実行されるので、遊技者は第1特図変動表示ゲームよりも有利な第2特図変動表示ゲームが実行されるのを当り前のように感じてしまっていた。しかし、本発明の遊技機10では、第2特図変動表示ゲームの変動時間が延長されないため、第2始動記憶を増やすことが難しく、第2特図変動表示ゲームの実行機会が少なくなる。従って、第2特図変動表示ゲームの価値が実行されることに対し、遊技者はありがたみを感じるようになる。また、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームが頻繁に入れ替わりながら実行されるので遊技にメリハリがつく。このため、遊技の興趣が高まる。
次に、上記演出制御装置300の主制御用マイコン(1stCPU)311によって実行される制御について説明する。
主制御用マイコン311による制御処理は、図22に示す1stメイン処理と、所定時間ごと(例えば2msecごと)に行われる図23に示すコマンド受信割込み処理とからなる。1stメイン処理では、プログラム全体の制御を行うようになっている。
〔1stメイン処理〕
先ず、1stメイン処理について説明する。
図22に示すように、1stメイン処理においては、先ず、割込みを禁止する処理(ステップB1)を行ってから、RAMを0クリアする処理(ステップB2)を行い、1stCPU311の初期化処理(ステップB3)を行う。
次に、RAMに初期値を設定する処理(ステップB4)を行い、乱数初期化処理(ステップB5)を行う。その後、各種割込みのタイマを起動する処理(ステップB6)を行い、割込みを許可する(ステップB7)。その後、主制御用マイコン311は、メインループ処理ステップB8〜B18を行う。
このメインループ処理では、先ず、ウォッチドッグタイマ(WDT)をクリアする処理(ステップB8)を行う。そして、演出ボタンSW25aからの入力処理(ステップB9)を行い、遊技制御コマンド解析処理(ステップB10)を行う。この遊技制御コマンド解析処理では、遊技制御装置100から送信される遊技に関するコマンドを正しく受信したかを判定し、正しく受信していた場合にはコマンドを確定する処理を行う。遊技制御装置100から送信される一つのコマンドは、第1コマンド(MODE)と、第2コマンド(ACTION)との一対のデータにより構成されている。そして、受信した第1コマンド(MODE)と第2コマンド(ACTION)の組み合わせが矛盾しない場合(例えば、MODE→ACTIONの順に受信した場合)に正しくコマンドを受信したと判定し、第1コマンド(MODE)と第2コマンド(ACTION)の組み合わせが矛盾する場合(例えば、ACTION→ACTIONの順やMODE→MODE→MODEの順に受信した場合)にコマンドの受信が異常であると判定するようになっている。
続いて、テストモード処理(ステップB11)を行った後、特図変動表示ゲームに関する処理を行うシーン制御処理(ステップB12)を行う。
次いで、前面枠(内枠)12やガラス枠15の開放などのエラー発生の監視を行う遊技機エラー監視処理(ステップB13)、特図変動表示ゲームにおける演出に関する演出コマンド編集処理(ステップB14)、音声の出力に関する処理(スピーカ19a、19bの駆動処理)であるサウンド制御処理(ステップB15)、前面枠12に設けられた枠装飾装置18の制御に関する処理である装飾制御処理(ステップB16)、センターケース40に設けられた役物等を駆動させる盤演出モータ/SOL制御回路334の制御に関するモータ/SOL制御処理(ステップB17)、飾り特図変動表示ゲームの変動態様(変動パターン)等の詳細を決定する乱数を更新する乱数更新処理(ステップB18)を行い、ウォッチドッグタイマをクリアする処理(ステップB8)に戻る。
〔コマンド受信割込み処理〕
次に、コマンド受信割込み処理について説明する。
このコマンド受信割込み処理では、図23に示すように、先ず、遊技制御装置100から送信されたコマンドのポートの値を取り込む処理(ステップB21)を行う。そして、MODEコマンドの待機中であるか否かの判定(ステップB22)を行う。
ここで、MODEコマンドの待機中である場合(ステップB22;Yes)は、さらにデータストローブ信号SSTBがONの状態であるか否かを判定(ステップB23)し、データストローブ信号SSTBがONの状態である場合(ステップB23;Yes)は、受信したコマンドがMODEコマンドであるか否かを判定(ステップB24)する。
そして、受信したコマンドがMODEコマンドである場合(ステップB24;Yes)は、受信ポインタに対応するコマンドバッファのアドレスを算出する処理(ステップB25)を行い、算出後のアドレスに当該コマンドをMODEコマンドとしてセーブする処理(ステップB26)を行う。
続いて、タイムアウト監視タイマに初期値を設定し、当該タイマをスタートさせる処理(ステップB27)を行った後、ACTIONコマンド待ち状態に設定する処理(ステップB28)を行い、コマンド受信割込み処理を終了する。
また、ステップB23において、データストローブ信号SSTBがONの状態でない場合(ステップB23;No)、又はステップB24において、受信したコマンドがMODEコマンドでない場合(ステップB24;No)は、タイムアウト監視タイマを停止する処理(ステップB37)を行い、MODEコマンド待ち状態に設定する処理(ステップB38)を行い、コマンド受信割込み処理を終了する。
また、ステップB22において、MODEコマンド待機中でない場合、即ち、ACTIONコマンド待機中の場合(ステップB22;No)は、タイムアウト監視タイマがタイムアウトとなったか否かを判定(ステップB29)する。
ここで、タイムアウトとなっていない場合(ステップB29;No)は、データストローブ信号SSTBがONの状態であるか否かを判定(ステップB30)し、データストローブ信号SSTBがONの状態である場合(ステップB30;Yes)は、受信したコマンドがMODEコマンドであるか否かを判定(ステップB31)する。
そして、受信したコマンドがMODEコマンドでない場合(ステップB31;No)は、受信ポインタに対応するコマンドバッファのアドレスを算出する処理(ステップB32)を行い、算出後のアドレスに当該コマンドをACTIONコマンドとしてセーブする処理(ステップB33)を行う。
続いて、受信済みコマンド数の値を+1更新する処理(ステップB34)を行った後、タイムアウト監視タイマを停止する処理(ステップB37)を行い、MODEコマンド待ち状態に設定する処理(ステップB38)を行い、コマンド受信割込み処理を終了する。
また、ステップB29において、タイムアウトとなった場合(ステップB29;Yes)、又はステップB30において、データストローブ信号SSTBがONの状態でない場合(ステップB30;No)は、ステップB35へ移行し、受信ポインタに対応するコマンドバッファのアドレスを算出する処理(ステップB35)を行い、算出されたアドレスのコマンドバッファにセーブされているMODEコマンドを破棄する処理(ステップB36)を行う。そして、タイムアウト監視タイマを停止する処理(ステップB37)を行い、MODEコマンド待ち状態に設定する処理(ステップB38)を行い、コマンド受信割込み処理を終了する。
また、ステップB31において、受信したコマンドがMODEコマンドである場合(ステップB31;Yes)は、ステップB25へ移行し、それ以降の処理を行う。
次に、上記演出制御装置300の2ndCPU312によって実行される2ndメイン処理について説明する。
2ndCPU312による制御処理は、図24に示す2ndメイン処理と、所定時間ごと(例えば2msecごと)に行われる図26に示すVブランク割込み処理とからなる。
〔2ndメイン処理〕
先ず、2ndメイン処理について説明する。
図24に示すように、2ndメイン処理においては、先ず、2ndCPU312の初期化処理(ステップB41)を行ってから、RAMを0クリアする処理(ステップB42)を行う。
次に、RAMに初期値を設定する処理(ステップB43)を行い、VDP313の初期化処理(ステップB44)を行う。その後、各種割込みを許可する処理(ステップB45)を行い、各種制御処理の初期化処理(ステップB46)を行う。
次いで、VDP313による画像描画を許可する処理(ステップB47)を行った後、後述するVブランク割込み処理にてセットされるシステム周期待ちフラグをクリアする処理(ステップB48)を行う。
ここで、システム周期待ちフラグが「1」でない場合(ステップB49;No)は、Vブランク割込み処理にてシステム周期待ちフラグがセットされるまで、ステップB49の処理を繰り返し行う。
一方、システム周期待ちフラグが「1」である場合(ステップB49;Yes)は、ウォッチドッグタイマ(WDT)をクリアする処理(ステップB50)を行い、通常ゲーム処理(ステップB51)を行い、ステップB48へ戻る。
〔通常ゲーム処理〕
次に、上述の2ndメイン処理における通常ゲーム処理(ステップB51)の詳細について説明する。
図25に示すように、通常ゲーム処理では、先ず、遊技制御装置100から受信したコマンドをチェックする処理(ステップB61)を行う。
続いて、背景処理(ステップB62)、リール制御/表示処理(ステップB63)、保留表示処理(ステップB64)、客待ちデモ処理(ステップB65)、シーン制御/表示処理(ステップB66)、表示システム処理(ステップB67)を行い、通常ゲーム処理を終了する。
〔Vブランク割込み処理〕
次に、Vブランク割込み処理について説明する。
図26に示すように、Vブランク割込み処理は、例えば16ms毎の周期的なVブランク割込み信号が2ndCPU312に入力されることで開始される。
Vブランク割込み処理が開始されると、先ず、フレームカウンタの値を+1更新する処理(ステップB71)を行い、当該フレームカウンタの値が規定値以上であるか判定(ステップB72)する。
ここで、フレームカウンタの値が規定値未満の場合(ステップB72;No)は、Vブランク割込み処理を終了し、フレームカウンタの値が規定値以上の場合(ステップB72;Yes)は、ステップB73へ移行し、システム周期待ちフラグが「0」であるか判定(ステップB73)する。
ここで、システム周期待ちフラグが「0」でない場合(ステップB73;No)は、Vブランク割込み処理を終了し、システム周期待ちフラグが「0」である場合(ステップB73;Yes)は、ステップB74へ移行し、VDP313が表示装置41へ表示する描画を完了したか判定(ステップB74)する。
ここで、VDP313が描画を完了していない場合(ステップB74;No)は、Vブランク割込み処理を終了し、VDP313が描画を完了した場合(ステップB74;Yes)は、ステップB75へ移行し、表示フレームバッファを切り替える処理を行い、VDP313に切り替えられた表示フレームバッファへの描画開始を指示する(ステップB76)。
次いで、VDP313が描画を開始したことを示すVDP描画中フラグをセットする処理(ストップB77)を行った後、フレームカウンタを0クリアする処理(ステップB78)、システム周期待ちフラグに「1」をセットする処理(ステップB79)を行い、Vブランク割込み処理を終了する。
〔ゲーム進行報知処理〕
次に、上述の1stメイン処理中のシーン制御処理(ステップB12)にて実行されるゲーム進行報知処理の詳細について説明する。
ゲーム進行報知処理は、遊技がどのような状態(確率状態や始動記憶数)で進行しているかを表示装置41に表示するための処理である。ゲーム進行報知処理では、図27に示すように、先ず、遊技機10の確率状態をチェックして(ステップB81)、高確率状態かつ普電サポート状態であるか否かを判定する(ステップB82)。ステップB82にて高確率状態かつ普電サポート状態であると判定した場合(ステップS82;Yes)には、特殊テーブル選択情報が記憶されているか否かを判定する(ステップB83)。ステップB83にて特殊テーブル選択情報が記憶されていると判定した場合(ステップB83;Yes)には、実行中の特図変動表示ゲームの進行状況を確認し(ステップB84)、第2特図変動表示ゲームが行われているか否かを判定する(ステップB85)。ステップB85にて第2特図変動表示ゲームが行われていると判定した場合(ステップB85;Yes)には、第1始動記憶数及び第2始動記憶数をそれぞれ取得し(ステップB86)、特図2始動記憶があるか(第2始動記憶数が0か)否かを判定する(ステップB87)、ステップB87にて第2始動記憶が記憶されていないと判定した場合(ステップB87;Yes)には、第1始動記憶があるか(第1始動記憶数が1以上か)否かを判定する(ステップB88)。ステップB88にて第1始動記憶があると判定した場合(ステップB88;Yes)には、最先の(現在記憶されている中で一番初めに記憶された第1始動記憶の消化を示唆する、すなわち、最先の第1始動記憶に基づく第1特図変動表示ゲームの開始を示唆する表示を表示装置41に表示するための設定をして(ステップB89)、ゲーム進行報知処理を終了する。
ステップB82にて高確率状態かつ普電サポート状態でないと判定した場合(ステップB82;No)、ステップB83にて特殊テーブル選択情報が記憶されていないと判定した場合(ステップB83;No)、ステップB85にて第2特図変動表示ゲームが行われていないと判定した場合(ステップB85;No)、ステップB87にて第2始動記憶が記憶されていると判定した場合(ステップB87;No)、ステップB88にて第1始動記憶が記憶されていないと判定した場合(ステップB88;No)には、ゲーム進行報知処理を終了する。
〔演出例〕
次に、演出制御装置300により表示装置41に表示される飾り特図変動表示ゲームにおける演出の表示例について説明する。ここでは、5R確変大当り終了後(所定条件の成立後)の高確率(確変)状態に絞って説明する。なお、表示装置41に表示されている矢印a1,a2は、始動記憶の消化順を示すもので、矢印の基端側(右端側)が最先の始動記憶(現在記憶されている始動記憶の中で最初に記憶されたもの)を示す図柄である。
例えば、第1、第2始動記憶が共に4つずつ記憶された状態で、実行されていた特図変動表示ゲームが終了すると、第2特図変動表示ゲームの優先実行機能により第2特図変動表示ゲームが開始される。第2特図変動表示ゲームが開始されると、図28(a)に示すように、表示装置41の表示領域中央に第1〜第3特別図柄P1〜P3が変動表示され、表示領域下部の第2始動記憶表示領域41bに表示されていた最先の第2始動記憶を示す図柄が消える。第1〜第3特別図柄P1〜P3の上には、5R確変大当り終了後の高確率状態であることを示す補助表示C1(例えば「スペシャルチャンスモード」等)が表示されている。
普通変動入賞装置37へ新たな入賞がない(又は、入賞があっても消化のペースに追いつかない)まま最後の第2始動記憶に基づく第2特図変動表示ゲームが開始されると、図28(b)に示すように、表示装置41から第2始動記憶を示す図柄が消え、ゲーム進行報知処理のステップB89の処理に基づいて最先の第1始動記憶を示す図柄R101の表示態様が変化(図柄の変色、変形や、図柄の周囲を光っているように見せるエフェクト表示等)する。この表示態様の変化により、このまま普通変動入賞装置37への入賞が無ければ、実行中の第2特図変動表示ゲームの終了後に、最先の第1始動記憶に基づいて第1特図変動表示ゲームが開始されることが遊技者に報知される。
普通変動入賞装置37への入賞が無いまま、実行中の第2特図変動表示ゲームが終了すると、第1特図変動表示ゲームが開始され、図28(c)に示すように、表示態様が変化していた最先の第1始動記憶R101が表示装置41から消える。すると、変動表示中の第1〜第3特別図柄P1〜P3の上下にそれぞれ第1特図変動表示ゲームが行われていることを報知する補助表示C2(例えば「特図1変動状態」、「特図1が変動してしまっています」等)がなされ、最先の第1始動記憶を示す図柄R102の表示態様が変化する。これにより、このまま普通変動入賞装置37への入賞が無ければ、実行中の第1特図変動表示ゲームの終了後も第1特図変動表示ゲームが継続することが遊技者に報知される。
このように、最先の第1始動記憶の表示態様が変化したり、第1特図変動表示ゲーム実行中を示す表示を行ったりすることにより、遊技者は、遊技領域32を流下する遊技球を注視したり、操作部24の回動を加減したりして、普通変動入賞装置37に遊技球を入賞させるべく遊技に熱中するようになる。
以上のように、本実施形態の遊技機10は、変動表示ゲームとして、第1始動入賞領域(始動入賞口36)への遊技球の入賞に基づく第1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)と、第2始動入賞領域(普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づく第2変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)、を実行する変動表示ゲーム実行手段(遊技制御装置100)と、第1始動入賞領域36へ遊技球が入賞したことに基づいて発生し第1変動表示ゲームの実行権利となる第1始動記憶と、第2始動入賞領域37へ遊技球が入賞したことに基づいて発生し第2変動表示ゲームの実行権利となる第2始動記憶と、をそれぞれ所定上限数まで記憶する始動入賞記憶手段(遊技制御装置100)と、第1変動表示ゲームの表示結果が前記特別結果となった場合に、特別遊技状態(大当り)として、所定の遊技価値を付与する第1特別遊技状態(5R確変大当り、10R確変大当り、15R通常大当り)と、第1特別遊技状態よりも高い遊技価値を付与する第2特別遊技状態(15R確変大当り)のいずれかをそれぞれ所定確率で発生させ、第2変動表示ゲームの表示結果が前記特別結果となった場合に、第1特別遊技状態と、第2特別遊技状態のいずれかを、第1変動表示ゲームよりも第2特別遊技状態の発生確率が高くなるように発生させる特別遊技状態制御手段と、特別遊技状態の終了後、第2始動記憶の発生頻度を通常の遊技状態よりも高めた特定遊技状態(普電サポート状態)を発生させる特定遊技状態制御手段と、を備え、変動表示ゲーム実行手段100は、始動入賞記憶手段100に第1始動記憶と第2始動記憶とが記憶されている場合に、第2変動表示ゲームを第1変動表示ゲームに優先して実行する優先実行手段(遊技制御装置100)と、変動表示ゲームの変動パターンを複数格納する変動パターン格納手段(遊技制御装置100)と、実行する変動表示ゲームの変動パターンを変動パターン格納手段100から取得して設定する変動パターン設定手段(遊技制御装置100)と、を備え、変動パターン格納手段は、所定の変動表示時間で変動表示ゲームを実行する第1変動パターンと、所定の変動表示時間よりも短い短縮変動表示時間で変動表示ゲームを実行する第2変動パターンと、を有し、変動パターン設定手段は、特定遊技状態において、始動入賞記憶手段100に記憶されている始動記憶の記憶状態に基づき、第2変動表示ゲームの変動パターンを第1変動パターン又は第2変動パターンに設定可能にしている。
従って、第1始動記憶、第2始動記憶またはそれら両方の記憶状態に基づき、第2変動表示ゲームの変動パターンが第1変動パターン、第2変動パターンの何れかに決定される。例えば、第2変動表示ゲームが実行される際、第1始動記憶及び第2始動記憶の記憶状態が所定の記憶状態のとき、当該第2変動表示ゲームが変動時間の短い第2変動パターンで実行可能に設定しておけば、特定遊技状態において始動記憶が所定の記憶状態となると、第2変動表示ゲームの実行時間が短くなって第2始動記憶を増やしにくくなり、第2変動表示ゲームの実行機会が減少する。第2変動表示ゲームは第1変動表示ゲームより高い確率で遊技者に遊技価値を付与するので、遊技者は、第1始動記憶及び第2始動記憶の記憶状態を、所定の記憶状態とならないよう意識して遊技を行うことになる。このため、第2始動記憶を増やすチャンスである特定遊技状態での遊技が単調なものとならず、遊技の興趣を高めることができる。
また、遊技機10の変動パターン設定手段(遊技制御装置100)は、始動入賞記憶手段(遊技制御装置100)に記憶される第1始動記憶および/または第2始動記憶の残数が所定数の場合に、実行する第2変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)の変動パターンに、第2変動パターンを設定可能にしている。
従って、第1始動記憶、第2始動記憶またはそれら両方の残数に基づき、第2変動表示ゲーム変動パターンが第1変動パターン、第2変動パターンの何れかに決定される。例えば、第2変動表示ゲームが実行される際、第1始動記憶及び第2始動記憶の残数がそれぞれ所定値以下のとき、当該第2変動表示ゲームが変動時間の短い第2変動パターンで実行可能に設定しておけば、特定遊技状態において始動記憶数が所定数となると、第2変動表示ゲームの実行時間が短くなって第2始動記憶を増やしにくくなり、第2変動表示ゲームの実行機会が減少する。このため、遊技者は、第1始動記憶及び第2始動記憶が所定値を上回る残数を維持するよう意識して遊技を行うことになる。このため、特定遊技状態での遊技が単調なものとならず、遊技の興趣を高めることができる。
また、遊技機10の変動パターン設定手段(遊技制御装置100)は、始動入賞記憶手段(遊技制御装置100)に記憶される第2始動記憶の残数が所定数の場合に、実行する第2変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)の変動パターンに、第2変動パターンを設定可能にしている。
従って、第2始動記憶の残数に基づき、第2変動表示ゲーム変動パターンが第1変動パターン、第2変動パターンの何れかに決定される。例えば、第2変動表示ゲームが実行される際、第2始動記憶の残数が所定値以下のとき、当該第2変動表示ゲームが変動時間の短い第2変動パターンで実行可能に設定しておけば、第2始動記憶が少なくなると更に第2始動記憶の減少ペースが上がるので遊技者はより煽られることになる。このため、遊技者は、第2始動記憶が所定値以上の残数を維持するよう意識して遊技を行うことになる。このため、特定遊技状態での遊技が単調なものとならず、遊技の興趣を高めることができる。
また、遊技機10の変動パターン格納手段(遊技制御装置100)が格納する第1変動パターン及び第2変動パターンは、対応する変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)においてリーチ状態を発生させない変動パターンとし、変動パターン格納手段(遊技制御装置100)は、変動表示ゲームの表示結果が特別結果(大当り)とならない場合に、リーチ状態を発生させて当該変動表示ゲームを実行する第3変動パターンを有し、第1変動パターン及び第3変動パターンを含む第1変動パターン選択テーブル(変動グループ選択テーブル)と、第2変動パターン及び第3変動パターンを含む第2変動パターン選択テーブル(特殊変動グループ選択テーブル)と、を備え、変動パターン設定手段100は、特定遊技状態(普電サポート状態)において、所定条件が成立(5R確変大当りに当選)せず、かつ第2始動記憶の残数が所定数のときには、当該第2変動表示ゲームの変動パターンを第1変動パターン選択テーブルに基づいて設定し、所定条件が成立せず、かつ第2始動記憶の残数が所定数より多いとき、又は、所定条件が成立したときには、当該第2変動表示ゲームの変動パターンを第2変動パターン選択テーブルに基づいて設定するようにしている。
従って、所定条件非成立状態では、第2始動記憶の残数によって、短縮変動を行う第2変動パターンを含む第2変動パターン選択テーブルを選択するか否かが決定されるが、所定条件成立状態では、第2変動パターン選択テーブルが必ず選択され、常に早いペースで第2始動記憶が消化される。第2変動表示ゲームを実行し続けるためには、より多くの第2始動記憶を発生させる必要があるため、遊技者は、第2始動入賞領域へ遊技球を入賞させるよう意識して遊技を行うことになる。よって、第2始動記憶発生容易状態での遊技が単調なものとならず、遊技の興趣を高めることができる。
加えて、所定条件成立状態では、第2始動記憶を記憶し続けることが困難になることから、遊技者は、第1変動表示ゲームがある程度実行されることを前提として遊技を行うようになる。このため、実行されることが当り前となっていた第2変動表示ゲームの価値が認識され、第2変動表示ゲーム実行時の遊技の興趣を高めることができる。
また、遊技機10の変動パターン設定手段は、特定遊技状態(普電サポート状態)において、所定条件が成立(5R確変大当りに当選)し、かつ第1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)が実行される場合には、当該第1変動表示ゲームの変動パターンを第2変動パターン選択テーブル(特殊変動グループ選択テーブル)に基づいて設定するようにしている。
従って、第1変動表示ゲームにおいても第2変動パターン選択テーブルに基づいて変動パターンが設定されるので、請求項4に記載の発明が有する効果をより一層高めることができるとともに、極めてスピード感のある遊技を実現することができ、遊技の興趣を高めることができる。
<変形例1>
次に、本発明の第1実施形態の変形例について説明する。
本変形例の遊技機10は、上述した実施形態の機能に加え、第1特図変動表示ゲームの実行回数(第1始動記憶の消化数)が所定回数に達すると遊技者に特典を与える機能を有している。このため、本変形例では、演出制御装置300がシーン制御処理(ステップB12)にて実行するゲーム進行報知処理の流れが上記実施形態と異なっている(図27,図29参照)。
〔ゲーム進行報知処理〕
図29に示すように、本変形例のゲーム進行報知処理では、先ず、遊技機10の確率状態をチェックして(ステップB181)、高確率状態かつ普電サポート状態であるか否かを判定する(ステップB182)。ステップB182にて高確率状態かつ普電サポート状態であると判定した場合(ステップS182;Yes)には、特殊テーブルが選択されているか否かを判定する(ステップB183)。ステップB183にて特殊テーブルが選択されていると判定した場合(ステップB183;Yes)には、特図変動表示ゲームの進行状況を確認し(ステップB184)、第1特図変動表示ゲームが開始されたか否かを判定する(ステップB185)。ステップB185にて第1特図変動表示ゲームが開始されていないと判定した場合(ステップB185;No)には、第2特図変動表示ゲームが行われているか否かを判定する(ステップB186)。ステップB186にて第2特図変動表示ゲームが行われていると判定した場合(ステップB186;Yes)には、ステップB190へ移行する。
ステップB185にて第1特図変動表示ゲームが開始されたと判定した場合(ステップB185;Yes)には、普電サポート状態における第1始動記憶の消化回数を+1更新(ステップB187)して、当該消化回数が所定回数に到達したか否かを判定する(ステップB188)。ステップB188にて所定回数に到達したと判定した場合(ステップB188;Yes)には、遊技者への特典付与を設定(ステップB189)して、ステップB190へ移行する。
一方、ステップB188にて所定回数に到達していないと判定した場合(ステップB188;No)には、ステップB189をスキップしてステップB190へ移行する。
ステップB190では、第1始動記憶数及び第2始動記憶数をそれぞれ取得し、続いて、第2始動記憶があるか(第2始動記憶数が0か)否かを判定する(ステップB191)、ステップB191にて第2始動記憶が記憶されていないと判定した場合(ステップB191;Yes)には、第1始動記憶があるか(第1始動記憶数が1以上か)否かを判定する(ステップB192)。ステップB192にて第1始動記憶があると判定した場合(ステップB192;Yes)には、最先の(現在記憶されている中で一番初めに記憶された第1始動記憶の消化を示唆する、すなわち、最先の第1始動記憶に基づく第1特図変動表示ゲームの開始を示唆する表示を設定して(ステップB193)、ゲーム進行報知処理を終了する。
ステップB182にて高確率状態かつ普電サポート状態でないと判定した場合(ステップB182;No)、ステップB183にて特殊テーブルが選択されていないと判定した場合(ステップB183;No)、ステップB186にて第2特図変動表示ゲームが行われていないと判定した場合(ステップB186;No)、ステップB191にて第2始動記憶が記憶されていると判定した場合(ステップB191;No)、ステップB192にて第1始動記憶が記憶されていないと判定した場合(ステップB192;No)には、ゲーム進行報知処理を終了する。
〔演出例〕
次に、本変形例の演出制御装置300により表示装置41に表示される飾り特図変動表示ゲームにおける演出の表示例について説明する。ここでも、上記実施形態と同様、5R確変大当り終了後(所定条件成立後)の高確率(確変)状態に絞って説明する。
例えば、第1始動記憶が4つ記憶され且つ第2始動記憶が無い状態で、特図変動表示ゲームが実行されると、図30(a)に示すように、最先の第1始動記憶を示す図柄R101の表示態様が遊技者を煽るように変化する。この表示態様の変化により、このまま普通変動入賞装置37への入賞が無ければ、実行中の第2特図変動表示ゲームの終了後に第1特図変動表示ゲームが開始されることが遊技者に報知される。
普通変動入賞装置37への入賞が無いまま、実行中の特図変動表示ゲームが終了すると、第1特図変動表示ゲームが開始され、図30(b)に示すように、表示態様が変化していた最先の第1始動記憶を示す図柄R101が消える。そして、変動表示中の第1〜第3特別図柄P1〜P3の上に第1特図変動表示ゲームが行われていることを報知する補助表示C2(例えば「特図1変動状態」等)がなされるとともに、第1〜第3特別図柄P1〜P3の下に第1始動記憶の消化回数を報知する補助表示C3がなされる。そして、最先の第1始動記憶を示す図柄R102の表示態様が変化する。
第1特図変動表示ゲームが繰り返され、第1始動記憶が減少していくと、図30(c)に示すように、表示装置41に表示されている補助表示C3の第1始動記憶の消化回数が増加していく。もし、途中で第2特図変動表示ゲームが実行されることがあっても、消化回数はリセットされずに保持される。
そして、所定の消化回数(例えば4回)に到達すると、遊技者に特典が付与される。特典としては、例えば、この後、第2始動記憶が記憶され、当該始動記憶の表示が表示装置41に先読み予告表示態様で表示される場合の、信頼度が高くなるように表示する(ガセ表示を少なくする)、大当りが発生したときに演出を変化させる、等が考えられる。特典が付与されると、補助表示C3の消化回数がリセットされる。なお、消化回数を特図変動表示ゲームで大当りが発生したときにリセットするようにしてもよい。
以上のように、本変形例の遊技機10は、変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)において識別図柄(第1〜第3特別図柄)とは異なる補助図柄を表示する補助表示制御手段(演出制御装置300)と、特定遊技状態(普電サポート状態)において、第1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)が実行された回数を計数する計数手段(遊技制御装置100)と、を備え、補助表示制御手段300は、計数手段によって計数される第1変動表示ゲームの実行回数に基づき、補助図柄の表示態様を制御するようにしている。
従って、第2始動記憶発生容易状態における第1変動表示ゲームの実行回数に応じて補助図柄の表示態様が変化する。たとえば、第1変動表示ゲームの累積実行回数が所定数に達したときに、補助図柄の表示態様を変化させることによってその後行われる第2特図変動表示ゲームの信頼度を高める演出等を行うことができる。このため、遊技者は、第2変動表示ゲームより軽視されがちな第1変動表示ゲームに対して意識するようになり、遊技の興趣を高めることができる。
<変形例2>
次に、本発明の第1実施形態のもう一つの変形例について説明する。
本変形例の遊技機10は、遊技制御装置100が実行する特図情報設定処理(ステップA242,A329、A349)の流れが上記実施形態と異なっている(図15,図31参照)。具体的には、上記実施形態では、特殊テーブルを選択したか否かを示す特殊テーブル選択情報を情報生成パラメータとは別に用意していたが、本変形例では、特殊テーブル選択情報を情報生成パラメータに組み込んで制御している。
〔特図情報設定処理〕
図31に示すように、本変形例の特図情報設定処理では、先ず、特図1変動開始処理のステップA326で準備した特図1変動フラグを対象の特図を示すフラグとしてRWMの作業用の図柄判別フラグ領域にセーブする(ステップA1401)。続いて、対象の特図保留数を情報生成パラメータ1としてロードして(ステップA1402)、特殊テーブル設定情報を情報生成パラメータ2としてロードする(ステップA1403)。そして、普通変動入賞装置37が時短動作状態(普電サポート状態)か否かを判定する(ステップA1404)。ステップA403にて時短動作状態ではないと判定した場合(ステップA1404;No)には、普電サポートなしの値を情報生成パラメータ3として設定して(ステップA1405)、ステップA1412へ移行する。
一方、ステップA1404にて時短動作状態であると判定した場合(ステップA1404;Yes)には、高確率状態か否かを判定する(ステップA1406)。ステップA1407にて高確率状態ではないと判定した場合(ステップA1406;No)には、低確率&普電サポート状態の値を情報生成パラメータ3として設定して(ステップA1407)、ステップA1412へ移行する。
一方、ステップA1406にて高確率状態であると判定した場合(ステップA1406;Yes)には、情報生成パラメータ2が特殊テーブルの設定を示す値か否かをチェックする(ステップA1408)。
ステップA1409にて特殊テーブルの設定を示す値であると判定した場合(ステップA1409;Yes)には、特殊テーブル設定時の値を情報生成パラメータ3として設定(ステップA1410)して、ステップA1412へ移行する。
一方、ステップA1409にて特殊テーブルの設定を示す値でないと判定した場合(ステップA1409;No)には、高確率状態かつ普電サポート状態を示す値を情報生成パラメータ3として設定する(ステップA1411)。
ステップA1412では、情報生成パラメータ1,3を元にして前半変動情報1を生成し、前半変動情報1領域にセーブする。続いて、情報生成パラメータ2を元にして前半変動情報2を生成し、前半変動情報2領域にセーブし(ステップA1413)、作業用の図柄情報を情報生成パラメータ4としてロードする(ステップA1414)。続いて、作業用の図柄判別フラグを情報生成パラメータ5としてロードし(ステップA1415)、情報生成パラメータ4,5を元にして前半変動グループ情報を生成し、対象の前半変動グループ情報領域にセーブする(ステップA1416)。続いて、情報生成パラメータ1を元にして後半変動グループ情報を生成し、対象の後半変動グループ情報領域にセーブし(ステップA1417)、情報生成パラメータ2,4,5を元にして変動グループ選択テーブルポインタを生成し、準備して(ステップA1418)、特図情報設定処理を終了する。
本変形例の遊技機10によれば、後半変動パターン設定処理等で特殊テーブルの選択に関する処理を省くことができるので、制御を簡略化することが可能である。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、本実施形態において、上記第1実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、その説明を省略する。
上記実施形態では、5R確変大当り(特定の当り)の終了後に実行される第2特図変動表示ゲームにおいて、第2始動記憶数がいくつであっても前半変動時間を短いまま変化させないこととようにしたが、本実施形態では、第2始動記憶数が1つとなった場合に、所定の割合で長時間の変動を行うようにしている。このため、本実施形態では、遊技制御装置100が発生させる大当りの種類や変動パターンを決定する特殊テーブルの内容、演出制御装置300が実行するゲーム進行報知処理の流れ等が上記実施形態と異なっている。
本実施形態の遊技制御装置100が発生させる特別遊技状態(大当り)には、上記実施形態の4つのパターンの他に、図32(a)に示すように、「5R通常大当り」が加えられている。5R通常大当りは、ラウンド数が5回で、当該大当り終了後、通常確率(低確率)状態となり、特図変動表示ゲームが50回実行されるまで時短状態となる大当りである。また、5R通常大当りは、5R確変大当りと同様、大当り終了後の特定遊技状態において特殊テーブルが設定される特定の大当りである。
そして、複数の識別図柄のうち「1」〜「5」の5つが大当り図柄に設定されており、「1」は5R確変大当りに、「2」は10R確変大当りに、「3」は15R確変大当りに、「4」は5R通常大当りに、「5」は15R通常大当りにそれぞれ対応付けられている。
また、本実施形態では、第1、第2特図変動表示ゲームで各大当りを選択する割合が異なっている。具体的には、第1特図変動表示ゲームでは、抽選結果が大当りとなった場合に、5R確変大当り、10R確変大当り及び15R確変大当りが25%、5R通常大当りが15%、15R通常大当りが10%の割合で選択されるようになっている。
一方、第2特図変動表示ゲームでは、抽選結果が大当りとなった場合に、5R確変大当りが15パーセント、10R確変大当りが0%、15R確変大当りが60%、5R通常大当りが15%、15R通常大当りが25%の割合で選択されるようになっている。すなわち、本実施形態の第2特図変動表示ゲームでも、15R確変大当りが第1特図変動表示ゲームに比べて高い確率で発生するようになっている。
なお、上記実施形態と同様に、この割合は図32(a)に示した値に限られるものではなく、第2特図変動表示ゲームの方が第1特図変動表示ゲームよりも有利だと遊技者に感じさせることができる範囲で任意に値を変更することができる。
また、本実施形態では、図32(b)に示すように、5R確変大当り、5R通常大当りのどちらに当選した場合にも、対応する飾り特図変動表示ゲームにおいて同じ大当り図柄(例えば、「222」や「888」)が表示されるようになっている。このため、遊技者は当該大当り終了後に高確率状態(確変状態)になったのか低確率状態のままなのかをはっきりと認識することができない。
本実施形態で用いられる特殊テーブルには、図32(c)に示すように、パターン1〜パターン6の6つのパターンがある。特定の大当りのうち、5R確変大当り(大当り図柄「1」)に当選した場合には、当該大当り終了後の高確率状態において、パターン1〜パターン3の何れかの特殊テーブルが設定されて第2特図変動表示ゲームが行われる。5R通常大当り(大当り図柄「4」)に当選した場合には、当該大当り終了後の普電サポート状態において、パターン4〜パターン6の何れかの特殊テーブルが設定されて第2特図変動表示ゲームが行われる。
パターン1〜パターン5の特殊テーブルには、それぞれ異なる所定のゲーム数が割り振られている。そして、ある第2特図変動表示ゲームが、特定の大当り終了後から数えて所定のゲーム数目に、最後の(当該第2特図変動表示ゲームが実行されるとその記憶数が0になる)第2始動記憶に基づいて実行されるとき、前半変動時間が長時間(例えば2秒から10秒)に変更されるようになっている。具体的には、パターン1が選択された場合、大当り終了から10ゲーム目、20ゲーム目に最後の第2始動記憶に基づいて第2特図変動表示ゲームが実行されると長時間の変動が行われる。同様に、パターン2が選択された場合、大当り終了から20ゲーム目、30ゲーム目に、パターン3が選択された場合、大当り終了から20ゲーム目、40ゲーム目に、パターン4が選択された場合、大当り終了から10ゲーム目に、パターン5が選択された場合、大当り終了から30ゲーム目に、上記条件を満たすとそれぞれ長時間の変動が行われる。
一方、パターン6の特殊テーブルは、上記した実施形態と同様の特殊テーブル(テーブル(d);図17参照)となっており、ゲーム数の割り振りは無く、長時間の変動が行われない。
5R確変大当りと5R通常大当りは、どちらもサポート回数が同じ(50回)であるため、特定の大当り終了後、確率状態が高確率状態に移行したのか低確率状態のままなのか、遊技者が判断することが困難な状態となる。ここで、操作部24をうまく操作して第2始動記憶が1の状態を維持しながら第2特図変動表示ゲームを行えば、長時間変動が行われるタイミングや割合によってどのパターンの特殊テーブルが用いられているか、すなわち現在の確率状態を推察することが可能となる。そして、この後(50回のサポート回数終了後)も遊技を継続するか否かを判断することができる。
なお、上記条件で長時間変動での特図変動表示ゲームを実行することが困難であれば、例えば、所定のゲーム数を増やす(例えば5ゲーム目、15ゲーム目等も対象とする)、始動記憶数の条件は付けない(始動記憶数2〜4でも対象とする)、等として、長時間変動が容易に行われるようにしても良い。
〔ゲーム進行報知処理〕
次に、本実施形態のシーン制御処理(ステップB12)にて実行されるゲーム進行報知処理の詳細について説明する。
ゲーム進行報知処理では、図33に示すように、先ず、遊技機10の確率状態をチェックして(ステップB281)、普電サポート状態であるか否かを判定する(ステップB282)。ステップB282にて普電サポート状態であると判定した場合(ステップS282;Yes)には、特図変動表示ゲームの進行状況を確認し(ステップB283)、第2特図変動表示ゲームが行われているか否かを判定する(ステップB284)。ステップB284にて第2特図変動表示ゲームが行われていると判定した場合(ステップB84;Yes)には、当該第2特図変動表示ゲームが保留1に記憶された(最先の)第2始動記憶に基づくものか否かを判定する(ステップB285)。ステップB285にて保留1に記憶された第2始動記憶に基づくものであると判定した場合(ステップB285;Yes)には、特殊テーブルが選択されているか否かを判定する(ステップB286)。ステップB286にて特殊テーブルが選択されていると判定した場合(ステップB286;Yes)には、特殊テーブルパターンを取得(ステップB287)し、大当り後のゲーム数を取得(ステップB288)して、ロング変動タイミングか否かを判定(ステップB289)する。ステップB289にてロング変動タイミングであると判定した場合(ステップB289;Yes)には、ロング変動を報知する設定(ステップB290)をして、ゲーム進行報知処理を終了する。
ステップB282にて普電サポート状態でないと判定した場合(ステップB282;No)、ステップB284にて第2特図変動表示ゲームが行われていないと判定した場合(ステップB284;No)、ステップB285にて保留1に記憶された第2始動記憶に基づくものでないと判定した場合(ステップB285)、ステップB286にて特殊テーブルが選択されていないと判定した場合(ステップB286;No)、ステップB289にてロング変動タイミングでないと判定した場合(ステップB289)には、ゲーム進行報知処理を終了する。
本実施形態の遊技機10によれば、5R確変大当り又は5R通常大当りの当選によって確率状態の判別が困難な状態ができるが、特定の条件下(所定のゲーム回数、所定の始動記憶数)で第2特図変動表示ゲームを実行することにより、確率状態の推察が可能となる。このため、遊技者は、所定の条件を揃えるために始動入賞領域への遊技機の入賞のさせ方等を工夫するようになるので、遊技の興趣を高めることができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。なお、本実施形態において、上記第1実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、その説明を省略する。
上記実施形態では、特殊変動グループ選択テーブルに、(通常)変動グループ選択テーブルには無い変動パターンを含ませ、(通常)変動グループ選択テーブルから特殊変動グループ選択テーブル(特殊テーブル)へと設定が切り替わる際に、(通常)変動グループ選択テーブルには無い変動パターンが選択され得るという報知を行うようにしている。このため、本実施形態では、変動グループ選択テーブルの内容や演出制御装置300が実行するゲーム進行報知処理(ステップB12)の流れ等が上記実施形態と異なっている。
まず、本実施形態で用いられる変動グループ選択テーブルについて説明する。
本実施形態における大当り終了後の高確率状態(確変状態)では、複数ある変動グループ選択テーブルの中から図17に示すC((a)と(b))及びD((c)と(d))の変動グループ選択テーブルが用いられる。なお、低確率時や特定の大当り後では無い場合には、第2特図変動表示ゲームの変動グループ選択テーブルとして、図17で示したAが用いられる。また、BはDがあるため用いない。
Cの(通常)変動グループ選択テーブルは、第1特図変動表示ゲームを実行する際に用いるテーブルである。(通常)変動グループ選択テーブルは、更に(a)と(b)2つのテーブルからなり、(a)と(b)は、第1特図変動表示ゲームの結果に基づいて使い分けられるようになっている。
具体的には、テーブル(a)は第1特図変動表示ゲームがはずれとなるときに用いられる。テーブル(a)の乱数値は50000で、0〜45000がリーチなし(後半変動時間0秒、前半変動時間2秒)、45001〜48500がノーマルリーチ(後半変動時間10秒、前半変動時間Any(変動パターン乱数2,3のどちらが選択されるかで変化する))、48501〜49400がスペシャル1リーチ(後半変動時間50秒、前半変動時間Any)、49401〜50000がスペシャル2リーチ(後半変動時間100秒、前半変動時間Any)となっている。なお、第1実施形態と異なり、スペシャル3リーチの設定はない。
テーブル(b)は第1特図変動表示ゲームが大当りとなるときに用いられる。テーブル(b)の乱数値も50000で、0〜1000がリーチなし(後半変動時間0秒、前半変動時間10秒)、1001〜6000がノーマルリーチ(後半変動時間20秒、前半変動時間Any)、6001〜20000がスペシャル1リーチ(後半変動時間50秒、前半変動時間Any)、20001〜50000がスペシャル2リーチ(後半変動時間100秒、前半変動時間Any)となっている。こちらもテーブル(a)と同様に、スペシャル3リーチの設定は無い。
一方、Dの特殊変動グループ選択テーブルは、後半変動パターン設定処理のステップA425にて特殊テーブル選択情報が「特殊テーブル選択」を示すものであると判定された場合、すなわち、特定の大当り(5R確変大当り)に当選した場合において、第2特図変動表示ゲームを実行する際に用いるテーブルである。(c)、(d)は、第2特図変動表示ゲームの結果に基づいて使い分けられるようになっている。
具体的には、テーブル(c)は、第2特図変動表示ゲームがはずれとなるときに用いられる。上記実施形態では、同じはずれの場合でも始動記憶数に基づいて特殊テーブルを使い分けていたが、本実施形態では、一つのテーブルに統一している。このため、上記実施形態では第2始動記憶数が2〜4のときと1のときとでノーマルリーチとなる場合の後半変動時間が異なっていたが、本実施形態では10秒に統一されている。しかし、「リーチ無し」変動における前半変動時間は、上記実施形態と同様に、第2始動記憶数に関係なく短いまま(2秒)である。
テーブル(d)は第2特図変動表示ゲームが大当りとなるときに用いられる。テーブル(d)の乱数値も50000で、0〜5000が「リーチなし(後半変動時間0秒、前半変動時間10秒)」、5001〜6000が「ノーマルリーチ(後半変動時間20秒、前半変動時間Any)」、6001〜20000が「スペシャル1リーチ(後半変動時間50秒、前半変動時間Any)」、20001〜40000が「スペシャル2リーチ(後半変動時間100秒、前半変動時間Any)」、40001〜50000が「スペシャル3リーチ(後半変動時間150秒、前半変動時間Any)」となっている。
テーブル(b),(d)により、第2特図変動表示ゲームでは、第1特図変動表示ゲームよりも、リーチ無しで大当りとなる突発大当りの発生確率が高くなっている。なお、突発当たりの発生率を始動記憶数に基づいて変化させる(例えば、第2始動記憶数が1となったときに更に発生率を高める)ようにしても良い。
ここで、テーブル(b),(d)の「リーチ無し」変動パターンは、変動表示ゲームのが特別結果となる場合に、リーチ状態を発生させずに当該変動表示ゲームを実行し、当該特別結果を導出する第4変動パターンである。
〔ゲーム進行報知処理〕
次に、本実施形態のゲーム進行報知処理(ステップB12)の詳細について説明する。
ゲーム進行報知処理では、図35に示すように、先ず、遊技機10の確率状態をチェックして(ステップB381)、高確率状態かつ普電サポート状態であるか否かを判定する(ステップB382)。ステップB382にて高確率状態かつ普電サポート状態であると判定した場合(ステップS382;Yes)には、特殊テーブルが選択されているか否かを判定する(ステップB383)。ステップB383にて特殊テーブルが選択されていると判定した場合(ステップB383;Yes)には、特図変動表示ゲームの進行状況を確認し(ステップB384)、第1特図変動表示ゲームが開始されたか否かを判定する(ステップB385)。ステップB385にて第1特図変動表示ゲームが開始されていないと判定した場合(ステップB385;No)には、第2特図変動表示ゲームが行われているか否かを判定する(ステップB386)。ステップB386にて第2特図変動表示ゲームが行われていると判定した場合(ステップB386;Yes)には、第1始動記憶数及び第2始動記憶数をそれぞれ確認し(ステップB387)、特図2始動記憶があるか(第2始動記憶数が0か)否かを判定する(ステップB388)。ステップB388にて第2始動記憶が記憶されていないと判定した場合(ステップB388;Yes)には、突発当りの選択率が高まっていることを報知する設定(ステップB389)をして、ゲーム進行報知処理を終了する。
ステップB385にて第1特図変動表示ゲームが開始されたと判定した場合(ステップB385;Yes)には、スペシャルリーチ3が選択されないことを報知する設定(ステップB390)を行って、ゲーム進行報知処理を終了する。
また、ステップB388にて第2始動記憶が記憶されていると判定した場合(ステップB388;No)には、スペシャルリーチ3が選択され得ることを報知する設定(ステップB391)を行って、ゲーム進行報知処理を終了する。
ステップB382にて高確率状態かつ普電サポート状態でないと判定した場合(ステップB382;No)、ステップB383にて特殊テーブルが選択されていないと判定した場合(ステップB383;No)、ステップB386にて第2特図変動表示ゲームが行われていないと判定した場合(ステップB386;No)にも、ゲーム進行報知処理を終了する。
〔演出例〕
次に、遊技機10により実行される飾り特図変動表示ゲームにおける演出の表示例について説明する。ここでも、上記実施形態と同様、5R確変大当り終了後の高確率(確変)状態に絞って説明する。
例えば、第1始動記憶、第2始動記憶が共に4つずつ記憶された状態で、特図変動表示ゲームが実行されると、図36(a)に示すように、最先の第2始動記憶を示す図柄が消え、第1〜第3特別図柄P1〜P3の下に、第1特図変動表示ゲームでは実行されることの無い変動パターンであるスペシャルリーチ3が実行される可能性があることを報知する補助表示C4(例えば「SPリーチ3実行のチャンス」等)がなされる。
前述したように、第2始動記憶数が0となったときに突発当りの発生率を高めた場合には、図36(b)に示すように、最後の第2始動記憶に基づく第2特図変動表示ゲームの実行中に、突発当りとなる可能性があることを報知する補助表示C5(例えば「突発表示か?」等)がなされるようにしても良い。
普通変動入賞装置37への入賞が無いまま、実行中の第2特図変動表示ゲームが終了すると、第1特図変動表示ゲームが開始される。そして、図36(c)に示すように、変動表示中の第1〜第3特別図柄P1〜P3の下に、実行中の第1特図変動表示ゲームではスペシャルリーチ3が実行されないことを報知する補助表示C6(例えば「SPリーチ3は出現しません」等)がなされる。
以上のように、遊技機10の変動パターン格納手段は、変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)が特別結果(大当り)となる場合に、リーチ状態を発生させずに当該変動表示ゲームを実行し、当該特別結果を導出する第4変動パターンを有し、変動パターン設定手段(遊技制御装置100)は、特定遊技状態(大当り)において、始動入賞記憶手段(遊技制御装置100)に記憶される第2始動記憶の残数に基づき、第4変動パターンの選択確率を変化させるようにしている。
従って、リーチ状態を経ずに特別結果が表示されるいわゆる突発当りの発生確率も第2始動記憶の残数に基づき決定される。例えば、第2変動表示ゲームが実行される際、第2始動記憶の残数が所定値以下のとき、当該第2変動表示ゲームにおける突発当りの発生確率が、所定値を上回るときよりも高くなるように設定しておけば、遊技者は、短縮変動に加え、突発当りの演出によっても煽られることとなり、遊技のスピード感がさらに向上する。そして、遊技者は、第2始動記憶が所定値を上回る残数を維持するよう更に意識して遊技を行うことになる。このため、特定遊技状態での遊技が単調なものとならず、遊技の興趣を高めることができる。
<変形例>
次に、本発明の第3実施形態の変形例について説明する。
本変形例の遊技機10は、突発大当りの発生タイミングに特徴を持たせている。具体的には、突発大当りとなることが決まっている第2特図変動表示ゲームの実行中に、普通変動入賞装置37への入賞があったら(第2始動記憶が記憶されたら)、直ちに変動表示を終了し、大当りの結果を表示するようにしている。
〔演出例〕
まず、本変形例の遊技機10により実行される飾り特図変動表示ゲームにおける演出の表示例について、図37(d)のタイムチャートに沿って説明する。
例えば、第1始動記憶が4つ、第2始動記憶が1つ記憶された状態で、第2特図変動表示ゲームが実行されると、図37(a)に示すように、最先の第2始動記憶が消化され、当該第2始動記憶を示す図柄が消える(t41)。この第2始動記憶が先読みの結果突発大当りになると判定されたものであるとき、第1〜第3特別図柄の下に、突発当りとなる可能性があることを報知する補助表示C5(例えば「突発当りか?」等)がなされる。また、第2始動記憶数が0になったことで、始動口2スイッチ37aの監視を開始する(t41〜t45)。
監視期間中に、第1〜第3特別図柄P1〜P3が変動中に普通変動入賞装置37に遊技球が入賞し、始動口2スイッチ37aから入力があると(t42)、図37(b)に示すように、第2始動記憶が記憶され、当該始動記憶を示す図柄R201が表示される。そして、その直後に、図37(c)に示すように、第1〜第3特別図柄P1〜P3が一斉に大当り表示態様(例えば777)で停止表示されて第2特図変動表示ゲームが終了するとともに、第1〜第3特別図柄を強調したりする突発当り演出が行われる(t43)。
ところで、図37(d)のフローチャートでは、始動口2スイッチ37aへの入力が第2特図変動表示ゲームの中盤で行われた場合を示したが、普通変動入賞装置37への遊技球の入賞は第2特図変動表示ゲーム実行中のどのタイミングでも可能であり、第2特図変動表示ゲームの序盤或いは終わり間際での入賞ということも考えられる。すると、突発当り演出も入賞のタイミングにより長くなりすぎて遊技者に飽きられる、または短すぎて遊技者が演出に気づかないといったことも起こり得る。こうしたことを防ぐため、ある範囲(t44〜t45)で突発当り演出の終了タイミングを前後させ、突発当り演出がある範囲の時間で終了するようにしている。
本変形例の遊技機10によれば、例えば、突発当りと判定された特図変動表示ゲームの開始早々に普通変動入賞装置37に遊技球が入賞した場合、通常の突発当りの場合よりも早く大当りの表示がなされる。このため、遊技者は、第2始動記憶の増加により一安心できるところを逆に煽られることとなり、遊技のスピード感がより一層高まる。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、上記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 遊技機
30 遊技盤
32 遊技領域
36 始動入賞口(第1始動入賞領域)
37 普通変動入賞装置(第2始動入賞領域)
41 表示装置
100 遊技制御装置(変動表示ゲーム実行手段、始動入賞記憶手段、特別遊技状態制御手段、特定遊技状態制御手段、優先実行手段、変動パターン格納手段、変動パターン設定手段、計数手段)
300 演出制御装置(補助表示制御手段)

Claims (8)

  1. 遊技球が流下可能な遊技領域と、前記遊技領域に遊技球が入賞可能に設けられた第1始動入賞領域と、前記遊技領域の前記第1始動入賞領域とは異なる位置に、遊技球が入賞不能な閉状態と、遊技球が入賞可能な開状態とに切り替え可能に設けられた第2始動入賞領域と、識別図柄を変動表示させる変動表示ゲームを表示可能な変動表示装置と、を備え、
    前記変動表示ゲームの表示結果が特別結果となった場合に、遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、
    前記変動表示ゲームとして、前記第1始動入賞領域への遊技球の入賞に基づく第1変動表示ゲームと、前記第2始動入賞領域への遊技球の入賞に基づく第2変動表示ゲームと、を実行する変動表示ゲーム実行手段と、
    前記第1始動入賞領域へ遊技球が入賞したことに基づいて発生し前記第1変動表示ゲームの実行権利となる第1始動記憶と、前記第2始動入賞領域へ遊技球が入賞したことに基づいて発生し前記第2変動表示ゲームの実行権利となる第2始動記憶と、をそれぞれ所定上限数まで記憶する始動入賞記憶手段と、
    前記第1変動表示ゲームの表示結果が前記特別結果となった場合に、前記特別遊技状態として、所定の遊技価値を付与する第1特別遊技状態と前記第1特別遊技状態よりも高い遊技価値を付与する第2特別遊技状態のいずれかを、それぞれ所定確率で発生させ、前記第2変動表示ゲームの表示結果が前記特別結果となった場合に、前記第1特別遊技状態と前記第2特別遊技状態のいずれかを、前記第1変動表示ゲームよりも前記第2特別遊技状態の発生確率が高くなるように発生させる特別遊技状態制御手段と、
    前記特別遊技状態の終了後、前記第2始動記憶の発生頻度を通常の遊技状態よりも高めた特定遊技状態を発生させる特定遊技状態制御手段と、
    を備え、
    前記変動表示ゲーム実行手段は、
    前記始動入賞記憶手段に前記第1始動記憶と前記第2始動記憶とが記憶されている場合に、前記第2変動表示ゲームを前記第1変動表示ゲームに優先して実行する優先実行手段と、
    前記変動表示ゲームの変動パターンを複数格納する変動パターン格納手段と、
    実行する変動表示ゲームの変動パターンを前記変動パターン格納手段から取得して設定する変動パターン設定手段と、
    を備え、
    前記変動パターン格納手段は、
    所定の変動表示時間で前記変動表示ゲームを実行する第1変動パターンと、
    前記所定の変動表示時間よりも短い短縮変動表示時間で前記変動表示ゲームを実行する第2変動パターンと、
    を有し、
    前記変動パターン設定手段は、前記特定遊技状態において、前記始動入賞記憶手段に記憶されている始動記憶の記憶状態に基づき、前記第2変動表示ゲームの変動パターンを前記第1変動パターン又は前記第2変動パターンに設定可能とすることを特徴とする遊技機。
  2. 前記変動パターン設定手段は、前記始動入賞記憶手段に記憶される第2始動記憶の残数が所定数の場合に、実行する第2変動表示ゲームの変動パターンに、前記第2変動パターンを設定可能とすることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記第1変動パターン及び前記第2変動パターンは、対応する変動表示ゲームにおいてリーチ状態を発生させない変動パターンとし、
    前記変動パターン格納手段は、
    前記変動表示ゲームの表示結果が特別結果とならない場合に、リーチ状態を発生させて当該変動表示ゲームを実行する第3変動パターンを有し、
    前記第1変動パターン及び前記第3変動パターンを含む第1変動パターン選択テーブルと、
    前記第2変動パターン及び前記第3変動パターンを含む第2変動パターン選択テーブルと、
    を備え、
    前記変動パターン設定手段は、
    前記特定遊技状態において、所定条件が成立せず、かつ前記第2始動記憶の残数が前記所定数のときには、当該第2変動表示ゲームの変動パターンを前記第1変動パターン選択テーブルに基づいて設定し、
    前記特定遊技状態において、前記所定条件が成立せず、かつ前記第2始動記憶の残数が前記所定数より多いとき、又は、前記所定条件が成立したときには、当該第2変動表示ゲームの変動パターンを前記第2変動パターン選択テーブルに基づいて設定することを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記変動パターン設定手段は、前記特定遊技状態において、前記所定条件が成立し、かつ前記第1変動表示ゲームが実行される場合には、当該第1変動表示ゲームの変動パターンを前記第2変動パターン選択テーブルに基づいて設定することを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
  5. 前記変動パターン格納手段は、前記変動表示ゲームが前記特別結果となる場合に、リーチ状態を発生させずに当該変動表示ゲームを実行し、当該特別結果を導出する第4変動パターンを有し、
    前記変動パターン設定手段は、前記特定遊技状態において、前記始動入賞記憶手段に記憶される前記第2始動記憶の残数に基づき、前記第4変動パターンの選択確率を変化させることを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
  6. 前記識別図柄とは異なる補助図柄を前記変動表示装置に表示させる補助表示制御手段と、
    前記特定遊技状態において、前記第1変動表示ゲームが実行された回数を計数する計数手段と、
    を備え、
    前記補助表示制御手段は、前記計数手段によって計数される前記第1変動表示ゲームの実行回数に基づき、前記補助図柄の表示態様を制御することを特徴とする請求項5に記載の遊技機。
  7. 前記所定条件は、前記特定遊技状態を発生させる契機となった前記特別結果が、特定の特別結果であった場合に成立することを特徴とする請求項6に記載の遊技機。
  8. 前記変動パターン設定手段は、前記始動入賞記憶手段に記憶される第1始動記憶および/または第2始動記憶の残数が所定数の場合に、実行する第2変動表示ゲームの変動パターンに、前記第2変動パターンを設定することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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