JP2015058026A - 遊技機 - Google Patents

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雅之 金子
Masayuki Kaneko
雅之 金子
園田 欽章
Yoshiaki Sonoda
欽章 園田
亀井 欽一
Kinichi Kamei
欽一 亀井
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Abstract

【課題】変動表示ゲームが特別結果となる確率を報知しない状態を発生可能な遊技機において、確率を報知しない状態から確率を報知する状態へと移行する過程を興趣の高いものにする。【解決手段】遊技機10の演出制御手段300は、通常確率状態と高確率状態の何れが設定されているのか識別容易な確率報知演出と識別困難な確率非報知演出とを実行可能な演出実行手段300と、確率非報知演出が実行される場合に複数種類の演出移行条件の中から遊技者の選択に基づく何れかの演出移行条件を設定する演出移行条件設定手段300と、を備えている。そして、演出実行手段300は、確率非報知演出において、設定中の確率状態が高確率状態を予感させる第1演出を実行後に第1演出よりも高確率状態を予感させる程度が高い第2演出を実行可能であり、設定された移行条件に基づき第2演出への移行条件を異ならせる。【選択図】図55

Description

本発明は、遊技領域に設けられた始動領域への遊技球の入賞に基づいて変動表示ゲームを実行する遊技機に関する。
遊技領域に設けられた始動領域への遊技球の入賞に基づいて変動表示ゲームを実行する遊技機においては、変動表示ゲームが特別結果となる確率が所定の確率である通常確率状態と、通常確率よりも高い高確率である高確率状態の何れかを設定し、設定中の確率状態を遊技者に報知しないようにしたものが知られている。
このような遊技機では、例えば、所定のタイミングで演出ボタンを押す等、機種毎にそれぞれ所定の報知条件が設定されており、報知条件が成立した場合に設定中の確率状態を遊技者に報知するようにしている(特許文献1参照)。
特開2004−173825号公報
しかしながら、上記のような従来の遊技機は、報知条件が決まりきったものとなっており、報知条件を成立させるための遊技も単調なものとなってしまい、遊技者の興趣を維持させるのが困難になっていた。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、変動表示ゲームが特別結果となる確率を報知しない状態を発生可能な遊技機において、確率を報知しない状態から確率を報知する状態へと移行する過程を興趣の高いものにすることを目的とする。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、変動表示ゲームを表示可能な表示装置と、所定条件の成立に基づき実行する変動表示ゲームの進行制御を行う遊技制御手段と、前記表示装置の表示制御を行う演出制御手段と、備え、前記変動表示ゲームの結果が予め定められた特別結果となる場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、前記遊技制御手段は、前記変動表示ゲームの結果が前記特別結果となる確率を、通常確率状態または該通常確率状態よりも確率を高めた高確率状態を設定可能な確率設定手段を備え、前記演出制御手段は、当該遊技機における確率状態として、前記通常確率状態と前記高確率状態の何れが設定されているのか遊技者が識別困難な確率非報知演出を少なくとも含む複数種類の演出の中から何れかの演出を実行可能な演出実行手段と、前記確率非報知演出が実行される場合に、予め格納されている複数種類の演出移行条件の中から、遊技者の選択に基づく何れかの演出移行条件を設定する演出移行条件設定手段と、を備え、前記演出実行手段は、前記確率非報知演出において、設定中の確率状態が高確率状態であることを予感させる第1演出を実行可能であり、前記第1演出の終了前に所定の移行条件が成立した場合、前記第1演出の終了後に、前記第1演出よりも前記高確率状態であることを予感させる程度が高い第2演出を実行可能であり、前記演出移行条件設定手段に設定された演出移行条件に基づき、前記移行条件を異ならせることを特徴とする。
ここで、「移行条件」とは、例えば第2演出を実行するか否かを抽選などで決定する場合には抽選確率等を指し、第1演出の実行中に所定回数の変動表示ゲームを実行したら自動的に第2演出を実行する場合には第1演出の長さ等を指す。
請求項1に記載の発明によれば、確率非報知演出の終了条件である演出移行条件が複数用意され、その中から遊技者が所望の演出移行条件を選択することができ、更に、選択した演出移行条件に応じて移行条件も異なるものとなる。従って、確率非報知演出が実行されることとなってから移行条件が成立するまでの過程が単調にならず、興趣の高いものとなる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、前記演出制御手段は、前記確率非報知演出が実行される場合、該確率非報知演出の開始前に、遊技者に前記演出移行条件を選択させるための第1移行条件選択期間を発生させ、前記演出移行条件設定手段は、前記第1移行条件選択期間における遊技者の選択に基づき、前記演出移行条件を設定することを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、確率非報知演出が開始される前に演出移行条件が設定されるので、遊技者は事前にゆとりを持って演出移行条件を選択することができ、確実に所望の演出移行条件を選択することが出来る。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の遊技機において、前記演出制御手段は、前記非報知演出の開始後に、遊技者に前記演出移行条件を選択させるための第2移行条件選択期間を発生させ、前記演出移行条件設定手段は、前記第2移行条件選択期間における遊技者の選択に基づき、前記第1移行条件選択期間に設定した演出移行条件を変更することを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、確率非報知演出が開始された後も、所定期間は演出移行条件を変更することができるようになる。このため、第1移行条件選択期間に誤って所望しない演出移行条件を選択してしまった場合であっても、所望する演出移行条件に修正することができるので、確率非報知演出を終了させる条件を選択するという不慣れな遊技に参加する場合であっても、遊技の興趣が低下することがない。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の遊技機において、前記演出制御手段は、
移行条件選択期間中、前記表示装置に、演出移行条件の選択画面を表示するよう構成され、前記第2移行条件選択期間において表示する選択画面は、前記第1移行条件選択期間において表示する選択画面よりも視認し難くなっていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、第2移行条件選択期間に表示される選択画像が、第1移行条件選択期間に表示されるものよりも視認しにくいものとなるので、第1移行条件選択期間に演出終了条件を設定し、その後、第2移行条件選択期間に演出移行条件を変更するといった場合、遊技者本人以外の、例えば遊技場内の遊技機を見て回っている他者には、演出移行条件が変更されたか否か、或いはどの演出移行条件に変更されたのかが分かり難くなる。この第2移行条件選択期間経過後、確率非報知演出が行われている状態で遊技機が空いたとすると、次にこの遊技機で遊技を行おうとする者は、近くで様子を見ていたとしても確率非報知演出がいつ終わるのかが分からない、或いは既にある程度の期間継続していたのでもうすぐ終わると考える状況が発生し得る。このため、遊技機を選択する際に確率非報知演出終了後の遊技機ばかりを優先して選ぶことが少なくなり、遊技機の稼働を高めることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の遊技機において、前記第2移行条件選択期間は、前記第1移行条件選択期間に設定された演出移行条件が成立する前に終了することを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、第2移行条件選択期間に演出移行条件を選び直そうとしたのに、第2移行条件選択期間が終了する前に演出移行条件が成立して確率非報知演出が終了し、結局選び直すことが出来なかったということになるのを防ぐことができる。
本発明によれば、変動表示ゲームが特別結果となる確率を報知しない状態を発生可能な遊技機において、確率を報知しない状態から確率を報知する状態へと移行する過程を興趣の高いものにすることができる。
第1発明の第1実施形態の遊技機を前面側から見た斜視図である。 遊技盤の正面図である。 選択役物の内部を正面から示した図である。 遊技機の制御系の構成例を示すブロック図である。 遊技機の制御系の構成例を示すブロック図である。 メイン処理を説明するフローチャートである。 メイン処理を説明するフローチャートである。 タイマ割込み処理を説明するフローチャートである。 スイッチ/エラー監視処理を説明するフローチャートである。 振分けスイッチ監視処理を説明するフローチャートである。 コマンド設定処理を説明するフローチャートである。 特図ゲーム処理を説明するフローチャートである。 始動口スイッチ監視処理を説明するフローチャートである。 特図始動口スイッチ共通処理を説明するフローチャートである。 特図保留情報判定処理を説明するフローチャートである。 特図普段処理を説明するフローチャートである。 特図普段処理移行設定処理1を説明するフローチャートである。 特図1変動開始処理を説明するフローチャートである。 特図1停止図柄設定処理を説明するフローチャートである。 特図2変動開始処理を説明するフローチャートである。 特図2停止図柄設定処理を説明するフローチャートである。 特図表示中処理を説明するフローチャートである。 遊技モード選択処理移行設定処理を説明するフローチャートである。 遊技モード選択処理を説明するフローチャートである。 遊技モードの設定例を説明する図である。 大入賞口残存球処理を説明するフローチャートである。 ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2を説明するフローチャートである。 大当り終了処理移行設定処理を説明するフローチャートである。 サブメイン処理を説明するフローチャートである。 受信コマンドチェック処理を説明するフローチャートである。 受信コマンド解析処理を説明するフローチャートである。 モード表示部制御処理を説明するフローチャートである。 モード表示部の表示例を説明する図である。 モード表示部の表示切替タイミングを説明するタイムチャートである。 変形例における遊技モード選択処理移行設定処理を説明するフローチャートである。 変形例における遊技モード選択処理を説明するフローチャートである。 第1発明第2実施形態における遊技状態の設定例を説明する図である。 大当り終了処理を説明するフローチャートである。 大当り終了設定処理1を説明するフローチャートである。 大当り終了設定処理2を説明するフローチャートである。 大当り終了設定処理3を説明するフローチャートである。 大当り終了設定処理4を説明するフローチャートである。 特図普段処理移行設定処理2を説明するフローチャートである。 電サポ時変動パターン選択テーブルを説明する図である。 変動パターン設定処理を説明するフローチャートである。 通常時変動パターン選択テーブル設定処理を説明するフローチャートである。 電サポ時変動パターン選択テーブル設定処理を説明するフローチャートである。 2バイト振り分け処理を説明するフローチャートである。 振り分け処理を説明するフローチャートである。 遊技モード選択時の表示例を説明する図である。 第1発明第3実施形態における特図普段処理移行設定処理2を説明するフローチャートである。 遊技モード選択時の表示例を説明する図である。 モード内演出移行処理を説明するフローチャートである。 段階演出の表示例を説明する図である。 段階演出移行期間を説明する図である。 モード演出終了条件を説明する図である。 特図普段処理移行設定処理2を説明するフローチャートである。 遊技モード選択時の表示例を説明する図である。 エンディング中処理を説明するフローチャートである。 モード切替スイッチ監視処理を説明するフローチャートである。 モード演出終了条件の切替タイミングを説明するタイムチャートである。 モード演出終了条件の切替タイミングを説明するタイムチャートである。 モード演出終了条件選択時の表示例を説明する図である。 第3発明第1実施形態の特定演出を説明する図である。 特図普段処理を説明するフローチャートである。 特図1変動開始処理を説明するフローチャートである。 特図2変動開始処理を説明するフローチャートである。 電サポ時変動パターン選択テーブル設定処理を説明するフローチャートである。 特図変動中処理を説明するフローチャートである。 特定演出表示処理を説明するフローチャートである。 先読み予告設定処理を説明するフローチャートである。 特定演出の流れを説明する図である。 特定演出の表示例を説明する図である。 特定演出の表示例を説明する図である。 特定演出の表示例を説明する図である。 特定演出の表示例を説明する図である。 特定演出の表示例を説明する図である。 特定演出の表示例を説明する図である。 特定演出の表示例を説明する図である。 変形例1の特定演出を説明する図である。 電サポ時変動パターン選択テーブル設定処理を説明するフローチャートである。 変形例2の特定演出を説明する図である。 第2実施形態の特定演出を説明する図である。 電サポ時変動パターン選択テーブル設定処理を説明するフローチャートである。 変形例の特定演出を説明する図である。 特定演出の流れを説明する図である。 電サポ時変動パターン選択テーブル設定処理を説明するフローチャートである。 特図変動中処理を説明するフローチャートである。 特図表示中処理を説明するフローチャートである。
<第1発明第1実施形態>
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態の遊技機の説明図である。
本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、該前面枠12は本体枠(外枠)11にヒンジ13を介して開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(内枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15が取り付けられている。
また、ガラス枠15の上部には、内部にランプ及びモータを内蔵した照明装置(ムービングライト)16や払出異常報知用のランプ(LED)17が設けられている。また、ガラス枠15の左右には内部にランプ等を内蔵し装飾や演出のための発光をする枠装飾装置18や、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21、遊技機10の裏面側に設けられている払出ユニットから払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿23及び打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるための操作スイッチを内蔵した操作手段をなす演出ボタン25が設けられている。さらに、前面枠12下部右側には、前面枠12やガラス枠15を開放したり施錠したりするための鍵26が設けられている。
また、上皿21上方のガラス枠15の前面には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。この実施形態の遊技機10においては、遊技者が上記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32(図2参照)に向かって発射する。また、遊技者が演出ボタン25を操作することによって、表示装置41(図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行うことができる。
次に、遊技盤30の一例について説明する。図2は、本実施形態の遊技盤30の正面図である。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成されている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33及びガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示装置41を備えたセンターケース40が配置されている。表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられている。即ち、センターケース40は、表示装置41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出するように形成されている。すなわち、センターケース40は表示装置41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出し周囲の遊技領域32から遊技球が飛び込みにくくするように形成されている。
表示装置41(変動表示装置)は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等の遊技に関する情報が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが行われる。また、表示画面には遊技の進行に基づく演出のための画像(例えば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。また、センターケース40における上部には、動作することによって遊技の演出を行う盤演出装置44が備えられている。この盤演出装置44は、図2に示す状態から表示装置41の中央へ向けて動作可能となっている。
遊技領域32のセンターケース40の左側には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。センターケース40の左下側には、三つの一般入賞口35が配置され、センターケース40の右下側には、一つの一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ35a(図4参照)により検出される。
また、センターケース40の下方には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える始動入賞口36(第1始動入賞口、始動入賞領域)が設けられている。始動入賞口36に入賞した遊技球は、始動口1スイッチ36a(図4参照)により検出される。始動入賞口36の直下には上部に逆「ハ」の字状に開いて遊技球が流入し易い状態に変換可能な一対の可動部材37b、37bを備えるとともに内部に第2始動入賞口(始動入賞領域)を有する普通変動入賞装置(普電)37が配設されている。
普通変動入賞装置37の一対の可動部材37b,37bは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいた閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。ただし、普通変動入賞装置37の上方には、始動入賞口36が設けられているので、閉じた状態では遊技球が入賞できないようになっている。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図4参照)によって、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は、始動口2スイッチ37a(図4参照)により検出される。なお、閉状態でも遊技球の入賞を可能とし、閉状態では開状態よりも遊技球が入賞しにくい状態としてもよい。
さらに、普通変動入賞装置37の下方には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な第1特別変動入賞装置(第1大入賞口、下大入賞口)38が配設されている。
第1特別変動入賞装置38は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。即ち、第1特別変動入賞装置38は、例えば、駆動装置としての大入賞口ソレノイド38b(図4参照)により駆動される開閉扉38cによって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としての下カウントスイッチ38a(図4参照)が配設されている。本実施形態の遊技機では、下カウントスイッチ38aが2つ設けられ、大入賞口内に流入した遊技球は何れかの下カウントスイッチ38aに検出されるようになっている。このように下カウントスイッチ38aを複数設けることで、大入賞口内に流入した遊技球を迅速に検出できる。また、第1特別変動入賞装置38の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口30aが設けられている。
また、センターケース40の上部には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な第2特別変動入賞装置(第2大入賞口、上大入賞口)39が配設されている。第2特別変動入賞装置39は、可動部材39cを備え、この可動部材39cは、常時は閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持しており、遊技球が入賞できないようになっている。そして、特図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となって特別遊技状態となった場合には、駆動装置としての大入賞口ソレノイド39b(図4参照)によって左方へ開いた開状態(図2に示した状態、遊技者にとって有利な状態)に変化させられて遊技球の流入が可能となり、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としてのカウントスイッチ39a(図4参照)が配設されている。特別遊技状態では、第1特別変動入賞装置38と第2特別変動入賞装置39の何れか一方が開放されるが、何れを開放するかは特図変動表示ゲームの結果態様(特別結果)により決定される。
また、センターケース40の右側には、選択役物装置80が配設されている。選択役物装置80の上部には遊技球が流入可能な流入口81が設けられている。流入口81には遊技球をいつでも流入させることが可能となっており、本実施形態では、センターケース40の右側を流下するように遊技球を発射すると、必ず選択役物装置80へ流入するようになっている。流入口81から選択役物装置80内に流入した遊技球は選択役物装置80内を流下し、選択役物装置80下部に設けられた排出口82から再び遊技領域32へと排出される。選択役物装置80は、始動入賞口36や普通変動入賞装置37、特別変動入賞装置38よりも上流に設けられているので、排出された遊技球は遊技領域32を流下しこれらへ入賞することが可能となる。また、選択役物装置80の前面にはモード表示部83が設けられている。本実施形態のモード表示部83は液晶表示装置となっており、図2に示すように、後述する遊技モードを文字で表示したり、背景の色を変更したりすることが出来るように構成されている。
選択役物装置80の内部は、図3に示すように、内壁84に囲まれた空洞となっている。空洞の中心部には仕切部材85が取り付けられており、これによって空洞内には、仕切部材85の左側を通る第1流路80aと仕切部材85の右側を通る第2流路80bとが形成される。そして、第1流路80aの途中(本実施形態では仕切部材85の左側)には振分けスイッチA86が、第2流路80bの途中(本実施形態では仕切部材85の右側)には振分けスイッチB87がそれぞれ設けられていて、各流路を遊技球が通過したことをそれぞれ検出できるようになっている。つまり、振分けスイッチ86,87は、遊技球が第1流路と第2流路のうち何れの流路を流下したかを検出する検出手段をなしている。
また、流入口81の下方であって仕切部材85の上方には流路切替部材88が設けられている。流路切替部材88は、前後方向に延びる軸88aと、軸88aから軸88aの延設方向と直交する方向に延びる仕切板88bと、軸88aから軸88aの延設方向に直交するとともに仕切板88bの延設方向とも略直交する方向に延びる第1球受け板88cと、軸88aから第1球受け板88cとは反対の方向に延びる第2球受け板88dと、によって正面視逆T字状に形成されている。そして、仕切板88bと第1球受け板88cとの間に第1球収容部88eが形成され、仕切板88bと第2球受け板88dとの間に第2球収容部88fが形成されている。この流路切替部材88は、軸88aを中心として回動可能に組み付けられている。流路切替部材88は、遊技球が流入して来ない間は、仕切板88bの重みによって、図3(a)に示す第2球受け板88dが仕切部材85に当接し第1球収容部88eが流入口81の真下に位置する第1状態、または、図3(b)に示す第1球受け板88cが仕切部材85に当接し第2球収容部88fが流入口81の真下に位置する第2状態の何れかの状態で静止している。
例えば、図3(a)に示した状態で流入口81から選択役物装置80内に遊技球が流入してくると、遊技球が第1球収容部88eに収容される。すると、遊技球の重みによって流路切替部材88が遊技球とともに逆時計周りに回動する。そして、遊技球が第1球収容部88eから離れ、第1流路80aを流下するとともに、流路切替部材88が、図3(c)に示すように第2状態で静止する。ここで、図3(b)に示すように、流入口81から選択役物装置80内に遊技球が再び流入してくると、遊技球が第2球収容部88fに収容される。すると、遊技球の重みによって流路切替部材88が遊技球とともに時計周りに回動する。そして、遊技球が第2球収容部88fから離れ、第2流路80bを流下するとともに、流路切替部材88が、図3(d)に示すように第1状態で静止する。このような仕組みにより、流入口81に遊技球が流入する毎に、遊技球は第1流路80aと第2流路80bとを交互に流下する。
流路切替部材88は、遊技球が第1流路80aを流下し始めてから次の遊技球が選択役物装置80内に流入してくるまでの間は第2状態となり、遊技球が第2流路80bを流下し始めてから次の遊技球が選択役物装置80内に流入してくるまでの間は第1状態となるため、どちらの振分けスイッチ86,87で遊技球の通過を検出したかによって、その時の流路切替部材88の状態を知ることができることになる。この振分けスイッチ86,87の検出結果(流路切替部材の状態)は、後述する遊技制御装置100に送信され、モード表示部83の表示制御等に用いられる。なお、軸88aに流路切替部材88の回動によってオン/オフが切り替わるスイッチを設け、流路切替部材88の状態を直接検知するようにしてもよい。
ここで、図2の説明に戻る。遊技領域32の外側(ここでは遊技盤30の右下部)には、特図変動表示ゲームをなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲーム及び普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームの表示や、各種情報を表示する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された第1特図変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部(特図1表示器)51及び第2特図変動表示ゲーム用の第2特図変動表示部(特図2表示器)52と、LEDランプで構成された普図変動表示ゲーム用の変動表示部(普図表示器)53と、同じくLEDランプで構成された各変動表示ゲームの始動記憶数報知用の記憶表示部54、55、56とを備える。また、一括表示装置50には、大当りが発生すると点灯して大当り発生を報知する第1遊技状態表示部(第1遊技状態表示器)57、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示部(第2遊技状態表示器)58、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっていることを表示する第3遊技状態表示部(第3遊技状態表示器、確率状態表示部)59、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置38、39の開閉回数)を表示するラウンド表示部60が設けられている。
特図1表示器51と特図2表示器52における特図変動表示ゲームは、例えば変動表示ゲームの実行中、即ち、表示装置41において飾り特図変動表示ゲームを行っている間は、中央のセグメントを点滅駆動させて変動中であることを表示する。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、はずれの結果態様として例えば中央のセグメントを点灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときは、当りの結果態様(特別結果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(例えば数字や記号)を点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
普図表示器53は、変動中はランプを点滅させて変動中であることを表示し、所定時間後にゲームの結果に応じた点灯態様や点灯色としてゲーム結果を表示する。また、普図保留表示器56は、普図表示器の変動開始条件となる普図始動ゲート34の始動記憶数(=保留数)を複数のLEDの消灯、点滅、点灯により表示する。例えば保留数が「0」のときはランプ1から3を消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプ1のみを点灯状態にする。また、保留数が「2」のときはランプ2のみを点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプ3のみを点灯状態とする。そして、保留数が「4」のときはランプ1から3の全てを点灯状態にする。
特図1保留表示器54は、特図1表示器の変動開始条件となる始動入賞口36への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を複数のLEDの消灯、点滅、点灯により表示する。特図2保留表示器55は、特図2表示器52の変動開始条件となる第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)の始動記憶数(=保留数)を、複数のLEDの消灯、点滅、点灯により表示する。ここでは、特図1保留表示器54及び特図2保留表示器55において普図保留表示器56と同様の点灯態様で始動記憶数を表示するようにしている。
第1遊技状態表示部57は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、大当りが発生している場合にはランプを点灯状態にする。第2遊技状態表示部58は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、時短状態が発生している場合にはランプを点灯状態にする。
第3遊技状態表示部(確率状態表示部)59は、例えば遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が低確率状態(通常確率状態)の場合にはランプを消灯状態にし、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態の場合にはランプを点灯状態にする。
ラウンド表示部60は、例えば、特別遊技状態中でない場合にはランプを消灯状態にし、特別遊技状態中には特別結果に応じて選択されたラウンド数に対応するランプを点灯状態にする。なお、ラウンド表示部は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
本実施形態の遊技機10では、図示しない発射装置から遊技領域32に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、場合によって普図始動ゲート34や選択役物装置80を通過した後、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38、39に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口30aへ流入し遊技領域32から排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38、39に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、払出制御装置200(図3参照)によって制御される払出ユニットから、前面枠12の上皿21又は下皿23に排出される。
一方、普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するための非接触型のスイッチなどからなるゲートスイッチ34a(図3参照)が設けられており、遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイッチ34aにより検出されて普図変動表示ゲームが行われる。また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数(例えば、4個)未満ならば、普図始動記憶数が加算(+1)されて普図始動記憶が1つ記憶されることになる。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50の普図保留表示器56に表示される。また、普図始動記憶には、普図変動表示ゲームの結果を決定するための当り判定用乱数値(当り乱数値)が記憶されるようになっていて、この当り判定用乱数値を判定値に参照して当該普図変動表示ゲームの結果を決定する。この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(普図特定結果)が導出されることになる。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられ、LEDにより構成された変動表示部(普図表示器)53で表示されるようになっており、このLEDの点灯態様や点灯色が普通識別情報(普図、普通図柄)をなす。なお、普図表示器53を表示装置で構成し、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させて結果を表示するように構成しても良い。この普図変動表示ゲームの停止表示が普図特定結果となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置37の一対の可動部材37bが所定時間開放される開状態となる。これにより、普通変動入賞装置37の内部の第2始動入賞口へ遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームが実行される回数が多くなる。
始動入賞口36への入賞球及び普通変動入賞装置37への入賞球は、それぞれは内部に設けられた始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aによって検出される。始動入賞口36へ入賞した遊技球は第1特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、第1始動記憶として所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶されるとともに、普通変動入賞装置37へ入賞した遊技球は第2特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、第2始動記憶として所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶される。また、この始動入賞球の検出時にそれぞれ始動記憶情報として大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出され、抽出された乱数値は、遊技制御装置100(図4参照)内の特図記憶領域(RAMの一部)に特図始動記憶として各々所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特図始動記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の記憶表示部(特図1保留表示器54、特図2保留表示器55)に表示されるとともに、センターケース40の表示装置41においても飾り特図始動記憶表示として表示される。
遊技制御装置100は、始動入賞口36若しくは普通変動入賞装置37への入賞(所定条件の成立)、又はそれらの始動記憶に基づいて、特図1表示器51(変動表示装置)又は特図2表示器52(変動表示装置)で第1又は第2特図変動表示ゲームを行う。すなわち、遊技制御装置100は、所定条件の成立に基づいて実行される変動表示ゲームの進行制御を行う遊技制御手段として機能する。第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームは、複数の特別図柄(特図、識別情報)を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置(画像表示装置)41にて複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄等)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。そして、特図変動表示ゲームの結果として、特図1表示器51若しくは特図2表示器52の表示態様が特別結果態様(特別結果)となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。また、これに対応して表示装置41に表示される飾り特図変動表示ゲームの結果態様も特別結果態様となる。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、例えば、表示装置41において前述した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)を左変動表示領域(第1特別図柄)、右変動表示領域(第2特別図柄)、中変動表示領域(第3特別図柄)のそれぞれにおいて各図柄を識別困難な速さで変動表示(高速変動)する。そして、所定時間後に変動している図柄を左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の順に順次停止させて、左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の各々で停止表示された識別情報により構成される結果態様により特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置41では、特図始動記憶数に対応する飾り特別図柄による変動表示ゲームを行うとともに、興趣向上のためにキャラクタの出現など多様な演出表示が行われる。
なお、特図1表示器51、特図2表示器52は、別々の表示器でも良いし同一の表示器でも良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように各特図変動表示ゲームが表示される。また、表示装置41も、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームで別々の表示装置や別々の表示領域を使用するとしても良いし、同一の表示装置や表示領域を使用するとしても良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように飾り特図変動表示ゲームが表示される。また、遊技機10に特図1表示器51、特図2表示器52を備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。また、第2特図変動表示ゲームは、第1特図変動表示ゲームよりも優先して実行されるようになっている。すなわち、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームの始動記憶がある場合であって、特図変動表示ゲームの実行が可能となった場合は、第2特図変動表示ゲームが(優先して)実行されるようになっている。
また、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態で、且つ、始動記憶数が0の状態で、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って始動記憶が記憶されて、始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに始動記憶に基づいて、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始され、この際に始動記憶数が1減算される。一方、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が直ちに開始できない状態、例えば、既に第1若しくは第2特図変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動記憶数が上限数未満ならば、始動記憶数が1加算されて始動記憶が1つ記憶されることになる。そして、始動記憶数が1以上となった状態で、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態(前回の特図変動表示ゲームの終了若しくは特別遊技状態の終了)となると、始動記憶数が1減算されるとともに、記憶された始動記憶に基づいて第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始される。以下の説明において、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
なお、特に限定されるわけではないが、上記始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、カウントスイッチ38a,39a、振分けスイッチ86,87には、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。また、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63や前面枠(遊技枠)12等に設けられた前面枠開放検出スイッチ64には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
図4は、本実施形態のパチンコ遊技機10の制御システムのブロック図である。遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技の内容を制御する制御手段、或いは遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
上記CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、入力部120内の近接スイッチ用のインタフェースチップ(近接I/F)121aからの信号(始動入賞検出信号)を論理反転して遊技用マイコン111に入力させるインバータなどからなる反転回路112と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路や初期化スイッチを有し、遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
この実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、即ち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、実施例のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
上記バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ一つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
初期化スイッチ信号は初期化スイッチがオン状態にされたときに生成される信号で、遊技用マイコン111内のRAM111C及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111B及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111B又はRAM111Cとして、EEPROM(登録商標)のような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、リーチ状態となった後の変動パターンである後半変動パターンを決定するためのテーブル(後半変動グループテーブルや後半変動パターン選択テーブル等)、リーチ状態となる前の変動パターンである前半変動パターンを決定するためのテーブル(前半変動グループテーブルや前半変動パターン選択テーブル等)が含まれている。
ここでリーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしても良い。
そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(期待値が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペシャルリーチ1(SPリーチ1)、スペシャルリーチ2(SPリーチ2)、スペシャルリーチ3(SPリーチ3)、プレミアリーチが設定されている。なお、期待値は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャルリーチ1<スペシャルリーチ2<スペシャルリーチ3<プレミアリーチの順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。即ち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの大当りを判定するための大当り乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当りを判定するための当り乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111Aは、後述する特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)や特図普段処理(ステップA9)にて、ROM111Bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当り或いははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態或いは高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装置37の動作状態(通常動作状態或いは時短動作状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。
払出制御装置200は、図示しないが、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン111の入力部120には、遊技機に対する電波の発射を検出する電波センサ62、選択役物装置80内の振分けスイッチ86,87、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、第1特別変動入賞装置38の下カウントスイッチ38a、第2特別変動入賞装置39の上カウントスイッチ39aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが12Vでロウレベルが5Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121a,121bが設けられている。近接I/F121a,121bは、入力の範囲が7V−11Vとされることで、センサや近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、センサやスイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F121aと近接I/F121bの二つを設けているのは、近接I/F121aの入力端子数が限られているためである。近接I/F121bは不足する入力端子数に応じて近接I/F121aよりも小型のものを用いることでコストを削減するようにしている。なお、近接I/F121aとして必要な入力端子数を備えるものを用い、近接I/F121bを設けないようにしても良い。
近接I/F121a,121bの出力は、第2入力ポート123又は第3入力ポート124へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれる。なお、近接I/F121a,121bの出力のうち、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、下カウントスイッチ38a及び上カウントスイッチ39a、振分けスイッチ86,87の検出信号は第2入力ポート123へ入力される。また、近接I/F121a,121bの出力のうち、電波センサ62の検出信号及びセンサやスイッチの異常を検出した際に出力される異常検知信号1,2は第3入力ポート124に入力される。また、第3入力ポート124には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサスイッチ61の検出信号も入力されるようになっている。なお、振動を検出する振動センサスイッチを遊技機に設け、検出信号が第3入力ポート124に入力されるようにしても良い。
また、近接I/F121a,121bの出力のうち、第2入力ポート123への出力は、主基板100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになっている。さらに、近接I/F121a,121bの出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aの検出信号は、第2入力ポート123の他、反転回路112を介して遊技用マイコン111へ入力されるように構成されている。反転回路112を設けているのは、遊技用マイコン111の信号入力端子が、マイクロスイッチなどからの信号が入力されることを想定し、かつ負論理、即ち、ロウレベル(0V)を有効レベルとして検知するように設計されているためである。
従って、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aとしてマイクロスイッチを使用する場合には、反転回路112を設けずに直接遊技用マイコン111へ検出信号を入力させるように構成することができる。つまり、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aからの負論理の信号を直接遊技用マイコン111へ入力させたい場合には、近接スイッチを使用することはできない。上記のように近接I/F121a,121bは、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121a,121bには、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
第2入力ポート123が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート123に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE2をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。第3入力ポート124や後述の第1入力ポート122も同様である。
また、入力部120には、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63及び前面枠(遊技枠)12等に設けられた前面枠開放検出スイッチ64からの信号及び払出制御装置200からの払出異常を示すステータス信号や払出し前の遊技球の不足を示すシュート球切れスイッチ信号、オーバーフローを示すオーバーフロースイッチ信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート122が設けられている。オーバーフロースイッチ信号は、下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号である。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットトリガ回路125が設けられており、シュミットトリガ回路125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの信号のうち停電監視信号と初期化スイッチ信号は、一旦第1入力ポート122に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットトリガ回路125によりノイズ除去されたリセット信号RSTは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RSTは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RSTを中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RSTは入力部120の各ポート122,123,124には供給されない。リセット信号RSTが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RSTが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130は、データバス140に接続され払出制御装置200へ出力する4ビットのデータ信号とデータの有効/無効を示す制御信号(データストローブ信号)を生成する第1出力ポート131を備える。遊技制御装置100から払出制御装置200へは、パラレル通信でデータが送信される。また、出力部130には、バッファ132が設けられている。このバッファ132は遊技用マイコン111から演出制御装置300へのデータの通信経路に配されており、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにするため、即ち、片方向通信を担保するためのものである。遊技制御装置100から演出制御装置300へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、第1出力ポート131から払出制御装置200へ出力する信号に対してもバッファを設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板70を介して出力するバッファ133が実装可能に構成されている。このバッファ133は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、前記近接I/F121a,121bから出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ133を通さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサスイッチ61や電波センサ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ133、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板70には、上記バッファ133から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され第1特別変動入賞装置38を開成させるソレノイド(大入賞口ソレノイド1)38b、第2特別変動入賞装置39を開成させるソレノイド(大入賞口ソレノイド2)39b及び普通変動入賞装置37の可動部材37bを開成させるソレノイド(普電ソレノイド)37cの開閉データを出力するための第2出力ポート134が設けられている。また、出力部130には、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136が設けられている。
また、出力部130には、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子71へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子71にはフォトリレーが備えられ、例えば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)など)に接続可能であり、遊技機10に関する情報を外部装置に供給することができるようになっている。
さらに、出力部130には、第2出力ポート134から出力される大入賞口ソレノイド38bや大入賞口ソレノイド39b、普電ソレノイド37cの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子71へ出力する第4ドライバ138dが設けられている。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子71へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ133や第2出力ポート134、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、即ち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行われるため、入力ポート122,123,124のようなポートは設けられていない。
次に、図5を用いて、演出制御装置300の構成について説明する。演出制御装置300は、遊技の内容を制御する制御手段であって、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(CPU)311と、主制御用マイコン311からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)312と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
上記主制御用マイコン311には、CPUが実行するプログラムを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、作業領域を提供するRAM322、種々のデータを記憶するFeRAM(登録商標)323が接続されている。なお、主制御用マイコン311の内部にも作業領域を提供するRAMが設けられている。また、主制御用マイコン311にはWDT(ウォッチドッグ・タイマ)回路324が接続されている。主制御用マイコン311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定してVDP312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。
VDP312には、作業領域を提供するRAM312aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ312bが設けられている。また、VDP312にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM325や、画像ROM325から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)326が接続されている。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン311とVDP312との間は、パラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。
VDP312から主制御用マイコン311へは、表示装置41の映像とガラス枠15や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるための垂直同期信号VSYNC、データの送信タイミングを与える同期信号STSが入力される。なお、VDP312から主制御用マイコン311へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜n及び主制御用マイコン311からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITなども入力される。
演出制御装置300には、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41やモード表示部83へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313が設けられている。VDP312から信号変換回路313へは、映像データ、水平同期信号HSYNC及び垂直同期信号VSYNCが入力されるようになっており、VDP312で生成された映像は、信号変換回路313を介して表示装置41やモード表示部83に表示される。
音源LSI314には音声データが記憶された音声ROM327が接続されている。主制御用マイコン311と音源LSI314は、アドレス/データバス340を介して接続されている。また、音源LSI314から主制御用マイコン311へは割込み信号INTが入力されるようになっている。演出制御装置に300には、ガラス枠15に設けられた上スピーカ19a及び前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337が設けられており、音源LSI314で生成された音声はアンプ回路337を介して上スピーカ19a及び下スピーカ19bから出力される。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された変動系コマンド、大当り系コマンド、図柄系コマンド、単発系コマンド、先読み系コマンド、選択系コマンド等を、演出制御指令信号(演出コマンド)として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、ガラス枠15に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(例えば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出モータ制御回路334が設けられている。ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332〜334は、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン311と接続されている。なお、ガラス枠15に設けられているモータ(例えばムービングライト16を動作させるモータ)等の枠演出装置を駆動制御する枠演出モータ制御回路を備えていても良い。
さらに、演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられた演出ボタン25に内蔵されている演出ボタンスイッチ25aや、演出制御装置300に設けられた音量調節スイッチ335の状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力するスイッチ入力回路336が設けられている。なお、スイッチ入力回路336が、盤演出装置44内のモータの初期位置を検出する演出役物スイッチのオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力する機能を備えても良い。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41を駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、LEDやスピーカを駆動するためのDC15Vの電圧を生成するように構成されている。さらに、主制御用マイコン311として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号RSTは、主制御用マイコン311、VDP312、音源LSI314、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路332〜334、スピーカを駆動するアンプ回路337に供給され、これらをリセット状態にする。また、演出制御装置300には遊技機10の各所を冷却する冷却FAN45が接続され、演出制御装置300の電源が投入された状態では冷却FAN45が駆動するようにされている。
次に、これらの制御回路において行われる遊技制御について説明する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。そして、普図表示器に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器に特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37bを所定時間(例えば、0.3秒間)上述のように開放する制御を行う。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動入賞(始動記憶)を記憶し、この始動記憶に基づき、第1特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第1特図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶を記憶し、この始動記憶に基づき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、上記の第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出力する。そして、特図1表示器51や特図2表示器52に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、演出状態の設定や、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる処理を行う。特別遊技状態を発生させる処理においては、CPU111Aは、例えば、大入賞口ソレノイド38bにより第1特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放又は大入賞口ソレノイド39bにより第2特別変動入賞装置39の可動部材39cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。そして、大入賞口に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定の開放可能時間(例えば、27秒又は0.05秒)が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド数(例えば、15回、10回又は5回)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。このことから、遊技機10は、変動表示ゲームの結果が予め定められた特別結果となる場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能ということになる。また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として高確率状態を発生可能となっている。この高確率状態は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態である。また、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき高確率状態となっても、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態(特定遊技状態)を発生可能となっている。この時短状態においては、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御を行い、普通変動入賞装置37が通常動作状態である場合よりも、単位時間当りの普通変動入賞装置37の開放時間が実質的に多くなるように制御するようになっている。
例えば、時短状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)を第1変動表示時間よりも短い第2変動表示時間となるように制御することが可能である(例えば、10000msが1000ms)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間を第1停止時間(例えば1604ms)よりも短い第2停止時間(例えば704ms)となるように制御することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、開放時間(普電開放時間)が通常状態の第1開放時間(例えば100ms)よりも長い第2開放時間(例えば1352ms)となるように制御することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数(普電開放回数)を第1開放回数(例えば2回)よりも多い回数(例えば、4回)の第2開放回数に設定することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確率)を通常動作状態である場合の通常確率(低確率)よりも高い高確率とすることが可能である。
時短状態においては、普図変動時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間、普図確率の何れか一つ又は複数を変化させることで普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する時間を通常よりも延長するようにする。また、変化させるものが異なる複数種類の時短状態を設定することも可能である。また、通常動作状態において可動部材37bを開放しないように設定(普図確率が0)しても良い。また、当りとなった場合に第1開放態様と第2開放態様の何れかを選択するようにしても良い。この場合、第1開放態様と第2開放態様の選択確率を異ならせても良い。また、高確率状態と時短状態は、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし一方のみを発生させることも可能である。
以下、このような遊技を行う遊技機の制御について説明する。まず、上記遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に図6及び図7に示すメイン処理と、所定時間周期(例えば4msec)で行われる図8に示すタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
先ず、メイン処理について説明する。メイン処理は、電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図6に示すように、まず、割込みを禁止する処理(ステップS1)を行ってから、割込みが発生したときに実行するジャンプ先のベクタアドレスを設定する割込みベクタ設定処理(ステップS2)、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS3)を行う。次に、入力ポート1(第1入力ポート122)の状態を読み込み(ステップS4)、割込み処理のモードを設定する割込みモード設定処理(ステップS5)を行う。
その後、電源ディレイタイマを設定する処理を行う(ステップS6)。この処理では所定の初期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置100からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(例えば、払出制御装置200や演出制御装置300)のプログラムが正常に起動するのを待つための待機時間(例えば3秒)が設定される。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって従制御装置(例えば払出制御装置200や演出制御装置300)が立ち上がる前にコマンドを従制御装置へ送ってしまい、従制御装置がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。
なお、第1入力ポート122には初期化スイッチ信号が入力されるようになっており、待機時間の開始前に第1入力ポート122の状態を読み込むことで、初期化スイッチの操作を確実に検出できる。すなわち、待機時間の経過後に初期化スイッチの状態を読み込むようにすると、待機時間の経過を待ってから初期化スイッチを操作したり、電源投入から待機時間の経過まで初期化スイッチを操作し続けたりする必要がある。しかし、待機時間の開始前に状態を読み込むことで、このような煩わしい操作を行わなくても電源投入後すぐに操作を行うことで検出されるようになり、電源投入時に行った初期化の操作が受け付けられないような事態を防止できる。
電源ディレイタイマを設定する処理(ステップS6)を行った後、待機時間の計時と、待機時間中における停電の発生を監視する処理(ステップS7からS11)を行う。まず、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数(例えば2回)を設定し(ステップS7)、停電監視信号がオンであるかの判定を行う(ステップS8)。
停電監視信号がオンである場合(ステップS8;Y)は、ステップS7で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているかを判定する(ステップS9)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップS9;N)は、停電監視信号がオンであるかの判定(ステップS8)に戻る。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS9;Y)、すなわち、停電が発生していると判定した場合は、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定することで、ノイズなどにより停電を誤検知することを防止でき、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。
これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせている期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAMへのアクセスが許可されておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、ここでの停電発生時にはバックアップの処理等は行う必要がない。このため、待機時間中に停電が発生してもRAMのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を軽減することができる。
一方、停電監視信号がオンでない場合(ステップS8;N)、すなわち、停電が発生していない場合には、電源投入ディレイタイマを−1更新し(ステップS10)、タイマの値が0であるかを判定する(ステップS11)。タイマの値が0でない場合(ステップS11;N)、すなわち、待機時間が終了していない場合は、停電監視信号のチェック回数を設定する処理(ステップS7)に戻る。また、タイマの値が0である場合(ステップS11;Y)、すなわち、待機時間が終了した場合は、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセス許可をし(ステップS12)、全出力ポートにオフデータを出力(出力が無い状態に設定)する(ステップS13)。
次に、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載されているポートで、この実施例では、演出制御装置300との通信に使用)を設定し(ステップS14)、先に読み込んだ第1入力ポート122の状態から電源装置400内の初期化スイッチがオンにされたかを判定する(ステップS15)。
初期化スイッチがオフである場合(ステップS15;N)は、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータであるかを判定し(ステップS16)、正常であれば(ステップS16;Y)、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータであるかを判定する(ステップS17)。そして、停電検査領域2の値が正常であれば(ステップS17;Y)、RWM内の所定領域のチェックサムを算出するチェックサム算出処理を行い(ステップS18)、算出されたチェックサムと電源断時のチェックサムが一致するかを判定する(ステップS19)。チェックサムが一致する場合(ステップS19;Y)は、図7のステップS20へ移行し、停電から正常に復旧した場合の処理を行う。
また、初期化スイッチがオンである場合(ステップS15;Y)と判定された場合や、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでないと判定された場合(ステップS16;NもしくはステップS17;N)、チェックサムが正常でない(ステップS19;N)と判定された場合は、図7のステップS25へ移行して初期化の処理を行う。
図7のステップS20では、初期化すべき領域に停電復旧時の初期値をセーブする(ステップS20)。ここでの初期化すべき領域とは、停電復旧検査領域、チェックサム領域及びエラー不正監視に係る領域である。その後、RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて遊技状態が高確率状態であるか否かを判定する(ステップS21)。ここで、高確率でない場合(ステップS21;N)は、ステップS22,S23をスキップしてステップS24へ移行する。また、高確率である場合(ステップS21;Y)は、高確率報知フラグ領域にオン情報をセーブし(ステップS22)、例えば一括表示装置50に設けられる高確率報知LED(エラー表示器)のオン(点灯)データをセグメント領域にセーブする(ステップS23)。そして、後述の特図ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御装置300へ送信し(ステップS24)、ステップS29へ進む。
一方、ステップS15、S16、S17、S19からステップS25へジャンプした場合には、アクセス禁止領域より前の全作業領域をクリアし(ステップS25)、アクセス禁止領域より後の全スタック領域をクリアして(ステップS26)、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(ステップS27)。ここでの初期化すべき領域とは、客待ちデモ領域及び演出モードの設定に係る領域である。そして、電源投入時のコマンドを演出制御装置300へ送信して(ステップS28)、ステップS29へ進む。
なお、ステップS24で送信される停電復旧時のコマンド及びステップS28で送信される電源投入時のコマンドには、遊技機の種類を示す機種指定コマンド、特図1,2の保留数を示す飾り特図1保留数コマンド及び飾り特図2保留数コマンド、確率の状態を示す確率情報コマンドが含まれる。また、電源遮断時や電源投入時の状態に応じて、電源遮断時に特図変動表示ゲームの実行中であった場合は復旧画面コマンド、電源遮断時に客待ち中であった場合は客待ちデモコマンド、電源投入時に初期化された場合は電源投入コマンドが含まれる。さらに、機種によって演出モードの状態を示す演出モード情報コマンド、時短状態での残りゲーム数を示す時短回数情報コマンドが含まれる。
ステップS29では、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動する処理を行う。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、水晶発振器113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111Aに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路へ供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
上記ステップS29のCTC起動処理の後は、乱数生成回路を起動設定する処理を行う(ステップS30)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111Aによって行われる。また、乱数生成回路のハードウェアで生成されるハード乱数(ここでは大当り乱数)のビット転置パターンの設定も行われる。ビット転置パターンとは、抽出した乱数のビット配置(上段のビット転置前の配置)を、予め定められた順で入れ替えて異なるビット配置(下段のビット転置後の配置)として格納する際の入れ替え方を定めるパターンである。このビット転置パターンに従い乱数のビットを入れ替えることで、乱数の規則性を崩すことができるとともに、乱数の秘匿性を高めることができる。なお、ビット転置パターンは、固定された単一のパターンであっても良いし、予め用意された複数のパターンから選択するようにしても良い。また、ユーザーが任意に設定できるようにしても良い。
その後、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(大当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数1、大当り図柄乱数2)、普図の当りを決定する乱数(当り乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブしてから(ステップS31)、割込みを許可する(ステップS32)。本実施例で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップS33)を行う。なお、特に限定されるわけではないが、本実施形態においては、大当り乱数、大当り図柄乱数、当り乱数は乱数生成回路において生成される乱数を使用して生成するように構成されている。ただし、大当り乱数はCPUの動作クロックと同等以上の速度のクロックを基にして更新される所謂「高速カウンタ」であり、大当り図柄乱数、当り乱数はプログラムの処理単位であるタイマ割込み処理と同周期となるCTC出力(タイマ割込み処理のCTC(CTC0)とは別のCTC(CTC2))を基にして更新される「低速カウンタ」である。また、大当り図柄乱数、当り図柄乱数においては、乱数が一巡する毎に各々の初期値乱数(ソフトウェアで生成)を用いてスタート値を変更する所謂「初期値変更方式」を採用している。なお、前記各乱数は、+1或いは−1によるカウンタ式更新でもよいし、一巡するまで範囲内の全ての値が重複なくバラバラに出現するランダム式更新でもよい。つまり、大当り乱数はハードウェアのみで更新される乱数であり、大当り図柄乱数、当り乱数はハードウェア及びソフトウェアで更新される乱数である。
上記ステップS33の初期値乱数更新処理の後、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数を設定し(ステップS34)、停電監視信号がオンであるかの判定を行う(ステップS35)。停電監視信号がオンでない場合(ステップS35;N)は、初期値乱数更新処理(ステップS33)に戻る。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(ステップS33)の前に割り込みを許可する(ステップS32)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
なお、上記ステップS33での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要があるが、本実施例のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
停電監視信号がオンである場合(ステップS35;Y)は、ステップS34で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているかを判定する(ステップS36)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップS36;N)は、停電監視信号がオンであるかの判定(ステップS35)に戻る。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS36;Y)、すなわち、停電が発生していると判定した場合は、一旦割込みを禁止する処理(ステップS37)、全出力ポートにオフデータを出力する処理(ステップS38)を行う。
その後、停電復旧検査領域1に停電復旧検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップS39)、停電復旧検査領域2に停電復旧検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップS40)。さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステップS41)、算出したチェックサムをセーブする処理(ステップS42)を行った後、RWMへのアクセスを禁止する処理(ステップS43)を行ってから、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電復旧検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。図8に示すように、タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111においてタイマ割込みが発生すると、図8のタイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず所定のレジスタに保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理(ステップS101)を行う。なお、本実施例において遊技用マイコンとして使用しているZ80系のマイコンでは、当該処理を表レジスタに保持されている値を裏レジスタに退避することで置き換えることができる。次に、各種センサやスイッチからの入力や、信号の取込み、即ち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップS102)を行う。それから、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口ソレノイド38b,39b、普電ソレノイド37c)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理(ステップS103)を行う。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出制御装置200に出力する払出コマンド送信処理(ステップS104)、乱数更新処理1(ステップS105)、乱数更新処理2(ステップS106)を行う。その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、下カウントスイッチ38a、上カウントスイッチ39a、振分けスイッチA86、振分けスイッチB87から正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないかなど)を行うスイッチ/エラー監視処理(ステップS107)を行う。このスイッチ/エラー監視処理の詳細については後述する。また、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップS108)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップS109)を行う。
次に、遊技機10に設けられ、特図変動ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップS110)、磁気センサスイッチ61からの検出信号をチェックして異常がないか判定する磁石不正監視処理(ステップS111)、電波センサ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する電波不正監視処理(ステップS112)を行う。それから、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップS113)を行う。続いて、割込み要求をクリアして割込みの終了を宣言する処理(ステップS114)を行い、ステップS101で退避したレジスタのデータを復帰する処理(ステップS115)を行った後、割込みを許可する処理(ステップS116)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
〔スイッチ/エラー監視処理〕
図9には、上述のタイマ割込み処理におけるスイッチ/エラー監視処理(ステップS107)を示した。このスイッチ/エラー監視処理では、まず、下大入賞口(第1特別変動入賞装置38)内の一方の下カウントスイッチ38aに対応する入賞口監視テーブル1(例えばカウントスイッチからの検出信号が入力されるポートの番号や該信号のポート内でのビット位置等を示すデータが格納されている)を準備する(ステップS301)。次に、大入賞口が開いていないにもかかわらず大入賞口に不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS302)を実行する。
その後、下大入賞口(第1特別変動入賞装置38)内の他方の下カウントスイッチ38aに対応する入賞口監視テーブル2を準備し(ステップS303)、不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS304)を実行する。そして、上大入賞口(第2特別変動入賞装置38)内の上カウントスイッチ39aに対応する入賞口監視テーブルを準備し(ステップS305)、不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS306)を実行する。
次に、普電内の入賞口スイッチ(始動口2スイッチ37a)の入賞口監視テーブルを準備し(ステップS307)、不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS308)を実行する。そして、不正監視処理が不要な入賞口スイッチ(ここでは始動口1スイッチ36a、一般入賞口35の入賞口スイッチ35a)の入賞口監視テーブルを準備し(ステップS309)、入賞数を更新する入賞数カウンタ更新処理(ステップS310)を行う。
次に、エラーを監視すべき複数のスイッチ並びに信号のうちいずれのスイッチ又は信号を今回の監視の対象とするかを順番に指定するためのエラースキャンカウンタを更新する(ステップS311)。その後、エラースキャンカウンタの値に応じて、スイッチのコネクタ抜けなどの発生により出力される異常検知信号1、払出制御装置200からのシュート玉切れスイッチ信号、オーバーフロースイッチ信号及び払出異常ステータス信号の何れかに基づくエラーの監視を対象として設定するための遊技機エラー監視テーブル1を準備する(ステップS312)。そして、エラーが発生しているかを判定するエラーチェック処理(ステップS313)を行う。
次に、エラースキャンカウンタの値が3であるかを判定し(ステップS314)、エラースキャンカウンタの値が3である場合(ステップS314;Y)は、選択役物装置80内に設けられた振分けスイッチ86,87を監視する振分けスイッチ監視処理を行って(ステップS317)、スイッチ/エラー監視処理を終了する。この場合は、次に参照する遊技機エラー監視テーブル2にエラーの監視対象がない場合である。また、エラースキャンカウンタの値が3でない場合(ステップS314;N)は、エラースキャンカウンタの値に応じて、ガラス枠開放検出スイッチ63、前面枠開放検出スイッチ64、スイッチのコネクタ抜けなどの発生により出力される異常検知信号2の何れかに基づくエラーの監視を対象として設定するための遊技機エラー監視テーブル2を準備する(ステップS315)。そして、エラーが発生しているかを判定するエラーチェック処理(ステップS316)、振分けスイッチ監視処理を行い(ステップS317)、スイッチ/エラー監視処理を終了する。
〔振分けスイッチ監視処理〕
図10には、上述のスイッチ/エラー監視処理における振分けスイッチ監視処理(ステップS317)を示した。この振分けスイッチ監視処理では、まず、振分けスイッチA86で遊技球の通過を検出したか否かを判定する(ステップS331)。ここで、通過を検出した、すなわち、遊技球が第1流路80aを通過したと判定した場合(ステップS331;Y)は、振分けスイッチA検出コマンドを準備し(ステップS332)、コマンド設定処理(ステップS335)を行って、振分けスイッチ監視処理を終了する。
一方、ステップS331において、振分けスイッチA86で遊技球の通過を検出しなかったと判定した場合(ステップS331;N)は、振分けスイッチB87で遊技球の通過を検出したか否かを判定する(ステップS333)。ここで、通過を検出した、すなわち、遊技球が第2流路80bを通過したと判定した場合(ステップS333;Y)は、振分けスイッチB検出コマンドを準備し(ステップS334)、コマンド設定処理(ステップS335)を行って、振分けスイッチ監視処理を終了する。振分けスイッチB87で遊技球の通過を検出しなかったと判定した場合(ステップS333;N)は、振分けスイッチ監視処理を終了する。
〔コマンド設定処理〕
図11には、上述の振分けスイッチ監視処理におけるコマンド設定処理(ステップS335)を示した。なお、このコマンド設定処理は、タイマ割込み処理中に実行される他の処理におけるコマンド設定処理に共通する処理である。このコマンド設定処理では、まず、コマンドデータ(MODE(上位バイト))をシリアル送信バッファに書き込み(ステップS361)、シリアル送信バッファステータスを読み込んで(ステップS362)、コマンドの送信中であるかを判定する(ステップS363)。
コマンドの送信中である場合(ステップS363;Y)は、コマンドデータ(ACTION(下位バイト))をシリアル送信バッファに書き込む(ステップS366)。また、コマンドの送信中でない場合(ステップS363;N)は、回路の異常が考えられるため送信回路を初期化し(ステップS364)、コマンドデータ(MODE(上位バイト))をシリアル送信バッファに再書き込み(ステップS365)した後、コマンドデータ(ACTION(下位バイト))をシリアル送信バッファに書き込む(ステップS366)。
そして、シリアル送信バッファステータスを読み込んで(ステップS367)、コマンドの送信中であるかを判定する(ステップS368)。コマンドの送信中である場合(ステップS368;Y)は、コマンド設定処理を終了する。また、コマンドの送信中でない場合(ステップS368;N)は、回路の異常が考えられるため送信回路を初期化し(ステップS369)、コマンドデータ(ACTION(下位バイト))をシリアル送信バッファに再書き込みして(ステップS370)、コマンド設定処理を終了する。
このように、演出制御装置300に対してはシリアル通信でコマンドを送信するようにしたことで、遊技制御装置100の負担を軽減できるとともに、コマンドの解析を困難にすることができる。また、コマンドの送出タイミングが早まるとともに、データ線の本数を減らすことができる。さらに、演出制御装置300においてもストローブ内でのコマンドの取り込みが必要なくなり、負担を軽減することができる。なお、払出制御装置200へもシリアル通信によりコマンドを送信するようにしても良い。
〔特図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップS108)の詳細について説明する。特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
図12に示すように、特図ゲーム処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理(ステップA1)を行う。始動口スイッチ監視処理では、始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。なお、始動口スイッチ監視処理(ステップA1)の詳細については後述する。
次に、大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)を行う。この大入賞口スイッチ監視処理では、第1特別変動入賞装置38内に設けられた下カウントスイッチ38aや第2特別変動入賞装置39内に設けられた上カウントスイッチ39aでの遊技球の検出を監視する処理を行う。
次に、特図ゲーム処理タイマが0でなければ−1更新する(ステップA3)。なお、特図ゲーム処理タイマの最小値は0に設定されている。そして、特図ゲーム処理タイマの値が0であるかを判定する(ステップA4)。特図ゲーム処理タイマの値が0である場合(ステップA4;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合は、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定し(ステップA5)、当該テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(ステップA6)。そして、分岐処理終了後のリターンアドレスをスタック領域に退避させ(ステップA7)、ゲーム処理番号に応じてゲーム分岐処理(ステップA8)を行う。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理(ステップA9)を行う。この特図普段処理の詳細については後述する。ステップA8にて、ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理(ステップA10)を行う。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、ファンファーレ時間の設定、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理(ステップA11)を行う。ステップA8にて、ゲーム処理番号が「3」の場合は、ラウンド数等の遊技モードを決定するための遊技モード選択処理(ステップA12)を行う。この遊技モード選択処理の詳細については後述する。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「4」の場合は、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップA13)を行う。ステップA8にて、ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理(ステップA14)を行う。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「6」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(ステップA15)を行う。ステップA8にて、ゲーム処理番号が「7」の場合は、特図普段処理(ステップA9)を行うために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理(ステップA16)を行う。
その後、特図1表示器51の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA17)、特図1表示器51に係る図柄変動制御処理(ステップA18)を行う。そして、特図2表示器52の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA19)、特図2表示器52に係る図柄変動制御処理(ステップA20)を行う。一方、ステップA4にて、特図ゲーム処理タイマの値が0でない場合(ステップA4;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、処理をステップA17に移行して、それ以降の処理を行う。
この処理により、遊技制御装置100は、始動領域への遊技球の入賞に基づき乱数値を取得し、取得した乱数値に基づいて前記変動表示ゲームの進行制御を行う遊技制御手段として機能する。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)の詳細について説明する。図13に示すように、始動口スイッチ監視処理では、先ず、第1始動口(始動入賞口36)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA111)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA112)を行う。なお、ステップA112における特図始動口スイッチ共通処理の詳細については、ステップA116における特図始動口スイッチ共通処理とともに後述する。
次に、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中である、即ち、普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かを判定し(ステップA113)、普通電動役物が作動中である(ステップA113;Y)と判定すると、処理をステップA115に移行して、それ以降の処理を行う。一方、ステップA113にて、普通電動役物が作動中でない(ステップA113;N)と判定すると、普電不正発生中であるかを判定する(ステップA114)。
普電不正発生中であるかの判定では、普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数(例えば5個)以上である場合に不正発生中であると判定する。普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上である場合に不正発生中と判定する。
ステップA114にて、普電不正発生中でない(ステップA114;N)と判定すると、第2始動口(普通変動入賞装置37)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA115)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA116)を行って、始動口スイッチ監視処理を終了する。また、ステップA114にて、普電不正発生中である(ステップA114;Y)と判定された場合は、始動口スイッチ監視処理を終了する。即ち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ステップA112、A116)の詳細について説明する。特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
図14に示すように、特図始動口スイッチ共通処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに入力があるか否かを判定する(ステップA201)。そして、監視対象の始動口スイッチに入力がない場合(ステップA201;N)は、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。一方、監視対象の始動口スイッチに入力がある場合(ステップA201;Y)は、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがあるかを判定する(ステップA202)。
対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがない場合(ステップA202;N)、すなわち乱数が抽出されていない場合は、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。また、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがある場合(ステップA202;Y)は、監視対象の始動口スイッチの始動口入賞フラグをセーブした後(ステップA203)、当該監視対象のハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードし、準備する(ステップA204)。
続けて、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチへの入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口信号出力回数をロードし(ステップA205)、ロードした値を+1更新して(ステップA206)、出力回数がオーバーフローするかを判定する(ステップA207)。出力回数がオーバーフローしない場合(ステップA207;N)は、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(ステップA208)、処理をステップA209に移行する。一方、出力回数がオーバーフローする場合(ステップA207;Y)は、処理をステップA209に移行する。
次に、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値未満かを判定する(ステップA209)。特図保留数が上限値未満である場合(ステップA209;Y)は、更新対象の特図保留数(特図1保留数又は特図2保留数)を+1更新し(ステップA212)、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備して(ステップA213)、コマンド設定処理(ステップA214)を行う。
続けて、監視対象の始動口スイッチに対応する特図保留数に対応する乱数格納領域のアドレスを算出し(ステップA215)、大当り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(ステップA216)。次に、監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出して準備し(ステップA217)、RWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップA218)。さらに、変動パターン乱数1から3を抽出して各乱数に対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブする(ステップA219)。そして、特図保留情報判定処理(ステップA220)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
また、始動入賞記憶手段(遊技制御装置100)は、第1始動入賞口(始動入賞口36)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第1始動記憶として記憶し、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第2始動記憶として記憶する。
一方、ステップA209にて、特図保留数が上限値未満でない(ステップA209;N)と判定すると、飾り特図保留数コマンド(保留オーバーフローコマンド)を準備し(ステップA210)、コマンド設定処理(ステップA211)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
この処理により、遊技制御装置100は、始動領域への遊技球の入賞に基づいて取得した乱数値を、所定数を上限に始動記憶として記憶する始動記憶保留手段として機能する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、上述の始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(ステップA220)の詳細について説明する。特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理である。
図15に示すように、まず、先読み演出を実行してよい条件を満たしているかを判定し(ステップA231)、満たしていない場合(ステップA231;N)は、特図保留情報判定処理を終了する。また、満たしている場合(ステップA231;Y)は、以下の先読み演出に関する処理を行う。
ここで、先読み演出を実行してよい条件を満たしている場合とは、特図始動口スイッチ共通処理のステップA201に係る始動口スイッチの入力が始動口2スイッチ37aの入力である場合である。また、特図始動口スイッチ共通処理のステップA201に係る始動口スイッチの入力が始動口1スイッチ36aの入力である場合は、普通変動入賞装置37の開放延長機能が作動中でない場合、即ち、時短状態中でない場合であり、大当り(特別遊技状態)中でもない場合である。
先読み演出を実行してよい条件を満たしている場合(ステップA231;Y)に行われる先読み演出に関する処理では、まず、大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かにより大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA232)を行う。そして、判定結果が大当りである場合(ステップA233;Y)は、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA234)、大当り図柄乱数をチェックして対応する大当り停止図柄パターンを取得して(ステップA235)、停止図柄パターンを先読み停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA237)。一方、判定結果が大当りでない場合(ステップA233;N)は、はずれ停止図柄パターンを設定し(ステップA236)、停止図柄パターンを先読み停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA237)。
その後、対象の始動口スイッチ及び停止図柄パターンに対応する先読み図柄コマンドを準備し(ステップA238)、コマンド設定処理を行う(ステップA239)。次に、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA240)を行い、対象の始動口スイッチに対応する後半変動パターン設定情報テーブルを準備し(ステップA241)、特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理を行う(ステップA242)。
そして、特図変動表示ゲームの変動態様における前半変動パターンを示す前半変動番号及び後半変動パターンを示す後半変動番号に対応する先読み変動パターンコマンドを準備して(ステップA243)、コマンド設定処理を行い(ステップA244)、特図保留情報判定処理を終了する。なお、ステップA240における特図情報設定処理、ステップA242における変動パターン設定処理は、特図普段処理で特図変動表示ゲームの開始時に実行される処理と同様である。
以上の処理により、先読み対象の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果を含む先読み図柄コマンドと、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームでの変動パターンの情報を含む先読み変動パターンコマンドが準備され、演出制御装置300に送信される。これにより、始動記憶に対応した結果関連情報(大当りか否かや変動パターンの種類)の判定結果(先読み結果、事前判定情報)を、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特に表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示を変化させるなどして、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。すなわち、遊技制御装置100は、始動記憶保留手段に始動記憶として記憶された乱数値に基づき、変動表示ゲームの実行内容を、当該変動表示ゲームの実行前に事前判定し、事前判定情報を生成する事前判定手段として機能する。
なお、始動記憶に対応して記憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけではなく、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われる前であればいつでもよい。
〔特図普段処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図普段処理(ステップA9)の詳細について説明する。図16に示すように、特図普段処理では、先ず、特図2保留数(第2始動記憶数)が0であるかを判定する(ステップA301)。特図2保留数が0である(ステップA301;Y)と判定すると、特図1保留数(第1始動記憶数)が0であるかを判定する(ステップA306)。そして、特図1保留数が0である(ステップA306;Y)と判定すると、客待ちデモが開始済みであるかを判定し(ステップA311)、客待ちデモが開始済みでない場合(ステップA311;N)は、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセーブする(ステップA312)。
続けて、客待ちデモコマンドを準備して(ステップA313)、コマンド設定処理(ステップA314)を行い、特図普段処理移行設定処理1(ステップA315)を行って、特図普段処理を終了する。一方、ステップA311にて、客待ちデモが開始済みである場合(ステップA311;Y)は、特図普段処理移行設定処理1(ステップA315)を行って、特図普段処理を終了する。
特図普段処理移行設定処理1では、図17に示すように、処理番号として特図普段処理に係る「0」を設定し(ステップA321)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブして(ステップA322)、変動図柄判別フラグ領域をクリアする(ステップA323)。そして、下大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(ステップA324)、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA325)、特図普段処理移行設定処理1を終了する。
図16に戻り、ステップA301にて、特図2保留数が0でない場合(ステップA301;N)は、−1更新後の特図2保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備し(ステップA302)、コマンド設定処理(ステップA303)を行う。次に、特図2変動開始処理(ステップA304)を行い、特図2の特図変動中処理移行設定処理(ステップA305)を行って、特図普段処理を終了する。また、ステップA306にて、特図1保留数が0でない場合(ステップA306;N)は、−1更新後の特図1保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備し(ステップA307)、コマンド設定処理(ステップA308)を行う。次に、特図1変動開始処理(ステップA309)を行い、特図1の特図変動中処理移行設定処理(ステップA310)を行って、特図普段処理を終了する。なお、飾り特図保留数コマンドを準備する処理(ステップA307、A302)を行う時点では特図変動表示ゲームの開始に基づく保留数の減算は行われておらず、現在の特図1保留数又は特図2保留数から−1した特図1保留数又は特図2保留数に対応する保留数コマンドを準備している。実際に特図1保留数又は特図2保留数を−1更新する処理は特図1変動開始処理(ステップA309)又は特図2変動開始処理(ステップA304)における変動開始情報設定処理(ステップA337,A467)のステップA441で行われる。
このように、特図2保留数のチェックを特図1保留数のチェックよりも先に行うことで、特図2保留数が0でない場合には特図2変動開始処理(ステップA304)が実行されることになる。すなわち、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームに優先して実行されることになる。
〔特図1変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図1変動開始処理(ステップA309)の詳細について説明する。特図1変動開始処理は、第1特図変動表示ゲームの開始時に行う処理である。図18に示すように、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図1)を示す特図1変動フラグを変動図柄判別領域にセーブし(ステップA331)、第1特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ1にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(ステップA332)を行う。
次に、特図1停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図1停止図柄設定処理(ステップA333)を行った後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA334)を行い、第1特図変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図1変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA335)。その後、第1特図変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステップA336)を行い、第1特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA337)を行って、特図1変動開始処理を終了する。
〔特図1停止図柄設定処理〕
図19には、上述の特図1変動開始処理における特図1停止図柄設定処理(ステップA333)を示した。この特図1停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ1が大当りかを判定し(ステップA361)、大当りである場合(ステップA361;Y)は、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップA362)。次に、特図1大当り図柄テーブルを設定し(ステップA363)、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図1停止図柄番号領域にセーブする(ステップA364)。このステップA364の処理により特別結果の種類が選択される。
その後、大当り停止図柄情報テーブルを設定し(ステップA365)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA366)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図1表示器51)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応する確率変動判定フラグを取得して確率変動判定フラグ領域にセーブする(ステップA367)。確率変動判定フラグは特別遊技状態の終了後の確率状態を設定するためのものである。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA370)。
一方、大当りでない場合(ステップA361;N)は、はずれ時の停止図柄番号を特図1停止図柄番号領域にセーブし(ステップA368)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA369)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA370)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(ステップA371)、コマンド設定処理(ステップA372)を行う。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA373)、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアして(ステップA374)、特図1停止図柄設定処理を終了する。
〔特図2変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図2変動開始処理(ステップA304)の詳細について説明する。特図2変動開始処理は、第2特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であって、図18に示した特図1変動開始処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象として行うものである。
図20に示すように、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図2)を示す特図2変動フラグを変動図柄判別領域にセーブし(ステップA461)、第2特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ2にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理(ステップA462)を行う。
次に、特図2停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図2停止図柄設定処理(ステップA463)を行った後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA464)を行い、第2特図変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図2変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA465)。その後、第2特図変動表示ゲームの変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステップA466)を行い、第2特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA467)を行って、特図2変動開始処理を終了する。
〔特図2停止図柄設定処理〕
図21には、上述の特図2変動開始処理における特図2停止図柄設定処理(ステップA463)を示した。特図2停止図柄設定処理は、図19に示した特図1変動開始処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象として行うものである。
この特図2停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ2が大当りかを判定し(ステップA481)、大当りである場合(ステップA481;Y)は、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップA482)。次に、特図2大当り図柄テーブルを設定し(ステップA483)、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図2停止図柄番号領域にセーブする(ステップA484)。この処理により特別結果の種類が選択される。
その後、大当り停止図柄情報テーブルを設定し(ステップA485)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA486)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図2表示器52)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応する確率変動判定フラグを取得して確率変動判定フラグ領域にセーブする(ステップA487)。確率変動判定フラグは特別遊技状態の終了後の確率状態を設定するためのものである。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA490)。
一方、大当りでない場合(ステップA481;N)は、はずれ時の停止図柄番号を特図2停止図柄番号領域にセーブし(ステップA488)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA489)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA490)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(ステップA491)、コマンド設定処理(ステップA492)を行う。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA493)、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアして(ステップA494)、特図2停止図柄設定処理を終了する。
〔特図表示中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図表示中処理(ステップA11)の詳細について説明する。図22に示すように、特図表示中処理では、まず、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理にて設定された大当りフラグ2をロードして(ステップA621)、RWMの大当りフラグ2領域をクリアする処理(ステップA622)を行う。そして、ロードされた大当りフラグ2が大当りかを判定して(ステップA623)、大当りである(ステップA623;Y)と判定すると、RWMの大当りフラグ1領域をクリアし(ステップA628)、第2特図変動表示ゲームの大当り(特図2大当り)の開始に関する試験信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA629)。
一方、ステップA623にて、大当りフラグ2のチェックの結果、大当りでない(ステップA623;N)と判定すると、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて設定された大当りフラグ1をロードして(ステップA624)、RWMの大当りフラグ1領域をクリアする(ステップA625)。続けて、ロードされた大当りフラグ1が大当りかを判定して(ステップA626)、大当りである(ステップA626;Y)と判定すると、第1特図変動表示ゲームの大当り(特図1大当り)の開始に関する試験信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA627)。
大当りの開始に関する試験信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブした後は、停止図柄パターンに対応した飾り特図コマンドをRWMの飾り特図コマンド領域からロードして準備し(ステップA630)、コマンド設定処理(ステップA631)を行う。その後、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を通常確率状態(低確率状態)とする情報に係る確率情報コマンドを準備して(ステップA632)、コマンド設定処理(ステップA633)を行う。続けて、特図1又は特図2停止図柄設定処理にて設定された図柄情報(停止図柄番号又は停止図柄パターン)に対応するファンファーレコマンドを準備して(ステップA634)、コマンド設定処理(ステップA635)を行う。
次に、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率の状態に対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA636)。その後、大当りファンファーレ時間(例えば6000ms又は48ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA637)。次に、特図ゲームモードフラグをロードし(ステップA638)、ロードしたフラグを特図ゲームモードフラグ退避領域へセーブする(ステップA639)。これにより特別結果が発生した際における演出モードの情報が記憶される。そして、後に記憶した情報に基づき特別遊技状態の終了後の演出モードが決定される。その後、遊技モード選択処理移行設定処理(ステップA640)を行い、特図表示中処理を終了する。
一方、ステップA626にて、大当りフラグ1が大当りでない場合(ステップA626;N)は、演出モードの設定に関する演出モード情報チェック処理(ステップA641)を行い、時短状態とする特図変動表示ゲームの実行回数を管理する時間短縮変動回数更新処理(ステップA642)を行う。そして、特図普段処理移行設定処理2(ステップA643)を行い、特図表示中処理を終了する。
〔遊技モード選択処理移行設定処理〕
次に、上述の特図表示中処理における遊技モード選択処理移行設定処理(ステップA645)の詳細について説明する。図23に示すように、遊技モード選択処理移行設定処理では、まず、遊技モード選択処理に係る処理番号である「3」を設定し(ステップA651)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA652)。
次に、大当り(特別遊技状態)の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA653)、高確率状態と時短状態の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA654)。その後、特別遊技状態で実行したラウンド数を管理するためのラウンド数領域をクリアし(ステップA655)、遊技状態表示番号領域に低確率中の番号をセーブして(ステップA656)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率&普電サポートなしフラグをセーブする(ステップA657)。
そして、変動図柄判別フラグ領域をクリアし(ステップA658)、高確率状態の表示に係る遊技状態表示LED(第3遊技状態表示部59)を消灯させるために高確率報知フラグ領域をクリアして(ステップA659)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブする(ステップA660)。次に、停電復旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブし(ステップA661)、時短状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数を管理するための時間短縮変動回数領域をクリアする(ステップA662)。これにより高確率状態及び時短状態が終了し、通常確率状態かつ通常動作状態となる。
その後、演出モード番号領域に演出モード1の番号をセーブし(ステップA663)、演出残り回転数領域をクリアする(ステップA664)。そして、次モード移行情報領域に更新なしコードをセーブし(ステップA665)、演出モードコマンド領域に演出モード1のコマンドをセーブして(ステップA666)、遊技モード選択処理移行設定処理を終了する。これにより、特別遊技状態の発生に伴い演出モードの情報が一旦クリアされることになる。
〔遊技モード選択処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における遊技モード選択処理(ステップA12)の詳細について説明する。この遊技モード選択処理では、図24に示すように、まず、振分けスイッチA86で遊技球の通過を検出したか否かを判定する(ステップA701)。ここで、通過を検出したと判定した場合(ステップA701;Y)は、遊技モードAを設定(ステップA702)してステップA705の処理に進む。一方、ステップA701で振分けスイッチA86で遊技球の通過を検出しなかったと判定した場合(ステップA701;N)は、振分けスイッチB87で遊技球の通過を検出したか否かを判定する(ステップA703)。ここで、通過を検出したと判定した場合(ステップA703;Y)は、遊技モードBを設定(ステップA704)し、ステップA705の処理に進む。一方、振分けスイッチB87で遊技球の通過を検出しなかったと判定した場合(ステップA703;N)は、遊技モード選択処理を終了する。
ここで、遊技モードについて説明する。本実施形態における遊技モードは、図25に示したAとBの2種類が設定されている。遊技モードAが選択されると、特別遊技状態におけるラウンド数が50%の確率で5回または15回になるよう設定され、遊技モードBが選択されると、100%の確率で10回になるよう設定されるようになっている。つまり、遊技モードAは遊技者に付与する遊技価値が相対的に高い第1特別遊技状態(15R)を所定の確率状態で発生させる第1遊技モードであり、遊技モードBは、第1特別遊技状態よりも遊技者に付与する遊技価値が低い第2特別遊技状態(10R)を第1遊技モードよりも高い確率で発生させる第2遊技モードである。また、遊技モードAは、遊技モードBよりもラウンド数が多いか少ないかの何れかとなる点においてもスリルの高いモードであるといえる。なお、どちらの遊技モードにおいても5,10,15回の何れのラウンド数も設定可能(遊技モードによって選択率のみを変更する)としてもよい。また、回数ではなく、大入賞口の開放時間などを選択するようにしてもよい。
図24の説明に戻る。ステップA702またはA704で何れかの遊技モードを設定した後は、停止図柄番号と設定した遊技モードに対応するラウンド数上限値情報を取得してラウンド数上限値情報領域にセーブ(ステップA705)する。遊技モードAが設定されている場合には、このステップA705でラウンド数を5回とするか15回とするかが決定される。そして、停止図柄番号と設定した遊技モードに対応する大入賞口開放情報を取得して大入賞口開放情報領域にセーブする(ステップA706)。そして、大入賞口不正入賞数領域をクリアし(ステップA707)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(ステップA708)。これらの情報は、大当りラウンドの実行態様を設定するためのものである。そして、ラウンド数上限値テーブルを設定し(ステップA709)、設定したラウンド数上限値テーブルに対応するラウンド数上限値を取得してラウンド数上限値領域にセーブする(ステップA710)。
そして、ラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタを取得し、ラウンドLEDポインタ領域にセーブ(ステップA711)する。そして、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1を行って(ステップA712)、遊技モード選択処理を終了する。ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1では、ゲーム処理番号としてファンファーレ/インターバル中処理に係る「4」を設定し、特図ゲーム処理番号領域に、設定した処理番号「4」をセーブする処理を行う。
この処理により、特別結果態様の表示後に、モード選択有効期間(所定の設定期間)が発生し、振分けスイッチ86,87からの入力が有効になる。この間に選択役物装置80内に遊技球が流入すると、振分けスイッチ86,87のうちどちらの振分けスイッチからの入力があったかに基づいて遊技モードが決定され、大当りラウンドが、選択された遊技モードに対応する回数で実行される。このことから、遊技制御手段は、所定の設定期間における検出手段の検出態様に基づいて、遊技の内容を設定可能に構成されていることになる。また、制御手段は、検出手段の検出態様に基づいて第1遊技モードまたは第2遊技モードを設定するよう構成されていることになる。このため、モード選択有効期間は、選択役物装置80に遊技球を通過させない限り継続し、その間は大当りラウンドが開始されないので、大当りラウンドの開始前に一休みして以後の遊技に備えることが可能となる。
〔大入賞口残存球処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大入賞口残存球処理(ステップA15)の詳細について説明する。図26に示すように、大入賞口残存球処理では、まず、実行中の特別遊技状態における現在のラウンド数とRWMのラウンド数上限値領域のラウンド数上限値とを比較して現在のラウンドが最終ラウンドであるかを判定する(ステップA851)。
そして、特別遊技状態における現在のラウンドが最終ラウンドでない場合(ステップA851;N)は、今回のラウンド数と大入賞口開放情報に対応するインターバル時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA852)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2(ステップA853)を行って、大入賞口残存球処理を終了する。なおインターバル時間は、今回のラウンド数と大入賞口開放情報に対応する時間(例えば68ms)が設定される。ラウンドとラウンドの間のインターバル期間は、ラウンドの終了から大入賞口残存球処理時間(例えば1380ms)が経過し、さらに該大入賞口残存球処理時間の経過からインターバル時間が経過するまでの期間(例えば1448ms)とされる。
一方、特別遊技状態における現在のラウンドが最終ラウンドである場合(ステップA851;Y)は、特別結果が導出された際の演出モードを記憶する特図ゲームモードフラグ退避領域からゲームモードフラグをロードする(ステップA854)。そして、ロードしたフラグと大入賞口開放情報に対応するエンディング時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA855)、大当り終了処理移行設定処理(ステップA856)を行って、大入賞口残存球処理を終了する。
最終ラウンドの終了から特別遊技状態の終了までのエンディング期間は、最終ラウンドの終了から大入賞口残存球処理時間(例えば1380ms)が経過し、さらに該大入賞口残存球処理時間の経過からエンディング時間が経過するまでの期間とされる。このエンディング期間においては、表示装置41等でエンディング演出が実行される。
〔ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2〕
図27には、上述の大入賞口残存球処理におけるファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2(ステップA853)を示した。このファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2では、まず、ファンファーレ/インターバル中処理に係る処理番号である「4」を設定し(ステップA861)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA862)。
次に、下大入賞口(第1特別変動入賞装置38)の開放終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA863)、上大入賞口(第2特別変動入賞装置39)の開放終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA864)。そして、大入賞口判別フラグ領域をクリアして(ステップA865)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2を終了する。
〔大当り終了処理移行設定処理〕
図28には、上述の大入賞口残存球処理における大当り終了処理移行設定処理(ステップA856)を示した。この大当り終了処理移行設定処理においては、まず、大当り終了処理に係る処理番号として「6」を設定し(ステップA871)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA872)。その後、下大入賞口(第1特別変動入賞装置38)の開放終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA873)、上大入賞口(第2特別変動入賞装置39)の開放終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA874)。
次に、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアし(ステップA875)、特別遊技状態のラウンド数を記憶するラウンド数領域の情報をクリアして(ステップA876)、特別遊技状態のラウンド数の上限値を記憶するラウンド数上限値領域の情報をクリアする(ステップA877)。そして、ラウンド数の上限値判定用のフラグを記憶するラウンド数上限値情報領域の情報をクリアし(ステップA878)、大入賞口の開放情報判定用のフラグを記憶する大入賞口開放情報領域の情報をクリアして(ステップA879)、大入賞口の開閉態様を設定するための大当り中制御ポインタ領域の情報をクリアする(ステップA880)。その後、大当り中制御ポインタのエンド値を記憶する大当り中制御ポインタ上限値領域をクリアして(ステップA881)、大入賞口判別フラグ領域をクリアし(ステップA882)、大当り終了処理移行設定処理を終了する。
次に、演出制御装置300によって実行される制御処理について説明する。
〔サブメイン処理〕
図29は、サブメイン処理の一例を示すフローチャートである。このサブメイン処理は、遊技機10の電源が投入されることにより演出制御装置300が起動し、CPU311がPROM321に記憶されているサブメイン処理の制御プログラムを読み出して実行することにより開始される。
このサブメイン処理では、まず、割込みを禁止し(ステップB1)、CPUの初期設定を行い(ステップB2)、VDP(Video Display Processor)の初期設定を行って(ステップB3)、割込みを許可する(ステップB4)。次いで、表示用データの生成を許可して(ステップB5)、乱数シードを設定する(ステップB6)。次いで、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(ステップB7)。
このサブメイン処理においては、次にメインループ処理としてループの処理を行う。このループ処理では、まず、WDT(watchdog timer)をクリアする(ステップB8)。次いで、演出ボタン25の操作に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)から入力情報を作成する演出ボタン入力処理(ステップB9)を行う。演出ボタン25からの入力の読み込みはタイマ割込み処理(図示省略)内で行い、この演出ボタン入力処理では、演出ボタン25からの入力があった時に、演出内容を変更する処理等を行う。次いで、演出態様の詳細を決定する乱数を更新する乱数更新処理(ステップB10)、遊技制御装置100からのコマンドを解析して対応を行う受信コマンドチェック処理(ステップB11)を行う。
次いで、演出表示編集処理(ステップB12)を行う。この演出表示編集処理では、表示装置41やモード表示部83の表示内容を決定する処理等を行う。この処理を行うことにより、演出制御装置300は、表示装置41の表示制御を行う演出制御手段として機能する。次に、描画コマンドの準備終了を設定する(ステップB13)。演出表示編集処理では、描画する内容に合わせ各種データの更新を行う等して、最終的に描画データをフレームバッファに設定するところまで行う。1/30秒(約33.3m秒)以内に描画する画面の描画データを準備できていれば問題なく画像更新できる。
次いで、フレーム切替タイミングであるか否かを判定する(ステップB14)。本実施形態では、システム周期(1フレーム1/30秒)を作るため、Vブランク割込(1/60秒)が2回入るとフレーム切替タイミングであると判定する。なお、フレーム切替タイミングは適宜任意に変更可能であり、例えば、1/60秒で画像の更新(フレームの切り替え)を行ってもよいし、1/60秒よりも遅いタイミングで画像の更新(フレームの切り替え)を行ってもよい。
ステップB14において、フレーム切替タイミングでないと判定した場合(ステップB14;N)には、ステップB14の処理を繰り返して行う。一方、ステップB14で、フレーム切替タイミングであると判定した場合(ステップB14;Y)には、画面描画を指示する(ステップB15)。
次いで、スピーカ19a,19bからの音声の出力に関する制御を行うサウンド制御処理(ステップB16)、前面枠12のLEDの制御を行う装飾制御処理(ステップB17)、盤演出装置44のモータやソレノイドの制御を行う可動体制御処理(ステップB18)を行い、WDTをクリアする処理(ステップB8)に戻る。
〔受信コマンドチェック処理〕
図30には、上述のサブメイン処理における受信コマンドチェック処理(ステップB11を示した。この受信コマンドチェック処理では、まず、1フレーム(1/30秒間)の間に何個のコマンドを受信したかをカウントするコマンド受信カウンタの値をコマンド受信数としてロードする(ステップB31)。次いで、コマンド受信数が0でないか否かを判定する(ステップB32)。
ステップS232において、コマンド受信数が0であると判定した場合(ステップB32;N)には、当該受信コマンドチェック処理を終了する。一方、受信コマンド数が0でないと判定した場合(ステップB32;Y)には、コマンド受信カウンタ領域の内容をコマンド受信数分減算する(ステップB33)。
次いで、受信コマンドバッファの内容をコマンド領域にコピーして(ステップB34)、コマンド読出インデックスを0〜31の範囲で+1更新し(ステップB35)、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了したか否かを判定する(ステップB36)。このように、本実施形態では、受信コマンドバッファ内で直接コマンドの解析を行わず、受信コマンドバッファの内容をコマンド領域(解析用のRAM領域)にコピーし、コマンド領域でコマンドの解析作業を行うよう構成されている。これにより、コマンドの解析中に遊技制御装置100からコマンドが送信されてくる場合に備えて、コマンド(データ)を移動して空きを作っておくことができる。また、コマンドの解析をメイン処理一巡単位でまとめて行うことができる。
ステップB36において、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了していないと判定した場合(ステップB36;N)には、ステップB34の処理に戻る。一方、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了したと判定した場合(ステップB36;Y)には、コマンド領域の内容をロードして(ステップB37)、受信コマンド解析処理(ステップB38)を行う。次いで、コマンド領域のアドレスを更新し(ステップB39)、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了したか否か判定する(ステップB40)。
ステップB40において、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了していないと判定した場合(ステップB40;N)には、ステップS237の処理に戻る。一方、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了したと判定した場合(ステップB40;Y)には、当該受信コマンドチェック処理を終了する。このように、受信コマンドチェック処理では、1フレーム(1/30秒間)の間に受信したコマンドをまとめて解析する。なお、本実施形態では、コマンドを32個分まで保存できる構成としている。
〔受信コマンド解析処理〕
図31には、上述の受信コマンドチェック処理における受信コマンド解析処理(ステップB38)を示した。この受信コマンド解析処理では、まず、コマンド上位バイトをMODE、下位バイトをACT(ACTION)として分離する(ステップB51)。次いで、MODEは正常範囲であるか否かを判定する(ステップB52)。ステップB52で、MODEは正常範囲であると判定した場合(ステップB52;Y)には、ACTは正常範囲であるか否かを判定する(ステップB53)。ステップB53で、ACTは正常範囲であると判定した場合(ステップB53;Y)には、MODEに対するACTは正しい組合せであるか否かを判定する(ステップB54)。
また、ステップB52で、MODEは正常範囲でないと判定した場合(ステップB52;N)、ステップB53で、ACTは正常範囲でないと判定した場合(ステップB53;N)、あるいは、ステップB54で、MOEDに対するACTは正しい組合せでないと判定した場合(ステップB54;N)には、当該受信コマンド解析処理を終了する。ステップB54で、MODEに対するACTは正しい組合せであると判定した場合(ステップB54;Y)には、MODEは変動系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップB55)。ステップB55で、MODEは変動系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップB55;Y)には、変動系コマンド処理(ステップB56)を行って、当該受信コマンド解析処理を終了する。
一方、ステップB55で、MODEは変動系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップB55;N)には、MODEは大当り系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップB57)。ステップB57で、MODEは大当り系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップB57;Y)には、大当り系コマンド処理(ステップB58)を行って、当該受信コマンド解析処理を終了する。一方、ステップB57で、MODEは大当り系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップB57;N)には、MODEは図柄系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップB59)。ステップB59で、MODEは図柄系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップB59;Y)には、図柄系コマンド処理(ステップB60)を行って、当該受信コマンド解析処理を終了する。
一方、ステップB59で、MODEは図柄系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップB59;N)には、MODEは保留数コマンドやエラーコマンドなどの単発系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップB61)。ステップB61で、MODEは単発系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップB61;Y)には、単発系コマンド処理(ステップB62)を行って、当該受信コマンド解析処理を終了する。一方、ステップB61で、MODEは単発系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップB61;N)には、MODEは先読み系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップB63)。ステップB63で、MODEは先読み系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップB63;Y)には、先読み系コマンド処理(ステップB64)を行って、当該受信コマンド解析処理を終了する。
一方、ステップB63で、MODEは先読み系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップB63;N)には、MODEは振分けスイッチA検出コマンドや振分けスイッチB検出コマンドなどの選択系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップB65)。ステップB65で、MODEは選択系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップB65;Y)には、選択系コマンド処理(ステップB66)を行って、当該受信コマンド解析処理を終了する。一方、ステップB65で、MODEは選択系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップB65;N)には、当該受信コマンド解析処理を終了する。
〔モード表示部制御処理〕
次に、モード表示部制御処理の詳細について説明する。モード表示部制御処理は、モード表示部83の表示態様を決定するための処理で、サブメイン処理の装飾制御処理(ステップB17)で実行される。このモード表示部制御処理では、図32に示すように、まず、現在がモード選択有効期間であるか否かを判定する(ステップB71)。モード選択有効期間は、振分けスイッチ86,87からの入力が有効になり、遊技モードの選択が可能となる期間のことで、本実施形態では、遊技制御装置100が遊技モード選択処理を繰り返し実行している間を指す。
ステップB71で、モード選択有効期間であると判定した場合(ステップB71;Y)は、振分けスイッチA86から遊技制御装置100へ入力があったことを示す振分けスイッチA検出情報の有無を判定する(ステップB72)。ここで、検出情報があると判定した場合(ステップB72;Y)は、表示態様A−2を設定してモード表示部制御処理を終了する(ステップB73)。一方、検出情報がないと判定した場合(ステップB72;N)は、振分けスイッチB87から遊技制御装置100へ入力があったことを示す振分けスイッチB検出情報の有無を判定する(ステップB74)。ここで、検出情報がないと判定した場合(ステップB74;N)は、モード表示部制御処理を終了する。一方、検出情報があると判定した場合(ステップB74;Y)は、表示態様B−2を設定して(ステップB75)、モード表示部制御処理を終了する。
本実施形態のモード表示部83の表示態様は、図33に示すように、A−1,B−1,A−2,B−2の4種類がある。A−1またはA−2の場合は、図33(a),(c)に示すように、モード表示部83にアルファベットの「A」が表示され、B−1またはB−2の場合は、図33(b),(d)に示すように、アルファベットの「B」が表示される。また、A−1またはB−1の場合は、図33(a),(b)に示すように、薄い色の背景となり、A−2またはB−2の場合は、図33(c),(d)に示すように、濃い色の背景となる。
これらの表示態様のうち、A−2およびB−2は現在設定中の遊技モードを報知する報知態様であり、本実施形態では特別遊技状態の発生中に表示される。すなわち、A−2が設定され、モード表示部83が図33(c)のようになっている状態は、現在遊技モードAが設定されていることを示している。また、B−2が設定され、モード表示部83が図33(d)のようになっている状態は、現在遊技モードBが設定されていることを示している。一方、A−1およびB−1は、次に選択役物装置80内に遊技球を流入させると設定されることになる遊技モードを報知する報知態様であり、特別遊技状態でないときに表示される。すなわち、A−1が設定され、モード表示部83が図33(a)のようになっている状態は、次に選択役物装置80に遊技球が流入すると遊技モードAが設定されることを示している。また、B−1が設定され、モード表示部83が図33(b)のようになっている状態は、次に選択役物装置80に遊技球が流入すると遊技モードBが設定されることを示している。
図32の説明に戻る。ステップB71でモード選択有効期間ではないと判定した場合(ステップB71;N)は、特別遊技状態の発生中であるか否かを判定する(ステップB76)。ここで、特別遊技状態の発生中であると判定した場合(ステップB76;Y)は、振分けスイッチA検出情報の有無を判定する(ステップB77)。ここで、検出情報があると判定した場合(ステップB77;Y)は、切替データ待機領域にB−1データをセットして(ステップB78)、モード表示部制御処理を終了する。一方、検出情報がないと判定した場合(ステップB77;N)は、振分けスイッチB検出情報の有無を判定する(ステップB79)。ここで、検出情報がないと判定した場合(ステップB79;N)は、モード表示部制御処理を終了する。一方、検出情報があると判定した場合(ステップB79;Y)は、切替データ待機領域にA−1データをセットして(ステップB80)、モード表示部制御処理を終了する。
ステップB76で特別遊技状態の発生中ではないと判定した場合(ステップB76;N)は、切替データ待機領域にデータがセットされているか否かを判定する(ステップB81)。ここで、データがセットされている、すなわち、特別遊技状態終了後最初の処理であると判定した場合(ステップB81;Y)は、切替データ待機領域にセットされているデータをチェックして(ステップB82)、A−1データであるか否かを判定する(ステップB83)。ここで、A−1データであると判定した場合(ステップB83;Y)は、表示態様A−1を設定し(ステップB84)、切替データ待機領域をクリアして(ステップB86)、モード表示部制御処理を終了する。一方、セットされているのがA−1データではない、すなわち、B−1データであると判定した場合(ステップB83;N)は、表示態様B−1を設定し(ステップB85)、切替データ待機領域をクリアして(ステップB86)、モード表示部制御処理を終了する。
ステップB81で、切替データ待機領域にデータがセットされていない、すなわち、既にデータに基づいて表示態様を変更済みであると判定した場合(ステップB81;N)は、振分けスイッチA検出情報の有無を判定する(ステップB87)。ここで、検出情報があると判定した場合(ステップB87;Y)は、表示態様B−1を設定して(ステップB88)、モード表示部制御処理を終了する。一方、検出情報がないと判定した場合(ステップB87;N)は、振分けスイッチB検出情報の有無を判定する(ステップB89)。ここで、検出情報がないと判定した場合(ステップB89;N)は、モード表示部制御処理を終了する。一方、検出情報があると判定した場合(ステップB89;Y)は、表示態様A−1を設定して(ステップB90)、モード表示部制御処理を終了する。
この処理により、特別遊技状態の発生中は、モード表示部83の表示態様が設定中の遊技モードを示すもの(A−2,B−2)となり、その間は選択役物装置80内に遊技球を流入させてもモード表示部83の表示態様が変化しなくなる。また、特別遊技状態以外の時間は、モード選択有効期間に入り選択役物装置80に遊技球を流入させることで開始されることになる遊技モードを示すもの(A−1,B−1)となり、選択役物装置80に遊技球が流入する毎にモード表示部83の表示態様が切り替わるようになる。この処理に基づいて表示態様を変化させることにより、モード表示部83は、流路切替部材88が、第1状態にあるか第2状態にあるかを報知する状態報知手段として機能する。
〔動作例〕
ここで、モード表示部83の表示態様の変化の一例を、タイムチャートを用いて説明する。図34に示すように、特図変動表示ゲームの開始前や実行中(t1〜t5)は、モード選択が無効とされている。ここで、例えば第2状態にある選択役物装置80に遊技球が流入すると、振分けスイッチA86で遊技球の通過が検出され(t1)、モード表示部83の表示態様がB−1に変化する(t2)。その後、再び遊技球が選択役物装置80に流入すると、今度は振分けスイッチB87で遊技球の通過が検出されることになるので(t3)、モード表示部83の表示態様がA−1に変化する(t4)。この後、特図変動表示ゲームの結果が大当りになると、モード選択有効期間に入り、モード選択が有効になる(t5)。この期間に遊技球が選択役物装置80に流入すると、今度は振分けスイッチA86で遊技球の通過が検出される(t6)。そして、この検出を契機として、モード選択期間が終了するとともに特別遊技状態が発生し、モード表示部83の表示態様が設定中の遊技モードを示すA−2に変化する(t7)。
遊技モードAで特別遊技状態が進行している間は選択役物に遊技球が流入しても表示装置の表示態様はA−2のまま変化しない。しかし、上述したように、内部では、どちらの振分けスイッチ86,87で遊技球の通過を検出したかによって切り替えデータ待機領域にA−1データまたはB−1データがセットされている。ここで、例えば、振分けスイッチA86で遊技球の通過が検出され、切り替えデータ待機領域にB−1データがセットされた状態で特別遊技状態が終了すると、モード表示部83の表示態様がB−1に変化する(t8)。その後、再び遊技球が選択役物装置80に流入すると、今度は振分けスイッチA86で遊技球の通過を検出することになるので(t9)、モード表示部83の表示態様がA−1に変化する(t10)。
本実施形態では、モード選択有効期間の開始後、最初の遊技球が選択役物装置80に流入した時点で遊技モードの選択が終了するので、所望の遊技モードがある場合は、モード選択有効期間の開始前に選択役物装置80の状態を調節しておく(例えば遊技モードAを所望する場合、モード選択有効期間の開始前に選択役物装置80を第2状態にしておく)ことが重要になるが、モード選択有効期間前にもモード表示部83の表示態様が上述したように変化するので、遊技者は特別図柄の変動中から選択役物装置80の状態を把握しておくことができ、予め備えておくことができる。
(変形例)
なお、上記実施形態では、モード選択有効期間発生後最初の遊技球が選択役物装置80内に流入した時点でモード選択有効期間を終了するようにしていたが、モード選択有効期間の開始から所定時間は選択役物装置80内に遊技球を流入させてもモード選択有効期間が継続するようにしてもよい。
その場合、遊技モード選択処理移行設定処理、遊技モード選択処理等が下記のように変更される。
〔遊技モード選択処理移行設定処理〕
図35には、本変形例の遊技モード選択処理移行設定処理(ステップA645)を示した。本変形例の遊技モード選択処理移行設定処理は、ステップA666の後にステップA667の処理が追加されている点が異なる。具体的には、ステップS666で演出モードコマンド領域に演出モード1のコマンドをセーブした後、遊技モード設定待機タイマをセットして(ステップA667)から、遊技モード選択処理移行設定処理を終了する。このステップA667で設定されるタイマの値が選択役物装置80内に遊技球が流入してもモード選択有効期間が継続する所定時間の長さになる。
〔遊技モード選択処理〕
図36には、本変形例の遊技モード選択処理(ステップA12)を示した。本変形例の遊技モード選択処理は、処理の初めにステップA713の処理が追加されている点が異なる。具体的には、まず、上述のファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1でセットした遊技モード設定待機タイマがタイムアップしているか否かを判定し、タイムアップしていないと判定した場合(ステップA713;N)は、遊技モード選択処理を終了する。一方、タイムアップしていると判定した場合(ステップA713;Y)は、ステップA701の、振分けスイッチA86で遊技球の通過を検出したか否かの判定に進む。
この処理により、遊技機10は、ファンファーレが終了してから遊技モード設定待機タイマがタイムアップするまでの間は、選択役物装置80に遊技球が流入してもモード選択有効期間が継続するので、その間は何度でも選択役物装置80の状態を変更することができるようになる。そして、タイムアップ後最初の遊技球が選択役物装置80に流入したことに基づいて遊技モードが決定される。なお、振分けスイッチ86,87からの入力が無い状態で遊技モード設定待機タイマがタイムアップした場合に、モード選択有効期間を終了させ、その時点の選択役物装置80の状態に基づいて遊技モードを決定するようにしてもよい。
〔モード表示部制御処理〕
図示は省略するが、本変形例のモード表示部制御処理には、モード選択有効期間であっても、遊技モード設定待機タイマがタイムアップしていない場合には、これから設定される遊技モードを予告する表示態様A−1またはB−1を表示する処理が追加されている。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と共通する構成については説明を省略し、第1実施形態と相違する点のみ説明する。
第1実施形態では、選択した遊技モードに応じてラウンド数の選択率が異なるようにしていたが、本実施形態は、選択した遊技モードに応じて普電サポート状態発生中に実行される特図変動表示ゲームの変動パターンが異なるようにした点が第1実施形態と異なる。
このため、特別遊技状態終了後に発生する遊技状態、遊技制御装置100が実行する特図ゲーム処理、特図1,2停止図柄設定処理、特図表示中処理、大当り終了処理等が第1実施形態のものと異なっている。
図37は、本実施形態で発生可能な大当りの種類と大当りに基づく特別遊技状態の終了後に発生する遊技状態について纏めたものである。第1実施形態では大当りの種類や、特別遊技状態終了後の遊技状態について特に規定しなかったが、本実施形態の遊技機10には、図37に示すように、4種類の大当りと、各大当りに対応する遊技状態1〜4がそれぞれ設定されている。
遊技状態1は、通常大当りAに伴う特別遊技状態の終了後に発生する遊技状態である。遊技状態1においては、特図変動表示ゲームで大当りとなる確率が通常確率(低確率)となり、所定回数の特図変動表示ゲームが実行されるまでの間普図変動時間が短い第2変動表示時間(1000ms)となる。また、普図変動表示ゲームで当りとなる確率が高確率となり、普通変動入賞装置37の開放時間が長い第2開放時間(1352ms)となる。
遊技状態2は、確変大当りAに伴う特別遊技状態の終了後に発生する遊技状態である。遊技状態2においては、特図変動表示ゲームで大当りとなる確率が高確率となり、普図変動時間が短い第2変動表示時間となる。また、普図変動表示ゲームで当りとなる確率が高確率となり、普通変動入賞装置37の開放時間が長い第2開放時間となる。
なお、遊技状態1,2においては、表示装置41の表示態様を遊技者が識別容易な態様とすることにより、設定された確率状態が報知される。
遊技状態3は、確変大当りBに伴う特別遊技状態の終了後に発生する遊技状態である。遊技状態3においては、特図変動表示ゲームで大当りとなる確率が高確率となり、普図変動時間が長い第1変動表示時間(10000ms)となる。また、普図変動表示ゲームで当りとなる確率が通常確率、普通変動入賞装置37の開放時間が短い第1開放時間(100ms)となる。
遊技状態4は、通常大当りBに伴う特別遊技状態の終了後に発生する遊技状態である。遊技状態4においては、特図変動表示ゲームで大当りとなる確率が通常確率となり、普図変動時間が長い第1変動表示時間となる。また、普図変動表示ゲームで当りとなる確率が通常確率、普通変動入賞装置37の開放時間が短い第1開放時間となる。
なお、遊技状態3,4においては、表示装置41の表示態様が、遊技者が識別困難な態様となる(確率非報知演出を行う)ため、設定された確率状態が報知されない。また、普通変動入賞装置の動作状態にも違いが無いことから、遊技者は設定された確率状態を容易に知ることができない。ただし、特別遊技状態の発生契機となった特図変動表示ゲームの結果態様は、特図1表示器51又は特図2表示器52にて遊技者が認識困難な表示態様で報知されるので、そこから特別遊技状態後に設定される確率状態を遊技者が推測することは不可能ではない。以下、遊技状態3または4が発生している状態を確率非報知状態と称することがある。
次に、本実施形態の制御の変更点について説明する。図示は省略するが、本実施形態の特図ゲーム処理では遊技モード選択処理(ステップA12)が省かれている。これに伴い、遊技モード選択処理のうち、ラウンド数等の決定に関するステップA705,706の処理を特図1,2停止図柄設定処理で行い、ステップA707〜A709の処理を特図表示中処理で行うようになっている。また、特図表示中処理における遊技モード設定処理移行設定処理を、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理としている。
〔大当り終了処理〕
次に、本実施形態における大当り終了処理(ステップA14)について説明する。第1実施形態では大当り終了処理の図示を省略したが、第1実施形態の大当り終了処理に、ステップA901,A911,A912の処理を追加したものが本処理となっている。この大当り終了処理では、図38に示すように、まず、遊技モード設定待機中フラグがオンになっているか否かを判定する(ステップA901)。この遊技モード設定待機中フラグは、遊技モード設定待機タイマがセットされていることを示すものである。本実施形態は、第1実施形態と異なり、特別遊技状態の終了後にモード選択有効期間に入る。このため、遊技モード設定待機タイマがタイムアップするまでの間、後述する特図普段処理移行設定処理2(ステップA912)が繰り返し実行されることになる。しかし、ステップA902〜A911の処理は一回の大当りにつき一度だけ行えばよい処理なので、このフラグを設定することによって、大当り終了処理に繰り返し入ってきても、特図普段処理移行設定処理2のみを実行することができるようになっている。
ここで、遊技モード設定待機中フラグはオンになっていると判定した場合(ステップA901;Y)は、今回の特別遊技状態を実行する契機となった特別結果態様の種類に基づき設定される確率変動判定フラグをロードし(ステップA902)、確率変動判定フラグによる分岐処理を行う(ステップA903)。ここで、確率変動判定フラグが「0」である、すなわち、特別結果態様が遊技状態1を発生させる通常大当りAである場合は、大当り終了設定処理1を行う(ステップA904)。また、確率変動判定フラグが「1」である、すなわち、特別結果態様が遊技状態2を発生させる確変大当りAである場合は、大当り終了設定処理2を行う(ステップA905)。
また、確率変動判定フラグが「2」である、すなわち、特別結果態様が遊技状態3を発生させる確変大当りBである場合は、大当り終了設定処理3を行う(ステップA906)。また、確率変動判定フラグが「3」である、すなわち、特別結果態様が遊技状態4を発生させる通常大当りBである場合は、大当り終了設定処理4を行う(ステップA907)。
そして、大当り終了設定処理1〜4のいずれかを行った後、確率変動判定フラグに対応する確率情報コマンドを準備して(ステップA908)、コマンド設定処理を行う(ステップA909)。そして、遊技モード設定待機タイマをセットし(ステップA910)、遊技モード設定待機中フラグをセットする(ステップA911)。そして、特図普段処理移行設定処理2を行い(ステップA912)、大当り終了処理を終了する。特図普段処理移行設定処理2(ステップA912)では、特図普段処理に係る処理番号「0」、大入賞口不正監視期間を規定するフラグ(大入賞口不正監視情報)等を設定する処理を行って、大当り終了処理を終了する。この処理を行うことにより、遊技制御装置100は、変動表示ゲームの結果が特別結果となる確率が所定の確率の通常確率状態、または該通常確率状態よりも確率を高めた高確率状態を設定可能な確率設定手段をなす。
〔大当り終了設定処理1〕
図39には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理1(ステップA904)を示した。この大当り終了設定処理1では、まず、時短の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA921)、時短の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA922)。そして、遊技状態表示番号領域に時短時の番号「1」をセーブ(ステップA923)する。
次に、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率&普電サポートフラグをセーブし(ステップA924)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短フラグをセーブする(ステップA925)。その後、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(時短)をセーブし(ステップA926)、時間短縮変動回数領域に時間短縮変動回数初期値(例えば70)をセーブして(ステップA927)、大当り終了設定処理1を終了する。
以上の処理により、特別遊技状態の終了後、特図変動表示ゲームが大当りとなる確率が通常確率になるとともに、所定回数(例えば70回)の特図変動表示ゲームが実行されるまでの間時短状態が発生する。
〔大当り終了設定処理2〕
図40には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理2(ステップA905)を示した。この大当り終了設定処理2では、まず、高確率の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA931)、高確率の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA932)。そして、遊技状態表示番号領域に高確率時の番号「2」をセーブ(ステップA933)する。
次に、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率&普電サポートフラグをセーブし(ステップA934)、特図ゲームモードフラグ領域に特図高確率&時短フラグをセーブする(ステップA935)。その後、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(高確率)をセーブし(ステップA936)、時間短縮変動回数領域をクリアして(ステップA937)、大当り終了設定処理2を終了する。
以上の処理により、特別遊技状態の終了後、特図変動表示ゲームが大当りとなる確率が高確率になるとともに、次に大当りとなるまでの間時短状態が発生する。
〔大当り終了設定処理3〕
図41には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理3(ステップA906)を示した。この大当り終了設定処理3では、まず、潜伏確変の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA941)、潜伏確変の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA942)。そして、遊技状態表示番号領域に潜伏確変時の番号「3」をセーブ(ステップA943)する。
次に、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率&普電サポートなしフラグをセーブし(ステップA944)、特図ゲームモードフラグ領域に特図高確率&時短なしフラグをセーブする(ステップA945)。その後、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(潜伏確変)をセーブし(ステップA946)、時間短縮変動回数領域をクリアして(ステップA947)、大当り終了設定処理3を終了する。
以上の処理により、特別遊技状態の終了後、特図変動表示ゲームが大当りとなる確率が高確率になる。
〔大当り終了設定処理4〕
図42には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理4(ステップA907)を示した。この大当り終了設定処理4では、まず、低確率の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA951)、低確率の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA952)。そして、遊技状態表示番号領域に低確率時の番号「4」をセーブ(ステップA953)する。
次に、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率&普電サポートなしフラグをセーブし(ステップA954)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブする(ステップA955)。その後、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブし(ステップA956)、時間短縮変動回数領域をクリアして(ステップA957)、大当り終了設定処理4を終了する。
以上の処理により、特別遊技状態の終了後、特図変動表示ゲームが大当りとなる確率が通常確率になる。
また、上記大当り終了処理を行うことにより、遊技制御装置100は、確率情報コマンドを演出制御装置300に送信するようになる。そして、変動表示ゲームの結果が特別結果となる確率が所定の確率の通常確率状態、または該通常確率状態よりも確率を高めた高確率状態を設定可能な確率設定手段として機能する。
演出制御装置300は、遊技制御装置100から受信した確率情報に基づき演出内容を設定する。特に、大当り終了処理3,4が実行された場合には、演出内容は遊技者が認識困難な確率非報知演出となる。すなわち、演出制御装置300は、当該遊技機に前記通常確率状態と前記高確率状態の何れが設定されているのか遊技者が識別困難な確率非報知演出を少なくとも含む複数種類の演出の中から何れかの演出を実行可能な演出実行手段として機能する。
〔特図普段処理移行設定処理2〕
図43には上述の大当り終了処理における特図普段処理移行設定処理2(ステップA909)を示した。第1実施形態では特図普段処理移行設定処理2の図示を省略したが、第1実施形態の特図普段処理移行設定処理2に、ステップA941〜A946の処理を追加したものが本処理となっている。この特図普段処理移行設定処理2においては、まず、普電サポートフラグがセーブされているか否かを判定する(ステップA941)。ここで、普電サポートフラグがセーブされていないと判定した場合(ステップA941;N)は、ステップA947の処理に進む。一方、普電サポートフラグがセーブされている、すなわち普電サポート状態が発生していると判定した場合(ステップA941;Y)は、遊技モード設定待機タイマがタイムアップしたか否かを判定する(ステップA942)。ここで、タイムアップしていないと判定した場合(ステップA942;N)は、特図普段処理移行設定処理2を終了する。
一方、遊技モード設定待機タイマがタイムアップしたと判定した場合(ステップA942;Y)は、振分けスイッチA86で遊技球の通過を検出したか否かを判定する(ステップA943)。ここで、検出したと判定した場合(ステップA943;Y)は、電サポ時変動パターン選択テーブルAをセットして(ステップA944)、ステップA947の処理に進む。一方、振分けスイッチA86で遊技球の通過を検出しなかったと判定した場合(ステップA943;N)は、振分けスイッチB87で遊技球の通過を検出したか否かを判定する(ステップA945)。ここで、検出しなかったと判定した場合(ステップA945;N)は、特図普段処理移行設定処理を終了する。一方、振分けスイッチB87で遊技球の通過を検出したと判定した場合(ステップA945;Y)は、電サポ時変動パターン選択テーブルBをセットして(ステップA946)、ステップA947の処理に進む。
ここで、変動パターン選択テーブルについて説明する。本実施形態では、図44(a)に示す電サポ時変動パターン選択テーブルAと、図44(b)に示す電サポ時変動パターン選択テーブルBと、図示しない通常時変動パターン選択テーブルの3種類の変動パターン選択テーブルによって、特図変動表示ゲームの変動態様を決定している。各変動パターン選択テーブルには、それぞれ、大当りとなる場合に用いられる当り変動パターン選択テーブル、保留数が1の状態ではずれとなる場合に用いられるはずれ変動パターン選択テーブル(保留数1用)、保留数が2〜4の状態ではずれとなる場合に用いられるはずれ変動パターン選択テーブルが含まれている。また、各当り変動パターン選択テーブル、はずれ変動パターン選択テーブルには、前半変動選択テーブルと後半変動選択テーブルがそれぞれ含まれている。
電サポ時変動パターン選択テーブルAの中から選択される保留数1用はずれ変動パターンテーブル(以下はずれテーブルA1)と、電サポ時変動パターン選択テーブルBの中から選択される保留数1用はずれ変動パターン選択テーブル(以下はずれテーブルB1)とを比較すると、通常変動2(変動時間10秒)の選択確率は、はずれテーブルB1の場合の方が高く、6種類のリーチ変動の選択確率は全てはずれテーブルA1の場合の方が高くなっている。
また、電サポ時変動パターン選択テーブルAの中から選択される保留数2〜4用はずれ変動パターンテーブル(以下はずれテーブルA2)と、電サポ時変動パターン選択テーブルBの中から選択される保留数2〜4用はずれ変動パターン選択テーブル(以下はずれテーブルB2)とを比較すると、通常変動1(変動時間5秒)の選択確率は、はずれテーブルB2の場合の方が高く、6種類のリーチ変動の選択確率は全てはずれテーブルA2の場合の方が高くなっている。
つまり、電サポ時変動パターン選択テーブルBを用いる遊技モードBを選択した方が、全体的に変動時間が短くなりやすく、遊技の進行が早くなるよう設定されている。
電サポ時変動パターン選択テーブルAの中から選択されるあたり変動パターン選択テーブル(以下あたりテーブルA)と、電サポ時変動パターン選択テーブルBの中から選択されるあたり変動パターン選択テーブル(以下あたりテーブルB)とを比較すると、スペシャルリーチ2(変動時間45秒)とスペシャルリーチ4(変動時間75秒)の選択確率は、あたりテーブルAの場合の方が高く、ノーマルリーチ2(変動時間15秒)、スペシャルリーチ1(変動時間30秒)、スペシャルリーチ3(変動時間60秒)の選択確率はあたりテーブルBの場合の方が高く設定されている。つまり、大当りとなる場合は、AとBどちらの電サポ時変動パターン選択テーブルに基づいて変動パターンが決定されても、比較的長い変動時間が設定されやすい。従って、遊技モードBを選択したにもかかわらず変動時間の長いリーチが発生したときには、大当りの可能性が高いということになる。
図43の説明に戻る。ステップA947では、特図普段処理に係る処理番号として「0」を設定する。そして、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA948)。その後、大当りの終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA949)、大当りの終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA950)。続いて、確率変動判定フラグ領域の情報をクリアし(ステップA951)、大当りのラウンド数を示すラウンドLEDのポインタ領域の情報をクリアする(ステップA952)。そして、遊技モード設定待機タイマをクリアし(ステップA953)、遊技モード設定待機中フラグをクリアする(ステップA954)。そして、下大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(ステップA955)、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA956)、特図普段処理移行設定処理2を終了する。
〔変動パターン設定処理〕
次に、本実施形態における変動パターン設定処理(ステップA336)について説明する。なお、変動パターンは、特図変動表示ゲームの開始からリーチ状態となるまでの変動態様である前半変動パターンと、リーチ状態となってから特図変動表示ゲームの終了までの変動態様である後半変動パターンとからなり、先に後半変動パターンを設定してから前半変動パターンを設定する。
図45に示すように、この変動パターン設定処理では、まず、普電サポート状態が発生しているか否かを判定する(ステップA391)。ここで、普電サポート状態が発生していないと判定した場合(ステップA391;N)は、通常時変動パターン選択テーブル設定処理を行い(ステップA392)、ステップA394の処理に進む。一方、普電サポート状態が発生していると判定した場合(ステップA391;Y)は、電サポ時変動パターン選択テーブル設定処理を行い(ステップA393)、ステップA394の処理に進む。ステップA394では、対象の変動パターン乱数1格納領域から変動パターン乱数1をロードして準備する。
その後、2バイト振分処理(ステップA395)を行い、振り分けられた結果得られた後半変動選択テーブルのアドレスを取得して準備し(ステップA396)、対象の変動パターン乱数2格納領域から変動パターン乱数2をロードして準備する(ステップA397)。そして、振り分け処理(ステップA398)を行い、振り分けられた結果得られた後半変動番号を取得し、後半変動番号領域にセーブする(ステップA399)。この処理により、後半変動パターンが設定されることになる。
次に、前半変動グループテーブルを設定し(ステップA400)、決定された後半変動番号を基にテーブル選択ポインタを算出する(ステップA401)。そして、算出したポインタに対応する前半変動選択テーブルのアドレスを取得して準備し(ステップA402)、対象の変動パターン乱数3格納領域から乱数をロードして準備する(ステップA403)。その後、振り分け処理(ステップA404)を行い、振り分けられた結果得られた前半変動番号を取得して前半変動番号領域にセーブし(ステップA405)、変動パターン設定処理を終了する。この処理により、前半変動パターンが設定され、特図変動表示ゲームの変動パターンが設定されることになる。
〔通常時変動パターン選択テーブル設定処理〕
図46には、上述の変動パターン設定処理における通常時変動パターン選択テーブル設定処理(ステップA392)を示した。通常時変動パターン選択テーブル設定処理では、まず、対象の特図変動表示ゲームが当りとなるか否かを判定する(ステップA411)。ここで、当りになると判定した場合(ステップA411;Y)は、通常時当り変動パターン選択テーブルのアドレスを取得し、準備して(ステップA412)、通常時変動パターン選択テーブル設定処理を終了する。一方、当りにならない、すなわちはずれになると判定した場合(ステップA411;N)は、始動記憶数が1であるか否かを判定する(ステップA413)。ここで、始動記憶数が1であると判定した場合(ステップA413;Y)は、保留数1用の通常時はずれ変動パターン選択テーブルのアドレスを取得、準備して(ステップA414)、通常時変動パターン選択テーブル設定処理を終了する。一方、始動記憶数が1ではない、すなわち2〜4であると判定した場合(ステップA413;N)は、保留数2〜4用の通常時はずれ変動パターン選択テーブルのアドレスを取得、準備して(ステップA415)、通常時変動パターン選択テーブル設定処理を終了する。
〔電サポ時変動パターン選択テーブル設定処理〕
図47には、上述の変動パターン設定処理における電サポ時変動パターン選択テーブル設定処理(ステップA393)を示した。電サポ時変動パターン選択テーブル設定処理では、まず、電サポ時変動パターン選択テーブルAがセット済みであるか否かを判定する(ステップA421)。ここで、セット済みであると判定した場合(ステップA421;Y)は、対象の特図変動表示ゲームが当りになるか否かを判定する(ステップA422)。ここで、当りになると判定した場合(ステップA422;Y)は、電サポ時当り変動パターン選択テーブルAのアドレスを取得し、準備して(ステップA423)、電サポ時変動パターン選択テーブル設定処理を終了する。一方、当りにならない、すなわちはずれになると判定した場合(ステップA422;N)は、始動記憶数が1であるか否かを判定する(ステップA424)。ここで、始動記憶数が1であると判定した場合(ステップA424;Y)は、保留数1用の電サポ時はずれ変動パターン選択テーブルAのアドレスを取得、準備して(ステップA425)、電サポ時変動パターン選択テーブル設定処理を終了する。一方、始動記憶数が1ではない、すなわち2〜4であると判定した場合(ステップA524;N)は、保留数2〜4用の電サポ時はずれ変動パターン選択テーブルAのアドレスを取得、準備して(ステップA426)、電サポ時変動パターン選択テーブル設定処理を終了する。
ステップA421で電サポ時変動パターン選択テーブルAがセット済みでない、すなわち、電サポ時変動パターン選択テーブルBがセットされていると判定した場合(ステップA421;N)は、対象の特図変動表示ゲームが当りになるか否かを判定する(ステップA427)。ここで、当りになると判定した場合(ステップA427;Y)は、電サポ時当り変動パターン選択テーブルBのアドレスを取得し、準備して(ステップA428)、電サポ時変動パターン選択テーブル設定処理を終了する。一方、当りにならない、すなわちはずれになると判定した場合(ステップA427;N)は、始動記憶数が1であるか否かを判定する(ステップA429)。ここで、始動記憶数が1であると判定した場合(ステップA429;Y)は、保留数1用の電サポ時はずれ変動パターン選択テーブルBのアドレスを取得、準備して(ステップA430)、電サポ時変動パターン選択テーブル設定処理を終了する。一方、始動記憶数が1ではない、すなわち2〜4であると判定した場合(ステップA429;N)は、保留数2〜4用の電サポ時はずれ変動パターン選択テーブルBを取得、準備して(ステップA431)、電サポ時変動パターン選択テーブル設定処理を終了する。
〔2バイト振り分け処理〕
図48には、上述の変動パターン設定処理における2バイト振り分け処理(ステップA395)を示した。2バイト振り分け処理は、変動パターン乱数1に基づいて後半変動グループテーブルから特図変動表示ゲームの後半変動選択テーブルを選択するための処理である。
この2バイト振り分け処理では、まず、変動パターン設定処理にて準備した後半変動パターン選択テーブルの先頭のデータが振り分けなしのコード(即ち、「0」)であるかをチェックする(ステップA411)。ここで、後半変動パターン選択テーブルは、少なくとも一の後半変動パターングループと対応付けて所定の振り分け値を記憶しているが、後半変動パターンが「リーチなし」となる後半変動パターングループのみを規定する後半変動パターン選択テーブル(例えば、結果がはずれの場合の一部の変動グループテーブル)にあっては、振分けの必要がないため、振り分け値「0」、即ち、振り分けなしのコードが先頭に規定されている。
そして、後半変動パターン選択テーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードである場合(ステップA412;Y)は、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA417)、2バイト振り分け処理を終了する。一方、後半変動パターン選択テーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードでない場合(ステップA412;N)は、後半変動パターン選択テーブルに最初に規定されている一の振り分け値を取得する(ステップA413)。
続けて、ステップA397にてロードされた乱数値(変動パターン乱数1の値)からステップA413にて取得された振り分け値を減算して新たな乱数値を算出し(ステップA414)、当該算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいかを判定する(ステップA415)。新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合(ステップA415;N)は、次の振り分け値のアドレスに更新した後(ステップA416)、処理をステップA413に移行して、それ以降の処理を行う。即ち、ステップA413にて、変動パターン選択テーブルに次に規定されている振り分け値を取得した後、ステップA415にて判定済みの乱数値を新たな乱数値として振り分け値を減算し、さらに新たな乱数値を算出する(ステップA414)。そして、算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(ステップA415)。
上記の処理をステップA415にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップA415;Y)と判定するまで実行する。これにより、後半変動パターン選択テーブルに規定されている少なくとも一の後半変動選択テーブルの中から何れか一の後半変動選択テーブルが選択される。そして、ステップA415にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップA415;Y)と判定すると、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA417)、2バイト振り分け処理を終了する。
〔振り分け処理〕
図49には、上述の変動パターン設定処理における振り分け処理(ステップA398、A404)を示した。振り分け処理は、変動パターン乱数2に基づいて、後半変動パターン選択テーブルから特図変動表示ゲームの後半変動パターンを選択したり、変動パターン乱数3に基づいて、前半変動パターン選択テーブルから特図変動表示ゲームの前半変動パターンを選択したりするための処理である。
この振り分け処理では、まず、準備された後半変動パターン選択テーブルや前半変動パターン選択テーブルの先頭のデータが振り分けなしのコード(即ち、「0」)であるか否かをチェックする(ステップA421)。ここで、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルは、後半変動パターン選択テーブルと同様に、少なくとも一の後半変動パターンや前半変動パターンと対応付けて所定の振り分け値を記憶しているが、振分けの必要がない選択テーブルの場合、振り分け値「0」、即ち、振り分けなしのコードが先頭に規定されている。
そして、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードである場合(ステップA422;Y)は、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA427)、振り分け処理を終了する。一方、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードでない場合(ステップA422;N)は、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルに最初に規定されている一の振り分け値を取得する(ステップA423)。
続けて、ステップA400やA406にてロードされた乱数値(変動パターン乱数2や変動パターン乱数3の値)からステップA423にて取得された振り分け値を減算して新たな乱数値を算出した後(ステップA424)、当該算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいかを判定する(ステップA425)。そして、新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合(ステップA425;N)は、次の振り分け値のアドレスに更新した後(ステップA426)、処理をステップA423に移行して、それ以降の処理を行う。
即ち、ステップA423にて、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルに次に規定されている振り分け値を取得した後、ステップA425にて判定済みの乱数値を新たな乱数値として振り分け値を減算し、さらに新たな乱数値を算出する(ステップA424)。そして、算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(ステップA425)。上記の処理をステップA425にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップA425;Y)と判定するまで実行する。これにより、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルに規定されている少なくとも一の後半変動パターンや前半変動パターンの中から何れか一の後半変動番号や前半変動番号を選択する。そして、ステップA425にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップA425;Y)と判定すると、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA427)、振り分け処理を終了する。
〔モード表示部制御処理〕
図示は省略するが、本実施形態のモード表示部制御処理には、モード選択有効期間であっても、遊技制御装置100の遊技モード設定待機タイマがタイムアップしていない場合には、これから設定される遊技モードを予告する表示態様A−1またはB−1を表示する処理が追加され、特別遊技状態実行中ではなく、時短状態の発生中に振分けスイッチ検出情報に基づいて切替データ待機領域にA−1データまたはB−1データをセットするようにしている。
〔表示例〕
次に、モード選択有効期間およびその前後における各制御装置100,300の動きと、表示装置41の表示例について説明する。遊技制御装置100が大入賞口残存球処理を行っている間、表示装置41には、図50(a)に示すような大当りラウンドのうち最終ラウンドの演出が表示される。図の左下には始動記憶数が円形の始動記憶表示m1,m2の数で示されている。ここでは一例として、上段4つを第1始動記憶表示m1、下段の4つを第2始動記憶表示m2の表示欄とし、実線の円が記憶されていることを、破線の円が記憶されていないこと示している。つまり、図50(a)に示す状態では、第1始動記憶が4つ記憶され、第2始動記憶が記憶されていないことが示されている。
遊技制御装置100が大入賞口残存球処理を終え、大当り終了処理の中の特図普段処理移行設定処理2を開始すると、モード選択有効期間に入る。この間、表示装置41には、図50(b)に示すように、右打ちを行って選択役物装置80内に遊技球を流入させることにより遊技モードの選択が出来ることや、遊技モードには急行モード(遊技モードA)と特急モード(遊技モードB)の2種類があることを報知する画像、待機時間の残り時間等が表示される。このことから、演出制御手段は、移行条件選択期間中、前記表示装置に、演出移行条件の選択画面を表示するよう構成されていることになる。モード選択有効期間中、遊技制御装置100は、特図普段処理移行設定処理2を繰り返し行い、特図普段処理には移行しないので、図50(a)〜(c)に示すように、始動記憶は消化されない。この間に選択役物装置80内に遊技球を流入させると、振分けスイッチ86,87が交互に遊技球の通過を検出する。遊技制御装置100は、その検出結果を選択系コマンドとして演出制御装置300に送信する。
モード選択有効期間が過ぎると、表示装置41には、図50(c)に示すように、選択役物装置80内に遊技球をあと一つ流入させると、遊技モード(ここでは遊技モードAになること)が確定し、その後の特図変動表示ゲームが開始されることを示す表示がなされる。ここで、選択役物装置80に遊技球が流入すると、遊技制御装置100は特図普段処理を開始し、第1始動記憶に基づく特図変動表示ゲームを実行する。すると、表示装置41には、図50(d)に示すように、飾り特図変動表示ゲームが表示されるとともに、現在の遊技モード(ここでは急行モード)や選択した遊技モードで何回目の特図変動表示ゲームが実行されたか(回転数)が表示される。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。なお、第1実施形態と共通する構成については説明を省略し、第1実施形態と相違する点のみ説明する。
第1実施形態では、選択した遊技モードに応じてラウンド数の選択率が異なるようにしていたが、本実施形態は、選択した遊技モードに応じて発生した確率非報知状態を終了させる条件(モード演出終了条件、演出移行条件)が異なるようにしている点が第1実施形態と異なる。
このため、特別遊技状態終了後に発生する遊技状態や、遊技制御装置100が実行する特図ゲーム処理、特図1,2停止図柄設定処理、特図表示中処理、特図普段処理移行設定処理2、演出制御装置300が実行する演出表示編集処理等が、第1実施形態のものと異なっている。
まず、特別遊技状態の終了後に発生する遊技状態について説明する。本実施形態の遊技機10は、第2実施形態と同じ4種類の大当りが発生可能となっており、各大当りに対応する遊技状態1〜4がそれぞれ設定されている。
次に、本実施形態の制御の変更点について説明する。図示は省略するが、本実施形態の特図ゲーム処理では遊技モード選択処理(ステップA12)が省かれている。これに伴い、遊技モード選択処理のうち、ラウンド数等の決定に関するステップA705,706の処理を特図1,2停止図柄設定処理で行い、ステップA707〜A709の処理を特図表示中処理で行うようになっている。また、特図表示中処理における遊技モード設定処理移行設定処理を、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理としている。
〔特図普段処理移行設定処理2〕
次に、本実施形態の特図普段処理移行設定処理2について説明する。第1実施形態では特図普段処理移行設定処理2の図示を省略したが、第1実施形態の特図普段処理移行設定処理2に、図51に示すように、ステップA942,A943,A945,A957〜A960の処理を追加したものが本処理となっている。具体的には、ステップA957で普電サポートフラグがないと判定した場合(ステップA957;N)は、ステップA942の処理に進み、普電サポートフラグがあると判定した場合(ステップA957;Y)は、コマンド設定処理(ステップA960)を行って、ステップA947以降の処理に進む。なお、ステップA942,A943,A945の処理は第2実施形態(図43参照)と同様である。
また、ステップA943で、振分けスイッチA86で遊技球の通過を検出したと判定した場合(ステップA943;Y)は、モード演出終了条件コマンド1を準備して(ステップA958)、ステップA960の処理に進む。また、振分けスイッチB87で遊技球の通過を検出したと判定した場合(ステップA945;Y)には、モード演出終了条件コマンド2を準備し(ステップA959)、ステップA960の処理に進む。ステップA960では、ステップA958またはA959で準備されたモード演出終了条件コマンドを選択系コマンドとして演出制御装置300に送信するための処理を行う。
ここで、モード演出終了条件コマンドについて説明する。モード演出終了条件コマンドは、確率非報知状態を終了させる条件を指示するコマンドで、本実施形態では、コマンド1とコマンド2の2種類が設定されている。モード演出終了条件コマンド1は、モード演出終了条件Aに対応しており、確率非報知状態の発生から特図変動表示ゲームを30回実行した時点で発生中の確率非報知状態を終了させることを指示するものとなっており、モード演出終了条件コマンド2は、モード演出終了条件Bに対応しており、確率非報知状態において大当りが発生した時点で発生中の確率非報知状態を終了させることを指示するものとなっている。
演出制御装置300は、上記処理を行った遊技制御装置100からモード演出終了条件コマンド1,2の何れかを受信することにより、受信したモード演出終了条件コマンドに応じたモード演出終了条件を設定し、設定したモード演出終了条件が成立したタイミングで確率非報知状態を終了させる。この処理により、演出制御装置300は、確率非報知演出が実行される場合に、予め格納されている複数種類の演出移行条件の中から、遊技者の選択に基づく何れかの演出移行条件を設定する演出移行条件設定手段として機能する。そして、このことから、演出実行手段は、前記演出移行条件設定手段に設定された演出移行条件が成立した場合に、前記確率非報知演出を終了することになる。
〔表示例〕
次に、モード選択有効期間およびその前後における各制御装置100,300の動きと、表示装置41の表示例について説明する。遊技制御装置100が大入賞口残存球処理を行っている間、表示装置41には、図52(a)に示すような大当りラウンドのうち最終ラウンドの演出が表示される。図の左下には始動記憶数が円形の始動記憶表示m1,m2の数で示されている。
遊技制御装置100が大入賞口残存球処理を終え、大当り終了処理の中の特図普段処理移行設定処理2を開始すると、モード選択有効期間に入る。この間、表示装置41には、図52(b)に示すように、右打ちを行って選択役物装置80内に遊技球を流入させることによりモード演出終了条件の異なる遊技モードの選択が出来ることや、モード演出終了条件には特図変動表示ゲームを30回実行すること(モード演出終了条件A)と大当りを発生させること(モード演出終了条件B)の2種類があることを報知する画像、待機時間の残り時間等が表示される。図52(a)〜(c)に示すように、モード選択有効期間中、始動記憶は消化されない。
モード選択有効期間が過ぎると、表示装置41には、図52(c)に示すように、選択役物装置80内に遊技球をあと一つ流入させると、モード演出終了条件(ここでは条件Aになること)が確定し、その後の特図変動表示ゲームが開始されることを示す表示がなされる。ここで、選択役物装置80に遊技球が流入すると、遊技制御装置100は特図普段処理を開始し、第1始動記憶に基づく特図変動表示ゲームを実行する。すると、表示装置41には、図52(d)に示すように、飾り特図変動表示ゲームが表示されるとともに、確率非報知状態(どきどきモード)における演出(非報知モード演出)や選択したモード演出終了条件を設定した状態で何回目の特図変動表示ゲームが実行されたか(回転数)が表示される。
〔演出表示編集処理〕
次に、本実施形態の演出表示編集処理(ステップB12)について説明する。本実施形態の演出表示編集処理には、第1実施形態と異なり、下記のモード内演出移行処理が含まれている。以下、モード内演出移行処理の詳細について説明する。
〔モード内演出移行処理〕
モード内演出移行処理は、上述のモード演出終了条件A,Bの何れかが設定された状態で特図変動表示ゲームが行われる際に実行される処理である。このモード内演出移行処理では、図53に示すように、まず、確率非報知状態においてのみ行われる演出である非報知モード演出の実行中であるか否かを判定する(ステップB121)。ここで、実行中であると判定した場合(ステップB121;Y)は、段階演出上限フラグがオンになっているか否かを判定する(ステップB122)。
ここで、段階演出について説明する。段階演出は、確率非報知状態において行われ、開始から所定回数の特図変動表示ゲームを実行するまでの間に所定条件が満たされることにより、それまでよりも大当りに対する期待感をより高める内容へと移行していく(演出レベルが上がる)ようになっている。
〔表示例〕
図54には、段階演出の表示例を示した。例えば、確率非報知状態(演出上は「どきどきモード」と称する)の発生直後、図54(a)に示すように、表示装置41に確率非報知状態の場合にしか表示しない絵柄S(例えば流れ星)を表示する。このことから、演出実行手段は、確率非報知演出において、設定中の確率状態が高確率状態であることを予感させる第1演出を実行可能ということになる。そして、開始から所定回数(例えば10回)の特図変動表示ゲームが実行されるまでの間(以下段階演出移行期間)に所定の移行条件を満たした(例えば抽選に当選した)場合には、演出レベルを1つ上げる(例えば、図54(b)に示すように、絵柄Sの数を一つ増やす)。本実施形態では、演出レベルは1の段階演出移行期間中に1回だけ上げられるものとしている。このことから、演出実行手段は、第1演出の終了前に所定の移行条件が成立した場合、第1演出の終了後に、第1演出よりも高確率状態であることを予感させる程度が高い第2演出を実行可能ということになる。そして、所定回数の特図変動表示ゲームが実行されると、次の段階演出移行期間に移行する。そこで、同様に所定の移行条件を満たした場合には、演出レベルを更に上げていく(例えば、図54(c),(d)に示すように、絵柄Sの数を増やしていく)。なお、演出レベルを上げる際、絵柄の数を増やすのではなく、表示態様を変える(大きくする、色を変える、異なるものに変化させる等)ようにしてもよい。また、所定条件を抽選に当選することとするのではなく、例えば、遊技者が何らかの操作を行うこと等としてもよい。
本実施形態では、モード演出終了条件やモード演出終了条件選択時の確率状態によって、一の段階演出移行期間の長さ(次の段階演出移行期間に移行するのに必要な特図変動表示ゲームの実行回数)や、連続して移行可能な段階演出移行期間の数が異なるようになっている。図55に示すように、通常確率状態おいてモード演出終了条件Aを選択した場合は、1の段階演出移行期間が8回転となり、次の段階演出移行期間に移行することが可能な回数は3回、すなわち、段階演出移行期間は1〜4の計4段階となる。高確率状態おいてモード演出終了条件Aを選択した場合は、1の段階演出移行期間が6回転となり、次の段階演出移行期間に移行することが可能な回数は4回、すなわち、段階演出移行期間は1〜5の計5段階となる。モード演出終了条件Bを選択した場合は、確率状態に関係なく1の段階演出移行期間が10回転となり、次の段階演出移行期間に移行することが可能な回数は6回、すなわち、段階演出移行期間は1〜7の計7段階となる。段階演出移行期間が最後の段階に達すると、段階演出上限フラグがオンになる。
段階演出移行期間を上記のように設定することで、モード演出終了条件Bを選択した場合に最も演出レベルを上げ易くなり、通常確率状態でモード演出終了条件Aを選択した場合に最も上げ難くなる。このことから、演出実行手段は、演出移行条件設定手段に設定された演出移行条件に基づき、移行条件を異ならせることになる。また、確率非報知状態が長く継続する可能性が最も高いと考えられるモード演出終了条件Bを選択した場合であっても、確率非報知状態が長く続いても遊技者の興趣が低下してしまうのを防ぐことができる。また、モード演出終了条件Aを選択すると段階演出移行期間の移行の仕方が2パターンできることになるので、遊技を継続していくうちに、移行の仕方の違いから経験的に実際の確率状態を推測することができるようになる。
図53の説明に戻る。ステップB122で、段階演出上限フラグがオンになっていないと判定した場合(ステップB122;N)は、確率非報知状態の開始から数えた特図変動表示ゲームの実行回数が、次の段階演出移行期間に移行する回数に到達したか否かを判定する(ステップB123)。ここで、到達したと判定した場合(ステップB123;Y)は、期間内演出変更済フラグをオフにして(ステップB124)、ステップB125の処理に進む。この期間内演出変更済フラグは、判定時の段階演出移行期間において演出レベルが上がったこと(所定条件を満たしたこと)を示すフラグである。一方、次の段階演出移行期間に移行する回数に到達していないと判定した場合(ステップB123;N)は、ステップB124を飛ばしてステップB125の処理に進む。
ステップB125では、期間内演出変更済フラグがオンになっているか否かを判定する。ここで、オンになっていない、すなわち、現在の段階演出移行期間においてまだ演出レベルが上がっていないと判定した場合(ステップB125;N)は、段階演出移行条件が成立したか否か、すなわち、抽選に当選したか否かを判定する(ステップB126)。ここで、成立したと判定した場合(ステップB126;Y)は、段階演出の演出レベルを1段階引き上げる(ステップB127)。そして、引き上げた後の演出レベルに対応する演出態様を選択し(ステップB128)、期間内演出変更済フラグをオンにする(ステップB129)。そして、演出レベルが上限レベルに達したか否かを判定する(ステップB130)。ここで、上限レベルに達したと判定した場合(ステップB130;Y)は、段階演出上限フラグをオンにして(ステップB131)、モード内演出移行処理を終了する。
なお、ステップB121で非報知モード演出の実行中ではないと判定した場合(ステップB121;N)、ステップB122で段階演出上限フラグがオンになっていると判定した場合(ステップB122;Y)、ステップB125で期間内演出変更済フラグがオンになっている場合(ステップB125;Y)、ステップB126で段階演出移行条件が成立していないと判定した場合(ステップB126;N)、ステップB130で演出レベルが上限レベルに達していないと判定した場合(ステップB130;N)は、モード内演出移行処理を終了する。
この処理により、段階演出移行期間中、特図変動表示ゲームが実行される毎に所定条件を満たしたか否かが判定され、所定条件が満たされれば演出レベルが上がり、その段階演出移行期間中は演出レベルが上げられなくなる。そして、所定回数の特図変動表示ゲームが実行されると、次の段階演出移行期間に移行し、そこで再び特図変動表示ゲームの実行毎に所定条件を満たしたか否かが判定されるようになる。
〔モード表示部制御処理〕
図示は省略するが、本実施形態のモード表示部制御処理には、モード選択有効期間であっても、遊技制御装置100の遊技モード設定待機タイマがタイムアップしていない場合には、これから設定される遊技モードを予告する表示態様A−1またはB−1を表示する処理が追加され、特別遊技状態実行中ではなく、確率非報知状態の発生中に振分けスイッチ検出情報に基づいて切替データ待機領域にA−1データまたはB−1データをセットするようにしている。
(変形例)
なお、上記実施形態では、モード選択有効期間後の選択役物装置80の状態が第1状態であればモード演出終了条件Aを、第2状態であればモード演出終了条件Bを設定するようにしたが、選択可能なモード演出終了条件の数を選択役物装置80がとり得る状態の数よりも多く設定し、選択役物装置80の状態と、モード選択有効期間中に選択役物装置80内を通過させた遊技球の数とによって、モード演出終了条件を決定するようにしてもよい。
その場合、モード演出終了条件の種類や特図普段処理移行設定処理2が下記のように変更される。
図56は、本変形例のモード演出終了条件について纏めたものである。上記実施形態ではモード演出終了条件はA,Bの2種類としたが、本変形例の遊技機10には、4種類のモード演出終了条件1〜4が設定されている。モード演出終了条件1は、潜伏非報知状態開始時の確率状態が高確率状態であれば大当りを発生させること、通常確率状態であれば確率非報知状態の発生から特図変動表示ゲームを所定回数実行することとなっている。モード演出終了条件2は、潜伏非報知状態開始時の確率状態に関係なく特図変動表示ゲームを所定回数実行することとなっている。モード演出終了条件3,4は、潜伏非報知状態開始時の確率状態に関係なく、特図変動表示ゲームの実行毎に行われる終了抽選に当選することとなっている。なお、モード演出終了条件3は10分の1(10%)の確率で当選するようになっているのに対し、モード演出終了条件4は4分の3(75%)の確率で当選するようになっている。
〔特図普段処理移行設定処理2〕
次に、本変形例の特図普段処理移行設定処理2について説明する。図57に示すように、本変形例の特図普段処理移行設定処理2では、ステップA943,A945,A958,A959の処理が、ステップA961〜A965の処理に置き換えられるとともに、ステップA942の処理の後にステップA966〜A972の処理が、ステップA954の処理の後にステップA973の処理がそれぞれ追加されている。具体的には、遊技モード設定待機タイマがタイムアップしていると判定した場合(ステップA942;Y)は、スイッチB検出フラグがオンになっているか否かを判定する(ステップA961)。
ここで、オンになっていると判定した場合(ステップA961;Y)は、モード演出終了条件コマンド1を準備して(ステップA962)、コマンド設定処理(ステップA960)に進む。一方、スイッチB検出フラグがオンになっていないと判定した場合(ステップA961;N)は、スイッチA検出フラグがオンになっているか否かを判定する(ステップA963)。ここで、オンになっていると判定した場合(ステップA963;Y)は、モード演出終了条件コマンド2を準備して(ステップA964)、コマンド設定処理(ステップA960)に進む。一方、ステップA963でスイッチA検出フラグがオンになっていないと判定した場合(ステップA963;N)は、モード演出終了条件コマンド4を準備して(ステップA965)、コマンド設定処理(ステップA960)に進む。
ステップA942で、遊技モード設定待機タイマがタイムアップしていないと判定した場合(ステップA950;N)は、振分けスイッチA86で遊技球の通過を検出したか否かを判定する(ステップA966)。ここで、検出したと判定した場合(ステップA966;Y)は、スイッチB検出フラグがオンになっているか否かを判定する(ステップA967)。ここで、オンになっていないと判定した場合(ステップA967;N)は、スイッチA検出フラグをセットして(ステップA968)、特図普段処理移行設定処理2を終了する。一方、スイッチB検出フラグがオンになっていると判定した場合(ステップA967;Y)は、モード演出終了条件コマンド3を準備して(ステップA972)、コマンド設定処理(ステップA960)に進む。
ステップA966において振分けスイッチA86で遊技球の通過を検出していないと判定した場合(ステップA966;N)は、振分けスイッチB87で遊技球の通過を検出したか否かを判定する(ステップA969)。ここで、検出していないと判定した場合(ステップA969;N)は、特図普段処理移行設定処理2を終了する。一方、振分けスイッチB87で遊技球の通過を検出したと判定した場合(ステップA969;Y)は、スイッチA検出フラグがオンになっているか否かを判定する(ステップA970)。ここで、オンになっていないと判定した場合(ステップA970;N)は、スイッチB検出フラグをセットして(ステップA971)、特図普段処理移行設定処理2を終了する。一方、スイッチA検出フラグがオンになっていると判定した場合(ステップA970;Y)は、モード演出終了条件コマンド3を準備して(ステップA972)、コマンド設定処理(ステップA960)に進む。
また、ステップA954で遊技モード設定待機中フラグをクリアした後は、スイッチA検出フラグおよびスイッチB検出フラグをクリアして(ステップA973)、ステップA955の処理に進む。
この処理により、モード選択有効期間中に選択役物装置80に遊技球を一つも流入させなかった場合にはモード演出終了条件4が設定され、一つだけ流入させた場合にはモード演出終了条件1または2が設定され、少なくとも2つ流入させた場合にはモード演出終了条件3が設定される。そして、遊技モード設定待機タイマがタイムアップすると、振分けスイッチ86,87からの入力が無くてもモード選択有効期間が終了する。つまり、モード演出終了条件の選択に積極的に参加した(遊技球をたくさん選択役物装置80に流入させた)場合には、全く参加しなかった(遊技球を一球も選択役物装置に流入させなかった)場合に比べ、確率非報知状態が継続し易くなるので、モード演出終了条件の選択に積極的に参加した遊技者は高確率状態の可能性のある確率非報知状態における遊技を長く楽しむことができる。
〔表示例〕
本変形例のようにすると、図58(a)に示す大当りラウンドの最終ラウンド(上記実施形態と同じ)が表示され、図58(b)に示す、右打ちを行って選択役物装置80内に遊技球を流入させることによりどきどきモード(確率非報知状態)の終了条件の選択が出来ることや、終了条件には、この後特図変動表示ゲームを30回実行することとこの後に大当りを発生させることの2種類があることを報知する画像、待機時間の残り時間等(上記実施形態と同じ)が表示され、モード選択有効期間に入った後、所望のモード演出終了条件を設定するための条件(例えば、図58(c)に示すように、選択役物装置80内に遊技球をあと一つ流入させると、特図変動表示ゲームを30回実行することが終了条件となり、2つ以上流入させると、特図変動表示ゲームを実行する毎にどきどきモードを終了させる抽選が行われること等)が報知される。そして、モード選択有効期間が終了すると、図58(d)に示すように、次の回の特図変動表示ゲームがどきどきモードで開始される。
以上のように、上記第1〜第3実施形態では、遊技領域32を流下する遊技球が始動領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)を通過することに基づいて乱数値を取得し、取得した乱数値に基づいて変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)を行い、変動表示ゲームの結果が予め定められた特別結果(大当り)となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機において、遊技の内容を制御する制御手段(遊技制御装置100,演出制御装置300)と、遊技領域32に設けられ、遊技球が流入可能な選択役物装置80と、を備え、選択役物装置80は、流入口81と、流入口81と連通し、流入口81から流入した遊技球が流下可能な第1流路80aおよび第2流路80bと、遊技球が、第1流路80aと第2流路80bのうち何れの流路を流下したかを検出する検出手段(振分けスイッチ86,87)と、流入口81から選択役物装置80内に流入した遊技球を、第1流路80aまたは第2流路80bへと誘導する流路切替部材88と、を備え、流路切替部材88は、遊技球を、第1流路80aへ誘導可能な第1状態と、第2流路80bへ誘導可能な第2状態と、の何れかの状態に変換可能であり、第1状態にあるときに流入口81から遊技球が流入すると、該遊技球の重みによって第2状態に変換されて、該遊技球を第2流路80bへと誘導し、第2状態にあるときに流入口81から遊技球が流入すると、該遊技球の重みによって第1状態に変換されて、該遊技球を第1流路80aへと誘導するよう構成され、制御手段100,300は、所定の設定期間(モード選択有効期間)における検出手段86,87の検出態様に基づいて、遊技の内容(ラウンド数の選択率,変動パターン、確率非報知状態の終了条件)を設定可能に構成されているものとした。
こうすることで、選択役物装置80に遊技球が流入する毎に、遊技球の重みによって流路切替部材88の状態が第1状態と第2状態とに交互に変化し、検出手段86,87の検出態様に基づいて遊技の内容が決定される。このようにボタンを手で押す代わりに遊技球を使って選択役物装置80の状態を変え、それによって遊技内容を選択するという斬新な手法により遊技に介入することができるので、遊技者の興趣が高まる。
また、上記第1〜第3実施形態では、選択役物装置80は、第1流路80aまたは第2流路80bを流下してきた遊技球を、再び遊技領域32の始動領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)よりも上方へと排出するようにした。
こうすることで、選択役物装置80から排出された遊技球が、再び遊技領域32を流下して始動領域36,37を通過する可能性があるので、変動表示ゲームの実行以外に遊技球を消費したくないと考えている遊技者も、選択役物装置80を用いて遊技に介入しようという気になり、遊技の興趣が高まる。
また、上記第1〜第3実施形態では、流路切替部材88が、第1状態にあるか第2状態にあるかを報知する状態報知手段(モード表示部83)を備えるようにした。
こうすることで、選択役物装置80内にある流路切替部材88の状態を知ることができるので、遊技の内容を所望の内容にするために、設定期間に選択役物装置80に遊技球を流入させる必要があるか否かを判断することができ、より容易に所望の遊技内容とすることができる。
また、上記第1〜第3実施形態では、選択役物装置80は、設定期間外でも遊技球が流入可能に構成されているものとした。
流路切替部材88は、遊技球が流入する毎に第1状態と第2状態とに交互に切り替わるので、例えば、設定期間中に遊技球を第1流路80aに流下させたい場合に、予め流路切替部材88を第2状態としておけば、設定期間に選択役物装置80に遊技球を流入させることで、流路切替部材88が第1状態に切り替わり遊技球が第1流路80aを流下することになる。従って、本実施形態のようにすることで、設定期間が始まる前に選択役物装置80へ遊技球を流入させることで事前の準備をすることが可能となるので、遊技の内容を所望の内容にすることが容易となり、遊技の興趣を高めることができる。
また、上記第1実施形態では、特別遊技状態は、遊技者に付与する遊技価値がそれぞれ異なる複数種類が設定され、遊技の内容として、遊技者に付与する遊技価値が相対的に高い第1特別遊技状態を所定の確率状態(50%)で発生させる第1遊技モード(遊技モードA)と、第1特別遊技状態(15ラウンド)よりも遊技者に付与する遊技価値が低い第2特別遊技状態(10ラウンド)を第1遊技モードよりも高い確率(100%)で発生させる第2遊技モード(遊技モードB)と、が設定され、制御手段100,300は、検出手段86,87の検出態様に基づいて第1遊技モードまたは第2遊技モードを設定するよう構成されているものとした。
こうすることで、第1特別遊技状態と、第2特別遊技状態とを、選択役物装置80に遊技球を流入させることによって選択することができる。第1特別遊技状態は、価値は高いが発生確率が低く、第2特別遊技状態は、価値は第1特別遊技状態ほど高くないが発生確率が第1特別遊技状態よりも高いので、可能性は低くても高い遊技価値を取るか、得られる遊技価値は低くても高い確率を取るかを遊技者が好みに応じて選ぶことが出来るので、遊技の興趣が高まる。
また、第3実施形態では、変動表示ゲームを表示可能な表示装置41と、所定条件の成立に基づいて実行される変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の進行制御を行う遊技制御手段(遊技制御装置100)と、表示装置41の表示制御を行う演出制御手段(演出制御装置300)と、備え、変動表示ゲームの結果が予め定められた特別結果(大当り)となる場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機10において、遊技制御手段100は、変動表示ゲームの結果が特別結果となる確率が所定の確率の通常確率状態、または該通常確率状態よりも確率を高めた高確率状態を設定可能な確率設定手段(遊技制御装置100)を備え、演出制御手段300は、当該遊技機10に通常確率状態と高確率状態の何れが設定されているのか遊技者が識別困難な確率非報知演出を少なくとも含む複数種類の演出の中から何れかの演出を実行可能な演出実行手段(演出制御装置300)と、確率非報知演出が実行される場合に、予め格納されている複数種類の演出移行条件(モード終了条件)の中から、遊技者の選択に基づく何れかの演出移行条件を設定する演出移行条件設定手段(演出制御装置300)と、を備え、演出実行手段300は、確率非報知演出において、設定中の確率状態が高確率状態であることを予感させる第1演出(段階演出)を実行可能であり、第1演出の終了前に所定の移行条件が成立した場合、第1演出の終了後に、第1演出よりも高確率状態であることを予感させる程度が高い第2演出(段階演出)を実行可能であり、演出移行条件設定手段300に設定された演出移行条件に基づき、移行条件を異ならせるようにした。
こうすることで、確率非報知演出の終了条件である演出移行条件が複数用意され、その中から遊技者が所望の演出移行条件を選択することができ、更に、選択した演出移行条件に応じて移行条件も異なるものとなる。従って、確率非報知演出が実行されることとなってから移行条件が成立するまでの過程が単調にならず、興趣の高いものとなる。
<第2発明実施形態>
次に、第2発明の実施形態について説明する。なお、第1発明の第1実施形態と共通する構成については説明を省略し、第1発明の第1実施形態と相違する点のみ説明する。
第2発明は、上述の第1発明第3実施形態で選択するようにしたモード演出終了条件を、演出ボタン25で選択するようにしたものである。
このため、遊技制御装置100が実行する各処理や、演出制御装置300が実行するエンディング中処理等が第1発明と異なっている。
本実施形態では、遊技制御装置100側において、モード演出終了条件の設定に関する処理は行わない。
〔エンディング中処理〕
図59には、エンディング中処理を示した。エンディング中処理は、サブメイン処理の演出表示編集処理(ステップB12)内で行われる。このエンディング中処理では、まず、モード演出終了条件選択画面およびエンディング画面の表示設定を行い(ステップB91)、演出ボタンスイッチ有効タイマが0になったか否かを判定する(ステップB92)。この演出ボタンスイッチ有効タイマは、エンディングの開始前(例えば大入賞口開放中処理の実行中等)にセットされる。そして、このことから、演出制御手段は、確率非報知演出が実行される場合、該確率非報知演出の開始前に、遊技者に演出移行条件を選択させるための第1移行条件選択期間を発生させることになる。ここで、演出ボタンスイッチ有効タイマが0になっていないと判定した場合(ステップB92;N)は、演出ボタンスイッチ25aがオンになっているか否かを判定する(ステップB93)。ここで、オンになっていると判定した場合(ステップB93;Y)は、モード演出終了条件の種類を更新する(ステップB94)。このことから、演出移行条件設定手段は、第1移行条件選択期間における遊技者の選択に基づき、演出移行条件を設定することになる。そして、モード演出終了条件選択画面の表示内容を更新して(ステップB95)、ステップB96の処理に進む。ステップB92で演出ボタンスイッチ有効タイマが0になったと判定した場合(ステップB92;Y)や、ステップB93で演出ボタンスイッチ25aがオンになっていないと判定した場合(ステップB93;N)は、ステップB96に進む。
ステップB96では、演出ボタンスイッチ有効タイマを−1更新する。そして、演出ボタンスイッチ有効タイマが0になったか否かを判定する(ステップB97)。ここで、0になったと判定した場合(ステップB97;Y)は、モード演出終了条件の種類を現在表示中のもので確定させる(ステップB98)。そして、モード演出終了条件変更猶予回数を設定し(ステップB99)、モード演出終了条件確定画面の表示を設定して(ステップB100)、ステップB101の処理に進む。一方、ステップB97で演出ボタンスイッチ有効タイマが0になっていないと判定した場合(ステップB96;Y)は、ステップB101に進む。
ステップB101では、エンディングタイマを−1更新する。そして、エンディングタイマが0になったか否かを判定する(ステップB102)。ここで、エンディングタイマが0になっていないと判定した場合(ステップB102;N)は、エンディング中処理を終了する。一方、エンディングタイマが0になったと判定した場合(ステップB103;Y)は、大当り終了時の各種データを設定して(ステップB103)、エンディング中処理を終了する。
この処理により、モード選択有効期間(第1移行条件選択期間)に演出ボタン25を押すことでモード演出終了条件の選択が可能となる。
〔モード切替スイッチ監視処理〕
次に、モード切替スイッチ監視処理の詳細について説明する。詳細は後述するが、本実施形態では、モード選択有効期間が過ぎ、モード演出終了条件が一旦確定した後も、所定回数の特図変動表示ゲームが実行されるまでの間だけモード演出終了条件を変更することが可能となっている。本処理は、モード選択有効期間の終了後に演出ボタン25が押されたかどうかを監視するために行われる。図60に示すように、このモード切替スイッチ監視処理では、まず、特別遊技状態の発生中であるか否かを判定する(ステップB111)。ここで、発生中ではないと判定した場合(ステップB111;N)は、演出ボタンスイッチ25aがオンになっているか否かを判定する(ステップB112)。ここで、オンになっていると判定した場合(ステップB112;Y)は、モード演出終了条件変更猶予回数が0でないか否かを判定する(ステップB113)。このモード演出終了条件変更猶予回数は、モード選択有効期間の終了後、モード演出終了条件を変更することができなくなるまでに実行可能な特図変動表示ゲームの残り回数である。
ステップB113で、モード演出終了条件変更猶予回数が0でない、すなわち、モード演出終了条件の選択がまだ可能であると判定した場合(ステップB113;Y)は、客待ち中であるか否かを判定する(ステップB114)。ここで、客待ち中であると判定した場合(ステップB114;Y)は、ステップB116の処理に進む。一方、客待ち中ではないと判定した場合(ステップB114;N)は、特図変動表示ゲームの変動開始から規定時間内であるか否かを判定する(ステップB115)。本実施形態では、特図変動表示ゲームの実行中、常にモード演出終了条件を選択可能とするのではなく、一部の規定時間だけ(ここでは、変動表示ゲームの前半変動を行う時間)選択可能としている。ここで、規定時間内であると判定した場合(ステップB115;Y)は、ステップB116の処理に進む。
ステップB116では、モード演出終了条件の種類を更新する。このことから、演出移行条件設定手段は、第2移行条件選択期間における遊技者の選択に基づき、第1移行条件選択期間に設定した演出移行条件を変更することになる。そして、モード演出終了条件に対応する各種設定を行い(ステップB117)、実行中の特図変動表示ゲームが終了したか否かを判定する。ここで、終了していないと判定した場合(ステップB118;N)は、モード切替スイッチ監視処理を終了する。一方、終了したと判定した場合(ステップB118;Y)は、モード演出終了条件変更猶予回数を−1更新して(ステップB119)、モード切替スイッチ監視処理を終了する。
なお、ステップB111で大当り中であると判定した場合(ステップB111;Y)、ステップB112でモード切替スイッチがオンにならなかったと判定した場合(ステップB112;N)、ステップB113でモード演出終了条件変更猶予回数が0であると判定した場合(ステップB113;N)、ステップB115で、特図変動表示ゲームの変動開始から規定時間内ではない、すなわち、後半変動中であると判定した場合(ステップB115;N)は、モード切替スイッチ監視処理を終了する。
この処理により、モード選択有効期間の終了後、設定されたモード演出終了条件変更猶予回数の分だけ行われる特図変動表示ゲームの前半変動中にのみ、演出ボタン25を押すことによりモード演出終了条件の選択が可能となり、所定回数の特図変動表示ゲームを実行した後は、モード演出終了条件が確定する。このことから、演出制御手段は、非報知演出の開始後に、遊技者に演出移行条件を選択させるための第2移行条件選択期間を発生させることになる。また、第2移行条件選択期間は、前記第1移行条件選択期間に設定された演出移行条件が成立する前に終了することになる。
〔動作・表示例〕
次に、エンディング期間およびその後における各制御装置100,300の動作と表示装置41の表示例について、図61,62のタイムチャートと図63の図を用いて説明する。具体的には、図63(a)に示す最終ラウンドが終了すると(t11)、図61に示すようにエンディングタイマが作動するとともに、表示装置41には、図63(b)に示すように、演出ボタン25を押すことで好みの遊び方を選択することを促す表示がなされた後、図63(c)〜(e)に示す終了条件選択画面(モード演出終了条件を示したアイコン)が表示されるとともに、切替スイッチ有効タイマがセットされ、終了条件の選択が可能となる(t12)。なお、この時点では、特図変動表示ゲームはまだ実行されない。この状態で演出ボタン25を押すと、図61に示すようにモード切替スイッチがオンになり(t13)、表示装置の表示内容が、図63(d)に示すように、2番目の30ゲームまで(モード演出終了条件B)が選択されていることを示す内容に切り替わる(t14)。
この後、演出ボタン25が押される毎(t15、t17)に、モード切替スイッチがオンになり(t16、t18)、表示装置の表示内容が、図63(e)に示すモード演出終了条件Cが選択されていることを示す内容に切り替わり、再びモード演出終了条件Aが選択されていることを示す内容に切り替わる。何れかの終了条件が選択された状態(ここではモード演出終了条件Aが選択された状態)で、切替スイッチ有効タイマが0になると(t19)、モード切替が無効になり、表示装置には、図63(f),(h),(j)に示すように、モード演出終了条件がA〜Cの何れかに確定したことを示す内容(ここでは、モード演出終了条件Aに確定したこと)が表示される。所定期間確定画面が表示された後(t20)、エンディングタイマがオフになるとともに、図63(g),(i),(k)に示すように、どきどきモードで特図変動表示ゲームが開始される。
すると、図62(a)に示すように、エンディングタイマがオフになる(t20)。そして、所定回数(10回)の特図変動表示ゲームにおいては、開始時にモード切替が有効となり(t20,t22,t27,t31、t35、t39、t42、t47)、後半変動に入る際にモード切替が無効となる(t21,t26,t29,t34,t42,t46,t50)。このモード切替が有効になっている間(第2移行条件選択期間)は、アイコンがそれまでよりも小さく、かつ表示領域の端部に表示される。このことから、第2移行条件選択期間において表示する選択画面は、第1移行条件選択期間において表示する選択画面よりも視認し難くなっていることになる。ここで、演出ボタン25が押され、モード切替スイッチがオンになる毎に(t25,t32,t36,t43)、表示装置41に表示されるモード演出終了条件を示す表示が、終了条件B→終了条件C→終了条件A→終了条件Bのように切り替わる(t25,t33,t37,t45)。なお、切り替えモードが無効になっているときに演出ボタン25が押された場合(t30)は、表示装置41の表示内容は変化しない。
以上のように、本実施形態では、変動表示ゲームを表示可能な表示装置41と、所定条件の成立に基づいて実行される変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の進行制御を行う遊技制御手段(遊技制御装置100)と、表示装置41の表示制御を行う演出制御手段300と、備え、変動表示ゲームの結果が予め定められた特別結果(大当り)となる場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機10において、遊技制御手段100は、変動表示ゲームの結果が特別結果となる確率が所定の確率の通常確率状態、または該通常確率状態よりも確率を高めた高確率状態を設定可能な確率設定手段(遊技制御装置100)を備え、演出制御手段300は、当該遊技機10に通常確率状態と高確率状態の何れが設定されているのか遊技者が識別困難な確率非報知演出を少なくとも含む複数種類の演出の中から何れかの演出を実行可能な演出実行手段(演出制御装置300)と、確率非報知演出が実行される場合に、予め格納されている複数種類の演出移行条件(モード終了条件)の中から、遊技者の選択に基づく何れかの演出移行条件を設定する演出移行条件設定手段(演出制御装置300)と、を備え、演出実行手段300は、演出移行条件設定手段300に設定された演出移行条件が成立した場合に、確率非報知演出を終了するようにした。
こうすることで、確率非報知演出の終了条件である演出移行条件が複数用意され、その中から遊技者が所望の演出移行条件を選択することができるので、確率非報知演出が実行されることとなってから演出移行条件が成立するまでの過程の遊技が単調なものとならず、興趣の高いものとなる。
また、上記実施形態では、演出制御手段300は、確率非報知演出が実行される場合、該確率非報知演出の開始前に、遊技者に演出移行条件を選択させるための第1移行条件選択期間(モード選択有効期間)を発生させ、演出移行条件設定手段300は、第1移行条件選択期間における遊技者の選択に基づき、演出移行条件を設定するようにした。
こうすることで、確率非報知演出が開始される前に演出移行条件が設定されるので、遊技者は事前にゆとりを持って演出移行条件を選択することができ、確実に所望の演出移行条件を選択することが出来る。
また、上記実施形態では、演出制御手段300は、確率非報知演出の開始後に、遊技者に演出移行条件を選択させるための第2移行条件選択期間を発生させ、演出移行条件設定手段300は、第2移行条件選択期間における遊技者の選択に基づき、第1移行条件選択期間に設定した演出移行条件を変更するようにした。
こうすることで、確率非報知演出が開始された後も、所定期間は演出移行条件を変更することができるようになる。このため、第1移行条件選択期間に誤って所望しない演出移行条件を選択してしまった場合であっても、所望する演出移行条件に修正することができるので、確率非報知演出を終了させる条件を選択するという不慣れな遊技に参加する場合であっても、遊技の興趣が低下することがない。
また、上記実施形態では、演出制御手段300は、移行条件選択期間中、表示装置41に、演出移行条件の選択画面を表示するよう構成され、第2移行条件選択期間において表示する選択画面は、第1移行条件選択期間において表示する選択画面よりも視認し難くなっていることを特徴とする。
こうすることで、第2移行条件選択期間に表示される選択画像が、第1移行条件選択期間に表示されるものよりも視認しにくいものとなるので、第1移行条件選択期間に演出終了条件を設定し、その後、第2移行条件選択期間に演出移行条件を変更するといった場合、遊技者本人以外の、例えば遊技場内の遊技機を見て回っている他者には、演出移行条件が変更されたか否か、或いはどの演出移行条件に変更されたのかが分かり難くなる。この第2移行条件選択期間経過後、確率非報知演出が行われている状態で遊技機が空いたとすると、次にこの遊技機で遊技を行おうとする者は、近くで様子を見ていたとしても確率非報知演出がいつ終わるのかが分からない、或いは既にある程度の期間継続していたのでもうすぐ終わると考える状況が発生し得る。このため、遊技機を選択する際に確率非報知演出終了後の遊技機ばかりを優先して選ぶことが少なくなり、遊技機の稼働を高めることができる。
また、上記実施形態では、第2移行条件選択期間は、第1移行条件選択期間に設定された演出移行条件が成立する前に終了することを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、第2移行条件選択期間に演出移行条件を選び直そうとしたのに、第2移行条件選択期間が終了する前に演出移行条件が成立して確率非報知演出が終了し、結局選び直すことが出来なかったということになるのを防ぐことができる。
<第3発明第1実施形態>
次に、第3発明の実施形態について説明する。なお、第1発明の第1実施形態と共通する構成については説明を省略し、第1発明の第1実施形態と相違する点のみ説明する。
第3発明は、特別遊技状態の発生後、所定期間(例えば特図変動表示ゲームが100回実行されるまでの間)高確率状態を発生させる、いわゆるST機能を備え、図64に示すように、高確率状態の発生から所定回数目(例えば50回転目)の特図変動表示ゲームを、変動時間の長い(例えばスペシャルリーチ3と同じ変動時間)特定変動パターン(特定の実行態様)で行い、その間、通常時と内容の異なる先読み報知演出等を交えた特定演出を行い、その次以降の先読み結果が報知された始動記憶に基づく特図変動表示ゲーム(図64では始動記憶が上限(8個)まで記憶されていた場合を示しているため、51〜58回転目)を、変動時間の短い短縮変動パターンで行うものとなっている。
このため、遊技制御装置100が実行する特図普段処理、特図変動中処理や、演出制御装置300が実行する演出表示制御処理等が第1発明と異なっている。
〔特図普段処理〕
まず、本実施形態の特図普段処理について説明する。本実施形態の特図普段処理は、第1発明各実施形態(図16参照)におけるステップA301,A306の処理がステップA316,A317に、ステップA304,A309の処理がステップA318,A319に置き換えられたものとなっている。具体的には、図65に示すように、まず、保留数が0であるか否かを判定する(ステップA316)。ここで、保留数が0であると判定した場合(ステップA316;Y)は、ステップA311の処理に進む。一方、保留数が0でない場合(ステップA316;N)は、先頭の始動記憶は特図1であるか否かを判定する(ステップA317)。ここで、特図1ではないと判定した場合(ステップA317;N)は、ステップA302の処理に進む。一方、先頭の始動記憶が特図1であると判定した場合(ステップA317;Y)は、ステップA307の処理に進む。
この処理により、始動記憶が特図1であるか特図2であるかにかかわらず、始動記憶が発生した順に変動表示ゲームが実行されるようになる。
〔特図1変動開始処理〕
図66には、上述の特図普段処理における特図1変動開始処理(ステップA319)を示した。本実施形態の特図1変動開始処理は、図66に示すように、第1発明の各実施形態におけるステップA337の後にステップA338,A339の処理を追加したものとなっている。具体的には、ステップA337で変動開始情報設定処理を行った後、ステップA336で設定された変動パターンが特定変動用変動パターンであるか否かを判定する(ステップA338)。ここで、特定変動用変動パターンではないと判定した場合(ステップA338;N)は、特図1変動開始処理を終了する。一方、特定変動用変動パターンであると判定した場合(ステップA338;Y)は、先読み判定タイマをセットして(ステップA339)、特図1変動開始処理を終了する。詳細は後述するが、本実施形態では、特定演出の途中から先読み結果を報知する演出が行われる。先読み判定タイマは、特定演出の開始から先読み報知の開始までの時間を決定するためのものである。
〔特図2変動開始処理〕
図67には、上述の特図普段処理における特図1変動開始処理(ステップA319)を示した。本実施形態の特図1変動開始処理は、図67に示すように、第1発明の各実施形態におけるステップA467の後にステップA468,A469の処理を追加したものとなっている。具体的には、ステップA467で変動開始情報設定処理を行った後、ステップA466で設定された変動パターンが特定変動用変動パターンであるか否かを判定する(ステップA468)。ここで、特定変動用変動パターンではないと判定した場合(ステップA468;N)は、特図2変動開始処理を終了する。一方、特定変動用変動パターンであると判定した場合(ステップA468;Y)は、先読み判定タイマをセットして(ステップA469)、特図1変動開始処理を終了する。
〔変動パターン設定処理〕
上述の特図1変動開始処理および特図2変動開始処理において行われる変動パターン設定処理(ステップA336,A466)では、普電サポート状態の発生中であるか否かを判定し、発生中であると判定した場合に、以下の電サポ時変動パターン選択テーブル設定処理を行うようになっている。
〔電サポ時変動パターン設定処理〕
図68には、本実施形態の電サポ時変動パターン設定処理を示した。本実施形態の電サポ時変動パターン設定処理では、まず、特定変動パターンによる特図変動表示ゲームの実行タイミングであるか否かを判定する(ステップA432)。本実施形態では、普電サポート状態を発生させることとなる当り図柄毎にそれぞれ異なる開始タイミングが設定されている。このことから、遊技制御手段は、特定の実行態様となる変動表示ゲームの実行タイミングを、当該変動表示ゲームの実行前に行われる変動表示ゲームの結果に基づいて予め設定するよう構成されていることになる。そのため、このステップA432の処理では、現在発生中の普電サポート状態の発生契機となった当り図柄に対応付けられた開始タイミングであるか否かを判定する。こうすることにより、特定変動パターンによる特図変動表示ゲームがランダムに発生しているように見せることができる。
ここで、実行タイミングであると判定した場合(ステップA432;Y)は、特定変動用変動パターン選択テーブルのアドレスを取得・準備して(ステップA433)、電サポ時変動パターン設定処理を終了する。このことから、遊技制御手段は、特定の実行態様で変動表示ゲームを実行する場合には長変動時間を選択することになる。一方、特定変動の実行タイミングではないと判定した場合(ステップA432;N)は、短縮変動実行回数が0よりも大きいか否かを判定する(ステップA434)。この短縮変動実行回数は、後述する特図変動中処理でセットされる。ここで、0よりも大きいと判定した場合(ステップA434;Y)は、短縮変動用変動パターン選択テーブルのアドレスを取得・準備する(ステップA435)。このことから、遊技制御手段は、該特定の実行態様で変動表示ゲームが実行された後、所定のタイミングまでに記憶された始動記憶数分の変動表示ゲームを実行する場合には短縮変動時間を選択することになる。そして、短縮変動実行回数を−1更新して(ステップA436)、電サポ時変動パターン設定処理を終了する。
ステップA434で短縮変動実行回数が0よりも大きくない、すなわち0であると判定した場合(ステップA434;N)は、結果が大当りになるか否かを判定する(ステップA437)。ここで、大当りになると判定した場合(ステップA437;Y)は、電サポ時あたり変動パターン選択テーブルのアドレスを取得・準備して(ステップA438)、電サポ時変動パターン設定処理を終了する。一方、大当りにはならないと判定した場合(ステップA437;N)は、始動記憶数が1であるか否かを判定する(ステップA439)。ここで、始動記憶数が1であると判定した場合(ステップA439;Y)は、電サポ時はずれ変動パターン選択テーブル(保留数1用)のアドレスを取得・準備して(ステップA440)、電サポ時変動パターン設定処理を終了する。一方、始動記憶数が1ではないと判定した場合(ステップA439;N)は、電サポ時はずれ変動パターン選択テーブル(保留数2〜4用)のアドレスを取得・準備して(ステップA441)、電サポ時変動パターン設定処理を終了する。
この処理により、普電サポート状態の発生中のみ特定変動パターンによる特図変動表示ゲームが実行可能となり、特定変動パターンによる特図変動表示ゲームの後は短縮変動パターンによる特図変動表示ゲームが実行可能となり、特定変動パターンによる特図変動表示ゲームの実行前や短縮変動パターンによる特図変動表示ゲームの実行後は、特定変動パターンおよび短縮変動パターンとは異なる変動パターンによる特図変動表示ゲームが実行される。このことから、遊技制御手段は、変動表示ゲームの変動時間を、少なくとも、所定長さの通常変動時間、通常変動時間よりも長い長変動時間、通常変動時間よりも短い短縮変動時間、の中から選択可能ということになる。
なお、本実施形態では図示しなかった通常時変動パターン選択テーブル設定処理に、上述のステップA432,A433の処理を追加し、普電サポート状態が発生していない状態において特定変動パターンによる特図変動表示ゲームを実行するようにしてもよい。そうすれば、普通変動入賞装置37に遊技球が入賞しにくい状態であっても、変動時間の長い特図変動表示ゲームが実行されている間に始動記憶を増やすことができる。
〔特図変動中処理〕
次に、本実施形態の特図変動中処理の詳細について説明する。本実施形態の特図変動中処理では、図69に示すように、まず、実行中の特図変動表示ゲームの変動パターンが特定変動用変動パターンであるか否かを判定する(ステップA601)。ここで、特定変動用変動パターンではないと判定した場合(ステップA601;N)は、ステップA605の処理に進む。一方、特定変動用変動パターンであると判定した場合(ステップA601;Y)は、先読み判定タイマが0であるか否かを判定する(ステップA602)。ここで、0ではないと判定した場合(ステップA602;N)は、特図変動中処理を終了する。一方、先読み判定タイマが0であると判定した場合(ステップA602;Y)は、先読み対象の始動記憶数をチェックし(ステップA603)、先読み対象の始動記憶数に応じて、短縮変動実行回数をセットして(ステップA604)、ステップA605の処理に進む。なお、先読み対象となった始動記憶数を短縮変動実行回数としてセットするのではなく、始動記憶数に関係なく常に上限数(8回)をセットするようにしてもよい。
ステップA605では、停止延長情報(停止延長情報1又は2)があるかを判定する。ここで、停止延長情報がない場合(ステップA605;N)は、通常特図表示時間(例えば600ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA606)、特図表示中処理移行設定処理(ステップA610)を行って、特図表示中処理を終了する。また、停止延長情報がある場合(ステップA605;Y)は、停止延長情報1であるかを判定する(ステップA607)。本実施形態では、特定変動パターンでの変動の後、先読み報知を行わない場合がある。そして、停止延長情報2が設定されている場合に先読み演出を行うようにしている。
停止延長情報1である場合(ステップA607;Y)は、特図延長表示時間1(例えば3500ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA608)、特図表示中処理移行設定処理(ステップA610)を行って、特図表示中処理を終了する。一方、停止延長情報1でない場合(ステップA607;N)、すなわち停止延長情報2である場合は、特図延長表示時間2(例えば14300ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA609)、特図表示中処理移行設定処理(ステップA610)を行って、特図変動中処理を終了する。
この処理により、特定演出の実行中、先読み判定タイマがタイムアップした時点で記憶されている始動記憶の分だけ短縮変動パターンによる特図変動表示ゲームが実行される。
〔演出表示編集処理〕
図示は省略するが、サブメイン処理の演出表示編集処理では、特定変動パターンによる特図変動表示ゲームの開始タイミングをチェックし、開始タイミングの8(始動記憶の上限数)回前の特図変動表示ゲームの開始から先読み演出禁止期間を設定する処理を行う。こうすることで、特定変動パターンによる特図変動表示ゲームが実行される直前に、特定変動パターンによる特図変動表示ゲームにおいて報知されるはずの先読み結果が報知されてしまい、遊技の興趣が低下してしまうのを防ぐことが出来る。また、本実施形態の演出表示編集処理では、以下の特定演出表示処理および先読み予告設定処理を行う。
〔特定演出表示処理〕
図70には、特定演出表示処理を示した。この特定演出表示処理では、まず、特定演出の実行中であるか否かを判定する(ステップB121)。ここで、実行中ではないと判定した場合(ステップB121;N)は、特定演出表示処理を終了する。一方、特定演出の実行中であると判定した場合(ステップB121;Y)は、チャージ演出の開始タイミングであるか否かを判定する(ステップB122)。ここで、開始タイミングであると判定した場合(ステップB122;Y)は、チャージ演出開始時の始動記憶数をチェックし(ステップB123)、始動記憶数が上限値であるか否かを判定する(ステップB124)。ここで、上限値で無いと判定した場合(ステップB124;N)は、発射指示演出を選択し(ステップB125)、チャージ演出画面の表示設定を行って(ステップB127)、特定演出表示処理を終了する。このことから、演出制御手段は、前記特定の実行態様での変動表示ゲームの実行中、始動記憶が上限数まで記憶されていない場合に、遊技者に始動記憶の追加を促す演出を所定期間行うことになる。一方、始動記憶数が上限値であると判定した場合(ステップB124;Y)は、ボタン操作指示演出を選択し(ステップB126)、ステップB127の処理に進む。
ステップB122でチャージ演出の開始タイミングではないと判定した場合(ステップB122;N)は、先読み演出の開始タイミングであるか否かを判定する(ステップB128)。ここで、開始タイミングではないと判定した場合(ステップB128;N)は、特定演出表示処理を終了する。一方、先読み演出の開始タイミングであると判定した場合(ステップB128;Y)は、所定期間内に操作を検出したか否かを判定する(ステップB129)。ここで、検出していないと判定した場合(ステップB129;N)は、先読み報知演出態様Cを選択し(ステップB130)、先読み報知演出画面の表示設定を行って(ステップB135)、特定演出表示処理を終了する。このことから、演出制御手段は、始動記憶の追加を促す演出の終了後に、特定事前報知演出を行うことになる。
ここで、先読み報知演出態様について説明する。特定演出の中で行われる先読み報知演出には、A〜Cの3種類がある。先読み報知演出態様Aは、先読み対象の始動記憶の中に大当りになるものが含まれ、かつ所定のタイミングで演出ボタン25が操作された場合に設定されるもので、例えば、図73(i)に示すように勝負に勝利するような表示がなされる態様となっている。先読み報知演出態様Bは、先読み対象の始動記憶の中に大当りになるものが含まれておらず、かつ所定のタイミングで演出ボタン25が操作された場合に設定されるもので、例えば、図73(j)に示すように勝負に負けるような表示がなされる態様となっている。先読み報知演出態様Cは、先読み対象の始動記憶の中に大当りになるものが含まれているか否かに関係なく、所定のタイミングで演出ボタン25が操作されなかった場合に設定されるもので、例えば、図73(j)に示すようにその先の進行が読めないような態様となっている。
図70の説明に戻る。ステップB129で所定期間内に操作を検出したと判定した場合(ステップB129;Y)は、先読み対象の始動記憶を全てチェックし(ステップB131)、その中にあたりとなるものがあるか否かを判定する(ステップB132)。ここで、あると判定した場合(ステップB132;Y)は、先読み報知演出態様Aを選択し(ステップB133)、ステップB135の処理に進む。一方、当りとなる始動記憶がないと判定した場合(ステップB132;N)は、先読み報知演出態様Bを選択し(ステップB134)、ステップの処理に進む。
この処理により、先読み対象の始動記憶の中に大当りとなるものがあるか否かという、複数の始動記憶を纏めて判定した大まかな先読み報知が行われる(個々の始動記憶について報知はしない)。このことから、演出制御手段は、変動表示ゲームが複数の実行態様のうち特定の実行態様で実行される場合に、当該変動表示ゲームにおいて、所定のタイミングまでに記憶された全ての始動記憶の事前判定情報に基づく特定事前報知演出を実行することになる。
〔先読み予告設定処理〕
次に、先読み予告設定処理の詳細について説明する。この処理は、特定変動パターンおよび短縮変動パターンによる特図変動表示ゲームの実行時以外に行われる先読み報知演出のための処理である。図72に示すように、この先読み予告設定処理では、まず、先読み情報の有無を判定する(ステップB141)。ここで、先読み情報があると判定した場合(ステップB141;Y)は、先読み演出禁止期間中であるか否かを判定する(ステップB142)。本実施形態では、特定変動パターンによる変動表示ゲームの前7回分(始動記憶の上限数−1回分、例えば特定変動パターンによる特図変動表示ゲームが50回目に行われる場合は43〜49回目)の特図変動表示ゲームの実行期間および特定変動パターンによる変動表示ゲームの実行期間が先読み演出禁止期間となっている。これは、特定変動パターンによる変動表示ゲームの7回前の特図変動表示ゲームの実行中に始動記憶が上限数(8個)まで貯まった場合、直近に記憶された8個目の始動記憶は特定演出において先読み報知されるためである。このことから、演出制御手段は、特定の実行態様での変動表示ゲームから数えて、所定数よりも1少ない回数前の変動表示ゲームから、事前判定情報に基づく事前報知演出を実行しないよう構成されていることになる。
ステップB142で、先読み演出禁止期間中ではないと判定した場合(ステップB142;N)は、始動口入賞演出図柄コマンドから当該始動記憶の図柄情報を取得し(ステップB143)、その図柄情報が当り図柄情報であるか否かを判定する(ステップB144)。ここで、当り図柄情報であると判定した場合(ステップB144;Y)は、先読み予告振分けテーブル1をセットして(ステップB145)、ステップB147の処理に進む。一方、当り図柄情報ではないと判定した場合(ステップB144;N)は、先読み予告振分けテーブル2をセットして(ステップB146)、ステップのB147の処理に進む。
ステップB147では、始動口入賞演出コマンドから当該始動記憶のリーチ系統情報を取得する。そして、設定した先読み予告振分けテーブルおよび取得したリーチ系統情報から先読み予告態様を選択し(ステップB148)、対象となる始動記憶表示に選択された先読み予告態様を設定して(ステップB149)、先読み予告設定処理を終了する。このことから、演出制御手段は、特定事前報知演出を行う場合以外にも、事前判定情報に基づいて事前報知演出を実行可能ということになる。
なお、ステップで先読み情報がないと判定した場合(ステップB141;N)、ステップで先読み演出禁止期間中であると判定した場合(ステップB142;Y)は、先読み予告設定処理を終了する。
〔表示例〕
ここで、特定演出の流れについて、図72,73(キャラクタ同士を戦わせる演出)を例に説明する。特定演出では、まず、図72に示すように、特別図柄の変動開始とともに、導入演出が開始される。導入演出では、表示装置41に、導入ムービーの始まりを示す表示(例えば、図73aに示す「バトルチャンス」の文字)が表示され、続いて、図73(b)に示す味方キャラクタc1、図73(c)に示す敵キャラクタc2が表示される。
リーチが成立すると、図71に示すように戦闘シーンが始まり、表示装置41では、図73(d),(e)に示すように、登場したキャラクタc1,c2同士が戦い始める。そして、リーチ状態の途中から所定のタイミング(例えば特図変動表示ゲームの開始から所定時間経過後)までの間に始動記憶を増やすことを促すチャージ演出が開始される。チャージ演出では、始動記憶を上限まで増やすことを促す表示(例えば、図73(f)に示す「保留を溜めてパワーを溜めろ」のような文字)が表示される。チャージ演出が終了するまでの間に始動記憶を上限数まで溜めることができた場合には、図73(g)に示すように、味方キャラクタc1を大きくしたり、色を変えたりしてパワーアップさせる。一方、チャージ演出が終了するまでの間に始動記憶を上限数まで溜めることができなかった場合には、図74(a)に示すような、演出ボタンを模した図Bを表示して演出ボタン25を押すことを促す演出に切り替わる。そして、図74(b)のような、演出ボタン25が押された回数を示すメータMを表示し、演出ボタン25が連打してゲージを増やしていくことにより、始動記憶を貯める代わりとする。
先読み判定タイマがタイムアップし、チャージ演出が終わると、図71に示すように、演出ボタン25を操作することを指示する画面(例えば、図73(h)に示す演出ボタンを模した図B)が表示される。ここで、演出ボタン25が押されると、先読み報知がなされる。記憶されている始動記憶の中に当りとなる始動記憶が含まれている場合には、図73(i)に示すように、味方キャラクタc1が敵キャラクタc2との戦いに勝利する内容の画面が表示され、記憶されている始動記憶の中に当りとなる始動記憶が含まれていない場合には、図73(j)に示すように、味方キャラクタc1が敵キャラクタc2との戦いに敗れる内容の画面が表示される。また、チャージ演出の終了後に演出ボタン25が押されなかった場合には、図73(k)に示すように、勝敗が決まらない状態まま、特定変動パターンによる特図変動表示ゲームを終了させる。
特定変動パターンによる特図変動表示ゲームが終了した後は、先読み判定タイマがタイムアップした時に記憶されていた始動記憶数(ここでは8)回の特図変動表示ゲームが、変動時間の短い短縮変動パターンで実行される。指示画面表示中に演出ボタン25を操作した場合であって、記憶されている始動記憶の中に当りとなる始動記憶が含まれている場合には、図75(a)に示す、特定変動の最終画面の後、味方キャラクタc1の表示態様が期待感の高いものとなり(例えば、図75(b)に示すように、武器Wを獲得するなど)、短い変動で速やかに大当りの結果が導出される。
一方、指示画面表示中に演出ボタン25が操作された場合であって、記憶されている始動記憶の中に当りとなる始動記憶が含まれていない場合には、図76(a)に示す特定変動の最終画面の後、記憶されていた始動記憶が全て消化されるまでの間、図76(b)〜(e)に示すように、味方キャラクタc1が殴り飛ばされた状態を表示し続け、一度勝負に破れた味方キャラクタc1の復活を予感させる演出が行われる。
また、指示画面表示中に演出ボタン25が操作されなかった場合であって、記憶されている始動記憶の中に当りとなる始動記憶が含まれている場合には、図77(a)に示す特定変動の最終画面の後、図77(b)に示すように、表示装置41の中央部に飾り特図が大きく表示され、特別図柄が変動表示されている間は、図77(b)〜(d)に示すように、キャラクタc1,c2が端部で小さく表示される。そして、特別図柄の停止後も、図77(e)に示すように、味方キャラクタc1が戦いに勝利するシーンが端部で小さく表示される。
一方、演出ボタン25が操作されなかった場合であって、記憶されている始動記憶の中に当りとなる始動記憶が含まれていない場合には、図78(a)に示す特定変動の最終画面の後、図78(b)に示すように、表示装置41の中央部に飾り特図が大きく表示され、その後、特別図柄が変動表示されてから停止するまでの間、図78(b)〜(e)に示すように、キャラクタc1,c2は端部で小さく表示され、記憶されていた始動記憶が全て消化されるまでの間、キャラクタc1,c2は変化しないまま変動表示ゲームが終了する。
なお、具体的な制御の説明は省略するが、記憶されている始動記憶の中に当りとなる始動記憶が含まれていない場合であっても、短縮変動パターンで特図変動表示ゲームが実行されている間に、当りとなる始動記憶が新たに記憶された場合には、図79(a)に示す、特定変動の最終画面の後、図79(b)〜(e)に示すように、勝負に破れた味方キャラクタc1の復活を予感させる演出を行う。そして、当りとなる始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始とともに、図79(f),(g)に示すように、味方キャラクタc1の表示態様を期待感の高いものに変化(例えば武器Wを獲得する)させ、最終的に、図79(h)に示すように、大当りの結果が表示されるようにする。
(変形例1)
なお、上記実施形態では、特定変動パターンによる特図変動表示ゲームおよび短縮変動パターンによる特図変動表示ゲームの前後に行われる普電サポート状態における特図変動表示ゲームの変動パターンを1種類の変動パターン選択テーブルに基づいて決定するようにしていたが、例えば、図80に示すように、第1発明第2実施形態で用いたものと同じ電サポ時変動パターン選択テーブルA,B(図44参照)の何れかを遊技者が選択できるようにしてもよい。
その場合、電サポ時変動パターン選択テーブル設定処理等が下記のように変更される。
〔電サポ時変動パターン選択テーブル設定処理〕
図81には、本変形例の電サポ時変動パターン選択テーブル設定処理を示した。本変形例の電サポ時変動パターン選択テーブル設定処理は、上記実施形態の同処理(図68参照)にステップA442〜A447の処理が追加されたものとなっている。具体的には、ステップA437で、当り変動ではないと判定した場合(ステップA437;N)は、電サポ時変動パターン選択テーブルAがセット済みであるか否かを判定する(ステップA442)。ここで、セット済みである、すなわち、遊技者が遊技モードAを選択したと判定した場合(ステップA442;Y)は、始動記憶数が1であるか否かを判定する(ステップA439)。ここで、1であると判定した場合(ステップA439;Y)は、電サポ時はずれ変動パターン選択テーブルA(保留数1用)のアドレスを取得・準備して(ステップA444)、電サポ時変動パターン選択テーブル設定処理を終了する。一方、始動記憶数が1ではない、すなわち、2〜4であると判定した場合(ステップA439;N)は、電サポ時はずれ変動パターン選択テーブルAのアドレスを取得・準備して(ステップA443)、電サポ時変動パターン選択テーブル設定処理を終了する。
ステップA442で、電サポ時変動パターン選択テーブルAがセット済みではない、すなわち、遊技者が遊技モードBを選択したと判定した場合(ステップA442;N)は、始動記憶数が1であるか否かを判定する(ステップA445)。ここで、1であると判定した場合(ステップA445;Y)は、電サポ時はずれ変動パターン選択テーブルB(保留数1用)のアドレスを取得・準備して(ステップA446)、電サポ時変動パターン選択テーブル設定処理を終了する。一方、始動記憶数が1ではない、すなわち、2〜4であると判定した場合(ステップA445;N)は、電サポ時はずれ変動パターン選択テーブルBのアドレスを取得・準備して(ステップA447)、電サポ時変動パターン選択テーブル設定処理を終了する。
この処理により、普電サポート状態の発生中、変動パターンが特定変動パターン、短縮変動パターンの何れでない特図変動表示ゲームを、変動時間が比較的長い急行モード(A)と比較的短い特急モード(B)のうち、遊技者が選択したモードで実行することが可能となる。
(変形例2)
また、上記実施形態では、第2始動記憶の優先消化を行わないようにしたが、行うようにしてもよい。ここでは、第2始動記憶の優先消化を行うための制御の説明は省略するが、このようにする場合、第1始動記憶の先読み報知はできなくなり、第2始動記憶(上限数4)のみを先読みの対象とすることになるので、例えば50回目の特図変動表示ゲームを特定変動パターンで実行することとなった場合は、図82に示すように、短縮変動パターンによる特図変動表示ゲームは、51回目から最大で54回目までの間に実行されることになる。また、この変更に伴い、特定変動パターンによる特図変動表示ゲームの開始タイミングの4(第2始動記憶の上限数−1)回前から先読み演出の規制が始まる。
なお、本実施形態では、普電サポート状態のときのみ特定演出が実行されるようにしたが、普通変動入賞装置37が通常動作状態のときに行うようにしてもよい。そうすれば、始動記憶の貯めにくい通常動作状態においても始動記憶を貯めることが出来る。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と共通する構成については説明を省略し、第1実施形態と相違する点のみ説明する。
第1実施形態では、一のST期間中に一回だけ特定変動パターンによる特図変動表示ゲーム(先読み報知)を行うようにしていたが、本実施形態は、図83に示すように、1回の特定変動パターンによる特図変動表示ゲームと8回の短縮変動パターンによる特図変動表示ゲームを纏めて一つのブロックとし、ST期間中はこのブロックを繰り返す形で特図変動表示ゲームを実行するようにしている点が第1実施形態と異なる。また、この変更に伴い、特定変動パターンによる特図変動表示ゲームの実行回数に上限(例えば12回)を設けている。
このため、電サポ時変動パターン選択テーブル設定処理,特図変動中処理等が第1実施形態のものと異なっている。
〔電サポ時変動パターン選択テーブル設定処理〕
図84には、本実施形態の電サポ時変動パターン選択テーブル設定処理を示した。本実施形態の電サポ時変動パターン選択テーブル設定処理は、第1実施形態の同処理(図68参照)のステップA432,A434がステップA448に置き換えられ、ステップA437〜A441が省かれたものとなっている。具体的には、まず、短縮変動実行回数を示す値が0より大きいか否かを判定する(ステップA448)。ここで、0よりも大きいと判定した場合(ステップA448;Y)は、短縮変動用変動パターン選択テーブルのアドレスを取得し、準備する処理を行い(ステップA435)、0よりも大きくない、すなわち0であると判定した場合(ステップA448;N)は、特定変動用変動パターン選択テーブルのアドレスを取得・準備する処理(ステップA433)を行う。
〔特図変動中処理〕
図示は省略するが、本実施形態の特図変動中処理では、先読み対象の始動記憶数をチェックする処理は行わず、短縮変動実行回数を必ず始動記憶の上限数である「8」にセットするようになっている。
この電サポ時変動パターン選択テーブル設定処理および特図変動中処理により、ST期間の開始から1回目、10回目、19回目・・の特図変動表示ゲームが特定変動パターンで実行され、それ以外の特図変動表示ゲームが短縮変動パターンで実行される。
(変形例)
なお、上記実施形態では、先読み判定タイマがタイムアップするまでの間に始動記憶を上限まで貯めることができなくても、短縮変動パターンによる特図変動表示ゲームを1ブロックの中で必ず8回実行するようにしていたが、先読み判定タイマのタイムアップ時に記憶されている始動記憶数に応じて、図85に示すように、1ブロックにおける短縮変動による特図変動表示ゲームの実行回数を減らす(ここでは、先読み対象となった始動記憶の数が、第1ブロックで6個、第11ブロックで7個となった場合を示している)ようにしてもよい。
また、上記実施形態では、先読み報知を行ってから変動を停止するようにしていたが、図86に示すように、前後の特図変動表示ゲームの間に間隔を空け、演出ボタン25の操作指示や先読み報知を変動の停止と同時に行い、停止表示された特別図柄の表示とともに先読み報知演出を行うようにしてもよい。
その場合、電サポ時変動パターン選択テーブル設定処理や、特図変動中処理、特図表示中処理等が下記のように変更される。
〔電サポ時変動パターン選択テーブル設定処理〕
図87には、本変形例の電サポ時変動パターン選択テーブル設定処理を示した。本変形例の電サポ時変動パターン選択テーブル設定処理は、上記実施形態の同処理(図84参照)にステップA449〜A453の処理が追加されたものとなっている。具体的には、ステップA448で短縮変動回数を示す値が0より大きくないと判定した場合(ステップA448;N)は、特定変動実行回数を示す値が0よりも大きいか否かを判定する(ステップA449)。制御の具体的な説明は省略するが、この特定変動実行回数(例えば12回)は、普電サポート状態の発生前(例えば大当り終了処理等)で設定される。ここで、0よりも大きいと判定した場合(ステップA449;Y)は、特定変動用変動パターン選択テーブルのアドレスを取得・準備し(ステップA433)、特定変動実行回数を−1更新して(ステップA450)、電サポ時変動パターン選択テーブル設定処理を終了する。
ステップA449で、特定変動実行回数を示す値が0より大きくないと判定した場合(ステップA449;N)は、実行中の特図変動表示ゲームが当たりになるか否かを判定する(ステップA451)。ここで、大当りになると判定した場合(ステップA451;Y)は、電サポ時当り変動パターン選択テーブルのアドレスを取得・準備して(ステップA452)、電サポ時変動パターン選択テーブル設定処理を終了する。一方、大当りにならないと判定した場合(ステップA451;N)は、電サポ時はずれ変動パターン選択テーブルのアドレスを取得・準備して(ステップA453)、電サポ時変動パターン選択テーブル設定処理を終了する。
この処理により、ST期間中、特定変動実行回数を上限として特定変動パターンによる特図変動表示ゲームが実行される。このため、特定変動パターンによる特図変動表示ゲームの実行中に始動記憶をあまり貯めることができなかったために、特定変動パターンによる特図変動表示ゲームの実行回数が多くなりすぎてしまうのを防ぐことが出来る。また、特定変動パターンによる特図変動表示ゲームの実行中に貯める始動記憶数を調節することによって、ST期間の最後となる100回目の特図変動表示ゲームの変動パターンを大当りの可能性のある特定変動パターンとすることもできる。
〔特図変動中処理〕
次に、本実施形態の特図変動中処理について説明する。本実施形態の特図変動中処理は、第1実施形態の同処理(図69参照)から、図88に示すように、ステップA601〜A604の処理が省かれるとともに、ステップA609の後にステップA611の処理が追加されたものとなっている。具体的には、本処理に入るとすぐに停止延長情報の有無を判定する(ステップA605)。また、ステップA609で、特図延長表示時間2を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブした後は、短縮変動実行回数設定フラグをオンにして(ステップA611)、特図表示中処理移行設定処理(ステップA610)に進む。
〔特図表示中処理〕
次に、本実施形態の特図表示中処理について説明する。本実施形態の特図表示中処理は、第1発明第1実施形態の同処理(図22参照)におけるステップA636,A637が、図89に示すようにステップA636a,A637aに置き換えられ、ステップA637aの後にステップA644,A645が、ステップA642の後にステップA646〜A649が追加されたものとなっている。具体的には、ステップA635のコマンド設定処理の後、大入賞口開放情報と確率の状態に対応する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA636a)、大入賞口開放情報に対応する大当りファンファーレ時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA637a)。そして、大入賞口開放情報に対応する大入賞口不正入賞数領域をクリアし(ステップA644)、大入賞口開放情報に対応する大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブして(ステップA645)、ステップA638の処理に進む。
また、ステップA642の時間短縮変動回数変更処理の後、短縮変動実行回数設定フラグがオンにされているか否かを判定する(ステップA646)。ここで、オンにされていると判定した場合(ステップA646;Y)は先読み対象の始動記憶数をチェックする(ステップA647)。そして、先読み対象の始動記憶数に応じて短縮変動実行回数をセットし(ステップA648)、短縮変動実行回数設定フラグをクリアして(ステップA649)、ステップA643の処理に進む。
この処理により、変動の停止を契機として先読み報知の対象となる始動記憶数が設定される。このため、タイマを使ってタイミングを計る必要がなくなるので、処理が簡素になり、遊技制御装置100にかかる負担を低減することができる。
以上のように、本実施形態では、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)を表示可能な表示装置41と、始動領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき取得し、取得した乱数値に基づいて変動表示ゲームの進行制御を行う遊技制御手段(遊技制御装置100)と、表示装置41の表示制御を行う演出制御手段(演出制御装置300)と、を備え、変動表示ゲームの結果が予め定められた特別結果となる場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機10において、遊技制御手段100は、始動領域36,37への遊技球の入賞に基づいて取得した乱数値を、所定数を上限に始動記憶として記憶する始動記憶保留手段(遊技制御装置100)と、始動記憶保留手段100に始動記憶として記憶された乱数値に基づき、変動表示ゲームの実行内容を、当該変動表示ゲームの実行前に事前判定し、事前判定情報を生成する事前判定手段(遊技制御装置100)と、を備え、演出制御手段300は、変動表示ゲームが複数の実行態様のうち特定の実行態様(特定変動パターン)で実行される場合に、当該変動表示ゲームにおいて、所定のタイミングまでに記憶された全ての始動記憶の事前判定情報に基づく特定事前報知演出を実行するようにした。
こうすることで、特定の実行態様で行われる変動表示ゲームにおいて、所定のタイミングまでに記憶された全ての始動記憶の事前判定情報に基づく特定事前報知演出が実行されるので、複数の始動記憶の事前判定結果を一度に知ることができる。このため、個々の始動記憶の事前判定結果を報知する場合に比べ、予告演出に対する期待度が高まり、遊技の興趣が高まる。
また、本実施形態では、遊技制御手段100は、特定の実行態様となる変動表示ゲームの実行タイミングを、当該変動表示ゲームの実行前に行われる変動表示ゲームの結果に基づいて予め設定するよう構成されているものとした。
こうすることで、予め決められたタイミングで自動的に行われる。特定演出の実行タイミングが変動表示ゲームの結果に基づいて決められるので、ランダムかつ比較的定期的に実行される。このため、遊技者の興趣の低下を防ぐことができる。
また、本実施形態では、遊技制御手段100は、変動表示ゲームの変動時間を、少なくとも、所定長さの通常変動時間、通常変動時間よりも長い長変動時間、通常変動時間よりも短い短縮変動時間、の中から選択可能であり、特定の実行態様で変動表示ゲームを実行する場合には長変動時間を選択し、該特定の実行態様で変動表示ゲームが実行された後に行われる所定回数の変動表示ゲームを実行する場合は短縮変動時間を選択するようにした。
こうすることで、特定の実行態様で変動表示ゲームが長変動時間で行われた後は、所定回数の変動表示ゲームが短縮変動時間で行われる。短縮変動時間となる始動記憶の事前判定結果は特定事前報知演出で既に報知されているので、結果の分かっている変動表示ゲームを速やかに終わらせることにより、興趣の低下を防ぐことができる。
また、本実施形態では、演出制御手段300は、特定の実行態様での変動表示ゲームの実行中、始動記憶が上限数まで記憶されていない場合に、遊技者に始動記憶の追加を促す演出を所定期間行い、該始動記憶の追加を促す演出の終了後に、特定事前報知演出を行うようにした。
こうすることで、特定の実行態様で行われる変動表示ゲームにおいて、始動記憶が上限まで記憶されていない場合には始動記憶の追加を促す演出が行われる。特定の実行態様での変動表示ゲームは長変動時間が設定されているので始動記憶を追加させる時間を確保でき、その後、始動記憶の先読み結果を報知するので、先読み対象となる始動記憶を多く確保することができる。
また、本実施形態では、演出制御手段300は、特定事前報知演出を行う場合以外にも、事前判定情報に基づいて事前報知演出を実行可能であり、特定の実行態様での変動表示ゲームから数えて、所定数よりも1少ない回数前の変動表示ゲームから、事前判定情報に基づく事前報知演出を実行しないよう構成されているものとした。
特定の実行態様での変動表示ゲームから数えて所定数よりも1少ない回数前の変動表示ゲームにおいて始動記憶が上限数まで記憶されると、特定演出を伴う変動表示ゲームの実行中に最後の一つが残り特定事前報知演出の対象となる。しかし、本実施形態のようにすることで、特定の実行態様での変動表示ゲームから数えて所定数よりも1少ない回数前から事前報知演出が行われなくなるので、特定事前報知演出で報知されるべき内容が事前に報知されて遊技の興趣が低下してしまうのを防ぐことが出来る。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。また、スロットマシンにも適用可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 遊技機
32 遊技領域
80 選択役物装置
80a 第1流路
80b 第2流路
81 流入口
86 振分けスイッチA(検出手段)
87 振分けスイッチB(検出手段)
88 流路切替部材
100 遊技制御装置(制御手段、遊技制御手段、始動記憶保留手段、事前判定手段、確率設定手段)
300 演出制御装置(制御手段、演出制御手段、演出実行手段、演出移行条件設定手段)

Claims (5)

  1. 変動表示ゲームを表示可能な表示装置と、所定条件の成立に基づいて実行される変動表示ゲームの進行制御を行う遊技制御手段と、前記表示装置の表示制御を行う演出制御手段と、備え、
    前記変動表示ゲームの結果が予め定められた特別結果となる場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、
    前記遊技制御手段は、
    前記変動表示ゲームの結果が前記特別結果となる確率が所定の確率の通常確率状態、または該通常確率状態よりも確率を高めた高確率状態を設定可能な確率設定手段を備え、
    前記演出制御手段は、
    当該遊技機に前記通常確率状態と前記高確率状態の何れが設定されているのか遊技者が識別困難な確率非報知演出を少なくとも含む複数種類の演出の中から何れかの演出を実行可能な演出実行手段と、
    前記確率非報知演出が実行される場合に、予め格納されている複数種類の演出移行条件の中から、遊技者の選択に基づく何れかの演出移行条件を設定する演出移行条件設定手段と、を備え、
    前記演出実行手段は、
    前記確率非報知演出において、設定中の確率状態が高確率状態であることを予感させる第1演出を実行可能であり、
    前記第1演出の終了前に所定の移行条件が成立した場合、前記第1演出の終了後に、前記第1演出よりも前記高確率状態であることを予感させる程度が高い第2演出を実行可能であり、
    前記演出移行条件設定手段に設定された演出移行条件に基づき、前記移行条件を異ならせることを特徴とする遊技機。
  2. 前記演出制御手段は、前記確率非報知演出が実行される場合、該確率非報知演出の開始前に、遊技者に前記演出移行条件を選択させるための第1移行条件選択期間を発生させ、
    前記演出移行条件設定手段は、前記第1移行条件選択期間における遊技者の選択に基づき、前記演出移行条件を設定することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記演出制御手段は、前記非報知演出の開始後に、遊技者に前記演出移行条件を選択させるための第2移行条件選択期間を発生させ、
    前記演出移行条件設定手段は、前記第2移行条件選択期間における遊技者の選択に基づき、前記第1移行条件選択期間に設定した演出移行条件を変更することを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記演出制御手段は、
    移行条件選択期間中、前記表示装置に、演出移行条件の選択画面を表示するよう構成され、
    前記第2移行条件選択期間において表示する選択画面は、前記第1移行条件選択期間において表示する選択画面よりも視認し難くなっていることを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
  5. 前記第2移行条件選択期間は、前記第1移行条件選択期間に設定された演出移行条件が成立する前に終了することを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
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