以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。以下に説明する遊技機は、例えば図6に示すように、複数の識別情報(ここでは1〜9の数字)のそれぞれに演出用キャラクタが割り当てられている。そして、これらの演出用キャラクタを単なる装飾用の図柄ではなく、遊技の内容に関連した演出を行う図柄として用い、遊技の興趣を向上するようにしている。
〔第1実施形態〕
第1実施形態の遊技機は、遊技者が複数の識別情報と演出用キャラクタとの関連付けを変更できるようにされている。また、遊技者が選択した演出用キャラクタの種類により変動表示ゲームの実行態様が異なるようにされている。
〔遊技機の概略構成〕
図1は、本発明の一実施形態の遊技機の説明図である。本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、該前面枠12は本体枠(外枠)11にヒンジ13を介して開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(内枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15が取り付けられている。
また、ガラス枠15の上部には、内部にランプ及びモータを内蔵した照明装置(ムービングライト)16や払出異常報知用のランプ(LED)17が設けられている。また、ガラス枠15の左右には内部にランプ等を内蔵し装飾や演出のための発光をする枠装飾装置18や、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21、遊技機10の裏面側に設けられている球払出装置から払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿23及び打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるための操作スイッチを内蔵した演出ボタン25が設けられている。さらに、前面枠12下部右側には、前面枠12を開放したり施錠したりするための鍵26が設けられている。
この実施形態の遊技機10においては、遊技者が上記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が、上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32に向かって発射する。また、遊技者が演出ボタン25を操作することによって、表示装置41(図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行わせることができる。さらに、上皿21上方のガラス枠15の前面には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。
〔遊技盤〕
次に、図2を用いて遊技盤30の一例について説明する。図2は、本実施形態の遊技盤30の正面図である。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成されている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33及びガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示装置41を備えたセンターケース40が配置されている。表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられている。即ち、センターケース40は表示装置41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出するように形成されている。
表示装置41は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが行われる。また、表示画面には遊技の進行に基づく演出のための画像(例えば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
遊技領域32のセンターケース40の左側には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。センターケース40の左下側には、三つの一般入賞口35が配置され、センターケース40の右下側には、一つの一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35、…には、各一般入賞口35に入った遊技球を検出するための入賞口スイッチ35a〜35n(図3参照)が配設されている。
また、センターケース40の下方には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える始動入賞口36が設けられ、その直下には上部に逆「ハ」の字状に開いて遊技球が流入し易い状態に変換する一対の可動部材37b、37bを備えるとともに内部に第2始動入賞口を有する普通変動入賞装置(普電)37が配設されている。
普通変動入賞装置37の一対の可動部材37b,37bは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいた閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。ただし、普通変動入賞装置37の上方には、始動入賞口36が設けられているので、閉じた状態では遊技球が入賞できないようになっている。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図3参照)によって、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。
さらに、普通変動入賞装置37の下方には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口)38が配設されている。
特別変動入賞装置38は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。即ち、特別変動入賞装置38は、例えば、駆動装置としての大入賞口ソレノイド38b(図3参照)により駆動される開閉扉38cによって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としてのカウントスイッチ38a(図3参照)が配設されている。特別変動入賞装置38の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口39が設けられている。
また、遊技領域32の外側(例えば、遊技盤30の上部)には、特図変動表示ゲームをなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲーム及び普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームを一箇所で実行する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された第1特図変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部(特図1表示器)51及び第2特図変動表示ゲーム用の第2特図変動表示部(特図2表示器)52と、LEDランプで構成された普図変動表示ゲーム用の変動表示部(普図表示器)と、同じくLEDランプで構成された各変動表示ゲームの始動記憶数報知用の記憶表示部を備える。また、一括表示装置50には、大当りが発生すると点灯して大当り発生を報知する第1遊技状態表示部(第1遊技状態表示器)、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示部(第2遊技状態表示器)、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっているエラーを表示するエラー表示部(第3遊技状態表示器)、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置38の開閉回数)を表示するラウンド表示部が設けられている。
特図1表示器51と特図2表示器52における特図変動表示ゲームは、例えば変動表示ゲームの実行中、即ち、表示装置41において飾り特図変動表示ゲームを行っている間は、中央のセグメントを点滅駆動させて変動中であることを表示する。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、はずれの結果態様として例えば中央のセグメントを点灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときは、当りの結果態様(特別結果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(例えば「3」や「7」の数字)を点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
普図表示器は、変動中はランプを点滅させて変動中であることを表示する。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、例えばランプを消灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときはランプを点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
特図1保留表示器は、特図1表示器51の変動開始条件となる始動入賞口36への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を表示する。具体的には、保留数が「0」のときは4つのランプを全て消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプ1のみを点灯状態にする。また、保留数が「2」のときはランプ1と2を点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプ1と2と3を点灯状態にし、保留数が「4」のときは4つのランプ1〜4をすべて点灯状態にする。特図2保留表示器は、特図2表示器52の変動開始条件となる第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)の始動記憶数(=保留数)を、特図1保留表示器と同様にして表示する。
普図保留表示器は、普図表示器の変動開始条件となる普図始動ゲート34の始動記憶数(=保留数)を表示する。例えば保留数が「0」のときはランプ1と2を消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプ1のみを点灯状態にする。また、保留数が「2」のときはランプ1と2を点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプ1を点滅、ランプ2を点灯状態にし、保留数が「4」のときはランプ1と2を点滅状態にする。
第1遊技状態表示器は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、大当りが発生している場合にはランプを点灯状態にする。第2遊技状態表示器は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、時短状態が発生している場合にはランプを点灯状態にする。
エラー表示器は、例えば遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が低確率状態の場合にはランプを消灯状態にし、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態の場合にはランプを点灯状態にする。
ラウンド表示部は、例えば、通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、大当りが発生した場合にはその大当りのラウンド数に対応するランプ(2ラウンドor15ラウンド)を点灯状態にする。なお、ラウンド表示部は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
本実施形態の遊技機10では、図示しない発射装置から遊技領域32に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口39へ流入し遊技領域から排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、払出制御装置200によって制御される払出ユニットから、前面枠12の上皿21又は下皿23に排出される。
一方、普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するための非接触型のスイッチなどからなるゲートスイッチ34a(図3参照)が設けられており、遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイッチ34aにより検出されて普図変動表示ゲームが行われる。また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数未満でならば、普図始動記憶数が加算(+1)されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50の普図保留表示器に表示される。また、普図始動記憶には、普図変動表示ゲームの当りはずれを決定するための当り判定用乱数値が記憶されるようになっていて、この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(特定結果)が導出されることとなる。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられた変動表示部(普図表示器)で実行されるようになっている。普図表示器は、普通識別情報(普図、普通図柄)として点灯状態の場合に当たりを示し、消灯状態の場合にはずれを示すLEDから構成され、このLEDを点滅表示することで普通識別情報の変動表示を行い、所定の変動表示時間の経過後、LEDを点灯又は消灯することで結果を表示するようになっている。なお、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うように構成しても良い。この普図変動表示ゲームの停止表示が特定結果となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置37の一対の可動部材37bが所定時間(例えば、0.3秒間)開放される開状態となる。これにより、普通変動入賞装置37の内部の第2始動入賞口へ遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームが実行される回数が多くなる。
普図始動ゲート34への通過検出時に抽出した普図乱数値が当たり値であるときには、普図表示器に表示される普通図柄が当り状態で停止し、当り状態となる。このとき、普通変動入賞装置37は、内蔵されている普電ソレノイド37c(図3参照)が駆動されることにより、可動部材37bが所定の時間(例えば、0.3秒間)だけ開放する状態に変換され、遊技球の入賞が許容される。
始動入賞口36への入賞球及び普通変動入賞装置37への入賞球は、それぞれは内部に設けられた始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aによって検出される。始動入賞口36へ入賞した遊技球は第1特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、4個を限度に記憶されるとともに、普通変動入賞装置37へ入賞した遊技球は第2特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、4個を限度に記憶される。また、この始動入賞球の検出時にそれぞれ大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出され、抽出された乱数値は、遊技制御装置100(図3参照)内の特図記憶領域(RAMの一部)に特図始動記憶として各々所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特図始動記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の記憶表示部(特図1保留表示器、特図2保留表示器)に表示されるとともに、センターケース40の表示装置41においても飾り特図始動記憶表示として表示される。
遊技制御装置100は、始動入賞口36若しくは普通変動入賞装置37への入賞、又はそれらの始動記憶に基づいて、特図表示器(変動表示装置)51又は52で第1又は第2特図変動表示ゲームを行う。第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームは、複数の特別図柄(特図、識別情報)を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置41(変動表示装置)にて各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。そして、特図変動表示ゲームの結果として、特図1表示器51若しくは特図2表示器52の表示態様が特別結果態様となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。また、これに対応して表示装置41の表示態様も特別結果態様となる。なお、本実施形態の遊技機では、大当りの他に小当りも発生可能である。小当りの場合は、大当り(2R大当り)の場合と同様の処理が行われて特別遊技状態となる。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、例えば前述した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)が左(第一特別図柄)、右(第二特別図柄)、中(第三特別図柄)の順に変動表示を開始して、所定時間後に変動している図柄を順次停止させて、特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置41では、特図始動記憶数に対応する飾り特別図柄による変動表示ゲームを行うとともに、興趣向上のためにキャラクタの出現など多様な演出表示が行われる。
なお、特図1表示器51、特図2表示器52は、別々の表示器でも良いし同一の表示器でも良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように各特図変動表示ゲームが表示される。また、表示装置41も、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームで別々の表示装置や別々の表示領域を使用するとしても良いし、同一の表示装置や表示領域を使用するとしても良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように飾り特図変動表示ゲームが表示される。また、遊技機10に特図1表示器51、特図2表示器52を備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。また、第2特図変動表示ゲームは、第1特図変動表示ゲームよりも優先して実行されるようになっている。即ち、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームの始動記憶がある場合であって、特図変動表示ゲームの実行が可能となった場合は、第2特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
また、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態で、且つ、始動記憶数が0の状態で、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って始動記憶が記憶されて、始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに始動記憶に基づいて、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始され、この際に始動記憶数が1減算される。一方、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が直ちに開始できない状態、例えば、既に第1若しくは第2特図変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動記憶数が上限数未満ならば、始動記憶数が1加算されて始動記憶が1つ記憶されることになる。そして、始動記憶数が1以上となった状態で、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態(前回の特図変動表示ゲームの終了若しくは特別遊技状態の終了)となると、始動記憶数が1減算されるとともに、記憶された始動記憶に基づいて第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始される。以下の説明においては、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
なお、特に限定されるわけではないが、上記始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。遊技機10のガラス枠15等に設けられた前枠開放検出スイッチ63や前面枠(遊技枠)12等に設けられた遊技枠開放検出スイッチ64には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
〔制御装置の概略構成〕
図3は、本実施形態のパチンコ遊技機10の制御システムのブロック図である。遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
上記CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、入力部120内の近接スイッチ用のインタフェースチップ(近接I/F)121からの信号(始動入賞検出信号)を論理反転して遊技用マイコン111に入力させるインバータなどからなる反転回路112と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路や初期化スイッチを有し遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
この実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、即ち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、実施例のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
上記バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
初期化スイッチ信号は初期化スイッチがオン状態にされたときに生成される信号で、遊技用マイコン111内のRAM111C及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111B及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111B又はRAM111Cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が15R当りや2R当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、後半変動パターンテーブル、前半変動パターンテーブルが含まれている。
また、リーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。なお、既に導出表示されている表示結果で構成される表示態様をリーチ態様という。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしても良い。そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(信頼度が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ、スペシャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3リーチ(SP3リーチ)等が設定されている。なお、信頼度は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチの順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。即ち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄用乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当り判定用乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111Aは、後述する特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)や特図普段処理(ステップA9)にて、ROM111Bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当り或いははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態或いは高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装置37の動作状態(通常動作状態或いは時短動作状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CPU111Aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111Bに記憶された複数の変動パターンテーブルのうち、何れか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け情報取得手段をなす。
払出制御装置200は、図示しないが、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン111の入力部120には、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられている。近接I/F121は、入力の範囲が7V−11Vとされることで、近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、スイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F121の出力はすべて第2入力ポート122へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれるとともに、主基板100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へ供給されるようになっている。また、近接I/F121の出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aの検出信号は、第2入力ポート122の他、反転回路112を介して遊技用マイコン111へ入力されるように構成されている。反転回路112を設けているのは、遊技用マイコン111の信号入力端子が、マイクロスイッチなどからの信号が入力されることを想定し、かつ負論理、即ち、ロウレベル(0V)を有効レベルとして検知するように設計されているためである。
従って、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aとしてマイクロスイッチを使用する場合には、反転回路112を設けずに直接遊技用マイコン111へ検出信号を入力させるように構成することができる。つまり、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aからの負論理の信号を直接遊技用マイコン111へ入力させたい場合には、近接スイッチを使用することはできない。上記のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
また、入力部120には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサスイッチ61及び振動センサスイッチ62からの信号及び上記近接I/F121により変換された始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aからの信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第2入力ポート122が設けられている。第2入力ポート122が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート122に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE1をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。後述の他のポートも同様である。
さらに、入力部120には、遊技機10のガラス枠15等に設けられた前枠開放検出スイッチ63及び前面枠(遊技枠)12等に設けられた遊技枠開放検出スイッチ64からの信号及び払出制御装置200からの払出異常を示すステータス信号や払出し前の遊技球の不足を示すシュート球切れスイッチ信号、オーバーフローを示すオーバーフロースイッチ信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート123が設けられている。オーバーフロースイッチ信号は、下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号である。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットトリガ回路124が設けられており、シュミットトリガ回路124はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの信号のうち停電監視信号と初期化スイッチ信号は、一旦第1入力ポート123に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットトリガ回路124によりノイズ除去されたリセット信号RSTは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RSTは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RSTを中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RSTは入力部120の各ポート122,123には供給されない。リセット信号RSTが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RSTが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130は、データバス140に接続され払出制御装置200へ出力する4ビットのデータ信号とデータの有効/無効を示す制御信号(データストローブ信号)及び演出制御装置300へ出力するデータストローブ信号SSTBを生成する第1出力ポート131と、演出制御装置300へ出力する8ビットのデータ信号を生成する第2出力ポート132とを備える。遊技制御装置100から払出制御装置200及び演出制御装置300へは、パラレル通信でデータが送信される。また、出力部130には、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにするため、即ち、片方向通信を担保するために第1出力ポート131からの上記データストローブ信号SSTB及び第2出力ポート132からの8ビットのデータ信号を出力する単方向のバッファ133が設けられている。なお、第1出力ポート131から払出制御装置200へ出力する信号に対してもバッファを設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板70を介して出力するバッファ134が実装可能に構成されている。このバッファ134は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、前記近接I/F121から出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ134を通さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサスイッチ61や振動センサスイッチ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ134、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板70には、上記バッファ134から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され特別変動入賞装置38を開成させるソレノイド(大入賞口ソレノイド)38bや普通変動入賞装置37の可動部材37bを開成させるソレノイド(普電ソレノイド)37cの開閉データと、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子71へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子71から出力された遊技機10に関する情報は、例えば遊技店に設置された情報収集端末や遊技場内部管理装置(図示省略)に供給される。
さらに、出力部130には、第3出力ポート135から出力される大入賞口ソレノイド38bの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号や普電ソレノイド37cの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子71へ出力する第4ドライバ138dが設けられている。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第3ドライバ138cには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第2ドライバ138bは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。12Vを出力する第3ドライバ138cによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第2ドライバ138bによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子71へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ134や第3出力ポート135、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、即ち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行われるため、入力ポート122,123のようなポートは設けられていない。
次に、図4を用いて、演出制御装置300の構成について説明する。演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(1stCPU)311と、該1stCPU311の制御下でもっぱら映像制御を行う映像制御用マイコン(2ndCPU)312と、該2ndCPU312からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)313と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
上記主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312には、各CPUが実行するプログラムを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、322がそれぞれ接続され、VDP313にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM323が接続され、音源LSI314には音声データが記憶された音ROM324が接続されている。主制御用マイコン(1stCPU)311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定して映像制御用マイコン312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312の作業領域を提供するRAMは、それぞれのチップ内部に設けられている。なお、作業領域を提供するRAMはチップの外部に設けるようにしてもよい。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312との間、主制御用マイコン(1stCPU)311と音源LSI314との間は、それぞれシリアル方式でデータの送受信が行われ、映像制御用マイコン(2ndCPU)312との間、主制御用マイコン(1stCPU)311とVDP313との間は、パラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。VDP313には、画像ROM323から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)313aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ313b、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313cなどが設けられている。
VDP313から主制御用マイコン311へは表示装置41の映像と前面枠12や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるために垂直同期信号VSYNCが入力される。さらに、VDP313から映像制御用マイコン312へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜n及び映像制御用マイコン312からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITが入力される。また、映像制御用マイコン312から主制御用マイコン311へは、映像制御用マイコン312が正常に動作していることを知らせるとともにコマンドの送信タイミングを与える同期信号SYNCが入力される。主制御用マイコン311と音源LSI314との間は、ハンドシェイク方式でコマンドやデータの送受信を行うために、呼び掛け(コール)信号CTSと応答(レスポンス)信号RTSが交換される。
なお、映像制御用マイコン(2ndCPU)312には、主制御用マイコン(1stCPU)311よりも高速なつまり高価なCPUが使用されている。主制御用マイコン(1stCPU)311とは別に映像制御用マイコン(2ndCPU)312を設けて処理を分担させることによって、主制御用マイコン(1stCPU)311のみでは実現困難な大画面で動きの速い映像を表示装置41に表示させることが可能となるとともに、映像制御用マイコン(2ndCPU)312と同等な処理能力を有するCPUを2個使用する場合に比べてコストの上昇を抑制することができる。また、CPUを2つ設けることによって、2つのCPUの制御プログラムを別々に並行して開発することが可能となり、これによって新機種の開発期間を短縮することができる。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された変動開始コマンド、客待ちデモコマンド、ファンファーレコマンド、確率情報コマンド、及びエラー指定コマンド等を、演出制御指令信号として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン(1stCPU)311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置42を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、前面枠12に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(例えば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める役物装置等)を駆動制御する盤演出モータ/SOL制御回路334、前面枠12に設けられているモータ(例えば前記ムービングライト16を動作させるモータ等)45を駆動制御する枠演出モータ制御回路335が設けられている。なお、ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332〜335は、アドレス/データバス304を介して主制御用マイコン(1stCPU)311と接続されている。
さらに、演出制御装置300には、前面枠12に設けられた演出ボタン25に内蔵されているスイッチ25aや上記盤演出装置44内のモータの初期位置を検出する演出モータスイッチのオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン(1stCPU)311へ検出信号を入力するスイッチ入力回路336、前面枠12に設けられた上スピーカ19aを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337a、前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するアンプ回路337bが設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41を駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、LEDやスピーカを駆動するためのDC18Vやこれらの直流電圧の基準としたり電源モニタランプを点灯させるのに使用するNDC24Vの電圧を生成するように構成されている。さらに、主制御用マイコン(1stCPU)311や映像制御用マイコン(2ndCPU)312として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号RSTは、主制御用マイコン311、映像制御用マイコン312、VDP313、音源LSI314、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路332〜335、スピーカを駆動するアンプ回路337a、337bに供給され、これらをリセット状態にする。また、この実施例においては、映像制御用マイコン312の有する汎用のポートを利用して、VDP313に対するリセット信号を生成して供給する機能を有するように構成されている。これにより、映像制御用マイコン312とVDP313の動作の連携性を向上させることができる。
〔制御処理の概略〕
次に、これらの制御回路において行われる遊技制御について説明する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。そして、普図表示器に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器に特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37b、37bを所定時間(例えば、0.3秒間)上述のように開放する制御を行う。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動入賞(始動記憶)を記憶し、この始動記憶に基づき、第1特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第1特図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶を記憶し、この始動記憶に基づき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、上記の第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出力する。そして、特図1表示器51や特図2表示器52に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。すなわち、演出制御装置300が、演出制御を実行する演出制御手段をなす。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる処理を行う。特別遊技状態を発生させる処理においては、CPU111Aは、例えば、大入賞口ソレノイド38bにより特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。そして、大入賞口に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定時間(例えば、25秒又は1秒)が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数(例えば、15回又は2回)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として確変状態を発生可能となっている。この確変状態は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態(高確率状態)である。また、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき確変状態となっても、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの両方が確変状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態を発生可能となっている。この時短状態においては、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御を行う。具体的には、時短状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間が第1の変動表示時間よりも短い第2の変動表示時間となるように制御され(例えば、10秒が1秒)、これにより、単位時間当りの普通変動入賞装置37の開放回数が実質的に多くなるように制御される。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、開放時間が通常状態の第1開放時間よりも長い第2開放時間となるように制御される(例えば、0.3秒が1.7秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数が1回の第1開放回数ではなく、2回以上の複数回(例えば、3回)の第2開放回数に設定される。なお、普図変動表示ゲームの実行時間を第2の変動表示時間(例えば、1秒)とする制御と、普通変動入賞装置37の開放態様を開放時間が第2開放時間(例えば、1.7秒)とし、且つ、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対する開放回数が第2開放回数(例えば、3回)とする制御は、何れか一方のみを行っても良いし、両方を行っても良い。また、時短動作状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率が通常動作状態より高くなるように制御してもよい。これにより、普通変動入賞装置37に遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームの始動が容易となる。
なお、確変状態と普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37の時短動作状態は、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし、一方のみを発生させることも可能である。
すなわち、遊技制御装置100と演出制御装置300が、所定条件の成立によって表示装置41において複数の識別情報を変動表示した後に停止して結果を表示する変動表示ゲームを実行し、変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合には遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる制御手段をなす。
図5に示すように、特別結果態様の種類には、15R通常(図柄)、15R確変(図柄)、2R通常(図柄)、2R確変(図柄)の四種類が設定されている。15R通常(図柄)は、特別遊技状態でのラウンド数が15ラウンドで該特別遊技状態の終了後に確率状態を通常確率状態とするものである。15R確変(図柄)は、特別遊技状態でのラウンド数が15ラウンドで該特別遊技状態の終了後に確率状態を高確率状態とするものである。2R通常(図柄)は、特別遊技状態でのラウンド数が2ラウンドで該特別遊技状態の終了後に確率状態を通常確率状態とするものである。2R確変(図柄)は、特別遊技状態でのラウンド数が2ラウンドで該特別遊技状態の終了後に確率状態を高確率状態とするものである。なお、図柄番号は図6に示す識別情報とは異なるものであって、遊技制御装置100において大当りの種類を区別するために付された番号である。
また、15R通常と15R確変に基づく特別遊技状態(第1の特別遊技状態)では、各ラウンドにおける大入賞口の開放時間が第1開放時間(25秒)であり、2R確変と2R通常に基づく特別遊技状態(第2の特別遊技状態)では、大入賞口の開放時間が第1開放時間よりも短い第2開放時間(1秒)とされる。
ここで、2R当りに基づく特別遊技状態では、大入賞口を1秒開放する動作を1秒のウェイト時間(閉鎖時間)を挟んで2回行うようになっている。このため大入賞口に遊技球が入賞することは非常に困難であるが、僅かに大入賞口に入賞する可能性はあり、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な状態である。また、このように遊技球の入賞は困難であるが、他の特別結果態様に基づく特別遊技状態の場合と同様に大入賞口に所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞するかの監視も行われる。また、特図1(第1特図変動表示ゲーム)と特図2(第2特図変動表示ゲーム)の各種大当りの選択割合を比較すると、特図2は、特図1よりも15R確変が選択される割合が高く、2R確変が選択される割合が低い。すなわち、特図2で大当りとなるほうが特図1で大当りとなるよりも遊技者にとって有利である。
なお、何れの大当り図柄であっても、100回の特図変動表示ゲームを実行するまで普通変動入賞装置37の動作状態を時短動作状態とする(時短回数100回)ようになっている。また、本実施形態の遊技機は、特別遊技状態の終了後に高確率状態となった場合、特図変動表示ゲームの実行毎に転落抽選を行い、転落抽選に当選した場合は通常確率状態へ移行するようになっている。
また、所定の確率で小当りを発生可能に構成されている。小当りが発生した場合、2R確変や2R通常の場合と同様に特別遊技状態でのラウンド数が2ラウンドで大入賞口の開放時間が第2開放時間(1秒)とされる。なお、特別遊技状態の終了後、確率状態や普通変動入賞装置37の動作状態は、小当り発生前の状態と同じ状態とする。
また、本実施形態の遊技機10は、遊技の演出の状態である演出モードとして、通常演出モードと曖昧報知演出モードの何れかのモードが設定される。曖昧報知演出モードは、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードである。15R通常と15R確変に基づく特別遊技状態は実行態様が同じ(何れも第1の特別遊技状態)であり、さらに、特別遊技状態中の演出態様も同じとされることから、遊技者にとっては15R通常と15R確変の何れの当りであったかを判別することが困難となっている。また、2R確変、2R通常及び小当りに基づく特別遊技状態は実行態様が同じ(何れも第2の特別遊技状態)であり、さらに特別遊技状態中の演出態様も同じとされることから、遊技者にとっては2R通常、2R確変及び小当りの何れの当りであったかを判別することが困難となっている。すなわち、遊技者にとっては、特別遊技状態の終了後の確率状態が高確率状態であるか否かを特別遊技状態の実行態様から判別することが困難となっている。
このように、確率状態が高確率状態であるか否かを判別することが困難な状態である場合に曖昧報知演出モードが設定される。すなわち、曖昧報知演出モードは確率状態が明確に報知されない非報知状態である。この曖昧報知演出モードは、特別遊技状態の終了後に100回の特図変動表示ゲームを実行するまでの期間に設定される。また、上述のように特別遊技状態の終了後に高確率状態となった場合、特図変動表示ゲームの実行毎に転落抽選を行い、転落抽選に当選した場合は通常確率状態へ移行するようになっているが、曖昧報知演出モードである場合に、通常確率状態へ移行したことをすぐには明確に報知しない。この曖昧報知演出モードの終了後は通常演出モードが設定される。
なお、特図1表示器51や特図2表示器52では、上述の特別結果態様や小当りに対応する結果態様が識別可能となるように異なる図柄として表示されるため、遊技者はこの表示により結果を識別可能である。しかし、表示装置41で行われる飾り特図変動表示ゲームでの特別結果態様は必ずしも特図1表示器51や特図2表示器52に表示される特別結果態様と対応するものではない。
15R通常(図柄)と15R確変(図柄)については、「3、3、3」や「2、2、2」のような同じ識別情報のぞろ目の特別結果態様で表示され、15R通常(図柄)と15R確変(図柄)のいずれの結果であるかを認識しにくくしている。ただし、「7、7、7」は15R確変(図柄)であって、高確率状態となることを明確に報知する特別結果態様とされている。また、2R通常(図柄)、2R確変(図柄)、小当りについては、「7、6、7」の特別結果態様で表示され、2R通常(図柄)、2R確変(図柄)、小当りのいずれの結果であるかを認識しにくくしている。
後述するように識別情報の7は、対応付ける演出用キャラクタを遊技者が選択可能な特定の識別情報である。そして、このように遊技者が好みの演出用キャラクタを対応付けることができる特定の識別情報である7のぞろ目を遊技者にとって最も有利な15R確変の特別結果態様とし、7のリーチ態様と第2の特定の識別情報をなす6とから構成される特別結果を2R通常(図柄)、2R確変(図柄)、小当りの特別結果態様としている。これにより、遊技者が選択したキャラクタが関連付けられた識別態様でリーチ態様となった場合には、第1の特別遊技状態の他、第2の特別遊技状態が発生する可能性があり、遊技者が選択したキャラクタは他のキャラクタよりも遊技者にとって有利なキャラクタとなり、当該キャラクタに愛着が持て、遊技の興趣を高めることが出来る。
次に、表示装置41に表示される飾り特図変動表示ゲームで用いる識別情報と識別情報に対応付けられる演出用キャラクタについて説明する。図6に示すように、演出用キャラクタ41aには、1から9の識別情報の種類と同じくAからIの9種類のキャラクタが用意されており、識別情報と演出用キャラクタ41aが一対一で対応づけられるようになっている。各演出用キャラクタ41aは、識別情報表示部41bを有しており、対応付けられた識別情報がここに表示される。図6には、識別情報1から9の順に演出用キャラクタAからIが対応付けられている場合を示している。
本実施形態では、識別情報1、3、5、7に対応付けられる演出用キャラクタA、C、E、Gの対応付けを変更可能となっており、遊技者が識別情報の7に対応する演出用キャラクタをA、C、E、Gから選択することで、残りの演出用キャラクタが識別情報1、3、5に割り当てられるようになっている。
図7に示すように、例えば、識別情報の7に対応する演出用キャラクタとしてAを選択すると、識別情報の1、3、5には、それぞれ演出用キャラクタC、E、Gが割り当てられる。また、識別情報の7に対応する演出用キャラクタとしてCを選択すると、識別情報の1、3、5には、それぞれ演出用キャラクタE、G、Cが割り当てられる。なお、識別情報1、3、5、7以外に対応付けられた演出用キャラクタは、予め定められたものとされている。なお、全ての演出用キャラクタを遊技者の意思により識別情報に対応付けられるようにしても良い。
図8には、演出用キャラクタ41aの選択方法を示した。図8(a)に示すように、遊技機の正面下部に位置する上皿の上部に設けられた演出ボタン25は、第1ボタン251と該第1ボタン251に隣接して設けられた第2ボタン252を有している。遊技者は、この第1ボタン251と第2ボタン252を操作することで演出用キャラクタ41aの選択を行う。
図8(b)から(e)には、表示装置41での表示を示した。なお、以降の説明において、図では演出用キャラクタ41aの記載を省略して識別情報のみを示すことがあるが、実際には図6に示すように識別情報と演出用キャラクタ41aは常に対応付けられて表示されている。
図8(b)に示すように、表示装置41には、現在選択されている演出用キャラクタ41aを示す選択表示41cがなされる。所定の条件が成立すると変動表示ゲームの停止時間において、まず、図8(c)に示すように演出用キャラクタ41aの変更が可能となる旨の報知が行われる。なお、所定の条件とは、例えば、所定のゲーム数を実行したことや、演出用キャラクタの変更の抽選に当選した場合、特図変動表示ゲームを実行していない状態でかつ特図始動記憶がない客待ち状態中など何でも良い。
図8(c)に示す報知が行われた後、図8(d)に示すように、選択可能な演出用キャラクタ41aが表示されるとともに、演出用キャラクタ上に円形のカーソル41dが表示される。カーソル41dは、第2ボタン252を押下することで、演出用キャラクタA、C、E、Gの順に移動するようになっている。
図8(e)に示すように、遊技者が選択したい演出用キャラクタ41aの位置にカーソル41dを移動させた後、第1ボタン251を押下すると、カーソル41dの色が変化して選択されたことが示される。ここでは演出用キャラクタCが選択されている。これにより、選択された演出用キャラクタ41aが識別情報の7に対応する演出用キャラクタとして対応付けられる。また、図8(f)に示すように、表示装置41に表示される選択表示41cが、新たに選択された演出用キャラクタに変更される。
また、遊技者が選択した演出用キャラクタによって、変動表示ゲームの実行態様である変動パターンが異なるようにされており、その一つは複数種類ある予告についての各予告の実行確率と信頼度である。図9には、結果が大当りである場合に実行される予告における各予告種類の実行確率と信頼度を、遊技者が選択した演出用キャラクタ毎に示した。なお、信頼度とは、その予告が実行された場合に結果が大当りとなる確率である。予告の種類には、信頼度が低いものから順に、弱予告、中予告、強予告、激熱予告、一発告知があり、各予告にはAからCの三種類がある。
遊技者が演出用キャラクタAを選択した場合は、演出用キャラクタCを選択した場合に比べて、中予告、強予告及び激熱予告の出現確率が高く、弱予告の出現確率が低くなるように設定される。この場合、激熱予告、強予告も高頻度で出現するが、これらの信頼度は低くなっている。また、遊技者が演出用キャラクタCを選択した場合は、各予告の予告頻度はバランスよく設定されるようになっている。
また、遊技者が演出用キャラクタEを選択した場合は、演出用キャラクタCを選択した場合に比べて、弱予告及び中予告の出現確率が低く、予告なしの場合もあるように設定される。この場合、弱予告、中予告はほとんど出ず、強予告、激熱予告が出ればある程度信頼できるようになっている。また、遊技者が演出用キャラクタGを選択した場合は、演出用キャラクタCを選択した場合に比べて、弱予告,中予告、強予告、激熱予告の出現確率が低く、一発告知の出現確率が高くなるように設定される。この場合、一発告知の出現率が非常に高くなる。なお、演出用キャラクタの選択とは独立して図9に示した四種類の予告の実行態様を選択できるようにしても良い。
また、リーチの実行態様も遊技者が選択した演出用キャラクタによって異なるようにされており、所定のリーチ実行態様では遊技者が選択した演出用キャラクタ41aが登場するようになっている。図10(a)に示すように、遊技者が選択した演出用キャラクタがCである場合に、変動パターンとして所定のリーチ実行態様が選択されると、まず、図10(b)に示すようにリーチ態様となる。その後、図10(c)に示すように、演出用キャラクタCが登場し、図10(d)に示すように、登場した演出用キャラクタCによる演出として炎を吐く演出が行われ、図10(e)に示すように特別結果態様が導出される。
図11には、遊技者が選択した演出用キャラクタ41aが登場する別のリーチ実行態様を示した。このリーチ実行態様が選択された場合、まず図11(a)に示すように、リーチ態様となり、図11(b)に示すように、2R通常(図柄)、2R確変(図柄)、小当りのいずれかであることを示す特別結果態様で仮停止する。その後、図11(d)に示すように遊技者が選択した演出用キャラクタCが登場し、図11(e)に示すように、登場した演出用キャラクタCによる演出として中央の識別情報に頭突きする演出が行われる。そして、図11(f)に示すように、遊技者にとってより有利な特別結果態様が導出される。
このように遊技者が選択した演出用キャラクタが登場することで、遊技者の意思により選択したキャラクタにより助けられて大当りとなったり、より有利な大当りとなったりしたような印象を与えることができ、キャラクタに愛着が持て、遊技の興趣を高めることが出来る。なお、演出用キャラクタによって、演出の内容が異なるようにしても良い。また、2R通常(図柄)、2R確変(図柄)、小当りのいずれかであることを示す特別結果態様を、15R確変(図柄)であることを示す特別結果態様のリーチ態様と、当該特定の識別情報とは異なる第2の特定の識別情報とから構成されるようにしたので、上述のような演出が可能となり、遊技の興趣を高めることができる。なお、図11(b)において、仮停止する結果態様は、はずれの結果態様であってもよい。
さらに演出用キャラクタによる演出として、確率状態を明確に報知しない曖昧報知演出モードにおいて遊技者が選択した演出用キャラクタを強制的に変更することで、通常確率状態であることを報知するようになっている。2R通常(図柄)、2R確変(図柄)、小当りのいずれかに当選すると図12(a)に示すような特別結果態様が導出され、特別遊技状態が終了した後、図12(b)に示すように、曖昧報知演出モードとなることが報知される。なお、図07(c)に示すように、特別遊技状態の終了後も遊技者が選択したキャラクタは変更されることはない。
そして、この曖昧報知演出モードで通常確率状態である場合に所定の条件が成立すると、図12(d)、(e)に示すように遊技者が選択していた演出用キャラクタCが、演出用キャラクタAに強制的に変更される。これにより、通常確率状態であることが遊技者に報知される。
なお、曖昧報知演出モードで通常確率状態である場合とは、第2特別結果態様が、2R通常(図柄)の当選に基づくものであった場合や、通常確率状態における小当りの当選に基づくものであった場合のように特別遊技状態の終了後から通常確率状態であった場合である。また、第2特別結果態様が2R確変(図柄)の当選に基づくものであり、転落抽選に当選して通常確率状態となった場合もある。さらに、第1特別結果態様が導出された場合に、15通常(図柄)に基づくものであった場合のように特別遊技状態の終了後から通常確率状態であった場合も含まれる。
また、このように強制的に演出用キャラクタを変更することとなる所定の条件とは、例えば、通常確率状態となってから所定のゲーム数を実行したことや、通常確率状態で演出用キャラクタの変更の抽選に当選した場合など何でも良い。
〔制御処理の詳細〕
〔遊技制御装置〕
以下、このような遊技を行う遊技機の制御について説明する。まず、上記遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に図13及び図14に示すメイン処理と、所定時間周期(例えば4msec)で行われる図15に示すタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
先ず、メイン処理について説明する。メイン処理は、電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図13に示すように、まず、割込み禁止する処理(ステップS1)を行ってから、割込みが発生したときに実行するジャンプ先のベクタアドレスを設定する割込みベクタ設定処理(ステップS2)、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS3)、割込み処理のモードを設定する割込みモード設定処理(ステップS4)を行う。
次に、払出制御装置(払出基板)200のプログラムが正常に起動するのを待つため例えば4msecの時間待ちを行う(ステップS5)。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって払出制御装置200が立ち上がる前にコマンドを払出制御装置200へ送ってしまい、払出制御装置200がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。その後、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセス許可をし、全出力ポートをオフ(出力が無い状態)に設定する(ステップS6,S7)。また、シリアルポート((遊技用マイコン111に予め搭載されているポート)この実施例では、払出制御装置200や演出制御装置300とパラレル通信を行っているため使用しない)を使用しない状態に設定する処理を行う(ステップS8)。
続いて、電源装置400内の初期化スイッチがオンしているか否か判定する(ステップS9)。ここで、初期化スイッチがオフ(ステップS9;No)と判定すると、ステップS10で、RWM内の停電検査領域のデータをチェックした後、停電復旧か否かの判定を行う(ステップS11)。このステップS11で停電復旧である(ステップS11;Yes)と判定すると、ステップS12へ進みチェックサムと呼ばれるデータを算出する処理及び算出されたチェックサムが正常か異常かを判定する(ステップS13)。また、ステップS9で初期化スイッチがオン(ステップS9;Yes)と判定された場合、ステップS11で停電復旧でない(ステップS11;No)と判定された場合及びステップS13でチェックサムが正常でない(ステップS13;No)と判定された場合は、図14のステップS20へジャンプする。
また、ステップS13でチェックサムが正常(ステップS13;Yes)と判定した場合は、図14のステップS14へ移行して、RWM(リードライトメモリ:実施例ではRAM)内の初期化すべき領域に停電復旧時の初期値をセーブ(格納)してから、エラーや不正監視に係る領域をリセットする(ステップS15)。次に、RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて遊技状態が高確率状態であるか否かを判定する(ステップS16)。ここで、高確率でないと(ステップS16;No)と判定した場合は、ステップS17,S18をスキップしてステップS19へ移行する。
また、ステップS16で高確率であると(ステップS16;Yes)と判定した場合は、ステップS17で高確率の報知フラグを設定してから、例えば一括表示装置50に設けられる高確率報知LED(エラー表示器8)をオン(点灯)に設定(ステップS18)してステップS19へ移行する。ステップS19では、後述の特図ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている処理番号に対応する電源復旧時のコマンドを演出制御装置300へ送信する処理を行ってステップS23へ進む。
一方、ステップS9,S11,S13からステップS20へジャンプした場合には、先ずCPUが使用するRAM内の作業領域をリセットしてから、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(ステップS21)。それから、ステップS22で電源投入時のコマンドを演出制御装置300へ送信する処理を行ってステップS23へ進む。ステップS23では、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起
動する処理を行う。
なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、水晶発振器113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111Aに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路へ供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
上記ステップS23のCTC起動処理の後は、乱数生成回路を起動設定する処理を行う(ステップS24)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111Aによって行われる。それから、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を、対応する各種初期値乱数(大当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数1、大当り図柄乱数2)、普図の当たりを決定する乱数(当り乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブしてから、割込みを許可する(ステップS26)。本実施例で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップS27)を行う。なお、本実施形態においては、特に限定されるわけではないが、大当り乱数は乱数生成回路において生成される乱数(大当り乱数)を使用して生成するように構成されている。つまり、大当り乱数はハードウェアで生成されるハード乱数であり、大当り図柄乱数、当り乱数はソフトウェアで生成されるソフト乱数である。
上記ステップS27の初期値乱数更新処理の後、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックして停電が発生したか否かの判定(ステップS28)を行い、停電が発生していない場合(ステップS28;No)には、ステップS27に戻り、上記初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(ステップS27)の前に割り込みを許可する(ステップS26)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
なお、上記ステップS27での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要があるが、本実施例のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
上記ステップS28において、停電が発生していると判定した場合(ステップS28;Yes)は、一旦割込みを禁止する処理(ステップS29)、全出力ポートをオフにする処理(ステップS30)、を行う。その後さらに、停電復旧検査領域に停電復旧検査領域チェックデータをセーブする処理(ステップS31)、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出する処理(ステップS32)を行った後、RWMへのアクセスを禁止する処理(ステップS33)を行ってから、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電復旧検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。図15に示すように、タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111Aにおいてタイマ割込みが発生すると、図15のタイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず所定のレジスタに保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理(ステップS41)を行う。なお、本実施例において遊技用マイコンとして使用しているZ80系のマイコンでは、当該処理を表レジスタに保持されている値を裏レジスタに退避することで置き換えることができる。次に、各種センサ(始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、カウントスイッチ38aなど)からの入力の取込み、即ち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップS42)を行う。それから、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口SOL38b、普電SOL37c)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理(ステップS43)を行う。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを演出制御装置300や払出制御装置200等に出力するコマンド送信処理(ステップS44)、乱数更新処理1(ステップS45)、乱数更新処理2(ステップS46)を行う。その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a…35n、カウントスイッチ38aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないかなど)を行う入賞口スイッチ/エラー監視処理(ステップS47)を行う。また、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップS48)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップS49)を行う。
次に、遊技機10に設けられ、特図変動ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップS50)、磁気センサスイッチ61や振動センサスイッチ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する磁石不正監視処理(ステップS51)を行う。それから、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップS52)を行う。続いて、割込み要求をクリアして割込みの終了を宣言する処理(ステップS53)を行い、ステップS41で退避したレジスタのデータを復帰する処理(ステップS54)を行った後、割込みを許可する処理(ステップS55)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
〔特図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップS48)の詳細について説明する。特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
図16に示すように、特図ゲーム処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動スイッチ監視処理(ステップA1)を行う。始動口スイッチ監視処理では、始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。なお、始動口スイッチ監視処理(ステップA1)の詳細については後述する。
次に、カウントスイッチ監視処理(ステップA2)を行う。このカウントスイッチ監視処理では、特別変動入賞装置38内に設けられたカウントスイッチ38aのカウント数を監視する処理を行う。
次に、特図ゲーム処理タイマを更新(−1)して、当該ゲーム処理タイマがタイムアップしたか否かをチェックして(ステップA3)、特図ゲーム処理タイマがタイムアップした(ステップA4;Yes)と判定すると、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する処理(ステップA5)を行って、当該テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する処理(ステップA6)を行う。そして、分岐処理終了後のリターンアドレスをスタック領域に退避させる処理(ステップA7)を行った後、ゲーム処理番号に応じてゲーム分岐処理(ステップA8)を行う。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理(ステップA9)を行う。なお、特図普段処理(ステップA9)の詳細については後述する。
また、ステップA8にて、ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理(ステップA10)を行う。
また、ステップA8にて、ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類(2R大当りor15R大当り)に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当り(2R大当りor15R大当り)の大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理(ステップA11)を行う。
また、ステップA8にて、ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップA12)を行う。
また、ステップA8にて、ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであれば大当り終了画面のコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理(ステップA13)を行う。
また、ステップA8にて、ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(ステップA14)を行う。
また、ステップA8にて、ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図普段処理(ステップA9)を行うために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理(ステップA15)を行う。この大当り終了処理において、特別結果態様が15R確変もしくは2R確変であった場合には高確率状態を設定する。また、特別結果態様が15R通常もしくは2R通常であった場合には通常確率状態を設定する。すなわち、遊技制御装置100が、特別遊技状態の終了後、変動表示ゲームの結果が特別結果となる確率を通常確率状態よりも高めた高確率状態を発生可能な確率設定手段をなす。
その後、分岐処理にて準備したテーブルの各データをRWMの作業領域にセーブする(ステップA16)。そして、特図1表示器51の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA17)、特図1表示器51に係る図柄変動制御処理(ステップA18)を行う。その後、特図2表示器52の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA19)、特図2表示器52に係る図柄変動制御処理(ステップA20)を行う。
一方、ステップA4にて、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしていない(ステップA4;No)と判定すると、処理をステップA17に移行して、それ以降の処理を行う。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理の詳細について説明する。図17に示すように、始動口スイッチ監視処理では、先ず、始動入賞口36(第1始動口)による始動口入賞演出コマンドを設定するテーブルを準備し(ステップA111)、さらに、第1始動口による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA112)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA113)を行う。なお、ステップA113における特図始動口スイッチ共通処理の詳細については、ステップA120における特図始動口スイッチ共通処理とともに後述する。
次に、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中である、即ち、普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かをチェックして(ステップA114)、普通電動役物が作動中である(ステップA115;Yes)と判定すると、処理をステップA118に移行して、それ以降の処理を行う。一方、ステップA115にて、普通電動役物が作動中でない(ステップA115;No)と判定すると、普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数以上であるかをチェックして(ステップA116)、不正入賞数が不正発生判定個数以上であるか否かを判定する処理(ステップA117)を行う。普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上であるかが判定される。
ステップA117にて、不正入賞数が不正判定個数以上でない(ステップA117;No)と判定すると、普通変動入賞装置37(始動口2)による始動口入賞演出コマンドを設定するテーブルを準備する(ステップA118)。
その後、始動口2による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA119)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA120)を行って、始動口スイッチ監視処理を終了する。また、ステップA117にて、不正入賞数が不正判定個数以上であると判定された場合も(ステップA117;Yes)、始動口スイッチ監視処理を終了する。即ち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ステップA113、A120)の詳細について説明する。特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
図18に示すように、特図始動口スイッチ共通処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)に入力があるか否かをチェックして(ステップA201)、監視対象の始動口スイッチに入力がない(ステップA202;No)と判定すると、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。一方、ステップA202にて、監視対象の始動口スイッチに入力がある(ステップA202;Yes)と判定すると、当該監視対象の始動口スイッチの始動口入賞フラグをセーブした後(ステップA203)、大当り乱数をロード(大当り乱数を抽出)する(ステップA204)。
続けて、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)への入賞の回数に関する情報が遊技機10の外部の管理装置に対して出力された回数(始動口信号制御出力回数)をロードする(ステップA205)。そして、ロードした値を更新(+1)し、出力回数がオーバーフローするか否かをチェックして(ステップA206)、出力回数がオーバーフローしない(ステップA207;No)と判定すると、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(ステップA208)、処理をステップA209に移行する。一方、ステップA207にて、出力回数がオーバーフローしないと判定された場合は(ステップA207;Yes)、処理をステップA209に移行する。
そして、ステップA209にて、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)に対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値未満か否かをチェックして(ステップA209)、特図保留数が上限値未満か否かを判定する処理(ステップA210)を行う。
ステップA210にて、特図保留数が上限値未満である(ステップA210;Yes)と判定すると、更新対象の特図保留数(例えば、特図1保留数等)を更新(+1)する処理(ステップA211)を行った後、特図保留数に対応する乱数セーブ領域のアドレスを算出する処理(ステップA212)を行う。続けて、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)の飾り特図保留数コマンド(MODE)を準備した後(ステップA213)、当該監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数をロード(大当り図柄乱数を抽出)し(ステップA214)、特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンド(ACTION)を準備して(ステップA215)、コマンド設定処理(ステップA216)を行う。
そして、大当り乱数をRWMの乱数セーブ領域にセーブし(ステップA217)、次に、対応する大当り図柄乱数をRWMの乱数セーブ領域にセーブするとともに、その大当り図柄乱数をレジスタに退避する(ステップA218)。次に、対応する変動パターン乱数1をロード(変動パターン乱数1を抽出)し、ロードした値をRWMの乱数セーブ領域にセーブし(ステップA219)、次に、対応する変動パターン乱数2をロード(変動パターン乱数2を抽出)し、ロードした値をRWMの乱数セーブ領域にセーブし(ステップA220)、次に、対応する変動パターン乱数3をロード(変動パターン乱数3を抽出)し、ロードした値をRWMの乱数セーブ領域にセーブする(ステップA221)。さらに、転落抽選乱数をロード(転落抽選乱数を抽出)し、ロードした値をRWMの乱数セーブ領域にセーブする(ステップA228)。ここで、RWM(RAM111C)は、始動入賞口36や普通変動入賞装置37の始動領域への遊技球の流入に基づいて各種乱数を抽出し、該抽出された各種乱数を始動記憶として所定の上限数まで記憶可能な始動記憶手段をなす。
続けて、ステップA218にてレジスタに退避した監視対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数をロードし、ロードした値を後述の特図保留情報判定処理(ステップA223)にて使用するために準備する(ステップA222)。そして、特図保留情報判定処理(ステップA223)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
一方、ステップA210にて、特図保留数が上限値未満でない(ステップA210;No)と判定すると、ステップA202に係る始動口スイッチの入力が始動口1スイッチ36aの入力であるか否かをチェックして(ステップA224)、始動口1スイッチ36aの入力である(ステップA225;Yes)と判定すると、飾り特図保留数コマンド(オーバーフローコマンド)を準備し(ステップA226)、コマンド設定処理(ステップA227)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。一方、ステップA225にて、始動口1スイッチ36aの入力でないと判定された場合にも(ステップA225;No)、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、上述の始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(ステップA223)の詳細について説明する。特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理である。
図19に示すように、先ず、特図始動口スイッチ共通処理のステップA202に係る始動口スイッチの入力が始動口2スイッチ37aの入力であるか否かをチェックして(ステップA231)、始動口2スイッチ37aの入力でない(ステップA232;No)と判定すると、普通変動入賞装置37の開放延長機能が作動中、即ち、普通変動入賞装置37がサポート中(時短動作状態中)であるか否かを判定する処理(ステップA233)を行う。ここで、普通変動入賞装置37がサポート中でない(ステップA233;No)と判定すると、遊技機10が大当り(特別遊技状態)中であるか否かを判定する処理(ステップA234)を行う。
ステップA234にて、大当り中でない(ステップA234;No)と判定すると、転落抽選に当選したか否かを判定する転落判定処理(ステップA400)を行う。この転落判定処理の詳細については後述する。その後、取得した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA235)を行う。
一方、ステップA233にて、普通変動入賞装置37がサポート中であると判定されるか(ステップA233;Yes)、或いは、ステップA234にて、大当り中であると判定された場合にも(ステップA234;Yes)、特図保留情報判定処理を終了する。つまり、特図始動口スイッチ共通処理のステップA202に係る始動口スイッチの入力が始動口1スイッチ36aの場合は、普通変動入賞装置37がサポート中、又は大当り中であるときは、当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理を行わないこととなる。
また、ステップA232にて、始動口2スイッチ37aの入力であると判定された場合(ステップA232;Yes)は、ステップA233、ステップA234の処理を行わずに、ステップA400に処理を移行して、それ以降の処理を行う。つまり、特図始動口スイッチ共通処理のステップA202に係る始動口スイッチの入力が始動口2スイッチ37aの場合は、普通変動入賞装置37がサポート中、又は大当り中であるかにかかわらず、当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理を行うこととなる。
そして、はずれ情報テーブルを設定する処理(ステップA236)を行った後、ステップA235における大当り判定処理の判定結果が大当りでない(ステップA237;No)と判定すると、処理をステップA245に移行する。一方、ステップA235における大当り判定処理の判定結果が大当りである(ステップA237;Yes)と判定すると、大当り図柄乱数チェックテーブル1を準備する(ステップA238)。
次に、特図始動口スイッチ共通処理のステップA202に係る始動口スイッチの入力が始動口1スイッチ36aの入力であるか否かをチェックして(ステップA239)、始動口1スイッチ36aの入力でない(ステップA240;No)と判定すると、ステップA238で準備した大当り図柄乱数チェックテーブル1に置き換えて、大当り図柄乱数チェックテーブル2を準備する(ステップA241)。そして、大当り図柄乱数に対応する入賞情報ポインタを取得する処理(ステップA242)を行った後、大当り情報テーブルのアドレステーブルを設定する処理(ステップA243)を行って、入賞情報ポインタに対応する大当り情報テーブルを取得する処理(ステップA244)を行う。また、ステップA240にて、始動口1スイッチ36aの入力であると判定された場合(ステップA240;Yes)は、処理をステップA242に移行して、ステップA238で準備した大当り図柄乱数チェックテーブル1に基づいてそれ以降の処理を行う。
次に、大当り情報テーブルから始動口入賞演出情報を取得する処理(ステップA245)を行って、当該始動口入賞演出情報をRWMの作業用の図柄情報領域にセーブする(ステップA246)。続けて、大当り情報テーブルから始動口入賞演出図柄コマンドを取得する処理(ステップA247)を行って、当該始動口入賞演出図柄コマンドをRWMの入賞演出図柄コマンド領域にセーブする(ステップA248)。
次に、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチの始動口入賞フラグを準備した後(ステップA249)、当該監視対象の始動口に関して設定された特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA250)を行う。続けて、特図変動表示ゲームにおける変動態様のうち、後半変動パターンを設定する後半変動パターン設定処理(ステップA251)を行った後、特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(ステップA252)を行う。なお、ステップA250における特図情報設定処理、ステップA251における後半変動パターン設定処理、ステップA252における変動パターン設定処理の各々は、特図普段処理における特図情報設定処理、後半変動パターン設定処理、変動パターン設定処理と同様である。
そして、変動パターンに対応する始動口入賞演出コマンドを準備し(ステップA253)、コマンド設定処理(ステップA254)を行う。続けて、入賞演出図柄コマンド領域から始動口入賞演出図柄コマンドをロードして準備し(ステップA255)、コマンド設定処理(ステップA256)を行って、特図保留情報判定処理を終了する。すなわち、ステップA253にて始動口入賞演出コマンドが準備され、ステップA255にて始動口入賞演出図柄コマンドが準備されることで、始動記憶に対応した結果関連情報の判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特に表示装置41に表示される特図保留数を変化させるなどして、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶として記憶された乱数値を、当該始動記憶に対応する変動表示ゲームの実行前に事前に判定する事前判定手段をなす。なお、始動記憶に対応して記憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけではなく、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われる前であればいつでもよい。
〔転落判定処理〕
図20には、図19の転落判定処理(ステップA400)を示した。この転落判定処理では、まず、高確率時(高確率状態)であるか否かの判定(ステップA430)を行い、高確率時でない場合(ステップA430;No)は、転落判定処理を終了する。また、高確率時である場合(ステップA430;Yes)は、下限判定値を設定する処理(ステップA431)を行い、転落抽選乱数の値が下限判定値未満かチェックする処理(ステップA432)を行う。なお、転落抽選に当選するとは転落抽選乱数が転落判定値と一致することである。転落判定値は連続する複数の値であり、転落抽選乱数が、転落判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、転落判定値の上限の値である上限判定値以下である場合に、転落抽選に当選したと判定される。
転落抽選乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップA433;Yes)、すなわち、当選でない場合は、転落判定処理を終了する。また、下限判定値未満でない場合(ステップA433;No)は、上限判定値を設定する処理(ステップA434)を行い、転落抽選乱数の値が上限判定値以下かチェックする処理(ステップA435)を行う。
転落抽選乱数の値が上限判定値以下でない場合(ステップA436;No)、すなわち、当選でない場合は、転落判定処理を終了する。また、上限判定値以下である場合(ステップA436;Yes)、すなわち、当選である場合は、転落当選情報を作業用の設定情報領域にセーブする処理(ステップA437)を行い、転落当選情報コマンドを準備する処理(ステップA438)を行う。その後、コマンド設定処理(ステップA439)を行い、転落判定処理を終了する。すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶された始動記憶に基づく変動表示ゲームに対応する転落抽選の結果を、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームの実行前に事前に判定する転落事前判定手段をなす。
なお、図19に示す大当り判定処理(ステップB235)では、転落判定処理(ステップB400)において、転落抽選に当選すると判定された始動記憶以降の始動記憶については、通常確率状態における大当り判定値を用いて判定を行うようにする。また、特図変動表示ゲームの開始時における大当り判定に用いる大当り判定値として、通常確率状態では第1判定値を用い、高確率状態では第1判定値及び該第1判定値とは異なる第2判定値とを用いる構成であれば、特図保留情報判定処理における大当り判定処理(ステップB235)での大当り判定値として常時第1判定値のみを用いるようにしても良い。
〔特図普段処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図普段処理(ステップA9)の詳細について説明する。図21に示すように、特図普段処理では、先ず、第2特図保留数(第2始動記憶数)が0であるか否かをチェックする(ステップA301)。そして、第2特図保留数が0である(ステップA302;Yes)と判定すると、第1始動記憶数(第1特図保留数)が0であるか否かをチェックする(ステップA303)。そして、第1特図保留数が0である(ステップA304;Yes)と判定すると、既に客待ちデモが開始されているか否かをチェックして(ステップA305)、客待ちデモを開始していない、即ち、開始済みでない(ステップA306;No)と判定すると、客待ちデモフラグを客待ちデモ中に設定する処理(ステップA307)を行う。
続けて、客待ちデモコマンドを準備して(ステップA308)、コマンド設定処理(ステップA309)を行う。一方、ステップA305にて、既に客待ちデモが開始されている(ステップA306;Yes)と判定すると、既に客待ちデモフラグは客待ちデモ中に設定(ステップA307)され、客待ちデモコマンドも準備(ステップA308)され、コマンド設定処理(ステップA309)も実行されているため、これらの処理を行わずにステップA310に移行する。次に、特図普段処理に移行するためのテーブルを準備する処理(ステップA310)、具体的には、当該テーブルに、特図普段処理に係る処理番号「0」、大入賞口不正監視期間を規定するフラグ(大入賞口不正監視情報)等を設定する処理を行って、特図普段処理を終了する。
一方、ステップA302にて、第2特図保留数が0でない(ステップA302;No)と判定すると、特図2変動開始処理(ステップA311)を行う。なお、ステップA311における特図2変動開始処理の詳細については後述する。そして、特図変動中処理に移行するためのテーブル(第2特図用)を準備する処理(ステップA312)、具体的には、当該テーブルに、特図変動中処理に係る処理番号「1」、客待ちデモの終了に係る情報、第2特図の変動中に係る試験信号、特図2表示器52における第2特図変動表示ゲームの制御用の情報(例えば、特図2表示器52の変動中に係るフラグ、特図2表示器52の点滅の周期のタイマの初期値など)等を設定する処理を行って、特図普段処理を終了する。
また、ステップA304にて、第1特図保留数が0でない(ステップA304;No)と判定すると、特図1変動開始処理(ステップA313)を行う。なお、ステップA313における特図1変動開始処理の詳細については後述する。そして、特図変動中処理に移行するためのテーブル(第1特図用)を準備する処理(ステップA314)、具体的には、当該テーブルに、特図変動中処理に係る処理番号「1」、客待ちデモの終了に係る情報、第1特図の変動中に係る試験信号、特図1表示器51における第1特図変動表示ゲームの制御用の情報(例えば、特図1表示器51の変動中に係るフラグ、特図1表示器51の点滅の周期のタイマの初期値など)等を設定する処理を行って、特図普段処理を終了する。このように、ステップA301とステップA302における第2特図保留数のチェックを、ステップA303とステップA304における第1特図保留数のチェックよりも先に行うことで、第2特図保留数が0でない場合には、特図2変動開始処理(ステップA311)が実行されることとなる。すなわち、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームに優先して実行されることとなる。すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶された始動記憶に基づいて変動表示ゲームを実行制御するゲーム実行制御手段をなす。
〔特図1変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図1変動開始処理(ステップA313)の詳細について説明する。特図1変動開始処理は、第1特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であり、具体的には、図22に示すように、先ず、転落抽選に当選したか否かを判定する転落抽選処理(ステップA320)を行う。なお、転落抽選処理の詳細については後述する。その後、第1特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判定するための大当りフラグ1にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(ステップA321)を行う。
次に、第1特図停止図柄(特図1停止図柄)の設定に係る特図1停止図柄設定処理(ステップA322)を行った後、第1特図停止図柄番号(特図1停止図柄)に対応する試験信号をセーブする(ステップA323)。続けて、特図1停止図柄設定処理にて設定された停止図柄パターン情報をロードした後(ステップA324)、当該停止図柄パターン情報をRWMの作業用の図柄情報領域にセーブする(ステップA325)。
次に、特図1変動フラグをロードして準備し(ステップA326)、特図1変動フラグをRWMの特図変動フラグ領域にセーブする(ステップA327)。続けて、特図後半変動の設定に係るテーブルを準備して(ステップA328)、特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA329)を行う。続けて、第1特図変動表示ゲームにおける変動態様のうち、後半変動パターンを設定する後半変動パターン設定処理(ステップA330)を行った後、第1特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(ステップA331)を行う。その後、第1特図の変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA332)を行って、特図1変動開始処理を終了する。変動開始情報設定処理(ステップA332)では、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動パターンコマンド、飾り特図変動表示ゲームに係る停止図柄パターン情報に対応する飾り特図コマンド、表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示に係る飾り特図1保留数コマンド(飾り特図保留数コマンド)を準備する。これらのコマンドは後に演出制御装置300に送信される。
〔特図2変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図2変動開始処理(ステップA311)の詳細について説明する。特図2変動開始処理は、第2特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であり、具体的には、図23に示すように、先ず、転落抽選に当選したか否かを判定する転落抽選処理(ステップA340)を行う。なお、転落抽選処理の詳細については後述する。その後、第2特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判定するための大当りフラグ2にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理(ステップA341)を行う。
次に、第2特図停止図柄の設定に係る特図2停止図柄設定処理(ステップA342)を行った後、特図2停止図柄番号に対応する試験信号をセーブする(ステップA343)。続けて、特図2停止図柄設定処理にて設定された停止図柄パターン情報をロードした後(ステップA344)、当該停止図柄パターン情報をRWMの作業用の図柄情報領域にセーブする(ステップA345)。
次に、特図2変動フラグをロードして準備し(ステップA346)、特図2変動フラグをRWMの特図変動フラグ領域にセーブする(ステップA347)。続けて、特図後半変動の設定に係るテーブルを準備して(ステップA348)、特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA349)を行う。続けて、第2特図変動表示ゲームにおける変動態様のうち、後半変動パターンを設定する後半変動パターン設定処理(ステップA350)を行った後、第2特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(ステップA351)を行う。その後、第2特図の変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA352)を行って、特図2変動開始処理を終了する。変動開始情報設定処理(ステップA352)では、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動パターンコマンド、飾り特図変動表示ゲームに係る停止図柄パターン情報に対応する飾り特図コマンド、表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示に係る飾り特図2保留数コマンド(飾り特図保留数コマンド)を準備する。これらのコマンドは後に演出制御装置300に送信される。
〔転落抽選処理〕
図24には、図22に示す特図1変動開始処理における転落抽選処理(ステップA320)及び図23に示す特図2変動開始処理における転落抽選処理(ステップA340)を示した。この転落抽選処理では、まず、転落抽選乱数セーブ領域から転落抽選乱数をロードする処理(ステップA460)を行い、高確率時(高確率状態)であるか否かの判定(ステップA461)を行う。そして、高確率時でない場合(ステップA461;No)は、転落抽選乱数セーブ領域を0クリアする処理(ステップA473)を行って転落抽選処理を終了する。また、高確率時である場合(ステップA461;Yes)は、下限判定値を設定する処理(ステップA462)を行い、転落抽選乱数の値が下限判定値未満かチェックする処理(ステップA463)を行う。
転落抽選乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップA464;Yes)、すなわち、当選でない場合は、転落抽選乱数のセーブ領域を0クリアする処理(ステップA473)を行って転落抽選処理を終了する。また、下限判定値未満でない場合(ステップA464;No)は、上限判定値を設定する処理(ステップA465)を行い、転落抽選乱数の値が上限判定値以下かチェックする処理(ステップA466)を行う。
転落抽選乱数の値が上限判定値以下でない場合(ステップA467;No)、すなわち、当選でない場合は、転落抽選乱数セーブ領域を0クリアする処理(ステップA473)を行って転落抽選処理を終了する。また、上限判定値以下である場合(ステップA467;Yes)、すなわち、当選である場合は、確率情報を低確率(通常確率)に設定する処理(ステップA468)を行う。
その後、確率転落情報コマンドを準備する処理(ステップA469)、外部情報コマンドを準備する処理(ステップA470)、ゲームモードコマンドを準備する処理(ステップA471)を行い、コマンド設定処理(ステップA472)を行う。そして、転落抽選乱数セーブ領域を0クリアする処理(ステップA473)を行って転落抽選処理を終了する。なお、確率転落情報コマンドは後に演出制御装置300に送信され、外部情報コマンドは後に遊技機の外部へ出力される。また、ゲームモードコマンドは後に一括表示装置50へ出力される。すなわち、遊技制御装置100が、高確率状態である場合に、変動表示ゲーム毎に所定の確率で通常確率状態へ移行させるための転落抽選を行う転落抽選手段をなす。
〔演出制御装置〕
次に、演出制御装置300での制御について説明する。演出制御装置300では、遊技に関する処理として、主に図25に示すメイン処理と、所定時間ごと(例えば、4msecごと)に行われる図26に示す割込み処理とを行う。メイン処理では、プログラム全体の制御を行うようになっている。
〔メイン処理〕
図25に示すように、メイン処理においては、はじめにプログラム開始時の処理を行う。このプログラム開始時の処理として、まず、電源投入時の初期化処理(ステップB10)を行い、タイマを起動する処理(ステップB11)を行う。
次に、メインループ処理としてループの処理を行う。このループの処理では、まず、メインコマンド解析処理(ステップB12)を行う。このメインコマンド解析処理(ステップB12)では、遊技制御装置100から送信される遊技に関するコマンドを正しく受信したかを判定し、正しく受信していた場合にはコマンドを確定する処理を行う。
その後、特図変動表示ゲームに対応して実行される飾り特図変動表示ゲームの制御に関するゲーム管理処理(ステップB13)を行い、遊技制御装置100で始動記憶の発生時に行った先読み処理の結果に基づく演出の設定を行う先読み演出処理(ステップB14)を行う。そして、表示装置41の表示に関する処理である表示制御処理(ステップB15)、音声の出力に関する処理である音制御処理(ステップB16)、装飾装置(盤装飾装置42、枠装飾装置18、盤演出装置44、枠演出装置45など)の制御に関する処理である装飾制御処理(ステップB17)を行う。さらに、エラーの発生の監視を行うエラー監視処理(ステップB18)、飾り特図変動表示ゲームの変動態様の詳細を決定する乱数を更新する乱数更新処理(ステップB19)を行い、メインコマンド解析処理(ステップB12)に戻る。
〔割込み処理〕
図26に示すように割込み処理では、まず、タイマ更新処理(ステップB20)を行い、演出制御装置300に入力される信号を処理する入力処理(ステップB21)、演出制御装置300から出力される信号を処理する出力処理(ステップB22)を行う。その後、遊技制御装置100から送信される遊技に関するコマンドを受信するメインコマンド受信処理(ステップB23)を行い、割込み処理を終了する。
〔キャラクタ選択処理〕
メイン処理における表示制御処理においては、遊技者による演出用キャラクタの選択に関する処理である図27に示すキャラクタ選択処理を行う。このキャラクタ選択処理では、まず、選択可能期間が開始したか否かを判定する(ステップB30)。選択可能期間は、遊技者による演出用キャラクタの選択が可能な期間であり、例えば、所定のゲーム数を実行したことや、演出用キャラクタの変更の抽選に当選した場合などの所定の条件が成立した変動表示ゲームの停止時間に設定される。この選択可能期間が開始していない場合(ステップB30;No)は、キャラクタ選択処理を終了する。また、選択可能期間が開始した場合(ステップB30;Yes)は、選択決定操作があるか否かを判定する(ステップB31)。
選択決定操作とは、図8(c)に示したような選択画面が表示されている際に遊技者が第1ボタン251を押下することであり、これにより、図8(d)に示したように演出用キャラクタの選択が完了する。この選択決定操作があった場合(ステップB31;Yes)は、カーソル位置のキャラクタを遊技者が選択したキャラクタとして設定する(ステップB33)。また、選択操作がない場合(ステップB31;No)は、選択可能期間の開始から所定時間が経過したか否かを判定し(ステップB32)、所定時間経過していない場合は、選択決定操作があるか否かの判定(ステップB31)に戻る。一方、所定時間が経過した場合(ステップB32;Yes)は、カーソル位置のキャラクタを遊技者が選択したキャラクタとして設定する(ステップB33)。
そして、設定した演出用キャラクタに基づき、図7に示すように識別情報と演出用キャラクタを対応付ける処理(ステップB34)を行い、キャラクタ選択処理を終了する。すなわち、演出ボタン25が、遊技者の操作によって操作信号を発生する操作部をなし、演出制御装置300が、操作信号に基づいて、予め定められた複数の演出用キャラクタから一つの演出用キャラクタを選択するキャラクタ選択手段をなす。また、演出制御装置300が、複数の識別情報と複数の演出用キャラクタ41aを一対一で対応付けて表示するキャラクタ設定手段をなす。
この処理により、複数の識別情報と複数の演出用キャラクタ41aとが一対一で対応付けられるとともに、特定の識別情報をなす7に遊技者が選択した演出用キャラクタ41aが対応付けられることとなる。上述したように、特定の識別情報は2種類の特別結果態様を形成することが可能なものであり、この特定の識別情報に遊技者が選択した演出用キャラクタ41aが対応付けられることで、遊技者は思い入れを持って遊技を行うことができ、遊技の興趣がより一層高まる。
〔キャラクタ変更処理〕
また、メイン処理における表示制御処理においては、曖昧報知演出モードにおいて強制的に選択された演出用キャラクタを変更し、通常確率状態であることを報知するための処理である図28に示すキャラクタ変更処理を行う。このキャラクタ変更処理では、まず、曖昧報知演出モードであるかを判定し(ステップB40)、曖昧報知演出モードでない場合(ステップB40;No)は、キャラクタ変更処理を終了する。また、曖昧報知演出モードである場合(ステップB40;Yes)は、通常確率状態であるかを判定する(ステップB41)。
そして、通常確率状態でない場合(ステップB41;No)は、キャラクタ変更処理を終了する。また、通常確率状態である場合(ステップB41;Yes)は、図柄変更用乱数を抽出し(ステップB42)、抽出した乱数が特定値であるかを判定する(ステップB43)。
抽出した乱数が特定値でない場合(ステップB43;No)は、キャラクタ変更処理を終了する。また、抽出した乱数が特定値である場合(ステップB43;Yes)は、キャラクタを選択し(ステップB44)、選択したキャラクタを設定する処理(ステップB45)を行って、キャラクタ変更処理を終了する。この処理により、図12に示すように強制的に選択したキャラクタが変更され、通常確率状態であることが報知される。なお、強制的に演出用キャラクタを変更することとなる所定の条件を抽選に当選した場合としたが、通常確率状態となってから所定のゲーム数を実行したこと等としても良い。
以上のことから、制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)は、複数の識別情報と複数の演出用キャラクタ41aを一対一で対応付けて表示するキャラクタ設定手段(演出制御装置300)を備え、キャラクタ設定手段は、キャラクタ選択手段(演出制御装置300)により選択された演出用キャラクタ41aを、特定の識別情報に対応付けるようにしたこととなる。
また、制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)は、特別遊技状態の終了後、変動表示ゲームの結果が特別結果となる確率を通常確率状態よりも高めた高確率状態を発生可能な確率設定手段(遊技制御装置100)と、高確率状態である場合に、変動表示ゲーム毎に通常確率状態へ移行させるための転落抽選を行う転落抽選手段(遊技制御装置100)と、を備え、キャラクタ選択手段(演出制御装置300)は、高確率状態から通常確率状態への移行に基づき、演出用キャラクタの選択を行うようにしたこととなる。
〔ゲーム管理処理〕
図29には、図25に示したメイン処理で行われるゲーム管理処理(ステップB13)を示した。このゲーム管理処理では、制御処理番号を取得し、取得した制御処理番号に基づき実行する処理を選択する。
制御処理番号が0である場合(ステップB50;Yes)は、変動開始処理(ステップB51)を行う。この変動開始処理では、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、飾り特図変動表示ゲームを行うために必要な情報の設定を行う。この飾り特図変動表示ゲームを行うために必要な情報の設定では、例えば、遊技制御装置100から送信される情報(大当りか否か、モード情報、変動パターン情報など)に基づき演出(変動パターンや変動時間など)の設定を行う。
また、制御処理番号が1である場合(ステップB52;Yes)は、図柄停止中処理(ステップB55)を行うために必要な情報として飾り特図変動表示ゲームにおける結果の停止表示時間などの設定を行う変動中処理(ステップB53)を行う。また、制御処理番号が2である場合(ステップB54;Yes)は、図柄停止中処理(ステップB55)を行う。図柄停止中処理(ステップB55)においては、特図変動表示ゲームの結果が大当りである場合には、ファンファーレ/インターバル処理(ステップB57)を行うために必要な情報の設定を行う。また、特図変動表示ゲームの結果がはずれである場合は、変動開始処理(ステップB51)へ移行するため情報の設定などを行う。
また、制御処理番号が3である場合(ステップB56;Yes)は、特別遊技状態における演出において大入賞口の開放回数の更新などの処理を行うファンファーレ/インターバル処理(ステップB57)を行う。また、制御処理番号が4である場合(ステップB58;Yes)は、大入賞口開放中処理(ステップB59)を行う。この大入賞口開放中処理(ステップB59)では、特別遊技状態が最終ラウンドでなければファンファーレ/インターバル処理(ステップB57)を行うために必要な情報の設定を行う。また、特別遊技状態が最終ラウンドであれば特別遊技状態の終了画面の表示や大入賞口残存球処理(ステップB61)を行うために必要な情報の設定を行う。
また、制御処理番号が5である場合(ステップB60;Yes)は、大入賞口残存球処理(ステップB61)を行う。この大入賞口残存球処理(ステップB61)では、特別遊技状態が最終ラウンドである場合に、大入賞口を閉鎖した後に大入賞口内に残存する全ての遊技球がカウントスイッチ38aで検出されるまでの時間の設定を行う。また、制御処理番号が6である場合(ステップB62;Yes)は、大当り終了処理(ステップB63)を行う。この大当り終了処理(ステップB63)では、特別遊技状態を終了する処理を行うとともに、変動開始処理(ステップB51)を行うために必要な情報の設定を行う。また、演出モードを曖昧報知演出モードに設定する。すなわち、演出制御装置300が、確率状態を明確に報知しない非報知状態を設定する非報知設定手段をなす。
〔変動開始処理〕
図30には、図29に示すゲーム管理処理での変動開始処理(ステップB51)を示した。この変動開始処理では、まず、転落抽選に当選した場合に遊技制御装置100から送信される確率転落情報コマンドを受信したか否かの判定(ステップB70)を行う。そして、確率転落情報コマンドを受信していない場合(ステップB70;No)は、変動開始コマンドを受信したか否かの判定(ステップB72)を行う。また、確率転落情報コマンドを受信した場合(ステップB70;Yes)は、確率情報を低確率(通常確率)に設定する処理(ステップB71)を行い、変動開始コマンドを受信したか否かの判定(ステップB72)を行う。
変動開始コマンドを受信したか否かの判定(ステップB72)では、特図変動表示ゲームの開始時に遊技制御装置100から送信される変動開始コマンドを受信したかが判定される。変動開始コマンドとは、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動パターンコマンドや、飾り特図変動表示ゲームに係る停止図柄パターン情報に対応する飾り特図コマンドである。この変動開始コマンドを受信したか否かの判定(ステップB72)において、変動開始コマンドを受信していない場合(ステップB72;No)は、変動開始処理を終了する。また、変動開始コマンドを受信している場合(ステップB72;Yes)は、図柄指定情報(飾り特図コマンド)に対応する停止図柄を設定する停止図柄設定処理(ステップB73)を行う。
図柄指定情報に対応する停止図柄を設定する停止図柄設定処理(ステップB73)では、受信した変動開始コマンドの図柄指定情報に基づき、飾り特図変動表示ゲームの停止図柄を設定する。そして、設定した図柄が大当り図柄であるか否かの判定(ステップB74)を行う。この大当り図柄であるか否かの判定(ステップB74)において、大当り図柄である場合(ステップB74;Yes)は、大当りフラグをセットする処理(ステップB75)を行い、変動パターン設定処理(ステップB76)を行う。また、大当り図柄であるか否かの判定(ステップB74)において、大当り図柄でない場合(ステップB74;No)は、変動パターン設定処理(ステップB76)を行う。
変動パターン設定処理(ステップB76)では、受信した変動開始コマンドに基づき、飾り特図変動表示ゲームの変動パターンを設定する。この処理では、大当りであるか否かや、演出モードの情報、変動パターン情報等に基づいて、変動パターン情報として変動パターン選択テーブルから変動パターン及び変動時間を設定する。
次に、飾り特図変動表示ゲームを開始するための変動開始フラグをセットする処理(ステップB77)を行い、対応する始動記憶領域をシフトする処理(ステップB78)を行う。その後、制御処理番号を1インクリメントする処理(ステップB79)を行い、変動開始処理を終了する。
対応する始動記憶領域をシフトする処理(ステップB78)では、始動記憶に関する情報を記憶する領域である始動記憶制御領域に記憶された情報のうち、特図変動表示ゲームを実行する始動記憶(特図1始動記憶もしくは特図2始動記憶)に対応する記憶制御領域の始動記憶領域1から4に記憶された情報を、一つずつ若い番号の領域へ移動する。すなわち、対応する始動記憶領域をシフトする処理(ステップB78)に伴い、特図変動表示ゲームを実行した始動記憶に関する情報が上書きされて消去される。
〔停止図柄設定処理〕
図30に示した変動開始処理における停止図柄設定処理(ステップB73)では、図31に示すように、まず、遊技制御装置100から受信した変動開始コマンドの図柄指定情報を取得(ステップB80)し、結果がはずれであるかを判定する(ステップB81)。結果がはずれである場合は(ステップB81;Yes)は、はずれ態様を設定し(ステップB82)、停止図柄設定処理を終了する。はずれ態様とは特別結果態様以外の結果態様である。また、結果がはずれでない場合は(ステップB81;No)、結果が15R確変であるか否かを判定する(ステップB83)。
結果が15R確変である場合(ステップB81;Yes)は、図柄決定用乱数を抽出し(ステップB84)、抽出した乱数が特定値であるかを判定する(ステップB85)。そして、特定値である場合(ステップB85;Yes)は、結果態様として777を設定し(ステップB86)、停止図柄設定処理を終了する。また、特定値でない場合(ステップB85;No)は、結果態様として777以外のぞろ目を設定し(ステップB88)、停止図柄設定処理を終了する。すなわち、結果が15R確変である場合は、所定の確率で特別結果態様を遊技者が選択した演出用キャラクタが対応付けられた7のぞろ目とし、高確率状態となることを報知する。このように遊技者が自ら選んだキャラクタが関連付けられた識別情報により特別遊技状態が発生すると高確率状態という更に遊技者に有利な状態が発生するため、キャラクタに愛着が持て、遊技の興趣を高めることが出来る。
一方、結果が15R確変でない場合(ステップB81;No)は、結果が2Rもしくは小当りであるか否かの判定(ステップB87)を行う。そして、結果が2Rもしくは小当りでない場合(ステップB87;No)、すなわち、15R通常である場合は、結果態様として777以外のぞろ目を設定し(ステップB88)、停止図柄設定処理を終了する。また、結果が2Rもしくは小当りである場合(ステップB87;Yes)は、結果態様として767を設定し(ステップB89)、停止図柄設定処理を終了する。
以上のことから、制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)は、特別遊技状態の後に特定遊技状態を発生させる場合には、変動表示ゲームの結果を、特定の識別情報のみにより構成される特別結果とするようにしたこととなる。
また、特別遊技状態には、第1の特別遊技状態と、該第1の特別遊技状態よりも遊技者が獲得可能な価値が少ない第2の特別遊技状態とがあり、制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)は、第2の特別遊技状態を発生する場合には、変動表示ゲームの結果を、特定の識別情報のリーチ態様と、当該特定の識別情報とは異なる第2の特定の識別情報とから構成される特別結果とするようにしたこととなる。
〔変動パターン設定処理〕
図30に示した変動開始処理における変動パターン設定処理(ステップB76)では、図32に示す処理を行う。この変動パターン設定処理では、まず、上述の処理で設定された停止図柄の情報を取得し(ステップB90)、現在の遊技状態(確率状態や演出モード)を取得する(ステップB91)。
次に、現在選択されている演出用キャラクタの情報を取得し(ステップB92)、演出用キャラクタに基づき特図変動表示ゲームの変動パターンを選択するための変動パターンテーブルを取得する(ステップB93)。そして、取得した変動パターンテーブルと、遊技制御装置100から受信した情報とにより変動パターンを選択して設定し(ステップB94)、変動パターン設定処理を終了する。すなわち、演出制御装置300が、キャラクタ選択手段(演出制御装置300)の選択結果に基づき、変動表示ゲームの変動パターンの決定に用いる変動パターン決定用テーブルを選択する変動パターン決定用テーブル選択手段をなす。また、演出制御装置300が、所定条件(始動条件)の成立によって、変動パターン決定用テーブルに基づき変動表示ゲームの変動パターンを決定する変動パターン決定手段をなす。
この処理により、現在選択されている演出用キャラクタに基づく変動パターンテーブルが選択され、遊技者が選択した演出用キャラクタの種類により異なった変動表示ゲームの実行態様が設定されるようになる。例えば、予告の選択において、結果が大当りであれば、現在選択されている演出用キャラクタに基づき図9に示す確率で予告が選択される。また、所定の確率で図10、図11に示したような遊技者が選択した演出用キャラクタが登場する演出が選択される。これにより、遊技者の所望のキャラクタを遊技者の意思で選択することができ、遊技者の意思により選択したキャラクタに関連して変動表示ゲームの実行態様が変更されるので、同一の機種でありながら趣の異なる遊技を行うことができて遊技が単調になることを防止でき、遊技を続けても飽きることがないようにすることができる。
以上のことから、所定条件の成立によって表示装置41において複数の識別情報を変動表示した後に停止して結果を表示する変動表示ゲームを実行し、変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合には遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)を備える遊技機であって、遊技者の操作によって操作信号を発生する操作部(操作ボタン25)を備え、制御手段は、操作信号に基づいて、予め定められた複数の演出用キャラクタから一つの演出用キャラクタを選択するキャラクタ選択手段(演出制御装置300)と、キャラクタ選択手段の選択結果に基づき、変動表示ゲームの変動パターンの決定に用いる変動パターン決定用テーブルを選択する変動パターン決定用テーブル選択手段(演出制御装置300)と、所定条件の成立によって、変動パターン決定用テーブルに基づき変動表示ゲームの変動パターンを決定する変動パターン決定手段(演出制御装置300)と、を備えていることとなる。
また、変動パターン決定手段(演出制御装置300)は、変動パターンとして、キャラクタ選択手段(演出制御装置300)により選択された演出用キャラクタ41aをリーチ状態において表示する変動パターンを選択可能としたこととなる。
なお、操作ボタン25の押下により遊技者の操作を検出するとしたが、遊技者の操作を検出できるものであれば良く、ボタンの他、タッチセンサ、赤外線センサ等何でも良い。また、選択の方法も上述した方法に限られるものではなく、遊技者が所望のキャラクタを選択できる方法であれば何でも良い。また、特定の識別情報のみにより構成される特別結果により特定遊技状態としての高確率状態の発生を報知するようにしたが、報知する内容はこれに限られるものではない。特別結果の種類が複数あり、特別結果によって特別遊技状態や特別遊技状態の終了後の遊技状態において遊技者に付与する利益が異なる場合に、特定の識別情報のみにより構成される特別結果により、遊技者が得る利益が高い方の状態が発生することを報知するものであれば良い。
また、特定の識別情報に対応付ける演出用キャラクタの変更に伴い、背景や音声などの変更を行うようにしても良い。すなわち、演出用キャラクタの変更に伴い遊技モードを変更するようにしても良い。また、演出用キャラクタの変更を停止時間において行う場合は、所定の変更開始条件が成立することに伴い、遊技制御装置100が長い停止時間を設定し、この設定を演出制御装置300に対して指示する。この場合、特図変動表示ゲームの変動表示を停止する際に遊技制御装置100から送信される停止コマンドに停止時間情報を含めることで長い停止時間を指示するようにしても良いし、停止コマンドを用いない場合は、次の特図変動表示ゲームの開始を指示する変動開始コマンドの送信を停止時間の分だけ遅らせることによって停止時間を確保するようにしても良い。
次に、上述した第1実施形態の遊技機の第1変形例について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、曖昧報知演出モードにおける確率状態の示唆の態様が異なる。
本変形例の遊技機における曖昧報知演出モードには、お祭りモード、祭りの後モード、ノーマルモード、睡眠モードの4つの示唆モードがあり、何れかが選択されるようになっている。各示唆モードは、通常確率状態である可能性の高さが異なるものであり、お祭りモード、祭りの後モード、ノーマルモード、睡眠モードの順に通常確率状態である可能性が高くなるようになっており、示唆モードの移行により通常確率状態である可能性を示唆するようになっている。
また、各示唆モードには演出用キャラクタが対応付けられており、お祭りモードには演出用キャラクタGが、祭りの後モードには演出用キャラクタCが、ノーマルモードには演出用キャラクタAが、睡眠モードには演出用キャラクタEが対応付けられている。なお、各示唆モードに対応付けられている演出用キャラクタは、遊技者が選択可能な演出用キャラクタである。曖昧報知演出モード中は、選択表示41cにおける選択中の演出用キャラクタの表示により、当該演出用キャラクタに対応する示唆モードであることを示すようになっている。
この示唆モードは、曖昧報知演出モードで所定の条件が成立することで変更可能な状態となり、このとき、図33(a)に示すような選択画像や、図33(b)に示すような選択画像が表示される。この選択画像では、4つのモードを示す領域を表示し、この4つの領域のうちひとつの領域の表示色を変化させることで当該領域が選択されていることを示すようになっている。そして、この表示色が変化する領域が高速で順次隣接する領域に移動するように表示され、この状態で遊技者が第1ボタン251を押下すると表示色が変化する領域の移動が停止する。
この移動が停止した際に表示色が変化している領域が選択された領域であり、この領域に対応するモードが設定されるようになっている。なお、遊技者が第1ボタン251を押下したタイミングで表示色が変化する領域の移動が停止してひとつの領域が選択されるが、実際には、あらかじめ決められた領域が選択されるようになっている。すなわち、遊技者の意思によりモードを選択しているように見せているが、実際には遊技機が確率状態に応じて選択したモードが選択されるようになっている。
〔キャラクタ変更処理〕
本変形例の遊技機では、図28に示すキャラクタ変更処理に替えて、図34に示すキャラクタ変更処理を行う。このキャラクタ変更処理では、まず、曖昧報知演出モードであるかを判定し(ステップB100)、曖昧報知演出モードでない場合(ステップB100;No)は、キャラクタ変更処理を終了する。また、曖昧報知演出モードである場合(ステップB100;Yes)は、キャラクタ変更条件が成立したか否かを判定する(ステップB101)。
キャラクタ変更条件とは、例えば、所定のゲーム数を実行したことや、演出用キャラクタの変更の抽選に当選した場合などである。このキャラクタ変更条件が成立していない場合(ステップB101;No)は、キャラクタ変更処理を終了する。また、キャラクタ変更条件が成立した場合(ステップB101;Yes)は、現在の確率状態を取得し(ステップB102)、確率状態に基づきキャラクタを選択する(ステップB103)。
確率状態に基づきキャラクタを選択する処理(ステップB103)においては、例えば高確率状態である場合は、乱数値を抽出し、お祭りモードの演出用キャラクタG、祭りの後モードの演出用キャラクタC、ノーマルモードの演出用キャラクタA、睡眠モードの演出用キャラクタEの順に選択確率が低くなるように設定されたテーブルに参照することでキャラクタを選択する。また、通常確率状態である場合は、お祭りモードの演出用キャラクタG、祭りの後モードの演出用キャラクタC、ノーマルモードの演出用キャラクタA、睡眠モードの演出用キャラクタEの順に選択確率が高くなるように設定されたテーブルを用いる。
その後、選択決定操作があるか否かを判定し(ステップB104)、選択決定操作があった場合(ステップB104;Yes)は、上述のように選択された演出用キャラクタでカーソルを停止し、この演出用キャラクタを設定する処理(ステップB106)を行って、キャラクタ変更処理を終了する。また、選択操作がない場合(ステップB104;No)は、選択の開始から所定時間が経過したか否かを判定し(ステップB105)、所定時間経過していない場合は、選択決定操作があるか否かの判定(ステップB104)に戻る。一方、所定時間が経過した場合(ステップB105;Yes)は、上述のように選択された演出用キャラクタでカーソルを停止し、この演出用キャラクタを設定する処理(ステップB106)を行って、キャラクタ変更処理を終了する。すなわち、キャラクタ選択手段(演出制御装置300)は、確率状態に基づき演出用キャラクタを選択することとなる。
このような処理により、確率状態に基づき示唆モードが選択されるとともに対応する演出用キャラクタが選択されるようになり、曖昧報知演出モードにおける興趣を高めることができる。
次に、上述した第1実施形態の遊技機の第2変形例について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、遊技者による演出用キャラクタの選択方法が異なる。
図35(a)に示すように、本変形例の演出ボタン25は、第1ボタンであった部分がタッチパネル253となっている。演出用キャラクタ41aの変更が可能な状態となると、まず、図35(b)に示すように、表示装置41の上段に識別情報が表示され、下段に演出用キャラクタが表示される。
識別情報を演出用キャラクタに対応付ける際は、まず、タッチパネル253を操作して、図35(c)に示すようにカーソル41eを対応付けたい識別情報に重なるように移動させる。この状態で第2ボタン252を押下したままタッチパネル253を操作すると、図35(d)に示すように識別情報がカーソル41eとともに移動する。そして、図35(e)に示すように対応付けたい演出用キャラクタ41aに重なるように識別情報を移動させ、この状態で第2ボタン252の押下を解除すると、図35(f)に示すように識別情報と演出用キャラクタとが対応付けられる。以降この操作を繰り返すことで、すべての識別情報を遊技者の好みに合わせて演出用キャラクタ41aに対応付けることができる。
なお、カーソル41eを「キャンセル」と示された領域41fに移動して第2ボタン252を押下すると、識別情報と演出用キャラクタ41aの対応付けがリセットされ、図35(b)の状態に戻る。また、すべての識別情報もしくは遊技者が対応付けを行わなかった識別情報を、遊技機が自動的に演出用キャラクタ41aと対応付けるようにさせることを遊技者が指示できる機能を持たせるようにしても良い。
次に、上述した第1実施形態の遊技機の第3変形例について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、演出用キャラクタの変更が、いまだ開始されていない特図変動表示ゲームの結果を予告する先読み予告を兼ねている。
図36、図37には、結果が特別結果態様となる特図変動表示ゲーム(図36のt2からt3)の直前に実行された特図変動表示ゲームの停止時間(図36のt1からt2)において先読み予告を兼ねる演出用キャラクタの変更が行われる例を示した。直前に実行された特図変動表示ゲームの停止時間の開始時(図36のt1)では、図37(a)に示すように、結果態様が停止表示される。そして、停止時間(図36のt1からt2)において、図8に示したのと同様に選択可能な演出用キャラクタ41aが表示され、遊技者が演出用キャラクタを選択すると、その演出用キャラクタが設定される。
このとき表示される選択可能な演出用キャラクタに、結果態様で表示された演出用キャラクタが含まれている数が多いほど、後の特図変動表示ゲームの結果が特別結果となる可能性が高いことを示すようになっている。例えば、図37(b)では、選択可能な演出用キャラクタの全てが結果態様で表示された演出用キャラクタであり、後の特図変動表示ゲームの結果が特別結果となる可能性が高いことを示している。また、図37(c)では、選択可能な演出用キャラクタのうち一つが結果態様で表示された演出用キャラクタであり、後の特図変動表示ゲームの結果が特別結果となる可能性がそれほど高くないことを示している。また、図37(d)では、選択可能な演出用キャラクタのうち三つが通常では選択することができない特殊な演出用キャラクタであり、後の特図変動表示ゲームの結果が特別結果となる可能性が非常に高いことを示している。
このような制御を行うため、図27に示したキャラクタ選択処理においては、選択可能期間が開始した場合(ステップB30;Yes)に、始動入賞時に遊技制御装置100から受信して演出制御装置300で記憶している先読み情報を参照し、選択可能とする演出用キャラクタの種類を決定する処理を行うようにする。
なお、選択可能な演出用キャラクタに、結果態様で表示された演出用キャラクタが含まれている数が多いほど、後の特図変動表示ゲームの結果が特別結果となる可能性が高いことを示すとしたが、これに限られるものではない。例えば、遊技者が選択していたキャラクタが含まれる数が多いほど特別結果となる可能性が高いことを示すようにしても良い。また、特別結果となる可能性の高さを報知するものとしたが、同様の予告制御により、曖昧報知演出モードにおいて転落抽選に当選する可能性の高さを報知したり、確率状態が高確率状態である可能性の高さを報知したりするために用いても良い。
また、結果が特別結果態様となる特図変動表示ゲームの直前に実行される特図変動表示ゲームの停止時間に先読み予告を兼ねた演出用キャラクタの選択を行うとしたが、始動記憶が複数あり、報知可能な先読み結果を取得していれば、結果が特別結果態様となる特図変動表示ゲームの2回以上前に実行される特図変動表示ゲームの停止時間に行うようにしても良い。
以上のことから、始動領域への遊技球の流入に基づいて各種乱数を抽出し、該抽出された各種乱数を始動記憶として所定の上限数まで記憶可能な始動記憶手段(遊技制御装置100)と、始動記憶として記憶された乱数値を、当該始動記憶に対応する変動表示ゲームの実行前に事前に判定する事前判定手段(遊技制御装置100)と、を備え、キャラクタ選択手段(演出制御装置300)は、事前判定手段による判定結果に基づき選択可能なキャラクタの種類を決定するようにしたこととなる。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態の遊技機について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本実施形態の遊技機は、識別情報に対応付けられた演出用キャラクタにより、様々な演出を行うようにしている。
本実施形態の演出用キャラクタは、図6に示した演出用キャラクタとは異なるが、1から9の識別情報の種類と同じくAからIの9種類のキャラクタが用意されており、識別情報と演出用キャラクタ41aが一対一で対応づけられるようになっている。また、図7、図8に示したように対応付ける演出用キャラクタの選択も可能である。以下の説明では、特定の識別情報である7に演出用キャラクタGが対応付けられた例について説明する。また、図9で説明したように選択したキャラクタにより予告の実行態様が異なるようにはなっていないが、異なるようにしても良い。また、表示装置41における表示は、第1実施形態とは異なり、通常は識別情報のみが表示され、演出用キャラクタの表示を段階的に変化する演出を行う場合に識別情報と演出用キャラクタが一体となった表示がなされる。
また、本実施形態の遊技機では、図10、図11に示したようなリーチ状態の演出及び図12に示したような曖昧報知演出モードにおける演出は行わず、以下に説明するような演出用キャラクタによる演出を行うようになっている。
リーチ状態においては、識別情報に対応付けられた演出用キャラクタの表示を段階的に変化する演出により、特別結果態様となる可能性の高さを予告する段階的予告演出を実行するようになっている。特別結果態様となる可能性の高さの予告においては、図38に示すように、演出用キャラクタAからIのそれぞれが、平社員、係長、課長、部長、社長の順に段階が高くなる5段階の変化が可能であり、変化する段階が高い方が特別結果態様となる可能性が高いことを示すようになっている。
また、段階の変化態様によっても特別結果態様となる可能性の高さが予告されるようになっており、最終的に到達する段階が同じであっても、一段階ずつ順次変化する場合より段階を飛び越えて変化する場合のほうが特別結果態様となる可能性が高いことを示すようになっている。このように、複数種類の変化態様があることで、段階的予告の内容を多様なするものとでき、遊技の進行内容を詳細に予告することができ、遊技の興趣を高めることができる。また、このような多彩な予告を行っても、表示装置41から視線をそらすことなく特図変動表示ゲーム及び予告の両方を同時に認識できるので、何れかを見逃すことがない。
また、演出用キャラクタの表示を段階的に変化することで曖昧報知演出モードにおいて確率状態を示唆する確率示唆演出を実行することも可能となっている。この確率示唆演出では、図39に示すように、上記の5段階に契約社員、アルバイトの2段階を加えた7段階の変化が可能であり、平社員を中心として、係長、課長、部長、社長の順に段階が高くなり、契約社員、アルバイトの順に段階が低くなるように設定されている。
そして、アルバイトの段階まで変化することで確率状態が通常確率状態であることが報知され、社長の段階まで変化することで確率状態が高確率状態であることが報知される。すなわち、確率示唆演出において選択される変化態様には、通常確率状態でのみ選択される変化態様と、高確率状態でのみ選択される変化態様がある。また、高確率状態であれば平社員の段階よりも高い段階に移行しやすく、通常確率状態であれば平社員の段階よりも低い段階に移行しやすくなっており、移行する段階によって確率状態が示唆されるようになっている。
このように、演出用キャラクタの段階的な変化により確率状態が報知される可能性があるため、遊技者は演出用キャラクタの段階的な変化に集中することとなるが、このような場合でも表示装置41から視線をそらすことなく特図変動表示ゲーム及び演出用キャラクタの段階的な変化の両方を同時に認識できる。
図40には、演出用キャラクタの変化の様子の例を示した。通常は識別情報のみの表示(ここでは7)とされている。そして、特別結果態様となる可能性の高さを予告する段階的予告演出では、識別情報のみの表示から平社員の段階の表示となり、その後、順次係長、課長、部長、社長の段階の表示に変化する。
また、曖昧報知演出モードにおいて確率状態を示唆する確率示唆演出では、識別情報のみの表示から平社員の段階の表示となり、その後、順次係長、課長、部長、社長と、段階が高くなるように変化する場合と、識別情報のみの表示から平社員の段階の表示となり、その後、順次契約社員、アルバイトと、段階が低くなるように変化する場合との2通りが実行可能である。この2通りの変化において、最初の段階である識別情報から平社員の段階までは共通の変化態様(同じ表示)となっており、この段階で変化を終了することで確率状態についての示唆を与えずに演出を終了することも可能となっている。
図41には、特図変動表示ゲームにおける段階的予告演出の一例を示した。この例では、リーチ状態において社長の段階まで変化する例を示した。まず、識別情報のみの表示の状態で変動表示が行われて、図41(a)に示すようにリーチ状態となると、図41(b)に示すように、停止している識別情報の表示が1段階目の平社員の段階の表示に変化する。そして、図41(c)に示すように下から炎が噴出する演出が行われ、図41(d)に示すように2段階目の係長の段階の表示に変化する。
さらに、図41(e)に示すように横から炎が噴出する演出が行われ、図41(f)に示すように5段階目の社長の段階の表示に変化する。これにより、特別結果態様となる可能性が非常に高いことが報知されることとなる。また、この例では、2段階目の係長の段階から3段階目の課長、4段階目の部長の段階を経由せずに5段階目の社長の段階に移行しており、このように段階を飛び越えて変化することによっても特別結果態様となる可能性が高いことが報知されることとなる。この後、図41(g)に示すように全ての識別情報の変動表示が停止すると、図41(h)に示すように、元の識別情報のみの表示に戻り、変動表示ゲームが終了する。
また、曖昧報知演出モードでの特図変動表示ゲームにおける確率示唆演出は、変動表示中や変動表示を停止した際に演出用キャラクタを変化させることで確率状態の示唆を行う。なお、リーチ状態となった場合には、一旦識別情報のみの表示に戻し、特別結果態様となる可能性の高さを予告する段階的予告演出を行う。
次に、本実施形態の遊技機における制御処理について説明する。基本的には第1実施形態の遊技機における制御と同様であるが、図28に示す処理は行わない。また、図32に示した変動パターン設定処理に替えて図42に示す変動パターン設定処理を行う。
〔変動パターン設定処理〕
この変動パターン設定処理では、まず、停止図柄の情報を取得し(ステップB100)、現在の遊技状態(確率状態や演出モード)を取得する(ステップB101)。次に、取得した情報に基づき選択した変動パターンテーブルと、遊技制御装置100から受信した情報とにより変動パターンを選択して設定する(ステップB102)。そして、段階的予告演出や確率示唆演出の設定を行う予告設定処理を行って変動パターン設定処理を終了する。
〔予告設定処理〕
図43に示すように、予告設定処理では、まず、曖昧報知演出モードであるか否かの判定を行う(ステップB110)。そして、曖昧報知演出モードである場合(ステップB110;Yes)は、確率状態を取得し(ステップB111)、確率状態に基づき確率示唆演出の種類を選択する処理(ステップB112)を行う。その後、変動パターンがリーチとなる変動パターンであるか否かの判定(ステップB113)を行う。一方、曖昧報知演出モードでない場合(ステップB110;No)は、変動パターンがリーチとなる変動パターンであるか否かの判定(ステップB113)を行う。
確率状態に基づき確率示唆演出の種類を選択する処理(ステップB112)では、確率状態に基づき最終的に到達する段階を選択する。この選択においては、確率状態が高確率状態であれば、係長、課長、部長、社長と段階が高くなるように変化を選択する割合を高くし、通常確率状態であれば契約社員、アルバイトと段階が低くなるように変化を選択する割合を高くするようになっている。
変動パターンがリーチとなる変動パターンであるか否かの判定(ステップB113)において、変動パターンがリーチとなる変動パターンでない場合(ステップB113;No)は、予告設定処理を終了する。また、変動パターンがリーチとなる変動パターンである場合(ステップB113;Yes)は、停止図柄に基づき段階的予告演出の種類を選択する処理(ステップB114)を行い、予告設定処理を終了する。
停止図柄に基づき段階的予告演出の種類を選択する処理(ステップB114)では、停止図柄が特別結果態様であるか否かにより、最終的に到達する段階を選択する。また、変化の態様を予め定められた複数種類の変化態様から選択する。特別結果態様である場合は、はずれの場合よりも最終的に到達する段階として高い段階が選択されやすく、変化の態様として段階を飛び越えて変化する態様が選択されやすい。また、停止図柄に基づき、当該停止図柄をなす識別情報に対応付けられた演出用キャラクタについて、上述のように決定された最終的に到達する段階及び変化態様の情報を設定し、段階的予告演出が実行できるように設定する。
すなわち、演出制御装置300が、表示を段階的に変化することで特別結果となる可能性の高さを予告する段階的予告演出を実行する段階的予告手段をなす。また、演出制御装置300が、複数種類の変化態様から一の変化態様を選択する選択手段をなす。
なお、確率示唆演出は変動表示中や変動表示を停止した際に行うとしたが、段階的予告演出と同様にリーチ状態において行うようにしても良い。この場合、段階的予告演出と同時に実行されないようにする。また、遊技者に対して段階的予告演出と確率示唆演出のどちらを行っているかを報知することが好ましい。
以上のことから、所定条件の成立によって表示装置41において複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実行し、変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合には遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)を備える遊技機において、制御手段は、複数の識別情報の一部又は全部に演出用キャラクタを対応付けて表示するキャラクタ設定手段(演出制御装置300)と、表示を段階的に変化することで特別結果となる可能性の高さを予告する段階的予告演出を実行する段階的予告手段(演出制御装置300)と、を備え、段階的予告手段は、識別情報に対応付けて表示する演出用キャラクタを段階的に変更することにより段階的予告演出を行うようにしたこととなる。
また、段階的予告手段(演出制御装置300)は、一の演出用キャラクタについての段階的予告演出における表示の変化態様として、複数種類の変化態様から一の変化態様を選択する選択手段(演出制御装置300)を備えていることとなる。
また、制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)は、確率状態を明確に報知しない非報知状態を設定する非報知設定手段(演出制御装置300)と、変動表示ゲームの結果が特別結果となる確率状態を通常確率状態と、該通常確率状態よりも高めた高確率状態との何れかに設定する確率設定手段(遊技制御装置100)と、を備え、段階的予告手段(演出制御装置300)は、非報知状態においては、段階的予告演出により確率状態を示唆する確率示唆演出を実行可能であり、選択手段(演出制御装置300)は、確率示唆演出では確率状態に応じて変化態様を選択するようにしていることとなる。
また、確率示唆演出において選択手段(演出制御装置300)により選択される変化態様には、通常確率状態でのみ選択される変化態様と、高確率状態でのみ選択される変化態様があり、何れも初期の所定段階では同じ表示を行うようにしていることとなる。
次に、上述した第2実施形態の遊技機の第1変形例について説明する。なお、基本的には、上述の第2実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、確率示唆演出として転落抽選の先読み結果を演出用キャラクタの変化により予告することが可能となっている。
本変形例の遊技機では、図43に示した予告設定処理における確率状態に基づき確率示唆演出の種類を選択する処理(ステップB112)において、図44に示すステップアップダウン処理を行う。
〔ステップアップダウン処理〕
このステップアップダウン処理では、まず、高確率状態であるか否かを判定し(ステップB120)、高確率状態でない場合(ステップB120;No)は、ステップアップダウン処理を終了する。また、高確率状態である場合(ステップB120;Yes)は、転落抽選の結果に関する先読み情報を取得し(ステップB121)、高確率状態が継続するか否かを判定する(ステップB122)。
そして、高確率状態が継続しない場合(ステップB122;No)は、図柄のステップダウン表示を設定し(ステップB123)、ステップアップダウン処理を終了する。これにより、図40に示したように、識別情報のみの表示から平社員の段階の表示となり、その後、順次契約社員、アルバイトと、段階が低くなるように変化する演出が設定され、通常確率状態となることが予告される。
また、高確率状態が継続する場合(ステップB122;Yes)は、図柄のステップアップ表示を設定し(ステップB124)、ステップアップダウン処理を終了する。これにより、図40に示したように、識別情報のみの表示から平社員の段階の表示となり、その後、順次係長、課長、部長、社長と、段階が高くなるように変化する演出が設定され、高確率状態が継続することが予告される。
なお、予告の実行条件を所定回数(例えば10回)の特図変動表示ゲームを行ったこととしても良い。また、所定の確率で予告を行うようにしても良い。
次に、上述した第2実施形態の遊技機の第2変形例について説明する。なお、基本的には、上述の第2実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、段階的予告演出で変動パターンも予告するようにしている。
例えば、図45に示すように、1段階目の変化で赤ちゃんの画像に変化し、ここで変化が終了した場合は、変化した段階数により特別結果態様となる可能性がそれほど高くないことを予告するとともに、変動パターンの予告としてリーチ状態の演出が赤ちゃんに関連したベイビー系リーチとなることを予告するようになっている。また、2段階目の変化で不良の画像に変化し、ここで変化が終了した場合は、変化した段階数により特別結果態様となる可能性がやや高いことを予告するとともに、変動パターンの予告としてリーチ状態の演出が不良に関連したヤンキー系リーチとなることを予告するようになっている。
このような制御を行うため、図43に示した予告設定処理における停止図柄に基づき段階的予告演出の種類を選択する処理(ステップB114)において、決定された変動パターンを取得し、当該変動パターンに関連する画像を段階的予告演出の最後に表示する画像とするとともに、特図変動表示ゲームの結果に基づき段階的予告演出における変化の段階数を決定する処理を行う。
なお、段階的予告演出での画像の変化の順序と当該画像と関連したリーチの信頼度が高まる順が同じであれば、上述した実施形態のように画像の変化の順序が予め決まっていても、本変形例のように、特別結果態様となる可能性の高さの予告と、リーチ状態の演出の予告を同時に行うことが可能である。また、各画像に関連したリーチの信頼度が全て同じであれば、実行されるリーチの演出に関連した画像が出現する段階を変化させることで、特別結果態様となる可能性の高さの予告と、リーチ状態の演出の予告を同時に行うことが可能である。
すなわち、変動表示ゲームの変動パターンを選択する変動パターン選択手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)を備え、段階的予告手段(演出制御装置300)は、段階的予告における変化の段階数により特別結果となる可能性の高さを予告するとともに、段階的予告で最後に表示する画像を変動パターン選択手段により選択された変動パターンに関連した画像とすることで、変動パターンの予告を行うようにしたこととなる。
次に、上述した第2実施形態の遊技機の第3変形例について説明する。なお、基本的には、上述の第2実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、第1実施形態の遊技機と同様に、遊技者が選択した演出用キャラクタによる演出が可能となっている。
本変形例の遊技機では、図10、図11に示したようなリーチ状態の演出を実行可能である。また、図46に示したようなリーチ状態の演出も実行可能である。図46に示したリーチ状態の演出では、図46(a)に示すように、最後に停止する中央の図柄として、遊技者が選択した演出用キャラクタ41aが対応付けられる特定の識別情報である7が停止することで、一旦はずれの態様で仮停止する。その後、図46(b)に示すように、遊技者が選択した演出用キャラクタ41aが識別情報と分離し、図46(c)に示すように、識別情報が再変動する。このとき、図46(d)に示すように、識別情報と分離した演出用キャラクタ41aによる演出として炎を吐く演出がなされる。
そして、図46(e)に示すように、特定の識別情報である7のみで構成された特別結果態様が導出され、図46(f)(g)に示すように、識別情報から分離した演出用キャラク41aが元に戻り、図46(h)に示すように、遊技者が選択した演出用キャラクタ41aで構成された特別結果態様が表示される。
このような演出を行うことで、遊技者の意思により選択した演出用キャラクタ41aにより助けられて大当りとなった印象を与えることができ、キャラクタに愛着が持て、遊技の興趣を高めることが出来る。なお、選択する演出用キャラクタによって、図46(c)(d)における演出の内容が異なるようにしても良い。
以上のような遊技機10は、所定条件の成立によって表示装置41において複数の識別情報を変動表示した後に停止して結果を表示する変動表示ゲームを実行し、変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合には遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)を備える遊技機であって、遊技者の操作によって操作信号を発生する操作部(操作ボタン25)を備え、制御手段は、操作信号に基づいて、予め定められた複数の演出用キャラクタから一つの演出用キャラクタを選択するキャラクタ選択手段(演出制御装置300)と、キャラクタ選択手段の選択結果に基づき、変動表示ゲームの変動パターンの決定に用いる変動パターン決定用テーブルを選択する変動パターン決定用テーブル選択手段(演出制御装置300)と、所定条件の成立によって、変動パターン決定用テーブルに基づき変動表示ゲームの変動パターンを決定する変動パターン決定手段(演出制御装置300)と、を備えている。
したがって、遊技者の操作によって操作信号を発生する操作部と、操作信号に基づいて、予め定められた複数の演出用キャラクタから一つの演出用キャラクタを選択するキャラクタ選択手段とを備えるので、遊技者の所望のキャラクタを遊技者の意思で選択することができる。また、キャラクタ選択手段の選択結果に基づき、変動表示ゲームの変動パターンの決定に用いる変動パターン決定用テーブルを選択する変動パターン決定用テーブル選択手段を備えるので、遊技者の意思により選択したキャラクタに関連して変動表示ゲームの実行態様を変更することができ、遊技が単調になることを防止でき、遊技を続けても飽きることがないようにすることができる。例えば、キャラクタの性格と、変動表示ゲームにおける予告の頻度、リーチの頻度、予告やリーチの信頼性の高さ等の実行態様とを関連付けることができ、同一の機種でありながら趣の異なる遊技を行うことができる。
また、制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)は、複数の識別情報と複数の演出用キャラクタ41aを一対一で対応付けて表示するキャラクタ設定手段(演出制御装置300)を備え、キャラクタ設定手段は、キャラクタ選択手段(演出制御装置300)により選択された演出用キャラクタ41aを、特定の識別情報に対応付けるようにしている。
したがって、識別情報とキャラクタの関係が遊技者の意思によって変更可能であり、遊技者が選択したキャラクタが特定の識別情報に設定されるので、遊技者は思い入れを持って遊技を行うことができ、遊技の興趣がより一層高まる。
また、制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)は、特別遊技状態の後に特定遊技状態を発生させる場合には、変動表示ゲームの結果を、特定の識別情報のみにより構成される特別結果とするようにしている。
したがって、遊技者が自ら選んだキャラクタが関連付けられた識別情報により特別遊技状態が発生すると更に遊技者に有利な状態が発生するため、キャラクタに愛着が持て、遊技の興趣を高めることが出来る。
また、変動パターン決定手段(演出制御装置300)は、変動パターンとして、キャラクタ選択手段(演出制御装置300)により選択された演出用キャラクタ41aをリーチ状態において表示する変動パターンを選択可能としている。
したがって、制御手段は、変動パターンとして、キャラクタ選択手段により選択された演出用キャラクタをリーチ状態において表示する変動パターンを選択可能であるので、遊技者が選択したキャラクタの登場により、当りとなるような印象を与えることができる。これにより、遊技者の意思により選択したキャラクタにより助けられた感覚を与えることができ、キャラクタに愛着が持て、遊技の興趣を高めることが出来る。
また、特別遊技状態には、第1の特別遊技状態と、該第1の特別遊技状態よりも遊技者が獲得可能な価値が少ない第2の特別遊技状態とがあり、制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)は、第2の特別遊技状態を発生する場合には、変動表示ゲームの結果を、特定の識別情報のリーチ態様と、当該特定の識別情報とは異なる第2の特定の識別情報とから構成される特別結果とするようにしている。
したがって、制御手段は、第2の特別遊技状態を発生する場合には、変動表示ゲームの結果を、特定の識別情報のリーチ態様と、当該特定の識別情報とは異なる第2の特定の識別情報とから構成される特別結果とするので、遊技者が選択したキャラクタの価値が高まり、キャラクタに愛着が持て、遊技の興趣を高めることが出来る。すなわち、遊技者が選択したキャラクタが関連付けられた識別態様でリーチ態様となった場合には、第1の特別遊技状態の他、第2の特別遊技状態が発生する可能性があり、遊技者が選択したキャラクタは他のキャラクタよりも遊技者にとって有利なキャラクタとなり、当該キャラクタに愛着が持て、遊技の興趣を高めることが出来る。
また、制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)は、特別遊技状態の終了後、変動表示ゲームの結果が特別結果となる確率を通常確率状態よりも高めた高確率状態を発生可能な確率設定手段(遊技制御装置100)と、高確率状態である場合に、変動表示ゲーム毎に通常確率状態へ移行させるための転落抽選を行う転落抽選手段(遊技制御装置100)と、を備え、キャラクタ選択手段(演出制御装置300)は、高確率状態から通常確率状態への移行に基づき、演出用キャラクタの選択を行うようにしている。
したがって、キャラクタ選択手段は、高確率状態から通常確率状態への移行に基づき、演出用キャラクタの選択を行うので、遊技者が選択したキャラクタが強制的に変更されることで、高確率状態からの転落が報知されることとなり、容易に認識することができる。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。