JP2012022873A - 透明導電性体およびその製造方法 - Google Patents
透明導電性体およびその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2012022873A JP2012022873A JP2010159474A JP2010159474A JP2012022873A JP 2012022873 A JP2012022873 A JP 2012022873A JP 2010159474 A JP2010159474 A JP 2010159474A JP 2010159474 A JP2010159474 A JP 2010159474A JP 2012022873 A JP2012022873 A JP 2012022873A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- transparent conductive
- carbon nanotube
- transparent
- conductive material
- carbon nanotubes
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Carbon And Carbon Compounds (AREA)
- Non-Insulated Conductors (AREA)
- Manufacturing Of Electric Cables (AREA)
Abstract
【解決手段】少なくとも片面にカーボンナノチューブからなる導電層を有し、導電層の表面粗さRaが5.0nm以下であることを特徴とする透明導電性体。また、透明導電性体を製造する方法であって、カーボンナノチューブ分散液を、分散溶媒の沸点以上に加熱した透明基材上に塗布する透明導電性体の製造方法。
【選択図】図1
Description
表面粗さRaについては、AFM(Shimadzu,SPM9600)によりカーボンナノチューブからなる導電層の表面測定後、付属のソフトウェアにより粗さ解析を行った。
5cm×10cmにサンプリングした透明導電性体のカーボンナノチューブからなる導電層の中央部を4端子法で測定した。用いた測定器はダイアインスツルメンツ(株)製の抵抗率計MCP−T360型、4探針プローブはダイアインスツルメンツ(株)製MCP−TPO3Pを用いた。
JIS−K7361(1997年)に基づき、光線透過率は、サンプル(透明基材、透明導電性体)を分光光度計(日立製作所 U−2100)に装填し、波長550nmでの光線透過率を測定して得た。
以下に、カーボンナノチューブ透明導電性体の作成方法および評価結果を示す。
約24.6gのクエン酸鉄(III)アンモニウム(和光純薬工業社製)をイオン交換水6.2kgに溶解した。この溶液に、酸化マグネシウム(岩谷社製MJ−30)を約1000g加え、撹拌機で60分間激しく撹拌処理した後に、懸濁液を10 Lのオートクレーブ容器中に導入した。この時、洗い込み液としてイオン交換水0.5kgを使用した。密閉した状態で160℃に加熱し6時間保持した。その後オートクレーブ容器を放冷し、容器からスラリー状の白濁物質を取り出し、過剰の水分を吸引濾過により濾別し、濾取物中に少量含まれる水分は120℃の乾燥機中で加熱乾燥した。得られた固形分を固形分/イオン交換水比が1/1となるようにイオン交換水を加え、混練り機で10分混ぜた後、押し出し機にて内径0.8mmの孔から押し出した。押し出し後、乾燥しながら粉砕し、20〜32メッシュ(0.5〜0.85mm)の篩にて整粒した。左記の顆粒状の触媒体を電気炉中に導入し、大気下600℃で3時間加熱した。また、濾液をエネルギー分散型X線分析装置(EDX)により分析したところ鉄は検出されなかった。このことから、添加したクエン酸鉄(III)アンモニウムは全量酸化マグネシウムに担持されたことが確認できた。さらに触媒体のEDX分析結果から、触媒体に含まれる鉄含有量は0.38wt%であった。
クエン酸鉄(III)アンモニウム(和光純薬工業社製)2.46gをメタノール(関東化学社製)500mLに溶解した。この溶液に、酸化マグネシウム(岩谷化学工業社製 MJ−30)を100.0g加え、撹拌機で60分間激しく撹拌処理し、懸濁液を減圧下、40℃で濃縮堅固した。得られた粉末を120℃で加熱乾燥してメタノールを除去し、酸化マグネシウム粉末に金属塩が担持された触媒体を得た。得られた固形分は篩い上で、乳鉢で細粒化しながら、32メッシュ(0.5mm)以下の粒径になるまで乳鉢で細粒化した。得られた細粒は、60メッシュ(0.25mm)パスの細粒が30wt%程度含まれるものであった。得られた触媒体に含まれる鉄含有量は0.37wt%であった。前記の操作を繰り返し、以下の実験に供した。
触媒調整例1で調製した固体触媒体132gをとり、鉛直方向に設置した反応器の中央部の石英焼結板上に導入した。反応管内温度が約860℃になるまで、触媒体層を加熱しながら、反応器底部から反応器上部方向へ向けてマスフローコントローラーを用いて窒素ガスを16.5L/minで供給し、触媒体層を通過するように流通させた。その後、窒素ガスを供給しながら、さらにマスフローコントローラーを用いてメタンガスを0.78L/minで60分間導入して触媒体層を通過するように通気し、反応させた。この際の固体触媒体の重量をメタンの流量で割った接触時間(W/F)は、169min・g/L、メタンを含むガスの線速が6.55cm/secであった。メタンガスの導入を止め、窒素ガスを16.5L/min通気させながら、石英反応管を室温まで冷却した。
カーボンナノチューブ含有組成物製造:工程1で得られた触媒体とカーボンナノチューブとを含有するカーボンナノチューブ含有組成物を、4.8Nの塩酸水溶液中で1時間撹拌することで触媒金属である鉄とその担体である酸化マグネシウムとを溶解した。得られた黒色懸濁液は濾過した後、濾取物は再度4.8Nの塩酸水溶液に投入、脱酸化マグネシウム処理をし、濾取した。この操作を3回繰り返した。その後、イオン交換水で濾取物の懸濁液が中性となるまで水洗後、水を含んだウェット状態のままカーボンナノチューブ含有組成物を保存した。
20mLの容器にカーボンナノチューブ含有組成物製造:工程2で得られた含水ウェット状態のカーボンナノチューブ組成物を乾燥時換算で15mg、1wt%カルボキシメチルセルロースナトリウム(シグマ社製90kDa,50〜200cps)水溶液4.5gを量りとり、イオン交換水を加え10gにした。硝酸を用いてpHを4.0に合わせ超音波ホモジナイザー出力20W、7.5分間で氷冷下分散処理しカーボンナノチューブ液を調製した。分散中液温が10℃以下となるようにした。得られた液を高速遠心分離機にて10000G、15分遠心し、上清9mLを得た。この上清液にイオン交換水とエタノールを添加し、カーボンナノチューブが0.08wt%、エタノールが4wt%となるように濃度を調整した。
透明基材としてコロナ処理済みPETフィルム(東レ(株)製 ルミラー U46)を用い、上述のようにして得たカーボンナノチューブ分散液を、ホットプレート上で120℃、60秒加熱したコロナ処理済みPETフィルム(東レ(株)製 ルミラー U46)上に、No.3,5,8のワイヤーバーを用いて塗布して、ホットプレート上にて120℃、10秒間乾燥させカーボンナノチューブからなる導電層を固定化した。
透明導電性体作成後、AFM(Shimadzu,SPM9600)により表面を観察した。(図2)
ホットプレート上で150℃、60秒加熱したコロナ処理済みPETフィルム上に、No.3のワイヤーバーを用いて塗布し、ホットプレート上にて150℃、1秒間乾燥させカーボンナノチューブからなる導電層を固定化した以外は、実施例1と同じ材料、方法により透明導電性体を製造し、同様に測定を実施した。表面粗さは、Ra=3.85nm、表面抵抗は、179.3Ω/□、透過率は、85.5%であった。
上記実施例1で用いたものと同じカーボンナノチューブ分散液をコロナ処理済みPETフィルム(東レ(株)製ルミラーU46)上にNo.3,5,8のワイヤーバーを用いて、25℃で塗布した後、125℃の乾燥機内で1分間乾燥させカーボンナノチューブからなる導電層を固定化した。
2 分散液
3 加熱手段
4 ワイヤーバー
Claims (3)
- 少なくとも片面にカーボンナノチューブからなる導電層を有し、導電層の表面粗さRaが5.0nm以下であることを特徴とする透明導電性体。
- 請求項1の透明導電性体を製造する方法であって、カーボンナノチューブ分散液を、分散溶媒の沸点以上に加熱した透明基材上に塗布して乾燥せしめることを特徴とする透明導電性体の製造方法。
- 分散溶媒が水であり、塗布時の透明基材の温度が100℃〜150℃であり、塗布後の乾燥時間が1秒〜60秒である、請求項2に記載の透明導電性体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010159474A JP5508971B2 (ja) | 2010-07-14 | 2010-07-14 | 透明導電性体およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010159474A JP5508971B2 (ja) | 2010-07-14 | 2010-07-14 | 透明導電性体およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012022873A true JP2012022873A (ja) | 2012-02-02 |
JP5508971B2 JP5508971B2 (ja) | 2014-06-04 |
Family
ID=45776988
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010159474A Expired - Fee Related JP5508971B2 (ja) | 2010-07-14 | 2010-07-14 | 透明導電性体およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5508971B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015005270A1 (ja) * | 2013-07-08 | 2015-01-15 | 信越ポリマー株式会社 | 静電容量センサーシートの製造方法 |
JP2018534122A (ja) * | 2015-08-27 | 2018-11-22 | サレイ ナノシステムズ リミテッド | 低反射率コーティングならびに基板に塗布するための方法およびシステム |
JP7509155B2 (ja) | 2019-05-16 | 2024-07-02 | 日本ゼオン株式会社 | 表面粗度およびラフト化の程度が制御されたナノチューブファブリック用のナノチューブ配合物を特性評価するための方法 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009252493A (ja) * | 2008-04-04 | 2009-10-29 | Konica Minolta Holdings Inc | 透明導電性フィルムその製造方法及び有機エレクトロルミネッセンス素子 |
-
2010
- 2010-07-14 JP JP2010159474A patent/JP5508971B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009252493A (ja) * | 2008-04-04 | 2009-10-29 | Konica Minolta Holdings Inc | 透明導電性フィルムその製造方法及び有機エレクトロルミネッセンス素子 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015005270A1 (ja) * | 2013-07-08 | 2015-01-15 | 信越ポリマー株式会社 | 静電容量センサーシートの製造方法 |
JP2018534122A (ja) * | 2015-08-27 | 2018-11-22 | サレイ ナノシステムズ リミテッド | 低反射率コーティングならびに基板に塗布するための方法およびシステム |
JP7509155B2 (ja) | 2019-05-16 | 2024-07-02 | 日本ゼオン株式会社 | 表面粗度およびラフト化の程度が制御されたナノチューブファブリック用のナノチューブ配合物を特性評価するための方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5508971B2 (ja) | 2014-06-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5194480B2 (ja) | カーボンナノチューブコーティング膜およびその製造方法 | |
JP6217395B2 (ja) | カーボンナノチューブ含有組成物の分散液および導電性成形体 | |
JP5034544B2 (ja) | カーボンナノチューブ集合体、その製造方法 | |
KR101413366B1 (ko) | 카본 나노튜브 집합체 및 도전성 필름 | |
TWI515165B (zh) | 碳奈米管集合體分散液之製造方法 | |
KR20170122201A (ko) | 카본 나노튜브 분산액 및 도전성 필름의 제조 방법 | |
WO2009157529A1 (ja) | カーボンナノチューブ集合体およびその製造方法 | |
JP6108658B2 (ja) | 透明導電複合材の製造方法および透明導電複合材 | |
JP6354583B2 (ja) | カーボンナノチューブ集合体の製造方法 | |
JP2014060158A (ja) | 透明導電積層体、その製造方法、それを用いた電子ペーパーおよびそれを用いたタッチパネル | |
JP5585325B2 (ja) | カーボンナノチューブ水分散液 | |
JP2013230951A (ja) | カーボンナノチューブ分散液の製造方法 | |
EP2738776A1 (en) | Transparent conductor and method for producing same | |
JP2012056789A (ja) | 2層カーボンナノチューブ分散液 | |
JP5508971B2 (ja) | 透明導電性体およびその製造方法 | |
JP2016204203A (ja) | カーボンナノチューブ含有組成物の分散液および導電性成形体 | |
JP6553438B2 (ja) | カーボンナノファイバー分散液およびそれを用いた透明導電膜、透明導電フィルム。 | |
JP6592766B2 (ja) | グラフェン被覆窒化アルミニウムフィラー、その製造方法、電子材料、樹脂複合体、及び疎水化処理方法 | |
JP2015017029A (ja) | カーボンナノチューブ集合体およびその製造方法 | |
JP2012240889A (ja) | カーボンナノチューブ膜およびカーボンナノチューブ膜の製造方法 | |
WO2015030115A1 (ja) | パターン化された導電積層体およびその製造方法 | |
JP2015189607A (ja) | カーボンナノチューブ分散液、及び導電性フィルム | |
JP5570446B2 (ja) | 導電体およびその製造方法 | |
JP2013045695A (ja) | 導電体およびその製造方法 | |
JP2016012159A (ja) | 導電性積層体の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130527 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130527 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130710 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130705 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130807 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130813 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20140127 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140131 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140224 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140311 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140324 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5508971 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |