JP2012018887A - 車両用灯具 - Google Patents

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Abstract

【課題】灯室を構成するレンズとハウジングの一体化構造において、レンズとハウジングの接合部を、見栄えを損なうことなく機械的強度が良好で信頼性の高いものとすると共にこれを廉価な製造コストで実現し、それによって灯具の小型化及び軽量化を可能にする。
【解決手段】レンズとハウジングとの環状接合部を、ハウジングの開口縁部とレンズの周縁部を紫外線硬化と湿気硬化を兼ね備えた接着剤で接着固定した3層構造とすると共に周方向に連設された互いに異なる接合構造を有する複数種の接合部で構成し、少なくとも1種の接合部に前記開口縁部と前記周縁部との間隙の設定手段を設け且つ少なくとも1種の接合部に前記開口縁部と前記周縁部との間隙の保持手段を設けるか、或いは、少なくとも1種の接合部に前記開口縁部と前記周縁部との間隙の設定及び保持手段を設けた。
【選択図】図10

Description

本発明は、車両用灯具に関するものであり、詳しくは、灯室を構成するレンズとハウジングの一体化構造を有する車両用灯具に関する。
レンズとハウジングを一体化することにより形成された灯室内に少なくとも1つの光源ユニットを収納してなる車両用灯具において、レンズとハウジングの一体化に係わる構造を有する従来例としては、図16及び図17に示す車両用灯具に具体的に提示されている。
それは、ハウジング(ランプボディ)80とレンズ(前面レンズ)81によって灯室82が形成され、ハウジング80の背面壁に設けられたバルブ挿着孔に挿着されたバルブ83が灯室82内に収容されている(図13参照)。
レンズ(前面レンズ)81には、レンズ面に略直交し且つバルブの軸Lと平行な方向に立壁状にシール脚84が延出し、シール脚84の先端部の外側には上下2箇所ずつ合計4箇所に凸状の突起85が設けられている。また、ハウジング(ランプボディ)80には、前面開口部周縁に横断面コ字型のシール溝86が周設され、シール溝86を構成する外壁87にはシール脚84の突起85が係合できる凹状の係合孔88が設けられている。
そして、ハウジング80のシール溝86にレンズ81のシール脚84を挿入することにより、シール溝86を構成する外壁87の係合孔88にレンズ81のシール脚84の突起85が係合されると共に、シール溝86内に充填されたホットメルトからなる接着剤89によりシール溝86を構成する内壁90及び外壁87とシール脚84が接着されて接合され、これによりレンズ81とハウジング80が一体化されるものである(図17参照)(例えば、特許文献1参照。)。
特開2004−71333号公報
ところで、上記一体化構造は、その接合部91が、ハウジング80のシール溝86を構成する内壁90と外壁87、レンズ81のシール脚84、内壁90とシール脚84との隙間に充填されたホットメルトからなる内側接着層89a、外壁87とシール脚84との隙間に充填されたホットメルトからなる外側接着層89bの5層構造からなる。そのため、接合部91の厚みが厚くなり、レンズ81の有効光出射面の面積に対して灯具全体の大きさが大きくなると共に重量が重くなり、灯具の小型化及び軽量化の実現を阻害する要因ともなる。
また、灯具を外部から観視した場合、ハウジング80のシール溝86を構成する外壁87に設けられた係合孔88から該係合孔88に係合された、レンズ81のシール脚84に設けられた突起85が見え、灯具としての見栄えを損なうものとなる。
そこで、灯具の薄型化及び良好な見栄えを確保するために、接合部をレンズとハウジングと接着層の3層構造とすることが考えられる。
その場合、3層構造による接合部を、機械的強度が良好で信頼性の高いものとするためには、レンズとハウジングのそれぞれに対して接着力の高い接着剤を用いることが必要である。
従来、車両用灯具に採用されている接着剤は、常温硬化型、加熱硬化型、湿気硬化型などの硬化方法のものが使用されているが、いずれも速硬化性がなく、後工程のリークテストに耐えると共に、組付け工程における応力の影響を受けることのない状態まで硬化するには時間がかかり、生産効率の低下を招くものとなる。
また、接着剤が硬化するまでは、治具によってレンズとハウジングを固定した状態を保持する必要があり、その固定治具は灯具の種類に応じて個別に製作する必要がある。そのため、固定治具の設計、製作に係わる経費が生じ、灯具の製造コストを上昇させることになる。
特に、比較的硬化時間の短い2液性接着剤を使用する場合は構造が複雑で高価な2液混合吐出機が必要となり、加熱硬化型の接着剤を使用する場合は高価な加熱硬化炉が必要となる。いずれの場合も、製造設備に係わる費用(設備投資)が発生し、結果的に灯具の製造コストを上昇させることになる。
また、湿気硬化型のホットメルトを使用する場合は、硬化後に実用強度が確保された状態においては、リークテストや組付け工程に対する対応は問題ないが、そこまでに至る硬化時間に数日間を要するため、その間のレンズとハウジングの位置固定のために係合部を設ける必要があり、灯具としての見栄えを損なうものとなる。
そこで、本発明は上記問題に鑑みて創案なされたもので、その目的とするところは、灯室を構成するレンズとハウジングの一体化構造において、レンズとハウジングの接合部を、見栄えを損なうことなく機械的強度が良好で信頼性の高いものとすると共にこれを廉価な製造コストで実現し、それによって灯具の小型化及び軽量化を可能にすることにある。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載された発明は、前端開口を有するハウジングと該ハウジングの前端開口に取り付けられたレンズにより形成された閉空間からなる灯室内に光源ユニットが収容されてなる車両用灯具であって、前記ハウジングと前記レンズの環状接合部は、前記ハウジングの開口縁部と前記レンズの周縁部が、紫外線硬化と湿気硬化を兼ね備えた接着剤で接着固定された3層構造を有していることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項2に記載された発明は、請求項1において、前記環状接合部は、周方向に連設された互いに異なる接合構造を有する複数種の接合部で構成され、少なくとも1種の接合部に前記ハウジングの開口縁部と前記レンズの周縁部との間隙の設定手段が設けられ且つ少なくとも他の1種の接合部に前記ハウジングの開口縁部と前記レンズの周縁部との間隙の保持手段が設けられているか、或いは、少なくとも1種の接合部に前記ハウジングの開口縁部と前記レンズの周縁部との間隙の設定手段及び保持手段が設けられていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項3に記載された発明は、請求項1又は請求項2において、前記接着剤は、シリコーン系の接着剤であることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項4に記載された発明は、請求項1〜請求項3において、前記レンズの周縁部は櫛歯状に形成されていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項5に記載された発明は、請求項4において、前記櫛歯状周縁部の櫛歯は、該櫛歯の長手方向と垂直な断面が、前記ハウジングの開口縁部と反対方向に台形状をなしていることを特徴とするものである。
本発明の車両用灯具は、灯室を形成するレンズとハウジングとの環状接合部を、ハウジングの開口縁部とレンズの周縁部を紫外線硬化と湿気硬化を兼ね備えた接着剤で接着固定した3層構造とした。
その結果、接合部の厚みを薄くすることができ、レンズの有効光出射面の面積に対して灯具全体の大きさを小さくすることができると共に重量が軽くなり、灯具の小型化及び軽量化を実現することが可能となった。また、接合部において、係止孔や突起などの見栄えを損なうようなものなく、外観上商品性・デザイン性の高い車両用灯具が実現できた。
また、環状接合部を、周方向に連設された互いに異なる接合構造を有する複数種の接合部で構成し、少なくとも1種の接合部に前記開口縁部と前記周縁部との間隙の設定手段を設け且つ少なくとも1種の接合部に前記開口縁部と前記周縁部との間隙の保持手段を設けるか、或いは、少なくとも1種の接合部に前記開口縁部と前記周縁部との間隙の設定及び保持手段を設けた。
その結果、レンズの周縁部とハウジングの開口縁部との間隙に満たされた接着剤の硬化時に、レンズとハウジングを固定する特別の固定治具を用いる必要がなく、固定治具の設計、製作に係わる経費が不要になるために製造コストの上昇を招くことがない。それと同時に、接着剤に、紫外線硬化と湿気硬化を兼ね備えたシリコーン系接着剤を用いるため、固定治具を用いることなく紫外線照射による接着剤の速硬化を行うことができる。そのため、後工程の取りかかるまでの時間が短縮されて生産効率の向上を図ることができる。また、全ての後工程が終了した後に湿気硬化による硬化が行われるため、最終的に、レンズとハウジングとの強固な接合構造が実現し、信頼性の高い車両用灯具の実現が可能となった。
実施形態の概略説明図である。 図1のA−A部分断面図である。 図1のB−B部分断面図である。 図1のC−C部分断面図である。 図1のD−D部分断面図である。 図2の構成説明図である。 図3の構成説明図である。 図4の構成説明図である。 図5の構成説明図である。 製造方法の説明図である。 実施形態に係わる他の構成説明図である。 同じく、実施形態に係わる他の構成説明図である。 同じく、実施形態に係わる他の構成説明図である。 製造方法の説明図である。 製造方法の説明図である。 従来例の説明図である。 同じく、従来例の説明図である。
以下、この発明の好適な実施形態を図1〜図15を参照しながら、詳細に説明する(同一部分については同じ符号を付す)。尚、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの実施形態に限られるものではない。
図1は本実施形態の車両用灯具(以下、灯具と略称する)の概略説明図であり、説明のためにレンズの一部をくり抜いて内部構造が見えるようにしたものである。図2は図1のA−A部分断面図、図3は図1のB−B部分断面図、図4は図1のC−C部分断面図、図5は図1のD−D部分断面図である。
図1より、灯具1は、前端開口を有するハウジング10と該ハウジング10の前端開口に取り付けられたレンズ20により閉空間からなる灯室30が形成され、灯室30内に、光学系として光源40と該光源40を囲むように配設されたリフレクタ50が収容されている。このような構造は、灯具の一般的な構造である。
なお、灯室内に収容される光学係は、上記光源とリフレクタによる構成に限られるものではなく、ハウジングがリフレクタを兼ねる場合、或いは所謂プロジェクタ型と呼ばれる光源ユニット等、種々の構成からなる光源ユニットを用いることが可能である。いずれにしても、光源ユニットの構成の設計・選択は、灯具に求められる光学特性、デザイン、コスト等の要件を考慮して決定される。
レンズ20は、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリアリレート樹脂、ガラスのいずれかによる透明材料からなっている。ハウジング10及びリフレクタ50は、ポリプロピレン樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂及びそのアロイ樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・アクリルゴム樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂のいずれかからなっている。但し、ポリプロピレン樹脂の場合は、後述する接着面にプラズマ処理、プライマー処理などの表面処理を施すことにより所定の接着強度が確保される。
そして、灯室30を形成するハウジング10とレンズ20は、該ハウジング10の開口縁部と該レンズ20の周縁部と接着剤とで形成される3層構造の環状の接合部60により一体化されている。但し、環状接合部60は、その構造が環状の全周に亘って同一であるわけではなく、周方向に連設された互いに異なる接合構造を有する複数種の接合部で構成されている。
本実施形態においては、環状接合部を4種の接合構造の組み合わせにより形成しており、図2で示す構造の第1の接合部61、図3で示す構造の第2の接合部62、図4で示す構造の第3の接合部63及び図5で示す構造の第4の接合部64からなっている。
以下、第1の接合部61〜第4の接合部64の夫々について詳細に説明する。
第1の接合部61は、ハウジング10の開口縁部11とレンズ20の周縁部21の夫々を図6のような形状に形成するものである。
具体的には、レンズ20の周縁部21は先端部22、中間部23及び延長部24からなるクランク状を呈し、ハウジング10の開口縁部11は先端部12及び折曲部13からなるLアングル状を呈すると共に、先端部12から延びる延長部14を有している。
また、レンズ20の延長部24の内面(ハウジング10とで接合部を形成したときに該ハウジング10と対向する側の面)24aには、内側に突出する三角柱状の間隙保持部(ハウジング10とで接合部を形成したときに該ハウジング10との間隙を一定に保つための部分)24bが形成されている。また、ハウジング10の折曲部13は、外側(レンズ20とで接合部を形成したときに該レンズ20と対向する側)に突出するブロック状の突出部として形成され、その頂部13aは平坦面をなしている。
そして、レンズ20をハウジング10の方向に移動すると、図2のように、該レンズ20の周縁部21の間隔保持部24bの頂点24eがハウジング10の開口縁部11の先端部12の外面12aに当接したところで移動が停止される。このとき、レンズ20の周縁部21の先端部22の内面22aとハウジング10の開口縁部11の折曲部13の頂部13aとの間隙65、レンズ20の周縁部21の中間部23の内面23aとハウジング10の開口縁部11の折曲部13の外側面13bとの間隙66、及び、レンズ20の周縁部21の延長部24の内面24aとハウジング10の開口縁部11の先端部12の外面12aとの間隙67は、それぞれ所定の距離に設定されている。
そして、各間隙65〜67に接着剤70が満たされて、レンズ20の周縁部21とハウジング10の開口縁部11の互いに対向する面が接着面となって第1の接合部61が形成される。
また、第2の接合部62は、ハウジング10の開口縁部11とレンズ20の周縁部21の夫々を図7のような形状に形成するものである。
具体的には、レンズ20の周縁部21は先端部22、中間部23及び延長部24からなるクランク状を呈し、ハウジング10の開口縁部11は先端部12及び折曲部13からなるLアングル状を呈すると共に、先端部12から延びる延長部14を有している。
また、レンズ20の周縁部21の延長部24の内面24a側には、楔柱状の切込部24fが形成されている。また、ハウジング10の折曲部13は、外側に突出するブロック状の突出部として形成され、その頂部13aは平坦面をなしている。更に、先端部12は楔柱状に形成される。
そして、レンズ20をハウジング10の方向に移動すると、図3のように、該レンズ20の周縁部21の切込部24fにハウジング10の開口縁部11の楔柱状の先端部12が挿入され、レンズ20の切込部24fの前面24gがハウジング10の開口縁部11の先端部12の側面12bに当接したところで移動が停止される。このとき、レンズ20の周縁部21の先端部22の内面22aとハウジング10の開口縁部11の折曲部13の頂部13aとの間隙65、レンズ20の周縁部21の中間部23の内面23aとハウジング10の開口縁部11の折曲部13の外側面13bとの間隙66、及び、レンズ20の周縁部21の延長部24の内面24aとハウジング10の開口縁部11の先端部12の側面12cとの間隙67は、それぞれ所定の距離に設定される。
そして、各間隙65〜67に接着剤70が満たされて、レンズ20の周縁部21とハウジング10の開口縁部11の互いに対向する面が接着面となって第2の接合部62が形成される。
また、第3の接合部63は、ハウジング10の開口縁部11とレンズ20の周縁部21の夫々を図8のような形状に形成するものである。
具体的には、レンズ20の周縁部21は先端部22、中間部23及び延長部24からなるクランク状を呈すると共に、先端から内側に向って延びる係止片25が形成されている。ハウジング10の開口縁部11は先端部12及び折曲部13からなるLアングル状を呈すると共に、先端部12から延びる延長部14を有している。
また、ハウジング10の折曲部13は、外側に突出するブロック状の突出部として形成され、その頂部13aは平坦面をなしている。
そして、レンズ20をハウジング10の方向に移動すると、図4のように、該レンズ20の周縁部21の係止片25の係止面25aがハウジング10の開口縁部11の折曲部13の内側面13cに当接すると、レンズ20の周縁部21の先端部22の内面22aとハウジング10の開口縁部11の折曲部13の頂部13aとの間隙65、レンズ20の周縁部21の中間部23の内面23aとハウジング10の開口縁部11の折曲部13の外側面13bとの間隙66、及び、レンズ20の周縁部21の延長部24の内面24aとハウジング10の開口縁部11の先端部12の外面12aとの間隙67は、それぞれ所定の距離に設定される。
そして、各間隙65〜67に接着剤70が満たされて、レンズ20の周縁部21とハウジング10の開口縁部11の互いに対向する面が接着面となって第3の接合部63が形成される。
ところで、レンズ20とハウジング10との環状接合部60は、上記第1の接合部61、第2の接合部62及び第3の接合部64のそれぞれが1箇所から数箇所設けられると共に、それ以外の部分は、ハウジング10の開口縁部11とレンズ20の周縁部21が図9のような形状に形成された第4の接合部64からなっている。
それは、レンズ20の周縁部21は先端部22、中間部23及び延長部24からなるクランク状を呈し、ハウジング10の開口縁部11は先端部12及び折曲部13からなるLアングル状を呈すると共に、先端部12から延びる延長部14を有している。また、ハウジング10の折曲部13は、外側に突出するブロック状の突出部として形成され、その頂部13aは平坦面をなしている。
そして、レンズ20をハウジング10の方向に移動すると、図5のように、レンズ20の周縁部21の先端部22の内面22aとハウジング10の開口縁部11の折曲部13の頂部13aとの間隙65、レンズ20の周縁部21の中間部23の内面23aとハウジング10の開口縁部11の折曲部13の外側面13bとの間隙66、及び、レンズ20の周縁部21の延長部24の内面24aとハウジング10の開口縁部11の先端部12の外
面12aとの間隙67がそれぞれ設定された所定の距離に保持される。
そして、各間隙65〜67に接着剤70が満たされて、レンズ20の周縁部21とハウジング10の開口縁部11の互いに対向する面が接着面となって第4の接合部64が形成される。
以上のように、レンズ20をハウジング10の方向に移動すると共に、レンズ20の周縁部21とハウジング10の開口縁部11との間隙65〜67に接着剤を充填・硬化することにより、上記第1の接合部61、第2の接合部62、第3の接合部63及び第4の接合部64からなる環状接合部60が形成される。
次に、接着剤70による、レンズ20の周縁部21とハウジング10の開口縁部11との接着方法について説明する、
接着剤は、紫外線硬化と湿気硬化を兼ね備えたシリコーン系接着剤で、流動性の低いものが用いられ、図6〜図9には図示していないが、予め、ハウジング10の開口縁部11の折曲部13の頂部13a及び外側面13b、開口縁部11の先端部12の外面12a(図7においては側面12c)に塗布されており、レンズ20をハウジング10の方向に移動して、レンズ20の周縁部21とハウジング10の開口縁部11との間隙が所定の距離となると、接着剤が間隙内に広がって満たされた状態となる。
但し、この時点では、接着剤は硬化前の液状を呈しているため、硬化工程が終了するまではレンズ20の周縁部21とハウジング10の開口縁部11との間隙を保持する必要があるが、本発明においては、レンズ20の周縁部21とハウジング10の開口縁部11との間隙65〜67の設定が、第1の接合部61においてレンズ20の周縁部21に形成された間隙保持部24b、及び第2の接合部62においてレンズ20の周縁部21に形成された切込部24fにより行われ、間隙の保持が、第3の接合部63においてレンズ20の周縁部21に形成された係止片25により行われる。
そのため、接着剤の硬化時に、レンズとハウジングを固定する特別の固定治具を用いる必要がなく、固定治具の設計、製作に係わる経費が不要になるために製造コストの上昇を招くことがない。
図10は、接着剤の硬化方法について、第1の接合部61を例に示したものである。上述したように、接着剤70は紫外線硬化と湿気硬化を兼ね備えたシリコーン系接着剤が用いられる。そして、灯具の外側から透明のレンズ20の周縁部21を通して、該レンズ20の周縁部21とハウジング10の開口縁部11の間隙65〜67に満たされた接着剤70に紫外線を照射して速硬化による仮硬化が行われる。
但し、仮硬化であっても、後工程のリークテストに十分耐えることができると共に、組付け工程における応力の影響を受けることがなく、良好な生産効率を確保することができる。そして、接着剤の仮硬化状態で全ての組付け工程が終了した後に、湿気硬化による本硬化が行われて、最終的に、レンズとハウジングとの強固な接合構造が実現する。
以上説明したように、本発明の車両用灯具は、灯室を構成するレンズとハウジングの一体化構造において、レンズとハウジングの接合部を、レンズの周縁部と、ハウジングの開口縁部と、該周縁部と該開口縁部とを接着する接着剤(接着層)との3層構造とした。その結果、接合部の厚みを薄くすることができ、レンズの有効光出射面の面積に対して灯具全体の大きさを小さくすることができると共に重量が軽くなり、灯具の小型化及び軽量化を実現することが可能となった。
また、接合部において、係止孔や突起などの見栄えを損なうようなものなく、外観上商品性・デザイン性の高い車両用灯具が実現できる。
また、レンズの周縁部とハウジングの開口縁部とによる環状接合部を、レンズの周縁部とハウジングの開口縁部との間隙を設定する接合部、及び間隙を保持する接合部を含む複数種の接合部で構成した。そのため、レンズの周縁部とハウジングの開口縁部との間隙に満たされた接着剤の硬化時に、レンズとハウジングを固定する特別の固定治具を用いる必要がなく、固定治具の設計、製作に係わる経費が不要になるために製造コストの上昇を招くことがない。
それと同時に、接着剤に、紫外線硬化と湿気硬化を兼ね備えたシリコーン系接着剤を用いるため、上記のように固定治具を用いることなく紫外線照射による接着剤の速硬化を行うことができる。その結果、後工程の取りかかるまでの時間が短縮されて生産効率の向上を図ることができる。
また、全ての後工程が終了した後には、湿気硬化による硬化が行われるため、最終的に、レンズとハウジングとの強固な接合構造が実現し、信頼性の高い車両用灯具の実現が可能となる。
更に、2液性接着剤を使用する場合に用いられる複雑で高価な2液混合吐出機や、加熱硬化型の接着剤を使用する場合に用いられる高価な加熱硬化炉などの設備を必要としない。その結果、製造設備に係わる費用(設備投資)の発生が少なく、結果的に、灯具の製造コストの上昇を抑制することができる。
なお、本実施形態においては、レンズの周縁部とハウジングの開口縁部との間隙を設定する接合部を2種(図2及び図3参照)設け、間隙を保持する接合部を1種(図4参照)設けたが、必ずしもこの組み合わせに限られるものではなく、少なくとも、間隙を設定する接合部及び間隙を保持する接合部をそれぞれ1種以上設ければよい。
また、図11或いは図12のような、レンズ20の周縁部21とハウジング10の開口縁部11との間隙を設定する構造(図11においてはレンズ20に間隔保持部24bを設け、図12においてはレンズ20に切込部24fを設けた構造)と間隙を保持する構造(図11及び図12において係止片を設けた構造)とを兼ね備えた接合部を設けても良い。
これにより、間隙を設定する接合部と間隙を保持する接合部を別個に設ける必要がなくなる。
ところで、上記説明は、レンズ20が透明材料からなる場合についての説明であるが、レンズ20がポリカーボネート樹脂等の紫外線を透過しにくい材料からなる場合は、紫外線を照射しても接着剤が硬化しにくい。
その場合は、図13のように、ハウジング10の開口縁部11と所定の間隙を設けて接合されるレンズ20の周縁部21を櫛歯状に形成することが考えられる。そして、図14のように、レンズ20をハウジング10の方向に移動して、レンズ20の周縁部21とハウジング10の開口縁部11との間隙が所定の距離となると、予め、ハウジング10の開口縁部11に塗布された接着剤70がレンズ20の櫛歯状の周縁部21のスリット部21aに回り込む。
そこで、灯具の外側からレンズ20の周縁部21に向って紫外線を数秒〜数十秒照射すると、レンズ20の櫛歯状の周縁部21のスリット部21aに露出した部分の接着剤70aが速硬化し、レンズ20とハウジング10を速接着することができる。
これにより、レンズ20を、例えばポリカーボネート樹脂等の紫外線を透過しにくい材料で形成した場合においても、効率良く仮硬化することができ、スムースに組立工程が完了する。なお、図15のように、レンズ20の櫛歯状の周縁部21の櫛歯部21bに遮光されている部分の接着剤70bは湿気により本硬化が行われる。
また、レンズ20の櫛歯状の周縁部21の櫛歯部21bを、該櫛歯の長手方向と垂直な断面が、ハウジング10の開口縁部11と反対方向に台形状をなすように形成することも可能である。これにより、レンズ20の櫛歯状の周縁部21のスリット部21aが、ハウジング10の開口縁部11方向に台形状をなすように形成され、硬化後にスリット部21aに位置する接着剤70aが、レンズ20の周縁部21がハウジング10の開口縁部11から離れる方向に向かう力を抑えて、レンズ20とハウジング10の機械的な締結を確実なものにすることができる。
1… 車両用灯具
10… ハウジング
11… 開口縁部
12… 先端部
12a… 外面
12b… 内面
12c… 側面
13… 折曲部
13a・・・ 頂部
13b… 外側面
13c… 内側面
14… 延長部
20… レンズ
21… 周縁部
21a… スリット部
21b… 櫛歯部
22… 先端部
22a… 内面
23… 中間部
23a… 内面
24… 延長部
24a… 内面
24b… 間隙保持部
24e… 頂点
24f… 切込部
24g… 前面
25… 係止片
25a… 係止面
30… 灯室
40… 光源
50… リフレクタ
60… 環状接合部
61… 第1の接合部
62… 第2の接合部
63… 第3の接合部
64… 第4の接合部
65… 間隙
66… 間隙
67… 間隙
70… 接着剤
70a… 接着剤
70b… 接着剤

Claims (5)

  1. 前端開口を有するハウジングと該ハウジングの前端開口に取り付けられたレンズにより形成された閉空間からなる灯室内に光源ユニットが収容されてなる車両用灯具であって、
    前記ハウジングと前記レンズの環状接合部は、前記ハウジングの開口縁部と前記レンズの周縁部が、紫外線硬化と湿気硬化を兼ね備えた接着剤で接着固定された3層構造を有していることを特徴とする車両用灯具。
  2. 前記環状接合部は、周方向に連設された互いに異なる接合構造を有する複数種の接合部で構成され、少なくとも1種の接合部に前記ハウジングの開口縁部と前記レンズの周縁部との間隙の設定手段が設けられ且つ少なくとも他の1種の接合部に前記ハウジングの開口縁部と前記レンズの周縁部との間隙の保持手段が設けられているか、或いは、少なくとも1種の接合部に前記ハウジングの開口縁部と前記レンズの周縁部との間隙の設定手段及び保持手段が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。
  3. 前記接着剤は、シリコーン系の接着剤であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用灯具。
  4. 前記レンズの周縁部は櫛歯状に形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項3に記載の車両用灯具。
  5. 前記櫛歯状周縁部の櫛歯は、該櫛歯の長手方向と垂直な断面が、前記ハウジングの開口縁部と反対方向に台形状をなしていることを特徴とする請求項4に記載の車両用灯具。
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