JP2019072906A - 樹脂部材の接合方法および接合構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】樹脂部材同士を接着剤により接合するにあたり、接着剤の養生の間、押圧保持用の治具を要しない樹脂部材の接合方法および接合構造を提供する。【解決手段】車両のバックドアを構成するインナパネル2とアウタパネル3との接合構造であって、インナパネル2とアウタパネル3とを接合する接着剤層4と、レーザ光11の照射により溶着された溶着部5と、を備える。インナパネル2には、接着剤層4の厚み寸法W1と同じ高さ寸法を有して、突端が溶着部5を構成する突起部6が形成されている。【選択図】図2
Description
本発明は、樹脂部材の接合方法および接合構造に関する。
樹脂部材同士の接合方法としては接着剤を用いる方法が一般的であるが、接着剤を用いない方法として、樹脂部材の重ね合わせ部にレーザ光を照射し溶着により接合するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、レーザ光の照射による接合方法では、その照射範囲は狭いことから、大型の樹脂部材同士の接合や樹脂パネル体の貼り合わせのように接合範囲が広い場合には、全体の照射時間が長くなるという問題がある。
また、大型の樹脂部材同士の接合では、接着剤による接合方法の場合、接着剤が固化するまでの間、樹脂部材同士を押圧保持しなければならないことがある。この場合、樹脂部材同士を押圧保持するための治具が必要となり、量産プロセスにあってはこの治具を多数用意しなければならないという問題がある。
本発明はこのような課題を解決するために創作されたものであり、樹脂部材同士を接着剤により接合するにあたり、接着剤の養生の間、押圧保持用の治具を要しない樹脂部材の接合方法および接合構造を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明は、樹脂部材同士を接着剤により接合する接合方法であって、レーザ光の照射により樹脂部材同士を部分的に溶着して仮止めし、前記接着剤を養生することを特徴とする。また、樹脂部材同士の接合構造であって、樹脂部材同士を接合する接着剤層と、レーザ光の照射により溶着された溶着部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、溶着部で樹脂部材同士を仮止めした状態で、接着剤を養生させることができる。したがって、接着剤が固化するまでの間、樹脂部材同士を押圧保持する治具を要しない。溶着部は、接着剤が固化するまでの仮止め機能を有していれば足りるので、溶着部の範囲を大きくする必要もない。よって、レーザ光の照射時間も少なくて済む。スナップフィット係合等を用いた仮止めでは、製造誤差や組み付け誤差等により樹脂部材同士の位置ずれが生じやすいが、レーザ光による溶着での仮止めにより、位置ずれも生じにくい。
また、本発明は、いずれか一方の樹脂部材に、前記接着剤の層厚みを調整する突起部を形成し、レーザ光の照射により前記突起部の突端を他方の樹脂部材に溶着することを特徴とする。また、いずれか一方の樹脂部材に形成され、前記接着剤層の厚み寸法と同じ高さ寸法を有して、突端が前記溶着部を構成する突起部を備えることを特徴とする。
本発明によれば、突起部によって接着剤の厚み寸法の寸法出しを容易に調整できる。
また、本発明は、前記接着剤層は帯状に延設され、前記突起部は、前記接着剤層の両側の縁部の近傍で該接着剤層の延設方向に間隔を空けて複数設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、接着剤層周りをより強固に仮止めでき、接着剤層の厚み寸法のばらつきも抑制できる。
本発明によれば、接着剤が固化するまでの間に樹脂部材同士を押圧保持する治具を要せず、組み付け工程の簡略化を図ることができる。
本発明を自動車のバックドアに適用した形態について説明する。図1および図2において、本発明に係る接合構造は、一方の樹脂部材と他方の樹脂部材とを接合する接着剤層4と、レーザ光11の照射により溶着された溶着部5と、を備えている。一方の樹脂部材は、バックドア1の車内側パネルを構成するインナパネル2であり、他方の樹脂部材は、バックドア1の車外側パネルを構成するアウタパネル3である。アウタパネル3は、上側の上部アウタパネル3Aと下側の下部アウタパネル3Bとに分割されている。
インナパネル2、アウタパネル3は、ガラス繊維や炭素繊維などの強化繊維を備えた合成樹脂材料、例えばポリプロピレン等で形成されている。インナパネル2およびアウタパネル3のいずれか一方は、レーザ光11を吸収しない材質で形成され、他方はレーザ光11を吸収する材質で形成されている。これにより、インナパネル2とアウタパネル3とを貼り合わせた後、レーザ光11を吸収しない材質で形成されたパネル側からレーザ光11を照射することで、両パネルの合わせ部を溶着部5とすることができる。本実施形態では、アウタパネル3がレーザ光11を吸収しない材質で形成され、インナパネル2がレーザ光11を吸収する材質で形成されている。
インナパネル2およびアウタパネル3のいずれか一方には、接着剤層4の厚み寸法W1と同じ高さ寸法を有して、突端が溶着部5を構成する突起部6が一体に形成されている。すなわち、突起部6は、溶着部5としての機能と、接着剤層4の厚み寸法W1を調整する機能とを備えている。接着剤層4は、インナパネル2およびアウタパネル3のどちらか一方に予め塗布されていることで形成されている。本実施形態では、接着剤層4をインナパネル2に帯状に延びるように塗布しておいてから、アウタパネル3を貼り合わせる構造としている。また、突起部6は、インナパネル2側に形成されている。
突起部6は、接着剤層4の両側の縁部4A,4Bの近傍で、接着剤層4の延設方向Pに間隔を空けて複数設けられている。図3は、一方の縁部4Aの外側に設けた突起部6Aと、他方の縁部4Bの外側に設けた突起部6Bとを千鳥状に交互に配した形態を示す。図4は、縁部4Aの内側に設けた突起部6Aと、縁部4Bの内側に設けた突起部6Bとを千鳥状に交互に配した形態を示す。図5は、縁部4Aの外側に設けた突起部6Aと、縁部4Bの外側に設けた突起部6Bとを接着剤層4を挟んで対称に配した形態を示す。これらの中では、図3や図4のように突起部6Aと突起部6Bとを千鳥状に配したレイアウトが、溶着部5全体の安定した強度を得られる点で好ましい。
突起部6の形状としては、図6に示す半球形状、図7に示す円錐台形状、図8に示す角錐台形状、図示しない円柱形状、角柱形状等が挙げられる。また、突起部6は、接着剤層4が塗布領域からはみ出すのを抑制するように、帯状の接着剤層4に沿って延びるように連続して形成されていてもよい。
「作用」
インナパネル2とアウタパネル3の接合方法を説明する。接着剤層4が塗布されたインナパネル2に上部アウタパネル3Aおよび下部アウタパネル3Bを貼り合わせる。接着剤層4を塗布する際にプライマ処理を行ってもよい。次いで、図2に示すように、レーザ光11を吸収しない材質で形成されたアウタパネル3側からレーザ光11を各突起部6に照射する。レーザ光11により、突起部6の突端がインナパネル2とアウタパネル3の溶着部5として溶着される。これにより、インナパネル2とアウタパネル3とが互いに仮止めされた状態となるので、インナパネル2とアウタパネル3とを押圧保持する治具を何ら要することなく、接着剤層4を養生させることができる。
インナパネル2とアウタパネル3の接合方法を説明する。接着剤層4が塗布されたインナパネル2に上部アウタパネル3Aおよび下部アウタパネル3Bを貼り合わせる。接着剤層4を塗布する際にプライマ処理を行ってもよい。次いで、図2に示すように、レーザ光11を吸収しない材質で形成されたアウタパネル3側からレーザ光11を各突起部6に照射する。レーザ光11により、突起部6の突端がインナパネル2とアウタパネル3の溶着部5として溶着される。これにより、インナパネル2とアウタパネル3とが互いに仮止めされた状態となるので、インナパネル2とアウタパネル3とを押圧保持する治具を何ら要することなく、接着剤層4を養生させることができる。
以上のように、樹脂部材同士を接合する接着剤層4と、レーザ光11の照射により溶着された溶着部5と、を備える接合構造によれば、溶着部5で樹脂部材同士を仮止めした状態で、接着剤層4を養生させることができる。したがって、接着剤層4が固化するまでの間、樹脂部材同士を押圧保持する治具を何ら要しない。溶着部5は、接着剤層4が固化するまでの仮止め機能を有していれば足りるので、溶着部5の範囲を大きくする必要もない。よって、レーザ光11の照射時間も短くて済む。スナップフィット係合等を用いた仮止めでは、製造誤差や組み付け誤差等により樹脂部材同士の位置ずれが生じやすいが、レーザ光11による溶着での仮止めにより、位置ずれも生じにくい。
いずれか一方の樹脂部材に形成され、接着剤層4の厚み寸法W1と同じ高さ寸法を有して、突端が溶着部5を構成する突起部6を備える接合構造とすれば、突起部6によって、接着剤層4の厚み寸法W1の寸法出しを容易に調整できる。
接着剤層4は帯状に延設され、突起部6は、接着剤層4の両側の縁部4A,4Bの近傍で接着剤層4の延設方向Pに間隔を空けて複数設けられている構成とすれば、接着剤層4周りをより強固に仮止めでき、接着剤層4の厚み寸法W1のばらつきも抑制できる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明した。実施形態では、突起部6をインナパネル2側に形成したが、アウタパネル3側に形成してもよい。また、樹脂部材を車両のバックドア1を構成するインナパネル2、アウタパネル3としたが、他の樹脂部材同士に適用してもよい。
1 バックドア
2 インナパネル(樹脂部材)
3 アウタパネル(樹脂部材)
4 接着剤層
4A,4B 縁部
5 溶着部
6 突起部
11 レーザ光
2 インナパネル(樹脂部材)
3 アウタパネル(樹脂部材)
4 接着剤層
4A,4B 縁部
5 溶着部
6 突起部
11 レーザ光
Claims (5)
- 樹脂部材同士を接着剤により接合する接合方法であって、
レーザ光の照射により樹脂部材同士を部分的に溶着して仮止めし、前記接着剤を養生することを特徴とする樹脂部材の接合方法。 - いずれか一方の樹脂部材に、前記接着剤の層厚みを調整する突起部を形成し、
レーザ光の照射により前記突起部の突端を他方の樹脂部材に溶着することを特徴とする請求項1に記載の樹脂部材の接合方法。 - 樹脂部材同士の接合構造であって、
樹脂部材同士を接合する接着剤層と、
レーザ光の照射により溶着された溶着部と、
を備えることを特徴とする樹脂部材の接合構造。 - いずれか一方の樹脂部材に形成され、前記接着剤層の厚み寸法と同じ高さ寸法を有して、突端が前記溶着部を構成する突起部を備えることを特徴とする請求項3に記載の樹脂部材の接合構造。
- 前記接着剤層は帯状に延設され、
前記突起部は、前記接着剤層の両側の縁部の近傍で該接着剤層の延設方向に間隔を空けて複数設けられていることを特徴とする請求項4に記載の樹脂部材の接合構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017200058A JP2019072906A (ja) | 2017-10-16 | 2017-10-16 | 樹脂部材の接合方法および接合構造 |
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JP2017200058A JP2019072906A (ja) | 2017-10-16 | 2017-10-16 | 樹脂部材の接合方法および接合構造 |
Publications (1)
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JP2019072906A true JP2019072906A (ja) | 2019-05-16 |
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ID=66544905
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JP2017200058A Pending JP2019072906A (ja) | 2017-10-16 | 2017-10-16 | 樹脂部材の接合方法および接合構造 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2019072906A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110271200A (zh) * | 2019-05-27 | 2019-09-24 | 上海交通大学 | 一种升降机浮动顶升定位机构 |
JP7443879B2 (ja) | 2020-03-26 | 2024-03-06 | スズキ株式会社 | バックドア構造 |
-
2017
- 2017-10-16 JP JP2017200058A patent/JP2019072906A/ja active Pending
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