JP2012016465A - ゴルフボール - Google Patents

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Abstract

【課題】飛行性能に優れたゴルフボール2の提供。
【解決手段】ゴルフボール2は、球状のコア4と、このコア4の外側に位置するカバー6とを含んでいる。ゴルフボール2はさらに、その表面にディンプル8を備えている。コア4は、ゴム組成物が架橋されることで得られる。コア4の中心点からの距離が5mmである点の硬度H(5.0)とこの中心点における硬度Hoとの差は、6.0以上である。中心点からの距離が12.5mmである点の硬度H(12.5)と硬度H(5.0)との差は、4.0以下である。コア4の表面の硬度HSと硬度H(12.5)と差は、10.0以上である。硬度HSと硬度Hoとの差は、22.0以上である。中心点から表面に向かって硬度が低下するゾーンは、存在しない。コア4のゴム組成物は、2−ナフタレンチオールを含有する。ディンプル8の断面形状は、波状曲線である。
【選択図】図1

Description

本発明は、ゴルフボールに関する。詳細には、本発明は、ソリッドコアとカバーとを含んでおり、その表面にディンプルを備えたゴルフボールに関する。
ゴルフボールに対するゴルファーの最大の要求は、飛行性能である。ゴルファーは、ドライバー、ロングアイアン及びミドルアイアンでのショットにおける飛行性能を重視する。飛行性能は、ゴルフボールの反発性能と相関する。反発性能に優れたゴルフボールが打撃されると、速い速度で飛行し、大きな飛距離が達成される。
大きな飛距離が達成されるには、適度な弾道高さが必要である。弾道高さは、スピン速度及び打ち出し角度に依存する。大きなスピン速度によって高い弾道を達成するゴルフボールでは、飛距離が不十分である。大きな打ち出し角度によって高い弾道を達成するゴルフボールでは、大きな飛距離が得られる。外剛内柔構造のコアが採用されることにより、小さなスピン速度と大きな打ち出し角度とが達成されうる。
特開平2−264674号公報には、コアが芯と外層とからなるゴルフボールが開示されている。芯は軟質であり、外層は硬質である。このコアにより、スピン速度が抑制される。
特開平6−98949号公報には、中心点からの距離が5mmである点と、中心点からの距離が10mmである点との間において、硬度が一定であるゴルフボールが開示されている。同様のゴルフボールが、特開平6−154357号公報にも開示されている。
特開平7−112036号公報には、コアの中心硬度と表面硬度との差が小さなゴルフボールが開示されている。このコアは、ゴルフボールの反発性能に寄与する。
特開2002−764公報には、コアの中心硬度と表面硬度との差が大きなゴルフボールが開示されている。同様のゴルフボールが、特開2002−765公報にも開示されている。
特開2003−33447公報には、コアのためのゴム組成物がポリスルフィドを含むゴルフボールが開示されている。このポリスルフィドは、ゴルフボールの反発性能に寄与する。
特開2008−194473公報には、コアの中心硬度と表面硬度との差が大きなゴルフボールが開示されている。同様のゴルフボールが、特開2010−22504公報にも開示されている。
ゴルフボールは、その表面に多数のディンプルを備えている。ディンプルは、飛行時のゴルフボール周りの空気の流れを乱し、乱流剥離を起こさせる。乱流剥離によって空気のゴルフボールからの剥離点が後方にシフトし、抗力が低減される。乱流剥離によってバックスピンに起因するゴルフボールの上側剥離点と下側剥離点とのズレが助長され、ゴルフボールに作用する揚力が高められる。抗力の低減及び揚力の向上は、「ディンプル効果」と称される。優れたディンプルは、よりよく空気の流れを乱す。優れたディンプルは、大きな飛距離を生む。
ディンプルの形状に関する種々の提案がなされている。米国特許第7250012号公報には、環状のチューブラー部(annular tubular portion)を有するディンプルを備えたゴルフボールが開示されている。
特開2001−54592公報には、第一ディンプルと第二ディンプルとを有するゴルフボールが開示されている。第二ディンプルは、第一ディンプルから凹んでいる。
特表2002−531232公報には、中央窪み部、ランドリング及び環状窪み部を有するディンプルを備えたゴルフボールが開示されている。
特開2003−290390公報には、凸状の底部を有するディンプルを備えたゴルフボールが開示されている。この底部の曲率半径は、大きい。
特開2008−12300公報には、内部に凸部を有するディンプルを備えたゴルフボールが開示されている。この凸部は、リング状凹部に囲まれている。
特開平2−264674号公報 特開平6−98949号公報 特開平6−154357号公報 特開平7−112036号公報 特開2002−764公報 特開2002−765公報 特開2003−33447公報 特開2008−194473公報 特開2010−22504公報 米国特許第7250012号公報 特開2001−54592公報 特表2002−531232公報 特開2003−290390公報 特開2008−12300公報
特開平2−264674号公報に開示されたゴルフボールでは、コアの構造が複雑である。このコアでは、打撃時のエネルギーロスが生じる。しかもこのコアは、耐久性に劣る。
特開平6−98949号公報に開示されたゴルフボールでは、硬度が一定である範囲が狭い。このゴルフボールは、反発性能に劣る。特開平6−154357号公報に開示されたゴルフボールも、同様に、反発性能に劣る。
特開平7−112036号公報に開示されたゴルフボールでは、スピン速度が過大である。このゴルフボールの飛距離は、小さい。
特開2002−764公報に開示されたゴルフボールは、反発性能に劣る。特開2002−765公報に開示されたゴルフボールも、同様に、反発性能に劣る。
特開2003−33447公報に開示されたゴルフボールでは、スピン速度が過大である。このゴルフボールは、飛行性能に劣る。
特開2008−194473公報に開示されたゴルフボールでは、コアの中心点から表面に向かって硬度が低下するゾーンが存在する。このゴルフボールは、反発性能に劣る。このゴルフボールでは、スピン速度が過大である。このゴルフボールは、飛行性能に劣る。特開2010−22504公報に開示されたゴルフボールも、同様に、飛行性能に劣る。
米国特許第7250012号公報、特開2001−54592公報、特表2002−531232公報、特開2003−290390公報及び特開2008−12300公報に開示されたゴルフボールの飛行性能は、十分ではない。従来のディンプルには、改良の余地がある。
本発明の目的は、飛行性能に優れたゴルフボールの提供にある。
本発明に係るゴルフボールは、コアと、このコアの外側に位置するカバーとを含む。このゴルフボールは、その表面に多数のディンプルを備える。コアの中心点からの距離が5mmである点のJIS−C硬度H(5.0)と、この中心点におけるJIS−C硬度Hoとの差は、6.0以上である。中心点からの距離が12.5mmである点のJIS−C硬度H(12.5)と硬度H(5.0)との差は、4.0以下である。コアの表面のJIS−C硬度HSと、硬度H(12.5)と差は、10.0以上である。それぞれのディンプルは、曲面を含んでいる。この曲面の断面形状は、
(1)一方のディンプルエッジ、ディンプルの最深点及び他方のディンプルエッジを通過する円弧よりも上側に位置する1又は2以上の凸部、並びに
(2)上記円弧よりも下側に位置する1又は2以上の凹部
を有する波状曲線である。
好ましくは、ディンプルエッジに最も近い凸部の頂点とこのディンプルエッジとの距離は、ディンプルの半径の20%以上70%以下である。好ましくは、ディンプルエッジに最も近い凸部とこのディンプルエッジとの間に、1つの凹部が存在する。
好ましくは、波状曲線は、サインカーブが円弧と合成されて得られる。好ましくは、この波状曲線の周期数は、2.0以上6.0以下である。
波状曲線が、コサインカーブが円弧と合成されて得られてもよい。好ましくは、この波状曲線の周期数は、2.5以上7.0以下である。
好ましくは、波状曲線は、3以上7以下の凸部を有する。
好ましくは、硬度HSと硬度Hoとの差は、22.0以上である。好ましくは、中心点からコアの表面に向かって硬度が低下するゾーンは、存在しない。
コアは、基材ゴムと有機硫黄化合物とを含むゴム組成物が架橋されることで成形されうる。好ましくは、この有機硫黄化合物は、150以上200以下である分子量と、65℃以上90℃以下である融点とを有する。好ましくは、ゴム組成物は、100質量部の基材ゴムと、0.03質量部以上3.5質量部以下の有機硫黄化合物とを含む。好ましい硫黄化合物は、2−ナフタレンチオールである。
好ましくは、硬度Hoは40.0以上70.0以下であり、硬度HSは78.0以上95.0以下である。
本発明に係るゴルフボールでは、コアは、外剛内柔の硬度分布を有する。このコアでは、打撃されたときのエネルギーロスが少ない。このゴルフボールは、反発性能に優れる。このゴルフボールがドライバーで打撃されたときのスピン速度は、小さい。さらにこのゴルフボールでは、ディンプルの断面形状が波状なので、弾道初期の抗力が小さく、弾道後期の揚力が大きい。大きな反発性能、小さなスピン速度及び優れた空力特性により、このゴルフボールでは、大きな飛距離が達成される。
外剛内柔構造を有するコアを含む一般的なゴルフボールの打ち出し角度は大きいので、向かい風の状況下においてゴルフボールがホップする傾向がある。本発明に係るゴルフボールでは、断面形状が波状であるディンプルが、ホップを抑制する。
断面形状が波状であるディンプルを有する一般的なゴルフボールでは、弾道初期においてドロップする傾向がある。本発明に係るゴルフボールでは、外剛内柔構造を有するコアが、ドロップを抑制する。
図1は、本発明の一実施形態に係るゴルフボールが示された断面図である。 図2は、図1のゴルフボールが示された拡大正面図である。 図3は、図2のゴルフボールが示された平面図である。 図4は、図1のゴルフボールのコアの硬度分布が示されたグラフである。 図5は、図1のゴルフボールのディンプルが示された拡大断面図である。 図6は、図5のディンプルの設計方法の説明図である。 図7は、図5のディンプルの設計方法の説明図である。 図8は、本発明の実施例2に係るゴルフボールのディンプルが示された断面図である。 図9は、本発明の実施例3に係るゴルフボールのディンプルが示された断面図である。 図10は、本発明の実施例4に係るゴルフボールのディンプルが示された断面図である。 図11は、本発明の実施例12に係るゴルフボールのディンプルが示された断面図である。 図12は、比較例1に係るゴルフボールのディンプルが示された断面図である。 図13は、比較例2に係るゴルフボールのディンプルが示された断面図である。 図14は、本発明の実施例7に係るゴルフボールのコアの硬度分布が示されたグラフである。 図15は、本発明の実施例8に係るゴルフボールのコアの硬度分布が示されたグラフである。 図16は、本発明の実施例9に係るゴルフボールのコアの硬度分布が示されたグラフである。 図17は、本発明の実施例10に係るゴルフボールのコアの硬度分布が示されたグラフである。 図18は、本発明の実施例11に係るゴルフボールのコアの硬度分布が示されたグラフである。 図19は、本発明の実施例13に係るゴルフボールのコアの硬度分布が示されたグラフである。 図20は、本発明の実施例14に係るゴルフボールのコアの硬度分布が示されたグラフである。 図21は、比較例3に係るゴルフボールのコアの硬度分布が示されたグラフである。 図22は、比較例4に係るゴルフボールのコアの硬度分布が示されたグラフである。 図23は、比較例5に係るゴルフボールのコアの硬度分布が示されたグラフである。 図24は、比較例6に係るゴルフボールのコアの硬度分布が示されたグラフである。 図25は、比較例7に係るゴルフボールのコアの硬度分布が示されたグラフである。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1から3に示されたゴルフボール2は、球状のコア4と、このコア4の外側に位置するカバー6とを備えている。カバー6の表面には、多数のディンプル8が形成されている。ゴルフボール2の表面のうちディンプル8以外の部分は、ランド10である。このゴルフボール2は、カバー6の外側にペイント層及びマーク層を備えているが、これらの層の図示は省略されている。
このゴルフボール2の直径は、40mmから45mmである。米国ゴルフ協会(USGA)の規格が満たされるとの観点から、直径は42.67mm以上が好ましい。空気抵抗抑制の観点から、直径は44mm以下が好ましく、42.80mm以下がより好ましい。このゴルフボール2の質量は、40g以上50g以下である。大きな慣性が得られるとの観点から、質量は44g以上が好ましく、45.00g以上がより好ましい。USGAの規格が満たされるとの観点から、質量は45.93g以下が好ましい。
本発明では、コア4の中心点からの距離(mm)がxである点のJIS−C硬度は、H(x)と表される。本発明では、コア4の中心点の硬度はHoと表され、コア4の表面硬度はHsと表される。
コア4が切断されて得られる半球の切断面にJIS−C型硬度計が押しつけられることにより、硬度Ho及び硬度H(x)が測定される。測定には、この硬度計が装着された自動ゴム硬度測定機(高分子計器社の商品名「P1」)が用いられる。コア4の表面にJIS−C型硬度計が押しつけられることにより、硬度Hsが測定される。測定には、この硬度計が装着された自動ゴム硬度測定機(高分子計器社の商品名「P1」)が用いられる。
図4に、このコア4の硬度分布が示されている。この実施形態では、コア4の直径は39.6mmである。従って、図4において中心点からの距離が19.8mmである点の硬度が、表面の硬度Hsである。図4から明らかなように、このコア4では、中心点から表面に向かって硬度が低下するゾーンが、存在しない。このコア4は、外剛内柔構造を有する。このコア4では、打撃時のエネルギーロスが少ない。このコア4は、反発性能に優れる。このコア4では、スピンが抑制される。このコア4は、ゴルフボール2の飛行性能に寄与する。
図4に示されるように、この実施形態では、硬度H(5.0)は68.0であり、硬度Hoは57.0である。硬度H(5.0)と硬度Hoとの差(H(5.0)−Ho)は、11.0である。この差(H(5.0)−Ho)は、大きい。差(H(5.0)−Ho)が大きいゴルフボール2では、ドライバーで打撃されたときのスピン速度が小さい。小さなスピン速度により、大きな飛距離が達成されうる。スピン抑制の観点から、差(H(5.0)−Ho)は6.0以上が好ましく、8.0以上が特に好ましい。コア4の製造容易の観点から、差(H(5.0)−Ho)は15.0以下が好ましい。
図4に示されるように、この実施形態では、硬度H(12.5)は69.0であり、硬度H(5.0)は68.0である。硬度H(12.5)と硬度H(5.0)との差(H(12.5)−H(5.0))は、1.0である。この差(H(12.5)−H(5.0))は、小さい。このコア4では、中心点からの距離が5.0mmである点と、中心点からの距離が12.5mmである点との間において、硬度分布曲線がほぼ平坦である。差(H(12.5)−H(5.0))が小さいゴルフボール2では、ドライバーで打撃されたときのエネルギーロスが小さい。このゴルフボール2は、反発性能に優れる。反発性能の観点から、差(H(12.5)−H(5.0))は0.0以上4.0以下が好ましく、0.5以上3.0以下がより好ましく、0.5以上1.5以下が特に好ましい。
図4に示されるように、この実施形態では、硬度Hsは84.0であり、硬度H(12.5)は69.0である。硬度Hsと硬度H(12.5)との差(Hs−H(12.5))は、15.0である。この差(Hs−H(12.5))は、大きい。差(Hs−H(12.5))が大きいゴルフボール2では、ドライバーで打撃されたときのスピン速度が小さい。小さなスピン速度により、大きな飛距離が達成されうる。スピン抑制の観点から、差(Hs−H(12.5))は10.0以上が好ましく、13.0以上がより好ましく、14.0以上が特に好ましい。コア4の製造容易の観点から、差(Hs−H(12.5))は20.0以下が好ましい。
前述の通り、この実施形態では、硬度Hoは57.0であり、硬度Hsは84.0である。硬度Hsと硬度Hoとの差(Hs−Ho)は、27.0である。この差(Hs−Ho)は、大きい。差(Hs−Ho)が大きいゴルフボール2では、ドライバーで打撃されたときのスピン速度が小さい。小さなスピン速度により、大きな飛距離が達成されうる。スピン抑制の観点から、差(Hs−Ho)は22.0以上が好ましく、24.0以上が特に好ましい。コア4の製造容易の観点から、差(Hs−Ho)は35.0以下が好ましい。
中心点の硬度Hoは、40.0以上70.0以下が好ましい。硬度Hoが40.0以上であるゴルフボール2は、反発性能に優れる。この観点から、硬度Hoは50.0以上がより好ましく、55.0以上が特に好ましい。硬度Hoが70.0以下であるコア4では、外剛内柔構造が達成されうる。このコア4を備えたゴルフボール2では、スピンが抑制されうる。この観点から、硬度Hoは65.0以下がより好ましく、60.0以下が特に好ましい。
硬度H(5.0)は、63.0以上73.0以下が好ましい。硬度H(5.0)が63.0以上であるゴルフボール2は、反発性能に優れる。この観点から、硬度H(5.0)は65.0以上が特に好ましい。硬度H(5.0)が73.0以下であるゴルフボール2は、打球感に優れる。この観点から、硬度H(5.0)は71.0以下が特に好ましい。
硬度H(12.5)は、64.0以上76.0以下が好ましい。硬度H(12.5)が64.0以上であるゴルフボール2は、反発性能に優れる。この観点から、硬度H(12.5)は66.0以上が特に好ましい。硬度H(12.5)が76.0以下であるゴルフボール2は、打球感に優れる。この観点から、硬度H(12.5)は72.0以下が特に好ましい。
コア4の表面の硬度Hsは、78.0以上95.0以下が好ましい。硬度Hsが78.0以上であるコア4では、外剛内柔構造が達成されうる。このコア4を備えたゴルフボール2では、スピンが抑制されうる。この観点から、硬度Hsは80.0以上がより好ましく、82.0以上が特に好ましい。硬度Hsが95.0以下であるゴルフボール2は、耐久性に優れる。この観点から、硬度Hsは90.0以下がより好ましく、85.0以下が特に好ましい。
コア4は、ゴム組成物が架橋されることで得られる。コア4のゴム組成物の基材ゴムとして、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体及び天然ゴムが例示される。反発性能の観点から、ポリブタジエンが好ましい。ポリブタジエンと他のゴムとが併用される場合は、ポリブタジエンが主成分とされることが好ましい。具体的には、基材ゴム全量に対するポリブタジエンの量の比率は50質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましい。ポリブタジエンにおけるシス−1,4結合の比率は40%以上が好ましく、80%以上がより好ましい。
コア4のゴム組成物は、共架橋剤を含む。共架橋剤により、コア4の高反発が達成される。反発性能の観点から好ましい共架橋剤は、炭素数が2から8であるα,β−不飽和カルボン酸の、1価又は2価の金属塩である。好ましい共架橋剤の具体例としては、アクリル酸亜鉛、アクリル酸マグネシウム、メタクリル酸亜鉛及びメタクリル酸マグネシウムが挙げられる。反発性能の観点から、アクリル酸亜鉛及びメタクリル酸亜鉛が特に好ましい。
ゴルフボール2の反発性能の観点から、共架橋剤の量は、基材ゴム100質量部に対して10質量部以上が好ましく、25質量部以上がより好ましい。ソフトな打球感の観点から、共架橋剤の量は、基材ゴム100質量部に対して50質量部以下が好ましく、45質量部以下が特に好ましい。
好ましくは、コア4のゴム組成物は、有機過酸化物を含む。有機過酸化物は、架橋開始剤として機能する。有機過酸化物は、ゴルフボール2の反発性能に寄与する。好適な有機過酸化物としては、ジクミルパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン及びジ−t−ブチルパーオキサイドが挙げられる。汎用性の観点から、ジクミルパーオキサイドが好ましい。
ゴルフボール2の反発性能の観点から、有機過酸化物の量は、基材ゴム100質量部に対して0.1質量部以上が好ましく、0.2質量部以上がより好ましく、0.3質量部以上が特に好ましい。ソフトな打球感の観点から、有機過酸化物の量は、基材ゴム100質量部に対して2.0質量部以下が好ましく、1.5質量部以下がより好ましく、1.0質量部以下が特に好ましい。
好ましくは、コア4のゴム組成物は、有機硫黄化合物を含む。優れた反発性能と小さなスピン速度との両立の観点から、分子量が150以上200以下である有機硫黄化合物が好ましい。分子量は、155以上が特に好ましい。分子量は、170以下が特に好ましい。
優れた反発性能と小さなスピン速度との両立の観点から、融点が65℃以上90℃以下である有機硫黄化合物が好ましい。融点は、75℃以上が特に好ましい。融点は、85℃以下が特に好ましい。
有機硫黄化合物には、ナフタレンチオール系化合物、ベンゼンチオール系化合物及びジスルフィド系化合物が含まれる。
ナフタレンチオール系化合物には、1−ナフタレンチオール、2−ナフタレンチオール、4−クロロ−1−ナフタレンチオール、4−ブロモ−1−ナフタレンチオール、1−クロロ−2−ナフタレンチオール、1−ブロモ−2−ナフタレンチオール、1−フルオロ−2−ナフタレンチオール、1−シアノ−2−ナフタレンチオール及び1−アセチル−2−ナフタレンチオールが例示される。
ベンゼンチオール系化合物としては、ベンゼンチオール、4−クロロベンゼンチオール、3−クロロベンゼンチオール、4−ブロモベンゼンチオール、3−ブロモベンゼンチオール、4−フルオロベンゼンチオール、4−ヨードベンゼンチオール、2,5−ジクロロベンゼンチオール、3,5−ジクロロベンゼンチオール、2,6−ジクロロベンゼンチオール、2,5−ジブロモベンゼンチオール、3,5−ジブロモベンゼンチオール、2−クロロ−5−ブロモベンゼンチオール、2,4,6−トリクロロベンゼンチオール、2,3,4,5,6−ペンタクロロベンゼンチオール、2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンゼンチオール、4−シアノベンゼンチオール、2−シアノベンゼンチオール、4−ニトロベンゼンチオール及び2−ニトロベンゼンチオールが例示される。
ジスルフィド系化合物としては、ジフェニルジスルフィド、ビス(4−クロロフェニル)ジスルフィド、ビス(3−クロロフェニル)ジスルフィド、ビス(4−ブロモフェニル)ジスルフィド、ビス(3−ブロモフェニル)ジスルフィド、ビス(4−フルオロフェニル)ジスルフィド、ビス(4−ヨードフェニル)ジスルフィド、ビス(4−シアノフェニル)ジスルフィド、ビス(2,5−ジクロロフェニル)ジスルフィド、ビス(3,5−ジクロロフェニル)ジスルフィド、ビス(2,6−ジクロロフェニル)ジスルフィド、ビス(2,5−ジブロモフェニル)ジスルフィド、ビス(3,5−ジブロモフェニル)ジスルフィド、ビス(2−クロロ−5−ブロモフェニル)ジスルフィド、ビス(2−シアノ−5−ブロモフェニル)ジスルフィド、ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)ジスルフィド、ビス(2−シアノ−4−クロロ−6−ブロモフェニル)ジスルフィド、ビス(2,3,5,6−テトラクロロフェニル)ジスルフィド、ビス(2,3,4,5,6−ペンタクロロフェニル)ジスルフィド及びビス(2,3,4,5,6−ペンタブロモフェニル)ジスルフィドが例示される。
適正な硬度分布を有するコア4が得られるとの観点から、特に好ましい有機硫黄化合物は、1−ナフタレンチオール及び2−ナフタレンチオールである。1−ナフタレンチオール及び2−ナフタレンチオールの分子量は、160.2である。2−ナフタレンチオールの融点は、79−81℃である。
最も好ましい有機硫黄化合物は、2−ナフタレンチオールである。2−ナフタレンチオールの化学式が、下記に示される。
Figure 2012016465
適正な硬度分布を有するコア4が得られるとの観点から、有機硫黄化合物の量は、基材ゴム100質量部に対して0.03質量部以上が好ましく、0.05質量部以上がより好ましく、0.08質量部以上が特に好ましい。反発性能の観点から、有機硫黄化合物の量は、基材ゴム100質量部に対して5.0質量部以下が好ましく、3.5質量部以下がより好ましく、3.0質量部以下が特に好ましい。
コア4に、比重調整等の目的で充填剤が配合されてもよい。好適な充填剤としては、酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウム及び炭酸マグネシウムが例示される。充填剤の量は、コア4の意図した比重が達成されるように適宜決定される。特に好ましい充填剤は、酸化亜鉛である。酸化亜鉛は、比重調整の役割のみならず、架橋助剤としても機能する。
コア4のゴム組成物には、老化防止剤、着色剤、可塑剤、分散剤、硫黄、加硫促進剤等が、必要に応じて添加される。このゴム組成物に、架橋ゴム粉末又は合成樹脂粉末が分散してもよい。
コア4の直径は、34mm以上42mm以下が好ましい。直径が34mm以上であるコア4により、ゴルフボール2の優れた反発性能が達成されうる。この観点から、直径は36mm以上がより好ましく、38mm以上が特に好ましい。直径が42mm以下であるコア4を有するゴルフボール2では、カバー6が十分な厚みを有しうる。カバー6の厚みが大きなゴルフボール2は、耐久性に優れる。この観点から、直径は41mm以下がより好ましく、40mm以下が特に好ましい。
カバー6には、樹脂組成物が好適に用いられる。この樹脂組成物の基材ポリマーとしては、アイオノマー樹脂、スチレンブロック含有熱可塑性エラストマー、熱可塑性ポリエステルエラストマー、熱可塑性ポリアミドエラストマー、熱可塑性ポリオレフィンエラストマー及び熱可塑性ポリウレタンエラストマーが例示される。
特に好ましい基材ポリマーは、アイオノマー樹脂である。アイオノマー樹脂を含むカバー6を有するゴルフボール2は、反発性能に優れる。カバー6に、アイオノマー樹脂と他の樹脂とが併用されてもよい。併用される場合、基材ポリマーの主成分がアイオノマー樹脂であることが好ましい。具体的には、基材ポリマーの全量に対するアイオノマー樹脂の比率は、50質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、80質量%以上が特に好ましい。
好ましいアイオノマー樹脂としては、α−オレフィンと炭素数が3以上8以下のα,β−不飽和カルボン酸との二元共重合体が挙げられる。好ましい二元共重合体は、80質量%以上90質量%以下のα−オレフィンと、10質量%以上20質量%以下のα,β−不飽和カルボン酸とを含む。この二元共重合体は、反発性能に優れる。好ましい他のアイオノマー樹脂としては、α−オレフィンと炭素数が3以上8以下のα,β−不飽和カルボン酸と炭素数が2以上22以下のα,β−不飽和カルボン酸エステルとの三元共重合体が挙げられる。好ましい三元共重合体は、70質量%以上85質量%以下のα−オレフィンと、5質量%以上30質量%以下のα,β−不飽和カルボン酸と、1質量%以上25質量%以下のα,β−不飽和カルボン酸エステルとを含む。この三元共重合体は、反発性能に優れる。二元共重合体及び三元共重合体において、好ましいα−オレフィンはエチレン及びプロピレンであり、好ましいα,β−不飽和カルボン酸はアクリル酸及びメタクリル酸である。特に好ましいアイオノマー樹脂は、エチレンと、アクリル酸又はメタクリル酸との共重合体である。
二元共重合体及び三元共重合体において、カルボキシル基の一部は金属イオンで中和されている。中和のための金属イオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン、亜鉛イオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン及びネオジムイオンが例示される。中和が、2種以上の金属イオンでなされてもよい。ゴルフボール2の反発性能及び耐久性の観点から特に好適な金属イオンは、ナトリウムイオン、亜鉛イオン、リチウムイオン及びマグネシウムイオンである。
アイオノマー樹脂の具体例としては、三井デュポンポリケミカル社の商品名「ハイミラン1555」、「ハイミラン1557」、「ハイミラン1605」、「ハイミラン1706」、「ハイミラン1707」、「ハイミラン1856」、「ハイミラン1855」、「ハイミランAM7311」、「ハイミランAM7315」、「ハイミランAM7317」、「ハイミランAM7318」、「ハイミランAM7329」、「ハイミランMK7320」及び「ハイミランMK7329」;デュポン社の商品名「サーリン6120」、「サーリン6910」、「サーリン7930」、「サーリン7940」、「サーリン8140」、「サーリン8150」、「サーリン8940」、「サーリン8945」、「サーリン9120」、「サーリン9150」、「サーリン9910」、「サーリン9945」、「サーリンAD8546」、「HPF1000」及び「HPF2000」;並びにエクソンモービル化学社の商品名「IOTEK7010」、「IOTEK7030」、「IOTEK7510」、「IOTEK7520」、「IOTEK8000」及び「IOTEK8030」が挙げられる。
カバー6に、2種以上のアイオノマー樹脂が併用されてもよい。1価の金属イオンで中和されたアイオノマー樹脂と2価の金属イオンで中和されたアイオノマー樹脂とが併用されてもよい。
アイオノマー樹脂と併用されうる好ましい樹脂は、スチレンブロック含有熱可塑性エラストマーである。スチレンブロック含有熱可塑性エラストマーは、アイオノマー樹脂との相溶性に優れる。スチレンブロック含有熱可塑性エラストマーを含む樹脂組成物は、流動性に優れる。
スチレンブロック含有熱可塑性エラストマーは、ハードセグメントとしてのポリスチレンブロックと、ソフトセグメントとを備えている。典型的なソフトセグメントは、ジエンブロックである。ジエンブロックの化合物としては、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン及び2,3−ジメチル−1,3−ブタジエンが例示される。ブタジエン及びイソプレンが好ましい。2以上の化合物が併用されてもよい。
スチレンブロック含有熱可塑性エラストマーには、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン−イソプレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SIBS)、SBSの水添物、SISの水添物及びSIBSの水添物が含まれる。SBSの水添物としては、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)が挙げられる。SISの水添物としては、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)が挙げられる。SIBSの水添物としては、スチレン−エチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEEPS)が挙げられる。
ゴルフボール2の反発性能の観点から、スチレンブロック含有熱可塑性エラストマーにおけるスチレン成分の含有率は10質量%以上が好ましく、12質量%以上がより好ましく、15質量%以上が特に好ましい。ゴルフボール2の打球感の観点から、この含有率は50質量%以下が好ましく、47質量%以下がより好ましく、45質量%以下が特に好ましい。
本発明において、スチレンブロック含有熱可塑性エラストマーには、SBS、SIS、SIBS、SEBS、SEPS及びSEEPS並びにこれらの水添物からなる群から選択された1種又は2種以上と、オレフィンとのアロイが含まれる。このアロイ中のオレフィン成分は、アイオノマー樹脂との相溶性向上に寄与すると推測される。このアロイが用いられることにより、ゴルフボール2の反発性能が向上する。好ましくは、炭素数が2以上10以下のオレフィンが用いられる。好適なオレフィンとしては、エチレン、プロピレン、ブテン及びペンテンが例示される。エチレン及びプロピレンが特に好ましい。
ポリマーアロイの具体例としては、三菱化学社の商品名「ラバロンT3221C」、「ラバロンT3339C」、「ラバロンSJ4400N」、「ラバロンSJ5400N」、「ラバロンSJ6400N」、「ラバロンSJ7400N」、「ラバロンSJ8400N」、「ラバロンSJ9400N」及び「ラバロンSR04」が挙げられる。スチレンブロック含有熱可塑性エラストマーの他の具体例としては、ダイセル化学工業社の商品名「エポフレンドA1010」及びクラレ社の商品名「セプトンHG−252」が挙げられる。
カバー6には、必要に応じ、二酸化チタンのような着色剤、硫酸バリウムのような充填剤、分散剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、蛍光剤、蛍光増白剤等が、適量配合される。
カバー6のショアD硬度は、50以上70以下が好ましい。ショアD硬度が50以上であるカバー6を有するゴルフボール2では、スピンが抑制される。このゴルフボール2は、飛行性能に優れる。この観点から、ショアD硬度は55以上が特に好ましい。ショアD硬度が70以下であるカバー6を有するゴルフボール2は、打球感に優れる。この観点から、ショアD硬度は65以下が特に好ましい。
ショアD硬度は、「ASTM−D 2240−68」の規定に準拠して、自動ゴム硬度測定装置(高分子計器社の商品名「P1」)に取り付けられたショアD型硬度計によって測定される。測定には、熱プレスで成形された、厚みが約2mmであるスラブが用いられる。23℃の温度下に2週間保管されたスラブが、測定に用いられる。測定時には、3枚のスラブが重ね合わされる。カバー6の樹脂組成物と同一の樹脂組成物からなるスラブが用いられる。
カバー6の厚みは、0.3mm以上3.0mm以下が好ましい。0.3mm以上の厚みを有するカバー6を備えたゴルフボール2は、耐久性に優れる。この観点から、厚みは0.8mm以上がより好ましく、1.0mm以上が特に好ましい。3.0mm以下の厚みを有するカバー6を備えたゴルフボール2は、打球感に優れる。この観点から、厚みは2.5mm以上がより好ましく、2.0mm以上が特に好ましい。
カバー6の形成には、射出成形法、圧縮成形法等の既知の手法が採用されうる。カバー6の成形時に、成形型のキャビティ面に形成されたピンプルにより、ディンプル8が形成される。カバー6が、2以上の層を有してもよい。
打球感の観点から、ゴルフボール2の圧縮変形量CDは2.5mm以上が好ましく、2.7mm以上がより好ましく、2.8mm以上が特に好ましい。反発性能の観点から、圧縮変形量は4.0mm以下が好ましく、3.8mm以下がより好ましく、3.6mm以下が特に好ましい。
圧縮変形量の測定では、ゴルフボール2が金属製の剛板の上に置かれる。このゴルフボール2に向かって金属製の円柱が徐々に降下する。この円柱の底面と剛板との間に挟まれたゴルフボール2は、変形する。ゴルフボール2に98Nの初荷重がかかった状態から1274Nの終荷重がかかった状態までの円柱の移動距離が、測定される。
図2及び3に示されるように、ディンプル8の輪郭は円である。このゴルフボール2は、直径が4.46mmであるディンプルAと、直径が4.36mmであるディンプルBと、直径が3.90mmであるディンプルCとを備えている。ディンプル8の種類数は、3である。種類数が1、2又は4以上でもよい。ディンプルAの数は112個であり、ディンプルBの数は100個であり、ディンプルCの数は120個である。ディンプル8の総数は、332個である。
図5には、ディンプル8の中心及びゴルフボール2の中心を通過する平面に沿った断面が示されている。ディンプル8は、曲面からなる。図5における上下方向は、ディンプル8の深さ方向である。図5において符号12で示されているのは、仮想球の表面である。仮想球12の表面は、ディンプル8が存在しないと仮定されたときのゴルフボール2の表面である。ディンプル8は、仮想球12の表面から凹陥している。ランド10は、仮想球12の表面と一致している。
図5において両矢印Diで示されているのは、ディンプル8の直径である。この直径Diは、ディンプル8の両側に共通の接線Tが画かれたときの、一方の接点Edと他方の接点Edとの距離である。接点Edは、ディンプル8のエッジでもある。エッジEdは、ディンプル8の輪郭を画定する。直径Diは、2.0mm以上6.0mm以下が好ましい。直径Diが2.0mm以上に設定されることにより、大きなディンプル効果が得られる。この観点から、直径Diは2.50mm以上がより好ましく、3.0mm以上が特に好ましい。直径Diが6.0mm以下に設定されることにより、実質的に球であるというゴルフボール2の本来的特徴が損なわれない。この観点から、直径Diは5.5mm以下がより好ましく、5.0mm以下が特に好ましい。
図5に示されるように、ディンプル8の断面形状は波状曲線である。この波状曲線は、一方のエッジEdから他方のエッジEdにまで至っている。符号Pdで示されているのは、ディンプル8の最深点である。最深点Pdは、ディンプル8の表面のなかで、接線Tからの距離が最も大きい点である。符号14で示されているのは、一方のエッジEd、最深点Pd及び他方のエッジEdを通過する円弧である。
波状曲線は、2つの第一凸部16、2つの第二凸部18、2つの第一凹部20及び2つの第二凹部22を有している。それぞれの第一凸部16は、円弧14よりも上方に位置している。それぞれの第二凸部18は、円弧14よりも上方に位置している。それぞれの第一凹部20は、円弧14よりも下方に位置している。それぞれの第二凹部22は、円弧14よりも下方に位置している。円弧14は、凸部と凹部とを区別する基準である。エッジEdから最深部Pdに向けて、第一凹部20、第一凸部16、第二凹部22及び第二凸部18が並んでいる。第一凹部20は、エッジEdに隣接している。第一凸部16は、第二凸部18よりもエッジEdに近い。
このディンプル8の設計方法では、図6に示されたX−Y平面上に、円28が仮想される。この円28の半径は、ゴルフボール2の仮想球12(図5参照)の半径と同一である。X−Y平面上にはさらに、円弧30が仮想される。この円弧30の一端Ed1及び他端Ed2は、円28の上に存在する。この円弧30は、下向きに凸である。図6において矢印Dで示されているのは、この円弧30に対応する弦32の長さである。このX−Y平面の原点Oの座標は、(0,0)である。原点Oは、弦32の中点である。この円弧30の上の点のy座標は、下記数式(1)によって表される。
Figure 2012016465
この数式(1)において、Rは円弧30の曲率半径を表し、dは円弧30の深さを表す。
図6に示されるように、X−Y平面上にコサインカーブ34が仮想される。このコサインカーブ34は、左右対称である。このコサインカーブ34は、一端Ed3及び他端Ed4を有する。図6において、矢印Lで示されているのはコサインカーブ34の長さであり、矢印WLで示されているのはコサインカーブ34の波長であり、矢印AMで表されているのはコサインカーブ34の振幅である。このコサインカーブ34の長さLは、弦32の長さDと同一である。このコサインカーブ34の周期数は、5.0である。このコサインカーブ34が、矢印Aで示される方向に移動させられる。移動により、コサインカーブ34の一端Ed3が円弧30の一端Ed1と一致し、コサインカーブ34の他端Ed4が円弧30の他端Ed2と一致する。
この円弧30とコサインカーブ34とが、合成される。この合成により、波状曲線が得られる。この波状曲線36が、図7に示されている。この波状曲線36のy座標は、下記数式(2)によって表される。
Figure 2012016465
この数式(2)において、Qは振幅調節係数であり、Sは周期数調節係数である。係数Qは、円弧30の深さdに対するコサインカーブ34の振幅AMのバランスが考慮されて、適宜決定される。係数Sは、コサインカーブ34における所望の周期数が得られるように決定される。図6に示されたコサインカーブ34では、Sは900である。従って、このコサインカーブ34の周期数は、5.0である。
図7において符号CLで示されているのは、円弧30の中心点Pcと原点Oとを通過する直線である。この直線CLを軸として、波状曲線36が180°回転させられる。この回転によって波状曲線36が通過した軌跡により、三次元形状が得られる。図5に示されたディンプル8は、この三次元形状を有する。このディンプル8の直径Diは、弦32の長さDと一致する。
本発明者が得た知見によれば、凸部及び凹部を有するディンプル8は、高速でゴルフボール2が飛行するときの抗力を減じる。このゴルフボール2の弾道初期の抗力は、小さい。凸部及び凹部を有するディンプル8は、低速でゴルフボール2が飛行するときの揚力を高める。このゴルフボール2の弾道後期の揚力は、大きい。このゴルフボール2により、大きな飛距離が得られうる。
図5において符号Ppで示されているのは、エッジEdに最も近い凸部(すなわち第一凸部16)の頂点である。頂点Ppは、第一凸部16の表面のなかで、円弧14からの距離が最も大きい点である。この距離は、ディンプル8の深さの方向(図5における上下方向)において測定される。
図5において矢印Lpで示されているのは、エッジEdから頂点Ppまでの距離である。ディンプル8の半径(Di/2)に対する距離Lpの比率は、20%以上70%以下が好ましい。この比率が20%以上であるディンプル8を有するゴルフボール2では、弾道初期の抗力が小さい。この観点から、この比率は29%以上がより好ましく、40%以上が特に好ましい。この比率が70%以下であるディンプル8を有するゴルフボール2では、弾道後期の揚力が大きい。この観点から、この比率は60%以下がより好ましく、49%以下が特に好ましい。
このディンプル8では、エッジEdに最も近い凸部(すなわち第一凸部16)とこのエッジEdとの間に、1つの凹部(すなわち第一凹部20)が存在する。この第一凹部20は、弾道初期の抗力低減に寄与する。
円弧30とコサインカーブ34とが合成されて得られる波状曲線36の周期数は、このコサインカーブ34の周期数と一致する。前述の通り、図6に示されたコサインカーブ34の周期数は5.0である。従って、図7に示された波状曲線36の周期数は、5.0である。飛行性能の観点から、波状曲線36の周期数は2.5以上7.0以下が好ましい。飛行性能の観点から、波状曲線36における凸部の数は、3以上7以下が好ましい。
直線CLに対して対称な波状曲線36が回転させられることにより、方向性を有さないディンプル8が形成されうる。方向性を有さないディンプル8は、空力的対称性に優れる。
飛行性能の観点から、円弧30の深さDeに対するコサインカーブ34の振幅AMの比率は5%以上50%以下が好ましい。この比率は8%以上がより好ましく、10%以上が特に好ましい。この比率は30%以下がより好ましく、20%以下が特に好ましい。
飛行性能の観点から、弦32の長さDに対する、コサインカーブ34の波長WLの比(WL/D)は、(1/7)以上(1/2.5)以下が好ましい。(WL/D)は(1/6)以上がより好ましい。(WL/D)は(1/4)以下がより好ましい。
ゴルフボール2が、その断面形状が波状曲線36である曲面を有するディンプル8と、他のディンプル8とを有してもよい。その断面形状が波状曲線36である曲面を有するディンプル8の数N1の、ディンプル8の総数Nに対する比(N1/N)は、0.3以上が好ましく、0.5以上がより好ましく、0.7以上が特に好ましい。理想的には、比(N1/N)は1.0である。
ゴルフボール2のホップが抑制されるとの観点から、円弧30の深さDeは0.05mm以上が好ましく、0.08mm以上がより好ましく、0.10mm以上が特に好ましい。ゴルフボール2のドロップが抑制されるとの観点から、深さDeは0.60mm以下が好ましく、0.45mm以下がより好ましく、0.40mm以下が特に好ましい。
ディンプル8の面積sは、無限遠からゴルフボール2の中心を見た場合の、輪郭線に囲まれた領域の面積である。円形ディンプル8の場合、面積sは下記数式によって算出される。
s = (Di / 2) ・ π
図1から図7に示されたゴルフボール2では、ディンプルAの面積は15.62mmであり、ディンプルBの面積は14.93mmであり、ディンプルCの面積は11.95mmである。
本発明では、全てのディンプル8の面積sの合計の、仮想球12の表面積に対する比率は、占有率と称される。十分なディンプル効果が得られるとの観点から、占有率は70%以上が好ましく、78%以上がより好ましく、80%以上が特に好ましい。占有率は、90%以下が好ましい。図1から図7に示されたゴルフボール2では、ディンプル8の合計面積は4676.4mmである。このゴルフボール2の仮想球12の表面積は4629mmなので、占有率は81.6%である。
本発明において「ディンプルの容積」とは、ディンプル8の輪郭を含む平面とディンプル8の表面とに囲まれた部分の容積を意味する。ゴルフボール2のホップが抑制されるとの観点から、ディンプル8の総容積は250mm以上が好ましく、260mm以上がより好ましく、270mm以上が特に好ましい。ゴルフボール2のドロップが抑制されるとの観点から、総容積は400mm以下が好ましく、390mm以下がより好ましく、380mm以下が特に好ましい。
コサインカーブ34に代えて、サインカーブが円弧30と合成されて、波状曲線が得られてもよい。サインカーブが用いられる場合、直線CL(図7参照)と一方のエッジEdとの間に、円弧30及びこのサインカーブが想定される。このサインカーブが円弧と合成されて、半波状曲線が得られる。この半波状曲線が、直線CLを軸として反転させられ、他の半波状曲線が得られる。2つの半波状曲線が合わされて、波状曲線が得られる。この波状曲線が、直線CLを軸として、180°回転させられる。この回転により、凸部及び凹部を有するディンプルが得られる。このディンプルは、高速でゴルフボールが飛行するときの抗力を減じる。このゴルフボールの弾道初期の抗力は、小さい。凸部及び凹部を有するディンプルは、低速でゴルフボールが飛行するときの揚力を高める。このゴルフボールの弾道後期の揚力は、大きい。このゴルフボールにより、大きな飛距離が得られうる。
サインカーブが用いられて得られたディンプルにおいても、エッジEdに最も近い凸部の頂点とこのエッジとの距離Lpの、ディンプルの半径(Di/2)に対する比率は、20%以上70%以下が好ましい。この比率が20%以上であるディンプルを有するゴルフボールでは、弾道初期の抗力が小さい。この観点から、この比率は29%以上がより好ましく、40%以上が特に好ましい。この比率が70%以下であるディンプルを有するゴルフボールでは、弾道後期の揚力が大きい。この観点から、この比率は60%以上がより好ましく、49%以上が特に好ましい。
サインカーブが用いられて得られたディンプルにおいて、飛行性能の観点から、波状曲線の周期数は2.0以上6.0以下が好ましい。飛行性能の観点から、波状曲線における凸部の数は、3以上7以下が好ましい。
サインカーブが用いられて得られたディンプルにおいても、エッジEdに最も近い凸部とこのエッジとの間に、1つの凹部が存在することが好ましい。このディンプルにおいても、円弧30の深さに対するサインカーブの振幅AMの比率は5%以上50%以下が好ましい。この比率は8%以上がより好ましく、10%以上が特に好ましい。この比率は30%以下がより好ましく、20%以下が特に好ましい。飛行性能の観点から、弦32の長さDに対する、サインカーブの波長WLの比(WL/D)は、(1/6)以上(1/2)以下が好ましい。(WL/D)は(1/5)以上がより好ましい。(WL/D)は(1/4)以下がより好ましい。
サインカーブが用いられて得られたディンプルにおいても、円弧の深さDeは0.05mm以上が好ましく、0.08mm以上がより好ましく、0.10mm以上が特に好ましい。深さDeは0.60mm以下が好ましく、0.45mm以下がより好ましく、0.40mm以下が特に好ましい。
サインカーブが用いられて得られたディンプルを有するゴルフボールにおいても、占有率は70%以上が好ましく、78%以上がより好ましく、80%以上が特に好ましい。占有率は、90%以下が好ましい。ディンプルの総容積は250mm以上が好ましく、260mm以上がより好ましく、270mm以上が特に好ましい。総容積は400mm以下が好ましく、390mm以下がより好ましく、380mm以下が特に好ましい。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
100質量部のハイシスポリブタジエン(JSR社の商品名「BR−730」)、28.0質量部のアクリル酸亜鉛、5質量部の酸化亜鉛、16.1質量部の硫酸バリウム、0.2質量部の2−ナフタレンチオール及び0.9質量部のジクミルパーオキサイドを混練し、ゴム組成物を得た。このゴム組成物を、共に半球状キャビティを備えた上型及び下型からなる金型に投入し、170℃の温度下で25分間加熱して、直径が39.6mmであるコアを得た。
49質量部のアイオノマー樹脂(前述の「サーリン8945」)、48質量部の他のアイオノマー樹脂(前述の「ハイミランAM7329」)及び3質量部のスチレンブロック含有熱可塑性エラストマー(前述の「ラバロンT3221C」)を二軸混練押出機で混練し、樹脂組成物を得た。キャビティ面に多数のピンプルを備えたファイナル金型に、コアを投入した。上記樹脂組成物を射出成形法にてコアの周りに射出し、カバーを成形した。このカバーの厚みは、1.6mmであった。カバーには、ピンプルの形状が反転した形状を有するディンプルが形成された。このカバーの周りに二液硬化型ポリウレタンを基材とするクリアー塗料を塗装し、直径が42.8mmである実施例1のゴルフボールを得た。このゴルフボールのコアの硬度分布が、表4及び図4に示されている。このゴルフボールのディンプルの総容積は、320mmである。このゴルフボールは、図2及び3に示されたディンプルパターンを有する。このゴルフボールは、ディンプルA、B及びCを有している。ディンプルA、B及びCは、それぞれ、図4に示された断面形状を有している。
[実施例2から4及び12並びに比較例1から2]
ファイナル金型を変更した他は実施例1と同様にして、実施例2から4及び12並びに比較例1から2のゴルフボールを得た。ディンプルの断面形状の詳細は、以下の通りである。
実施例2(図8):円弧とコサインカーブとの合成
実施例3(図9):円弧とサインカーブとの合成
実施例4(図10):円弧とコサインカーブとの合成
実施例12(図11):円弧とサインカーブとの合成
比較例1(図12):円弧とコサインカーブとの合成
比較例2(図13):円弧(シングルラジアス)
[実施例5及び6]
ファイナル金型を変更した他は実施例1と同様にして、実施例5及び6のゴルフボールを得た。実施例5のゴルフボールでは、ディンプルA及びBの断面形状は波状であり、ディンプルCの断面形状は円弧である。実施例6のゴルフボールでは、ディンプルAの断面形状は波状であり、ディンプルB及びCの断面形状は円弧である。
[実施例7から11及び13から14並びに比較例3から6]
コアの組成及び架橋条件を変更した他は実施例1と同様にして、7から11及び13から14並びに比較例3から6のゴルフボールを得た。コアのゴム組成物の組成が、下記の表1から3に示されている。
[比較例7]
100質量部のハイシスポリブタジエン(前述の「BR−730」)、22.5質量部のアクリル酸亜鉛、5質量部の酸化亜鉛、18.3質量部の硫酸バリウム、0.5質量部のジフェニルジスルフィド及び0.9質量部のジクミルパーオキサイドを混練し、ゴム組成物を得た。このゴム組成物を共に半球状キャビティを備えた上型及び下型からなる金型に投入し、170℃の温度下で25分間加熱して、直径が25.0mmであるセンターを得た。
100質量部のハイシスポリブタジエン(前述の「BR−730」)、34.0質量部のアクリル酸亜鉛、5質量部の酸化亜鉛、13.8質量部の硫酸バリウム、0.5質量部のジフェニルジスルフィド及び0.9質量部のジクミルパーオキサイドを混練し、ゴム組成物を得た。このゴム組成物から、ハーフシェルを成形した。上記センターを2枚のハーフシェルで被覆した。このセンター及びハーフシェルを、共に半球状キャビティを備えた上型及び下型からなる金型に投入し、170℃の温度下で25分間加熱して、直径が39.6mmであるコアを得た。このコアは、センターと包囲層とからなる。このコアに、実施例1と同様の方法にてカバーを被覆した。さらに、実施例1と同様の方法にてクリアー塗料を塗装し、比較例7のゴルフボールを得た。
[飛行テスト]
ツルテンパー社のスイングマシンに、チタンヘッドを備えたドライバー(SRIスポーツ社の商品名「XXIO」、シャフト硬度:S、ロフト角:10.0°)を装着した。ヘッド速度が45m/secである条件で、ゴルフボールを打撃した。打撃直後のボール速度と、発射地点から静止地点までの距離とを測定した。さらに、打撃直後のボール速度も測定した。10回測定されて得られたデータの平均値が、下記の表9から13に示されている。
[耐久性テスト]
23℃の環境下に、ゴルフボールを12時間保持した。ツルテンパー社のスイングマシンに、チタンヘッドを備えたドライバーを装着した。ヘッド速度が45m/secである条件で、ゴルフボールを繰り返し打撃した。ゴルフボールが破損するまでの打撃回数をカウントした。12回測定されて得られたデータの平均値の指数が、下記の表9から13に示されている。
Figure 2012016465
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表1から3に記載された化合物の詳細は、以下の通りである。
ビスペンタブロモフェニルジスルフィド:三協化成社
ジフェニルジスルフィド:住友精化社
1−ナフタレンチオール:Alfa aesar社
2−ナフタレンチオール:東京化成工業社
ペンタクロロチオフェノール:東京化成工業社
ジクミルパーオキサイド:日油社
1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン:日油社の商品名「パーヘキサC−40」
2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール):大内新興化学工業社の商品名「ノクラックNS−6」
ステアリン酸:日油社
硫黄:鶴見化学工業社の「硫黄Z」
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表9から13に示されるように、実施例に係るゴルフボールは、諸性能に優れている。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
本発明に係るゴルフボールは、ゴルフ場でのプレーや、ドライビングレンジにおけるプラクティスに用いられうる。
2・・・ゴルフボール
4・・・コア
6・・・カバー
8、A、B、C・・・ディンプル
10・・・ランド
12・・・仮想球
14、30・・・円弧
16・・・第一凸部
18・・・第二凸部
20・・・第一凹部
22・・・第二凹部
34・・・コサインカーブ
36・・・波状曲線

Claims (14)

  1. コアと、このコアの外側に位置するカバーとを含んでおり、
    その表面に多数のディンプルを備えており、
    上記コアの中心点からの距離が5mmである点のJIS−C硬度H(5.0)と、この中心点におけるJIS−C硬度Hoとの差が、6.0以上であり、
    上記中心点からの距離が12.5mmである点のJIS−C硬度H(12.5)と上記硬度H(5.0)との差が、4.0以下であり、
    上記コアの表面のJIS−C硬度HSと、上記硬度H(12.5)と差が、10.0以上であり、
    それぞれのディンプルが曲面を含んでおり、
    この曲面の断面形状が、
    (1)一方のディンプルエッジ、ディンプルの最深点及び他方のディンプルエッジを通過する円弧よりも上側に位置する1又は2以上の凸部、並びに
    (2)上記円弧よりも下側に位置する1又は2以上の凹部
    を有する波状曲線であるゴルフボール。
  2. 上記ディンプルエッジに最も近い凸部の頂点とこのディンプルエッジとの距離が、ディンプルの半径の20%以上70%以下である請求項1に記載のゴルフボール。
  3. 上記ディンプルエッジに最も近い凸部とこのディンプルエッジとの間に1つの凹部が存在する請求項1又は2に記載のゴルフボール。
  4. 上記波状曲線が、サインカーブが円弧と合成されて得られる請求項1から3のいずれかに記載のゴルフボール。
  5. 上記波状曲線の周期数が2.0以上6.0以下である請求項4に記載のゴルフール。
  6. 上記波状曲線が、コサインカーブが円弧と合成されて得られる請求項1から3のいずれかに記載のゴルフボール。
  7. 上記波状曲線の周期数が2.5以上7.0以下である請求項6に記載のゴルフボール。
  8. 上記波状曲線が3以上7以下の凸部を有する請求項1から7のいずれかに記載のゴルフボール。
  9. 上記硬度HSと上記硬度Hoとの差が、22.0以上である請求項1から8のいずれかに記載のゴルフボール。
  10. 上記中心点から上記コアの表面に向かって硬度が低下するゾーンが存在しない請求項1から9のいずれかに記載のゴルフボール。
  11. 上記コアが、基材ゴムと有機硫黄化合物とを含むゴム組成物が架橋されることで成形されており、
    この有機硫黄化合物が、150以上200以下である分子量と、65℃以上90℃以下である融点とを有する請求項1から10のいずれかに記載のゴルフボール。
  12. 上記ゴム組成物が、100質量部の基材ゴムと0.03質量部以上3.5質量部以下の有機硫黄化合物とを含む請求項11に記載のゴルフボール。
  13. 上記硫黄化合物が、2−ナフタレンチオールである請求項11又は12に記載のゴルフボール。
  14. 上記硬度Hoが40.0以上70.0以下であり、上記硬度HSが78.0以上95.0以下である請求項1から13のいずれかに記載のゴルフボール。
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