JP2012014756A - サスペンション用基板およびその製造方法 - Google Patents

サスペンション用基板およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、金属支持基板が存在する領域と存在しない領域との境界領域で、絶縁層に生じたクラックの影響を小さくできるサスペンション用基板を提供することを主目的とする。
【解決手段】本発明は、金属支持基板、絶縁層、配線層およびカバー層を有する第一構造部と、上記第一構造部から連続的に形成され、上記金属支持基板が存在しない第二構造部とを有し、上記第一構造部および上記第二構造部の境界領域において、平面視上、上記配線層の端部から上記絶縁層の端部までの幅、および、上記配線層の端部から上記カバー層の端部までの幅の少なくとも一方が局所的に大きいことを特徴とするサスペンション用基板を提供することにより、上記課題を解決する。
【選択図】図4

Description

本発明は、金属支持基板が存在する領域と存在しない領域との境界領域で、絶縁層に生じたクラックの影響を小さくしたサスペンション用基板に関する。
近年、インターネットの普及等によりパーソナルコンピュータの情報処理量の増大や情報処理速度の高速化が要求されてきており、それに伴って、パーソナルコンピュータに組み込まれているハードディスクドライブ(HDD)も大容量化や情報伝達速度の高速化が必要となってきている。そのため、HDDに用いられるサスペンション用基板(フレキシャー)にも高機能化が求められている。
このようなサスペンション用基板として、例えば特許文献1には、スライダ接着パッド部(タング部)と、アウトリガーと、クロスバーとを有するフレキシャーが開示されている。さらに、特許文献1では、アウトリガー上に配線が形成されている。また、特許文献2には、タング部およびアウトリガー部の間に、配線層を配置したディスク装置用サスペンションが開示されている。また、特許文献3においては、トレース部材(配線層)が、アウトリガー部の外側を迂回して通るアウトトレース型のフレキシャーが開示されている。また、特許文献4においては、導電トレース(配線層)を支持するトレースサポートタブを有するジンバル構造が開示されている。
特開2007−213793号公報 特開平11−39626号公報 特開2007−287296号公報 特開2008−41241号公報
従来のサスペンション用基板では、金属支持基板上に絶縁層を介して配線層が形成されていた。近年、サスペンション用基板の高機能化(例えば低剛性化)に伴って、金属支持基板の一部を積極的に除去することが行われている。金属支持基板の一部を除去すると、金属支持基板が存在する領域と存在しない領域との境界領域において、その上に存在する絶縁層に応力が集中しやすくなり、絶縁層にクラックが生じやすいという問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、金属支持基板が存在する領域と存在しない領域との境界領域で、絶縁層に生じたクラックの影響を小さくしたサスペンション用基板を提供することを主目的とする。
上記課題を解決するために、本発明においては、金属支持基板と、上記金属支持基板上に形成された絶縁層と、上記絶縁層上に形成された配線層と、上記配線層を覆うように形成されたカバー層とを有するサスペンション用基板であって、上記金属支持基板、上記絶縁層、上記配線層および上記カバー層を有する第一構造部と、上記第一構造部から連続的に形成され、上記金属支持基板が存在しない第二構造部とを有し、上記第一構造部および上記第二構造部の境界領域において、平面視上、上記配線層の端部から上記絶縁層の端部までの幅、および、上記配線層の端部から上記カバー層の端部までの幅の少なくとも一方が局所的に大きいことを特徴とするサスペンション用基板を提供する。
本発明によれば、上記境界領域において、平面視上、配線層の端部から絶縁層の端部までの幅、および、配線層の端部からカバー層の端部までの幅の少なくとも一方を、局所的に大きくすることにより、絶縁層に生じたクラックの影響を小さくできる。そのため、応力集中による配線層の断線等を防止することができる。
上記発明においては、上記境界領域において、上記絶縁層の端部の位置と、上記カバー層の端部の位置とが、一致していることが好ましい。クラックの発生自体を抑制できるからである。
上記発明においては、上記絶縁層および上記カバー層の少なくとも一方に、平面視上、上記境界領域を含むように、曲線構造部が形成されていることが好ましい。曲線構造部の存在により、応力分散を図ることができ、境界領域の絶縁層にクラックが生じることをさらに抑制できるからである。
また、本発明においては、金属支持基板と、上記金属支持基板上に形成された絶縁層と、上記絶縁層上に形成された配線層と、上記配線層を覆うように形成されたカバー層とを有するサスペンション用基板であって、上記金属支持基板、上記絶縁層、上記配線層および上記カバー層を有する第一構造部と、上記第一構造部から連続的に形成され、上記金属支持基板が存在しない第二構造部とを有し、上記第一構造部および上記第二構造部の境界領域において、平面視上、上記配線層の端部から上記絶縁層の端部までの間に、補助配線層が形成されていることを特徴とするサスペンション用基板を提供する。
本発明によれば、境界領域において、平面視上、配線層の端部から絶縁層の端部まで間に、補助配線層を設けることにより、絶縁層に生じたクラックの影響を小さくできる。そのため、応力集中による配線層の断線等を防止することができる。
上記発明においては、上記補助配線層の表面が、上記カバー層で覆われていることが好ましい。
上記発明においては、上記補助配線層の表面に、配線めっき部が形成されていることが好ましい。
上記発明においては、上記境界領域において、平面視上、上記配線層の端部から上記絶縁層の端部までの幅、および、上記配線層の端部から上記カバー層の端部までの幅の少なくとも一方が局所的に大きいことが好ましい。絶縁層に生じたクラックの影響をさらに小さくできるからである。
上記発明においては、上記金属支持基板が、素子を実装するタング部と、上記タング部の外側に位置するアウトリガー部とを有し、上記配線層は、平面視上、上記タング部および上記アウトリガー部の間に形成されていることが好ましい。このような配線層が形成された境界領域では、絶縁層にクラックが生じやすいが、その影響を効果的に小さくできるからである。
上記発明においては、上記金属支持基板が、上記タング部および上記アウトリガー部を連結するクロスバーを有し、上記第一構造部の上記金属支持基板が、上記クロスバーであることが好ましい。
上記発明においては、上記金属支持基板が、アウトリガー部の上記タング部側の端面にトレースサポートタブを有し、上記第一構造部の上記金属支持基板が、上記トレースサポートタブであることが好ましい。
上記発明においては、上記金属支持基板が、上記アウトリガー部の根元を支持するベース部を有し、上記第一構造部の上記金属支持基板が、上記ベース部であることが好ましい。
上記発明においては、上記第一構造部の上記金属支持基板が、上記タング部であることが好ましい。
また、本発明においては、金属支持基板と、上記金属支持基板上に形成された絶縁層と、上記絶縁層上に形成された配線層と、上記配線層を覆うように形成されたカバー層と、上記金属支持基板、上記絶縁層、上記配線層および上記カバー層を有する第一構造部と、上記第一構造部から連続的に形成され、上記金属支持基板が存在しない第二構造部とを有するサスペンション用基板の製造方法であって、上記第一構造部および上記第二構造部の境界領域において、平面視上、上記配線層の端部から上記絶縁層の端部までの幅、および、上記配線層の端部から上記カバー層の端部までの幅の少なくとも一方が局所的に大きくなるように、上記絶縁層および上記カバー層の少なくとも一方を形成する工程を有することを特徴とするサスペンション用基板の製造方法を提供する。
本発明によれば、境界領域において、平面視上、配線層の端部から絶縁層の端部までの幅、および、配線層の端部からカバー層の端部までの幅の少なくとも一方が局所的に大きくなるように絶縁層およびカバー層の少なくとも一方を形成することにより、絶縁層に生じたクラックの影響を小さくしたサスペンション用基板を得ることができる。
上記発明においては、上記境界領域において、上記絶縁層の端部の位置と、上記カバー層の端部の位置とが一致するように、上記絶縁層および上記カバー層を形成することが好ましい。クラックの発生自体を抑制できるからである。
また、本発明においては、金属支持基板と、上記金属支持基板上に形成された絶縁層と、上記絶縁層上に形成された配線層と、上記配線層を覆うように形成されたカバー層と、上記金属支持基板、上記絶縁層、上記配線層および上記カバー層を有する第一構造部と、上記第一構造部から連続的に形成され、上記金属支持基板が存在しない第二構造部とを有するサスペンション用基板の製造方法であって、上記第一構造部および上記第二構造部の境界領域において、平面視上、上記配線層の端部から上記絶縁層の端部までの間に、補助配線層を形成する配線層形成工程を有することを特徴とするサスペンション用基板の製造方法を提供する。
本発明によれば、第二実施態様によれば、境界領域において、配線層の端部から絶縁層の端部までの間に、補助配線層を形成することにより、絶縁層に生じたクラックの影響を小さくしたサスペンション用基板を得ることができる。
上記発明においては、上記配線層形成工程において、上記配線層および上記補助配線層を同時に形成することが好ましい。製造工程の簡略化を図ることができるからである。
上記発明においては、素子を実装するタング部と、上記タング部の外側に位置するアウトリガー部とを有する上記金属支持基板を形成し、平面視上、上記タング部および上記アウトリガー部の間に、上記配線層を形成することが好ましい。このような配線層が形成された境界領域では、絶縁層にクラックが生じやすいが、その影響を効果的に小さくできるからである。
本発明のサスペンション用基板は、金属支持基板が存在する領域と存在しない領域との境界領域で、絶縁層に生じたクラックの影響を小さくできるという効果を奏する。
一般的なサスペンション用基板の一例を示す模式図である。 第一実施態様のサスペンション用基板の素子実装領域の近傍を示す概略平面図である。 クロスバーの近傍を示す概略平面図である。 第一実施態様のサスペンション用基板を説明する概略平面図である。 第一実施態様のサスペンション用基板を説明する概略断面図である。 第一実施態様のサスペンション用基板を説明する概略平面図である。 第一実施態様のサスペンション用基板を説明する概略断面図である。 第一実施態様における金属支持基板を説明する概略平面図である。 第一実施態様のサスペンション用基板を説明する概略平面図である。 第一実施態様のサスペンション用基板を説明する概略平面図である。 第二実施態様のサスペンション用基板を説明する模式図である。 第二実施態様のサスペンション用基板を説明する模式図である。 第二実施態様のサスペンション用基板を説明する概略平面図である。 第一実施態様のサスペンション用基板の製造方法の一例を示す概略断面図である。 第一実施態様のサスペンション用基板の製造方法の他の例を示す概略断面図である。 第二実施態様のサスペンション用基板の製造方法の一例を示す概略断面図である。
以下、本発明のサスペンション用基板、および、サスペンション用基板の製造方法について詳細に説明する。
A.サスペンション用基板
本発明のサスペンション用基板は、第一構造部および第二構造部の境界領域に、絶縁層に生じたクラックの影響を小さくできる補強部を設けたものである。その補強部の態様により、二つの実施態様に大別することができる。
1.第一実施態様
まず、本発明のサスペンション用基板の第一実施態様について説明する。第一実施態様のサスペンション用基板は、金属支持基板と、上記金属支持基板上に形成された絶縁層と、上記絶縁層上に形成された配線層と、上記配線層を覆うように形成されたカバー層とを有するサスペンション用基板であって、上記金属支持基板、上記絶縁層、上記配線層および上記カバー層を有する第一構造部と、上記第一構造部から連続的に形成され、上記金属支持基板が存在しない第二構造部とを有し、上記第一構造部および上記第二構造部の境界領域において、平面視上、上記配線層の端部から上記絶縁層の端部までの幅、および、上記配線層の端部から上記カバー層の端部までの幅の少なくとも一方が局所的に大きいことを特徴とするものである。
図1は、一般的なサスペンション用基板の一例を示す模式図である。図1(a)はサスペンション用基板の概略平面図であり、図1(b)は図1(a)のX−X断面図である。なお、図1(a)では、便宜上、カバー層の記載は省略している。図1(a)に示されるサスペンション用基板100は、一方の先端部分に形成された素子実装領域101と、他方の先端部分に形成された外部回路基板接続領域102と、素子実装領域101および外部回路基板接続領域102を電気的に接続する複数の配線層103a〜103dとを有するものである。配線層103aおよび配線層103bは一対の配線層であり、同様に、配線層103cおよび配線層103dも一対の配線層である。これらの2つの配線層は、一方がライト用の配線層であり、他方がリード用の配線層である。一方、図1(b)に示されるように、サスペンション用基板は、金属支持基板1と、金属支持基板1上に形成された絶縁層2と、絶縁層2上に形成された配線層3と、配線層3を覆うカバー層4とを有するものである。
図2は、第一実施態様のサスペンション用基板の素子実装領域の近傍を示す概略平面図である。なお、図2では、便宜上、カバー層の記載は省略しており、図面の上半分における絶縁層および配線層は点線で示している。図2における金属支持基板1は、磁気ヘッドスライダ等の素子を実装するタング部11と、タング部11の外側に位置するアウトリガー部12と、タング部11およびアウトリガー部12を連結するクロスバー13と、アウトリガー部12の根元を支持するベース部15とを有している。さらに、図2における領域A〜Dでは、それぞれ、金属支持基板1、絶縁層2、配線層3およびカバー層(図示せず)を有する第一構造部と、その第一構造部から連続的に形成され、金属支持基板1が存在しない第二構造部とが形成されている。
また、第一実施態様においては、図2に示すように、配線層3が、平面視上、タング部11およびアウトリガー部12の間に形成されていることが好ましい。このような配線層が形成された境界領域では、配線層下面の絶縁層にクラックが生じやすいが、その影響を効果的に小さくできるからである。また、上述した特許文献1では、アウトリガー部の上に配線層を設けることが記載されている。一方で、ジンバルのピッチ・ロール角を調整するために、アウトリガー部にレーザーを照射する技術がある。このような技術を特許文献1に適用すると、レーザー照射による熱の影響により、配線層の劣化が生じやすくなる。また、配線層の剛性が、ジンバルのピッチ・ロール角の調整に障害となる。そのため、配線層をアウトリガー部の外側または内側に配置することが好ましい。ここで、配線層をアウトリガー部の外側に配置すると、特許文献3に記載されているように、アウトトレース型のサスペンション用基板になるが、アウトトレース型のサスペンション用基板は、配線層が、ディスク回転時の風圧の影響を大きく受けるため、フライトハイトコントロールが難しくなる可能性がある。また、配線層の外側にアウトリガー部が無いので、配線層が損傷を受けやすい。このように、レーザー照射による配線層の劣化を防止するという観点、ディスク回転時の風圧の影響を緩和するという観点、および、配線層の損傷を防止するという観点から、配線層が、平面視上、タング部およびアウトリガー部の間に形成されていることが好ましい。
一方、図3は、クロスバーの近傍を示す概略平面図である。図3では、クロスバー13と交差するように、配線層3が配置されている。ここで、クロスバー13、絶縁層2、配線層3およびカバー層(図示せず)がこの順に積層された第一構造部Sと、クロスバー13が存在せず、絶縁層2、配線層3およびカバー層(図示せず)がこの順に積層された第二構造部Sとの境界領域では、その上に存在する絶縁層2にクラック51が生じやすいという問題がある。クラック51が生じる理由としては、サスペンション用基板の使用時の応力集中(例えば、磁気ヘッドスライダ等の素子の振動による応力集中)、および、サスペンション用基板の製造時の応力集中(例えば、クロスバー13を形成した後の液処理による応力集中、製造段階のサスペンション用基板の搬送時における応力集中)等が挙げられる。クラックが発生し、そのクラックが進展すると、応力が直接配線層に影響することが想定され、最悪の場合は、配線層の腐食や断線が生じ得る。
第一実施態様のサスペンション用基板は、境界領域において、平面視上、配線層3の端部31から絶縁層2の端部21までの幅が局所的に大きいことが好ましい(図4(a))。また、第一実施態様のサスペンション用基板は、境界領域において、平面視上、配線層3の端部31からカバー層4の端部41までの幅が局所的に大きいことが好ましい(図4(b))。また、図示しないが、第一実施態様においては、平面視上、配線層3の端部31から絶縁層2の端部21までの幅、および、配線層3の端部31からカバー層4の端部41までの幅の両者が局所的に大きくても良い。
また、第一実施態様において、「幅が局所的に大きいこと」は、次のように定義することができる。絶縁層は、配線層の絶縁を目的としたものであることから、基本的には、配線層の配線パターンに応じて形成される。そのため、例えば図4(a)に示すように、絶縁層2のベースラインを特定することが可能である。このベースラインは、直線であっても、曲線であっても容易に特定することができる。そのため、このベースラインにおける端部31と端部21との幅よりも、境界領域における端部31と端部21との幅が大きければ、「幅が局所的に大きい」ことを特定することができる。このことは、図4(b)のカバー層においても同様である。
また、図5(a)は、図4(a)のX−X断面図である。図4(a)では、境界領域において、配線層3の端部31から絶縁層2の端部21までの幅が、局所的に大きい。一方、図5(b)、(c)は、それぞれ図4(b)のX−X断面図に相当するものである。図5(b)では、境界領域において、配線層3の端部31から絶縁層2の端部21までの幅、および、配線層3の端部31からカバー層4の端部41までの幅が、局所的に大きい。図5(c)では、境界領域において、配線層3の端部31からカバー層4の端部41までの幅が、局所的に大きい。なお、第一実施態様における絶縁層が、例えばウェットエッチングにより形成された場合、絶縁層の断面形状は、通常、台形になる。
このように、第一実施態様によれば、上記境界領域において、平面視上、配線層の端部から絶縁層の端部までの幅、および、配線層の端部からカバー層の端部までの幅の少なくとも一方を、局所的に大きくすることにより、絶縁層に生じたクラックの影響を小さくできる。そのため、応力集中による配線層の断線等を防止することができる。特に、近年は絶縁層の薄膜化が求められており、絶縁層にクラックが生じやすくなる傾向にあるが、第一実施態様によれば、そのクラックの影響を効果的に小さくすることができる。
以下、第一実施態様のサスペンション用基板について、サスペンション用基板の部材と、サスペンション用基板の構成とに分けて説明する。
(1)サスペンション用基板の部材
まず、第一実施態様のサスペンション用基板の部材について説明する。第一実施態様のサスペンション用基板は、金属支持基板、絶縁層、配線層およびカバー層を有するものである。
第一実施態様における金属支持基板は、サスペンション用基板の支持体として機能するものである。金属支持基板の材料は、ばね性を有する金属であることが好ましく、具体的にはSUS等を挙げることができる。また、金属支持基板の厚さは、その材料の種類により異なるものであるが、例えば10μm〜20μmの範囲内である。
第一実施態様における絶縁層は、金属支持基板上に形成されるものである。絶縁層の材料は、絶縁性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば樹脂を挙げることができる。上記樹脂としては、例えばポリイミド樹脂、ポリベンゾオキサゾール樹脂、ポリベンゾイミダゾール樹脂、アクリル樹脂、ポリエーテルニトリル樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂およびポリ塩化ビニル樹脂を挙げることができ、中でもポリイミド樹脂が好ましい。絶縁性、耐熱性および耐薬品性に優れているからである。また、絶縁層の材料は、感光性材料であっても良く、非感光性材料であっても良い。絶縁層の厚さは、例えば5μm〜30μmの範囲内であることが好ましく、5μm〜18μmの範囲内であることがより好ましく、5μm〜12μmの範囲内であることがさらに好ましい。
第一実施態様における配線層は、絶縁層上に形成されるものである。配線層の材料は、導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば金属を挙げることができ、中でも銅(Cu)が好ましい。また、配線層の材料は、圧延銅であっても良く、電解銅であっても良い。配線層の厚さは、例えば5μm〜18μmの範囲内であることが好ましく、9μm〜12μmの範囲内であることがより好ましい。また、配線層の一部の表面には、配線めっき部が形成されていても良い。配線めっき部を設けることにより、配線層の劣化(腐食等)を防止できるからである。中でも、第一実施態様においては、素子または外部回路基板との接続を行う端子部に配線めっき部が形成されていることが好ましい。配線めっき部の種類は特に限定されるものではないが、例えばNiめっき、Auめっき等を挙げることができる。配線めっき部の厚さは、例えば0.1μm〜4.0μmの範囲内である。
第一実施態様におけるカバー層は、配線層3を覆うように形成されるものである。カバー層を設けることにより、配線層の劣化(腐食等)を防止できる。カバー層の材料としては、例えば、上述した絶縁層の材料として記載した樹脂を挙げることができ、中でもポリイミド樹脂が好ましい。また、カバー層の材料は、感光性材料であっても良く、非感光性材料であっても良い。カバー層の厚さは、例えば2μm〜30μmの範囲内であることが好ましく、2μm〜10μmの範囲内であることがより好ましい。
(2)サスペンション用基板の構成
次に、第一実施態様のサスペンション用基板の構成について説明する。第一実施態様のサスペンション用基板は、金属支持基板、絶縁層、配線層およびカバー層がこの順に積層された第一構造部を有する。第一構造部における配線層には、種々の機能を有する複数の配線層を用いることができる。配線層としては、例えば、ライト用配線層、リード用配線層、ノイズシールド用配線層、クロストーク防止用配線層、電源用配線層、グランド用配線層、フライトハイトコントロール用配線層、センサー用配線層、アクチュエータ用配線層、熱アシスト用配線層等を挙げることができる。また、第一実施態様のサスペンション用基板は、第一構造部から連続的に形成され、金属支持基板が存在しない第二構造部を有する。第二構造部は、例えば、第一構造部から金属支持基板のみを除去した構造部に該当する。
また、第一実施態様においては、境界領域において、平面視上、配線層の端部から絶縁層の端部までの幅、および、配線層の端部からカバー層の端部までの幅の少なくとも一方が局所的に大きいことを大きな特徴とする。ここで、図6(a)に示すように、絶縁層2のベースラインから絶縁層2の端部21までの幅をWとした場合、Wの値は、例えば30μm以上であることが好ましく、50μm以上であることがより好ましく、70μm以上であることがさらに好ましい。一方、Wの値の上限は、特に限定されるものではない。なお、図6(a)では、配線層3の端部31から絶縁層2の端部21までの幅が局所的に大きい場合について説明したが、配線層の端部からカバー層の端部までの幅が局所的に大きい場合についても同様である。
また、図6(b)に示すように、配線層3の端部31から絶縁層2の端部21までの幅を全体的に大きくすることによっても、絶縁層に生じたクラックの影響を小さくすることはできる。また、図示しないが、同様に、配線層の端部からカバー層の端部までの幅を全体的に大きくすることによっても、絶縁層に生じたクラックの影響を小さくすることはできる。しかしながら、このような構造を採用するためには、空間的な余裕がある必要があり、デザイン上の制約が多くなる。
また、図5(b)に示したように、第一実施態様のサスペンション用基板は、境界領域において、配線層3の端部31から絶縁層2の端部21までの幅、および、配線層3の端部31からカバー層4の端部41までの幅が局所的に大きいことが好ましい。絶縁層およびカバー層によって突起部を形成することにより、両者の積層部分において、クラックの進展を効果的に抑制することができるからである。この場合、絶縁層の端部の位置と、カバー層の端部の位置とは、一致していても良く、異なっていても良いが、一致していることが好ましい。クラックの発生自体を抑制できるからである。上記「一致」とは、絶縁層の上端部の位置と、カバー層の下端部の位置とが一致することをいう。また、上記「一致」は、厳密な一致のみではなく、実質的な一致をも意味する。「実質的な一致」とは、図7に示すように、カバー層4の下端部4aの位置と、絶縁層2の上端部2aの位置との幅Wが、10μm以下(好ましくは5μm以下)であることをいう。なお、カバー層の下端部の位置は、絶縁層の上端部の位置の内側にあっても良く、外側にあっても良い。
また、ウェットエッチングにより絶縁層を形成し、境界領域において、絶縁層の端部の位置と、カバー層の端部の位置とを一致させる場合、絶縁層の下端部断面の角度θを大きくすることができ、クラックの発生を抑制することができる。絶縁層とカバー層とは、製品としての耐久性を担保する観点から、通常、密着性が高い。そのため、両層の間にエッチング液が染み込むことを防止でき、絶縁層の下端部断面の角度θを大きくすることができる。角度を大きくすることで、クラックの発生を抑制することができる。第一実施態様において、絶縁層の下端部断面の角度θは、例えば、30°以上であることが好ましく、40°以上であることがより好ましく、50°以上であることがさらに好ましい。
また、第一実施態様においては、絶縁層の材料およびカバー層の材料が、同種の材料であることが好ましい。両層の間の密着性がより高くなるからである。密着性が高いと、両層の間にエッチング液が染み込むことを防止でき、絶縁層の下端部断面の角度θを大きくすることができる。その結果、絶縁層にクラックが生じることを抑制できる。第一実施態様における同種の材料とは、基本骨格が共通した材料をいう。特に、第一実施態様においては、絶縁層の材料およびカバー層の材料が、ともにポリイミド樹脂であることが好ましい。さらに、カバー材の材料は、絶縁層の材料よりも、エッチング液に対するエッチングレートが低い材料であることが好ましい。
次に、第一実施態様における境界領域について説明する。第一実施態様における境界領域は、上述した第一構造部および第二構造部の境界の領域であれば特に限定されるものではない。境界領域を例示すると、上述した図2の領域A〜Dを挙げることができる。図2の領域Aは、第一構造部の金属支持基板が、クロスバー13である態様である。クロスバー13の両端が、金属支持基板が存在する領域と存在しない領域との境界になる。特に、領域Aは、サスペンション用基板の使用時に、素子の振動の影響を大きく受けるため、この境界領域において、平面視上、配線層の端部から絶縁層の端部までの幅、および、配線層の端部からカバー層の端部までの幅の少なくとも一方が局所的に大きいことが好ましい。さらに、領域Aの中でも、タング部11に近い側の境界領域では、捻じれ等の影響を受けやすいことから、タング部11に近い側の境界領域において、配線層の端部から絶縁層の端部までの幅、および、配線層の端部からカバー層の端部までの幅の少なくとも一方が局所的に大きいことが好ましい。
また、第一実施態様におけるクロスバーの位置は、タング部およびアウトリガー部を連結できる位置であれば特に限定されるものではないが、サスペンション用基板の短手方向におけるタング部の端面に形成されていることが好ましい。特に、第一実施態様においては、図8に示されるように、素子の振動中心16におけるサスペンション用基板の短手方向と重複するように、クロスバー13が形成されていることが好ましい。例えばHDI(Head Disk Interface)の発生時において素子の振動を最小化することができるからである。
また、図2の領域Bは、第一構造部の金属支持基板が、トレースサポートタブ14であるである態様である。トレースサポートタブ14の両端が、金属支持基板が存在する領域と存在しない領域との境界領域になる。同様に、図2の領域Cは、第一構造部の金属支持基板が、ベース部15である態様であり、図2の領域Dは、第一構造部の金属支持基板が、タング部である態様である。
また、第一実施態様においては、図9(a)に示すように、クロスバー13上に形成された絶縁層2の端部21が、タング部11に達するように形成されていることが好ましい。同様に、クロスバー13上に形成された絶縁層2の端部21が、アウトリガー部12に達するように形成されていることが好ましい。また、図9(b)に示すように、サポートトレースタブ14上に形成された絶縁層2の端部21が、アウトリガー部12に達するように形成されていることが好ましい。このような構造にすることで、クラックの発生を効果的に抑制できるからである。なお、図9(a)、(b)では、配線層3の端部31から絶縁層2の端部21までの幅が局所的に大きい場合について説明したが、配線層の端部からカバー層の端部までの幅が局所的に大きい場合についても同様である。
また、第一実施態様においては、絶縁層およびカバー層の少なくとも一方に、平面視上、境界領域を含むように、曲線構造部が形成されていることが好ましい。曲線構造部の存在により、応力分散を図ることができ、境界領域の絶縁層にクラックが生じることをさらに抑制できるからである。このような曲線構造部としては、例えば、図10(a)に示すように絶縁層2の突起部の先端に形成された曲線構造部、および、図10(b)に示すように絶縁層2のベースラインから連続的に形成された曲線構造部等を挙げることができる。なお、図10には示していないが、カバー層4に、同様の曲線構造部が形成されていても良い。
また、第一実施態様において、素子実装領域に実装される素子としては、例えば、磁気ヘッドスライダ、アクチュエータ、半導体等を挙げることができる。また、上記アクチュエータは、磁気ヘッドを有するものであっても良く、磁気ヘッドを有しないものであっても良い。
2.第二実施態様
次に、本発明のサスペンション用基板の第二実施態様について説明する。第二実施態様のサスペンション用基板は、金属支持基板と、上記金属支持基板上に形成された絶縁層と、上記絶縁層上に形成された配線層と、上記配線層を覆うように形成されたカバー層とを有するサスペンション用基板であって、上記金属支持基板、上記絶縁層、上記配線層および上記カバー層を有する第一構造部と、上記第一構造部から連続的に形成され、上記金属支持基板が存在しない第二構造部とを有し、上記第一構造部および上記第二構造部の境界領域において、平面視上、上記配線層の端部から上記絶縁層の端部までの間に、補助配線層が形成されていることを特徴とするものである。
図11は、第二実施態様のサスペンション用基板の一例を示す模式図である。図11(a)は、図4(a)と同様にクロスバーの近傍を示す概略平面図であり、図11(b)は図11(a)のX−X断面図である。第二実施態様のサスペンション用基板は、境界領域において、平面視上、配線層3の端部31から絶縁層2の端部21までの間に、補助配線層7が形成されていることを大きな特徴とする。
このように、第二実施態様によれば、境界領域において、平面視上、配線層の端部から絶縁層の端部まで間に、補助配線層を設けることにより、絶縁層に生じたクラックの影響を小さくできる。そのため、応力集中による配線層の断線等を防止することができる。特に、近年は絶縁層の薄膜化が求められており、絶縁層にクラックが生じやすくなる傾向にあるが、第二実施態様によれば、そのクラックの影響を効果的に小さくすることができる。
以下、第二実施態様のサスペンション用基板について、サスペンション用基板の部材と、サスペンション用基板の構成とに分けて説明する。
(1)サスペンション用基板の部材
まず、第二実施態様のサスペンション用基板の部材について説明する。第二実施態様のサスペンション用基板は、金属支持基板、絶縁層、配線層およびカバー層を有するものである。これらの部材については、上記「1.第一実施態様」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。
また、第二実施態様のサスペンション用基板は、補助配線層を有する。補助配線層は、上記配線層と同じ材料から構成されるものであっても良く、異なる材料から構成されるものであっても良いが、前者が好ましい。配線層の形成と同時に、補助配線層を形成することができるからである。
(2)サスペンション用基板の構成
次に、第二実施態様のサスペンション用基板の構成について説明する。第二実施態様のサスペンション用基板は、境界領域において、平面視上、配線層の端部から絶縁層の端部までの間に、補助配線層が形成されていることを大きな特徴とする。
図11(a)に示すように、補助配線層の幅をWとした場合、Wの値は、例えば10μm〜50μmの範囲内であることが好ましく、15μm〜30μmの範囲内であることがより好ましく、15μm〜20μmの範囲内であることがさらに好ましい。Wの値が小さすぎると、クラックの進展を十分に抑制できない可能性があり、Wの値が大きすぎると、デザイン上の制約が多くなるからである。
また、第二実施態様においては、図11(b)に示すように、絶縁層の端部の位置と、カバー層の端部の位置とが、一致していることが好ましい。クラックの発生自体を抑制できるからである。なお、「一致」の定義については、上記「1.第一実施態様」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。
また、補助配線層が形成される位置は、配線層(最も外の配線層)の端部と、絶縁層の端部との間であれば特に限定されるものではない。中でも、第二実施態様においては、図11(b)に示すように、補助配線層7の表面が、カバー層4で覆われていることが好ましい。補助配線層7の劣化(腐食等)を防止できるからである。
また、図12(a)に示すように、補助配線層7の端部71の位置と、絶縁層2の端部21の位置とは、一致していても良い。これらの位置が一致していれば、クラックの発生自体を抑制できる。上記「一致」とは、絶縁層の上端部の位置と、補助配線層の下端部の位置とが一致することをいう。また、上記「一致」は、厳密な一致のみではなく、実質的な一致をも意味する。「実質的な一致」とは、補助配線層の下端部の位置と、絶縁層の上端部の位置との幅が、10μm以下(好ましくは5μm以下)であるこという。なお、補助配線層の下端部の位置は、絶縁層の上端部の位置の内側にあっても良く、外側にあっても良い。
また、ウェットエッチングにより絶縁層を形成し、境界領域において、絶縁層の端部の位置と、補助配線層の端部の位置とを一致させる場合、絶縁層の下端部断面の角度θを大きくすることができ、クラックの発生を抑制することができる。絶縁層と補助配線層とは、通常、密着性が高い。そのため、両層の間にエッチング液が染み込むことを防止でき、絶縁層断面の角度θを大きくすることができる。角度を大きくすることで、クラックの発生を抑制することができる。補助配線層の下に形成された絶縁層の下端部断面の角度θは、例えば、30°以上であることが好ましく、40°以上であることがより好ましく、50°以上であることがさらに好ましい。
また、図12(a)に示すように、補助配線層7の端部71の位置と、絶縁層2の端部21の位置とが一致している場合、図12(b)に示すように、補助配線層7の表面に、配線めっき部6が形成されていることが好ましい。補助配線層の劣化(腐食等)を防止できるからである。なお、補助配線層の材料が、耐食性の高い材料であれば、特に配線めっき部を設ける必要はない。また、配線めっき部の形成方法としては、特に図示していないが、例えば、絶縁層を貫通し、補助配線層を金属支持基板に電気的に接続するビア部を形成し、金属支持基板およびビア部から補助配線層の給電を行い、電解めっき法で配線めっき部を形成する方法を挙げることができる。また、無電解めっき法によって配線めっき部を形成しても良い。
また、第二実施態様のサスペンション用基板は、第一実施態様のサスペンション用基板の特徴を備えるものであっても良い。すなわち、境界領域において、平面視上、配線層の端部から絶縁層の端部までの間に、補助配線層が形成され、さらに、配線層の端部から絶縁層の端部までの幅、および、配線層の端部からカバー層の端部までの幅の少なくとも一方が局所的に大きくても良い。この一例としては、図13に示すように、平面視上、配線層3の端部31から絶縁層2の端部21までの間に、補助配線層7が形成され、さらに、配線層3の端部31から絶縁層2の端部21までの幅が局所的に大きいサスペンション用基板を挙げることができる。
B.サスペンション用基板の製造方法
次に、本発明のサスペンション用基板の製造方法について説明する。本発明のサスペンション用基板の製造方法は、二つの実施態様に大別することができる。
1.第一実施態様
まず、本発明のサスペンション用基板の製造方法の第一実施態様について説明する。第一実施態様のサスペンション用基板の製造方法は、金属支持基板と、上記金属支持基板上に形成された絶縁層と、上記絶縁層上に形成された配線層と、上記配線層を覆うように形成されたカバー層と、上記金属支持基板、上記絶縁層、上記配線層および上記カバー層を有する第一構造部と、上記第一構造部から連続的に形成され、上記金属支持基板が存在しない第二構造部とを有するサスペンション用基板の製造方法であって、上記第一構造部および上記第二構造部の境界領域において、平面視上、上記配線層の端部から上記絶縁層の端部までの幅、および、上記配線層の端部から上記カバー層の端部までの幅の少なくとも一方が局所的に大きくなるように、上記絶縁層および上記カバー層の少なくとも一方を形成する工程を有することを特徴とするものである。
図14は、第一実施態様のサスペンション用基板の製造方法の一例を示す概略断面図である。図14は図5(a)と同様に、図4(a)のX−X断面図に相当するものである。図14においては、まず、金属支持部材1Xと、金属支持部材1上に形成された絶縁部材2Xと、絶縁部材2X上に形成された導体部材3Xとを有する積層部材を準備する(図14(a))。次に、導体部材3Xの表面に、ドライフィルムレジスト(DFR)を用いて、所定のレジストパターン(パターン状のレジスト層)を形成し、そのレジストパターンから露出する導体部材3Xをウェットエッチングすることにより、配線層3を形成する(図14(b))。この際、金属支持部材1Xの表面に、同様のレジストパターンを形成し、上記のウェットエッチングと同時に、治具孔等を形成しても良い。
その後、配線層3を覆うようにカバー層4を形成する(図14(c))。次に、DFRを用いてカバー層4を覆うように、レジストパターン5を形成する(図14(d))。次に、レジストパターン5から露出する絶縁部材2Xをウェットエッチングすることにより、絶縁層2を形成する(図14(e))。第一実施態様のサスペンション用基板の製造方法は、このウェットエッチングの際に、配線層3の端部31から絶縁層2の端部21までの幅が局所的に大きくなるように、絶縁層2を形成することを一つの特徴とする。なお、図14(e)では、ウェットエッチングにより、金属支持部材1Xの外形加工を行い、金属支持基板1を形成している。
また、図15は、第一実施態様のサスペンション用基板の製造方法の他の例を示す概略断面図である。図15は図5(b)と同様に、図4(b)のX−X断面図に相当するものである。図15における製造方法は、基本的には、図14における製造方法と同様であるが、図15(c)において、DFR等を用いてレジストパターンを形成せず、カバー層4をレジスト層として用いて、絶縁部材2Xのウェットエッチングを行う。これにより、絶縁層2の端部21の位置と、カバー層4の端部41の位置とが一致したサスペンション用基板を容易に得ることができる。
なお、図5(c)に示すサスペンション用基板の製造方法の一例としては、例えばアディティブ法を挙げることができる。アディティブ法では、まず、金属支持基板1の表面に、パターン状の絶縁層2を形成する。その後、絶縁層2上にレジストパターンを形成し、そのレジストパターンから露出する絶縁層上に、めっき法により配線層3を形成し、その後、配線層3の端部31からカバー層4の端部41までの幅が局所的に大きくなるように、カバー層4を形成すれば良い。
このように、第一実施態様によれば、境界領域において、平面視上、配線層の端部から絶縁層の端部までの幅、および、配線層の端部からカバー層の端部までの幅の少なくとも一方が局所的に大きくなるように絶縁層およびカバー層の少なくとも一方を形成することにより、絶縁層に生じたクラックの影響を小さくしたサスペンション用基板を得ることができる。
また、第一実施態様のサスペンション用基板の製造方法は、上記所定の形状に、絶縁層およびカバー層の少なくとも一方を形成する工程を有するものであれば特に限定されるものではない。第一実施態様のサスペンション用基板の製造方法の例示として、上述した図14および図15に示した各工程について説明する。
(1)積層部材準備工程
第一実施態様における積層部材準備工程は、金属支持部材と、上記金属支持部材上に形成された絶縁部材と、上記絶縁部材上に形成された導体部材とを有する積層部材を準備する工程である。第一実施態様における積層部材は、市販の積層部材を用いても良く、金属支持部材上に、絶縁部材および導体部材を形成することによって形成しても良い。
(2)配線層形成工程
第一実施態様における配線層形成工程は、上記積層部材の上記導体部材上に、レジストパターンを形成し、上記レジストパターンから露出する上記導体部材をウェットエッチングし、配線層を形成する工程である。ウェットエッチングに用いるエッチング液の種類は、導体部材の種類に応じて適宜選択することが好ましく、例えば導体部材の材料が銅である場合には、塩化鉄系エッチング液等を用いることができる。また、その他の層が、上記エッチング液によりエッチングされる場合は、必要に応じてエッチング液から保護するレジストを形成することが好ましい。
(3)カバー層形成工程
第一実施態様におけるカバー層形成工程は、上記配線層を覆うカバー層を形成する工程である。カバー層の形成方法は、特に限定されるものではなく、カバー層の材料に応じて適宜選択することが好ましい。例えば、カバー層の材料が感光性材料である場合には、全面形成したカバー層に露光現像を行うことによりパターン状のカバー層を得ることができる。また、カバー層の材料が非感光性材料である場合は、全面形成したカバー層の表面に所定のレジストパターンを形成し、そのレジストパターンから露出した部分を、ウェットエッチングにより除去することによりパターン状のカバー層を得ることができる。
(4)絶縁層形成工程
第一実施態様における絶縁層形成工程は、上記絶縁部材をウェットエッチングして、絶縁層を形成する工程である。
ウェットエッチングに用いるエッチング液の種類は、絶縁層の種類に応じて適宜選択することが好ましく、例えば絶縁層の材料がポリイミド樹脂である場合は、アルカリ系エッチング液等を用いることができる。
第一実施態様においては、絶縁層形成工程において、カバー層をレジスト層として用いることが好ましい。別途にレジスト層を設ける必要がないからである。さらに、絶縁層とカバー層とは、製品としての耐久性を担保する観点から、通常、密着性が高い。そのため、両層の間にエッチング液が染み込むことを防止でき、絶縁層の下端部断面の角度θを大きくすることができる。カバー層をレジスト層として用いる場合、カバー層の材料が、配線層の材料よりも、エッチング液に対するエッチングレートが低い材料であることが好ましい。レジスト層として有用だからである。なお、カバー層の材料のエッチングレートが、配線層の材料のエッチングレートと同じ場合、または、配線層の材料のエッチングレートよりも高い場合であっても、例えば、カバー層の厚さを十分に確保すれば、カバー層をレジスト層として用いることは可能である。
また、第一実施態様においては、カバー層をレジスト層として用いなくても良い。この場合は、カバー層を覆うように別途レジスト層を設ける必要があるが、カバー層の材料のエッチングレート等を考慮しなくて良いため、材料選択の幅が広くなるという利点がある。また、絶縁層の形成時に、溶剤型フォトレジストまたはアルカリ現像剥離型フォトレジストをレジスト層として使用すると、特にポリイミド樹脂のエッチング液として一般的に用いられるアルカリ系エッチング液が、レジスト層を溶解させ、絶縁層とレジスト層との密着性が低下する場合がある。そのため、絶縁層とレジスト層との間にエッチング液が浸透し、浸透した部分の絶縁層がエッチングされることにより、絶縁層のテーパー形状が顕著になる。
特に、第一実施態様においては、上記境界領域において、絶縁層の端部の位置と、カバー層の端部の位置とが一致するように、絶縁層およびカバー層を形成することが好ましい。クラックの発生自体を抑制できるからである。
(5)金属支持基板形成工程
第一実施態様における金属支持基板形成工程は、上記金属支持部材をウェットエッチングし、金属支持基板を形成する工程である。通常、本工程において、金属支持部材の外形加工を行う。ウェットエッチングに用いるエッチング液の種類は、金属支持部材の種類に応じて適宜選択することが好ましく、例えば金属支持部材の材料がSUSである場合には、塩化鉄系エッチング液等を用いることができる。また、その他の層が、上記エッチング液によりエッチングされる場合は、必要に応じてエッチング液から保護するレジストを形成することが好ましい。
(6)その他の工程
第一実施態様のサスペンション用基板の製造方法は、上述した工程の他に、配線層の一部に配線めっき部を形成する配線めっき部形成工程を有していても良い。配線めっき部の形成方法は、電解めっき法であっても良く、無電解めっき法であっても良いが、電解めっき法であることが好ましい。また、第一実施態様のサスペンション用基板の製造方法は、絶縁層を貫通し、配線層および金属支持基板を電気的に接続するビア部を形成するビア部形成工程を有していても良い。ビア部の形成方法としては、例えばめっき法(電解めっき法、無電解めっき法)を挙げることができる。特に、補助配線層に配線めっき部を形成する場合には、補助配線層を金属支持基板に電気的に接続するビアを形成する工程が必要になる。
2.第二実施態様
次に、本発明のサスペンション用基板の製造方法の第二実施態様について説明する。第二実施態様のサスペンション用基板の製造方法は、金属支持基板と、上記金属支持基板上に形成された絶縁層と、上記絶縁層上に形成された配線層と、上記配線層を覆うように形成されたカバー層と、上記金属支持基板、上記絶縁層、上記配線層および上記カバー層を有する第一構造部と、上記第一構造部から連続的に形成され、上記金属支持基板が存在しない第二構造部とを有するサスペンション用基板の製造方法であって、上記第一構造部および上記第二構造部の境界領域において、平面視上、上記配線層の端部から上記絶縁層の端部までの間に、補助配線層を形成する配線層形成工程を有することを特徴とするものである。
図16は、第二実施態様のサスペンション用基板の製造方法の一例を示す概略断面図である。図16は図11(b)と同様に、図11(a)のX−X断面図に相当するものである。図16における製造方法は、基本的には、図14における製造方法と同様であるが、図16(b)において、配線層3の形成と同時に、補助配線層7を形成する。なお、図16(c)では、カバー層4をレジスト層として用いているが、DFR等を用いて別途のレジストパターンを形成しても良い。また、図12(a)に示すようなサスペンション用基板を得る場合は、補助配線層7をレジスト層として用いても良い。
このように、第二実施態様によれば、境界領域において、配線層の端部から絶縁層の端部までの間に、補助配線層を形成することにより、絶縁層に生じたクラックの影響を小さくしたサスペンション用基板を得ることができる。
また、第二実施態様のサスペンション用基板の製造方法は、補助配線層を形成する配線層形成工程を有するものであれば特に限定されるものではない。補助配線層とその他の配線層との形成は、同時に行っても良く、互いに別工程として行っても良いが、前者が好ましい。製造工程の簡略化を図ることができるからである。また、第二実施態様のサスペンション用基板の製造方法の各工程については、上記「B.サスペンション用基板の製造方法 1.第一実施態様」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と、実質的に同一の構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる場合であっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例を用いて、本発明をさらに具体的に説明する。
[実施例1]
まず、厚さ18μmのSUS304(金属支持部材)、厚さ10μmのポリイミド樹脂層(絶縁部材)、厚さ9μmの電解銅層(導体部材)を有する積層部材を準備した(図14(a))。次に、SUS側で位置精度が重要な治具孔と、電解銅側で配線層とを形成できるように、ドライフィルムレジストを用いて同時にパターニングし、レジストパターンを形成した。その後、塩化第二鉄液を用いてエッチングし、エッチング後レジスト剥膜を行った(図14(b))。
次に、パターニングされた配線層上に、ポリイミド前駆体溶液をダイコーターでコーティングし、乾燥後、レジスト製版し現像と同時にポリイミド前駆体膜をエッチングし、その後、窒素雰囲気下、加熱することにより硬化(イミド化)させ、カバー層を形成した(図14(c))。カバー層は配線層を覆うように形成され、配線層上に形成されたカバー層の厚さは5μmであった。
次に、絶縁部材をパターニングするために、レジスト製版し、露出する部位のポリイミド樹脂をウェットエッチングで除去した(図14(d))。最後に、金属支持部材の外形加工を行うために、レジスト製版し、露出する部位のSUSをウェットエッチングで除去し、サスペンション用基板を得た(図14(e))。絶縁層2のベースラインから絶縁層2の端部21までの幅W(図6(a)参照)は、80μmであった。
[実施例2]
カバー層の材料として、絶縁部材のポリイミド樹脂よりもエッチングレートの低いポリイミド樹脂を用い、カバー層をレジストとして用いたこと以外は、実施例1と同様にしてサスペンション用基板を得た(図15参照)。
[実施例3]
まず、厚さ18μmのSUS304(金属支持部材)、厚さ10μmのポリイミド樹脂層(絶縁部材)、厚さ9μmの電解銅層(導体部材)を有する積層部材を準備した(図16(a))。次に、SUS側で位置精度が重要な治具孔と、電解銅側で配線層および補助配線層とを形成できるように、ドライフィルムレジストを用いて同時にパターニングし、レジストパターンを形成した。その後、塩化第二鉄液を用いてエッチングし、エッチング後レジスト剥膜を行った(図16(b))。補助配線層7の幅W(図11(a)参照)は、20μmとした。
次に、パターニングされた配線層上に、ポリイミド前駆体溶液をダイコーターでコーティングし、乾燥後、レジスト製版し現像と同時にポリイミド前駆体膜をエッチングし、その後、窒素雰囲気下、加熱することにより硬化(イミド化)させ、カバー層を形成した(図16(c))。カバー層は配線層を覆うように形成され、配線層上に形成されたカバー層の厚さは10μmであった。なお、カバー層の材料として、絶縁部材のポリイミド樹脂よりもエッチングレートの低いポリイミド樹脂を用いた。
次に、カバー層をレジスト層として、露出する部位のポリイミド樹脂をウェットエッチングで除去し、最後に、金属支持部材の外形加工を行うために、レジスト製版し、露出する部位のSUSをウェットエッチングで除去し、サスペンション用基板を得た(図16(d))。
1…金属支持基板、 2…絶縁層、 2a…絶縁層の上端部、 3…配線層、 4…カバー層、 4a…カバー層の下端部、 5…レジスト層(レジストパターン)、 6…配線めっき部、7…補助配線層、 11…タング部、 12…アウトリガー部、 13…クロスバー、 14…トレースサポートタブ、 15…ベース部、 16…振動中心、 51…クラック

Claims (17)

  1. 金属支持基板と、前記金属支持基板上に形成された絶縁層と、前記絶縁層上に形成された配線層と、前記配線層を覆うように形成されたカバー層とを有するサスペンション用基板であって、
    前記金属支持基板、前記絶縁層、前記配線層および前記カバー層を有する第一構造部と、前記第一構造部から連続的に形成され、前記金属支持基板が存在しない第二構造部とを有し、
    前記第一構造部および前記第二構造部の境界領域において、平面視上、前記配線層の端部から前記絶縁層の端部までの幅、および、前記配線層の端部から前記カバー層の端部までの幅の少なくとも一方が局所的に大きいことを特徴とするサスペンション用基板。
  2. 前記境界領域において、前記絶縁層の端部の位置と、前記カバー層の端部の位置とが、一致していることを特徴とする請求項1に記載のサスペンション用基板。
  3. 前記絶縁層および前記カバー層の少なくとも一方に、平面視上、前記境界領域を含むように、曲線構造部が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のサスペンション用基板。
  4. 金属支持基板と、前記金属支持基板上に形成された絶縁層と、前記絶縁層上に形成された配線層と、前記配線層を覆うように形成されたカバー層とを有するサスペンション用基板であって、
    前記金属支持基板、前記絶縁層、前記配線層および前記カバー層を有する第一構造部と、前記第一構造部から連続的に形成され、前記金属支持基板が存在しない第二構造部とを有し、
    前記第一構造部および前記第二構造部の境界領域において、平面視上、前記配線層の端部から前記絶縁層の端部までの間に、補助配線層が形成されていることを特徴とするサスペンション用基板。
  5. 前記補助配線層の表面が、前記カバー層で覆われていることを特徴とする請求項4に記載のサスペンション用基板。
  6. 前記補助配線層の表面に、配線めっき部が形成されていることを特徴とする請求項4に記載のサスペンション用基板。
  7. 前記境界領域において、平面視上、前記配線層の端部から前記絶縁層の端部までの幅、および、前記配線層の端部から前記カバー層の端部までの幅の少なくとも一方が局所的に大きいことを特徴とする請求項4から請求項6までのいずれかの請求項に記載のサスペンション用基板。
  8. 前記金属支持基板が、素子を実装するタング部と、前記タング部の外側に位置するアウトリガー部とを有し、
    前記配線層は、平面視上、前記タング部および前記アウトリガー部の間に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれかの請求項に記載のサスペンション用基板。
  9. 前記金属支持基板が、前記タング部および前記アウトリガー部を連結するクロスバーを有し、
    前記第一構造部の前記金属支持基板が、前記クロスバーであることを特徴とする請求項8に記載のサスペンション用基板。
  10. 前記金属支持基板が、アウトリガー部の前記タング部側の端面にトレースサポートタブを有し、
    前記第一構造部の前記金属支持基板が、前記トレースサポートタブであることを特徴とする請求項8または請求項9に記載のサスペンション用基板。
  11. 前記金属支持基板が、前記アウトリガー部の根元を支持するベース部を有し、
    前記第一構造部の前記金属支持基板が、前記ベース部であることを特徴とする請求項8から請求項10までのいずれかの請求項に記載のサスペンション用基板。
  12. 前記第一構造部の前記金属支持基板が、前記タング部であることを特徴とする請求項8から請求項11までのいずれかの請求項に記載のサスペンション用基板。
  13. 金属支持基板と、前記金属支持基板上に形成された絶縁層と、前記絶縁層上に形成された配線層と、前記配線層を覆うように形成されたカバー層と、前記金属支持基板、前記絶縁層、前記配線層および前記カバー層を有する第一構造部と、前記第一構造部から連続的に形成され、前記金属支持基板が存在しない第二構造部とを有するサスペンション用基板の製造方法であって、
    前記第一構造部および前記第二構造部の境界領域において、平面視上、前記配線層の端部から前記絶縁層の端部までの幅、および、前記配線層の端部から前記カバー層の端部までの幅の少なくとも一方が局所的に大きくなるように、前記絶縁層および前記カバー層の少なくとも一方を形成する工程を有することを特徴とするサスペンション用基板の製造方法。
  14. 前記境界領域において、前記絶縁層の端部の位置と、前記カバー層の端部の位置とが一致するように、前記絶縁層および前記カバー層を形成することを特徴とする請求項13に記載のサスペンション用基板の製造方法。
  15. 金属支持基板と、前記金属支持基板上に形成された絶縁層と、前記絶縁層上に形成された配線層と、前記配線層を覆うように形成されたカバー層と、前記金属支持基板、前記絶縁層、前記配線層および前記カバー層を有する第一構造部と、前記第一構造部から連続的に形成され、前記金属支持基板が存在しない第二構造部とを有するサスペンション用基板の製造方法であって、
    前記第一構造部および前記第二構造部の境界領域において、平面視上、前記配線層の端部から前記絶縁層の端部までの間に、補助配線層を形成する配線層形成工程を有することを特徴とするサスペンション用基板の製造方法。
  16. 前記配線層形成工程において、前記配線層および前記補助配線層を同時に形成することを特徴とする請求項15に記載のサスペンション用基板の製造方法。
  17. 素子を実装するタング部と、前記タング部の外側に位置するアウトリガー部とを有する前記金属支持基板を形成し、
    平面視上、前記タング部および前記アウトリガー部の間に、前記配線層を形成することを特徴とする請求項13から請求項16までのいずれかの請求項に記載のサスペンション用基板の製造方法。
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