JP2012012594A - 樹脂組成物、光学フィルム、位相差フィルムおよび画像表示装置 - Google Patents

樹脂組成物、光学フィルム、位相差フィルムおよび画像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】(メタ)アクリル重合体とセルロースエステル重合体とを含み、成形時、特にフィルムへの成形時におけるヘイズ率の上昇に伴う透明性低下が少ない樹脂組成物の提供。
【解決手段】(メタ)アクリル重合体(A)とセルロースエステル重合体(B)とを含み、重合体(A)が以下の式(1)の(メタ)アクリル酸アルキルエステル単位を有する樹脂組成物とする。式(1)のR1は炭素数2〜18のアルキル基、R2はHまたはCH3
Figure 2012012594

【選択図】なし

Description

本発明は、(メタ)アクリル重合体およびセルロースエステル重合体を含む樹脂組成物と、当該樹脂組成物からなる光学フィルムおよび位相差フィルムと、当該位相差フィルムを備える画像表示装置とに関する。
従来、偏光子保護フィルムおよび位相差フィルムをはじめとする光学フィルムに、セルロース系重合体および(メタ)アクリル重合体が使用されている。特許文献1には、主鎖に環構造を有する(メタ)アクリル重合体を使用した位相差フィルムが記載されている。
特許文献2には、主鎖に環構造を有する(メタ)アクリル重合体がセルロースエステルフィルムの改質剤として有用であること、主鎖に環構造を有する(メタ)アクリル重合体をセルロースエステルフィルムに添加することによって、馬の背故障、巻芯転写に代表される当該フィルムの変形故障が抑制されること、セルロースエステルフィルムの一例に位相差フィルムがあることが記載されている。
特開2008-9378号公報 特開2009-1744号公報
(メタ)アクリル重合体とセルロースエステル重合体とを含む樹脂組成物を成形すると、表面のヘイズ率が高くなって、得られた成形体の透明性が往々にして低下する。特に、当該樹脂組成物をフィルムに成形する際に、この傾向が顕著である。透明性が低下したフィルムは光学フィルムとして使用できない。
本発明は、(メタ)アクリル重合体とセルロースエステル重合体とを含む樹脂組成物であって、成形時、特にフィルムへの成形時、における、ヘイズ率の上昇に伴う透明性の低下が抑えられた樹脂組成物と、当該樹脂組成物からなる透明性に優れる光学フィルムおよび位相差フィルムとの提供を目的とする。
本発明の樹脂組成物は、(メタ)アクリル重合体(A)とセルロースエステル重合体(B)とを含み、前記(メタ)アクリル重合体(A)が、以下の式(1)に示す(メタ)アクリル酸アルキルエステル単位を構成単位として有する。
Figure 2012012594
式(1)において、R1は炭素数2〜18個のアルキル基であり、R2はHまたはCH3である。
本発明の光学フィルムは、上記本発明の樹脂組成物からなる。
本発明の位相差フィルムは、上記本発明の樹脂組成物からなる。
本発明の画像表示装置は、上記本発明の位相差フィルムを備える。
本発明によれば、成形時、特にフィルムへの成形時、におけるヘイズ率の上昇に伴う透明性の低下が抑えられた、(メタ)アクリル重合体とセルロースエステル重合体とを含む樹脂組成物が実現する。当該樹脂組成物からは、例えば、透明性に優れる本発明の光学フィルム、透明性に優れる本発明の位相差フィルムが得られる。
[(メタ)アクリル重合体(A)]
(メタ)アクリル重合体は、(メタ)アクリル酸エステル単位を、全構成単位の50重量%以上、好ましくは70重量%以上、より好ましくは90重量%以上、特に好ましくは95重量%以上、最も好ましくは99重量%以上有する重合体である。(メタ)アクリル重合体は、(メタ)アクリル酸エステル単位の誘導体である環構造を主鎖に有していてもよく、この場合、(メタ)アクリル酸エステル単位および環構造の合計が全構成単位の50重量%以上であれば、(メタ)アクリル重合体となる。
(メタ)アクリル酸エステル単位は、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニルオキシエチル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸クロロメチル、(メタ)アクリル酸2−クロロエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2,3,4,5,6−ペンタヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸2,3,4,5−テトラヒドロキシペンチル、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エチル、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸イソプロピル、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸ノルマルブチル、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸t−ブチルなどの単量体の重合により形成される構成単位である。(メタ)アクリル重合体は、これらの構成単位を2種類以上有していてもよい。樹脂組成物ならびに当該樹脂組成物を成形して得た成形体の耐熱性および透明性の観点からは、(メタ)アクリル重合体(A)がメタクリル酸メチル(MMA)単位を構成単位として有することが好ましい。
本発明の樹脂組成物が含む(メタ)アクリル重合体(A)は、以下の式(1)に示す(メタ)アクリル酸アルキルエステル単位Xを構成単位として有する。
Figure 2012012594
式(1)において、R1は炭素数2〜18のアルキル基であり、R2はH(水素原子)またはCH3(メチル基)である。R2がHのとき、式(1)に示す単位はアクリル酸アルキルエステル単位であり、R2がCH3のとき、式(1)に示す単位はメタクリル酸アルキルエステル単位である。
1は、炭素数2〜18のアルキル基である限り限定されない。R1は、例えば、エチル基(炭素数2)、プロピル基(炭素数3)、ブチル基(炭素数4)、ペンチル基(炭素数5)、ヘキシル基(炭素数6)、ヘプチル基(炭素数7)、オクチル基(炭素数8)、ノニル基(炭素数9)、デシル基(炭素数10)、ウンデシル基(炭素数11)およびドデシル基(炭素数12)ならびにこれらの構造異性体である。
(メタ)アクリル重合体(A)の全構成単位に占める(メタ)アクリル酸アルキルエステル単位Xの割合は、当該単位Xの具体的な分子構造によって異なるが、例えば5重量%以上である。本発明の効果がより確実に得られることから、当該割合は10重量%以上が好ましく、15重量%以上が好ましい。本発明の効果が得られる限り当該割合の上限は特に限定されず、例えば、50重量%である。(メタ)アクリル重合体(A)の全構成単位に占める(メタ)アクリル酸アルキルエステル単位Xの割合は、1H核磁気共鳴(1H−NMR)あるいは赤外線分光分析(IR)により求めることができる。また、(メタ)アクリル重合体(A)の重合に用いた各単量体の比、ならびに、必要に応じて、単量体から(メタ)アクリル重合体(A)になるまでの反応機構を参照して求めることもできる。
(メタ)アクリル重合体(A)は、2種以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステル単位Xを構成単位として有していてもよい。
(メタ)アクリル重合体(A)は、(メタ)アクリル酸エステル単位以外の構成単位を有していてもよい。当該構成単位は、例えば、(メタ)アクリル酸、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、α−ヒドロキシメチルスチレン、α−ヒドロキシエチルスチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、メタリルアルコール、アリルアルコール、エチレン、プロピレン、4−メチル−1−ペンテン、酢酸ビニル、2−ヒドロキシメチル−1−ブテン、メチルビニルケトン、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾールなどの単量体の重合により形成される構成単位である。
(メタ)アクリル重合体(A)は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単位X、MMA単位および2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エステル単位を構成単位として有することが好ましい。また、(メタ)アクリル重合体(A)は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単位X、MMA単位、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エステル単位およびN−ビニルカルバゾール単位を構成単位として有することが好ましい。これらの場合、ヘイズ率の上昇がさらに抑制されるとともに、光学フィルムとしたときに高い光学特性が得られる。これらの場合、(メタ)アクリル重合体(A)におけるMMA単位の含有率は10〜80重量%が好ましく、20〜60重量%がより好ましい。2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エステル単位の含有率は10〜60重量%が好ましく、20〜40重量%がより好ましい。単位Xの含有率は5〜70重量%が好ましく、10〜50重量%がより好ましい。N−ビニルカルバゾール単位の含有率は1〜20重量%が好ましく、3〜8重量%がより好ましい。2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エステル単位は、例えば、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル(MHMA)単位、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エチル単位、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸イソプロピル単位、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸ノルマルブチル単位、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸t−ブチル単位である。なかでも、MHMA単位、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エチル単位が好ましく、光学フィルムの透明性および耐熱性の観点から、MHMA単位が特に好ましい。
(メタ)アクリル重合体(A)は、主鎖に環構造を有していてもよい。この場合、ヘイズ率の上昇がさらに抑制される。また、主鎖に環構造を有する(メタ)アクリル重合体(A)のガラス転移温度(Tg)は高く、例えば110℃以上、当該重合体の構成によっては120℃以上、さらには130℃以上である。このように高いTgを有する(メタ)アクリル重合体(A)を含むことにより、本発明の樹脂組成物ならびに当該樹脂組成物からなる成形体、例えば本発明の光学フィルムおよび位相差フィルム、の耐熱性が向上する。位相差フィルムをはじめ、耐熱性が高い光学フィルムは、光源のような発熱部の近くに配置することが可能であるため、液晶表示装置(LCD)などの画像表示装置への使用に好適である。
これに加えて、(メタ)アクリル重合体(A)が主鎖に環構造を有することは、本発明の樹脂組成物からなる光学フィルムにおける光学特性の向上、例えば、大きな面内位相差、に寄与する。
(メタ)アクリル重合体(A)が主鎖に環構造を有する場合、当該重合体(A)における環構造の含有率は、好ましくは25〜90重量%、より好ましくは35〜90重量%、特に好ましくは40〜90重量%である。重合体(A)における環構造の含有率が90重量%を超えると、重合体(A)を含む樹脂組成物の成形性が低下することがある。
(メタ)アクリル重合体(A)が主鎖に有していてもよい環構造は、例えば、エステル基、イミド基または酸無水物基を有する環構造である。
より具体的な環構造の例は、ラクトン環構造、グルタルイミド構造、無水グルタル酸構造、N−置換マレイミド構造および無水マレイン酸構造から選ばれる少なくとも1種である。
環構造は、ラクトン環構造およびグルタルイミド構造から選ばれる少なくとも1種が好ましく、ラクトン環構造がより好ましい。ラクトン環構造を主鎖に有する(メタ)アクリル重合体(A)は、セルロースエステル重合体(B)との相溶性が特に高い。両者の相溶性が高い場合、本発明の樹脂組成物を成形する際の透明性の低下がさらに抑えられる。
(メタ)アクリル重合体(A)が主鎖に有していてもよい具体的なラクトン環構造は特に限定されず、例えば4〜8員環であってもよいが、環構造としての安定性に優れることから5員環または6員環であることが好ましく、6員環であることがより好ましい。6員環であるラクトン環構造は、例えば、特開2004-168882号公報に開示されている構造である。前駆体(前駆体を環化縮合反応させることで、ラクトン環構造を主鎖に有する(メタ)アクリル重合体(A)が得られる)の重合収率が高いこと、前駆体の環化縮合反応により、高いラクトン環含有率を有する(メタ)アクリル重合体(A)が得られること、MMA単位を構成単位として有する重合体を前駆体にできること、などの理由から、以下の式(2)に示す構造が好ましい。
Figure 2012012594
式(2)において、R3、R4およびR5は、互いに独立して、水素原子または炭素数1〜20の範囲の有機残基である。有機残基は、酸素原子を含んでもよい。
有機残基は、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基などの炭素数が1〜20の範囲のアルキル基;エテニル基、プロペニル基などの炭素数が1〜20の範囲の不飽和脂肪族炭化水素基;フェニル基、ナフチル基などの炭素数が1〜20の範囲の芳香族炭化水素基;上記アルキル基、上記不飽和脂肪族炭化水素基および上記芳香族炭化水素基において、水素原子の一つ以上が水酸基、カルボキシル基、エーテル基およびエステル基から選ばれる少なくとも1種の基により置換された基;である。
式(2)に示すラクトン環構造は、例えば、MMAと2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル(MHMA)とを含む単量体群を共重合した後、得られた共重合体における隣り合ったMMA単位とMHMA単位とを脱アルコール環化縮合させて形成できる。このとき、R3はH、R4およびR5はCH3である。
(メタ)アクリル重合体(A)が主鎖にラクトン環構造を有する場合、当該重合体(A)におけるラクトン環構造の含有率は、セルロースエステル重合体(B)、特にセルロースアセテート重合体、との相溶性の観点から、25〜70重量%が好ましく、30〜60重量%がより好ましい。(メタ)アクリル重合体(A)におけるラクトン環構造の含有率は、特開2001-151814号公報に記載の方法により求めることができる。
(メタ)アクリル重合体(A)の重量平均分子量(Mw)は8万以上が好ましく、10万以上がより好ましい。(メタ)アクリル重合体(A)における分子量の分散度(=重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)は3.5以下が好ましく、3以下がより好ましい。(メタ)アクリル重合体(A)のMwおよび分散度は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により求めることができる。(メタ)アクリル重合体(A)が上記Mwおよび分散度の範囲を満たす場合、当該重合体(A)の分岐構造が抑制される。これは、本発明の樹脂組成物の加工時における熱安定性の向上、ならびに高い強度および望ましい外観を有する光学フィルムの形成に寄与する。
(メタ)アクリル重合体(A)は、公知の方法により製造できる。主鎖に環構造を有する(メタ)アクリル重合体(A)についても同様である。無水グルタル酸構造またはグルタルイミド構造を主鎖に有する(メタ)アクリル重合体(A)は、例えば、WO2007/26659号公報あるいはWO2005/108438号公報に記載の方法により製造できる。無水マレイン酸構造またはN−置換マレイミド構造を主鎖に有する(メタ)アクリル重合体(A)は、例えば、特開昭57-153008号公報、特開2007-31537号公報に記載の方法により製造できる。ラクトン環構造を主鎖に有する(メタ)アクリル重合体(A)は、例えば、特開2006-96960号公報、特開2006-171464号公報あるいは特開2007-63541号公報に記載の方法により製造できる。
一例として、ラクトン環構造を主鎖に有する(メタ)アクリル重合体(A)の製造方法を説明する。当該重合体(A)は、分子鎖内に水酸基とエステル基とを有するとともに、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単位Xを構成単位として有する重合体(a)を任意の触媒存在下で加熱し、脱アルコールを伴うラクトン環化縮合反応を進行させて、得ることができる。
重合体(a)は、例えば、以下の式(3)に示す単量体および以下の式(4)に示す単量体を含む単量体群の重合により形成できる。
Figure 2012012594
式(3)において、R6およびR7は、互いに独立して、水素原子または式(2)における有機残基として例示した基である。式(3)に示す単量体は、重合により、重合体(a)の分子鎖内に水酸基およびエステル基を与える。
Figure 2012012594
式(4)において、R8は、式(1)のR1と同様の基である。式(4)において、R9はH(水素原子)またはCH3(メチル基)である。式(4)に示す単量体((メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体Y)は、重合により、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単位Xとなる。
式(3)に示す単量体の具体的な例は、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エチル、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸イソプロピル、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸ノルマルブチル、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸t−ブチルである。なかでも、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エチルが好ましく、透明性および耐熱性の観点から、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル(MHMA)が特に好ましい。
式(4)に示す単量体の具体的な例は、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシルである。
重合体(a)の形成に用いる単量体群における、式(3)、(4)に示す単量体の含有率は、望む(メタ)アクリル重合体(A)の分子構造に応じて調整できる。
重合体(a)の形成に用いる単量体群は、式(3)に示す単量体を2種以上含んでもよく、式(4)に示す単量体を2種以上含んでもよい。
重合体(a)の形成に用いる単量体群は、式(3)、(4)に示す単量体以外の単量体を含んでもよい。このような単量体は、式(3)、(4)に示す単量体と共重合可能な単量体である限り、特に限定されない。当該単量体は、例えば、式(3)、(4)に示す単量体以外の(メタ)アクリル酸エステルである。
当該(メタ)アクリル酸エステルは、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ベンジルなどのアクリル酸エステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジルなどのメタクリル酸エステル;である。透明性および耐熱性の観点からは、MMAが好ましい。
重合体(a)の形成に用いる単量体群は、これら(メタ)アクリル酸エステルを2種以上含んでもよい。
重合体(a)の形成に用いる単量体群は、(メタ)アクリル酸、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、メチルビニルケトン、エチレン、プロピレン、酢酸ビニルなどの単量体を、1種または2種以上含んでもよい。ただし、当該単量体群における(メタ)アクリル酸の含有率は、30重量%以下が好ましく、20重量%以下がより好ましく、10重量%以下が特に好ましく、5重量%以下が最も好ましい。(メタ)アクリル酸の含有率が30重量%を超えると、単量体群の重合過程においてゲル化が進行することがある。
単量体群の重合による重合体(a)の形成時には、必要に応じて、重合開始剤を使用してもよい。重合開始剤は、例えば、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートなどの有機過酸化物;2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル2,2’−アゾビスイソブチレート;である。重合開始剤は、2種以上を併用できる。重合開始剤の使用量は、単量体群に含まれる単量体の組み合わせおよび重合条件に応じて、適宜設定できる。
重合体(a)の脱アルコールを伴うラクトン環化縮合反応には、公知の環化触媒を使用することが好ましい。環化触媒は、例えば、p−トルエンスルホン酸などのエステル化触媒またはエステル交換触媒である。酢酸、プロピオン酸、安息香酸、アクリル酸、メタクリル酸などの有機カルボン酸類を環化触媒として使用することもできる。さらに、例えば、特開昭61-254608号公報および特開昭61-261303号公報に開示されているように、塩基性化合物;酢酸亜鉛などの有機カルボン酸塩;炭酸塩を環化触媒として使用することもできる。
環化触媒は、有機リン化合物であってもよい。当該有機リン化合物は、例えば、メチル亜ホスホン酸、エチル亜ホスホン酸、フェニル亜ホスホン酸などのアルキル亜ホスホン酸またはアリール亜ホスホン酸(ただし、これらは、互変異性体であるアルキルホスフィン酸またはアリールホスフィン酸になっていてもよい)ならびにこれらのモノエステルまたはジエステル;ジメチルホスフィン酸、ジエチルホスフィン酸、ジフェニルホスフィン酸、フェニルメチルホスフィン酸、フェニルエチルホスフィン酸などのジアルキルホスフィン酸、ジアリールホスフィン酸またはアルキルアリールホスフィン酸ならびにこれらのエステル;メチルホスホン酸、エチルホスホン酸、トリフルオルメチルホスホン酸、フェニルホスホン酸などのアルキルホスホン酸またはアリールホスホン酸ならびにこれらのモノエステルまたはジエステル;メチル亜ホスフィン酸、エチル亜ホスフィン酸、フェニル亜ホスフィン酸などのアルキル亜ホスフィン酸またはアリール亜ホスフィン酸ならびにこれらのエステル;亜リン酸メチル、亜リン酸エチル、亜リン酸フェニル、亜リン酸ジメチル、亜リン酸ジエチル、亜リン酸ジフェニル、亜リン酸トリメチル、亜リン酸トリエチル、亜リン酸トリフェニルなどの亜リン酸モノエステル、ジエステルまたはトリエステル;リン酸メチル、リン酸エチル、リン酸2−エチルヘキシル、リン酸イソデシル、リン酸ラウリル、リン酸ステアリル、リン酸イソステアリル、リン酸フェニル、リン酸ジメチル、リン酸ジエチル、リン酸ジ−2−エチルヘキシル、リン酸オクチル、リン酸ジイソデシル、リン酸ジラウリル、リン酸ジステアリル、リン酸ジイソステアリル、リン酸ジフェニル、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸トリイソデシル、リン酸トリラウリル、リン酸トリステアリル、リン酸トリイソステアリル、リン酸トリフェニルなどのリン酸モノエステル、ジエステルまたはトリエステル;メチルホスフィン、エチルホスフィン、フェニルホスフィン、ジメチルホスフィン、ジエチルホスフィン、ジフェニルホスフィン、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリフェニルホスフィンなどのモノ−、ジ−またはトリ−アルキル(アリール)ホスフィン;メチルジクロロホスフィン、エチルジクロロホスフィン、フェニルジクロロホスフィン、ジメチルクロロホスフィン、ジエチルクロロホスフィン、ジフェニルクロロホスフィンなどのアルキル(アリール)ハロゲンホスフィン;酸化メチルホスフィン、酸化エチルホスフィン、酸化フェニルホスフィン、酸化ジメチルホスフィン、酸化ジエチルホスフィン、酸化ジフェニルホスフィン、酸化トリメチルホスフィン、酸化トリエチルホスフィン、酸化トリフェニルホスフィンなどの酸化モノ−、ジ−またはトリ−アルキル(アリール)ホスフィン;塩化テトラメチルホスホニウム、塩化テトラエチルホスホニウム、塩化テトラフェニルホスホニウムなどのハロゲン化テトラアルキル(アリール)ホスホニウム;である。これらの有機リン化合物を2種以上併用してもよい。なかでも、触媒活性が高く、着色性が低いことから、アルキル(アリール)亜ホスホン酸、亜リン酸モノエステルまたはジエステル、リン酸モノエステルまたはジエステル、アルキル(アリール)ホスホン酸が好ましく、アルキル(アリール)亜ホスホン酸、亜リン酸モノエステルまたはジエステル、リン酸モノエステルまたはジエステルがより好ましく、アルキル(アリール)亜ホスホン酸、リン酸モノエステルまたはジエステルが特に好ましい。
塩基性の環化触媒の使用も可能である。当該環化触媒は、例えば、特開2009-144112号公報に記載された12族元素の化合物であり、特に亜鉛化合物が好ましい。亜鉛化合物は、例えば、酢酸亜鉛、プロピオン酸亜鉛、オクチル酸亜鉛などの有機亜鉛化合物;酸化亜鉛、塩化亜鉛、硫酸亜鉛などの無機亜鉛化合物;トリフルオロメタンスルホン酸亜鉛などのフッ素を含む有機亜鉛化合物;である。
ラクトン環化縮合反応後にも微量に残存する未反応の反応性基によって、得られた(メタ)アクリル重合体(A)を含む樹脂組成物を成形する際に、発泡あるいは重合体間の架橋が生じることがある。この現象は、環化縮合反応後に環化触媒の失活剤を添加することで抑制できる。失活剤の添加は、当該樹脂組成物が含むセルロースエステル重合体(B)の劣化を抑制するためにも有効である。環化触媒には、酸性物質あるいは塩基性物質が使用されることが多い。環化触媒が酸性物質である場合、塩基性の失活剤を使用し、環化触媒が塩基性物質である場合、酸性の失活剤を使用することが好ましい。塩基性の失活剤は、例えば、金属カルボン酸塩、金属錯体、金属酸化物であり、金属カルボン酸塩および金属酸化物が好ましく、金属カルボン酸塩がより好ましい。当該失活剤に使用される金属は、樹脂組成物の物性を阻害しない限り限定されず、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属;マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムなどのアルカリ土類金属;亜鉛;ジルコニウムである。金属カルボン酸塩を構成するカルボン酸は、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、トリデカン酸、ペンタデカン酸、ヘプタデカン酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、アジピン酸である。金属錯体における有機成分は、例えば、アセチルアセトンである。金属酸化物は、例えば、酸化亜鉛、酸化カルシウム、酸化マグネシウムであり、酸化亜鉛が好ましい。酸性の失活剤は、例えば、有機リン酸化合物、カルボン酸である。失活剤は、2種以上を併用できる。失活剤の形態は限定されず、固形、粉末状、分散体、懸濁液、水溶液などの形態を有していてもよい。
[セルロースエステル重合体(B)]
セルロースエステル重合体(B)は限定されず、例えば、セルロース芳香族カルボン酸エステル重合体、セルロース脂肪酸エステル重合体である。光学特性に優れる光学フィルムが得られることから、セルロース重合体(B)はセルロース低級脂肪酸エステル重合体が好ましい。低級脂肪酸とは、炭素原子数が5以下の脂肪酸を意味する。セルロース低級脂肪酸エステル重合体は、例えば、セルロースアセテート、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート、セルロースピバレートである。セルロースエステル重合体(B)は、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートなどのセルロース混合脂肪酸エステル重合体であってもよく、この場合、本発明の樹脂組成物の成膜性と、当該組成物からなる成形体、例えば本発明の光学フィルム、における機械的特性との両立を図ることができる。(メタ)アクリル重合体(A)との相溶性の観点からは、セルロースエステル重合体(B)は、セルロースアセテート、特にセルローストリアセテート、またはセルロースアセテートプロピオネートが好ましい。
セルロースエステル重合体(B)のMnは5万〜15万が好ましく、5.5万〜12万がより好ましく、6万〜10万がさらに好ましい。セルロースエステル重合体(B)のMwは10万〜30万が好ましく、10万〜25万がより好ましく、12万〜20万がさらに好ましい。セルロースエステル重合体(B)における分子量の分散度(=Mw/Mn)は、1.3〜5.5が好ましく、1.5〜5.0がより好ましく、1.7〜4.0がさらに好ましく、2.0〜3.5が特に好ましい。
セルロースエステル重合体(B)は、公知の方法により製造できる。例えば、原料セルロースの水酸基を、無水酢酸、無水プロピオン酸および/または無水酪酸を用いて、常法により、アセチル基、プロピオニル基および/またはブチル基に置換することで製造できる。その際、特開平10-45804号公報および特表平6-501040号公報に記載の方法が参考となる。なお、原料セルロースは特に限定されず、例えば、木材パルプ、綿花リンターである。木材パルプは、針葉樹のパルプでも広葉樹のパルプでもよいが、針葉樹のパルプが好ましい。フィルムへ成膜する際の剥離性の観点からは、綿花リンターが好ましい。本発明の樹脂組成物は、2種以上のセルロースエステル重合体(B)を含んでいてもよい。
[樹脂組成物]
本発明の樹脂組成物における(メタ)アクリル重合体(A)とセルロースエステル重合体(B)との含有率は特に限定されない。本発明の樹脂組成物は、例えば、(メタ)アクリル重合体(A)20〜95重量%とセルロースエステル重合体(B)5〜80重量%とを含み、好ましくは(メタ)アクリル重合体(A)30〜90重量%とセルロースエステル重合体(B)10〜70重量%とを含み、より好ましくは(メタ)アクリル重合体(A)40〜85重量%とセルロースエステル重合体(B)15〜60重量%とを含む。
本発明の樹脂組成物における(メタ)アクリル重合体(A)の含有率は、好ましくは30重量%以上であり、より好ましくは40重量%以上、さらに好ましくは50重量%以上である。
なお、特許文献2には、主鎖に環構造を有する(メタ)アクリル重合体を、改質剤としてどの程度セルロースエステルフィルムに添加すればよいかの記載がない。唯一、実施例において、セルロースエステル100重量部に当該(メタ)アクリル重合体を4〜12重量部添加した例が記載されているのみである。
(メタ)アクリル重合体(A)およびセルロースエステル重合体(B)の含有率に関するこれらの範囲が満たされる場合、成形時におけるヘイズ率の上昇に伴う透明性の低下が抑えられた樹脂組成物ならびに透明性に優れる光学フィルムが得られるだけでなく、当該光学フィルムにおける透湿度および光弾性係数が、セルロースエステル重合体からなる光学フィルムに比べて低くなる。また、(メタ)アクリル重合体(A)およびセルロースエステル重合体(B)の種類および含有率の範囲によっては、位相差の波長分散性の制御の自由度が高い位相差フィルムが得られる。
本発明の樹脂組成物は、2種以上の(メタ)アクリル重合体(A)および/または2種以上のセルロースエステル重合体(B)を含んでいてもよい。
本発明の樹脂組成物は、本発明の効果が得られる限り、(メタ)アクリル重合体(A)およびセルロースエステル重合体(B)以外の重合体を、当該樹脂組成物における含有率にして40重量%以下、好ましくは10重量%以下、の範囲で含んでいてもよい。
当該重合体は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)などのオレフィン重合体;塩化ビニル、塩素化ビニル樹脂などのハロゲン含有重合体;ポリスチレン、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンブロック共重合体などのスチレン系重合体;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル;ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610などのポリアミド;ポリアセタール;ポリカーボネート;ポリフェニレンオキシド;ポリフェニレンスルフィド:ポリエーテルエーテルケトン;ポリエーテルニトリル;ポリサルホン;ポリエーテルサルホン;ポリオキシペンジレン;ポリアミドイミド;である。
これらの重合体のなかでは、(メタ)アクリル重合体(A)、特にラクトン環構造を主鎖に有する(メタ)アクリル重合体(A)との相溶性に優れることから、シアン化ビニル単量体に由来する構成単位と芳香族ビニル単量体に由来する構成単位とを含む共重合体、例えばスチレン−アクリロニトリル共重合体、が好ましい。
本発明の樹脂組成物は、本発明の効果が得られる限り、任意の材料を含んでいてもよい。当該材料は、例えば、紫外線吸収剤;酸化防止剤;耐光安定剤、耐候安定剤、熱安定剤などの安定剤;ガラス繊維、炭素繊維などの補強材;近赤外線吸収剤;トリス(ジブロモプロピル)ホスフェート、トリアリルホスフェート、酸化アンチモンなどの難燃剤;アニオン系、カチオン系、ノニオン系の界面活性剤に代表される帯電防止剤;無機顔料、有機顔料、染料などの着色剤;有機フィラー、無機フィラー;樹脂改質剤;アンチブロッキング剤;マット剤;酸補足剤;金属不活性化剤;可塑剤;滑剤;ASAやABSなどのゴム質量体などである。本発明の樹脂組成物におけるこれらの材料の含有率は、例えば0〜5重量%であり、好ましくは0〜2重量%であり、より好ましくは0〜0.5重量%である。
紫外線吸収剤は、例えば、ベンゾフェノン系化合物、サリシケート系化合物、ベンゾエート系化合物、トリアゾール系化合物およびトリアジン系化合物である。ベンゾフェノン系化合物は、例えば、2,4−ジーヒドロキシベンゾフェノン、4−n−オクチルオキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクチルオキシベンゾフェノン、ビス(5−ベンゾイル−4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)メタン、1,4−ビス(4−ベンゾイル−3−ヒドロキシフェノン)−ブタンである。サリシケート系化合物は、例えば、p−t−ブチルフェニルサリシケートである。ベンゾエート系化合物は、例えば、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンゾエートである。トリアゾール系化合物は、例えば、2,2’−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−p−クレゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、2−ベンゾトリアゾール−2−イル−4,6−ジ−t−ブチルフェノール、2−[5−クロロ(2H)−ベンゾトリアゾール−2−イル]−4−メチル−6−(t−ブチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−t−ブチルフェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−メチル−6−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミジルメチル)フェノール、メチル3−(3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート/ポリエチレングリコール300の反応生成物、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−(直鎖及び側鎖ドデシル)−4−メチルフェノール、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシ−C7−9側鎖及び直鎖アルキルエステルである。トリアジン系化合物は、例えば、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−エトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−(2−ヒドロキシ−4−プロポキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−(2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ブトキシエトキシ)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス[2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル]−6−(2,4−ジブトキシフェニル)−1,3−5−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−(3−アルキルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)−5−α−クミルフェニル]−s−トリアジンの各トリアジン骨格と、アルキルオキシ、例えばオクチルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシなどの長鎖アルキルオキシ基と、を有する化合物である。トリアジン系紫外線吸収剤として「チヌビン1577」「チヌビン460」「チヌビン477」(いずれもチバスペシシャリティーケミカルズ製)が市販されており、トリアゾール系紫外線吸収剤として「アデカスタブLA−31」(旭電化工業製)が市販されている。
本発明の樹脂組成物は、2種以上の紫外線吸収剤を含んでいてもよい。本発明の樹脂組成物が紫外線吸収剤を含む場合、当該樹脂組成物における紫外線吸収剤の含有率は特に限定されない。光学フィルムの状態で、その含有率は0.01〜25重量%が好ましく、0.05〜10重量%がより好ましい。紫外線吸収剤の含有率が過度に大きくなると、最終的に得られた成形体(光学フィルム)の機械的特性が低下したり、当該成形体(光学フィルム)が黄変したりすることがある。
酸化防止剤は、例えば、ヒンダードフェノール系化合物、リン系化合物およびイオウ系化合物である。本発明の樹脂組成物は、2種以上の酸化防止剤を含んでいてもよい。
酸化防止剤はフェノール系化合物であってもよく、例えば、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)アセテート、n−オクタデシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、n−ヘキシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルベンゾエート、n−ドデシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルベンゾエート、ネオドデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ドデシル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、エチル−α−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)イソブチレート、オクタデシル−α−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)イソブチレート、オクタデシル−α−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2−(n−オクチルチオ)エチル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2−(n−オクチルチオ)エチル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルアセテート、2−(n−オクタデシルチオ)エチル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルアセテート、2−(n−オクタデシルチオ)エチル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2−(2−ヒドロキシエチルチオ)エチル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ジエチルグリコールビス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−フェニル)プロピオネート、2−(n−オクタデシルチオ)エチル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ステアルアミド−N,N−ビス−[エチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、n−ブチルイミノ−N,N−ビス−[エチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2−(2−ステアロイルオキシエチルチオ)エチル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2−(2−ステアロイルオキシエチルチオ)エチル−7−(3−メチル−5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ヘプタノエート、1,2−プロピレングリコールビス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、エチレングリコールビス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ネオペンチルグリコールビス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、エチレングリコールビス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルアセテート)、グリセリン−1−n−オクタデカノエート−2,3−ビス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルアセテート)、ペンタエリスリトールテトラキス−[3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,1,1−トリメチロールエタントリス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ソルビトールヘキサ−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2−ヒドロキシエチル−7−(3−メチル−5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2−ステアロイルオキシエチル−7−(3−メチル−5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ヘプタノエート、1,6−n−ヘキサンジオールビス[(3’,5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ペンタエリトリトールテトラキス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート)、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−[β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]エチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]−ウンデカンである。
フェノール系化合物からなる酸化防止剤(フェノール系酸化防止剤)は、チオエーテル系酸化防止剤またはリン酸系酸化防止剤と組み合わせて使用することが好ましい。本発明の樹脂組成物における双方の酸化防止剤の含有率は、(メタ)アクリル重合体(A)の重量を基準に、例えば、フェノール系酸化防止剤およびチオエーテル系酸化防止剤の各々が0.01重量%以上、フェノール系酸化防止剤およびリン酸系酸化防止剤の各々が0.025重量%以上である。
チオエーテル系酸化防止剤は、例えば、ペンタエリスリチルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネートである。
リン酸系酸化防止剤は、例えば、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、2−[[2,4,8,10−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン−6−イル]オキシ]−N,N−ビス[2−[[2,4,8,10−テトラキス(1,1ジメチルエチル)ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン−6−イル]オキシ]−エチル]エタナミン、ジフェニルトリデシルフォスファイト、トリフェニルフォスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルフォスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリストールジフォスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジフォスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)フォスファイトである。
本発明の樹脂組成物における酸化防止剤の含有率は特に限定されず、例えば、0〜10重量%であり、好ましくは0〜5重量%であり、より好ましくは0.01〜2重量%であり、最も好ましくは0.05〜1重量%である。酸化防止剤の含有率が過度に大きくなると、本発明の樹脂組成物を溶融押出により成形する際に、酸化防止剤がブリードアウトしたり、シルバーストリークスが発生したりすることがある。
本発明の樹脂組成物は、用途に応じて様々な形状に成形できる。本発明の樹脂組成物を成形して得られる成形体の形状は、例えば、フィルム、シート、プレート、ディスク、ブロック、ボール、レンズ、ロッド、ストランド、コードおよびファイバーである。本発明の樹脂組成物の成形方法は特に限定されず、公知の成形手法を適用できる。
ヘイズ率の上昇に伴う透明性の低下が抑えられた成形体、特にフィルム、が得られることから、本発明の樹脂組成物は、光学用途、具体的には、光学レンズ、光学プリズム、光学フィルム、光学ファイバー、光学ディスクなどの用途に好適であり、特に位相差フィルムをはじめとする光学フィルムの用途に好適である。
[光学フィルム]
本発明の光学フィルムは、上記説明した本発明の樹脂組成物からなる。
本発明の光学フィルムは、ヘイズ率が小さく、透明性に優れる。本発明の光学フィルムのヘイズ率は、JIS K7165に準拠して測定した、厚さ50μmのときの値にして例えば5%以下である。本発明の光学フィルムが含む(本発明の樹脂組成物が含む)(メタ)アクリル重合体(A)およびセルロースエステル重合体(B)の種類、本発明の光学フィルムにおける(メタ)アクリル重合体(A)およびセルロースエステル重合体(B)の含有率、ならびに樹脂組成物からの本発明の光学フィルムの成形方法によっては、当該ヘイズ値は、4%以下、3.5%以下、3%以下、さらには1%以下となる。
本発明の光学フィルムにおける、波長590nmの光に対する光弾性係数の絶対値は、例えば、5×10-12Pa-1以下である。本発明の光学フィルムが含む(メタ)アクリル重合体(A)およびセルロースエステル重合体(B)の種類、ならびに本発明の光学フィルムにおける(メタ)アクリル重合体(A)およびセルロースエステル重合体(B)の含有率によっては、当該絶対値は4×10-12Pa-1以下、さらには3×10-12Pa-1以下となる。
本発明の光学フィルムにおける厚さ100μmあたりの透湿度は、JIS Z0208に準拠して測定した値にして、例えば、200g/m2・24時間以下である。本発明の光学フィルムが含む(メタ)アクリル重合体(A)およびセルロースエステル重合体(B)の種類、ならびに本発明の光学フィルムにおける(メタ)アクリル重合体(A)およびセルロースエステル重合体(B)の含有率によっては、当該値は150g/m2・24時間以下、130g/m2・24時間以下、さらには120g/m2・24時間以下となる。
本発明の光学フィルムが主鎖に環構造を有する(メタ)アクリル重合体(A)を含む場合、当該光学フィルムは当該(メタ)アクリル重合体(A)に基づく高い耐熱性を示し、そのTgは、例えば110℃以上である。本発明の光学フィルムが含む当該(メタ)アクリル重合体(A)およびセルロースエステル重合体(B)の種類、ならびに本発明の光学フィルムにおける当該(メタ)アクリル重合体(A)およびセルロースエステル重合体(B)の含有率によっては、Tgは、120℃以上、125℃以上、さらには130℃以上となる。
本発明の光学フィルムの厚さは特に限定されず、例えば、10〜500μmであり、20〜300μmが好ましく、30〜100μmが特に好ましい。
本発明の光学フィルムの全光線透過率は、JIS K7361-1に準拠して測定した値にして、85%以上が好ましく、90%以上がより好ましく、91%以上がさらに好ましい。
本発明の光学フィルムの用途は特に限定されず、従来の光学フィルムと同様の用途に使用できる。本発明の光学フィルムは、例えば、光学用保護フィルム、具体的には、各種の光ディスク(VD、CD、DVD、MD、LDなど)基板の保護フィルム、液晶表示装置(LCD)などの画像表示装置が備える偏光板に用いる偏光子保護フィルムとして使用できる。本発明の光学フィルムは、位相差フィルム、視野角補償フィルム、光拡散フィルム、反射フィルム、反射防止フィルム、防眩フィルム、輝度向上フィルム、タッチパネル用導電フィルムとして、あるいは拡散板、導光体、プリズムシートとして使用できる。
本発明の光学フィルムの表面には、必要に応じて、各種の機能性コーティング層が形成されていてもよい。機能性コーティング層は、例えば、帯電防止層;粘着剤層、接着剤層などの接着層;易接着層;防眩(ノングレア)層;光触媒層などの防汚層;反射防止層;ハードコート層;紫外線遮蔽層、熱線遮蔽層、電磁波遮蔽層;ガスバリヤー層である。
本発明の光学フィルムは、必要に応じて、他の光学部材と組み合わせて、例えば互いに接合した状態で、使用できる。他の光学部材は、例えば、本発明の光学フィルムの用途として例示した光学フィルム類である。
本発明の光学フィルムは、本発明の樹脂組成物から、あるいは本発明の樹脂組成物とする前の(メタ)アクリル重合体(A)およびセルロースエステル重合体(B)から、公知のフィルム成形方法により製造できる。本発明の光学フィルムが位相差フィルムである場合、このように形成した未延伸状態のフィルム(原フィルム)を公知のフィルム延伸方法により延伸することで、当該位相差フィルムを製造できる。
フィルム成形方法は、例えば、溶液キャスト法(溶液流延法)、溶融押出法、カレンダー法、圧縮成形法である。なかでも、溶液キャスト法、溶融押出法が好ましい。
原フィルムの延伸には、公知の一軸延伸手法あるいは二軸延伸手法を適用できる。
溶融押出法は、例えば、Tダイ法およびインフレーション法である。Tダイ法では、溶融押出機の先端にTダイを配置し、当該Tダイから溶融押出したフィルムを巻き取ることで、ロール状に巻回させたフィルムが得られる。この際、巻き取りの温度および速度を調整して、フィルムの押出方向に延伸(一軸延伸)を加えることも可能である。
溶融押出の際には、溶融押出機のベント部から、揮発成分の脱揮を行うことが好ましい。また、溶融押出の際には、ポリマーフィルタによる樹脂組成物の濾過を併用することが好ましい。
溶液キャスト法は、一般に、(1)溶解工程、(2)流延工程および(3)乾燥工程を有する。各工程には、公知の手法を適用できる。
溶解工程の具体的な手順は、(メタ)アクリル重合体(A)およびセルロースエステル重合体(B)を含む溶液が得られる限り限定されない。双方の重合体を溶解させる溶媒には、メチレンクロライド、酢酸メチル、ジオキソランなどの良溶媒を使用でき、同時に、メタノール、エタノール、ブタノールなどの貧溶媒を併用できる。セルロースエステル重合体(B)を溶解する限り、(メタ)アクリル重合体(A)を重合する際に使用した重合溶媒を使用してもよい。
流延工程には、公知の溶液塗工方法を適用できる。当該方法は、例えば、ダイコーター、ドクターブレードコーター、ロールコーター、コンマコーター、リップコーターなどを用いた塗工方法である。
乾燥工程の具体的な手順は、流延工程により形成された塗布膜の乾燥によってフィルムが形成される限り、特に限定されない。
[位相差フィルム]
本発明の位相差フィルムは、本発明の光学フィルムの一種であり、上述した、本発明の光学フィルムの特性を有する。本発明の位相差フィルムは、当該位相差フィルムが含む(メタ)アクリル重合体(A)およびセルロースエステル重合体(B)の種類および含有率によっては、さらに以下の特性を有しうる。
本発明の位相差フィルムが示す面内位相差(Re)は、当該フィルムの延伸の状態によって異なるが、波長590nmの光に対する、フィルムの厚さ100μmあたりの値にして、例えば50nm以上である。本発明の位相差フィルムが含む(メタ)アクリル重合体(A)およびセルロースエステル重合体(B)の種類、ならびに本発明の位相差フィルムにおける(メタ)アクリル重合体(A)およびセルロースエステル重合体(B)の含有率によっては、140nm以上、さらには150nm以上500nm以下となる。
本発明の位相差フィルムは、位相差の波長分散性の制御に関し、高い自由度を有しうる。例えば、位相差の逆波長分散性(少なくとも可視光域において、光の波長が短くなるほど位相差が小さくなる波長分散性)を示す、あるいは位相差の波長分散性がフラットである位相差フィルムとなる。具体的な例として、波長447、590および750nmのそれぞれの光に対する面内位相差Re(447)、Re(590)およびRe(750)が、式0.8≦Re(447)/Re(590)≦1.0、および1.0≦Re(750)/Re(590)≦1.2の関係を満たす位相差フィルムとなる。
本発明の位相差フィルムが示すNz係数は、波長590nmの光に対する値にして、1.20未満が好ましく、1.15以下がより好ましく、1.10以下0.95以上がさらに好ましい。Nz係数は、位相差フィルムの面内位相差をRe、厚さ方向の位相差をRthとしたときに、式Nz=(Rth/Re)+0.5により示される値である。
[画像表示装置]
本発明の画像表示装置は、本発明の位相差フィルムを備える。これにより、画像表示特性に優れる、例えば、高コントラストかつ広視野角の画像表示装置となる。
本発明の画像表示装置は、例えば、液晶表示装置(LCD)である。
以下、実施例により、本発明をより詳細に説明する。本発明は、以下に示す実施例に限定されない。
[平均分子量]
重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用い、以下の測定条件に従って、ポリスチレン換算により求めた。
測定システム:東ソー製GPCシステムHLC-8220
展開溶媒:クロロホルム(和光純薬工業製、特級)
溶媒流量:0.6mL/分
標準試料:TSK標準ポリスチレン(東ソー製、PS−オリゴマーキット)
測定側カラム構成:東ソー製、TSK-GEL super HZM-M 6.0X150、2本直列接続
東ソー製、TSK-GEL super HZ-L 4.6X35、1本
リファレンス側カラム構成:東ソー製、TSK-GEL SuperH-RC 6.0X150、2本直列接続
カラム温度:40℃。
[ガラス転移温度]
ガラス転移温度(Tg)は、JIS K7121に準拠して求めた。具体的には、示差走査熱量計(リガク製、DSC-8230)を用い、窒素ガス雰囲気下、約10mgのサンプルを常温から200℃まで昇温(昇温速度20℃/分)して得られたDSC曲線から、始点法により評価した。リファレンスにはα−アルミナを用いた。
[ヘイズ率]
作製した光学フィルムのヘイズ率は、濁度計(日本電色工業製、NDH5000)を用いて評価した。なお、当該濁度計では、JIS K7165に準拠した測定が実施される。
[光弾性係数Cd]
作製した光学フィルムにおける波長590nmの光に対する光弾性係数は、エリプソメーター(JASCO製、M−150)を用いて評価した。具体的には、作製した光学フィルムを、延伸方向を長辺として20mm×50mmに切り出して測定試料とし、これをエリプソメーターの光弾性計測ユニットに装着して、延伸方向と平行に5〜25Nの応力荷重を印加しながら三点複屈折を計測し、波長590nmの光を使用したときにおける、応力に対する複屈折の傾きを光弾性係数とした。
[透湿度]
作製した光学フィルムの透湿度は、40℃の測定条件下において、JIS Z0208に準拠して求めた。以下の表1には、フィルムの厚さ100μmあたりに換算した値を示す。
[位相差フィルムの光学特性]
作製した位相差フィルムにおける波長590nmの光に対する面内位相差Reおよび厚さ方向の位相差Rthは、位相差フィルム・光学材料検査装置RETS−100(大塚電子製)を用いて、入射角40°の条件で評価した。面内位相差Reは、式Re=(nx−ny)×dにより、厚さ方向の位相差Rthは、式Rth=[(nx+ny)/2−nz]×dにより、それぞれ定義される。ここで、nxはフィルム面内の遅相軸方向の屈折率、nyはフィルム面内においてnxと垂直な方向の屈折率、nzはフィルムの厚さ方向の屈折率、dはフィルムの厚さ(nm)である。遅相軸方向は、フィルム面内で屈折率が最大の方向である。作製した位相差フィルムのNz係数は、上記のように求めたReおよびRthの値から、式Nz係数=(Rth/Re)+0.5により算出した。
これとは別に、作製した位相差フィルムにおける波長447nmおよび750nmの光に対する面内位相差Re(447)およびRe(750)を同様に評価し、上記求めた波長590nmの光に対する面内位相差Re(590)との比をとることで、Re(447)/Re(590)およびRe(750)/Re(590)の値を求めた。
(製造例1)
攪拌装置、温度センサー、冷却管および窒素導入管を備えた内容積30L(リットル)の反応装置に、メタクリル酸メチル(MMA)52重量部、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル(MHMA)30重量部、メタクリル酸ノルマルブチル(BMA)18重量部、および重合溶媒としてメチルイソブチルケトン(MIBK)とメチルエチルケトン(MEK)との混合溶媒(重量比9:1)67重量部を仕込み、これに窒素を通じつつ、105℃まで昇温させた。昇温に伴う還流が始まったところで、重合開始剤として0.06重量部のt−アミルパーオキシイソノナノエート(アルケマ吉富製、商品名:ルペロックス570)を添加するとともに、上記混合溶媒33重量部に上記t−アミルパーオキシイソノナノエート0.12重量部を溶解させた溶液を3時間かけて滴下しながら、約95〜110℃の還流下で溶液重合を進行させ、さらに4時間の熟成を行った。
次に、得られた重合溶液に、環化縮合反応の触媒(環化触媒)として、0.2重量部のリン酸オクチル/ジオクチル混合物(堺化学製、商品名:Phoslex A-8)を加え、約85〜100℃の還流下において2時間、環化縮合反応を進行させた。そして、ゲージ圧にして最高約2MPaに加圧したオートクレーブ中で240℃、90分間、さらに加熱した。次に、得られた重合溶液を、バレル温度260℃、回転速度100rpm、減圧度13.3〜400hPa(10〜300mmHg)、リアベント数1個、フォアベント数4個のベントタイプスクリュー二軸押出機(φ=30mm、L/D=40)に樹脂量換算で2.0kg/時の処理速度で導入し、当該押出機内において、環化縮合反応のさらなる進行と脱揮とを実施した。その後、当該押出機から、溶融状態にある重合体を押し出して、主鎖にラクトン環構造を有するとともに、BMA単位を全構成単位の18重量%有する(メタ)アクリル重合体(A−1)のペレットを得た。重合体(A−1)の重量平均分子量は12.6万であり、Tgは123℃であった。なお、BMA単位は、式(1)に示す(メタ)アクリル酸アルキルエステル単位であって、R1がn−ブチル基であり、R2がCH3(メチル基)である構成単位である。
(製造例2)
反応装置に仕込む各単量体の量を、MMA60重量部、MHMA30重量部およびBMA10重量部とした以外は製造例1と同様にして、主鎖にラクトン環構造を有するとともに、BMA単位を全構成単位の10重量%有する(メタ)アクリル重合体(A−2)のペレットを得た。重合体(A−2)の重量平均分子量は13.4万であり、Tgは130℃であった。
(製造例3)
反応装置にBMAを仕込まず、反応装置に仕込むMMAの量を70重量部、MHMAの量を30重量部とした以外は製造例1と同様にして、主鎖にラクトン環構造を有するとともに、式(1)に示す構成単位を有さない(メタ)アクリル重合体(C−1)のペレットを得た。重合体(C−1)の重量平均分子量は17.0万であり、Tgは122℃であった。
(製造例4)
攪拌装置、温度センサー、冷却管および窒素導入管を備えた内容積30L(リットル)の反応装置に、MMA24.5重量部、MHMA26重量部、メタクリル酸エチル(EMA)45重量部、N−ビニルカルバゾール(NVCz)4.5重量部、および重合溶媒としてトルエン86.5重量部とメタノール3.5重量部との混合溶媒を仕込み、これに窒素を通じつつ、95℃まで昇温させた。昇温に伴う還流が始まったところで、重合開始剤として0.01重量部のt−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(アルケマ吉富製、商品名:ルペロックス575)を添加するとともに、トルエン10重量部に上記t−アミルパーオキシ−2−へチルヘキサノエート0.10重量部を溶解させた溶液を8時間かけて滴下しながら、約90〜100℃の還流下で溶液重合を進行させ、さらに12時間の熟成を行った。
次に、得られた重合溶液に、環化縮合反応の触媒(環化触媒)として、0.2重量部のリン酸オクチル/ジオクチル混合物(堺化学製、商品名:Phoslex A-8)を加え、約80〜100℃の還流下において2時間、環化縮合反応を進行させた。そして、ゲージ圧にして最高約2MPaに加圧したオートクレーブ中で240℃、90分間、さらに加熱した。次に、得られた重合溶液を、減圧下、240℃で1時間乾燥させて、主鎖にラクトン環構造を有するとともに、EMA単位を全構成単位の45重量%有する(メタ)アクリル重合体(A−3)を得た。重合体(A−3)の重量平均分子量は17.0万であり、Tgは122℃であった。なお、EMA単位は、式(1)に示す(メタ)アクリル酸エステル単位であって、R1がエチル基であり、R2がCH3(メチル基)である構成単位である。
(製造例5)
反応装置に仕込む各単量体の量を、MMA44.5重量部、MHMA26重量部、EMA25重量部およびNVCz4.5重量部とした以外は製造例4と同様にして、主鎖にラクトン環構造を有するとともに、EMA単位を全構成単位の25重量%有する(メタ)アクリル重合体(A−4)を得た。重合体(A−4)の重量平均分子量は17.0万、Tgは129℃であった。
(製造例6)
反応装置にEMAを仕込まず、反応装置に仕込むMMAの量を69.5重量部、MHMAの量を26重量部、NVCzの量を4.5重量部とした以外は製造例4と同様にして、主鎖にラクトン環構造を有するとともに、式(1)に示す構成単位を有さない(メタ)アクリル重合体(C−2)を得た。重合体(C−2)の重量平均分子量は16.3万であり、Tgは138℃であった。
(実施例1)
製造例1で作製した重合体(A−1)70重量部と、セルロースアセテートプロピオネート(B−1)[アセチル基置換度2.5重量%、ヒドロキシル基置換度1.8重量%、プロピオニル基置換度46重量%、数平均分子量Mn=6.3万、重量平均分子量Mw=17.5万]30重量部とを、塩化メチレンに溶解させ、得られた溶液を攪拌して重合体(A−1)およびセルロースアセテートプロピオネート(B−1)を均一に混合した。次に、得られた混合溶液を、減圧下、120℃で1時間乾燥して、固形の樹脂組成物100重量部を得た。
次に、得られた樹脂組成物をプレス成形機により220℃でプレス成形して、厚さ50μmである未延伸状態のフィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を以下の表1に示す。
(実施例2)
重合体(A−1)50重量部とセルロースアセテートプロピオネート(B−1)50重量部とを均一に混合した以外は実施例1と同様にして、フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を以下の表1に示す。
(実施例3)
重合体(A−1)の代わりに、製造例2で作製した重合体(A−2)を用いた以外は実施例1と同様にして、フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を以下の表1に示す。
(比較例1)
重合体(A−1)の代わりに、製造例3で作製した重合体(C−1)を用いた以外は実施例1と同様にして、フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を以下の表1に示す。
(実施例4)
重合体(A−1)の代わりに、製造例4で作製した重合体(A−3)を用いた以外は実施例1と同様にして、フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を以下の表1に示す。
(実施例5)
重合体(A−3)50重量部と、セルロースアセテートプロピオネート50重量部とを均一に混合した以外は実施例4と同様にして、フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を以下の表1に示す。
(実施例6)
重合体(A−1)の代わりに、製造例5で作製した重合体(A−4)を用いた以外は実施例1と同様にして、フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を以下の表1に示す。
(比較例2)
重合体(A−1)の代わりに、製造例6で作製した重合体(C−2)を用いた以外は実施例1と同様にして、フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を以下の表1に示す。
Figure 2012012594
表1に示すように、実施例のフィルムは比較例のフィルムに比べてヘイズ率が小さく、透明性に優れていた。そして、(メタ)アクリル重合体におけるBMA単位またはEMA単位の含有率が大きいほど、作製したフィルムのヘイズ率が小さくなる傾向が確認された。これに加えて、実施例のフィルムにおける(メタ)アクリル重合体(A)の組成ならびに作製したフィルムにおける(メタ)アクリル重合体(A)の含有率によっては、当該フィルムの透湿度および光弾性係数が、比較例のフィルムの透湿度および光弾性係数に比べて低くなった。
(実施例7)
実施例1で作製した未延伸の光学フィルム(ただし、当該フィルムの厚さは120μmとした)を、引張試験機(インストロン製)を用いて、延伸倍率2倍および延伸温度128℃でMD方向に一軸延伸して、厚さ87μmの延伸フィルム(位相差フィルム)を得た。得られた位相差フィルムの評価結果を以下の表2に示す。
(実施例8)
実施例2で作製した未延伸の光学フィルム(ただし、当該フィルムの厚さは120μmとした)を用いた以外は、実施例7と同様にして、厚さ85μmの延伸フィルム(位相差フィルム)を得た。得られた位相差フィルムの評価結果を以下の表2に示す。
(実施例9)
実施例3で作製した未延伸の光学フィルム(ただし、当該フィルムの厚さは120μmとした)を用いるとともに延伸温度を133℃とした以外は、実施例7と同様にして、厚さ82μmの延伸フィルム(位相差フィルム)を得た。得られた位相差フィルムの評価結果を以下の表2に示す。
(実施例10)
実施例4で作製した未延伸の光学フィルム(ただし、当該フィルムの厚さは123μmとした)を用いるとともに延伸温度を127℃とした以外は、実施例7と同様にして、厚さ86μmの延伸フィルム(位相差フィルム)を得た。得られた位相差フィルムの評価結果を以下の表2に示す。
(実施例11)
実施例5で作製した未延伸の光学フィルム(ただし、当該フィルムの厚さは121μmとした)を用いた以外は、実施例7と同様にして、厚さ84μmの延伸フィルム(位相差フィルム)を得た。得られた位相差フィルムの評価結果を以下の表2に示す。
(実施例12)
実施例6で作製した未延伸の光学フィルム(ただし、当該フィルムの厚さは126μmとした)を用いた以外は、実施例7と同様にして、厚さ87μmの延伸フィルム(位相差フィルム)を得た。得られた位相差フィルムの評価結果を以下の表2に示す。
Figure 2012012594
表2に示すように、実施例7〜12で作製した各位相差フィルムは、大きな面内位相差Reおよび厚さ方向の正の位相差Rthを示すとともに、面内位相差Reについて逆波長分散性を示した。
なお、実施例7〜12において作製した位相差フィルムが示すヘイズ率は、同じフィルム厚に換算して、延伸前の未延伸フィルム(実施例1〜6)が示すヘイズ率と同じであった。また、実施例7〜12において作製した位相差フィルムが示す光弾性係数および厚さ100μmあたりの透湿度は、いずれも、延伸前の未延伸フィルム(実施例1〜6)が示す光弾性係数および透湿度と同じであった。
本発明の光学フィルムおよび位相差フィルムは、従来の光学フィルムおよび位相差フィルムと同様の用途に使用できる。

Claims (11)

  1. (メタ)アクリル重合体(A)とセルロースエステル重合体(B)とを含み、
    前記(メタ)アクリル重合体(A)が、以下の式(1)に示す(メタ)アクリル酸アルキルエステル単位を構成単位として有する、樹脂組成物。
    Figure 2012012594
    式(1)において、R1は炭素数2〜18のアルキル基であり、R2はHまたはCH3である。
  2. 前記(メタ)アクリル重合体(A)の含有率が30重量%以上である請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記(メタ)アクリル重合体(A)がメタクリル酸メチル単位を有する請求項1に記載の樹脂組成物。
  4. 前記(メタ)アクリル重合体(A)がメタクリル酸メチル単位および2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エステル単位を有する請求項1に記載の樹脂組成物。
  5. 前記(メタ)アクリル重合体(A)がメタクリル酸メチル単位、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エステル単位およびN−ビニルカルバゾール単位を有する請求項1に記載の樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂組成物からなる光学フィルム。
  7. JIS K7165に準拠して測定した、厚さ50μmのときのヘイズ率が5%以下である請求項6に記載の光学フィルム。
  8. 請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂組成物からなる位相差フィルム。
  9. 波長590nmの光に対する光弾性係数の絶対値が、5×10-12Pa-1以下である請求項8に記載の位相差フィルム。
  10. 波長447、590および750nmのそれぞれの光に対する面内位相差Re(447)、Re(590)およびRe(750)が、
    0.8≦Re(447)/Re(590)≦1.0、および
    1.0≦Re(750)/Re(590)≦1.2
    の関係を満たす請求項8に記載の位相差フィルム。
  11. 請求項8〜10のいずれかに記載の位相差フィルムを備える画像表示装置。
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