JP2010082990A - 光学用フィルムの製造方法 - Google Patents

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佳弘 福田
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雅人 高木
Susumu Hirama
進 平間
Tadayoshi Ukamura
忠慶 宇賀村
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Abstract

【課題】膜厚の精度が良好で、かつ外観にも優れた光学フィルムの製造方法を提供する。
【解決手段】ガラス転移温度が110℃以上200℃以下の範囲内であるアクリル系樹脂を、押出機100でフィルム成形する光学フィルムの製造方法であって、樹脂投入部シリンダー1の温度を、該アクリル樹脂のガラス転移温度マイナス80℃以上、マイナス10℃以下に設定し、その進行方向側隣接するシリンダー2を保温する又は、加熱、冷却共に行わず、該シリンダー2より進行方向のシリンダー2の温度を、該シリンダー2の実温より高温に設定することを特徴とする光学フィルムの製造方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、アクリル樹脂光学フィルムの製造方法に関する。特に、膜厚の精度が良好な光学フィルムを長時間連続製造することができる。
現在、PMMAに代表されるアクリル系樹脂(アクリル系重合体)は光学的特性に優れ、高い光線透過率や低複屈折率、低位相差の光学等方材料として従来各種光学材料に適用されている。
位相差フィルム等の偏光を取り扱う装置に用いるプラスチックフィルムにおいては、厚みムラが大きい場合、いわゆるレンズ効果と称されるフィルム表面の凹凸により画像のゆがみ現象が生じ、画像の歪みなどによって画質品位が著しく低下してしまう。
一般に、単軸押出し機を用いて、アクリル系樹脂の溶融押出しフィルム成形することが行われている。(例えば、特許文献1参照)
特開2007−297615号公報
しかしながら、アクリル系樹脂の溶融粘度は、溶融温度への依存性が大きく、押出し温度が僅かに振れるだけで溶融粘度は大きく変化する。そのため、これら従来のアクリル系樹脂の溶融押出しによるフィルム成形では、押出機内に原料樹脂が安定して供給されず、サージングを起こして押出機の押出量が変動する等の問題が発生し、フィルムの厚みムラを生じて製品価値を損ねるという問題があった。
また、これらアクリル系樹脂の押出し可能な溶融粘度は、樹脂が分解する温度に近いものとなる為、樹脂の劣化により炭化物などが発生し、その揮発性物質が蒸発して溶融樹脂中で発泡することにより、得られるフィルムには多数の気泡筋が発生し、長時間運転を続けられないといった問題点もあった。
更には、溶融押出しフィルムに含まれる揮発性物質が、キャスティングドラムに付着、蓄積し、フィルム表面上に悪影響を与え、長時間運転を続けられないといった問題点もあった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、膜厚の精度が良好な光学フィルムの製造方法を提供することにある。
本発明は、かかる課題を解決するために、以下の方法によって、膜厚の精度が良好な光学フィルムを長時間連続製造する製造方法を見出した。
〔1〕ダイス、シリンダー、樹脂投入部を備えた押出機にて、ガラス転移温度が110℃以上200℃以下の範囲内であるアクリル樹脂を主成分とするアクリルフィルムの製造方法であって、樹脂投入部シリンダーの温度を、該アクリル樹脂のガラス転移温度マイナス60℃以上、マイナス10℃以下に設定し、その進行方向側隣接するシリンダー(1)を加温した状態で、該シリンダー(1)より進行方向のシリンダーの温度を、該シリンダー(1)の実温より高温に設定してフィルムの製造を開始することを特徴とする光学フィルムの製造方法。
〔2〕該押出機のダイス及び温度制御するシリンダーの温度を、該アクリル樹脂のガラス転移温度プラス190℃未満の温度に設定することを特徴とする〔1〕記載の光学フィルムの製造方法。
〔3〕ダイス、シリンダー、樹脂投入部を備えた押出機にて、ガラス転移温度が110℃以上200℃以下の範囲内であるアクリル樹脂を主成分とするアクリルフィルムの製造方法であって、樹脂投入部シリンダーの温度を、該アクリル樹脂のガラス転移温度マイナス60℃以上、マイナス10℃以下に設定し、その進行方向側隣接するシリンダー(1)を保温する又は、加熱、冷却共に行わず、該シリンダー(1)より進行方向のシリンダーの温度を、該シリンダー(1)の実温より高温に設定することを特徴とする光学フィルムの製造方法。
〔4〕該シリンダー(1)を1番とし、進行方向にシリンダー番号を付与した際に、N番目のシリンダー設定温度TCNとN+1番目のシリンダー温度TC(N+1)が、次の条件を満たすようにシリンダーの温度を設定することを特徴とする〔3〕記載の光学フィルムの製造方法。
N≦3の時 10℃ ≦ TCN−TC(N+1)≦ 50℃
N>4の時 0℃ ≦ TCN−TC(N+1)≦ 50℃
但し、1番目のシリンダー設定温度は、シリンダーの実温とする。
〔5〕上記押出機は、スクリュー部分とダイスとの間にポリマーフィルターを備えており、更に、アクリル樹脂の溶融混練に伴って発生したガスを吸引する揮発分除去手段を備えていることを特徴とする〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
〔6〕上記揮発分除去手段における圧力が、10hPa以上50hPa以下の範囲内であり、かつベント排気速度が20L/kg・cm以上500L/kg・cm以下の範囲内であることを特徴とする〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
〔7〕上記アクリル樹脂が、環構造を有する重合体を含むこと特徴とする〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
〔8〕フィルムが、アクリル樹脂に加え、分子量700以上の紫外線吸収剤を含むことを特徴とする〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
本発明によれば、アクリル系樹脂光学フィルムの膜厚の精度が大幅に改善され、なおかつ長時間安定して製造することができる。
以下に本発明を詳述する。本明細書において「主成分」とは、50重量%以上含有していることが意図される。なお、範囲を示す「a〜b」は、a以上b以下であることを示す。
本発明のアクリル系樹脂光学フィルムの製法は、溶融押出しにてフィルム化できるアクリル系樹脂全般に効果がある。アクリル系樹脂のガラス転移温度が110℃以上200℃以下であるとともに、剪断速度が100(1/s)である場合における樹脂温度270℃での粘度が250Pa・s以上1000Pa・s以下であるものが好ましい。ガラス転移温度が200℃より高いと、溶融樹脂の流動性が悪くなるため、フィルムの成形が困難な場合がある。ガラス転移温度は、好ましくは115℃以上180℃以下であり、より好ましくは120℃以上160℃以下である。なお、剪断速度とは、流体の流れが壁に沿っている場合に、壁面に垂直な方向の位置の違いに基づく流速変化をいう。剪断速度は、通常、壁面で最大値をとり、壁面から離れるほど小さくなる。なお、100(1/s)の剪断速度は、押出機で通常作用する速度の中心値である。なお、本発明の製法は、膜厚が、20μm〜600μm、好ましくは、30μm〜400μmの光学フィルムに適している。
次に本発明に用いるアクリル系樹脂について説明する。
アクリル樹脂は、主成分として、アクリル酸、メタクリル酸およびその誘導体を重合して得られる樹脂およびその誘導体である。例えば、一般式(1)
Figure 2010082990
(式中、R1およびR2は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜20の有機残基を示す。有機残基とは、具体的には、炭素数1〜20の直鎖状、枝分かれ鎖状、若しくは環状のアルキル基を示す。)で表される構造を有する化合物(単量体)、アクリル酸、メタクリル酸およびその誘導体の好ましい具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−クロロエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2,3,4,5,6−ペンタヒドロキシエキシルおよび(メタ)アクリル酸2,3,4,5−テトラヒドロキシペンチルなどが挙げられる。これらのうち1種のみが用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。中でも、熱安定性に優れる点で(メタ)アクリル酸メチルが最も好ましい。
また、(メタ)アクリル樹脂は、耐熱性の観点より、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミドおよびメチルマレイミドなどのN−置換マレイミドが共重合されていてもよいし、分子鎖中(重合体中の主骨格中または主鎖中ともいう)にラクトン環構造、グルタル酸無水物構造およびグルタルイミド構造などが導入されていてもよい。中でも、フィルムの着色(黄変)し難さの点で、窒素原子が含まれない構造が好ましい。また、正の複屈折率(正の位相差)を発現させやすい点で、主鎖にラクトン環構造を有するものが好ましい。主鎖中のラクトン環構造に関しては、4〜8員環でもよいが、構造の安定性から5〜6員環の方がより好ましく、特に6員環が好ましい。このように、主鎖中のラクトン環構造が6員環である場合としては、後述する一般式(2)や、特開2004−168882号公報において表される構造などが挙げられるが、主鎖にラクトン環構造を導入する前の重合体を合成するうえにおいて、重合収率が高い点や、ラクトン環構造の含有割合の高い重合体を高い重合収率で得易い点や、メタクリル酸メチルなどの(メタ)アクリル酸エステルとの共重合性が良い点で、一般式(2)で表される構造であることが好ましい。
また、これらの(メタ)アクリル樹脂は、耐熱性を損なわない範囲で共重合可能なその他の単量体成分を共重合した単位を有していても良い。共重合可能なその他の単量体成分としては、具体的にはスチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル系単量体、アクリロニトリル等のニトリル系単量体、酢酸ビニル等のビニルエステル類等があげられる。以上の(メタ)アクリル樹脂の重量平均分子量は、好ましくは1,000以上2,000,000以下の範囲内、より好ましくは5,000以上1,000,000以下の範囲内、さらに好ましくは10,000以上500,000以下の範囲内、特に好ましくは50,000以上500,000以下の範囲内である。
上記(メタ)アクリル樹脂を製造する方法としては、公知の方法を用いて(メタ)アクリル酸エステルを含有する単量体組成物を重合すればよい。重合温度、重合時間は、使用する単量体(単量体組成物)の種類、使用比率等によって異なるが、好ましくは、重合温度が0℃以上150℃以下の範囲内、重合時間が0.5時間以上20時間以下の範囲内であり、より好ましくは、重合温度が80℃以上140℃以下の範囲内、重合時間が1時間以上10時間以下の範囲内である。溶剤を用いた重合形態の場合、重合溶剤は特に限定されず、例えば、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素系溶剤;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤;テトラヒドロフランなどのエーテル系溶剤;などが挙げられ、これらの1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。後述するラクトン環含有重合体を製造する場合は、使用する溶剤の沸点が高すぎると、最終的に得られるラクトン環含有重合体の残存揮発分が多くなることから、沸点が50℃以上200℃以下の範囲内のものが好ましい。
重合反応時には、必要に応じて、重合開始剤を添加してもよい。重合開始剤としては、例えば、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートなどの有機過酸化物;2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)などのアゾ化合物;などが挙げられ、これらは1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。重合開始剤の使用量は、用いる単量体の組み合わせや反応条件などに応じて適宜設定すればよい。
重合を行う際には、反応液のゲル化を抑止するために、重合反応混合物中の生成した重合体の濃度が50重量%以下となるように制御することが好ましい。具体的には、重合反応混合物中の生成した重合体の濃度が50重量%を超える場合には、重合溶剤を重合反応混合物に適宜添加して50重量%以下となるように制御することが好ましい。重合反応混合物中の生成した重合体の濃度は、より好ましくは45重量%以下、さらに好ましくは40重量%以下である。なお、重合反応混合物中の重合体の濃度があまりに低すぎると生産性が低下するため、重合反応混合物中の重合体の濃度は、10重量%以上であることが好ましく、20重量%以上であることがより好ましい。
重合溶剤を重合反応混合物に適宜添加する形態としては、特に限定されず、連続的に重合溶剤を添加してもよいし、間欠的に重合溶剤を添加してもよい。このように重合反応混合物中の生成した重合体の濃度を制御することによって、反応液のゲル化をより十分に抑止することができ、特に、ラクトン環含有割合を増やして耐熱性を向上させるために分子鎖中の水酸基およびエステル基の割合を高めた場合であってもゲル化を十分に抑制できる。
添加する重合溶剤としては、重合反応の初期仕込み時に用いた溶剤と同じ種類の溶剤であってもよいし、異なる種類の溶剤であってもよいが、重合反応の初期仕込み時に用いた溶剤と同じ種類の溶剤を用いることが好ましい。また、添加する重合溶剤は、1種のみの溶剤であってもよいし、2種以上の混合溶剤であってもよい。上記重合反応を終了した時点で得られる重合反応混合物中には、通常、得られた重合体以外に溶剤が含まれている。上記重合体を、以下に詳述するラクトン環含有重合体とする場合では、溶剤を完全に除去して重合体を固体状態で取り出す必要はなく、溶剤を含んだ状態で、その後に続くラクトン環化縮合工程を行うことが好ましい。また、必要な場合は、固体状態で取り出した後に、続くラクトン環化縮合工程に好適な溶剤を再添加してもよい。
重合反応によって得られた(メタ)アクリル樹脂の色相は特に問わないが、透明であり黄変度が小さい方が(メタ)アクリル樹脂の本来の特徴を損なわない為、好適である。上記(メタ)アクリル樹脂は例えば50mm厚の成形体とした場合のヘイズ値が3以下、更に好ましくは2以下、最も好ましくは1以下である。また該成形体のYI(イエローインデックス)値が、10以下、好ましくは5以下である。
(ラクトン環含有重合体)
上記(メタ)アクリル樹脂としては、透明性、耐熱性、光学等方性がいずれも高く、各種光学用途に応じた特性を十分に発揮できるため、(メタ)アクリル酸エステルの共重合体に、分子内環化反応によりラクトン環構造を導入した、いわゆるラクトン環含有重合体を含むことが好ましく、主成分とすることが特に好ましい。ラクトン環含有重合体としては、特に限定されるものではないが、好ましくは、下記一般式(2)で表されるラクトン環構造を有する。
Figure 2010082990
(式中、R3、R4、R5は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜20の有機残基を表す。なお、有機残基は酸素原子を含んでいても良い。)
ラクトン環含有重合体構造中の、一般式(2)で表されるラクトン環構造の含有割合は、好ましくは5重量%以上90重量%以下、より好ましくは10重量%以上70重量%以下、さらに好ましくは10重量%以上60重量%以下、特に好ましくは10重量%以上50重量%以下である。上記含有割合が5重量%よりも少ないと、耐熱性、耐溶剤性、表面硬度が不十分になることがあり、好ましくない。また、上記含有割合が90重量%よりも多いと、成形加工性に乏しくなることがあり、好ましくない。
ラクトン環含有重合体は、一般式(2)で表されるラクトン環構造以外の構造を有していてもよい。一般式(2)で表されるラクトン環構造以外の構造としては、例えば(メタ)アクリル酸エステル、水酸基含有単量体、不飽和カルボン酸、下記一般式(3)で表される単量体から選ばれる少なくとも1種を重合して構築される重合体構造単位(繰り返し構造単位)が好ましい。
Figure 2010082990
(式中、R6は水素原子またはメチル基を表し、Xは水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、−OAc基、−CN基、−CO−R7基、または−C−O−R8基を表し、Ac基はアセチル基を表し、R7およびR8は水素原子または炭素数1〜20の有機残基を表す。) 特に、ラクトン環含有重合体に本発明を用いると、破断、ひび割れ、表面ムラ、スジなどの不具合が発生せず、均一物性である耐熱アクリル樹脂製の光学フィルムが得られる。
ラクトン環含有重合体において、一般式(2)で表されるラクトン環構造以外の構造の含有割合は、(メタ)アクリル酸エステルを重合して構築される重合体構造単位(繰り返し構造単位)の場合、好ましくは10重量%以上95重量%以下の範囲内、より好ましくは10重量%以上90重量%以下の範囲内、さらに好ましくは40重量%以上90重量%以下の範囲内、特に好ましくは50重量%以上90重量%以下の範囲内である。
また、水酸基含有単量体を重合して構築される重合体構造単位(繰り返し構造単位)の場合、一般式(2)で表されるラクトン環構造以外の構造の含有割合は、好ましくは0重量%以上30重量%以下の範囲内、より好ましくは0重量%以上20重量%以下の範囲内、さらに好ましくは0重量%以上15重量%以下の範囲内、特に好ましくは0重量%以上10重量%以下の範囲内である。また、不飽和カルボン酸を重合して構築される重合体構造単位(繰り返し構造単位)の場合、一般式(2)で表されるラクトン環構造以外の構造の含有割合は、好ましくは0重量%以上30重量%以下の範囲内、より好ましくは0重量%以上20重量%以下の範囲内、さらに好ましくは0重量%以上15重量%以下の範囲内、特に好ましくは0重量%以上10重量%以下の範囲内である。
また、一般式(3)で表される単量体を重合して構築される重合体構造単位(繰り返し構造単位)の場合、一般式(2)で表されるラクトン環構造以外の構造の含有割合は、好ましくは0重量%以上30重量%以下の範囲内、より好ましくは0重量%以上20重量%以下の範囲内、さらに好ましくは0重量%以上15重量%以下の範囲内、特に好ましくは0重量%以上10重量%以下の範囲内である。
ラクトン環含有重合体は、重量平均分子量が、好ましくは1,000以上2,000,000以下、より好ましくは5,000以上1,000,000以下、さらに好ましくは10,000以上500,000以下、特に好ましくは50,000以上500,000以下である。
ラクトン環含有重合体は、ダイナミックTG測定における150以上300℃以下の間での重量減少率が1%以下であることが好ましく、より好ましくは0.5%以下、さらに好ましくは0.3%以下である。
ラクトン環含有重合体は、環化縮合反応率が高いので、成形後の成形品中に泡やシルバーストリークが入るという欠点が回避できる。さらに、高い環化縮合反応率によってラクトン環構造が重合体に十分に導入されるため、得られたラクトン環含有重合体は十分に高い耐熱性を有している。
ラクトン環含有重合体は、熱重量分析(TG)における5%重量減少温度が、280℃以上であることが好ましく、より好ましくは290℃以上、さらに好ましくは300℃以上である。熱重量分析(TG)における5%重量減少温度は、熱安定性の指標であり、これが280℃未満であると、十分な熱安定性を発揮できないおそれがある。
ラクトン環含有重合体の製造方法は特に限定されるものではないが、好ましくは、重合工程によって分子鎖中に水酸基とエステル基とを有する重合体を得た後に、当該重合体を加熱処理することによりラクトン環構造を重合体に導入するラクトン環縮合反応を行うことによって得ることができる。
ラクトン環構造が重合体の分子鎖中(重合体の主骨格中)に形成されることにより、重合体に高い耐熱性が付与される。ラクトン環構造を導く環化縮合反応の反応率が不十分であると、耐熱性が十分に向上しなかったり、成形時の加熱処理によって成形途中に縮合反応が起こり、生じたアルコールが成形品中に泡やシルバーストリークとなって存在する恐れがあるため好ましくない。
上記重合体をラクトン環縮合反応を行うために加熱処理する方法については、例えば、重合工程によって得られた、溶剤を含む重合反応混合物を、そのまま加熱処理してもよい。また、溶剤の存在下で、必要に応じて閉環触媒を用いて加熱処理してもよい。また、揮発成分を除去するための真空装置あるいは脱揮装置を持つ加熱炉や反応装置、脱揮装置のある押出機等を用いて加熱処理を行うこともできる。
環化縮合反応を行う際に、上記重合体に加えて、他のアクリル樹脂を共存させてもよい。また、環化縮合反応を行う際には、必要に応じて、環化縮合反応の触媒として一般に用いられるp−トルエンスルホン酸等のエステル化触媒またはエステル交換触媒を用いてもよいし、酢酸、プロピオン酸、安息香酸、アクリル酸、メタクリル酸等の有機カルボン酸類を触媒として用いてもよい。特開昭61−254608号公報や特開昭61−261303号公報に示されている様に、塩基性化合物、有機カルボン酸塩、炭酸塩などを用いてもよい。
環化縮合反応を行う際には、有機リン化合物を触媒として用いることが好ましい。触媒として有機リン化合物を用いることにより、環化縮合反応率を向上させることができるとともに、得られるラクトン環含有重合体の着色を大幅に低減することができる。さらに、有機リン化合物を触媒として用いることにより、後述の脱揮工程を併用する場合において起こり得る分子量低下を抑制することができ、優れた機械的強度を付与することができる。
環化縮合反応の際に触媒として用いることができる有機リン化合物としては、例えば、メチル亜ホスホン酸、エチル亜ホスホン酸、フェニル亜ホスホン酸等のアルキル(アリール)亜ホスホン酸(但し、これらは、互変異性体であるアルキル(アリール)ホスフィン酸になっていてもよい)およびこれらのジエステルあるいはモノエステル;ジメチルホスフィン酸、ジエチルホスフィン酸、ジフェニルホスフィン酸、フェニルメチルホスフィン酸、フェニルエチルホスフィン酸等のジアルキル(アリール)ホスフィン酸およびこれらのエステル;メチルホスホン酸、エチルホスホン酸、トリフルオルメチルホスホン酸、フェニルホスホン酸等のアルキル(アリール)ホスホン酸およびこれらのジエステルあるいはモノエステル;メチル亜ホスフィン酸、エチル亜ホスフィン酸、フェニル亜ホスフィン酸等のアルキル(アリール)亜ホスフィン酸およびこれらのエステル;亜リン酸メチル、亜リン酸エチル、亜リン酸フェニル、亜リン酸ジメチル、亜リン酸ジエチル、亜リン酸ジフェニル、亜リン酸トリメチル、亜リン酸トリエチル、亜リン酸トリフェニル等の亜リン酸ジエステルあるいはモノエステルあるいはトリエステル;リン酸メチル、リン酸エチル、リン酸2−エチルヘキシル、リン酸イソデシル、リン酸ラウリル、リン酸ステアリル、リン酸イソステアリル、リン酸フェニル、リン酸ジメチル、リン酸ジエチル、リン酸ジ−2−エチルヘキシル、リン酸ジイソデシル、リン酸ジラウリル、リン酸ジステアリル、リン酸ジイソステアリル、リン酸ジフェニル、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸トリイソデシル、リン酸トリラウリル、リン酸トリステアリル、リン酸トリイソステアリル、リン酸トリフェニル等のリン酸ジエステルあるいはモノエステルあるいはトリエステル;メチルホスフィン、エチルホスフィン、フェニルホスフィン、ジメチルホスフィン、ジエチルホスフィン、ジフェニルホスフィン、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリフェニルホスフィン等のモノ、ジ若しくはトリアルキル(アリール)ホスフィン;メチルジクロロホスフィン、エチルジクロロホスフィン、フェニルジクロロホスフィン、ジメチルクロロホスフィン、ジエチルクロロホスフィン、ジフェニルクロロホスフィン等のアルキル(アリール)ハロゲンホスフィン;酸化メチルホスフィン、酸化エチルホスフィン、酸化フェニルホスフィン、酸化ジメチルホスフィン、酸化ジエチルホスフィン、酸化ジフェニルホスフィン、酸化トリメチルホスフィン、酸化トリエチルホスフィン、酸化トリフェニルホスフィン等の酸化モノ、ジ若しくはトリアルキル(アリール)ホスフィン;塩化テトラメチルホスホニウム、塩化テトラエチルホスホニウム、塩化テトラフェニルホスホニウム等のハロゲン化テトラアルキル(アリール)ホスホニウム;などが挙げられる。これらの中でも、触媒活性が高くて低着色性のため、アルキル(アリール)亜ホスホン酸、亜リン酸ジエステルあるいはモノエステル、リン酸ジエステルあるいはモノエステル、アルキル(アリール)ホスホン酸が好ましく、アルキル(アリール)亜ホスホン酸、亜リン酸ジエステルあるいはモノエステル、リン酸ジエステルあるいはモノエステルがより好ましく、アルキル(アリール)亜ホスホン酸、リン酸ジエステルあるいはモノエステルが特に好ましい。これら有機リン化合物は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
環化縮合反応の際に用いる触媒の使用量は、特に限定されないが、上記重合体に対して、好ましくは0.001〜5重量%の範囲内、より好ましくは0.01〜2.5重量%の範囲内、さらに好ましくは0.01〜1重量%の範囲内、特に好ましくは0.05〜0.5重量%の範囲内である。触媒の使用量が0.001重量%未満であると、環化縮合反応の反応率の向上が十分に図れないおそれがあり、一方、5重量%を超えると、着色の原因となったり、重合体の架橋により溶融賦形しにくくなることがあるため、好ましくない。触媒の添加時期は特に限定されず、反応初期に添加しても、反応途中に添加しても、それらの両方で添加してもよい。
環化縮合反応を溶剤の存在下で行い、且つ、環化縮合反応の際に、脱揮工程を併用することが好ましい。この場合、環化縮合反応の全体を通じて脱揮工程を併用する形態、および、脱揮工程を環化縮合反応の過程全体にわたっては併用せずに過程の一部においてのみ併用する形態が挙げられる。脱揮工程を併用する方法では、縮合環化反応で副生するアルコールを強制的に脱揮させて除去するので、反応の平衡が生成側に有利となる。
(脱揮工程)
脱揮工程とは、溶剤、残存単量体等の揮発分と、ラクトン環構造を導く環化縮合反応により副生したアルコールを、必要により減圧加熱条件下で、除去処理する工程をいう。この除去処理が不十分であると、生成した樹脂中の残存揮発分が多くなり、成形時の変質等によって着色したり、泡やシルバーストリークなどの成形不良が起こったりする問題等が生じる。
環化縮合反応の全体を通じて脱揮工程を併用する形態の場合、使用する装置については特に限定されないが、本発明をより効果的に行うために、熱交換器と脱揮槽からなる脱揮装置やベント付き押出機、また、前記脱揮装置と前記押出機を直列に配置したものを用いることが好ましく、熱交換器と脱揮槽からなる脱揮装置またはベント付き押出機を用いることがより好ましい。
前記熱交換器と脱揮槽からなる脱揮装置を用いる場合の反応処理温度は、150〜350℃の範囲内が好ましく、200〜300℃の範囲内がより好ましい。反応処理温度が150℃より低いと、環化縮合反応が不十分となって残存揮発分が多くなるおそれがあり、350℃より高いと、着色や分解が起こるおそれがある。
前記熱交換器と脱揮槽からなる脱揮装置を用いる場合の、反応処理時の圧力は、931〜1.33hPa(700〜1mmHg)の範囲内が好ましく、798〜66.5hPa(600〜50mmHg)の範囲内がより好ましい。上記圧力が931hPaより高いと、アルコールを含めた揮発分が残存し易いという問題があり、1.33hPaより低いと、工業的な実施が困難になっていくという問題がある。前記ベント付き押出機を用いる場合、ベントは1個でも複数個でもいずれでもよいが、複数個のベントを有する方が好ましい。
前記ベント付き押出機を用いる場合の反応処理温度は、150〜350℃の範囲内が好ましく、200〜300℃の範囲内がより好ましい。上記温度が150℃より低いと、環化縮合反応が不十分となって残存揮発分が多くなるおそれがあり、350℃より高いと、着色や分解が起こるおそれがある。
前記ベント付き押出機を用いる場合の、反応処理時の圧力は、931〜1.33hPa(700〜1mmHg)の範囲内が好ましく、798〜13.3hPa(600〜10mmHg)の範囲内がより好ましい。上記圧力が931hPaより高いと、アルコールを含めた揮発分が残存し易いという問題があり、1.33hPaより低いと、工業的な実施が困難になっていくという問題がある。
なお、環化縮合反応の全体を通じて脱揮工程を併用する形態の場合、後述するように、厳しい熱処理条件では得られるラクトン環含有重合体の物性が悪化するおそれがあるので、好ましくは、上述した脱アルコール反応の触媒を使用し、できるだけ温和な条件で、ベント付き押出機等を用いて行うことが好ましい。
また、環化縮合反応の全体を通じて脱揮工程を併用する形態の場合、好ましくは、重合工程で得られた重合体を溶剤とともに環化縮合反応装置系に導入するが、この場合、必要に応じて、もう一度ベント付き押出機等の上記反応装置系に通してもよい。脱揮工程を環化縮合反応の過程全体にわたっては併用せずに、過程の一部においてのみ併用する形態を行ってもよい。例えば、重合体を製造した装置を、さらに加熱し、必要に応じて脱揮工程を一部併用して、環化縮合反応を予めある程度進行させておき、その後に引き続いて脱揮工程を同時に併用した環化縮合反応を行い、反応を完結させる形態である。
先に述べた環化縮合反応の全体を通じて脱揮工程を併用する形態では、例えば、重合体を、2軸押出機を用いて、250℃近い、あるいはそれ以上の高温で熱処理する時に、熱履歴の違いにより環化縮合反応が起こる前に一部分解等が生じ、得られるラクトン環含有重合体の物性が悪くなるおそれがある。そこで、脱揮工程を同時に併用した環化縮合反応を行う前に、予め環化縮合反応をある程度進行させておくと、後半の反応条件を緩和でき、得られるラクトン環含有重合体の物性の悪化を抑制できるので好ましい。特に好ましい形態としては、脱揮工程を環化縮合反応の開始から時間をおいて開始する形態、すなわち、重合工程で得られた重合体の分子鎖中に存在する水酸基とエステル基をあらかじめ環化縮合反応させて環化縮合反応率をある程度上げておき、引き続き、脱揮工程を同時に併用した環化縮合反応を行う形態が挙げられる。具体的には、例えば、予め釜型の反応器を用いて溶剤の存在下で環化縮合反応をある程度の反応率まで進行させておき、その後、脱揮装置のついた反応器、例えば、熱交換器と脱揮槽とからなる脱揮装置や、ベント付き押出機等で、環化縮合反応を完結させる形態が好ましく挙げられる。特にこの形態の場合、環化縮合反応用の触媒が存在していることがより好ましい。
上述のように、重合工程で得られた重合体の分子鎖中に存在する水酸基とエステル基とを予め環化縮合反応させて環化縮合反応率をある程度上げておき、引き続き、脱揮工程を同時に併用した環化縮合反応を行う方法は、ラクトン環含有重合体を得る上で好ましい形態である。この形態により、環化縮合反応率もより高まり、ガラス転移温度がより高く、耐熱性に優れたラクトン環含有重合体が得られる。この場合、環化縮合反応率の目安としては、実施例に示すダイナッミクTG測定における、150〜300℃間での重量減少率が2%以下であることが好ましく、より好ましくは1.5%以下であり、さらに好ましくは1%以下である。
脱揮工程を同時に併用した環化縮合反応の前に予め行う環化縮合反応の際に採用できる反応器は特に限定されないが、好ましくは、オートクレーブ、釜型反応器、熱交換器と脱揮槽とからなる脱揮装置等が挙げられ、さらに、脱揮工程を同時に併用した環化縮合反応に好適なベント付き押出機も使用できる。より好ましくは、オートクレーブ、釜型反応器である。しかしながら、ベント付き押出機等の反応器を使用するときでも、ベント条件を温和にしたり、ベントをさせなかったり、温度条件やシリンダー条件、スクリュウ形状、スクリュウ運転条件等を調整することで、オートクレーブや釜型反応器での反応状態と同じ様な状態で環化縮合反応を行うことが可能である。
脱揮工程を同時に併用した環化縮合反応の前に予め行う環化縮合反応の際には、好ましくは、重合工程で得られた重合体と溶剤とを含む混合物を、(i)触媒を添加して、加熱反応させる方法、(ii)無触媒で加熱反応させる方法、および、前記(i)または(ii)を加圧下で行う方法が挙げられる。なお、ラクトン環化縮合工程において環化縮合反応に導入する「重合体と溶剤とを含む混合物」とは、重合工程で得られた重合反応混合物をそのまま使用してもよいし、一旦溶剤を除去したのちに環化縮合反応に適した溶剤を再添加してもよいことを意味する。
脱揮工程を同時に併用した環化縮合反応の前に予め行う環化縮合反応の際に再添加できる溶剤としては、特に限定されず、例えば、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;クロロホルム、DMSO、テトラヒドロフランなどでもよいが、好ましくは、重合工程で用いることができる溶剤と同じ種類の溶剤である。上記方法(i)で添加する触媒としては、一般に用いられるp−トルエンスルホン酸等のエステル化触媒またはエステル交換触媒、塩基性化合物、有機カルボン酸塩、炭酸塩などが挙げられるが、本発明においては、前述の有機リン化合物を用いることが好ましい。触媒の添加時期は特に限定されず、反応初期に添加しても、反応途中に添加しても、それらの両方で添加してもよい。添加する触媒の量は特に限定されないが、重合体の重量に対し、好ましくは0.001〜5重量%の範囲内、より好ましくは0.01〜2.5重量%の範囲内、さらに好ましくは0.01〜0.1重量%の範囲内、特に好ましくは0.05〜0.5重量%の範囲内である。方法(i)の加熱温度と加熱時間とは特に限定されないが、加熱温度としては、好ましくは室温以上、より好ましくは50℃以上であり、加熱時間としては、好ましくは1〜20時間の範囲内、より好ましくは2〜10時間の範囲内である。加熱温度が低いと、あるいは、加熱時間が短いと、環化縮合反応率が低下するので好ましくない。また、加熱時間が長すぎると、樹脂の着色や分解が起こる場合があるので好ましくない。
上記方法(ii)としては、例えば、耐圧性の釜などを用いて、重合工程で得られた重合反応混合物をそのまま加熱する方法等が挙げられる。加熱温度としては、好ましくは100℃以上、さらに好ましくは150℃以上である。加熱時間としては、好ましくは1〜20時間の範囲内、より好ましくは2〜10時間の範囲内である。加熱温度が低いと、あるいは、加熱時間が短いと、環化縮合反応率が低下するので好ましくない。また、加熱時間が長すぎると、樹脂の着色や分解が起こる場合があるので好ましくない。
上記方法(i)、(ii)ともに、条件によっては加圧下となっても何ら問題はない。また、脱揮工程を同時に併用した環化縮合反応の前に予め行う環化縮合反応の際には、溶剤の一部が反応中に自然に揮発しても何ら問題ではない。脱揮工程を同時に併用した環化縮合反応の前に予め行う環化縮合反応の終了時、すなわち、脱揮工程開始直前における、ダイナミックTG測定における150〜300℃の間での重量減少率は、2%以下が好ましく、より好ましくは1.5%以下であり、さらに好ましくは1%以下である。重量減少率が2%より高いと、続けて脱揮工程を同時に併用した環化縮合反応を行っても、環化縮合反応率が十分高いレベルまで上がらず、得られるラクトン環含有重合体の物性が低下するおそれがある。なお、上記の環化縮合反応を行う際に、重合体に加えて、他の熱可塑性樹脂を共存させてもよい。
ラクトン環含有重合体と併用できる他の熱可塑性樹脂としては、ラクトン環含有重合体と熱力学的に相溶する熱可塑性樹脂が好ましい。例えば、シアン化ビニル系単量体単位と芳香族ビニル系単量体単位とを含む共重合体、具体的にはアクリロニトリル−スチレン系共重合体やポリ塩化ビニル樹脂、メタクリル酸エステル類を50重量%以上含有する重合体が挙げられる。
それらの中でもアクリロニトリル−スチレン系共重合体が最も相溶性に優れ、耐熱性を損なわずに透明な成形体を得る事ができる。なお、ラクトン環含有重合体とその他の熱可塑性樹脂とが熱力学的に相溶することは、これらを混合して得られた熱可塑性樹脂組成物のガラス転移点を測定することによって確認することができる。具体的には、示差走査熱量測定器により測定されるガラス転移点がラクトン環含有重合体とその他の熱可塑性樹脂との混合物について1点のみ観測されることによって、熱力学的に相溶していると言える。
他の熱可塑性樹脂としてアクリロニトリル−スチレン系共重合体を用いる場合、ラクトン環含有重合体とアクリロニトリル−スチレン系共重合体とを重合する方法としては、乳化重合法や懸濁重合法、溶液重合法、バルク重合法等を用いることが可能であるが、得られる光学用フィルムの透明性や光学性能の観点から溶液重合法かバルク重合法で得られたものであることが好ましい。
重合工程で得られた重合体の分子鎖中に存在する水酸基とエステル基とを予め環化縮合反応させて環化縮合反応率をある程度上げておき、引き続き、脱揮工程を同時に併用した環化縮合反応を行う形態の場合、予め行う環化縮合反応で得られた重合体(分子鎖中に存在する水酸基とエステル基の少なくとも一部が環化縮合反応した重合体)と溶剤とを分離することなく、脱揮工程を同時に併用した環化縮合反応を行ってもよい。また、必要に応じて、前記重合体(分子鎖中に存在する水酸基とエステル基の少なくとも一部が環化縮合反応した重合体)を分離してから溶剤を再添加する等のその他の処理を経てから脱揮工程を同時に併用した環化縮合反応を行っても構わない。脱揮工程は、環化縮合反応と同時に終了することのみには限定されず、環化縮合反応の終了から時間をおいて終了しても構わない。
ラクトン環含有重合体は、前述したように、環化縮合反応の際に触媒を使用することが好ましいが、当該触媒が樹脂中に残存していると、樹脂が加熱された際に、未反応の環形成性ユニット(すなわち、未だ環を形成していないユニット)の水酸基、あるいは系中に少量存在する水などの活性水素と、アルキルエステル基とのエステル交換によりアルコールが発生して、発泡現象が起こることがある。この発泡現象を防ぐために、失活剤を配合することが好ましい。
一般に、環化縮合反応に使用した触媒が酸性物質である場合、反応後に残存する触媒を失活させるためには、塩基性物質を使用して中和すればよい。それゆえ、環化縮合反応に使用した触媒が酸性物質である場合は、失活剤としては塩基性物質が好ましく用いられる。塩基性物質としては、熱加工時に樹脂組成物の物性を阻害する物質等を発生しない限り、特に限定されるものではない。例えば、金属カルボン酸塩、金属錯体、金属酸化物等を挙げることができる。
次に、本発明の光学用フィルムの製造方法について、図1を参照しながら詳述する。
図1は、一実施形態における、ダイス、シリンダー、スクリュー、樹脂投入部を備えた押出機の構成の概略を示す側面図である。図1において、押出機100は、スクリュー1、シリンダー2、温調ユニット3、ベント部(揮発分除去手段)4、ホッパー(樹脂投入部)5、ダイス6、ギアポンプ7、ポリマーフィルター8を備えている。
〔1〕本発明に係る光学フィルムの製造方法は、当該押出機の樹脂投入部シリンダーの温度を、該アクリル系樹脂のガラス転移温度マイナス80℃以上、マイナス10℃以下に設定し、その進行方向側隣接するシリンダー(1)を加温した状態で、該シリンダー(1)より進行方向のシリンダーの温度を、該シリンダー(1)の実温より高温に設定してフィルムの製造を開始する光学フィルムの製造方法である。
上記温度が、ガラス転移点のマイナス80℃未満であると、該シリンダー(1)での加温が不十分となって、スクリューへの樹脂の噛み込みが不安定となり、サージングを起こして押出量が変動する。逆に、ガラス転移点のマイナス10℃を越えると、樹脂投入部シリンダーの上部で樹脂同士の固着が起こって、スクリューへの樹脂の噛み込みが不安定となり、サージングを起こして押出量が変動する。
上記温度の好ましい範囲は、該アクリル系樹脂のガラス転移温度マイナス70℃以上、マイナス15℃以下であり、さらに好ましくは、ガラス転移温度マイナス60℃以上、マイナス20℃以下である。
樹脂投入部シリンダーの形態は、特に限定されるものではなく、ホッパー5等の従来公知の装置を用いて行うことができる。
投入する樹脂の形状は、特に限定されるものではなく、ペレット、顆粒、あるいは粉体など一般的な樹脂の形状であればよい。
〔2〕本発明に係る光学フィルムの製造方法は、該押出機のダイス及び温度制御するシリンダーの温度を該アクリル系樹脂のガラス転移温度プラス190℃未満に設定してフィルムの製造を開始する光学フィルムの製造方法である。
上記温度が、ガラス転移温度プラス190℃以上になると該アクリル系樹脂が分解するため好ましくない。
上記温度は、好ましくはプラス180℃未満、さらに好ましくは170℃未満である。
〔3〕本発明に係る光学フィルムの製造方法は、当該押出機の樹脂投入部シリンダーの温度を、該アクリル樹脂のガラス転移温度マイナス60℃以上、マイナス10℃以下に設定し、その進行方向側隣接するシリンダー(1)を保温する又は、加熱、冷却共に行わず、該シリンダー(1)より進行方向のシリンダーの温度を、該シリンダー(1)の実温より高温に設定する光学フィルムの製造方法である。
上記温度が、ガラス転移点のマイナス80℃未満であると、該シリンダー(1)での加温が不十分となって、スクリューへの樹脂の噛み込みが不安定となり、サージングを起こして押出量が変動する。逆に、上記温度が、ガラス転移点のマイナス10℃を越えると、樹脂投入部シリンダーの上部で樹脂同士の固着が起こって、スクリューへの樹脂の噛み込みが不安定となり、サージングを起こして押出量が変動する。
上記温度の好ましい範囲は、該アクリル系樹脂のガラス転移温度マイナス70℃以上、マイナス15℃以下であり、さらに好ましくは、ガラス転移温度マイナス60℃以上、マイナス20℃以下である。
シリンダー(1)が、加熱、もしくは冷却されると、スクリューへの樹脂の噛み込みが不安定となり、サージングを起こして押出量が変動する。
〔4〕本発明に係る光学フィルムの製造方法は、該シリンダー(1)を1番とし、進行方向にシリンダー番号を付与した際に、N番目のシリンダー設定温度TCNとN+1番目のシリンダー温度TC(N+1)が、次の条件を満たすようにシリンダーの温度を設定する光学フィルムの製造方法である。
N≦3の時 10℃ ≦ TCN−TC(N+1)≦ 50℃
N>4の時 0℃ ≦ TCN−TC(N+1)≦ 50℃
但し、1番目のシリンダー設定温度は、シリンダーの実温とする。
CN−TC(N+1)が小さすぎると、シリンダーの数が増えるため現実的ではなく。TCN−TC(N+1)が50℃を超えると、該アクリル系樹脂の溶融粘度の変化が急激となるため、スクリューへの樹脂の噛み込みが不安定となり、サージングを起こして押出量が変動する。
CN−TC(N+1)、好ましくはプラス40℃以下である。
〔5〕本発明に係る光学フィルムの製造方法は、当該押出機が、スクリュー部分とダイスとの間にポリマーフィルターを備えており、更に、アクリル樹脂の溶融混練に伴って発生したガスを吸引する揮発分除去手段を備えている光学フィルムの製造方法である。
上記ポリマーフィルターとしては、濾過精度が1μm以上25μm以下の範囲内であることが好ましく、1μm以上15μm以下の範囲内であることがより好ましく、1μm以上10μm以下の範囲内であることが更に好ましい。濾過精度が1μm未満であると、濾過滞留時間が長くなり、生産効率が低下するため好ましくない。また、濾過滞留時間が長くなると、熱可塑性樹脂などが熱劣化し易くなるため、異物の増加を招く恐れがある。また、濾過精度が25μmを超えると、異物が混入し易くなるため好ましくない。
上記ポリマーフィルターは、上記範囲内の濾過精度を有するポリマーフィルターであれば特には限定されず、従来公知のポリマーフィルターを使用することができる。上記ポリマーフィルターとしては、例えば、リーフディスクタイプのポリマーフィルター、パックディスクフィルター、円筒型フィルター、キャンドル状フィルターなどが挙げられる。これらの中では、濾過面積が広く、高粘度の樹脂を濾過した場合でも圧力損失が少ないため、リーフディスクタイプのポリマーフィルターがより好ましい。
上記ポリマーフィルターがリーフディスクタイプのポリマーフィルターである場合、フィルターとしては、金属繊維不織布を焼結した材料からなるもの、金属粉末を焼結した材料からなるもの、金網を数枚積層したものなどが挙げられる。これらの中では、金属繊維不織布を焼結した材料からなるものがより好ましい。
上記ポリマーフィルターにおける時間当たりの樹脂処理量に対する濾過面積は、押出し量に応じて適宜選択されるため、特には限定されず、例えば、0.001〜0.15m /(kg/h)とすることができる。
押出機で溶融されたアクリル系樹脂をダイス6から吐出する方法としては特に限定されるものではなく、ギアポンプ7等の従来公知の装置を用いて行うことができる。ギアポンプ7を設置する位置は特に限定されるものではないが、図1に示すように、フィルター8よりもスクリュー1側にあることが好ましい。これによって、アクリル系樹脂の吐出を円滑に行うことができる。
ダイス6から吐出されたアクリル系樹脂は、キャスティングドラム(図示せず)上で冷却固化させてフィルムとすることができる。ダイス6としては特に限定されるものではなく、従来公知のものを用いることができる。例えば、マニホールドダイ、フィッシュテールダイ、コートハンガーダイ等を用いることができる。
上記フィルムは、延伸することによって延伸フィルムとしてもよい。延伸する方法には特に制限はなく、従来公知の延伸方法、例えば、ロール間の周速差を利用してフィルムの長手方向に延伸する縦延伸、フィルムの両端をテンタークリップなどで把持してフィルムの幅方向に延伸する横延伸、これらを組み合わせる逐次二軸延伸などの方法を用いることができる。その場合、縦延伸および横延伸は一段のみであってもよいし、二段以上の多段延伸を行ってもよい。また、縦、横を同時に延伸する同時二軸延伸を用いることもできる。
ベント部(揮発分除去手段)4を設置する位置は特に限定されるものではないが、溶融混練中に発生した分解ガスを効果的に除去するため、樹脂の溶融が完結する位置以降の位置であることが好ましい。また、ベント部(揮発分除去手段)4の数も特に限定されるものではなく、1個でも複数個であってもよい。
〔6〕本発明に係る光学フィルムの製造方法は、ベント部(揮発分除去手段)4における圧力が、10hPa以上50hPa以下の範囲内であり、かつベント排気速度が20L/kg・cm以上500L/kg・cm以下の範囲内である光学フィルムの製造方法である。ベント排気速度は、下記式により求めることが出来る。
ベント排気速度(L/kg・cm)は排気速度(L/min)を樹脂供給速度(kg/min)とベント開口部面積(cm)の積で序すことすなわち、以下の式にて求めることが可能である。
ベント排気速度(L/kg・cm)=排気速度(L/min)×{樹脂供給速度(kg/min)×ベント開口部面積(cm)}
上記圧力が、10hPa以下であると、工業的な実施が困難になっていくという問題があり、50hPaを超えると、溶融樹脂中の残存揮発物質や樹脂分解により発生する揮発物質が十分除去されず、溶融樹脂中で発泡して、フィルムに多数の気泡筋が発生する。
また、上記排気速度が、20L/kg・cm以下であると、同じく揮発性物質が十分除去されず、フィルムに多数の気泡筋が発生し、500L/kg・cmを超えると、ベント部(揮発分除去手段)4より溶融樹脂のベントアップが発生する。
また、これら揮発性物質は、ダイス6より大気中に押し出される際に、急激に圧力から解放されるために、ダイス6やキャスティングドラム(図示せず)に付着する。これらの付着物は、フィルム表面に不連続に転写され、フィルムの外観を損なう。押出機100がベント部(揮発分除去手段)4を備えることにより、揮発性有機物等の分解ガスを効果的に除去することができるので、より外観の優れた光学用フィルムを製造することができる。
<測定方法>
本発明における物性の測定は以下の方法で行う。実施例及び比較例においても、同様の方法で行った。
(ガラス転移温度)
ガラス転移温度には各種の測定方法があるが、本明細書においては示差走査熱量計(DSC)によってASTM−D−3418に従って中点法で求めた温度と定義する。
(剪断速度100(1/s)、樹脂温度270℃における粘度)
測定する方法としては、従来公知のレオメーターを用いて測定することができる。
(フィルムの膜厚、膜厚精度)
フィルムの中央部の膜厚については、赤外線膜厚計 RX−100(倉敷紡績株式会社 製)を用いて、測定間隔0.03秒で、長さ50mのフィルムサンプルを測定し、膜厚の最大値、最小値、平均値を出した。
膜厚精度とは、上記で測定した膜厚の ((最大値)−(最小値))/2 の値である。
<ラクトン環含有割合計算例>
後述の製造例1で得られるペレットにおいてラクトン環構造の占める割合を計算する。この重合体の理論重量減少率(Y)を求めてみると、メタノールの分子量は32であり、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチルの分子量は116であり、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチルの重合体中の含有率(重量比)は組成上20重量%であるから、(32/116)×20≒5.52重量%となる。他方、ダイナミックTG測定による実測重量減少率(X)は0.15重量%であった。これらの値を上記の脱アルコール計算式に当てはめると、1−(0.15/5.52)≒0.973となるので、脱アルコール反応率は97.3%である。
製造例1の場合、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチルの当該共重合体における含有率が20.0重量%、算出した脱アルコール反応率が97.3重量%、分子量が116の2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチルがメタクリル酸メチルと縮合した場合に生成するラクトン環化構造単位の式量が170であることから、当該共重合体中におけるラクトン環の含有割合は28.5(20.0×0.973×170/116)重量%となる。
以下に、本発明を実施例によってさらに詳述するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
[製造例1]
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入管を付した1mの反応釜に、204kgのメタクリル酸メチル(MMA)、51kgの2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル(MHMA)、249kgのトルエンを仕込み、これに窒素を通じつつ、105℃まで昇温し、還流したところで、重合開始剤として281gのターシャリーアミルパーオキシイソノナノエート(アトフィナ吉富製、商品名:ルペロックス570)を添加すると同時に、561gの重合開始剤と5.4kgのトルエンからなる溶液を2時間かけて滴下しながら、還流下(約105〜110℃)で溶液重合を行い、さらに4時間かけて熟成を行った。
得られた重合体溶液に、255gのリン酸ステアリル/リン酸ジステアリル混合物(堺化学製、商品名:Phoslex A−18)を加え、還流下(約90〜110℃)で5時間、環化縮合反応を行った。
次いで、上記環化縮合反応で得られた重合体溶液を、シリンダー温度250℃、回転数150rpm、減圧度13.3〜400hPa(10〜300mmHg)、リアベント数1個、フォアベント数4個のベントタイプスクリュー二軸押出し機(Φ=42mm、L/D=42)に、樹脂量換算で15kg/時間の処理速度で導入し、該押出し機内で環化縮合反応と脱揮を行い、押出すことにより、透明なペレットを得た。
次いでΦ50mm、多条フライト構造のミキシング部を有するフルフライト型スクリューからなるL/D=36の単軸押出し機を用い、耐熱アクリル樹脂ペレット90部、AS樹脂(旭化成ケミカルズ社製スタイラックAS783)10部および酢酸亜鉛0.04部をシリンダー設定温度270℃にて50kg/時間の処理速度で溶融押出しをおこない、樹脂ペレット(1A)を作成した。得られた樹脂ペレット(1A)の質量平均分子量は132000、ラクトン環含有割合は28.5%であり、ガラス転移温度は125℃であった。
[製造例2]
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素ガス導入管を備えた容量1mの反応容器に、メタクリル酸メチル(MMA)150kg、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル(MHMA)75kg、メタクリル酸n−ブチル(BMA)25kg、トルエン250kgを仕込んだ。この反応容器に窒素ガスを導入しながら、105℃まで昇温し、還流したところで、重合開始剤として、t−アミルパーオキシイソノナノエート(アルケマ吉富(株)製、ルペロックス570)0.15kgを添加すると同時に、t−アミルパーオキシイソノナノエート(アルケマ吉富(株)製、ルペロックス570)0.30kgとトルエン3.5kgからなる開始剤溶液を6時間かけて滴下しながら、還流下(約105℃〜111℃)で溶液重合を行い、開始剤溶液の滴下後さらに2時間かけて熟成を行った。
得られた重合体(2A)の重量平均分子量は195000であり、重合反応率は96.2%であった。また、重合体(2A)中のMHMAの構造単位の含有率は、30.2質量%で、MMA構造単位の含有率は、59.9質量%、BMA構造単位の含有率は9.9質量%であった。
得られた重合体溶液に、環化触媒としてリン酸オクチル/リン酸ジオクチル混合物(堺化学社製、Phoslex A−8)0.250kgを加え、還流下、約85〜105℃で2時間、環化縮合反応(重合体を分子内脱アルコール反応させ、重合体分子内にラクトン環構造を形成させる反応)を行った。
次いで、得られた重合体溶液を、熱交換器に通して220℃まで昇温し、シリンダー温度250℃、回転数170rpm、減圧度13.3hPa〜400hPa(10mmHg〜300mmHg)、リアベント数1個、フォアベント数4個のベントタイプスクリュー二軸押出機(φ=42mm、L/D=42)に、樹脂量換算で、15kg/時間の処理速度で導入し、押出機内で環化縮合反応と脱揮処理を行った。その際、第一フォアベントと第二フォアベントとの中間で、オクチル酸亜鉛(日本化学産業社製、ニッカオクチックス亜鉛18%)9.8質量部、チバ・スペシャリティケミカルズ社製Irganox1010、0.8質量部、旭電化工業社製アデカスタブAO−412S0.8質量部、トルエン88.6質量部からなる溶液を0.46kg/時間の速度で液注した。前記脱揮操作により、透明な樹脂ペレット(2B)を得た。得られた樹脂ペレット(2B)の重量平均分子量は128000であり、ガラス転移温度は133℃、メルトフローレートは12.4g/10分であった。
[実施例1]
製造例1で得られた樹脂ペレット(1A)を、ベント付き単軸押出機に仕込んだ。樹脂投入部シリンダー温度を80℃に、1番目のシリンダー温度を190℃に設定し、押出機にペレットを供給して押出機の運転を開始した。
尚、1番目のシリンダーより後のシリンダー温度は表1の様に設定し、ギアポンプ、フィルターダイス温度は282℃に設定した。
その後、1番目のシリンダー温度を180℃に設定し、ペレットベント口から12hPa、排気速度200L/kg・cmで吸引を行いながら、バリアフライト型スクリューにて溶融混練した。溶融混練後、ギアポンプを用いて、濾過面積0.75m、濾過精度5μmのリーフディスクフィルタに通し、ダイスより、90℃のキャスティングドラム上にフィルムを成形した。
1番目のシリンダーでの樹脂温度は175℃で、1番目のシリンダーの加熱装置、冷却装置とも作動せず、押出機スクリューは安定していた。得られた光学用フィルムの押出方向へ50mサンプリングしたフィルムの中央部の平均膜厚は180.2μmであり、変動幅は±0.6μmであった。また、12時間の運転中にフィルムに気泡筋は発生せず、キャスティングドラム表面に、フィルム表面に影響を及ぼすような付着物の蓄積は見られなかった。
[実施例2]
製造例2で得られた樹脂ペレット(2A)を、ベント付き単軸押出機に仕込んだ。樹脂投入部シリンダー温度を65℃にし、1番目のシリンダー温度を190℃に設定し、押出機にペレットを供給して押出機の運転を開始した。尚、1番シリンダーより後のシリンダー温度は表1の様に設定し、ギアポンプ、フィルター、ダイス温度は282℃に設定した。
その後、1番シリンダーの加熱装置、冷却装置の電源をOFFにし、ベント口から36hPa、排気速度50L/kg・cmで吸引を行いながら、バリアフライト型スクリューにて溶融混練した。溶融混練後、ギアポンプを用いて、濾過面積0.75m、濾過精度5のμmのリーフディスクフィルタに通し、ダイスより、90℃のキャスティングドラム上にフィルムを成形した。
1番目のシリンダーの樹脂温度は172℃で安定し、押出機スクリューは安定していた。得られた光学用フィルムの押出方向へ50mサンプリングしたフィルムの中央部の平均膜厚は180.3μmであり、変動幅は±0.7μmであった。また、12時間の運転中にフィルムに気泡筋の発生せず、キャスティングドラム表面に、フィルム表面に影響を及ぼすような付着物の蓄積は見られなかった。
[実施例3]
ベント口からの吸引を64hPaにした以外は[実施例1]と同様の操作を行い、フィルムを成形した。1番目のシリンダーでの樹脂温度は175℃で、1番目のシリンダーの加熱装置、冷却装置はともに作動せず、押出機スクリューは安定していた。得られた光学用フィルムの押出方向へ50mサンプリングしたフィルムの中央部の平均膜厚は180.4μmであり、変動幅は±0.6μmであった。運転開始4時間後からキャスティングドラムに付着物が付着、蓄積し始め、運転時間経過とともに、フィルム表面上に凹凸が見られるようになった。更に、運転開始7時間後からフィルムに気泡筋が現れ、気泡筋が徐々に大きくなり穴が空いてしまったため、フィルム成形を続けることができなかった。
[実施例4]
ベント口からの吸引を排気速度12L/kg・cmにした以外は[実施例1]と同様の操作を行い、フィルムを成形した。1番目のシリンダーでの樹脂温度は175℃で、1番目のシリンダーの加熱装置、冷却装置はともに作動せず、押出機スクリューは安定していた。得られた光学用フィルムの押出方向へ50mサンプリングしたフィルムの中央部の平均膜厚は180.6μmであり、変動幅は±0.7μmであった。運転開始6時間後からキャスティングドラムに付着物が付着、蓄積し始め、運転時間経過とともに、フィルム表面上に凹凸が見られるようになった。更に、運転開始10時間後からフィルムに気泡筋が現れ、気泡筋が徐々に大きくなり穴が空いてしまったためフィルム成形を続けることができなかった。
[実施例5]
ベント口からの吸引を排気速度900L/kg・cmにした以外は[実施例1]と同様の操作を行い、フィルムを成形した。得られた光学用フィルムの押出方向へ50mサンプリングしたフィルムの中央部の平均膜厚は180.5μmであり、変動幅は±0.7μmであった。運転開始30分後、ベント口から樹脂が溢れ出し、吸引口の配管を塞いでしまったためフィルム成形を続けることはできなかった。
[比較例1]
樹脂投入部シリンダー温度を40℃にした以外は[実施例1]と同様の操作を行い、フィルムを成形した。ホッパー下でのペレットの噛み込みが安定せず、1番目のシリンダーの加熱機、冷却機が頻繁に作動・停止を繰り返し、押出機スクリューのサージングが発生した。得られた光学用フィルムの押出方向へ50mサンプリングしたフィルムの中央部の平均膜厚は181.1μmであり、変動幅は±3.0μmであった。
[比較例2]
運転中の1番目のシリンダー温度を160℃にした以外は[実施例1]と同様の操作を行い、フィルムを成形した。1番目のシリンダーの加熱機、冷却機が頻繁に作動・停止を繰り返し、押出機スクリューのサージングが発生した。得られた光学用フィルムの押出方向へ50mサンプリングしたフィルムの中央部の平均膜厚は180.9μmであり、変動幅は±2.6μmであった。
[比較例3]
運転中の1番目のシリンダー温度を200℃にした以外は[実施例1]と同様の操作を行い、フィルムを成形した。1番目のシリンダーの加熱機、冷却機が頻繁に作動・停止を繰り返し、押出機スクリューのサージングが発生した。得られた光学用フィルムの押出方向へ50mサンプリングしたフィルムの中央部の平均膜厚は180.7μmであり、変動幅は±2.5μmであった。
[比較例4]
1番目のシリンダーより後のシリンダー温度を表1の様に設定した以外は[実施例1]と同様の操作を行い、フィルムを成形した。2番目のシリンダー以後のシリンダーの加熱機、冷却機が頻繁に作動・停止を繰り返し、押出機スクリューのサージングが発生した。得られた光学用フィルムの押出方向へ50mサンプリングしたフィルムの中央部の平均膜厚は180.7μmであり、変動幅は±2.2μmであった。
実施例、比較例のデータを表1に纏めた。
Figure 2010082990
本発明の光学フィルムの製造方法は、上述したアクリル系樹脂を、膜厚の精度が良好なフィルムを長時間連続的に成形することができる。得られる光学フィルムは、液晶表示装置などのフラットパネル表示装置に用いられる、保護フィルム、反射防止フィルム、位相差フィルム、偏光フィルム等の各種光学用フィルム用途に好適に用いることができる。特に、偏光子保護フィルムに好適である。
一実施形態における押出機の構成の概略を示す側面図である
符号の説明
1 : スクリュー
2 : シリンダー
3 : 温調ユニット
4 : ベント部(揮発分除去手段)
5 : ホッパー
6 : ダイス
7 : ポリマーフィルター
(1) : 樹脂投入部シリンダー

Claims (8)

  1. ダイス、シリンダー、スクリュー、樹脂投入部を備えた押出機にて、ガラス転移温度が110℃以上200℃以下の範囲内であるアクリル系樹脂を主成分とするフィルムの製造方法であって、樹脂投入部シリンダーの温度を、該アクリル系樹脂のガラス転移温度マイナス80℃以上、マイナス10℃以下に設定し、その進行方向側隣接するシリンダー(1)を加温した状態で、該シリンダー(1)より進行方向のシリンダーの温度を、該シリンダー(1)の実温より高温に設定してフィルムの製造を開始することを特徴とする光学フィルムの製造方法。
  2. 該押出機のダイス及び温度制御するシリンダーの温度を、該アクリル系樹脂のガラス転移温度プラス190℃未満の温度に設定することを特徴とする請求項1記載の光学フィルムの製造方法。
  3. ダイス、シリンダー、樹脂投入部を備えた押出機にて、ガラス転移温度が110℃以上200℃以下の範囲内であるアクリル樹脂を主成分とするアクリル系樹脂フィルムの製造方法であって、
    樹脂投入部シリンダーの温度を、該アクリル樹脂のガラス転移温度マイナス80℃以上、マイナス10℃以下に設定し、その進行方向側隣接するシリンダー(1)を保温する又は、加熱、冷却共に行わず、該シリンダー(1)より進行方向のシリンダーの温度を、該シリンダー(1)の実温より高温に設定することを特徴とする光学フィルムの製造方法。
  4. 該シリンダー(1)を1番とし、進行方向にシリンダー番号を付与した際に、N番目のシリンダー設定温度TCNとN+1番目のシリンダー温度TC(N+1)が、次の条件を満たすようにシリンダーの温度を設定することを特徴とする請求項3記載の光学フィルムの製造方法。
    N≦3の時 10℃ ≦ TCN−TC(N+1)≦ 50℃
    N>4の時 0℃ ≦ TCN−TC(N+1)≦ 50℃
    但し、1番目のシリンダー設定温度は、シリンダーの実温とする。
  5. 上記押出機は、スクリュー部分とダイスとの間にポリマーフィルターを備えており、更に、アクリル樹脂の溶融混練に伴って発生したガスを吸引する揮発分除去手段を備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
  6. 上記揮発分除去手段における圧力が、10hPa以上50hPa以下の範囲内であり、かつ下記式で求められるベント排気速度が20L/kg・cm以上500L/kg・cm以下の範囲内であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
    ベント排気速度(L/kg・cm
    =排気速度(L/min)×{樹脂供給速度(kg/min)×ベント開口部面積(cm)}
  7. 上記アクリル系樹脂が、環構造を有する重合体を含むこと特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
  8. フィルムが、アクリル系樹脂に加え、分子量700以上の紫外線吸収剤を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
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