JP2012012540A - 粉末状カチオン系水溶性高分子化合物の製造方法、汚泥脱水剤及び汚泥の脱水処理方法 - Google Patents
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Abstract
所定割合の4級アンモニウム基含有カチオン性アクリレートモノマーと4級アンモニウム基含有カチオン性メタクリレートモノマーとを97モル%以上含有するモノマー混合物から、高分子量の粉末状カチオン系水溶性高分子化合物を製造する方法、該高分子化合物からなる汚泥脱水剤及び汚泥の脱水方法を提供する。
【解決手段】
4級アンモニウム基含有カチオン性アクリレートモノマー(A)、4級アンモニウム基含有カチオン性メタクリレートモノマー(B)、及びその他モノマー(C)を含有するモノマー混合物を水溶液重合した後、生成コポリマーを10mm以下に切断・乾燥することよりなる粉末状カチオン系水溶性高分子化合物でその理論カチオン当量値が5.0meq./g以上、且つ、0.5%塩粘度が10〜30mPa・s(25℃)である該高分子化合物の製造方法において、該モノマー混合物を、全モノマー[モノマー(A)+(B)+(C)]濃度70質量%以上、モノマー(A)/(B)=7〜9(モル比)、[モノマー(A)+(B)]/(全モノマー)=97〜100(モル%)とする製造方法。
【選択図】 なし
Description
4級アンモニウム基含有カチオン性アクリレートモノマーを重合したホモポリマー或いは4級アンモニウム基含有カチオン性アクリレートモノマーとアクリルアミドモノマーを共重合し、97モル%以上のカチオン性モノマー単位を含有したコポリマーにおいては、高分子凝集剤用途として見た場合、比較的低分子量の高分子凝集剤は、有機汚泥、その中でも、下水処理場から排出される消化汚泥の脱水処理に優れた性能を示すことは知られているが、製造上、粉末製品を得るのが困難である。
製造上の問題点を克服するため、カチオン性モノマーの含有量を極力落とさずに、粉末製品を製造する方法として、ポリアルキレンオキサイド化合物の存在下にモノマーを重合させ、90モル%以上の4級アンモニウム基含有カチオン性アクリレートモノマー単位を含有したカチオン系水溶性高分子化合物を得る方法が開示されている(特許文献1)。しかし、ポリアルキレンオキサイド化合物は非常に高価なモノマーであるため、ポリマー製造コストが高くなってしまい、その実用性に難点がある。そこで、カチオン化度が高く脱水性能に優れた粉末状カチオン系水溶性高分子化合物を製造コストの面でも満足し得るポリマーの製造方法の提供が課題となっている。
全モノマー[モノマー(A)+モノマー(B)+モノマー(C)]濃度70質量%以上、
モノマー(A)/モノマー(B)=7〜9(モル比)、
[モノマー(A)+モノマー(B)]/(全モノマー)=97〜100(モル%)
とすることを特徴とする粉末状カチオン系水溶性高分子化合物の製造方法に存する。
また、本発明の粉末状カチオン系水溶性高分子化合物の製造方法において、その他モノマーが非イオン性モノマーであることに存する。
<4級アンモニウム基含有カチオン性アクリレートモノマー>
本願発明の製造方法で使用される4級アンモニウム基含有カチオン性アクリレートモノマー(A)(以下、「モノマー(A)」という)は、特に制限はないが、各々のアルキル基の炭素数が1〜3のジアルキルアミノアルキルアクリレートのアルキルクロライド4級塩が好ましい。各々のアルキル基の炭素数が1〜3のジアルキルアミノアルキルアクリレートとしては、例えば、ジメチルアミノメチルアクリレート、ジエチルアミノメチルアクリレート、ジプロピルアミノメチルアクリレート、ジイソプロピルアミノメチルアクリレート、メチルエチルアミノメチルアクリレート、メチルプロピルアミノメチルアクリレート、エチルプロピルアミノメチルアクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジプロピルアミノエチルアクリレート、ジイソプロピルアミノエチルアクリレート、メチルエチルアミノエチルアクリレート、メチルプロピルアミノエチルアクリレート、エチルプロピルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリレート、ジエチルアミノプロピルアクリレート、ジプロピルアミノプロピルアクリレート、ジイソプロピルアミノプロピルアクリレート、メチルエチルアミノプロピルアクリレート、メチルプロピルアミノプロピルアクリレート、エチルプロピルアミノプロピルアクリレート等のメチルクロライド4級塩が挙げられる。その中でも特に、ジメチルアミノエチルアクリレートのメチルクロライド4級塩が好適である。これらモノマーは、1種を単独で用いても良く、2種類以上を併用しても良い。
本願発明の製造方法で使用される4級アンモニウム基含有カチオン性メタクリレートモノマー(B)(以下、「モノマー(B)」という)は、特に制限はないが、各々のアルキル基の炭素数が1〜3のジアルキルアミノアルキルメタクリレートのアルキルクロライド4級塩が好ましい。各々のアルキル基の炭素数が1〜3のジアルキルアミノアルキルメタクリレートとしては、例えば、ジメチルアミノメチルメタクリレート、ジエチルアミノメチルメタクリレート、ジプロピルアミノメチルメタクリレート、ジイソプロピルアミノメチルメタクリレート、メチルエチルアミノメチルメタクリレート、メチルプロピルアミノメチルメタクリレート、エチルプロピルアミノメチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジプロピルアミノエチルメタクリレート、ジイソプロピルアミノエチルメタクリレート、メチルエチルアミノエチルメタクリレート、メチルプロピルアミノエチルメタクリレート、エチルプロピルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノプロピルメタクリレート、ジエチルアミノプロピルメタクリレート、ジプロピルアミノプロピルメタクリレート、ジイソプロピルアミノプロピルメタクリレート、メチルエチルアミノプロピルメタクリレート、メチルプロピルアミノプロピルメタクリレート、エチルプロピルアミノプロピルメタクリレート等のメチルクロライド4級塩が挙げられる。その中でも特に、ジメチルアミノエチルメタクリレートのメチルクロライド4級塩が好適である。これらモノマーは、1種を単独で用いても良く、2種類以上を併用しても良い。
本願発明の製造方法で使用するモノマー混合物は、上記モノマー(A)及びモノマー(B)を必須とするが、必要に応じてモノマー(A)及びモノマー(B)と共重合可能なその他モノマー(C)(以下、「モノマー(C)」という)とのモノマー混合物であっても良い。モノマー(C)としては、非イオン性モノマーを挙げることができる。非イオン性モノマーとしては、アクリルアミドが挙げられる。アクリルアミドの含有量は、全モノマー混合物中3モル%未満が好ましい。
本願発明の製造方法で得られる粉末状カチオン系水溶性高分子化合物(以下、「水溶性高分子化合物」という)の理論カチオン当量値を以下に定義する。
100モル%カチオン性モノマー単位からなる水溶性高分子化合物の理論カチオン当量は、1/カチオン性モノマーの分子量とし、複数のカチオン性モノマー単位を含む或いはカチオン性モノマー単位含有率(モル%)の異なる水溶性高分子化合物の理論カチオン当量は、それらの含有率を乗じた値の和として算出する。
上記本願発明の水溶性高分子化合物の理論カチオン当量値は、5.0meq./g以上である。該理論カチオン当量値が5.0meq./g以上であれば、カチオン要求量の高い汚泥に対して優れた脱水処理を行うことができる。
本願発明の製造方法で得られる溶性高分子化合物の4質量%塩化ナトリウム水溶液中での0.5質量%水溶液粘度は、温度25℃において、10〜30mPa・sであり、該0.5質量%水溶液粘度は15〜20mPa・sであることがより好ましい。この0.5質量%水溶液粘度が10〜30mPa・sであれば、生成したコポリマーにべとつきが見られず、容易に切断することが可能であるばかりか、水に溶解した際、不溶性の架橋した不溶解分の生成も見られない。更に汚泥脱水剤用途に使用した場合、優れた脱水処理を行うことができる。
本願発明の製造方法は、モノマー(A)、モノマー(B)、及びモノマー(C)を含有するモノマー混合物を水溶液重合した後、生成コポリマーをチョッピングにより10mm以下に切断し、乾燥することよりなる粉末状カチオン系水溶性高分子化合物の製造方法である。
本願発明方法により、効率良く高カチオン、高分子量の所望の物性を有する水溶性高分子化合物を粉末状で製造するためには、この水溶液重合におけるモノマー混合物中のモノマー(A)〜モノマー(C)を合計した全モノマー濃度が重要である。そこで、水溶液中における該全モノマー濃度が70質量%以上であることが必要であり、75質量%以上であることがより好ましい。全モノマー濃度が70質量%未満では、生成したコポリマーにべとつきが見られ、チョッピングにより10mm以下に切断することが難しい。
更に、所望の物性を有する水溶性高分子化合物を粉末状で製造するためには、該水溶性高分子化合物を構成するカチオン性のモノマー(A)とモノマー(B)との組成が重要である。そこで、上記水溶液重合の際、モノマー混合物中におけるモノマー(A)とモノマー(B)の割合を、モノマー(A)/モノマー(B)=7〜9(モル比)、[モノマー(A)+モノマー(B)]/(全モノマー)=97〜100(モル%)とすることが必要である。
該モノマー(A)/モノマー(B)の値(モル比)が9より大きい場合、理論カチオン当量値は満足するが、生成したコポリマーにべとつきが見られ、チョッピングの際に切断しにくくなる。一方、その値が7より小さい場合、或いは全モノマーに対する[モノマー(A)+モノマー(B)]の値(モル%)が97より小さい場合、理論カチオン当量値を下回るため、得られた水溶性高分子化合物を汚泥脱水剤として用いた場合、カチオン要求量の高い汚泥に対して、脱水処理しにくくなる。
このような共重合を経て生成した水溶性高分子化合物は、通常、含水ゲル状のコポリマー、すなわち、水溶性高分子化合物の含水物として得られる。
光開始剤の使用量は、モノマー混合物水溶液100質量部に対して0.001〜0.1質量部が好ましい。光開始剤の使用量が0.001質量部未満の場合、共重合速度及び共重合率の極端な低下を招き、生産性及び品質が低下し易くなる。一方、0.1質量部を越える場合、共重合の暴走及びコポリマーの品質低下を招き易くなる。
連鎖移動剤の使用量は、上記モノマー混合物水溶液100質量部に対して0.001〜0.1質量部が好ましい。連鎖移動剤の使用量が0.001質量部未満の場合、生成した含水ゲルの切断は可能であるが分子量が高く、水に溶解した場合、水に不溶性の架橋した不溶解分の生成が見られ、また、汚泥脱水剤として使用した場合、凝集フロック強度が弱く、凝集剤として十分な脱水性能が得られない。一方、0.1質量部を越える場合、高分子量のコポリマーは得られず、生成した含水ゲルの切断は殆ど困難である。
本願発明の製造方法で得られる水溶性高分子化合物は、高分子凝集剤、紙力増強剤、増粘剤を始め、様々な用途に適用可能である。その中でも特に、下水、し尿処理場及び有機性産業廃水等から生じる有機汚泥の脱水剤として使用される。本願発明の汚泥脱水剤(以下、「本汚泥脱水剤」という)は、仕込みモノマー混合物の組成によりカチオン性モノマー単位を97モル%以上含有するため、下水処理場から排出される消化汚泥に対しカチオン化度の高い汚泥脱水剤として、十分な粒径と強度を持つ凝集フロックを形成させることができる。更にその後、含水率が十分に低い脱水ケーキも得ることができる。
本願発明の汚泥脱水処理方法(以下、「本汚泥脱水処理方法」という)は、前述した本汚泥脱水剤を用いて汚泥脱水処理を行う方法である。本汚泥脱水処理方法が対象とする汚泥としては、有機汚泥、特に下水処理場から排出される消化汚泥が好適である。本汚泥脱水剤を前記汚泥に加えることで、フロック粒径、フロック強度、処理速度(ろ過速度)、処理水中のSS量、脱水ケーキ含水率のバランス性などが安定した凝集フロックを形成できる。
本汚泥脱水剤の添加方法としては、汚泥脱水剤を水に0.2〜0.3質量%の濃度で溶解させた後、汚泥に添加することが好ましい。また、本汚泥脱水剤は、他のカチオン系ポリマー、両性系ポリマー、非イオン系ポリマー、アニオン系ポリマー、及び/又はアミジン系ポリマーを混合した1剤型薬剤として添加しても良い。場合によっては、本汚泥脱水剤を粉末のまま汚泥に添加しても良い。
また、本汚泥脱水剤に加えて、本汚泥脱水剤の水への溶解性を向上させるために酸性物質を添加しても良い。酸性物質としては、例えば、スルファミン酸が挙げられる。
脱水機としては、特に制限はなく、例えば、フィルタープレス型脱水機、スクリュープレス型脱水機、圧入式スクリュープレス型脱水機、真空脱水機、ベルトプレス型脱水機、遠心脱水機、多重円板型脱水機が挙げられる。
無機凝結剤としては、例えば、硫酸バンド、ポリ塩化アルミニウム、塩化第2鉄、硫酸第1鉄、硫酸第2鉄、ポリ鉄(ポリ硫酸鉄、ポリ塩化鉄等)が挙げられる。
有機凝結剤としては、例えば、ポリアミン、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ポリジメチルアミノエチルメタクリレートのアルキルクロライド4級塩、ポリ(ポリジメチルアミノエチルアクリレートのアルキルクロライド4級塩−アクリルアミド)、カチオン性界面活性剤が挙げられる。
以下の製造例、比較製造例、及び参考製造例で得られた各ポリマーについては、その物性を示す指標として下記に示す0.5%塩粘度、及び0.5%不溶解分量の測定を行った。
製造例で得られたポリマーの2.375gとスルファミン酸の0.125gを4%NaCl水溶液に溶解し、0.5%ポリマー水溶液の500gを調製した。B型粘度計(東機産業社製)を用い、温度25℃、回転速度60rpmの条件で、前記0.5%ポリマー水溶液の攪拌を開始してから5分後の0.5%塩粘度を測定した。
[0.5%不溶解分量の測定]
前記0.5%ポリマー水溶液の全量(500g)を、直径20cm、80メッシュの篩でろ過し、篩上の残留物(不溶解分)の水分を拭き取り、その質量を測定した。
[モノマー]
カチオン性モノマー:
N,N−ジメチルアミノエチルアクリレートメチルクロライド4級塩(以下、「DME」という)、大阪有機化学工業社製、80%水溶液。
N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレートメチルクロライド4級塩(以下、「DMC」という)、大阪有機化学工業社製、80%水溶液。
非イオン性モノマー:
アクリルアミド(以下、「AAM」という)、ダイヤニトリックス社製、50%水溶液。
DAROCUR−1173(以下、「D−1173」という)、Ciba社製、100%。
[連鎖移動剤]
次亜リン酸(以下、「HPA」という)、関東化学社製、100%。
[製造例1]
DMEの1003.2g、DMCの136.8gを、内容積2000mL褐色耐熱瓶に投入し、HPAの0.048gと蒸留水を加え、総質量が1200gのモノマー水溶液(DME/DMC=7.9(モル/モル)、モノマー濃度76%)を調製した。このモノマー水溶液を1mol/L硫酸により、pH4.5となるようにpHを調整した。更に、D−1173を、モノマー水溶液の総質量に対して、30ppm(0.086g)となるように投入し、これに窒素ガスを30分間吹き込みながらモノマー水溶液の温度を16℃に調節した。その後、モノマー水溶液をステンレス反応容器に移し、容器の下方から30℃の水を噴霧しながら、ケミカルランプを用いて、容器の上方から9W/m2の照射強度で、表面温度計が36℃になるまで光を照射した。表面温度計が36℃に到達した後は、0.6W/m2の照射強度で30分間光を照射した。更にモノマーの残存量を低減させるために、照射強度を50W/m2にして15分間光を照射した。これにより、含水ゲル状のポリマーを得た。
◎:切断時にゲル粒子同士の付着は見られず、問題なく切断できる。
○:切断時にゲル粒子同士の付着はほとんど見られず、問題なく切断できる。
△:切断時にゲル粒子同士の付着はかなり見られ、一部のゲルで切断できない。
×:切断時にゲル粒子同士の付着は著しく見られ、ほぼ全てのゲルで切断できない。
製造例1において、理論カチオン当量、0.5%塩粘度、モノマー比、モノマー濃度、光開始剤、及び連鎖移動剤を表1に記載の内容に変更する以外は、製造例1と同様の操作を行い、粉末状カチオン系水溶性高分子化合物(ポリマーA−2〜A−6、比較ポリマーB−1〜B−3、参考ポリマーC−1)を得た。このとき、製造例1と同様にして含水ゲル切断状態を評価した。
[実施例1〜6:ポリマーA−1〜A−6]
下水処理場から排出される消化汚泥(pH=7.3、TS=1.6%、繊維分=7.8%/TS)を用い、次のように脱水試験を実施した。
500mLビーカーに前記汚泥の300mLを採取した。次いで、表1に記載のポリマーA−1〜A−6を各々蒸留水にて0.3%汚泥脱水剤水溶液を調製し、該汚泥脱水剤水溶液を表2に記載の最適添加量にて消化汚泥に添加した。次いで、この消化汚泥をスリーワン攪拌機で攪拌速度:500回転/分、攪拌時間:60秒間撹拌混合して凝集フロックを形成させ、汚泥の脱水処理を行った。
汚泥脱水剤に用いたポリマーを表2に示す通りに変更した以外は、実施例1〜6と同様にして凝集フロックを形成させ、汚泥の脱水処理を行った。
実施例、比較例、及び参考例における脱水処理の評価は、以下に示す通りに行った。
(凝集フロック粒径、ろ過性能、ろ過水のSS量)
各例において凝集フロックを形成させた後に攪拌を止め、凝集フロック粒径を目視により測定した。その後、予めろ布を敷いたヌッチェに凝集した汚泥を移し、ろ過性能(10秒間のろ過水量)を測定した。このとき、60秒間ろ過した後のろ過水のSS量を目視により以下の基準で評価した。
+ :ろ過水に一部濁りが見られ、浮遊物がわずかに存在する(SS量目安:50〜100ppm未満)。
++ :ろ過水に部分的に濁りが見られ、浮遊物がところどころ存在する(SS量目安:100〜200ppm未満)。
+++ :ろ過水に多数の濁りが見られ、浮遊物が全体的に存在する(SS量目安:200〜500ppm未満)。
++++:ろ過水に全体的に多数の濁りが見られ、浮遊物が全体的に存在し、一部粗大な大きさで存在する(SS量目安:500〜1000ppm未満)。
× :ろ過水が完全に濁り、粗大な浮遊物が多数存在する(SS量目安:1000ppm以上)。
更に、ろ過濃縮した汚泥(凝集フロック)をろ布上で50回転がし、凝集フロックの強度(団粒性)を以下の基準で評価した。
◎:ろ布上で転がすことにより水が切れ、凝集フロックが数個の団子状になる。
○:ろ布上で転がすことにより水が切れ、凝集フロックが一塊状になる。
△:ろ布上で転がすことにより水が切れるが、凝集フロックが崩れ塊状にならない。
×:ろ布上で転がすことにより、凝集汚泥が崩れて流れ、ドロドロになる。
その後、0.1MPaの圧力でプレス脱水し、脱水ケーキを得た。この脱水ケーキの含水率を、常法((財)日本下水道協会編、「下水道試験法上巻1997年度版」p296−297)により測定した。
実施例、比較例、及び参考例における各試験結果を表2に示す。
Claims (4)
- 4級アンモニウム基含有カチオン性アクリレートモノマー(A)、4級アンモニウム基含有カチオン性メタクリレートモノマー(B)、及びその他モノマー(C)を含有するモノマー混合物を水溶液重合した後、生成コポリマーをチョッピングにより10mm以下に切断し、乾燥することよりなる粉末状カチオン系水溶性高分子化合物であって、その理論カチオン当量値が、5.0meq./g以上であり、且つ、4質量%塩化ナトリウム水溶液中、該高分子化合物の0.5質量%水溶液粘度が、温度25℃において、10〜30mPa・sである該高分子化合物の製造方法において、該モノマー混合物を、
全モノマー[モノマー(A)+モノマー(B)+モノマー(C)]濃度70質量%以上、
モノマー(A)/モノマー(B)=7〜9(モル比)、
[モノマー(A)+モノマー(B)]/(全モノマー)=97〜100(モル%)
とすることを特徴とする粉末状カチオン系水溶性高分子化合物の製造方法。 - その他モノマーが非イオン性モノマーであることを特徴とする請求項1に記載の粉末状カチオン系水溶性高分子化合物の製造方法。
- 請求項1及び2に記載の製造方法で得られた粉末状カチオン系水溶性高分子化合物からなることを特徴とする汚泥脱水剤。
- 請求項3に記載の汚泥脱水剤を汚泥に添加混合し、脱水処理することを特徴とする汚泥の脱水処理方法。
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