JP6028598B2 - 有機汚泥の脱水処理方法 - Google Patents
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Description
本発明の有機汚泥の脱水処理方法に使用する汚泥脱水剤(以下、「本汚泥脱水剤」という。)は、アミジン構成単位および(メタ)アクリル酸構成単位を必須成分とするアミジン系両性ポリマー(以下、「ポリマーA」という。)と4級アンモニウム基含有カチオン性(メタ)アクリレート構成単位を必須成分とするエステル系カチオン性ポリマー(以下、「ポリマーB」という。)からなる混合物と、4級アンモニウム基含有カチオン性(メタ)アクリレート構成単位および(メタ)アクリル酸構成単位を必須成分とするエステル系両性ポリマー(以下、「ポリマーC」という。)である。
ポリマーAは、下記一般式(4)、(5)、(6)及び/又は(7)で表されるモノマーを共重合し、得られたコポリマーを酸加水分解反応およびアミジン化反応をすることにより得ることが出来る。
本発明に用いる一般式(4)で表されるモノマーとしては、アクリロニトリル、メタクリロニトリルが挙げられる。その中でも特にアクリロニトリルが好ましい。
本発明に用いる一般式(5)で表されるN−ビニルカルボン酸アミドモノマーとしては、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルプロピオンアミド、N−ビニルブチルアミド等が挙げられる。その中でも特にN−ビニルホルムアミドが好ましい。
本発明に用いる一般式(6)で表されるアクリルアミド系モノマーとしては、(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、ジエチル(メタ)アクリルアミド、ジプロピル(メタ)アクリルアミド、ジイソプロピル(メタ)アクリルアミド、メチルエチル(メタ)アクリルアミド、メチルプロピル(メタ)アクリルアミド、エチルプロピル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。その中でも特にアクリルアミドが好ましい。
本発明に用いる一般式(7)で表されるアクリル酸系モノマーとしては、アクリル酸、およびその塩、メタクリル酸、およびその塩が挙げられる。その中でも特にアクリル酸塩が好ましい。
(b)重合性モノマーと共に多官能基を有する架橋型モノマーまたは架橋剤を用いて重合し、重合時に架橋させる方法
架橋度の制御の点から、方法(b)が好ましい。
架橋性モノマーまたは架橋剤の添加量としては、ポリマーまたは原料全モノマーに対して、通常1〜1000ppmである。
ポリマーBは、4級アンモニウム基含有(メタ)アクリレートモノマーを単独重合あるいはその他のモノマーと共重合することにより得ることが出来る。
4級アンモニウム基含有(メタ)アクリレートモノマーとしては、特に制限はないが、各々のアルキル基の炭素数が1〜3のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートのアルキルクロライド4級塩が好ましい。各々のアルキル基の炭素数が1〜3のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノメチル(メタ)アクリレート、ジプロピルアミノメチル(メタ)アクリレート、ジイソプロピルアミノメチル(メタ)アクリレート、メチルエチルアミノメチル(メタ)アクリレート、メチルプロピルアミノメチル(メタ)アクリレート、エチルプロピルアミノメチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジイソプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、メチルエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、メチルプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、エチルプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジプロピルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジイソプロピルアミノプロピル(メタ)アクリレート、メチルエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、メチルプロピルアミノプロピル(メタ)アクリレート、エチルプロピルアミノプロピル(メタ)アクリレート等のメチルクロライド4級塩およびベンジルクロライド4級塩が挙げられる。その中でも特に、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートのメチルクロライド4級塩が好適である。これらモノマーは、1種を単独で用いても良く、2種類以上を併用しても良い。
ポリマーCは、4級アンモニウム塩含有(メタ)アクリレートモノマーと、(メタ)アクリル酸モノマーと、適宜その他のモノマーとを共重合することにより得ることが出来る。
4級アンモニウム基含有(メタ)アクリレートモノマーとしては、特に制限はなく、ポリマーBを得るのと同じく、各々のアルキル基の炭素数が1〜3のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートのアルキルクロライド4級塩が好ましい。
本有機汚泥の脱水処理方法は、前述した本汚泥脱水剤を有機汚泥に添加した後、脱水機を用いて脱水処理する有機汚泥の脱水処理方法である。
これは、ポリマーAは分子鎖中にアミジン構成単位と(メタ)アクリル酸構成単位を併せ持つため、例えばアミジン系カチオン性ポリマーあるいは4級アンモニウム基を含有するエステル系カチオン性ポリマーと(メタ)アクリル酸構成単位を含有するアニオン性ポリマーとの混合物に比較した場合、有機汚泥中では荷電中和反応が起こり易く、正負間の荷電距離を短くすることで水和圏を狭くしたポリマー構造を持つため、脱水後のケーキ含水率が低下し易い。更に例えば4級アンモニウム基を含有するエステル系両性ポリマーに比較し、より疎水性の高いアミジン構造単位を有するため、強固な凝集フロックを形成し易く、その結果SS量が少ない処理水および含水率の低い脱水ケーキが得られ易くなる。このポリマーAとポリマーBを混合した混合物のみを有機汚泥に添加混合した場合では、陽イオンが過剰となるため陽陰のイオンバランスが崩れ、大きく強固な凝集フロックが得られない。そこで、有機汚泥にこの混合物を添加混合した後にポリマーCを添加混合することで、過剰な陽イオンをポリマーCの陰イオンで荷電中和することが出来、陽陰バランスの整った有機汚泥の脱水処理方法を提供することが出来る。特に、ポリマーCにおいて、(メタ)アクリル酸構成単位の割合が4級アンモニウム基含有カチオン性(メタ)アクリレート構成単位の割合よりも多い組成(モル比)では、本有機汚泥の脱水処理方法において、有機汚泥として繊維分:1〜15質量%/TSの難脱水性有機汚泥を用い、脱水機としてスクリュープレス型脱水機を使用することで、格段の脱水処理効果が得られる。
製造例および比較製造例で得られた3質量%ポリマー水溶液あるいは粉末状ポリマーを1規定の硝酸ナトリウム水中に、純分(別途、105℃で90分間熱風乾燥した後の乾燥残分より算出)0.1g/dLの濃度に溶解し、ガラスフィルターでろ過後、30℃においてオストワルド型粘度計を用いて流下時間を測定した。同様に、1規定硝酸ナトリウム水の流下時間を測定し、次式により還元粘度を算出した。
製造例および比較製造例で得られたポリマーサンプルのカチオン当量値は、以下に示すコロイド滴定法により測定した。
カチオン当量値 Cv[meq./g]=(N/400−PVSK滴定量)×(N/400−PVSKの力価)/2
製造例および比較製造例で得られた3質量%ポリマー水溶液83.3gを脱イオン水に溶解し、0.5%ポリマー水溶液の500gを調製した。これを直径20cm、目開き180μmの篩でろ過し、篩上の残留物(不溶解分)の水分を拭き取り、その質量を測定した。
N−ビニルホルムアミド(以下、「NVF」という。)、ダイヤニトリックス社製、純度99.2%。
アクリロニトリル(以下、「AN」という。)、ダイヤニトリックス社製、純度100%。
アクリルアミド(以下、「AAM」という。)、ダイヤニトリックス社製、純度50%水溶液。
アクリル酸(以下、「AA」という。)、三菱化学社製、純度100%。
N,N’−ジメチルアミノエチルアクリレートメチルクロライド4級塩(以下、「DME」という。)、大阪有機化学工業社製、純度80%水溶液。
N,N’−ジメチルアミノエチルメタクリレートメチルクロライド4級塩(以下、「DMC」という。)、大阪有機化学工業社製、純度80%水溶液。
N,N’−ジメチルアミノエチルメタクリレートベンジルクロライド4級塩(以下、「DML」という。)、三菱レイヨン社製、純度60%水溶液。
2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、商品名V−50(以下、「V−50」という。)、和光純薬社製、純度100%。
2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、商品名DAROCUR 1173(以下、「D−1173」という。)、BASF社製、純度100%。
シクロヘキサン(以下、「CHX」という。)、林純薬社製、純度100%。
ポリオキシエチレンオレイルエーテル、商品名ノイゲンET140E(以下、「ノイゲンET140E」という。)、第一工業製薬社製、HLB=14.0、純度100%。
塩化アンモニウム(以下、「AC」という。)、和光純薬社製、純度100%。
硫酸ヒドロキシアンモニウム(以下、「HX」という。)、キシダ化学社製、純度100%。
塩酸(以下、「HCA」という。)、和光純薬社製、純度35%水溶液。
水酸化ナトリウム(以下、「SH」という。)、和光純薬社製、純度100%。
次亜リン酸(以下、「HP」という。)、関東化学社製、純度100%。
攪拌機、冷却管、滴下ロート、および窒素ガス導入管を備えた1リットルの4ツ口フラスコにCHX338.0g、ノイゲンET140E3.0g、AC5.7g、および脱イオン水39.7gを入れ、攪拌下50℃に昇温した。
製造例1において、使用するモノマーを、NVF61.8g、AN45.8g、AAM12.9g、および脱イオン水29.1gに変更する(NVF:AN:AAM=47.5:47.5:5(モル比)、モノマー濃度60%)以外は、製造例1と同様の操作を行い、3%のアミジン系両性ポリマー(ポリマーA−2)水溶液を得た。
製造例1において、使用するモノマーを、NVF43.5g、AN32.2g、AAM74.0g、および脱イオン水7.1gに変更する(NVF:AN:AAM=35:35:30(モル比)、モノマー濃度60%)以外は、製造例1と同様の操作を行い、3%のアミジン系両性ポリマー(ポリマーA−3)水溶液を得た。
実施に当たり、AAはあらかじめSHの48%水溶液でpH7に調整し、純度50%のアクリル酸ナトリウム塩水溶液(以下、「AA−Na」という。)として使用した。製造例1において、使用するモノマーを、NVF61.8g、AN45.8g、AA−Na12.9g、および脱イオン水29.1gに変更する(NVF:AN:AA−Na=35:35:30(モル比)、モノマー濃度60%)以外は、製造例1と同様の操作を行い、3%のアミジン系両性ポリマー(ポリマーA−4)水溶液を得た。
製造例1において、使用するモノマーを、NVF58.5g、AN53.3g、および脱イオン水35.1gに変更する(NVF:AN=45:55(モル比)、モノマー濃度60%)以外は、製造例1と同様の操作を行い、3%のアミジン系カチオンポリマー(比較ポリマーCA−1)水溶液を得た。
DME713.5gおよびAAM418.4gを、内容積2000mL褐色耐熱瓶に投入し、HPを、全モノマーの総質量に対して、100ppm(0.08g)となるように投入し、更に蒸留水を加え、総質量が1200gのモノマー水溶液(DME:AAM=50:50(モル比)、モノマー濃度65%)を調製した。このモノマー水溶液を1mol/L硫酸により、pH4.5となるようにpHを調整した。更に、D−1173を、全モノマーの総質量に対して、50ppm(0.04g)となるように投入し、これに窒素ガスを30分間吹き込みながらモノマー水溶液の温度を15℃に調節した。
製造例5において、モノマー種、モノマー比、モノマー濃度、開始剤、および連鎖移動剤を表2−1および表2−2に記載の内容に変更する以外は、製造例5と同様の操作を行い、組成、還元粘度、およびカチオン当量の異なる粉末状エステル系カチオン性ポリマー(ポリマーB−2〜ポリマーB−5)を得た。
DME626.5g、AAM91.9g、およびAA465.8gを、内容積2000mL褐色耐熱瓶に投入し、HPを、全モノマーの総質量に対して、100ppm(0.08g)となるように投入し、更に蒸留水を加え、総質量が1200gのモノマー水溶液(DME:AAM:AA=40:10:50(モル比)、モノマー濃度65%)を調製した。このモノマー水溶液を1mol/L硫酸により、pH2.5となるようにpHを調整した。更に、D−1173を、全モノマーの総質量に対して、50ppm(0.04g)となるように投入し、これに窒素ガスを30分間吹き込みながらモノマー水溶液の温度を15℃に調節した。以下、製造例5と同様の操作を行い、粉末状エステル系両性ポリマー(ポリマーC−1)を得た。
製造例10において、モノマー種、モノマー比、モノマー濃度、開始剤、および連鎖移動剤を表2−1および表2−2に記載の内容に変更する以外は、製造例10と同様の操作を行い、モノマー構成単位、還元粘度、およびカチオン当量の異なる粉末状エステル系両性ポリマー(ポリマーC−2〜ポリマーC−5)を得た。
AAM805.3gおよびAA175.0gを、内容積2000mL褐色耐熱瓶に投入し、HPを、全モノマーの総質量に対して、200ppm(0.12g)となるように投入し、更に蒸留水を加え、pH調整は行わず、総質量が1200gのモノマー水溶液(AAM:AA=70:30(モル比)、モノマー濃度48%)を調製した。更に、D−1173を、全モノマーの総質量に対して、60ppm(0.03g)となるように投入し、これに窒素ガスを30分間吹き込みながらモノマー水溶液の温度を15℃に調節した。以下、製造例5と同様の操作を行い、粉末状エステル系アニオン性ポリマー(比較ポリマーD−1)を得た。
下水処理場から排出される消化汚泥(pH=7.4、TS=1.4%、繊維分=6.0%/TS)を用い、次のように脱水試験を実施した。500mLビーカーに前記有機汚泥300mLを採取した。次いで、前記の表2−1および表2−2に記載のポリマーを、各々脱イオン水にて0.3%水溶液を調製し(ポリマーD−1においては0.1%水溶液)、ポリマーAおよびポリマーBは、表2−3に記載のポリマー種とその割合で混合し、混合物とした。混合物A/B水溶液、ポリマーC水溶液の順で表3−1および表3−2に記載の最適添加量にて消化汚泥に添加した。
次いで、この消化汚泥をスパチュラで攪拌速度:180回転/分、攪拌時間:30秒間撹拌混合して凝集フロックを形成させ、有機汚泥の脱水処理を行った。
なお、混合物A/B水溶液の添加とポリマーC水溶液の添加の間にも上記と同じ条件の撹拌混合処理を施した。
500mLビーカーに前記有機汚泥300mLを採取した。次いで、無機凝集剤としてポリ塩化アルミニウムを表3−2に記載の最適添加量にて消化汚泥に添加した。その後は実施例1と同様にして、混合物A/B−1水溶液、ポリマーC−1水溶液の順で表3−2に記載の最適添加量にて消化汚泥に添加した。次いで、実施例1と同様にして、凝集フロックを形成させ、有機汚泥の脱水処理を行った。
実施例21において、ポリ塩化アルミニウムの代わりに有機凝結剤としてポリジメチルアミノエチルメタクリレートのメチルクロライド4級塩を用いた以外は同様の操作を行った。
汚泥脱水剤に用いたポリマーを表4−1および表4−2に示す通り、比較例1〜8では実施例1〜8のポリマーC−1をポリマーD−1に、比較例9〜13では実施例9〜13の混合物A/B−1中のポリマーA−1をポリマーCA−1にして混合物A/B−13に変更した以外は、実施例1と同様にして凝集フロックを形成させ、有機汚泥の脱水処理を行った。
汚泥脱水剤に用いたポリマーを表4−2に示す通り、比較例14ではポリマーC−1をポリマーD−1に、比較例16では混合物A/B−1中のポリマーA−1をポリマーCA−1にして混合物A/B−13に変更した以外は、実施例21と同様にして凝集フロックを形成させ、有機汚泥の脱水処理を行った。
汚泥脱水剤に用いたポリマーを表4−2に示す通り、比較例15ではポリマーC−1をポリマーD−1に、比較例17では混合物A/B−1中のポリマーA−1をポリマーCA−1にして混合物A/B−13に変更した以外は、実施例22と同様にして凝集フロックを形成させ、有機汚泥の脱水処理を行った。
汚泥脱水剤に用いたポリマーを表4−2に示す通り、比較例18では混合物A/B−1のみで、比較例19ではポリマーA−1のみで、比較例20では混合物C/B−1およびポリマーC−1で、実施例1と同様にして凝集フロックを形成させ、有機汚泥の脱水処理を行った。
実施例および比較例における脱水処理の評価は、以下に示す通りに行った。
各例において凝集フロックを形成させた後に攪拌を止め、凝集フロック粒径を目視により測定した。その後、予め、ろ布を敷いたヌッチェに凝集した有機汚泥を移し、ろ過性能(10秒間のろ過水量)を測定した。このとき、60秒間ろ過した後のろ過水のSS量を目視により以下の基準で評価した。
+ :ろ過水に一部濁りが見られ、浮遊物がわずかに存在する(SS量目安:50〜100ppm未満)。
++ :ろ過水に部分的に濁りが見られ、浮遊物がところどころ存在する(SS量目安:100〜200ppm未満)。
+++ :ろ過水に多数の濁りが見られ、浮遊物が全体的に存在する(SS量目安:200〜500ppm未満)。
++++:ろ過水に全体的に多数の濁りが見られ、浮遊物が全体的に存在し、一部粗大な大きさで存在する(SS量目安:500〜1000ppm未満)。
× :ろ過水が完全に濁り、粗大な浮遊物が多数存在する(SS量目安:1000ppm以上)。
更に、ろ過濃縮した有機汚泥(凝集フロック)をろ布上で50回転がし、凝集フロックの強度(団粒性)を以下の基準で評価した。
○:ろ布上で転がすことにより水が切れ、凝集フロックが一塊状になる。
△:ろ布上で転がすことにより水が切れるが、凝集フロックが崩れ塊状にならない。
×:ろ布上で転がすことにより、凝集有機汚泥が崩れて流れ、ドロドロになる。
下水処理場から排出される余剰汚泥(pH=6.2、TS=1.8%、繊維分=21.0%/TS)を用い、実施例23〜30は実施例1〜8と、実施例31〜34は実施例9〜12と、実施例35〜38は実施例13〜16と、実施例39〜42は実施例17〜20と、実施例43、44は実施例21、22とそれぞれ同様の脱水試験を実施した。結果を表5−1および表5−2に示す。
比較例21〜28は比較例1〜8と、比較例29〜33は比較例9〜13と、比較例34〜37は比較例14〜17と、比較例38、39、40は比較例18、19、20とそれぞれ同様にして凝集フロックを形成させ、有機汚泥の脱水処理を行った。結果を表6−1および表6−2に示す。
更に大きな凝集フロック粒径および高い凝集フロック強度が要求されるスクリュープレス型脱水機を用いた脱水処理においても、本有機汚泥の脱水処理方法は十分に適用できることを示している。
Claims (4)
- 有機汚泥に汚泥脱水剤を添加した後、脱水機を用いて脱水処理する有機汚泥の脱水処理方法において、
汚泥脱水剤として、先ず、下記一般式(1)及び/又は(2)で表されるアミジン構成単位および(メタ)アクリル酸構成単位を必須成分とするアミジン系両性ポリマーと、下記一般式(3)で表されるカチオン性(メタ)アクリレート構成単位を必須成分とするエステル系カチオン性ポリマーからなる混合物を使用し、次いで、下記一般式(3)で表されるカチオン性(メタ)アクリレート構成単位および(メタ)アクリル酸構成単位を必須成分とするエステル系両性ポリマーを使用することを特徴とする有機汚泥の脱水処理方法。
- 前記有機汚泥に汚泥脱水剤および凝結剤を添加する請求項1に記載の有機汚泥の脱水処理方法。
- 脱水機としてスクリュープレス型脱水機を使用する請求項1または2に記載の有機汚泥の脱水処理方法。
- 有機汚泥が繊維分:1〜15質量%/TSの難脱水性有機汚泥である請求項1〜3の何れかに記載の有機汚泥の脱水処理方法。
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