JP2012009337A - セラミックスヒータ - Google Patents
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Abstract
【課題】 発熱体の幅と厚みを所定の設計値に限りなく近づけることができ、均一な温度分布を達成することが可能なセラミックスヒータ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 絶縁性セラミックスより成る基体表面上に所定の深さの溝を形成し、この溝に、導電性の抵抗発熱部材ペーストを充填、または成膜し、焼成固化し、さらに、固化された抵抗発熱部材を基体表面を基準として研磨して、焼成固化した充填物の厚さを均一化した後、前記基体の表面に絶縁性被膜を形成してなるものであることを特徴とする。前記発熱抵抗部材のパターンの通電方向における断面積のバラツキが1%以下であることが好ましい。
【選択図】 図1
【解決手段】 絶縁性セラミックスより成る基体表面上に所定の深さの溝を形成し、この溝に、導電性の抵抗発熱部材ペーストを充填、または成膜し、焼成固化し、さらに、固化された抵抗発熱部材を基体表面を基準として研磨して、焼成固化した充填物の厚さを均一化した後、前記基体の表面に絶縁性被膜を形成してなるものであることを特徴とする。前記発熱抵抗部材のパターンの通電方向における断面積のバラツキが1%以下であることが好ましい。
【選択図】 図1
Description
本発明は、所定パターンの発熱体を有するセラミックスヒータに関し、特に半導体製造装置等に用いられるセラミックスヒータに関する。
半導体や液晶の製造プロセスにおいては、ウエハ等を加熱して処理する工程として、コーターデベロッパーでのフォトリソグラフィーにおける感光性樹脂の加熱硬化、Low−k膜のような低誘電率の絶縁膜の加熱焼成、配線や絶縁層形成におけるCVD膜形成やエッチング等の工程がある。
これらの工程におけるウエハの温度制御のために、セラミックス基板に所定パターンの発熱体を設けたセラミックスヒータが使用されている。即ち、セラミックスヒータ上にウエハを保持し、発熱体で発生させた熱によってウエハを加熱しながら、所定の処理を行う。
これらの工程におけるウエハの温度制御のために、セラミックス基板に所定パターンの発熱体を設けたセラミックスヒータが使用されている。即ち、セラミックスヒータ上にウエハを保持し、発熱体で発生させた熱によってウエハを加熱しながら、所定の処理を行う。
このようなセラミックスヒータは、従来から、スクリーン印刷等の厚膜法やCVD法等の薄膜法を用いて、セラミックス基板上に所定のパターンに形成した発熱体を形成することにより製造されている。
しかしながら、従来のセラミックスヒータにおいては、一般に発熱体の厚さに±10%以上のばらつきが存在していた。また、発熱体パターンに対して、幅方向の滲みも発生しやすかった。
しかしながら、従来のセラミックスヒータにおいては、一般に発熱体の厚さに±10%以上のばらつきが存在していた。また、発熱体パターンに対して、幅方向の滲みも発生しやすかった。
このような発熱体の厚さのばらつき及び幅方向の滲みは、そのまま発熱体の発熱温度分布に影響する。例えば、厚さが相対的に厚い部分は、抵抗値が小さくなるため発熱量が小さくなる。逆に、厚さが相対的に薄い部分は抵抗値が高くなり、発熱量が大きくなってしまう。このため、発熱体の厚さ分布によって、セラミックスヒータの温度分布が大きくばらつきやすいという問題があった。
さらに、800℃を越える高温で使用するため大電流を流す必要があり、抵抗発熱部材の幅を大きくするか、厚さを厚くすることが必要とされるようになってきている。
しかし、スクリーン印刷では、厚さを稼ぐには二度塗り等の手法を用いる必要があり、塗布による膜厚分布がより大きくなる等の問題点があった。また、幅を広げることで、発熱体の回路設計がより難しくなる等の問題も出てきている。
特に近年では、半導体製造装置に使用されるサセプタ等において、セラミックスヒータの温度ばらつきが±1%以下のものが要求されており、従来の発熱体形成方法ではこの要求に十分に応えらなくなってきている。
しかし、スクリーン印刷では、厚さを稼ぐには二度塗り等の手法を用いる必要があり、塗布による膜厚分布がより大きくなる等の問題点があった。また、幅を広げることで、発熱体の回路設計がより難しくなる等の問題も出てきている。
特に近年では、半導体製造装置に使用されるサセプタ等において、セラミックスヒータの温度ばらつきが±1%以下のものが要求されており、従来の発熱体形成方法ではこの要求に十分に応えらなくなってきている。
特開2002−43031公報(特許文献1)や特開2002−83668公報(特許文献2)には、導体ペーストをスクリーン印刷して形成した発熱体を、レーザにてトリミングして精密な発熱体パターンを形成する方法が開示されている。
また、特開2004−22475公報(特許文献3)では、サンドブラストによる発熱体の形成方法が開示されている。
また、特開2004−22475公報(特許文献3)では、サンドブラストによる発熱体の形成方法が開示されている。
従来でもレーザー加工は存在していたが、パワーを精密に制御することが難しく、基材を切断する等の用途では使用されていた。しかし、レーザトリミングなどの手法では、発熱体の幅を所定の寸法に仕上げるのみで、抵抗値を測定し、これに基づいて加工しているわけではない。
さらに、装置が比較的高価であるうえ、半導体製造装置や液晶製造装置用ヒータのように、セラミックスヒータ自体の寸法が大きくなり且つ発熱体パターンも複雑になると、全体にわたってトリミングすることで抵抗値を調製することは極めて難しくなっている。
さらに、装置が比較的高価であるうえ、半導体製造装置や液晶製造装置用ヒータのように、セラミックスヒータ自体の寸法が大きくなり且つ発熱体パターンも複雑になると、全体にわたってトリミングすることで抵抗値を調製することは極めて難しくなっている。
本発明は、このような従来の事情に鑑み、発熱体の幅と厚みを所定の設計値に限りなく近づけることができ、半導体製造装置や液晶製造装置用として要求される均一な温度分布を達成することが可能なセラミックスヒータ及びその製造方法を提供することを課題とする。
上記目的を達成するため、本発明は、近年加工制御性が飛躍的に向上したレーザー加工法を用いた。
すなわち、本発明が提供するセラミックスヒータは、絶縁性セラミックスより成る基体表面上に所定の深さの溝を形成し、この溝に、導電性の抵抗発熱部材ペーストを充填、または成膜し、焼成固化し、さらに、固化された抵抗発熱部材を基体表面を基準として研磨して、焼成固化した充填物の厚さを均一化した後、前記基体の表面に絶縁性被膜を形成してなるものであることを特徴とする。
すなわち、本発明が提供するセラミックスヒータは、絶縁性セラミックスより成る基体表面上に所定の深さの溝を形成し、この溝に、導電性の抵抗発熱部材ペーストを充填、または成膜し、焼成固化し、さらに、固化された抵抗発熱部材を基体表面を基準として研磨して、焼成固化した充填物の厚さを均一化した後、前記基体の表面に絶縁性被膜を形成してなるものであることを特徴とする。
前記発熱抵抗部材のパターンの通電方向における断面積のバラツキが1%以下であることが好ましく、前記絶縁性セラミックス基板の材質が、酸化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、酸化イットリュームの少なくとも一種類を含有するセラミックスであること、前記発熱抵抗部材が、タングステン、モリブデン、銀、パラジウム、銅、白金、ニッケル、クロム、珪素、炭素のうち少なくとも1つを主成分とするものであること、前記絶縁性被膜が、前記基体の材質と主成分を同じくするものであること、が、それぞれ好ましい。
本発明によれば、パターン化される発熱体の厚みを均一化することが確実にでき、均一な温度分布を有するセラミックスヒータを提供することができる。本発明のセラミックスヒータを用いることにより、CVD装置、コーターデベロッパー装置、Low−k焼成装置などの半導体製造装置や液晶製造装置に要求されている均熱性を達成することができる。
この様な分野で使用されるヒータにおいては、従来、図4に示すように、絶縁性セラミックス基体8表面上に発熱体9のパターンを塗布方式で直接形成し(図4(b))、その上から、絶縁体(膜)10を形成していた(図4(c))。
ここで、絶縁体(膜)10の表面に凹みが描かれているが、薄膜法を用いて絶縁体(膜)10が形成された場合であって、厚膜法を用いて絶縁体(膜)10が形成された場合には、格別の凹みは存在しない。
発熱体を所定の厚さに仕上げることが温度分布を確保する上で重要であり、厚さ調整は行われてきた。しかし、印刷等の塗布方式によって発熱体9を形成すると、その輪郭部が不安定となりやすく、発熱分布が大きくなる傾向は避け難かった。
ここで、絶縁体(膜)10の表面に凹みが描かれているが、薄膜法を用いて絶縁体(膜)10が形成された場合であって、厚膜法を用いて絶縁体(膜)10が形成された場合には、格別の凹みは存在しない。
発熱体を所定の厚さに仕上げることが温度分布を確保する上で重要であり、厚さ調整は行われてきた。しかし、印刷等の塗布方式によって発熱体9を形成すると、その輪郭部が不安定となりやすく、発熱分布が大きくなる傾向は避け難かった。
絶縁セラミックス基体上に形成される発熱体を所定の厚さに仕上げることが温度分布を確保する上で重要であることに鑑みて、本発明では、絶縁セラミックス基体上に発熱体を形成する際に、発熱抵抗部材の厚みを前もって加工した溝の形状を管理することによってその厚さの均一性を確保すること、更には、そのエッジの鋭角性を図ることが可能となる。
かかる本発明のセラミックスヒータについて、図を参照して、説明する。
本発明が提供するセラミックスヒータは、図1に示すように、少なくとも抵抗発熱部材を形成する表面の平坦度が予め所定のものに確保された発熱抵抗基体1を用意し、
発熱抵抗基体1の表面に、レーザ加工によって発熱抵抗部材ペースト3を充填するためのヒーターパターンに対応した溝2を正確に形成し、
さらに、この平面に形成された溝2に、スクリーン印刷等の手法により、発熱抵抗部材ペースト3を充填し、焼成固化し、
発熱抵抗基体表面を研磨して、焼成固化した充填物の厚さを均一化し、
発熱抵抗基体の表面に絶縁性被膜を形成する、
ことによって得られる。
なお、図2は、図1(b)の工程状態における平面図であり、図3は、図2のA−A線における断面図である。図2において斜線を施した部分は、例えばレーザー加工によって形成された、ヒーターパターンに対応した溝2であり、図3において斜線を施した部分は、図2のA−A線で仮想的に切断された発熱抵抗基体1である。
本発明が提供するセラミックスヒータは、図1に示すように、少なくとも抵抗発熱部材を形成する表面の平坦度が予め所定のものに確保された発熱抵抗基体1を用意し、
発熱抵抗基体1の表面に、レーザ加工によって発熱抵抗部材ペースト3を充填するためのヒーターパターンに対応した溝2を正確に形成し、
さらに、この平面に形成された溝2に、スクリーン印刷等の手法により、発熱抵抗部材ペースト3を充填し、焼成固化し、
発熱抵抗基体表面を研磨して、焼成固化した充填物の厚さを均一化し、
発熱抵抗基体の表面に絶縁性被膜を形成する、
ことによって得られる。
なお、図2は、図1(b)の工程状態における平面図であり、図3は、図2のA−A線における断面図である。図2において斜線を施した部分は、例えばレーザー加工によって形成された、ヒーターパターンに対応した溝2であり、図3において斜線を施した部分は、図2のA−A線で仮想的に切断された発熱抵抗基体1である。
ここでスクリーン印刷法を用いる理由は、本来必要な領域のみに発熱抵抗体部材ペーストを充填塗布することが可能となるからである。白金等の貴金属からなる部材の場合、原料が特に高価であるために、この方法は有用である。
しかし、発熱抵抗部材の加工性が良い物では、全域を塗布しても、所望部分の除去が容易であるから、何ら問題となるものではない。発熱部の回路設計によっては、むしろ全域に塗布領域が及んでいることが好ましい場合もある。
この工程では、レーザ加工した溝に必要十分な量の抵抗発熱部材ペーストを充填し、焼成等に伴う収縮に対しても、考慮した厚さを確保しておくことが重要である。
しかし、発熱抵抗部材の加工性が良い物では、全域を塗布しても、所望部分の除去が容易であるから、何ら問題となるものではない。発熱部の回路設計によっては、むしろ全域に塗布領域が及んでいることが好ましい場合もある。
この工程では、レーザ加工した溝に必要十分な量の抵抗発熱部材ペーストを充填し、焼成等に伴う収縮に対しても、考慮した厚さを確保しておくことが重要である。
その後、発熱抵抗部材ペーストの固化が終了した発熱抵抗基体表面を平面研削盤やラッピング加工等を施し、当初確保した平坦な面を再生する。
その際、全域に抵抗発熱部材ペーストを塗布した場合等は、抵抗発熱部材の研磨状況を把握し易くする目的で発熱抵抗基体に複数箇所の突起を設けておき、研磨量を管理することも有効である。また、反対面からの厚さ測定によって研磨量を管理することが可能である。
続いて、形成された発熱抵抗部材をも含めて、絶縁膜5で被覆する。表面が研磨され溝に充填焼成された発熱抵抗部材と発熱抵抗基体表面が平坦化された状態で表面に耐熱性の絶縁膜を設けるもので、発熱抵抗基体の熱膨張率に近い熱膨張率を有するもので被覆することが好ましい。そのためには、発熱抵抗基体の材料と主成分を同じくする物質で被覆することが好ましく、その被覆方法は、CVDや溶射、またスパッタ等で良く、ガラスペーストを塗布し、焼成するものでもかまわない。
なお、6は、取付孔である。
その際、全域に抵抗発熱部材ペーストを塗布した場合等は、抵抗発熱部材の研磨状況を把握し易くする目的で発熱抵抗基体に複数箇所の突起を設けておき、研磨量を管理することも有効である。また、反対面からの厚さ測定によって研磨量を管理することが可能である。
続いて、形成された発熱抵抗部材をも含めて、絶縁膜5で被覆する。表面が研磨され溝に充填焼成された発熱抵抗部材と発熱抵抗基体表面が平坦化された状態で表面に耐熱性の絶縁膜を設けるもので、発熱抵抗基体の熱膨張率に近い熱膨張率を有するもので被覆することが好ましい。そのためには、発熱抵抗基体の材料と主成分を同じくする物質で被覆することが好ましく、その被覆方法は、CVDや溶射、またスパッタ等で良く、ガラスペーストを塗布し、焼成するものでもかまわない。
なお、6は、取付孔である。
前記の、セラミックス製の発熱抵抗基体の表面上に発熱抵抗部材を形成する方法は、例示したスクリーン印刷の他に、ローラーコート法、スピンコート法でもよく、さらに、CVD等を用いて導電性の物質を成膜してもかまわない。
[実施例1]
縦横それぞれ50mm、厚み1mmのAlNからなる発熱抵抗基体を用意した。セラミックス製の発熱抵抗基体上に、YVO4レーザを用いて、ビーム径を40μmとし、スキャン速度100mm/sec、ビーム間隔5μmとして、図1に示す、セラミックスヒータの発熱部となる発熱抵抗部材ペースト3が形成され易くなる様に溝2を、深さ24μmを目標に、加工した。
さらに、この発熱部パターンより若干塗布面積を大きく設定したスクリーン(図示せず)を用いて、Wペーストを30μm程度の厚さに成る条件で印刷塗布した。
Wペーストを印刷し自然乾燥させた後、真空加熱炉にセットし、約900℃で加熱して焼成後、室温まで冷却し取り出した。
取り出し後の、固化・焼成されたWペーストが溝よりはみ出した部分を除去するためラップ盤を用いて研磨し、当初の基板面の表面から1〜2μm程度除去するところまで研磨した。
縦横それぞれ50mm、厚み1mmのAlNからなる発熱抵抗基体を用意した。セラミックス製の発熱抵抗基体上に、YVO4レーザを用いて、ビーム径を40μmとし、スキャン速度100mm/sec、ビーム間隔5μmとして、図1に示す、セラミックスヒータの発熱部となる発熱抵抗部材ペースト3が形成され易くなる様に溝2を、深さ24μmを目標に、加工した。
さらに、この発熱部パターンより若干塗布面積を大きく設定したスクリーン(図示せず)を用いて、Wペーストを30μm程度の厚さに成る条件で印刷塗布した。
Wペーストを印刷し自然乾燥させた後、真空加熱炉にセットし、約900℃で加熱して焼成後、室温まで冷却し取り出した。
取り出し後の、固化・焼成されたWペーストが溝よりはみ出した部分を除去するためラップ盤を用いて研磨し、当初の基板面の表面から1〜2μm程度除去するところまで研磨した。
さらに、基体を真空加熱炉にセットし、1000℃まで加熱し、AlCl3を200℃以上に加熱してガス化させ、1g/minで供給し、NH3ガスを1SLMで供給し、圧力30PaでAlN膜を2.5hrで約100μm堆積させた。なお、発熱抵抗部材に給電する端子部分は、事前に耐熱性の部材、例えばpBNで作製した部材を用いてマスキングしておいた。
作製されたヒータに通電し、800℃を目標に加熱試験をしたところ、端子部分から離れた部分の温度分布は、795℃〜807℃と±1%以下と良好な結果が得られた。
作製されたヒータに通電し、800℃を目標に加熱試験をしたところ、端子部分から離れた部分の温度分布は、795℃〜807℃と±1%以下と良好な結果が得られた。
[実施例2]
同様にY2O3の基材を用いて、上述と同様な方法で回路パターンの溝を形成し、その後、印刷法でAg−Pdペーストを塗布および焼成等必要な処理を実施した。
その後、それぞれ研磨し表面を上述と同じ方法で形成し、溝に十分な発熱抵抗部材が充填されたことを確認し、その表面に、減圧プラズマ溶射法を用いて、Y2O3の被膜を50μm形成した。
作製されたヒータに通電し、600℃を目標に加熱試験をしたところ、端子部分から離れた部分の温度分布は、347〜352℃と、±1%以下の良好な結果が得られた。
同様にY2O3の基材を用いて、上述と同様な方法で回路パターンの溝を形成し、その後、印刷法でAg−Pdペーストを塗布および焼成等必要な処理を実施した。
その後、それぞれ研磨し表面を上述と同じ方法で形成し、溝に十分な発熱抵抗部材が充填されたことを確認し、その表面に、減圧プラズマ溶射法を用いて、Y2O3の被膜を50μm形成した。
作製されたヒータに通電し、600℃を目標に加熱試験をしたところ、端子部分から離れた部分の温度分布は、347〜352℃と、±1%以下の良好な結果が得られた。
[実施例3]
同様に、Al2O3の基体を用いて、上述と同様な方法で回路パターンの溝を形成し、その後、印刷法でPt−Pdペーストを塗布および焼成等、必要な処理を実施した。
その後、研磨し、表面を上述と同じ方法で形成し、溝に十分な発熱抵抗部材が充填されたことを確認し、その表面に、大気圧プラズマ溶射法を用いてAl2O3の被膜を80μm形成した。
作製されたヒータに通電し、500℃を目標に加熱試験をしたところ、端子部分から離れた部分の温度分布は、494〜505℃と、温度分布のバラツキが±1%以下の良好な結果が得られた。
同様に、Al2O3の基体を用いて、上述と同様な方法で回路パターンの溝を形成し、その後、印刷法でPt−Pdペーストを塗布および焼成等、必要な処理を実施した。
その後、研磨し、表面を上述と同じ方法で形成し、溝に十分な発熱抵抗部材が充填されたことを確認し、その表面に、大気圧プラズマ溶射法を用いてAl2O3の被膜を80μm形成した。
作製されたヒータに通電し、500℃を目標に加熱試験をしたところ、端子部分から離れた部分の温度分布は、494〜505℃と、温度分布のバラツキが±1%以下の良好な結果が得られた。
[比較例1]
縦横それぞれ50mm、厚み1mmのAlNからなる基体を用意した。このセラミックス製の発熱抵抗基体上にスクリーン印刷で、発熱体形状が実施例1と同じく成るように、スクリーン印刷法でWペーストをもちいてパターンを形成した。
この時の膜厚分布のバラツキは、±5%であったが、膜厚調整を行った。しかし、エッジに関しては、従来技術に従って、放置した。
さらに、この表面にAlCl3を原料ガスとして用いたCVD法(実施例と同じ)でAlN膜を約100μm成膜した。
作製されたヒータに通電し、700℃を目標に加熱試験をしたところ、端子分部から離れた部分の温度分布は、761〜838℃と、温度分布のバラツキが約±5%の結果であった。
これらの結果を、表1に纏めた。
縦横それぞれ50mm、厚み1mmのAlNからなる基体を用意した。このセラミックス製の発熱抵抗基体上にスクリーン印刷で、発熱体形状が実施例1と同じく成るように、スクリーン印刷法でWペーストをもちいてパターンを形成した。
この時の膜厚分布のバラツキは、±5%であったが、膜厚調整を行った。しかし、エッジに関しては、従来技術に従って、放置した。
さらに、この表面にAlCl3を原料ガスとして用いたCVD法(実施例と同じ)でAlN膜を約100μm成膜した。
作製されたヒータに通電し、700℃を目標に加熱試験をしたところ、端子分部から離れた部分の温度分布は、761〜838℃と、温度分布のバラツキが約±5%の結果であった。
これらの結果を、表1に纏めた。
表1によれば、設計値からの誤差が極めて少ない発熱分布が簡便に形成できるため、容易に所望するヒーターが得られることが確認される。
1:発熱抵抗基体
2:溝
3:発熱抵抗部材ペースト
4:(固化した)発熱抵抗部材
5:絶縁膜
6:取付孔
8:絶縁性セラミックス基体
9:発熱体
10:絶縁体(膜)
2:溝
3:発熱抵抗部材ペースト
4:(固化した)発熱抵抗部材
5:絶縁膜
6:取付孔
8:絶縁性セラミックス基体
9:発熱体
10:絶縁体(膜)
Claims (5)
- 絶縁性セラミックスより成る発熱抵抗基体表面上に所定の深さの溝を形成し、
この溝に、導電性の抵抗発熱部材ペーストを充填、または成膜し、焼成固化し、
さらに、発熱抵抗基体表面を研磨して、焼成固化した充填物の厚さを均一化した後、
前記焼成固化した充填物の厚さを均一化した発熱抵抗基体の表面に絶縁性被膜を形成してなるものであることを特徴とするセラミックスヒータ。 - 前記発熱抵抗部材をパターンの通電方向における断面積のバラツキが1%以下である請求項1に記載のセラミックスヒータ。
- 前記絶縁性セラミックス基体の材質が、酸化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、酸化イットリュームの少なくとも一種類を含有するセラミックスである請求項1または請求項2に記載のセラミックスヒータ。
- 前記発熱抵抗部材が、タングステン、モリブデン、銀、パラジウム、銅、白金、ニッケル、クロム、珪素、炭素のうち少なくとも1つを主成分とするものである請求項1〜3の何れかに記載のセラミックヒータ。
- 前記基体材質と主成分を同じくする絶縁性被膜を設けた請求項1〜4の何れかに記載のセラミックスヒータ。
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- 2010-06-25 JP JP2010145283A patent/JP2012009337A/ja active Pending
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