JP2012006866A - ジフルオロ酢酸クロライドの製造方法 - Google Patents

ジフルオロ酢酸クロライドの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ジフルオロ酢酸フルオライドから効率よくジフルオロ酢酸クロライドを製造する方法の提供。
【解決手段】五塩化アンチモン(SbCl)、塩化アルミニウム(AlCl)、塩化第二鉄(FeCl)、塩化第二スズ(SnCl)などのルイス酸を触媒として、ジフルオロ酢酸フルオライドを塩素化シランと接触させてハロゲン交換させるジフルオロ酢酸クロライドの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、医農薬中間体、反応試剤として有用なジフルオロ酢酸クロライド(以下、「DFAC」ということがある。)の製造方法に関し、より詳しくは、ジフルオロ酢酸フルオライド(以下、「DFAF」ということがある。)のハロゲン交換によるジフルオロ酢酸クロライドの製造方法に関する。
ジフルオロメチル基またはジフルオロアセチル基を有機化合物に導入する試薬として、ジフルオロ酢酸クロライドは有用であり、各種の製造方法が報告されている。
一般的に酸クロライドの製造方法としては、カルボン酸またはその塩、エステルもしくは酸無水物に塩素、五塩化リン、三塩化リン、塩化ホスホリルもしくは塩化チオニルを作用させる方法が挙げられ、ジフルオロ酢酸クロライドもこの様な方法で得られるが、これらの方法では原料であるジフルオロ酢酸またはその誘導体の入手が容易ではない。
ジフルオロ酢酸クロライドは、1,1−ジフルオロ−3,3,3−トリクロロエタンを酸素、塩素と共に高温下で高圧水銀灯を照射することで得られている(特許文献1)が、光化学反応であって長期に亘る製造には余り適さない。
ところで、ジフルオロ酢酸の誘導体であるジフルオロ酢酸フルオライドには、1−アルコキシ−1,1,2,2−テトラフルオロエタンを、触媒の存在下で熱分解して効率よく製造する方法が知られている(特許文献2)。
酸フルオライドから酸クロライドを直接製造する方法としては、パーフルオロカルボン酸の酸フルオライドを塩化リチウムによりハロゲン交換して対応する酸クロライドとする方法(非特許文献1)が知られ、また、4,4,4−トリフルオロブタン酸フルオライドを塩化アルミニウム存在下四塩化ケイ素(SiCl)で塩素化して酸クロライドに変換する方法が報告されている(特許文献3)。
特開平8−53388号公報 特開平8−92162号公報 欧州特許第293747号明細書
J. Chem. Soc., Perkin Trans. 1, 1996 915-920
ジフルオロ酢酸フルオライドから効率よくジフルオロ酢酸クロライドを製造する方法を提供する。
本発明者らは、有機合成反応において塩素化剤として使われる塩素化シランによりジフルオロ酢酸フルオライドをハロゲン交換させようとしたところ、実質的にフッ素−塩素ハロゲン交換反応は起こらないことを認めたが、ルイス酸触媒を存在させることにより高選択率、高収率でジフルオロ酢酸クロライドが合成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は次の通りである。
[発明1]
触媒存在下、ジフルオロ酢酸フルオライドを塩素化シランと接触させてジフルオロ酢酸クロライドとする塩素化工程を含むジフルオロ酢酸クロライドの製造方法。
[発明2]
触媒がルイス酸である発明1。
[発明3]
ルイス酸が五塩化アンチモン(SbCl)、塩化アルミニウム(AlCl)、塩化第二鉄(FeCl)、塩化第二スズ(SnCl)から選ばれた1種以上のルイス酸である発明2。
本発明の方法によると、高選択率、高収率でジフルオロ酢酸フルオライドからジフルオロ酢酸クロライドを製造できる。また、反応に使用する触媒は回収して再利用できるため、製造に伴う廃棄物が少ない。
本発明にかかるハロゲン交換を行う塩素化工程は、触媒存在下、ジフルオロ酢酸フルオライド(DFAF)を塩素化シランと接触させてジフルオロ酢酸クロライドとする工程である。関与する反応は次の反応式で示される。
4CHFCOF + SiCl4−n → nCHFCOCl + SiF4−n
ここで、Yは、一価の有機基であり、nは1〜4の整数を表す。Yはフッ素、臭素、ヨウ素、または、アルキル基を表す。
ジフルオロ酢酸フルオライドは、どの様な方法で製造されたものであってよい。例えば、(1)CHFCFORで表される1−アルコキシ−1,1,2,2−テトラフルオロエタンを三酸化硫黄とフルオロ硫酸の存在下で分解させる方法、(2)1−アルコキシ−1,1,2,2−テトラフルオロエタンを、触媒の存在下に熱分解してジフルオロ酢酸フルオライドを製造する方法等の公知の方法が挙げられる。ジフルオロ酢酸フルオライドは、1−アルコキシ−1,1,2,2−テトラフルオロエタンを接触熱分解させて得られたものが好ましく用いられる。この反応は、以下の式で表わされる。
CHFCFOR’ → CHFCOF + R’F
本発明にかかる熱分解に使用する触媒は固体触媒であり、リン酸塩、金属フッ化物や金属酸化物等が使用可能である。この反応の出発原料である一般式CHFCFOR’(R’は、一価の有機基を表す。)で表される1−アルコキシ−1,1,2,2−テトラフルオロエタンのR’は脱離基であるので特に限定されないが、直鎖もしくは分岐した低級アルキル基が好ましく、具体的に、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基が挙げられる。これらの内、分子量の小さいメチル基が最も好ましい。1−アルコキシ−1,1,2,2−テトラフルオロエタンは、公知の製造方法で得ることができる。例えば、アルコール(R’OH)とテトラフルオロエチレンを塩基の存在下に反応させる方法で合成できる。具体的には、メタノールとテトラフルオロエチレンとを水酸化カリウムの存在下に反応させる方法により1−メトキシ−1,1,2,2−テトラフルオロエタンが合成できる(J.Am.Chem.Soc.,73,1329(1951))。
1−アルコキシ−1,1,2,2−テトラフルオロエタンを熱分解した場合、R’Fで表されるフッ素化物が生成し、原料及び反応条件によってはこのフッ素化物の分解生成物が生じるが一般的には、塩素化工程に供する前にこれらの副生成物またはその分解生成物を除去しておくのが、ジフルオロ酢酸クロライドの精製工程を軽減できるので好ましい。
例えば、1−メトキシ−1,1,2,2−テトラフルオロエタンを熱分解した場合、塩素化工程の原料となるDFAFとモノフルオロメタンが等モル量で生成する。DFAF(bp=0℃)とモノフルオロメタン(bp=−78℃)は蒸留等により容易に分離可能であるので、塩素化工程の前に予め分離することができ、モノフルオロメタンの含有量を少なくとも減少させておくことが好ましい。
塩素化工程で使用する塩素化シランは分子中に少なくとも1個のSi−C結合を有する化合物であればよいが、ジフルオロ酢酸フルオロライドとの接触が容易であるので反応条件において液体であるものが好ましい。具体的には、SiCl、HSiCl、HSiClなどが挙げられ、塩素原子を多く含むSiCl、HSiClがより好ましい。また、これらの混合物も使用できる。これらの塩素化シランは、塩素化工程において、塩素化シラン中の塩素原子とDFAFのフッ素原子が交換され、より低沸点の対応するフッ素化シランに変換される。
塩素化工程においては、量論的には、塩素化シラン中の塩素数をnとするとフルオロ酢酸フルオライド1モルに対し塩素化シランの1/nであるが、通常はジフルオロ酢酸フルオライド1モルに対し塩素化シランの1/n〜20/nモルを使用し、1/n〜10/nモルが好ましく、1/n〜4/nモルがより好ましい。例えばSiClを用いた場合は、n=4であるので、ジフルオロ酢酸フルオロライド1モルに対して、SiClを0.25モル〜5モル、好ましくは0.25モル〜2.5モル、さらに好ましくは0.25モル〜1モルを用いる。塩素化シランの添加量が1/nモルより少ない場合、実質的にハロゲン交換が完結しないので好ましくない。また、塩素化シランの添加量が20/nモルを超えて使用すると過剰の塩素化シランをジフルオロ酢酸クロライドから分離することが困難になるので好ましくなく、また無駄となる。
塩素化工程では触媒を使用することが好ましい。触媒としてルイス酸が好ましい。ルイス酸触媒としては、金属ハロゲン化物であって、塩化物が好ましい。反応系への添加時には、塩化物以外の化合物であっても、反応系中で塩化物に転化する化合物であれば使用できる。金属としては、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウム、イットリウム、ランタン、ゲルマニウム、鉄、スズ、アンチモン、ビスマス、チタン、ジルコニウム、ハフニウムなどが挙げられる。例えば、BCl、AlCl、GaCl、InCl、YCl、LaCl、GeCl、FeCl、SnCl、SbCl、BiCl、TiCl4、ZrCl、HfClなどが挙げられ、五塩化アンチモン(SbCl)、塩化第ニ鉄(FeCl)、塩化アルミニウム(AlCl)、塩化チタン(TiCl)、塩化第二スズ(SnCl)が好ましく、SbCl、AlCl、FeCl、SnClがより好ましい。無水物を使用するのが好ましい。また、これらは二種以上を併用することができる。触媒の添加量は触媒作用を示す量であればよいが、通常、ジフルオロ酢酸フルオライド100モルに対して0.01〜50モルであり、0.1〜10モルがより好ましい。0.01モルより少ない場合は、繰り返し使用したときに反応速度が遅くなるので好ましくない。50モルを超える量の触媒の添加は反応の点でメリットはなく無駄である。
塩素化工程において、溶媒を用いることもできる。溶媒としては非プロトン性の溶媒を使用できるが、無溶媒でも十分な速度で反応が進行するので、特段加える必要はない。
塩素化工程に用いる反応器および蒸留に使用する機器の材料としては、耐酸性のステンレス鋼、モネル(登録商標)、インコネル(登録商標)、ハステロイ(登録商標)などもしくはフッ素樹脂またはこれらの材質をライニングした材料が使用できる。
塩素化工程は、0〜100℃で行い、20〜60℃が好ましい。0℃よりも低いと反応が著しく遅くなる。また、100℃よりも高いと、圧力が高くなるので、耐圧容器が必要となる。反応時間は、反応条件に依存するが、通常10分間から100時間程度とし、1〜10時間程度とするのが操作性の点から好ましい。
塩素化工程は常圧で実施することも可能であるが、0.05〜5MPa程度で行い、0.1〜1MPaであるのが好ましい。大気圧より少し加圧状態の方が反応温度を高めることができ、反応速度を高めることができるので反応を効率的に進めることができ、好ましい。
塩素化工程において、ジフルオロ酢酸フルオライド、塩素化シランおよび触媒の接触方法は限定されない。反応容器中にこれらを任意の順序で仕込み所定の温度に所定の時間保てばよく、反応中は攪拌してもよく、通常は攪拌するのが好ましい。ジフルオロ酢酸フルオライドは沸点が0℃であるので、仕込みにあたっては液体または気体の何れで導入してもよい。反応容器が耐圧容器でない場合は、反応により生じる四フッ化ケイ素(SiF)などのフッ素化シランを反応器から継続的に外部へ留出させるのが望ましい。その際、留出するフッ素化シランへの生成物の同伴を避けるため還流冷却器を設けることが望ましい。ジフルオロ酢酸フルオライドの導入は、反応可能な温度よりも低く保った反応容器へ塩素化シランと触媒を仕込み、その後所定温度に昇温することもできるが、予め反応可能な温度に保ちフッ素化シランと触媒を仕込んである反応容器に反応の進行に合わせて仕込むこともできる。
耐圧容器を用いる場合は、ジフルオロ酢酸フルオライド、塩素化シランおよび触媒を仕込み、昇温し所定時間所定温度を維持することで反応を行う。このとき、攪拌を行うことが好ましい。この場合、反応中に生成するフッ素化シランを反応系内に留めることができるが、耐圧容器でない場合と同じく、所定の圧力を保ちながらフッ素化シランを反応系外へ留出させることもできる。
耐圧容器を用いて加圧下で反応した場合、反応終了時には内容物として、ジフルオロ酢酸クロライドおよび触媒と共にフッ素化シランが含まれているので、排出弁を通して自圧でフッ素化シランを排出させることができる。排出後の反応器内には、ジフルオロ酢酸クロライドと触媒が残り、その他に少量のフッ素化シランが残存している場合もある。
前記のようにして得られた、ジフルオロ酢酸クロライドと触媒を含む加圧または常圧での反応器内容物からは、蒸留によりジフルオロ酢酸クロライドを留分として得ることができる。蒸留は、単蒸留でもよいが、精密蒸留でもよく、または一旦蒸留したジフルオロ酢酸クロライドを別途精密蒸留することもできる。
ジフルオロ酢酸クロライドとフッ素化シランを抜き出した後の反応器内には、活性な触媒が残る。そこに、再び、ジフルオロ酢酸フルオライドと塩素化シランとを上記と同様に仕込むことにより、効率的にジフルオロ酢酸クロライドを製造することができる。
また、SiF等のフッ素化シラン類は、精製することにより、半導体用途等に活用することができ、または、ソーダライム塔等の除外設備を通すことにより無害化できる。
以下、実施例を用いて、本発明を説明するが、本発明はこれらの実施態様には限られない。有機物の分析は、ガスクロマトグラフ(FID検出器)を用いて行い、組成は面積%(以下、「%」と表示する。)で表した。
[調製例1]
アルドリッチ製リン酸アルミニウム(Aluminum phosphate)を5mmφ×5mmLのペレットに打錠成形し、窒素気流中700℃で5時間焼成して、リン酸アルミニウム触媒を調製した。これを気化器付ステンレス鋼製反応管(内径37.1mmφ×500mmL)に200cc充填した。窒素15cc/分を流しながら反応管を外部に設けた電気炉で加熱した。触媒の温度が50℃に達した時に、フッ化水素(HF)を0.6g/分の速度で気化器を通して導入した。HFを流通させたまま、300℃までゆっくりと昇温し、300℃で5時間保持した後、ヒーター設定温度を200℃に下げ、200℃になった時点で、HFの流通を止め、窒素流量を200cc/分に増やして2時間保持した後、1−メトキシ−1,1,2,2−テトラフルオロエタン(HFE−254pc)を0.2g/分の速度で、気化器を通して導入した。30分後窒素を止めて、HFE−254pcのみを流通させ、定常状態になった時にガスサンプリングし、ガスクロマトグラフで分析したところ、ほぼ定量的に、ジフルオロ酢酸フルオライド(CHFCOF)とフッ化メチル(CHF)が含まれていた(転化率:99.7%)。この粗ジフルオロ酢酸フルオライドを蒸留して純度99%以上の精製ジフルオロ酢酸フルオライドを得た。
[実施例1]
出口にソーダライム管を備えたコールドフィンガー型冷却器、温度計、吹き込み管を設けた三口フラスコ(100cc)へ、窒素置換後、無水塩化アルミニウム(AlCl、0.33g、0.25mmol)およびSiCl(3.93g、23mmol)を仕込んだ。コールドフィンガーに粉砕したドライアイスを充填し、三口フラスコを氷浴で冷却して、内容物をマグネティックスターラーで攪拌した。調製例1で得られた精製DFAF(10.08g、103mmol)を、吹き込み管を通して40分間掛けて導入した。導入完了後、氷浴をオイルバスに替えてゆっくりと加熱した。30℃で1時間加熱した後コールドフィンガーを外し、3mmφのPFAチューブを用いて三口フラスコとドライアイスで冷却されたステンレス鋼製トラップ(容量50cc)を直接接続し、フラッシュして内容物を留分として回収した。フラッシュは、徐々に昇温して最終的に内温を40℃とした。ステンレス鋼製トラップに4.0gの留分を回収した。留分を、FID検出器を備えたガスクロマトグラフで分析したところ、ジフルオロ酢酸フルオライド転化率:17%、ジフルオロ酢酸クロライド選択率:84%であった。
[実施例2]
圧力計、還流塔(出口にニードルバルブとその外部側にソーダライム管を装着。)、攪拌機を有する50ccの小型ステンレス鋼製反応器に、窒素置換後無水AlCl(0.68g、0.51mmol)およびSiCl(10.9g、64.2mmol)を仕込んだ。還流塔に−5℃の冷媒を流し、反応器をドライアイスで冷却し、その後、発熱を避けながら調製例1で得られた精製DFAF(11.8g,120mmol)を導入した。導入後、反応器の全てのバルブを閉じ、氷浴をオイルバスに替えて加熱し、攪拌を開始した。オイルバスが45℃に達した時、圧力計は0.3MPaG(ゲージ圧をいう。以下同じ。)を示した。そのままの温度で4時間加熱攪拌を継続したところ、圧力計は0.4MPaGを示した。氷浴に替えて冷却した後、還流塔出口のニードルバルブを少し開いて、四フッ化ケイ素を抜き出した。その後ソーダライム管を取り外し、還流塔の冷媒の流通を止めてから、3mmφのPFAチューブで反応器とドライアイスで冷却されたステンレス鋼製トラップ(容量50cc)を直接接続し、フラッシュして内容物を12.45gの留分として回収した(回収率:90%)。実施例1と同様にして分析したところ、ジフルオロ酢酸フルオライド転化率99%、ジフルオロ酢酸クロライド選択率100%であった。
[実施例3]
触媒の再利用について検討した。実施例2でジフルオロ酢酸クロライドをフラッシュして固体の残った反応器に、触媒の添加はしないで、新たに四塩化ケイ素とジフルオロ酢酸フルオライドを仕込んで実施例1と同様に実験を行った。その結果、13.01gの留分を回収した(ジフルオロ酢酸フルオライド転化率:99%、ジフルオロ酢酸クロライド選択率:100%、回収率:95%)。これによって触媒が再利用できることが確認された。
ジフルオロ酢酸クロライドの製造方法として有用である。

Claims (3)

  1. 触媒存在下、ジフルオロ酢酸フルオライドを塩素化シランと接触させてジフルオロ酢酸クロライドとする塩素化工程を含むジフルオロ酢酸クロライドの製造方法。
  2. 触媒がルイス酸である請求項1に記載のジフルオロ酢酸クロライドの製造方法。
  3. ルイス酸が五塩化アンチモン(SbCl)、塩化アルミニウム(AlCl)、塩化第二鉄(FeCl)、塩化第二スズ(SnCl)から選ばれた1種以上のルイス酸である請求項1または2に記載のジフルオロ酢酸クロライドの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113956155A (zh) * 2021-11-10 2022-01-21 南通宝凯药业有限公司 一种二氟溴乙酸乙酯的生产工艺

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