JP2012006690A - エレベーターの乗かご - Google Patents

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Abstract

【課題】幅木間の隙間調整作業を容易に行うことのできるエレベーターの乗かごの提供。
【解決手段】かご床の両側端に配置される側面幅木13aと、この側面幅木13aと直交するようにかご床の奥側端に配置される背面幅木13bと、それぞれの幅木13a、13bの裏面に設けられ、これらの幅木13a、13bを床枠に接合する接合手段(15)とを備えたエレベーターの乗かご幅木装置において、背面幅木13bの端部と側面幅木13aの端部は、いずれか一方の幅木の端部が隣り合う他方の幅木の意匠面に対向するように配置され、他方の幅木の端部は一方の幅木の裏面側まで延伸しており、他方の幅木の意匠面に一方の幅木端部が対向する側の他方の幅木の端部に、他方の幅木の端部を一方の方向に押圧する隙間調整手段(17)を設けたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、エレベーターの乗かごに係り、特に、幅木の隙間を調整可能なエレベーターの乗かごに関する。
従来、エレベーターの乗かごの幅木装置として、図6に示すように、幅木23を、かご床の両側端に配置される側面幅木23aと、側面幅木13aと直交するようにかご床の奥側端に配置される背面幅木23bとから構成するとともに、これらの幅木23の形状をL字型とし、幅木23の意匠面の裏面に、幅木23を床枠22に固定するための接合手段、例えば磁石25をボルトにより固定し、幅木23の取付け作業を簡易なものとしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このような乗かご内幅木装置の幅木23にあっては、側面幅木23aの全長を、かご室内方寸法より短くするとともに、この側面幅木23aと隣り合う背面幅木23bの全長を、側面幅木23aの端部よりも延伸した寸法としている。このような構造にあっては、側面幅木23aと背面幅木23bの突合せ部に若干の隙間Lが生じる。このような隙間Lは乗かご内意匠性の低下を招くものとなることから、隙間を無くすように調整することが必要となる。そこで、従来は、隙間調整方法として、図6に示すように、磁石25と背面幅木23bの間に、調整板26を差し込み、背面幅木23bを乗かご内側、即ち側面幅木23a方向に押し出すことで行っていた。
特願平9−256431(段落番号0007〜0009、図5)
しかしながら、前述した従来のものでは、隙間調整のため、調整板26を差し込む作業、及びその作業を行うために幅木23を着脱する作業が生じるため、手間がかかり、作業性の観点からさらなる改善が望まれていた。
本発明は、前述した従来技術における実状からなされたもので、その目的は、幅木間の隙間調整作業を容易に行うことのできるエレベーターの乗かごを提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明は、かご床の両側端に配置される側面幅木と、この側面幅木と直交するようにかご床の奥側端に配置される背面幅木と、それぞれの前記幅木の裏面に設けられ、これらの幅木を床枠に接合する接合手段とを備えたエレベーターの乗かごにおいて、前記背面幅木の端部と前記背面幅木に隣り合う前記側面幅木の端部は、いずれか一方の幅木の端部が前記隣り合う他方の幅木の意匠面に対向するように配置され、前記他方の幅木の端部は前記一方の幅木の裏面側まで延伸しており、前記他方の幅木の意匠面に前記一方の幅木端部が対向する側の前記他方の幅木の端部に、前記他方の幅木の端部を前記一方の幅木方向に押圧する隙間調整手段を設けたことを特徴としている。
このように構成した本発明では、側面幅木と背面幅木の突合せ部における隙間調整は、隙間調整手段により、他方の幅木を一方の幅木方向に押圧することで行う。これによって、幅木間の隙間調整作業をより容易に行うことができる。
また、本発明は、前記背面幅木の両端部は、かご床の両側端に配置された隣り合う2つの前記側面幅木の端部より裏面側まで延伸しており、前記背面幅木を前記側面幅木方向に押圧する隙間調整手段を前記背面幅木の両端部に設けたことを特徴としている。
このように構成した本発明では、側面幅木と背面幅木の突合せ部における隙間調整は、背面幅木の両端部に設けられた隙間調整手段により、背面幅木を側面幅木方向に押圧することで行う。これによって、幅木間の隙間調整作業をより容易に行うことができる。また、乗かごの左右にはガイドレール等が取付けられスペース的に余裕がない場合が多いが、背面幅木の両端部に隙間調整手段を設けることで隙間調整作業を行いやすいスペースの確保などがしやすく、作業効率をより向上させ、作業時間の短縮及び労力の低減を図ることが可能となる。
また、本発明は、前記隙間調整手段は、前記床枠に螺合されるとともに、その先端部が前記背面幅木に当接するボルトからなることを特徴としている。
このように構成した本発明では、隙間調整手段のボルトを螺進させることで、ボルトの先端部で背面幅木を側面幅木方向に押圧し隙間調整を行う。このようにボルトを回動するという簡単な方法で隙間調整作業を行うことができる。
本発明によれば、幅木間の隙間調整作業を容易に行うことができ、これによって、作業時間の短縮、及び労力の低減を図ることができる。
本発明に係るエレベーターの乗かごの一実施例を示す正面図である。 本発明が適用されるエレベーターの概略構成図である。 エレベーターの乗かごの構成図である。 かご床の概略構成図である。 図4のA部の拡大図である。 従来のエレベーターの乗かごを示す正面図である。
以下、本発明に係るエレベーターの乗かごの実施例を図に基づき説明する。
エレベーターは、図2に示すように、昇降路1内に敷設されたガイドレール2に案内されて昇降する乗かご3及び釣合い錘4と、これらをつるべ式に連結する主ロープ5と、この主ロープ5を昇降路1の頂部で巻き掛けて駆動する巻上機6とを備えている。
乗かご3は、図2および図3に示すように、主ロープ5が接続されるかご枠7と、乗客等を収容可能なかご室8とにより構成されている。
かご室8の構造は、図3に示すように、天井9と、天井9と対向するかご床10と、かご床10の周囲に立設される側板11とにより構成されている。
かご床10は、図4に示すように、かご床10の三方に配置される床枠12と、これらの床枠12にそれぞれ取付けられる幅木13と、これらの床枠12および幅木13によって囲われた床14によって構成されている。
そして、本実施例の乗かごでは、幅木13を、図5に示すように、床14の両側端に配置される側面幅木13aと、この側面幅木13aと直交するようにかご床の奥側端に配置される背面幅木13bとから構成するとともに、図1に示すように、幅木13の裏面に設けられ、これらの幅木13を床枠12に接合する接合手段、例えば磁石15と、背面幅木13bの両端部に設けられ、この背面幅木13bを側面幅木13a方向に押圧する隙間調整手段、例えば床枠12に螺合されるとともに、その先端部が背面幅木13bに当接するボルト17とを備えている。
本実施例にあっては、乗かご3に幅木13を取付ける場合、まず乗かご3の中心と背面幅木13bの中心を合わせ、背面幅木13bを磁石15の磁力により床枠12に吸着させ固定する。次に、側面幅木13aを磁石15の磁力により床枠12に固定する。この後、背面幅木13b左右端部近傍に配置されたボルト17を螺進させ、背面幅木13bを曲げて、背面幅木13bの意匠面を側面幅木13aの端部に突当て作業を完了する。このように、背面幅木13bの裏面へボルト17により常時一定押圧力を発生させ、背面幅木13bをかご内側へ押し出し、背面幅木13bを曲げて、側面幅木13aの端部に突き当てることにより、隙間を調整する。
なお、背面幅木13bは磁石15の磁力にて床枠12へ取付けられているため、磁石15の近傍、若しくは背面幅木13b中央付近にあって隙間調整手段により押圧力を発生させると、磁石15の吸着力よりも押圧力が過大となり、背面幅木13bが床枠12より外れてしまう。
このため、本実施例では、幅木13の材質を、板厚の薄い鋼鈑とするとともに、隙間調整手段であるボルト17を背面幅木13bの両端部近傍に配置し、ボルト17により背面幅木13bの両端部を反らせることにより、磁石15の吸着力により背面幅木13bの床枠12への固定を維持しつつ、幅木間の隙間調整を可能とした。
本実施例によれば、隙間調整手段であるボルト17を螺進させ背面幅木13bをかご内側へ押圧するといった簡易な手順で幅木間の隙間調整作業を行うことができ、これによって、作業時間の短縮、及び労力の低減を図ることができる。
なお、本発明の実施例では、背面幅木の両端部がかご床の両側端に配置された隣り合う2つの側面幅木の端部より裏面側まで延伸しており、背面幅木を側面幅木方向に押圧する隙間調整手段を背面幅木の両端部に設けた例を挙げて説明した。通常、乗かごの左右にはかご枠や、乗かごガイドレール等が取付けられ乗かごの外方に様々な部品等が配置され、スペース的に余裕がとれない場合が多い。しかし、本実施例のように背面幅木の両端部に隙間調整手段を設ければ、乗かごの背面側で隙間調整作業を行うようになり、昇降路内でも比較的スペースに余裕を取りやすく、隙間調整作業を行いやすいスペースの確保が容易となる。そのため、作業効率をより向上させ、作業時間の短縮及び労力の低減を図ることが可能となる。
なお、本発明はこの実施例のみに限られるものではなく、背面幅木の端部と背面幅木に隣り合う側面幅木の端部は、いずれか一方の幅木の端部が隣り合う他方の幅木の意匠面に対向するように配置され、他方の幅木の端部は一方の幅木の裏面側まで延伸している状態とし、他方の幅木の意匠面に一方の幅木端部が対向する側の他方の幅木の端部に、他方の幅木の端部を一方の幅木方向に押圧する隙間調整手段を設ければ、幅木間の隙間調整作業を容易に行うことができ、これによって、作業時間の短縮、及び労力の低減を図ることができるものとすることができる。この場合、隙間調整手段が設けられるのは他方の幅木の両端である必要はなく、他方の幅木の意匠面に一方の幅木端部が対向する側の他方の幅木の端部のみであってもよい。また、他方の幅木としては背面幅木であってもよいし、側面幅木であってもよい。つまり、背面幅木や側面幅木の片方の端部にそれぞれ隙間調整手段を設けた乗かごや、背面幅木の両端部に隙間調整手段を設けた乗かご、側面幅木の両端部に隙間調整手段を設けた乗かご、2つの側面幅木それぞれの背面幅木と対向する側の端部に隙間調整手段を設けた乗かごなど、さまざまな形態を実施することが可能である。
さらに、乗かごの前面に幅木を設けた場合には、前面幅木に隙間調整手段を設けてもよい。しかし、乗かごの前面にはドアが存在するため、前面幅木はその長さが短く、反らせながら隙間調整を行うことが難しい場合が多い、その場合には、前面幅木の端部を側面幅木の意匠面に対向させ、側面幅木の前面幅木側端部に隙間調整手段を設けるようにしてもよい。また、前面幅木の端部を側面幅木の裏面側にまで延伸させ、側面幅木の端部を前面幅木の意匠面に対向させた状態で、前面幅木と側面幅木の間に隙間があかないように側面幅木の配置位置を決定し、側面幅木の背面幅木側の端部或いは背面幅木の側面幅木側対向端部に隙間調整手段を設けて、背面幅木と側面幅木との間の隙間調整で対応するようにしてもよい。
1 昇降路
2 ガイドレール
3 乗かご
4 釣合い錘
5 主ロープ
6 巻上機
7 かご枠
8 かご室
9 天井
10 かご床
11 側板
12 床枠
13 幅木
13a 側面幅木
13b 背面幅木
14 床
15 磁石
17 ボルト

Claims (3)

  1. かご床の両側端に配置される側面幅木と、この側面幅木と直交するようにかご床の奥側端に配置される背面幅木と、それぞれの前記幅木の裏面に設けられ、これらの幅木を床枠に接合する接合手段とを備えたエレベーターの乗かごにおいて、
    前記背面幅木の端部と前記背面幅木に隣り合う前記側面幅木の端部は、いずれか一方の幅木の端部が前記隣り合う他方の幅木の意匠面に対向するように配置され、前記他方の幅木の端部は前記一方の幅木の裏面側まで延伸しており、前記他方の幅木の意匠面に前記一方の幅木端部が対向する側の前記他方の幅木の端部に、前記他方の幅木の端部を前記一方の幅木方向に押圧する隙間調整手段を設けたことを特徴とするエレベーターの乗かご。
  2. 前記背面幅木の両端部はかご床の両側端に配置された隣り合う2つの前記側面幅木の端部より裏面側まで延伸しており、前記背面幅木を前記側面幅木方向に押圧する隙間調整手段を前記背面幅木の両端部に設けたことを特徴とする請求項1に記載のエレベーターの乗かご。
  3. 前記隙間調整手段は、前記床枠に螺合されるとともに、その先端部が前記背面幅木に当接するボルトからなることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載のエレベーターの乗かご。
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