JP2012005510A - 雄面ファスナー、面ファスナー及び雄面ファスナーの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】面ファスナー10の雄面ファスナー20は、基板21の表面に沿って形成された断面錨状の突条部21aを、該突条部21aの長手方向と直交する側方から見てスライス角度θ1又はθ2に傾斜して、同一の厚さW1又はX1に向きを揃えてスライス加工する。次に、スライス加工してなる雄形係合子22Aの先端側頂部22bに、図示しないフック状の引き起こし具を係止する等して、雄形係合子22Aを、基板21の表面に連結された雄形係合子22Aの根元22aを可撓しながら、該雄形係合子22Aの先端側頂部22bが上向きとなる起立姿勢に引き起こす。これにより、断面錨状の雄形係合子22Aが一定の前後間隔に隔てて起立された雄面ファスナー20を製造することができる。
【選択図】図4
Description
しかし、鉤状の係合子を設ける場合、例えば図示しない押し出し装置によって押し出し成形された基板の表面を鉤状の係合子が残るように削り取るか、基板の表面に鉤状の係合子を編み込む、或いは、植え込む等して設けなければならず、係合子を設ける、その作業に手間及び時間が掛かる。
しかし、特許文献1の成型面ファスナーは、一対の成型面ファスナーに形成された係合片を互いに係合するものであるが、基板の一表面に沿って連続して形成された係合片の全長には、前記雌面ファスナーに形成されたループ状の係合子を差し込むための隙間がなく、ループ状の係合子を引っ掛けることが不可能である。
これにより、基板の表面に対し断面鉤状の雄形係合子を簡単且つ容易に複数設けることができる。
これにより、雄形係合子を、基板に連結したまま起立姿勢に引き起こすことができる。
これにより、雄形係合子を、側方から見て同一のスライス角度に傾斜し、且つ、同一の前後間隔に隔てて起立することができる。
これにより、雄形係合子を、側方及び上方から見て同一のスライス角度に傾斜し、且つ、同一の前後間隔に隔てて起立することができる。
これにより、基板の表面に対し同一断面形状の雄形係合子を簡単且つ容易に設けることができる。雄面ファスナーと雌面ファスナーとを互いに結合することができる。
これにより、基板の表面に対し断面鉤状の雄形係合子が複数設けられた面ファスナーを簡単且つ容易に製造することができる。
これにより、雄形係合子を、基板に連結したまま起立姿勢に引き起こすことができる。
これにより、雄形係合子を、側方から見て同一のスライス角度に傾斜し、且つ、同一の前後間隔に隔てて起立することができる。
これにより、雄形係合子を、側方及び上方から見て同一のスライス角度に傾斜し、且つ、同一の前後間隔に隔てて起立することができる。
なお、断面鉤状は、例えば錨状、茸状、楔状、J字状、T字状等の断面形状で構成することができる。
また、雄形係合子22Aを直列に多数配列してなる1列分の突起群23が基板21の幅方向に対し等間隔に隔てて複数列配置されている。さらにまた、雄形係合子22Aを有する雄面ファスナー20の裏面は、例えば両面粘着テープ、接着剤等によって取付け部品側に固定される。
また、雌形係合子32を有する雌面ファスナー30の裏面は、例えば両面粘着テープ、接着剤等によってルーフパネル側に固定される。
なお、合成樹脂製の基板31に代えて、例えば布地、不織布、織物等で構成される基布を用いてもよい。
先ず、図示しない押し出し装置によって断面板状の基板21を押し出し方向に連続して押し出し成形しながら、該基板21の表面に沿って断面錨状の突条部21aを押し出し方向に連続して押し出し成形する(図2参照)。
これにより、基板21の表面に沿って断面錨状の突条部21aが押し出し方向に向けて連続して直線的に押し出し成形されるとともに、該突条部21aが基板21の幅方向に対し等間隔に隔てて押し出し方向と平行して複数本並列に押し出し成形される(図2のa部参照)。
なお、一部の突条部21aは、基板21に埋め込まれた導体21bの上方に配置しているが、突条部21aを、導体21bに対し幅方向に変位した位置に配置して、導体21bをなるべく避けて配置してもよい。
また、雄形係合子22Aの根元22aに達する位置までスライス加工する。これにより、雄形係合子22Aの根元22aを、基板21から切り離されないように切り残すことができる。
これにより、雄形係合子22Aを同一線上に直列に複数配列してなる1列分の突起群23が形成される(図3の平面図a参照)。
なお、雄形係合子22Aを引き起こす際に可撓された根元22aは、側方から見て弧状に可撓変形されている(図3の側面図cに示すb部参照)。
第1実施例の雄形係合子22Aを加工する場合、図示しないスライス刃を有するスライス加工装置を用いて、図2に示す基板21の表面に形成された突条部21aの全長を、該突条部21aの長手方向と直交する側方から見ておよそ45度のスライス角度θ1に傾斜して同一の厚さW1に向きを揃えて複数にスライス加工する(図4の側面図d1参照)。
これにより、突条部21aの全長に、約0.71mmの厚さW1に切り分けられた雄形係合子22Aが斜めに連続して複数形成される。また、雄形係合子22Aを同一線上に直列に複数配列してなる突起群23が形成される。
これにより、雄形係合子22Aの根元22aを、基板21の表面に対し約1mmの切残し幅W3だけ残して、基板21から切り離されないように切り残すことができる(図4の側面図d1参照)。
これにより、雄形係合子22Aが一定の前後間隔、つまり、約0.29mmの間隔W2に隔てて起立される(図4の側面図d2参照)。その雄形係合子22Aの厚さW1と間隔W2は、およそ7:3の割合となる。
第2実施例の雄形係合子22Bを加工する場合、図示しないスライス刃を有するスライス加工装置を用いて、図2に示す基板21の表面に形成された突条部21aの全長を、該突条部21aの長手方向と直交する側方から見ておよそ30度のスライス角度θ2に傾斜して同一の厚さX1に向きを揃えてスライス加工する(図4の側面図e1参照)。
これにより、突条部21aの全長に、約0.5mmの厚さX1に切り分けられた雄形係合子22Bが斜めに連続して複数形成される。また、雄形係合子22Bを同一線上に直列に複数配列してなる突起群23が形成される。
これにより、雄形係合子22Bの根元22aを、基板21の表面に対し約1mmの切残し幅X3だけ残して、基板21から切り離されないように切り残すことができる(図4の側面図e1参照)。
これにより、雄形係合子22Bが一定の前後間隔、つまり、約0.5mmの間隔X2に隔てて起立される(図4の側面図e2参照)。その雄形係合子22Bの厚さX1と間隔X2はおよそ1:1の割合となる。
スライス角度θ1で加工された雄形係合子22Aの先端角度θ1(図4の側面図d2参照)に比べて、スライス角度θ2で加工された雄形係合子22Bの先端角度θ2(図4の側面図e2参照)がより鋭角となる。
これにより、雌面ファスナー30の雌形係合子32が引っ掛かりやすく、雄面ファスナー20として使用することができる。
且つ、図5の平面図fに示すように、突条部21aの長手方向と直交する上方から見ておよそ50度のスライス角度θ3に傾斜して、同一の厚さW1に向きを揃えてスライス加工する。
これにより、雄形係合子22Cの根元22aを、基板21の表面に対し約1mmの切残し幅W3だけ残して、基板21から切り離されないように切り残すことができる。
次に、雄形係合子22Cの先端側頂部22bに、図示しないフック状の引き起こし具を係止する等して、雄形係合子22Cを、基板21の表面に連結された雄形係合子22Cの根元22aを可撓しながら、雄形係合子22Cの先端側頂部22bが上向きとなる起立姿勢に同一方向に向けて引き起こす(図5の側面図gに示す矢印参照)。
これにより、雄形係合子22Cが、該雄形係合子22Cの右斜め上方角部24aが右斜め上方に位置し、該雄形係合子22Cの左斜め下方角部24bが左斜め上方に位置する上方から見て斜め姿勢に引き起こされる(図5の側面図h及び図6の拡大平面図i参照)。
これにより、スライス角度θ1,θ3で加工された雄形係合子22Cを雄面ファスナー20の基板21上に複数立設すれば、図1に示す雄面ファスナー20の雄形係合子22Cに対し、雌面ファスナー30の雌形係合子32が絡み付きやすく、或いは、引っ掛かりやすくなる。さらに、第1及び第2実施例の雄形係合子22A,22Bを設けるよりも雄面ファスナー20の結合力が向上する。
この発明の断面鉤状は、実施例の断面錨状に対応し、
以下同様に、
雄形係合子は、雄形係合子22A,22B,22Cに対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、請求項に示される技術思想に基づいて応用することができ、多くの実施の形態を得ることができる。
また、スライス角度θ3を、例えば50度以下、或いは、50度以上の所望するスライス角度に変更してもよい。
20…雄面ファスナー
21…基板
21a…突条部
22A,22B,22C,100…雄形係合子
23…突起群
30…雌面ファスナー
31…基板
32…雌形係合子
Claims (9)
- 基板の表面に対し鉤状の雄形係合子が複数設けられた雄面ファスナーであって、
前記基板の表面に沿って連続して形成された断面鉤状の突条部が、該突条部の長手方向と直交する側方から見て斜めとなる角度で複数にスライス加工され、
前記突条部の全長を側方から見て斜めにスライス加工してなる複数の雄形係合子が、該雄形係合子の先端側を引き起こして上向きとなる起立姿勢に起立された
雄面ファスナー。 - 前記雄形係合子が、前記突条部を側方から見て斜めにスライス加工する際、前記基板に連結された雄形係合子の根元を残して、該基板から切り離されないようにスライス加工して形成された
請求項1又は2に記載の雄面ファスナー。 - 前記雄形係合子が、前記突条部を側方から見て同一のスライス角度及び厚さに向きを揃えてスライス加工して形成された
請求項1に記載の雄面ファスナー。 - 前記雄形係合子が、前記突条部を側方及び上方から見て斜めに向きを揃えてスライス加工して形成された
請求項1〜3のいずれか一つに記載の雄面ファスナー。 - 前記請求項1〜4のいずれか一つに記載の雄面ファスナーと、該雄面ファスナーと係合する雌面ファスナーとで構成される面ファスナーであって、
前記雄面ファスナーが、前記断面鉤状の雄形係合子を基板の表面に複数形成して構成され、
前記雌面ファスナーが、前記雄形係合子と係合するループ状の雌形係合子を基板の表面に複数形成して構成された
面ファスナー。 - 基板の表面に対し鉤状の雄形係合子が複数設けられた雄面ファスナーの製造方法であって、
前記基板の表面に沿って形成された断面鉤状の突条部を、該突条部の長手方向と直交する側方から見て斜めとなる角度で複数にスライス加工した後、
前記突条部の全長を側方から見て斜めにスライス加工してなる複数の雄形係合子を、該雄形係合子の先端側を引き起こして上向きとなる起立姿勢に起立する
雄面ファスナーの製造方法。 - 前記雄形係合子を、前記突条部を側方から見て斜めに向きを揃えてスライス加工する際、前記基板に連結された雄形係合子の根元を残して、該基板から切り離されないようにスライス加工して形成することを特徴とする
請求項6に記載の雄面ファスナーの製造方法。 - 前記雄形係合子は、前記突条部を側方から見て同一のスライス角度及び厚さに向きを揃えてスライス加工して形成することを特徴とする
請求項6又は7に記載の雄面ファスナーの製造方法。 - 前記雄形係合子は、前記突条部を側方及び上方から見て斜めに向きを揃えてスライス加工して形成することを特徴とする
請求項6〜8のいずれか一つに記載の雄面ファスナーの製造方法。
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