JP2012003543A - 運転支援車載装置及び路車間通信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】、交通信号機側から未来の信号サイクルに関する情報が提供されない場合であっても、未来の信号灯色の現示状況の予測に基づく運転支援を実施可能にする。
【解決手段】車載装置1は、交差点に設置された交通信号機3における、信号灯色の表示順序に関するパターン情報及び信号灯色に関する時間情報を含む信号データベースをデータベース記憶部14に保有する。車載装置1は、信号制御装置2から送信される、信号灯色の現示状況を示す現示状況情報を取得する。その取得した現示状況情報と、信号データベースのパターン情報及び時間情報とに基づき、交通信号機3における未来の信号灯色の遷移状況を推定して特定時刻での信号灯色の現示状況を予測する。そして、その予測した信号灯色の現示状況に応じた態様にて、所定の運転支援を実行する。
【選択図】図1

Description

本発明は、交通信号機に付随して設けられた路側通信装置と、道路を走行する車両に搭載された運転支援車載装置との路車間通信により情報を送受信する路車間通信システムに関する。
従来技術として、特許文献1に記載の技術がある。この技術では、車両に搭載される受信機が路車間通信を介して信号の点灯順序や現示期間に関する情報を受信する。そして、その受信した情報に基づき、青信号の現示中に車両が交差点を通過できる適切な速度範囲を算出し、その算出した速度範囲を運転者に報知する。このような運転支援を行うことで、車両が赤信号で停止することなく交差点を通過することができるようになり、円滑な走行を実現できるとされている。
特開平5−128399号公報
しかしながら、外部の交通管制センタ等から送信される信号切替指令に従って信号の切替えを行う交通信号機では、未来の信号サイクルや現示期間に関する情報を交通信号機側で保持していない場合がある。このような交通信号機は、現示中の信号灯色の残り時間や、未来の信号サイクル、その現示期間といった情報を車両に提供することができない。したがって、上記従来技術のように、交通信号機側から未来の信号の点灯順序や現示期間等の情報を受信することを前提としたシステムでは、このような交通信号機が設置された交差点において運転支援の実施に必要な情報を取得することができず、その機能を十分に活用できないという問題があった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、交通信号機側から未来の信号サイクルに関する情報が提供されない場合であっても、未来の信号灯色の現示状況の予測に基づく運転支援を実施可能にするための技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載の運転支援車載装置は、記憶手段、現示状況取得手段、予測手段、及び運転支援制御手段を備える。前記各手段の特徴は次のとおりである。記憶手段は、交差点に設置された特定の交通信号機における、信号灯色の表示順序に関するパターン情報及び信号灯色に関する時間情報を少なくとも含む信号データベースを記憶する。現示状況取得手段は、交通信号機に関する情報を送信する外部の路側通信装置から、交通信号機における現在の信号灯色の現示状況を示す現示状況情報を取得する。予測手段は、現示状況取得手段により取得した現示状況情報と、記憶手段に記憶している信号データベースにおけるパターン情報及び時間情報とに基づき、交通信号機における未来の信号灯色の遷移状況を推定して特定時刻での信号灯色の現示状況を予測する。運転支援制御手段は、予測手段により予測した信号灯色の現示状況に応じた態様にて、所定の運転支援を実行する。
記憶手段に記憶されている信号データベースは、交通信号機における未来の信号灯色の現示状況を予測する指標となる情報である。この信号データベースは、例えば、その交通信号機における過去の信号灯色の遷移状況を統計的に蓄積すること作成された情報や、その交通信号機に対応して汎用的に作成された情報等を用いることができる。また、この信号データベースに含まれる信号灯色の時間情報は、例えば、信号灯色が現示される期間の長さを示す情報や、実際にその信号灯色が現示されていた時刻を示す情報等を採用することが考えられる。また、信号灯色の現示期間を示す情報としては、最短時間から最長時間までの変動幅のあるものであってもよいし、現示期間の平均値であってもよい。
このように構成された運転支援制御装置によれば、予め記憶している信号データベースのパターン情報や時間情報を指標として、現在の信号灯色の現示状況から未来の信号灯色の遷移状況を推定し、特定時刻での信号灯色の現示状況を予測することができる。よって、交通信号機側から未来の信号サイクルに関する情報が提供されない場合であっても、未来の信号灯色の現示状況の予測に基づく運転支援を実施することができる。なお、ここでいう運転支援とは、予測した信号灯色の現示状況に応じた車両制御や情報報知等である。
ところで、本発明の運転支援車載装置において未来の現示状況の予測を精度よく行うためには、その予測の指標となる信号データベースの内容を交通信号機の実情に即した内容にすることが肝要である。そこで、請求項2に記載のように、信号データベースのパターン情報及び時間情報が、交通信号機における過去の信号灯色の遷移状況に関する情報が統計的に蓄積された情報であるように構成するとよい。
交通信号機における信号サイクルの繰返しは、ある性質や傾向を持つ集団現象であると考えられる。そこで、過去の信号灯色の遷移状況を統計によって数量的に表すことで、その性質や傾向を反映した信号データベースを構築することができる。よって、過去の信号灯色の遷移状況を統計的に蓄積した信号データベースを用いることで、未来の現示状況の予測を精度よく行うことができる。
なお、運転支援車載装置が記憶手段に記憶している信号データベースは、路車間通信により路側通信装置から取得した現示状況情報に基づいて、運転支援車載装置自ら作成するようにすることが考えられる。具体的には、請求項3に記載のように構成するとよい。すなわち、現示状況取得手段は、現示中の信号灯色の開始時刻を特定するための時間情報、及び1つ前の信号灯色を示す情報を少なくとも含む現示状況情報を取得する。そして、データベース作成手段は、現示状況取得手段により取得した現示状況情報に含まれる、信号灯色の開始時刻を特定するための時間情報、及び経過時間及び1つ前の信号灯色を示す情報を所定の統計的手法で処理して信号データベースを作成し、その作成した信号データベースを記憶手段に記録する。
例えば、交通信号機において信号灯色の切替えが行われるときに、切替前の信号灯色に関する現示状況情報と、切替後の信号灯色に関する現示状況情報とを運転支援車載装置が両方取得できた場合、切替前の信号灯色の現示期間や切替時刻、更に、その灯色の次に現示される灯色を特定できる。そして、それらの情報を信号データベースに記録することができる。なお、信号灯色の現示期間は、その信号灯色の開始時刻と終了時刻(すなわち、次の信号灯色の開始時刻)との差分により算出できる。
このように構成された運転支援車載装置によれば、路側通信装置から受信した現示状況情報に基づいて、自ら信号データベースを統計的に作成することができる。さらに、同じ交差点を繰返し通行することで路側通信装置から現示状況情報を取得する機会が多くなるほど統計的な学習の効果が向上し、交通信号機の信号サイクル特徴をよく反映した信号データベースを作成できる。
上述したように、路側通信装置から取得する現示状況情報から信号灯色の現示期間を特定し、それを信号データベースに記録するためには、その信号灯色の開始時刻と終了時刻とを知る必要がある。未来の信号サイクルに関する情報を持たない交通信号機の場合、現示中の信号灯色の開始時刻については、過去の情報であるため現示状況情報として車両側に提供可能である。ところが、現示中の信号灯色の終了時刻については、未確定のため現示状況情報として事前に車両側に通知できず、交通管制センタ等からの指令により信号の切替えが行われるその時になって初めて終了時刻の情報を車両側に提供することができる。
しかしながら、走行中の車両が、ある信号灯色に関する現示状況情報を路側通信装置の無線通信圏内で受信した後、その信号灯色の現示期間が終了する前に路側通信装置の無線通信圏内から離脱してしまった場合、車両側においてその信号灯色の開始時刻を知ることができても、終了時刻を知ることができない。この場合、信号データベースの構築に必要な現示期間を特定することができず、信号データベースの学習機能が十分に発揮できない。交通信号機に関する情報提供を行う路側通信装置では、交差点周辺の限られた地域内で通信を行うのが一般的であり、このような事態は十分に起こり得る。
そこで、路側通信装置との路車間通信で取得できなかった信号灯色の終了時刻を補完する機能を備えた構成にするとよい。具体的には、請求項4に記載のように、交通信号機において信号灯色の切替えが行われた時点の現示状況情報を路側通信装置から受信した他車両から、その切替え前の信号灯色の現示終了時の時刻を示す情報を車車間通信により取得する第1の終了時刻取得手段を更に備えるようにする。そして、データベース作成手段は、第1の終了時刻取得手段により他車両から取得した、ある信号灯色の現示終了時刻と、過去に現示状況取得手段により路側通信装置から現示状況情報として取得した、当該信号灯色の開始時刻とに基づいて、当該信号灯色の現示期間を特定し、その特定した現示期間を信号データベースの対応する信号灯色の時間情報として統計的に蓄積する。
交通信号機において信号灯色の切替えが行われたときの現示状況情報を路側通信装置から受信した他車両が存在した場合、その車両では、受信した現示状況情報に含まれる現示中の信号灯色の開始時刻に基づいて、その1つ前の信号灯色の終了時刻を特定できる。つまり、自車両より後方の他車両から信号灯色の終了時刻を取得することで、自らが取得できなかった終了時刻の情報を補完することができる。
さらに、請求項5に記載のように、交通信号機において信号灯色の切替えが行われた時点の現示状況情報を現示状況取得手段により取得した場合、その切替え前の信号灯色の現示終了時の時刻を示す情報を車車間通信により外部へ送信する終了時刻送信手段を備えるように構成するとよい。このようにすることで、本発明の運転支援装置を搭載した他の車両に対して信号灯色の終了時刻を提供することができる。
あるいは、交通信号機の現示状況情報を車両に提供する路側通信装置から、過去の信号灯色の終了時刻を路車間通信により取得するような構成であってもよい。具体的には、請求項6に記載のように、路側通信装置から、交通信号機において過去に現示されたある信号灯色の現示終了時刻を示す情報を取得する第2の終了時刻取得手段を備えるようにする。そして、データベース作成手段は、第2の終了時刻取得手段により路側通信装置から取得した、ある信号灯色の現示終了時刻と、過去に現示状況取得手段により路側通信装置から現示状況情報として取得した、当該信号灯色の開始時刻とに基づいて、当該信号灯色の現示期間を特定し、その特定した現示期間を信号データベースの対応する信号灯色の時間情報として統計的に蓄積する。
未来の信号サイクルに関する情報を持たない交通信号機であっても、過去に自らの交通信号機において実施した信号サイクルに関する情報を保存することは可能である。つまり、ある信号灯色に関する現示状況情報を路側通信装置から受信した車両が、その現示期間が終了する間に路側通信装置の無線通信圏内から離脱してしまった場合でも、次の機会に路側通信装置と通信可能になったときに、その信号灯色の終了時刻の情報を取得できる。
一方、交通信号機の現示状況情報を車両に提供する路側通信装置側で作成された信号データベースを路車間通信により取得するような構成であってもよい。具体的には、請求項7に記載のように、路側通信装置において過去の信号灯色の遷移状況に関する情報を統計的に蓄積することで作成された信号データベースを路側通信装置から取得し、その取得した信号データベースを記憶手段に記録する第1のデータベース取得手段を更に備えるようにする。
未来の信号サイクルに関する情報を持たない交通信号機であっても、過去に自らの交通信号機において実施した信号サイクルに関する情報を持つことはできる。そこで、その情報を統計的に蓄積することで、豊富な標本数に基づく信憑性の高い信号データベースを作成できる。運転支援車載装置が、この信号データベースを路側通信装置から取得できるようにすることで、憑性の高い信号データベースに基づく精度の高い予測を実施でき、より効果的な運転支援が実現する。
あるいは、本発明の運転支援車載装置を搭載する他の車両から信号データベースを取得し、これを自車両において利用できるようにしてもよい。具体的には、請求項8に記載のように、他車両に搭載されている運転支援車両装置が保有する信号データベースを車車間通信により取得し、その取得した信号データベースを記憶手段に記録する第2のデータベース取得手段を更に備えるようにする。これにより、自車両の走行経験が乏しく十分に学習された信号データベースを作成できない場合でも、他の車両から取得した信号データベースを利用することで、未来の信号灯色の現示状況を効果的に予測できる。
ところで、他の車両から信号データベースを取得する場合、より信憑性の高い信号データベースを保有することが望ましいという観点では、請求項9に記載のように構成するとよい。すなわち、記憶手段に記憶されている信号データベース、及び第2のデータベース取得手段により取得する信号データベースには、その信号データベースの最終更新時期を示す情報が記録されるようにする。そして、第2のデータベース取得手段は、他車両から取得した信号データベースの最終更新時期と、記憶手段に既存の信号データベースの最終更新時期とを比較し、他車両から取得した信号データベースの最終更新時期の方が新しいことを条件に、記憶手段に既存の信号データベースの内容を他車両から取得した信号データベースの内容に更新する。
過去の信号サイクルを統計的に記録した信号データベースにおいては、更新時期が新しいほど、信号サイクルの最近の実情がより反映されていて信憑性が高いといえる。よって、他車両から取得した信号データベースと既存の信号データベースとのうち、更新時期が新しい方の信号データベースを保有する構成とすることで、未来の信号灯色の現示状況を効果的に予測できる。
また、より信憑性の高い信号データベースを保有するという観点では、信号データベースの統計の標本数の多い方の信号データベースを採用するように構成することも考えられる(請求項10)。すなわち、記憶手段に記憶されている信号データベース、及び第2のデータベース取得手段により取得する信号データベースには、その信号データベースの標本数を示す情報が記録されるようにする。そして、第2のデータベース取得手段は、他車両から取得した信号データベースの標本数と、記憶手段に既存の信号データベースの標本数とを比較し、他車両から取得した信号データベースの標本数の方が多いことを条件に、記憶手段に既存の信号データベースの内容を他車両から取得した信号データベースの内容に更新する。
過去の信号サイクルを統計的に記録した信号データベースにおいては、統計の標本数が多いほど、信号サイクルの実情がより反映されていて信憑性が高いといえる。よって、他車両から取得した信号データベースと既存の信号データベースとのうち、信号データベースの統計の標本数が多い方の信号データベースを保有する構成とすることで、未来の信号灯色の現示状況を効果的に予測できる。
あるいは、他車両から取得した信号データベースが古いものである場合、その信号データベースは信号サイクルの最近の実情を反映しているとは言い難く、その信憑性に疑いが持たれる。よって、他車両から取得した信号データベースの最終更新時期が所定の時期よりも過去である場合、その取得した信号データベースは記憶手段に記録しないようにするとよい(請求項11)。
ところで、交差点設備の改修や交通信号機の管制方針の変更などの何らかの事情により、交通信号機における信号サイクルのパターンに大きな改変があった場合、従前の信号サイクルに基づいて学習された信号データベースは改変後の信号サイクルの実情には合わないものになる可能性がある。そこで、路側通信装置から交通信号機の信号サイクルのパターンが変更された旨の通知を受信した場合、記憶手段に記憶している当該交通信号機の信号データベースを破棄するように構成するとよい(請求項12)。
このように構成することで、改変後の信号サイクルの実情には合わない従前の信号データベースに基づいて誤った予測を行うことを防止できる。また、従前の信号データベースの内容が新たに学習した統計に影響を与えることがない。よって、改変後の信号サイクルの実情には合わない従前の信号データベースを基礎に改めて信号サイクルのパターンを学習し直すよりも早く、改変後の信号サイクルの実情に沿った内容の信号データベースを構築できる。
つぎに、運転支援車載装置の予測手段が信号データベースに基づいて未来の信号サイクルを予測するには、請求項13に記載のようにすることが考えられる。すなわち、予測手段は、未来の特定時刻までに起こり得る信号灯色の切替時期を所定の変動幅のある時間帯として推定し、その特定時刻での信号灯色の現示状況を前記変動幅を反映した態様で予測する。なお、ここでいう変動幅とは、例えば、予想される最短の現示期間から最長の現示期間までの時間の長短の幅を指す。このように構成することで、サイクルごとに現示期間が変化する信号灯色について、その切替時期を変動幅のある時間帯として予測することができ、その予測した時間帯に応じた柔軟な態様にて運転支援を実施できる。
具体的には、信号灯色の切替時期を変動幅のある時間帯として予測した場合、運転支援制御手段は、予測対象の特定時刻がその変動幅のある切替時期に該当しているか否かによって運転支援の内容を変化させるとよい(請求項14)。信号灯色の切替時期の予測結果に変動幅がある場合、その時間帯のどの時点で信号の切替えが行われるか不確定な状況である。つまり、予測対象の特定時刻が変動幅のある切替時期に該当している場合、その特定時刻における予測の精度は、変動幅のある切替時期に該当しない場合に比べて低いものとなる。そこで、例えば、予測対象の特定時刻が変動幅のある切替時期に該当している場合には、予測の精度が低いことを前提とした運転支援内容を採用し、そうでない場合には通常の運転支援内容を採用するといった運用をすることが考えられる。
つぎに、請求項15に記載の運転支援装置は、次のような特徴を有する。すなわち、所定の周辺状況の検出結果に基づき、予測手段による予測結果の誤りを検知する誤り検知手段を更に備え、運転支援制御手段は、誤り検知手段により予測結果の誤りを検知した場合、実行中の運転支援に代えて所定の対処制御を行う。このように構成することで、万一、未来の現示状況の予測が外れた場合でも、現状に合わない不適切な運転支援を実施することを防止できる。なお、ここでいう対処制御とは、例えば、予測に基づいて既に実施中あるいは実施予定であった運手支援を中止して別の運転支援を実施したり、予測が外れた旨の案内を運転者に通知するといったものが考えられる。
なお、予測結果の誤りを検知する方法として、現示状況取得手段により取得した信号灯色の現示状況が、予測手段において推定した信号灯色の遷移状況から逸脱していることを条件に、予測結果が誤りであると検知することが考えられる(請求項16)。
あるいは、交通信号機の灯色が切替わる予兆となる所定の予兆現象を検知する予兆現象検知手段を更に備え、この予兆現象検知手段により検知した予兆現象に基づき推定した信号灯色の切替時期が、予測手段において推定した信号灯色の遷移状況から逸脱していることを条件に、予測結果が誤りであると検知するようにしてもよい(請求項17)。
なお、ここでいう予兆現象としては、交差点において車両側の交通信号機と併設されている歩行者用信号機における信号灯色の遷移状況を利用することが考えられる。歩行者用信号機では、青信号から赤信号への切替は車両側の信号の切替えに先立って行われる。そのため、歩行者側の信号が青信号から赤信号へ切替わる動作が始まったか否かを検知することで、車両側の信号の切替え時期をある程度推定できる。あるいは、交差点において走行路と交差する交差路側の交通信号機における信号灯色の遷移状況を利用することもできる。例えば、走行路側の信号が赤であるときに、交差路側の信号が青から黄へ変わったか否かを検知することで、走行路側の信号が青に切替わる時期をある程度推定できる。
つぎに、請求項18〜34に記載の路車間通信システムは、交差点に設置された特定の交通信号機に付属して設置され、道路を走行する車両との間で無線による情報通信を行う路側通信装置と、請求項1〜17に記載の運転支援車載装置とを有するものである。
このうち、請求項18に記載の路車間通信システムにおける路側通信装置は、交通信号機における現在の信号灯色の現示状況を示す現示状況情報を車両に対して送信する現示状況送信手段を備える。また、請求項19に記載の路車間通信システムにおける路側通信装置は、現示中の信号灯色の開始時刻を特定するための時間情報、及び1つ前の信号灯色を示す情報を少なくとも含む現示状況情報を車両に対して送信する。また、請求項23に記載の路車間通信システムにおける路側通信装置は、交通信号機において過去に現示された信号灯色の現示終了時刻を示す情報を車両に送信する終了時刻送信手段を更に備える。
また、請求項24に記載の路車間通信システムにおける路側通信装置は、交通信号機における過去の信号灯色の遷移状況に関する情報を統計的に蓄積することで、信号灯色の表示順序に関するパターン情報及び信号灯色に関する時間情報を少なくとも含む信号データベースを作成する信号機側データベース作成手段と、信号機側データベース作成手段により作成した信号データベースを車両に対して送信する信号機側データベース送信手段とを更に備える。また、請求項29に記載の路車間通信システムにおける路側通信装置は、交通信号機の信号サイクルのパターンが変更された場合、その旨を通知するためのパターン更新通知を車両に対して送信するパターン更新通知手段を更に備える。
請求項18〜34に記載の路車間通信システムによれば、本発明の運転支援車載装置における上述の効果と同様の効果を得られる。
実施形態の路車間通信システムの概略構成を示すブロック図である。 信号データベースの内容を示す説明図である。 現示状況情報の内容を示す説明図である。 学習データの更新例を示す説明図である。 車車間通信による現示終了時刻情報の送受信例を示す説明図である。 現示終了時刻情報送信処理の手順を示すフローチャートである。 路車間通信による現示終了時刻情報の送受信例を示す説明図である。 信号遷移履歴情報の内容を示す説明図である。 現示終了時刻情報要求処理及び現示終了時刻送信処理の手順を示すフローチャートである。 更新処理の内容を示す説明図である。 信号データベース受信処理の手順を示すフローチャートである。 運転支援実行処理の手順を示すフローチャートである。 信号灯色の現示期間の予測状況を模式的に示す説明図である。 予兆現象の学習データの内容を示す説明図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本発明は下記の実施形態に何ら限定されるものではなく様々な態様にて実施することが可能である。
[路車間通信システムの構成の説明]
まず、図1に基づいて実施形態の路車間通信システムの構成を説明する。路車間通信システムは、道路を走行する車両に搭載される車載装置1(特許請求の範囲における運転支援車載装置に相当)と、道路交差点に設置された交通信号機3における信号灯の点灯を制御する信号制御装置2(特許請求の範囲の路側通信装置に相当)とからなる。
車載装置1は、位置特定部10、外部機器接続部11、表示部12、音声出力部13、データベース記憶部14、無線通信部15、及び制御部16等を備えている。
このうち、位置特定部10は、車速センサ32や、図示しないGPS受信機、ジャイロスコープ等による検出信号に基づいて車両の現在地や進行方向を特定し、その特定したデータを制御部16に入力するためのものである。外部機器接続部11は、車両に搭載されているレーダ・カメラ31、車速センサ32、作動処理部33等、他のECU(Electronic Control Unit)等の各種機器との間で通信を行うためのインタフェースであり、各機器から送信されてくる自車両情報のデータを制御部16に入力する。レーダ・カメラ31は、自車両周辺に存在する他車両等の対象物を検知するための装置である。車速センサ32は、自車両の速度を検出するための装置である。作動制御部33は自車両の各部(ウインカ、アクセル、ブレーキ等の被制御部)の作動制御を行うための装置である。
表示部12は、画像を表示する液晶パネル等の表示面を備えた表示装置であり、制御部16からの制御に基づいて各種の運転支援画像を表示する。画像を表示する表示面は、車両の運転席から視認可能な場所に配置される。音声出力部13は、音声を出力するスピーカ等を備えた音声出力装置であり、制御部16からの制御に基づいて運転支援に関する各種の音声メッセージを出力する。
データベース記憶部14は、信号制御装置2が配備された特定交差点にある交通信号機の信号サイクルのパターンを学習した学習データを含む信号データベース(図2:詳細は後述する)等の各種データを記憶するための記憶装置である。このデータベース記憶部14には、フラッシュメモリやハードディスクドライブ等の書換え可能な不揮発性の記憶装置が用いられる。
無線通信部15は、路傍に設置された信号制御装置2との間で双方向の無線通信(路車間通信)を行ったり、本実施形態の車載装置1を搭載する他の車両との間で双方向の無線通信(車車間通信)を行うための通信装置である。この路車間通信に用いる通信様式としては、例えばETC(登録商標)システム等で用いられる狭域通信(DSRC)や、VICS(登録商標)等で用いられる電波ビーコン及び光ビーコンの技術を用いることが考えられる。あるいは、日本国において、2011年(予定)のアナログテレビ放送の終了後に利用区分が再編される予定の700MHz帯の電波を利用することも考えられる。この700MHz帯の電波は、DSRCで用いられる5.8GHz帯の電波と比較して波長が長いため、回折を起こし易い。そのため、建築物が密集する都市部において、建物の影からでも良好に通信が行うことができる。
制御部16は、CPU,ROM,RAM等からなる周知のコンピュータ装置で構成されており、車載装置1の各部を統括制御する。この制御部16は、ROM等に記憶されたプログラムに従って各種の運転支援に関する処理を実行する。なお、本実施形態では、路車間通信や車車間通信により取得した情報に基づいて学習データを生成する処理(詳細は後述する)や、学習データに基づいて未来の信号灯色の現示状況を予測し、その予測結果に応じた運転支援を実施する処理(詳細は後述する)を実行する。
一方、信号制御装置2は、無線通信部21、制御部22、路側通信部23及びデータベース記憶部24を備える。
このうち、無線通信部21は、道路を走行する車両に搭載された車載装置1との間で双方向の無線通信(路車間通信)を行うための通信装置である。この路車間通信に用いる通信様式は、上述の車載装置1のものと同様である。
制御部22は、CPU,ROM,RAM等からなる周知のコンピュータ装置で構成されており、信号制御装置2の各部を統括制御し、外部の交通管制センタ4からの指令に従って交差点に設置された交通信号機3の青、黄、赤及び右折専用の矢印等の各信号灯の点灯、消灯及び点滅を制御する。なお、制御対象の交通信号機3は交差点への接続道路ごとに設置されており(ただし、説明の便宜上1基のみ図示)、制御部22はそれらの交通信号機3の点灯をそれぞれ制御する。また、本実施形態では、自信号制御装置2で管理している交通信号機3に関する現示状況情報(図3:詳細は後述する)や、現示終了時刻情報(図7:詳細は後述する)、自らが生成・管理する信号データベース等の送信に関する処理を実行する。
なお、本実施形態では、交通信号機3の信号サイクルのパターンや信号灯色の現示期間の決定は専ら交通管制センタ4によって行われることを想定している。そして、交通管制センタ4から信号制御装置2に対して信号灯色の切替え指令がなされることで、その度ごとに信号灯色の切替えが実施されるものとする。そのため、信号制御装置2では過去や現在の信号サイクルに関する情報を保有することはできるが、未来の信号サイクルに関する情報を事前に保有することはできないようになっている。さらに、信号灯色の現示順や各信号灯色の現示期間は固定的なものではなく、サイクルごとに変化する可能性がある。これは、交差点におけるその時々の交通事情に応じて、交通管制センタ4が適切な現示順や切替えタイミングに変更する制御を行うためである。
路側通信部23は、交通信号機3の信号パターンを制御したり交通情報を提供する外部機関である交通管制センタ4との間で情報通信を行うための通信装置である。なお、路側通信部23による情報通信は、無線によるものであってもよいし有線によるものであってもよい。
データベース記憶部24は、制御対象の交通信号機3の信号パターンに関する学習データや、信号遷移履歴情報(図8:詳細は後述する)等の各種データを記憶するための記憶装置である。このデータベース記憶部24には、フラッシュメモリやハードディスクドライブ等の書換え可能な不揮発性の記憶装置が用いられる。
[信号データベースの詳細な説明]
ここで、車載装置1のデータベース記憶部14に記憶されている信号データベースの詳細な内容と、その管理方法等について図2〜11を参照しながら説明する。
図2は、車載装置1における信号データベースの管理状況の一例を示している。車載装置1のデータベース記憶部14には、各信号データベースに含まれる識別情報である交差点ID及び接続道路IDごとに1からN番までの信号データベースが保存されている。
各信号データベースには、交差点ID、接続道路ID、位置座標、最終更新日時、及び学習データ等の各種情報が含まれている。このうち、交差点IDは、その信号データベースに対応する交通信号機3の設置された特定交差点の固有の識別情報である。接続道路IDは、その特定交差点に接続している道路の固有の識別情報である。例えば、4差路(十字交差点)の交差点では接続道路の数は4であり、1つの交差点IDにつき4つの接続道路IDが存在することになる。この場合、1つの交差点における4つの接続道路IDごとにそれぞれ信号データベースを保有する。位置座標は、特定交差点の位置座標(例えば、緯度・経度)を示す情報である。最終更新日時は、その信号データベースの学習データが最後に更新された日時を示す情報である。学習データは、特定交差点において接続道路IDで特定される接続道路側に設けられた交通信号機3の信号サイクルのパターンを、過去の現示状況の実績に基づいて統計的に学習した情報である。
信号データベースに含まれる学習データは、「現示灯色」、「現示期間」、「遷移確率」、及び「標本数」の各情報項目からなる学習情報のまとまりである。現示灯色の情報項目には、現示対象の信号灯色の種類が記述される。現示期間の情報項目には、現示灯色の現示期間(表示継続時間)が記述される。なお、現示期間は、最短期間から最長期間までの変動幅のある時間帯として記述される。
遷移確率の情報項目には、現示灯色から各信号灯色へ遷移する確率(図2の事例では、百分率)が記述される。なお、本実施形態では、次の信号灯色への遷移確率が、現示灯色の1つ前の信号灯色(前灯色)にも依存することを想定しており、前灯色ごとに次の信号灯色への遷移確率が記述される。例えば、図2に示す学習データでは、現示灯色が黄のときに、前灯色が青である場合は、赤に遷移する確率が70%、矢印に遷移する確率が30%となっている。一方、前灯色が矢印である場合は、赤に遷移する確率が100%となっている。
標本数の情報項目には、その現示灯色の現示期間及び遷移確率の学習に用いた標本の数が記述されている。例えば、図2に示す学習データでは、赤の現示灯色に関して、次の信号灯色に遷移する情報を20回取得し、その統計により現示期間や遷移確率を学習したことを示している。
上記のような学習データを統計的に生成するためには、特定の信号灯色の開始時刻及び終了時刻、更に、信号灯色の変化順序(少なくとも、1つ前の信号灯色と次の信号灯色)に関する情報を収集することが必要となる。学習データを生成するために必要な情報の収集方法及び学習データの生成方法としては、次の(1)〜(4)ものが考えられる。
(1)信号制御装置2が学習データを生成する
信号制御装置2は、交通管制センタ4からの指令に従って信号灯色の切替えを行っている。そこで、信号制御装置2は、信号の切替えを実施する度にその切替えタイミングや信号灯色の変化順序を信号遷移履歴情報として記録する。そして、その信号遷移履歴情報の内容を標本として、各信号灯色の現示期間(最小値、最大値、平均値等)や変化順序、遷移確率を統計的に算出し、学習データを生成する。生成した学習データは、接続道路IDごとに信号制御装置2のデータベース記憶部24に保存しておく。よって、交通管制センタ4からの指令に従って信号灯色の切替えを行う度に信号遷移履歴情報を繰返し収集し、学習データの更新を重ねることで学習効果が高まる。
そして、無線通信部21を介した路車間通信により、交差点ID、接続道路ID、位置座標、最終更新日時、及び学習データの各情報を含む信号データベースを外部の車両に対して送信する。車載装置1は、信号制御装置2から信号データベースを受信すると、交差点ID及び接続道路IDごとにデータベース記憶部14に記録する。
(2)車載装置1が学習データを生成する
信号制御装置2は、将来の信号パターンに関する情報は保持していないが、過去から現在までの信号灯色の現示状況に関する情報を保持することが可能である。そこで、信号制御装置2は、制御対象の交通信号機3が設置された特定交差点周辺の通信圏内において、交通信号機3の現在の現示状況に関する現示状況情報を、無線通信部21を介した路車間通信により送信する。現示状況情報の送信は、一定周期(例えば100ms)ごとに行なわれる。
車載装置1は、信号制御装置2から現示状況情報を受信するとデータベース記憶部14に保存する。そして、保存している現示状況情報に基づいて、対応する交通信号機3の信号灯色の現示期間や変化順序、遷移確率を特定し、学習データを生成する。生成した学習データ、及び、対応する交差点ID、接続道路ID、位置座標、最終更新日時の各情報を信号データベースとしてデータベース記憶部14に保存しておく。
なお、データベース記憶部14内に、新たに取得した現示状況情報に対応する既存の信号データベースが存在しない場合、対応する信号データベースをデータベース記憶部14に新規登録する。一方、新たに取得した現示状況情報に対応する既存の信号データベースが存在する場合、新たに取得した現示状況情報の内容を既存の信号データベースの学習データに集計する。よって、同じ交差点を何回も通過して現示状況情報を繰返し収集し、学習データの更新を重ねることで学習効果が高まる。なお、車載装置1は、自らか保有する信号データベースを車車間通信を介して他車両に対して送信し、他車両においてその信号ベースを利用できるようにしてもよい。
車載装置1による信号データベースの生成及び学習を実現するために、信号制御装置2が車両に対して送信する現示状況情報は図3に示すような情報を含むように構成する。現示状況情報には、図3に示すとおり、交差点ID、位置座標、現在時刻、接続道路数、及び、各接続道路に対応する信号灯色の現示状況を示す接続道路情報等の情報項目が含まれる。
交差点IDの情報項目には、信号制御装置2による制御対象の交通信号機3が設置された対応交差点の識別情報が記述される。位置座標の情報項目には、交差点の座標(例えば、緯度・経度)が記述される。現在時刻の情報項目には、この現示状況情報を生成した時点での現在時刻が記述される。接続道路数の情報項目には、対応交差点に接続する道路の数が記述される。図3に示す事例では4差路の交差点を想定しており、接続道路数は4となる。そして、これに対応する接続道路情報は1番から4番まで記述されている。
各接続道路情報の情報項目には、それぞれ、接続道路ID、現示灯色、前灯色、現示経過時間の情報項目が含まれる。接続道路IDの情報項目には、対応する接続道路の識別情報が記述される。現示灯色の情報項目には、対応する接続道路側の交通信号機3が現在時刻において現示している信号灯色が記述される。前灯色の情報項目には、現示灯色の1つ前に表示した信号灯色が記述される。現示経過時間の情報項目には、現示灯色の表示を開始してから現在時刻までの経過時間が記述される。
車載装置1は、信号制御装置2から受信した現示状況情報に記述の現在時刻から現示経過時間を差引くことで、その現示灯色の開始時刻を特定する。そして、特定した開始時刻を、その現示状況情報における当該接続道路情報の現示灯色に対応付けて、データベース記憶部14の所定領域に記録する。
一方、車両が信号制御装置2の無線通信圏内にいる最中に交通信号機3において信号灯色の切替えが行われ、その切替前の信号灯色に関する現示状況情報と切替後の信号灯色に関する現示状況情報とを両方受信することができれば、切替前の信号灯色の終了時刻や切替後の次の信号灯色を特定できる。なお、切替前の現示状況情報における現示灯色の情報内容と、切替後の現示状況情報の前灯色の情報内容とが同一であるか否かで、信号灯色の遷移の連続性を確認できる。信号灯色の遷移の連続性が認められる場合、切替前の信号灯色の終了時刻は、切替後の次の信号灯色の開始時刻であると特定できる。そして、特定した終了時刻を、切替前の現示状況情報における当該接続道路情報の現示灯色に対応付けて、データベース記憶部14の所定領域に記録する。
車載装置1が、現示状況情報に基づいてある信号灯色の現示期間(開始時刻、終了時刻)や変更順序(次の信号灯色)を特定できた場合、その内容に基づいて、その交差点の接続道路に対応する信号データベースの学習データを更新する。なお、信号灯色の現示期間は、その信号灯色の開始時刻と終了時刻(すなわち、次の信号灯色の開始時刻)との差分により算出する。
ここで、信号データベースの学習データの更新例を図4を参照しながら説明する。なお、ここでは、上記(1)で説明した信号制御装置2が学習データを更新する場合と、上記(2)で説明した車載装置1が学習データの更新する場合との両方について共通の内容として説明をする。
図4(a)は、学習データを更新する信号制御装置2又は車載装置1(ここでは、学習者と称する)が特定した学習内容を反映する前の学習データの一例である。ここで、前灯色が青→現示灯色が黄→次灯色が赤と順次遷移した事象を学習者が特定したと想定する。この事象を反映する前の学習データでは、前灯色:青→現示灯色:黄→次灯色:赤と遷移する遷移確率は70%であり、その標本数は20となっている。つまり、20回分の標本のうち、このような事象を14回検出しているということである。そして、今回更に1回分の事象を検出したので、21回分の標本のうち同じ事象を15回検出したことになる。よって、青→黄→赤と遷移する確率は、15/21×10≒71.4%となる。これに対し、前灯色:青→現示灯色:黄→次灯色:矢印と遷移する確率は、6/21×100≒28.6%となる。この計算結果と今回の学習分の標本数を既存の学習データに反映した場合、学習データの内容は、図4(b)に示すようになる。
一方、図4(a)に示す学習データの状態から、赤信号の現示期間が18秒間となった事例を学習者が特定したと想定する。この事象を反映する前の学習データでは、赤信号の現示期間は30±10秒間(最短20秒間、最長40秒間)と記録されている。そして、今回、赤信号について最短18秒間の現示期間を検出したので、この赤信号の新たな現示期間は、30(+10,−12)秒間となる。その新たな現示期間と今回の学習分の標本数を既存の学習データに反映した場合、学習データの内容は、図4(c)に示すようになる。
ところで、黄信号の現示期間や、交差路の両方が赤信号である状態が継続する時間などは、交差点ごとにそれほど大きな違いはないと考えられる。そこで、まだ十分に標本を収集できていない学習データに対して、特定の信号灯色についての上記のような一般的な事前知識を適用しても、ある程度正確な予測が可能である。また、このような事前知識を学習データの初期状態に採用することで、学習の初期段階における予測精度の向上が期待できる。
(3)他車両から信号データベースを取得する
実施形態の車載装置1を搭載した他車両から、車車間通信を介して信号データベースを取得し、自車両の信号データベースの学習を補完してもよい。例えば、ある交差点を通る頻度が高い車両は、その交差点において多くの学習を重ねた信頼性の高い信号データベースを保有していると考えられる。また、自車両が向っている交差点を通過してきた対向車においては、その交差点における直前の現示状況を学習結果に反映した信号データベースを保有している可能性が高い。このような車両から信号データベースを受信することができれば、自車両の走行経験の多寡によらず信頼性の高い信号データベースを取得できる。
(4)車載装置1が取得できなかった終了時刻を補完する
上記(2)で説明したように、車載装置1が信号灯色の現示期間を特定し、それを信号データベースの学習データに反映するためには、その信号灯色に関する現示状況情報だけでなく、切替後の次の信号灯色に関する現示状況情報を車載装置1が取得する必要がある。これらの現示状況情報が揃えば、切替前の信号灯色の開始時刻と終了時刻とを特定できき、その学習結果を信号データベースに反映できる。しかしながら、走行中の車両が、ある信号灯色に関する現示状況情報を信号制御装置2から受信した後、その信号灯色の現示期間が終了する前に信号制御装置2の無線通信圏内から離脱してしまった場合、切替後の次の信号灯色に関する現示状況情報を受信することはできない。この場合、車載装置1は、その信号灯色の開始時刻を知ることができても、終了時刻を知ることができない。つまり、車載装置1は信号灯色の現示期間を特定できないため、現示状況情報を折角受信したにも関わらず、学習データを更新することができない。信号制御装置2は交差点という局所的な情報提供を行うことを想定しており、その通信可能範囲は交差点近辺に限られる。そのため、特に、車両が青信号で交差点を通過したときには、その青信号が終了する前に交差点から遠ざかってしまい、車載装置1が次の信号灯色に関する現示状況情報を受信できなくなる可能性が高いと予想される。
そこで、このような問題を解決するための方法を次の(4−1),(4−2)で説明する。
(4−1)後方車両から終了時刻情報を取得する
図5に示すように、自車両が信号制御装置2との無線通信圏内から離脱しているときに、この無線通信圏内を走行中で信号制御装置2から現示状況情報を取得した後方の他車両(本実施形態の車載装置1を搭載)から、車車間通信に信号灯色の終了時刻を示す現示終了時刻情報を受信する。信号制御装置2との無線通信圏内を走行中の車両に搭載された車載装置1は、信号灯色の切替えが行われたタイミングで現示状況情報をすると、その現示状況情報に基づいて即座に周辺車両に対して現示終了時刻情報をブロードキャスト配信する。信号制御装置2との無線通信圏内から離脱している車両は、他車両から送信された現示終了時刻情報を受信することで、信号制御装置2との路車間通信で取得できなかった信号灯色の終了時刻を補完できる。
現示終了時刻情報は、図5に示すとおり、交差点ID、交差点の位置座標、現在時刻、接続道路ID、灯色、開始時刻、終了時刻、次の灯色といった情報項目を含む。図5における現示終了時刻情報の事例では、灯色の情報項目に記載の信号灯色(青)の開始時刻及び終了時刻を示している。また、信号灯色の切替えにより、次の灯色の情報項目に記載の信号灯色(黄)に遷移したことを示している。
つぎに、車載装置1が周辺車両に対して現示終了時刻情報を送信する処理(現示終了時刻情報送信処理)の手順について、図6のフローチャートを参照しながら説明する。この処理は、所定周期(例えば、100ms)ごとに繰返し実行される。
車載装置1の制御部16は、まず、無線通信部15を介した路車間通信により信号制御装置2から現示状況情報を新規に受信したか否かを判定する(S101)。現示状況情報を受信した場合(S101:YES)、S102の処理へ進み、現示状況情報を受信していない場合(S101:NO)、本処理を終了する。
現示状況情報を受信した場合に進むS102では、受信した現示状況情報をデータベース記憶部14の所定領域に保存する。つぎに、今回受信した現示状況情報と、その1つ前に受信した同じ交差点の現示状況情報とに基づいて、対応する交通信号機3において信号灯色の切替えが実施された否かを判定する(S103)。具体的には、今回受信した現示状況情報と前回受信した現示状況情報との間で、同じ接続道路に対応する現示灯色の内容が異なる場合に、その接続道路において信号灯色の切替えが実施されたと判断する。
信号灯色の切替え実施された場合(S103:YES)、S104の処理へ進み、実施されていない場合(S103:NO)、本処理を終了する。
信号灯色の切替えが実施された場合に進むS104では、今回受信した現示状況情報と前回受信した現示状況情報との情報内容に基づき、その信号灯色の開始時刻及び終了時刻を算出し、これらの情報を含む現示終了時刻情報(図5参照)を無線通信部15を介して周辺車両に対して送信する。送信後、本処理を終了する。
車載装置1は、他車両から送信された現示終了時刻情報を受信した場合、受信した現示終了時刻情報に含まれる交差点ID、接続道路ID、灯色、開始時刻と同一内容でかつ、終了時刻の情報が不足している現示状況情報がデータベース記憶部14に存在すれば、その信号灯色の開始時刻、終了時刻及び次灯色の情報に基づいて、対応する信号ベースの学習を行う。
(4−2)信号制御装置2から過去の信号灯色に関する終了時刻情報を取得する
図7に示すように、自車両が信号制御装置2との無線通信圏内にいるときに、終了時刻を特定できなかった過去の信号灯色に関する現示終了時刻情報の送信要求を信号制御装置2に対して行い、その応答として信号制御装置2から送信される現示終了時刻情報を受信する。これにより、一度の通過機会で特定の信号灯色について終了時刻を特定できる現示状況情報を受信できなかった場合でも、また別の通過機会においてその信号灯色の終了時刻を補完することができる。
信号制御装置2との無線通信圏内を走行中の車両に搭載された車載装置1は、自らが保有している当該交差点の過去の現示状況情報の中で、信号灯色の開始時刻の情報のみを保有し、終了時刻の情報を保有していない信号灯色に対応する、現示終了時刻情報要求を信号制御装置に対して通知する。
現示終了時刻情報要求は、図7に示すとおり、交差点ID、交差点の位置座標、現在時刻、接続道路ID、灯色、開始時刻といった情報項目を含む。図7における現示終了時刻要求の事例では、灯色の情報項目に記載の信号灯色(青)と、その開始時刻とにより特定される現示期間の終了時刻を要求することを示している。
一方、車両から現示終了時刻情報要求を受信した信号制御装置2は、その現示終了時刻情報要求で示される信号灯色の終了時刻や次の信号灯色の情報を、自らが管理する信号遷移履歴情報(図8参照)から抽出し、これらの情報を含む現示終了時刻情報を、路車間通信により要求元の車両に対して送信する。
現示終了時刻情報は、図7に示すとおり、交差点ID、交差点の位置座標、現在時刻、接続道路ID、灯色、開始時刻、終了時刻、次の灯色といった情報項目を含む。図7における現示終了時刻情報の事例では、灯色の情報項目に記載の信号灯色(青)の開始時刻及び終了時刻を示している。また、信号灯色の切替えにより、当該青信号が黄信号に遷移したことを示している。
信号制御装置2は、データベース記憶部24に信号遷移履歴情報を保有しており、これに基づいて現示終了時刻情報を車両に対して送信する。この信号遷移履歴情報について、図8を参照しながら説明する。
図8は、信号制御装置2における信号遷移履歴情報の管理状況の一例を示している。信号制御装置2のデータベース記憶部24には、制御対象の交通信号機3がそれぞれ設置されている交差点の接続道路ごとに1から4番まで(接続道路数が4の場合)の信号遷移履歴情報が保存されている。各信号遷移履歴情報には、それぞれの接続道路IDに対応する交通信号機3における信号灯色の表示の実績が時系列に記述されている。この信号遷移履歴情報には、過去に現示した信号灯色、及び、その信号灯色の現示開始時刻及び現示終了時刻の情報が記述されている。この信号遷移履歴情報には、ある一定期間分(例えば、24時間)の信号灯色のリストを記録しておき、古い記録については順次削除する。
つぎに、車載装置1が信号制御装置2に対して現示終了時刻情報要求を送信する処理(現示終了時刻情報要求処理)、及び、信号制御装置2が車載装置1に対して現示終了時刻情報送信する処理(現示終了時刻送信処理)について、図9を参照しながら説明する。
図9(a)は、車載装置1の制御部16が実行する現示終了時刻情報要求処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、所定周期(例えば、100ms)ごとに繰返し実行される。車載装置1の制御部16は、まず、信号制御装置2から新規に現示状況情報を受信したか否かを判定する(S201)。現示状況情報を受信した場合(S201:YES)、S202の処理へ進み、現示状況情報を受信していない場合(S201:NO)、本処理を終了する。
現示状況情報を受信した場合に進むS202では、今回受信した現示状況情報の交差点IDを抽出し、この交差点IDに対応する交差点において過去に受信した現示状況情報について、信号灯色の終了時刻を特定できていない情報があるか否かを判定する。信号灯色の終了時刻の情報が不足している場合(S202:YES)、S203の処理へ進み、不足していない場合(S202:NO)、本処理を終了する。
信号灯色の終了時刻の情報が不足している場合に進むS203では、現示状況情報の交差点ID、接続道路ID、灯色、開始時刻等の情報を用いて、その不足している終了時刻に関する現示終了時刻情報要求を生成し、対応する信号制御装置2に対して送信する。そして、その応答として信号制御装置2から送信されてくる現示終了時刻情報を受信し(S204)、本処理を終了する。
現示終了時刻情報の受信後、その現示終了時刻情報に含まれる交差点ID、接続道路ID、灯色、開始時刻と同一内容の既存の現示状況情報に基づいて、その信号灯色の開始時刻、終了時刻及び次灯色の情報に基づいて、対応する信号ベースの学習を行う。
つぎに、図9(b)は、信号制御装置2の制御部22が実行する現示終了時刻情報送信処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、所定周期(例えば、100ms)ごとに繰返し実行される。信号制御装置2の制御部22は、まず、車両から現示終了時刻情報要求を受信したか否かを判定する(S301)。現示終了時刻情報要求を受信した場合(S301:YES)、S302の処理へ進み、現示終了時刻情報要求を受信していない場合(S301:NO)、本処理を終了する。
現示終了時刻情報要求を受信した場合に進むS302では、その現示終了時刻情報要求が自信号制御装置2の制御対象の交通信号機3に関するものであるか否かを判定する。ここでは、その現示終了時刻情報要求に含まれる交差点IDが自信号制御装置2の制御対象の交差点IDと一致する場合に肯定判定をして(S302:YES)、S303の処理へ進む。一方、交差点IDが一致しない場合には否定判定をして(S302:NO)、本処理を終了する。
S302で肯定判定をした場合に進むS303では、データベース記憶部24に記憶している信号遷移履歴情報の中に、その現示終了時刻情報要求に含まれる接続道路ID、灯色、開始時刻が一致する情報があるか否かを判定する。現示終了時刻情報要求に該当する情報がある場合(S303:YES)、S304の処理へ進み、現示終了時刻情報要求に該当する情報が存在しない場合(S303:NO)、本処理を終了する。
現示終了時刻情報要求に該当する情報がある場合に進むS304では、その信号灯色の終了時刻を含む現示終了時刻情報を、要求元の車両に対して送信する。送信後、本処理を終了する。
[信号制御装置2における信号データベース及び信号遷移履歴情報の更新]
つぎに、信号制御装置2が、信号灯色の切替えに応じて信号データベース及び信号遷移履歴情報を更新する処理(更新処理)の手順について、図10のフローチャートを参照しながら説明する。この処理は、所定周期(例えば、100ms)ごとに繰返し実行される。信号制御装置2の制御部22は、まず、交通管制センタ4から信号灯色の切替指令を受信したか否かを判定する(S401)。信号灯色の切替指令を受信した場合(S401:YES)、S402の処理へ進み、信号灯色の切替指令を受信していない場合(S401:NO)、本処理を終了する。
信号灯色の切替指令を受信した場合に進むS402では、交通管制センタ4からの指令に基づき、指令に対応する交通信号機3の信号表示を切替える。そして、その切替えを行った時刻を、切替前の信号灯色の終了時間及び切替後の信号灯色の開始時刻として、対応する接続道路の信号遷移履歴情報(データベース記憶部24に保有)に記録する(S403)。つぎに、切替前の信号灯色の開始時刻と終了時刻との差から、その信号灯色の現示期間を算出する(S404)。
そして、その信号灯色の現示期間、1つ前の信号灯色、及び切替後の信号灯色の内容を統計の標本として、対応する接続道路の信号データベース(データベース記憶部24に保有)に含まれる学習データを更新する(S405)。更新後、本処理を終了する。
なお、信号データベースに含まれる学習データを更新する具体的な方法については、図4で示した事例に準ずる。ここで、信号灯色の現示期間を変動幅を有する時間情報として学習データに記録する学習方法の欠点として、一度、極端に大きな(又は小さな)現示期間が観測されると、その特異な値の影響が学習データに残り続けることが挙げられる。例えば、交差点付近で事故があった場合等、特異な状況において採用された現示期間の影響で、学習データに記録される現示期間の数値範囲が極端に大きくなると、その学習データを採用する車両側において制御の自由度が小さくなることが懸念される。そこで、学習データにおける信号灯色の現示期間の記録には、規定数(例えば、30個)の最新の標本だけを採用するといった運用をすることも考えられる。このようにすることで、特異な現示期間が学習データに与える影響をなるべく短時間に限定することができる。なお、このような方法を採用するには、信号制御装置2に規定数分の標本データを保存しておくことができるメモリ領域が必要となる。
[信号データベース受信処理の説明]
つぎに、車載装置1が外部から受信した信号データベースをデータベース記憶部14に登録する処理(信号データベース受信処理)の手順について、図11のフローチャートを参照しながら説明する。この処理は、所定周期(例えば、100ms)ごとに繰返し実行される。車載装置1の制御部16は、まず、信号制御装置2又は本実施形態の車載装置1を搭載している他車両から、新規に信号データベースを受信したか否かを判定する(S501)。信号データベースを受信した場合(S501:YES)、S502の処理へ進み、信号データベースを受信していない場合(S501:NO)、本処理を終了する。
信号データベースを受信した場合に進むS502では、その受信した信号データベースの送信元を確認する。送信元が他車両である場合(S502:他車両)、S503の処理へ進み、送信元が信号制御装置2である場合(S502:信号制御装置)、S505の処理へ進む。
信号データベースの送信元が他車両である場合に進むS503では、他車両から受信した信号データベースと、その信号データベースと交差点ID及び接続道路IDを同じくする既存の信号データベース(データベース記憶部14に保有)との間で、学習データの標本数又は最終更新日時を比較し、他車両から受信した信号データベースの登録可否を判断する。
具体的には、他車両から受信した信号データベースに含まれる学習データの標本数が、既存の信号データベースに含まれる学習データの標本数よりも多い場合に登録可能と判定し、標本数が少ない場合に登録不可と判定する。あるいは、他車両から受信した信号データベースの最終更新日時が、既存の信号データベースの最終更新日時よりも新しい場合に登録可能と判定し、最終更新日時が古い場合に登録不可と判定するようにしてもよい。学習データの標本数又は最終更新日時のどちらの条件を用いて信号データベースの登録の可否を判定するかについては、どちらか一方の条件を用いてもよいし、両方の条件を満たす場合のみ登録可能と判定するようにしてもよい。S503で他車両から受信した信号データベースを登録可能と判定した場合(S503:登録可)、S504の処理へ進み、登録不可と判定した場合(S503:登録不可)、本処理を終了する。
他車両から受信した信号データベースを登録可能と判定した場合に進むS504では、その信号データベースの最終更新日時からの経過時間が所定の期限以内(例えば、3ヶ月)であるか否かを判定する。最終更新日時からの経過時間が期限以内である場合(S504:期限内)、S505の処理へ進み、最終更新日時からの経過時間が期限を越えている場合(S504:期限外)、本処理を終了する。
つぎに、S505では、信号制御装置2又は他車両から受信した信号データベースを、その信号データベースと交差点ID及び接続道路IDを同じくする既存の信号データベースに対して上書き保存する。保存後、本処理を終了する。
ところで、上述の信号データベース受信処理では、信号制御装置2から信号データベースを受信した場合には、無条件で既存の信号データベースと置換えるようにしている。その理由は、信号制御装置2が信号灯色の現示状況の遷移を常に把握することが可能であり、それに基づいて信号データベースの生成に関して最も多く学習を重ねることで、信号パターンの特徴をより正確に反映した信頼性の高い信号データベースを生成できるためである。よって、車載装置1は、信号制御装置2から信号データベースをデータベース記憶部14に保存することで、より信頼性の高い信号データベースを獲得できる。
一方、他車両から信号データベースを受信した場合には、既存の信号データベースと比較して学習データの標本数が多い方、あるいは最終更新日時の新しい方の信号データベースを採用する。その理由は、より多く標本に基づいて生成された学習データを有する信号データベースの方がより信頼性が高いと考えられ、また、更新日時が新しいほど、最近の信号パターンの傾向をよく反映していると考えられるためである。
ただし、たとえ学習データの標本数が多くても、最終更新日時から長時間経過している場合には、その信号データベースは最近の信号パターンの傾向を反映せず信頼性が低くなっているおそれがある。そのため、他車両から受信した信号データベースの最終更新日時が期限切れの場合には、その信号データベースは採用しないことで、保有する信号データベースの信頼性を維持することができる。
[運転支援実行処理の説明]
つぎに、車載装置1が実行する運転支援実行処理の手順について、図12のフローチャートを参照しながら説明する。この処理は、信号制御装置2の通信圏内である交差点付近において、所定周期(例えば、100ms)ごとに繰返し実行される。100ms程度の極短い周期で運転支援の実行に必要な種々の判断を繰り返すことで、信号灯色の現示状況の推移や車両の走行状況(速度等)の変化等、最新の状況に応じた適切な運転支援を実行する。
車載装置1の制御部16は、まず、信号制御装置2から受信した最新の現示状況情報と、その現示状況情報の交差点IDに対応する信号データベース(データベース記憶部14に保有)の学習データとに基づき、自車両が走行している接続路の交通信号機3で現示中の信号灯色の予想終了時刻を算出する(S601)。
信号灯色の予想終了時刻の算出には、信号制御装置2からの現示状況情報に含まれる現示灯色(C1)と、その信号灯色(C1)の現示経過時間(Tp)、さらに、対応する学習データから取得した、信号灯色(C1)の平均の現示期間(Tave)、最短の現示期間(Tmin)、最長の現示期間(Tmax)を用いる。これらの情報を用いると、現在の信号灯色(C1)が最も早く終了する時刻(最短終了時刻)、平均的な終了時刻(平均終了時刻)、及び、最も遅く終了する時刻(最長終了時刻)の3種類の予想終了時刻を算出できる。各予想終了時刻の計算式は次のとおりである。
最短終了時刻=現在時刻+Tmin−Tp
平均終了時刻=現在時刻+Tave−Tp
最長終了時刻=現在時刻+Tmax−Tp
図13は、上記各予想終了時刻の関係を模式的に示したものである。本実施形態では、最短終了時刻から最長終了時刻までの時間帯(図13の横グラフにおいて斜線部で示した部分)を、低精度時間帯と定義する。この低精度時間帯は、信号灯色の現示期間が継続している可能性と、現示期間が終了して次の信号灯色に切替わっている可能性の両方があり、その時間帯における現示状況の予測精度が他の時間帯よりも低くなっている。
なお、車両が交差点に到達するまでに要する時間によっては、現示中の信号灯色(C1)の予想終了時刻だけでなく、その次の信号灯色(C2)の予想終了時刻の算出が必要となる場合もある。その場合、S601で算出した信号灯色(C1)の各予想終了時刻に、信号灯色(C2)のTave、Tmin、Tmaxをそれぞれ加算することで、信号灯色(C2)の最短終了時刻、平均終了時刻及び最長終了時刻を算出することができる。また、信号灯色(C2)の候補が複数ある場合、それぞれの候補について予想終了時刻を算出する。
また、予想終了時刻として3種類の時刻を算出するが、その信号灯色が赤信号や黄信号のように、自車両に通行権がないことを示す信号灯色の場合は最長終了時刻を運転支援に採用し、青信号や自車両の進行方向に対応した矢印信号のように、自車両に通行権があることを示す信号灯色の場合は最短終了時刻を運転支援に採用することが好ましい。このようにすることで、現実には通行権がない状況で通行権があると予測してしまう可能性を低減でき、安全性を高めるといった効果がある。
図12のフローチャートの説明に戻る。S602では、信号制御装置2から受信した現示状況情報で示される現示灯色の情報と、対応する信号データベースの学習データにおける当該現示灯色の遷移確率の情報とに基づき、現示中の信号灯色の次の信号灯色を予想する。つぎに、現在地から当該交差点までの距離と、自車両の走行状況(車速等)とに基づいて、交差点への予想到達時刻を算出する(S603)。なお、交差点までの距離は、位置特定部10により特定した自車両の現在地と、信号制御装置2から受信した現示状況情報又は信号データベースに含まれる当該交差点の位置座標とから算出する。あるいは、当該交差点の手前に設置された光ビーコンを利用して当該交差点までの距離を特定してもよい。
そして、S603で特定した予想到達時刻での信号灯色の現示状況を予測する(S604)。具体的には、交差点への予想到達時刻が、S601で算出した最短終了時刻よりも前であるときには、その信号灯色が継続中の可能性が高いと予測する。あるいは、交差点への予想到達時刻が、S601で算出した最短終了時刻から最長終了時刻までの低精度時間帯に該当するときには、その信号灯色が継続中である可能性があるものの自信度が低いと予測する。また、交差点への予想到達時刻における信号灯色の候補が複数ある場合、それぞれの候補について現示状況を予測する。
つづいて、S604で予測した現示状況に基づき、実行すべき運転支援の種類を選択する(S605)。具体的には、現在の速度で交差点へ到達した場合に、赤信号等で停止することなく交差点を通過できるか否かに応じて運転支援の種類を選択する。言い換えれば、交差点への予想到達時刻において信号灯色がどのような状態(通行権があるか否か)に応じて運転支援の種類を選択する。ここでは、予測した信号灯色の状態を、(1)予想到達時刻において自車両に通行権がある状態(青信号や進行方向に応じた矢印信号を現示中の状態)、(2)予想到達時刻において自車両に通行権がない状態(赤信号や黄信号を現示中の状態)、(3)予想到達時刻において自車両に通行権がない状態であり、かつ、その予想到達時刻が低精度時間帯に該当する状態、(4)予想到達時刻において自車両に通行権がある状態と通行権がない状態との両方の可能性がある状態(予想される信号灯色の候補が複数ある場合)の4つの状態に分類する。そして、その分類結果に応じた内容の運転支援を選択する。
つぎに、S606では、S605で選択した運転支援に応じて処理を分岐する。予想到達時刻において自車両に通行権がある状態の運転支援を選択した場合(S606:通行権あり)、S607の処理へ進む。続くS607では、現在の速度を維持したまま走行するように促す旨のメッセージを表示部12に表示したり、音声出力部13から音声出力する(速度維持提案)。メッセージの報知後、本処理を終了する。
一方、予想到達時刻において自車両に通行権がない状態(低精度時間帯の場合も含む)の運転支援を選択した場合(S606:通行権なし)、S608の処理へ進む。続くS608では、さらに、その予想到達時刻が低精度時間帯に該当するか否かによって処理を分岐する。低精度時間帯に該当する場合(S608:YES)、S613の処理へ進み、低精度時間帯に該当しない場合(S608:NO)、S609の処理へ進む。低精度時間帯に該当しない場合に進むS609では、運転者に対して減速を指示する旨のメッセージを表示部12に表示したり、音声出力部13から音声出力する(減速指示)。つづいて、交差点までの残り距離を判断する(S610)。交差点までの残り距離が所定の基準値未満である場合(S610:基準未満)、自動的にアクセルを解除したりブレーキを作動させるなどの速度制御を行い(S611、速度制御)、本処理を終了する。交差点までの残り距離が所定の基準値以上である場合(S610:基準以上)、本処理を終了する。
一方、予想到達時刻において自車両に通行権がある状態と通行権がない状態との両方の可能性がある状態の運転支援を選択した場合(S606:両方)、S612の処理へ進む。続くS612では、予想到達時刻において予想される各信号灯色の遷移確率を対応する信号データベースの学習データから取得し、これを表示部12に表示する。つぎに、S613では、運転者に対して減速を提案する旨のメッセージを表示部12に表示したり、音声出力部13から音声出力する(減速提案)。メッセージの報知後、本処理を終了する。
ところで、上述の運転支援実行処理では、交差点への予想到達時刻において自車両に通行権のない状態で、かつ、その予想到達時刻が低精度時間帯に該当しないと予測した場合、車両の速度を抑制することを目的とする積極的な運転支援を実行する。具体的には、運転者に対して減速を指示するメッセージを報知(S609)したり、交差点までの残り距離が短い場合に、自動的にブレーキを作動させて速度を抑制する(S611)。
これに対し、交差点への予想到達時刻において自車両に通行権のない状態で、かつ、その予想到達時刻が低精度時間帯に該当すると予測した場合は、低精度時間帯に該当しない場合と比較して積極的でない運転支援を行う。具体的には、運転者に報知するメッセージは、減速を指示するほど強制的なものとはせず、減速を提案する程度にする。また、アクセルやブレーキへの介入制御は行わない。
このように、交差点への予想到達時刻が低精度時間帯に該当するか否か、換言すれば、現示状況の予測に対する自信度が高いか低いかに応じて運転支援の強度を変えることで、万一予測が外れた場合において車両の運転に与える影響を低減できる。
一方、交差点への予想到達時刻において、予想される信号灯色の候補が複数あり、自車両に通行権がある状態と通行権がない状態との両方の可能性がある状態であると予測した場合、複数ある信号灯色の候補をその遷移確率と共に運転者に報知した上で、減速の提案を行う。次の信号灯色の候補が複数あることを運転者に事前に報知することで、運転者が戸惑うのを防止できる。あるいは、このような対処方法以外にも、次の(1),(2),(3)ように対処することも考えられる。
(1)遷移確率に応じて運転支援の内容を決定する
例えば、図2の学習データの事例では、信号灯色が青→黄→赤と遷移する確率が70%であり、青→黄→矢印と遷移する確率が30%となっている。このような場合、遷移確率が高い方の遷移を予測結果として採用する。遷移確率の高い方を採用することで、灯色状況の予測が的中する確率が高くなるという利点がある。
(2)安全性を優先して運転支援の内容を決定する
例えば、交差点への予想到達時刻において、予想される信号灯色の候補が赤信号及び矢印(右折)信号の複数である場合を想定する。この場合、運転者に右折の意思があるにも関わらず赤信号で停止することを想定した運転支援を実施すると、もし赤信号ではなく矢印信号が現示されたときに運転者が戸惑うおそれがある。そこで、予想される信号灯色の候補が複数ある場合、運転支援を行う必要のない信号灯色(例えば、通行権のある信号灯色)が候補にあれば、そちらの信号灯色を予測結果として採用する。このようにすることで、どちらの信号灯色の候補が実際に現示されても運転者が戸惑うことがない。
(3)車両情報を考慮して運転支援の内容を決定する
運転状況等に関する車両情報に基づいて車両が交差点でどちらの方向に進むのかを推定し、採用すべき運転支援の内容を絞込むことも考えられる。例えば、交差点への予想到達時刻において、予想される信号灯色の候補が赤信号及び矢印(右折)信号である状況を想定する。この状況において交差点手前でウインカが作動していなければ、車両は交差点で直進すると推定できる。その場合、予想到達時刻において赤信号でも矢印信号でも、何れも通行権がない。よって、車両に通行権がない場合の運転支援に絞って実施すればよい。あるいは、同じ状況下において交差点手前で右ウインカが作動していれば、通行権がある場合の運転支援も候補として残る。このように、車両情報を考慮して運転支援の内容を決定することで、車両の事情に適した運転支援を実施できる。
[実施形態の路車間通信システムに適用できるその他の工夫]
(1)信号パターン変更の通知
交差点において新規道路の設置や交通流制御方式の変更があった場合、それに伴い交通信号機側で信号パターンが大幅に変更されることが考えられる。このような変更があった場合、車載装置1では、信号制御装置2から新たに受信した情報に基づいて新しい信号パターンの特徴を徐々に信号データベースに反映させることができる。しかしながら、古い信号パターンの学習データが残ったままでは、新しい信号パターンの学習結果が反映されるまである程度の時間や走行経験を要する。
そこで、信号パターンに大幅な変更があった場合、その旨を示す情報を信号制御装置2が車両に対して通知することが考えられる。この情報を受信した車載装置1は、当該交差点に対応する既存の信号データベースの内容を破棄し、新たに学習をし直す。このようにすることで、新しい信号パターンに適した信号データベースを早期に構築することができる。
(2)予測間違いの検出と対処
信号データベースに基づいて未来の信号灯色の現示状況を予測した場合、必ずしもその予測が的中するとは限らず、予測が外れることも考えられる。これに対し、できるだけ早期に予測の間違いを検知し、対処することが肝要である。その対処としては、例えば、予測に基づいて既に実施中あるいは実施予定であった運手支援を中止し、現状に即した別の運転支援を実施したり、予測が外れた旨の案内を運転者に通知するといったものが考えられる。また、予測の間違いを検出する方法には、次のようなものが考えられる。
・予測した現示期間の終了時刻を経過しても信号灯色が切替わらないことを検出する
・予測した現示期間の終了時刻よりも前に信号灯色が切替わったことを検出する
・信号灯色が変化する前の予兆現象を検出し、予想した変化時期と比較する
例えば、車両用の信号が変化する前には、その交差点にある歩行者用の青信号が点滅を始め、次いで赤信号に変化する場合が多い。これは、歩行者用の信号は、一般的に車両用の信号よりも早く通行権の変化が発生するように制御されるためである。したがって、このような歩行者用の信号の変化を、車両用の信号が変化する前の予兆現象として利用できる。そして、このような歩行者用の信号パターンを収集することで予兆現象の学習データを構築し、その学習データに基づいて予測間違いを検知することが考えられる。
予兆現象の学習データ一例を図14に示す。図14に示す事例では、例えば、車両用の信号が赤から青へ遷移する場合、その遷移前15秒の時点で、走行路と交差する側の道路(交差路)側の歩行者信号が青点滅を開始する予兆現象があることを示している。また、車両用の信号が青から黄へ遷移する場合、その遷移前10秒の時点で、走行路側の歩行者信号が青点滅を開始する予兆現象があることを示している。このような学習データを参照し、予兆現象の発生時期までにその予兆現象が発生していなければ、その信号灯色の遷移に関する予測が間違っていると推定できる。
予兆現象の学習と利用は、信号制御装置2から送信される現示状況情報に歩行者信号に関する情報を付加することで実現可能である。また、予兆現象の学習方法は、信号データベースの学習方法と同様に、信号制御装置2や他車両から送信されてくる歩行者信号に関する情報を用いる。例えば、交差路側の歩行者信号が青点滅を開始した時刻を記録しておき、その時刻から走行路側の車両用信号が赤→青に変化するまでの時間を計測する。
あるいは、予兆現象として交差路側の車両用信号の変化を利用することも考えられる。例えば、走行路側の信号灯色が3秒後に青になると予測しているにも関わらず、交差路側の信号灯色が黄や赤に変化していなければ、その予測が外れている可能性が高い。このように、交差路側の信号灯色の遷移を予兆現象として利用すれば、歩行者信号のない交差点でも予測誤りを検出できる。
(3)安全性に関する配慮
信号灯色の予測結果を運転支援に反映させる際には、安全性に配慮し、十分な余裕を持った推奨速度を選択することが肝要である。具体的には、予測した青信号の開始時刻において、まだ青信号に変化しなかった場合、その時点から減速を開始しても交差点手前で無理なく停止できる推奨速度になっているとよい。
(4)学習データの変形例
上記実施形態で採用した信号データベースに含まれる学習データ(図2参照)では、現示灯色に関する時間情報として、変動幅のある現示期間を記録する態様を採用している。これ以外にも、実際にその信号灯色が現示されていた時刻を示す情報を蓄積するようにしてもよい。その場合、ある特定の時刻において各信号灯色が現示されている確率を算出することができる。例えば、交差点への予想到達時刻において、青信号の確率が○%、赤信号の確率が△%といった確率的な予測を行うことが可能である。
[実施形態に記載の構成と特許請求の範囲に記載の構成との対応]
上記実施形態の路車間通信システムの各部構成と、特許請求の範囲に記載の構成との対応は次のとおりである。車載装置1のデータベース記憶部14が特許請求の範囲における記憶手段に相当する。また、制御部16が、予測手段、運転支援制御手段、データベース作成手段、データベース破棄手段、誤り検知手段に相当する。また、無線通信部15及び制御部16が、現示状況取得手段、第1の終了時刻取得手段、第2の終了時刻取得手段、終了時刻送信手段、第1のデータベース取得手段、第2のデータベース取得手段、及び、予兆現象検知手段に相当する。一方、信号制御装置2の制御部22が、特許請求の範囲における信号機側データベース作成手段及び信号機側データベース送信手段に相当する。また、無線通信部21及び制御部22が、現示状況送信手段、終了時刻送信手段、及び、パターン更新通知手段に相当する。
[効果]
上記実施形態の路車間通信システムによれば、下記の効果を奏する。
(1)データベース記憶部14に保有している信号データベースの学習データを指標として、現在の信号灯色の現示状況から未来の信号灯色の遷移状況を推定し、特定時刻(例えば、交差点への予想到達時刻)での信号灯色の現示状況を予測することができる。よって、信号制御装置2側から未来の信号サイクルに関する情報が提供されない場合であっても、未来の信号灯色の現示状況の予測に基づく運転支援を実施することができる。
(2)信号制御装置2や他車両から取得した情報に基づき、過去の信号灯色の遷移状況を統計的に蓄積した信号データベースを構築することができるので、未来の現示状況の予測を精度よく行える。
(3)車載装置1は、自ら収集した現示状況情報に基づいて信号データベースを構築する他に、信号制御装置2や他車両が保有する信号データベースを取得できるので、学習経験が乏しい車両においても学習を重ねた信頼性の高い信号データベースを利用できる。
(4)予測対象の時刻が信号灯色の予測状況における低精度時間帯に該当する場合、予測の精度が低いことを前提とした運転支援内容を採用できる。
(5)信号灯色の予測の誤りを検知し、それに対処できるようにしたことで、万一予測が外れた場合でも、現状に合わない不適切な運転支援を実施することを防止できる。
1…車載装置、10…位置特定部、11…外部機器接続部、12…表示部、13…音声出力部、14…データベース記憶部、15…無線通信部、16…制御部、2…信号制御装置、21…無線通信部、22…制御部、23…路側通信部、24…データベース記憶部、3…交通信号機、31…レーダ・カメラ、32…車速センサ、33…作動制御部、4…交通管制センタ。

Claims (34)

  1. 交差点に設置された特定の交通信号機における、信号灯色の表示順序に関するパターン情報及び信号灯色に関する時間情報を少なくとも含む信号データベースを記憶する記憶手段と、
    前記交通信号機に関する情報を送信する外部の路側通信装置から、前記交通信号機における現在の信号灯色の現示状況を示す現示状況情報を取得する現示状況取得手段と、
    前記現示状況取得手段により取得した現示状況情報と、前記記憶手段に記憶している信号データベースにおけるパターン情報及び時間情報とに基づき、前記交通信号機における未来の信号灯色の遷移状況を推定して特定時刻での信号灯色の現示状況を予測する予測手段と、
    前記予測手段により予測した信号灯色の現示状況に応じた態様にて、所定の運転支援を実行する運転支援制御手段とを備えること
    を特徴とする運転支援車載装置。
  2. 請求項1に記載の運転支援車載装置において、
    前記記憶手段に記憶されている信号データベースのパターン情報及び時間情報は、前記交通信号機における過去の信号灯色の遷移状況に関する情報が統計的に蓄積された情報であること
    を特徴とする運転支援車載装置。
  3. 請求項2に記載の運転支援車載装置において
    前記現示状況取得手段は、現示中の信号灯色の開始時刻を特定するための時間情報、及び1つ前の信号灯色を示す情報を少なくとも含む現示状況情報を取得し、
    さらに、前記現示状況取得手段により取得した現示状況情報に含まれる、信号灯色の開始時刻を特定するための時間情報、及び経過時間及び1つ前の信号灯色を示す情報を所定の統計的手法で処理して前記信号データベースを作成し、その作成した信号データベースを前記記憶手段に記録するデータベース作成手段を備えること
    を特徴とする運転支援車載装置。
  4. 請求項3に記載の運転支援車載装置において、
    さらに、前記交通信号機において信号灯色の切替えが行われた時点の前記現示状況情報を前記路側通信装置から受信した他車両から、その切替え前の信号灯色の現示終了時の時刻を示す情報を車車間通信により取得する第1の終了時刻取得手段を備え、
    前記データベース作成手段は、前記第1の終了時刻取得手段により他車両から取得した、ある信号灯色の現示終了時刻と、過去に前記現示状況取得手段により前記路側通信装置から現示状況情報として取得した、当該信号灯色の開始時刻とに基づいて、当該信号灯色の現示期間を特定し、その特定した現示期間を前記信号データベースの対応する信号灯色の時間情報として統計的に蓄積すること
    を特徴する運転支援車載装置。
  5. 請求項3又は請求項4に記載の運転支援車載装置において、
    さらに、前記交通信号機において信号灯色の切替えが行われた時点の前記現示状況情報を前記現示状況取得手段により取得した場合、その切替え前の信号灯色の現示終了時の時刻を示す情報を車車間通信により外部へ送信する終了時刻送信手段を備えること
    を特徴とする運転支援車載装置。
  6. 請求項3ないし請求項5の何れか1項に記載の運転支援車載装置において、
    さらに、前記交通信号機において過去に現示されたある信号灯色の現示終了時刻を示す情報を前記路側通信装置から取得する第2の終了時刻取得手段を備え、
    前記データベース作成手段は、前記第2の終了時刻取得手段により前記路側通信装置から取得した、ある信号灯色の現示終了時刻と、過去に前記現示状況取得手段により前記路側通信装置から現示状況情報として取得した、当該信号灯色の開始時刻とに基づいて、当該信号灯色の現示期間を特定し、その特定した現示期間を前記信号データベースの対応する信号灯色の時間情報として統計的に蓄積すること
    を特徴する運転支援車載装置。
  7. 請求項2ないし請求項6の何れか1項に記載の運転支援車載装置において、
    さらに、前記路側通信装置において過去の信号灯色の遷移状況に関する情報を統計的に蓄積することで作成された信号データベースを前記路側通信装置から取得し、その取得した信号データベースを前記記憶手段に記録する第1のデータベース取得手段を備えること
    を特徴とする運転支援車載装置。
  8. 請求項2ないし請求項7の何れか1項に記載の運転支援車両装置において
    さらに、他車両に搭載されている前記運転支援車両装置が保有する前記信号データベースを車車間通信により取得し、その取得した信号データベースを前記記憶手段に記録する第2のデータベース取得手段を備えること
    を特徴とする運転支援車載装置。
  9. 請求項8に記載の運転支援車両装置において、
    前記記憶手段に記憶されている信号データベース、及び前記第2のデータベース取得手段により取得する信号データベースには、その信号データベースの最終更新時期を示す情報が記録されており、
    前記第2のデータベース取得手段は、他車両から取得した信号データベースの最終更新時期と、前記記憶手段に既存の信号データベースの最終更新時期とを比較し、前記他車両から取得した信号データベースの最終更新時期の方が新しいことを条件に、前記記憶手段に既存の信号データベースの内容を前記他車両から取得した信号データベースの内容に更新すること
    を特徴とする運転支援車載装置。
  10. 請求項8に記載の運転支援車両装置において、
    前記記憶手段に記憶されている信号データベース、及び前記第2のデータベース取得手段により取得する信号データベースには、その信号データベースの統計の標本数を示す情報が記録されており、
    前記第2のデータベース取得手段は、他車両から取得した信号データベースの標本数と、前記記憶手段に既存の信号データベースの標本数とを比較し、前記他車両から取得した信号データベースの標本数の方が多いことを条件に、前記記憶手段に既存の信号データベースの内容を前記他車両から取得した信号データベースの内容に更新すること
    を特徴とする運転支援車載装置。
  11. 請求項9又は請求項10に記載の運転支援車載装置において、
    前記第2のデータベース取得手段により取得する信号データベースには、その信号データベースの最終更新時期を示す情報が記録されており、
    前記第2のデータベース取得手段は、他車両から取得した信号データベースの最終更新時期が所定の時期よりも過去である場合、その取得した信号データベースは前記記憶手段に記録しないこと
    を特徴とする運転支援車載装置。
  12. 請求項2ないし請求項11の何れか1項に記載の運転支援車載装置において、
    さらに、前記路側通信装置から前記交通信号機の信号サイクルのパターンが変更された旨の通知を受信した場合、前記記憶手段に記憶している当該交通信号機の信号データベースを破棄するデータベース破棄手段を備えること
    を特徴とする運転支援車載装置。
  13. 請求項1ないし請求項12の何れか1項に記載の運転支援車載装置において、
    前記予測手段は、未来の特定時刻までに起こり得る信号灯色の切替時期を所定の変動幅のある時間帯として推定し、その特定時刻での信号灯色の現示状況を前記変動幅を反映した態様で予測すること
    を特徴とする運転支援車載装置。
  14. 請求項13に記載の運転支援車載装置において、
    前記運転支援制御手段は、前記予測手段による前記予測において、前記特定時刻が前記変動幅のある切替時期に該当しているか否かによって運転支援の内容を変化させること
    を特徴とする運転支援車載装置。
  15. 請求項1ないし請求項14の何れか1項に記載の運転支援車載装置において、
    さらに、所定の周辺状況の検出結果に基づき、前記予測手段による予測結果の誤りを検知する誤り検知手段を備え、
    前記運転支援制御手段は、前記誤り検知手段により予測結果の誤りを検知した場合、実行中の運転支援に代えて所定の対処制御を行うこと
    を特徴とする運転支援車載装置。
  16. 請求項15に記載の運転支援車載装置において、
    前記誤り検知手段は、前記現示状況取得手段により取得した信号灯色の現示状況が、前記予測手段において推定した信号灯色の遷移状況から逸脱していることを条件に、前記予測結果が誤りであると検知すること
    を特徴とする運転支援車載装置。
  17. 請求項15又は請求項16に記載の運転支援装置において、
    さらに、前記交通信号機の灯色が切替わる予兆となる所定の予兆現象を検知する予兆現象検知手段を備え、
    前記誤り検知手段は、前記予兆現象検知手段により検知した予兆現象に基づき推定した信号灯色の切替時期が、前記予測手段において推定した信号灯色の遷移状況から逸脱していることを条件に、前記予測結果が誤りであると検知すること
    を特徴とする運転支援車載装置。
  18. 交差点に設置された特定の交通信号機に付属して設置され、道路を走行する車両との間で無線による情報通信を行う路側通信装置と、車両に搭載され、前記路側通信装置との間で無線による情報通信を行う運転支援車載装置とを有する路車間通信システムにおいて、
    前記路側通信装置は、
    前記交通信号機における現在の信号灯色の現示状況を示す現示状況情報を車両に対して送信する現示状況送信手段を備え、
    前記運転支援車載装置は、
    前記交通信号機における、信号灯色の表示順序に関するパターン情報及び信号灯色に関する時間情報を少なくとも含む信号データベースを記憶する記憶手段と、
    前記路側通信装置から送信される現示状況情報を取得する現示状況取得手段と、
    前記現示状況取得手段により取得した現示状況情報と、前記記憶手段に記憶している信号データベースにおけるパターン情報及び時間情報とに基づき、前記交通信号機における未来の信号灯色の遷移状況を推定して特定時刻での信号灯色の現示状況を予測する予測手段と、
    前記予測手段により予測した信号灯色の現示状況に応じた態様にて、所定の運転支援を実行する運転支援制御手段とを備えること
    を特徴とする路車間通信システム。
  19. 請求項18に記載の路車間通信システムにおいて、
    前記運転支援車載装置の前記記憶手段に記憶されている信号データベースのパターン情報及び時間情報は、前記交通信号機における過去の信号灯色の遷移状況に関する情報が統計的に蓄積された情報であること
    を特徴とする路車間通信システム。
  20. 請求項19に記載の路車間通信システムにおいて
    前記路側通信装置では、
    前記現示状況送信手段は、現示中の信号灯色の開始時刻を特定するための時間情報、及び1つ前の信号灯色を示す情報を少なくとも含む現示状況情報を車両に対して送信し、
    前記運転支援車載装置では、
    さらに、前記現示状況取得手段により取得した現示状況情報に含まれる、信号灯色の開始時刻を特定するための時間情報、及び経過時間及び1つ前の信号灯色を示す情報を所定の統計的手法で処理して前記信号データベースを作成し、その作成した信号データベースを前記記憶手段に記録するデータベース作成手段を備えること
    を特徴とする路車間通信システム。
  21. 請求項19に記載の路車間通信システムにおいて、
    前記運転支援車載装置では、
    さらに、前記交通信号機において信号灯色の切替えが行われた時点の前記現示状況情報を前記路側通信装置から受信した他車両から、その切替え前の信号灯色の現示終了時の時刻を示す情報を車車間通信により取得する第1の終了時刻取得手段を備え、
    前記データベース作成手段は、前記第1の終了時刻取得手段により他車両から取得した、ある信号灯色の現示終了時刻と、過去に前記現示状況取得手段により前記路側通信装置から現示状況情報として取得した、当該信号灯色の開始時刻とに基づいて、当該信号灯色の現示期間を特定し、その特定した現示期間を前記信号データベースの対応する信号灯色の時間情報として統計的に蓄積すること
    を特徴する路車間通信システム。
  22. 請求項20又は請求項21に記載の路車間通信システムにおいて、
    前記運転支援車載装置では、
    さらに、前記交通信号機において信号灯色の切替えが行われた時点の前記現示状況情報を前記現示状況取得手段により取得した場合、その切替え前の信号灯色の現示終了時の時刻を示す情報を車車間通信により外部へ送信する終了時刻送信手段を備えること
    を特徴とする路車間通信システム。
  23. 請求項20ないし請求項22の何れか1項に記載の路車間通信システムにおいて、
    前記路側通信装置では、
    さらに、前記交通信号機において過去に現示された信号灯色の現示終了時刻を示す情報を車両に送信する終了時刻送信手段を備え、
    前記運転支援車載装置では、
    さらに、前記路側通信装置から送信される、前記現示終了時刻を示す情報を取得する第2の終了時刻取得手段を備え、
    前記データベース作成手段は、前記第2の終了時刻取得手段により前記路側通信装置から取得した、ある信号灯色の現示終了時刻と、過去に前記現示状況取得手段により前記路側通信装置から現示状況情報として取得した、当該信号灯色の開始時刻とに基づいて、当該信号灯色の現示期間を特定し、その特定した現示期間を前記信号データベースの対応する信号灯色の時間情報として統計的に蓄積すること
    を特徴する路車間通信システム。
  24. 請求項19ないし請求項23の何れか1項に記載の路車間通信システムにおいて、
    前記路側通信装置では、
    さらに、前記交通信号機における過去の信号灯色の遷移状況に関する情報を統計的に蓄積することで、信号灯色の表示順序に関するパターン情報及び信号灯色に関する時間情報を少なくとも含む信号データベースを作成する信号機側データベース作成手段と、
    前記信号機側データベース作成手段により作成した信号データベースを車両に対して送信する信号機側データベース送信手段とを備え、
    前記運転支援車載装置では、
    さらに、前記路側通信装置から送信される信号データベースを取得し、その取得した信号データベースを前記記憶手段に記録する第1のデータベース取得手段を備えること
    を特徴とする路車間通信システム。
  25. 請求項19ないし請求項24の何れか1項に記載の路車間通信システムにおいて
    前記運転支援車載装置では、
    さらに、他車両に搭載されている前記運転支援車両装置が保有する前記信号データベースを車車間通信により取得し、その取得した信号データベースを前記記憶手段に記録する第2のデータベース取得手段を備えること
    を特徴とする路車間通信システム。
  26. 請求項25に記載の路車間通信システムにおいて、
    前記運転支援車載装置では、
    前記記憶手段に記憶されている信号データベース、及び前記第2のデータベース取得手段により取得する信号データベースには、その信号データベースの最終更新時期を示す情報が記録されており、
    前記第2のデータベース取得手段は、他車両から取得した信号データベースの最終更新時期と、前記記憶手段に既存の信号データベースの最終更新時期とを比較し、前記他車両から取得した信号データベースの最終更新時期の方が新しいことを条件に、前記記憶手段に既存の信号データベースの内容を前記他車両から取得した信号データベースの内容に更新すること
    を特徴とする路車間通信システム。
  27. 請求項25に記載の路車間通信システムにおいて、
    前記運転支援車載装置では、
    前記記憶手段に記憶されている信号データベース、及び前記第2のデータベース取得手段により取得する信号データベースには、その信号データベースの統計の標本数を示す情報が記録されており、
    前記第2のデータベース取得手段は、他車両から取得した信号データベースの標本数と、前記記憶手段に既存の信号データベースの標本数とを比較し、前記他車両から取得した信号データベースの標本数の方が多いことを条件に、前記記憶手段に既存の信号データベースの内容を前記他車両から取得した信号データベースの内容に更新すること
    を特徴とする路車間通信システム。
  28. 請求項26又は請求項27に記載の路車間通信システムにおいて、
    前記運転支援車載装置では、
    前記第2のデータベース取得手段により取得する信号データベースには、その信号データベースの最終更新時期を示す情報が記録されており、
    前記第2のデータベース取得手段は、他車両から取得した信号データベースの最終更新時期が所定の時期よりも過去である場合、その取得した信号データベースは前記記憶手段に記録しないこと
    を特徴とする路車間通信システム。
  29. 請求項19ないし請求項28の何れか1項に記載の路車間通信システムにおいて、
    前記路側通信装置では、
    さらに、前記前記交通信号機の信号サイクルのパターンが変更された場合、その旨を通知するためのパターン更新通知を車両に対して送信するパターン更新通知手段を備え、
    前記運転支援車載装置では、
    さらに、前記路側通信装置から送信されるパターン更新通知を受信した場合、前記記憶手段に記憶している当該交通信号機の信号データベースを破棄するデータベース破棄手段を備えること
    を特徴とする路車間通信システム。
  30. 請求項18ないし請求項29の何れか1項に記載の路車間通信システムにおいて、
    前記運転支援車載装置では、
    前記予測手段は、未来の特定時刻までに起こり得る信号灯色の切替時期を所定の変動幅のある時間帯として推定し、その特定時刻での信号灯色の現示状況を前記変動幅を反映した態様で予測すること
    を特徴とする路車間通信システム。
  31. 請求項30に記載の路車間通信システムにおいて、
    前記運転支援車載装置では、
    前記運転支援制御手段は、前記予測手段による前記予測において、前記特定時刻が前記変動幅のある切替時期に該当しているか否かによって運転支援の内容を変化させること
    を特徴とする路車間通信システム。
  32. 請求項18ないし請求項31の何れか1項に記載の路車間通信システムにおいて、
    前記運転支援車載装置では、
    さらに、所定の周辺状況の検出結果に基づき、前記予測手段による予測結果の誤りを検知する誤り検知手段を備え、
    前記運転支援制御手段は、前記誤り検知手段により予測結果の誤りを検知した場合、実行中の運転支援に代えて所定の対処制御を行うこと
    を特徴とする路車間通信システム。
  33. 請求項32に記載の路車間通信システムにおいて、
    前記運転支援車載装置では、
    前記誤り検知手段は、前記現示状況取得手段により取得した信号灯色の現示状況が、前記予測手段において推定した信号灯色の遷移状況から逸脱していることを条件に、前記予測結果が誤りであると検知すること
    を特徴とする路車間通信システム。
  34. 請求項32又は請求項33に記載の路車間通信システムにおいて、
    前記運転支援車載装置では、
    さらに、前記交通信号機の灯色が切替わる予兆となる所定の予兆現象を検知する予兆現象検知手段を備え、
    前記誤り検知手段は、前記予兆現象検知手段により検知した予兆現象に基づき推定した信号灯色の切替時期が、前記予測手段において推定した信号灯色の遷移状況から逸脱していることを条件に、前記予測結果が誤りであると検知すること
    を特徴とする路車間通信システム。
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