JP2011522538A - プラスミン製造のための組成物、方法およびキット - Google Patents

プラスミン製造のための組成物、方法およびキット Download PDF

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Abstract

表面上に固定されたストレプトキナーゼ、とりわけ固定されたプラスミン抵抗性ストレプトキナーゼ、ならびにプラスミンを製造するためのそれを利用する組成物、方法およびキットが提供される。

Description

関連出願の交差引用
本出願は、35 USC セクション119の下、2008年6月4日に出願された米国仮出願第61/058,677号(そっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)の優先権を主張する。
本発明は、プラスミンを製造するための組成物および方法、とりわけ固定されたストレプトキナーゼを使用するプラスミンを製造するための組成物および方法に関する。
凝血は、タンパク質分解酵素プラスミンによる溶解が可能である線維ネットワークよりなる。該酵素は、プラスミノーゲンアクチベーターの作用により血漿の一成分である不活性プロ酵素プラスミノーゲンに由来する。2種の免疫学的に異なる哺乳動物プラスミノーゲンアクチベーターが存在する。ウロキナーゼとしてもまた知られる内在性プラスミノーゲンアクチベーターは腎により産生される酵素であり、そして尿から単離し得る。それは多数の組織培養物供給源からもまた調製し得る。血管プラスミノーゲンアクチベーターおよび組織プラスミノーゲンアクチベーター(t−PA)としてもまた知られる外因性プラスミノーゲンアクチベーターは、多くの組織ホモジェネート(とりわけヒト子宮)、血管細胞壁および数種の細胞培養物から単離し得る。これら2種のプラスミノーゲンアクチベーターに加え、連鎖球菌から製造される細菌産物ストレプトキナーゼ(ストレプトキナーゼ)もまた存在する。
診察室での動脈および静脈カテーテルの急増する使用で、局所に送達される活性プラスミンは血栓溶解療法若しくは詰まったカテーテルの開放において魅力的な治療機会を提供する。これには多数の理由が存在する。すなわち、1)活性セリンプロテアーゼであるプラスミンは、血塊の近傍に基質(プラスミノーゲン)の存在を必要とするプラスミノーゲンアクチベーターと対照的に直接血栓溶解剤である;2)活性プラスミンを用いる局所のカテーテルに指図される血栓溶解療法は、血塊溶解の完全性を達成するために必要とされるどんなレベルにも増強され得る;3)プラスミンはより安全な血栓溶解剤である理論的可能性もまた有する。局所送達に必要とされるより低い投薬量は、高用量血栓溶解療法に伴う出血性合併症を低下若しくは排除さえすることができ、また、血栓部位のすぐ近くからのプラスミン活性のいかなる潜在的流溢も、循環するα−アンチプラスミンにより迅速に中和されることができるためである。
プラスミン精製、とりわけその治療的使用および送達に伴ういくつかの技術的課題が存在する。プラスミンは、生理学的pHで自己消化および不活性化する傾向がある活性のセリンプロテアーゼである。不幸なことに、プラスミン分解はその機能すなわち血塊溶解の発現に必要とされるpH範囲で最も顕著である。
血漿由来プラスミノーゲンのプラスミンへの現在の商業的活性化方法は、液相中で実施される反応で可溶性ストレプトキナーゼを使用する。この活性化反応のプラスミン産物は、該活性化段階がプラスミノーゲンのプラスミンへの所望の程度の転化まで進行するまで、自己タンパク質分解に対し完全には安定化されていない。この活性化中にストレプトキナーゼはプラスミンにより切断され、最終産物からのストレプトキナーゼの多数の分子種の除去を必要とする。さらに、新たに形成されたプラスミン分子もまた、他のプラスミン/プラスミノーゲン分子を切断することを開始し得、貴重な産物すなわちプラスミンの喪失をもたらす。
従って、現在、プラスミンを製造するための単純かつ効率的な方法(method)若しくは方法(process)に対する必要性が存在する。こうした方法が、所望の場合は該プラスミンを医薬品として(例えば非経口で)投与するのに使用し得るような、ストレプトキナーゼを実質的に含まないプラスミン溶液を提供することが付加的に望ましい。
[発明の要約]
一局面において、本発明は、マトリックス上に固定されたストレプトキナーゼを含んでなる組成物を提供する。該ストレプトキナーゼは、プラスミノーゲンをプラスミンに活性化することが可能であるがそれでもその対応する野生型ストレプトキナーゼに関してプラスミン分解に対し抵抗性であることを特徴とするストレプトキナーゼ変異体である。
別の局面において、本発明はストレプトキナーゼを固定させたマトリックスを含んでなる製品を提供し、該ストレプトキナーゼは、プラスミノーゲンをプラスミンに活性化することが可能であるがそれでもその対応する野生型ストレプトキナーゼに関してプラスミン分解に対し抵抗性であることを特徴とするストレプトキナーゼ変異体である。
いくつかの局面において、本発明はプラスミンの製造方法を提供する。該方法は、
a)プラスミノーゲンを含んでなる組成物を、マトリックス上に固定されたストレプトキナーゼと接触させて、それによりプラスミノーゲンをプラスミンに転化すること;およびb)プラスミンを精製すること
を含んでなる。
他の局面において、本発明はプラスミンを製造するためのキットを提供する。該キットは、
a)マトリックス上に固定されたストレプトキナーゼであって、該ストレプトキナーゼは、プラスミノーゲンをプラスミンに活性化することが可能であるがそれでもその対応する野生型ストレプトキナーゼに関してプラスミン分解に対し抵抗性であることを特徴とするストレプトキナーゼ変異体であり;および
b)プラスミンに対する親和性を有する分子を配置させたプラスミン結合マトリックス
を含んでなる。
[発明の詳細な記載]
本発明により、本明細書に開示されるプラスミン精製法は単純、効果的、再現可能かつ確実である。該方法は、精製されたプラスミノーゲン調製物の潜在的活性と比較可能な活性をもつ十分量の高度に純粋なプラスミンを製造し得る。該精製は、それを濃縮しない場合は少なくともプラスミン活性を保存する。最終的なプラスミンは、その存在が治療的使用に望ましくないところのストレプトキナーゼでの最小限の汚染を有するか若しくは汚染を有しない。一態様において、該プラスミン精製方法は、以下の主要な段階、すなわち、段階a:固定されたストレプトキナーゼを使用するプラスミノーゲンのプラスミンへの活性化であって、該ストレプトキナーゼは、プラスミノーゲンをプラスミンに活性化することが可能であるがそれでもその対応する野生型ストレプトキナーゼに関してプラスミン分解に対し抵抗性であることを特徴とするストレプトキナーゼ変異体であり;および段階b:例えばベンズアミジン−SEPHAROSEのようなプラスミン捕捉マトリックス上での活性プラスミンの捕捉を含んでなる。場合によっては、該方法は、結合されたプラスミンの低pH緩衝液での溶出;および、さらに場合によってはpH3.7に酸性化された水中での最終プラスミンの処方をさらに含んでなる。
1.ストレプトキナーゼ
天然に存在するならびに組換えのストレプトキナーゼを本発明により企図している。特定の一理論に固執されることなく、ストレプトキナーゼの活性化機序は、プラスミノーゲンとの化学量論的複合体の形成を必要とすると考えられている。
ストレプトキナーゼに適用されるところの、本明細書に使用されるところの「天然に存在する」という用語は、ストレプトキナーゼが天然の供給源から単離され得かつ実験室で人により意図的に改変されていないという事実を指す。天然に存在するは、天然に存在する「野生型」ストレプトキナーゼに関してプラスミン抵抗性であるストレプトキナーゼの天然に存在する「変異体」の形態を包含することを意図している。
「組換え」ストレプトキナーゼは、組換えDNA技術により製造される、すなわち、野生型ストレプトキナーゼ若しくはプラスミン抵抗性変異体であり得る所望のストレプトキナーゼをコードする外因性DNA構築物により形質転換された細胞から製造されるストレプトキナーゼを指す。
「合成」ストレプトキナーゼは化学合成により製造されるものである。
天然に存在するストレプトキナーゼは、ある種の連鎖球菌、およびLancefieldグループA、C若しくはGの連鎖球菌由来の適切な遺伝物質を含有するある種の細菌により産生される。例えば、ストレプトキナーゼは、S.エキシミリス(S.equisimilis)株H46Aの培養物から製造し得る。
例えば米国特許第2,701,227号、第2,702,781号、第2,677,642号、第2,677,643号、第2,691,620号、第2,784,145号、第3,226,304号、第3,255,094号、第3,419,472号、第3,444,045号、第3,980,772号、第4,381,346号、第RE32271号、および第5,334,384号明細書(引用することにより本明細書に組み込まれる)を包含するストレプトキナーゼの多数の精製方法が記述されている。
ストレプトキナーゼは、天然に存在するストレプトキナーゼ調製物中の不純物を構成する典型的な汚染タンパク質であるストレプトリシン若しくはストレプトドルナーゼと異なり、アミノ酸システイン若しくはシスチンを含有しない(Einarssonら、Biochim,Biophys.Acta 568:19−29(1979);De Renzoら、J.Biol.Chem.242,533−542(1967))。この構造の差違を活用して醗酵培地からのストレプトキナーゼの精製方法を提供し得ることが示唆されている。例えば、米国特許第5,334,384号明細書は、ストレプトキナーゼ含有混合物を還元剤で処理して汚染タンパク質中のジスルフィド架橋を遊離チオール基に還元すること、遊離チオール基およびチオール含有マトリックスと反応することが可能な試薬と該混合物を接触させること、ならびにその後、生じる化学修飾された汚染タンパク質を該混合物から分離して、汚染タンパク質を実質的に含まない形態のストレプトキナーゼを提供することを含んでなる、ストレプトキナーゼ含有混合物中の汚染タンパク質からのストレプトキナーゼの分離方法を記述する。
ストレプトキナーゼをコードする遺伝子がその天然の供給源(連鎖球菌属(Streptococcus)スピーシーズ)から単離され、そして酵母(Hagensonら、Enzyme.Microb.Technol.11:650(1989))、細菌、すなわち大腸菌(E.coli)(Malkeら、Proc.Nat’l Acad.Sci.81:3557(1984))、連鎖球菌属(Streptococcus)の代替スピーシーズ(Malkeら、Mol.Gen.Genet.196:360(1984)
)、およびバチルス属(Bacillus)(Wongら、Applied and Env.Microbiol 1:517(1994))(それらの全部はストレプトキナーゼの単離およびクローニングに関するそれらの教示のため引用することにより本明細書に組み込まれる)のような数種の異種微生物中にクローン化されている。さらに、Caballeroら、Infection and Immunity,67:6478−6486(1999)が、ストレプトコッカス エキシミリス(Streptococcus equisimilis)のブタおよびウマ単離物により分泌されるストレプトキナーゼのクローン化および特徴付け、ならびに組換えタンパク質を固定するためのマトリックスの使用をそれが教示する程度まで引用することにより本明細書に組み込まれる。
表1は、Malkeら、Gene 34:357−362(1985)(GenBank受託番号1106184Aもまた参照されたい)(引用することにより本明細書に組み込まれる)により開示されるところのストレプトコッカス エキシミリス(Streptococcus equisimilis)株H46Aからのストレプトキナーゼ遺伝子によりコードされるストレプトキナーゼのアミノ酸配列を示す。
さらに、ストレプトキナーゼは、例えば、β−溶血性連鎖球菌(LancefieldグループC)(Sigma−Aldrich Corp.、ミズーリ州セントルイス)からのストレプトキナーゼのように商業的に入手可能であり、また、組換えストレプトキナーゼがクロマトグラフィー技術(ABR−Affinity BioReagents Inc.、コロラド州ゴールデン)により大腸菌(E.coli)で製造される。さらに、プラスミノーゲン由来の「クリングル」型フィブリン結合ドメインを含有する遺伝子的に改変されたストレプトキナーゼ誘導体、および組換えDNA技術によりそれを得る方法が記述されている(第EU 0397 366 A1号明細書)。
いくつかの態様において、固定されるべきストレプトキナーゼは、in vivo若しくは in vitroいずれかで組換えDNAからの発現により製造される組換えストレプトキナーゼ(例えば組換え野生型若しくはプラスミン抵抗性変異体)である。組換え技術は慣例でありかつ当該技術分野で公知である。アミノ酸親和性標識はポリメラーゼ連鎖反応により導入し得る。発現は、細菌(例えば大腸菌(E.coli))、下級真核生物(例えばビール酵母菌(Saccharomyces cerevisiae)、サッカロミセス ポンベ(Saccharomyces pombe)、ピキア パストリス(Pichia pastoris)若しくは高等真核生物(例えばバキュロ感染(ba
cculo−infected)昆虫細胞、昆虫細胞 哺乳動物細胞)いずれかを使用してin vivoで、またはin vitro(大腸菌(E.coli)ライセート、コムギ胚芽抽出液、網状赤血球ライセート)で実施し得る。ストレプトキナーゼは商業的に入手可能な樹脂を使用するアフィニティークロマトグラフィーにより精製し得る。
アミノ酸親和性標識およびアダプタータンパク質をコードするDNA配列は、該親和性標識およびアダプタータンパク質をコードするDNA配列の5’若しくは3’いずれかに目的の遺伝子がインフレームでクローン化され得るような発現ベクターに工作し得る。該ベクターは、複製起点、および抗生物質耐性を宿主細胞に賦与することが可能な遺伝子を含有し得る。ベクターの該挿入物は、プロモーター配列、目的のストレプトキナーゼをコードする遺伝子、場合によってはポリペプチド親和性標識をコードする配列、および終止シグナル配列を含み得る。場合によっては、該ベクターは、好ましくは該タンパク質と親和性標識コーディング領域の間に配置されるポリペプチドアダプター分子をコードする配列もまた含み得る。
該タンパク質のin vivo発現のため、cDNAを商業的発現ベクター(例えばQiagen、Novagen、Clontechにより提供されるところの)にクローン化し得、そして発現のための適切な生物体に導入し得る。in vitro発現のためには、PCR増幅したDNA配列を、結合されたin vitro転写/翻訳系(例えば、ミクロソームを含む若しくは含まない、T7 RNAポリメラーゼを発現する好ましくはプロテアーゼ欠損株からの大腸菌(E.coli)S30ライセート、コムギ胚芽ライセート、網状赤血球ライセート(例えばPromega、Pharmacia、Panveraにより提供されるところの)で直接使用し得る。
PCR反応は、標準的条件下で実施し得るか、若しくは不要の実験を伴わずに最適化し得る。オリゴヌクレオチドプライマーは、発現ベクター中へのクローニングを容易にするための唯一の制限部位を含有し得る。あるいは、TAクローニング系(Clontech
Laboratories,Inc.、カリフォルニア州マウンテンビュー)を使用し得る。発現ベクターは親和性標識およびタンパク質アダプターのための配列を含有する。PCR産物を発現ベクターに(誘導可能なプロモーター下に)連結し、そしてカルシウム依存性形質転換により適切なコンピテント大腸菌(E.coli)株に導入する(株は、XL−1 blue、BL21、SG13009(lon−)を包含する)。培養物は対数増殖期中期(mid−log phase)まで増殖させ得、発現のため誘導し得、そして細胞を遠心分離により収集し得る。細胞はリゾチーム含有して再懸濁し得、そして迅速な凍結/融解周期若しくは超音波処理により膜を破壊し得る。細胞破片を遠心分離により除去し得、そして適切なアフィニティーマトリックスを上清に添加し得る。目的のストレプトキナーゼが結合され、そして非特異的に結合されたタンパク質は反復洗浄段階により除去される。あるいは、磁性親和性ビーズおよび濾過装置を使用し得る(QIAGEN,Inc.、カリフォルニア州バレンシア)。
ビール酵母菌(Saccharomyces cerevisiae)はタンパク質のコアグリコシル化および脂質修飾を見込む。大腸菌(E.coli)について上述されたアプローチを、形質転換および細胞溶解についてのわずかな改変を伴い使用し得る。ビール酵母菌(Saccharomyces cerevisiae)の形質転換は酢酸リチウムによることができ、そして細胞溶解は、細胞壁のリチカーゼ(lyticase)分解次いで凍結−融解、超音波処理、若しくはガラスビーズ抽出のいずれかによることができる。所望の場合は、翻訳後修飾の変異を異なる酵母株(すなわちサッカロミセス ポンベ(Saccharomyces pombe)、ピキア パストリス(Pichia pastoris)により得ることができる。
バキュロウイルス系若しくは哺乳動物細胞の利点は、得ることができる翻訳後修飾の豊富さである。バキュロ系(bacculo−system)はウイルスのクローニング、高力価ストックを得ること、および液体昆虫細胞懸濁液(細胞はSF9、SF21である)の感染を必要とする。哺乳動物細胞に基づく発現は細胞株のトランスフェクションおよびクローニングを必要とする。可溶性タンパク質が培地から収集される一方、細胞内若しくは膜結合型タンパク質は細胞溶解(洗剤可溶化、凍結−融解のいずれか)を必要とする。タンパク質をその後、大腸菌(E.coli)について記述された手順に類似に精製し得る。
in vitro翻訳のために、選択すべき系はプロテアーゼ欠損かつT7 RNAポリメラーゼを過剰発現する株から得られる大腸菌(E.coli)ライセートである。大腸菌(E.coli)ライセートは効率的なタンパク質発現(30〜50μg/mlライセート)を提供する。該過程全体は96ウェルアレイで実施する。目的の遺伝子は、T7
RNAポリメラーゼプロモーターおよび結合部位を含有する遺伝子特異的配列ならびに親和性標識をコードする配列を含有するオリゴヌクレオチドを使用するPCRにより増幅する。あるいは、アダプタータンパク質をPCRにより目的の遺伝子に融合し得る。増幅されたDNAは、迅速分析のための事前クローニングを伴わずに大腸菌(E.coli)ライセート中で直接転写かつ翻訳し得る。該タンパク質をその後、アフィニティーマトリックスに結合させることにより単離し、そして上述されたとおり処理する。
使用されうる代替の系はコムギ胚芽抽出液および網状赤血球抽出液を包含する。膜タンパク質および若しくは翻訳後修飾されたタンパク質のin vitro合成は、ミクロソームとともに網状赤血球ライセートを必要とすることができる。
a)プラスミン抵抗性ストレプトキナーゼ
ストレプトキナーゼはプラスミンとの反応で分解の影響を受けやすい不安定なタンパク質である。プラスミンに分解されたストレプトキナーゼフラグメントは、天然のストレプトキナーゼと比較して、プラスミノーゲンアクチベーターとしてより低い活性を表すことが示されている(Shiら、Biochem.J.304:235−241(1994))。プラスミンにより加水分解されるストレプトキナーゼ分子のペプチド結合は以前に決定された(Shiら、上記)。プラスミンはアミノ側にLysおよびArgを有するペプチド結合の加水分解を特異的に触媒する。より具体的には、ストレプトキナーゼのペプチド結合Lys59−Ser60が、プラスミンとの早期の反応で切断されるいくつかのペプチド結合の一つである一方、NH末端ペプチドIle1−Lys59はストレプトキナーゼの構造の安定化において必須である(Shiら、上記)。従って、部位特異的突然変異誘発、若しくはプラスミンによるペプチド結合Lys59−Ser60の早期の加水分解が予防され得ることにおいてその他の扱いやすい遺伝子クローニング技術により、より安定なストレプトキナーゼ変異体を構築し得る。
変異体の形態のストレプトキナーゼは、例えば米国特許第5,876,99号、第5,854,049号、第6,413,759号、第6,309,873号明細書、およびWuら、Applied and Environmental Microbiology,64:824−829(1998)(全部そっくりそのまま本明細書に組み込まれる)に記述されている。
一態様において、ストレプトキナーゼは、プラスミノーゲンをプラスミンに活性化することが可能であるがそれでもその対応する野生型ストレプトキナーゼに関してプラスミン分解に対し抵抗性であることを特徴とするストレプトキナーゼ変異体である。別の態様において、ストレプトキナーゼは、配列番号1中の位置85、412、若しくは双方に対応する位置にリシン以外のアミノ酸を有するアミノ酸配列を含んでなる。いくつかの態様に
おいて、配列番号1中の位置85、412若しくは双方に対応する位置のリシン以外のアミノ酸はアスパラギン若しくはグルタミンである。一態様において、ストレプトキナーゼポリペプチドは配列番号2(表2)に示されるところのアミノ酸配列を含んでなる。別の態様において、ストレプトキナーゼポリペプチドは配列番号2(表2)に示されるところのアミノ酸残基27−440を含んでなる。
他の態様において、ストレプトキナーゼ配列は、場合によっては、配列番号1の位置406−410に対応する1個若しくはそれ以上の位置に極性の若しくは荷電した残基をさらに含んでなる。
2.固定されたストレプトキナーゼ
固定されたストレプトキナーゼを、プラスミノーゲンをプラスミンに活性化するのに使用し得る。このアプローチは、最終調製物のストレプトキナーゼそれ自身での汚染をほとんど若しくは全く提供しない。ストレプトキナーゼを固定するための複数の方法が存在する。
ストレプトキナーゼは適するマトリックス上に吸着させ得る。例えば、ストレプトキナーゼは、ストレプトキナーゼがニトロセルロースに強固に結合されている場合にプラスミノーゲンをプラスミンに活性化することがなお可能であることが報告されている(Kulisekら、Analytical Biochemistry 177:78−84(1989))。また、適するイオン交換樹脂へのストレプトキナーゼの吸着は、それを固定されたようにすることができ、そしてプラスミノーゲンを活性化することがなお可能である。
固定されたストレプトキナーゼは、p−アミノフェニルアラニンおよびロイシンのジアゾ化コポリマーを使用して、Rimonら、Biochem.Biophy.Acta 73:301(1963)により記述されている。これらの著者は、固定されたストレプトキナーゼを利用してプラスミノーゲンの活性化の機序を研究した。Sugitachiら、Thrombos.Haemostas(Stuttg.)39:426(1978)はナイロン上へのプラスミノーゲンアクチベーター、ウロキナーゼの固定化を報告した。米国特許第4,305,926号明細書(引用することにより本明細書に組み込まれる)は、ナイロン、Dacron、コラーゲン、ポリビニルピロリドン、若しくはコポリマー性p−アミノフェニルアラニンおよびロイシンのような生物適合性ポリマー上へのストレプトキナーゼの固定化を提案している。
一態様において、ストレプトキナーゼは、米国特許第6,406,921号明細書(そっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)に記述されるところの親和性標識を使用して表面上に固定される。該表面は有機若しくは無機、生物学的若しくは非生物学的、またはこれらの物質のいずれかの組合せのいずれでもあり得る。一態様において、該表面は透明若しくは半透明である。多数の物質が表面としての使用に適する。例えば、該表面は、ケイ素、シリカ、石英、ガラス、制御多孔性ガラス(controlled pore glass)、カーボン、アルミナ、二酸化チタン、ゲルマニウム、窒化ケイ素、ゼオライトおよびガリウムヒ素よりなる群から選択される物質を含み得る。金、白金、アルミニウム、銅、チタンおよびそれらの合金のような多くの金属もまた表面の選択肢である。加えて、多くのセラミックおよびポリマーもまた使用し得る。表面として使用しうるポリマーは、限定されるものでないが以下、すなわちポリスチレン;ポリ(テトラ)フルオルエチレン;(ポリ)フッ化ビニリデン;ポリカーボネート;ポリメチルメタクリレート;ポリビニルエチレン;ポリエチレンイミン;ポリ(エーテルエーテル)ケトン(poly(etherether)ketone);ポリオキシメチレン(POM);ポリビニルフェノール;ポリアクチド;ポリメタクリルイミド(PMI);ポリアルケンスルホン(PAS);ポリヒドロキシエチルメタクリレート;ポリジメチルシロキサン;ポリアクリルアミド;ポリイミド;コブロックポリマーを挙げることができ;また、EupergitTMフォトレジスト、重合ラングミュアーブロジェット膜、およびLIGA構造もまた本発明の表面としてはたらきうる。
「親和性標識」という用語は、表面の露出された官能性上にタンパク質を固定することが可能な官能性部分を指すのに本明細書で使用する。いくつかの場合、親和性標識は単純な化学官能基でありうる。他の可能性は、アミノ酸、ポリペプチド、タンパク質、脂質二重層若しくはヒドロゲルを包含する。親和性標識はタンパク質に共有若しくは非共有いずれでも結合しうる(例えば、化学的複合を介して若しくは融合タンパク質として)。同様に、親和性標識は表面層に共有若しくは非共有いずれでも結合しうる。
本発明の目的上、「アダプター分子」はタンパク質に親和性標識を連結するいかなる実体でもある。該アダプター分子は、必ずしも、親和性標識およびタンパク質双方に非共有結合されている別個の分子である必要はない。アダプター分子は、親和性標識若しくはタンパク質または双方に共有結合し得る(例えば、化学的複合を介して若しくは融合タンパク質として)。いくつかの場合には、親和性標識はアミノ酸のようなタンパク質の内的部分でもまたありうる。アダプター分子の例はポリペプチド、タンパク質、膜アンカーおよびビオチンを包含する。
「融合タンパク質」という用語は、それらの本来の状態で典型的に結合されていないとは言えペプチド結合によりそれらのそれぞれのアミノおよびカルボキシル末端により結合されて単一の連続的ポリペプチドを形成する2種若しくはそれ以上のポリペプチドから構成されるタンパク質を指す。該2種若しくはそれ以上のポリペプチド成分は、直接結合され得るか、若しくはペプチドリンカー/スペーサーにより間接的に結合され得るかのいずれでもあり得ることが理解される。
一層の有機分子を表面上に被覆し得る。該層の一面は、表面物質上に化学吸着若しくは物理吸着されている有機分子の末端の化学的官能性(頭部)から構成され得る。該層の他の面は露出され得、そしていかなる数の化学的官能性(末端基)を持ってもよい。いくつかの態様において、該層の分子は、主に分子間の疎水性およびファンデルワールス相互作用により、高度に整列されかつ強固に充填される。
親和性標識は表面上のストレプトキナーゼの固定化を高め得る。親和性標識は、官能基
とのストレプトキナーゼの高められた結合若しくは反応を賦与し得る。親和性標識/官能基の対は、ストレプトキナーゼの安定性若しくは機能に不利である厳しい反応条件を必要としない様式での表面上のストレプトキナーゼの固定化を見込むことができる。親和性標識は、ストレプトキナーゼ上の指定された部位若しくは場所に特異的である固定化もまた提供し得る。これが起こるためには、ストレプトキナーゼタンパク質への親和性標識の結合は部位特異的であるべきである。この部位特異的固定化は、タンパク質の反応部位が溶液中のリガンドに接近可能なまま留まることを確実にするのを補助し得る。親和性標識による固定化の別の利点は、それが複数の異なるタンパク質で使用されるべき普遍的固定化戦略を見込むことである。
いくつかの態様において、親和性標識は最低1個のアミノ酸を含んでなる。親和性標識は最低1個の反応性アミノ酸を含んでなるポリペプチドでありうる。あるいは、親和性標識は、例えば、システイン、リシン、ヒスチジン、アルギニン、チロシンおよびグルタミンのような唯一の有機分子層と反応性のアミノ酸でありうる。ポリペプチド若しくはアミノ酸親和性標識は、好ましくは該タンパク質との融合タンパク質として発現される。アミノ酸標識は、層分子の官能基と相互作用し得る単一アミノ酸若しくは一連のアミノ酸のいずれかを提供する。アミノ酸親和性標識は、該単層の生物反応性Y官能基への共有結合による配向固定化を助長するように組換えタンパク質に容易に導入し得る。
親和性標識はポリ(アミノ酸)標識を含みうる。ポリ(アミノ酸)標識は、場合によっては他のアミノ酸の残基により中断されている約2から約100残基までの単一アミノ酸を含んでなるポリペプチドである。例えば、親和性標識はポリシステイン、ポリリシン、ポリアルギニン若しくはポリヒスチジンを含みうる。アミノ酸標識は、好ましくは、例えばヒスチジン、リシン、アルギニン、システイン、グルタミン、チロシンのような単一アミノ酸、若しくはこれらのいずれかの組合せの2ないし20残基から構成される。
一態様において、1ないし20アミノ酸のアミノ酸標識は、チオエーテル結合のための最低1ないし10個のシステイン;若しくはアミド結合のための1ないし10個のリシン;若しくは近接ジカルボニル基へのカップリングのための1ないし10個のアルギニンを含んでなる。当業者は、適する親和性標識を所定のY官能性と容易に組合せ得る。
アミノ酸標識の位置はストレプトキナーゼタンパク質のアミノ若しくはカルボキシ末端またはその間のどこかにあり得る。タンパク質の機能と適合性の場合、タンパク質精製のため導入される親和性標識は、完全長タンパク質のみがタンパク質精製中に単離されることを確実にするため、組換えタンパク質のC末端に優先的に配置される。
親和性標識は1個若しくはそれ以上の非天然のアミノ酸もまた含有しうる。非天然のアミノ酸は終止コドンを認識するサプレッサーtRNA(すなわちアンバー)を使用して導入し得る(Norenら、Science,1989,244:182−188;Ellmanら、Methods Enzym.,1991,202:301−336;Cloadら、Chem.Biol.,1996,3:1033−1038)。該tRNAは、特定のカップリング化学(すなわちケトン修飾、光反応性基)との使用のために化学的に変えられた(「非天然の」)アミノ酸を含有するように化学的にアミノアシル化される。
いくつかの態様において、親和性標識は、限定されるものでないがグルタチオンS−トランスフェラーゼ、抗体、アビジン若しくはストレプトアビジンを挙げることができるタンパク質全体を含んでなる。
当該技術分野で既知の他のタンパク質複合および固定化技術を、表面上にストレプトキナーゼを固定する目的上適合させうる。例えば、親和性標識は、ストレプトキナーゼに化
学結合されている有機生物複合物でありうる。ビオチン若しくは抗原をストレプトキナーゼに化学的に架橋しうる。あるいは、ストレプトキナーゼの表面にチオール若しくはアミンのような単純な官能性部分を結合する化学的架橋剤を使用しうる。
他の態様において、親和性標識は表面の有機分子の層上に固定された親和性標識層の一成分である。例えば、デキストランのような物質から構成されるヒドロゲルは適する親和性標識層としてはたらくことができる。タンパク質を固定するためのこうしたヒドロゲルの使用は米国特許第5,242,828号明細書に記述されている。ポリリシンは親和性標識層の形成において有用な物質の別の選択肢である(一例については米国特許第5,629,213号明細書を参照されたい)。親和性標識層は、PCT公開第WO 96/38726号明細書に記述されるところのリン脂質二重層若しくはリン脂質単層もまた構成し得る。
なおさらなる態様において、アダプター分子は固定されたストレプトキナーゼに親和性標識を結合し得る。アダプター分子の使用により提供される表面からのタンパク質の付加的な空間は、タンパク質が表面不活性化されやすいことがあるために有利であり得る。当業者は、所定の親和性標識に適切であるアダプター分子を選ぶことが可能であろう。例えば、親和性標識がストレプトアビジンである場合には、アダプターは、固定されるべきであるストレプトキナーゼに化学的に複合されているビオチン分子であり得る。あるいは、親和性標識がリン脂質二重層若しくは単層である場合には、適するアダプター分子として膜アンカーを選ぶことができる。
一態様において、アダプター分子はプロテインG若しくはプロテインAのようなポリペプチドである。別の態様において、親和性標識、アダプター分子およびタンパク質が一緒になって融合タンパク質を構成する。こうした融合タンパク質は標準的組換えDNA技術を使用して容易に発現させうる。アダプタータンパク質は、目的のタンパク質の溶解性を増大させるため、および表面と目的のタンパク質の間の距離を増大させるためにとりわけ有用である。可能なアダプタータンパク質の例は、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GST)、マルトース結合タンパク質、キチン結合タンパク質、チオレドキシン、緑色蛍光タンパク質(GFP)を包含する。GFPは表面結合の定量にもまた使用し得る。
別の態様において、組換えストレプトキナーゼは固定化金属イオン吸着クロマトグラフィー(IMAC)を使用して固定し得る。とりわけ感受性の分離技術でありかつ大部分の型のタンパク質にもまた応用可能であるこのクロマトグラフィー法は、別のクロマトグラフィー段階、こうしたイオン交換クロマトグラフィー(IEX)および/若しくは疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)と一緒になって精製スキームで普遍的に使用される技術である。
IMACは遷移金属イオンとキレートを形成することが可能な基を含んでなるマトリックスを利用し、このキレートは、順に、液体から化合物を吸着するためのクロマトグラフィーでのリガンドとして使用される。IMACでの結合の強さは、金属イオンの種、緩衝液のpH、および使用されるリガンドの性質により主に影響される。金属イオンはマトリックスに強く結合されるため、吸着されたタンパク質は、場合によっては、pHを低下させること若しくは競合溶出のいずれかにより溶出され得る。
一般に、IMACは該マトリックスの遷移金属イオンに対する親和性を呈するタンパク質若しくは他の分子の分離に有用である。例えば、タンパク質は、全部がキレートされた金属に対する親和性を表す、接近可能なヒスチジン、システインおよびトリプトファン残基の存在に際して該マトリックスに結合することができる。
一態様において、ストレプトキナーゼは金属キレートされたリガンドに対するそれらの親和性を増大させるために、1個若しくはそれ以上のヒスチジン残基で標識し得る。
イミノ二酢酸(iminodiacetic acid)(IDA)のような単純なキレート剤がIMACのリガンドとして示唆されている。アガロース支持体に結合され、そしてCu2+、Zn2+およびNi2+のような多様な金属で事後荷電されたIDAが、タンパク質およびペプチドの捕捉に使用されており、そして商業的樹脂としてもまた入手可能である。より具体的には、米国特許第4,551,271号明細書(Hochuli、Hoffmann−La Roche Inc.に譲渡される)(引用することにより本明細書に組み込まれる)はIDAリガンドを含んでなる金属キレート樹脂を開示している。該樹脂は、該明細により、アガロースをエピクロロヒドリン若しくはエピブロモヒドリンで処理すること、生じるエポキシドをイミノ酢酸二ナトリウム塩で処理すること、および該生成物を銅(II)若しくは亜鉛溶液で洗浄することにより銅若しくは亜鉛塩に転化することにより、既知の様式で製造し得る。
欧州特許第EP 87109892.7号明細書(F.Hoffmann−La Roche AG)およびその同等物、米国特許第4,877,830号明細書(Doebeliら、Hoffmann−La Roche Inc.に譲渡される)、金属キレート樹脂を使用してタンパク質を固定するというそれらの教示に関して、引用することにより双方とも本明細書に組み込まれる。
第WO 01/81365号明細書(Sigma−Aldrich Co.)、該明細により金属イオンと比較的安定なキレートを形成することが可能でありかつポリヒスチジン標識タンパク質に対する改良された選択性を表す金属キレート化組成物のその教示に関して、引用することにより本明細書に組み込まれる。該開示される組成物は、所定の実施例によればSEPHAROSETMのような不溶性担体に結合される。
Lizanoら、J.Microbiol.Methods,23:261−280は、組換えタンパク質を固定するためのマトリックスの使用のその教示に関して、引用することにより本明細書に組み込まれる。
本発明の組成物はキットの形態でもまた供給され得る。従って、他の局面において、本発明はプラスミンを製造するためのキットを提供する。該キットは、マトリックス上に固定されたストレプトキナーゼを含んでなり、該ストレプトキナーゼは、プラスミノーゲンをプラスミンに活性化することが可能であるがそれでもその対応する野生型ストレプトキナーゼに関してプラスミン分解に対し抵抗性であることを特徴とするストレプトキナーゼ変異体である。該ストレプトキナーゼは上述されるとおりである。
一態様において、該キットは、プラスミンに対する親和性を有する分子をに配置させているプラスミン結合マトリックスをさらに含んでなる。
キットは別個の容器中に多様な成分を含み得る。例えば、該容器は、該キットの他成分と組合せられる場合に一緒になってプラスミンを製造するための組成物および方法を提供するようなストレプトキナーゼ、マトリックスなどを別個に含み得る。本発明の包装された組成物およびキットは貯蔵、製造などのための説明書もまた包含し得る。
本発明は実施例によってより詳細に具体的に説明されることができるが、しかし、本発明は該実施例に制限されないことに注意されるべきである。
二重変異体ストレプトキナーゼポリペプチドをコードする1オープンリーディングフレーム(大文字により表されるところの)を含んでなるヌクレオチド配列(すなわち配列番号3)を示す。該オープンリーディングフレームは、クローニングのため提供される制限酵素部位(小文字により示されるところの)により隣接されて示される。 配列番号3に示されるオープンリーディングフレーム(大文字により示されるところの)を含んでなるpET21発現ベクター(pET系、Novagen、ウィスコンシン州マディソン)のポリペプチド産物のアミノ酸配列(配列番号4)を示す。ストレプトキナーゼポリペプチド中のリシン(K)からアルギニン(N)突然変異に一本下線を付ける。ストレプトキナーゼ配列のN末端に対応するイソロイシン(I)アミノ酸残基に二重下線を付ける。 配列番号3に示されるオープンリーディングフレーム(大文字により示されるところの)を含んでなるpET32発現ベクター(pET系、Novagen、ウィスコンシン州マディソン)のポリペプチド産物のアミノ酸配列(配列番号5)を示す。ストレプトキナーゼポリペプチド中のリシン(K)からアルギニン(N)突然変異に一本下線を付ける。ストレプトキナーゼ配列のN末端に対応するイソロイシン(I)アミノ酸残基に二重下線を付ける。 配列番号3に示されるオープンリーディングフレーム(大文字により示されるところの)を含んでなるpET41発現ベクター(pET系、Novagen、ウィスコンシン州マディソン)のポリペプチド産物のアミノ酸配列(配列番号6)を示す。ストレプトキナーゼポリペプチド中のリシン(K)からアルギニン(N)突然変異に一本下線を付ける。ストレプトキナーゼ配列のN末端に対応するイソロイシン(I)アミノ酸残基に二重下線を付ける。 精製された組換えストレプトキナーゼ(レーン1);SeeBlue(R) Plus 2分子量(MW)マーカー(Invitrogen、カリフォルニア州カールズバッド)(レーン2);および組換えプラスミノーゲン(レーン3)のクマシーブルー染色したSDS−PAGEを示す。 組換えストレプトキナーゼにより触媒されるところの組換えプラスミノーゲンの組換えプラスミンへの転化の時間経過を示すSDS−PAGEである。時間=0時間(レーン1);2時間(レーン2);4時間(レーン3);6時間(レーン4);および18時間(レーン5)。レーン6、7および8はそれぞれ組換えストレプトキナーゼ対照、組換えプラスミノーゲン対照およびMWマーカー(SeeBlue(R) Plus 2)に対応する。 ポリクローナル抗ストレプトキナーゼ抗体を使用する、図6に示される時間経過実験のウエスタンブロットである。時間=0時間(レーン1);2時間(レーン2);4時間(レーン3);6時間(レーン4);および18時間(レーン5)。レーン6、7および8はそれぞれ組換えストレプトキナーゼ対照、組換えプラスミノーゲン対照およびMWマーカー(SeeBlue(R) Plus 2)に対応する。
実施例
組換え標識ストレプトキナーゼの製造
二重変異体のストレプトキナーゼタンパク質をコードする核酸配列を含んでなる、図1
に示されるDNA分子(すなわち配列番号3)を合成し(Blue Heron Biotech、ワシントン州ボッセル)、そして商業的に入手可能なpET21b、pET32bおよびpET41bベクター(EMD Chemicals,Inc.(Novagen(R))、ニュージャージー州ギブスタウン)にクローン化して(クローニングを容易にするため、5’のBamHIおよび3’のXhoI部位を包含した)、ポリヒスチジン、チオレドキシンおよびGSTを包含する多様な標識でCおよび/若しくはN末端で付加されたプラスミン抵抗性ストレプトキナーゼに対応するアミノ酸配列を含んでなる数種の組換えポリペプチド(それぞれ図2〜4)を製造した。これらの標識は、製造元のプロトコルに従い、かつ、Novagen(R) pET系マニュアル第11版(標的遺伝子のクローニング、発現、および標的タンパク質の親和性精製のその教示に関して本明細書に組み込まれる)に記述されるとおり、対応する樹脂および緩衝液キットを使用して、3種の組換えストレプトキナーゼ分子の親和性精製を容易にした。
全3種の組換えストレプトキナーゼDNA構築物を大腸菌(E.coli)BL21(DE3)Goldコンピテント細胞(Stratagene、カリフォルニア州ラホヤ)に形質転換し、そしてルリア−ベルタニ(Luria−Bertani)(LB)培地を使用して増殖させた。典型的には、約0.5mLの一夜種培養物を37℃で増殖させ、そして約200mLの新鮮LB培地に接種するのに使用した。pET21bおよびpET32b構築物については、LB培地に50μg/mLのアンピシリンを補充した一方、pET 41b構築物は30μg/mLのカナマイシンの存在下で増殖させた。各培養物はおよそ0.7のOD595nmまで増殖させ、そしてその後1.0mMまでのイソプロピルβ−D−1−チオガラクトピラノシド(IPTG)の添加により誘導した。37℃での4時間の増殖後に、培養物からの細胞を遠心分離を介して収集し、そして使用に必要とされるまで−20℃で凍結させた。
全3種の構築物の初期組換えストレプトキナーゼ精製段階は同様であり、そして細胞溶解および清澄化を必要とした。融解された細胞ペレットを20mLの細菌タンパク質抽出試薬(BPER)(Pierce、イリノイ州ロックフォード)に再懸濁し、そしてその後室温で10分間インキュベートした。溶解された培養物を15Kで20分間の遠心分離により清澄にし(RC5C遠心機中Sorvall SS34ローター)、そして0.22□mフィルターを通し濾過した。
5mLのコバルト充填(cobalt charged)HiTrap Chelating HP(GE Healthcare Bio−Science Corp.、ニュージャージー州ピスカタウェイ)カラムを使用して、pET21bおよびpET32b由来培養物(ポリヒスチジン標識バリアント)から組換えストレプトキナーゼを精製した。清澄にした細胞ライセートを、20mMリン酸ナトリウム、500mM NaClおよび10mMイミダゾール、pH7.4で平衡化後に5mL/分でコバルト充填HiTrap Chelatingカラムに適用した。負荷後にカラムを上の緩衝液で徹底的に洗浄した。20mMリン酸ナトリウム、500mM NaClおよび500mMイミダゾール、pH7.4溶出緩衝液の適用によりタンパク質溶出を開始した。280nmで測定される吸光度測定値を使用して、GE Healthcare AKTA Explorerクロマトグラフィー装置を使用する精製運転の進行をモニターした。SDS−PAGE電気泳動により決定されるところの溶出中に目的の組換えストレプトキナーゼタンパク質を含有する画分をプールし、そして陰イオン交換クロマトグラフィーを使用する追加精製のため緩衝液を交換した。
25mMトリス−HClおよび1mM EDTA、pH8.0で平衡化した5mLのHiTrap Q−Sepharoseカラム(GE Healthcare Bio−Science Corp.、ニュージャージー州ピスカタウェイ)を使用して、固定され
たコバルトカラムから得られた溶離液画分をさらに精製した。Q−Sepharose平衡化緩衝液に対する一夜透析後に、プールした画分を5mL/分でQ−Sepharoseカラムに適用した。負荷後にカラムを平衡化緩衝液で徹底的に洗浄した。NaCl溶出緩衝液(25mMトリス−HCl、1.0M NaClおよび1mM EDTA、pH8.0)の適用によりタンパク質をQ−Sepharoseカラムから溶出した。20分にわたり展開される0〜100%溶出緩衝液勾配を使用して標的タンパク質を溶出した。
pET41 GST融合タンパク質は、5mLのGSTrap FFカラム(GE Healthcare Bio−Science Corp.、ニュージャージー州ピスカタウェイ)を使用して、清澄にした細胞ライセートから精製した。清澄にした細胞ライセートはリン酸緩衝生理的食塩水(PBS)で平衡化したカラムに適用した。負荷に続きPBSで徹底的に洗浄し、そして50mMトリス−HClおよび10mMグルタチオン、pH8.0でタンパク質溶出を達成した。SDS−PAGE、抗ストレプトキナーゼウエスタンブロッティングおよび活性化アッセイが全3種の精製タンパク質の正体を確認した。
図5は精製された組換えストレプトキナーゼならびに精製された組換えプラスミノーゲンのクマシーブルー染色したSDS−PAGEゲルの一例を示す。
固定されたポリヒスチジン標識プラスミン抵抗性変異体ストレプトキナーゼの製造
10mMトリス−HCl(pH8.0)および100mM NaCl中のヒスチジン標識(プラスミン抵抗性)ストレプトキナーゼ(100μg)を100μlの金属キレート化IMACアフィニティーマトリックスに添加する。22℃で5分間インキュベーション後に、スラリーを、0.45μmセルロースアセテートフィルターを装着したSpin−X微小遠心スピンカラム(Costar、マサチューセッツ州ケンブリッジ)に適用する。該マトリックスを2,000×gで3分間の遠心分離によりペレットにし、そしてその後20mMトリス−HCl、pH7.4で数回洗浄する。該マトリックスをSpin−X装置から取り出し、微小遠心管に入れ、そして200mlの50mMトリス−HCl緩衝液、pH7.4に再懸濁する。
プラスミノーゲンの製造
血漿由来プラスミノーゲンは、米国特許第6,964,764号および第6,969,515号明細書(そっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)に記述されるとおり製造し得る。例えば、プラスミノーゲンは、Deutschら、Science,170:1095(1970)により記述されるところのLys−Sepharoseでのアフィニティークロマトグラフィーによりコーン画分(Cohn Fraction)II+IIIペーストから精製する。かように、200gのペーストを2リットルの0.15Mクエン酸ナトリウム緩衝液、pH7.8に再懸濁する。該懸濁液を37℃で一夜インキュベートし、14,000rpmで遠心分離し、ガラス繊維を通して濾過し、そして500mlのLys−Sepharose 4B(Pharmacia)と混合する。プラスミノーゲンの結合は室温で2時間である。Lys−Sepharoseをその後2リットルのガラスフィルター上に移し、そして280nmの吸光度が0.05より下に下落するまで、0.3M NaClを含有する0.15Mクエン酸ナトリウムで数回洗浄する。結合されたプラスミノーゲンを3個の200ml部分の0.2M ε−アミノカプロン酸で溶出する。溶出されたプラスミノーゲンは、プラスミノーゲン溶液1mlあたり0.4gの固体硫酸アンモニウムで沈殿させる。粗(80〜85%純粋)プラスミノーゲンの沈殿物は4℃で保存し得る。
固定されたポリヒスチジン標識プラスミン抵抗性変異体ストレプトキナーゼを使用するプラスミノーゲンのプラスミンへの活性化
等モル量のプラスミノーゲンを、50mMトリス−HCl緩衝液、pH7.4中で、固定されたストレプトキナーゼに添加する。サンプルを22℃でインキュベートし、そして回転台上に置いてマトリックスを懸濁状態に保つ。活性化の終了に際して、プラスミン溶液をガラスフィルター上のストレプトキナーゼ−SEPHAROSEから濾過し、そして即座にベンズアミジン−SEPHAROSEに適用する。
プラスミノーゲン活性化の進行をモニターするため、多様な間隔でサンプルを選択し、そして0.1容量の10×停止緩衝液(1.0M NaHCO、1.0M ε−アミノカプロン酸[pH9.4])の添加により反応を停止する。サンプルをSpin−X微小遠心管に移し、そして2,000×gで3分間の遠心分離によりペレットにする。固定された反応体は25mlの100mM EDTAの添加により溶出し、次いで5,000×gで10分間遠心分離する。サンプルを、β−メルカプトエタノールを含有する25mlの23 SDS緩衝液の添加によりSDS−PAGE分析のため調製し、5分間沸騰させ、そしてSDS−10%ポリアクリルアミドゲルに適用する。
溶液中での標識プラスミン抵抗性ストレプトキナーゼによる組換えプラスミノーゲンの活性化
pET21b発現構築物を用いて製造した精製された組換えストレプトキナーゼを、25mMトリス−HCl、pH7.0、100mM εACA、1mM EDTAおよび25%グリセロール(v:v)に対し透析した。同一緩衝液中の親和性精製した組換えプラスミノーゲンを、組換えストレプトキナーゼと100:1、10:1および1:1のモル比で混合した。これら3反応のそれぞれ中のストレプトキナーゼの量は一定に保持した一方、組換えプラスミノーゲンの量は、ストレプトキナーゼに対する多様な組換えプラスミノーゲンのモル比を生じるように変動させた。2成分を混合し、そして18時間まで室温でインキュベートした。活性化反応への時間0、1、2、3、4および18時間に混合物のアリコートを取り出しそしてSDS−PAGE電気泳動のため調製した。SDS−PAGEサンプルは、NuPAGE Novex BisTrisサンプル調製プロトコル(Invitrogen、カリフォルニア州カールズバッド)に従って還元条件を使用して処理した。MOPS緩衝液中の4〜12%BisTrisゲルをSDS−PAGE実験に使用した。
100:1のモル比の組換えプラスミノーゲン:組換えストレプトキナーゼについて図6に示されるとおり、組換えストレプトキナーゼによる組換えプラスミノーゲンの組換えプラスミンへの活性化がSDS−PAGE上で明白であった。活性化の時間経過は、組換えプラスミノーゲンが該反応で早い時期までにrecプラスミン(recPlasmin)に転化されることを示した(還元PAGE条件下で2バンドの形成により明白)。28kDマーカー近くに移動する観察されたバンドはrecプラスミノーゲンのセリンプロテアーゼドメインである一方、14kDマーカーのすぐ上を移動するより小さいバンドはクリングルドメインである。39kDの組換えプラスミノーゲン出発原料の消失がこれら2バンドの出現に付随した。反応へのt=18時間で、組換えプラスミノーゲンのほぼ全部が組換えプラスミンに転化されていた。
10:1モル比反応について、SDS−PAGEは実験を追跡するためにほとんど使用し得なかった一方、1:1モル比実験に存在する全タンパク質の量はSDS−PAGEモニタリングに少なすぎた(データは示されない)。
図6に示されるSDS−PAGEゲルデータから、精製された組換えストレプトキナー
ゼ(pET 21b構築物)が組換えプラスミノーゲンをrecプラスミンに転化する能力を有することが明白である。
活性化反応における組換えストレプトキナーゼの運命をモニターするため、反応の進行をモニターするためのウエスタンブロッティング実験が必要とされた。全3種の時間経過反応のSDS−PAGEゲルを上で示されたとおり泳動し、そしてその後、Novex X Cell IIブロットモジュールのプロトコル(Invitrogen、カリフォルニア州カールズバッド)に従ってPVDFメンブレンに転写した。PVDFメンブレンのブロッキングはリン酸緩衝生理的食塩水(Sigma−P3688、ミズーリ州セントルイス)中1%BSA溶液で実施した一方、トリス緩衝生理的食塩水(Sigma−T9039、ミズーリ州セントルイス)を全部の洗浄および抗体希釈溶液に使用した。電気泳動的転写およびPVDFメンブレンのブロッキング後に、ブロットをストック一次抗体の4000倍希釈を使用してポリクローナルウサギ抗ストレプトキナーゼ抗体(AbD Serotec(0100−0173)、ノースカロライナ州ローリー)でプロ−ビングした。アルカリホスファターゼで標識したヤギ抗ウサギIgG抗体(Sigma−A3937、ミズーリ州セントルイス)を、Sigma Fast BCIP/NBT基質(Sigma−B5655、ミズーリ州セントルイス)とともに5000倍希釈で使用して、ストレプトキナーゼフラグメントを可視化した。
図7に示されるとおり、組換えプラスミノーゲンを組換えストレプトキナーゼ(100:1モル比)とインキュベートする反応条件下で、ストレプトキナーゼ分子は時間依存的様式で多数の種にタンパク質分解された。最初のタンパク質分解切断はポリペプチドバックボーンの小部分を除去した(ウエスタンブロット上の51kDマーカーの下のバンドの形成により明白)。反応時間の増大とともにこのフラグメントはさらに分解され、そして39および51kDのMWマーカーの上に移動した安定な種をそれが形成するまで多数の一過性の種を通過した。ブロット上のその同一の場所の不鮮明なバンドの初期の出現は、完全長組換えプラスミノーゲンに対する一次抗体の交差反応性によった。組換えプラスミノーゲン対照(レーン7)およびt=0の反応サンプル(レーン1)双方がこの交差反応性を示した。組換えプラスミノーゲンが消費されていたところのより長い反応時間で不鮮明なバンドは消失し、中核ストレプトキナーゼフラグメントを表す新たな鮮明なバンドが出現した。交差反応性は組換えプラスミンのセリンプロテアーゼドメイン(SP)でもまた明らかであった(データは示されない)。
1:1モル比実験について、活性化の速度は大きく低下した(データは示されない)。反応へのt=4時間でストレプトキナーゼタンパク質分解の最初の兆候が明らかであった。これらの反応条件下で、反応へのt=18時間であっても非常に安定なストレプトキナーゼフラグメントが生成された。これは、ありそうには、組換えストレプトキナーゼ分子を分解するのに利用可能な非常にわずかな遊離組換えプラスミンを伴い、組換えプラスミンとの複合体中で結合されているストレプトキナーゼの全部の結果であった。
該結果は、活性化反応の初期に、組換えストレプトキナーゼが多数の一過性種に分解されるが、しかしその後になって、39kDより上の見かけのMWをもつ安定なポリペプチドを形成することを示す。
ベンズアミジン−SEPHAROSEでのプラスミンの捕捉
アフィニティークロマトグラフィーはタンパク質精製で有用な技術である。目的のタンパク質はトリプシン様特異性をもつ活性セリンプロテアーゼ(すなわちプラスミン)であるため、活性プラスミンのみの捕捉を可能にしかつ多様な汚染物質およびプラスミノーゲン分解生成物を後に残すとみられるベンズアミジン−SEPHAROSEを、アフィニテ
ィー吸着剤として選ぶ。プラスミンの捕捉、溶出および処方は米国特許第6,355,243号明細書(そっくりそのまま引用することにより本明細書に組み込まれる)に記載されている。
50%グリセロール中の完全に活性化されたプラスミノーゲン溶液を、0.05Mトリス、pH8.0、0.5M NaClで平衡化した50mlのベンズアミジン−SEPHAROSEカラムに3ml/分の流速で適用する。カラムは4℃で3ml/分で稼働させる。
結合されたプラスミンの低pH緩衝液での溶出
中性のpHでの不活性化からプラスミンを保存するために酸性溶出条件を選ぶ。ベンズアミジン−SEPHAROSEに結合されたプラスミンを、0.5M NaClを含有する0.2Mグリシン緩衝液、pH3.0で溶出する。結合されたピークは、典型的には3種のプール、すなわちピークの小さい2個のフロント部分B1およびB2ならびに溶出された物質の大半B3に分割される。
溶出された物質の酸性化した水中での処方
溶出されたプラスミンを、例えば氷酢酸で約3.3ないし約3.7のpHに酸性化した水で透析する。最初に、単に凍結乾燥、凍結、溶媒条件の変更などのような今後の処方手順のためそれを準備する間に活性プラスミンを維持するために、この溶媒条件を選ぶ。これらの後者の手順の全部は緩衝されない低イオン強度の溶液で実施することがより容易である。しかし、われわれは、プラスミンが酸性化した水中で極めて安定であり、そしてin vitroおよびin vivo研究のためこの形態で効果的に使用し得ることを見出している。

Claims (10)

  1. マトリックス上に固定されたストレプトキナーゼを含んでなる組成物であって、該ストレプトキナーゼが、プラスミノーゲンをプラスミンに活性化することが可能であるがそれでもその対応する野生型ストレプトキナーゼに関してプラスミン分解に対し抵抗性であることを特徴とするストレプトキナーゼ変異体である、上記組成物。
  2. ストレプトキナーゼを固定させているマトリックスを含んでなる製品であって、該ストレプトキナーゼが、プラスミノーゲンをプラスミンに活性化することが可能であるがそれでもその対応する野生型ストレプトキナーゼに関してプラスミン分解に対し抵抗性であることを特徴とするストレプトキナーゼ変異体である、上記製品。
  3. a)プラスミノーゲンを含んでなる組成物を、マトリックスに固定されたストレプトキナーゼと接触させて、それによりプラスミノーゲンをプラスミンに転化すること;およびb)プラスミンを精製すること
    を含んでなる、プラスミンの製造方法。
  4. 精製することが、プラスミンがプラスミン結合マトリックスにより保持されるようにプラスミン結合マトリックスと組成物を接触させることを含んでなり、該プラスミン結合マトリックスが、プラスミンに対する親和性を有する分子を配置させている、請求項3に記載の方法。
  5. ストレプトキナーゼが、プラスミノーゲンをプラスミンに活性化することが可能であるがそれでもその対応する野生型ストレプトキナーゼに関してプラスミン分解に対し抵抗性であることを特徴とするストレプトキナーゼ変異体である、請求項3に記載の方法。
  6. ストレプトキナーゼが、配列番号1に示されるところの位置85、412若しくは双方に対応する位置にリシン以外のアミノ酸残基を有するアミノ酸配列を含んでなる、請求項3に記載の方法。
  7. ストレプトキナーゼが、配列番号2のアミノ酸残基27から440として示されるアミノ酸配列を含んでなる、請求項3に記載の方法。
  8. ストレプトキナーゼが、場合によっては、配列番号1の位置406−410に対応する1個若しくはそれ以上の位置に極性若しくは荷電した残基をさらに含んでなる、請求項6若しくは7に記載の方法。
  9. アミノ酸がグルタミン若しくはアスパラギンである、請求項6に記載の方法。
  10. a)マトリックスに固定されたストレプトキナーゼであって、該ストレプトキナーゼが、プラスミノーゲンをプラスミンに活性化することが可能であるがそれでもその対応する野生型ストレプトキナーゼに関してプラスミン分解に対し抵抗性であることを特徴とするストレプトキナーゼ変異体であり;および
    b)プラスミンに対する親和性を有する分子を配置させているプラスミン結合マトリックス
    を含んでなる、プラスミンを製造するためのキット。
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