JP2011514311A - 高純度メタクリル酸の製造方法 - Google Patents

高純度メタクリル酸の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2011514311A
JP2011514311A JP2010544600A JP2010544600A JP2011514311A JP 2011514311 A JP2011514311 A JP 2011514311A JP 2010544600 A JP2010544600 A JP 2010544600A JP 2010544600 A JP2010544600 A JP 2010544600A JP 2011514311 A JP2011514311 A JP 2011514311A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
methacrylic acid
column
process step
product
crude
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010544600A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5892729B2 (ja
Inventor
ケストナー マーティン
ケルブル ゲアハルト
マイアー ラルフ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Evonik Roehm GmbH
Original Assignee
Evonik Roehm GmbH
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Evonik Roehm GmbH filed Critical Evonik Roehm GmbH
Publication of JP2011514311A publication Critical patent/JP2011514311A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5892729B2 publication Critical patent/JP5892729B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C51/00Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
    • C07C51/42Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
    • C07C51/48Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by liquid-liquid treatment
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D3/00Distillation or related exchange processes in which liquids are contacted with gaseous media, e.g. stripping
    • B01D3/14Fractional distillation or use of a fractionation or rectification column
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C51/00Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
    • C07C51/16Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by oxidation
    • C07C51/21Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by oxidation with molecular oxygen
    • C07C51/25Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by oxidation with molecular oxygen of unsaturated compounds containing no six-membered aromatic ring
    • C07C51/252Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by oxidation with molecular oxygen of unsaturated compounds containing no six-membered aromatic ring of propene, butenes, acrolein or methacrolein
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C51/00Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
    • C07C51/42Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
    • C07C51/43Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by change of the physical state, e.g. crystallisation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C51/00Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
    • C07C51/42Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
    • C07C51/43Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by change of the physical state, e.g. crystallisation
    • C07C51/44Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by change of the physical state, e.g. crystallisation by distillation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C67/00Preparation of carboxylic acid esters
    • C07C67/08Preparation of carboxylic acid esters by reacting carboxylic acids or symmetrical anhydrides with the hydroxy or O-metal group of organic compounds
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/582Recycling of unreacted starting or intermediate materials

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

本発明は、純粋なメタクリル酸の製造方法であって、a)C4化合物を気相酸化して、メタクリル酸を含む気相を得る処理ステップ、b)メタクリル酸を含む気相を凝縮させて、メタクリル酸水溶液を得る処理ステップ、c)メタクリル酸の少なくとも一部をメタクリル酸水溶液から分離して、少なくとも1つの粗メタクリル酸を含む生成物を得る処理ステップ;d)少なくとも1つの粗メタクリル酸を含む生成物から熱分離法によってメタクリル酸の少なくとも一部を分離して、純粋なメタクリル酸を得る処理ステップを少なくとも含む方法に関する。

Description

本発明は、純粋なメタクリル酸の製造方法、この方法によって得られる高純度メタクリル酸、メタクリル酸の製造用装置、メタクリル酸エステルの製造方法、この方法によって得られるメタクリル酸エステル、ポリメタクリレートの製造方法、この方法によって得られるポリメタクリレート、ポリメタクリル酸エステルの製造方法、この方法によって得られるポリメタクリル酸エステル、本発明の方法によって得られる純粋なメタクリル酸および本発明の方法によって得られるメタクリル酸エステルの使用、ならびに繊維、フィルム、ワニス、コーティング、成形材料、成形体、紙用添加剤、革用添加剤、凝集剤および掘削用添加剤に関する。
メタクリル酸(「MAA」)およびメタクリル酸エステル、例えばメチルメタクリレート(「MMA」)およびブチルメタクリレート、ならびにこれらを含むポリマー材料は様々な用途で用いられる。典型的な最終用途としては、アクリル系プラスチック成形体およびシート、圧縮成形樹脂、ポリ塩化ビニル修飾剤、加工添加剤、アクリル系ワニス、フロアケア製品、シーリング材およびシーラント、自動車のトランスミッション液、クランクケース油修飾剤、自動車用コーティング、イオン交換樹脂、電子機器接着剤、金属コーティングおよびアクリル系繊維が挙げられる。MAAおよびメタクリル酸エステルは、これらが用いられる製品に付与する硬度のために、これらの用途または別の用途において特に価値がある。これらは、ある特定の製品において用いられる場合、化学安定性および光安定性ならびに紫外線照射に対する耐性の両方を強化する。MAAおよびメタクリル酸エステルは、したがって多くの場合、屋外使用で優れた透明性、強度および耐久性のある樹脂を必要とする用途で用いられる。
他の用途は、コポリマー、例えば、PVCの修飾剤として用いられるメチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン(MBS)コポリマーの製造;水性コーティング、例えば、ラテックス家屋用塗料などの塗料およびワニス;接着剤;および最近ではLCDコンピュータおよびTVスクリーン全体にわたって均一に広がる光を保持するプレート、例えば、フラットスクリーン、およびコンタクトレンズにおいてである。メチルメタクリレートは、心臓の冠状動脈などの解剖学的臓器の腐食標本の製造においても用いられる。
とりわけ、アルキルおよびアリールアルコール、ヒドロキシアルコール、ポリエチレングリコール、第4級アンモニウム誘導体およびアミノアルコールなどの特別なメタクリレートエステル誘導体は、例えば、コンタクトレンズ、コーティング、薬物送達、活性物質の制御放出、接着剤、潤滑剤、流動性向上剤、ポリマーブレンドの相溶剤、結合剤、食品包装、ラッカーおよび自動車製造用のPVCを含まないアンダーシール化合物において適用される。
メタクリル酸及び/又はその誘導体の多くの用途において、製品の外観、特に色は、非常に重要であり、製品はできる限り無色であるのが好ましい。
メタクリル酸の商業生産は、イソブチレン、tert−ブタノール、メタクロレインもしくはイソブチルアルデヒドの不均一触媒気相酸化によっておこなわれる。このようにして得られた気体状反応相を、冷却し、凝縮させることによってメタクリル酸水溶液に変え、場合によって、アセトアルデヒド、アセトン、酢酸、アクロレインおよびメタクロレインなどの低沸点物質から分離し、次いで溶媒抽出カラム中に導入して、好適な抽出剤、例えば、短鎖炭化水素によってメタクリル酸を抽出し、分離する。分離されたメタクリル酸を、例えば蒸留によってさらに精製して、高沸点不純物、例えば、安息香酸、マレイン酸およびテレフタル酸を分離して、純粋なメタクリル酸を得る。このような既知の方法は、例えば、EP0710643A1号に記載されている。このいわゆるC法以外に、メタクリル酸は、いわゆるACH法(ACH=アセトンシアノヒドリン)によって得ることもでき、この方法では、シアン化水素酸およびアセトンを出発物質として使用する。シアン化水素酸のアセトンとの反応によって、アセトンシアノヒドリンが形成され、これを次いで水および硫酸の存在下でメタクリル酸に変換する。このような方法は、例えば、EP0999200A1号に記載されている。
特に、C法によるメタクリル酸の製造において副生成物として形成されるアルデヒドは、紫外線範囲で吸収し、非常に低い濃度でも、メタクリル酸の望ましくない黄変につながり、これはまた、このようなメタクリル酸から製造された最終製品の望ましくない着色につながる。メタクリル酸の着色の程度は、いわゆる「APHA」数によって定量化され、これは多くの場合、ASTM標準D1209によって決定される。方法は、したがって従来技術から、このようなアルデヒドと反応する試薬を添加することによって、メタクリル酸のこのような着色を軽減することが知られている。これに関連して、例えば、ヒドラジン、エチレンジアミン、アニリンもしくはポリアミンなどのアミンの添加、またはEP0312191A2号に記載されているようなp−フェニレンジアミンの添加が知られている。
しかし、C法によって純粋なメタクリル酸を製造するための従来法の欠点は、低沸点不純物および高沸点不純物を分離するためには、抽出工程に加えて、少なくとも2つのさらなる蒸留工程が必要なことである。メタクリル酸は熱負荷下で、メタクリル酸二量体、メタクリル酸オリゴマーおよびメタクリル酸ポリマーを形成する傾向があるので、それぞれの追加の蒸留工程は、二量体、オリゴマーまたはポリマーの形成により、メタクリル酸収率の減少に至る。
したがって、本発明の一般的な目的は、従来技術から既知の欠点を克服するか、または少なくとも軽減することであった。
本発明の1つの目的は、特に、製品の着色ができるだけ少ない方が好適である場合に、そのさらなる加工製品における使用にさらに適するようにするために、メタクリル酸の純度を改善する、より簡単で、より有効で、かつより時間および費用効率の高い手段も提供することであった。
カテゴリーを形成するクレームの主題は、前記問題の少なくとも1つを解決するために寄与する。カテゴリーを形成するクレームに依存するサブクレームは、本発明の好適な実施形態を説明する。
前記目的の解決法は、純粋なメタクリル酸の製造方法であって:
a)C化合物を気相酸化して、メタクリル酸を含む気相を得る処理工程、
b)メタクリル酸を含む気相を凝縮させて、メタクリル酸水溶液を得る処理工程、
c)メタクリル酸水溶液からメタクリル酸の少なくとも一部を分離して、少なくとも1つの粗メタクリル酸を含む生成物を得る処理工程;
d)少なくとも1つの粗メタクリル酸を含む生成物から、熱分離法によってメタクリル酸の少なくとも一部を分離して、純粋なメタクリル酸を得る処理工程
を少なくとも含む製造方法によって提供される。
本発明の方法の工程a)において気相酸化に付されるC化合物は、好ましくは、イソブチレン、tert−ブチルアルコールおよびメタクロレイン、またはこれらの2つ以上の混合物から選択されるC化合物である。
本発明の方法の工程a)の気相酸化は、好ましくは、少なくとも1つの酸化触媒の存在下で起こる。C化合物がイソブチレンまたはtert−ブチルアルコールである場合、メタクリル酸を含む気相を得るための気相酸化は、1工程で起こり得、ここで、これに関連する1工程とは、メタクロレインへの初期酸化およびメタクリル酸へのさらなる酸化が、少なくとも1つの触媒の存在下で、実質的に同じ反応領域で起こることを意味すると考えられる。あるいは、工程a)における気相酸化は、2つ以上の工程、好ましくは、2つの工程で、好ましくは、互いに分離された2つ以上の反応領域で起こり、この場合、2つ以上の触媒が存在するのが好ましく、各触媒は、好ましくは互いの触媒から独立した反応領域中に存在する。2工程気相酸化において、第1工程は、好ましくは、C化合物のメタクロレインへの少なくとも部分的酸化と、それに続くメタクロレインからメタクリル酸への少なくとも部分的酸化である。したがって、例えば第1反応工程において、好ましくは、少なくとも1つのC化合物のメタクロレインへの酸化に適した少なくとも1つの触媒が存在し、第2反応工程において、メタクロレインからメタクリル酸への酸化に適した少なくとも1つの触媒が存在する。
気相触媒酸化に適した反応条件は、例えば、約250℃〜約450℃、好ましくは約250℃〜約390℃の温度および約1気圧〜約5気圧の圧力である。空間速度は、約100〜約6000hr−1(NTP)、好ましくは約500〜約3000hr−1で変化し得る。酸化、例えば、イソブチレンなどのCフィードからメタクロレイン及び/又はメタクリル酸への気相触媒酸化ならびにその触媒は、例えば、US5,248,819号、US5,231,226号、US5,276,178号、US6,596,901B1号、US4,652,673号、US6,498,270号、US5,198,579号、US5,583,084号などの文献から周知である。
イソブチレンまたはtert−ブタノールのメタクロレイン及び/又はメタクリル酸への酸化に適した特に好適な触媒および方法は、EP0267556A2号に記載され、メタクロレインのメタクリル酸への酸化に適した特に好適な触媒および方法は、EP0376117A1号に記載されている。
これらの文献は、参考として本明細書で援用され、本発明の開示の一部を形成する。
本発明の方法におけるメタクロレインのメタクリル酸への気相酸化は、好ましくは、約250〜約350℃およびそれ以下の温度、ならびに約1〜約3気圧の圧力、および約800〜約1800Nl/l/hの体積負荷で起こる。
酸化剤としては、一般的に酸素を、例えば空気の形態、または純粋な酸素もしくは反応条件下で不活性である少なくとも1つの気体、例えば窒素、一酸化炭素および二酸化炭素の少なくとも1つで希釈した酸素の形態で使用し、ここで、空気が酸化剤として好適であり、窒素及び/又は二酸化炭素が希釈ガスとして好適である。二酸化炭素を希釈ガスとして使用する場合、これは好ましくは、本発明の方法の工程c)、d)およびe)の少なくとも1つの後に起こる燃焼、好ましくは接触もしくは熱的燃焼からリサイクルされる二酸化炭素である。本発明の方法の工程a)で気相酸化に付される気体は、好ましくは、水も含み、この水は、一般的に水蒸気の形態で存在する。酸素、(1つもしくは複数の)不活性ガスおよび水を気相反応前もしくは反応中あるいは反応前および反応中に、反応相中に導入することができるか、またはC化合物と組み合わせることができる。
本発明の方法の好適な実施形態において、少なくとも1つのC化合物、空気もしくは酸素、およびリサイクルされたリアクター出口ガス、好ましくは、リサイクル前に燃焼されたリアクター出口ガスを含む混合物を、工程a)に供給する。リアクター出口ガスは、好ましくは、分離条件および燃焼工程の存在および作用に応じて、少なくとも1つの未反応C化合物、少なくとも1つの炭素酸化物、窒素および酸素、ならびに水を含む。
本発明の2工程気相酸化において、C化合物:O:HO:不活性ガスの第1工程における好適な体積比は、一般的に、1:0.5〜5:1〜20:3〜30、好ましくは、1:1〜3:2〜10:7〜20である。メタクロレイン:O:HO:不活性ガスの第二工程における体積比は、好ましくは、1:1〜5:2〜20:3〜30、好ましくは、1:1〜4:3〜10:7〜18である。
本発明の方法の工程b)において、メタクリル酸を含む気相を凝縮させて、メタクリル酸を含む水溶液の形態の凝縮物を得る。凝縮は、当業者に既知であり、好適である任意の手段によって、例えば、メタクリル酸を含む気相を、その成分の少なくとも1つ、特に、水およびメタクリル酸の少なくとも1つの成分の露点より低い温度に冷却することによって行うことができる。好適な冷却法、例えば、少なくとも1つの熱交換器による冷却、またはクエンチングによる冷却、例えば、気相に液体、例えば水、水性組成物または有機溶媒、例えば、芳香族もしくは脂肪族炭化水素、またはこれらの少なくとも2つの混合物を噴霧することによる冷却は当業者に既知であり、ここで、好適な有機溶媒、例えばヘプタン、トルエンもしくはキシレンは、クエンチング条件下で比較的低い蒸気圧を有し、本発明によれば水が好適であり、さらに好適なのは、クエンチング工程で形成される凝縮物の少なくとも一部である。好適なクエンチング法は、例えば、アクリル酸およびメタクリル酸のクエンチングに関連するその開示が、本明細書で援用され、本開示の一部をなす、DE2136396号、EP297445A2号、EP297788A2号、JP01193240号、JP01242547号、JP01006233号、US2001/0007043A1号、US6,596,901B1号、US4,956,493号、US4,618,709B1号、US5,248,819号から当業者に既知である。本発明によれば、気相を40〜80℃の温度に冷却し、水及び/又はクエンチング工程からの凝縮物で洗浄して、メタクリル酸を含む水溶液を得るのが好適であり、これは、様々な量の不純物、例えば、酢酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、アクリル酸およびギ酸、ならびにアルデヒド類、例えばホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、アクロレイン、メタクロレイン、ケトンおよび(1つもしくは複数の)未反応C化合物を含み得る。高純度のメタクリル酸を得るためには、これらの不純物、ならびに水を、メタクリル酸からできるだけ分離する必要がある。
本発明の方法の好適な実施形態において、処理工程c)は、
c1α)有機抽出剤によってメタクリル酸水溶液からメタクリル酸を抽出して、水性相および有機相を得る処理工程、
c1β)少なくとも1つの熱分離法によって有機相から有機抽出物剤の少なくとも一部を分離して、少なくとも1つのメタクリル酸を含む底部生成物を粗メタクリル酸を含む生成物として得る処理工程を含む。
メタクリル酸を含む水溶液からのメタクリル酸の抽出は、有機抽出剤、例えば、少なくとも1つの有機溶媒、好ましくは、水と実質的に非混和性である少なくとも1つの有機溶媒を用いて工程c1α)で行い、水性相および有機相を形成できるようにする。本発明の方法の工程c)で使用できる好適な有機溶媒は、メタクリル酸の沸点と異なり、好ましくはメタクリル酸の沸点よりも低い沸点を有する。好ましくは、本発明の方法において、処理工程c1α)で使用される有機抽出剤は、大気圧で測定して161℃より低い沸点を有する。有機抽出剤を次いで、通常、メタクリル酸から、例えば、蒸留によって、好ましくは少なくとも部分的に、好ましくは本発明の方法の工程c1β)において実質的な程度まで分離することができ、ここで、蒸留装置中で純粋なメタクリル酸よりも高いレベルで低沸点成分として少なくとも部分的に除去することができる。分離された有機抽出剤を、場合によって少なくとも1つの冷却及び/又は精製工程後に、処理工程c1α)に戻すことができる。この工程に好適な有機溶媒は、特に、アルカンおよび芳香族、好ましくは、アルキル芳香族、炭化水素から選択され、ここで、ヘプタン、トルエンおよびキシレンから選択される少なくとも1つの有機溶媒が特に好適であり、ヘプタン、好ましくは、n−ヘプタンが最も好適である。抽出は、当業者に既知であり、好適であると思われる任意の手段によって、例えば、洗浄カラム、相分離器または水性相からの有機相の分離に適した他の装置によって行うことができる。少なくとも一部、好ましくは、少なくとも50質量%、好ましくは、少なくとも約70質量%、好ましくは、少なくとも約80質量%、さらに好ましくは、少なくとも約90質量%のメタクリル酸水溶液中に含まれるメタクリル酸を有機相中に抽出する。
本発明の方法のこの実施形態の工程c1β)において、有機抽出剤を、熱分離法によって有機相から少なくとも部分的に分離する。好適な熱分離法は、当業者に既知であり、ここで、蒸留、精留等が本発明によると好適である。1つ以上の分離法を本発明にしたがって実施できる。蒸留工程において、メタクリル酸より低い温度で沸騰する成分を除去し、好ましくは、蒸留カラムの頭頂部、または分別カラムもしくは精留カラムの適切なレベルで除去し、メタクリル酸が豊富な底部相を得る。除去される低沸点成分、好ましくは、オーバーヘッドは、有機抽出剤に加えて、前述のような副生成物、ならびに(1つもしくは複数の)未反応C化合物であり得る。さらに、カラム出口ガスを低温で水を用いて洗浄することによるか、または空気もしくは不活性ガスを用いてストリッピングすることによって、(1つもしくは複数の)未反応C化合物を少なくとも部分的に回収することが可能である。できるだけ高い変換率を達成するために、回収された(1つもしくは複数の)未反応C化合物を次いで気相酸化に戻すことができる。
本発明の方法の他の好適な実施形態において、処理工程c)は、
c2α)メタクリル酸水溶液からメタクリル酸の少なくとも一部を結晶化し、
c2β)場合によって結晶化したメタクリル酸を洗浄し、
c2g)結晶化したメタクリル酸の少なくとも一部を融解させて、少なくとも1つの粗メタクリル酸を含む生成物として、融解した結晶化メタクリル酸を得る処理工程を含む。
工程c2α)における結晶化は、連続的もしくはバッチ式、好ましくは連続的結晶化について当業者に既知の方法、例えば動的もしくは静的結晶化またはこの2つの組み合わせ、例えば、溶融結晶化、擦過冷却結晶化、分別結晶、層結晶化、懸濁結晶化、流下薄膜結晶化等、またはこれらの2つ以上の任意の組み合わせによって行うことができ、溶融結晶化が好適である。本発明の方法において溶融結晶化を実施する場合、結晶化を少なくとも1つの結晶化および融解サイクルで行うのが好適である。本発明の溶融結晶化の好適な態様において、溶融した結晶化メタクリル酸の少なくとも一部を用いて、結晶化したメタクリル酸の少なくとも一部を洗浄する。好適な方法は、例えば、結晶化に関連するその開示が本明細書で参考として援用され、本開示の一部をなす、WO02/055469A1号、WO99/14181号、WO01/77056A1号、US5,504,247号に記載されている。
本発明の方法の工程d)において、工程c)で得られる粗メタクリル酸を含む生成物を、さらなる熱分離法に付して、純粋なメタクリル酸を分離する。純粋なメタクリル酸とは、メタクリル酸および不純物の合計質量に対して、1質量%未満、好ましくは0.8質量%未満、さらに好ましくは0.5質量%未満、特に好ましくは0.3質量%未満の不純物を含むメタクリル酸を意味する。熱分離は、好ましくは蒸留であり、これによって、メタクリル酸より高い沸点を有する不純物は底部生成物中に残留し、純粋なメタクリル酸は、好ましくは、カラムの底部よりも高いレベルで除去される。メタクリル酸相をカラムの頭頂部及び/又は底部で除去することも可能である。各メタクリル酸相中に含まれる不純物の量は、これらが本発明の純粋なメタクリル酸であると見なされるかどうかを決定する。
本発明の方法の好適な態様において、処理工程d)中に導入される、少なくとも1つの粗メタクリル酸を含む生成物は、95質量%まで、好ましくは90質量%まで、なお一層好ましくは、85質量%までのメタクリル酸を含む。例えば、本発明の処理工程c1α)で得られる有機相が、本発明のこの態様に適したメタクリル酸濃度を有さないならば、本発明の方法の工程c1β)の熱分離法の前に、例えば相成分の添加もしくは除去、好ましくは除去によって、この濃度を調節することが可能である。これは、例えば低沸点成分もしくは高沸点成分を除去する蒸留、固体不純物を除去する濾過、結晶化などの中間分離工程によって行うことができる。
本発明の方法のさらなる好適な態様において、処理工程d)中に導入される少なくとも1つの粗メタクリル酸を含む生成物は、少なくとも5質量%、好ましくは、少なくとも10質量%、なお一層好ましくは、少なくとも15質量%のC−C炭化水素を含む組成物の蒸留もしくは結晶化によって得られた。本発明にしたがって含めることができるC−C炭化水素は、酢酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、アクリル酸およびギ酸、ならびにアルデヒド、ケトンおよび(1つもしくは複数の)未反応C化合物のいずれかである。
本発明の方法のさらなる好適な態様において、処理工程d)中に導入される少なくとも1つの粗メタクリル酸を含む生成物は、少なくとも100、好ましくは、少なくとも250、なお一層好ましくは少なくとも500のDIN ISO6271に準拠したAmerican Public Health Association(APHA)数を有する。APHA数は、白金−コバルト色数またはHazen数とも称し、色度基準白金−コバルト比較溶液に関する溶液もしくは液体の着色についての測定基準を提供し、典型的には物質の黄色度を特徴づけるために用いられ、ここで、高いAPHA数は、黄色着色の程度が高いことを示す。APHA数についてのさらなる詳細は、その開示が本明細書で参考として援用され、本発明の開示の一部を形成する、"The Measurement of Appearance", 2d ed., Richard S. Hunter and Richard W. Harold, Wiley, 1987, p. 211 and 214、およびUS7,002,035B2号に記載されている。
本発明の方法のさらなる好適な態様において、処理工程d)中に導入される少なくとも1つの粗メタクリル酸を含む生成物は、メタクリル酸を、97質量%〜99.7質量%の範囲の量、好ましくは97.5質量%〜99.7質量%の範囲の量、さらに好ましくは98.0質量%〜99.6質量%の範囲の量、なお一層好ましくは98.5質量%〜99.5質量%の範囲の量で含む。
本発明の方法の好適な実施形態では、処理工程d)において、メタクリル酸は、少なくとも1つの粗メタクリル酸を含む生成物の少なくとも一部から精留によって分離され、ここで、純粋なメタクリル酸は、精留に使用されるカラムからの側方出口中で除去される。メタクリル酸を含むフラクションは、精留カラムの頭部および底部からも除去することができる。
処理工程d)における精留を、0.1〜100mbarの範囲、好ましくは0.5〜90mbarの範囲、さらに好ましくは1〜80mbarの範囲、なお一層好ましくは5〜70mbarの範囲、さらに好ましくは10〜50mbarの範囲の底部圧力で行うのが、本発明の方法のこの実施形態では好適である。大気圧よりも低いこの圧力範囲は、精留についてより低い温度の使用を可能にし、方法をより穏やかにし、これによって、メタクリル酸のオリゴマー化および重合の程度を低下させ、場合によって、エネルギー消費の節約および必要な重合防止剤及び/又は安定剤の量を減少させつつ、潜在的に収率の増加につながる。
処理工程d)における精留を、40〜200℃の範囲、好ましくは40〜180℃の範囲、さらに好ましくは40〜160℃の範囲、さらに好ましくは50〜140℃の範囲、なお一層好ましくは50〜130℃の範囲、なお一層好ましくは50〜120℃の範囲、なお一層好ましくは50〜110℃の範囲、なお一層好ましくは50〜100℃の範囲の底部温度で実施するのが、本発明の方法のこの態様においてさらに好適である。本発明の方法のこの態様の特に好適な実施形態において、処理工程e)における精留を、90℃未満の底部温度で実施する。
精留カラムが、1メートルあたり0〜10の理論段、好ましくは1メートルあたり0.5〜8の理論段、さらに好ましくは1メートルあたり1〜7の理論段、なお一層好ましくは1メートルあたり1.5〜6の理論段を有するのが、本発明の方法のこの態様においてさらに好適である。蒸留法における理論段は、蒸留される物質の液相および蒸気層が互いに平衡を確立する仮想的な領域もしくは段である。理論段数が大きいほど、分離法の効率が高い。理論段の概念並びに計算は、当業者に周知である。実際の物理的プレート、トレイもしくはフロア、または同様の手段、例えばRaschig環もしくは他の構造の挿入物を含むなどの充填層は100%有効な平衡段であることはほとんどないので、実際の段数は、通常必要な理論段よりも多い。
精留カラムの液体負荷率が、0.5〜10m/mhの範囲、好ましくは1〜5m/mhの範囲、さらに好ましくは1.5〜3m/mhの範囲、なお一層好ましくは1.7〜2.5m/mhの範囲にあるのが、本発明の方法で好適である。特に、精留カラムの側方出口より上では、この値は実質的に一定である。その理由は、実質的に濃縮されたメタクリル酸のみがカラム中に存在するからである。液体負荷は、生成物の特性および選択された圧力/温度範囲にしたがって決定され、これによって、例えば、液体負荷が高いほど、高い圧力を必要とし、従って高い底部温度を必要とする。
処理工程d)における純粋なメタクリル酸を、精留カラムの下から4番目から上から4番目の間の範囲の高さで、好ましくは側方出口によって除去するのが、本発明において特に好適である。これによって、メタクリル酸よりも高い温度および低い温度で沸騰する不純物からの改善された分離が可能になる。他のメタクリル酸フラクションを異なる高さで、ならびにカラムの頭部及び/又は底部から除去することもできる。このような他のメタクリル酸フラクションは、本発明の純粋なメタクリル酸として見なされないような不純物含有量を有する場合でも、非常に高いメタクリル酸純度が必要ではないか、または、例えば所望のさらなる加工最終もしくは中間生成物が、存在する任意の不純物と比較して、有意に異なる融点もしくは沸点または溶解度を有する場合、不純物からの分離をそれほど困難なく後の段階で実施できる用途またはさらなる加工反応に一般的に適している可能性がある。この一例は、さらなる加工生成物がメタクリル酸エステルである場合である。
本発明の方法の一態様において、処理工程d)中に導入される少なくとも1つの粗メタクリル酸を含む生成物を、精留カラム中への流入時もしくは流入後に流れ抵抗に付すことが好適であり得る。本発明によると、工程d)に供給される粗メタクリル酸を含む生成物を、精留カラムの底部、頭部、または底部と頭部との間の任意の地点で導入することが可能である。本発明によれば、精留カラム中に導入される粗メタクリル酸を含む生成物が、純粋なメタクリル酸の(1つもしくは複数の)側方出口へと直接流れることが許容されないことが好適である。メタクリル酸を含む底部生成物が1つ以上の側方入口によって導入される場合、これが特に好適である。このことは、例えば、カラムに流入する粗メタクリル酸を含む生成物が衝突する流れ抵抗、好ましくは、カラムに流入する粗メタクリル酸を含む生成物の主な流れ方向で、好ましくは60°〜120°の範囲の角度、さらに好ましくは70°〜110°の範囲の角度、さらに好ましくは80°〜100°の範囲の角度、最も好ましくは85°〜95°の範囲の角度、最も好ましくは、流れ抵抗に対してほぼ垂直に衝突する流れ抵抗などの物理的分離手段によって、達成できる。粗メタクリル酸を含む生成物が流れ抵抗が衝突する角度は、したがって、好ましくは、カラムに流入する粗メタクリル酸を含む生成物の主な流れ方向によって形成される角度であり、この主な流れ方向について約±30°の変動がある。これは、当業者に周知の固定及び/又は旋回可能な入口を含む、パイプ、チューブ、タップおよびノズルなどの側方入口によって達成することができる。メタクリル酸を含む底部生成物をスプレーノズルの形態の側方入口を用いて導入する場合、スプレーノズルの開口角度は、約60°〜約120°の範囲、好ましくは約70°〜約110°の範囲、さらに好ましくは約80°〜約100°の範囲、さらに好ましくは約85°〜約95°の範囲であるのが好適である。流れ抵抗は、側方入口と側方出口との間の分離壁(隔壁とも称する)の形態であり得る。本発明の方法の好適な実施形態において、精留カラムは、好ましくは、いわゆる分離壁もしくは隔壁の形態、好ましくは、メタクリル酸を含む底部生成物用の少なくとも1つの側方入口を、本発明の純粋なメタクリル酸用の少なくとも1つの側方出口から分離する分離壁の形態の流れ抵抗を含むカラムである。この種類の分離壁は、好ましくは、少なくとも1つの側方入口および少なくとも1つの側方出口のうちの少なくとも1つ、好ましくはその高い方よりも上の少なくとも3つの理論段、および少なくとも1つの側方入口および少なくとも1つの側方出口のうちの少なくとも1つ、好ましくはその低い方の下の少なくとも3つの理論段まで及ぶ。
側方出口と異なるレベルに側方入口を配置することによるか、またはこの配置を流れ抵抗と組み合わせることによって、流入生成物の純粋なメタクリル酸との混合を防止することも可能である。処理工程c)において得られる少なくとも1つのメタクリル酸を含む底部生成物が、精留カラム中、側方出口より低い1〜5の理論フロアに導入されるならば、分離壁が場合によって精留カラム中に含まれ得る。したがって、本発明の方法の他の好適な態様において、処理工程c)において得られる少なくとも1つの粗メタクリル酸を含む生成物を、精留カラム中、側方出口より低い1〜5の理論フロアに導入することができる。本発明の方法のさらなる好適な態様において、処理工程c)で得られる少なくとも1つの粗メタクリル酸を含む生成物を精留カラムの底部中に導入する。
好ましくは、本発明の方法において、所定の時間間隔で除去される純粋なメタクリル酸の量、好ましくは、精留カラムの側方出口で除去される純粋なメタクリル酸の量は、同じ時間間隔で精留カラムに導入される処理工程c)からの粗メタクリル酸を含む生成物の量の40〜80%、好ましくは50〜80%、さらに好ましくは60〜80%である。同じ各時間間隔で精留カラムに供給される処理工程c)からの粗メタクリル酸を含む生成物のそれぞれの量中に含まれ残存量のメタクリル酸を、好ましくは、精留カラムの頭部及び/または底部で抜き取る。
本発明の方法において、処理工程d)における熱分離を、脱色剤の存在下で実施することも可能である。脱色剤は、一般的に、少なくとも1つの着色した不純物及び/又は少なくとも1つの着色した不純物の前駆体を、少なくとも部分的に物理的及び/又は化学的に除去及び/または破壊することによって、生成物の色を改善するために用いられる。本発明の方法において存在し得る不純物は、アルデヒドおよび有機酸、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アクロレイン、メタクロレイン、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、ベンズアルデヒド、フルフラール、クロトンアルデヒド、酢酸、ギ酸、プロピオン酸を含む。当業者に既知であり、好適であると思われる任意の脱色剤を本発明にしたがって使用できる。脱色剤は、例えば、着色した化合物及び/又は着色した化合物の前駆体を吸着もしくは吸収できる物質であり得る。このような物質の例は、活性炭、イオン交換樹脂、ゼオライト、ケイ酸塩、アルミン酸塩、モレキュラシーブ等であり、これらは任意の好適な形態、例えば、粉末、顆粒もしくはペレットの形態であり得る。従来技術から既知の他の脱色剤、例えば、不純物、特にアルデヒド不純物、例えば、アミン化合物、例えばアルキルアミン、アリールアミン、アリールアルキルアミン、アルカノールアミン、ヒドラジンおよびヒドラジン誘導体を結合する化合物も考慮できる。脱色剤は、好ましくは0〜5質量%の範囲の量、好ましくは0.0001〜3質量%の範囲、さらに好ましくは0.0005〜3質量%の範囲、なお一層好ましくは0.005〜2質量%の範囲、なお一層好ましくは0.001〜1質量%の範囲、最も好ましくは0.001〜0.5質量%の範囲の量で用いられる。
脱色剤が本発明の方法において存在する場合、脱色剤はヒドラジン誘導体であるのが好適であり、好ましくはアミノグアニジニウム塩である。本発明の方法の特に好適な実施形態において、アミノグアニジニウム塩はアミノグアニジニウム重炭酸塩であり、アミノグアニジニウム炭酸水素塩とも称する。
本発明の方法において脱色剤が存在するならば、この脱色剤を、好ましくは、
A)処理工程c)で得られる少なくとも1つの粗メタクリル酸を含む生成物に、処理工程d)における熱分離の前に、または
B)処理工程d)における熱分離の間に
添加する。
脱色剤をA)にしたがって、本発明の方法の処理工程d)における熱分離前に、処理工程c)において得られる少なくとも1つの粗メタクリル酸を含む生成物に添加する場合、工程c)が行われる部分から底部生成物を除去した後で、工程d)が行われる部分に入る前に添加するのが好ましい。この添加は、例えば、処理工程d)における熱分離中に処理工程c)において得られる少なくとも1つの粗メタクリル酸を含む生成物が入る地点に脱色剤を添加することによって、処理工程c)において得られる少なくとも1つの粗メタクリル酸を含む生成物を処理工程d)における熱分離中に導入するのと同時に実施することもできる。脱色剤をB)にしたがって処理工程d)における熱分離中に添加する場合、当業者に好適と思われる任意の地点で、例えば、蒸留カラムもしくは精留カラムの頭頂部もしくは底部の入口から、または側方入口から、好ましくは、このようなカラムの操作中に添加することができる。
オリゴマー化及び/又は重合を、ならびに前述のもののような熱的方法中のメタクリル酸の他の反応を防止するために、本発明の方法に少なくとも1つの防止剤及び/又は安定剤を添加することが可能である。防止剤及び/又は安定剤の添加は、方法の任意の段階で行い得るが、好ましくは、工程c2α)およびd)の少なくとも1つの前もしくは最中、または前述の脱色剤の添加と同様もしくは同時に行われる。生成物を蒸気形態でカラムの頭部で除去する既知の方法では、生成物は、カラムから除去した後に安定剤及び/又は防止剤を添加することによって再度完全に安定化しなければならず、したがって、カラムと蒸留生成物との両方に安定剤を添加しなければならない。本発明の方法では、防止剤及び/又は安定剤の添加は、カラム中、例えば、工程c1β)及び/又は工程d)中、好ましくは工程d)中にカラムの頭部で還流を伴って行うことができるか、またはカラム中に下方入口で行うことができ、ここで、下方入口は、純粋なメタクリル酸の側方出口よりも上、下、または同じレベルであり得る。側方出口、特に、例えば液体形態のメタクリル酸を抜き取るための液相側方出口を通って抜き取られる純粋なメタクリル酸中の安定剤及び/又は防止剤の量を、カラムの頭部で安定剤及び/又は防止剤を添加することによって調節でき、したがって安定剤及び/又は防止剤を集められた純粋なメタクリル酸にさらに添加することが必要で有り得ることが、本発明の方法の特別な利点である。カラム全体にわたる高いメタクリル酸濃度のために、特に本発明の方法の工程e)において、液体負荷がカラム全体にわたって実質的に等価であるので、これが可能である。したがって、本発明の方法において、安定剤/防止剤をカラムから除去された生成物にさらに添加することは必要でない可能性がある。したがって、本発明の方法の好適な態様において、安定剤及び/又は防止剤をカラムの頭部で、好ましくは、カラムの頭部で還流を介して添加する。本発明によると、本発明の方法の工程e)でカラムから抜き取られるメタクリル酸への安定剤及び/又は防止剤の添加もしくはさらなる添加を行うことも可能である。好適な防止剤および安定剤は当業者に既知であり、例えば、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、パラニトロソフェノール、パラメトキシフェノールまたはフェノチアジンである。
本発明の方法において、処理工程d)で、5質量%未満、好ましくは1.5質量%未満、特に好ましくは0質量%のメタクリル酸と異なる不純物が、処理工程c)において得られる少なくとも1つの粗メタクリル酸を含む生成物から析出する場合が好適である。不純物、例えば中でもポリマー及び/又はオリゴマーメタクリレートの析出は、例えば、必然的なリアクターの洗浄及び/又は閉塞物の除去のためのリアクター休止時間の原因であり、したがって析出量は少ない方が望ましい。これは、不連続法と連続法のどちらにも当てはまるが、特に連続法に当てはまる。
本発明の方法の好適な態様において、少なくとも処理工程d)を連続的に実施する。非連続、例えばバッチ式操作は、本発明では除外されないが、連続操作が好適である。これに関連して連続とは、処理工程c)において得られる少なくとも1つの粗メタクリル酸を含む生成物を連続して処理工程d)に供給し、純粋なメタクリル酸、ならびに場合によって他のメタクリル酸相を連続して処理工程d)において除去することを意味する。
本発明は、互いに流体連通する少なくとも以下の成分:
a1)気相酸化ユニット;
b1)吸収ユニット;
c1)分離ユニット;および
d1)精製ユニット(ここで、精製ユニットは少なくとも1つの蒸留カラムを含み、この少なくとも1つの蒸留カラムは純粋なメタクリル酸の少なくとも1つの側方出口を含む)を含むメタクリル酸の製造用装置にも関する。
「流体連通している」という用語は、本明細書では、当該ユニットは、液体、気体、蒸気、超臨界流体または他の任意の流体のうちの少なくとも1つで有り得る流体が、1つのユニットから少なくとも1つの他のユニットへと伝導され得るように連結されていることを意味すると解釈される。このことは、ステンレス鋼もしくはガラスなどの試薬および現状の条件に対して耐性である物質、または当業者に既知の任意の他の好適な物質で作られているチューブもしくはパイプを通る直接的連通によるか、またはユニット間に配置された油槽車またはタンクもしくは容器を用いて間接的に達成することができる。気体を伝導し、気体形態のままでなければならない場合、気体を伝導するための手段を、好ましくは気体の露点より高い温度に維持する。液体を伝導する場合、液体を伝導する手段を、好ましくは当該液体および/または当該液体中に存在する成分の凝固及び/又は析出点よりも高い温度で維持する。このことは、各気体もしくは液体を伝導する手段を断熱及び/又は加熱する手段を用いて達成することができる。すべてのリアクター、カラム、および他の装置成分は、好ましくは、これらが付される試薬および条件、特に温度および圧力条件等に対して耐性である物質で作られている。
気相酸化ユニットは、好ましくは、気相反応を実施するために適した少なくとも1つのリアクター、特に圧力リアクター、好ましくは、少なくとも1つのマルチチューブリアクター、例えば、チューブ・アンド・シェル型リアクターとして成形されたもの、及び/又は少なくとも1つのプレートリアクター及び/又は少なくとも1つの流動床リアクターを含み、ここでは、マルチ−チューブリアクターが好適である。特に好適なのは、酸化触媒が少なくとも1つのチューブ中に配置された少なくとも1つのマルチチューブリアクター、好ましくは、チューブに酸化触媒で充填もしくは被覆されているもの、好ましくは充填されているものである。本発明で好適な酸化触媒は、本発明の方法に関連して前述したものである。リアクター材料は、リアクター内部の試薬および現状の条件に対して耐性であり、好ましくは不活性でなければならない。好適なリアクターは、例えば、MAN DWE GmbH、Deggendorfer Werft(ドイツ)または株式会社IHI(日本)から市販されており、当業者の一般常識の一部を形成する。
2段階気相酸化において、気相酸化ユニットは、少なくとも2つの反応領域を含むことができ、それぞれが酸化触媒を含む。少なくとも2つの反応領域は、1つのリアクター中、または少なくとも2つのリアクター中において少なくとも2つの反応領域であることができる。第1反応領域中の酸化触媒は、好ましくは、少なくとも1つのC化合物、好ましくは、イソブチレン及び/又はtert−ブタノールをメタクロレインへ酸化するための酸化触媒であり、第2反応領域における酸化触媒は、好ましくは、メタクロレインをメタクリル酸に酸化するために適している。好適な触媒は、本発明の方法に関連して前述されている。
本発明の装置の好適な態様において、少なくとも1つの酸化剤源、好ましくは、酸素、好ましくは空気の少なくとも1つのサプライ、ならびに水及び/又は蒸気の少なくとも1つのサプライは、気相酸化ユニットと流体連通している。気相酸化ユニットが少なくとも第1酸化部分およびさらなる酸化部分を含む場合、装置は、それぞれの酸化部分について、少なくとも1つの酸化剤源の少なくとも1つのサプライならびに水及び/又は蒸気の少なくとも1つのサプライを含み得る。装置は、窒素、アルゴン及び/又は二酸化炭素、好ましくは、窒素もしくは二酸化炭素、例えば、触媒燃焼ユニット(CCU)もしくは熱的燃焼ユニット(TCU)からの二酸化炭素を含むリサイクルガスなどの希釈剤のサプライをさらに含み得る。各サプライは、試薬および現状の条件に対して耐性である材料、例えば、ステンレス鋼もしくはガラスで作られなければならない。好適なデザインにおいては、酸素、希釈剤および水は、各リアクター中に流入する前にC流れに供給されるので、あらかじめ形成された混合物がリアクターに流入する。
本発明の装置の好適な実施形態において、吸収ユニットはクエンチユニットである。触媒反応領域を離れる酸化相中に存在するメタクリル酸を吸収ユニット中で凝縮させて、メタクリル酸を主な酸化生成物として含む溶液、好ましくは水溶液を形成するのが好適である。未反応メタクロレインを、吸収ユニット中で分離することもでき、所望により、さらなる反応のために気相酸化領域に戻すこともできる。本発明の装置における使用に適した吸収ユニットは、当業者に既知である。本発明の方法の工程b)は、好ましくは、吸収ユニット中で実施する。
本発明の装置の好適な実施形態において、分離ユニットは、
C1a)抽出ユニット、および
C2a)少なくとも1つの第1蒸留カラムを含み、ここで、少なくとも1つの第1蒸留カラムは、少なくとも1つの蒸留カラムと流体連通した、少なくとも1つの下方出口を含む。
本発明の装置のこの実施形態において、吸収ユニットに続いて抽出ユニットがある。吸収ユニットで形成される、メタクリル酸を含む水溶液は、抽出ユニットへと伝導され、ここで、有機溶媒が提供され、この溶媒中に、メタクリル酸が好ましくは実質的に抽出される。有機溶媒は、好ましくは水と実質的に非混和性であるので、メタクリル酸中に少なくとも部分的に除去された水性相、およびメタクリル酸を含む有機相が形成される。好適な有機溶媒に関する詳細は、処理工程c1α)の説明において前述されている。
本発明の分離ユニットの少なくとも1つの第1蒸留カラムは、好ましくは本発明の方法の処理工程c1β)と調和するように設計される。分離ユニットの第1蒸留カラムおよび精製ユニットの少なくとも1つの蒸留カラムを互いに直接連結して、分離ユニットの第1蒸留カラムからのメタクリル酸を含む底部生成物が、精製ユニットの蒸留カラムに直接伝導されるようにすることができる。少なくとも1つのさらなる成分を、これらの蒸留カラムの一方もしくは両方の前、間、または後に配置することも可能である。このようなさらなる成分は、当業者に既知であり、好適であるように思われる任意のもの、例えば少なくとも1つの吸収装置、晶析装置、抽出ユニット、濾過器、加熱、冷却及び/又は洗浄装置から選択することができる。本発明の装置の好適な実施形態において、分離ユニットの第1蒸留カラムの底部を、精製ユニットの少なくとも1つの蒸留カラムでラインを介して入口に連結する。精製ユニットの少なくとも1つの蒸留カラムの入口は、側方入口、例えば凝縮後の頭部生成物の還流中への頭部入口、または底部入口であり得る。
本発明の装置の別の好適な実施形態において、分離ユニットは、
C1b)結晶化ユニット、および
C1c)場合によって、洗浄ユニット
を含む。
本発明の装置のこの実施形態によれば、吸収ユニットに続いて結晶化ユニット、および場合によって洗浄ユニットがある。結晶化ユニットにおいて、吸収ユニットで得られるメタクリル酸水溶液を一般的に冷却すると、メタクリル酸が少なくとも部分的に晶出する。結果として得られるスラリーを次に洗浄ユニット、例えば洗浄カラムへとポンプで送り出すことができ、ここで固体結晶を少なくとも部分的に分離し、洗浄して、不純物を少なくとも部分的に除去する。場合によって洗浄された結晶の少なくとも一部を融解させ、融解した部分の少なくとも一部を、次の装置成分に移すか、もしくは洗浄液として使用するか、またはその両方のいずれかである。結晶の少なくとも一部を、結晶化ユニットへ種結晶として供給することも可能である。融解装置も分離ユニット中に含めることができる。融解装置は、結晶化ユニットおよび洗浄ユニットの少なくとも1つの内部にあっても、または外部にあってもよい。結晶化ユニットは、当業者に既知であり、メタクリル酸の粗メタクリル酸水溶液からの結晶化に適しているように思われる任意の結晶化ユニットであり得る。好適な結晶化ユニットは、Sulzer Chemtech AG(スイス)もしくはNiro Process Technology B.V.(オランダ)から市販されているものである。好適な結晶化ユニット、洗浄ユニットおよび融解ユニットの例は、処理工程c2α)に関連して言及する文献に記載されている。
本発明の装置は、吸収ユニットと抽出ユニットまたは結晶化ユニットとの間にさらなる成分、例えば、蒸留カラム、好ましくは低沸点成分を少なくとも部分的に分離するための蒸留カラム、吸収ユニット及び/又は冷却及び/又は加熱ユニットを出る生成物中に含まれる不溶性不純物及び/又は副生成物を分離するための濾過器をさらに含むことが可能である。好適なデザインにおいて、低沸点成分の蒸留カラムおよび場合によって濾過器も、クエンチユニットの下流であり、かつ抽出ユニットの上流に配置される。
本発明の装置の特に好適な実施形態において、精製ユニットの少なくとも1つの蒸留カラムは、純粋なメタクリル酸を除去するための側方出口を含む。側方出口の高さ、すなわち、カラムの頭頂部と底部との間の側方出口の位置は、カラムの長さおよび純粋なメタクリル酸の所望の純度および組成、ならびにカラムへのフィード中に含まれる不純物の量および種類に基づいて選択しなければならない。側方出口がカラムの頭頂部に近いほど、より多くの低沸点不純物が純粋なメタクリル酸中に含まれ得る。側方出口がカラムの底部に近いほど、より多くの高沸点不純物が純粋なメタクリル酸中に含まれ得る。本発明の純粋なメタクリル酸は、本発明の方法に関連して前述するように、依然として少量の不純物を含み得る。精製ユニットの少なくとも1つの蒸留カラムは、各メタクリル酸相の頭部出口及び/または底部出口も含み得る。これらのメタクリル酸相は、これらが前記定義の少量の不純物を含むならば、本発明の純粋なメタクリル酸と見なされる。これらのメタクリル酸相は、特に本発明の純粋なメタクリル酸よりも多量の不純物を含むならば、さらなる加工生成物の製造、特にメタクリル酸エステルの製造において用いることができる。
未反応メタクロレインを、吸収ユニット、抽出ユニット、分離ユニットの少なくとも1つの第1蒸留カラム、結晶化ユニット、精製ユニットのいずれか、または前述のさらなる装置成分のいずれかで分離することができ、所望により、さらなる反応のために気相酸化ユニットに戻すことができる。
本発明の装置の好適な実施形態において、精製ユニット中の少なくとも1つの蒸留カラムは、精留カラムである。好適な精留カラムは、1メートルあたり0より多く10までの理論段、好ましくは、1メートルあたり0.5〜8の理論段、さらに好ましくは、1メートルあたり1〜7の理論段、なお一層好ましくは、1メートルあたり1.5〜6の理論段を含む。実際の物理的プレート、トレイもしくはフロア、例えば、バブルキャップトレイ、または類似の手段、例えばRaschig環もしくは他の構造の挿入物を含む充填層などは、ほとんど100%有効な平衡段階を示さないので、実際のプレート数は、通常、必要な理論的プレートよりも多い。実際のプレート数は、使用されるプレートの種類に依存し、当業者が計算できるか、または簡単な実験を用いることによって、例えばChemie−Ingenieur−Technik, Vol. 59, Issue 8, p. 652−653に準拠した比較系クロロベンゼン/エチルベンゼンを用いて決定することができる。
分離ユニットからの粗メタクリル酸を含む生成物を、頭部入口、底部入口もしくは側方入口によって、精製ユニットの少なくとも1つの蒸留カラム中に導入することができる。本発明の装置の好適な実施形態において、精留カラムは、少なくとも1つの粗メタクリル酸を含む生成物用の少なくとも1つの側方入口を含む。側方入口は、粗メタクリル酸を含む生成物をカラム中へ導入するために適した任意の形態、例えば1つ以上のパイプ、チューブ、タップおよびノズルであり得、これらは固定及び/又は旋回可能であり得る。側方入口の高さは、純粋なメタクリル酸用の側方出口の高さ、および精製ユニットの蒸留カラム中への流入時の粗メタクリル酸を含む生成物の温度及び/又は組成などの様々な因子に応じて選択することができる。
本発明の装置のさらなる好適な実施形態において、精留カラムは、好ましくはいわゆる分離壁(隔壁)の形態の流れ抵抗を含むカラムである。この実施形態は、粗メタクリル酸を含む生成物が、好ましくは、この(1つもしくは複数の)側方入口を(1つもしくは複数の)側方出口から分離し、カラムに流入する生成物とカラムを出る純粋なメタクリル酸との混合を防止するために、1つ以上の側方入口によって精留カラム中に導入される場合が特に好適である。隔壁が、カラムに流入する粗メタクリル酸を含む生成物が衝突する流れ抵抗、好ましくは、カラムに流入する粗メタクリル酸を含む生成物の主な流れ方向で、好ましくは60°〜120°の範囲の角度、好ましくは70°〜110°の範囲の角度、さらに好ましくは80°〜100°の範囲の角度、最も好ましくは85°〜95°の範囲の角度、最も好ましくは、流れ抵抗に対してほぼ垂直な角度で衝突する流れ抵抗として作用するのが、本発明では好適である。側方入口がスプレーノズルの形態である場合、スプレーノズルの開口角度は、好ましくは約60°〜約120°の範囲、好ましくは約70°〜約110°の範囲、さらに好ましくは約80°〜約100°の範囲、さらに好ましくは約85°〜約95°の範囲である。分離壁カラムとは、カラムの縦軸に向かって伸びる壁もしくはプレートを含むので、このカラムが、完全ではないが、少なくとも部分的にその縦軸に沿って2つの部分に分離されるカラムと解釈される。分離壁は、カラムの壁、頭頂部及び/または底部まで及び、これらによって定位置に保持され、ここで、分離壁は、好ましくは、その長さ全体にわたってはカラムに付着しない。分離壁カラムは、隔壁カラムとも称し、当業者に既知であり、市販されている。分離壁の長さは、好ましくは、カラム中に粗メタクリル酸を含む生成物を導入するための側方入口(フィード)、および純粋なメタクリル酸用の側方出口のうちの少なくとも1つの上下の少なくとも3つの理論的分離段に及ぶようなものである。特に、分離壁は、好ましくは、少なくとも1つの側方入口および少なくとも1つの側方出口の少なくとも1つ、好ましくはその高い方の上の少なくとも3つの理論段まで及び、好ましくは、少なくとも1つの側方入口および少なくとも1つの側方出口のうちの少なくとも1つ、好ましくはその低い方の下の少なくとも3つの理論的プレートに及ぶ。少なくとも1つの粗メタクリル酸を含む生成物が、フロアの精留カラム中、側方出口の下の1〜5またはそれ以上の理論的フロアに導入される場合、精留カラム中に分離壁が含まれるが必ずしも好適なわけではない。
本発明は、本発明の装置中で行われる本発明の方法にも関する。
本発明は、本発明の方法によって得られる純粋なメタクリル酸にも関する。
本発明の方法の工程d)、および本発明の装置の最終精製段階成分d)に関する装置の詳細は、前記記載ではC出発化合物の気相触媒酸化によって得られるメタクリル酸について言及するが、この工程および成分はそれぞれ、他の方法、例えばACH(アセトンシアノヒドリン)法によって得られるメタクリル酸の精製、ならびにアクリル酸、特にプロピレン及び/又はアクロレインなどのC化合物の気相酸化によって得られるアクリル酸の精製にも適している。
本発明は、
A)本発明の方法による純粋なメタクリル酸の製造、および
B)純粋なメタクリル酸のエステル化
の処理工程を含む、メタクリル酸エステルの製造方法にも関する。
本発明のメタクリレートエステルは、好ましくは、式[CH=C(CH)C(=O)O]−Rを有し、メタクリル酸の式R(OH)のアルコールとのエステル化によって形成することができ、ここで、nおよびmは、1〜10、好ましくは1〜6、さらに好ましくは1〜5、さらに好ましくは1〜4、さらに好ましくは1〜3の整数を表し、Rは、直線状もしくは分岐鎖状、飽和もしくは不飽和、脂肪族もしくは芳香族、環状もしくは直鎖炭化水素および直線状もしくは分岐鎖状、飽和もしくは不飽和、脂肪族もしくは芳香族、環状もしくは直鎖ヘテロ原子含有炭化水素、例えば、アルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、他の窒素及び/又は酸素含有残基、グリコール、ジオール、トリオール、ビスフェノール、脂肪酸残基からなる群より選択され、ここで、Rは、好ましくは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、特にn−ブチル、イソブチル、ヒドロキシエチル、好ましくは、2−ヒドロキシエチル、およびヒドロキシプロピル、好ましくは、2−ヒドロキシプロピルもしくは3−ヒドロキシプロピル、2−エチルヘキシル、イソデシル、シクロヘキシル、イソボルニル、ベンジル、3,3,5−トリメチルシクロヘキシル、ステアリル、ジメチルアミノエチル、ジメチルアミノプロピル、2−tert−ブチルアミノエチル、エチルトリグリコール、テトラヒドロフルフリル,ブチルジグリコール、メトキシポリエチレングリコール−350、メトキシポリエチレングリコール500、メトキシポリエチレングリコール750、メトキシポリエチレングリコール1000、メトキシポリエチレングリコール2000、メトキシポリエチレングリコール5000、アリル、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール200、ポリエチレングリコール400、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセロール、ジウレタン、エトキシル化ビスフェノールA、10エチレンオキシド単位を有するエトキシル化ビスフェノールA;トリメチロール−プロパン、エトキシル化C16−C18脂肪族アルコール、例えば、25エチレンオキシド単位を有するもの、2−トリメチルアンモニウムエチルを表す。
メタクリル酸エステルは、当業者に既知の他の方法、例えば、エステル交換反応によって、メチルメタクリレートから製造することもできる。ヒドロキシエステル誘導体のさらなる可能な製造法において、本発明のメタクリル酸を、開環反応において対応する酸素含有環、例えば、エポキシド、特にエチレンオキシドもしくはプロピレンオキシドと反応させる。
本発明は、本発明の方法によって得られるメタクリル酸エステルにも関する。メタクリレートエステルは、好ましくは、式[CH=C(CH)C(=O)O]−Rを有し、式中、nおよびRは前記定義のとおりである。好適なメタクリレートエステルは、アルキルメタクリレート、特にメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、メタクリレート、特にn−ブチル、イソブチル、sec−ブチルメタクリレート、特にn−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、ヒドロキシエステルメタクリレート誘導体、例えば、ヒドロキシエチルメタクリレート、好ましくは2−ヒドロキシエチルメタクリレート、およびヒドロキシプロピルメタクリレート、好ましくは2−ヒドロキシプロピルメタクリレートもしくは3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、および特定のメタクリレートエステル、エチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、3,3,5−トリメチルシクロヘキシルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノプロピルメタクリレート、2−tert−ブチルアミノエチルメタクリレート、エチルトリグリコールメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、ブチルジグリコールメタクリレート、メトキシポリエチレングリコール−350メタクリレート、メトキシポリエチレングリコール500メタクリレート、メトキシポリエチレングリコール750メタクリレート、メトキシポリエチレングリコール1000メタクリレート、メトキシポリエチレングリコール2000メタクリレート、メトキシポリエチレングリコール5000メタクリレート、アリルメタクリレート、(場合によって、例えば25モルのEOで)エトキシル化されたC16−C18脂肪族アルコールのメタクリル酸エステル、2−トリメチルアンモニウムエチルメタクリレート塩化物;エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコール200ジメタクリレート、ポリエチレングリコール400ジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、グリセロールジメタクリレート、ジウレタンジメタクリレート、エトキシル化ビスフェノールAジメタクリレート、(場合によって、例えば10EOで)エトキシル化されたビスフェノールAジメタクリレート;トリメチロールプロパントリメタクリレートであり、この場合、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレートおよびヒドロキシエステルメタクリレート誘導体が特に好適である。
本発明は、ポリメタクリレートの製造方法であって、
i)本発明の方法によって純粋なメタクリル酸を製造する工程、および
ii)純粋なメタクリル酸を、場合によって、メタクリル酸と共重合可能なモノマーの存在下でラジカル重合する工程
を含む方法にも関する。
重合は特に限定されず、例えば、US5,292,797号、US4,562,234号、US5,773,505号、US5,612,417号、US4,952455号、US4,948,668号、US4,239,671号に記載されるように、当業者に既知であり、好適であるように思われる任意の方法によって行うことができる。好適な重合法は、重合条件下で分解してラジカルになる開始剤によって開始されるラジカル重合であり、ここで、重合は好ましくは、溶液または乳化重合、好ましくは、水溶液重合である。
メタクリル酸と共重合できるコモノマーの例は、アクリルアミドおよびメタクリルアミド、アクリル酸エステルおよび他のメタクリル酸エステル、例えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレートもしくはブチルアクリレート、エチルメタクリレートプロピルメタクリレートもしくはブチルメタクリレート、ならびにアセテート、例えばビニルアセテート、スチレン、ブタジエンおよびアクリロニトリルである。少なくとも1つのコモノマーは、最も好ましくは、スチレン、ブタジエン、アクリロニトリル、ブチルアクリレート、ビニルアセテート、メチルアクリレートからなる群から選択される少なくとも1つのコモノマーである。
重合は、1つ以上のクロスリンカーの存在下でも行うことができる。本発明の好適なクロスリンカーは、1分子中に少なくとも2つのエチレン性不飽和基を有する化合物、縮合反応、付加反応もしくは開環反応においてモノマーの官能基と反応できる少なくとも2つの官能基を有する化合物、少なくとも1つのエチレン性不飽和基および縮合反応、付加反応もしくは開環反応においてモノマーの官能基と反応できる少なくとも1つの官能基を有する化合物、または多価金属カチオンである。
本発明は、本発明の方法によって得られるポリメタクリレートにも関する。
本発明は、
i)本発明の方法によってメタクリル酸エステルを製造する処理工程、および
ii)場合によって、メタクリル酸エステルと共重合可能なモノマーの存在下でメタクリル酸エステルをラジカル重合する処理工程
を含む、ポリメタクリル酸エステルの製造方法にも関する。
メタクリル酸の重合に関する前記詳細は、本発明のメタクリル酸エステルの重合にも当てはまる。
本発明は、本発明の方法によって得られるポリメタクリル酸エステルにも関する。
本発明は、本発明の方法によって得られる純粋なメタクリル酸または本発明の方法によって得られるメタクリル酸エステルの、繊維、フィルム、ワニス、コーティング、成形材料、成形体、紙用添加剤、革用添加剤、凝集剤、水溶性ポリマー、無水メタクリル酸および掘削用添加剤における使用にも関する。
本発明は、本発明の方法によって得られる純粋なメタクリル酸または本発明の方法によって得られるメタクリル酸エステルをベースとした、繊維、フィルム、ワニス、コーティング、成形材料、成形体、紙用添加剤、革用添加剤、凝集剤、水溶性ポリマー、無水メタクリル酸および掘削用添加剤にも関する。
本発明を、以下の非制限的図面および実施例によってさらに詳しく説明する。
図面
図1は、二段階気相酸化によるメタクリル酸の製造装置の概略図を示し、分離ユニットは抽出ユニットおよび第1蒸留カラムを含むように図示され、ここで、精製ユニットの蒸留カラムは、分離壁と純粋なメタクリル酸用の側方出口とを有する精留カラムとして設計される。
図2は、純粋なメタクリル酸用の側方出口の下に側方入口を有する、分離壁を有さない精留カラムとして設計された、精製ユニットの第2蒸留カラムの別の実施形態の概略図を示す。
図3a)およびb)は、粗メタクリル酸を含む相が、分離壁を有する精留カラムの分離壁に衝突する角度を概略的に示す。
図1によれば、C化合物、例えばイソブチレン及び/又はtert−ブタノールが、空気および蒸気と一緒になった流れ1を、塩浴4によって加熱可能な、直径25mm、長さ2mの第1反応管2中に導入する。反応管2中で、これはまず不活性領域24を通過し、次いで第1酸化触媒25上を通り、ここで少なくとも部分的に酸化されてメタクロレインになり、第1酸化相を形成し、次いで他の不活性領域26中を通過する。第1酸化相は次に、反応管2と類似した構造の第2反応管3へと伝導され、ここで不活性領域27中を通過し、次いで第2酸化触媒28上を通り、ここで、メタクロレインは少なくとも部分的に酸化されてメタクリル酸になり、次いで別の不活性領域29を通過して、第2のメタクリル酸を含む酸化相5を形成する。この粗メタクリル酸気体状相5は次いでクエンチタワー6に移動し、ここで凝縮されて、粗メタクリル酸水溶液7を形成する。好ましくはメタクロレイン及び/又は未反応C化合物を含む一部の低沸点成分を、カラム頭部の出口8から除去することができる。クエンチ剤を、導管30を通ってクエンチカラム中でリサイクルし、再使用することができる。水性メタクリル酸相7を次いで低沸点成分蒸留カラム9へと伝導し、ここで、アセトンおよびメタクロレインなどの低沸点成分10をオーバーヘッドで除去する。結果として得られるメタクリル酸水溶液11をカラム9の底部から抜き取り、メタクリル酸を抽出ユニット12中で有機相中に抽出する。結果として得られるメタクリル酸有機相13を次いで蒸留カラム14(本発明の分離ユニット39の第1蒸留カラムに対応する;カラム14について側方入口を図示するが、有機相13は、カラム14の頭部もしくは底部でも流入することができる)に伝導し、ここで、低沸点成分15から分離する。粗メタクリル酸を含む生成物16を次いでカラム17へ伝導し、ここで、入口18を通って流入する。入口18を側方入口として示すが、底部入口も可能である。カラム17は、分離有効なプレート(不図示)を含み、カラム17の縦軸に沿って配置された分離壁31を有する。作動中、メタクリル酸流れ14は、カラムの側部でカラム17中に流入するので、メタクリル酸流れ14の少なくとも一部は分離壁31に衝突する。防止剤及び/又は安定剤を、安定剤サプライ19を通してカラム17の頭頂部で添加することができる。純粋なメタクリル酸相20を側方出口24で抜き取る。入口18および出口24は、カラムを異なる領域に分ける概略的方法を示す。分離壁31は、通常、入口18および出口24のいずれかの側(上下)の少なくとも3つの理論段全体に及ぶものでなければならない。さらなるメタクリル酸相21、22を、カラム17の頭頂部及び底部でそれぞれ抜き取る。これらのさらなるメタクリル酸フラクション21、22を、エステル化してメチルメタクリレート(不図示)を形成するなどのさらなる加工反応用のフィードとして用いることができる。蒸留カラム9、14および17は、好ましくは、各カラムの低沸点成分の還流のオーバーヘッドの還流サイクル36を有する。分離ユニット39を抽出ユニット12および蒸留カラム14の形態で示すが、分離ユニット39が結晶化ユニット40および場合によって洗浄カラム41、ならびに場合によって外部融解装置を使用する場合には融解装置42の形態で存在することが等しく可能である。
本発明の精製ユニットの精留カラムの別の実施形態(図2で図示されるカラム32)は、分離壁を有さない。他の点では、図1のカラム17の説明は、図2のカラム32にも当てはまる。粗メタクリル酸を含む生成物16用の入口33は、側方入口として示されるが、底部入口も可能である。この分離壁を有さない実施形態において、入口33は、純粋なメタクリル酸20用の出口34よりも少なくとも1つの理論段低く、通常1〜5理論段低いか、または底部入口である。
図3a)は、粗メタクリル酸を含む生成物がカラムの分離壁31に衝突する好適な角度を示す。カラム中に流入する、粗メタクリル酸を含む生成物は、衝突角αで分離壁31に衝突する。角度αは、好ましくは、カラムに流入する粗メタクリル酸を含む生成物の分離壁31での主な流れ方向Dによって表され、好ましくは60°〜120°の範囲の角度、好ましくは70°〜110°の範囲の角度、さらに好ましくは80°〜100°の範囲の角度、最も好ましくは85°〜95°の範囲の角度、最も好ましくは分離壁に対してほぼ垂直である。この図において、粗メタクリル酸を含む生成物が分離壁31に衝突する角度は、従って、分離壁31に関して主な流れ方向Dによって形成される角度であり、この主な流れ方向Dに関して約±30°の変動βがある。側方入口18が、図3b)に概略を示すように、スプレーノズルの形態である場合、スプレーノズルの開口角度γは、好ましくは約60°〜約120°の範囲、好ましくは約70°〜約110°の範囲、さらに好ましくは約80°〜約100°の範囲、さらに好ましくは約85°〜約95°の範囲である。
図1は、二段階気相酸化によるメタクリル酸の製造装置の概略図を示す。 図2は、精製ユニットの第2蒸留カラムの別の実施形態の概略図を示す。 図3a)およびb)は、粗メタクリル酸を含む相が、精留カラムの分離壁に衝突する角度を概略的に示す。
実施例
試験法
Pt−CoAPHA数を、US7,002,035B2号で記載されている方法に従って光分析によって決定した。
酸化触媒
酸化触媒I(第1酸化触媒)をEP0267556A2号の実施例1にしたがって調製した。酸化触媒II(第2酸化触媒)をEP0376117A1号の実施例1にしたがって調製した。
実施例1
カラム17の代わりに、図2のカラム(カラム32)を精製ユニットの蒸留カラムとして使用した以外は、図1の装置を使用した。第1および第2反応管の塩浴温度は、それぞれ、第1リアクターについては360℃、第2リアクターについては300℃であった。イソブチレン(5体積%)を2工程において空気(85体積%)および水(10体積%)で酸化して、気体状の、メタクリル酸を含む反応生成物を形成した。この反応生成物をクエンチカラム中で凝縮させて、メタクリル酸水溶液を形成し、次いで第1蒸留カラム中で低沸点成分から分離した。第1表に示す非メタクリル酸成分の組成を有するメタクリル酸水溶液を得た(ここで、メタクリル酸を含む全質量を合計すると100質量%になる)。メタクリル酸を、EP0710643A1号に記載されているようにして、n−ヘプタンを用いてメタクリル酸水溶液から抽出した。結果として得られるメタクリル酸を含むn−ヘプタン溶液は、第1表の非メタクリル酸成分の組成を有していた(ここで、メタクリル酸を含む全質量は、合計すると100質量%になる)。この溶液を次いで蒸留に付して、低沸点成分を除去し、粗メタクリル酸の下で第1表に示す非メタクリル酸成分の組成を有するメタクリル酸を含む底部生成物(粗メタクリル酸)(ここで、メタクリル酸を含む全質量は合計すると100質量%になる)を得た。この粗メタクリル酸底部生成物を次いで、分離有効性挿入物を有する蒸留カラム(1メートルあたり4段)に連続して供給した。このカラムを、78℃の底部温度および24mbarの頭部圧力で操作した。望ましくない重合を防止するために、ヒドロキノン系重合防止剤をカラムの還流中に導入した。カラムの頭頂部および底部で、メタクリル酸を豊富に含む流れを抜き取り、これを、その中に含まれるメタクリル酸のアルコールを用いたエステル化に使用できる。第1表の不純物の組成を有する純粋なメタクリル酸(メタクリル酸の量はメタクリル酸を含む全質量を100質量%までにする量である)を側方出口で抜き取った。
Figure 2011514311
比較例1a
この実施例の詳細は、第2表の組成を有するメタクリル酸を、分離有効な挿入物を有する精留カラムの頭部で抜き取った以外は、実施例1の詳細に対応する。
実施例2
精留カラムにおけるのと類似した高さで粗メタクリル酸側方入口および純粋なメタクリル酸側方出口を有する図1の装置を使用した。第2表の組成を有するメタクリル酸を純粋なメタクリル酸側方出口で連続して抜き取った。
実施例3
この実施例は実施例1に対応し、ここでは、アミノグアニジン重炭酸塩(1000ppm)を精留カラムの還流中に添加した。第2表の組成を有するメタクリル酸をカラムの頭部で連続して抜き取った。
実施例4
この実施例は、実施例1に対応し、ここでは、粗メタクリル酸の保持容器を、精留カラムの前に導入し、アミノグアニジン重炭酸塩(1000ppm)を保持容器中に添加した(50℃、保持容器中、滞留1時間で処理)。保持容器からの混合物を次いで精留カラム中に導入し、前記のようにして蒸留した。第2表の組成を有するメタクリル酸をカラムの側方出口で連続して抜き取った。
比較例4a
この実施例は、実施例4に対応し、ここでは、メタクリル酸をカラムの側面でなく、頭頂部から抜き取った。
Figure 2011514311
実施例5
純粋なメタクリル酸のヒドロキシエステルの調製
US3,875,211号の手順にしたがって、60質量部のメタクリル酸、0.16質量部のヒドロキノンモノメチルエーテル(MEHQ)、および0.24質量部のシリチル酸クロムを、窒素雰囲気下でオートクレーブ中に入れた。36質量部のエチレンオキシドを気相中に添加した。オートクレーブの内容物を80℃まで3時間加熱した。エチレンオキシドを真空下で除去し、反応混合物を周囲温度まで冷却した。反応混合物を次いで真空下、60℃で蒸留して、第3表の特徴的な組成を有する、2−ヒドロキシエチルメタクリレートを豊富に含む溶液を得た。使用したメタクリル酸の純度と、ヒドロキシエステルの光学特性ならびにジエステル含量との間には明らかな相関関係があった。これは、ヒドロキシエステルのさらなる加工、例えば、酸素透過性ソフトコンタクトレンズなどの生物医学的製品の重合に当てはまる。
Figure 2011514311
1 流れ、 2 第一反応管、 3 第2反応管、 4 塩浴、 5 気体状粗メタクリル酸、 6 クエンチユニット、 7 水性粗メタクリル酸、 8 低沸点成分、 9 低沸点成分蒸留カラム、 10 低沸点成分、 11 水性粗メタクリル酸、 12 抽出ユニット、 13 粗メタクリル酸有機相(抽出物)、 14 (精製ユニットの)蒸留カラム、 15 低沸点成分、 16 粗メタクリル酸を含む生成物、 17 分離壁を有する精留カラム、 18 粗メタクリル酸を含む生成物の入口、 19 防止剤/安定剤、 20 純粋なメタクリル酸、 21 メタクリル酸頭部フラクション、 22 メタクリル酸底部フラクション、 23 純粋なメタクリル酸の側方出口、 24 不活性領域、 25 第1酸化触媒、 26 不活性領域、 27 不活性領域、 28 第2酸化触媒、 29 不活性領域、 30 クエンチ剤リサイクル、 31 分離壁、 32 分離壁のない精留カラム、 33 粗メタクリル酸を含む生成物の入口、 34 側方出口、 35 精製ユニット、 36 還流、 37 気相酸化ユニット、 38 底部出口、 39 分離ユニット、 40 結晶化ユニット、 41 洗浄ユニット、 42 融解装置、 43 精留カラムの壁、 D 粗メタクリル酸を含む生成物の主な流れ方向

Claims (36)

  1. 純粋なメタクリル酸の製造方法であって:
    a)C化合物を気相酸化して、メタクリル酸を含む気相を得る処理工程、
    b)メタクリル酸を含む気相を凝縮させて、メタクリル酸水溶液を得る処理工程、
    c)メタクリル酸の少なくとも一部をメタクリル酸水溶液から分離して、少なくとも1つの粗メタクリル酸を含む生成物を得る処理工程;
    d)メタクリル酸の少なくとも一部を、熱分離法によって少なくとも1つの粗メタクリル酸を含む生成物から分離して、純粋なメタクリル酸を得る処理工程
    を少なくとも含む、純粋なメタクリル酸の製造方法。
  2. 処理工程c)が、
    c1α)メタクリル酸をメタクリル酸水溶液から有機抽出剤によって抽出して、水性相および有機相を得る処理工程、
    c1β)有機抽出剤の少なくとも一部を有機相から少なくとも1つの熱分離法によって分離して、少なくとも1つのメタクリル酸を含む底部生成物を粗メタクリル酸を含む生成物として得る処理工程
    を含む、請求項1記載の方法。
  3. 処理工程c1α)において使用される有機抽出剤が、大気圧で測定すると、161℃未満の沸点を有することを特徴とする、請求項1または2記載の方法。
  4. 処理工程c)が、
    c2α)メタクリル酸の少なくとも一部をメタクリル酸水溶液から結晶化する処理工程、
    c2β)場合によって、結晶化したメタクリル酸を洗浄する処理工程、
    c2g)結晶化したメタクリル酸の少なくとも一部を融解させて、少なくとも1つの粗メタクリル酸を含む生成物を得る処理工程
    を含む、請求項1記載の方法。
  5. 処理工程d)中に導入される少なくとも1つの粗メタクリル酸を含む生成物が、最高95質量%、好ましくは最高90質量%、なお一層好ましくは最高85質量%のメタクリル酸を含む組成物の蒸留もしくは結晶化によって得られることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
  6. 処理工程d)中に導入される少なくとも1つの粗メタクリル酸を含む生成物が少なくとも5質量%、好ましくは少なくとも10質量%、なお一層好ましくは少なくとも15質量%のC〜C炭化水素を含む組成物の蒸留もしくは結晶化によって得られることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
  7. 処理工程d)中に導入される少なくとも1つの粗メタクリル酸を含む生成物が少なくとも100、好ましくは少なくとも250、なお一層好ましくは少なくとも500の、DIN ISO6271に準拠したAPHA数を有することを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
  8. 処理工程d)において、メタクリル酸が、少なくとも1つの粗メタクリル酸を含む生成物の少なくとも一部から精留によって分離され、ここで、純粋なメタクリル酸は、精留に使用されるカラムの側方出口で除去されることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
  9. 処理工程d)における精留を、1〜100mbarの範囲の底部圧力で実施することを特徴とする、請求項8記載の方法。
  10. 処理工程d)における精留を、40〜200℃の範囲の底部温度で実施することを特徴とする、請求項8または9記載の方法。
  11. 処理工程d)における精留を90℃未満の底部温度で実施することを特徴とする、請求項8から10までのいずれか1項記載の方法。
  12. 精留カラムが、1メートルあたり0より多く10までの理論段、好ましくは1メートルあたり0.5〜8の理論段、さらに好ましくは1メートルあたり1〜7の理論段、なお一層好ましくは1メートルあたり1.5〜6の理論段を有することを特徴とする、請求項8から11までのいずれか1項記載の方法。
  13. 処理工程d)において得られる純粋なメタクリル酸を、精留カラムの下から4番目から上から4番目の間の範囲の高さで除去することを特徴とする、請求項8から12までのいずれか1項記載の方法。
  14. 処理工程d)中に導入される少なくとも1つの粗メタクリル酸を含む生成物を、精留カラム中への流入時または流入後に流れ抵抗に付すことを特徴とする、請求項8から13までのいずれか1項記載の方法。
  15. カラムに流入する少なくとも1つの粗メタクリル酸を含む生成物が、カラムに流入する粗メタクリル酸を含む生成物の流れ抵抗での主な流れ方向に基づいて、60°〜120°の範囲の角度で流れ抵抗に衝突することを特徴とする、請求項14記載の方法。
  16. 所定の時間間隔で除去される純粋なメタクリル酸の量が、同じ時間間隔で精留カラム中に導入される粗メタクリル酸を含む生成物の量の40〜80%であることを特徴とする、請求項8から15までのいずれか1項記載の方法。
  17. 処理工程c)において得られる少なくとも1つの粗メタクリル酸を含む生成物を、精留カラムの底部中に導入することを特徴とする、請求項8から16までのいずれか1項記載の方法。
  18. 処理工程c)において得られる少なくとも1つの粗メタクリル酸を含む生成物を、精留カラム中、側方出口より下の1〜5までの理論的フロアに導入することを特徴とする、請求項8から17までのいずれか1項記載の方法。
  19. 処理工程d)における熱分離を、脱色剤の存在下で実施する、請求項1から18までのいずれか1項記載の方法。
  20. 脱色剤がアミノグアニジニウム塩である、請求項19記載の方法。
  21. アミノグアニジニウム塩がアミノグアニジニウム重炭酸塩である、請求項20記載の方法。
  22. 脱色剤を、
    A)処理工程d)における熱分離前に、処理工程c)において得られる少なくとも1つの粗メタクリル酸を含む生成物に添加するか、または
    B)処理工程d)における熱分離中に添加する、請求項19から21までのいずれか1項記載の方法。
  23. 処理工程d)において、5質量%未満、好ましくは1.5質量%未満、特に好ましくは0質量%のメタクリル酸と異なる不純物が、処理工程c)において得られる少なくとも1つの粗メタクリル酸を含む生成物から析出する、請求項1から22までのいずれか1項記載の方法。
  24. 少なくとも処理工程d)を連続して実施する、請求項1から23までのいずれか1項記載の方法。
  25. 互いに流体流通する以下の成分:
    a1)気相酸化ユニット(37);
    b1)吸収ユニット(6);
    c1)分離ユニット(39);および
    d1)精製ユニット(35)を含み、
    前記精製ユニット(35)が少なくとも1つの蒸留カラム(17、32)を含み、前記の少なくとも1つの蒸留カラム(17、32)が、純粋なメタクリル酸(20)用の少なくとも1つの側方出口(24、34)を含む、メタクリル酸の製造用装置。
  26. 分離ユニット(39)が、
    C1a)抽出ユニット(12)、および
    C2a)少なくとも1つの第1蒸留カラム(14)
    を含み、前記の少なくとも1つの第1蒸留カラム(14)が、少なくとも1つの蒸留カラム(17、32)と流体連通する少なくとも1つの下部出口(38)を含む、請求項25記載の装置。
  27. 分離ユニット(39)が、
    C1b)結晶化ユニット(40)、および
    C1c)場合によって、洗浄ユニット(41)
    を含む、請求項26記載の装置。
  28. 少なくとも1つの蒸留カラム(17、32)が精留カラムであることを特徴とする、請求項25から27までのいずれか1項記載の装置。
  29. 精留カラムが、少なくとも1つの粗メタクリル酸を含む生成物(16)用の少なくとも1つの側方入口(18、33)を含む、請求項28記載の装置。
  30. 精留カラム(17、32)が、分離壁(31)を含むカラムである、請求項28または29記載の装置。
  31. 請求項25から30までのいずれか1項記載の装置中で行われる、請求項1から24までのいずれか1項記載の方法。
  32. メタクリル酸エステルの製造方法であって、
    A)請求項1から24までのいずれか1項または請求項31記載の方法によって純粋なメタクリル酸を製造する処理工程、および
    B)純粋なメタクリル酸をエステル化する処理工程
    を含む、メタクリル酸エステルの製造方法。
  33. ポリメタクリレートの製造方法であって、
    i)請求項1から24までのいずれか1項または請求項31記載の方法によって純粋なメタクリル酸を製造する処理工程、および
    ii)場合によって、メタクリル酸と共重合可能なモノマーの存在下で、純粋なメタクリル酸をラジカル重合する処理工程
    を含む、ポリメタクリレートの製造方法。
  34. ポリメタクリル酸エステルの製造方法であって、
    i)請求項32記載の方法によってメタクリル酸エステルを製造する処理工程、および
    ii)場合によって、メタクリル酸エステルと共重合可能なモノマーの存在下でメタクリル酸エステルをラジカル重合する処理工程を含む、ポリメタクリル酸エステルの製造方法。
  35. 請求項1から24までのいずれか1項または請求項31記載の方法によって得られる純粋なメタクリル酸または請求項32記載の方法によって得られるメタクリル酸エステルの、繊維、フィルム、ワニス、コーティング、成形材料、成形体,紙用添加剤、革用添加剤、凝集剤、水溶性ポリマー、無水メタクリル酸、および掘削用添加剤における使用。
  36. 請求項1から24までのいずれか1項または請求項31記載の方法によって得られる純粋なメタクリル酸または請求項32記載の方法によって得られるメタクリル酸エステルをベースとした、繊維、フィルム、ワニス、コーティング、成形材料、成形品、紙用添加剤、革用添加剤、凝集剤、水溶性ポリマー、無水メタクリル酸および掘削用添加剤。
JP2010544600A 2008-01-30 2008-11-17 高純度メタクリル酸の製造方法 Active JP5892729B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP08101089A EP2085376B1 (en) 2008-01-30 2008-01-30 Process for preparation of high purity methacrylic acid
EP08101089.4 2008-01-30
PCT/EP2008/065628 WO2009095111A1 (en) 2008-01-30 2008-11-17 Process for preparation of high purity methacrylic acid

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011514311A true JP2011514311A (ja) 2011-05-06
JP5892729B2 JP5892729B2 (ja) 2016-03-23

Family

ID=39311086

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010544600A Active JP5892729B2 (ja) 2008-01-30 2008-11-17 高純度メタクリル酸の製造方法

Country Status (13)

Country Link
US (1) US8426637B2 (ja)
EP (1) EP2085376B1 (ja)
JP (1) JP5892729B2 (ja)
KR (1) KR101604876B1 (ja)
CN (1) CN101497563B (ja)
AU (1) AU2008349761B2 (ja)
BR (1) BRPI0822106A2 (ja)
MX (1) MX2010007873A (ja)
MY (1) MY148612A (ja)
RU (1) RU2501782C2 (ja)
TW (1) TWI485132B (ja)
WO (1) WO2009095111A1 (ja)
ZA (1) ZA201005436B (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015515963A (ja) * 2012-05-03 2015-06-04 エボニック インダストリーズ アクチエンゲゼルシャフトEvonik Industries AG 高純度で、黄変しない(メタ)アクリル酸の製造方法
JP2016516732A (ja) * 2013-03-18 2016-06-09 エボニック レーム ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングEvonik Roehm GmbH メタクリル酸及びメタクリル酸エステルの製造方法
JP2020515626A (ja) * 2017-04-04 2020-05-28 アルケマ フランス 分離壁を備えた蒸留カラムを含む(メタ)アクリル酸の精製方法
WO2022054841A1 (ja) * 2020-09-11 2022-03-17 株式会社日本触媒 化合物の製造方法
WO2022054842A1 (ja) * 2020-09-11 2022-03-17 株式会社日本触媒 化合物の製造方法
WO2024128153A1 (ja) * 2022-12-16 2024-06-20 株式会社日本触媒 結晶粒を含むスラリーを容器から排出する方法

Families Citing this family (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB0403592D0 (en) 2004-02-18 2004-03-24 Lucite Int Uk Ltd A catalyst system
DE102008043609A1 (de) * 2008-11-10 2010-05-12 Evonik Röhm Gmbh Verfahren zur Reduzierung des Wassergehalts in (Meth)acrylsäure
BRPI1009344B1 (pt) 2009-03-19 2020-03-17 Lg Chem, Ltd. Método de destilação fracionada de ácido acrílico
DE102010028781A1 (de) 2010-05-10 2011-11-10 Evonik Stockhausen Gmbh Abtrennung von Acrylsäure mittels einer einen Seitenabzug aufweisenden Destillationskolonne
CN103228606B (zh) * 2010-11-24 2016-11-09 璐彩特国际英国有限公司 用于生产甲基丙烯酸的工艺和由其生产的甲基丙烯酸的衍生物和聚合物
AR085338A1 (es) 2011-02-09 2013-09-25 Lucite Int Uk Ltd Un proceso para la produccion de acido (met)acrilico y derivados y polimeros producidos a partir del mismo
KR101877099B1 (ko) * 2011-09-16 2018-08-09 에보니크 룀 게엠베하 메타크릴산의 제조
JP6092221B2 (ja) * 2011-09-16 2017-03-08 エボニック レーム ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングEvonik Roehm GmbH メタクリル酸およびメタクリル酸エステルの製造方法
SG2014012561A (en) * 2011-09-16 2014-09-26 Evonik Roehm Gmbh Process for preparation of methacrylic acid and methacrylic acid esters
WO2013037133A1 (en) * 2011-09-16 2013-03-21 Evonik Roehm Gmbh Process for preparing methacrylic acid and/or alkyl methacrylates
MY161504A (en) * 2011-09-16 2017-04-14 Evonik Roehm Gmbh Process for preparation of methacrylic acid and methacrylic acid esters
CN104203894B (zh) * 2012-05-03 2017-08-04 赢创罗姆有限公司 高纯度非黄变(甲基)丙烯酸的制备方法
US10053597B2 (en) 2013-01-18 2018-08-21 Basf Se Acrylic dispersion-based coating compositions
CN103304413A (zh) * 2013-05-23 2013-09-18 无锡市华明化工有限公司 一种甲基丙烯酸羟乙酯的合成方法
WO2015012551A1 (ko) * 2013-07-22 2015-01-29 주식회사 엘지화학 (메트)아크릴산의 연속 회수 방법 및 장치
KR101628287B1 (ko) * 2013-07-22 2016-06-08 주식회사 엘지화학 (메트)아크릴산의 연속 회수 방법 및 장치
US9718756B2 (en) 2013-07-23 2017-08-01 Lg Chem, Ltd. Method for continuously recovering (meth)acrylic acid and apparatus for the method
KR101601938B1 (ko) * 2013-08-30 2016-03-09 주식회사 엘지화학 (메트)아크릴산의 연속 회수 방법 및 회수 장치
DE102013217386A1 (de) 2013-09-02 2015-03-05 Evonik Industries Ag Verfahren zur Herstellung von Acrylsäure
CN104262134A (zh) * 2014-08-27 2015-01-07 江苏天成生化制品有限公司 山梨酸连续脱溶方法
KR20160032994A (ko) 2014-09-17 2016-03-25 주식회사 엘지화학 (메트)아크릴산의 회수 방법 및 회수 장치
TWI669317B (zh) * 2014-09-22 2019-08-21 德商贏創德固賽有限責任公司 反應性單體的改良製造方法
US10399004B2 (en) * 2016-09-08 2019-09-03 Eastman Chemical Company Thermally integrated distillation systems and processes using the same
WO2019142862A1 (ja) * 2018-01-19 2019-07-25 三菱ケミカル株式会社 (メタ)アクリル酸又はそのエステルの製造方法
CN112444139A (zh) * 2019-09-05 2021-03-05 中石油吉林化工工程有限公司 脱氢氰酸塔塔顶冷凝系统
CN111467828B (zh) * 2020-03-30 2021-07-20 北京化工大学 一种二元蒸馏塔温度控制系统及方法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6314752A (ja) * 1986-07-07 1988-01-21 Nippon Shokubai Kagaku Kogyo Co Ltd メタクリル酸の精製方法
JPH07278045A (ja) * 1994-03-28 1995-10-24 Rohm & Haas Co メタクリル酸の改良された精製方法
JP2001213839A (ja) * 2000-02-03 2001-08-07 Nippon Shokubai Co Ltd (メタ)アクリル酸の製造方法
JP2002509904A (ja) * 1998-03-31 2002-04-02 ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト (メタ)アクリル酸および(メタ)アクリル酸エステルの製造方法
JP2004535360A (ja) * 2001-01-12 2004-11-25 デグッサ アーゲー (メタ)アクリル酸の精製方法及びその製造装置
JP2005239564A (ja) * 2004-02-24 2005-09-08 Mitsubishi Rayon Co Ltd (メタ)アクリル酸エステルの製造方法
JP2007217401A (ja) * 2006-01-20 2007-08-30 Nippon Shokubai Co Ltd (メタ)アクリル酸の製造方法

Family Cites Families (49)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3441599A (en) * 1966-05-09 1969-04-29 Mitsubishi Gas Chemical Co Process for preparing hydroxyalkylacrylate or hydroxyalkylmethacrylate
BE786398A (fr) 1971-07-21 1973-01-18 Basf Ag Procede de preparation de l'acide acrylique anhydre
US3875211A (en) 1973-01-22 1975-04-01 Alcolac Inc Process for preparing 2-hydroxyalkylacrylates and 2-hydroxyalkylmethacrylates
DE2749386A1 (de) 1977-11-04 1979-05-10 Roehm Gmbh Dispersionen hydrophiler acrylharze
YU41495B (en) 1979-01-23 1987-08-31 Nippon Kayaku Kk Process for obtaining methacrolein and methacrylic acid
JPS55124734A (en) 1979-03-22 1980-09-26 Nippon Kayaku Co Ltd Preparation of methacrylic acid
JPS56108735A (en) 1980-02-01 1981-08-28 Sumitomo Chem Co Ltd Treating method of waste water in preparation of methacrylic acid
DE3114266A1 (de) 1981-04-09 1982-11-04 Röhm GmbH, 6100 Darmstadt Verfahren zur herstellung vernetzter acrylelastomerer
JPS63122642A (ja) 1986-11-11 1988-05-26 Mitsubishi Rayon Co Ltd メタクロレイン及びメタクリル酸の製造法
CA1308737C (en) 1987-04-16 1992-10-13 Syoichi Matsumoto Process for producing methacrylic ester
CA1316545C (en) 1987-06-27 1993-04-20 Morimasa Kuragano Quenching process of reaction product gas containing methacrylic acid and treatment method of quenched liquid
JPS646233A (en) 1987-06-27 1989-01-10 Mitsui Toatsu Chemicals Purification of methacrylic acid
DE3721865A1 (de) 1987-07-02 1989-01-12 Basf Ag Verfahren zur herstellung von methacrylsaeure
DE3730026C2 (de) 1987-09-08 1996-03-28 Roehm Gmbh Verträgliche Polymermischungen (II)
US4952455A (en) 1987-09-08 1990-08-28 Rohm Gmbh Chemische Fabrik Compatible polymer mixtures
DE3874667T2 (de) 1987-10-09 1993-03-25 Kuraray Co Verfahren zur reinigung von methacrylsaeure.
JPH01193240A (ja) 1988-01-29 1989-08-03 Mitsui Toatsu Chem Inc メタクリル酸メチルの製造法
JPH0764776B2 (ja) 1988-03-23 1995-07-12 三井東圧化学株式会社 メタクロレインの吸収方法
JPH0684326B2 (ja) 1988-06-03 1994-10-26 株式会社日本触媒 メタクロレインの回収方法
DE3844087A1 (de) 1988-12-28 1990-07-05 Basf Ag Verfahren zur herstellung von methacrylsaeure durch oxidation von methacrolein
DE69033068T2 (de) 1989-12-06 1999-08-19 Nippon Catalytic Chem Ind Verfahren zur Herstellung von Methacrolein und Methacrylsäure
US5198579A (en) 1990-11-14 1993-03-30 Mitsui Toatsu Chemicals, Inc. Catalyst for oxidizing methacrolein and method for preparing methacrylic acid
DE4132684A1 (de) 1991-10-01 1993-04-08 Basf Ag Verfahren zur katalytischen gasphasenoxidation von methacrolein zu methacrylsaeure
DE4141693A1 (de) 1991-12-18 1993-07-01 Roehm Gmbh Verfahren zur herstellung einer wasserloeslichen polymersuspension
TW305830B (ja) 1993-03-26 1997-05-21 Sulzer Chemtech Ag
DE4405059A1 (de) 1994-02-17 1995-08-24 Basf Ag Multimetalloxidmassen
JPH08134011A (ja) 1994-11-04 1996-05-28 Mitsui Toatsu Chem Inc メタクリル酸の精製方法
DE4443557A1 (de) 1994-12-07 1996-06-13 Roehm Gmbh Hochwärmeformbeständige, spannungsrißbeständige Polymethacrylat-Formmassen
DE19542120A1 (de) 1995-11-11 1997-05-15 Roehm Gmbh Polymeremulsionen mit bimodaler Molekulargewichtsverteilung
DE19609715C2 (de) * 1996-03-13 1998-10-08 Roehm Gmbh Mehrstufiges Verfahren zur Herstellung von hochwärmeformbeständigen Polymethacrylat-Formmassen
DE19617210A1 (de) * 1996-04-30 1997-11-06 Basf Ag Trennwandkolonne zur kontinuierlichen destillativen Zerlegung von Mehrstoffgemischen
DE19624674A1 (de) * 1996-06-20 1998-01-02 Basf Ag Verfahren zur Entsorgung von bei der Acrylsäure- oder Methacrylsäure-Herstellung anfallenden Nebenkomponenten
DE19627847A1 (de) 1996-07-10 1998-01-15 Basf Ag Verfahren zur Herstellung von Acrylsäure
JP3279491B2 (ja) * 1996-12-16 2002-04-30 株式会社日本触媒 (メタ)アクリル酸の製造方法
DE19740252A1 (de) 1997-09-12 1999-03-18 Basf Ag Verfahren zur Herstellung von Acrylsäure und Methacrylsäure
DE19810962A1 (de) * 1998-03-13 1999-09-16 Basf Ag Verfahren der rektifikativen Abtrennung von (Meth)acrylsäure aus einem (Meth)acrylsäure und eine höher als (Meth)acrylsäure siedende organische Flüssigkeit als Hauptbestandteile enthaltenden Gemisch
DE19838817A1 (de) 1998-08-26 2000-03-02 Basf Ag Verfahren zur kontinuierlichen Gewinnung von (Meth)acrylsäure
DE69902137T2 (de) 1998-11-04 2003-01-30 Rohm & Haas Verfahren zum Herstellen mit grosser Ausbeute von Methylmethacrylat oder Methacrylsäure
DE19924533A1 (de) * 1999-05-28 2000-11-30 Basf Ag Verfahren zur Herstellung von Acrylsäure
JP3702710B2 (ja) 1999-06-15 2005-10-05 住友化学株式会社 メタクリル酸製造用触媒およびメタクリル酸の製造方法
AU2001246528A1 (en) 2000-04-11 2001-10-23 Basf Aktiengesellschaft Method for the purification of a crude acrylic acid melt
DE10115277A1 (de) * 2001-03-28 2002-06-13 Basf Ag Verfahren zur kontinuierlichen Gewinnung von(Meth)acrylsäure
DE10131479B4 (de) 2001-06-29 2005-05-19 Röhm GmbH & Co. KG Farbstabilisierung von grundstabilisierten ethylenisch ungesättigten Monomeren, insbesondere von grundstabilisierten Hydroxyalkyl(meth)acrylaten
DE10138150A1 (de) * 2001-08-03 2003-02-13 Basf Ag Verfahren zur Herstellung wasserabsorbierender Harze
DE10138630A1 (de) * 2001-08-13 2003-02-27 Basf Ag Verfahren zur Herstellung von Rein-(Meth)acrylsäure und Methacrylsäureestern
DE10211686A1 (de) 2002-03-15 2003-10-02 Stockhausen Chem Fab Gmbh (Meth)Acrylsäurekristall und Verfahren zur Herstellung und Aufreinigung von wässriger (Meth)Acrylsäure
BR0311489A (pt) 2002-06-11 2005-03-15 Basf Ag éster, processos para a preparação do mesmo e de um hidrogel reticulado, hidrogel reticulado, usos de um polìmero, de uma mistura de reação e de um éster, e, composição de matéria
JP4580151B2 (ja) * 2003-06-05 2010-11-10 株式会社日本触媒 アクリル酸の製造方法
DE102005005439A1 (de) * 2005-02-08 2006-08-17 Stockhausen Gmbh Verfahren zur Rückgewinnung von organischer Verbindungen von (Meth)Acrylsäurehaltigen Gemischen durch Extraktion mit einem protischen Lösungsmittel

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6314752A (ja) * 1986-07-07 1988-01-21 Nippon Shokubai Kagaku Kogyo Co Ltd メタクリル酸の精製方法
JPH07278045A (ja) * 1994-03-28 1995-10-24 Rohm & Haas Co メタクリル酸の改良された精製方法
JP2002509904A (ja) * 1998-03-31 2002-04-02 ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト (メタ)アクリル酸および(メタ)アクリル酸エステルの製造方法
JP2001213839A (ja) * 2000-02-03 2001-08-07 Nippon Shokubai Co Ltd (メタ)アクリル酸の製造方法
JP2004535360A (ja) * 2001-01-12 2004-11-25 デグッサ アーゲー (メタ)アクリル酸の精製方法及びその製造装置
JP2005239564A (ja) * 2004-02-24 2005-09-08 Mitsubishi Rayon Co Ltd (メタ)アクリル酸エステルの製造方法
JP2007217401A (ja) * 2006-01-20 2007-08-30 Nippon Shokubai Co Ltd (メタ)アクリル酸の製造方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015515963A (ja) * 2012-05-03 2015-06-04 エボニック インダストリーズ アクチエンゲゼルシャフトEvonik Industries AG 高純度で、黄変しない(メタ)アクリル酸の製造方法
JP2016516732A (ja) * 2013-03-18 2016-06-09 エボニック レーム ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングEvonik Roehm GmbH メタクリル酸及びメタクリル酸エステルの製造方法
JP2020515626A (ja) * 2017-04-04 2020-05-28 アルケマ フランス 分離壁を備えた蒸留カラムを含む(メタ)アクリル酸の精製方法
JP7105799B2 (ja) 2017-04-04 2022-07-25 アルケマ フランス 分離壁を備えた蒸留カラムを含む(メタ)アクリル酸の精製方法
WO2022054841A1 (ja) * 2020-09-11 2022-03-17 株式会社日本触媒 化合物の製造方法
WO2022054842A1 (ja) * 2020-09-11 2022-03-17 株式会社日本触媒 化合物の製造方法
CN116057034A (zh) * 2020-09-11 2023-05-02 株式会社日本触媒 化合物的制造方法
WO2024128153A1 (ja) * 2022-12-16 2024-06-20 株式会社日本触媒 結晶粒を含むスラリーを容器から排出する方法

Also Published As

Publication number Publication date
MY148612A (en) 2013-05-15
US8426637B2 (en) 2013-04-23
WO2009095111A1 (en) 2009-08-06
BRPI0822106A2 (pt) 2015-06-30
TW200948774A (en) 2009-12-01
JP5892729B2 (ja) 2016-03-23
EP2085376B1 (en) 2012-09-05
EP2085376A1 (en) 2009-08-05
CN101497563A (zh) 2009-08-05
AU2008349761B2 (en) 2013-07-04
RU2501782C2 (ru) 2013-12-20
KR101604876B1 (ko) 2016-03-18
TWI485132B (zh) 2015-05-21
AU2008349761A1 (en) 2009-08-06
KR20100107029A (ko) 2010-10-04
ZA201005436B (en) 2011-04-28
CN101497563B (zh) 2014-08-13
RU2010135779A (ru) 2012-03-10
US20100273970A1 (en) 2010-10-28
MX2010007873A (es) 2010-08-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5892729B2 (ja) 高純度メタクリル酸の製造方法
JP5511655B2 (ja) 酸化中のエステル化によるメタクリル酸メチルの製造方法
KR101531065B1 (ko) 재순환된 메탄올을 사용하는 메틸 메타크릴레이트의 제조 방법
EP2502895B1 (en) Process for producing acrylic acid
US7368602B2 (en) Process for producing (meth) acrylic acid
JP2007291137A (ja) 2−ヒドロキシイソ酪酸含有メタクリル酸流れを精製する方法
KR101564788B1 (ko) 산화에 의한 메타크릴산의 제조에서의 공급 조성물의 용도
JP6008969B2 (ja) メタクリル酸およびメタクリル酸エステルの製造方法
US20090149562A1 (en) Purification of a distilled bottom product containing (meth)acrylic acid by means of a crystallization process
JP6092221B2 (ja) メタクリル酸およびメタクリル酸エステルの製造方法
WO2018118702A1 (en) Acrylic acid purification via dividing wall columns
US9290431B2 (en) Process for preparation of highly pure, non-yellowing methacrylic acid
CN104203894B (zh) 高纯度非黄变(甲基)丙烯酸的制备方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111115

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20130909

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20130917

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20131009

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20131017

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20140324

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20140407

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140723

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20140801

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20140926

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20151126

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151215

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160223

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5892729

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250