JPH0684326B2 - メタクロレインの回収方法 - Google Patents

メタクロレインの回収方法

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JPH0684326B2
JPH0684326B2 JP1137476A JP13747689A JPH0684326B2 JP H0684326 B2 JPH0684326 B2 JP H0684326B2 JP 1137476 A JP1137476 A JP 1137476A JP 13747689 A JP13747689 A JP 13747689A JP H0684326 B2 JPH0684326 B2 JP H0684326B2
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methacrolein
gas
aqueous phase
tower
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紘 吉田
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    • C07C51/48Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by liquid-liquid treatment

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] イソブチレン,t−ブタノール,メタクロレイン,イソブ
チルアルデヒドまたはイソ酪酸(以下、「イソブチレン
等」という)の接触気相酸化反応によるメタクリル酸製
造に関して工業用触媒の開発が数多く行われている。し
かし、工業的に充分に満足な性能を有する触媒は未だ見
い出されるに至っていない。そのため、通常は、反応中
間生成物もしくは反応原料であるメタクロレインの転化
率を50〜80%に抑えて反応させ、得られた反応生成ガス
からメタクリル酸を分離し、精製してメタクリル酸製品
を得る一方、メタクロレインを回収して反応系に循環し
て再使用することが行われている。
本発明は、このような接触気相酸化反応によるメタクリ
ル酸の製造において、工業上有利にメタクロレインを回
収し、酸化反応系に循環して再使用する方法を提供する
ものである。
[従来の技術] 従来、イソブチレン等の接触気相酸化反応によるメタク
リル酸製造は次のように行われている。即ち、イソブチ
レン等を接触気相酸化反応させて得られた反応生成ガス
をメタクリル酸凝縮塔にて水と接触させてメタクリル酸
水溶液を得、該水溶液をメタクリル酸抽出塔にて溶剤と
接触させてメタクリル酸を抽出,分離し、更に精製工程
に導いてメタクリル酸製品を得ている。
メタクリル酸凝縮塔で水と接触させた後のガスにはメタ
クロレインが含まれている。該メタクロレインの回収、
再使用は、該ガスをメタクロレイン吸収塔に導いて水と
接触させ、得られたメタクロレイン水溶液をメタクロレ
イン放散塔に導いて放散させてメタクロレインを回収
し、反応系に戻すことによって行われる。しかし、メタ
クロレインは水に対する溶解度が小さく、メタクロレイ
ンを吸収するのに多量の水を使用したり多段式の吸収塔
を用いる必要がある。更には多量の廃水が排出され、そ
の処理も問題となる。そこで、メタクロレイン吸収塔に
おける吸収溶媒として水以外に有機溶媒を使用するなど
の提案もなされている。しかしこの方法も分離回収後の
メタクロレインを酸化反応工程に循環使用するのに伴っ
て該有機溶剤も回収メタクロレインとともに酸化反応工
程に循環し、触媒が有機溶剤による被毒を起こし易く好
ましい方法ではない。
また、回収メタクロレインにメタクリル酸が含まれてい
ると、反応系でのメタクリル酸の重合による収率低下や
重合物による詰り、触媒の活性低下等の支障をきたし、
連続操業するうえで問題になってくる。従って、メタク
リル酸凝縮塔では捕集を充分に行って該捕集塔を出たガ
ス中にメタクリル酸が含まれないようにしなければなら
ず、そのため高性能の分離装置を用いたり新しい水を用
いたりするなど工業的には不都合な面があった。
一方、メタクリル酸凝縮塔で得られたメタクリル酸水溶
液はメタクリル酸抽出塔にて溶媒を用いてメタクリル酸
を含む溶媒相と水溶液相とに分離し、前者からは更に精
製工程を経てメタクリル酸製品を得、後者は廃水として
処理されている。このようなプロセスでは非常に多量の
水を使用し、かつ多量の廃水を生じる。
例えば、特開昭54-52027号公報ではメタクロレイン吸収
塔に供給する吸収液としてメタクリル酸凝縮塔から排出
されるメタクリル酸水溶液の一部を用い、メタクロレイ
ン吸収後の水溶液をメタクロレイン放散塔に供給し、該
放散塔の下部から不活性ガスを供給して頂部からメタク
ロレインを、底部からメタクリル酸を、夫々分離するこ
とにより効率よくメタクロレインを回収する方法を開示
している。しかし、この方法ではメタクロレイン放散塔
の頂部からメタクリル酸が飛散するので、収率低下、酸
化触媒への悪影響,多量の廃水の排出などの問題があ
る。さらに、メタクリル酸凝縮塔から排出されるメタク
リル酸水溶液を直接吸収溶媒として使用するので該水溶
液中に含まれる高沸点副生物によりメタクロレイン吸収
塔での汚れが起こり、長期間の連続運転が困難である。
これは工業的な製造方法としては致命的な欠点である。
また、特開昭56-108735号公報では、メタクロレインを
気相酸化させてメタクリル酸を得る際に、不活性ガスの
大部分として非凝縮ガスを使用することによってメタク
リル酸水溶液濃度を高くして廃水量を削減し廃水処理を
容易にしている。この場合も、廃水量の削減はなされて
いるが、メタクリル酸凝縮塔から排出されるメタクリル
酸水溶液を直接吸収溶媒として使用するため、メタクリ
ル酸の収率低下、酸化触媒への悪影響、メタクロレイン
吸収塔での汚れ、長期間の連続運転が困難などの問題に
ついては何等解決されていない。
更に、特開昭57-144237号公報では、メタクリル酸凝縮
塔々頂部に供給する水の温度を3℃程度にまで冷却して
メタクリル酸凝縮塔を出たガス中にメタクリル酸が含ま
れないようにし、かつメタクリル酸抽出塔より排出され
る水溶液相をメタクロレイン吸収塔に供給する吸収液と
して系内に循環してメタクリル酸抽出塔より排出される
水溶液相の酢酸濃度を高めることにより、メタクリル酸
の吸収効率を高めている。この方法では、メタクリル酸
抽出塔より排出される水溶液相を循環使用するので廃水
量を削減することができ、回収メタクロレインにメタク
リル酸が含まれないので酸化触媒への悪影響がない。ま
た高沸点不純物が含まれないのでメタクロレイン吸収塔
での汚れもなく、長期間の連続運転上の問題がない。し
かし、メタクリル酸凝縮塔々頂部に供給する水を3℃程
度にまで冷却するため工業的には多大なエネルギーを必
要とする問題がある。また、メタクリル酸凝縮塔は充分
な段数を備え、かつ厳密な条件下で運転する必要があ
る。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の一つの目的は高性能のメタクリル酸凝縮塔や極
端な冷却、あるいは厳密な運転条件を必要とせずに反応
生成ガスから実質的にメタクリル酸を含まないメタクロ
レインを回収して反応系に循環させることにより、反応
系における前記問題を防ぐことにある。本発明の別の目
的は、メタクリル酸抽出工程から排出される水相を循環
使用して廃水の量を低減させることにより、工業上有利
にメタクロレインを回収、再使用することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明者等は鋭意検討した結果、 (i)メタクリル酸凝縮工程から排出されるメタクロレ
インを含むガス中にメタクリル酸を同伴させ、メタクリ
ル酸及び酢酸を含む水相と接触させることにより、メタ
クロレイン吸収工程でのメタクロレイン吸収効率を高
め、 (ii)メタクロレイン放散工程から放散からメタクリル
酸及びメタクロレインを含むガスを酢酸を含む水相と接
触させることにより、該ガス中のメタクリル酸を実質的
に除去した後のメタクロレインを含むガスを酸化反応工
程に循環するとともに放散工程からのガス中のメタクリ
ル酸を水相中に回収して系内に循環させ、 (iii)メタクリル酸抽出塔より排出される水相の少な
くとも一部を系内に循環することによって、メタクリル
酸抽出塔より排出される水相中の酢酸濃度を高め、(i
i)項に記載の酢酸を含む水相として循環使用する、 ことによって前記問題を解決できることを見出だした。
かくして、本発明によれば第1図に示すように、 イソブチレン,t−ブタノール,メタクロレイン,イソブ
チルアルデヒドまたはイソ酪酸あるいはこれらの混合物
を分子状酸素を含むガスにより接触気相酸化反応させる
反応工程(A)、工程(A)で得られた反応生成ガスを
メタクリル酸及び酢酸を含む水相と接触させてメタクリ
ル酸水溶液を得るメタクリル酸凝縮工程(B)、工程
(B)で得られたメタクリル酸水溶液から抽出溶剤とし
て炭素数6〜9の飽和炭化水素を用いてメタクリル酸を
該溶剤中に抽出し、溶剤相と酢酸を含む水相とに分離す
るメタクリル酸抽出工程(C)、工程(B)から排出さ
れたメタクロレイン及びメタクリル酸を含むガスをメタ
クリル酸及び酢酸を含む水相と接触させて該ガス中のメ
タクロレイン及びメタクリル酸を水相中に回収するメタ
クロレイン回収工程(D)、工程(D)から排出された
メタクリル酸,酢酸及びメタクロレインを含む水相を分
子状酸素を含むガスと接触させてメタクロレインを放散
させるメタクロレイン放散工程(E)、工程(E)から
放散されるメタクリル酸及びメタクロレインを含むガス
を酢酸を含む水相と接触させてメタクロレインを含むガ
スを得るとともにメタクリル酸を該水相中に回収するメ
タクリル酸回収工程(F)の各工程からなり、かつ、メ
タクリル酸抽出工程(C)から排出される酢酸を含む水
相をメタクリル酸回収工程(F)に、メタクロレイン放
散工程(E)から排出されるメタクリル酸及び酢酸を含
む水相をメタクリル酸凝縮工程(B)及び/又はメタク
ロレイン回収工程(D)に、メタクリル酸回収工程
(F)から排出されるメタクロレインを含有するガスを
反応工程(A)にそれぞれ循環させることを特徴とする
メタクロレインの回収方法。
が提供される。
添付図面において、第1図は本発明の上記した要旨を図
示したフローシート図であり、第2図は本発明の好適な
態様の一例を示すフローシート図である。本発明の方法
は、具体的には、第2図を参照しながら以下の通り説明
される。
反応工程(A)はイソブチレン等を分子状酸素を含むガ
スにより接触気相酸化反応させる工程である。イソブチ
レン等としてはイソブチレン,t−ブタノール,メタクロ
レイン,イソブチルアルデヒドまたはイソ酪酸あるいは
これらの混合物が挙げられる。本発明においては、更に
後述するメタクロレイン放散工程(E)から排出される
メタクロレインを含有するガスを反応工程(A)に循環
し、接触気相酸化反応させる。イソブチレン等に対する
分子状酸素の使用量は原料により異なるが通常0.5〜20
モル倍の範囲が好ましく、供給原料ガスは窒素,炭酸ガ
ス,炭化水素等の不活性ガスを含んでいてもよい。反応
温度は触媒により異なるが通常200〜500℃、好ましくは
250〜450℃である。通常、原料ガスの供給は空間速度に
して100〜8000hr-1(STP)、好ましくは300〜500hr
-1(STP)で行なわれる。また、反応は固定床,流動
床,移動床いずれでもよい。
第2図では反応工程(A)は主としてイソブチレン等を
酸化反応させてメタクロレインを得る第1反応器101と
主としてメタクロレインを酸化反応させてメタクリル酸
を得る第2反応器102とからなっている。ライン1より
イソブチレン等と分子状酸素を含む原料ガスを第1反応
器101に通じ、また、後述するメタクリル酸回収工程
(F)から排出されるメタクロレインを含有するガスを
ライン22より第2反応器102に通じる。
メタクリル酸凝縮工程(B)は反応工程(A)で得られ
た反応生成ガスをメタクリル酸および酢酸を含む水相と
接触させてメタクリル酸水溶液を得る工程である。本発
明においては、反応生成ガス中のメタクリル酸を凝縮さ
せるのにメタクリル酸および酢酸を含む水相と接触させ
るのでメタクリル酸が水相によく吸収され、凝縮工程が
容易に行なわれる。該水相中のメタクリル酸および酢酸
の濃度は低すぎるとメタクリル酸の吸収が不十分にな
る。従って、メタクリル酸の濃度は10〜30重量%、酢酸
の濃度は2〜10重量%の範囲が好ましい。メタクリル酸
および酢酸を含む水相としては、後述するメタクロレイ
ン放散工程(E)から排出される水相が好適に用いられ
る。また、後述するメタクリル酸抽出工程(C)あるい
はメタクリル酸回収工程(F)から排出される水相を、
メタクリル酸および酢酸の濃度を適宜調整して用いても
よい。
本発明においては反応生成ガス中のメタクリル酸を完全
には凝縮させず、メタクリル酸凝縮工程(B)から排出
されるガスにはメタクロレインとともにメタクリル酸も
含ませる。これは後述するメタクロレイン回収工程
(D)においてメタクロレインの吸収効率を高めて回収
を容易にするためである。メタクリル酸凝縮工程(B)
から排出されるガス中のメタクリル酸の濃度は2〜5重
量%の範囲が好ましい。このように本発明のメタクリル
酸凝縮工程(B)においては、反応生成ガス中のメタク
リル酸を凝縮させるのにメタクリル酸をよく吸収する水
相を用い、しかもメタクリル酸を完全に凝縮させないの
で、メタクリル酸凝縮塔を特別高段数にする必要も供給
する水相を極端に冷却する必要もなく、工業的に有利に
メタクリル酸水溶液が得られる。
第2図ではメタクリル酸凝縮工程(B)は主としてメタ
クリル酸凝縮塔103からなる。反応生成ガスをライン3
を通じてメタクリル酸凝縮塔103の下部に、後述するメ
タクロレイン放散塔109及び/又はメタクリル酸回収塔1
10から排出されるメタクリル酸および酢酸を含む水相を
ライン4を通じて凝縮塔103の上部にそれぞれ供給して
向流接触させ、反応生成ガス中のメタクリル酸を水相に
吸収させる。
メタクリル酸抽出工程(C)はメタクリル酸凝縮工程
(B)で得られたメタクリル酸水溶液から抽出溶剤を用
いてメタクリル酸を該溶剤中に抽出して溶剤相と水相と
に分離する工程である。通常、溶剤相を蒸留等により処
理してメタクリル酸を分離するとともに溶剤を回収して
循環再使用したり、水相を更に蒸留等により処理して溶
剤の除去を十分に行なったり、高沸点副生物などが形成
するスカムを濾過等により除去して循環再使用する設備
も設けられる。
該メタクリル酸抽出工程(C)における抽出溶剤として
は炭素数6〜9の飽和炭化水素を用いる。前述あるいは
後述するように各工程からの排出物を系内に循環するの
に伴って溶剤が反応工程に混入した場合に触媒が被毒し
て性能低下を起こすことがあるが、炭素数6〜9の飽和
炭化水素は反応工程に悪影響を及ぼさず、好ましく使用
できる。また、抽出溶剤として炭素数6〜9の飽和炭化
水素を用いると、酢酸が水相中によく分配し、メタクリ
ル酸抽出工程(C)から排出される水相中の酢酸濃度が
高められる。従来、メタクリル酸を抽出した後の水相は
排水として廃棄されていた。しかし本発明においては、
該水相の酢酸濃度を高めてメタクリル酸の吸収力を高
め、後述のメタクリル酸回収工程(F)に循環してメタ
クロレインを含むガス中に混在するメタクリル酸の回収
に有効に使用されるので、廃水量が低減する。炭素数6
〜9の飽和炭化水素とは、具体的には直鎖状,分岐状あ
るいは脂環状のヘキサン,ヘプタン,オクタン,ノナン
であり、これらはそれぞれ単独でまたは混合して使用で
きる。更には、これらとメタクリル酸メチル等の低級エ
ステルとの混合溶媒も使用できる。炭素数6〜9の飽和
炭化水素を単独または混合して用いる場合、その使用量
はメタクリル酸水溶液に対する重量比で好ましくは0.4
〜4倍である。前記炭化水素をメタクリル酸エステルと
の混合溶媒として用いる場合、該炭化水素の使用量はメ
タクリル酸エステルに対して好ましくは50重量%以上の
範囲である。
第2図ではメタクリル酸抽出工程(C)は主としてメタ
クリル酸抽出塔104からなる。メタクリル酸凝縮塔103の
底部から排出されたメタクリル酸水溶液はライン5より
抽出塔104の上部に導かれ、一方メタクリル酸抽出用の
溶剤はライン7を経て抽出塔104の下部から供給され、
抽出塔104内で両者は向流接触し、メタクリル酸は溶剤
相に抽出されライン8を経て抜き出され、水相はライン
10を経て抜き出される。第2図では、抽出後の溶剤相は
溶剤分離塔105にて蒸留し、溶剤を分離,回収してメタ
クリル酸抽出塔104に循環使用する一方、粗メタクリル
酸をライン9を経て抜き出し、そのままエステル化原料
として用いたり更に精製してメタクリル酸製品を得る。
メタクリル酸抽出後の水相はライン10より溶剤回収塔10
6に導いて蒸留される。蒸留によって回収された溶剤は
ライン11及び7を経てメタクリル酸抽出塔104に供給さ
れ、蒸留残渣である水相はライン12を経て抜き出され
る。
メタクロレイン回収工程(D)はメタクリル酸凝縮工程
(B)から排出されたメタクロレイン及びメタクリル酸
を含むガスをメタクリル酸及び酢酸を含む水相と接触さ
せて該ガス中のメタクロレイン及びメタクリル酸を水相
中に回収する工程である。本発明においては、メタクリ
ル酸凝縮工程(B)から排出されたガスにはメタクロレ
インの他にメタクリル酸を含んでおり、また該ガスと接
触させる水相にもメタクリル酸及び酢酸を含んでいるの
で、ガス中のメタクリル酸が水相中に回収されるととも
にメタクロレインの吸収効率が増して、ガス中のメタク
ロレイン及びメタクリル酸の回収が効果的に行なわれ
る。ここで使用するメタクリル酸及び酢酸を含む水相中
のメタクリル酸および酢酸の濃度は低すぎるとメタクロ
レインの吸収が不十分になり、高すぎると次のメタクロ
レイン放散工程(E)においてメタクロレインが放散し
にくくなる。従って、該水相中のメタクリル酸の濃度は
10〜30重量%、酢酸の濃度は2〜10重量%の範囲が好ま
しい。該水相としては後述するメタクロレイン放散工程
(E)から排出されるメタクリル酸および酢酸を含む水
相が好適に使用でき、またメタクリル酸回収工程(F)
やメタクリル酸抽出工程(C)から排出される水相を適
宜調整して用いることも廃水量の低減ができて好都合で
ある。また、メタクロレイン回収工程(D)から排出さ
れるガスを更にメタクリル酸や酢酸の含量が少ない水と
接触させて該ガス中のメタクロレイン,メタクリル酸等
を十分に水相中に回収するのも好ましい方法である。
第2図の場合、メタクロレイン回収工程(D)は主とし
て第1メタクロレイン吸収塔107および第2メタクロレ
イン吸収塔108からなっている。メタクリル酸凝縮塔103
から排出されるガスをライン6を経て第1吸収塔107の
下部から供給する一方、後述するメタクロレイン放散工
程(E)や第2吸収塔108から排出されたメタクリル酸
および酢酸を含む水相をライン13を経て第1吸収塔107
の上部から供給し、両者を接触させてメタクロレイン等
を水相中に回収する。更に第1メタクロレイン吸収塔10
7から排出されるガス中に少量残存するメタクロレイン
等を回収するために、該ガスをライン14を経て第2メタ
クロレイン吸収塔108の下部に供給し、溶剤回収塔106か
ら排出された水相の一部をライン15を経て第2吸収塔10
8の上部から供給して両者を接触させ、メタクロレイン
を充分に水相中に回収し、第1吸収塔107に供給する。
メタクロレインを除去した後のガスは第2吸収塔108の
塔頂部からライン16を経て排出され、廃ガス燃焼器111
に送られて燃焼処理された後、第1反応器101の希釈ガ
スとして使用され、残りは大気中に放出される。また、
他の実施態様として、廃ガス燃焼器111にて燃焼処理さ
れた後のガスは、第2反応器102の希釈ガスとして、あ
るいはメタクロレイン放散塔109のメタクロレイン放散
用のガスとして使用してもよい。
メタクロレイン放散工程(E)は前記のメタクロレイン
回収工程(D)から排出されるメタクリル酸,酢酸及び
メタクロレインを含む水相を分子状酸素を含むガスと接
触させてメタクロレインを放散させる工程である。分子
状酸素を含むガスとしては空気や上述の廃ガス燃焼器11
1にて燃焼処理された後のガスなどが用いられる。本発
明においてはメタクロレイン放散工程(E)から排出さ
れるメタクロレイン放散後のメタクリル酸及び酢酸を含
む水相をメタクリル酸凝縮工程(B)あるいはメタクロ
レイン回収工程(D)に循環させ、各工程において吸収
溶媒として有効に作用させるとともに廃水量の削減を達
成する。メタクロレイン放散工程(E)においてメタク
リル酸回収部に供給するメタクリル酸抽出後の酢酸を含
む水相の量は、通常該回収部で接触させるガスに対して
重量比で0.05〜5倍の範囲がよく、特に0.1〜2倍の範
囲が好ましい。
第2図の場合、メタクロレイン放散工程(E)は主とし
て第1メタクロレイン放散塔109からなっている。第1
メタクロレイン吸収塔107からのメタクリル酸,酢酸お
よびメタクロレインを含む水相はライン17を経てメタク
ロレイン放散塔109の上部から供給され、ライン18を経
て塔下部から供給される空気と向流接触し、水相から放
散したメタクロレインを含むガスが塔頂よりライン19を
経て次のメタクリル酸回収塔110に供給される。一方、
メタクロレイン放散後のメタクリル酸及び酢酸を含む水
相がライン20を経て塔底から排出され、メタクリル酸凝
縮塔103及び/又は第1メタクロレイン吸収塔107に供給
される。
メタクリル酸回収工程(F)はメタクロレイン放散工程
(E)から放散されるメタクリル酸及びメタクロレイン
を含むガスを酢酸を含む水相と接触させてメタクロレイ
ンを含むガスを得るとともにメタクリル酸を該水相中に
回収する工程である。メタクロレイン放散工程(E)か
ら放散されるメタクロレインを含むガスにはメタクリル
酸が混在しており、該ガスをそのまま反応工程(A)に
循環すると収率低下,酸化触媒への悪影響などの問題が
あった。しかし、本発明においてはメタクリル酸回収工
程(F)においてメタクロレイン放散工程(E)から放
散されるガスをメタクリル酸吸収効率の高い酢酸を含む
水相と接触させることによってメタクリル酸を回収し、
メタクリル酸を含まずメタクロレインを含むガスを反応
工程(A)に循環する。また、水相中に吸収されて回収
したメタクリル酸は、該水相を適宜メタクリル酸凝縮工
程(B)やメタクロレイン回収工程(D)等に循環させ
ることによって無駄に損失することなく収率向上につな
がる。メタクリル酸回収工程(F)における酢酸を含む
水相としては、メタクリル酸抽出工程(C)から排出さ
れる酢酸を含む水相が用いられる。
第2図の場合、メタクリル酸回収工程(F)は主として
メタクリル酸回収塔110からなっている。メタクリル酸
回収塔110にメタクロレインを含むガスがメタクロレイ
ン放散塔109の塔頂よりライン19を経て供給される一
方、酢酸を含む水相が溶剤回収塔106からライン21を経
て供給される。メタクリル酸回収塔110の塔頂からメタ
クリル酸を含まずメタクロレインを含むガスがライン22
を経て第2反応器102に供給され、メタクリル酸を吸収
した水相はライン23を経てメタクリル酸凝縮塔103ある
いは第1メタクロレイン吸収塔107に供給される。
なお、第2図において、メタクリル酸回収塔110を省略
してメタクロレイン放散塔109の塔頂部にメタクリル酸
回収部を設置し、一基の塔でメタクロレイン放散工程
(E)とメタクリル酸回収工程(F)の両方の役割を兼
ねさせる形式のものも好適に使用できる。
[実施例] 次に、実施例によって本発明を更に具体的に説明する。
実施例1 第2図に示す装置を用いた。
ライン1からイソブチレン及び分子状酸素を含むガスを
モリブデン系複合酸化物を充填した第1反応器101に導
き、また、回収メタクロレインをライン22よりモリブデ
ン−リン酸系のヘテロボリ酸系化合物を充填した第2反
応器102に導いて2段酸化反応を行い、第2反応器102の
下部から反応生成ガスを得た。
該反応生成ガスをライン3を経て磁製ラシヒリングを充
填した内径100mm、高さ3000mmのメタクリル酸凝縮塔103
の下部から供給し、メタクロレイン放散塔109の缶出液
をライン4を経て該凝縮塔103の上部から供給して両者
を塔頂温度65〜70℃にて向流的に接触させてガスを急冷
するとともにガス中のメタクリル酸を水相に吸収させ、
凝縮塔103の底部からメタクリル酸水溶液を得た。
次いで、該メタクリル酸水溶液をライン5を経て塔径50
mm、高さ1800mmの回転円板塔からなるメタクリル酸抽出
塔104の上部から供給し、n−ヘプタンをライン7を経
て抽出塔104の下部から供給し、両者を接触させて常
温、常圧にてメタクリル酸の抽出を行った。抽出後のメ
タクリル酸を含むn−ヘプタン相を抽出塔104の上部よ
り抜出し、ライン8を経て溶剤分離塔105に導いて蒸留
し、溶剤分離塔105の塔頂からn−ヘプタンを回収して
メタクリル酸抽出塔104に循環使用する一方、溶剤分離
塔105の塔底から粗メタクリル酸を得た。一方、抽出塔1
04の下部より得た缶出液をライン10を経て溶剤回収塔10
6に導いて蒸留し、塔頂からn−ヘプタンを回収してメ
タクリル酸抽出塔104に循環使用する一方、溶剤回収塔1
06の塔底からライン12を経て酢酸を含む水相を抜出し
た。
一方、メタクリル酸凝縮塔103の塔頂から排出されるガ
スをライン6を経て磁性ラシヒリングを充填した内径10
0mm、高さ6000mmの第1メタクロレイン吸収塔107の下部
に供給した。該吸収塔上部から5℃に冷却したメタクロ
レイン放散塔109の缶出液をライン13を経て供給し、メ
タクロレインの吸収を行った。また、第1メタクロレイ
ン吸収塔107の塔頂から排出されるガスをライン14を経
て磁性ラシヒリングを充填した内径100mm、高さ6000mm
の第2メタクロレイン吸収塔108の下部に供給し、溶剤
回収塔106から排出される酢酸を含む水相を濾別処理し
た後に、ライン15を経て該吸収塔の上部の供給して両者
を接触させた。吸収塔108から排出される廃ガスはライ
ン16を経て触媒による廃ガス燃焼器111に導いて焼却
し、焼却後のガスの一部は第1反応器101に通じて再利
用した。
一方、第1メタクロレイン吸収塔107の塔底から排出さ
れるメタクリル酸,酢酸およびメタクロレインを含んだ
水相はライン17を経て磁性ラシヒリングを充填した内径
50mm、高さ8000mmのメタクロレイン放散塔109に供給
し、塔頂温度65〜70℃でメタクロレインを放散させた。
更に該放散塔109の塔頂から排出されるガスをライン19
を経て磁性ラシヒリングを充填した内径50mm、高さ5000
mmのメタクリル酸回収塔110の下部に供給し、溶剤回収
塔106から排出される酢酸を含む水相を濾別処理した後
に、ライン21を経て該回収塔110の上部に供給して両者
を接触させ、ガス中のメタクリル酸を回収した。メタク
リル酸回収塔110の缶出液はライン23を経て抜出し、メ
タクロレイン放散塔109の缶出液と混合し、メタクロレ
イン吸収塔107及びメタクリル酸凝縮塔103へ循環した。
一方、メタクリル酸回収塔110の塔頂から排出されるメ
タクロレインおよび水を含むガスはライン22を経て第2
反応器102へ循環した。
100日間連続で運転したが、この間の運転は極めて安定
しており、反応器における圧力損失は連続運転前後で殆
ど変化なかった。運転中の平均的な各部の流量(kg/h
r)、組成(重量%)を表−1に示した。
比較例1 メタクリル酸回収塔110を省略し、メタクロレイン放散
塔109より排出される回収メタクロレインを第2反応器1
02に循環させた以外は実施例と同様に行った。
100日間連続で運転し、この間安定した運転ができた。
しかし、第2反応器102に循環させた回収メタクロレイ
ン中にメタクリル酸が2.3重量%含まれ、反応器におけ
る圧力損失が連続運転前後で若干増加した。このことか
ら、この比較例の方法は、長期間の連続操業においては
問題があると思われた。
比較例2 メタクリル酸凝縮塔103の塔頂に溶剤回収塔106から排出
される酢酸を含む水相を濾別処理した後に5℃に冷却し
て供給するとともにメタクリル酸凝縮塔103の塔底液の
一部をメタクロレイン吸収塔107の吸収液に使用した他
は実施例と同様に連続運転を実施した。
その結果、メタクリル酸凝縮塔103の塔頂から排出され
るメタクロレインを含むガス中にメタクリル酸は殆ど含
まれず、メタクロレイン放散塔109より排出され第2反
応器102に循環される回収メタクロレイン含有ガス中に
もメタクリル酸は殆ど含まれなかった。しかし、メタク
ロレイン吸収塔107において重合物等による詰まりが生
じて徐々に圧力損失が増加し、90日目で停止して塔内を
洗浄せざるを得なかった。このことから、この比較例の
方法は長期間の連続運転を行うことが不可能で工業的な
製造方法として採用することができないといえる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の要旨を図示したフローシート図であ
り、第2図は本発明の好適な態様の一例を示すフローシ
ート図である。 A……反応工程、B……メタクリル酸凝縮工程 C……メタクリル酸抽出工程 D……メタクロレイン回収工程 E……メタクロレイン放散工程 F……メタクリル酸回収工程 1……イソブチレン等と分子状酸素を含むガス 3……反応生成ガス 4,20……メタクリル酸及び酢酸を含む水相 5……メタクリル酸水溶液 6……メタクロレイン及びメタクリル酸を含むガス、7
……炭素数6〜9の飽和炭化水素 8……溶剤相、12,21……酢酸を含む水相 17……メタクリル酸,酢酸及びメタクロレインを含む水
相、18……分子状酸素を含むガス 19……メタクリル酸及びメタクロレインを含むガス、22
……メタクロレインを含有するガス 23……水相 101……第1反応器、102……第2反応器 103……メタクリル酸凝縮塔 104……メタクリル酸抽出塔 105……溶剤分離塔、106……溶剤回収塔 107……第1メタクロレイン吸収塔 108……第2メタクロレイン吸収塔 109……メタクロレイン放散塔 110……メタクリル酸回収塔 111……廃ガス燃焼器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 紘 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地の 1 日本触媒化学工業株式会社姫路製造所 内 (72)発明者 馬場 将夫 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地の 1 日本触媒化学工業株式会社姫路製造所 内 審査官 花田 吉秋

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イソブチレン,t−ブタノール,メタクロレ
    イン,イソブチルアルデヒドまたはイソ酪酸あるいはこ
    れらの混合物を分子状酸素を含むガスにより接触気相酸
    化反応させる反応工程(A)、工程(A)で得られた反
    応生成ガスをメタクリル酸及び酢酸を含む水相と接触さ
    せてメタクリル酸水溶液を得るメタクリル酸凝縮工程
    (B)、工程(B)で得られたメタクリル酸水溶液から
    抽出溶剤として炭素数6〜9の飽和炭化水素を用いてメ
    タクリル酸を該溶剤中に抽出し、溶剤相と酢酸を含む水
    相とに分離するメタクリル酸抽出工程(C)、工程
    (B)から排出されたメタクロレイン及びメタクリル酸
    を含むガスをメタクリル酸及び酢酸を含む水相と接触さ
    せて該ガス中のメタクロレイン及びメタクリル酸を水相
    中に回収するメタクロレイン回収工程(D)、工程
    (D)から排出されるメタクリル酸,酢酸及びメタクロ
    レインを含む水相を分子状酸素を含むガスと接触させて
    メタクロレインを放散させるメタクロレイン放散工程
    (E)、工程(E)から放散されるメタクリル酸及びメ
    タクロレインを含むガスを酢酸を含む水相と接触させて
    メタクロレインを含むガスを得るとともにメタクリル酸
    を該水相中に回収するメタクリル酸回収工程(F)の各
    工程からなり、かつ、メタクリル酸抽出工程(C)から
    排出される酢酸を含む水相をメタクリル酸回収工程
    (F)に、メタクロレイン放散工程(E)から排出され
    るメタクリル酸及び酢酸を含む水相をメタクリル酸凝縮
    工程(B)及び/又はメタクロレイン回収工程(D)
    に、メタクリル酸回収工程(F)から排出されるメタク
    ロレインを含有するガスを反応工程(A)にそれぞれ循
    環させることを特徴とするメタクロレインの回収方法。
  2. 【請求項2】メタクリル酸凝縮工程(B)から排出され
    るガス中のメタクリル酸の濃度が2〜5重量%である請
    求項(1)に記載の方法。
  3. 【請求項3】メタクリル酸回収工程(F)で用いる酢酸
    を含む水相中の酢酸の濃度が10〜15重量%である請求項
    (1)又は(2)に記載の方法。
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