JP2011506774A - 真空室のための仕切弁及び真空室 - Google Patents
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Abstract
2つの平行するリンク部(6)によって本質的に平らな前部を備える枠組構造と、平行なレバー(14)によって起動棒(12a)とに、それぞれ接続される二つのキャリア(5a)を具備する真空室のための仕切弁。レバー(14)を用いた、ピストン(17)による動作棒(12a)の上方への動作は、キャリア(5a)の上方への動作をもたらし、キャリア(5a)の動作はリンク部(6)により円軌道の動作に変換され、同時に、キャリア(5a)は前部と平行を保ちながら前部に近づき、密閉板(9)が前部及び開口部(3)を圧迫する作動位置に、キャリア(5a)に固定された密閉板(9)を移動させる。ピストン(17)の収縮は、逆の動作をもたらし、それにより、密閉板(9)は、開口部(3)から完全に取り除かれ、開口部(3)は、簡単にアクセス可能になる。
Description
この発明は、物理蒸着、プラズマエッチング等のような様々な処理段階を実行することのできる、真空室の壁の開口部を閉鎖するための仕切弁、及び少なくとも前記仕切弁を具備する真空室に関する。
特許文献1により、キャリアが開口部の列を含む前部に垂直な方向と同様に、縦方向つまり鉛直方向に往復移動できるスライドであり、密閉板が開口部に重複しない位置に密閉板を移動させるスライドの鉛直動作に対して、前部に垂直な方向の動作が開口部を開閉し、それにより水平方向に開口部を通して直接に到達することを可能にする、一般的な型の仕切弁が既知である。問題になっている仕切弁は、比較的分厚く、かつ、複雑な駆動機構を必要とする。
特許文献2は、縦つまり鉛直方向へ可動であるスライドが、開口部の列を含んだ前部に垂直な方向への空気圧手段によってキャリアに対して可動である密閉板を運ぶ、一般的な型による他の仕切弁を示す。この場合も先と同様に、仕切弁は、かなり複雑であり、かつ、大きな空間を、特に前部に垂直な方向に、必要とする。
この発明の目的は、請求項1のおいて書きに定義されるような一般的な型の仕切弁であって、構造が単純、かつ、単純な駆動機構により作動することのできる、仕切弁を提供することにある。
この目的は、請求項1の特徴部分の特徴により達成される。この発明は、単純、省スペース及び信頼性があり、かつ、単純な線形駆動、例えばピストン、により作動することのできる仕切弁を提供する。また、この発明は、組立及び分解が簡単で、容易なメンテナンスを提供する。また、この発明は、使用が簡単であり、信頼性があり、かつ、比較的小さい設置面積を有する真空室を提供する。
以下において、この発明は、この発明の実施形態について図面を参照してさらに詳細に説明される。
特許文献1が示すように運送ユニットの真空室の組立体の一部であってもよい真空室は、比較的大きな本質的に長方形の枠組みの開口を包囲する、外枠1からなる枠組み構造を具備する(図1)。また、開口部は、鉛直方向と一致する縦方向に互いに続く、いくつかの本質的に長方形の壁板2が嵌め込まれる。各壁板2は、2つのスロットのような開口部3を具備し、開口部3は、上下に配置され、縦方向に垂直なひいては水平な方向である横方向へ壁板2を本質的に全体に広がる。各開口部3を通して、真空室の区画は、アクセス可能である。弾性密閉手段として、Oリング4が各開口部3を包囲する。
枠組構造、つまり外枠1及び壁板2は、前記区画から見て外方を向く、開口部3を含むほぼ平らな前部を形成する。開口部3を密閉するための仕切弁はこの前部からある距離を置いて配置され、仕切弁は2つの棒の形状をしたキャリア5a,5bを備え、キャリア5a,5bは、キャリア5a,5bの上端及び下端のそれぞれ、つまり縦方向に互いに間隔をあけた位置において、2つのリンク部6で外枠1にそれぞれ接続される。リンク部6は、一方では外枠1に、他方では、キャリア5a,5bに、横方向に平行する軸線7;8回りに枢動可能に接続される。各リンク部6に関し、2つの軸線7;8同士の間の距離は同じであり、外枠1、キャリア5a,5b及び各キャリア5a,5bを外枠に接続するリンク部6がキャリア5a,5bのための平行四辺形懸架装置、すなわちキャリア5a,5bが切り替え間隔にわたり縦方向へ前進及び後退に移動されるときはいつでも、縦方向に対し平行を保持しながら枠組構造からの距離を変化させる、機械的なガイド手段を構成する。
キャリア5a,5bは、縦に並んでいる細長い板状の密閉板9を運び、各開口部3につき1つの密閉板9が設けられる。密閉板9は、キャリア5aからキャリア5bまで横方向に延びる。密閉板9の向かい合った端部は、それぞれ、キャリア5a及びキャリア5bに固定される。枠組構造の前部に面した各密閉板9の表面は本質的に平らであり、しかし横方向に沿ってわずかに突出している。各密閉板9は、一対の圧縮ばね10(図2、3)によって各キャリア5a,5bと接続されており、したがって、密閉板9は、それらの弾性力に抗して前部から離れる方向へ移動できる。調節可能な止め具である、キャリア5a,5bに取り付けられるスペーサーボルト11により、その移動は制限される。
起動棒12a;12bの形状をした2つの作動部材は、縦方向に延びており、それぞれが外枠1に取り付けられる一連の滑りベアリングブッシュ13によりガイドされる。各起動棒12a;12bは、キャリア5a,5bの1つに近く、かつ、縦方向に適切に間隔を取られる、3つのレバー14によってキャリア5a,5bの下端、上端、及び中間でそれぞれキャリア5a,5bの1つと接続される。各レバー14は、軸線15回りにキャリア5a,5bに対して枢動可能であり、かつ、軸線16回りで起動棒12a;12bに対して枢動可能であり、両軸線は、共に横方向と平行である。キャリア5a,5b、レバー14及び起動棒12a;12bは、平行四辺形接続を再び形成し、起動棒12a;12b及びキャリア5a,5bの平行を保ちながら、前部に垂直な方向へ起動棒12a;12b及びキャリア5a,5b同士の間の距離が変化することを可能にする。各起動棒12a;12bは、空気圧駆動体18のピストン17に取り付けられ、空気圧駆動体18が、各起動棒12a;12bのための線形駆動体として作動する。
図2において、密閉板9は、作動位置にある。各密閉板9は、具体的にはOリング4を押圧し、開口部3のうちの一つを包囲する壁板2のうちの一つの平らな前部を押圧し、Oリング4を圧迫して、それにより開口部3を密閉し続ける。密閉板9の表面がわずかに突出しているので、密閉板9は、前部に押圧されたときに若干変形し、それにより、圧力は均等化され、キャリア5a,5bから離れた密閉板9の中央部での密閉効果は改善される。次いで、密閉板9により閉じられた前記区画を排気し、その中でPVD又はプラズマエッチングのような真空処理段階を遂行できる。構成の詳細に応じて、前記区画及び外部の間に比較的大きな圧力の差を、実現可能である。
前記区画を開けるために、ピストン17は縮められ、起動棒12a;12bを下方へ引き下げる。レバー14を用いて、キャリア5a,5bも同様に、下方へ引き下げられ、前部から引き離される。リンク部6の誘導により、キャリア5a,5bの動作は、所定の円軌道を追従し、キャリア5a,5bはそれらの作動位置から本質的に垂直に密閉板9と平行に離れるように最初は移動し、次いで、段々と下方へ移動する。キャリア5a,5bが切り替え間隔の反対の端に達したとき、密閉板9は非作動位置(図3)において、前部の上に各密閉板9の直交射影は、作動位置において覆う開口部3とは重複しない。密閉板9は、完全に邪魔にならず、前記平面に直行する方向へ開口部3を通じて前記区画に簡単にアクセス可能である。輸送デバイスによる処理されるべき又は処理済の基板の挿入又は回収はそれぞれ、この仕切弁によって大幅に容易に遂行できるようになる。
密閉板9が開口部3を密閉するそれらの作動位置に密閉板9を戻すために、ピストン17は延ばされ、かつ、起動棒12a;12b、レバー14及びキャリア5a,5bは、同じ軌道に沿ってそれぞれ逆の向きに移動される。密閉板9の作動位置への密閉板9の最後の平行移動は、枠組に本質的に垂直であり、それにより、摩擦が避けられる。
1 外枠
2 壁板
3 開口部
4 Oリング
5a,5b キャリア
6 リンク部
7,8 軸線
9 密閉板
10 圧縮ばね
11 スペーサーボルト
12a;12b 起動棒
13 滑りベアリングブッシュ
14 レバー
15,16 軸線
17 ピストン
18 空気圧駆動体
2 壁板
3 開口部
4 Oリング
5a,5b キャリア
6 リンク部
7,8 軸線
9 密閉板
10 圧縮ばね
11 スペーサーボルト
12a;12b 起動棒
13 滑りベアリングブッシュ
14 レバー
15,16 軸線
17 ピストン
18 空気圧駆動体
Claims (15)
- 枠組構造の実質的に平らである前部の少なくとも一つの開口部(3)を密閉するための仕切弁であって、
前部からある距離を置いて縦方向に延びる少なくとも一つのキャリア(5a,5b)と、少なくとも一つの開口部(3)を密閉するための、前記少なくとも一つのキャリア(5a,5b)に固定される密閉板(9)とを備え、
キャリア(5a,5b)が切り替え間隔にわたり縦方向に平行に前進及び後退移動可能であり、
少なくとも一つの密閉板(9)は、少なくとも一つの密閉板(9)が開口部(3)を包囲する前部の一部に接触し開口部(3)を密閉する作動位置と、少なくとも一つの密閉板(9)が前記前部からある距離を置いて、開口部を暴露させたままにする非作動位置との間で移動することができる、
仕切弁において、
さらに、前方への動作が少なくとも一つのキャリア(5a,5b)を前部に同時に接近させて、少なくとも一つの密閉板(9)がその作動位置を取り、後方への動作が少なくとも一つの密閉板(9)を前部から離れるように移動させて少なくとも一つの密閉板(9)がその非作動位置を取るように、少なくとも一つのキャリア(5a,5b)をガイドするための機械的なガイド手段を具備することを特徴とする、
仕切弁。 - 非作動位置において、少なくとも一つの密閉板(9)の前部の上への直交射影が、少なくとも一つの開口部(3)とも重複しない、
請求項1に記載の仕切弁。 - 少なくとも一つの密閉板(9)が前部に本質的に垂直な方向に作動位置へ接近するように、ガイド手段が少なくとも一つのキャリア(5a,5b)の動作を制御する、
請求項1又は2に記載の仕切弁。 - 少なくとも一つの密閉板(9)が弾性力に抗して前部から離れることができるように、少なくとも一つの密閉板(9)が少なくとも一つのキャリア(5a;5b)に接続される、
請求項1〜3のいずれか一の請求項に記載の仕切弁。 - 密閉板の移動の範囲を、好ましくは調整可能である限界により制限する、
請求項4に記載の仕切弁。 - ガイド手段は、縦方向へオフセットされる少なくとも2つの平行なリンク部(6)を具備し、
各リンク部(6)は、枠組構造に接続されるほかに、前部に平行かつ縦方向に垂直である横方向へ延びる軸線(7,8)回りに回転可能であるキャリア(5a;5b)にも接続される、
請求項1〜5のいずれか一の請求項に記載の仕切弁。 - さらに、縦方向へ延び、かつ、作動手段により縦方向に平行に前方及び後方に移動可能である、少なくとも一つの作動部材を具備し、
キャリア(5a;5b)が前部に垂直な方向に作動部材に対して相対的に動くことを可能にしながら、作動部材の前方及び後方移動がいずれの場合にも同じ方向にキャリア(5a;5b)を移動させるように、少なくとも1つの作動部材が、少なくとも一つのキャリア(5a;5b)に接続される、
請求項1〜6のいずれか一の請求項に記載の仕切弁。 - 少なくとも1つの作動部材及び少なくとも一つのキャリア(5a;5b)の間の接続が、縦方向にオフセットされる少なくとも2つの平行なレバー(14)から構成され、
各レバー(14)が、前部に平行であり、縦方向に垂直な軸体(15,16)回りに枢動可能に、作動部材及びキャリア(5a;5b)に接続される、
請求項7に記載の仕切弁。 - 少なくとも一つの作動部材が、縦方向に平行な起動棒(12a;12b)の形状であり、かつ、
作動手段が、線形駆動体であり、好ましくは、起動棒(12a;12b)が接続されているピストン(17)を具備する空気圧駆動体(18)である、
請求項7又は8に記載の仕切弁。 - 縦方向に延びる列に配置される複数の密閉板(9)を具備し、
個々の密閉板(9)のそれぞれが、細長い板状の形状であり、かつ、前部に平行で縦方向に垂直な横方向に延び、
密閉板(9)は縦方向へ延びる列に配置される開口部(3)を密閉するために適し、
各開口(3)が横方向に延びるスロットを形成する、
請求項1〜9のいずれか一の請求項に記載の仕切弁。 - 前部に並行で縦方向に垂直な横方向へオフセットされる少なくとも2つのキャリア(5a,5b)を具備し、
少なくとも一つの密閉板(9)の向かい合った端部がそれぞれキャリア(5a,5b)の一つに固定される、
請求項1〜10のいずれか一の請求項に記載の仕切弁。 - 各密閉板(9)が、横方向に沿ってわずかに突出している、前部に面する表面を有する、
請求項10又は11に記載の仕切弁。 - 請求項1〜12のいずれか一の請求項に記載の少なくとも1つの仕切弁を具備し、
さらに、少なくとも1つの仕切弁の少なくとも1つの密閉板(9)によって密閉可能な少なくとも1つの開口部(3)を包囲する実質的に平らな前部有する枠組構造を具備する、
真空室。 - 少なくとも一つの開口部(3)が、前部に取り付けられる弾性密閉手段によって包囲され、弾性密閉手段は、密閉板(9)がその作動位置にあるとき、密閉板(9)により圧迫される、
請求項13に記載の真空室。 - 区画の積層体を少なくとも1つ具備し、各区画が一つの開口部(3)を通してアクセス可能である、
請求項13又は14に記載の真空室。
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