JP2011254015A - 化合物半導体膜気相成長用サセプタおよび化合物半導体膜の形成方法 - Google Patents

化合物半導体膜気相成長用サセプタおよび化合物半導体膜の形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基板の端部近傍から作製する素子、例えば発光素子の発光波長が長波長にならず、基板中心部から作製する発光素子との違いを小さくすることができる、基板中心部と基板周辺部から作製する素子の特性差を小さくすることができる化合物半導体膜の気相成長に好適な化合物半導体膜気相成長用サセプタを提供する。
【解決手段】化合物半導体膜の気相成長の際に基板を支持するサセプタであって、該サセプタは、前記基板が配置されるザグリ部を少なくとも1つ以上備え、該ザグリ部は、底部底面がすり鉢状に湾曲しており、該湾曲部の凹部の最大深さが250〜500μmとなっているものであることを特徴とする化合物半導体膜気相成長用サセプタ。
【選択図】図1

Description

本発明は化合物半導体膜気相成長用サセプタおよび化合物半導体膜の形成方法に関し、特にMOVPE法やMBE法などで基板上に化合物半導体膜を形成させる際に用いるサセプタとそれを利用した化合物半導体膜の形成方法に関する。
GaAs単結晶基板上に、発光層部と電流拡散層とを形成した発光素子が従来知られている。
例えばn型GaAs単結晶基板上に、有機金属気相成長法(Metal Organic Vapor Phase Epitaxy法、以下単にMOVPE法ともいう)により組成式(AlGa1−xIn1−yP(ただし、0≦x≦1,0≦y≦1)(以下、AlGaInPとも記載)で表される化合物にて各々構成されたn型クラッド層、活性層、p型クラッド層がこの順序で積層されたダブルへテロ構造からなる発光層部と、GaPからなる電流拡散層(窓層ともいう)を形成した化合物半導体膜を利用して作製した発光素子が知られている。
また、GaP電流拡散層は、発光層側にMOVPE法により比較的薄く第1電流拡散層を形成した後に、ハイドライド気相成長法(Hydride Vapor Phase Epitaxy法、以下単にHVPE法ともいう)により比較的厚く第2電流拡散層を成長させて形成するものもあり、例えば特許文献1等に開示されている。
ここで、発光層を形成するMOVPE法で用いられる従来のサセプタの構造を図8に示す。
MOVPE法で用いられるサセプタ31は、例えばカーボンにグラファイトコーティングで構成され、このサセプタ31上には、複数の基板がセッティングできるように、複数個、例えば7個のザクリ部(凹部)32が形成されている。そしてこのザグリ部32は、基板を保持するために、基板よりやや大きい形状に形成されている。
また、このサセプタ31は、回転しながら複数の基板上に化合物半導体膜を均一に形成できるように、全体が円盤状に形成されている。
米国特許第5,008,718号公報
ところで、MOVPE法における化合物半導体膜の形成工程は、700℃前後の高温で行われる。
この際、化合物半導体膜を形成させるために基板Wを加熱すると、図9に示すように、基板Wの端部がサセプタ31のザクリ部32の底面32aから離間するように凹状に反り、基板外周部が浮いた状態となる。
この場合、基板Wの中心部はサセプタ31に当接するものの、基板Wの周辺部はサセプタ31に当接もしくは近接しないことから、基板の中心部に比べて端部での温度が低下することになる。
この図9に示すような、基板の中心部と周辺部で温度分布が発生した状態で化合物半導体膜を形成させると、面内のキャリア濃度分布や組成分布が大きくなってしまうという問題がある。
従って、例えば直径2インチ(50mm)のGaAs基板上に成長させた化合物半導体膜を用いて発光素子を形成した場合、基板周辺から1〜2mm程度の位置に形成される発光素子は中心部と比べて長波長になってしまうという問題があった。
本発明はこのような従来の問題点に鑑みてなされたものであり、基板の端部近傍から作製する素子、例えば発光素子の発光波長が長波長にならず、基板中心部から作製する発光素子との違いを小さくすることができる、基板中心部と基板周辺部から作製する素子の特性差を小さくすることができる化合物半導体膜の気相成長に好適な化合物半導体膜気相成長用サセプタと化合物半導体膜の形成方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明では、化合物半導体膜の気相成長の際に基板を支持するサセプタであって、該サセプタは、前記基板が配置されるザグリ部を少なくとも1つ以上備え、該ザグリ部は、底部底面がすり鉢状に湾曲しており、該湾曲部の凹部の最大深さが250〜500μmとなっているものであることを特徴とする化合物半導体膜気相成長用サセプタを提供する。
このように、ザクリ部の底部底面がすり鉢状に湾曲しており、当該湾曲部の凹部の最大深さが250〜500μmとなっているサセプタとする。
このようなサセプタを用いて基板を加熱すると、基板がすり鉢状に湾曲した底面に沿って反るため、基板中心部と基板周辺部の温度差が従来に比べて少なくなる。よって、基板の端部近傍に形成される化合物半導体膜の物性、組成等を従来に比べて所定の値とすることができ、基板中心部から作製した素子と基板端部近傍から作製した素子との特性差を従来より少なくすることができる。
すなわち、例えば発光素子を作製するにあたって、化合物半導体膜の周辺部から作製した発光素子の発光波長が、基板中心部の発光素子に比べて長波長になることを従来より抑制することができる化合物半導体膜の気相成長に適したサセプタが提供される。
また、本発明では、基板をサセプタのザグリ部に載置して、加熱しながら前記基板上に化合物半導体膜を成長させる化合物半導体膜の形成方法において、前記サセプタとして、前記ザグリ部の底部底面がすり鉢状に湾曲しており、該湾曲部の凹部の最大深さが250〜500μmとなっているものを用いることを特徴とする化合物半導体膜の形成方法を提供する。
このように、ザクリ部が、底部底面がすり鉢状に湾曲しており、当該湾曲部の凹部の最大深さが250〜500μmとなっているサセプタによって基板を加熱して、化合物半導体膜を形成する。
このようなサセプタを用いることによって、基板を加熱する際に、基板をすり鉢状に湾曲した底面に沿って反らすことができるので、基板中心部と基板周辺部の温度差を従来に比べて少なくすることができる。従って、基板の端部近傍に形成した化合物半導体膜と基板の中心部に形成した化合物半導体膜の物性・特性を従来より違いを小さくすることができる。よって、基板中心部から作製した素子と端部近傍から作製した素子の品質差を、従来より小さくすることができ、素子の歩留りを向上させることができる。更に、化合物半導体膜の外周部の利用領域が広がるため、無駄を従来より少なくでき、素子の製造コストを削減することができる。
ここで、前記基板としてn型GaAs基板を用い、かつ前記化合物半導体膜として、少なくとも、組成式(AlGa1−xIn1−yP(ただし、0≦x≦1,0≦y≦1)で表される化合物にて各々構成されたn型クラッド層、活性層、p型クラッド層がこの順序で積層されたダブルへテロ構造からなる発光層を形成することができる。
このように、基板にGaAsを用い、かつ上述のような組成の化合物半導体膜を形成することによって、発光強度が高く、端部での波長が長波長化しない発光素子を確実に製造することができる。
以上説明したように、本発明によれば、基板がセッティングされるサセプタが、ザクリ部の底部底面がすり鉢状に湾曲しており、当該湾曲部の凹部の最大深さが250〜500μmとなっていることから、基板が加熱される際に、基板の中央部と周辺部の双方がサセプタと当接若しくは近接し、基板の温度分布は均一となる。従って、化合物半導体膜の気相成長時に半導体不純物が均一にドーピングされ、この化合物半導体膜を用いて形成されるデバイスの特性の面内分布を均一とすることができ、製品歩留りの向上及び外周部の利用効率の向上を図ることができる。
本発明の化合物半導体膜気相成長用サセプタの断面の概略の一例を示した図である。 本発明の化合物半導体膜気相成長用サセプタに基板を載置して加熱した際の概略の一例を示した図である。 本発明の化合物半導体膜の形成方法の一例を示した工程フロー図である。 本発明の化合物半導体膜から製造した発光素子の概略の一例を示した図である。 実験例1−6の化合物半導体膜から作製した発光素子の、化合物半導体膜の面内位置と発光波長との関係を示した図である。 図5における(a)領域の拡大図である。 図5における(b)領域の拡大図である。 化合物半導体膜気相成長用サセプタの概略の一例を示した図である。 従来の化合物半導体膜気相成長用サセプタの断面の概略の一例を示した図である。
以下、本発明について図を参照して詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。図1は本発明の化合物半導体膜気相成長用サセプタの断面の概略の一例を示した図、図2は本発明の化合物半導体膜気相成長用サセプタに基板を載置して加熱した際の概略の一例を示した図である。
本発明の化合物半導体膜の気相成長の際に基板を支持するサセプタ1は、例えばカーボンなどから成るものである。また、従来のサセプタと同様に、複数の基板をセッティングできるように、基板Wが配置されるザグリ部2を少なくとも1つ以上備えている。
そして、このザグリ部2は、ザグリ深さ(図1におけるT)が例えば450μmで、各々の底部底面がすり鉢状に湾曲しており、湾曲部2aの凹部の最大深さ(図1におけるD)が250〜500μmとなっているものである。
上述のような構造(ザクリ部の底部底面がすり鉢状に湾曲しており、当該湾曲部の凹部の最大深さが250〜500μmとなっている)のサセプタに基板を載置して化合物半導体膜の気相成長のために加熱すると、基板はすり鉢状に湾曲した底面にほぼ沿うようにして反る。このため、基板とサセプタの密着度を従来に比べて高くすることができ、基板中心部と基板周辺部の温度差が従来に比べて少なくすることができる。これによって、基板の端部近傍に形成される化合物半導体膜と基板中心部に形成される化合物半導体膜の組成、物性等に違いが出ることを抑制することができ、基板中心部から作製した素子と基板端部近傍から作製した素子との特性を近いものとすることができる。
例えば、発光素子を作製するために化合物半導体膜を気相成長させる場合、本発明のサセプタを用いることによって、基板外周部と内周部のドーパントドープ量を略同じ量とすることができる。このため、化合物半導体膜の周辺部から作製した発光素子の発光波長が基板中心部の発光素子の発光波長に比べて長波長になることを抑制することができ、基板の外周部まで使用することができるようになる。つまり、化合物半導体膜の利用面積を向上させ、製品歩留りを改善でき、また製造コストの低減にもつなげることができるという利点を有するものとなる。
なお、湾曲部2aの凹部の最大深さDが250μmより浅いと、基板の反りの量が大きく、基板外周部のサセプタとの接触の程度が不十分になって、本発明の効果の発揮が不十分となり、基板外周部の素子不良の低減を図ることが困難となる。また500μmより深いと、反り過ぎにより同様に基板とサセプタとの接触量が不十分になる。そのため、湾曲部2aの凹部の最大深さDは250〜500μmとする。
なお、ザグリ深さTは、上述の450μmに限定されず、作製する化合物半導体膜や、用いる基板の種類や厚さ、気相成長条件、サセプタの仕様に応じて適宜選択することができる。
上記のような、本発明の化合物半導体膜気相成長用サセプタを用いた、本発明の化合物半導体膜の形成方法の一例を、図を参照して以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
図3は、本発明の化合物半導体膜の製造方法の一例を示した工程フロー、図4は本発明の化合物半導体膜から製造した発光素子の概略の一例を示した図である。
まず、図3の工程(a)に示すように、GaAs単結晶基板11上に、n型GaAsバッファ層12を例えば0.5μm成長させる。
次いで図3の工程(b)に示すように、n型GaAsバッファ層12上に、発光層13として、各々(AlGa1−xIn1−yP(ただし0≦x≦1,0≦y≦1)よりなる、例えば厚さ0.8〜4μmのn型クラッド層13a、厚さ0.4〜2μmの活性層13b及び厚さ0.8〜4μmのp型クラッド層13cを、この順序にてエピタキシャル成長させる。なお、発光層13は、p型AlGaInPクラッド層13c側の表面が第一主表面である。
上記各層のエピタキシャル成長は、公知の有機金属気相成長(MOVPE)法により行うことができる。
この時、本発明では、基板を載置するサセプタとして、図1に示したようなザグリ深さ(T)が例えば450μmで、ザグリ部2の底部底面がすり鉢状に湾曲しており、湾曲部2aの凹部の最大深さ(D)が250〜500μmとなっているものを用いる。
このように底部底面がすり鉢状となり、湾曲部2aの凹部の最大深さ(D)が250〜500μmとなったザグリ部2を有するサセプタ1を用いることで、図2に示すように、基板Wを加熱する際に、基板Wをすり鉢状に湾曲した底面の湾曲部2aに沿って反らすことができるため、基板中心部と基板周辺部の温度差を従来に比べて小さくすることができる。
よって、基板の端部近傍に形成した化合物半導体膜と基板の中心部に形成した化合物半導体膜の物性に違いが出ることを抑制できるようになり、基板中心部から作製した素子と端部近傍から作製した素子の特性に違いが出る、例えば基板の端部近傍に形成される発光素子の発光波長が中心部から作製された発光素子に比べて長波長になることを抑制することができる。
従って、素子の製造歩留りを向上させることができ、また化合物半導体膜の外周部の利用領域を広げることができるので、無駄の発生を従来より少なくでき、素子の製造コストを削減することもできる。
この各層のエピタキシャル層を形成するための製造条件は、求めるエピタキシャル層の厚さや、組成比によって適宜選択することができる。
Al、Ga、In(インジウム)、P(リン)の各成分源となる原料ガスとしては以下のようなものを使用できる。
・Al源ガス;トリメチルアルミニウム(TMAl)、トリエチルアルミニウム(TEAl)など、
・Ga源ガス;トリメチルガリウム(TMGa)、トリエチルガリウム(TEGa)など、
・In源ガス;トリメチルインジウム(TMIn)、トリエチルインジウム(TEIn)など、
・P源ガス:トリメチルリン(TMP)、トリエチルリン(TEP)、ホスフィン(PH)など。
また、ドーパントガスとしては、以下のようなものを使用できる。
(p型ドーパント)
・Mg源:ビスシクロペンタジエニルマグネシウム(CpMg)など、
・Zn源:ジメチル亜鉛(DMZn)、ジエチル亜鉛(DEZn)など、
(n型ドーパント)
・Si源:モノシランなどのシリコン水素化物など。
次に図3の工程(c)に示すように、p型AlGaInPクラッド層13c上に、例えばp型GaPからなるp型第1電流拡散層14を、有機金属気相成長法によりヘテロエピタキシャル成長させて、MOエピタキシャルウエーハを得る。
次に、HVPE炉にMOエピタキシャルウエーハを投入し、p型第2電流拡散層をHVPE法によってエピタキシャル成長させるために、エピタキシャル成長温度(例えば640〜860℃)まで基板を昇温する。
次に、図3の工程(d)に示すように、MOエピタキシャルウエーハのp型第1電流拡散層14上に、p型層として例えば厚さ5〜200μmのp型GaPからなるp型第2電流拡散層15を、HVPE法でエピタキシャル成長させる。
このHVPE法は、具体的には、容器内にてIII族元素である金属Gaを所定の温度に加熱保持しながら、その金属Ga上に塩化水素を導入して、下記(1)式の反応によりGaClを生成させ、キャリアガスであるHガスとともに基板上に供給する。
Ga(液体)+HCl(気体) → GaCl(気体)+1/2H(気体)‥‥(1)
成長温度は例えば640℃以上860℃以下に設定する。また、V族元素であるPは、PHをキャリアガスであるHともに基板上に供給する。さらに、p型ドーパントであるZnは、DMZn(ジメチルZn)の形で供給する。
GaCl(気体)+PH(気体)
→GaP(固体)+HCl(気体)+H(気体)‥‥(2)
以上の工程(d)が終了すれば、本発明の化合物半導体膜10’を有するエピタキシャルウエーハ10が完成する。
なお、上記実施形態では、GaAs膜及びAlGaInP膜をMOVPE法で形成する方法について説明したが、本発明の化合物半導体膜の形成方法はこれに限らず、AlGaAs、GaAsP、InGaP、GaN等の膜を形成するに際しても適用可能であることはいうまでもない。その場合、成長させる化合物半導体膜の気相成長条件や用いる基板は、それぞれに適したものを適宜選択すればよい。
その後、真空蒸着法により、p型第2電流拡散層15上に第一電極21を、n型GaAs基板11上に第二電極22を形成し、更に第一電極21上にボンディングパッドを配置して、適当な温度で電極定着用のシンタリングを施す。
その後、ダイシングによりチップ化し、第二電極22をAgペースト等の導電性ペーストを用いて支持体を兼ねた図示しない端子電極に固着する一方、ボンディングパッドと別の端子電極とにまたがる形態でAu製のワイヤをボンディングし、更に樹脂モールドを形成することにより、図4に示すような発光素子20が得られる。
なお、上記例示では、第二電極をGaAs基板上に形成して発光素子を作製する場合について説明したが、本発明のエピタキシャルウエーハを用いて発光素子を作製する実施形態はこれに限定されず、光吸収層となるGaAs基板をエッチング等により除去し、そこにn型GaAs基板の代わりにn型GaP基板等の透明半導体基板を貼り合わせても良いし、また、エピタキシャル成長によりGaP等の透明半導体層を形成しても良い。更に、発光層とGaAsバッファ層との間に、活性層から発せられた光を反射するためのDBR層を形成したものとすることができる。
以下、実験例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実験例1−6)
図3の工程に従って、化合物半導体膜及び発光素子を製造した。
この図3の工程(a)〜(c)におけるMOVPE工程において、GaAs基板を載置するためのサセプタとして、厚み5mm、直径159mmのカーボン製サセプタに、直径が51.15mmm、深さ(T=450μm)、底部底面がすり鉢状に湾曲しており、湾曲部の凹部の最大深さDを、0μm(実験例1)、100μm(実験例2)、250μm(実験例3)、400μm(実験例4)、500μm(実験例5)、600μm(実験例6)の6種類のザグリ部を設けたものを用いた。
この実験例1−6の6種類のザグリ部に、厚みが0.2〜0.4mm、直径50.8mmのGaAs基板をセッティングして、厚みが2.6μm(n型クラッド層1.0μm、活性層0.6μm、p型クラッド層1.0μm)の4元(AlGaInP)から成る発光層を形成した。更に発光素子を製造して、この発光素子の発光波長を調べた。
その結果を図5−7に示す。なお、図5は実験例1−6の化合物半導体膜から作製した発光素子の、化合物半導体膜の面内位置と発光波長との関係を示した図、図6は図5における(a)領域の拡大図、図7は図5における(b)領域の拡大図である。
図5に示すように、基板中央やその付近(中央から13mm程度の範囲内)に成長させたAlGaInP膜から作製した発光素子は、実験例1−6のいずれも発光波長はほとんど同じであった。
これに対し、基板外周部に成長させたAlGaInP膜から作製した発光素子の発光波長は基板中央部に比べて長波長側にシフトしている。
しかし、実験例3−5(湾曲部の凹部の最大深さDが250−500μm)を用いた場合は、図6、図7に示すように、長波長側へのシフト量が実験例1,2,6に比べて少ないことが判った。
このように、底部底面をすり鉢状に湾曲させ、その凹部の最大深さを250〜500μmとしたザグリ部を有するサセプタを用いることによって、発光波長が均一な部分を5mm程度外周方向へ広げることができ、特性の均一な発光素子の製造に適した膜の面積を従来に比べて広くできることが判った。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1…化合物半導体膜気相成長用サセプタ、 2…ザグリ部、 2a…湾曲部、
10…エピタキシャルウエーハ、10’…化合物半導体膜、
11…GaAs基板、 12…GaAsバッファ層、 13…発光層、 13a…n型クラッド層、 13b…活性層、 13c…p型クラッド層、 14…p型第1電流拡散層(p型GaP層)、 15…p型第2電流拡散層(p型GaP層)、
20…発光素子、 21…第一電極、 22…第二電極、
31…化合物半導体膜気相成長用サセプタ、 32…ザグリ部、 32a…底面、
W…基板。

Claims (3)

  1. 化合物半導体膜の気相成長の際に基板を支持するサセプタであって、
    該サセプタは、前記基板が配置されるザグリ部を少なくとも1つ以上備え、
    該ザグリ部は、底部底面がすり鉢状に湾曲しており、該湾曲部の凹部の最大深さが250〜500μmとなっているものであることを特徴とする化合物半導体膜気相成長用サセプタ。
  2. 基板をサセプタのザグリ部に載置して、加熱しながら前記基板上に化合物半導体膜を成長させる化合物半導体膜の形成方法において、
    前記サセプタとして、前記ザグリ部の底部底面がすり鉢状に湾曲しており、該湾曲部の凹部の最大深さが250〜500μmとなっているものを用いることを特徴とする化合物半導体膜の形成方法。
  3. 前記基板としてn型GaAs基板を用い、
    かつ前記化合物半導体膜として、少なくとも、組成式(AlGa1−xIn1−yP(ただし、0≦x≦1,0≦y≦1)で表される化合物にて各々構成されたn型クラッド層、活性層、p型クラッド層がこの順序で積層されたダブルへテロ構造からなる発光層を形成することを特徴とする請求項2に記載の化合物半導体膜の形成方法。
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