JP4935572B2 - 高輝度発光ダイオードの製造方法 - Google Patents

高輝度発光ダイオードの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4935572B2
JP4935572B2 JP2007208079A JP2007208079A JP4935572B2 JP 4935572 B2 JP4935572 B2 JP 4935572B2 JP 2007208079 A JP2007208079 A JP 2007208079A JP 2007208079 A JP2007208079 A JP 2007208079A JP 4935572 B2 JP4935572 B2 JP 4935572B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
emitting diode
light emitting
source gas
epitaxial growth
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007208079A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009043983A (ja
Inventor
政孝 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Handotai Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Handotai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Handotai Co Ltd filed Critical Shin Etsu Handotai Co Ltd
Priority to JP2007208079A priority Critical patent/JP4935572B2/ja
Publication of JP2009043983A publication Critical patent/JP2009043983A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4935572B2 publication Critical patent/JP4935572B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Led Devices (AREA)

Description

本発明は、高輝度発光ダイオードを製造する方法に関するものである。
近年、発光ダイオードの高輝度化が研究されており、発光層全域での発光と側面からの光取り出し効率を飛躍的に向上させるため、電流拡散層が厚膜化されている。図10は、光吸収タイプの高輝度発光ダイオードの断面を示した概略図である。この高輝度発光ダイオード51は、GaAs基板52上に4元発光層53、接続層54、電流拡散層55を有しており、特に従来の電流拡散層の厚さが約8μmだったのに対して、高輝度発光ダイオードの電流拡散層55は約50〜150μmの厚膜を有する。これにより従来の発光ダイオードに比べて、約2倍以上の高輝度化が図れる。また、この図10の光吸収タイプの高輝度発光ダイオード51は、以下のようにして製造される。
先ず、有機金属化学気相成長(Metal−Organic Chemical Vapor Deposition:MOCVD)のリアクター内にてGaAs基板52の上に4元系の化合物半導体で構成される発光層53をエピタキシャル成長させ、その上にGaPの電流拡散層55を成長させるためのGaPの接続層54をヘテロエピタキシャル成長させ、取り出す。続いて気相成長(Vapor Phase Epitaxy:VPE)のリアクター内に入れ、GaPの接続層54の上に光取り出し用の窓であるGaPの電流拡散層55をホモエピタキシャル成長させ、そして、真空蒸着法により光取出し側電極56及び裏面電極57を取付けてチップ化する。
このように製造された高輝度発光ダイオード51は、4元(例えばAlGaInP)発光層53の発光波長域においてGaAs基板52の光吸収が大きいため、光吸収タイプの高輝度発光ダイオードとして知られている。
一方、光透過タイプの高輝度発光ダイオードは、光吸収タイプの高輝度発光ダイオード51と同様の製造方法で電流拡散層55を形成した後、GaAs基板52を除去し、特許文献1に記載されているように、該除去した界面と透明基板とを直接接合し、もしくは、特許文献2に記載されているように、ヘテロエピタキシャル成長させ透明基板を形成し、チップ化して製造されている。このように製造された光透過タイプの高輝度発光ダイオードは、発光素子側面と形成した透明基板からの光の取り出し効果を上げている。
しかし、このような高輝度発光ダイオードにおいて、GaP等の電流拡散層55の気相成長の際に、GaPの原料ガスが基板の裏側にも一部回り込み、ノジュールを形成してしまう。図11は、原料ガスが基板の裏側に回り込み、ノジュールを形成する様子を示す概念図である。
図11において、ノジュール58は、基板の裏面を研磨することにより除去できる。しかし、高輝度発光ダイオードを製造する過程で、GaP等の電流拡散層55を厚く気相成長すると、基板の反りが非常に大きくなる。大きな反りがあるために、ノジュール58を除去する研磨工程で基板が割れてしまうことが問題となる。
特開平6−302857号公報 米国特許第5,008,718号明細書
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、高輝度発光ダイオードの製造方法において、電流拡散層を厚く気相成長しても、基板の反りを抑え、研磨加工工程等の時に基板の割れを防止することを目的とする。
少なくとも、GaAs基板の第一主表面側上に4元発光層をエピタキシャル成長により形成する工程と、該4元発光層上にGaP窓層をエピタキシャル成長により形成する工程と、GaAs基板の第二主表面側を研磨する研磨加工工程と、該基板をチップに加工する工程、とを行う高輝度発光ダイオードの製造する方法において、
前記4元発光層上にGaP窓層をエピタキシャル成長により形成する工程は、GaAs基板をサセプタに形成されたザグリに保持して、GaPエピタキシャル膜を気相成長させるものであり、該サセプタのザグリを貫通させ、エピタキシャル成長時に基板の表裏両面に原料ガスが触れるようにし、エピタキシャル成長により表裏両面にGaPエピタキシャル膜を同時に形成することを特徴とする高輝度発光ダイオードの製造方法を提供する(請求項1)。
このように、本発明は、4元発光層上にGaP窓層をエピタキシャル成長により形成する工程において、ザグリ部が貫通したサセプタを用いることで、表裏両面にGaPエピタキシャル膜を同時に形成するため、反りの発生が抑制される。さらに、ザグリ部が貫通しているため、成長後の基板は表側だけでなく裏側も急冷される。急冷されることで、基板の反り緩和に対し極めて有効に働き、平坦な基板を得ることができる。そのため、ノジュールを除去する研磨加工工程での基板の反りが原因の割れを防止することができる。
前記エピタキシャル成長時に基板の表裏両面に原料ガスが触れるようにする方法が、基板の表側から供給される原料ガスをサセプタ裏面側へ回り込ませ、基板の裏面に原料ガスが触れるようにする方法(請求項2)、もしくは、サセプタのザグリ部以外の部分にガス導入口を多数開けて、裏面にも原料ガスが触れるようにする方法(請求項3)、もしくは、ガス導入ノズルによりそれぞれ表裏別々に原料ガスを供給する方法(請求項4)、のいずれかであることが好ましい。
これらの方法のうちいずれかを採用することで、基板の裏側にも効果的に原料ガスを供給することができ、エピタキシャル成長により表裏両面にGaPエピタキシャル膜を同時に形成することができる。その結果、基板の反りを抑えることができ、高品質で研磨加工時に割れが起こらない、高輝度発光ダイオードを製造することができる。
また、前記GaAs基板の第二主表面側を研磨する研磨加工工程の後にさらに、GaAs基板除去工程と、該基板を除去した面上にGaP窓層をエピタキシャル成長により形成する工程と、第一主表面側の研磨加工工程、とを行うことを特徴とする高輝度発光ダイオードの製造方法を提供する(請求項5)。
前記GaAs基板の第二主表面側を研磨する研磨加工工程の後にさらに、GaAs基板除去工程と、該基板を除去した面上にGaP窓層となる基板を直接接合により貼り合わせる工程、とを行うことを特徴とする高輝度発光ダイオードの製造方法を提供する(請求項6)。
このように本発明は、光吸収タイプのみならず、光透過タイプの高輝度発光ダイオードを製造する場合にも適用できる。その結果、GaP窓層を厚く形成しても、基板の反りを極めて小さくすることができ、高品質で研磨加工時に割れが起こらない、高輝度発光ダイオードを製造することができる。
前記4元発光層上にGaP窓層をエピタキシャル成長により形成する工程において、第二主表面側である裏面に形成するGaPエピタキシャル膜の面内最小厚さを、5μm以上とすることが好ましい(請求項7)。
膜の面内最小厚さが5μm以上とすることで、4元発光層上にGaP窓層をエピタキシャル成長により形成する工程において、裏面のエピタキシャル膜が均一に基板全体に行き渡たり、基板の反りを十分に抑えることができ、基板が割れにくくなる。
このような本発明の高輝度発光ダイオードの製造方法であれば、GaP窓層を厚く気相成長しても、基板の極めて反りの小さい基板が得られ、研磨時においても、チップ加工時においても、割れを抑えることができ、高品質な高輝度発光ダイオードを、効率よく製造することができる。
以下、本発明の実施の形態を添付の図面を参照して、さらに詳しく説明する。
本発明者らは、高輝度発光ダイオードの製造方法において、GaP窓層を厚く気相成長しても、基板の極めて反りの小さい基板が得られ、研磨時や、チップ加工時においても、割れがほとんど起こらない高輝度発光ダイオードの製造方法を開発すべく鋭意検討を重ねた。
その結果、本発明者らは、GaAs基板をサセプタに形成されたザグリに保持して、4元発光層上にGaPエピタキシャル膜を気相成長させる際に、該サセプタのザグリを貫通させ、エピタキシャル成長時に基板の表裏両面に原料ガスが触れるようにすることで、表裏両面にGaPエピタキシャル膜を同時に形成し、基板の反りを極めて小さくすることができることを見出し、本発明を完成させた。
はじめに、本発明で製造される高輝度発光ダイオードの製造方法について説明する。
本発明の高輝度発光ダイオードの製造方法では、少なくとも、GaAs基板の第一主表面側上に4元発光層をエピタキシャル成長により形成する工程と、該4元発光層上にGaP窓層をエピタキシャル成長により形成する工程と、GaAs基板の第二主表面側を研磨する研磨加工工程と、該基板をチップに加工する工程、とを行い、高輝度発光ダイオードを製造する。
図1は、本発明の光吸収タイプの高輝度発光ダイオードの製造方法を工程順に示した概略図である。
まず、図1の工程101において、成長用単結晶基板としてn型GaAs基板2を準備し、洗浄後、MOCVDのリアクターに入れる。
次に、工程102において、n型GaAs基板2の第一主表面側上に、有機金属気相成長法(MOCVD法)により、AlGaInPよりなる4元発光層3を、エピタキシャル成長させ形成させる。この4元発光層3は、各々(AlGa1−xIn1−yP(0<x,y<1)よりなる、n型クラッド層、活性層、p型クラッド層をこの順で形成させる。
これら各層のエピタキシャル成長で使用するAl、Ga、In(インジウム)、P(リン)の各成分源となる原料ガスとして、Al源ガス(例えば、トリメチルアルミニウム(TMAl)、トリエチルアルミニウム(TEAl))、Ga源ガス(例えば、トリメチルガリウム(TMGa)、トリエチルガリウム(TEGa))、In源ガス(例えば、トリメチルインジウム(TMIn)、トリエチルインジウム(TEIn))、P源ガス(例えば、トリメチルリン(TMP)、トリエチルリン(TEP)、ホスフイン(PH))などが挙げられる。
次に、工程103において、4元発光層3の上に、p型GaPからなる接続層4を数μmMOCVD法によりヘテロエピタキシャル成長させる。
続いて基板をHVPEのリアクター内に入れ、Znをドープし、接続層4の上にp型GaPの電流拡散層5をホモエピタキシャル成長させ、p型GaP窓層を30〜200μm形成させる。本発明では、この工程103のGaPのエピタキシャル成長時に、基板の表裏両面に原料ガスを供給し、表裏両面にGaPエピタキシャル膜を同時に形成するようにするが、具体的な方法については、後述する。なお、この工程で、表側の基板に供給された原料ガスの一部が裏面の基板に回り、ノジュール6が形成されてしまう。
ここでHVPE法について、具体的には、容器内にてIII族元素であるGaを所定の温度に加熱保持しながら、そのGa上に塩化水素を導入することにより、下記(1)式の反応によりGaClを生成させ、キャリアガスであるHガスとともに基板上に供給する。なお、成長温度は、例えば640℃以上860℃以下に設定する。
Ga(g)+HCl(g)→GaCl(g)+1/2H(g) …(1)
また、V族元素であるPは、PHをキャリアガスであるHとともに基板上に供給し、p型ドーパントであるZnは、DMZn(ジメチルZn)の形で供給する。GaClはPHとの反応性に優れ、下記(2)式の反応により、効率よく電流拡散層を成長させることができる。
GaCl(g)+PH(g)→GaP(s)+HCl(g)+H(g) …(2)
次に、工程104において、GaAs基板の第二主表面側を研磨して、工程103で出来たノジュール6及び裏面GaPエピタキシャル層を除去し、所望の厚さに研磨加工を行う。この場合、本発明では、前記GaP窓層のエピタキシャル成長において、両面同時成長をしているので、反りが小さく、この研磨工程で、割れの発生を大幅に抑制できる。
最後に、工程105において、基板を切断し、チップに加工して、電極付け等を行い、光吸収タイプの高輝度発光ダイオードが得られる。この場合、本発明では、前記GaP窓層のエピタキシャル成長において、両面同時成長をしているので、反りが小さく、このチップ加工工程で、割れの発生を大幅に抑制できるため、チップ工程の歩留まりを向上できる。
次に、光透過タイプの高輝度発光ダイオードの製造方法について以下説明する。
上記光吸収タイプの高輝度発光ダイオードの製造方法の工程におけるGaAs基板の第二主表面側を研磨する研磨加工工程の後、GaAs基板除去工程と、該基板を除去した面上に、GaP窓層をエピタキシャル成長により形成する工程と、第一主表面側の研磨加工工程、とを行うことで光透過タイプの高輝度発光ダイオードの製造することができる。
図2は、本発明の光透過タイプの高輝度発光ダイオードの製造方法において、基板を除去した面上に、GaP窓層をエピタキシャル成長により形成して製造される場合の製造方法の概略図である。
GaAs基板の洗浄から、GaAs基板の第二主表面側を研磨するまでの工程は、図1の工程101から工程104と同様である。こうして作製された基板に対し、図2の工程201において、GaAs基板除去のエッチングを行う。エッチング液として、例えば、アンモニア/過酸化水素混合液を用いることができる。
次に、工程202において、該基板を除去した面上に、n型GaP窓層の電流拡散層15をエピタキシャル成長により形成する。GaP窓層の形成は、前述のHVPE法を用いる。
次に、工程203において、前工程により、原料ガスの一部が表面側に回り込んでできたノジュール16を研磨して取り除く。
最後に、工程204において、基板を切断し、チップに加工して、電極付けを行い、光透過タイプの高輝度発光ダイオードが得られる。この場合も、本発明では、前記GaP窓層のエピタキシャル成長において、両面同時成長をしているので、反りが小さく、この研磨工程で、割れの発生を大幅に抑制できるため、チップ工程の歩留まりを向上できる。
また、光透過タイプの高輝度発光ダイオードの製造方法として、GaP窓層となる基板を別に用意し、該基板を除去した面上に、に直接接合により貼り合わせて光透過タイプの高輝度発光ダイオードを製造することも可能である。
つまり、光吸収タイプの高輝度発光ダイオードの製造方法の工程におけるGaAs基板の第二主表面側を研磨する研磨加工工程の後、GaAs基板除去工程と、該基板を除去した面上に、GaP窓層となる基板を直接接合により貼り合わせる工程、とを行うことで光透過タイプの高輝度発光ダイオードの製造することができる。
図3は、本発明の光透過タイプの高輝度発光ダイオードの製造方法において、該基板を除去した面上に、GaP窓層となる基板を直接接合により貼り合わせて製造される場合の製造方法の概略図である。
GaAs基板の洗浄から、GaAs基板の第二主表面側を研磨までの工程は、図1の工程101から工程104と同様である。図3の工程301において、GaAs基板除去のエッチングを行う。エッチング液として、例えば、アンモニア/過酸化水素混合液を用いることができる。
続いて、工程302において、別に用意したGaP窓層15’となる基板を直接接合により貼り合わせる。貼り合わせに際しては、例えば、400℃以上700℃以下に昇温して熱処理で行う。その際、貼り合わせ熱処理時に加圧しても良い。
そして、工程303において、基板を切断し、チップに加工して、電極付けを行い、光透過タイプの高輝度発光ダイオードが得られる。
以上のような工程で高輝度発光ダイオードが製造されるが、本発明において、電流拡散層を厚く気相成長しても、基板の反りを小さくし、研磨加工工程等の際に基板の割れを抑えることを課題とする。
その課題解決のために、4元発光層上にGaP窓層をエピタキシャル成長により形成する工程において、サセプタに形成されたザグリを貫通させ、GaAs基板を該ザグリに保持して、エピタキシャル成長時に基板の表裏両面に原料ガスが触れるようにし、エピタキシャル成長により表裏両面にGaPエピタキシャル膜を同時に形成させるようにする。
このように、エピタキシャル成長時に基板の表裏両面に原料ガスが触れるようにする方法として、
基板の表側から供給される原料ガスをサセプタ裏面側へ回り込ませ、基板の裏面に原料ガスが触れるようにする方法、
サセプタのザグリ部以外の部分にガス導入口を多数開けて、裏面にも原料ガスが触れるようにする方法、
ガス導入ノズルによりそれぞれ表裏別々に原料ガスを供給する方法、
が挙げられる。
図4は、サセプタの表側から供給される原料ガスをサセプタ裏面側へ回り込ませ、基板の裏面に原料ガスが触れるようにする方法における装置の(a)断面図と(b)正面図である。
従来の方法の場合、基板の表側と触れ合っている原料ガスの一部が、ザグリの隙間を通って、裏側に回ろうとして基板の外周部にノジュールは形成される。この場合、裏面全体にGaP膜が形成されることはない。
しかし、図4において、サセプタ21の上流から表側に供給される原料ガスは、ザグリ部22に保持された基板24の表側と十分触れ合うことができるだけでなく、その原料ガスの一部が、通気孔23等を通って、サセプタ21の裏面側へも回り込み、基板24の裏面にも原料ガスが触れるようにザグリ22は貫通されている。なお、均等に原料ガスが供給されるように、支持軸25は一定速度で回転している。また、基板24に触れ合う表裏の原料ガス濃度の比は異なり、基板の表側の方が濃く、厚いGaP窓層を形成できるようにしている。
図5は、サセプタのザグリ部以外の部分にガス導入口を多数開けて、裏側にも原料ガスが触れるようにする方法における装置の(a)断面図と(b)正面図である。
図5において、サセプタ31の上流から表側に供給される原料ガスを、裏面側に入れるため、サセプタ31のザグリ部32以外の部分に通気孔33が空いている。供給された原料ガスは、基板34の表側にも触れるが、原料ガスの一部が、通気孔33を通って、基板34の裏面側にも触れることができる。なお、均等に原料ガスが供給されるように、支持軸35は一定速度で回転している。また、基板34に触れ合う表裏の原料ガス濃度の比は異なり、基板の表側の方が濃く、厚いGaP窓層を形成できるように、例えば、通気孔の大きさや数を調整している。なお、図5の(a)と(b)とでは、説明の都合上、ザグリと通気孔の位置が整合しないように記載してある。
図6は、ガス導入ノズルによりそれぞれ表裏別々に原料ガスを供給する方法における装置の断面図である。
基板44の表裏両面に対し、平行してガス導入ノズル46を配置し、それぞれ表裏別々に原料ガスが供給される。なお、基板44に触れ合う表裏の原料ガス濃度の比は異なり、基板の表側の方が濃く、厚いGaP窓層を形成できるようにしている。
このように、本発明では、4元発光層上にGaP窓層をエピタキシャル成長する時に、サセプタのザグリを貫通させ、基板の表裏両面に原料ガスが触れるようにして、両面に同時エピタキシャル成長をする。そして、両面同時にエピタキシャル成長させるので、反りが小さくなるし、裏面に形成されるノジュールの高さも低くなる。従って、後工程である研磨やチップ工程において、基板の割れが生じ難く、歩留まり生産性が向上する。
ここで、裏面に形成するGaPエピタキシャル膜の面内最小厚さは、5μm以上とすることが好ましい。図7は、4元発光層上にGaP窓層をエピタキシャル成長により形成する工程における、裏面のエピタキシャル膜の厚さと基板の反りとの関係のグラフである。また、表1は、裏面のエピタキシャル膜の厚さと基板の割れ状況の関係を表したものである。図1、表1から、膜の面内最小厚さが5μm以上の場合、裏面のエピタキシャル膜が均一に基板全体に行き渡たり、基板の反りを500μm以下に抑えることができ、結果として、基板が割れにくくなることがわかる。
Figure 0004935572
(実施例)
前記した本発明の図1の工程に従い、厚さ280μmのGaAs基板の第一主表面側上に、600〜800℃の環境下、トリメチルアルミニウム(TMAL)、トリメチルガリウム(TMGa)、トリメチルインジウム(TMIn)、ホスフイン(PH3)を原料ガスとして、MOCVD法を用い、AlGaInPの4元発光層を8μm形成する。その最表層に、MOCVD法を用い、GaP膜を数μm形成する。
そして、その上に、気相成長法を用い、電流拡散層としてp型GaP窓層を形成する。この際のエピタキシャル成長は、基板の表裏両面に原料ガスが触れるようにするため、図4のような基板の表側から供給される原料ガスをサセプタ裏面側へ回り込ませ、基板の裏面に原料ガスが触れるようにする方法で行う。図4の装置を用いて、GaP層を表側に150μm、裏側に5μm(面内最小厚さ)以上形成させた。図8はこの両面同時エピタキシャルした直後の基板の裏面側の観察写真である。
(比較例)
前記実施例と同じ方法で、MOCVD法を用いて、AlGaInP4元発光層、GaP接続層を形成する。その上に、気相成長法によりGaP窓層を形成する。この際、GaP窓層は、従来のザグリ部が貫通していないサセプタを用い、原料ガスの供給は基板表側に対してのみ行う。図9は従来の方法で窓層をエピタキシャル成長させた直後の基板の裏面側の観察写真である。
上記の結果、図8の観察写真のように、基板の反りも小さく、加工時の割れも起こらなかった。一方、図9の観察写真のように、比較例では、裏面中央部にエピタキシャル成長はなく、外周部に大きなノジュールができ、基板の反りが大きく、加工時の割れも頻繁に起こった。
これらの結果の通り、実施例では、窓層を両面同時エピタキシャル成長することによる高輝度発光ダイオードの製造方法において、基板の両面に窓層を備えた場合でも、基板の反りを抑え、加工時の割れを抑えることができた。
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
本発明の光吸収タイプの高輝度発光ダイオードの製造方法を工程順に示した概略図である。 本発明の光透過タイプの高輝度発光ダイオードの製造方法において、基板を除去した面上にGaP窓層をエピタキシャル成長により形成して製造される場合の製造方法の概略図である。 本発明の光透過タイプの高輝度発光ダイオードの製造方法において、基板を除去した面上にGaP窓層となる基板を直接接合により貼り合わせて製造される場合の製造方法の概略図である。 サセプタの表側から供給される原料ガスをサセプタ裏面側へ回り込ませ、基板の裏面に原料ガスが触れるようにする方法における装置の(a)断面図と(b)正面図である。 サセプタのザグリ部以外の部分にガス導入口を多数開けて、裏側にも原料ガスが触れるようにする方法における装置の(a)断面図と(b)正面図である。 ガス導入ノズルによりそれぞれ表裏別々に原料ガスを供給する方法における装置の断面図である。 4元発光層上にGaP窓層をエピタキシャル成長により形成する工程における、裏面のエピタキシャル膜の厚さと基板の反りとの関係のグラフである。 両面同時エピタキシャルした直後の基板の裏面側の観察写真である。 従来の方法で窓層をエピタキシャル成長させた直後の基板の裏面側の観察写真である。 光吸収タイプの高輝度発光ダイオードの断面を示した概略図である。 GaP等の電流拡散層の気相成長の際に、原料ガスが基板の裏側に回り込み、ノジュールを形成する様子を示す概念図である。
符号の説明
2、52…GaAs単結晶基板、 3、53…4元発光層、 4、54…接続層、
5、15、15’、55…電流拡散層、 6、16、58…ノジュール、
21、31…サセプタ、 22、32…ザグリ部、 23、33…通気孔、
24、34、44…基板、 25、35…支持軸、 46…ガス導入ノズル、
51…高輝度発光ダイオード、 56…光取出し側電極、 57…裏面電極。

Claims (7)

  1. 少なくとも、GaAs基板の第一主表面側上に4元発光層をエピタキシャル成長により形成する工程と、該4元発光層上にGaP窓層をエピタキシャル成長により形成する工程と、GaAs基板の第二主表面側を研磨する研磨加工工程と、該基板をチップに加工する工程、とを行う高輝度発光ダイオードの製造する方法において、
    前記4元発光層上にGaP窓層をエピタキシャル成長により形成する工程は、GaAs基板をサセプタに形成されたザグリに保持して、GaPエピタキシャル膜を気相成長させるものであり、該サセプタのザグリを貫通させ、エピタキシャル成長時に基板の表裏両面に原料ガスが触れるようにし、エピタキシャル成長により表裏両面にGaPエピタキシャル膜を同時に形成することを特徴とする高輝度発光ダイオードの製造方法。
  2. 前記エピタキシャル成長時に基板の表裏両面に原料ガスが触れるようにする方法が、基板の表側から供給される原料ガスをサセプタ裏面側へ回り込ませ、基板の裏面に原料ガスが触れるようにする方法であることを特徴とする請求項1に記載の高輝度発光ダイオードの製造方法。
  3. 前記エピタキシャル成長時に基板の表裏両面に原料ガスが触れるようにする方法が、サセプタのザグリ部以外の部分にガス導入口を多数開けて、裏面にも原料ガスが触れるようにする方法であることを特徴とする請求項1に記載の高輝度発光ダイオードの製造方法。
  4. 前記エピタキシャル成長時に基板の表裏両面に原料ガスが触れるようにする方法が、ガス導入ノズルによりそれぞれ表裏別々に原料ガスを供給する方法であることを特徴とする請求項1に記載の高輝度発光ダイオードの製造方法。
  5. 前記GaAs基板の第二主表面側を研磨する研磨加工工程の後にさらに、GaAs基板除去工程と、該基板を除去した面上にGaP窓層をエピタキシャル成長により形成する工程と、第一主表面側の研磨加工工程、とを行うことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の高輝度発光ダイオードの製造方法。
  6. 前記GaAs基板の第二主表面側を研磨する研磨加工工程の後にさらに、GaAs基板除去工程と、該基板を除去した面上にGaP窓層となる基板を直接接合により貼り合わせる工程、とを行うことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の高輝度発光ダイオードの製造方法。
  7. 前記4元発光層上にGaP窓層をエピタキシャル成長により形成する工程において、第二主表面側である裏面に形成するGaPエピタキシャル膜の面内最小厚さを、5μm以上とすることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の高輝度発光ダイオードの製造方法。


JP2007208079A 2007-08-09 2007-08-09 高輝度発光ダイオードの製造方法 Expired - Fee Related JP4935572B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007208079A JP4935572B2 (ja) 2007-08-09 2007-08-09 高輝度発光ダイオードの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007208079A JP4935572B2 (ja) 2007-08-09 2007-08-09 高輝度発光ダイオードの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009043983A JP2009043983A (ja) 2009-02-26
JP4935572B2 true JP4935572B2 (ja) 2012-05-23

Family

ID=40444393

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007208079A Expired - Fee Related JP4935572B2 (ja) 2007-08-09 2007-08-09 高輝度発光ダイオードの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4935572B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5338748B2 (ja) * 2010-06-01 2013-11-13 信越半導体株式会社 化合物半導体基板の製造方法及び化合物半導体基板

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2528912B2 (ja) * 1987-12-01 1996-08-28 富士通株式会社 半導体成長装置
JP2841583B2 (ja) * 1989-11-28 1998-12-24 富士通株式会社 気相成長装置
JPH0817163B2 (ja) * 1990-04-12 1996-02-21 株式会社東芝 エピタキシャルウェーハの製造方法
JP3482982B2 (ja) * 1996-12-12 2004-01-06 三菱住友シリコン株式会社 Eg層付きエピタキシャルウェーハの製造方法
JP2000319100A (ja) * 1999-05-10 2000-11-21 Mitsubishi Chemicals Corp エピタキシャルウエハおよび発光ダイオード
JP2002231634A (ja) * 2001-01-30 2002-08-16 Shin Etsu Handotai Co Ltd シリコンエピタキシャルウェーハ及びシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法
JP2003017412A (ja) * 2001-06-28 2003-01-17 Toyoda Gosei Co Ltd Iii族窒化物系化合物半導体素子の製造方法
JP2004281825A (ja) * 2003-03-17 2004-10-07 Hitachi Cable Ltd 発光ダイオードの製造方法
JP2006019461A (ja) * 2004-07-01 2006-01-19 Hitachi Cable Ltd 気相エピタキシャル成長装置及びエピタキシャルウェハ
JP4899348B2 (ja) * 2005-05-31 2012-03-21 信越半導体株式会社 発光素子の製造方法
JPWO2009017017A1 (ja) * 2007-07-31 2010-10-21 信越半導体株式会社 高輝度発光ダイオ−ド及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009043983A (ja) 2009-02-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10014436B2 (en) Method for manufacturing a light emitting element
JP2000340511A (ja) GaN系化合物半導体結晶の成長方法及び半導体基材
JP2009208991A (ja) 窒化物半導体基板の製造方法
CN104178807A (zh) 一种利用热分解特性获得自支撑氮化镓基板的方法
JP4873381B2 (ja) 発光素子の製造方法、化合物半導体ウェーハ及び発光素子
JP4935572B2 (ja) 高輝度発光ダイオードの製造方法
JP5287467B2 (ja) 発光素子の製造方法
JP5640896B2 (ja) 気相成長方法及び発光素子用基板の製造方法
JP2011254015A (ja) 化合物半導体膜気相成長用サセプタおよび化合物半導体膜の形成方法
JP5071484B2 (ja) 化合物半導体エピタキシャルウェーハおよびその製造方法
JP4978577B2 (ja) 発光素子の製造方法
JP5278323B2 (ja) 高輝度発光ダイオードの製造方法
JP2006128653A (ja) 3−5族化合物半導体、その製造方法及びその用途
JP2000340509A (ja) GaN基板およびその製造方法
JP2009016517A (ja) 化合物半導体ウェーハ、発光素子の製造方法および評価方法
JP5251185B2 (ja) 化合物半導体基板及びそれを用いた発光素子並びに化合物半導体基板の製造方法
JP4998396B2 (ja) 発光素子の製造方法
US20210210340A1 (en) Group iii nitride semiconductor substrate and manufacturing method thereof
TWI398021B (zh) A method for producing a compound semiconductor substrate, a compound semiconductor substrate, and a light-emitting element
JP2007299912A (ja) 発光素子の製造方法及び発光素子製造用半導体ウェーハ
JP5046182B2 (ja) 化合物半導体エピタキシャルウェーハの製造方法
JP5338748B2 (ja) 化合物半導体基板の製造方法及び化合物半導体基板
JP2005057064A (ja) Iii族窒化物半導体層およびその成長方法
JP5240658B2 (ja) 化合物半導体エピタキシャルウェーハの製造方法、化合物半導体エピタキシャルウェーハ及び発光素子
JP2011222670A (ja) 気相成長装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100309

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120118

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120124

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120206

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150302

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4935572

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees