JP2002231634A - シリコンエピタキシャルウェーハ及びシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法 - Google Patents

シリコンエピタキシャルウェーハ及びシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法

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JP2002231634A
JP2002231634A JP2001021888A JP2001021888A JP2002231634A JP 2002231634 A JP2002231634 A JP 2002231634A JP 2001021888 A JP2001021888 A JP 2001021888A JP 2001021888 A JP2001021888 A JP 2001021888A JP 2002231634 A JP2002231634 A JP 2002231634A
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epitaxial layer
silicon
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vapor phase
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Sukeaki Hoshina
祐章 保科
Junichi Okada
淳一 岡田
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Shin Etsu Handotai Co Ltd
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Shin Etsu Handotai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノジュールを伴わず、かつ、主表面における
エピタキシャル層の抵抗率が良好なシリコンエピタキシ
ャルウェーハ及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 第一の気相成長工程により、シリコン単
結晶基板1の裏面2上及び側面3上に気相成長によりシ
リコンエピタキシャル層4を形成し、第二の気相成長工
程により、第一の気相成長工程が施されたシリコン単結
晶基板1の主表面5上及び側面3上に気相成長によりシ
リコンエピタキシャル層6を形成してシリコンエピタキ
シャルウェーハ10を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコンエピタキ
シャルウェーハ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコンエピタキシャルウェーハ(以
下、単にエピタキシャルウェーハという)は、シリコン
単結晶基板(以下、単に基板という)の主表面上にシリ
コンエピタキシャル層(以下、単にエピタキシャル層と
いう)を水素雰囲気中で気相成長する(気相成長工程)
ことにより製造することができる。エピタキシャルウェ
ーハの製造に用いられる基板は、通常、以下のような工
程に従い準備される。
【0003】まず、FZ(フローティングゾーン)法あ
るいはCZ(チョクラルスキー)法等により製造された
シリコン単結晶インゴットを、スライサー等を用いてス
ライシングして(スライス工程)ウェーハを得る。この
ウェーハは、縁部に面取りが施された(面取り工程)
後、両面がラップ研磨され(ラッピング工程)、さらに
ケミカルエッチング処理が施される(エッチング工
程)。エッチング工程終了後のウェーハ(以下、ケミカ
ルエッチウェーハという)は、必要に応じてさらに、メ
カノケミカルポリッシングにより鏡面研磨ウェーハとな
された(鏡面研磨工程)後、最終洗浄が施される。
【0004】その後、ケミカルエッチウェーハあるいは
鏡面研磨ウェーハを基板として用い、該基板の主表面上
にエピタキシャル層を気相成長する。この際、抵抗率が
低い基板の主表面上に高抵抗率のエピタキシャル層を気
相成長するために、基板を水素雰囲気中で高温に加熱す
ると、基板に予め添加されている不純物(ドーパント)
が基板の側面および裏面から成長雰囲気中に一旦遊離す
る。この不純物は気相成長中のエピタキシャル層に取り
込まれて、いわゆるオートドーピング(autodoping)現
象を引き起こし、エピタキシャル層内のドーパント濃度
を不均一化し、エピタキシャルウェーハ面内の抵抗率が
不均一化される。そこで、従来、このオートドーピング
現象を低減させるために、基板の裏面及び側面に例えば
SiO2等のオートドーピング防止のための保護膜(以
下、裏側面酸化膜という)を形成することが知られてい
る(特開平2−197128号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図4は、裏側面酸化膜
が形成された基板の主表面上にエピタキシャル層を気相
成長させて得られる、エピタキシャルウェーハの一例を
示す説明図である。このエピタキシャルウェーハ40で
は、基板41に裏側面酸化膜42が形成されているた
め、エピタキシャル層45と裏側面酸化膜42との境界
部でシリコンが盛り上がるように成長して、図4に示す
ようにクラウン46と呼ばれる異常成長領域がエピタキ
シャル層45の周囲に形成されるという問題がある。こ
れは、SiO 2(裏側面酸化膜42)の上にシリコンが
成長しないからである。
【0006】また、裏側面酸化膜42が形成された基板
41の主表面上にエピタキシャル層45を気相成長する
際は、まず気相成長工程の前に自然酸化膜を除去するた
めに、主表面及び側面が水素(H2)でエッチングされ
る。この時、裏側面酸化膜42の薄い部分の一部がエッ
チング除去されてしまい、基板41の側面の一部が露出
する。
【0007】すると、図4に示すように、気相成長時に
基板41の露出部に単結晶シリコンが異常成長したり、
裏側面酸化膜42上にポリシリコンが成長したりする。
これらの異常成長シリコンやポリシリコンはノジュール
(nodule)43と総称される。ノジュール43には、ハ
ンドリング中にノジュール43の一部がとれてパーティ
クル44の発生の原因となったり、エピタキシャル層4
5を傷つけたりするという問題がある。
【0008】そこで、ノジュール43やクラウン46の
生成防止のために、基板41の側面に形成された酸化膜
42を除去するノジュール処理の後、主表面上にエピタ
キシャル層45を気相成長させることも行われる(図
5)が、これでは基板41の側面が大きく露出するた
め、オートドーピング現象の低減効果が減少し、エピタ
キシャル層45の面内抵抗率分布の制御が困難となる。
その結果、エピタキシャル層45の周辺部の抵抗率が中
央部よりも下がり、エピタキシャルウェーハ面内の抵抗
率が不均一となったり、また、周辺部におけるドーパン
ト濃度の深さ方向プロファイルも悪化し好ましくない。
さらに、ノジュール処理を行うため、作業性が低下す
る。
【0009】本発明の課題は、ノジュールを伴わず、か
つ、主表面におけるエピタキシャル層の抵抗率が良好な
シリコンエピタキシャルウェーハ及びその製造方法を提
供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明のシリコンエピタキシャルウェーハの製造方
法は、シリコン単結晶基板の裏面上及び側面上に気相成
長によりシリコンエピタキシャル層を形成する第一の気
相成長工程と、該第一の気相成長工程が施されたシリコ
ン単結晶基板の主表面上及び側面上に気相成長によりシ
リコンエピタキシャル層を形成する第二の気相成長工程
とを有することを特徴としている。ここで、側面とは、
面取り部を含み、基板の外表面から裏面及び主表面を除
いた部分の全体又は一部を意味するものとする。
【0011】本発明によれば、オートドーピング防止の
ための保護膜としてシリコンエピタキシャル層を使用す
るため、すなわち、酸化膜をオートドーピング防止のた
めの保護膜として使用しないため、基板の主表面上にエ
ピタキシャル層を気相成長する際に、酸化膜との境界に
従来形成されていたノジュールやクラウンの発生を防止
でき、パーティクルの発生、エピタキシャル層への傷の
形成を防止することができる。
【0012】また、第一の気相成長工程により基板の裏
面上及び側面上に形成されるエピタキシャル層は、第二
の気相成長工程で基板の主表面上及び側面上に形成され
るエピタキシャル層との境界にノジュールやクラウンを
発生させないので、酸化膜とは異なり基板の側面に形成
しても何ら問題ない。従って、側面のエピタキシャル層
を除去する必要がないので、ウェーハ主表面内のエピタ
キシャル層の抵抗率を均一にすることができる。さら
に、ノジュール処理が必要とされないので、作業性が向
上する。
【0013】上記シリコンエピタキシャルウェーハの製
造方法は、第一の気相成長工程と第二の気相成長工程と
の間に、シリコン単結晶基板の主表面を研磨する研磨工
程を有していてもよい。研磨としては、鏡面研磨が好ま
しい。
【0014】また、ドーパントとして砒素が添加された
シリコン単結晶基板を用いる場合に、本発明の製造方法
は好適に適用され得る。これは、砒素はオートドーピン
グされやすいからである。
【0015】また、第一の気相成長工程には、縦型の気
相成長装置が用いられることが好ましい。これは、シリ
コン単結晶基板の側面のエッジまで完全にエピタキシャ
ル層を形成するためである。
【0016】さらに、本発明のシリコンエピタキシャル
ウェーハは、裏面上及び側面上にシリコンエピタキシャ
ル層が形成されたシリコン単結晶基板と、該シリコン単
結晶基板の主表面上及び側面上に形成されたシリコンエ
ピタキシャル層とを有することを特徴としている。シリ
コン単結晶基板は、ドーパントとして砒素を添加したも
のであってもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明に係る
シリコンエピタキシャルウェーハ及びその製造方法の実
施の形態を説明する。図1(a)〜図1(c)は、本発
明に係るシリコンエピタキシャルウェーハの製造工程を
示すフロー図であり、図2(a)、図2(b)は、本発
明に用いられる縦型の気相成長装置の一例を模式的に示
す概略説明図であり、図3は、本発明に用いられるバレ
ル型の気相成長装置の一例を示す概略説明図である。
【0018】図1(c)に示す、本発明に係るエピタキ
シャルウェーハ10は、FZ法あるいはCZ法等により
製造されたシリコン単結晶インゴットから、スライス工
程、面取り工程、ラッピング工程、エッチング工程を通
して製造されたケミカルエッチウェーハ、あるいはさら
にメカノケミカルポリッシングが施された鏡面研磨ウェ
ーハを気相成長用のシリコン単結晶基板(基板)1とし
て用い(図1(a))、該基板1の裏面2上及び側面3
上全体に、第一の気相成長工程によりエピタキシャル層
4が形成された後(図1(b))、第二の気相成長工程
により基板1の主表面5上及び側面3上にエピタキシャ
ル層6が形成されたものである。
【0019】基板1には、砒素(As)、硼素(B)又
は燐(P)等のオートドーピング現象を発現させやすい
ドーパントが高濃度に添加されており、例えば抵抗率が
0.001Ω・cm〜0.02Ω・cmの範囲のもので
ある。
【0020】基板1の裏面2上及び側面3上に形成され
たエピタキシャル層4は、ドーパントが添加されていな
いノンドープのエピタキシャル層であることが好まし
い。エピタキシャル層4の厚さは特に限定はされない
が、3μm程度の膜厚であれば、オートドーピング現象
の低減に十分効果がある。さらに、オートドーピング現
象を低減できる程度であれば、膜厚はより薄い方がコス
ト低減のためには好ましい。
【0021】基板1の主表面5上及び側面3上に形成さ
れるエピタキシャル層6は、特に限定はされないが、エ
ピタキシャル層6の抵抗率が基板1の抵抗率の1000
倍以上である場合に、本発明の効果が顕著に現れる。
【0022】第一の気相成長工程において、エピタキシ
ャル層4の気相成長に用いられる装置としては、縦型
(パンケーキ型)が好ましく、この一例を図2(a)及
び図2(b)に示す。縦型の気相成長装置20は、例え
ば、外側の金属ベルジャー21a及び内側の石英ベルジ
ャー21bを有する反応炉21と、円盤状のサセプタ2
2と、うず巻状の高周波誘導加熱コイル23と、ガス導
入管24と、ガス排出部25とを有している。
【0023】サセプタ22は、カーボン(C)をシリコ
ンカーバイド(SiC)でコートした材質であり、サセ
プタ22の下方に位置する高周波誘導加熱コイル23に
より加熱されて、サセプタ22上の基板1を加熱する。
サセプタ22はガス導入管24を中心として回転され、
これによりエピタキシャル層4の膜厚及び抵抗率の均一
性を高めることができる。
【0024】ガス導入管24には複数のガス噴射口24
aが設けられ、サセプタ22の中央を貫通し、塩化水素
(HCl)等のエッチングガス、トリクロロシラン(S
iHCl3)等のシリコン原料ガスと水素とが混合され
たプロセスガス等を反応炉21内へ水平方向に導入す
る。ガス排出部25は反応炉21内の下側に位置し、反
応炉21内のガスを外部に排出する。
【0025】エピタキシャル層4の気相成長において、
図2に示すように、複数の基板1がサセプタ22上に配
置される。この時、主表面5はサセプタ22に接する。
サセプタ22は高周波誘導加熱コイル23により下方か
ら加熱され、このサセプタ22からの伝熱により基板1
が加熱されるため、サセプタ22の方が基板1より高温
となり、縦方向に温度差ができる。サセプタ22と基板
1との接触部近傍において、エピタキシャル層は温度の
低い方に成長しやすいため、主表面5側の面取り部3a
にもエピタキシャル層4が効率良く成長する。面取り部
3aの主表面5側のエッジまで完全にエピタキシャル層
4を形成するためには、上記の理由から縦型の気相成長
装置20が好ましい。
【0026】第一の気相成長工程において基板1の主表
面5とサセプタ22が接する際に、主表面5の表面には
損傷が生じる。そこで、酸性液又はアルカリ性液を用い
て損傷を完全に除去するか、あるいは、主表面5を鏡面
研磨処理した後に、第二の気相成長工程を行うことが好
ましい。
【0027】第二の気相成長工程において、エピタキシ
ャル層6の気相成長に用いられる装置としては、例え
ば、バレル型(シリンダー型)が用いられ、この一例を
図3に示す。バレル型の気相成長装置30は、石英製の
円筒型の反応炉31と、台形のサセプタ32と、赤外線
ランプ33と、ガス導入管34と、ガス排出部35とを
有する。反応炉31は縦長に設置され、その中に多角錘
台状のカルーセル(carrousel)36が設置されてい
る。カルーセル36の各側面にサセプタ32が設置さ
れ、サセプタ32の表面上に複数の基板1が立てかけら
れる。反応炉31の外部に配置された赤外線ランプ33
によりサセプタ32及び基板1が加熱され、基板1はサ
セプタ32からの伝熱によっても加熱される。
【0028】ガス導入管34は、反応炉31の上部側方
に設けられ、気相成長工程を行うために、適時塩化水素
等のエッチングガス、トリクロロシラン等のシリコン原
料ガス、ジボラン(B26)やホスフィン(PH3)等
のドーパントガスが水素と混合されたプロセスガスを導
入する。カルーセル36は中心軸の回りを回転し、これ
によりエピタキシャル層6の膜厚及び抵抗率の均一性を
高めることができる。ガス排出部35は反応炉31の下
部中央に設けられ、反応炉31内のガスを外部に排出す
る。
【0029】次に、上記エピタキシャルウェーハ10の
製造方法を説明する。まず、FZ法あるいはCZ法等に
より製造されたシリコン単結晶インゴットから、スライ
ス工程、面取り工程、ラッピング工程、エッチング工程
を通して製造されたケミカルエッチウェーハ、あるいは
さらにメカノケミカルポリッシングが施された鏡面研磨
ウェーハを基板1として用いる。基板1は、第一の気相
成長工程のため、図2に示される気相成長装置20の反
応炉21内へ搬入される。基板1は、サセプタ22と主
表面5が接するようにサセプタ22上に配置される(図
1(a)及び図2(a))。
【0030】その後、基板1の裏面2及び側面3に形成
されている自然酸化膜を除去するために、高周波誘導加
熱コイル23により1100℃以上の温度、例えば11
50℃に昇温して、水素雰囲気下あるいは塩化水素ガス
を水素雰囲気中に供給しながら数秒〜数分間この温度を
保持する。
【0031】その後、エピタキシャル層4の成長温度
(例えば、1130℃)まで降温して、この温度に保持
してサセプタ22を回転させながら、トリクロロシラン
等のシリコン原料ガスと水素とが混合されたプロセスガ
スをガス導入管24のガス噴射口24aから水平方向に
反応炉21内へ噴射することにより、基板1の裏面2上
及び側面3上全体にエピタキシャル層4が形成される
(図1(b))。プロセスガスは、ガス排出管25から
反応炉21の外部へ排出される。気相成長の終了後、加
熱が中止され、基板1は水素雰囲気中で降温する。
【0032】十分に冷却された基板1は反応炉21から
取出され、公知の鏡面研磨方法によって主表面5が鏡面
研磨される。鏡面研磨は、研磨ヘッドに保持された基板
1を定盤に貼付された研磨布に押圧し、研磨布と基板1
との間に研磨剤を供給しながら、研磨ヘッドと定盤とを
それぞれ回転させて行なう。研磨剤はコロイダルシリカ
研磨剤を用いると良い。研磨された基板1は、研磨ヘッ
ドから外され、洗浄される。
【0033】その後、図3に示される気相成長装置30
の反応炉31内へ基板1が搬入される。基板1は、裏面
2上のエピタキシャル層4とサセプタ32とが接するよ
うにサセプタ32上に配置される。そして、第一の気相
成長工程と同様の手順で、ウェーハの主表面5上及び側
面3上にエピタキシャル層6が形成される(図1
(c))。気相成長の終了後は、エピタキシャルウェー
ハ10が室温近くになるまで降温する。
【0034】
【実施例】基板1として、Asがドープされ、抵抗率
0.001Ω・cm〜0.006Ω・cmである直径1
25mmのシリコン単結晶基板を用いた。この基板1
を、図2(a)、(b)に示すような縦型の気相成長装
置20の反応炉21内へ搬入し、サセプタ22と基板1
の主表面5が接するようにサセプタ22上に配置した
(図1(a))。その後、水素を反応炉21内へ供給し
て水素雰囲気下とし、高周波誘導加熱コイル23により
基板1を1150℃に昇温し、3分間この温度に保持し
て基板1の表面に形成されている自然酸化膜を除去し
た。
【0035】その後、基板1を1130℃まで降温して
この温度に保持し、ガス導入管24のガス噴射口24a
から反応炉21内にトリクロロシランと水素とが混合さ
れたプロセスガスを水平方向に導入して、基板1の裏面
2上及び側面3上全体に厚さ約5μmのエピタキシャル
層4を形成した(図1(b))。
【0036】裏面2と側面3にエピタキシャル層4が形
成された基板1を反応炉21から取出した後、基板1の
主表面5に鏡面研磨を施した。鏡面研磨工程において、
まず基板1を研磨ヘッドに保持し、定盤に貼付された研
磨布に押圧した。そして、研磨布と基板1との間に研磨
剤を供給しながら、研磨ヘッドと定盤とをそれぞれ回転
させて研磨を行った。研磨剤はコロイダルシリカ研磨剤
を用いた。主表面5を研磨した基板1は、研磨ヘッドか
ら外し、洗浄した。
【0037】その後、図3に示すようなバレル型の気相
成長装置30の反応炉31内へ基板1を搬入し、裏面2
上に形成されたエピタキシャル層4とサセプタ32とが
接するように基板1をサセプタ32上に配置した。そし
て、水素を反応炉31内へ供給しながら赤外線ランプ3
3により1150℃に昇温し、3分間この温度に保持し
て基板1の表面に形成されている自然酸化膜を除去し
た。その後、1130℃まで降温してこの温度に保持
し、ガス導入管34から反応炉31内にトリクロロシラ
ンとホスフィンと水素とが混合されたプロセスガスを導
入して、基板1の主表面5上及び側面3上に厚さ約50
μmのエピタキシャル層6を形成した(図1(c))。
基板1の側面3上において、エピタキシャル層6はエピ
タキシャル層4の上に積層される。ドーパントガスとし
てのホスフィンは、エピタキシャル層6の抵抗率がほぼ
35Ω・cmとなるようにその濃度を調節した。
【0038】上記気相成長により、主表面5上にエピタ
キシャル層6、裏面2上にエピタキシャル層4、側面3
上に二層のエピタキシャル層4、6がそれぞれ形成され
たエピタキシャルウェーハ10が得られた。得られたエ
ピタキシャルウェーハ10について、主表面上のエピタ
キシャル層6の抵抗率をC―V(Capacitance-Voltag
e)法で測定した。
【0039】その結果、抵抗率の面内分布は±2%〜±
3.5%((最大値−最小値)/(最大値+最小値)×
100で計算)であり、高抵抗率のエピタキシャル層6
であっても面内抵抗率分布が良好であった。また、ドー
パント濃度の深さ方向プロファイルも良好であった。さ
らに、エピタキシャルウェーハ10の側面3においてノ
ジュールの発生は全く見られず、ノジュールに起因する
パーティクルや傷のない良好なエピタキシャルウェーハ
10が得られた。以上の結果から、オートドーピング現
象を低減でき、面内抵抗率分布が良好かつノジュールを
伴わないエピタキシャルウェーハを製造できることがわ
かる。
【0040】また、比較例として裏面のみに酸化膜を形
成した点のみが実施例のものと異なる基板(基板R)
と、裏面及び側面に酸化膜を形成した点のみが実施例の
ものと異なる基板(基板S)とを用意し、図3に示すよ
うなバレル型の気相成長装置30により実施例と同様の
成長条件で基板の主表面上及び側面上にエピタキシャル
層を形成した。
【0041】基板Rから得られたエピタキシャルウェー
ハについては、主表面のエピタキシャル層の抵抗率の面
内分布が±5.8%〜±8%であり、実施例に比べて面
内抵抗率分布が悪かった。一方、基板Sから得られたエ
ピタキシャルウェーハについては、抵抗率の面内分布は
実施例とほぼ同様であるものの、基板の側面においてエ
ピタキシャル層と酸化膜との境界でノジュールが発生し
た。
【0042】なお、上記実施の形態では、第二の気相成
長工程に用いられる気相成長装置として、バレル型のも
のを例示したが、枚葉型等他の気相成長装置を用いるこ
ともできる。
【0043】
【発明の効果】本発明のうちの代表的なものによって得
られる効果を説明すれば、第一の気相成長工程によりシ
リコン単結晶基板の裏面上及び側面上に酸化膜ではなく
シリコンエピタキシャル層が形成されるため、シリコン
エピタキシャル層と酸化膜との境界に従来形成されてい
たノジュールやクラウンの発生を防止でき、パーティク
ルや傷の発生を防止することができるシリコンエピタキ
シャルウェーハを製造することができる。
【0044】また、ノジュールやクラウンが発生しない
ため、側面のエピタキシャル層を除去する必要もない。
従って、ウェーハ主表面に形成されるエピタキシャル層
の抵抗率を良好に保ちながら作業性を向上することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシリコンエピタキシャルウェーハ
の製造工程を示すフロー図である。
【図2】本発明に用いられる縦型の気相成長装置の一例
を模式的に示す概略説明図であり、図2(a)は、反応
炉の縦断面図であり、図2(b)は、(a)の矢印B−
B線に沿った反応炉の断面図である。
【図3】本発明に用いられるバレル型の気相成長装置の
一例を示す概略説明図である。
【図4】裏側面酸化膜が形成された基板の主表面にエピ
タキシャル層を気相成長した時に得られるエピタキシャ
ルウェーハの一例を説明する説明図である。
【図5】裏面にのみ酸化膜が形成された基板の主表面上
にエピタキシャル層を気相成長したときのエピタキシャ
ルウェーハの一例を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 シリコン単結晶基板(基板) 2 裏面 3 側面 3a 面取り部 4、6 エピタキシャル層 5 主表面 20 縦型気相成長装置 21、31 反応炉 22、32 サセプタ 23 高周波誘導加熱コイル 24、34 ガス導入管 30 バレル型気相成長装置 33 赤外線ランプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F045 AB02 AC05 AC13 AD15 AF03 BB06 BB15 DP15 DP16 DQ04 EB15 EF03 EK03 EM09 GH02 HA11 HA24

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 裏面上及び側面上にシリコンエピタキシ
    ャル層が形成されたシリコン単結晶基板と、 該シリコン単結晶基板の主表面上及び側面上に形成され
    たシリコンエピタキシャル層とを有することを特徴とす
    るシリコンエピタキシャルウェーハ。
  2. 【請求項2】 前記シリコン単結晶基板は、ドーパント
    として砒素を添加したものであることを特徴とする請求
    項1記載のシリコンエピタキシャルウェーハ。
  3. 【請求項3】 シリコン単結晶基板の裏面上及び側面上
    に気相成長によりシリコンエピタキシャル層を形成する
    第一の気相成長工程と、 該第一の気相成長工程が施されたシリコン単結晶基板の
    主表面上及び側面上に気相成長によりシリコンエピタキ
    シャル層を形成する第二の気相成長工程とを有すること
    を特徴とするシリコンエピタキシャルウェーハの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記第一の気相成長工程と第二の気相成
    長工程との間に、前記シリコン単結晶基板の主表面を研
    磨する研磨工程を有することを特徴とする請求項3記載
    のシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記シリコン単結晶基板は、ドーパント
    として砒素を添加したものであることを特徴とする請求
    項3記載のシリコンエピタキシャルウェーハの製造方
    法。
  6. 【請求項6】 前記第一の気相成長工程には、縦型の気
    相成長装置が用いられることを特徴とする請求項3記載
    のシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法。
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