JP2011014771A - エピタキシャル成長方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】エピタキシャル成長処理において、裏面デポジションの成長を抑えることにより、得られるエピタキシャルウェーハの平坦度を向上させるエピタキシャル成長方法を提供する。
【解決手段】エピタキシャル成長炉2内に付着したシリコン堆積物を塩化水素含有ガスによりエッチング除去するクリーニング処理工程と、クリーニング処理工程に引き続き、エピタキシャル成長炉内にシリコンソースガスを供給してサセプタ表面にグレーンサイズが0.7μm〜0.3μmのポリシリコン膜を形成するポリシリコン成膜工程とを有することを特徴とするエピタキシャル成長方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、エピタキシャル成長方法に関し、さらに詳しくは、得られるエピタキシャルウェーハの平坦度の向上を図ることができるエピタキシャル成長方法に関する。
シリコン半導体デバイスの高集積化は、著しく進んでおり、デバイスを形成する基板のシリコンウェーハ自体の高品質化が一層厳しく要求されている。すなわち、高集積化とともに回路パターンがますます微細化されるため、ウェーハ上のデバイスが形成されるデバイス活性領域では、リーク電流の増大やキャリアのライフタイムの低下原因となる転位等の結晶欠陥および金属系不純物の低減、除去が従来に増して厳しく求められている。かかる要請から結晶欠陥を含まないエピタキシャル層をウェーハ上に成長させたエピタキシャルウェーハが開発され、高集積化デバイスの製造に多く使用されている。
従来、エピタキシャルウェーハの品質規格により、エピタキシャルウェーハの外周から10mm以内の領域は、外周除外領域として半導体デバイスの製造には用いられなかったが、最近では、品質規格が定める平坦度は厳しくなり、より平坦で凹凸のないエピタキシャルウェーハが要求される。
さらに、品質規格において外周除外領域への要求が厳しくなり、外周除外領域も徐々に縮小されている。その結果、外周除外領域を外周から2mmとするのが主流となり、エピタキシャルウェーハの外周部についても要求される平坦度を満たす必要が生じている。
通常、エピタキシャルウェーハの製造は、化学的気層成膜(CVD)法によりウェーハ上にエピタキシャル層を成長させることにより行われる。
図1は、枚葉式エピタキシャル炉を用いてウェーハ上にエピタキシャル層を成長させる状態を説明する模式図である。枚葉式エピタキシャル炉は炉内にチャンバー2を有する。チャンバー2は、ウェーハを載置する回転可能なサセプタ3と、炉内を加熱する複数の赤外線ランプ4と、シリコンソースガス流入口5と、シリコンソースガス排出口6を備えている。
ウェーハ上にエピタキシャル層を成長させる際は、サセプタ3上にウェーハ1を配置し、サセプタ3の駆動に伴いウェーハ1を回転させ(同図の斜線矢印)、エピタキシャル層の成長原料となるシリコンソースガスとキャリアガス(通常はH2)をシリコンソースガス流入口5からシリコンソースガス排出口6に給排出する(同図の黒塗り矢印)。この状態で、赤外線ランプ4でチャンバー2内を所定温度に加熱し、シリコンソースガスの熱分解または還元により生成されたSiがウェーハ1上に析出することにより、ウェーハ上にエピタキシャル層が成長する。
Siを含んだシリコンソースとしては、四塩化シリコン(SiCl4)、トリクロロシラン(SiHCl3)、ジクロロシラン(SiH2Cl2)、モノシラン(SiH4)の4種があげられる。工業的に使用されている原料ガスとしては、主にトリクロロシラン(SiHCl3)が使用されている。
枚葉式エピタキシャル炉で、ウェーハ上にエピタキシャル層の成長処理(プロセスレシピ)を行うと、チャンバー内およびサセプタに反応副生成物が付着する。エピタキシャル成長処理を繰り返すと、徐々に、チャンバーやサセプタに反応副生成物が堆積する。この反応副生成物の堆積が許容値を超えるようになると、温度変化による堆積物の伸縮や振動などが原因となって、チャンバーやサセプタから剥がれるようになる。この剥がれた堆積物は微小塵埃となり、ウェーハの表面に付着するようになる。
このような微小塵埃がエピタキシャル層に付着すると、製品欠陥の要因となる。塵埃の付着による製品欠陥を防止するために、エピタキシャル炉を用いてエピタキシャル成長させる際に、種々のエピタキシャル成長炉のガスクリーニング方法が提案されている。
例えば、特許文献1には、チャンバー内に塩化水素ガスと三フッ化塩素ガスとを、個別に時間差をつけて供給し、チャンバー内およびサセプタに付着したシリコン等を排除するエピタキシャル炉のガスクリーニング方法が提案されている。すなわち、塩化水素ガスと三フッ化塩素ガスを時間差を持たせて導入することにより、サセプタの表面に付着堆積しているシリコン系付着物を塩化水素ガスの作用で除去するとともに、反応管の内面に付着堆積したシリコン系付着物を三フッ化塩素ガスの作用で除去できるとしている。
また、特許文献2の半導体処理装置では、ガスクリーニング等による反応管洗浄を繰り返し行うことにより、反応管壁面には微小亀裂や部分的な残存堆積膜が存在し、反応管の強度低下の要因となる。このため、反応管の外周側を全長にわたって取り囲む保護管を設け、二重管構造を形成することにより、反応管の強度低下を抑制し、装置稼動率を向上させることにしている。
従来の提案のうち、特許文献1のガスクリーニング方法は、エピタキシャル炉のクリーニングをエピタキシャル成長処理の間(インライン)で行うことができることから、クリーニング作業を短時間に効率よく実施でき、クリーニング作業の作業性を高めることができる。
ところが、従来の提案のガスクリーニング方法は、クリーニング作業の効率化や作業性を高めること、または装置稼動率を向上させることを指向するものであり、後述するように、エピタキシャルウェーハの高品質化に対応し、エピタキシャル膜厚分布の面内均一化やウェーハ平坦度の確保に対応できるものではない。
一方、上述したガスクリーニングとは別に、特許文献3で示されるように、エピタキシャル成膜工程において、成長中のエピタキシャル層へサセプタからの不純物が取り込まれて汚染するのを防止するため、サセプタの保持面にシリコン被膜を設けてこのサセプタ内の汚染物質を、前記シリコン被膜内に取り込み、その後このシリコン被膜を剥がして再度シリコン被膜を設ける工程を2回程度繰り返す方法が提案されている。
特許文献3で提案される方法では、確かにサセプタからの不純物汚染を低減できる手法として有効であるものの、エピタキシャル膜厚分布の面内均一化やウェーハ平坦度の確保に対応できるものではなかった。
特開平7−122493号公報 特開平10−321528号公報 特開平10−125603号公報
前述の通り、エピタキシャルウェーハの高品質化により、平坦度規格に対する要求が厳しくなっている。また、ウェーハのデバイス使用領域の拡大化にともない、外周の除外領域は縮小傾向となり、外周から2mmとするのが主流になる。このような品質状況の中で、エピタキシャル層の膜厚分布の面内均一化もさることながら、外周領域の平坦度を確保することが重要となる。
エピタキシャルウェーハの外周領域の平坦度は、基板形状、およびエピタキシャル層の膜厚形状の他に、基板裏面に形成される裏面デポジションが関与し、この裏面デポジションは、エピタキシャル成長時のプロセスガスの流れ込みや、サセプタのポリシリコンコートからの転写により形成されることが明らかとなった。
図2は、枚葉式エピタキシャル炉内でウェーハ上にエピタキシャル層を成長させる際に裏面デポジションが形成される要因を説明する断面図である。枚葉式エピタキシャル炉はチャンバー内にポリシリコンコート3aが被覆したサセプタ3を備えており、ウェーハ1がサセプタ3に配置される。通常、サセプタ3は炭化硅素(SiC)で構成される。
サセプタ3にウェーハ1を載置した状態で、図示しない赤外線ランプで炉内を加熱し、一定の温度に保ち、シリコンソースガスを供給して、ウェーハ1上にエピタキシャル層1aを成長させる。裏面デポジション1bは、エピタキシャル層1aの成長とともに、ウェーハ1の裏面縁部に外周部3mm程度から外側の領域に形成され、外周ほどその量は多くなる。
エピタキシャル層1aの成長の際に、裏面デポジション1bは、シリコンソースガスがウェーハ1裏面へ廻り込むこと、およびサセプタ3に施されたポリシリコンコート3aがウェーハ1裏面へ転写することにより形成される。
成長した裏面デポジション1bは、外周から2mm程度の位置で最も厚くなり、エピタキシャル層1aの3%程度の膜厚となる。したがって、裏面デポジション1bは、得られるエピタキシャルウェーハの平坦度を低下させる。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたもので、裏面デポジションの成長を抑えることにより、得られるエピタキシャルウェーハの平坦度、特に外周領域の平坦度を向上させることができるエピタキシャル成長方法を提供することを目的としている。
本発明者は、上記問題を解決するため、種々の試験を行い、鋭意検討を重ねた結果、エピタキシャル成長炉内のガスクリーニング処理後に行うポリシリコン成膜の条件(処理温度、ポリシリコンコート膜質)とその後に処理するエピタキシャル成長時の裏面デポジション成長量とには一定の相関があることを確認した。
具体的には、ガスクリーニングの後にサセプタに施されるポリシリコンコートの特性に着目し、ポリシリコンコートがウェーハ裏面へ転写する量およびウェーハ裏面に廻り込むシリコンソースガスの量の減少を試みた。
その結果、本発明者は、シリコンソースガスによるサセプタのポリシリコン処理の際に、サセプタ表面に形成されるポリシリコンコートのグレーンサイズを適正範囲で管理することにより、ポリシリコンコートのウェーハ裏面への転写が少なくなるとともに、ウェーハ裏面に廻り込むシリコンソースガスの量を減少できることを見出した。
本発明は、上記の知見に基づいて完成したものであり、下記の(1)〜(4)のエピタキシャル成長方法を要旨としている。
(1)エピタキシャル成長炉内に投入したシリコンウェーハを加熱しながらシリコンウェーハの主表面上にシリコンエピタキシャル層を気相成長させるエピタキシャル成長方法において、エピタキシャル成長炉内に付着したシリコン堆積物を塩化水素含有ガスによりエッチング除去するクリーニング処理工程と、クリーニング処理工程に引き続き、エピタキシャル成長炉内にシリコンソースガスを供給してサセプタ表面にグレーンサイズが0.7μm〜0.3μmのポリシリコン膜を形成するポリシリコン成膜工程とを有することを特徴とする。
(2)上記(1)に記載のエピタキシャル成長方法では、前記シリコンソースガスをトリクロロシラン(SiHCl3)とし、前記ポリシリコン処理を前記エピタキシャル炉の炉内温度を1140℃〜1200℃で行うことができる。
(3)上記(1)に記載のエピタキシャル成長方法では、前記シリコンソースガスをジクロロシラン(SiH2Cl2)とし、前記ポリシリコン処理を前記エピタキシャル炉の炉内温度を1060℃〜1130℃で行うことができる。
(4)上記(1)〜(4)のいずれかに記載のエピタキシャル成長方法においては、前記ポリシリコンコートの膜厚が0.5μm〜2.0μmであることが望ましい。
ここで、グレーンサイズは、サセプタ表面に形成されたポリシリコンコートの結晶粒径を意味する。本発明で規定するグレーンサイズは、電子顕微鏡でサセプタのポリシリコンコート表面を観察し、顕微鏡視野内のポリシリコンコートの結晶粒径を計測し、計測された結晶粒径の平均値により定めるものとする。
本発明のエピタキシャル成長方法によれば、ガスクリーニングのポリシリコン処理において、処理条件を制御することにより、サセプタ表面に形成されるポリシリコンコートのグレーンサイズを0.7μm〜0.3μmの適正範囲に調整できる。
これによりポリシリコンコートの膜質が最適となり、エピタキシャル成長処理において、サセプタに形成されたポリシリコンコートの転写量、およびシリコンソースガスのウェーハ裏面へ廻り込み量を低減できる。その結果、裏面デポジションの成長を抑えることができるので、得られるエピタキシャルウェーハの平坦度を向上させることができる。
枚葉式エピタキシャル炉を用いてウェーハ上にエピタキシャル層を成長させる状態を説明する模式図である。 枚葉式エピタキシャル炉内でウェーハ上にエピタキシャル層を成長させる際に裏面デポジションが形成される要因を説明する断面図である。 本発明のエピタキシャル成長方法に採用できる、エピタキシャル成長処理とガスクリーニングとポリシリコンコートの処理サイクルを例示する図である。
図3は、本発明のエピタキシャル成長方法に採用できる、処理サイクルを例示する図である。本発明のエピタキシャル成長方法では、エピタキシャル成長処理の間にインラインでガスクリーニングおよびポリシリコンコート処理を行う。図3に示す処理サイクルでは、2回連続してエピタキシャル成長処理を行ったのち、ガスクリーニングを実施する。
本発明は、塩化水素ガスによるガスクリーニング処理およびシリコンソースガスによるサセプタのポリシリコン処理からなる。塩化水素ガスによるガスクリーニング処理により、チャンバー内およびサセプタに付着したシリコン等を排除する。また、シリコンソースガスによるサセプタのポリシリコン処理により、炭化珪素(SiC)からなるサセプタの表面にポリシリコンのコーティングを施す。
本発明のエピタキシャル成長方法では、前記図3に示す処理サイクルに限定されるものではなく、ガスクリーニングをエピタキシャル成長処理を2回乃至3回以上の複数回繰り返した後に行っても、エピタキシャル成長処理が毎回終わる度に行っても良い。チャンバーやサセプタに堆積した反応副生成物が許容値を超えない範囲であれば良い。
本発明のガスクリーニング処理は、炉内を所定温度(例えば、1190℃)に加熱し、塩化水素ガスを一定の時間連続して炉内に流入して行う。サセプタへのポリシリコン成膜処理は、ガスクリーニング処理による塩化水素ガスを排出した後、炉内を所定温度(例えば、1130℃)に加熱し、シリコンソースガスを一定の時間連続して炉内に流入して行う。
本発明のエピタキシャル成長方法では、上述のガスクリーニング後に、サセプタ表面に形成されるポリシリコンコートのグレーンサイズを0.7μmから0.3μmにする必要がある。
ポリシリコンコートのグレーンサイズが0.7μmを超えると、膜質は比較的粗面の性状を示し、サセプタのポリシリコンコートがウェーハ裏面へ転写する量およびウェーハ裏面へ廻り込むシリコンソースガスの量が増加してしまう。これにより、裏面デポジションの成長を抑えることができない。
一方、ポリシリコンコートのグレーンサイズが0.3μm未満になると、膜質は緻密になり過ぎ、ウェーハとサセプタとの密着性が増すので、ウェーハからサセプタを取り出す際には、サセプタのポリシリコンコートとウェーハが粘着し、ポリシリコンコートが剥がれるおそれがあり、製品欠陥を誘発し易くなる。同時に、ウェーハをサセプタに載置する際に、ウェーハがすべり易く、ハンドリング性を悪化させる。
ポリシリコンコートのグレーンサイズは、使用するシリコンソースガスの種類に応じて、炉内の処理温度や流入時間により調整できる。前述の通り、シリコンソースガスとしては、四塩化シリコン(SiCl4)、トリクロロシラン(SiHCl3)、モノシラン(SiH4)、ジクロロシラン(SiH2Cl2)などのシラン系ガスを使用できる。
本発明のエピタキシャル成長方法において、例えば、シリコンソースガスとしてトリクロロシラン(SiHCl3)を用いる場合に、ポリシリコン処理での炉内温度を1140℃〜1200℃にするのが望ましい。トリクロロシラン(SiHCl3)を用いる場合は、1140℃〜1200℃の温度範囲で管理すれば、特別な設備や処理によらず、サセプタに施すポリシリコンコートのグレーンサイズを0.7μm〜0.3μmにできる。
また、本発明のエピタキシャル成長方法において、例えば、シリコンソースガスとしてジクロロシラン(SiH2Cl2)を用いる場合に、ポリシリコン処理での炉内温度を1060℃〜1130℃にするのが望ましい。ジクロロシラン(SiH2Cl2)を用いる場合は、1060℃〜1130℃の温度範囲で管理すれば、特別な設備や処理によらず、サセプタに施すポリシリコンコートのグレーンサイズを0.7μm〜0.3μmにできる。
本発明のエピタキシャル成長方法は、ガスクリーニング後のポリシリコンコート処理において、サセプタに施すポリシリコンコートのグレーンサイズを0.7μm〜0.3μmにすることにより、エピタキシャル成長処理において、裏面デポジションの成長を抑えることができるので、特にエピタキシャルウェーハ外周領域の平坦度を向上させることができる。
本発明のエピタキシャル成長方法において、ポリシリコンコートの膜厚を0.5μm〜2.0μmにするのが望ましい。ポリシリコンコートの膜厚が0.5μm未満であれば、ポリシリコンコートが、ウェーハをサセプタに載置する際に傷つき、剥がれ易い。一方、2.0μmを超えると、ポリシリコンコートの形成に要する時間が長くなり、生産性が悪化するからである。
本発明の効果を確認するため、本発明のエピタキシャル成長方法によりウェーハ上にエピタキシャル層を成長させ、本発明の有効性を検証した。
前記図1に示す構造の枚葉式エピタキシャル炉を用い、シリコンウェーハ表面にエピタキシャル成長処理を行ったのち、エピタキシャル炉外にウェーハを取り出して、インラインでガスクリーニング処理およびポリシリコンコート処理(8条件:A〜H)を行い、エピタキシャル炉内にウェーハを投入して、再びエピタキシャル成長処理を施し、供試したウェーハ上にエピタキシャル層を成長させた。その後、供試ウェーハをエピタキシャル炉から取り出し、ウェーハ裏面に形成された裏面デポジションの量を測定した。
ガスクリーニング処理は、炉内温度を1190℃とし塩化水素ガスを200秒の間流入した。次いでポリシリコンコート処理は、シリコンソースガスとしてトリクロロシラン(SiHCl3)を用い、その流量は10(slm)とし、処理時間は50秒とした。このときの炉内温度を1050℃〜1210℃の範囲で変化させ、サセプタ表面に形成されるポリシリコンコートのグレーンサイズを調整した。
ただし、トリクロロシラン流量の単位「slm」は、standard liter/min、すなわち、1気圧、0℃における1分間あたりの流量(リットル)を表す。
ガスクリーニング後のサセプタ表面に形成されたポリシリコンコートのグレーンサイズは、本発明例(B〜E)として0.3μm、0.4μm、0.5μm、0.7μmに調整し、比較例(A、F〜H)として0.2μm、0.8μm、1.2μm、1.7μmに調整した。また、ポリシリコンコートの膜厚は0.5μmから2.0μmの範囲で形成した。
サセプタ表面にポリシリコンコートを行った後のエピタキシャル成長処理は、シリコンソースガスとしてトリクロロシラン(SiHCl3)を用い、1110℃×100秒の条件で行い、供試ウェーハ上にエピタキシャル層を成長させた。その後、供試ウェーハ形成された裏面デポジション量をFTIR(Measured by FTIR ナノメトリクス社製)を用いて測定した。
表1に測定結果として、ポリシリコンコート処理時の炉内の設定温度(℃)と、サセプタ表面に形成されるポリシリコンコートのグレーンサイズ(μm)、さらに裏面デポジションの形成量の比率(%)を示した。ただし、表中の裏面デポジションの形成量の比率(%)は、ポリシリコンコートのグレーンサイズが0.8μm(比較例F)における裏面デポジションの形成量を100とし、各グレーンサイズにおける裏面デポジションの形成量の比率で表している。
Figure 2011014771
ポリシリコンコートのグレーンサイズを0.2μmとした場合(比較例A)は、ウェーハとポリシリコンコートが粘着し、裏面デポジションの形成量を測定することができなかった。
表1に示す結果(B〜H)から、ポリシリコンコートのグレーンサイズ(μm)と裏面デポジションの形成量の比率(%)から、グレーンサイズが小さくなると裏面デポジションの形成量が減少することが確認できた。
従来、炉内温度1130℃の条件でポリシリコンコート処理が行われており、この場合には、比較例Fに示すように、ポリシリコンコートのグレーンサイズは0.8μmであった。これに対し、本発明例B〜Eは、ポリシリコンコートのグレーンサイズを0.7μmから0.3μmにすることにより、裏面デポジションの形成量を約15%から25%低減できる。
表1に示す結果から、本発明のエピタキシャル成長方法を用いると、裏面デポジションの成長を抑えられることができ、エピタキシャルウェーハの外周領域の平坦度を大幅に向上できることが確認できた。
次に、ポリシリコンコート処理工程において、シリコンソースガスとしてジクロロシラン(SiH2Cl2)を用い、その流量を1(slm)とし、炉内温度を980℃〜1150℃の範囲で変化させて、サセプタ表面に形成されるポリシリコンコートのグレーンサイズを調整した以外は、実施例1と同条件で各処理を行った。その結果を表2に示す。
Figure 2011014771
表2から明らかなように、シリコンソースガスとしてジクロロシラン(SiH2Cl2)を用いた場合であっても、ポリシリコンコートのグレーンサイズを0.7μm〜0.3μmにすることにより、実施例1と同様の結果が得られた。
なお、上記の実施の形態では、枚葉式エピタキシャル炉を使用した場合を例にして説明したが、これに限定されるものではなく、その他の気相成長装置(バッチ式、パンケーキ型、バレル型等)を用いる場合にも同様に適用可能である。
本発明のエピタキシャル成長方法によれば、ガスクリーニング処理後のポリシリコンコート処理において、サセプタ表面に形成されるポリシリコンコートのグレーンサイズを0.7μm〜0.3μmにする。これによりポリシリコンコートの膜質が適正な緻密さとなり、エピタキシャル成長処理において、サセプタのポリシリコンコートがウェーハ裏面へ転写する量およびウェーハ裏面へ廻り込むシリコンソースガスの量を低減できる。その結果、裏面デポジションの成長を抑えることができ、得られるエピタキシャルウェーハの平坦度を向上させることが可能になる。
このため、本発明のエピタキシャル成長方法を、エピタキシャルウェーハの製造工程に適用すれば、平坦度が向上したエピタキシャルウェーハを製造することができ、ウェーハのデバイス使用領域の拡大に大きく寄与することができる。
1:ウェーハ、 1a:エピタキシャル層、 1b:裏面デポジション、
2:チャンバー、 3:サセプタ、 3a:ポリシリコンコート、
4:赤外線ランプ、 5:シリコンソースガス流入口、
6:シリコンソースガス排出口

Claims (4)

  1. エピタキシャル成長炉内に投入したシリコンウェーハを加熱しながらシリコンウェーハの主表面上にシリコンエピタキシャル層を気相成長させるエピタキシャル成長方法において、
    エピタキシャル成長炉内に付着したシリコン堆積物を塩化水素含有ガスによりエッチング除去するクリーニング処理工程と、
    クリーニング処理工程に引き続き、エピタキシャル成長炉内にシリコンソースガスを供給してサセプタ表面にグレーンサイズが0.7μm〜0.3μmのポリシリコン膜を形成するポリシリコン成膜工程とを有することを特徴とするエピタキシャル成長方法。
  2. 前記シリコンソースガスがトリクロロシランであり、
    前記ポリシリコン処理を前記エピタキシャル炉の炉内温度を1140℃〜1200℃で行うことを特徴とする請求項1に記載のエピタキシャル成長方法。
  3. 前記シリコンソースガスがジクロロシランであり、
    前記ポリシリコン処理を前記エピタキシャル炉の炉内温度を1060℃〜1130℃で行うことを特徴とする請求項1に記載のエピタキシャル成長方法。
  4. 前記ポリシリコンコートの膜厚が0.5μm〜2.0μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のエピタキシャル成長方法。
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