JP2009176920A - AlGaInP系半導体発光素子用エピタキシャルウェハ及びその成長方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体発光素子用エピタキシャルウェハの面内の白濁が少なく、表面が平坦であり、半導体発光素子の生産性の向上を図ったAlGaInP系半導体発光素子用エピタキシャルウェハを提供する。
【解決手段】n型GaAs基板2上に、少なくともn型AlGaInP系クラッド層4、AlGaInP系活性層5、p型AlGaInP系クラッド層6、およびGaPからなる電流分散層7を順次積層したAlGaInP系半導体発光素子用エピタキシャルウェハにおいて、GaPからなる電流分散層7は、p型AlGaInP系クラッド層6上に0.3〜1.2nm/secの成長速度で成長させた下部電流分散層7aと、その下部電流分散層7a上に1.2〜3.0nm/secの成長速度で成長させた上部電流分散層7bとからなるものである。
【選択図】図1
【解決手段】n型GaAs基板2上に、少なくともn型AlGaInP系クラッド層4、AlGaInP系活性層5、p型AlGaInP系クラッド層6、およびGaPからなる電流分散層7を順次積層したAlGaInP系半導体発光素子用エピタキシャルウェハにおいて、GaPからなる電流分散層7は、p型AlGaInP系クラッド層6上に0.3〜1.2nm/secの成長速度で成長させた下部電流分散層7aと、その下部電流分散層7a上に1.2〜3.0nm/secの成長速度で成長させた上部電流分散層7bとからなるものである。
【選択図】図1
Description
本発明は、AlGaInP系半導体発光素子用エピタキシャルウェハ及びその成長方法に関する。
従来、高輝度半導体発光素子用エピタキシャルウェハは、有機金属気相成長法(MOVPE法)などを用いて作製されている。この方法において、AlGaInP系半導体発光素子用エピタキシャルウェハを成長させる際には、気相成長装置内に設置した基板を加熱し、各エピタキシャル層の原料となるIII族有機金属原料ガスとV族原料ガス、またキャリアガスおよびドーパント原料ガスを成長炉内に導入し、炉内で混合ガスを熱分解させ、基板上に結晶膜を堆積成長させる。
従来のAlGaInP系半導体発光素子の作製方法の1つとして、まず、MOVPE法によってn型GaAs基板上にn型AlGaInP系クラッド層、発光部となるアンドープAlGaInP系活性層、p型AlGaInP系クラッド層、および電流分散層を積層させ、その後p型電流分散層の表面の一部に円形の表面側電極を、n型GaAs基板裏面全体に裏面側電極を設け、電極形成後、エピタキシャルウェハを切断し、発光ダイオードチップを作製する方法がある。
また、このプロセスの中で、光の取り出し効率を高めるために、エピタキシャルウェハの表面を粗面化するという方法がとられている。粗面化の方法に関しては、特許文献1に示すものがある。
上述のエピタキシャルウェハにおいて、円形の表面側電極から注入されたキャリアは、AlGaInP系活性層に注入され発光する。その際に、表面側電極とAlGaInP系活性層との間のエピタキシャル層の抵抗が高い場合には、キャリアが電極直下の部分のAlGaInP系活性層のみに注入されるようになり、p型AlGaInP系クラッド層における電流の広がりが小さく、電極の直下のみが発光領域となる。そうすると、その部分で発光した光は、電極に遮られ、チップから出てこなくなり、結果、発光効率を高めることができない。
そこで、従来の半導体発光素子では、AlGaInP系活性層またはp型AlGaInP系クラッド層よりもバンドギャップの大きい電流分散層を設け、電流がp型AlGaInP系クラッド層へ到達する前に、電流分散層で拡散されるようにし、AlGaInP系活性層またはp型AlGaInP系クラッド層全体に電流が流れるようにしている。電流分散層の形成方法に関する従来技術としては、特許文献2に示すものがある。
しかしながら、エピタキシャルウェハでは、AlGaInPとGaPの格子定数の差が大きいことから、p型AlGaInP系クラッド層とGaPからなる電流分散層との間には大きな格子不整合がある。このような大きな格子不整合がある場合、格子不整合がある界面より上の層には結晶欠陥が発生し、その結果、エピタキシャルウェハの面内は不均一に白濁し、表面は凹凸になってしまう。
面内が不均一に白濁したエピタキシャルウェハに粗面化処理を行うと、均一にウェハ表面を荒らすことができなくなる。その結果、チップにした際、発光強度の高いものと低いものができ、チップ作製プロセスでの歩留りを低下させる原因となる。
また、電流分散層の表面が凹凸であるエピタキシャルウェハの表面に電極を形成すると、電極の密着性が悪く、電極剥がれが生じ、生産性が低下するといった問題もあった。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、半導体発光素子用エピタキシャルウェハの面内の白濁が少なく、表面が平坦であり、半導体発光素子の生産性の向上を図ったAlGaInP系半導体発光素子用エピタキシャルウェハ及びその成長方法を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、請求項1の発明は、n型GaAs基板上に、少なくともn型AlGaInP系クラッド層、AlGaInP系活性層、p型AlGaInP系クラッド層、およびGaPからなる電流分散層を順次積層したAlGaInP系半導体発光素子用エピタキシャルウェハにおいて、前記GaPからなる電流分散層は、前記p型AlGaInP系クラッド層上に0.3〜1.2nm/secの成長速度で成長させた下部電流分散層と、その下部電流分散層上に1.2〜3.0nm/secの成長速度で成長させた上部電流分散層とからなるAlGaInP系半導体発光素子用エピタキシャルウェハである。
請求項2の発明は、前記下部電流分散層の厚さが50nm以上である請求項1記載のAlGaInP系半導体発光素子用エピタキシャルウェハである。
請求項3の発明は、加熱されたn型GaAs基板上に必要とするIII族原料ガス、V族原料ガス、キャリアガス、およびドーパント原料ガスを供給し、前記n型GaAs基板上に少なくともn型AlGaInP系クラッド層、AlGaInP系活性層、p型AlGaInP系クラッド層、およびGaPからなる電流分散層を順次積層するAlGaInP系半導体発光素子用エピタキシャルウェハの成長方法において、前記GaPからなる電流分散層を、まず0.3〜1.2nm/secの成長速度で成長させ、その後1.2〜3.0nm/secの成長速度で成長させるAlGaInP系半導体発光素子用エピタキシャルウェハの成長方法である。
請求項4の発明は、前記GaPからなる電流分散層を、まず0.3〜1.2nm/secの成長速度で50nm以上の厚さに成長させ、その後成長速度を1.2〜3.0nm/secに切り替えて成長させる請求項3記載のAlGaInP系半導体発光素子用エピタキシャルウェハの成長方法である。
本発明によれば、p型AlGaInP系クラッド層とGaPからなる電流分散層との格子定数不整合を緩和し、エピタキシャルウェハの白濁や表面の凹凸を減ずることができ、さらに電流分散層の積層にかかる時間を短縮できる。
以下、本発明の好適な実施形態を添付図面にしたがって説明する。
図1は、本発明の好適な実施形態を示すAlGaInP系半導体発光素子用エピタキシャルウェハの断面図である。
図1に示すように、本実施形態に係るAlGaInP系半導体発光素子用エピタキシャルウェハ1は、Siをドープしたn型GaAs基板2上に、SeをドープしたGaAsバッファ層3、Seをドープしたn型AlGaInP系クラッド層4、発光部となるアンドープAlGaInP系活性層5、Mgをドープしたp型AlGaInP系クラッド層6、およびGaPからなる電流分散層7を順次積層したものである。
電流分散層7は、電流を分散させる役割を担うとともに、窓層としての役割も有する。つまり、電流分散層7は発光した光に対して透明であることが要求される。これらを満たす材料としては、GaP、GaAsP、AlGaAs、AlGaInPなどがあるが、本実施形態では、最も透明度が高く、低抵抗化が可能なGaPを電流分散層7として用いた。
電流分散層7は、p型AlGaInP系クラッド層6上に0.3〜1.2nm/secの成長速度でGaPを成長させた下部電流分散層7aと、その下部電流分散層7a上に1.2〜3.0nm/secの成長速度でGaPを成長させた上部電流分散層7bとからなる。
下部電流分散層7aを0.3〜1.2nm/secの成長速度で成長させるのは、下部電流分散層7aの成長速度が0.3nm/sec未満であると、下部電流分散層7aの成長が遅くなり生産性が低くなってしまい、1.2nm/secを超えると、p型AlGaInP系クラッド層6との格子不整合により結晶欠陥が多数発生し、下部電流分散層7aの表面が凸凹し、白濁してしまうためである。
上部電流分散層7bを1.2〜3.0nm/secの成長速度で成長させるのは、上部電流分散層7bの成長速度が1.2nm/sec未満であると、上部電流分散層7bの成長が遅くなり生産性が低くなってしまい、3.0nm/secを超えるとGaPの横方向への成長が阻害されて結晶欠陥が多く発生し、上部電流分散層7bの表面状態が悪化して白濁してしまうためである。
また、下部電流分散層7aの厚さは50nm以上であるとよい。これは、下部電流分散層7aの厚さが50nm未満であると、下地となるp型AlGaInP系クラッド層6との格子不整合を緩和しきれずに表面欠陥(突起)が発生してしまい、表面平坦性が悪化してしまうためである。表面欠陥が発生すると、チップ作製プロセスで電極を形成する際に電極の剥がれが生じる場合がある。
次に、AlGaInP系半導体発光素子用エピタキシャルウェハの成長方法を説明する。
まず、MOVPE法を用いて、気相成長装置内で650℃に加熱したSiドープn型GaAs基板2上に、SeをドープしたGaAsバッファ層3、Seをドープしたn型AlGaInP系クラッド層4、発光部となるアンドープAlGaInP系活性層5、およびMgをドープしたp型AlGaInP系クラッド層6を順次積層する。
このとき、キャリアガスとして水素、III族原料ガスとしてTMG(トリメチルガリウム)、TMA(トリメチルアルミニウム)、TMI(トリメチルインジウム)、V族原料ガスとしてAsH3(アルシン)、PH3(ホスフィン)、ドーパント原料ガスとしてH2Se(セレン化水素)を必要に応じて供給する。
その後、710℃まで加熱し、0.3〜1.2nm/secの成長速度でGaPを成長させて下部電流分散層7aを形成し、下部電流分散層7aが50nmの厚さを超えた時点で成長速度を1.2〜3.0nm/secに切り替えて上部電流分散層7bを形成する。
上部電流分散層7bを形成した後、この上部電流分散層7bの表面を粗面化処理し、AlGaInP系活性層5で発光した光の取り出し効率を高めるようにしてもよい。上部電流分散層7b表面の粗面化処理は、例えば、硝酸とメタノールの混合液を用いたウェットエッチングにより行うとよい。
以上により、本実施形態に係るAlGaInP系半導体発光素子用エピタキシャルウェハ1が得られる。
本実施形態に係るAlGaInP系半導体発光素子用エピタキシャルウェハ1を用いて半導体発光素子を作製する際は、まず、AlGaInP系半導体発光素子用エピタキシャルウェハ1の表面(上部電流分散層7b表面)の一部に円形の表面側電極を設け、n型GaAs基板2裏面全体に裏面側電極を設ける。表面側電極としては、例えば、AuGe/Ni/Auなどの積層電極を用いるとよく、裏面側電極としては、例えば、AuZn/Ni/AuやTi/Pt/Auなどの積層電極を用いるとよい。
表面側電極および裏面側電極を形成した後、AlGaInP系半導体発光素子用エピタキシャルウェハ1を切断すると、半導体発光素子(チップ)が得られる。
本実施形態の効果を説明する。
本実施形態に係るAlGaInP系半導体発光素子用エピタキシャルウェハ1では、p型AlGaInP系クラッド層6上に0.3〜1.2nm/secの成長速度で下部電流分散層7aを成長させ、その下部電流分散層7a上に1.2〜3.0nm/secの成長速度で上部電流分散層7bを成長させている。
下部電流分散層7aを0.3〜1.2nm/secの成長速度で成長させることにより、AlGaInPとGaPとの格子不整合を緩和し、格子不整合によるAlGaInP系半導体発光素子用エピタキシャルウェハ1の白濁や表面の凸凹を減ずることができる。
これにより、電流分散層7の表面が均一かつ平坦となるため、AlGaInP系半導体発光素子用エピタキシャルウェハ1を用いて半導体発光素子を作製する際に、半導体発光素子の発光強度の不均等や、表面の凹凸による電極剥がれの発生を抑制でき、歩留りの低下を改善できる。
また、AlGaInP系半導体発光素子用エピタキシャルウェハ1では、電流分散層7の成長速度を途中で切り替え、下部電流分散層7a上に上部電流分散層7bを1.2〜3.0nm/secの成長速度で成長させている。これにより、電流分散層7の積層にかかる時間を短縮でき、生産性を高めることができる。
電流分散層7を一貫して0.3〜1.2nm/secの成長速度で成長させた場合でも、AlGaInP系半導体発光素子用エピタキシャルウェハの表面は平坦となり、面内の曇り度合い(Haze)も表面平坦測定装置(サーフスキャン)で測定したところ6800ppmと低くなる。しかし、電流分散層7を形成する時間が従来の3倍近くかかってしまい、本実施形態と比較して生産性が低下してしまう。
さらに、AlGaInP系半導体発光素子用エピタキシャルウェハ1では、下部電流分散層7aの厚さを50nm以上としている。これにより、下地となるp型AlGaInP系クラッド層6との格子不整合を緩和しきれずに表面欠陥(突起)が発生してしまうことがなくなり、AlGaInP系半導体発光素子用エピタキシャルウェハ1の表面の平坦性を向上することができる。よって、チップ作製プロセスで電極を形成する際の電極の剥がれを防止できる。
(実施例)
MOVPE法を用いて、650℃に加熱したSiドープn型GaAs基板2上に、SeをドープしたGaAsバッファ層3、Seをドープしたn型AlGaInP系クラッド層4、アンドープAlGaInP系活性層5、Mgドープp型AlGaInP系クラッド層6、GaPからなる電流分散層7を順次積層し、図1のAlGaInP系半導体発光素子用エピタキシャルウェハ1を成長させた。
MOVPE法を用いて、650℃に加熱したSiドープn型GaAs基板2上に、SeをドープしたGaAsバッファ層3、Seをドープしたn型AlGaInP系クラッド層4、アンドープAlGaInP系活性層5、Mgドープp型AlGaInP系クラッド層6、GaPからなる電流分散層7を順次積層し、図1のAlGaInP系半導体発光素子用エピタキシャルウェハ1を成長させた。
このとき、GaPからなる電流分散層7は、まず0.7nm/secの成長速度で下部電流分散層7aを100nm成長し、その後2.2nm/secの成長速度で上部電流分散層7bを積層して形成した。
本実施例では、キャリアガスとして水素、III族原料ガスとしてTMG(トリメチルガリウム)、TMA(トリメチルアルミニウム)、TMI(トリメチルインジウム)、V族原料ガスとしてAsH3(アルシン)、PH3(ホスフィン)、ドーパント原料ガスとしてH2Se(セレン化水素)を必要に応じて供給した。
(比較例1)
図2に示すように、比較例1として、一貫して1.4nm/secの成長速度でGaPを成長させて電流分散層22を形成した半導体発光素子用エピタキシャルウェハ21を作製した。その他の条件は実施例と同じとした。
図2に示すように、比較例1として、一貫して1.4nm/secの成長速度でGaPを成長させて電流分散層22を形成した半導体発光素子用エピタキシャルウェハ21を作製した。その他の条件は実施例と同じとした。
(比較例2)
図3に示すように、比較例2として、下部電流分散層7a上に4.0nm/secの成長速度でGaPを成長させて上部電流分散層32を形成した半導体発光素子用エピタキシャルウェハ31を作製した。その他の条件は実施例と同じとした。
図3に示すように、比較例2として、下部電流分散層7a上に4.0nm/secの成長速度でGaPを成長させて上部電流分散層32を形成した半導体発光素子用エピタキシャルウェハ31を作製した。その他の条件は実施例と同じとした。
(比較例3)
図4に示すように、比較例3として、0.7nm/secの成長速度でGaPを成長させて厚さ30nmの下部電流分散層42を形成し、半導体発光素子用エピタキシャルウェハ41を作製した。その他の条件は実施例と同じとした。
図4に示すように、比較例3として、0.7nm/secの成長速度でGaPを成長させて厚さ30nmの下部電流分散層42を形成し、半導体発光素子用エピタキシャルウェハ41を作製した。その他の条件は実施例と同じとした。
比較例1の半導体発光素子用エピタキシャルウェハ21の表面状態は、中心が強く白濁しており、外周側では薄い白濁が見られた。この半導体発光素子用エピタキシャルウェハ21を表面平坦測定装置(サーフスキャン)で測定したところ、曇り度合いを表す数値(Haze)は14000ppmであった。
また、比較例1の半導体発光素子用エピタキシャルウェハ21に粗面化処理を行い、その後チップ作製プロセスにかけてn型電極とp型電極を形成し、20mAの電流を流して発光させて、その発光強度をウェハ面内で比較した。その結果、比較例1の半導体発光素子用エピタキシャルウェハ21では、発光強度が面内で90〜125mcdとばらつきがあった。
比較例2の半導体発光素子用エピタキシャルウェハ31の表面状態は、全体が白く白濁していた。顕微鏡で観察したところ欠陥が無数に発生し、表面が凸凹状でチップ作製プロセスを行える状態ではなかった。
比較例3の半導体発光素子用エピタキシャルウェハ41の表面状態を顕微鏡で観察すると、表面に多数の欠陥が生じ、凸凹状態であった。この半導体発光素子用エピタキシャルウェハ41に粗面化処理を行い、チップ作製プロセスにかけた。その結果、電極形成過程において表面欠陥が原因となり多数の電極剥がれが生じた。
電極剥がれのなかった半導体発光素子用エピタキシャルウェハ41の発光強度を20mAの電流を流して発光させ、測定したところ、90〜120mcdとばらつきがあった。これは、GaPからなる電流分散層43のうち0.7nm/secの成長速度で成長した層(下部電流分散層42)の厚さが50nmより薄い場合、AlGaInPとGaPの格子不整合が十分に緩和されないためである。
比較例1〜3に対し、実施例のAlGaInP系半導体発光素子用エピタキシャルウェハ1の表面は均一に平坦であり、サーフスキャンにて曇り度合いを測定したところ、7600ppmと比較例1の半導体発光素子用エピタキシャルウェハ21の半分程度であった。また、実施例のAlGaInP系半導体発光素子用エピタキシャルウェハ1をチップ作製プロセスにかけ、20mAの電流を流して発光させ、発光強度を測定したところ、実施例のAlGaInP系半導体発光素子用エピタキシャルウェハ1は、114〜121mcdとウェハ面内で均一な発光強度を示した。
1 AlGaInP系半導体発光素子用エピタキシャルウェハ
2 n型GaAs基板(Siドープ)
3 GaAsバッファ層(Seドープ)
4 n型AlGaInP系クラッド層(Seドープ)
5 アンドープAlGaInP系活性層
6 p型AlGaInP系クラッド層(Mgドープ)
7 電流分散層
7a 下部電流分散層
7b 上部電流分散層
2 n型GaAs基板(Siドープ)
3 GaAsバッファ層(Seドープ)
4 n型AlGaInP系クラッド層(Seドープ)
5 アンドープAlGaInP系活性層
6 p型AlGaInP系クラッド層(Mgドープ)
7 電流分散層
7a 下部電流分散層
7b 上部電流分散層
Claims (4)
- n型GaAs基板上に、少なくともn型AlGaInP系クラッド層、AlGaInP系活性層、p型AlGaInP系クラッド層、およびGaPからなる電流分散層を順次積層したAlGaInP系半導体発光素子用エピタキシャルウェハにおいて、
前記GaPからなる電流分散層は、前記p型AlGaInP系クラッド層上に0.3〜1.2nm/secの成長速度で成長させた下部電流分散層と、その下部電流分散層上に1.2〜3.0nm/secの成長速度で成長させた上部電流分散層とからなることを特徴とするAlGaInP系半導体発光素子用エピタキシャルウェハ。 - 前記下部電流分散層の厚さが50nm以上である請求項1記載のAlGaInP系半導体発光素子用エピタキシャルウェハ。
- 加熱されたn型GaAs基板上に必要とするIII族原料ガス、V族原料ガス、キャリアガス、およびドーパント原料ガスを供給し、前記n型GaAs基板上に少なくともn型AlGaInP系クラッド層、AlGaInP系活性層、p型AlGaInP系クラッド層、およびGaPからなる電流分散層を順次積層するAlGaInP系半導体発光素子用エピタキシャルウェハの成長方法において、
前記GaPからなる電流分散層を、まず0.3〜1.2nm/secの成長速度で成長させ、その後1.2〜3.0nm/secの成長速度で成長させることを特徴とするAlGaInP系半導体発光素子用エピタキシャルウェハの成長方法。 - 前記GaPからなる電流分散層を、まず0.3〜1.2nm/secの成長速度で50nm以上の厚さに成長させ、その後成長速度を1.2〜3.0nm/secに切り替えて成長させる請求項3記載のAlGaInP系半導体発光素子用エピタキシャルウェハの成長方法。
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