JP2010212446A - 発光ダイオード用エピタキシャルウェーハ - Google Patents

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Abstract

【課題】発光波長655nm以上の、高出力・高効率のLEDを量産可能なエピタキシャルウェーハを提供する。
【解決手段】GaAs基板1と、GaAs基板1上に設けられた発光部2と、発光部2上に設けられた歪調整層3とを備え、発光部2は、組成式(AlGa1−XIn1−YP(0≦X≦0.1、0.37≦Y≦0.46)からなる歪発光層7を有し、歪調整層3は、発光波長に対して透明であると共にGaAs基板1の格子定数よりも小さい格子定数を有することを特徴とする発光ダイオード用エピタキシャルウェーハ10を採用する。
【選択図】図1

Description

本発明は、発光ダイオード用エピタキシャルウェーハに関するものであり、特に高出力発光ダイオード用エピタキシャルウェーハに関する。
近年、人工光源による植物育成が研究なされている。特に、単色性に優れており、省エネルギー、長寿命、小型化が可能な発光ダイオード(英略称:LED)による照明を用いた栽培方法が注目されている。また、これまでの研究結果から、植物育成(光合成)用の光源に適した発光波長の1つとして、波長600〜700nmの領域の、赤色光の効果が確認されている。特に、光合成に対して波長660〜670nm付近の光は、反応効率が高く望ましい光源である。この波長に対して、従来の赤色発光ダイオードに於いては、AlGaAs及びInGaNP等からなる発光層の適用が検討されていた。(例えば特許文献1〜4)
一方、燐化アルミニウム・ガリウム・インジウム(組成式(AlGa1−XIn1−YP;0≦X≦1,0<Y≦1)からなる発光層を備えた化合物半導体LEDが知られている。このLEDに於いて、Ga0.5In0.5Pの組成を有する発光層の波長が最も長く、この発光層で得られるピーク波長は、650nm付近である。このため、655nmよりも長波長の領域では、実用化、高輝度化が困難であった。
また、(AlGa1−XIn1−YP(0≦X≦1,0<Y≦1)からなる発光層を備えた発光部は、砒化ガリウム(GaAs)単結晶基板上に形成されている。このとき、上記発光部の組成は、GaAs単結晶基板の格子定数に整合する様に選択される。一方、発光メカニズムの異なるレーザー素子に於いては、歪のある発光層について検討されているが、発光ダイオードに於いては、歪のある発光層について実用化されていないのが現状である(例えば、特許文献5参照)。
また、発光ダイオードの発光部に量子井戸構造を適用した検討がされている。しかしながら、量子井戸構造の適用によって得られる量子効果は、発光波長を短波長化させるため、長波長化の技術には適用できないという問題があった(例えば、特許文献6参照)。
特開平9−37648号公報 特開2002−27831号公報 特開2004−221042号公報 特開2001−274454号公報 特開2000−151024号公報 特許第3373561号公報
ところで、植物育成用の照明の光源として実用化するためには、省エネ、コスト面から、発光効率の高いLEDを用いて使用電力及びLEDの使用数量を削減する必要がある。また、LEDの量産技術の確立やコストダウンも重要な課題である。
特に、植物育成用の照明に適する660nmの波長帯のLEDは、従来のAlGaAsからなる発光層を備えたLEDでは発光出力が不足しているため、高出力化・高効率化の実現が可能なLEDの開発が望まれていた。
一方、発光効率の高い(AlGa1−XIn1−YP(0≦X≦1,0<Y≦1)からなる発光層においては、650nm以上の長波長化には、LED用の歪発光層に特有の技術課題が存在するため、実用化・高効率化、量産化ができていない。特に、655nm以上の長波長化では、発光層の歪が制御され、発光波長の均一性が良好なエピタキシャルウェーハの量産技術に課題があった。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、発光波長655nm以上の、高出力・高効率のLEDを量産可能なエピタキシャルウェーハを提供することを目的とする。
すなわち、本発明は以下に関する。
(1) GaAs基板と、前記GaAs基板上に設けられたpn接合型の発光部と、前記発光部上に設けられた歪調整層とを備え、前記発光部は、組成式(AlGa1−XIn1−YP(0≦X≦0.1、0.37≦Y≦0.46)からなる歪発光層を有し、前記歪調整層は、発光波長に対して透明であると共に前記GaAs基板の格子定数よりも小さい格子定数を有することを特徴とする発光ダイオード用エピタキシャルウェーハ。
(2) 前記歪発光層の組成式が、GaIn1−XP(0.37≦X≦0.46)であることを特徴とする前項1に記載の発光ダイオード用エピタキシャルウェーハ。
(3) 前記歪発光層の厚さが、8〜30nmの範囲であることを特徴とする前項1又は2に記載の発光ダイオード用エピタキシャルウェーハ。
(4) 前記歪調整層の組成式が、(AlGa1−XIn1−YP(0≦X≦1、0.6≦Y≦1)であることを特徴とする前項1乃至3のいずれか一項に記載の発光ダイオード用エピタキシャルウェーハ。
(5) 前記歪調整層の組成式が、AlGa1−XAs1−Y(0≦X≦1、0.6≦Y≦1)であることを特徴とする前項1乃至3のいずれか一項に記載の発光ダイオード用エピタキシャルウェーハ。
(6) 前記歪調整層が、GaPであることを特徴とする前項1乃至3のいずれか一項に記載の発光ダイオード用エピタキシャルウェーハ。
(7) 前記歪調整層の厚さが、0.5〜20μmの範囲であることを特徴とする前項1乃至6のいずれか一項に記載の発光ダイオード用エピタキシャルウェーハ。
(8) 前記発光部は、前記歪発光層とバリア層との積層構造を有しており、歪発光層が8〜40層含まれていることを特徴とする前項1乃至7のいずれか一項に記載の発光ダイオード用エピタキシャルウェーハ。
(9) 前記バリア層の組成式が、(AlGa1-XIn1−YP(0.3≦X≦0.7、0.49≦Y≦0.52)であることを特徴とする前項1乃至8のいずれか一項に記載の発光ダイオード用エピタキシャルウェーハ。
(10) 前記発光部の上面及び下面の一方又は両方にクラッド層を備え、前記クラッド層の組成式が(AlGa1-XIn1−YP(0.5≦X≦1、0.48≦Y≦0.52)であることを特徴とする前項1乃至9のいずれか一項に記載の発光ダイオード用エピタキシャルウェーハ。
(11) 前記GaAs基板の面方位の範囲が、(100)方向から(0−1−1)方向に15°オフ±5°であることを特徴とする前項1乃至10のいずれかに記載の発光ダイオード用エピタキシャルウェーハ。
(12) 前記GaAs基板の直径が、75mm以上であることを特徴とする前項1乃至11のいずれか一項に記載の発光ダイオード用エピタキシャルウェーハ。
(13) 反り量が、200μm以下であることを特徴とする前項12に記載の発光ダイオード用エピタキシャルウェーハ。
(14) 植物育成の光合成の促進に使用する発光ダイオード用エピタキシャルウェーハであって、前記歪発光層のピーク発光波長が、655〜675nmの範囲であることを特徴とする前項1乃至13のいずれかに記載の発光ダイオード用エピタキシャルウェーハ。
(15) 前記歪発光層の発光波長700nmにおける発光強度が、前記ピーク発光波長における発光強度の10%未満であることを特徴とする前項14に記載の発光ダイオード用エピタキシャルウェーハ。
本発明の発光ダイオード用エピタキシャルウェーハには、GaAs基板上に、組成式(AlGa1−XIn1−YP(0≦X≦0.1、0.37≦Y≦0.46)からなる歪発光層を有する発光部が設けられている。歪発光層の材質にAlGaInPを採用することにより、歪発光層における発光効率を向上することができる。また、歪発光層の組成を上記範囲に規定することにより、歪発光層からの発光波長を655nm以上とすることができる。
また、本発明の発光ダイオード用エピタキシャルウェーハには、発光部上に歪調整層が設けられている。この歪調整層は、発光波長に対して透明であるため、このエピタキシャルウェーハを用いてLEDを作製した際に、発光部からの発光を吸収することがない。さらに、この歪調整層は、GaAs基板の格子定数よりも小さい格子定数を有しているため、このエピタキシャルウェーハ全体の反りの発生を低減することができる。これにより、歪発光層への欠陥の発生を抑制することができる。
したがって、本発明の発光ダイオード用エピタキシャルウェーハによれば、発光波長655nm以上の、高出力・高効率のLEDを量産可能なエピタキシャルウェーハを提供することができる。また、本発明のエピタキシャルウェーハを用いて発光ダイオードを作製した際には、従来のAlGaAs系の発光層を採用した発光ダイオード(LED)と比較して、3倍以上の発光効率を有する高出力発光ダイオードを提供することができる。
本発明の一実施形態である発光ダイオード用エピタキシャルウェーハを示す断面模式図である。 本発明の一実施形態である発光ダイオード用エピタキシャルウェーハの発光部を示す断面模式図である。 本発明の一実施形態である発光ダイオードを示す平面図である。 本発明の一実施形態である発光ダイオードの、図3中に示すA−A’線に沿った断面模式図である。 本発明の一実施形態である発光ダイオード用エピタキシャルウェーハの反り量の測定方法を説明するための図である。 本発明の一実施形態である発光ダイオード用エピタキシャルウェーハを構成する各層の歪の状況を説明するための図である。 本発明の一実施形態である発光ダイオードの発光スペクトルを示す図である。
以下、本発明を適用した一実施形態である発光ダイオード用エピタキシャルウェーハについて、これを用いた発光ダイオードチップとともに図面を用いて詳細に説明する。本実施形態は、上下に電流を流す一般的な素子構造とした。以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
<発光ダイオード用エピタキシャルウェーハ>
図1は、本発明を適用した一実施形態である発光ダイオード用エピタキシャルウェーハの構造を説明するための断面模式図である。図1に示すように、本実施形態の発光ダイオード用エピタキシャルウェーハ10(以下、エピウェーハ10と記す)は、GaAs基板1と、GaAs基板1上に設けられたpn接合型の発光部2と、発光部2上に設けられた歪調整層3とを少なくとも備えて概略構成されている。具体的には、エピウェーハ10は、GaAs基板1の表面上に、GaAsからなる緩衝層4、下部クラッド層5、発光部2、上部クラッド層6、歪調整層3が順次積層された素子構造を有している。なお、本実施形態では、緩衝層4、下部クラッド層5、発光部2、上部クラッド層6及び歪調整層3を合わせて、エピタキシャル成長層という場合がある。
この素子構造には、公知の機能層を適時加えることができる。例えば、オーミック(Ohmic)電極の接触抵抗を下げるためのコンタクト層、素子駆動電流を発光部の全般に平面的に拡散させるための電流拡散層、逆に素子駆動電流の通流する領域を制限するための電流阻止層や電流狭窄層など公知の層構造を設けることができる。また、GaAs基板1の上方には、反射層(DBR層)など、公知の層構造を設けることができる。
GaAs基板1は、公知の製法で作製された市販品の単結晶基板を使用できる。GaAs基板1のエピタキシャル成長させる表面は、平滑であることが望ましい。GaAs基板1の表面の面方位は、エピ成長しやすく、量産されている(100)面および(100)から、±20°以内にオフした基板が、品質の安定性の面からのぞましい。さらに、GaAs基板1の面方位の範囲が、(100)方向から(0−1−1)方向に15°オフ±5°であることがより好ましい。
GaAs基板1の転位密度は、エピタキシャル成長層の結晶性を良くするために低い方が望ましい。具体的には、例えば、10,000個cm−2以下、望ましくは、1,000個cm−2以下であることが好適である。
GaAs基板1は、N型であってもP型であっても良い。GaAs基板1のキャリア濃度は、所望の電気伝導度と素子構造から、適宜選択することができる。例えば、GaAs基板1がシリコンドープのn型である場合には、キャリア濃度が1×1017〜5×1018cm−3の範囲であることが好ましい。これに対して、GaAs基板1が亜鉛をドープしたP型の場合には、キャリア濃度2×1018〜5×1019cm−3の範囲であることが好ましい。
GaAs基板1の厚さは、基板のサイズに応じて適切な範囲がある。GaAs基板1の厚さが適切な範囲よりも薄いと、エピウェーハ10の製造プロセス中に割れて、収率が低下してしまうおそれがある。一方、GaAs基板1の厚さが適切な範囲よりも厚いと材料コストが増加することになる。このため、GaAs基板1の基板サイズが大きい場合、例えば、直径75mmの場合には、ハンドリング時の割れを防止するために250〜500μmの厚さが望ましい。同様に、直径50mmの場合は、200〜400μmの厚さが望ましく、直径100mmの場合は、350〜600μmの厚さが望ましい。なお、本実施形態では、GaAs基板1の直径は、生産性の点から75mm以上であることが好ましい。
このように、GaAs基板1の基板サイズに応じて基板の厚さを厚くすることにより、後述する歪発光層7に起因するエピウェーハ10の反りを低減することができる。これにより、エピタキシャル成長中の温度分布が均一となることため、エピウェーハ10面内の波長分布を小さくすることができる。なお、GaAs基板1の形状は、特に円形に限定されず、矩形等であっても問題ない。
発光部2は、図1に示すように、下部クラッド層5及び上部クラッド層6と共にダブルヘテロ構造を構成している。また、発光部2は、エピウェーハ10を用いて発光ダイオード(LED)を作製した際に発光波長を制御するため、井戸構造を構成することが好ましい。すなわち、発光部2は、図2に示すように、歪発光層(井戸層、ウェル(well)層ともいう)7を両端に有する、歪発光層7とバリア層(障壁層ともいう)8との多層構造であることが好ましい。
発光部2の層厚は、0.02〜2μmの範囲であることが好ましい。また、発光部2の伝導型は特に限定されるものではなく、アンドープ、p型及びn型のいずれも選択することができる。発光効率を高めるには、結晶性が良好なアンドープ又は3×1017cm−3未満のキャリア濃度とすることが望ましい。
歪発光層7は、(AlGa1−XIn1−YP(0≦X≦1,0<Y≦1)の組成を有している。上記Xは、0.1以下であることが好ましく、0であることがより好ましい。また、上記Yは、0.37〜0.46の範囲が好ましく、0.39〜0.45の範囲がより好ましい。
歪発光層7の層厚は、8〜30nmの範囲が好適である。ここで、歪発光層7の層厚が約6nm未満の薄膜である場合では、井戸構造の量子効果により発光波長が短くなり、所望の655nm以上が得られなくなる。従って、歪発光層7の層厚は、層厚の変動を加味して量子効果の発現しない8nm以上であることが望ましい。また、層厚の制御の容易さを考慮すれば、10nm以上が好適である。一方、歪発光層7の層厚が30nmを超えると、歪量が大きくなりすぎるため、結晶欠陥や表面の異常が発生しやすくなるために好ましくない。
バリア層8は、(AlGa1−XIn1−YP(0≦X≦1,0<Y≦1)の組成を有している。上記Xは、0.3〜0.7の範囲が好ましく、0.4〜0.5の範囲がより好ましい。また、上記Yは、0.48〜0.52の範囲が好ましく、0.49〜0.51の範囲がより好ましい。
バリア層8の層厚は、歪発光層7の層厚よりも厚いことが好ましい。これにより、歪発光層7の発光効率を高くすることができる。また、バリア層8によって発光効率を最適化すると共に歪発光層7に発生した歪を緩和する必要がある。したがって、バリア層8は、少なくとも、15nm以上の層厚とすることが好ましく、20nm以上の層厚がより好ましい。一方、バリア層8の層厚が、50nmを超えると発光波長の波長に近くなり、光の干渉、ブラッグ反射など、光学的な影響がでる。したがって、バリア層8は、50nm以下の層厚とすることが好ましく、40nm以下の層厚がより好ましい。上述したように、歪発光層7の層厚が薄く、バリア層8の層厚が厚いほうが、歪発光層7の歪をバリア層8によって吸収する効果が得られると共に、歪発光層7に結晶欠陥が発生しにくいという効果が得られる。
歪発光層7とバリア層8との多層構造において、歪発光層7とバリア層8とを交互に積層する対の数は特に限定されるものではないが、8対以上40対以下であることが好ましい。すなわち、発光部2には、歪発光層7が8〜40層含まれていることが好ましい。ここで、発光部2の発光効率が好適な範囲としては、歪発光層7が8層以上であることが好ましい。一方、歪発光層7及びバリア層8は、キャリア濃度が低いため、多くの対にすると順方向電圧(VF)が、増大してしまう。このため、40対以下であることが好ましく、30対以下であることがより好ましい。また、歪発光層7が有する歪は、エピタキシャル成長基板と発光部2との格子定数が異なるため、発光部2中に発生するストレスである。このため、歪発光層7とバリア層8とを交互に積層する対の数、すなわち、発光部2に含まれる歪発光層7の層の数が前記範囲を超えると、発光部2が歪に耐えきれずに結晶欠陥が発生し、表面状態の悪化や発光効率低下などの問題が発生する。
歪発光層7は、図3及び図4に示すような上下に電流を流す素子構造(発光ダイオード20)とした場合に、そのピーク発光波長が655〜675nmの範囲とすることが好ましく、660〜670nmの範囲とすることがより好ましい。上記範囲の発光波長は、植物育成(光合成)用の光源に適した発光波長の1つであり、光合成に対して反応効率が高いために望ましい。
一方、700nm以上の長波長領域の光を利用すると、植物の育成を抑制する反応が起こる為、長波長域の光量は少ない方が望ましい。従って、効率的に植物育成する為には、光合成反応に対して最適な655〜675nmの波長領域の光が強く、700nm以上の超波長領域の光を含まない赤色光源が最も好ましい。
また、歪発光層7の発光波長700nmにおける発光強度が、上記ピーク発光波長における発光強度の10%未満であることが好ましい。このような特性の歪発光層7を有するエピウェーハ10を用いて作製された発光ダイオードは、植物育成の光合成の促進に使用する照明として好適に用いることができる。また、歪発光層7の構成は、上記特性を充足するように組成、層厚、層数を選択することができる。
歪調整層3は、図1に示すように、上部クラッド層6を介して発光部2上に設けられている。また、歪調整層3は、発光部2(歪発光層7)からの発光波長に対して透明である。さらに、歪調整層3は、上記GaAs基板1の格子定数よりも小さい格子定数を有している。
歪調整層3としては、(AlGa1−XIn1−YP(0≦X≦1、0.6≦Y≦1)の組成を有する材料を適用することができる。上記Xは、エピウェーハ10の素子構造にもよるが、Al濃度が低い材料が化学的に安定であることから、0.5以下であることが好ましく、0であることがより好ましい。また、上記Yの下限値は、0.6以上であることが好ましい。ここで、発光部2(歪発光層7)の有する歪が同じ場合を比較すると、上記Yの値が小さいほうが歪調整層3の歪調整効果が小さくなる。このため、歪調整層3の層厚を厚くする必要が生じ、歪調整層3の成膜時の成長時間とコストが上昇してしまうため、上記Yの値は0.6以上であることが好ましく、0.8以上であることがより好ましい。
また、歪調整層3としては、発光波長に対して透明であり、AlGa1−XAs1−Y(0≦X≦1、0.6≦Y≦1)の組成を有するIII−V属半導体材料も好適に用いることができる。上記組成を有する歪調整層3では、Yの値によって格子定数が変化する。上記Yの値が大きい方が、格子定数が小さくなる。また、発光波長に対する透明度は、上記X及びYの値の双方に関連する為、透明な材料となるようにX及びYの値を選択すれば良い。
さらに、歪調整層3として、GaPを用いることができる。このGaPは、組成の調整が不要であると共に歪調整効果が大きいため、生産性及び安定性の面からも歪調整層3の材料として最も適している。
歪調整層3は、エピタキシャル成長基板であるGaAs基板1の格子定数よりも小さい格子定数を有しているため、歪発光層7が包含する歪量のばらつきを緩和する機能を備えている。このため、歪調整層3を設けることにより、発光波長などの特性の均一化、クラック発生等の結晶欠陥の発生防止の効果がある。ここで、歪調整層3の層厚は、0.5〜20μmの範囲であることが好ましく、3〜15μmの範囲であることがより好ましい。層厚が0.5μm未満であると、歪発光層7の歪量のばらつきを緩和するのに十分ではなく、層厚が20μmを超えると、成長時間が長くコストが増大するために好ましくない。
また、歪調整層3の組成を制御することにより、薄いGaAs基板1を用いた場合でもエピウェーハ10の反りを低減することができるため、面内波長分布の小さいエピウェーハ10の作製が可能である。また、同じ厚さの基板では、GaAs基板1のサイズが大きくなる程エピウェーハ10の反りは大きくなる。しかしながら、歪調整層3の組成を制御することにより、例えば、直径75mm以上の大口径のGaAs基板1を使用した場合であっても、エピウェーハ10の反りを低減させることができる。さらに、例えば、高輝度化を実現するために機能性基板とエピウェーハ10との接合を行なう素子構造の場合にも、エピウェーハ10の反りが大きい場合は割れなどの問題が生じるため、エピウェーハ10の反りを小さくすることが望ましい。エピウェーハ10の反り量は、例えば、直径75mm以上のGaAs基板1を使用した場合において、200μm以下であることが好ましく、150μm以下であることがより好ましい。なお、基板サイズが大きいほど、反りが大きくなる傾向がある。例えば、基板サイズが75mmの場合は、歪調整層及び歪発光層の組成、基板の厚さにより変動するが、反りは約50〜150μmの範囲となる。また、基板サイズが100mmの場合は、歪調整層及び歪発光層の組成、基板の厚さにより変動するが、反りは約80〜200μmの範囲となる。
ここで、本実施形態におけるエピウェーハ10の反りの測定方法について、図5を参照しながら説明する。先ず、図5(1)に示すように、エピウェーハ10をGaAs基板2が下側となるように、すなわちエピタキシャル成長層を上側となるように平坦面に載置する。このとき、エピウェーハ10は上向きに凸となっている。そして、このエピウェーハ10の中央部分の平坦面からの高さAを測定する。
次に、図5(2)に示すように、エピウェーハ10をGaAs基板2が上側となるように、すなわちエピタキシャル成長層を下側となるように平坦面に載置する。このとき、エピウェーハ10は下向きに凸となっている。そして、このエピウェーハ10の中央部分の平坦面と接している部分の高さ(すなわち、エピウェーハ10の厚さ)Bを測定する。
最後に、高さAの値から高さBの値を差し引いた値を算出する。この値が、本実施形態におけるエピウェーハ10の反り量と定義される
次に、歪調整層3が歪を緩和するメカニズム(歪調整層3と、GaAs基板1及び発光部2との格子定数の関係)について、図6を参照しながら説明する。
図6に示すように、歪調整層3の格子定数は、基準となるGaAs基板1の格子定数より小さい側にある。この状態を−(マイナス)歪とする。これに対して、発光部2における歪発光層7の格子定数は、基準となるGaAs基板1の格子定数よりも大きい側にある。これを+(プラス)歪とする。本発明は、歪調整層3に起因する−歪の存在が、長波長化するために歪発光層7に導入が必要な+歪のバラツキを小さくする効果があることを見出した。上述したように、歪発光層7の発光波長は、歪発光層7の層厚、組成及び歪量によって決定される。このように、歪発光層7の発光波長に影響を与える要素が多いため、各要素のばらつきの相乗効果によって波長のバラツキが大きくなりやすい傾向がある。
例えば、歪発光層7の層厚は30nm以下の薄膜が望ましいが、薄い膜であるために層厚を均一に制御することは困難である。そして、層厚と導入される歪量とには相関があるため、歪発光層7の層厚がばらつくことによって導入される歪量もばらつき、結果として歪発光層7の発光波長がばらつくこととなる。そこで、+歪を有する歪発光層7を含む発光部2上に歪調整層3を設けることにより、この歪調整層3の有する−歪が、歪発光層7の層厚のばらつきによって+側に大きくずれた歪を−側に引き寄せて、歪発光層7の歪量のばらつきを小さくする作用があることを見出した。この歪調整層3の効果は、歪発光層7の歪量のばらつきの原因が歪発光層7の組成のばらつきの場合であっても同様である。
ところで、歪調整層3のない従来の発光ダイオード用エピタキシャルウェーハの構造では、発光波長等の特性のばらつきが大きいため、収率の低下や品質要求を満足することができずに量産することができなかった。これに対し、本実施形態のエピウェーハ10では、発光部2上に歪調整層3を設けた素子構造としている。この現象は、歪が+側へ大きくばらついた発光層については、大きく歪を調整する機能があると考えられる。これにより、長波長化を行うために必要な歪発光層7の歪量がウェーハ面内及びウェーハ間において均一化されて、発光波長及び出力の特性のばらつきが小さくなる。また、エピウェーハ10の表面状態も改善される。したがって、例えば、直径75mm以上の大口径ウェーハや、エピタキシャル成長の総面積が350cm以上の多数枚の同時成長が可能となるため、生産性を各段に向上することができる。
緩衝層4は、図1に示すように、GaAs基板1上に設けられている。緩衝層4は、エピタキシャル成長に用いる基板の結晶欠陥や格子歪の伝搬を緩和する機能を有している。このため、基板の品質やエピタキシャル成長条件を選択すれば、緩衝層4は、必ずしも必要ではない。また、緩衝層4の材質は、エピタキシャル成長させる基板と同じ材質とすることが好ましい。したがって、本実施形態では、緩衝層4には、GaAs基板1と同じくGaAsを用いることが好ましい。また、緩衝層4には、欠陥の伝搬を低減するためにGaAs基板1と異なる材質からなる多層膜を用いることもできる。緩衝層4の厚さは、0.1μm以上とすることが好ましく、0.2μm以上とすることがより好ましい。
下部クラッド層5及び上部クラッド層6は、図1に示すように、発光部2の下面及び上面にそれぞれ設けられている。具体的には、発光部2の下面側(GaAs基板1側)に下部クラッド層5が設けられ、発光部2の上面側(歪調整層3側)に上部クラッド層6が設けられている。そして、下部クラッド層5及び上部クラッド層6によって、発光部2を下面及び上面から挟み込んだ構造となっている。
下部クラッド層5及び上部クラッド層6の材質としては、緩衝層4と格子整合し、且つ歪発光層7よりもバンドギャップの大きい材質が好ましく、バリア層8よりもバンドギャップが大きい材質がより好ましい。上記材質としては、例えば、AlGa1−XAsの組成を有する化合物や、(AlGa1−XIn1−YP(0≦X≦1,0<Y≦1)の組成を有する化合物が挙げられる。AlGa1−XAsの組成を有する場合、上記Xの値は、下限値が0.5以上であることが好ましく、0.6以上であることがより好ましい。また、(AlGa1−XIn1−YP(0≦X≦1,0<Y≦1)組成を有する場合、上記Xの値は、下限値が0.3以上であることが好ましく、0.5以上であることがより好ましい。また、上記Yの値は、0.49〜0.52の範囲が好ましく、0.49〜0.51の範囲がより好ましい。
下部クラッド層5と上部クラッド層6とは、極性が異なる。また、下部クラッド層5及び上部クラッド層6のキャリア濃度及び厚さは、公知の好適な範囲を用いることができ、発光部2の発光効率が高まるように条件を最適化することが好ましい。また、下部クラッド層5及び上部クラッド層6の組成を制御することによっても、エピウェーハ10の反りを低減させることができる。
具体的に、下部クラッド層5としては、例えば、Siをドープしたn型の(AlGa1−XIn1−YP(0.3≦X≦1,0.48<Y≦0.52)からなる半導体材料を用いることが望ましい。また、キャリア濃度は1×1017〜1×1018cm−3の範囲が好ましく、層厚は0.5〜2μmの範囲が好ましい。なお、下部クラッド層5の極性はGaAs基板1と同じ極性(n型)であるが、エピウェーハ10を、GaAs基板1を除去する構造のLEDに適用する場合には、この限りでない。
一方、上部クラッド層6としては、例えば、Mgをドープしたp型の(AlGa1−XIn1−YP(0.3≦X≦1,0.48<Y≦0.52)からなる半導体材料を用いることが望ましい。また、キャリア濃度は2×1017〜2×1018cm−3の範囲が好ましく、層厚は0.5〜5μmの範囲が好ましい。なお、上部クラッド層6(及び歪調整層3)の極性は、素子構造を考慮して選択することができる。例えば、図3及び図4に示すように、エピウェーハ10を上下に電流を流す素子構造の発光ダイオード20に適用する場合には、GaAs基板1と異なる極性(p型)とする。
また、下部クラッド層5と発光部2との間、発光部2と上部クラッド層6との間及び上部クラッド層6と歪調整層3との間に、両層間におけるバンド(band)不連続性を緩やかに変化させるための中間層を設けても良い。この場合、各中間層は、上記両層の中間の禁止帯幅を有する半導体材料からそれぞれ構成することが好ましい。
<エピタキシャルウェーハの製造方法>
次に、本実施形態の発光ダイオード用エピタキシャルウェーハ10(エピウェーハ10)の製造方法について説明する。
本実施形態のエピウェーハ10は、GaAs基板1上に、緩衝層4、下部クラッド層5、発光部2、上部クラッド層6、歪調整層3からなるエピタキシャル成長層を順次エピタキシャル成長させて積層する。
本実施形態では、分子線エピタキシャル法(MBE)や減圧有機金属化学気相堆積法(MOCVD法)等の公知の成長方法を適用することができる。なかでも、量産性に優れるMOCVD法を適用することが望ましい。具体的には、成長に使用するGaAs基板1は、成長前に洗浄工程や熱処理等の前処理を実施して、表面の汚染や自然酸化膜を除去することが望ましい。上記エピタキシャル成長層を構成する各層は、直径50〜150mmのGaAs基板1をMOCVD装置内に8枚以上セットし、同時にエピタキシャル成長させて積層することができる。また、MOCVD装置としては、自公転型、高速回転型等の市販の大型装置を適用することができる。
上記エピタキシャル成長層の各層をエピタキシャル成長する際、III族構成元素の原料としては、例えば、トリメチルアルミニウム((CHAl)、トリメチルガリウム((CHGa)及びトリメチルインジウム((CHIn)を用いることができる。また、Mgのドーピング原料としては、例えば、ビスシクロペンタジエニルマグネシウム(bis−(CMg)等を用いることができる。また、Siのドーピング原料としては、例えば、ジシラン(Si)等を用いることができる。また、V族構成元素の原料としては、ホスフィン(PH)、アルシン(AsH)等を用いることができる。また、各層の成長温度としては、歪調整層3としてp型GaPを用いる場合は、720〜770℃を適用することができ、その他の各層では600〜700℃を適用することができる。さらに、各層のキャリア濃度及び層厚、温度条件は、適宜選択することができる。
このようにして製造したエピウェーハ10は、歪発光層7を有するにもかかわらず結晶欠陥が少ない良好な表面状態が得られる。また、エピウェーハ10は、素子構造に対応して研磨などの表面加工を施しても良い。また、GaAs基板1の裏面を削って、厚さを調整しても良い。
<植物育成用の発光ダイオード>
本実施形態の発光ダイオード用エピタキシャルウェーハ10(エピウェーハ10)を素子とした場合について説明する。
図3及び図4に示すように、発光ダイオード20は、エピウェーハ10を用いて上下に電流を流す素子構造を有している。具体的には、発光ダイオード20は、歪調整層3の上面及びGaAs基板1の下面に、所望の形状に加工されたオーミック電極9A,9Bが設けられている。このオーミック電極9A,9Bとしては、公知の電極材料を用いることができる。例えば、n型電極には、AuGe等、p型電極には、AuBe等を用いることができる。
発光ダイオード20は、エピウェーハ10の上面及び下面にオーミック電極9A,9Bを形成し、ダイシング法により所望のサイズのチップに裁断した後、破砕層をエッチング除去することによって製造することができる。
次に、本実施形態のエピウェーハ10を用いて作製した発光ダイオード20の発光スペクトルを図7に示す。図7に示すように、発光ダイオード20の発光スペクトルは、ピーク発光波長が655〜675nmの範囲である。また、発光波長700nmにおける発光強度が、ピーク発光波長における発光強度の10%未満となる。したがって、エピウェーハ10を用いて作製した発光ダイオード20は、植物育成の光合成の促進に使用する照明として好適に用いることができる。
以上説明したように、本実施形態のエピウェーハ10によれば、GaAs基板1上に、組成式(AlGa1−XIn1−YP(0≦X≦0.1、0.37≦Y≦0.46)からなる歪発光層7を有する発光部2が設けられている。歪発光層7の材質にAlGaInPを採用することにより、歪発光層7における発光効率を向上することができる。また、歪発光層7の組成を上記範囲に規定することにより、歪発光層7からの発光波長を655nm以上とすることができる。
また、本実施形態のエピウェーハ10には、発光部2上に歪調整層3が設けられている。この歪調整層3は、発光波長に対して透明であるため、このエピウェーハ10を用いて発光ダイオード20を作製した際に、発光部2からの発光を吸収することがない。さらに、この歪調整層3は、GaAs基板1の格子定数よりも小さい格子定数を有しているため、このエピウェーハ10全体の反りの発生を低減することができる。これにより、歪発光層7への欠陥の発生を抑制することができる。
また、本実施形態のエピウェーハ10によれば、発光波長655nm以上の、高出力・高効率のLEDを量産可能なエピタキシャルウェーハを提供することができる。
以下、本発明の効果を、実施例を用いて具体的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
本実施例では、本発明に係る発光ダイオード用エピタキシャルウェーハを用いて発光ダイオードを作製した例を具体的に説明する。また、本実施例で作製した発光ダイオードは、AlGaInP発光部を有する赤色発光ダイオードである。本実施例では、GaAs基板上にGaPからなる歪調整層を含むエピタキシャル成長層を成長させたエピウェーハを作製した。そして、特性評価のために発光ダイオードチップを作製し、ウェーハ面内及びウェーハ間のバラツキを評価した。
(実施例1)
実施例1の発光ダイオードは、先ず、Siをドープしたn型のGaAs単結晶からなる半導体基板上に、エピタキシャル成長層を順次積層してエピタキシャルウェーハを作製した。GaAs基板は、(100)面から(0−1−1)方向に15°傾けた面を成長面とし、キャリア濃度を2×1018cm−3とした。エピタキシャル成長層とは、Siをドープしたn型のGaAsからなる緩衝層、Siをドープしたn型の(Al0.5Ga0.50.5In0.5Pからなる低抵抗層、Siをドープしたn型のAl0.5In0.5Pからなる下部クラッド層、アンドープのGa0.44In0.56P/(Al0.53Ga0.470.5In0.5Pの対からなる歪発光層/バリア層、Mgをドープしたp型のAl0.5In0.5Pからなる上部クラッド層、(Al0.6Ga0.40.5In0.5Pからなる薄膜の中間層、Mgドープしたp型GaPからなる歪調整層である。
本実施例では、減圧有機金属化学気相堆積装置法(MOCVD装置)を用い、直径76mm、厚さ350μmのGaAs基板18枚を同時に成長させて、エピタキシャルウェーハを形成した。エピタキシャル成長層を成長させる際、III族構成元素の原料としては、トリメチルアルミニウム((CHAl)、トリメチルガリウム((CHGa)及びトリメチルインジウム((CHIn)を使用した。また、Mgのドーピング原料としては、ビスシクロペンタジエチルマグネシウム(bis−(CMg)を使用した。また、Siのドーピング原料としては、ジシラン(Si)を使用した。また、V族構成元素の原料としては、ホスフィン(PH)、アルシン(AsH)を使用した。また、各層の成長温度としては、p型GaPからなる歪調整層は、770℃で成長させた。その他の各層では680℃で成長させた。
GaAsからなる緩衝層は、キャリア濃度を約2×1018cm−3、層厚を約0.5μmとした。低抵抗層は、キャリア濃度を約3×1018cm−3、層厚を約3μmとした。下部クラッド層は、キャリア濃度を約2×1018cm−3、層厚を約0.5μmとした。歪発光層は、アンドープで層厚が約17nmのGa0.44In0.56Pとし、バリア層はアンドープで層厚が約19nmの(Al0.53Ga0.470.5In0.5Pとした。また、歪発光層とバリア層とを交互に22対積層した。上部クラッド層は、キャリア濃度を約8×1017cm−3、層厚を約0.5μmとした。中間層は、キャリア濃度を約8×1017cm−3、層厚を約0.05μmとした。GaPからなる歪調整層は、キャリア濃度を約3×1018cm−3、層厚を約9μmとした。
次に、エピウェーハの厚さを250μmにするため、GaAs基板を削って厚さを調整した。
次に、エピタキシャル成長層を構成するGaPからなる歪調整層の表面に、AuBeを0.2μm、Auを1μmとなるように真空蒸着法で成膜した。その後、一般的なフォトリソグラフィー手段を利用してパターニングを施し、直径100μmの円形のp型オーミック電極を形成した。
次に、GaAs基板の裏面に、AuGe、Ni合金を0.5μm、Auを1μmとなるように真空蒸着法を用いてn形オーミック電極を形成した。
その後、450℃で10分間熱処理を行って合金化し、低抵抗のp型およびn型オーミック電極を形成した。
次に、ダイシングソーを用いて、350μm間隔でGaAs基板を切断し、チップ化した。ダイシングによる破砕層および汚れを硫酸・過酸化水素混合液でエッチング除去して、実施例1の発光ダイオードを作製した。
上記の様にして作製した実施例1の発光ダイオードチップを均等にサンプリングし、マウント基板上に実装した発光ダイオードランプを各ウェーハ17個×18枚=306個を組み立てた。
この発光ダイオードの特性および均一性を評価した結果を表1に示す。表1に示すように、n型及びp型オーミック電極間に電流を流したところ、ピーク波長660.4nmとする赤色光が出射された。順方向に20ミリアンペア(mA)の電流を通流した際の順方向電圧(Vf)は、約2.0ボルト(V)となった。また、順方向電流を20mAとした際の発光出力は、4mWであった。組み立てたすべての発光ダイオードチップにおけるピーク波長のバラツキ(最大−最小)は、2.1nmとなった。
(実施例2)
実施例2の発光ダイオードは、実施例1の発光ダイオードにおける歪発光層及びバリア層の構成だけを変更したものである。ここで、実施例2の発光ダイオードは、上記実施例1における歪発光層をアンドープで層厚が約10nmのGa0.42In0.58Pに変更し、上記実施例1におけるバリア層をアンドープで層厚が約30nmの(Al0.53Ga0.470.5In0.5Pに変更し、歪発光層とバリア層とを交互に20対積層した。
実施例2の発光ダイオードを実装した発光ダイオードランプの特性および均一性を評価した結果を表1に示す。表1に示すように、n型及びp型オーミック電極間に電流を流したところ、ピーク波長を660.5nmとする赤色光が出射された。また、順方向に20ミリアンペア(mA)の電流を通流した際の順方向電圧(Vf)は、約2.0ボルト(V)となった。また、順方向電流を20mAとした際の発光出力は、3.6mWであった。組み立てたすべての発光ダイオードランプにおけるピーク波長のバラツキは、2.3nmとなった。
(実施例3)
実施例3の発光ダイオードは、実施例2の発光ダイオードにおける歪発光層の構成だけを変更したものである。ここで、実施例3の発光ダイオードは、上記実施例2における歪発光層をアンドープで層厚が約15nmのGa0.41In0.59Pに変更した。
実施例3の発光ダイオードを実装した発光ダイオードランプの特性および均一性を評価した結果を表1に示す。表1に示すように、n型及びp型オーミック電極間に電流を流したところ、ピーク波長を668.0nmとする赤色光が出射された。また、順方向に20ミリアンペア(mA)の電流を通流した際の順方向電圧(Vf)は、約2.0ボルト(V)となった。また、順方向電流を20mAとした際の発光出力は、3.7mWであった。組み立てたすべての発光ダイオードランプにおけるピーク波長のバラツキは、2.2nmとなった。
(実施例4)
実施例4の発光ダイオードは、実施例2の発光ダイオードにおける歪発光層の構成だけを変更したものである。ここで、実施例4の発光ダイオードは、上記実施例2における井戸層をアンドープで層厚が約25nmのGa0.45In0.55Pに変更した。
実施例4の発光ダイオードを実装した発光ダイオードランプの特性および均一性を評価した結果を表1に示す。表1に示すように、n型及びp型オーミック電極間に電流を流したところ、ピーク波長を656.0nmとする赤色光が出射された。また、順方向に20ミリアンペア(mA)の電流を通流した際の順方向電圧(Vf)は、約2.0ボルト(V)となった。また、順方向電流を20mAとした際の発光出力は、4.0mWであった。組み立てたすべての発光ダイオードランプにおけるピーク波長のバラツキは、2.1nmとなった。
(実施例5)
実施例5の発光ダイオードは、実施例2の発光ダイオードにおける歪発光層の構成だけを変更したものである。ここで、実施例5の発光ダイオードは、上記実施例2における歪発光層をアンドープで層厚が約10nmのGa0.39In0.61Pに変更した。
実施例5の発光ダイオードを実装した発光ダイオードランプの特性および均一性を評価した結果を表1に示す。表1に示すように、n型及びp型オーミック電極間に電流を流したところ、ピーク波長を670.0nmとする赤色光が出射された。また、順方向に20ミリアンペア(mA)の電流を通流した際の順方向電圧(Vf)は、約2.0ボルト(V)となった。また、順方向電流を20mAとした際の発光出力は、3.8mWであった。組み立てたすべての発光ダイオードランプにおけるピーク波長のバラツキは、2.8nmとなった。
(比較例1)
比較例1の発光ダイオードは、実施例2の発光ダイオードにおける表面層を歪のない層に変更したものである。ここで、比較例1の発光ダイオードは、上記実施例2における歪調整層を(Al0.7Ga0.30.5In0.5P層に変更した。
比較例1の発光ダイオードを実装した発光ダイオードランプの特性および均一性を評価した結果を表1に示す。表1に示すように、n型及びp型オーミック電極間に電流を流したところ、ピーク波長を660nmとする赤色光が出射された。また、順方向に20ミリアンペア(mA)の電流を通流した際の順方向電圧(Vf)は、約2.0ボルト(V)となった。また、順方向電流を20mAとした際の発光出力は、2.5mWであった。組み立てたすべての発光ダイオードランプにおけるピーク波長のバラツキは、7.3nmとなった。発光波長分布が大きく、特性を満足することができなかった。
(比較例2)
比較例2の発光ダイオードは、実施例2の発光ダイオードにおける歪発光層の構成だけを変更したものである。ここで、比較例2の発光ダイオードは、上記実施例1における歪発光層をアンドープで層厚が約5nmのGa0.38In0.62Pに変更した。
比較例2の発光ダイオードを実装した発光ダイオードランプの特性および均一性を評価した結果を表1に示す。表1に示すように、n型及びp型オーミック電極間に電流を流したところ、ピーク波長を651.5nmとする赤色光が出射された。また、順方向に20ミリアンペア(mA)の電流を通流した際の順方向電圧(Vf)は、約2.0ボルト(V)となった。また、順方向電流を20mAとした際の発光出力は、3.1mWであった。組み立てたすべての発光ダイオードランプにおけるピーク波長のバラツキは、4.3nmとなった。量子効果によって発光波長が655nm未満となり、特性を満足することができなかった。
(比較例3)
比較例3の発光ダイオードは、実施例2の発光ダイオードにおける歪発光層の構成だけを変更したものである。ここで、比較例3の発光ダイオードは、上記実施例2における歪発光層の組成をGa0.37In0.63Pに変更した。
比較例3で作製したエピタキシャルウェーハにおいて、p型GaPからなる歪調整層の表面には歪発光層の組成に起因する結晶欠陥(ハッチング)が発生していた。
比較例3の発光ダイオードを実装した発光ダイオードランプの特性および均一性を評価した結果を表1に示す。表1に示すように、n型及びp型オーミック電極間に電流を流したところ、ピーク波長を677.7nmとする赤色光が出射された。また、順方向に20ミリアンペア(mA)の電流を通流した際の順方向電圧(Vf)は、約2.3ボルト(V)となった。また、順方向電流を20mAとした際の発光出力は、1.3mWであった。組み立てたすべての発光ダイオードランプにおけるピーク波長のバラツキは、3.9nmとなった。上述した歪調整層の欠陥の発生により発光出力が低く、特性を満足することができなかった。
(比較例4)
比較例4の発光ダイオードは、実施例1の発光ダイオードにおける歪発光層の構成だけを変更したものである。ここで、比較例4の発光ダイオードは、上記実施例1における歪発光層の組成をGa0.48In0.52Pに変更した。
比較例4の発光ダイオードを実装した発光ダイオードランプの特性および均一性を評価した結果を表1に示す。表1に示すように、n型及びp型オーミック電極間に電流を流したところ、ピーク波長を647.7nmとする赤色光が出射された。また、順方向に20ミリアンペア(mA)の電流を通流した際の順方向電圧(Vf)は、約2.0ボルト(V)となった。また、順方向電流を20mAとした際の発光出力は、3.3mWであった。組み立てたすべての発光ダイオードランプにおけるピーク波長のバラツキは、2.5nmとなった。発光波長が655nm未満となり、特性を満足することができなかった。
(比較例5)
比較例5の発光ダイオードは、実施例2の発光ダイオードにおける歪発光層及びバリア層の構成だけを変更したものである。ここで、比較例5の発光ダイオードは、上記実施例2における歪発光層をアンドープで層厚が約30nmのGa0.44In0.56Pに変更し、上記実施例1におけるバリア層をアンドープで層厚が約30nmの(Al0.53Ga0.470.5In0.5Pに変更し、歪発光層とバリア層とを交互に12対積層した。
比較例5で作製したエピタキシャルウェーハにおいて、p型GaPからなる歪調整層の表面には歪発光層の組成に起因する結晶欠陥(ハッチング)が発生していた。
比較例5の発光ダイオードを実装した結果を表1に示す。表1に示すように、n型及びp型オーミック電極間に電流を流したところ、ピーク波長を668.5nmとする赤色光が出射された。また、順方向に20ミリアンペア(mA)の電流を通流した際の順方向電圧(Vf)は、約2.3ボルト(V)となった。また、順方向電流を20mAとした際の発光出力は、1.1mWであった。組み立てたすべての発光ダイオードランプにおけるピーク波長のバラツキは、3.7nmとなった。欠陥の発生により発光出力が低く、特性を満足することができなかった。
(比較例6)
比較例6の発光ダイオードは、従来技術である液相エピタキシャル法で形成した。GaAs基板にAl0.35Ga0.65As発光層とし、上下クラッド層をAl0.7Ga0.3Asとするダブルヘテロ構造の発光部を有する発光ダイオードに変更したものである。
比較例6の発光ダイオードを実装した結果を表1に示す。表1に示すように、n型及びp型オーミック電極間に電流を流したところ、ピーク波長を660.7nmとする赤色光が出射された。また、順方向に20ミリアンペア(mA)の電流を通流した際の順方向電圧(Vf)は、約1.9ボルト(V)となった。また、順方向電流を20mAとした際の発光出力は、1.2mWであった。組み立てたすべての発光ダイオードランプにおけるピーク波長のバラツキは、7.2nmとなった。出力が低く、発光波長分布が大きく特性を満足することができなかった。
Figure 2010212446
本発明の発光ダイオードはAlGaInPからなる発光層において、発光波長655nm以上の長波長で高効率の発光を達成し、均一性に優れる生産性の高い発光ダイオード用エピウェーハである。本発明は、植物育成用途や、表示、通信、センサ用光源など、従来AlGaAs系のLEDでは、出力不足で、対応できなかった各種の用途に利用できる。
1・・・GaAs基板
2・・・発光部
3・・・歪調整層
4・・・緩衝層
5・・・下部クラッド層
6・・・上部クラッド層
7・・・歪発光層
8・・・バリア層
9A,9B・・・オーミック電極
10・・・発光ダイオード用エピタキシャルウェーハ(エピウェーハ)
20・・・発光ダイオード

Claims (15)

  1. GaAs基板と、前記GaAs基板上に設けられたpn接合型の発光部と、前記発光部上に設けられた歪調整層とを備え、
    前記発光部は、組成式(AlGa1−XIn1−YP(0≦X≦0.1、0.37≦Y≦0.46)からなる歪発光層を有し、
    前記歪調整層は、発光波長に対して透明であると共に前記GaAs基板の格子定数よりも小さい格子定数を有することを特徴とする発光ダイオード用エピタキシャルウェーハ。
  2. 前記歪発光層の組成式が、GaIn1−XP(0.37≦X≦0.46)であることを特徴とする請求項1に記載の発光ダイオード用エピタキシャルウェーハ。
  3. 前記歪発光層の厚さが、8〜30nmの範囲であることを特徴とする請求項1又は2に記載の発光ダイオード用エピタキシャルウェーハ。
  4. 前記歪調整層の組成式が、(AlGa1−XIn1−YP(0≦X≦1、0.6≦Y≦1)であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の発光ダイオード用エピタキシャルウェーハ。
  5. 前記歪調整層の組成式が、AlGa1−XAs1−Y(0≦X≦1、0.6≦Y≦1)であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の発光ダイオード用エピタキシャルウェーハ。
  6. 前記歪調整層が、GaPであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の発光ダイオード用エピタキシャルウェーハ。
  7. 前記歪調整層の厚さが、0.5〜20μmの範囲であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の発光ダイオード用エピタキシャルウェーハ。
  8. 前記発光部は、前記歪発光層とバリア層との積層構造を有しており、
    前記歪発光層が8〜40層含まれていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の発光ダイオード用エピタキシャルウェーハ。
  9. 前記バリア層の組成式が、(AlGa1-XIn1−YP(0.3≦X≦0.7、0.49≦Y≦0.52)であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の発光ダイオード用エピタキシャルウェーハ。
  10. 前記発光部の上面及び下面の一方又は両方にクラッド層を備え、
    前記クラッド層の組成式が(AlGa1-XIn1−YP(0.5≦X≦1、0.48≦Y≦0.52)であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の発光ダイオード用エピタキシャルウェーハ。
  11. 前記GaAs基板の面方位の範囲が、(100)方向から(0−1−1)方向に15°オフ±5°であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の発光ダイオード用エピタキシャルウェーハ。
  12. 前記GaAs基板の直径が、75mm以上であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の発光ダイオード用エピタキシャルウェーハ。
  13. 反り量が、200μm以下であることを特徴とする請求項12に記載の発光ダイオード用エピタキシャルウェーハ。
  14. 植物育成の光合成の促進に使用する発光ダイオード用エピタキシャルウェーハであって、
    前記歪発光層のピーク発光波長が、655〜675nmの範囲であることを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の発光ダイオード用エピタキシャルウェーハ。
  15. 前記歪発光層の発光波長700nmにおける発光強度が、前記ピーク発光波長における発光強度の10%未満であることを特徴とする請求項14に記載の発光ダイオード用エピタキシャルウェーハ。
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