JP2011253379A - 運転支援装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の安全とともに燃費の向上を考慮して信号機の状態に対する運転者の運転操作を支援することのできる運転支援装置を提供する。
【解決手段】運転支援装置は、車両の進行方向にある信号機に関する信号情報と、車両の速度と、車両から信号機までの距離とに基づいて車両の交差点通過可否にかかる運転操作を支援する。信号情報に基づきその該当する信号機(停止線位置)に対する車両の到達時に停止信号(赤)となることが予測されるとき、車両の車速に加えて加速による車速の上昇の可能性を加味したタイミングで該当する信号機での車両の停止を促す運転支援を提供する。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両を運転する運転者の運転操作を支援する運転支援装置に関する。
車両の走行環境、特に信号機の状態に関する情報を車両の運転者に通知することにより運転者による車両の運転操作を支援する運転支援装置が知られている。このような運転支援装置は、光ビーコンなどから取得した信号機の信号状態及び信号サイクルに基づいて、車両を減速させる減速支援や、車両を停止させる停止支援などを運転者に提供する。
ところで、信号機のある交差点に車両が進入する際、車両の速度と交差点までの距離との関係から定まる領域として、当該交差点の黄信号の終了までに当該交差点に進入できずに、かつ、当該交差点で停止するには距離が短すぎる領域、いわゆるジレンマゾーンがあることが知られている。
そこで運転支援装置には、このようなジレンマゾーンから車両を脱出させることができるように信号機の状態に応じて運転操作を支援するようにした装置があり、その装置の一例が特許文献1に記載されている。特許文献1に記載の運転支援装置では、車両の速度と交差点までの距離との関係がジレンマゾーンに入っている場合、運転者に対して当該交差点の手前で停止できる限界走行速度、または当該車両が当該交差点の黄信号の終了までに当該交差点に進入できる限界走行速度の提供を行う。これによって、運転者が車両を交差点でスムーズに停止させることができるか、または車両を黄信号終了以前に交差点に進入させることができるように支援している。このようにして、車両をジレンマゾーンから脱出させることができれば、交差点直前や交差点内での追突事故、出会い頭事故等の事故発生の確率も低減されるようなる。
特開2006−139707号公報
ところで近年は、自動車による環境負荷の低減が要求されるようになってきており、信号機の状態に対する運転支援としてジレンマゾーンからの脱出を図るにしても、いわゆるエコノミー運転支援と称されるように、上述の安全とともに燃費の向上の支援にも注目が集まっている。すなわち、上述した特許文献1に記載の装置のように、特に燃費向上が考慮されていない運転支援では、ジレンマゾーンを脱出するために支援された運転操作によって車両に生じる大きな速度変動(加速や減速)が燃費を低下させるおそれがあり、その対策が望まれている。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、車両の安全とともに燃費の向上を考慮して信号機の状態に対する運転者の運転操作を支援することのできる運転支援装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、車両の進行方向にある信号機に関する信号情報と、車両の速度と、車両から信号機までの距離とに基づいて車両の交差点通
過可否にかかる運転操作を支援する運転支援装置であって、前記信号情報に基づきその該当する信号機に対する車両の到達時に停止信号となることが予測されるとき、当該車両の車速に加えて加速による車速の上昇の可能性を加味したタイミングで前記該当する信号機での車両の停止を促す運転支援を提供することを要旨とする。
このような構成によれば、車両の前方にある信号機が車両の到達時に停止信号となるようなとき、当該車両が加速することなく該信号機で停止することのできるタイミングで運転支援の提供、例えば運転者への車両の停止を促す音声もしくは可視情報による通知や、車両の減速・停止を直接支援する運転操作の支援が行われるようになる。これにより、信号機への到達前に車両を加速させるような運転操作が抑制され、車両の安全が確保されるとともに、そのような不要な加速等に伴う燃料消費も削減されるようになる。すなわち、安全がより確保される運転支援とともに、エコノミー運転支援が図られるようになる。
また、加速の有用性が低下するタイミングで減速・停止支援が行われるため、運転者としても運転支援が行われたタイミングから加速を控えて燃料消費、制動によるエネルギーロスを減少させるように意識するようになるなど、いわゆるエコノミー運転行動の促進が図られるようにもなる。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記タイミングは、前記信号機に車両が停止可能な速度で到達するように当該車両を連続的に減速させる態様で演算された速度規制値の制御ラインに基づいて、決定されることを要旨とする。
このような構成によれば、車両の速度が制御ラインに従って連続的に減速される、すなわち加速などが行われないことにより、車両の燃料消費を抑えることができるようになる。
また、車両を制御ラインに従って減速させることで、加速操作をすることなく車両を信号機に停止させることができるから運転者による信号機への停止操作が容易にもなる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記信号機は、交差点に設けられた信号機であり、前記制御ラインは、前記交差点の全方向の信号機が停止信号であるときに前記車両が信号機に到達するように演算されることを要旨とする。
このような構成によれば、車両の交差点への到達時、全方向の信号機が停止状態であることから誤って交差点に進入してしまうような不都合が生じたような場合であれ、他車両との接触事故なども未然に防ぐことができるようになる。
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記制御ラインは、前記交差点を通過した地点で車両の速度が零になるように演算されることを要旨とする。
このような構成によれば、車両が制御ラインに従って走行し続けた場合であれ、車両を交差点を通過した位置まで進行させることができる。これにより、車両が交差点に進入するような場合であれ、交差点を通過させることができるため、他車両の交通が妨害されたりするなどのおそれが防止される。
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記制御ラインは、前記交差点の全ての信号機が停止信号を示している間に前記車両が前記交差点を通過することができるように演算されることを要旨とする。
このような構成によれば、車両は全ての信号機が停止信号である間に交差点を通過することができる。これにより、車両が交差点に進入した場合であれ、交差点に他車両が進入する以前に当該交差点を通過することができるようになる。
また、請求項6に記載の発明は、請求項4または5に記載の発明において、前記制御ラインが車両の速度を零まで減速させる地点は、車両の周辺の交通量及び運転者の運転操作に応じて演算される安全係数により補正されることを要旨とする。
このような構成によれば、車両の周辺の交通量に応じて変動する車両の走行速度や、運転者の都度の運転操作の傾向に応じて車両の速度が零になる地点が補正されるようになる。この補正により制御ラインそのものが補正されるようになるため、制御ラインが車両の周辺の交通量や運転者の運転操作に対応してより好適に演算されるようになる。すなわち、先の運転支援のタイミングも、より適切なタイミングとして設定されるようになる。
また、請求項7に記載の発明は、請求項2〜6のいずれか一項に記載の発明において、前記制御ラインは、前記車両の速度と前記信号機までの距離とに基づき規定されるジレンマゾーンを含まないように設定されることを要旨とする。
このような構成によれば、車両の速度と信号機(交差点)までの距離との関係から当該信号機の黄信号の終了までに該当する交差点に進入できず、かつ、同交差点で停止するには距離が短すぎる領域、すなわちジレンマゾーンを回避するための運転支援に併せて燃料消費量の削減を図るエコノミー運転支援を実現することができるようになる。
また、請求項8に記載の発明は、請求項2〜7のいずれか一項に記載の発明において、前記運転支援には、前記車両の速度が前記制御ラインに沿って減速するように当該車両の速度を制御する減速支援が含まれることを要旨とする。
このような構成によれば、減速支援により車両が減速する、すなわち燃料を消費する車両の加速が抑制されるので燃費の向上が図られる。また、運転者としても信号機で停止するとき、運転支援装置に従った運転操作が違和感なく行えるようになる。
また、請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の発明において、前記減速支援は、フューエルカットにより行われることを要旨とする。
このような構成によれば、加速の有用性が低くなるタイミングからの減速支援がフューエルカットにより実行されるため、フューエルカット領域の拡大が図れるようになり、信号機まで走行する際に要する燃料がより少なくて済むようになる。すなわち、燃費の更なる向上が図られるようになる。
また、請求項10に記載の発明は、請求項1〜9のいずれか一項に記載の発明において、前記運転支援は、所定の再加速要求があることを条件に解除されることを要旨とする。
このような構成によれば、交通状況に基づいて車両を加速させる必要性が生じた場合であれ、そのような必要に基づく再加速要求が検出されるときには運転支援を解除することで、運転者の運転操作の自由度を確保することができる。
また、請求項11に記載の発明は、請求項1〜10のいずれか一項に記載の発明において、前記運転支援は、車両の燃料消費量を減少させるように当該車両を走行させるエコノミー運転モードが選択されていることを条件に行われることを要旨とする。
このような構成によれば、走行環境などに基づいて運転者が運転支援の有効・無効の選択ができるようになり、このような運転支援の利便性が向上する。
本発明にかかる運転支援装置を具体化した一実施形態についてそのシステム構成を示すブロック図。 同実施形態の装置によって運転支援が行われる走行環境を模式的に示す模式図。 同実施形態の装置による運転支援の態様を示すグラフ。 同実施形態の装置による運転支援に従う車両の走行位置を示すタイミングチャート。 交差点到達時における青信号残り時間と交通量との関係について示すグラフ。 同実施形態の装置による運転支援に対する運転者の運転操作の一例を示すタイミングチャート。 同実施形態の装置に採用される安全定数を求めるためのマップデータの態様を示すグラフ。 同実施形態の運転支援の処理手順を示すフローチャート。 前記運転支援における支援条件を判定する処理手順を示すフローチャート。 前記運転支援における制御ラインを算出する処理手順を示すフローチャート。 前記運転支援における信号状態に応じた支援の処理手順を示すフローチャート。
以下、本発明にかかる運転支援装置を具体化した一実施形態について、図に従って説明する。図1は、運転支援装置の機能構成をブロックにより示した図である。
図1に示すように、車両10には、当該車両10を運転する運転者に対してその運転操作を支援するための各種制御等を行う運転支援コントロールコンピュータ(運転支援ECU)11が設けられている。運転支援ECU11は、各種演算処理を実行するCPU、各種制御プログラムを格納するROM、データ格納やプログラム実行のためのワークエリアとして利用されるRAM、入出力インターフェース、メモリ等を備えたマイクロコンピュータを中心に構成されている。本実施形態では、運転支援ECU11は、運転支援にかかる各種制御を実行するとともに、運転支援を行うべき状況を判断して、当該支援にかかる支援条件を設定したり、支援条件に基づいて運転支援の態様を決定する。そのため、運転支援ECU11には、運転支援を実行するための各種プログラムや、支援すべき状況判断、支援条件の算出、支援の実行にかかわる各種パラメータなどが予め記憶されている。各種パラメータには、運転支援の状況判断や実行に用いられるものとして、例えば車両10の特性や性能を示す値などが含まれる。
運転支援ECU11には、車両10のブレーキの制御等を行うブレーキコントロールコンピュータ(ブレーキECU)12と、車両10のエンジンの制御等を行うエンジンコントロールコンピュータ(エンジンECU)13とが、CAN(Control Area
Network)などの車載ネットワークを介してそれぞれ通信可能に接続されている。なお上記各ECU12,13は、上記運転支援ECU11と同様に、それぞれ各種演算処理を実行するCPU、各種制御プログラムを格納するROM、データ格納やプログラム実行のためのワークエリアとして利用されるRAM、入出力インターフェース、メモリ等を備えたマイクロコンピュータを中心に構成されている。
ブレーキECU12は、車両10のブレーキ装置の制御を行うECUであって、車速センサ40やブレーキセンサ42等の各種センサが接続されているとともに、各種センサからの信号に基づいて車両10のブレーキ装置の制御を通じて当該車両10に制動力を発生させる。具体的には、車速センサ40からの信号に基づいて把握される車両10の速度、ブレーキセンサ42のブレーキ踏込量の信号等に基づいて要求される制動力を算出してブレーキ装置を制御する。なお本実施形態では、ブレーキECU12では、運転支援ECU
11で実行される停止制御に基づく信号に応答して、車両10の停止支援などを行なうための制御、例えば予備制動やアシストブレーキを行う制御などが行なわれるようにもなっている。
エンジンECU13は、車両10のエンジンの運転制御を行うECUであって、アクセル踏込量を検出するアクセルセンサ43や吸入空気量を検出するセンサ等が接続されるとともに、スロットルバルブの駆動回路、燃料噴射弁の駆動回路等の各種機器の駆動回路が接続されている。そして、エンジンECU13は、上記各センサから入力した検出信号に基づいて把握されるエンジンの運転状態等を検知するとともに、上記各種機器の駆動回路の指令信号を出力する。こうしてエンジンの運転制御がエンジンECU13を通じて実施される。なお本実施形態では、エンジンECU13では、運転支援ECU11で行われる駆動力抑制制御に基づく信号に応答して、車両10の減速支援などを行なうための制御などが行われる。減速支援のための制御としては、例えば、エンジンの回転数を抑制する制御や、エンジンへの燃料供給を停止する(フューエルカット)制御や、エンジンに備えられた複数の気筒のうち少なくとも一部の気筒による動力の発生を停止させる減筒制御などが行なわれるようにもなっている。なお、動力源として電動モータを備える車両、いわゆるハイブリッド車両などでは回生ブレーキを用いた減速支援を行ってもよい。
また、運転支援ECU11には、カーナビゲーション20と、道路地図情報など各種情報を読み書き可能に保持するデータベース21とがCANなどの車載ネットワークを介してそれぞれ通信可能に接続される。
カーナビゲーション20は、全地球測位システム(GPS:Global Positioning System)等を利用して車両の現在位置を検出するとともに、予め記憶された道路地図情報を参照して、運転者に走行目的地までの車両10の走行経路等の案内を行なう。カーナビゲーション20には、図示しない表示装置、入力装置、及び音声装置が設けられている。
表示装置は、例えば、液晶ディスプレイによって構成され、車室内のセンターコンソール付近に設置される。この表示装置には、カーナビゲーション20から入力される画像データ等に対応した画像が表示される。これにより例えば、カーナビゲーション20は、車両10の現在位置とその周辺の地図とを組み合わせた画像データを出力して、車両10の位置とその周辺の地図とが組み合わされた画像を表示装置に表示させる。なお表示装置には、カーナビゲーション20から、地図表示の画像データや、運転者に対して注意を喚起するために運転支援ECU11から入力された情報(運転支援信号)に対応した警告表示等の画像データも入力される。
入力装置は、例えば、表示装置と一体になったタッチスイッチもしくはメカニカルなスイッチ等が用いられ、各種の入力操作に使用される。
音声装置は、音や音声を発生する装置であり、カーナビゲーション20から入力された音・音声データ等に対応した音や音声が出力される。音声装置には、音・音声データとして、カーナビゲーション20から、経路案内や交通情報などの音声情報や、運転支援ECU11からの情報に対応した音声情報などが入力される。
本実施形態のカーナビゲーション20は、データベース21に予め記憶された道路地図情報を取得して利用する。また、カーナビゲーション20は、車両10の位置に関する位置情報や、現在位置周辺の情報として抽出した道路地図情報などを運転支援ECU11に送信する。
データベース21は、ナビゲーション処理に使用する道路地図情報(地図データベース
)やPOI情報(Point of Interest、観光地や各種施設の情報)など各種情報を格納する装置であり、格納装置として不揮発性の記憶装置であるHDD(Hard Disk Drive)が用いられる。
道路地図情報は、地図に関する情報であり、道路や道路地図の背景を表示するためのデータや、交差点の名称などから成るデータ等により構成されている。また、道路地図情報には、道路の形状、道路における交差点や横断歩道の情報などの道路付属情報が含まれている。具体的には、道路付属情報として、信号機の停止線の位置、信号機が設けられた交差点の位置、道路の道路形状、トンネル、横断歩道、事故多発地点、路面状態などの情報が含まれる。例えば、道路地図情報には、道路と信号機の設けられた交差点との関係を示すデータが記憶されており、このようなデータに基づいて、図2に示すように、交差点Aを含む各交差点等と、それら交差点に対する各支援領域a〜eを規定することができるようになっている。これにより、図2において車両10が左から右に移動する場合、交差点Aに対する支援領域を領域aとして規定することができる一方、図2において車両10が右から左に移動する場合、交差点Aに対する支援領域を領域bとして規定することができるようになっている。
このことから、カーナビゲーション20から運転支援ECU11に送信される道路地図情報にも上述の道路地図情報に付属する情報として、車両10の走行中の道路、当該道路に設けられた交差点、及びそれらに対応する各支援領域を規定することができる情報がそれぞれ含まれている。
さらに、運転支援ECU11には、運転支援にかかる警報などの各種情報を出力するための出力装置(マンマシンインターフェイス)、例えばスピーカー25が電気的に接続されていている。この出力装置は、運転支援にかかる警報に基づいて、警報音等を発生する装置であり、運転支援ECU11から伝達される情報(信号)に応じた警報音などが出力される。なお、出力装置は、上述のスピーカーに限られるものではない。
また、運転支援ECU11には、車車間通信装置30、インフラ通信装置31、全地球測位システム(GPS)32、車載カメラ33、及び車載レーダ34などの各種情報取得装置がそれぞれ電気的に接続されている。
車車間通信装置30は、車両の位置情報や走行情報などの各種情報を車両10の周辺に位置する他車両との間で無線通信により相互に伝達する、いわゆる車車間通信を行う通信装置である。この車車間通信では、通信可能エリア内の複数の車両のそれぞれとの間で定期的に車両情報を授受する。車両情報には、車両毎に一意に付与された車両ID、車両のGPSにより検出された車両の絶対位置、車両の速度、車両の進行方向、及び車両の車種・車高の情報等が含まれている。そして、車車間通信装置30は、車車間通信にて受信された他車両に車両情報を運転支援ECU11に送信する。これにより、運転支援ECU11には他車両の車両情報が入力されるとともに、運転支援ECU11がその車両10の周辺に位置する他車両の走行状態を把握するとともに、それら把握した他車両の走行状態から交通量を把握することもできる。
インフラ通信装置31は、赤外線信号などの光信号により道路に設けられる光ビーコン装置(図示略)と通信を行う通信装置である。そして、インフラ通信装置31は、光ビーコン装置から送信されるインフラ情報信号を受信するとともに、当該受信したインフラ情報信号を運転支援ECU11に送信する。これにより、運転支援ECU11がインフラ情報を把握することができるようになっている。例えば、インフラ通信装置31は、光ビーコン装置を介して、インフラ情報として、VICS(Vehicle Information and Communication System)センタから配信される道
路交通情報を受信する。この道路交通情報には、例えば、交通量、渋滞区間、渋滞度等の渋滞情報、通行止め等の通行規制情報等が含まれる。また、インフラ情報には、光ビーコン装置が設けられている周囲の道路の道路状況(交差点形状、曲率、勾配、車線数を含む)などこの道路に付随した付随情報や、地上設備等により検出された周辺の交通量や、周辺の他車両の移動体情報なども含まれる。さらに、インフラ情報には、情報を外部に通知することのできる信号機や信号機の管制装置などから通知された信号状態(表示中の色)及び信号サイクルを含む信号情報が、各交差点の信号機の別に含まれる。
GPS32は、車両10の絶対位置を検出するためにGPS衛星信号を受信するとともに、受信されたGPS衛星信号に基づき車両10の位置を検出する。また、GPS32は検出された車両10の位置情報を運転支援ECU11に送信する。これにより、運転支援ECU11は、車両10の位置を把握することができる。
車載カメラ33は、ルームミラーの裏側に設置された光学式のCCDカメラなどにより車両10前方の所定範囲を撮像するとともに、撮像された撮像画像に基づく画像信号を運転支援ECU11に送信する。運転支援ECU11は、この車載カメラ33により撮像された画像信号に基づいて、前方の信号の状態(信号の色等)や前方の他車両の状態(車両のテールランプの点灯等)を抽出する。そして抽出された前方の信号状態や前方の他車両状態に基づいて交通量を推定したり、車両10に対する運転支援を行なったりすることができる。
車載レーダ34は、レーザ光を車両前方の所定範囲に照射することにより、そのレーザ光を反射する前方車両等の反射物体との距離、相対速度、方位等を検出する。これらの検出結果は、各反射物体毎に、運転支援ECU11に送信される。これにより、運転支援ECU11は、車両10前方にある他車両などの移動体や障害物などの有無や種類を判別したり、離間距離を把握したりすることができる。
さらに、運転支援ECU11には、車速センサ40、加速度センサ41、ブレーキセンサ42及びアクセルセンサ43などの各種センサがそれぞれ電気的に接続されている。
車速センサ40は、車輪の回転速度を検出するとともに、当該検出された回転速度に応じた信号を運転支援ECU11に送信する。
加速度センサ41は、車両の加速度を検出するとともに、当該検出された加速度に応じた信号を運転支援ECU11に送信する。
ブレーキセンサ42は、運転者によるブレーキペダルの操作の有無やペダルの踏込量を検出するとともに、当該検出された操作の有無や踏込量に応じた信号を運転支援ECU11に送信する。
アクセルセンサ43は、運転者によるアクセルペダルの操作の有無やペダルの踏込量を検出するとともに、当該検出された操作の有無やペダルの踏込量に応じた信号を運転支援ECU11に送信する。
上記各センサからの各種信号は、それぞれ所定の周期で運転支援ECU11に送信されることから、運転支援ECU11は、上記伝達される各種信号に基づいて、車両10の位置、速度、方向等の車両状況を逐次把握することができるようになっている。
エコノミー運転モードスイッチ45は、エコノミー運転モードの有効/無効を切換えるためのスイッチであって、エコノミー運転モードの有効もしくは無効の信号が運転支援ECU11に送信される。運転支援ECU11は、エコノミー運転モードが有効に設定されている場合、燃費の向上を考慮した運転支援を行う。なお、本実施形態では、エコノミー
運転モードスイッチ45は、エコノミー運転モードが有効になるように設定されているものとする。
次に、停止信号(赤信号)を示す信号機に対する運転支援について、図に従って説明する。図3は、本実施形態の装置による運転支援の態様を示すグラフである。図4は、同装置による運転支援に従う車両の走行位置を示すタイミングチャートである。
図3に示すグラフの概要について説明する。図3に示すグラフの横軸は、交差点Aの停止線位置に対する車両10の相対距離(残距離)を示す軸である一方、縦軸は、車両10の現在速度Vx、もしくは「黄信号(黄)」が開始されたときの車両10の速度である速度Vyを示す軸である。横軸において、残距離「0」の位置が交差点Aの停止線位置を示しているとともに、同図3において、残距離「0」の位置よりも右側は交差点の手前側に離れた距離を示している。また、同図3において、残距離「0」より左側にあって交差点内の距離Cwの範囲は交差点内であることを示しているとともに、交差点内の距離Cwよりもさらに左側は交差点を通過した位置を示している。そして交差点に進行して停止線位置に停止する車両10の現在速度Vxの変化が実線50によって示されている。具体的には、車両10は、交差点Aから離れている(図3において右端)とき、速度Va前後で走行して、交差点Aに近づくにつれて減速し、停止線位置で「0」になるように変化する。
図3に細線で示される停止条件Laは、車両10が停止線位置に停止できる速度と残距離との関係を示したものであって、「黄信号」開始時の車両10の速度Vyに対して停止に要する最小距離(停止限界距離)を残距離で示している。すなわち、「黄信号」開始時の車両10の速度が停止条件Laから求められる速度よりも遅い場合、停止線位置で車両10を停止させることができることを示している。この停止条件Laは、制動距離が速度の2乗に比例することから、次式により算出される。なお、「τ」は操作等の遅れ時間、「Vy」は「黄信号」開始時の車両10の速度、「a」は車両10の減速加速度、「^2」は二乗をそれぞれ示している。
La=(τ×Vy)+Vy^2/(2×a)・・・(1)
また、図3に細線で示される進入条件Lbは、信号が「黄信号」であるうちに車両10が停止線位置を通過することができる速度と残距離との関係を示したものであって、「黄信号」開始時の車両10の速度Vyに対する停止線位置を通過可能な最大距離を残距離で示している。すなわち、「黄信号」開始時の車両10の速度が進入条件Lbよりも速い場合、信号が「黄信号」であるうちに車両10が停止線位置を通過することができることを示している。この進入条件Lbは、走行距離は速度と時間の積であることから、次式により算出される。なお、「Yt」は「黄信号」の時間の長さ(期間)を示している。
Lb=(Yt−τ)×Vy・・・(2)
これにより停止条件Laと進入条件Lbとの関係から、領域La<Lbが形成される。領域La<Lbは、車両10の速度が停止条件Laより速いために車両10が停止線位置に停止できない、かつ、進入条件Lbよりも遅いために「黄信号」のうちに車両10が停止線位置を通過できない領域、いわゆるジレンマゾーンである。このジレンマゾーンは、車両10を進行させるか、または、停止させるかについて運転者を迷わせることから、運転支援においては、その支援領域にジレンマゾーンが含まれないようにしている。また停止条件Laと進入条件Lbとの関係から、領域La>Lbが形成される。領域La>Lbは、車両10の速度が停止条件Laより遅いために停止線位置に車両10を停止できる、かつ、進入条件Lbよりも速いために「黄信号」のうちに車両10が停止線位置を通過できる領域、いわゆるオプションゾーンである。このオプションゾーンも、車両10を進行させるか停止させるかについて運転者を迷わせるが、安全運転の観点から運転支援においては、オプションゾーンでは車両10を停止させることが望ましい。
さらに本実施形態では、図3に点線で示される制御ラインLcが算出される。制御ラインLcは、車両10を加速させずに走行させて交差点Aのすべての信号機が「赤信号」となる、いわゆる「全赤信号」のとき停止線位置に停止させることのできる速度と残距離との関係を示していて、「黄信号」開始時の車両10の速度Vyに対して上記の条件を満足する距離を残距離にて示している。すなわち、制御ラインLcは、残距離に対する速度規制値を示すものとなっている。なお「全赤信号(全赤)」とは、車両10が進行している進路の信号機と、当該進路に交差する進路の信号機とがいずれも「赤信号(赤)」を示す状態である。このことから、制御ラインLcに沿って車両10の現在速度Vxを減速させることで、信号機が「全赤信号」のときに車両10を停止線位置に停止させることができることを示している。この制御ラインLcは、走行距離は速度と時間の積であるとともに「全信号赤」の期間と交差点Aの距離Cwとが考慮されて、次式により算出される。なお、「ARt」は「全赤信号」の時間の長さ(期間)、「n1」は安全係数、「Cw」は交差点内の距離(交差点の通過に要する距離)をそれぞれ示している。
Lc=((Yt+ARt)−τ)×Vy−(n1×Cw)・・・(3)
そして本実施形態では、車両10の速度が制御ラインLcに沿って変化するように、信号機までの距離に応じた適切な車両10の速度が音声情報や画面情報として提供される。また、制御ラインLcにより規定された速度以上になるような駆動トルクの発生を抑制するためにフューエルカットが行なわれる。これらのことにより、車両10が運転支援に従い運転されることで停止線位置に停止できるようにしている。さらに、制御ラインLcに基づく運転支援に従って運転される場合、車両10は、「全赤信号」のときに停止線位置に停止することとなるから、仮に運転支援後に運転者が多少の加速を行った場合でも停止線手前で「赤信号」を経験することとなり、運転支援後に加速するなどの運転支援に起因する不安全行為ができないように運転者に感じさせる。一方、運転者が加速操作を行なった場合であれ、駆動力の抑制により加速量が低く抑えられるため、運転支援後に加速を行なっても停止線位置へ到達するのに比較的長い時間を要する。このことから、車両10を交差点が「黄信号」のうちに通過させることが難しくなり、このようなことが運転者に運転支援に沿った運転操作を促すようになる。
制御ラインLcに沿う車両10の現在速度Vxの変化は、車両10の走行位置を、例えば、図4に示される実線52のように変化させる。
制御ラインLcに従う場合、図4に示すように、車両10の停止線位置に対する走行位置(残距離)が実線52に示されるように変化する。まず、車両10が停止線位置に向かって走行しているとき、信号機は時間t11では「青信号(青)」であるが、その後の時間t12では「黄信号(黄)」、さらにその後の時間t14では「全赤信号(全赤)」にそれぞれ変化する。このような信号機の信号変化に伴って、車両10は、「全赤信号」である時間t15に停止線位置に到達して信号機に停止するとともに、引き続き時間t16からの「赤信号(赤)」でも停止を継続する。その後、時間t17からの「青信号」で新たに進行を開始する。なお、本実施形態では、運転支援用の情報が運転者に提供されるタイミングを「青信号」である間の時間、例えば時間tj1としている。このことから、車両10は、「青信号」である時間tj1から減速が開始、もしくは減速の準備が開始されて、徐々に速度を低下させて、時間t15に停止線位置に停止する。このように、「青信号」であるときから停止のための情報提供を行なうことにより、その後の加速の発生を事前に抑制させている。すなわち、情報提供がない場合であれば、停止信号による停止が予測できないので、「青信号」に基づいて加速が生じるおそれのあるタイミング(例えば時間tj1)における加速を抑制させるようにしている。これにより、車両10の現在速度Vxはもとより、これに加えて加速による速度の上昇の可能性があるタイミングで信号機への車両10の停止を促すことができるようになっている。
他方、情報提供のタイミングが遅い場合、例えば点線53に示すように、「黄信号」である時間tj2にて情報提供が行なわれる。このとき、時間tj2において、本実施形態の運転支援に基づく車両10の速度変化(実線52の時間t13)に比較して、車両10の速度が高速のまま維持されている(点線53の時間t21)ことから、ここから急加速をすれば「黄信号」のうち(時間t22)に停止線位置を通過できる。しかしこれは、交差点への進入速度が速いことや、全赤信号の時間が考慮されていないことなどから安全な行為ではないとともに、急加速による燃費の悪化も生じるようになる。
続いて、信号サイクルと運転支援との関係について説明する。
なお本実施形態では、車両10は、信号機のある交差点Aに向って進行するとともに、当該交差点Aの信号機の「赤信号」に従って停止線位置に停止するものとする。また、交差点Aの信号機は、「青信号(青)→黄信号(黄)→赤信号(赤)」の順番の変化を所定の信号サイクルで順次繰り返すとともに、「黄信号」の後、所定の期間は当該交差点のいずれの信号機も「赤信号(赤)」を示す状態、いわゆる「全赤信号(全赤)」の時間を有している。このことにより、本実施形態では、図4に示すように、信号機の信号サイクルが「青→黄→全赤→赤」として示されている。例えば、支援対象の信号機の信号サイクルは、時間tb1〜ty1までは「青」、時間ty1〜ta1の間は「黄」、時間ta1〜tr1の間は「全赤」、時間tr1〜tb2の間は「赤」を示すものとする。なお、次の信号サイクルの時間tb2は、前の信号サイクルの時間tb1に対応するものであり、上述の信号サイクルが繰り返されることとなる。
まず、車両10の運転支援装置は、カーナビゲーション20からの道路地図情報やインフラ通信装置31からのインフラ情報などに基づいて、支援対象である交差点Aの信号機の信号状態や信号サイクルを取得するとともに、車両10が交差点で停止信号により停止するか否かを予測する。そして、車両10が交差点で停止信号により停止することが予測される場合、「黄信号」が開始される時間ty1を算出する。また「黄信号」が開始される時間ty1のときの速度Vyとして、そのときの車両10の速度である黄信号時速度Vaを推定するとともに、当該速度Vyに対応する残距離P1を式(3)に基づいて算出する。さらに、車両10の速度を「0」としたときの残距離P2を式(3)に基づいて算出する。そして、黄信号時速度Vaと残距離P1とから定まる点と、速度「0」と残距離P2とから定まる点とを結ぶ線が制御ラインLcとして算出される。
式(3)によれば、速度「0」のとき、残距離P2(=−(n1×Cw))となるから、その位置は、停止線位置から左側であるとともに、交差点内の距離Cwに安全係数n1を積した位置になる。このことから安全係数n1を1以上の値とすることで、交差点内の距離Cwを過ぎるまでは制御ラインLcに沿って変化しても車両10の現在速度Vxが「0」にならない、すなわち交差点内を低速でありながらも車両10の走行を許容するような運転支援を提供するようになっている。これにより、例えば、信号機が黄信号のときに誤って車両10が停止線を越えた直後、信号機が全赤信号となった場合においても、車両10と他車両との接触事故などが未然に防がれるようになる。
また、制御ラインLcは、信号機が「黄信号」及び「全赤信号」が経過したときに現在速度Vxが「0」になるように算出されていることから、−(n1×Cw)により設定される残距離P2に到達するまでは、信号機は「全赤信号」に維持されている。これにより、車両10が運転支援に従わずに交差点に進入したとしても「全赤信号」の間に当該交差点を通過、すなわち交差点を渡り切れるようになっており、車両10が当該交差点内で停止したり、通過の途中に交差車線が「青信号」に変化するようなおそれが避けられるようになる。
さらに式(3)によれば、「黄信号」の開始のときの残距離を、「黄信号」の時間の長
さYt(=ta1−ty1)だけでなく、「全赤信号」の時間の長さARt(=tr1−ta1)も加えた時間の長さ(=tr1−ty1)に基づいて算出するようにしている。これにより、「黄信号」の開始のときの残距離を、「黄信号」の時間の長さYtのみに基づいて算出する場合よりも長くすることができるようになり、算出される制御ラインLcとしても車両10を加速させない状態で停止線位置まで走行させることができる残距離が「全赤信号」の時間の長さARtの分だけ長く算出されるようになる。これにより、加速トルクが不要な領域であり、フューエルカットをすることができる領域(フューエルカット領域)が拡大するようになる。
また、先に述べたように本実施形態では、信号機の停止信号(赤信号)に対する運転支援の開始時期を早めるようにしている。すなわち、「黄信号」になる時間ty1よりも前であって、信号機が「青信号」である時間tj1を運転支援を開始するタイミングとして算出するようにしている。時間tj1は、「黄信号」になる時間ty1よりも前、かつ、「青信号」が所定の残り時間Tbとなる時点に設定される。「黄信号」が開始される時間ty1よりも残り時間Tbだけ早い時間tj1に、対象の信号機の停止信号により車両10が停止することを運転者に認識させることで、運転支援の開始された時間tj1以降の運転操作において車両10の不要な加速を行わないように促すことができるようにしている。残り時間Tbとしては、予め定められた時間を適用することもできるが、本実施形態では、図5に示すように、周辺の交通量が少ない場合、一般的に車両10の速度が高速であったり、運転者の加速の自由度が高かったりすることから残り時間Tbを大きい値にして支援のタイミングを早めるようにしている。一方、周辺の交通量が多い場合、一般的に車両10の速度が低速であったり、運転者の加速の自由度が低くかったりすることや、早めに減速することが交通渋滞を生じさせるおそれもあることから残り時間Tbを小さい値にして支援のタイミングを遅くするようにしている。
さらに、安全係数n1について、図に従って説明する。図6は、運転支援に対する運転者の運転操作の一例を示すタイミングチャートである。図7は、安全係数を求めるためのマップデータの態様を示すグラフである。
図6に示すように、運転支援装置は、「青信号」中の時間tj1のタイミングから制御ラインLcに基づく運転支援を開始して、車両10の現在速度Vxが制御ラインLcに沿って減速されるように促す。このとき実線52に示すように車両10の現在速度Vxが、制御ラインLcに沿って減速せず、逆に増速される場合、増速された現在速度Vxと制御ラインLcとの誤差ΔLcが検出される。また、誤差ΔLcが検出される時間ΔLctも検出される。なお本実施形態では、制御ラインLcに沿って車両10が減速されるように、フューエルカットによって加速トルクの発生を抑制していることから、運転支援が開始されると制御ラインLcに対する速度の増加量が抑制されることとなる。
図7に示されるようなマップデータMAと、誤差ΔLcと時間ΔLctとの関係から安全係数n1が求められる。すなわち、誤差ΔLcが大きい場合、運転支援に従わない運転操作がなされる傾向が強いと推測されることから、誤差の大きさに応じて安全係数n1を大きくするようにしている。また、時間ΔLctが長い場合、これも運転支援に従わない運転操作がなされる傾向が強いと推測されることから、時間の長さに応じて安全係数n1を大きくするようにしている。このことから、誤差ΔLcが大きく、かつ、時間ΔLctが長い場合、誤差ΔLcのみが大きい場合や、時間ΔLctのみが長い場合に比較して安全係数n1がより大きくなるようにしている。このように設定されたマップデータMAによれば、例えば、誤差ΔLcの大きさが値Δa、時間ΔLctの長さが値Δbのとき、それらに対応するポイントPから安全係数n1の値ncが求められる。なお本実施形態では、n1を「1」よりも大きい数値とすることによって、制御ラインLcにより算出される速度「0」のときの位置が交差点内の距離Cwかそれよりも先になるようにしている。ま
た安全係数n1としては少なくとも、車両10の位置の検出誤差や信号機の位置の誤差などを考慮した値が設定される。また、誤差ΔLcや時間ΔLctの値に応じてマップデータMAから算出される安全係数n1を大きくする割合は、経験や、予めの演算や試験などによって定めるようにしている。なお安全係数n1は、制御ラインLcの算出に用いられるので、制御ラインLcを算出するとき、以前に算出された制御ラインと、その制御ラインに対する車両10の速度変化とに基づいて予め安全係数n1を算出しておくとともに、当該算出された安全係数n1をその後の制御ラインLcの算出に用いるようにしている。
次に、本実施形態の運転支援の処理手順について、図にしたがって説明する。図8は、運転支援の処理手順を示すフローチャートである。図9は、運転支援における支援条件判定の処理手順を示すフローチャートである。図10は、運転支援における制御ラインを算出する処理手順を示すフローチャートである。図11は、運転支援における信号状態に応じて行なう運転支援の処理手順を示すフローチャートである。なお、本実施形態の運転支援は、カーナビゲーション20から得られる道路地図情報などから車両進行方向に支援対象となる交差点、例えば交差点Aがあることが検出されたときに繰り返し実行される。
図8に示すように、運転支援の処理が開始されると、運転支援ECU11は、支援条件判定処理(図8のステップS10)を実行する。
支援条件判定処理では、図9に示すように、運転支援ECU11は、カーナビゲーション20の道路地図情報から各種情報(道路形状・勾配・現在位置情報)を取得する(図9のステップS11)。また、運転支援ECU11は、車車間通信装置30やインフラ通信装置31を介して他車両の車両情報やインフラ情報などの交通情報などが得られるかどうかを判断する(図9のステップS12)。交通情報などが得られると判断された場合(図9のステップS12でYES)、運転支援ECU11は、インフラ通信装置31を介してインフラ情報(信号情報や交通情報(車両台数、渋滞長さ))を取得したりする(図9のステップS13)。それから、運転支援ECU11は、車両10が交差点Aに対する支援領域内か否かを判断する(図9のステップS14)。支援領域内であるか否かは、道路地図情報と車両10の現在位置とから判断される。車両10が交差点Aに対する支援領域内にあると判断された場合(図9のステップS14でYES)、運転支援ECU11は、エコノミー運転モードか否かを判断する(図9のステップS15)。エコノミー運転モードであると判断された場合(図9のステップS15でYES)、運転支援ECU11は、支援条件判定処理の戻り値として運転支援条件が成立したこと示す値を設定して(図9のステップS16)、支援条件判定処理(図8のステップS10)に戻る。
一方、交通情報などが得られないと判断された場合(図9のステップS12でNO)、運転支援ECU11は、支援条件判定処理の戻り値として運転支援条件が不成立であること示す値を設定する(図9のステップS17)とともに、支援条件判定処理(図8のステップS10)に戻る。また、車両10が交差点Aに対する支援領域外と判断された場合(図9のステップS14でNO)や、エコノミー運転モードではないと判断された場合(図9のステップS15でNO)にも、運転支援ECU11は、支援条件判定処理の戻り値として運転支援条件が不成立であること示す値を設定する。そして(図9のステップS17)支援条件判定処理(図8のステップS10)に戻る。
このように支援条件判定処理が終了したら、図8に示すように、支援条件判定処理の戻り値に基づいて支援条件が成立したか否かが判断される(図8のステップS19)。支援条件が成立しないと判断された場合(図8のステップS19でNO)、運転支援ECU11は、この運転支援の処理を終了する。一方、支援条件が成立したと判断された場合(図8のステップS19でYES)、運転支援ECU11は、制御ライン算出処理(図8のステップS20)を実行するとともに、算出された制御ラインLcに基づく運転支援処理(図8のステップS30)を実行してから、この運転支援の処理を終了する。
すなわち、制御ライン算出処理では、図10に示すように、運転支援ECU11は、車両10の速度を取得(図10のステップS21)するとともに、インフラ情報から信号タイミングを取得する(図10のステップS22)。また、運転支援ECU11は、安全係数n1を算出する(図10のステップS23)。そして、運転支援ECU11は、式(3)に基づいて制御ラインLcを算出するとともに、制御ライン算出処理(図8のステップS20)に戻る。
制御ライン算出処理に続いて実行される運転支援処理では、図11に示すように、運転支援ECU11は、信号状態から交差点Aの信号機が「青信号」であるか否かを判断する(図11のステップS31)。交差点Aの信号機が「青信号」であると判断された場合(図11のステップS31でYES)、運転支援ECU11は、運転支援を開始するタイミングである時間tj1を算出する(図11のステップS32)。また、運転支援ECU11は、制御ラインLcに沿って車両10を減速させるための運転支援として情報提供を行なう(図11のステップS33)。情報提供は、画像、音声、音などにより運転者に提供される。そして、運転支援ECU11は、制御ラインLcにより定まる支援開始時のタイミングである支援開始速度Vbよりも現在速度Vxが速いか否か判断する(図11のステップS34)。現在速度Vxが支援開始速度Vbよりも速いと判断された場合(図11のステップS34でYES)、運転支援ECU11は、交通状況に基づく加速要求があるか否かを判断する(図11のステップS35)。交通状況に基づく加速要求(再加速要求)とは、車両10の周辺の交通状況から車両10を加速させる必要性が生じた場合に要求されるものである。加速要求は、例えば、インフラ情報や車両情報から取得される情報、車載カメラ33や車載レーダ34から取得される他車両の挙動、車速センサ40や加速度センサ41から取得される車両10の状態などに基づく判断により要求されるものである。このため、運転者がアクセルを単に踏み込んだのみでは交通状況に基づく加速要求とは判断されず、運転支援が継続される。交通状況に基づく加速要求がないと判断される場合(図11のステップS35でNO)、運転支援ECU11は、制御ラインLcに基づく駆動力抑制を「制御レベル1」の強さで行う(図11のステップS36)。動力抑制とは、車両10を加速させるトルクが生じないようにフューエルカットなどを行うことである。また、「制御レベル1」は「青信号」の状態からの駆動力の抑制であることからその抑制の程度を「黄信号」に対して行う抑制よりも弱くしたレベルである。一方、現在速度Vxが支援開始速度Vbよりも速くないと判断された場合(図11のステップS34でNO)や、交通状況に基づく加速要求があると判断される場合(図11のステップS35でYES)、運転支援処理(図8のステップS30)に戻る。
また、交差点Aの信号機が「青信号」ではないと判断された場合(図11のステップS31でNO)、運転支援ECU11は、交差点Aの信号機が「黄信号」であるか否かを判断する(図11のステップS40)。交差点Aの信号機が「黄信号」ではないと判断された場合(図11のステップS40でNO)、運転支援ECU11は、交差点Aの信号機が「赤信号(全赤信号を含む)」であるか否かを判断する(図11のステップS46)。交差点Aの信号機が「赤信号(全赤信号を含む)」ではないと判断された場合(図11のステップS46でNO)、運転支援処理(図8のステップS30)に戻る。
一方、交差点Aの信号機が「赤信号(全赤信号を含む)」であると判断された場合(図11のステップS46でYES)、運転支援ECU11は、特に車両10を停止させるための情報の提供である停止情報提供を行う(図11のステップS47)とともに、車両10を停止させるための支援である停止制御を行う(図11のステップS48)。停止情報とは、画像、音声、音を通じて提供される停止を促すための警告などである。また停止制御とは、車両10の制動を支援する予備制動やアシストブレーキである。その後、運転支援処理(図8のステップS30)に戻る。
さらに、交差点Aの信号機が「黄信号」であると判断された場合(図11のステップS40でYES)、運転支援ECU11は、残距離に対する現在速度Vxが停止条件Laまたは進入条件Lbにより示される速度よりも大きいか否かを判断する(図11のステップS41)。残距離に対する現在速度Vxが停止条件Laまたは進入条件Lbにより示される速度よりも大きいと判断された場合(図11のステップS41でYES)、運転支援ECU11は、停止情報提供を行う(図11のステップS47)とともに、停止制御を行ない(図11のステップS48)、運転支援処理(図8のステップS30)に戻る。
一方、残距離に対する現在速度Vxが停止条件Laまたは進入条件Lbにて示される速度より大きくないと判断された場合(図11のステップS41でNO)、運転支援ECU11は、残距離に対する現在速度Vxが、停止条件Laまたは進入条件Lbより低速、かつ、黄信号時速度Vaより高速であるか否かを判断する(図11のステップS42)。残距離に対する現在速度Vxが、停止条件Laまたは進入条件Lbより低速、かつ、「黄信号」開始時の車両10の速度である黄信号時速度Vaより高速であると判断される場合(図11のステップS42でYES)、運転支援ECU11は、制御ラインLcに沿って車両10を減速させるための情報提供を行う(図11のステップS43)。情報提供は、画像、音声、音などにより運転者に提供される。そして、運転支援ECU11は、交通状況に基づく加速要求があるか否かを判断する(図11のステップS44)。この加速要求があるか否かの判断は、ステップS35と同様の条件に基づいて判断される。交通状況に基づく加速要求がないと判断される場合(図11のステップS44でNO)、運転支援ECU11は、制御ラインLcに基づく駆動力抑制を「制御レベル2」の強さで行う(図11のステップS45)とともに、運転支援処理(図8のステップS30)に戻る。動力抑制とは、車両10を加速させるトルクが生じないようにフューエルカットなどを行うことである。また、「制御レベル2」は、「黄信号」の状態で行なう駆動力の抑制であることからその抑制の程度を「制御レベル1」よりも強くしたレベルである。
一方、残距離に対する現在速度Vxが、停止条件Laまたは進入条件Lbより低速ではない、または、黄信号時速度Vaより高速ではないと判断される場合(図11のステップS42でNO)や、交通状況に基づく加速要求があると判断される場合(図11のステップS44でYES)、運転支援処理(図8のステップS30)に戻る。
以上説明したように、本実施形態の運転支援装置によれば、以下に列記するような効果が得られるようになる。
(1)車両10の前方にある信号機が車両の到達時に停止信号となるようなとき、当該車両10が加速することなく該信号機で停止することのできるタイミングで運転支援の提供、例えば運転者への車両10の停止を促す音声もしくは可視情報による通知や、車両10の減速・停止を直接支援する運転操作の支援が行われるようにした。これにより、信号機への到達前に車両10を加速させるような運転操作が抑制され、車両10の安全が確保されるとともに、そのような不要な加速等に伴う燃料消費も削減されるようになる。すなわち、安全がより確保される運転支援とともに、エコノミー運転支援が図られるようになる。
(2)また、加速の有用性が低下するタイミング(例えば時間tj1)で減速・停止支援が行われるため、運転者としても運転支援が行われたタイミングから加速を控えて燃料消費、制動によるエネルギーロスを減少させるように意識するようになるなど、いわゆるエコノミー運転行動の促進が図られるようにもなる。
(3)車両10の現在速度Vxが制御ラインLcに従って連続的に減速される、すなわち加速などが行われないことにより、車両10の燃料消費を抑えることができるようにな
る。また、車両10を制御ラインLcに従って減速させることで、加速操作をすることなく車両を信号機に停止させることができるから運転者による信号機への停止操作が容易にもなる。
(4)車両10の交差点への到達時、全方向の信号機が停止状態であることから誤って交差点に進入してしまうような不都合が生じたような場合であれ、他車両との接触事故なども未然に防ぐことができるようになる。
(5)車両10が制御ラインLcに従って走行し続けた場合であれ、車両10を交差点を通過した位置まで進行させることができる。これにより、車両10が交差点に進入するような場合であれ、交差点を通過させることができるため、他車両の交通が妨害されたりするなどのおそれが防止される。
(6)車両10は全ての信号機が停止信号、すなわち全赤信号である間に交差点を通過することができる。これにより、車両が交差点に進入した場合であれ、交差点に他車両が進入する以前に当該交差点を通過することができるようになる。
(7)車両10の周辺の交通量に応じて変動する車両10の走行速度や、運転者の都度の運転操作の傾向に応じて車両10の速度が零になる地点(残距離P2)が補正されるようになる。この補正により制御ラインLcそのものが補正されるようになるため、制御ラインLcが車両10の周辺の交通量や運転者の運転操作に対応してより好適に演算されるようになる。すなわち、先の運転支援のタイミングも、より適切なタイミングとして設定されるようになる。
(8)車両10の速度と信号機(交差点)までの距離との関係から当該信号機の黄信号の終了までに該当する交差点に進入できず、かつ、同交差点で停止するには距離が短すぎる領域、すなわちジレンマゾーンを回避するための運転支援に併せて燃料消費量の削減を図るエコノミー運転支援を実現することができるようになる。
(9)減速支援(駆動力抑制制御)により車両が減速する、すなわち燃料を消費する車両10の加速が抑制されるので燃費の向上が図られる。また、運転者としても信号機で停止するとき、運転支援装置に従った運転操作が違和感なく行えるようになる。
(10)加速の有用性が低くなるタイミングからの減速支援(駆動力抑制制御)がフューエルカットにより実行されるため、フューエルカット領域の拡大が図れるようになり、信号機まで走行する際に要する燃料がより少なくて済むようになる。すなわち、燃費の更なる向上が図られるようになる。
(11)交通状況に基づいて車両10を加速させる必要性が生じた場合であれ、そのような必要に基づく加速要求が検出されるときには運転支援を解除することで、運転者の運転操作の自由度を確保することができる。
(12)走行環境などに基づいて運転者が運転支援の有効・無効の選択ができるようになり、このような運転支援の利便性が向上する。
なお、上記実施形態は、例えば以下のような態様にて実施することもできる。
・上記実施形態では、車載ネットワークが車載用のCANである場合について例示した。しかしこれに限らず、車載ネットワークは、イーサーネット(登録商標)やフレックスレイ(FlexRay)などその他のネットワークであってもよい。これにより、運転支援装置の構成の自由度が向上するようになる。
・上記実施形態では、ナビゲーション処理に用いられる道路地図情報などがHDDに格納されている場合について例示した。しかしこれに限らず、道路地図情報などは、HDDに代え、もしくは、HDDとともに、CD−ROM(Compact Disk ROM)やDVD(Digital Versatile Disk)などの記憶媒体に記憶されていてもよい。これらの記憶媒体に格納された道路地図情報などは、ドライブ装置(非図示)を介して読み取ることができるので、記録媒体をドライブ装置にセットすることで、必要に応じた道路地図情報が得られるようにもなる。
・上記実施形態では、カーナビゲーション20はデータベース21との間で地図情報等の授受を行う場合について例示した。しかしこれに限らず、カーナビゲーションシステムは、地図情報等を格納するデータベースを有していてもよい。またカーナビゲーション20とデータベース21とが直接通信してもよい。
・また、地図情報等のデータベースをVICSセンタなどのインフラ情報の配信センタなどが有する場合、車両は、地図情報等を配信センタから取得するようにしてもよい。これにより、車両が運転支援に用いる地図情報等の更新が容易になるとともに、車両のデータベースの小容量化が図られるようにもなる。
・上記各実施形態では、インフラ通信装置31は、光ビーコン装置と光通信を行う場合について例示した。しかしこれに限らず、インフラ通信装置は、ビーコン装置やVICSセンタなどと無線通信してもよい。また、インフラ通信装置は、ビーコン装置用と、VICSセンタ用とがそれぞれ各別に設けられてもよいし、必要な情報が取得されるのであれば、ビーコン装置用と、VICSセンタ用とのいずれか一方のみが設けられてもよい。
・上記実施形態では、車載レーダ34は、レーザ光を用いて物体を検出する場合について例示したが、これに限らず、車載レーダは、ミリ波やマイクロ波等の電波や超音波等を用いて物体を検出するものであってもよい。
・上記実施形態では、運転支援の有効・無効がエコノミー運転スイッチにより設定される場合について例示したが、これに限らず、運転支援の有効・無効はその他のスイッチや他の運転条件などに基づいて設定が切換えられるようにしてもよい。
・上記実施形態では、加速要求が交通環境に基づくものである場合について例示したが、これに限らず、加速要求は、車両の運転操作など、例えばアクセルが所定以上踏み込まれたり、ステアリングが所定以上に操作されたりすることに基づいて解除されるようにしてもよい。これにより、加速要求の条件設定の自由度が向上される。
・上記実施形態では、制御ラインLcが安全係数により補正される場合について例示したが、これに限らず、制御ラインは安全係数により補正されなくてもよい。この場合であれ、交差点内の距離が考慮されていれば、運転支援に従わない場合であっても車両が交差点内を「全赤信号」のうちに通過する支援を行なうことができる。これにより、制御ラインの算出の自由度が高められる。
・上記実施形態では、運転支援に従わない場合であっても車両10が交差点内を「全赤信号」のうちに通過することのできる制御ラインLcを算出する場合について例示した。しかしこれに限らず、運転支援に従わない場合に交差点を通過できることまで考慮せずに制御ラインが算出されてもよい。この場合であれ、交差点に進入した時点で運転支援(駆動力抑制制御)を解除することによって車両が交差点を通過することができるようになる。これによっても、制御ラインの算出の自由度が高められる。
・上記実施形態では、交通量を、交通情報を含むインフラ情報に基づいて把握する場合について例示した。しかしこれに限らず、交通量を、車車間通信装置、車載カメラまたは車載レーダなどの一つもしくは任意の組み合わせに基づいて把握してもよいし、これらとインフラ情報とに基づいて把握してもよい。これにより、交通環境に応じて適切な交通量の把握が可能となり運転支援装置としての適用可能性や利便性が向上される。
・上記実施形態では、信号機のある交差点Aに対して運転支援を行なう場合について例示したが、これに限らず、運転支援を、交差点以外に設けられた信号機に対して行なうようにしてもよい。これにより、交差点の有無にかかわらず、信号機に対してこの運転支援を行うことができるようになる。
・上記各実施形態では、赤信号を信号機の停止信号とする場合について例示したが、これに限らず、黄信号を信号機の停止信号に含めてもよい。これにより、運転支援装置の適用条件の自由度が向上するようになる。
10…車両、11…運転支援コントロールコンピュータ(運転支援ECU)、12…ブレーキコントロールコンピュータ(ブレーキECU)、13…エンジンコントロールコンピュータ(エンジンECU)、20…カーナビゲーション、21…データベース、25…スピーカー、30…車車間通信装置、31…インフラ通信装置、32…全地球測位システム(GPS)、33…車載カメラ、34…車載レーダ、40…車速センサ、41…加速度センサ、42…ブレーキセンサ、43…アクセルセンサ、45…エコノミー運転モードスイッチ、A…交差点、La…停止条件、Lb…進入条件、Lc…制御ライン、Tb…残り時間、Va…黄信号時速度、Vb…支援開始速度、Vx…現在速度、Vy…速度。

Claims (11)

  1. 車両の進行方向にある信号機に関する信号情報と、車両の速度と、車両から信号機までの距離とに基づいて車両の交差点通過可否にかかる運転操作を支援する運転支援装置であって、
    前記信号情報に基づきその該当する信号機に対する車両の到達時に停止信号となることが予測されるとき、当該車両の車速に加えて加速による車速の上昇の可能性を加味したタイミングで前記該当する信号機での車両の停止を促す運転支援を提供する
    ことを特徴とする運転支援装置。
  2. 前記タイミングは、前記信号機に車両が停止可能な速度で到達するように当該車両を連続的に減速させる態様で演算された速度規制値の制御ラインに基づいて、決定される
    請求項1に記載の運転支援装置。
  3. 前記信号機は、交差点に設けられた信号機であり、
    前記制御ラインは、前記交差点の全方向の信号機が停止信号であるときに前記車両が信号機に到達するように演算される
    請求項2に記載の運転支援装置。
  4. 前記制御ラインは、前記交差点を通過した地点で車両の速度が零になるように演算される
    請求項3に記載の運転支援装置。
  5. 前記制御ラインは、前記交差点の全ての信号機が停止信号を示している間に前記車両が前記交差点を通過することができるように演算される
    請求項4に記載の運転支援装置。
  6. 前記制御ラインが車両の速度を零まで減速させる地点は、車両の周辺の交通量及び運転者の運転操作に応じて演算される安全係数により補正される
    請求項4または5に記載の運転支援装置。
  7. 前記制御ラインは、前記車両の速度と前記信号機までの距離とに基づき規定されるジレンマゾーンを含まないように設定される
    請求項2〜6のいずれか一項に記載の運転支援装置。
  8. 前記運転支援には、前記車両の速度が前記制御ラインに沿って減速するように当該車両の速度を制御する減速支援が含まれる
    請求項2〜7のいずれか一項に記載の運転支援装置。
  9. 前記減速支援は、フューエルカットにより行われる
    請求項8に記載の運転支援装置。
  10. 前記運転支援は、所定の再加速要求があることを条件に解除される
    請求項1〜9のいずれか一項に記載の運転支援装置。
  11. 前記運転支援は、車両の燃料消費量を減少させるように当該車両を走行させるエコノミー運転モードが選択されていることを条件に行われる
    請求項1〜10のいずれか一項に記載の運転支援装置。
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