JP2011252509A - リブ付き管材 - Google Patents

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【課題】単一の合成樹脂材料を用いて成形されたものと同程度の物性及び生産性を備え、標準施工方法により施工可能な、再生材料を使用した積層構造のリブ付き管材を得る。
【解決手段】管体1aを、表面にリブ10aが周設された第1の樹脂からなる表スキン層10と、再生原料を含む第2の樹脂からなるコア層12と、前記第1の樹脂からなる裏スキン層11との積層構造としてリブ付き管材1を形成する。強度確保のため、コア層12に含まれる再生原料の質量比率は、管材全体の質量に対して10〜30%の範囲に設定する。
【選択図】図1

Description

本発明は下水の排水管路などに使用される合成樹脂製のリブ付き管材に関する。
近年、樹脂製品のスクラップや、使用済み樹脂製品などの廃材の処理が大きな問題となっている。
樹脂製品のスクラップは、管や管継手などの建材や家電製品の筐体、部品その他の樹脂成形品を射出成形する際に或いは成形後の加工工程などで発生する。例えば合成樹脂製の管材では、管材を連続押出成形するプロセスにおいて成形条件が安定するまでの初期段階で多量のスクラップが発生する。また、耐用年数が経過して老巧化した管材も廃材として多量に処理されている。
このような樹脂製品のスクラップや使用済みの廃材は、従来は焼却や埋め立てにより廃棄処分されていた。このうち、埋め立てによる廃棄処分では、昨今の物の大量消費及び大量廃棄によって埋め立て可能な処分場が急減しており、また、合成樹脂は長期間分解・腐食しないため、環境破壊を引き起こす虞があることが問題視されている。
そこで、このような問題を解消するべく、樹脂製品のスクラップや廃材を粉砕し、これを再生原料として利用することが提案されている。
例えば下記特許文献1には、再生原料を含有する硬質塩化ビニル樹脂を中間層として管体を成形した三層構造の管材が提案され、また、特許文献2には、改質剤を含有した再生原料を中間層として管壁を成形した三層構造の排水枡が提案されている。
特開2001−41362号公報 特許第3936638号公報
このように、下水の排水管路に使用される合成樹脂製の管材として、再生原料を使用した三層構造の管材は実用化されつつあるが、近時、下水の排水管路として採用が増加しているリブ付きの管材には、再生原料を使用して成形することは行われていないのが現状である。
従って、今後益々、下水の排水管路としてリブ付き管材の採用量が増せば、排水管路を構成する管材の分野では再生原料の使用量が減ることになり、これでは資源の有効利用を促進している昨今の社会の実状に沿わない。
本発明は従来技術の有するこのような問題点に鑑み、単一の合成樹脂材料を用いて成形されたものと同程度の物性及び生産性を有し、既存のリブ付き管材と同様の標準施工方法により施工が可能な、再生材料を使用した積層構造のリブ付き管材を形成できるようにすることを課題とする。
前記課題を解決するため本発明は、管体外周面に環状リブが管軸方向に沿って所定間隔で設けられた合成樹脂製のリブ付き管材であって、管体が内層、中間層及び外層を積層してなり、且つ前記中間層が再生原料を含む材料により形成されていることを特徴とするものである。
また、本発明は、前記構成のリブ付き管材において、中間層に含まれる再生原料の質量比率が、リブ付き管材全体の質量に対して10〜30%の範囲であることを特徴とする。
さらに、本発明は、前記構成のリブ付き管材において、リブ付き硬質塩化ビニル管の標準施工方法により施工可能であることを特徴とする。
図1を用いて本発明のリブ付き管材の構成を説明すれば、図示されるように、本発明のリブ付き管材1は、第1の樹脂からなる外面に複数のリブ10aが周設された表スキン層(外層)10及び裏スキン層(内層)11と第2の樹脂からなるコア層(中間層)12が管体(管壁)1aの肉厚方向に三層に積層された構造を有するものである。
前記第1の樹脂や第2の樹脂としては、PVC、ABS、PP、PEなどの樹脂原料を使用することができる。特には、塩化ビニル樹脂成形品のスクラップや廃材が大量に発生している現状や、排水管路として硬質塩化ビニルが使用されていることを考慮すると、第1の樹脂としてバージンの硬質塩化ビニル系樹脂、第2の樹脂として硬質塩化ビニル系樹脂の再生原料を含む材料を使用することが好ましい。
前記第1の樹脂として使用する硬質塩化ビニル系樹脂は、例えばポリ塩化ビニル単独重合体;塩化ビニルモノマーと、この塩化ビニルモノマーと共重可能な不飽和結合を有するモノマーとの共重合体;塩化ビニル以外の(共)重合体に塩化ビニルをグラフト共重合したグラフト共重合体などが挙げられる。これらは単独で使用されてもよく、二種以上が併用されてもよい。また、必要に応じて前記ポリ塩化ビニル系樹脂を塩素化してもよい。
前記塩化ビニルモノマーと共重合可能な不飽和結合を有するモノマーとしては、特に限定されず、例えばエチレン、プロピレン、ブチレンなどのα−オレフィン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類;ブチビニルエーテル、セチルビニルエーテルなどのビニルエーテル類;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチルアクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステル類;スチレン、α−メチルスチレンなどの芳香族ビニル類;N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミドなどのN−置換マレイミド類などが挙げられる。これらは単独で使用されてもよく、二種以上が併用されてもよい。
前記塩化ビニルをグラフト共重合する重合体としては、塩化ビニルをグラフト共重合するものであれば特に限定されず、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−酢酸ビニル−一酸化炭素共重合体(EVACO)、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−ブチルアクリレート−一酸化炭素共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ポリウレタン、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレンなどが挙げられる。これらは単独で使用されてもよく、二種以上が併用されてもよい。
前記ポリ塩化ビニル系樹脂の平均重合度は、特に限定されるものではないが、小さくなると成形体の物性低下が起こり、大きくなると溶融粘度が高くなって成形が困難になるため、400〜1600が好ましく、600〜1300が特に好ましい。また、異なる重合度を持つポリ塩化ビニル樹脂を混ぜて使用してもよい。
なお、平均重合度とは、複合塩化ビニル系樹脂をテトラヒドロフラン(THF)に溶解させ、濾過により不溶成分を除去した後、濾液中のTHFを乾燥除去して得た樹脂を資料とし、日本工業規格 JIS K−6721「塩化ビニル樹脂試験方法」に準拠して測定した平均重合度を意味する。
前記ポリ塩化ビニル系樹脂の重合方法は、特に限定されず、従来公知の任意の重合方法を採用することができ、例えば塊状重合方法、溶液重合方法、乳化重合方法、懸濁重合方法などが挙げられる。
前記ポリ塩化ビニル系樹脂の塩素化方法としては、特に限定されず、従来公知の塩化化方法を採用することができ、例えば熱塩素化方法、光塩素化方法などが挙げられる。
前記ポリ塩化ビニル系樹脂は、いずれも樹脂組成物としての性能を阻害しない範囲で架橋、変性して用いてもよい。この場合、予め架橋、変性した樹脂を用いてもよく、添加剤などを配合する際に、同時に架橋、変性してもよく、或いは樹脂に前記成分を配合した後に架橋、変性してもよい。
前記樹脂の架橋方法についても、特に限定はなく、ポリ塩化ビニル系樹脂の通常の架橋方法、例えば各種架橋剤、過酸化物を使用する架橋、電子線照射による架橋、水架橋性材料を使用した方法などが挙げられる。
また、前記樹脂配合物には熱安定剤を併用することが好ましい。熱安定剤としては、特に限定されないが、鉛系安定剤、有機スズ安定剤、高級脂肪酸金属塩(金属石ケン)などが挙げられ、これらが単独で或いは複合して用いられる。
鉛系安定剤としては、例えば鉛白、塩基性亜硫酸鉛、三塩基性硫酸鉛、二塩基性亜リン酸鉛、二塩基性フタル鉛、三塩基性マレイン酸鉛、シリカゲル共沈ケイ酸鉛、二塩基性ステアリン酸鉛、ステアリン酸鉛、ナフテン酸鉛などが挙げられる。
また、有機スズ系安定剤としては、例えばジブチル錫メルカプト、ジオクチル錫メルカプト、ジメチル錫メルカプトなどのメルカプチド類;ジブチル錫マレート、ジブチル錫マレートポリマー、ジオクチル錫マレート、ジオクチル錫マレートポリマーなどのマレート類;ジブチル錫メルカプトジブチル錫ラウレート、ジブチル錫ラウレートポリマーなどのカルボキシレート類が挙げられる。
高級脂肪酸金属塩としては、例えばステアリン酸リチウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、リシノール酸カルシウム、ステアリン酸ストロンチウム、ステアリン酸バリウム、ラウリン酸バリウム、リシノール酸バリウム、ステアリン酸カドミウム、ラウリン酸カドミウム、リシノール酸カドミウム、ナフテン酸カドミウム、2−エチルヘキソイン酸カドミウム、ステアリン酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、リシノール酸亜鉛、2−エチルヘキソイン酸亜鉛、ステアリン酸鉛、二塩基性ステアリン酸鉛、ナフテン酸鉛などが挙げられる。
前記熱安定剤の配合割合は、特に限定されないが、ポリ塩化ビニル系樹脂100質量部に対して、0.3〜10.0質量部とすることが好ましい。
すなわち、安定剤の配合割合が0.3質量部未満であると、成形時におけるポリ塩化ビニル系樹脂の熱安定剤が確保され難く、成形中に炭化物が出やすくなる虞があり、10.0質量部を超えると、押出機スクリューによる混練る効果が十分に得られなくなり、成形性が悪くなる虞がある。
なお、本発明で使用する樹脂組成物中には、その物性を損なわない範囲で、滑剤、加工助剤、衝撃改質剤、耐熱向上剤、酸化防止剤、熱安定化助剤、光安定剤、紫外線吸収剤、顔料、可塑剤、熱可塑性エラストマーなどの添加剤が添加されていてもよい。
前記滑剤としては、内部滑剤、外部滑剤が挙げられる。
内部滑剤は、成形加工時の溶融樹脂の流動粘度を下げ、摩擦発熱を防止する目的で使用される。内部滑剤としては、特に限定されず、例えばブチルステアレート、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、エポキシ化大豆油、グリセンモノステアレート、ステアリン酸、ビスアミドなどが挙げられる。これらは単独で使用されてもよく、二種以上が併用されてもよい。
外部滑剤は、成形加工時の溶融樹脂と金属面との滑り効果を上げる目的で使用される。外部滑剤としては、特に限定されず、例えばパラフィンワックス、ポリオレフィンワックス、エステルワックス、モンタン酸ワックスなどが挙げられる。これらは単独で使用されてもよく、二種以上が併用されてもよい。
前記加工助剤としては、特に限定されず、例えば質量平均分子量10万〜200万のアルキルアクリレート−アルキルメタクリレート共重合体などのアクリル系加工助剤などが挙げられる。前記アクリル系加工助剤としては、特に限定されず、例えばn−ブチルアクリレート−メチルメタクリレート共重合体、2−エチルヘキシルアクリレート−メチルメタクリレート−ブチルメタクリレート共重合体などが挙げられる。これらは単独で使用されてもよく、二種以上が併用されてもよい。
前記衝撃改質剤としては、特に限定されず、例えばメタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合体(MBS)、塩素化ポリエチレン、アクリルゴムなどが挙げられる。
前記耐熱向上剤としては、特に限定されず、例えばα−メチルスチレン系、N−フェニルマレイミド系樹脂などが挙げられる。
前記酸化防止剤としては、特に限定されず、例えばフェノール系抗酸化剤などが挙げられる。
前記熱安定化助剤としては、特に限定されず、例えばエポキシ化大豆油、リン酸エステル、ポリオール、ハイドロタルサイト、ゼオライトなどが挙げられる。これらは単独で使用されてもよく、二種以上が併用されてもよい。
前記光安定剤としては、特に限定されず、例えばヒンダードアミン系などの光安定剤が挙げられる。
前記紫外線吸収剤としては、特に限定されず、例えばサリチル酸エステル系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系などの紫外線吸収剤が挙げられる。
前記顔料としては、特に限定されず、例えばアゾ系、フタロシアニン系、スレン系、染料レーキ系などの有機顔料、酸化物系、クロム酸モリブデン系、硫化物・セレン化物系、フェロシアニン化物系などの無機顔料が挙げられる。
前記可塑剤としては、特に限定されず、例えばジブチルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルアジペートなどの可塑剤が挙げられる。なお、前記ポリ塩化ビニル系樹脂組成物には可塑剤が添加されていてもよいが、成形品の耐熱性を低下させることがあるため、多量に使用することは好ましくない。
前記熱可塑性エラストマーとしては、特に限定されず、例えばアクリルニトリル−ブタジエン共重合体(NBR)、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−一酸化炭素共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体や塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体などの塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。ここれらは単独で使用されてもよく、二種以上が併用されてもよい。
また、成形されたリブ付き管材が、日本下水道協会規格 JSWAS K−13 「下水道用リブ付硬質塩化ビニル管」に記載されている性能を満足すれば、前記第1の樹脂に再生原料が添加されていてもよい。
前記第2の樹脂の硬質塩化ビニル系樹脂の再生原料には、添加剤として熱安定剤、滑剤、加工助剤、顔料、可塑剤、充填剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤などを添加することができる。
また、第2の樹脂の再生原料はその質量比率を、リブ付き管材1全体の質量に対して10〜30%の範囲に設定することが好ましい。
再生原料の質量の割合が10%未満では、スクラップや廃材を有効活用する点で十分な効果が期待できず、一方、30%を超えると、再生原料を含まない樹脂材料からなる表スキン層10及び裏スキン層11が肉薄となるため、表スキン層10及び裏スキン層11からコア層12を構成する再生原料を含む材料が部分的にはみ出し、外観を損ねる事態が生じる虞がある。なお、呼び径150〜450までの管体部10における肉厚は2.4〜3.2mmである。
また、コア層12を構成する材料には、再生原料の質量比率がリブ付き管材1全体の質量に対して10〜30%の範囲であれば、バージンの硬質塩化ビニル系樹脂を添加してもよい。
このように構成される本発明のリブ付き管材1は、例えば以下の成形工程により製造することができる。
先ず、表スキン層10と裏スキン層11、コア層12を単独で、又は表スキン層10と裏スキン層11のスキン層を共通、コア層12を単独で押出成形するために、各層を構成する材料である所定の硬質塩化ビニル系樹脂を、三層単独の場合は第1から第3の押出機、表裏スキン層が共通の場合は第1及び第2の押出機に投入して口金にて多層に賦形する。
このときの温度は、組成や添加剤などに応じて適宜調整する必要があるが、一般的には150℃〜230℃に設定することが好ましい。また、口金は分岐・分配方式の多層用口金であることが好ましい。
その後、口金により賦形された多層の硬質塩化ビニル系樹脂は、モールダーにてサイジングされ、押出機、口金、モールダー、引取機、切断機、移管機が順に配置されている押出成形製造装置の中で、三層構造の本発明のリブ付き管材1が所定の寸法に成形されることとなる。
本発明によれば、単一の合成樹脂材料を用いて成形されたものと同程度の物性及び生産性を備えた三層構造のリブ付き管材を形成することができ、内層であるコア層の構成材料として再生原料を含む材料を使用することで、排水管路に利用されるこの種の管材においても再生原料を有効的に利用することができる。また、本発明のリブ付き管材は、既存のリブ付き管材と同程度の強度を備えており、標準施工方法による施工が可能である。
本発明のリブ付き管材の構成を管体部分の要部縦断面図で示した図である。 本発明のリブ付き管材の一実施形態における管体部分の横断面である。 本発明のリブ付き管材の他の実施形態における管体部分の横断面である。
以下、本発明のリブ付き管材を評価した実施例について説明する。
リブ付き管材の評価は、有限要素解析CAE(解析ソフト名「ANSYS」)を使用し、設計シミュレーションによって下記実施例1、2及び比較例1〜4の管材を構成し、各々所定の外力が加わった場合にスキン層とコア層に発生する応力を解析して行った。
〔実施例1の管材〕
表スキン層10と裏スキン層11に硬質塩化ビニル樹脂、コア層12にリブ付き管材全体の質量に対して30%の質量比率で再生原料が含まれた硬質塩化ビニル樹脂を使用して成形された、呼び径150の三層構造のリブ付き管材。
〔実施例2の管材〕
実施例1と同様の成形条件で成形されていて、図2に示されるように、管体1aの側部にリブ10aの欠け部がある、呼び径150の三層構造のリブ付き管材。
(比較例1の管材)
実施例1と同様の成形条件で成形されていて、図3に示されるように、管体1aの頂部にリブ10aの欠け部がある、呼び径150の三層構造のリブ付き管材。
(比較例2の管材)
全体が硬質塩化ビニル樹脂により成形されていて、図2に示されるように、管体1aの側部にリブ10aの欠け部がある、呼び径150の単層のリブ付き管材。
(比較例3の管材)
全体が硬質塩化ビニル樹脂により成形されていて、図3に示されるように、管体1aの頂部にリブ10aの欠け部がある、呼び径150の単層のリブ付き管材。
(比較例4の管材)
呼び径150の硬質塩化ビニル樹脂製のリブ付き管材。
なお、以上の各管材では、スキン層及び単層の管材ではその材料の全体の引張弾性率は硬質塩化ビニル製の管材と同じ3,334MPa、コア層は熱及び紫外線で劣化している可能性のある再生原料を使用するため2,000MPaに設定した。
実施例1と比較例4の管材について、径方向に4%偏平するまで圧縮力が加わった場合の、スキン層とコア層に発生する最大発生応力を解析した。その結果を表1に示す。
なお、以下の解析で単層の管材については、その管体の厚みの三層構造のリブ付き管材の中間層と同じ位置における応力をコア層の最大発生応力としている。
Figure 2011252509
表1より明らかなように、再生原料の質量比率が全体の質量の30%のリブ付き管材であれば、スキン層、コア層に発生する応力は単層のリブ付き管材と略違いはなく、本発明のリブ付き管材が既存の硬質塩化ビニル樹脂製のリブ付き管材と同程度の強度を備えたものであることが理解できる。
実施例1、2と比較例1〜4の管材について、径方向に4%偏平するまで圧縮力が加わった場合の、スキン層とコア層に発生する最大発生応力を解析した。その結果を表2に示す。
Figure 2011252509
表2より明らかなように、リブ欠けが管側部であれば、スキン層、コア層に発生する応力は、単層のリブ付き管材と略違いはない。
リブ付き管材は、外周に突設したリブに欠けた部分があっても、隣接リブ間で連続して3カ所までであれば、リブ欠け部を管側に配置して施工できることが標準施工方法に規定されている。よって、本発明のリブ付き管材がリブ欠け部を有するものであっても、前記の通り、硬質塩化ビニル樹脂製のリブ付き管材と同程度の強度を備えたものであり、標準施工方法により施工が可能である。
実施例1と比較例4の管材について、リブが欠ける程度の集中荷重をリブ先端に加えた場合の、スキン層とコア層に発生する最大発生応力を解析した。その結果を表3に示す。同表中、プラス表記は引張方向、マイナス表記は圧縮方向に力がかかっていることを示す。
Figure 2011252509
表3より明らかなように、リブが欠ける程の集中荷重がリブ先端に加わったとしても、実施例1の管材のスキン層、コア層に発生する応力は、単層の管材である比較例4の管材と略同じであり、本発明のリブ付き管材が既存の硬質塩化ビニル樹脂製のリブ付き管材と同程度の強度を備えたものであるといえる。
以上のように、本発明によれば、前述の問題点を克服しながら、既存のリブ付き管材と同じ標準施工方法により施工可能な積層構造のリブ付き管材を実用化することができる。
なお、本発明は前記各実施例の形態に限定されるものではない。
1 リブ付き管材、1a 管体、10 表スキン層、10a リブ、11 裏スキン層、12 コア層

Claims (3)

  1. 管体外周面に環状リブが管軸方向に沿って所定間隔で設けられた合成樹脂製のリブ付き管材であって、
    管体が内層、中間層及び外層を積層してなり、且つ前記中間層が再生原料を含む材料により形成されていることを特徴とするリブ付き管材。
  2. 中間層に含まれる再生原料の質量比率が、リブ付き管材全体の質量に対して10〜30%の範囲である請求項1に記載のリブ付き管材。
  3. リブ付き硬質塩化ビニル管の標準施工方法により施工可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載のリブ付き管材。


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