JP2000283343A - 複合管 - Google Patents
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- JP2000283343A JP2000283343A JP11084219A JP8421999A JP2000283343A JP 2000283343 A JP2000283343 A JP 2000283343A JP 11084219 A JP11084219 A JP 11084219A JP 8421999 A JP8421999 A JP 8421999A JP 2000283343 A JP2000283343 A JP 2000283343A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】耐圧性に優れており、しかも、軽量であって経
済的に製造することができる。 【解決手段】ポリエチレン樹脂によって管状に構成され
た内層11の外周面に、延伸ポリエチレン樹脂シートを
螺旋状に巻回して構成された中間層12が積層されてお
り、さらに、中間層12に、ポリエチレン樹脂製の外層
13が積層されている。内層11には、それぞれが軸方
向に沿って延びる複数の中空部11aが周方向に等しい
間隔をあけて設けられている。
済的に製造することができる。 【解決手段】ポリエチレン樹脂によって管状に構成され
た内層11の外周面に、延伸ポリエチレン樹脂シートを
螺旋状に巻回して構成された中間層12が積層されてお
り、さらに、中間層12に、ポリエチレン樹脂製の外層
13が積層されている。内層11には、それぞれが軸方
向に沿って延びる複数の中空部11aが周方向に等しい
間隔をあけて設けられている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種物質を流動さ
せて搬送するために好適に使用される複合管に関し、特
に、高耐圧性を有しており、内部を流動する物質の圧力
が高くても破損するおそれがない複合管に関する。
せて搬送するために好適に使用される複合管に関し、特
に、高耐圧性を有しており、内部を流動する物質の圧力
が高くても破損するおそれがない複合管に関する。
【0002】
【従来の技術】液体、気体等の各種物質を流動させて搬
送する際に使用されるパイプ、ホース等の管体は、内部
を流動する物質の圧力によって破損しないような耐圧性
が要求される。特に、油圧配管、給水管等のように、高
圧流体が搬送される場合には、高耐圧性が要求される。
このために、例えば、特開平8−11250号公報に
は、合成樹脂等の可撓性材料によってそれぞれ管状に構
成された内層と外層との間に、繊維補強層およびワイヤ
ー補強層が設けられた複合管が開示されている。
送する際に使用されるパイプ、ホース等の管体は、内部
を流動する物質の圧力によって破損しないような耐圧性
が要求される。特に、油圧配管、給水管等のように、高
圧流体が搬送される場合には、高耐圧性が要求される。
このために、例えば、特開平8−11250号公報に
は、合成樹脂等の可撓性材料によってそれぞれ管状に構
成された内層と外層との間に、繊維補強層およびワイヤ
ー補強層が設けられた複合管が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような複合管で
は、繊維補強層およびワイヤー補強層が設けられている
ことによって、耐圧性が向上している。しかしながら、
繊維補強層は、適当な太さを有する繊維を編組して、あ
るいはスパイラル状に巻回して配置されているために、
繊維補強層自体が厚くなるという問題がある。また、繊
維を束ねた状態で構成される繊維補強層は、各繊維の長
手方向に沿った軸方向強度が大きくなり、周方向の強度
との差が大きくなるおそれもある。しかも、繊維補強層
にワイヤー補強層を積層しているために、全体の肉厚が
大きく、しかも、全体の重量も大きくなり、取り扱いが
容易でなく、また、経済性も損なわれるという問題もあ
る。
は、繊維補強層およびワイヤー補強層が設けられている
ことによって、耐圧性が向上している。しかしながら、
繊維補強層は、適当な太さを有する繊維を編組して、あ
るいはスパイラル状に巻回して配置されているために、
繊維補強層自体が厚くなるという問題がある。また、繊
維を束ねた状態で構成される繊維補強層は、各繊維の長
手方向に沿った軸方向強度が大きくなり、周方向の強度
との差が大きくなるおそれもある。しかも、繊維補強層
にワイヤー補強層を積層しているために、全体の肉厚が
大きく、しかも、全体の重量も大きくなり、取り扱いが
容易でなく、また、経済性も損なわれるという問題もあ
る。
【0004】さらには、合成樹脂によってそれぞれ構成
された内層および外層と、繊維補強層およびワイヤー補
強層とが、それぞれ異なる材質であるために、リサイク
ルが容易でないという問題もある。
された内層および外層と、繊維補強層およびワイヤー補
強層とが、それぞれ異なる材質であるために、リサイク
ルが容易でないという問題もある。
【0005】本発明は、このような問題を解決するもの
であり、その目的は、耐圧性に優れており、しかも、軽
量であって経済的に製造することができる複合管を提供
することにある。
であり、その目的は、耐圧性に優れており、しかも、軽
量であって経済的に製造することができる複合管を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の複合管は、合成
樹脂によって管状に構成された内層と、この内層の外周
面に延伸ポリオレフィン系樹脂シートを螺旋状に巻回し
て構成された中間層と、この中間層に積層された合成樹
脂製の外層とを具備し、前記内層、外層のいずれか一方
または両方に、それぞれが軸方向に沿って延びる複数の
中空部が周方向に適当な間隔をあけて設けられているこ
とを特徴とする。
樹脂によって管状に構成された内層と、この内層の外周
面に延伸ポリオレフィン系樹脂シートを螺旋状に巻回し
て構成された中間層と、この中間層に積層された合成樹
脂製の外層とを具備し、前記内層、外層のいずれか一方
または両方に、それぞれが軸方向に沿って延びる複数の
中空部が周方向に適当な間隔をあけて設けられているこ
とを特徴とする。
【0007】また、本発明の複合管は、合成樹脂によっ
て管状に構成された内層と、この内層の外周面に延伸ポ
リオレフィン系樹脂シートを螺旋状に巻回して構成され
た中間層と、この中間層に積層された合成樹脂製の外層
とを具備し、前記外層の外周面に、それぞれが周方向に
沿って放射方向に突出した複数のリブが、軸方向に適当
な間隔をあけて設けられていることを特徴とする。
て管状に構成された内層と、この内層の外周面に延伸ポ
リオレフィン系樹脂シートを螺旋状に巻回して構成され
た中間層と、この中間層に積層された合成樹脂製の外層
とを具備し、前記外層の外周面に、それぞれが周方向に
沿って放射方向に突出した複数のリブが、軸方向に適当
な間隔をあけて設けられていることを特徴とする。
【0008】好ましくは、前記内層および外層が、それ
ぞれポリエチレン樹脂によって構成されており、前記中
間層が、延伸ポリエチレン樹脂シートによって構成され
ている。
ぞれポリエチレン樹脂によって構成されており、前記中
間層が、延伸ポリエチレン樹脂シートによって構成され
ている。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて説明する。図1は、本発明の複合管の実施
の形態の一例を示す概略構成図である。この複合管10
は、ポリエチレン樹脂によって管状に構成された内層1
1と、この内層11の外周面上に、延伸ポリオレフィン
系樹脂シートである延伸ポリエチレン樹脂シートを螺旋
状に巻回して構成された中間層12と、この中間層12
上に積層されたポリエチレン樹脂製の外層13とを有し
ている。
面に基づいて説明する。図1は、本発明の複合管の実施
の形態の一例を示す概略構成図である。この複合管10
は、ポリエチレン樹脂によって管状に構成された内層1
1と、この内層11の外周面上に、延伸ポリオレフィン
系樹脂シートである延伸ポリエチレン樹脂シートを螺旋
状に巻回して構成された中間層12と、この中間層12
上に積層されたポリエチレン樹脂製の外層13とを有し
ている。
【0010】ポリエチレン樹脂によって構成された内層
11には、それぞれが軸方向に沿って延びる複数の中空
部11aが周方向に等しい間隔をあけて設けられてい
る。
11には、それぞれが軸方向に沿って延びる複数の中空
部11aが周方向に等しい間隔をあけて設けられてい
る。
【0011】内層11に積層された中間層12は、適当
な幅寸法の帯状をした延伸ポリエチレン樹脂シートを、
内層11の軸方向に対して30〜90°の傾斜角度にな
るように螺旋状に巻回し、さらに、その上に、延伸ポリ
エチレン樹脂シートを傾斜方向が反対になるように螺旋
状に巻回して2層構造に形成されている。
な幅寸法の帯状をした延伸ポリエチレン樹脂シートを、
内層11の軸方向に対して30〜90°の傾斜角度にな
るように螺旋状に巻回し、さらに、その上に、延伸ポリ
エチレン樹脂シートを傾斜方向が反対になるように螺旋
状に巻回して2層構造に形成されている。
【0012】このような構成の複合管10は、次のよう
に製造される。まず、ポリエチレン樹脂を短軸押出機に
よって押し出して、軸方向に沿った複数の中空部11a
が周方向に等しい間隔をあけて設けられた内層11を成
形する。その後、スパイラルワインダーによって、所定
幅の帯状に構成された延伸ポリエチレン樹脂シートを、
内層11の外周面に、所定の傾斜角度にて螺旋状に巻回
し、さらに、その上に、傾斜方向が反対になるように延
伸ポリエチレン樹脂シートを螺旋状に巻回して、中間層
12を形成する。延伸ポリエチレンシートは、高密度ポ
リエチレンシートを加熱しつつ、30倍程度の延伸率に
て延伸した後に、架橋されている。
に製造される。まず、ポリエチレン樹脂を短軸押出機に
よって押し出して、軸方向に沿った複数の中空部11a
が周方向に等しい間隔をあけて設けられた内層11を成
形する。その後、スパイラルワインダーによって、所定
幅の帯状に構成された延伸ポリエチレン樹脂シートを、
内層11の外周面に、所定の傾斜角度にて螺旋状に巻回
し、さらに、その上に、傾斜方向が反対になるように延
伸ポリエチレン樹脂シートを螺旋状に巻回して、中間層
12を形成する。延伸ポリエチレンシートは、高密度ポ
リエチレンシートを加熱しつつ、30倍程度の延伸率に
て延伸した後に、架橋されている。
【0013】ポリエチレン樹脂製の内層11に、延伸ポ
リエチレン樹脂シート製の中間層12が積層されると、
その積層体は、押出被覆金型に導入されて、その押出被
覆金型を通過している間に、押出被覆金型内に押し出さ
れるポリエチレン樹脂によって中間層12が被覆され
て、外層13が形成される。そして、押出被覆金型を通
過した積層体が、冷却水槽によって冷却されることによ
って、図1に示す複合管10とされる。
リエチレン樹脂シート製の中間層12が積層されると、
その積層体は、押出被覆金型に導入されて、その押出被
覆金型を通過している間に、押出被覆金型内に押し出さ
れるポリエチレン樹脂によって中間層12が被覆され
て、外層13が形成される。そして、押出被覆金型を通
過した積層体が、冷却水槽によって冷却されることによ
って、図1に示す複合管10とされる。
【0014】得られた複合管10は、ポリエチレン製の
内層11に対して、引っ張り強度に優れた延伸ポリエチ
レン樹脂シートを螺旋状に巻回して中間層12が積層さ
れているために、内層11は、中間層12によって補強
されている。しかも、内層11には、それぞれが軸方向
に沿った複数の中空部11aが周方向に等しい間隔をあ
けて設けられており、隣接する中空部11a間の隔壁部
によって補強された状態になっているために、内層11
内の流体が高圧であっても、破損するおそれがなく、耐
圧性に優れている。しかも、内層11に複数の中空部1
1aが設けられていることによって、複合管10全体が
軽量になっており、容易に取り扱うことができる。さら
には、内層11を構成するポリエチレン樹脂量が低減さ
れるために、経済的に製造することができる。
内層11に対して、引っ張り強度に優れた延伸ポリエチ
レン樹脂シートを螺旋状に巻回して中間層12が積層さ
れているために、内層11は、中間層12によって補強
されている。しかも、内層11には、それぞれが軸方向
に沿った複数の中空部11aが周方向に等しい間隔をあ
けて設けられており、隣接する中空部11a間の隔壁部
によって補強された状態になっているために、内層11
内の流体が高圧であっても、破損するおそれがなく、耐
圧性に優れている。しかも、内層11に複数の中空部1
1aが設けられていることによって、複合管10全体が
軽量になっており、容易に取り扱うことができる。さら
には、内層11を構成するポリエチレン樹脂量が低減さ
れるために、経済的に製造することができる。
【0015】延伸ポリエチレン樹脂シートを螺旋状に巻
回して構成された中間層12は、ポリエチレン樹脂製の
外層13によって被覆されて保護されている。従って、
延伸ポリエチレンシート製の中間層12に対して、直
接、外圧が加わるおそれがなく、中間層12の破損等が
防止される。
回して構成された中間層12は、ポリエチレン樹脂製の
外層13によって被覆されて保護されている。従って、
延伸ポリエチレンシート製の中間層12に対して、直
接、外圧が加わるおそれがなく、中間層12の破損等が
防止される。
【0016】さらに、内層11、中間層12、外層13
が、全て同種のポリエチレン樹脂によって構成されてい
るために、リサイクルが容易であり、しかも、塩化ビニ
ル樹脂管等に比して耐震性に優れている。
が、全て同種のポリエチレン樹脂によって構成されてい
るために、リサイクルが容易であり、しかも、塩化ビニ
ル樹脂管等に比して耐震性に優れている。
【0017】図2は、本発明の複合管の実施の形態のさ
らに他の例を示す概略構成図である。この複合管10で
は、ポリエチレン樹脂製の内層11には、中空部が設け
られず、ポリエチレン樹脂製の外層13に、それぞれが
軸方向に沿って延びる複数の中空部13aが、周方向に
等しい間隔をあけて設けられている。その他の構成は、
図1に示す複合管10と同様になっている。
らに他の例を示す概略構成図である。この複合管10で
は、ポリエチレン樹脂製の内層11には、中空部が設け
られず、ポリエチレン樹脂製の外層13に、それぞれが
軸方向に沿って延びる複数の中空部13aが、周方向に
等しい間隔をあけて設けられている。その他の構成は、
図1に示す複合管10と同様になっている。
【0018】このような構成の複合管10では、中間層
12を保護する外層13に中空部13aが設けられてい
るために、外層13が軽量となり、しかも、使用される
樹脂量が低減されているために、経済的に製造すること
ができる。さらには、隣接する中空部13a間の隔壁部
によって補強されているために、外層13に外圧が加わ
っても破損するおそれがない。
12を保護する外層13に中空部13aが設けられてい
るために、外層13が軽量となり、しかも、使用される
樹脂量が低減されているために、経済的に製造すること
ができる。さらには、隣接する中空部13a間の隔壁部
によって補強されているために、外層13に外圧が加わ
っても破損するおそれがない。
【0019】図3は、本発明の複合管の実施の形態のさ
らに他の例を示す概略構成図である。この複合管10で
は、ポリエチレン樹脂製の内層11に、それぞれが軸方
向に沿って延びる複数の中空部11aが、周方向に等し
い間隔をあけて設けられるとともに、ポリエチレン樹脂
製の外層13にも、それぞれが軸方向に沿って延びる複
数の中空部13aが、周方向に等しい間隔をあけて設け
られている。内層11および外層13の間には、内層1
1に延伸ポリエチレン樹脂シートを螺旋状に巻回して構
成された中間層12が設けられている。
らに他の例を示す概略構成図である。この複合管10で
は、ポリエチレン樹脂製の内層11に、それぞれが軸方
向に沿って延びる複数の中空部11aが、周方向に等し
い間隔をあけて設けられるとともに、ポリエチレン樹脂
製の外層13にも、それぞれが軸方向に沿って延びる複
数の中空部13aが、周方向に等しい間隔をあけて設け
られている。内層11および外層13の間には、内層1
1に延伸ポリエチレン樹脂シートを螺旋状に巻回して構
成された中間層12が設けられている。
【0020】このような複合管10は、前記各実施の形
態の複合管10よりも、さらに軽量になっており、より
一層、経済的に製造される。
態の複合管10よりも、さらに軽量になっており、より
一層、経済的に製造される。
【0021】図4は、本発明の複合管の実施の形態のさ
らに他の例を示す断面図である。この複合管10は、外
層13の外周面に、それぞれが周方向に沿って放射方向
に突出した複数の補強リブ13bが、軸方向等しい間隔
をあけて設けられており、内層11および外層13に
は、それぞれ中空部は設けられていない。その他の構成
は、図1に示す複合管と同様になっている。
らに他の例を示す断面図である。この複合管10は、外
層13の外周面に、それぞれが周方向に沿って放射方向
に突出した複数の補強リブ13bが、軸方向等しい間隔
をあけて設けられており、内層11および外層13に
は、それぞれ中空部は設けられていない。その他の構成
は、図1に示す複合管と同様になっている。
【0022】このような複合管10では、外層13の外
周面に設けられた各補強リブ13bによって外層13が
補強されているために、外層13に外圧が加わっても破
損するおそれがない。従って、外層13によって被覆さ
れた延伸ポリエチレン樹脂シート製の中間層12が、外
層13によって、長期にわたって安定的に保護され、中
間層12による内層11の補強効果が、長期にわたって
確実に発揮される。
周面に設けられた各補強リブ13bによって外層13が
補強されているために、外層13に外圧が加わっても破
損するおそれがない。従って、外層13によって被覆さ
れた延伸ポリエチレン樹脂シート製の中間層12が、外
層13によって、長期にわたって安定的に保護され、中
間層12による内層11の補強効果が、長期にわたって
確実に発揮される。
【0023】前記各実施の形態において、複合管10の
中間層12は、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリ
エチレン等のポリエチレン樹脂製のシートを、少なくと
も長手方向に10倍以上延伸した延伸ポリエチレン樹脂
シートが好適に使用されるが、延伸したポリエチレン樹
脂シートに限らず、ホモポリプロピレン、プロピレンラ
ンダム共重合体、プロピレンブロック共重合体、ポリ
(4−メチル−1−)ペンテン等の各種ポリオレフィン
系樹脂製シートを延伸して使用することもできる。ポリ
オレフィン系樹脂シートには、必要に応じて、結晶核
剤、架橋剤、架橋助剤、充填剤、顔料、異種のポリオレ
フィン、低分子量ポリオレフィンワックス等が配合され
る。また、架橋剤を使用することなく、電子線照射、紫
外線照射等によって架橋するようにしてもよい。
中間層12は、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリ
エチレン等のポリエチレン樹脂製のシートを、少なくと
も長手方向に10倍以上延伸した延伸ポリエチレン樹脂
シートが好適に使用されるが、延伸したポリエチレン樹
脂シートに限らず、ホモポリプロピレン、プロピレンラ
ンダム共重合体、プロピレンブロック共重合体、ポリ
(4−メチル−1−)ペンテン等の各種ポリオレフィン
系樹脂製シートを延伸して使用することもできる。ポリ
オレフィン系樹脂シートには、必要に応じて、結晶核
剤、架橋剤、架橋助剤、充填剤、顔料、異種のポリオレ
フィン、低分子量ポリオレフィンワックス等が配合され
る。また、架橋剤を使用することなく、電子線照射、紫
外線照射等によって架橋するようにしてもよい。
【0024】複合管10の内層11および外層13は、
それぞれポリエチレン樹脂に限らず、各種合成樹脂、例
えば、中間層12と同種のポリオレフィン系樹脂、ポリ
塩化ビニル樹脂、ポリアミド、各種ゴム、熱可塑性エラ
ストマー等によって構成される。
それぞれポリエチレン樹脂に限らず、各種合成樹脂、例
えば、中間層12と同種のポリオレフィン系樹脂、ポリ
塩化ビニル樹脂、ポリアミド、各種ゴム、熱可塑性エラ
ストマー等によって構成される。
【0025】特に、内層11および外層13を、中間層
12を構成する延伸ポリオレフィン系樹脂シートと同種
のポリオレフィン系樹脂を使用することによって、中間
層12と良好に接着することになり、好適である。ま
た、この場合には、複合管10自体のリサイクルも容易
になる。内層11および外層13をポリエチレン樹脂に
よってそれぞれ構成し、中間層12を延伸ポリエチレン
系樹脂シートによって構成する場合には、中間層12を
構成する延伸ポリエチレン系樹脂シートの片面または両
面に、予めポリエチレン樹脂層を設けておけば、内層1
1および外層12を構成するポリエチレン樹脂と確実に
密着することになる。
12を構成する延伸ポリオレフィン系樹脂シートと同種
のポリオレフィン系樹脂を使用することによって、中間
層12と良好に接着することになり、好適である。ま
た、この場合には、複合管10自体のリサイクルも容易
になる。内層11および外層13をポリエチレン樹脂に
よってそれぞれ構成し、中間層12を延伸ポリエチレン
系樹脂シートによって構成する場合には、中間層12を
構成する延伸ポリエチレン系樹脂シートの片面または両
面に、予めポリエチレン樹脂層を設けておけば、内層1
1および外層12を構成するポリエチレン樹脂と確実に
密着することになる。
【0026】内層11および外層13と中間層12と
が、特に良好な接着性を有しない場合には、内層11お
よび外層13と、中間層12との間に、接着層をそれぞ
れ設けるようにしてもよい。このような接着層として
は、中間層12を構成するポリオレフィン系樹脂シート
との接着性に優れた合成樹脂、例えば、中間層12と同
種のポリオレフィン系樹脂、オレフィンが主体となった
主鎖のオレフィンと他のコモノマーとによって構成され
た共重合体、酸変性ポリオレフィン、オレフィン系エラ
ストマー等が、熱融着によってポリオレフィン系樹脂シ
ートに接着するために、好適に使用される。また、スチ
レン−エチレン−ブタジエン−スチレンコポリマー(S
EBS)のように、ポリオレフィン系樹脂シートおよび
各種合成樹脂に対して適当な接着性を有するものも使用
することができる。
が、特に良好な接着性を有しない場合には、内層11お
よび外層13と、中間層12との間に、接着層をそれぞ
れ設けるようにしてもよい。このような接着層として
は、中間層12を構成するポリオレフィン系樹脂シート
との接着性に優れた合成樹脂、例えば、中間層12と同
種のポリオレフィン系樹脂、オレフィンが主体となった
主鎖のオレフィンと他のコモノマーとによって構成され
た共重合体、酸変性ポリオレフィン、オレフィン系エラ
ストマー等が、熱融着によってポリオレフィン系樹脂シ
ートに接着するために、好適に使用される。また、スチ
レン−エチレン−ブタジエン−スチレンコポリマー(S
EBS)のように、ポリオレフィン系樹脂シートおよび
各種合成樹脂に対して適当な接着性を有するものも使用
することができる。
【0027】接着層は、内層11の外周面に予め積層し
たり、延伸ポリオレフィン系樹脂シートを巻回して形成
された中間層12上に積層することにより、あるいは、
中間層12を構成する延伸ポリオレフィン系樹脂シート
の一方あるいは両方の面に、予め積層することによっ
て、内層11および外層13と中間層12との間に、そ
れぞれ設けられる。
たり、延伸ポリオレフィン系樹脂シートを巻回して形成
された中間層12上に積層することにより、あるいは、
中間層12を構成する延伸ポリオレフィン系樹脂シート
の一方あるいは両方の面に、予め積層することによっ
て、内層11および外層13と中間層12との間に、そ
れぞれ設けられる。
【0028】
【発明の効果】本発明の複合管は、このように、合成樹
脂製の内層の外周面に、延伸ポリオレフィン系樹脂シー
トを螺旋状に巻回して構成された中間層が設けられて、
その中間層が合成樹脂製の外層によって被覆されてお
り、しかも、内層、外層のいずれか一方あるいは両方
に、それぞれが軸方向に沿って延びる複数の中空部が、
周方向に適当な間隔をあけて設けられているために、軽
量であるにもかかわらず、耐圧性に優れており、しか
も、経済的に製造することができる。また、本発明の複
合管は、外層に、周方向に沿って放射方向に突出した補
強リブが設けられていることによって、軽量であって耐
圧性に優れている。
脂製の内層の外周面に、延伸ポリオレフィン系樹脂シー
トを螺旋状に巻回して構成された中間層が設けられて、
その中間層が合成樹脂製の外層によって被覆されてお
り、しかも、内層、外層のいずれか一方あるいは両方
に、それぞれが軸方向に沿って延びる複数の中空部が、
周方向に適当な間隔をあけて設けられているために、軽
量であるにもかかわらず、耐圧性に優れており、しか
も、経済的に製造することができる。また、本発明の複
合管は、外層に、周方向に沿って放射方向に突出した補
強リブが設けられていることによって、軽量であって耐
圧性に優れている。
【図1】本発明の複合管の実施の形態の一例を示す概略
構成図である。
構成図である。
【図2】本発明の複合管の実施の形態の他の例を示す概
略構成図である。
略構成図である。
【図3】本発明の複合管の実施の形態のさらに他の例を
示す概略構成図である。
示す概略構成図である。
【図4】本発明の複合管の実施の形態のさらに他の例を
示す要部の断面図である。
示す要部の断面図である。
10 複合管 11 内層 11a 中空部 12 中間層 13 外層 13a 中空部 13b 補強リブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H111 AA02 BA15 CB14 CB22 CB23 DA07 DA26 DB01 DB03 DB12 EA17 4F100 AK01A AK01C AK03B AK04A AK04B AK04C BA03 BA07 BA10A BA10C DD04C DD27A DD27C DD31 EH17 EJ37B GB90 JK01
Claims (3)
- 【請求項1】 合成樹脂によって管状に構成された内層
と、 この内層の外周面に延伸ポリオレフィン系樹脂シートを
螺旋状に巻回して構成された中間層と、 この中間層に積層された合成樹脂製の外層とを具備し、 前記内層、外層のいずれか一方または両方に、それぞれ
が軸方向に沿って延びる複数の中空部が周方向に適当な
間隔をあけて設けられていることを特徴とする複合管。 - 【請求項2】 合成樹脂によって管状に構成された内層
と、 この内層の外周面に延伸ポリオレフィン系樹脂シートを
螺旋状に巻回して構成された中間層と、 この中間層に積層された合成樹脂製の外層とを具備し、 前記外層の外周面に、それぞれが周方向に沿って放射方
向に突出した複数のリブが、軸方向に適当な間隔をあけ
て設けられていることを特徴とする複合管。 - 【請求項3】 前記内層および外層が、それぞれポリエ
チレン樹脂によって構成されており、前記中間層が、延
伸ポリエチレン樹脂シートによって構成されている請求
項1または2に記載の複合管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11084219A JP2000283343A (ja) | 1999-03-26 | 1999-03-26 | 複合管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11084219A JP2000283343A (ja) | 1999-03-26 | 1999-03-26 | 複合管 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000283343A true JP2000283343A (ja) | 2000-10-13 |
Family
ID=13824381
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11084219A Pending JP2000283343A (ja) | 1999-03-26 | 1999-03-26 | 複合管 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000283343A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002257266A (ja) * | 2001-03-02 | 2002-09-11 | Toyox Co Ltd | 自動販売機用飲料ホース |
JP2007534525A (ja) * | 2004-04-27 | 2007-11-29 | エーゲプラスト ヴェルナー シュトルマン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンデイトゲゼルシャフト | 配向させたストリップによるポリマー体の強化 |
JP2011252509A (ja) * | 2010-05-31 | 2011-12-15 | Mitsubishi Plastics Inc | リブ付き管材 |
-
1999
- 1999-03-26 JP JP11084219A patent/JP2000283343A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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EP1755866B1 (en) * | 2004-04-27 | 2014-06-11 | egeplast Werner Strumann GmbH & Co. KG | Process for the manufacture of a multi-layered polymer body |
JP2011252509A (ja) * | 2010-05-31 | 2011-12-15 | Mitsubishi Plastics Inc | リブ付き管材 |
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