JP2011250518A - 過電流継電器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】所定期間の電流データを用いて演算した実効値と第1の過電流判定設定値とを比較し所定の動作・復帰照合の後に動作・復帰判定結果を出力する第1の過電流判定部100と、所定期間よりも短い期間の電流データを用いて演算した実効値と第2の過電流判定設定値とを比較し所定の動作・復帰照合の後に動作・復帰判定結果を出力する第2の過電流判定部200と、を備え、2つの過電流判定部100,200の動作判定結果のうち、早い方の出力タイミングで動作出力を生成して第2の過電流判定設定値を第1の過電流判定設定値よりも低くし、2つの過電流判定部100,200の復帰判定結果のうち、早い方の出力タイミングで復帰出力を生成して第2の過電流判定設定値を第1の過電流判定設定値より高くする。
【選択図】図1
Description
図1は、実施の形態1にかかる過電流継電器の一構成例を示す図である。図1に示すように、実施の形態1にかかる過電流継電器1は、アナログフィルター回路2と、アナログデジタル変換回路3と、演算部4と、を備えている。演算部4は、デジタルフィルター回路5と、第1の過電流判定部100と、第2の過電流判定部200と、過電流要素演算部300と、制御回路13と、を備えて構成される。第1の過電流判定部100は、第1の過電流判定回路61と、第1の動作照合タイマー回路71と、第1の復帰照合タイマー回路81と、を備えて構成される。第2の過電流判定部200は、第2の過電流判定回路62と、第2の動作照合タイマー回路72と、第2の復帰照合タイマー回路82と、を備えて構成される。過電流要素演算部300は、論理和演算(以下「OR」と表記)回路9と、ラッチ回路10と、論理積演算(以下「AND」と表記)回路11と、論理否定演算(以下「NOT」と表記)回路12と、を備えて構成される。
Iamp(t)2=|I(t−3)*I(t−3)−I(t)*I(t−6)|
・・・(1)
定格周波数−5%;−0.3%
定格周波数+5%;−0.3%
となり、実運用上問題にならない誤差となる。なお、(1)式では実効値演算に用いるデータを得るためには6サンプリング長分(電気角の約1/2サイクル分)の時間が必要となる。
Iamp(t)2=|I(t−1)*I(t−2)−I(t)*I(t−3)|
・・・(2)
定格周波数−5%;−3.9%
定格周波数+5%;+3.7%
となるので、アナログフィルター回路2およびデジタルフィルター回路5の周波数特性による誤差分によっては、許容誤差範囲(例えば±5%)を超える可能性がある。なお、(2)式では実効値演算に用いるデータを得るために必要な時間は3サンプリング長分(電気角の約1/4サイクル分)であるため、動的な応答性が高く、(1)式と比較して、3サンプリング長分(電気角の約1/4サイクル分)の高速化が可能となる。
図4は、実施の形態2にかかる過電流継電器の一構成例を示す図である。実施の形態2にかかる過電流継電器1aでは、図4に示すように、実施の形態1のデジタルフィルター回路5に代えて、第1のデジタルフィルター回路51を演算部4a内の第1の過電流判定部100の前段に設け、第2のデジタルフィルター回路52を演算部4a内の第2の過電流判定部200の前段に設けている。なお、実施の形態1と同一または同等の構成部には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
図6は、実施の形態3にかかる過電流継電器の一構成例を示す図である。実施の形態3にかかる過電流継電器1bでは、図6に示すように、演算部4b内の過電流要素演算部300aは、実施の形態1のOR回路9、ラッチ回路10、AND回路11、NOT回路12に代えて、AND回路14を備えて構成される。つまり、実施の形態3にかかる過電流継電器1bは、第1の動作判定結果と第2の動作判定結果とのうち、いずれか遅い方の出力タイミングで動作出力される。このため、第1の過電流判定部100aでは、第1の動作照合タイマー回路を省略することにより、第1の動作判定結果の出力タイミングを第2の動作判定結果の出力タイミングより早くし、実施の形態1および実施の形態2と同様に、動的な入力電流の急増に対して、第2の動作判定結果の出力タイミングで動作するようにしている。また、図5に示す例では、第1の動作照合タイマー回路とともに第1の復帰照合タイマー回路も省略している。なお、実施の形態1と同一または同等の構成部には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
2 アナログフィルター回路
3 アナログデジタル変換回路
4,4a,4b 演算部
5 デジタルフィルター回路
51 第1のデジタルフィルター回路
52 第2のデジタルフィルター回路
61 第1の過電流判定回路
62 第2の過電流判定回路
71 第1の動作照合タイマー回路
72 第2の動作照合タイマー回路
81 第1の復帰照合タイマー回路
82 第2の復帰照合タイマー回路
9 OR回路
10 ラッチ回路
11,14 AND回路
12 NOT回路
13 制御回路
100,100a 第1の過電流判定部
200 第2の過電流判定部
300,300a 過電流要素演算部
Claims (7)
- 電力系統から入力された入力電流の実効値と予め設定された設定値とを比較して動作出力および復帰出力を生成する過電流継電器であって、
前記入力電流の定格周波数成分を抽出した電流データを生成するデジタルフィルター回路と、
所定期間の電流データを用いて実効値を演算し、当該実効値と、第1の過電流判定設定値とを比較して動作判定および復帰判定を行い、所定の動作照合時間の経過後に第1の動作判定結果を出力し、所定の復帰照合時間の経過後に第1の復帰判定結果を出力する第1の過電流判定部と、
前記所定期間よりも短い期間の電流データを用いて実効値を演算し、当該実効値と、前記第1の過電流判定設定値とは異なる第2の過電流判定設定値とを比較して動作判定および復帰判定を行い、所定の動作照合時間の経過後に第2の動作判定結果を出力し、所定の復帰照合時間の経過後に第2の復帰判定結果を出力する第2の過電流判定部と、
前記第1の動作判定結果および前記第2の動作判定結果のうち、いずれか早い方の出力タイミングで動作出力を生成し、前記第1の復帰判定結果および前記第2の復帰判定結果のうち、いずれか早い方の出力タイミングで復帰出力を生成する過電流要素演算部と、
前記動作出力の出力タイミングに同期して、前記第2の過電流判定設定値を前記第1の過電流判定設定値よりも低い値に変更し、前記復帰出力の出力タイミングに同期して、前記第2の過電流判定設定値を前記第1の過電流判定設定値よりも高い値に変更する制御回路と、
を備える
ことを特徴とする過電流継電器。 - 電力系統から入力された入力電流の実効値と予め設定された設定値とを比較して動作出力および復帰出力を生成する過電流継電器であって、
前記入力電流の定格周波数成分を抽出した第1の電流データを生成する第1のデジタルフィルター回路と、
前記第1のデジタルフィルター回路よりも高速なフィルター特性を有し、前記入力電流の定格周波数成分を抽出した第2の電流データを生成する第2のデジタルフィルター回路と、
所定期間の第1の電流データを用いて実効値を演算し、当該実効値演算結果と、第1の過電流判定設定値とを比較して動作判定および復帰判定を行い、所定の動作照合時間の経過後に第1の動作判定結果を出力し、所定の復帰照合時間の経過後に第1の復帰判定結果を出力する第1の過電流判定部と、
前記所定期間の第2の電流データを用いて実効値を演算し、当該実効値と、前記第1の過電流判定設定値とは異なる第2の過電流判定設定値とを比較して動作判定および復帰判定を行い、所定の動作照合時間の経過後に第2の動作判定結果を出力し、所定の復帰照合時間の経過後に第2の復帰判定結果を出力する第2の過電流判定部と、
前記第1の動作判定結果および前記第2の動作判定結果のうち、いずれか早い方の出力タイミングで動作出力を生成し、前記第1の復帰判定結果および前記第2の復帰判定結果のうち、いずれか早い方の出力タイミングで復帰出力を生成する過電流要素演算部と、
前記動作出力の出力タイミングに同期して、前記第2の過電流判定設定値を前記第1の過電流判定設定値よりも低い値に変更し、前記復帰出力の出力タイミングに同期して、前記第2の過電流判定設定値を前記第1の過電流判定設定値よりも高い値に変更する制御回路と、
を備える
ことを特徴とする過電流継電器。 - 電力系統から入力された入力電流の実効値と予め設定された設定値とを比較して動作出力および復帰出力を生成する過電流継電器であって、
前記入力電流の定格周波数成分を抽出した第1の電流データを生成する第1のデジタルフィルター回路と、
前記第1のデジタルフィルター回路よりも高速なフィルター特性を有し、前記入力電流の定格周波数成分を抽出した第2の電流データを生成する第2のデジタルフィルター回路と、
所定期間の第1の電流データを用いて実効値を演算し、当該実効値演算結果と、第1の過電流判定設定値とを比較して動作判定および復帰判定を行い、所定の動作照合時間の経過後に第1の動作判定結果を出力し、所定の復帰照合時間の経過後に第1の復帰判定結果を出力する第1の過電流判定部と、
前記所定期間よりも短い期間の第2の電流データを用いて実効値を演算し、当該実効値と、前記第1の過電流判定設定値とは異なる第2の過電流判定設定値とを比較して動作判定および復帰判定を行い、所定の動作照合時間の経過後に第2の動作判定結果を出力し、所定の復帰照合時間の経過後に第2の復帰判定結果を出力する第2の過電流判定部と、
前記第1の動作判定結果および前記第2の動作判定結果のうち、いずれか早い方の出力タイミングで動作出力を生成し、前記第1の復帰判定結果および前記第2の復帰判定結果のうち、いずれか早い方の出力タイミングで復帰出力を生成する過電流要素演算部と、
前記動作出力の出力タイミングに同期して、前記第2の過電流判定設定値を前記第1の過電流判定設定値よりも低い値に変更し、前記復帰出力の出力タイミングに同期して、前記第2の過電流判定設定値を前記第1の過電流判定設定値よりも高い値に変更する制御回路と、
を備える
ことを特徴とする過電流継電器。 - 前記第2の過電流判定部における動作照合時間は、前記第1の過電流判定部における動作照合時間よりも短いことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の過電流継電器。
- 前記第2の過電流判定部における復帰照合時間は、前記第1の過電流判定部における復帰照合時間よりも短いことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の過電流継電器。
- 電力系統から入力された入力電流の実効値と予め設定された設定値とを比較して動作出力および復帰出力を生成する過電流継電器であって、
前記入力電流の定格周波数成分を抽出した電流データを生成する第1のデジタルフィルター回路と、
所定期間の電流データを用いて実効値を演算し、当該実効値と、第1の過電流判定設定値とを比較して動作判定および復帰判定を行い、動作照合処理を行わずに第1の動作判定結果を出力し、復帰照合処理を行わずに第1の復帰判定結果を出力する第1の過電流判定部と、
前記所定期間よりも短い期間の電流データを用いて実効値を演算し、当該実効値と、前記第1の過電流判定設定値とは異なる第2の過電流判定設定値とを比較して動作判定および復帰判定を行い、所定の動作照合時間の経過後に第2の動作判定結果を出力し、所定の復帰照合時間の経過後に第2の復帰判定結果を出力する第2の過電流判定部と、
前記第1の動作判定結果および前記第2の動作判定結果のうち、いずれか遅い方の出力タイミングで動作出力を生成し、前記第1の復帰判定結果および前記第2の復帰判定結果のうち、いずれか早い方の出力タイミングで復帰出力を生成する過電流要素演算部と、
前記動作出力の出力タイミングに同期して、前記第2の過電流判定設定値を前記第1の過電流判定設定値よりも低い値に変更し、前記復帰出力の出力タイミングに同期して、前記第2の過電流判定設定値を前記第1の過電流判定設定値よりも高い値に変更する制御回路と、
を備える
ことを特徴とする過電流継電器。 - 電力系統から入力された入力電流の実効値と予め設定された設定値とを比較して動作出力および復帰出力を生成する過電流継電器であって、
前記入力電流の定格周波数成分を抽出した第1の電流データを生成する第1のデジタルフィルター回路と、
前記第1のデジタルフィルター回路よりも高速なフィルター特性を有し、前記入力電流の定格周波数成分を抽出した第2の電流データを生成する第2のデジタルフィルター回路と、
所定期間の第1の電流データを用いて実効値を演算し、当該実効値と、第1の過電流判定設定値とを比較して動作判定および復帰判定を行い、動作照合処理を行わずに第1の動作判定結果を出力し、復帰照合処理を行わずに第1の復帰判定結果を出力する第1の過電流判定部と、
前記所定期間よりも短い期間の第2の電流データを用いて実効値を演算し、当該実効値と、前記第1の過電流判定設定値とは異なる第2の過電流判定設定値とを比較して動作判定および復帰判定を行い、所定の動作照合時間の経過後に第2の動作判定結果を出力し、所定の復帰照合時間の経過後に第2の復帰判定結果を出力する第2の過電流判定部と、
前記第1の動作判定結果および前記第2の動作判定結果のうち、いずれか遅い方の出力タイミングで動作出力を生成し、前記第1の復帰判定結果および前記第2の復帰判定結果のうち、いずれか早い方の出力タイミングで復帰出力を生成する過電流要素演算部と、
前記動作出力の出力タイミングに同期して、前記第2の過電流判定設定値を前記第1の過電流判定設定値よりも低い値に変更し、前記復帰出力の出力タイミングに同期して、前記第2の過電流判定設定値を前記第1の過電流判定設定値よりも高い値に変更する制御回路と、
を備える
ことを特徴とする過電流継電器。
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