JP2011250518A - 過電流継電器 - Google Patents

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Abstract

【課題】動作値および復帰値の精度を高めるとともに、動作時間および復帰時間をともに高速化することができる過電流継電器を得ること。
【解決手段】所定期間の電流データを用いて演算した実効値と第1の過電流判定設定値とを比較し所定の動作・復帰照合の後に動作・復帰判定結果を出力する第1の過電流判定部100と、所定期間よりも短い期間の電流データを用いて演算した実効値と第2の過電流判定設定値とを比較し所定の動作・復帰照合の後に動作・復帰判定結果を出力する第2の過電流判定部200と、を備え、2つの過電流判定部100,200の動作判定結果のうち、早い方の出力タイミングで動作出力を生成して第2の過電流判定設定値を第1の過電流判定設定値よりも低くし、2つの過電流判定部100,200の復帰判定結果のうち、早い方の出力タイミングで復帰出力を生成して第2の過電流判定設定値を第1の過電流判定設定値より高くする。
【選択図】図1

Description

本発明は、過電流継電器に関する。
一般に、保護継電器は、電力系統(以下「系統」という)の一次電圧および一次電流が電圧変圧器(PT)と電流変成器(CT)とにより二次電圧および二次電流に変換され、入力された二次電圧、二次電流入力を元にして二次電圧および二次電流の実効値などを演算し、演算した結果と保護継電器に設定された値とを比較して系統の故障などの異常を検出して動作出力することにより、系統の遮断器を駆動して故障を系統より除去することを目的としている。
例えば、従来の過電流継電器においては、入力された二次電流の実効値を演算し、その演算結果が過電流継電器に設定される検出設定値より大きい場合に動作判定している。より具体的には、故障発生時に一次電流に重畳する歪成分、系統のリアクタンス成分の影響による直流分重畳などの影響を緩和するため、入力された二次電流から高調波成分を除去するアナログフィルター回路や、デジタル変換後の数サンプリングのデータからさらに直流成分や歪波成分を除去し定格周波数成分を抽出するデジタルフィルター回路を介した後に、実効値(あるいは振幅値)演算が実施され、継電器に設定された値と比較し、その判定結果に対し演算過程の過渡的な誤り除去や演算結果の安定性のために複数回の動作照合および復帰照合を実施している。
動作値および復帰値の精度を高めるためには、アナログフィルター回路の強化や、デジタルフィルター回路における定格周波数成分抽出演算および実効値演算に使用するサンプリングデータ長の増加、照合回数の増加などが必要となるが、動作時間および復帰時間が長くなる。つまり、これらの動作時間および復帰時間の高速化と、動作値および復帰値の精度を高めることとは、必ずしも両立できない。なお、高速動作と高精度な動作とを両立する技術としては、例えば下記特許文献1および下記特許文献2などが存在する。
特許文献1に示された技術では、発電機を保護する発電機保護継電装置において、基本周波数域での故障を高速に検出する高速動作形リレー要素と広周波数域での故障を低速に検出する低速度形リレー要素を備え、高速動作形リレー要素と低速度形リレー要素との論理和出力により保護を行う技術が開示されている。つまり、低速度リレー要素を高精度な特性とすることにより、基本周波数域での故障は高速に検出でき、広周波数域での故障は高精度に検出できる。
また、特許文献2に示された技術では、距離継電器において、距離設定の短い動作領域と距離設定の長い動作領域とを設けてそれぞれに判定要素を設け、距離設定の短い動作領域における判定要素の照合回数を、距離設定の長い動作領域における判定要素の照合回数より小さく設定し、距離設定の短い動作領域における判定要素では高速動作を行い、距離設定の長い動作領域における判定要素では動作時間を十分に設定することで過渡的な誤動作に強くなるようにして低速動作であるが高精度な判定を行い、2つの判定要素の論理和演算結果を出力する技術が開示されている。
特開昭58−54828号公報 特開平5−161246号公報
しかしながら、特許文献1に示された技術では、高速動作形リレー要素の動作判定値については説明がないので、低速度(高精度)形リレー要素と同じ動作判定値と考えざるを得ない。ここで、高速動作形リレー要素の動作判定値と低速度(高精度)形リレー要素の動作判定値とが同じ値の場合には、歪波、周波数変動、直流分重畳などにより、高速動作形リレー要素の検出精度が悪化するため、動作値の精度や安定性に欠ける、という問題があった。また、特許文献1および特許文献2に示された技術では、いずれも高速な要素と低速な要素との論理和演算結果を出力する構成であり、復帰時間は、低速な要素の出力結果によって決定されるため、復帰時間の高速化を図ることができない、という問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、動作値および復帰値の精度を高めるとともに、動作時間および復帰時間をともに高速化することができる過電流継電器を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、電力系統から入力された入力電流の実効値と予め設定された設定値とを比較して動作出力および復帰出力を生成する過電流継電器であって、前記入力電流の定格周波数成分を抽出した電流データを生成するデジタルフィルター回路と、所定期間の電流データを用いて実効値を演算し、当該実効値と、第1の過電流判定設定値とを比較して動作判定および復帰判定を行い、所定の動作照合時間の経過後に第1の動作判定結果を出力し、所定の復帰照合時間の経過後に第1の復帰判定結果を出力する第1の過電流判定部と、前記所定期間よりも短い期間の電流データを用いて実効値を演算し、当該実効値と、前記第1の過電流判定設定値とは異なる第2の過電流判定設定値とを比較して動作判定および復帰判定を行い、所定の動作照合時間の経過後に第2の動作判定結果を出力し、所定の復帰照合時間の経過後に第2の復帰判定結果を出力する第2の過電流判定部と、前記第1の動作判定結果および前記第2の動作判定結果のうち、いずれか早い方の出力タイミングで動作出力を生成し、前記第1の復帰判定結果および前記第2の復帰判定結果のうち、いずれか早い方の出力タイミングで復帰出力を生成する過電流要素演算部と、前記動作出力の出力タイミングに同期して、前記第2の過電流判定設定値を前記第1の過電流判定設定値よりも低い値に変更し、前記復帰出力の出力タイミングに同期して、前記第2の過電流判定設定値を前記第1の過電流判定設定値よりも高い値に変更する制御回路と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、動作値および復帰値の精度を高めるとともに、動作時間および復帰時間をともに高速化することができる、という効果を奏する。
図1は、実施の形態1にかかる過電流継電器の一構成例を示す図である。 図2は、実施の形態1にかかる過電流継電器における入力電流の動的な増減に対する動作の一例を示す図である。 図3は、実施の形態1にかかる過電流継電器における入力電流の極めて緩やかな増減に対する動作の一例を示す図である。 図4は、実施の形態2にかかる過電流継電器の一構成例を示す図である。 図5は、実施の形態2にかかる過電流継電器における入力電流の動的な増減に対する動作の一例を示す図である。 図6は、実施の形態3にかかる過電流継電器の一構成例を示す図である。 図7は、実施の形態3にかかる過電流継電器における入力電流の動的な増減に対する動作の一例を示す図である。 図8は、実施の形態3にかかる過電流継電器における入力電流の極めて緩やかな増減に対する動作の一例を示す図である。
以下に、添付図面を参照して、本発明の実施の形態にかかる過電流継電器を詳細に説明する。なお、この実施の形態により本発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1にかかる過電流継電器の一構成例を示す図である。図1に示すように、実施の形態1にかかる過電流継電器1は、アナログフィルター回路2と、アナログデジタル変換回路3と、演算部4と、を備えている。演算部4は、デジタルフィルター回路5と、第1の過電流判定部100と、第2の過電流判定部200と、過電流要素演算部300と、制御回路13と、を備えて構成される。第1の過電流判定部100は、第1の過電流判定回路61と、第1の動作照合タイマー回路71と、第1の復帰照合タイマー回路81と、を備えて構成される。第2の過電流判定部200は、第2の過電流判定回路62と、第2の動作照合タイマー回路72と、第2の復帰照合タイマー回路82と、を備えて構成される。過電流要素演算部300は、論理和演算(以下「OR」と表記)回路9と、ラッチ回路10と、論理積演算(以下「AND」と表記)回路11と、論理否定演算(以下「NOT」と表記)回路12と、を備えて構成される。
アナログフィルター回路2は、図示しないCTから入力された二次電流(以下「入力電流」という)の高調波成分を除去する。このアナログフィルター回路2では、例えば入力電流の周波数の6倍波以上の高調波成分を除去する。アナログデジタル変換回路3は、高調波成分が除去された入力電流をデジタルデータに変換する。このアナログデジタル変換回路3では、例えば定格周波数の電気角の1サイクル中(360°)において、12回のサンプリング周期でアナログデジタル変換を行う。この場合、1サンプリング間隔は、定格周波数において電気角30°に相当する時間間隔となる。
デジタルフィルター回路5は、デジタルデータに変換された入力電流の高調波成分や直流成分、および歪波成分を除去し定格周波数成分を抽出する。このデジタルフィルター回路5では、例えば定格周波数の電気角の1/2サイクル(180°)分のデータ(例えば、アナログデジタル変換回路3のサンプリング周期が1サイクル/12回であれば6サンプリング長分のデータ)を用いる。
第1の過電流判定回路61は、定格周波数成分が抽出された入力電流の実効値(振幅値)演算を行うとともに、その演算結果と第1の過電流判定設定値ISとの比較処理を行い、演算結果が第1の過電流判定設定値IS以上である場合に動作判定してON信号‘1’を出力し、演算結果が第1の過電流判定設定値IS未満である場合に不動作または復帰判定してOFF信号‘0’を出力する。なお、第1の過電流判定回路61で用いる実効値演算式および第1の過電流判定設定値ISについては後述する。
第1の動作照合タイマー回路71は、第1の過電流判定回路61の出力がON信号‘1’(動作判定)である場合に、予め設定された動作照合タイマー値が経過するまでの間、複数回の動作照合を実施して、第1の動作判定結果を出力する。第1の復帰照合タイマー回路81は、第1の過電流判定回路61の出力がOFF信号‘0’(不動作または復帰判定)である場合に、予め設定された復帰照合タイマー値が経過するまでの間、複数回の復帰照合を実施して、第1の復帰判定結果を出力する。この第1の動作照合タイマー回路71および第1の復帰照合タイマー回路81により、第1の過電流判定回路61の実効値演算結果の過渡的な誤りに対して安定した出力を得る。第1の復帰照合タイマー回路81の出力は、すなわち第1の過電流判定部100の出力となる。
第2の過電流判定回路62は、定格周波数成分が抽出された入力電流の実効値(振幅値)演算を行うとともに、その演算結果と第2の過電流判定設定値Ikとの比較処理を行い、演算結果が第2の過電流判定設定値Ik以上である場合に動作判定してON信号‘1’を出力し、演算結果が第2の過電流判定設定値Ik未満である場合に不動作または復帰判定してOFF信号‘0’を出力する。なお、第2の過電流判定回路62で用いる実効値演算式および第2の過電流判定設定値Ikについては後述する。
第2の動作照合タイマー回路72は、第2の過電流判定回路62の出力がON信号‘1’(動作判定)である場合に、予め設定された動作照合タイマー値が経過するまでの間、複数回の動作照合を実施して、第2の動作判定結果を出力する。第2の復帰照合タイマー回路82は、第2の過電流判定回路62の出力がOFF信号‘0’(不動作または復帰判定)である場合に、予め設定された復帰照合タイマー値が経過するまでの間、複数回の復帰照合を実施して、第2の復帰判定結果を出力する。この第2の動作照合タイマー回路72および第2の復帰照合タイマー回路82により、第2の過電流判定回路62の実効値演算結果の過渡的な誤りデータに対して安定した出力を得る。第2の復帰照合タイマー回路82の出力は、すなわち第2の過電流判定部200の出力となる。
OR回路9は、第1の過電流判定部100の出力と第2の過電流判定部200の出力との論理和演算を行う。AND回路11は、第1の復帰照合タイマー回路81の出力と第2の復帰照合タイマー回路82の出力との論理積演算を行う。NOT回路12は、AND回路11の出力の論理否定演算を行う。ここで、NOT回路12の出力は、第1の過電流判定部100の出力と第2の過電流判定部200の出力との否定論理積であるので、AND回路11およびNOT回路12の機能を統合して、否定論理積演算(NAND)回路で構成することも可能である。
ラッチ回路10は、OR回路9の出力とNOT回路12の出力とが入力され、OR回路9の出力がON信号‘1’となった時点でON信号‘1’を出力(動作出力)し、NOT回路12の出力がON信号‘1’となった時点でOFF信号‘0’を出力(復帰出力)する。このラッチ回路10の出力信号は、制御回路13に出力されるとともに、演算部4の出力信号となる。つまり、実施の形態1にかかる過電流継電器1は、第1の動作判定結果と第2の動作判定結果とのうち、いずれか早い方の出力タイミングで動作し、第1の復帰判定結果と第2の復帰判定結果とのうち、いずれか早い方の出力タイミングで復帰する。
制御回路13は、動作出力の出力タイミングに同期して、第2の過電流判定設定値Ikを第1の過電流判定設定値ISよりも低い値ISLに変更し、復帰出力の出力タイミングに同期して、第2の過電流判定設定値Ikを第1の過電流判定設定値ISよりも高い値ISHに変更する。
演算部4の出力信号が動作出力となると、図示しない後段のロジック回路を経て過電流継電器1の出力として図示しない遮断器へ動作信号が送信され、遮断器が開放されることにより故障が系統から切り離される。
つぎに、第1の過電流判定回路61および第2の過電流判定回路62で用いる実効値演算式と、第1の過電流判定設定値ISおよび第2の過電流判定設定値Ikの関係について説明する。
第1の過電流判定回路61では、例えば系統周波数が定格周波数付近において変動した場合の実効値演算結果と定格周波数における実効値演算結果とを比較した場合に、アナログフィルター回路2およびデジタルフィルター回路5の周波数特性による誤差分を含めた誤差が、予め規定された許容誤差範囲(例えば±5%)内に入る特性を有する実効値演算式を用いる。ここでは、例えば、特開平1−227613号公報における第2図(H)に示される演算式を使用して、次式(1)を第1の過電流判定回路61で用いる実効値演算式とする。
Iamp(t)=|I(t−3)*I(t−3)−I(t)*I(t−6)|
・・・(1)
ここで、Iamp(t)は、時刻tにおける電流振幅値を示している。また、I(t)は、時刻tにおける電流瞬時値を示し、I(t−3)は、時刻tより3サンプリング前の電流瞬時値を示し、I(t−6)は、時刻tより6サンプリング前の電流瞬時値を示している。なお、(1)式に示す例は、1サンプリング間隔が定格周波数において電気角30°に相当する場合の例である。(1)式を用いて実効値演算を行った場合、定格周波数から±5%外れた周波数における実効値演算結果の誤差は、定格周波数における実効値演算結果と比較すると、
定格周波数−5%;−0.3%
定格周波数+5%;−0.3%
となり、実運用上問題にならない誤差となる。なお、(1)式では実効値演算に用いるデータを得るためには6サンプリング長分(電気角の約1/2サイクル分)の時間が必要となる。
一方、第2の過電流判定回路62では、入力電流の変化に対して速やかに追随する過渡特性を有する実効値演算式を用いる。ここでは、上述した特開平1−227613号公報における第2図(B)に示される演算式を使用して、次式(2)を第2の過電流判定回路62で用いる実効値演算式とする。
Iamp(t)=|I(t−1)*I(t−2)−I(t)*I(t−3)|
・・・(2)
ここで、I(t−2)は、時刻tより2サンプリング前の電流瞬時値を示している。それ以外のパラメータおよび1サンプリング間隔は、(1)式と同様である。(2)式を用いて実効値演算を行った場合、定格周波数から±5%外れた周波数における実効値演算結果の誤差は、定格周波数における実効値演算結果と比較すると、
定格周波数−5%;−3.9%
定格周波数+5%;+3.7%
となるので、アナログフィルター回路2およびデジタルフィルター回路5の周波数特性による誤差分によっては、許容誤差範囲(例えば±5%)を超える可能性がある。なお、(2)式では実効値演算に用いるデータを得るために必要な時間は3サンプリング長分(電気角の約1/4サイクル分)であるため、動的な応答性が高く、(1)式と比較して、3サンプリング長分(電気角の約1/4サイクル分)の高速化が可能となる。
したがって、実施の形態1にかかる過電流継電器1では、第2の過電流判定回路62による実効値演算結果の誤差(定格周波数+5%における誤差、すなわち+3.7%)が動作判定の精度に影響することを抑えるため、復帰出力の出力タイミングに同期して、第2の過電流判定設定値Ik=ISHを第1の過電流判定設定値ISより高い値(例えば、ISH=1.05*IS)に変更する。また、第2の過電流判定回路62による実効値演算結果の誤差(定格周波数−5%における誤差、すなわち−3.9%)が復帰判定の精度に影響することを抑えるため、動作出力の出力タイミングに同期して、第2の過電流判定設定値Ik=ISLを第1の過電流判定設定値ISより低い値(例えば、ISL=0.95*IS)に変更する。これにより、第2の過電流判定回路62による実効値演算結果の誤差が動作判定および復帰判定の精度に影響することを抑えつつ、動作時間および復帰時間をともに高速化することができる。
つぎに、実施の形態1にかかる過電流継電器1の具体的な動作について説明する。ここでは、まず、故障などによる入力電流の動的な増減に対する動作について、図2を参照して説明する。図2は、実施の形態1にかかる過電流継電器における入力電流の動的な増減に対する動作の一例を示す図である。なお、図2に示す例では、時刻t1において入力電流が急増し、時刻t2において入力電流が急減した例を示している。
図2(a)に示す実線は、第1の過電流判定回路61による実効値演算結果を示し、図2(a)に示す破線は、第2の過電流判定回路62による実効値演算結果を示している。図2(b)は、第1の過電流判定部100の出力を示している。図2(c)は、第2の過電流判定部200の出力を示している。図2(d)は、OR回路9の出力を示している。図2(e)は、NOT回路12の出力を示している。図2(f)は、ラッチ回路10の出力、すなわち演算部4の出力を示している。
第2の過電流判定回路62による実効値演算結果が第2の過電流判定設定値Ik=ISH以上となると(図2(a))、第2の過電流判定回路62は、動作判定してON信号‘1’を出力し、第2の動作照合タイマー回路72は、予め設定された動作照合タイマー値T12のカウントを開始する(図2(c))。
続いて、第1の過電流判定回路61による実効値演算結果が第1の過電流判定設定値IS以上となると(図2(a))、第1の過電流判定回路61は、動作判定してON信号‘1’を出力し、第1の動作照合タイマー回路71は、予め設定された動作照合タイマー値T11のカウントを開始する(図2(b))。なお、図2では、説明を容易とするため、動作照合タイマー値T11と動作照合タイマー値T12とを同程度の値としている。
第2の過電流判定部200の出力は、予め設定された動作照合タイマー値T12の経過後にONとなり(図2(c))、OR回路9の出力もONとなり(図2(d))、ラッチ回路10の出力もON(動作出力)となる(図2(f))。つまり、実施の形態1にかかる過電流継電器1は、動的な入力電流の急増に対しては、第2の過電流判定部200による第2の動作判定結果の出力タイミングで動作する。したがって、入力電流が急増してから第2の過電流判定部200の出力がONとなるまでの時間T2opが実施の形態1にかかる過電流継電器1の動作時間となる(図2(f))。また、制御回路13は、第2の過電流判定設定値IkをISLに変更する(図2(a))。
続いて、第1の過電流判定部100の出力は、予め設定された動作照合タイマー値T11の経過後にONとなり(図2(b))、NOT回路12の出力はOFFとなる(図2(d))。
その後、第2の過電流判定回路62による実効値演算結果が第2の過電流判定設定値Ik=ISL未満となると(図2(a))、第2の過電流判定回路62は、復帰判定してOFF信号‘0’を出力し、第2の復帰照合タイマー回路82は、予め設定された復帰照合タイマー値T22のカウントを開始する(図2(c))。
続いて、第1の過電流判定回路61による実効値演算結果が第1の過電流判定設定値IS未満となると(図2(a))、第1の過電流判定回路61は、復帰判定してOFF信号‘0’を出力し、第1の復帰照合タイマー回路81は、予め設定された復帰照合タイマー値T21のカウントを開始する(図2(b))。なお、図2では、説明を容易とするため、復帰照合タイマー値T21と復帰照合タイマー値T22とを同程度の値としている。
第2の過電流判定部200の出力は、予め設定された復帰照合タイマー値T22の経過後にOFFとなり(図2(c))、NOT回路12の出力はONとなり(図2(e))、ラッチ回路10の出力はOFF(復帰出力)となる(図2(f))。つまり、実施の形態1にかかる過電流継電器1は、動的な入力電流の急減に対しては、第2の過電流判定部200による第2の復帰判定結果の出力タイミングで復帰する。したがって、入力電流が急減してから第2の過電流判定部200の出力がOFFとなるまでの時間T2reが実施の形態1にかかる過電流継電器1の復帰時間となる(図2(f))。また、制御回路13は、第2の過電流判定設定値IkをISHに変更する(図2(a))。
続いて、第1の過電流判定部100の出力は、予め設定された復帰照合タイマー値T21の経過後にOFFとなり(図2(b))、OR回路9の出力もOFFとなる(図2(d))。
このように、実施の形態1にかかる過電流継電器1は、故障などによる入力電流の動的な増減に対しては、第2の過電流判定部200による第2の動作判定結果の出力タイミングで動作し、第2の過電流判定部200による第2の復帰判定結果の出力タイミングで復帰する。したがって、第2の過電流判定回路62による高速な実効値演算式((2)式参照)により得られる実効値演算結果に基づいて、高速に動作および復帰することが可能となる。
つぎに、動作値および復帰値を測定する際の入力電流の極めて緩やかな増減に対する動作について、図3を参照して説明する。図3は、実施の形態1にかかる過電流継電器における入力電流の極めて緩やかな増減に対する動作の一例を示す図である。動作値を測定する際には、入力電流を極めてゆっくりと増加させ、動作した時点でそれ以上の入力電流の増加を停止してその時点の入力電流値を動作値とする。また、復帰値を測定する際には、動作値を測定する際に入力電流の増加を停止した時点の入力電流値から入力電流を極めてゆっくりと減少させ、復帰した時点の入力電流値を復帰値とする。なお、図3に示す例では、時刻t1から入力電流を徐々に増加させ、時刻t2から入力電流を徐々に減少させた例を示している。
図3(a)に示す実線は、第1の過電流判定回路61による実効値演算結果を示し、図3(a)に示す破線は、第2の過電流判定回路62による実効値演算結果を示している。図3(b)は、第1の過電流判定部100の出力を示している。図3(c)は、第2の過電流判定部200の出力を示している。図3(d)は、OR回路9の出力を示している。図3(e)は、NOT回路12の出力を示している。図3(f)は、ラッチ回路10の出力、すなわち演算部4の出力を示している。
入力電流を徐々に上げて行くと、第2の過電流判定部200の出力がONとなる前に(図3(c))、第1の過電流判定部100の出力がONとなる(図3(b))。このとき、ラッチ回路10の出力もON(動作出力)となり(図3(f))、制御回路13は、第2の過電流判定設定値IkをISLに変更する(図3(a))。ここで、入力電流値の増加を停止させ、この時点における入力電流値を実施の形態1にかかる過電流継電器1の動作値とする。
そして、入力電流を徐々に下げて行くと、第2の過電流判定部200の出力がOFFとなる前に(図3(c))、第1の過電流判定部100の出力がOFFとなる(図3(b))。このとき、ラッチ回路10の出力もOFF(復帰出力)となり(図3(f))、制御回路13は、第2の過電流判定設定値IkをISHに変更する(図3(a))。この時点における入力電流値を実施の形態1にかかる過電流継電器1の復帰値とする。
このように、実施の形態1にかかる過電流継電器1は、動作値および復帰値を測定する際の入力電流の極めて緩やかな増減に対しては、第1の過電流判定部100による第1の動作判定結果の出力タイミングで動作し、第1の過電流判定部100による第1の復帰判定結果の出力タイミングで復帰する。したがって、第1の過電流判定回路61による高精度な実効値演算式((1)式参照)により得られる実効値演算結果に基づいて、安定した動作値および復帰値を得ることが可能となる。
以上のように、本発明の実施の形態1にかかる過電流継電器によれば、所定期間の電流瞬時値を用いて実効値を演算し、第1の過電流判定設定値と実効値演算結果とを比較して動作判定および復帰判定を行い、動作照合タイマー値の経過後に第1の動作判定結果を出力し、復帰照合タイマー値の経過後に第1の復帰判定結果を出力する第1の過電流判定部と、第1の過電流判定部よりも短い期間の電流瞬時値を用いて実効値を演算し、第1の過電流判定設定値とは異なる第2の過電流判定設定値と実効値演算結果とを比較して動作判定および復帰判定を行い、動作照合タイマー値の経過後に第2の動作判定結果を出力し、復帰照合タイマー値の経過後に第2の復帰判定結果を出力する第2の過電流判定部と、を備え、第1の動作判定結果および第2の動作判定結果のうち、いずれか早い方の出力タイミングで動作出力を生成するとともに、動作出力の出力タイミングに同期して、第2の過電流判定設定値を第1の過電流判定設定値よりも低い値に変更し、第1の復帰判定結果および第2の復帰判定結果のうち、いずれか早い方の出力タイミングで復帰出力を生成するとともに、復帰出力の出力タイミングに同期して、第2の過電流判定設定値を第1の過電流判定設定値より高い値に変更するようにしたので、入力電流の動的な増減に対しては、第2の過電流判定部による第2の動作判定結果および第2の復帰判定結果の出力タイミングで高速に動作および復帰するとともに、第2の過電流判定回路による実効値演算結果の誤差が動作判定および復帰判定の精度に影響することを抑えることができる。
また、入力電流の極めて緩やかな増減に対しては、第1の過電流判定部による第1の動作判定結果および第1の復帰判定結果の出力タイミングで、動作および復帰するので、第2の過電流判定回路による実効値演算結果の誤差に影響されることなく、高精度な動作値および復帰値を得ることができる。
なお、第2の過電流判定部の動作照合タイマー値を第1の過電流判定部の動作照合タイマー値よりも短い値に設定すれば、さらに高速に動作することができる。また、第2の過電流判定部の復帰照合タイマー値を第1の過電流判定部の復帰照合タイマー値よりも短い値に設定すれば、さらに高速に復帰することができる。
実施の形態2.
図4は、実施の形態2にかかる過電流継電器の一構成例を示す図である。実施の形態2にかかる過電流継電器1aでは、図4に示すように、実施の形態1のデジタルフィルター回路5に代えて、第1のデジタルフィルター回路51を演算部4a内の第1の過電流判定部100の前段に設け、第2のデジタルフィルター回路52を演算部4a内の第2の過電流判定部200の前段に設けている。なお、実施の形態1と同一または同等の構成部には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
第1のデジタルフィルター回路51では、実施の形態1のデジタルフィルター回路5と同様のフィルター特性とする。ここでは、例えば定格周波数の電気角の1/2サイクル(180°)分のデータ(アナログデジタル変換回路3のサンプリング周期が1サイクル/12回であれば6サンプリング長分のデータ)を用いる。
一方、第2のデジタルフィルター回路52では、第1のデジタルフィルター回路51よりもサンプリングデータ長の短い高速なフィルター特性とする。ここでは、例えば定格周波数の電気角の1/4サイクル(90°)分のデータ(アナログデジタル変換回路3のサンプリング周期が1サイクル/12回であれば3サンプリング長分のデータ)を用いる。
このように構成することにより、第2の過電流判定部200による第2の動作判定結果および第2の復帰判定結果の出力タイミングを実施の形態1で示した構成よりも早くすることができる。
つぎに、実施の形態2にかかる過電流継電器1aの具体的な動作について説明する。ここでは、故障などによる入力電流の動的な増減に対する動作について、図5を参照して説明する。図5は、実施の形態2にかかる過電流継電器における入力電流の動的な急増および急減に対する動作の一例を示す図である。なお、図5に示す例では、実施の形態1と同様に、時刻t1において入力電流が急増し、時刻t2において入力電流が急減した例を示している。また、動作値および復帰値を測定する際の入力電流の極めて緩やかな増減に対する動作については、実施の形態1と同様であるので、ここでは説明を省略する。
図5(a)に示す実線は、第1の過電流判定回路61による実効値演算結果を示し、図5(a)に示す破線は、第2の過電流判定回路62による実効値演算結果を示している。図5(b)は、第1の過電流判定部100の出力を示している。図5(c)は、第2の過電流判定部200の出力を示している。図5(d)は、OR回路9の出力を示している。図5(e)は、NOT回路12の出力を示している。図5(f)は、ラッチ回路10の出力、すなわち演算部4aの出力を示している。
図5(a)に示すように、第2の過電流判定回路62による実効値演算結果は、前段の第2のデジタルフィルター回路52におけるサンプリングデータ長を短くしたために、第2のデジタルフィルター回路52の出力に直流成分が多く残存し、オーバーシュートしたりする可能性がある。このオーバーシュートによる過渡誤差は、第2の過電流判定設定値Ik=ISHを、実施の形態1より高く(例えば、ISH=1.10*IS)、第2の過電流判定設定値Ik=ISLを、実施の形態1より低く(例えば、ISL=0.90*IS)することにより、動作判定および復帰判定の精度に影響することを抑えることができる。なお、各部の出力タイミングの順序については、実施の形態1と同様であるので、ここでは説明を省略する。
以上のように、本発明の実施の形態2にかかる過電流継電器によれば、デジタルフィルター回路を2回路備え、第1のデジタルフィルター回路を第1の過電流判定部の前段に設け、第1のデジタルフィルター回路よりも高速なフィルター特性を有する第2のデジタルフィルター回路を第2の過電流判定部の前段に設けたので、入力電流の動的な増減に対して、さらに高速に動作および復帰することができる。
また、入力電流の極めて緩やかな増減に対しては、実施の形態1と同様に、第1の過電流判定部による第1の動作判定結果および第1の復帰判定結果の出力タイミングで、動作および復帰するので、第2の過電流判定回路による実効値演算結果の誤差に影響されることなく、高精度な動作値および復帰値を得ることができる。
なお、実施の形態1と同様に、第2の過電流判定部の動作照合タイマー値を第1の過電流判定部の動作照合タイマー値よりも短い値に設定すれば、さらに高速に動作することができる。また、実施の形態1と同様に、第2の過電流判定部の復帰照合タイマー値を第1の過電流判定部の復帰照合タイマー値よりも短い値に設定すれば、さらに高速に復帰することができる。
実施の形態3.
図6は、実施の形態3にかかる過電流継電器の一構成例を示す図である。実施の形態3にかかる過電流継電器1bでは、図6に示すように、演算部4b内の過電流要素演算部300aは、実施の形態1のOR回路9、ラッチ回路10、AND回路11、NOT回路12に代えて、AND回路14を備えて構成される。つまり、実施の形態3にかかる過電流継電器1bは、第1の動作判定結果と第2の動作判定結果とのうち、いずれか遅い方の出力タイミングで動作出力される。このため、第1の過電流判定部100aでは、第1の動作照合タイマー回路を省略することにより、第1の動作判定結果の出力タイミングを第2の動作判定結果の出力タイミングより早くし、実施の形態1および実施の形態2と同様に、動的な入力電流の急増に対して、第2の動作判定結果の出力タイミングで動作するようにしている。また、図5に示す例では、第1の動作照合タイマー回路とともに第1の復帰照合タイマー回路も省略している。なお、実施の形態1と同一または同等の構成部には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
つぎに、実施の形態3にかかる過電流継電器1bの具体的な動作について説明する。ここでは、まず、故障などによる入力電流の動的な増減に対する動作について、図7を参照して説明する。図7は、実施の形態3にかかる過電流継電器における入力電流の動的な増減に対する動作の一例を示す図である。なお、図7に示す例では、実施の形態1および実施の形態2と同様に、時刻t1において入力電流が急増し、時刻t2において入力電流が急減した例を示している。
図7(a)に示す実線は、第1の過電流判定回路61による実効値演算結果を示し、図7(a)に示す破線は、第2の過電流判定回路62による実効値演算結果を示している。図7(b)は、第1の過電流判定部100aの出力を示している。図7(c)は、第2の過電流判定部200の出力を示している。図7(d)は、AND回路14の出力、すなわち演算部4bの出力を示している。
第2の過電流判定回路62による実効値演算結果が第2の過電流判定設定値Ik=ISH以上となると(図7(a))、第2の過電流判定回路62は、動作判定してON信号‘1’を出力し、第2の動作照合タイマー回路72は、予め設定された動作照合タイマー値T12のカウントを開始する(図7(c))。
続いて、第1の過電流判定回路61による実効値演算結果が第1の過電流判定設定値IS以上となると(図7(a))、第1の過電流判定回路61は、動作判定してON信号‘1’を出力し、第1の過電流判定部100aの出力がONとなる(図7(b))。そして、動作照合タイマー値T12の経過後に第2の過電流判定部200の出力がONとなり(図7(c))、AND回路14の出力もON(動作出力)となる(図7(d))。つまり、実施の形態3にかかる過電流継電器1bは、入力電流の動的な急増に対しては、実施の形態1および実施の形態2と同様に、第2の過電流判定部200による第2の動作判定結果の出力タイミングで動作する。したがって、入力電流が急減してから第2の過電流判定部200の出力がOFFとなるまでの時間T2reが実施の形態3にかかる過電流継電器1bの動作時間となる(図7(d))。また、制御回路13は、第2の過電流判定設定値IkをISLに制御する(図7(a))。
その後、第2の過電流判定回路62による実効値演算結果が第2の過電流判定設定値Ik=ISL未満となると(図7(a))、第2の過電流判定回路62は、復帰判定してOFF信号‘0’を出力し、第2の復帰照合タイマー回路82は、予め設定された復帰照合タイマー値T22のカウントを開始する(図7(c))。
第2の過電流判定部200の出力は、予め設定された復帰照合タイマー値T22の経過後にOFFとなり(図7(c))、AND回路14の出力もOFF(復帰出力)となる(図7(d))。つまり、実施の形態3にかかる過電流継電器1bは、入力電流の動的な急減に対しては、実施の形態1および実施の形態2と同様に、第2の過電流判定部200による第2の復帰判定結果の出力タイミングで復帰する。したがって、入力電流が急減してから第2の過電流判定部200の出力がOFFとなるまでの時間T2reが実施の形態3にかかる過電流継電器1bの復帰時間となる(図7(d))。また、制御回路13は、第2の過電流判定設定値IkをISLに制御する(図7(a))。
そして、第1の過電流判定回路61による実効値演算結果が第1の過電流判定設定値IS未満となると(図7(a))、第1の過電流判定部100aの出力がOFFとなる(図7(b))。
このように、実施の形態3にかかる過電流継電器1bは、故障などによる入力電流の動的な増減に対しては、第2の過電流判定部200による第2の動作判定結果の出力タイミングで動作し、第2の過電流判定部200による第2の復帰判定結果の出力タイミングで復帰する。したがって、実施の形態1と同様に、第2の過電流判定回路61による高速な実効値演算式(実施の形態1の(2)式参照)により得られる実効値演算結果に基づいて、高速に動作および復帰することが可能となる。
つぎに、動作値および復帰値を測定する際の入力電流の極めて緩やかな増減に対する動作について、図8を参照して説明する。図8は、実施の形態3にかかる過電流継電器における入力電流の極めて緩やかな増減に対する動作の一例を示す図である。なお、図8に示す例では、実施の形態1および実施の形態2と同様に、時刻t1から入力電流を徐々に増加させ、時刻t2から入力電流を徐々に減少させた例を示している。
図8(a)に示す実線は、第1の過電流判定回路61による実効値演算結果を示し、図8(a)に示す破線は、第2の過電流判定回路62による実効値演算結果を示している。図8(b)は、第1の過電流判定部100aの出力を示している。図8(c)は、第2の過電流判定部200の出力を示している。図8(d)は、AND回路14の出力、すなわち演算部4bの出力を示している。
入力電流を徐々に上げて行くと、まず、第1の過電流判定部100aの出力がONとなる(図8(b))。このとき、AND回路14の出力は、まだOFFのままである。続いて第2の過電流判定部200の出力がONとなると(図8(c))、AND回路14の出力もON(動作出力)となり(図8(d))、制御回路13は、第2の過電流判定設定値IkをISLに制御する(図8(a))。ここで、入力電流値の増加を停止させ、この時点における入力電流値を実施の形態3にかかる過電流継電器1bの動作値とする。
そして、入力電流を徐々に下げて行くと、第2の過電流判定部200の出力がOFFとなる前に(図8(c))、第1の過電流判定部100aの出力がOFFとなる(図8(b))このとき、AND回路14の出力もOFF(復帰出力)となり(図8(d))制御回路13は、第2の過電流判定設定値IkをISHに制御する(図8(a))。この時点における入力電流値を実施の形態3にかかる過電流継電器1bの復帰値とする。
このように、実施の形態3にかかる過電流継電器1bは、動作値を測定する際の入力電流の極めて緩やかな増加に対しては、第2の過電流判定部200による第2の動作判定結果の出力タイミングで動作し、復帰値を測定する際の入力電流の極めて緩やかな減少に対しては、第1の過電流判定部100aによる第1の復帰判定結果の出力タイミングで復帰する。ここで、第2の過電流判定部200による第2の動作判定結果は、第2の動作照合タイマー回路72による複数回の動作照合により、実効値演算結果の過渡的な誤りに対して安定した結果が得られるため、第2の過電流判定回路62による実効値演算結果の誤差が動作値に影響することを最小限に抑えることができる。一方、第1の過電流判定部100aによる第1の復帰判定結果は、複数回の復帰照合を省略しているものの、第1の過電流判定回路61による高精度な実効値演算式(実施の形態1の(1)式参照)により得られる結果であるため、安定した復帰値を得ることができる。
以上のように、本発明の実施の形態3にかかる過電流継電器によれば、過電流要素演算部をAND回路で構成し、第1の過電流判定部の第1の動作照合タイマー回路および第1の復帰照合タイマー回路を省略したので、実施の形態1よりも小規模な構成で実現でき、第1の過電流判定部による第1の動作判定結果と第2の過電流判定部による第2の動作判定結果とのうち、いずれか遅い方の出力タイミングで動作出力を生成するとともに、動作出力の出力タイミングに同期して、第2の過電流判定設定値を第1の過電流判定設定値よりも低い値に変更し、第1の過電流判定部による第1の復帰判定結果と第2の過電流判定部による第2の復帰判定結果とのうち、いずれか早い方の出力タイミングで復帰出力を生成するとともに、復帰出力の出力タイミングに同期して、第2の過電流判定設定値を第1の過電流判定設定値よりも高い値に変更するようにしたので、入力電流の動的な増減に対しては、実施の形態1と同様に、第2の過電流判定部による第2の動作判定結果および第2の復帰判定結果の出力タイミングで高速に動作および復帰するとともに、第2の過電流判定回路による実効値演算結果の誤差が動作判定および復帰判定の精度に影響することを抑えることができる。
また、入力電流の極めて緩やかな増加に対しては、第2の過電流判定部による第2の動作判定結果の出力タイミングで動作するため、第2の過電流判定設定値Ik=ISHで動作するが、第2の動作照合タイマー回路による複数回の動作照合を行うため、実効値演算結果の誤差が動作値に影響することを最小限に抑えることができる。また、入力電流の極めて緩やかな減少に対しては、第1の過電流判定部による第1の復帰判定結果の出力タイミングで復帰するため、第2の過電流判定部による実効値演算結果の誤差に影響されることなく、安定した復帰値を得ることができる。したがって、動作値/復帰値の割合がISH/IS程度となることを許容できる場合については、簡単な回路で高速動作および高速復帰が実現できる。
さらに、実施の形態2と同様に、デジタルフィルター回路を2回路備え、第1のデジタルフィルター回路を第1の過電流判定部の前段に設け、第1のデジタルフィルター回路よりも高速なフィルター特性を有する第2のデジタルフィルター回路を第2の過電流判定部の前段に設ける構成としてもよい。これにより、さらに高速に動作および復帰することができる。
また、実施の形態では、過電流継電器に適用する場合を例として説明したが、高速な動作時間および復帰時間を必要とするその他の保護継電器にも適用することが可能である。保護継電器には、故障が除去された後、入力量(電流など)が零になった時点でできるだけ早く復帰する必要がある機種もある。例えば、遮断器故障を発見する保護継電器では、復帰時間が遅い場合には遮断器故障と誤認識するため、高速な復帰時間が求められる。本発明は、このような保護継電器に好適である。
なお、以上の実施の形態に示した構成は、本発明の構成の一例であり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、一部を省略する等、変更して構成することも可能であることは言うまでもない。
以上のように、本発明にかかる過電流継電器は、動作値および復帰値の精度を高めるとともに、動作時間および復帰時間をともに高速化することができる発明として有用である。
1,1a,1b 過電流継電器
2 アナログフィルター回路
3 アナログデジタル変換回路
4,4a,4b 演算部
5 デジタルフィルター回路
51 第1のデジタルフィルター回路
52 第2のデジタルフィルター回路
61 第1の過電流判定回路
62 第2の過電流判定回路
71 第1の動作照合タイマー回路
72 第2の動作照合タイマー回路
81 第1の復帰照合タイマー回路
82 第2の復帰照合タイマー回路
9 OR回路
10 ラッチ回路
11,14 AND回路
12 NOT回路
13 制御回路
100,100a 第1の過電流判定部
200 第2の過電流判定部
300,300a 過電流要素演算部

Claims (7)

  1. 電力系統から入力された入力電流の実効値と予め設定された設定値とを比較して動作出力および復帰出力を生成する過電流継電器であって、
    前記入力電流の定格周波数成分を抽出した電流データを生成するデジタルフィルター回路と、
    所定期間の電流データを用いて実効値を演算し、当該実効値と、第1の過電流判定設定値とを比較して動作判定および復帰判定を行い、所定の動作照合時間の経過後に第1の動作判定結果を出力し、所定の復帰照合時間の経過後に第1の復帰判定結果を出力する第1の過電流判定部と、
    前記所定期間よりも短い期間の電流データを用いて実効値を演算し、当該実効値と、前記第1の過電流判定設定値とは異なる第2の過電流判定設定値とを比較して動作判定および復帰判定を行い、所定の動作照合時間の経過後に第2の動作判定結果を出力し、所定の復帰照合時間の経過後に第2の復帰判定結果を出力する第2の過電流判定部と、
    前記第1の動作判定結果および前記第2の動作判定結果のうち、いずれか早い方の出力タイミングで動作出力を生成し、前記第1の復帰判定結果および前記第2の復帰判定結果のうち、いずれか早い方の出力タイミングで復帰出力を生成する過電流要素演算部と、
    前記動作出力の出力タイミングに同期して、前記第2の過電流判定設定値を前記第1の過電流判定設定値よりも低い値に変更し、前記復帰出力の出力タイミングに同期して、前記第2の過電流判定設定値を前記第1の過電流判定設定値よりも高い値に変更する制御回路と、
    を備える
    ことを特徴とする過電流継電器。
  2. 電力系統から入力された入力電流の実効値と予め設定された設定値とを比較して動作出力および復帰出力を生成する過電流継電器であって、
    前記入力電流の定格周波数成分を抽出した第1の電流データを生成する第1のデジタルフィルター回路と、
    前記第1のデジタルフィルター回路よりも高速なフィルター特性を有し、前記入力電流の定格周波数成分を抽出した第2の電流データを生成する第2のデジタルフィルター回路と、
    所定期間の第1の電流データを用いて実効値を演算し、当該実効値演算結果と、第1の過電流判定設定値とを比較して動作判定および復帰判定を行い、所定の動作照合時間の経過後に第1の動作判定結果を出力し、所定の復帰照合時間の経過後に第1の復帰判定結果を出力する第1の過電流判定部と、
    前記所定期間の第2の電流データを用いて実効値を演算し、当該実効値と、前記第1の過電流判定設定値とは異なる第2の過電流判定設定値とを比較して動作判定および復帰判定を行い、所定の動作照合時間の経過後に第2の動作判定結果を出力し、所定の復帰照合時間の経過後に第2の復帰判定結果を出力する第2の過電流判定部と、
    前記第1の動作判定結果および前記第2の動作判定結果のうち、いずれか早い方の出力タイミングで動作出力を生成し、前記第1の復帰判定結果および前記第2の復帰判定結果のうち、いずれか早い方の出力タイミングで復帰出力を生成する過電流要素演算部と、
    前記動作出力の出力タイミングに同期して、前記第2の過電流判定設定値を前記第1の過電流判定設定値よりも低い値に変更し、前記復帰出力の出力タイミングに同期して、前記第2の過電流判定設定値を前記第1の過電流判定設定値よりも高い値に変更する制御回路と、
    を備える
    ことを特徴とする過電流継電器。
  3. 電力系統から入力された入力電流の実効値と予め設定された設定値とを比較して動作出力および復帰出力を生成する過電流継電器であって、
    前記入力電流の定格周波数成分を抽出した第1の電流データを生成する第1のデジタルフィルター回路と、
    前記第1のデジタルフィルター回路よりも高速なフィルター特性を有し、前記入力電流の定格周波数成分を抽出した第2の電流データを生成する第2のデジタルフィルター回路と、
    所定期間の第1の電流データを用いて実効値を演算し、当該実効値演算結果と、第1の過電流判定設定値とを比較して動作判定および復帰判定を行い、所定の動作照合時間の経過後に第1の動作判定結果を出力し、所定の復帰照合時間の経過後に第1の復帰判定結果を出力する第1の過電流判定部と、
    前記所定期間よりも短い期間の第2の電流データを用いて実効値を演算し、当該実効値と、前記第1の過電流判定設定値とは異なる第2の過電流判定設定値とを比較して動作判定および復帰判定を行い、所定の動作照合時間の経過後に第2の動作判定結果を出力し、所定の復帰照合時間の経過後に第2の復帰判定結果を出力する第2の過電流判定部と、
    前記第1の動作判定結果および前記第2の動作判定結果のうち、いずれか早い方の出力タイミングで動作出力を生成し、前記第1の復帰判定結果および前記第2の復帰判定結果のうち、いずれか早い方の出力タイミングで復帰出力を生成する過電流要素演算部と、
    前記動作出力の出力タイミングに同期して、前記第2の過電流判定設定値を前記第1の過電流判定設定値よりも低い値に変更し、前記復帰出力の出力タイミングに同期して、前記第2の過電流判定設定値を前記第1の過電流判定設定値よりも高い値に変更する制御回路と、
    を備える
    ことを特徴とする過電流継電器。
  4. 前記第2の過電流判定部における動作照合時間は、前記第1の過電流判定部における動作照合時間よりも短いことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の過電流継電器。
  5. 前記第2の過電流判定部における復帰照合時間は、前記第1の過電流判定部における復帰照合時間よりも短いことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の過電流継電器。
  6. 電力系統から入力された入力電流の実効値と予め設定された設定値とを比較して動作出力および復帰出力を生成する過電流継電器であって、
    前記入力電流の定格周波数成分を抽出した電流データを生成する第1のデジタルフィルター回路と、
    所定期間の電流データを用いて実効値を演算し、当該実効値と、第1の過電流判定設定値とを比較して動作判定および復帰判定を行い、動作照合処理を行わずに第1の動作判定結果を出力し、復帰照合処理を行わずに第1の復帰判定結果を出力する第1の過電流判定部と、
    前記所定期間よりも短い期間の電流データを用いて実効値を演算し、当該実効値と、前記第1の過電流判定設定値とは異なる第2の過電流判定設定値とを比較して動作判定および復帰判定を行い、所定の動作照合時間の経過後に第2の動作判定結果を出力し、所定の復帰照合時間の経過後に第2の復帰判定結果を出力する第2の過電流判定部と、
    前記第1の動作判定結果および前記第2の動作判定結果のうち、いずれか遅い方の出力タイミングで動作出力を生成し、前記第1の復帰判定結果および前記第2の復帰判定結果のうち、いずれか早い方の出力タイミングで復帰出力を生成する過電流要素演算部と、
    前記動作出力の出力タイミングに同期して、前記第2の過電流判定設定値を前記第1の過電流判定設定値よりも低い値に変更し、前記復帰出力の出力タイミングに同期して、前記第2の過電流判定設定値を前記第1の過電流判定設定値よりも高い値に変更する制御回路と、
    を備える
    ことを特徴とする過電流継電器。
  7. 電力系統から入力された入力電流の実効値と予め設定された設定値とを比較して動作出力および復帰出力を生成する過電流継電器であって、
    前記入力電流の定格周波数成分を抽出した第1の電流データを生成する第1のデジタルフィルター回路と、
    前記第1のデジタルフィルター回路よりも高速なフィルター特性を有し、前記入力電流の定格周波数成分を抽出した第2の電流データを生成する第2のデジタルフィルター回路と、
    所定期間の第1の電流データを用いて実効値を演算し、当該実効値と、第1の過電流判定設定値とを比較して動作判定および復帰判定を行い、動作照合処理を行わずに第1の動作判定結果を出力し、復帰照合処理を行わずに第1の復帰判定結果を出力する第1の過電流判定部と、
    前記所定期間よりも短い期間の第2の電流データを用いて実効値を演算し、当該実効値と、前記第1の過電流判定設定値とは異なる第2の過電流判定設定値とを比較して動作判定および復帰判定を行い、所定の動作照合時間の経過後に第2の動作判定結果を出力し、所定の復帰照合時間の経過後に第2の復帰判定結果を出力する第2の過電流判定部と、
    前記第1の動作判定結果および前記第2の動作判定結果のうち、いずれか遅い方の出力タイミングで動作出力を生成し、前記第1の復帰判定結果および前記第2の復帰判定結果のうち、いずれか早い方の出力タイミングで復帰出力を生成する過電流要素演算部と、
    前記動作出力の出力タイミングに同期して、前記第2の過電流判定設定値を前記第1の過電流判定設定値よりも低い値に変更し、前記復帰出力の出力タイミングに同期して、前記第2の過電流判定設定値を前記第1の過電流判定設定値よりも高い値に変更する制御回路と、
    を備える
    ことを特徴とする過電流継電器。
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