JP5511599B2 - 転流式遮断装置 - Google Patents

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この発明は、真空スイッチとそれに並列に接続される転流回路とを備えた転流式遮断装置に関する。
特許文献1の図1には、従来技術による直流回路の転流式遮断装置が開示されている。この転流式遮断装置では、主接点としての主真空スイッチが設けられ、この主真空スイッチに電気的に並列接続され、それぞれが電気的に直列接続された転流コンデンサ、転流リアクトル、転流スイッチにより転流回路が構成される。非線形抵抗器は、主真空スイッチおよび転流回路に電気的に並列接続される。第2の真空スイッチは、直流電源と負荷とを接続する主回路に主真空スイッチと電気的直列に接続される。主回路の線路電流を検出する電流検出器が設けられ、操作制御装置は電流検出器が検出した線路電流が所定の大きさに到達したときに、主真空スイッチ、第2の真空スイッチおよび転流スイッチに動作指令を与える。特許文献1の図2には、主真空スイッチの開路に先行して転流スイッチを閉路させる場合における各構成要素の動作タイミングチャートが示され、その図3には、図1の転流式遮断装置における転流スイッチの閉路と主真空スイッチの開路との時間差である転流スイッチの先行放電時間と主回路の遮断電流値との関係図が示される。
特許文献1の転流式遮断装置は上記のように構成されており、通常の負荷運転時には直流電源から、主真空スイッチおよび第2の真空スイッチを介し、負荷に給電される。主回路における電流遮断時の開路動作では、電流検出器により検出された主回路の電流と操作制御装置に予め設定された特許文献1の図3に示す関係により、各々のスイッチのタイミングが制御される。主回路電流を遮断するには、主真空スイッチに電流零を生じさせるため、主回路の電流を上回る転流回路の電流が必要であり、主回路の電流値に応じて可変する複数の時間タイミングを操作制御装置に設定する。主回路の電流が小さい時は、転流コンデンサから放電する電流は、主回路電流に比べ充分に大きいため、前記先行放電時間を長くすることで、転流コンデンサの電荷を多く消費させ、主真空スイッチの開路時点での転流回路の電流を最適な値まで低減させる。また、主回路の電流がないなどの無負荷開路の動作では、特許文献1の実施の形態3に記載されたように、電流検出器あるいは外部からの信号、またはその両方によりそれを検知し、転流スイッチを閉路せずに、その結果として転流回路の転流コンデンサを放電せず、主真空スイッチを開路するよう操作制御装置に設定する。
特許文献2にも、同様な直流回路の転流式遮断装置が示される。その図1には、遮断部の開路の後で、転流スイッチを閉路させる場合における各構成要素のタイミングチャートが示され、その図2には、その指令信号系統図が示され、その図3には、直流遮断器の構成が示される。この特許文献2には、無負荷開路動作は開示されていない。
特開2005−78950号公報 特開2001−185008号公報
特許文献1の従来の転流遮断装置では、主回路の電流がないなどの無負荷開路の判別は、電流検出器あるいは外部からの信号、またはその両方によっている。しかし、直流回路の電流を主真空スイッチが転流回路の電流なしに自己遮断(電流裁断)できるのは、数(A)程度以下であり、前記無負荷開路を判別するためには、数(A)程度の検出精度を有し、かつ負荷短絡事故時の大電流をも検出する電流検出器が必要となり、電流検出器が大型、高価になるという問題点があった。
この発明は、かかる問題点を解決するためになされたものであり、主真空スイッチの無負荷開路動作を的確に判別できる転流式遮断装置を得ることを目的とするものである。
この発明に係る転流式遮断装置は、電源と負荷とを接続する主回路に介挿された真空スイッチ、および前記真空スイッチに電気的に並列に接続され、電気的に直列に接続された転流コンデンサ、転流リアクトルおよび転流スイッチで構成された転流回路を備えた転流式遮断装置において、さらに、前記真空スイッチの接点間に並列に接続された電圧検出器と、前記主回路の開路時に、前記電圧検出器の検出電圧値に基づいて、前記主回路の無負荷開路動作を判定する操作制御装置とを備えたことを特徴とする。
この発明による転流式遮断装置では、真空スイッチの接点間に並列に接続された電圧検出器と、前記主回路の開路時に、前記電圧検出器の検出電圧値に基づいて、前記主回路の無負荷開路動作を判定する操作制御装置とを備えたので、真空スイッチの無負荷開路動作を的確に判別することができる。
図1はこの発明の実施の形態1に係る転流式遮断装置を示す回路構成図である。 図2は実施の形態1に係る転流式遮断装置の開路動作の信号系統図である。 図3は実施の形態1に係る転流式遮断装置の開路動作を示すタイミングチャート図である。 図4はこの発明による転流式遮断装置の実施の形態2を示す回路構成図である。
以下この発明による転流式遮断装置のいくつかの実施の形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る転流式遮断装置の回路構成図である。図2は、実施の形態1に係る転流式遮断装置の開路動作の信号系統図である。図3は、実施の形態1に係る転流式遮断装置の開路動作を示すタイミングチャート図である。
図1に示す実施の形態1に係る転流遮断装置は、直流電力回路の転流式遮断装置であり、主真空スイッチ1と、転流回路5と、非直線抵抗器6と、第2の真空スイッチ7と、電流検出器8と、操作制御装置9と、電圧検出器12を含む。主真空スイッチ1は、図1に示す転流式遮断装置の主接点であり、この主真空スイッチ1は、直流電源10と負荷11とを接続する主回路15に介挿される。直流電源10は、例えば、交流電力を直流電力に変換して構成され、数百(V)以上、具体的には、例えば1500(V)の直流電圧を出力する。転流回路5は、主真空スイッチ1に電気的に並列接続され、それぞれ電気的に直列接続された転流コンデンサ2、転流リアクトル3、および転流スイッチ4により転流回路5が構成される。
非直線抵抗器6は、主真空スイッチ1および転流回路5に電気的に並列接続される。第2の真空スイッチ7は、直流電源10と負荷11とを接続する主回路15に、主真空スイッチ1と電気的直列に接続される。電流検出器8は、主回路15の線路電流を表わす検出電流値IOを出力するもので、第2の真空スイッチ7と負荷11との間の主回路15に介挿される。電圧検出器12は、主真空スイッチ1の接点間に並列に接続され、主真空スイッチ1の接点間の電圧を表わす検出電圧値VOを出力する。
操作制御装置9は、主回路15の開路動作時に、外部からの開路指令OPがハイレベルとされることに基づいて、主真空スイッチ1の開路指令OP1と、第2の真空スイッチ7の開路指令OP2を発令する。また、操作制御装置9は、電流検出器8が検出した電流検出値IOと、電圧検出器12が検出した電圧検出値VOを入力とし、所定の条件を満足したときに転流スイッチ4の閉路指令CLを発令する。
実施の形態1に係る直流回路の転流式遮断装置において、主回路15を開路する開路動作は、大電流を遮断する第1開路動作と、小電流を遮断する第2開路動作と、無負荷開路動作とを含む。前記第1開路動作は、主回路15の線路電流が所定値IC以上の大電流であるときに、この線路電流を遮断する開路動作である。所定値ICは、具体的には数百(A)、例えば200(A)とされる。前記第2開路動作は、主回路15の線路電流が所定値IC未満の小電流であるときに、主真空スイッチ1の接点間にアークを生成しながら、この線路電流を遮断する開路動作である。前記無負荷開路動作は、主回路15の線路電流が所定値IC未満で零または零に近い微小電流であるときに、主真空スイッチ1の接点間に実質的にアークを生成せずに、実行される開路動作である。
具体的には、前記第1開路動作は、負荷11の短絡事故に基づいて開路指令OPがハイレベルとされることに基づいて、所定値IC以上、例えば数万(A)の主回路15を流れる線路電流を遮断する開路動作、または事故に対応せずに、人為的に開路指令OPがハイレベルとされることに基づいて、所定値IC以上の主回路15を流れる線路電流を遮断する開路動作である。前記第2開路動作は、主回路15に流れる線路電流が所定値IC未満の小電流であるときに、人為的に開路指令OPがハイレベルとされることに基づいて、主真空スイッチ1の接点間にアークを生成しながら、線路電流を遮断する開路動作である。この小電流は、所定値IC未満、すなわち200(A)から、主真空スイッチ1の自己遮断可能電流値ISまでの範囲の線路電流である。主真空スイッチ1の自己遮断可能電流値ISは、主真空スイッチ1が、転流スイッチ4を閉路することなく、結果として、転流コンデンサ2を放電することなく、主真空スイッチ1を自己遮断することが可能な微小電流であり、具体的には、数(A)、例えば3(A)である。前記無負荷開路動作は、主回路15の線路電流が、零または零に近い微小電流、具体的には、主真空スイッチ1の自己遮断可能電流値IS以下、すなわち3(A)以下であるときに、人為的に外部からの開路指令OPがハイレベルとされることにより、実行される開路動作である。
前記第1開路動作と第2開路動作は、外部からの開路指令OPがハイレベルとされることに基づいて、操作制御装置9が、主真空スイッチ1の開路指令OP1と、第2の真空スイッチ7の開路指令OP2と、転流スイッチ4の閉路指令CLを発令することにより、実行される。これに対し、前記無負荷開路動作は、操作制御装置9が、転流スイッチ4の閉路指令CLを発令することなく、主真空スイッチ1の開路指令OP1と、第2の真空スイッチ7の開路指令OP2を発令することにより、実行される。これらの第1開路動作、第2開路動作、および無負荷開路動作に対応するため、操作制御装置9は、転流スイッチ4の閉路指令CLを発令するかどうかを決定する。
図2には、操作制御装置9の内部の信号系統図が示される。操作制御装置9は、具体的にはコンピュータを用いて構成される。この操作制御装置9は、外部からの開路指令OPがハイレベルとされたことに基づいて、主真空スイッチ1の開路指令OP1と、第2の真空スイッチ7の開路指令OP2を発令する。主真空スイッチ1の開路指令OP1は、主真空スイッチ1を開路させる指令である。第2の真空スイッチ7の開路指令OP2は、第2の真空スイッチ7を開路させる指令である。
また、操作制御装置9は、判定手段91、92、93と、AND手段94、95と、OR手段96を含み、これらの手段91〜96により、転流スイッチ4の閉路指令CLを発令するかどうかを決定する。この転流スイッチ4の閉路指令CLは、転流スイッチ4を閉路させる指令である。なお、図2の右側に示す主真空スイッチ1の開路指令OP1と、第2の真空スイッチ7の開路指令OP2と、転流スイッチ4の閉路指令CLには、それぞれその発令タイミングを設定する図示しないタイミング設定手段が設けられ、主真空スイッチ1の開路指令OP1と、第2の真空スイッチ7の開路指令OP2と、転流スイッチ4の閉路指令CLの発令タイミングは、これらのタイミング設定手段により設定される。
なお、外部からの開路指令OPは、それがハイレベルとされてから必要な時間後にロウレベルに復帰され、主真空スイッチ1の開路指令OP1および第2の真空スイッチ7の開路指令OP2も、それが発令されてから必要な時間後に解除され、転流スイッチ4の閉路指令CLが発令された場合には、この転流スイッチ4の閉路指令CLも、それが発令されてから必要な時間後の解除される。
判定手段91、92には、電流検出器8からの検出電流値IOが入力される。判定手段91は、この検出電流値IOを所定値ICと比較し、検出電流値IOが所定値IC以上となる条件A、すなわちIO≧ICとなる条件Aが満足されるかどうかを判定する。所定値ICは、前述に通り、例えば200(A)とされる。IO≧ICとなる条件Aが満足される場合には、判定手段91の出力はハイレベルとなり、この条件Aが満足されない場合には、判定手段91の出力はロウレベルとなる。判定手段92は、検出電流値IOを所定値ICと比較し、検出電流値IOが所定値IC未満となる条件B、すなわちIO<ICとなる条件Bが満足されるかどうかを判定する。IO<ICとなる条件Bが満足される場合には、判定手段92の出力はハイレベルとなり、この条件Bが満足されない場合には、判定手段92の出力はロウレベルとなる。
判定手段93には、電圧検出器12からの検出電圧値VOが入力される。判定手段93では、この検出電圧値VOを、主真空スイッチ1の接点間に発生するアークのアーク電圧の上限値VUとその下限値VLと比較し、検出電圧値VOが上限値VU以下で、しかも下限値VL以上となる条件C、すなわちVL≦VO≦VUとなる条件Cが満足されるかどうかを判定する。前記第2開路動作では、主真空スイッチ1の接点間にアークが発生するが、この第2開路動作が対象とする所定値IC未満の小電流遮断時において、そのアークのアーク電圧はその電流値に殆ど関係なく、そのアーク電圧値は、ほぼ一定値、具体的には、数十(V)となる性質がある。VL≦VO≦VUとなる条件Cが満足されるかどうかを確実に判定するために、下限値VLは、具体的には、例えば10(V)に設定され、上限値VUは、具体的には、例えば30〜300(V)に設定される。
VL≦VO≦VUとなる条件Cが満足される場合には、判定手段93の出力はハイレベルとなり、この条件Cが満足されない場合には、判定手段93の出力はロウレベルとなる。条件Cが満足されない場合は、具体的には、検出電圧値VOがアーク電圧の下限値VO未満となる条件D1、すなわちVO<VLとなる条件D1と、検出電圧値VOがアーク電圧の上限値VUを超える条件D2、すなわちVO>VUとなる条件D2とのいずれかが満足される場合となる。
AND手段94は2入力のAND手段であり、このAND手段94には、外部からの開路指令OPと、判定手段91の出力とが入力される。AND手段94は、外部からの開路指令OPと判定手段91の出力とが、ともにハイレベルとなる場合に、その出力がハイレベルとなる。言い換えれば、AND手段94の出力は、外部からの開路指令OPがハイレベルとされた場合に、IO≧ICとなる条件Aが満足されると、ハイレベルとなる。AND手段95は3入力のAND手段であり、このAND手段95には、外部からの開路指令OPと、判定手段92の出力と、判定手段93の出力とが入力される。AND手段95は、外部からの開路指令OPと、判定手段92の出力と、判定手段93の出力とが、すべてハイレベルとなる場合に、その出力がハイレベルとなる。言い換えれば、AND手段95の出力は、外部からの開路指令OPがハイレベルとされた場合に、IO<ICとなる条件Bと、VL≦VO≦VUとなる条件Cとが、ともに満足されると、ハイレベルとなる。OR手段96は、2入力のOR手段であり、このOR手段96には、AND手段94の出力と、AND手段95の出力とが入力される。
操作制御装置9は、OR手段96の出力がハイレベルとなることに基づいて、転流スイッチ4の閉路指令CLを発令する。この転流スイッチ4の閉路指令CLは、AND手段94の出力とAND手段95の出力とのいずれかが、ハイレベルとなる場合に、発令される。
外部からの開路指令OPがハイレベルとされても、AND手段94の出力とAND手段95の出力のいずれかがハイレベルとならない場合には、転流スイッチ4の閉路指令CLは出力されない。AND手段94の出力は、外部からの開路指令OPがハイレベルとされた場合に、IO≧ICとなる条件Aが満足されないと、ハイレベルとならない。AND手段95の出力は、外部からの開路指令OPがハイレベルとされた場合に、IO<ICとなる条件Bと、VL≦VO≦VUとなる条件Cとが、ともに満足されないと、ハイレベルとならない。言い換えれば、外部からの開路指令OPがハイレベルとされ、併せてIO<ICとなる条件Bが満足される場合にも、VO<VLとなる条件D1、またはVO>VUとなる条件D2が満足される場合には、転流スイッチ4の閉路指令CLは出力されない。
図3(a)には、主真空スイッチ1の開閉動作が、図3(b)には、第2の真空スイッチ7の開閉動作が、また、図3(c)には、転流スイッチ4の開閉動作が示される。なお、この図3は、外部からの開路指令OPがハイレベルとされたことに基づいて、転流スイッチ4の閉路指令CLが発令されるケースを例示する。主真空スイッチ1は、タイミングt1において、開路指令OP1に基づいて開路動作を行ない、閉路状態から開路状態に移行する。第2の真空スイッチ7は、タイミングt2において、開路指令OP2に基づいて開路動作を行ない、閉路状態から開路状態へ移行する。転流スイッチ4は、タイミングt3において、閉路指令CLに基づいて閉路動作を行ない、開路状態から閉路状態に移行する。この図3に示すケースでは、タイミングt1の後にタイミングt3が設定され、また、タイミングt3の後にタイミングt2が設定される。
さて、前記第1開路動作、第2開路動作、無負荷開路動作について、その動作をさらに説明する。前記第1開路動作は、開路指令OPがハイレベルとされたときに、操作制御装置9が、開路指令OP1、OP2および閉路指令CLを発令し、開路指令OP1に基づいて主真空スイッチ1を開路させ、開路指令OP2に基づいて第2の真空スイッチ7を開路させ、閉路指令CLに基づいて転流スイッチ4を閉路することにより、主回路15を流れる線路電流を遮断する。この第1開路動作では、開路指令OPがハイレベルとされ、併せて、判定手段91によりIO≧ICとなる条件Aが満足されることが判定されると、判定手段91の出力がハイレベルとなるので、転流スイッチ4の閉路指令CLが発令される。
前記第1開路動作では、図3のタイミングt1、t2で、主真空スイッチ1と第2の真空スイッチ7の開路動作が実行され、タイミングt3で転流スイッチ4の閉路動作が実行される。外部からの開路指令OPがハイレベルとされると、タイミングt1において、操作制御装置9から主真空スイッチ1の開路指令OP1が発令され、この開路指令OP1に基づいて、主真空バルブ1がその接点間にアークを発生しながら開路される。その後、タイミングt2において、操作制御装置9から第2の真空スイッチ7の開路指令OP2が発令され、この開路指令OP2に基づいて、第2の真空スイッチ7が開路される。第2の真空スイッチ7は、主真空スイッチ1による電流遮断の完了後に、転流回路5と負荷11との間を断路する。タイミングt3において、操作制御装置9は転流スイッチ4の閉路指令CLを発令し、この閉路指令に基づいて、転流スイッチ4が閉路される。この転流スイッチ4の閉路に基づき、主真空スイッチ1に主回路15の線路電流とは逆方向の放電電流が転流コンデンサ2から流れ始める。その後、主真空スイッチ1を流れる線路電流が零となり、主真空スイッチ1が消弧され、転流回路5の電流が負荷側に流れ始めるとともに、転流コンデンサ2の電圧が直流電源10の電圧に達し、主回路15の線路電流の遮断が完了する。
前記第2開路動作では、外部からの開路指令OPがハイレベルとされた状態で、IO<ICとなる条件Bが満足され、さらにVL≦VO≦VUとなる条件Cが満足されると、AND手段95の出力がハイレベルとなり、転流スイッチ4の閉路指令CLが発令され、前記第1開路動作と同様な開路動作が行われる。
前記無負荷開路動作では、主回路15の線路電流が、零または零に近い微小電流、具体的には主真空スイッチ1の自己遮断可能電流IS以下であって、IO<ICとなる条件Bが満足されるものの、主真空スイッチ1の接点間に実質的にアーク電圧が発生せず、VL≦VO≦VUとなる条件Cは満足されず、VO<VLとなる条件D1、またはVO>VUとなる条件D2が満足されるので、AND手段95の出力がロウレベルとなるので、操作制御装置9は、転流スイッチ4の閉路指令CLを発令せず、主真空スイッチ1の開路指令と、第2の真空スイッチ7の開路指令を発令する。その結果として、転流スイッチ4は閉路せず、転流コンデンサ2を放電せず、タイミングt1において主真空スイッチ1が、タイミングt2において第2の真空スイッチ7がそれぞれ開路する動作が行われる。
前記第2開路動作および前記無負荷開路動作は、ともにIO<ICとなる条件Bが満足される。しかし、前記第2開路動作と前記無負荷開路動作とを判別するために、判定手段93が設けられ、この判定手段93において、VL≦VO≦VUとなる条件Cが満足されるかどうかを判定する。この条件Cが満足される場合には、前記第2開路動作が実行される。条件Cが満足されない場合には、結果として、VO>VLとなる条件D1またはVO>VUとなる条件D2が満足され、前記無負荷開路動作が実行される。
実施の形態1に係る転流式遮断装置において、電流検出器8は、前記第1開路動作では、負荷短絡事故時の線路電流である数万(A)の検出電流値IOを検出する必要があるが、判定手段91でIO≧ICとなる条件A、および判定手段92でIO<ICとなる条件Bが満足されるかどうかを判定する所定値ICを、その数パーセント以下の数百(A)、具体的には、200(A)に設定することにより、この所定値IC未満の主回路15の線路電流に対する検出精度を厳しくする必要がない。
また、電圧検出器12は、前記第2開路動作において、200(A)未満の小電流の遮断時に、主真空スイッチ1の接点間に発生するアーク電圧が電流に殆ど関係なくほぼ一定で数十(V)となる性質を利用し、下限値VLを10(V)、上限値VUを30〜300(V)に設定することにより、確実に主回路15の線路電流が200(A)未満で、アークが発生したことを正確に判別できる。つまり、主真空スイッチ1の接点の真空中での溶融電離により、主回路15の線路電流が継続し、また、主真空スイッチ1の接点間に前記の通り、ほぼ一定で数十(V)となるアーク電圧が電圧検出器12で検出される場合には、主真空スイッチ1の接点間にアークが生じていると判別できる。
一方、前記無負荷開路動作では、例え自己遮断可能電流値IS以下の線路電流が主回路15に流れる場合でも、主真空スイッチ1は実質的にアークを発生せずに、その線路電流を自己遮断するので、アーク電圧は発生せず、電圧検出器12は、主真空バルブ1の接点間の電圧として、主真空スイッチ1の直流電源10側の接点と、主真空スイッチ1の負荷11側の接点との電位差を検出するので、VO<VLとなる条件D1またはVO>VUとなる条件D2が満足されることを確実に判定することができる。前記無負荷開路動作が実行される具体的なケースとして、以下のケースが想定できる。
直流電源10が停止した状態で、人為的に開路指令OPがハイレベルとされる第1ケース、
直流電源10と主真空スイッチ1の間で主回路15が断路した状態で、人為的に開路指令OPがハイレベルとされる第2ケース、
実施の形態1に係る転流式遮断装置と電気的並列にバイパス回路が形成された状態で、人為的に開路指令OPがハイレベルとされる第3ケース、具体的には、同じ直流電源10に対して、2つ以上の転流式遮断装置を電気的に並列に接続し、その一方の転流式遮断装置の主真空スイッチ1と第2の真空スイッチ7とが閉路することにより、他方の転流式遮断装置と並列にバイパス回路が形成された状態で、他方の転流式遮断装置に対する開路指令OPがハイレベルとされるケース。
これらの第1〜第3ケースでは、電圧検出器12の検出電圧値VOは、零または下限値VL未満となる。
直流電源10が運転され、この直流電源10が主真空スイッチ1と接続され、しかも、主真空スイッチ1と負荷11との間で主回路15が断路されている状態で人為的に開路指令OPがハイレベルとされる第4ケースでは、電圧検出器12の検出電圧値VOは、直流電源10の電圧値にほぼ等しくなり、上限値VUを超えることになる。
以上のように、実施の形態1に係る転流式遮断装置では、真空スイッチ1の接点間に並列に接続された電圧検出器12と、主回路15の開路時に、電圧検出器12の検出電圧値VOに基づいて、主回路15の無負荷開路動作を判定する操作制御装置9を備えるので、高精度の電流検出器8を用いることなく、電流判定が確実で経済的な装置を得ることができる。
また、実施の形態1に係る転流式遮断装置では、主回路15の開路時に、真空スイッチ1のアーク電圧の下限値VLとその上限値VUに対し、VO<VLとなる条件D1、またはVO>VUとなる条件D2が満足される場合に、操作制御装置9が、主回路15の無負荷開路動作を判定するので、正確に無負荷開路動作を判定することができる。
また、実施の形態1に係る転流式遮断装置では、操作制御装置9が、主回路15の無負荷開路動作を判定したときに、転流スイッチ4を閉路せず、転流コンデンサ2を放電させずに、真空スイッチ1を開路するので、無負荷開路動作では、転流回路5から主回路15および負荷11への電流流入がなく、転流式遮断装置を備えた回路の信頼性が向上する。加えて、この際に、真空スイッチ1および転流スイッチ4にアークが発生しないため、接点の消耗劣化がなく、転流コンデンサ2を放電しないので、転流式遮断装置の動作回数寿命を長くすることができる。
併せて、実施の形態1に係る転流式遮断装置では、VL≦VO≦VUとなる条件Cが満足される場合に、操作制御装置9が、転流回路5の転流スイッチ4を閉路し、転流コンデンサ2を放電させて、真空スイッチ1を開路するので、転流コンデンサ2により主回路15の線路電流を減衰して、確実に線路電流を遮断できる。
なお、実施の形態1に係る転流式遮断装置では、図3に示すように、真空スイッチ1を開路するタイミングt1の後のタイミングt3で転流スイッチ4の閉路し、タイミングt3の後のタイミングt2で真空スイッチ7を開路するように説明したが、これらのタイミングt1、t2、t3を変更しても、同様な効果を得ることができる。具体的には、特許文献1の図2に示されたと同様に、タイミングt3をタイミングt1に先行させる場合、および特許文献2の図1に示されたと同様に、タイミングt2の後にタイミングt3を設定する場合にも、実施の形態1と同様な効果が得られる。
実施の形態2.
図4は、この発明による転流式遮断装置の実施の形態2を示す回路構成図である。この図4に示す実施の形態2は、ここで説明する特有の構成以外の構成については、先に説明した実施の形態1における構成と同一の構成内容を具備し、同様の作用を奏するものである。図4において、図1と同一の符号は同一または相当部分を示す。
実施の形態2に係る転流式遮断装置では、第2の真空スイッチ13を、転流回路5と主真空スイッチ1との並列回路上に、それらの接続部から転流回路5側に、すなわち転流回路5と主真空スイッチ1との間に電気的に直列接続で構成したものである。この第2の真空スイッチ13は、主回路15には含まれず、転流回路5を主真空スイッチ1に並列に接続する回路に配置される。
この実施の形態2の係る転流式遮断装置では、通常、主回路15の線路電流は、第2の真空スイッチ13を流れずに、主真空スイッチ1のみを通じて負荷11に通電される。従って、主回路15に含まれる接点数が半減するため、主回路15の電気抵抗が低く、通電発熱が生じにくい。このため、負荷11への通電に伴う装置の温度上昇を抑制することができ、主回路15を流れる電流値を大きくすることができる。
この発明による転流式遮断装置は、直流電力回路に使用される各種の転流式遮断装置に応用することができる。
10:電源、11:負荷、15:主回路、1:真空スイッチ、2:転流コンデンサ、
3:転流リアクトル、4:転流スイッチ、12:電圧検出器、9:操作制御装置、
7、13:第2の真空スイッチ。

Claims (6)

  1. 電源と負荷とを接続する主回路に介挿された真空スイッチ、および
    前記真空スイッチに電気的に並列に接続され、電気的に直列に接続された転流コンデンサ、転流リアクトルおよび転流スイッチで構成された転流回路を備えた転流式遮断装置において、
    さらに、前記真空スイッチの接点間に並列に接続された電圧検出器と、
    前記主回路の開路時に、前記電圧検出器の検出電圧値に基づいて、前記主回路の無負荷開路動作を判定する操作制御装置とを備えたことを特徴とする転流式遮断装置。
  2. 請求項1記載の転流式遮断装置であって、前記主回路の開路時に、前記真空スイッチのアーク電圧の下限値をVLとし、その上限値をVUとし、前記検出電圧値をVOとしたとき、VO<VLとなる条件、またはVO>VUとなる条件が満足される場合に、前記操作制御装置が、前記主回路の無負荷開路動作を判定することを特徴とする転流式遮断装置。
  3. 請求項1または2記載の転流式遮断装置であって、前記操作制御装置が、前記主回路の無負荷開路動作を判定したときに、前記転流スイッチを閉路せず、前記転流コンデンサを放電させずに、前記真空スイッチを開路することを特徴とする転流式遮断装置。
  4. 請求項2記載の転流式遮断装置であって、VL≦VO≦VUとなる条件が満足される場合に、前記操作制御装置が、前記転流回路の転流スイッチを閉路し、前記転流コンデンサを放電させて、前記真空スイッチを開路することを特徴とする転流式遮断装置。
  5. 請求項1〜4の何れか1項記載の転流式遮断装置であって、前記真空スイッチと直列に、前記主回路に第2の真空スイッチを接続したことを特徴とする転流式遮断装置。
  6. 請求項1〜4の何れか1項記載の転流式遮断装置であって、前記真空スイッチに前記転流回路を電気的に並列に接続する回路に、前記主回路に含まれないようにして、第2の真空スイッチを接続したことを特徴とする転流式遮断装置。
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