JP2011247001A - 枠組足場の先行手摺枠 - Google Patents

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Abstract

【課題】枠組足場の先行手摺枠として、下部固定金具を下段側建枠の脚柱に確実に固定でき、固定及び固定解除に際し、ワンタッチ操作のみで極めて容易に且つ迅速に操作できるものを提供する。
【解決手段】手摺本体1の左右両側部に、下段側建枠5Aの脚柱51の上部側に固定される下部固定金具2Aと、上段側建枠5Bの脚柱51に固定される上部固定金具3Aと、下段側建枠5Aの横架材52に掛止される位置決め金具4とが設けられる。下部固定金具2Aは、基端側で手摺本体1に固着され、先端側が脚柱51に側方から嵌合して抱持する抱持枠21を形成し、抱持枠21の先部21aと基部21bとの間に橋架するロックピン22Aを備える。ロックピン22Aは、抱持枠21の基部21b側に保持され、先端部22aが抱持枠21の先部21aに設けた掛止穴23に挿嵌掛止するロック姿勢と、掛止穴23,25から離間する非ロック姿勢とに転換可能である。
【選択図】図2

Description

本発明は、建設作業現場で多段状の枠組足場を構築する過程で、新設する上段側足場用の手摺として既設の下段側足場に前もって取り付ける先行手摺枠に関する。
枠組足場として、一対の脚柱が上端部で横架材により連結された門形の建枠を対向させ、両建枠の横架材間に足場板を架け渡しながら、下位側から順次多段状に組み上げてゆく方式が多用されている。そして、この枠組足場の組み立てにおいて、既設の下段側足場上で新設の上段側足場を組み付ける際、その作業の安全性を確保するために、上段側足場の組み付けに先行して、下段側足場の脚柱間に上段側足場の手摺とする先行手摺枠を取り付けることが広く行われている。
このような先行手摺枠としては、下段側足場の脚柱間の上部に取り付けた状態でそのまま上段側足場の手摺となる据置き型の他、リンクの屈伸やガイドローラを介した昇降によって上下段の建枠間に移設できるようにした移設型等もあるが、移設型は構造的に複雑で製作コストが高く付く上に移設作業に手間を要するという難点がある。
一般的に、据置き型の先行手摺枠は、左右縦杆と上下横杆及び中桟によって略矩形枠状の手摺本体が構成され、該手摺本体の左右両側部にそれぞれ、上下部の固定金具と、中間の下部寄り位置で外側へ張出する位置決め金具とが設けてある。そして、枠組足場への取り付けは、既設の下段側足場上で、作業者が該手摺枠を上下を逆にして保持し、左右両側の位置決め金具を対向する下段側建枠の横架材上に載せることにより、手摺枠全体を両建枠に支承させ、この支承状態で手摺本体を反転させて本来の起立姿勢とし、この起立姿勢で下部固定金具を下段側建枠の脚柱の上部側に固定する。これにより、先行手摺枠が上段側の手摺となるから、次に対向する下段側建枠の横架材間に上段側の足場板を架け渡し、この上段側の足場板上に登った作業者は、該手摺枠に安全帯のフックを繋ぎ留めて身の安全を確保した状態で、上段側足場の組付け作業を行える。なお、上段側足場の組付け作業では、まず下段側建枠上に上段側建枠を継ぎ足して連結し、この上段側建枠の脚柱に先行手摺枠の上部固定金具を固定し、次に該上段側建枠の脚柱間にブレースをX状に掛張し、更に前記同様にして次位の先行手摺枠の取り付けを行うことになる。
このような据置き型の先行手摺枠における上下部の固定金具として、様々な構造及び形状のものが採用されている。しかるに、特に下部固定金具については、上段側建枠の脚柱に対する上部固定金具の固定が完了するまでの間、位置決め金具と協動して手摺本体の下部側だけの固定力で手摺としての取付強度を担うことになるから、下段側建枠の脚柱に対してしっかりと確実に固定できる構造が必要である。
従来、この種の先行手摺枠の下部固定金具として、建枠の脚柱にU字状先端部を側方から嵌合させ、該先端部の開放側を楔形部材で閉鎖してロックする方式(特許文献1,2)、同様にU字状先端部を脚柱に嵌合し、その開放縁に螺挿した締付ボルトを脚柱に固定する方式(特許文献3)、建枠の脚柱に設けたポケット部に先端フック部を掛止する方式(特許文献4,5)等が汎用されている。
特開平8−184177号公報 特開2005−171649号公報 特開2003−97055号公報 特開2006−291473号公報 特開2010−19071号公報
しかしながら、前記従来の楔形部材によるロック方式では足場構築時及び解体時に該楔形部材を係脱するのにハンマー等を打ちつける必要があり、また締付ボルトによる固定方式でも該締付ボルトをスパナ等で捻回する必要があり、いずれにおいても操作に手間がかかる上、ハンマーやスパナ等の工具を携行することで作業者の負担が増すという問題があった。一方、先端フック部を掛止する方式では、建枠の脚柱にポケット部を構成する金具を溶接によって固着しておく必要がある上、該ポケット部の向き及び高さの精度も要求されるため、建枠の製造コストが非常に高く付くという問題があった。
本発明は、上述の事情に鑑みて、枠組足場の先行手摺枠として、下部固定金具を下段側建枠の脚柱にしっかりと確実に固定できる上、その固定及び固定解除に際し、ハンマーやスパナ等の工具を必要とせず、手によるワンタッチ操作のみで極めて容易に且つ迅速に操作できるもの提供することを目的とする。
上記課題を解決するための手段を図面の参照符号を付して示せば、請求項1に係る発明は、一対の脚柱51,51が上端部で横架材52により連結された建枠5を対向させ、両建枠5,5の横架材52,52間に足場板6を架け渡しながら多段状に組み立てる枠組足場において、両建枠5,5の対向する脚柱51,51間に取り付けられる先行手摺枠T1,T2であって、左右縦杆11,11と上下横杆12,13及び中桟14a,14bによって略矩形枠状の手摺本体1が構成され、該手摺本体1の左右両側部にそれぞれ、下段側建枠5Aの脚柱51の上部側に固定される下部固定金具2A,2Bと、上段側建枠5Bの脚柱51に固定される上部固定金具3A,3Bと、下段側建枠5Aの横架材52に掛止される位置決め金具4とが設けられ、下部固定金具2A,2Bは、基端側で手摺本体1に固着されると共に、先端側が脚柱51に側方から嵌合して抱持する抱持枠21を形成し、この抱持枠21の先部21aと基部21bとの間に橋架して抱持された該脚柱51を離脱不能にするロックピン22A,22Bを備え、ロックピン22A,22Bは、抱持枠21の基部21b側に保持され、先端部22a,22dが抱持枠21の先部21aに設けた掛止穴23,25に挿嵌掛止するロック姿勢と、先端部(鉤形先端部22a,異形先端部22d)が該掛止穴23,25から離間して抱持枠21に対する建枠5Aの脚柱51の出入りを可能にする非ロック姿勢とに転換可能であり、上部固定金具3A,3Bは、先端側が脚柱51の凸周面に対応する凹形嵌合部31を形成し、外側へ張出して該凹形嵌合部31を脚柱51の凸周面に突き当てる使用姿勢と、該凹形嵌合部31が縦杆11側へ退避する不使用姿勢とに転換可能であることを特徴としている。
請求項2の発明は、上記請求項1に記載の枠組足場の先行手摺枠T1において、下部固定金具2Aは、抱持枠21の先部に上下方向に沿う掛止穴23を有し、該抱持枠21の基部21b側にロックピン22Aが水平旋回及び上下変位可能に枢支されると共に、その枢軸部22cに該ロックピン22Aを掛止穴23に対する挿嵌方向に付勢するばね部材(コイルスプリング28)が介装されてなるものとしている。
請求項3の発明は、上記請求項2に記載の枠組足場の先行手摺枠T1において、抱持枠21の基部21bにロックピン22Aの枢支部24a,24bが前記掛止穴23に対して遠近二か所に形成されると共に、両枢支部24a,24b間を繋ぐガイド溝24cが設けられ、このガイド溝24cを介して該ロックピン22Aの枢軸部22cが両枢支部24a,24b間を移動可能で、且つロックピン22Aの枢軸部22cが近側の枢支部24aにあるときに先端部22aを掛止穴23に挿嵌できるように構成されてなる。
請求項4の発明は、上記請求項1に記載の枠組足場の先行手摺枠T2において、ロックピン22Bは、基端部22fがL字形に曲成されると共に異形先端部22dを有し、抱持枠21の基部21bに軸方向移動可能で且つ周方向回転可能に保持され、掛止穴25は、抱持枠21の先部21aを水平方向に透通し、ロックピン22Bが基端部22fを下向きにしない特定回転姿勢でのみ、その先端の異形先端部22dを通過させ得る形状を有し、該特定回転姿勢でロックピン22Bの異形先端部22dを掛止穴25に挿通後、該ロックピン22Bが自重で基端部22fを下向きとする回転姿勢に変位し、異形先端部22dが該掛止穴25から抜脱不能なロック姿勢になるように構成されてなる。
請求項5の発明は、上記請求項4に記載の枠組足場の先行手摺枠T2において、抱持枠21の基部21bに、ロックピン22Bの水平軸部22eを挿通させる透孔26aを有する第一支持片26と、該第一支持片26よりも金具基端側に位置し、ロックピン22Bの基端部22fを前記特定回転姿勢でのみ通過させ得る切込み溝27aを有する第二支持片27とが形成され、ロックピン22Bは、非ロック姿勢において水平軸部22eが透孔26a及び切込み溝27aに挿通すると共に、ロック姿勢において基端部22fが両支持片26,27間に配置するように構成されてなる。
請求項6の発明は、上記請求項1〜5の何れかに記載の枠組足場の先行手摺枠T1において、上部固定金具3Aは、手摺本体1の縦杆11に跨嵌するコ字枠状本体部30の基端側で該縦杆11に枢着され、前記使用姿勢と凹形嵌合部31を上向きにする垂直な不使用姿勢とに回動変位可能であると共に、コ字枠状本体部30の側壁30a内面側に突出する板ばね32を備え、回動変位の際に該板ばね32の突出部32aが縦杆11の側面と摺接して押し戻されつつ該側面を乗り越え、不使用姿勢において該板ばね32が縦杆11の後側で突出することによって垂直に保持されるように構成されてなる。
請求項7の発明は、上記請求項1〜5の何れかに記載の枠組足場の先行手摺枠T2において、上部固定金具3Bは、手摺本体10の上部横桟12の端部12aに、コ字枠状本体部30が前記使用姿勢と不使用姿勢とに進退変位可能に跨嵌すると共に、該コ字枠状本体部30の前後両側に掛止孔33a,33bが形成され、上部横桟12側に設けた板ばね34の掛止凸部34aが、前記使用姿勢で前側掛止孔33aに、不使用姿勢で後側掛止孔33bに、それぞれ内側から嵌合して両姿勢を保持するように構成されてなる。
請求項8の発明は、上記請求項1〜7の何れかに記載の枠組足場の先行手摺枠T1,T2において、手摺本体1の左右両側部にそれぞれ、位置決め金具4の真上に位置して幅木8の端部をねじ止めするための幅木取付部材7が固着されてなるものとしている。
請求項9の発明は、上記請求項1〜8の何れかに記載の枠組足場の先行手摺枠T1において、下部固定金具2Aの両側面に、使用前の先行手摺枠T1・・同士を積み重ねる際に、隣接する手摺本体1の縦杆11に係合して重なり状態を規制する掛止凸部15a,15bが設けられてなるものとしている。
以下に、本発明の効果について、図面の参照符号を付して説明する。まず、請求項1の発明にに係る先行手摺枠T1,T2では、該手摺本体1の左右両側部に設けた下部固定金具2A,2Bの先端側が脚柱51に側方から嵌合して抱持する抱持枠21を形成し、この抱持枠21の先部21aと基部21bとの間に橋架して抱持された該脚柱51を離脱不能にするロックピン22A,22Bを備えている。そして、該ロックピン22A,22Bは、抱持枠21の基部21a側に保持され、その先端部22a,22dが抱持枠21の先部21aに設けた掛止穴23,25に挿嵌掛止するロック姿勢と、先端部22a,22dが該掛止穴23,25から離間して抱持枠21に対する建枠5Aの脚柱51の出入りを可能にする非ロック姿勢とに転換可能である。従って、足場構築時に先行手摺枠T1,T2を既設の下段側足場に取り付ける場合、全体を両側の位置決め金具4,4を介して両側の下段側建枠5A,5Aの横架材52,52に支承させた状態で、下部固定金具2A,2Bを下段側建枠5Aの脚柱51にしっかりと確実に固定できる上、その固定操作に際し、下部固定金具2A,2Bの抱持枠21を脚柱51に嵌合させ、ロックピン22A,22Bの先端部22a,22dを該抱持枠21の掛止穴23,25に挿嵌するだけでよいから、ハンマーやスパナ等の工具を必要とせず、手によるワンタッチ操作のみで極めて容易に且つ迅速に操作を行える。一方、足場解体時に先行手摺枠T1,T2を取り外す場合でも、下部固定金具2A,2Bは、ロックピン22A,22Bの先端部22a,22dを掛止穴23,25から抜出するだけでロック解除するから、やはり工具を用いずにワンタッチ操作のみで脚柱51から簡単に離脱させることができる。
また、上部固定金具3A,3Bは、先端側が脚柱51の凸周面に対応する凹形嵌合部31を形成し、外側へ張出して該凹形嵌合部31を脚柱51の凸周面に突き当てる使用姿勢と、該凹形嵌合部31が縦杆11側へ退避する不使用姿勢とに転換可能である。従って、この上部固定金具3A,3Bでは、上段側建枠5Bの脚柱51に対する固定及び固定解除に際し、やはり工具を用いる必要はなく、手で上記姿勢転換を行うだけのワンタッチ操作で極めて容易に且つ迅速に行える。しかして、この先行手摺枠T1,T2を用いる場合、建枠5A,5Bの脚柱51側には手摺枠固定用の各別な機能部を付設する必要がないから、該建枠5A,5Bを低コストで製作できるという利点もある。更に、従来の楔形部材によるロック方式の如く打ち付けで建枠5の脚柱51等を傷つけるようなこともない。
請求項2に係る発明によれば、下部固定金具2Aは、抱持枠21の基部21b側にロックピン22Aが水平旋回及び上下変位可能に枢支され、その枢軸部22cに介装されたばね部材24によって該ロックピン22Aが掛止穴23に対する挿嵌方向に付勢されているから、下段側建枠5Aの脚柱51に固定した状態で振動や衝撃等が加わっても、該ロックピン22Aが不用意にロック解除されることがない。また、非ロック状態でのロックピン22Aは抱持枠21の開放部から遠ざかる位置まで旋回させ、その位置でばね力によって安定に保持できるから、下部固定金具2Aを脚柱51に取り付ける際、該脚柱51を抱持枠21に嵌合させるのにロックピン22Aが邪魔になるのを防止できる。
請求項3の発明によれば、下部固定金具2Aは、抱持枠21に掛止穴23に対して遠近二か所の枢支部24a,24bが形成され、ロックピン22Aの枢軸部22cがガイド溝24cを介して両枢支部24a,24b間を移動できると共に、該枢軸部22cが近側の枢支部24aにあるときに先端部22aを掛止穴23に挿嵌できる。従って、下段側建枠5Aの脚柱51における下部固定金具2Aの取付位置が例えばアーチ状の補剛材54等で狭くなり、定点の枢支部ではロックピン22Aを旋回できない場合でも、その枢軸部22cを遠方側の枢支部24bに位置させた状態で、先端部22aが掛止穴23に近づくように予め旋回させ、且つガイド溝24cを利用して該ロックピン22Aを傾け、その状態で枢軸部22cを近側の枢支部24aへ移動させ、もって補剛材54等をかわして先端部22aを掛止穴23に挿嵌することが可能となる。
請求項4の発明によれば、下部固定金具2Bのロックピン22Bは、基端部22fがL字形で先端に異形先端部22dを有し、抱持枠21の基部21bに軸方向移動可能で且つ周方向回転可能に保持されている。そして、抱持枠21の掛止穴25は、該ロックピン22Bの基端部22fが下向きにしない特定回転姿勢でのみ、その異形先端部22dを通過させ得る形状になっている。従って、該掛止穴25に異形先端部22dを挿通したロックピン22Bは、自重によって基端部22fを下向きにする回転姿勢に変位し、もって自動的に異形先端部22dが該掛止穴25から抜脱不能なロック姿勢になる。
請求項5の発明によれば、下部固定金具2Bは、ロックピン22Bのロック姿勢において、その基端部22fが第一支持片26と第二支持片27との間に配置し、該基端部22fは下向きになった状態では第二支持片27の切込み溝27aを通過できないため、下段側建枠5Aの脚柱51に固定した状態で振動や衝撃等が加わっても、該ロックピン22Bが不用意にロック解除されることがない。
請求項6の発明によれば、上部固定金具3Aは、コ字枠状本体部30の基端側で該縦杆11に枢着され、前記使用姿勢と凹形嵌合部31を上向きにする垂直な不使用姿勢とに回動変位可能であるから、その回動操作によって上段側建枠5Bの脚柱に対する固定と固定解除を簡単に行えると共に、不使用姿勢ではコ字枠状本体部30の側壁30b内面側に突出する板ばね32によって安定に保持される。また、該板ばね32での姿勢保持を行うから、不使用時の該固定金具3Aを縦杆11に対して小さい凹凸嵌合部での圧嵌によって保持させる一般的を構造の如く、縦杆11側の摩耗や削れを生じる懸念もない。
請求項7の発明によれば、上部固定金具3Bは、手摺本体10の上部横桟12の端部12aに、コ字枠状本体部30が前記使用姿勢と不使用姿勢とに進退変位可能に跨嵌しているから、その進退操作によって上段側建枠5Bの脚柱に対する固定と固定解除を簡単に行えると共に、使用姿勢と不使用姿勢のいずれにおいても、上部横桟12側に設けた板ばね34の掛止凸部34aがコ字枠状本体部30の掛止孔33a又は33bに嵌合することで安定に保持される。
請求項8の発明によれば、手摺本体1の左右両側部に、位置決め金具4の真上に位置して幅木取付部材7が固着されているから、この幅木取付部材7を利用して下段側足場の幅木8をねじ止めできる。また、この幅木取付部材7によって縦杆11の強度が増すため、先行手摺枠全体として強度及び耐久性も向上する。
請求項9の発明によれば、保管や輸送等で先行手摺枠T1・・同士を積み重ねる際に、下部固定金具2A及び位置決め金具4の両側面に設けた掛止凸部15a,15bを隣接する手摺本体1の縦杆11に係合することにより、先行手摺枠T1・・同士の重なり状態が乱れにくいように規制することができる。
本発明に係る枠組足場の先行手摺枠の取付手順を示す概略斜視図であり、(a)は下段側建枠への取付状態、(b)は上段側建枠への固定状態である。 本発明に係る第一実施形態の先行手摺枠の正面図である。 同先行手摺枠の下部固定金具を示す斜視図であり、(a)は固定解除の状態、(b)は固定状態である。 同下部固定金具の補剛材付き建枠に対する取付操作を説明するものであり、(a)は取付位置を示す側面図、(b)はロックピンのロック状態の横断平面図、(c)はロック前のロックピンを傾けた状態を示す正面図、(c)は(b)のX−X線の断面矢視図である。 第一実施形態の先行手摺枠における上部固定金具の斜視図であり、(a)は不使用状態、(b)は使用状態を示す。 同上部固定金具の変位操作を示し、(a)は側面図、(b)は(a)のY−Y線の断面矢視図である。 対向する下段側建枠間に同先行手摺枠と幅木及び足場板を取り付けた状態を示し、(a)は横断平面図、(b)は背面図である。 第一実施形態の先行手摺枠の位置決め金具及び幅木取付部材を示す斜視図であり、(a)は建枠の片側に先行手摺枠が配置した状態、(b)は建枠の両側に先行手摺枠が配置した状態である。 同先行手摺枠に幅木をねじ止めした状態を示す縦断側面図である。 本発明に係る第二実施形態の先行手摺枠の正面図である。 同先行手摺枠の下部固定金具を示す斜視図であり、(a)は固定解除の状態、(b)は固定状態である。 同下部固定金具のロックピンのロック操作を段階的に示し、(a1)〜(a3)は金具全体の横断平面図、(b1)〜(b3)は掛止穴部分の側面図、(c1)〜(c3)は金具全体の正面図である。 第二実施形態の先行手摺枠における上部固定金具の斜視図であり、(a)は不使用状態、(b)は使用状態を示す。 同上部固定金具の変位操作を示し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は(b)のZ−Z線の断面矢視図である。 第一実施形態の先行手摺枠同士を千鳥配置で積み重ねる状態を示し、(a)は平面図、(b)は上部固定金具位置での縦断面図、(b)は位置決め金具位置での縦断面図である。 第一実施形態の先行手摺枠同士を上下交互配置で積み重ねる状態を示し、(a)は平面図、(b)は上部固定金具位置での縦断面図、(b)は位置決め金具位置での縦断面図である。
以下に、本発明に係る枠組足場の先行手摺枠の実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。図2〜図9は第一実施形態の先行手摺枠T1、図10〜図14は第二実施形態の先行手摺枠T2を示す。なお、枠組足場は、図1で示すように、一対の脚柱51,51、これらの上端部をつなぐ横架材52、補強枠53よりなる門形の建枠5を一定間隔に対向配置し、両建枠5,5の対向する横架材52,52間に足場板6を架け渡すと共に、両脚柱51,51間に一対のブレース9,9をX形に架け渡しながら順次多段状に組み立てられるようになっている。
第一実施形態の先行手摺枠T1は、図1、特に図2に示すように、それぞれ鋼管からなる左右縦杆11,11、上下横杆12,13、横中桟14a、縦中桟14b、14bによって略矩形枠状の手摺本体1を構成している、そして、手摺本体1の左右両側部にそれぞれ、下端部に位置する下部固定金具2Aと、上端部に位置する上部固定金具3Aと、中間の下部寄りに位置する位置決め金具4と、位置決め金具4の真上に位置する幅木取付部材7とが設けられている。なお、上部固定金具3A及び位置決め金具4は左右一対が同じ高さにあるが、下部固定金具2Aは、隣接する先行手摺枠T1,T1同士で同じ下部建枠5Aに対する取付位置を上下にずらすために、左右で異なる高さになっている。
下部固定金具2Aは、図3に示すように、縦杆11にリング状基端部20aを外嵌して溶接又はリベット止めで固着されて側方外部へ水平に張出した金具本体20と、この金具本体20に保持されたロックピン22Aとで構成されている。その金具本体20は、先端側が平面視略C字状の抱持枠21を形成し、該抱持枠21の先部21aに上下方向に透通する掛止穴23を有している。また、該抱持枠21の基部21b側には上下方向に透通する平面視略コ字形のピン保持部24が形成されており、その両端が掛止穴23に対して遠近二か所の枢支部24a,24bを構成すると共に、中間部が両枢支部24a,24bを繋ぐガイド溝24cとなっている。
一方、ロックピン22Aは、下向きの鉤形先端部22a、平面視略C字形に湾曲した中間部22b、該中間部22から下向きL字状に曲成した基端の枢軸部22cよりなり、該枢軸部22cを金具本体20のピン保持部24に挿通して水平旋回及び上下変位可能に枢支されている。そして、該ロックピン22Aは、枢軸部22cが金具本体20の枢支部24a,24b間をガイド溝24cを介して移動可能であり、掛止穴23に対して近側の枢支部24aに枢軸部22cが位置する状態で、図3(b)の如く鉤形先端部22aが該掛止穴23に挿嵌してロック姿勢になるように設定されている。また、該枢軸部22cには圧縮コイルスプリング28が下端に螺着した袋ナット29と金具本体20の下面との間に配置する形で装着されており、ロックピン22Aは該コイルスプリング28のばね力によって鉤形先端部22aが掛止穴23に対して挿嵌する方向つまりロック方向に付勢されている。
上部固定金具3Aは、図5及び図6に示すように、手摺本体1の縦杆11に跨嵌するコ字枠状本体部30の先端側に凹形嵌合部31が一体形成されており、コ字枠状本体部30の基端側でボルト・ナットよりなる枢軸35を介して該縦杆11に枢着されており、側方外部へ水平に張出する使用姿勢と、凹形嵌合部31を上向きにする垂直な不使用姿勢とに回動変位可能になっている。そして、凹形嵌合部31はコ字枠状本体部30よりも幅広で先端中央部が半円形に凹んだ形状になっており、上部固定金具3Aの使用姿勢では、図5(b)と図6(a)(b)の仮想線で示すように、凹形嵌合部31が上段側建枠5Bの脚柱51の凸周面に嵌合するようになっている。
また、コ字枠状本体部30の片側の側壁30aには外面側に板ばね32が固着されており、この板ばね32の曲折した先端部が該側壁30aの窓部36から内面側へ入り込んで山形の突出部32aを形成している。そして、上部固定金具3Aの回動変位の際、該板ばね32の突出部32aが縦杆11の側面と摺接して押し戻されつつ該側面を乗り越える形になり、図6(b)で示すように、不使用姿勢での上部固定金具3Aは該突出部32aが縦杆11の後側で突出することで垂直に保持される。
位置決め金具4は、図7及び図8に示すように、そのリング状基端部4aを縦杆11に外嵌して溶接又はリベット止めで固着されることで、側方外部へ水平に張出している。そして、該位置決め金具4の先端部4bは、手摺り本体1の構面内側へ平面視L字形に曲折すると共に、図の仮想線で示す下段側建枠5Aの横架材52の半部に適嵌して載るように先端がフック形状になっている。なお、図8(b)に示すように、一つの下段側建枠5Aの横架材52に対し、隣接する2基の先行手摺枠T1,T1の位置決め金具4,4が同じ位置で載ることになる。
幅木取付部材7は、図7及び図8に示すように、断面略L字形の枠材からなり、位置決め金具4の真上の位置において、L字形の片側の基片7aを縦杆11に溶接又はリベット止めで固着しており、側方外部へ張出した取付片7bに上下方向に並ぶ複数の取付孔71・・が穿設されている。そして、図9に示すように、先行手摺枠T1には、左右両側の幅木取付部材7の取付孔71に通したボルト・ナット72を介して、下段側足場の幅木8が両端部で固定されるようになっている。
例示した幅木8は、アルミ中空型材からなる幅木本体81の下縁に、アルミ型材からなる隙間塞ぎ板82が折り重ね可能に枢着されており、その折畳み状態において図7で示す幅木本体81の上縁要所に設けたフックピン83を隙間塞ぎ板82側の掛止孔(図示省略)に係合してロックするようになっている。その隙間塞ぎ板82は、図7(a)に示すように、その先端縁82aが足場板6の側縁部6aに載ることにより、該足場板6と先行手摺枠T1との隙間を塞ぐようになっている。なお、フックピン83は、その取付枠84内に介装したコイルスプリング85によってロック方向に付勢されている。また、ボルト・ナット72のナットは幅木本体81の内側に配置するようにしている。
上記構成の先行手摺枠T1の枠組足場への取り付けは、既設の下段側足場上において作業者が該手摺枠T1を上下を逆にして保持し、左右両側の位置決め金具4,4を対向する下段側建枠5A,5Aの横架材52,52上に載せることにより、該手摺枠T1,T1の全体を両建枠5A,5Aに支承させ、この支承状態で手摺本体10を反転させて本来の起立姿勢とし、まず図1(a)に示すように、下部固定金具2A,2Aを脚柱51,51の上部側に固定する。これにより、先行手摺枠T1が上段側の手摺となるから、次に対向する下段側建枠5A,5Aの横架材52,52間に上段側の足場板6を架け渡し、この上段側の足場板6上に登った作業者は、該手摺枠T1に安全帯のフックを繋ぎ留めて身の安全を確保した状態で、上段側足場の組付け作業を行える。上段側足場の組付け作業では、図1(b)に示すように、まず下段側建枠5A,5A上に上段側建枠5B,5Bを継ぎ足して連結し、この上段側建枠5B,5Bの脚柱51,51に先行手摺枠T1の上部固定金具3A,3Aを固定し、次に該上段側建枠5B,5Bの脚柱51,51間にブレース9,9をX状に掛張し、更に前記同様にして次段の先行手摺枠T1の取り付けを行い、以降同様にして枠組足場を組み上げてゆく。なお、図1では省略しているが、この先行手摺枠T1には図7及び図9に示すように幅木取付部材7を利用して下段側足場の幅木8を取り付けることになる。
しかして、この先行手摺枠T1では、全体を両側の位置決め金具4,4を介して両側の下段側建枠5A,5Aの横架材52,52に支承させた状態で、各下部固定金具2Aを下段側建枠5Aの脚柱51にしっかりと確実に固定できる上、その固定操作に際し、図4及び図5に示すように、下部固定金具2Aの抱持枠21を脚柱51に当てがう形で嵌合させ、ロックピン22Aの鉤形先端部22aを該抱持枠21の掛止穴23に挿嵌するだけでよいから、ハンマーやスパナ等の工具を必要とせず、手によるワンタッチ操作のみで極めて容易に且つ迅速に操作を行える。一方、足場解体時に先行手摺枠T1を取り外す場合でも、下部固定金具2Aは、ロックピン22Aの鉤形先端部22aを掛止穴23から抜出するだけでロック解除するから、やはり工具を用いずにワンタッチ操作のみで脚柱51から簡単に離脱させることができる。また、上部固定金具3Aも、上段側建枠5Bの脚柱51に対する固定及び固定解除に際し、やはり工具を用いる必要はなく、手で回動変位させるだけのワンタッチ操作により、使用状態と不使用状態との転換を極めて容易に且つ迅速に行える。そして、この先行手摺枠T1を用いる場合、建枠5の脚柱51側には手摺枠固定用の各別な機能部を付設する必要がないから、該建枠5を低コストで製作できるという利点もある。
更に、下部固定金具2Aは、ロックピン22Aの枢軸部22cに介装された圧縮コイルスプリング28により、該ロックピン22Aが掛止穴23に対する挿嵌方向に付勢されているから、下段側建枠5Aの脚柱51に固定した状態で振動や衝撃等が加わっても、該ロックピン22Aが不用意にロック解除されることがない。また、非ロック状態でのロックピン22Aは抱持枠21の開放部から遠ざかる位置まで旋回させ、その位置でばね力によって安定に保持できるから、下部固定金具2Aを脚柱51に取り付ける際、該脚柱51を抱持枠21に嵌合させるのにロックピン22Aが邪魔になるのを防止できる。
しかも、該ロックピン22Aは、その枢軸部22cを掛止穴23に対する遠近二か所の枢支部24a,24b間を移動できるから、例えば図4(a)で示すように、下段側建枠5Aの脚柱51における下部固定金具2Aの取付位置がアーチ状の補剛材54等で狭くなり、定点の枢支部ではロックピン22Aを旋回できない場合にでも対応できる。すなわち、図4(b)に示すように、ロックピン22Aの枢軸部22cを遠方側の枢支部24bに位置させた状態で、先端部22aが掛止穴23に近づくように予め旋回させると共に、図4(c)の如くガイド溝24cを利用して該ロックピン22Aを傾け、その状態で枢軸部22cを近側の枢支部24aへ移動させ、もって補剛材54等をかわして図4(d)の如く先端部22aを掛止穴23に挿嵌することが可能となる。
次に第二実施形態の先行手摺枠T2について説明するが、この第二実施形態において既述の第一実施形態と共通する部分には同一符号を附しており、その共通部分について第一実施形態で述べた点の説明は省略する。
第二実施形態の先行手摺枠T2は、図10に示すように、それぞれ鋼管からなる左右縦杆11,11、上下横杆12,13、横中桟14a、縦中桟14b、14bによって略矩形枠状の手摺本体1を構成しているが、その左右上端が角張った形になっている。そして、手摺本体1の左右両側部にそれぞれ、下端部に位置する下部固定金具2Bと、上端部に位置する上部固定金具3Bと、中間の下部寄りに位置する位置決め金具4と、位置決め金具4の真上に位置する幅木取付部材7とが設けられている。なお、位置決め金具4及び幅木取付部材7は、前記第一実施形態と同じものになっている。
下部固定金具2Bは、図11に示すように、縦杆11にリング状基端部20aを外嵌して溶接又はリベット止めで固着されて側方外部へ水平に張出した金具本体20と、この金具本体20に保持されたロックピン22Bとで構成されている。その金具本体20は、第一実施形態と同様に先端側が平面視略C字状の抱持枠21を形成しているが、該抱持枠21の先部21aには水平方向に透通する掛止穴25を有している。この掛止孔25は円孔部25aの上下に縦溝25b,25bが連通した形になっている。
ロックピン22Bは、偏平な異形先端部22dと、直線状の水平軸部22eと、該水平軸部22eの後端からL字形に曲折した基端部22fとからなり、抱持枠21の基部21b側に軸方向移動可能で且つ周方向回転可能に保持されている。その異形先端部22dは、ロックピン22Bが基端部22fを横向き(水平方向)にした回転姿勢において垂直になり、その垂直状態でのみ掛止穴25に透通可能になるように設定されている。また、抱持枠21の基部21b側には、ロックピン22Bの水平軸部22eを挿通させる透孔26aを有する第一支持片26と、該第一支持片26よりも金具基端側に位置し、ロックピン22Bが基端部22fを横向きにした回転姿勢でのみ通過させ得る切込み溝27aを有する第二支持片27とが形成されている。
非ロック姿勢でのロックピン22Bは、図12(a1)(b1)(c1)の如く水平軸部22eが透孔26a及び切込み溝27aに挿通し、基端部22fが第二支持片27の後側で下向きになっている。そして、このロックピン22Bをロック姿勢にするには、まず基端部22fを持ち上げて横向きにし、そのまま前進させれば、図12(a2)(b2)(c2)の如く基端部22fが第二支持片27の切込み溝27aを通過し、垂直になった異形先端部22dも掛止穴25に進入可能となる。従って、更に前進させて該異形先端部22dが掛止穴25の外側へ突出した状態とすれば、図12(a3)(b3)(c3)で示すように、該ロックピン22Bは自重で基端部22fを下向きとする回転姿勢に変位し、異形先端部22dが該掛止穴25から抜脱不能なロック姿勢になる。このロック姿勢では、下向きになった基端部22fが第一支持片26と第二支持片27との間に配置することになる。
上部固定金具3Bは、図13に示すように、コ字枠状本体部30の先端側に凹形嵌合部31が一体形成されており、凹側を下向きにしたコ字枠状本体部30が手摺本体1における上部横桟12の端部12aに進退変位可能に跨嵌し、同図(b)の如く側方外部へ張出して凹形嵌合部31を上段側建枠5Bの脚柱51の凸周面に付き当てる使用姿勢と、同図(a)の如く手摺本体1の内方側へ退行した不使用姿勢とに転換する。しかして、コ字枠状本体部30の上面30aの前後両側には掛止孔33a,33bが形成され、上部横桟12側に設けたU字状の板ばね34の掛止凸部34aが、使用姿勢で前側掛止孔33aに、不使用姿勢で後側掛止孔33bに、それぞれ内側から嵌合して両姿勢を保持するように構成されている。
また、コ字枠状本体部30の両側面30b,30bには水平方向に沿う長孔35、35が形成され、上部横桟12側に設けたボルト・ナットからなる2本のガイドピン36,36が各々両長孔35、35に挿通している。これにより、上部固定金具3Bが上部横桟12に離脱不能に保持されると共に、両ガイドピン36,36が各々ストッパーとして上部固定金具3Bの進退移動の前後限位置を規定している。
上記構成の先行手摺枠T2の枠組足場への取り付けは、既述した第一実施形態の先行手摺枠T1の場合と全く同様の手順で行えばよい。しかして、この先行手摺枠T2でも、全体を両側の位置決め金具4,4を介して両側の下段側建枠5A,5Aの横架材52,52に支承させた状態で、各下部固定金具2Bを下段側建枠5Aの脚柱51にしっかりと確実に固定できる上、その固定操作に際し、下部固定金具2Bの抱持枠21を脚柱51に当てがう形で嵌合させ、ロックピン22Bの異形先端部22dを該抱持枠21の掛止穴25に挿嵌するだけでよいから、ハンマーやスパナ等の工具を必要とせず、手によるワンタッチ操作のみで極めて容易に且つ迅速に操作を行える。また、足場解体時に先行手摺枠T2を取り外す場合でも、下部固定金具2Bは、ロックピン22Bを基端部22fが横向きになるようにして、その異形先端部22dを掛止穴23から抜出するだけでロック解除するから、やはり工具を用いずにワンタッチ操作のみで脚柱51から簡単に離脱させることができる。また、上部固定金具3Bも、上段側建枠5Bの脚柱51に対する固定及び固定解除に際し、やはり工具を用いる必要はなく、手で前後にスライドさせるだけのワンタッチ操作により、使用状態と不使用状態との転換を極めて容易に且つ迅速に行える。更に、第一実施形態と同様に、この先行手摺枠T2を用いることで、建枠5の脚柱51側には手摺取付用の各別な機能部は不要になる。
更に、この第二実施形態における下部固定金具2Bでは、ロックピン22Bの基端部22fが自重で下向きになっている場合、その異形先端部22dが掛止穴25を通過できず、更にロックピン22Bのロック姿勢において基端部22fが金具本体20の第一支持片26と第二支持片27との間に配置し、該基端部22fが下向きになった状態では第二支持片27の切込み溝27aを通過できないため、下段側建枠5Aの脚柱51に固定した状態で振動や衝撃等が加わっても、該ロックピン22Bが不用意にロック解除されることがない。
なお、上記第一及び第二実施形態の先行手摺枠T1に用いた下部固定金具2A,2Bと上部固定金具3A,3Bは、下部固定金具2Aと上部固定金具3Bの組み合わせや、下部固定金具2Bと上部固定金具3Aの組み合わせにしてもよい。また、位置決め金具4を含めた各金具の細部構成については、実施形態以外に種々設計変更可能である。
ところで、これら先行手摺枠T1,T2は、運搬や保管の際に上下に積み重ねるのが一般的であるが、積み重ねた状態から崩れるのを防ぐ上で、乱れなく積み重ねできることが望ましい。このような目的で、前記第一実施形態の構成に一部改良を加えた先行手摺枠T1・・同士の積み重ね形態を、図15及び図16に例示する。
図15は、先行手摺枠T1・・同士を千鳥配置で積み重ねる状態を示している。この場合、下部固定金具2Aの金具本体20の両側面と位置決め金具4の両側面には、縦杆11からやや離間した同じ位置に上下方向に連続した掛止凸部15aが設けてある。これにより、同図(a)の如く先行手摺枠T1・・同士を交互に斜めにずらす千鳥配置で積み重ねる場合に、同図(b)(c)の如く上下両側の先行手摺枠T1,T1に挟まれる中間の先行手摺枠T1は、その縦杆11の内側両縁部に、上下の先行手摺枠T1,T1の掛止凸部15a,15aが係合する形にでき、この状態では該縦杆11が上下の先行手摺枠T1,T1の縦杆11,11に接近する方向には移動不能になるため、乱れにくい積み重ね状態にすることができる。なお、下部固定金具2A・・同士や上部固定金具3A・・同士は、千鳥配置で互いの位置がずれるので、相互に干渉する懸念はない。また、特にこの例示形態では、図15(c)から明らかなように、位置決め金具4の先端側の曲がりにより、挟まれた先行手摺枠T1の縦杆11が外側へずれるのも防止される。
図16は、先行手摺枠T1・・同士を上下が逆になるように順次反転させる上下交互配置で積み重ねる状態を示している。この場合、下部固定金具2Aの金具本体20の両側面と位置決め金具4の両側面には、前記千鳥配置で設けた掛止凸部15aに加えて、更に基端寄りに位置して同様に上下方向に連続した掛止凸部15bが設けてある。これにより,同図(a)の如く先行手摺枠T1・・同士を上下交互配置で積み重ねる場合に、同図(b)(c)の如く上下両側の先行手摺枠T1,T1に挟まれる中間の先行手摺枠T1は、その縦杆11の外側両縁部に、上下の先行手摺枠T1,T1の掛止凸部15b,15bが係合する形になり、もって該縦杆11が上下の先行手摺枠T1,T1の縦杆11,11に対する上下位置がずれにくくなるため、乱れにくい積み重ね状態にすることができる。この場合でも、下部固定金具2A・・同士や上部固定金具3A・・同士は、手摺本体1の交互反転で互いの位置がずれるので、相互に干渉する懸念はない。
本発明に係る枠組足場の先行手摺枠は、下部固定金具におけるロックピンの曲げ形状及び保持構造、該ロックピンが異形先端部を有する場合の該異形先端部の形状と掛止穴の孔形状、上部固定金具の回動変位や進退変位のための組付け構造、手摺本体1の中桟の形態及び配置等、細部構成については実施形態以外に種々設計変更可能である。
1 手摺本体
11 縦杆
12 上部横杆
12a 端部
13 下部横杆
14a 横中桟
14b 縦中桟
15a,15b 掛止凸部
2A,2B 下部固定金具
21 抱持枠
21a 先部
21b 基部
22A,22B ロックピン
22a 鉤形先端部
22d 異形先端部
22e 水平軸部
22f 基端部
23,25 掛止穴
24a,24b 枢支部
26 第一支持片
26a 透孔
27 第二支持片
27a 切込み溝
28 圧縮コイルスプリング(ばね部材)
3A,3B 上部固定金具
30 コ字枠状本体部
30a 側壁
31 凹形嵌合部
32 板ばね
32a 突出部
33a 前側掛止孔
33b 後側掛止孔
34 板ばね
34a 掛止凸部
4 位置決め金具
5 建枠
5A 下段側建枠
5B 上段側建枠
51 脚柱
52 横架材
6 足場板
7 幅木取付部材
8 幅木
T1,T2 先行手摺枠

Claims (9)

  1. 一対の脚柱が上端部で横架材により連結された建枠を対向させ、両建枠の横架材間に足場板を架け渡しながら多段状に組み立てる枠組足場において、両建枠の対向する脚柱間に取り付けられる先行手摺枠であって、
    左右縦杆と上下横杆及び中桟によって略矩形枠状の手摺本体が構成され、該手摺本体の左右両側部にそれぞれ、下段側建枠の脚柱の上部側に固定される下部固定金具と、上段側建枠の脚柱に固定される上部固定金具と、下段側建枠の横架材に掛止される位置決め金具とが設けられ、
    下部固定金具は、基端側で手摺本体に固着されると共に、先端側が前記脚柱に側方から嵌合して抱持する抱持枠を形成し、この抱持枠の先部と基部との間に橋架して抱持された該脚柱を離脱不能にするロックピンを備え、
    前記ロックピンは、抱持枠の基部側に保持され、先端部が抱持枠の先部に設けた掛止穴に挿嵌掛止するロック姿勢と、先端部が該掛止穴から離間して抱持枠に対する前記建枠の脚柱の出入りを可能にする非ロック姿勢とに転換可能であり、
    上部固定金具は、先端側が前記脚柱の凸周面に対応する凹形嵌合部を形成し、外側へ張出して該凹形嵌合部を脚柱の凸周面に突き当てる使用姿勢と、該凹形嵌合部が縦杆側へ退避する不使用姿勢とに転換可能であることを特徴とする枠組足場の先行手摺枠。
  2. 下部固定金具は、抱持枠の先部に上下方向に沿う前記掛止穴を有し、該抱持枠の基部側に前記ロックピンが水平旋回及び上下変位可能に軸支されると共に、その枢軸部に該ロックピンを前記掛止穴に対する挿嵌方向に付勢するばね部材が介装されてなる請求項1に記載の枠組足場の先行手摺枠。
  3. 前記抱持枠の基部に前記ロックピンの枢支部が前記掛止穴に対して遠近二か所に形成されると共に、両枢支部間を繋ぐガイド溝が設けられ、このガイド溝を介して該ロックピンの枢軸部が両枢支部間を移動可能で、且つロックピンの枢支部が近側の枢支部にあるときに先端部を掛止穴に挿嵌できるように構成されてなる請求項2に記載の枠組足場の先行手摺枠。
  4. 前記ロックピンは、基端部がL字形に曲成されると共に異形先端部を有し、抱持枠の基部に軸方向移動可能で且つ周方向回転可能に保持され、
    前記掛止穴は、抱持枠の先部を水平方向に透通し、ロックピンが基端部を下向きにしない特定回転姿勢でのみ、その先端の異形先端部を通過させ得る形状を有し、
    該特定回転姿勢でロックピンの異形先端部を前記掛止穴に挿通後、該ロックピンが自重で基端部を下向きとする回転姿勢に変位し、異形先端部が該掛止穴から抜脱不能なロック姿勢になるように構成されてなる請求項1に記載の枠組足場の先行手摺枠。
  5. 抱持枠の基部に、ロックピンの水平軸部を挿通させる透孔を有する第一支持片と、該第一支持片よりも金具基端側に位置し、ロックピンのL字形基端部を前記特定回転姿勢でのみ通過させ得る切込み溝を有する第二支持片とが形成され、
    ロックピンは、非ロック姿勢において水平軸部が前記透孔及び切込み溝に挿通すると共に、ロック姿勢において基端部が両支持片間に下向きで配置するように構成されてなる請求項4に記載の枠組足場の先行手摺枠。
  6. 上部固定金具は、手摺本体の縦杆に跨嵌するコ字枠状本体部の基端側で該縦杆に枢着され、前記使用姿勢と凹形嵌合部を上向きにする垂直な不使用姿勢とに回動変位可能であると共に、コ字枠状本体部の側壁内面側に突出する板ばねを備え、回動変位の際に該板ばねの突出部が前記縦杆の側面と摺接して押し戻されつつ該側面を乗り越え、不使用姿勢において該板ばねが前記縦杆の後側で突出することによって垂直に保持されるように構成されてなる請求項1〜5の何れかに記載の枠組足場の先行手摺枠。
  7. 上部固定金具は、手摺本体の上部横桟の端部に、コ字枠状本体部が前記使用姿勢と不使用姿勢とに進退変位可能に跨嵌すると共に、該コ字枠状本体部の前後両側に掛止孔が形成され、上部横桟側に設けた板ばねの掛止凸部が、前記使用姿勢で前側掛止孔に、不使用姿勢で後側掛止孔に、それぞれ内側から嵌合して両姿勢を保持するように構成されてなる請求項1〜5の何れかに記載の枠組足場の先行手摺枠。
  8. 手摺本体の左右両側部にそれぞれ、位置決め金具の真上に位置して幅木の端部をねじ止めするための幅木取付部材が固着されてなる請求項1〜7の何れかに記載の枠組足場の先行手摺枠。
  9. 下部固定金具及び位置決め金具の両側面に、先行手摺枠同士を積み重ねる際に、隣接する手摺本体の縦杆に係合して重なり状態を規制する掛止凸部が設けられてなる請求項1〜7の何れかに記載の枠組足場の先行手摺枠。
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