JP5654710B1 - 親綱支柱 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)係止部を吊り足場パネルの足場板の裏側に係止し、クランプで吊り足場パネルのフレームパイプを保持するので、吊り足場パネルへのベースプレートの取り付けが安定する。また、柱材に外力が作用しても親綱支柱は倒れにくい。
(2)親綱支柱を吊り足場パネルに取り付けることにより、親綱支柱の柱材が吊り足場パネルの足場板よりも上方に立ち上がるので、それら柱材に親綱を張設して、その親綱に安全帯を繋ぐことができるので、作業の安全性が確保される。
(3)係止部に補強材を連結した場合、柱材に外力が作用して係止部に大きな負荷がかかっても係止部が破損し難く、親綱支柱の倒れを防止できる。
(4)係止部の差込口を設けた場合は、係止部をその差込口から、吊り足場パネルの足場板の側方端部に被せて係止できるので、吊り足場パネルへの係止部の係止が容易である。
(5)クランプを係止部よりも外側に設けて、その開閉片を外側にした場合、開閉片の開閉操作が容易にでき、フレームパイプに連結し易くなる。
(6)二以上のクランプを一列に配列すれば、吊り足場パネルのフレームパイプの軸方向二箇所以上に連結できるので、フレームパイプの保持が確実になる。
(7)柱材の先端側のフックがリング状の場合、その周方向に親綱を出し入れ可能な出し入れ口を開口しておけば、フックに親綱を通し易くなる。
(8)二以上のフックを設けた場合、親綱が一のフックから外れても他のフックに係止されていれば、親綱が外れることはないため安全である。
(9)二以上のフックの出し入れ口を異なる方向、好ましくは逆向きに設置すれば、フックに通した親綱が抜けにくくなり、安全が確保される。
本発明の親綱支柱1の一例を、図面を参照して説明する。本発明の親綱支柱1は、足場板とフレームパイプを備えた各種吊り足場パネルに取り付けて使用可能なものであるが、ここでは、吊り足場パネルAが、図6に示すような二本の細長材Bと二本のフレームパイプCと補強材Dを備えた周枠上面に足場板Eが配置固定されたものである場合を一例として説明する。
一例として図1(a)(b)に示す親綱支柱1は、ベースプレート2と柱材3とクランプ4と係止部5を備えたものである。柱材3はベースプレート2の上面2a側に、クランプ4と係止部5はベースプレート2の裏面2b側に設けられている。図4(c)のように、係止部5を吊り足場パネルAの足場板Eの裏側に係止し、クランプ4でフレームパイプCを保持すると、ベースプレート2の上面2a側に立設された柱材3が吊り足場パネルAの足場板Eよりも上方に突出し、その柱材3の先端側に設けられたフック6(図1(a)(a))に親綱R(図5)を係止することができる。
前記ベースプレート2は、平面視長方形状のフラット板であり、本発明の親綱支柱1を図4(c)のように吊り足場パネルAに取り付けた際に、吊り足場パネルAの足場板Eとその横のフレームパイプCの上方に跨がせることのできるものである。
前記柱材3は細長の角パイプである。この柱材3は、根元側がベースプレート2の上面2aに溶接によって固定されている。柱材3の上端側は金属製の上面材3aで閉塞され、その上面材3aに親綱R(図5)を係止するための二つのフック6が設けられている。図1(a)(b)に示す例では、柱材3をベースプレート2の上面2aであって、その長手方向一端側(以下「内側」という)に寄せて設けてあるが、柱材3は図2(a)のようにベースプレート2の中央付近や、図2(b)のようにベースプレートの長手方向他端側(以下「外側」という)に寄せて立設することもできる。
前記クランプ4はフレームパイプC(図6)を保持するものであり、既存の単クランプ(パイプクランプ)を用いることができる。図1(b)に示すクランプ4は、側面視L字状の固定部4aにその固定部4aの開口部4b(図4(a))をカバーする開閉片4cが回転可能に設けられたものである。固定部4aの先端には、ナット7(図1(b))が螺合された軸棒8が回転可能に設けられ、当該軸棒8を固定部4a側に傾倒した開閉片4cの凹陥部(図示しない)に嵌合できるようにしてある。軸棒8を凹陥部に嵌合させた状態でナット7を締結すると、固定部4aと開閉片4cの間に配置されたフレームパイプCを保持することができ、ナット7を緩めて軸棒8を開閉片4cの凹陥部から外すことによってフレームパイプCを解放することができる。
前記係止部5は、吊り足場パネルA(図6)の足場板Eの裏側に係止して、柱材3に外力(例えば、図1(a)(b)の矢印方向への力)が働いたときに柱材3が倒れるのを防止可能なものである。一例として図1(a)(b)に示す係止部5は、吊り足場パネルAの足場板Eの裏側に係止する係止面5aと、ベースプレート2の裏面2b側に固定する固定面5bを備えた側面視L字状の部材(L型アングル)である。係止部5は、係止面5aが吊り足場パネルAの足場板Eやベースプレート2と平行になるように、固定面5bの上端部5cをベースプレート2の裏面2bに固定してある。係止部5は溶接により固定することができる。
前記係止部5の固定面5bの外側には係止部5を補強するための補強材10が設けられている。一例として図2(a)(b)に示す補強材10は側面視台形状の平板であり、上面10a側がベースプレート2の裏面2bに、係止部5側の側面10bが当該係止部5の固定面5bの外側に固定されている。補強材10は溶接によって固定してある。この実施形態では、二枚の補強材10を間隔をあけて固定した場合を一例としているが、補強材10は一枚とすることも三枚以上とすることもできる。また、その形状は台形状に限らず、三角形や四角形といった他の形状とすることもできる。強度の向上を図る必要がある場合には鋼製ブロックなどを用いることもできる。
本発明の親綱支柱1の使用例を、図面を参照して説明する。この使用例は、図1(a)(b)に示す親綱支柱1を、図7のように連結された吊り足場パネルAに取り付ける場合の例である。
(1)図4(a)に示すように、親綱支柱1を斜めにした状態で吊り足場パネルAのフレームパイプCと足場板Eの間の隙間Fにクランプ4の開閉片4cと係止部5を通過させる。
(2)前記(1)の要領でクランプ4の開閉片4cと係止部5を通過させたのち、図4(b)に示すように、当該係止部5の係止面5aを吊り足場パネルAの足場板Eの裏側に係止する。
(3)前記(2)で係止部5の係止面5aを吊り足場パネルAの足場板Eの裏側に係止したのち、クランプ4で吊り足場パネルAのフレームパイプCを保持する。
(4)図5に示すように、前記(1)〜(3)の要領で複数本の親綱支柱1を吊り足場パネルAに取り付け、それら複数本の親綱支柱1のフック6に親綱Rを係止して親綱Rを張設する。
(5)吊り足場パネルAの上で作業を行う作業者は、図5のように張設された親綱Rに自身に取り付けた安全帯を繋ぎ、安全を確保した状態で作業を行う。
2 ベースプレート
2a (ベースプレートの)上面
2b (ベースプレートの)裏面
3 柱材
3a (柱材の)上面材
4 クランプ
4a 固定部
4b 開口部
4c 開閉片
5 係止部
5a 係止面
5b 固定面
5c (固定面の)上端部
6 フック
6a (フックの)出し入れ口
7 ナット
8 軸棒
9 差込口
10 補強材
10a (補強材の)上面
10b (補強材の)係止部側の側面
A 吊り足場パネル
B 細長材
C 連結パイプ(フレームパイプ)
D 補強材
E 足場板
F 隙間
G 係止材
H 架台
I 吊りチェーン
R 親綱
Claims (7)
- 吊り足場パネルに縦向きに取り付けて使用する親綱張設用の親綱支柱において、
吊り足場パネルの足場板とその横のフレームパイプの上方に跨がせることのできるベースプレートと、先端側に親綱係止用のフックを備えた柱材と、吊り足場パネルのフレームパイプを保持するクランプと、吊り足場パネルの足場板の裏側に係止する係止部を備え、
前記柱材はその根元側がベースプレートに取り付けられ、
前記クランプ及び係止部はベースプレートに設けられ、
前記係止部を足場板の裏側に差し込み、クランプでフレームパイプを保持すると、ベースプレートが吊り足場パネルに固定され、前記柱材が足場パネルの上方に立ち上がり、当該柱材の先端側に設けられたフックに親綱を係止することができる、
ことを特徴とする親綱支柱。 - 請求項1記載の親綱支柱において、
係止部がベースプレートに固定され、当該係止部とベースプレートに補強材が固定されて前記係止部が補強された、
ことを特徴とする親綱支柱。 - 請求項1又は請求項2記載の親綱支柱において、
係止部は係止面と固定面を備え、
前記係止面と固定面とベースプレートとで差込口が形成され、
前記差込口は、係止部を吊り足場パネルの足場板の側方から吊り足場パネルの足場板の側方端部に被せて係止できるようにクランプと反対向きに開口された、
ことを特徴とする親綱支柱。 - 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の親綱支柱において、
クランプが固定部と当該固定部の開口部を開閉可能な開閉片を備え、
前記クランプは、ベースプレートのうち、係止部を吊り足場パネルの足場板の裏側に係止したときに当該足場板の外側に位置する箇所に取り付けられ、
前記クランプは、当該クランプの開口部が前記係止部と反対側を向くように取り付けられた、
ことを特徴とする親綱支柱。 - 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の親綱支柱において、
二以上のクランプが一列に配列して設けられ、吊り足場パネルのフレームパイプの軸方向二箇所以上に連結可能である、
ことを特徴とする親綱支柱。 - 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の親綱支柱において、
フックはその周方向に親綱を出し入れ可能な出し入れ口を備えたリング状である、
ことを特徴とする親綱支柱。 - 請求項6記載の親綱支柱において、
フックが親綱を張る方向に二以上設けられ、
前記二以上のフックは出し入れ口が異なる方向を向くように設けられた、
ことを特徴とする親綱支柱。
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