実施の形態1.
(冷蔵庫)
図1は、本発明の実施の形態1を示す冷蔵庫の正面図である。図2は、本発明の実施の形態1を示す冷蔵庫の側断面図である。図において、冷蔵庫本体1は最上段に観音開き式の冷蔵室2を備えている。冷蔵室2の下には製氷室3及び切替室4が左右に配設されている。冷蔵庫本体1の最下段には冷凍室6を備え、冷凍室6の上には野菜室5を備えている。この野菜室5は、左右に配設された製氷室3と切替室4の下方で、冷凍室6の上方に設けられている。(この野菜室5は、左右に配設された製氷室3と切替室4の下方で、冷凍室6の上方に設けられている。)また、冷蔵室2内の下部にはチルド温度帯に制御されるチルド室が設けられている。
もちろん、各室の配置は本実施の形態を制限するものではなく、上段に設けられた冷蔵室2の下に製氷室3及び切替室4を左右に並列に配設し、これら左右に並列に配設された製氷室3及び切替室4の下方で、かつ下段に設けられた野菜室5の上部に冷凍室6を配設する、いわゆる左右に並列に配設された製氷室3及び切替室4と野菜室との間に冷凍室6を配設するミッドフリーザータイプの方が低温室が近接するため断熱材が不要であり、また、熱漏れも少ないので省エネルギーであり良い。
冷蔵室2の正面側開口部は、自在に開放、閉塞することができる観音開き式の冷蔵室扉7が設けられており、この冷蔵室扉7は、冷蔵室扉左7A、冷蔵室扉右7Bの2つにより観音式扉を構成している。そして冷蔵室扉左7Aには複数の左扉ポケット200(左扉ポケット上200a、左扉ポケット中200b、左扉ポケット下200c)が設けられ、冷蔵室扉右7Bの庫内側には複数の右扉ポケット210(右扉ポケット上210a、右扉ポケット中210b、右扉ポケット下210c)が設けられている。すなわち、冷蔵室扉左7Aの庫内側に設けられた扉ポケット200は、上から左扉ポケット上200a、左扉ポケット中200b、左扉ポケット下200cの順に設けられ、冷蔵室扉右7Bの庫内側に設けられた扉ポケット210は、上から右扉ポケット上210a、右扉ポケット中210b、右扉ポケット下210cの順に設けられている。もちろん、観音式扉ではなく、1枚式の回転式扉でもよい。
貯蔵室である製氷室3、切替室4、野菜室5、冷凍室6には、製氷室3の開口部を自在に開口・閉塞することができる引出式の製氷室扉8、切替室4の開口部を自在に開放・閉塞することができる引出式の切替室扉9、野菜室5の開口部を自在に開放・閉塞することができる引出式の野菜室扉10、冷凍室6の開口部を自在に開放・閉塞することができる引出式の冷凍室扉11がそれぞれ設けられている。また、貯蔵室扉である製氷室扉8、切替室扉9、野菜室扉10、冷凍室扉11の庫内側には、それぞれ樹脂成形などによる収納ケース(貯氷ケース8a、切替室ケース9a、野菜室ケース10a、冷凍室ケース11a、11b)が設けられ、また、冷蔵室2内の下部には、収納ケースであるチルド室ケース2aが配設されている。
また、貯蔵室である冷蔵室2の左右の扉のいずれかには、貯蔵室内の温度設定などを行う操作スイッチや庫内温度や設定温度などの温度情報の表示を行う表示パネル60が設けられており、操作スイッチの操作情報や液晶表示部の表示情報や貯蔵室内の温度情報などが冷蔵庫本体背面上部(冷蔵室背面)に設けられたマイコンなどの制御装置30によって制御される。
冷蔵庫本体1の背面最下部に設けられている機械室1Aには圧縮機12が配されている。冷蔵庫本体1は、冷凍サイクルを備えており、圧縮機12は冷凍サイクルを構成する1部品であり、冷凍サイクル内の冷媒を圧縮する作用を有する。圧縮機12で圧縮された冷媒は凝縮器(図示せず)において凝縮される。凝縮された状態の冷媒は減圧装置である毛細管(図示せず)や膨張弁において減圧される。冷却器13は、冷蔵庫の冷凍サイクルを構成する1部品であり、減圧された冷媒は冷却器13において蒸発され、この蒸発時の吸熱作用により冷却器13周辺の気体は冷却される。冷気循環用ファン14は、冷却器13周辺で冷却された冷気を冷蔵庫本体1の各室(冷蔵室2、製氷室3、切替室4、野菜室5、冷凍室6)へと送風するためのものである。風量調整手段である切替室用ダンパ15は、冷気循環用ファン14により切替室4に送風される冷気の冷気量を調整し、切替室4内の温度を所定温度に制御したり、切替室4の設定温度を切り替えたりするためのものである。冷却器13で冷却された冷気が切替室冷却用風路16を通って、切替室4内に送風される。また、この切替室冷却用風路16は、切替室用ダンパ15の下流に配されている。
切替室4は貯蔵室内の温度を冷凍温度帯(−17℃以下)から野菜室温度帯(3〜10℃)までの間で複数の段階から選択可能な部屋(貯蔵室)であり、冷蔵庫1の冷蔵室扉7A、7Bなどに設置した操作パネル60を操作することで貯蔵室内の温度の選択や切替を行う。(操作パネル60には、冷蔵室、冷凍室、切替室などの貯蔵室を選択する貯蔵室選択スイッチ60a、切替室などの貯蔵室の温度帯(冷蔵、冷凍、チルド、ソフトフリージングなど)を切り替えたり、急冷や強・中・弱などを切り替える温度帯切替スイッチ60b、過冷却冷凍(瞬冷凍ともいう)選択スイッチ60c、製氷に関して、透明氷、通常、急速、停止などを選択する製氷モード選択スイッチ60dを備えている。)切替室4の奥側壁面には、切替室4内の空気温度を検知するための第1の温度検出手段である切替室サーミスタ19を設置し、切替室4の天上面(中央部、前面部、あるいは後面部など)には貯蔵室である切替室4内に投入された貯蔵物の表面温度を直接的に検出するための第2の温度検出手段であるサーモパイル22(あるいは赤外線センサ)を設置している。冷却器室から切替室4に冷気を送る風路には、風量の制御や風路を遮へいして冷気の流入を阻止することができる風量調整装置である切替室ダンパ15を設け、切替室サーミスタ19の検出温度(あるいはサーモパイル22の検出温度)により切替室ダンパ15を開・閉することで、切替室の温度を選択された温度帯に調整したり、設定された温度範囲内に入るように制御装置30にて制御される。
図3は、本発明の実施の形態1を表す冷蔵庫1の制御基板30のブロック図である。制御基板30にはマイクロコンピュータ(以降マイコン)31を搭載し、予め記憶しているプログラムにより、冷蔵庫1の各貯蔵室の温度制御や圧縮機12や庫内ファン14の回転数制御やダンパ15の開閉制御などを行っている。第2の温度検出手段であるサーモパイル22の検出信号はマイコン31に入力され、マイコン31内で演算処理されて食品などの表面温度に換算された後、急速冷冷凍制御や過冷却冷凍制御など所定の温度制御を行う。また、第1の温度検出手段であるサーミスタ19の検出温度は、所定値と比較して温度判定を行い、所定値の温度範囲内に入るように制御を行う。また、制御装置30は冷蔵室扉7Aや7Bに設けられた表示パネル(操作パネル)60に各貯蔵室の設定温度や食品(表面)温度などを表示する。
(扉ポケット、仕切り部材)
図4は、本発明の実施の形態1における冷蔵庫の収納ケースである扉ポケット近傍の要部斜視図、図5は扉ポケットの底面に設けられた嵌合穴の配置について説明した図、図6は本発明の実施の形態1における冷蔵庫の扉ポケットに仕切り部材を設置した状態を説明するための要部詳細図、図7は本発明の実施の形態1における冷蔵庫の別の扉ポケット近傍の要部斜視図である。
図4において、冷蔵庫扉7(7a、7b)の庫内側に設けられている収納ケースである扉ポケット200、210は、側壁の一部が扉の幅方向に対して所定幅で突出した幅広部230を有しており、底面部240には複数の仕切り部材400を取り付けるための取付穴(嵌合穴部、嵌合凹部)250が複数設けられている。扉ポケット200、210は、扉ポケット200、210の冷蔵室扉側の配置されるポケット固定部235が冷蔵室扉7の庫内側に設けられた土手部71の内側に係合・保持される。すなわち、扉ポケット200、210のポケット固定部235に設けられた第1の係合部235a、235bが冷蔵室扉7の土手部71の内側に設けられた第2の係合部71a、71bに係合することで扉ポケット200、210は冷蔵室扉7に保持・固定される。ここで、幅広部230の幅はポケット固定部235の幅よりも大きく形成されているので、収納容積を大きくできる。また、幅広部230は、ポケット固定部235に対して土手部71の厚み分と同等か厚み分以下だけ幅広に形成されているので、冷蔵庫扉7の開閉時に邪魔にならない。すなわち、扉ポケット200、210の幅広部230の外側の幅寸法が、土手部71の外側の幅寸法と略同等か、あるいは土手部71の外側の幅寸法よりも小さく設定されている。
扉ポケット200、210が、少なくとも扉体200、210の内側の側壁(例えば土手部71の側壁75)に係合され、扉体200、210の内側の側壁(例えば土手部71の側壁75)および底面壁(例えば土手部71の底面壁76)で支持され、上方及び後方が開口して収納物を収納可能な構成としている。そのため、扉ポケット200、210は、側壁の一部を構成するポケット固定部235および底面壁を構成する底面部240が扉体7の内側下部、内側側部に支持される構成であり、扉体7の内側側壁(土手部71の側壁内側75)、内側底面壁(土手部71の底面壁76)が扉ポケット200、210の一部を構成する構造となっており、扉体7の土手部71を利用して収納容積を大きくするようにしている。
また、仕切り部材400は、仕切りの役割を果たす板状の仕切り部本体410と、仕切部本体410が立設するように設けられた板状の台座部420とから構成され、仕切部本体410は、板状であり側面部480を有する。また、仕切部本体410は略矩形状(四角形状)をしており、台座部420は略円形状をしている。台座部420には複数の突出部(嵌合突部、嵌合凸部)430が設けられており、台座部420の突出部(嵌合突部、嵌合凸部)430が扉ポケット200、210の底面部240に設けられた取付穴(嵌合穴部、嵌合凹部)250に着脱可能に嵌合することで、左扉ポケット200、右扉ポケット210に仕切り部材400を取り付けることができる。ここで、底面部240に突出部(嵌合突部、嵌合凸部)を設け、台座部420に取付穴(嵌合穴部、嵌合凹部)を設けても良い。
収納ケースである扉ポケット200、210の底面部240に設けられた複数の取付穴250(嵌合穴部、嵌合凹部)について説明する。取付穴(嵌合穴部、嵌合凹部)250は、図5に示すように底面部240の全面あるいは少なくとも一部分に設けられている。
ここで、取付穴250の配置は、図5(a)に示すように複数の取付穴250aが所定間隔L1、L2で格子状に設けられている。所定間隔L1、L2は、たとえば略等ピッチ(略等間隔)Lの略正方形状の格子状とした方が1つの仕切り部材400で取付角度を略90度変更できるので、仕切り部材400の底面部240への取付の自由度が大きくできる。
また、図5(b)に示すように取付穴250aが所定間隔L1、L2で格子状に設けられた第1の格子状配置Aと、取付穴250bが所定間隔L3、L4で格子状に設けられた第2の格子状配置Bとを所定長さX、Yだけずらして千鳥状配置にしても良い。このとき、所定間隔L1、L2、L3、L4は、それぞれ異なっても良いが、略同等長さLであった方が、仕切り部材400の取り付けの自由度が大きくなるので良い。また、所定長さX、Yも異なっても良いし、略同等でも良い。ここで、所定間隔L1、L2、L3、L4は略同等長さLとした方が仕切り部材400の取り付け自由度が大きくなり、また、所定長さX、Yは所定長さLの約1/2(約半分)とした方が仕切り部材400の取り付け自由度が大きくなり、ユーザの利便性が向上する。
取付穴250の配列は、図5(a)のように隣接する取付穴250a間のピッチ(距離)がL1、L2の格子状配置や図5(b)のように第1の格子状配置Aと第2の格子状配置Bがずれた状態で組み合わされた千鳥格子状配置でもよいが、図5(c)のようにたとえば隣接する3つの取付穴250a間の距離がL5、L6、L7である三角形状配置でも良い(3つの取付穴250aの成す角度は、それぞれθ1、θ2、θ3であり、3つとも同じでも、2つ同じでも、3つとも異なっていても良い。)。ここで、距離L5、L6、L7が、たとえばすべて略等ピッチ(略等間隔)Lである略正三角形状配置にしても良く、この略正三角形状配置では、複数の取付穴250aが略正三角形状に配置される。この場合、図5(c)に示すように三角形を形成する3つの取付穴250aの成す角度θ1、θ2、θ3がすべて略60度の略正三角形状となる。
ここで、取付穴(嵌合穴部)250の全てが格子状や千鳥格子状や略三角形状配置である必用はなく、取付穴(嵌合穴部)250は、少なくとも一部が格子状や千鳥格子状や略三角形状に配置されていれば良い。略正方形状配置(等間隔の格子状配置)の場合には、仕切り部410を略90度ごとの角度で変更可能であり、略三角形状配置の場合には、仕切り部410を略60度ごとの角度で変更が可能になる。また、格子状配置や三角形状配置や他の配置(たとえば多角形状配置(五角形状、六角形状、八角形状など))を単独使用、複数使用、あるいは組み合わせ使用とすることで仕切り部材400の仕切り部本体410の取り付け角度を複数の方向に細かく変更可能となり、ユーザの使い勝手が更に向上する。この場合、仕切り部材400を共通化した方が良いので、取付穴250a間や取付穴250b間の距離L1〜L7は、可能な限り所定長さLに合わせた方が良い。また、正多角形配置の場合には、正多角形の中心にも取付穴(嵌合穴部、嵌合凹部)を設けた方が、仕切部材400の設置の自由度が向上する。
したがって、取付穴250の数や配置は、仕切り部材400の仕切り部410の取付角度を複数の角度で変更可能なように格子状配置と三角形状配置や千鳥格子状配置を組み合わせるようにすれば良い。
次に仕切り部材400の台座部420に設けられる突出部(嵌合突部、嵌合凸部)430について説明する。仕切り部材400の台座部420に設けられる突出部(嵌合突部、嵌合凸部)430は、扉ポケット200、210の底面部240に設けられる取付穴(嵌合穴部、嵌合凹部)250に嵌合する形状であり、少なくとも2つ設けられ、取付穴250に突出部430が嵌合した状態で仕切り部材400の仕切り部410が扉ポケット200、210の仕切りとして使用可能なように固定され、位置決めが行われる。ここで、隣接する突出部430間の距離LLは、取付穴250a間や取付穴250b間の距離L1〜L7のいづれかの長さであれば良く、取付穴250a間や取付穴250b間の距離がともに所定距離Lの場合には、隣接する突出部(嵌合突部)430間の距離LLも所定長さLにすれば良い。
ここで、取付穴250の配置が略正方形状の格子状の場合は、着脱可能な仕切り部材400を約90度回転させて取り付けることで、仕切り部である仕切り部本体410が約90度回転した状態で取り付けられる。したがって、仕切り部の向き(方向)を0度、約90度(、約180度)の2方向に可変できる。
また、取付穴250の配置が略正三角形状の場合は、着脱可能な仕切り部材400を約60度回転させて取り付けることで、仕切り部本体410が約60度回転した方向に取り付けることができる。したがって、この場合には、仕切り部の向き(方向)を0度、約60度、約120度(、約180度)の3方向に可変できる。したがって、取付穴250の配置を適宜設定することで、着脱可能な仕切り部材400の仕切り部410の取付角度(仕切り部本体410の仕切り角度、方向)を所定角度で変更することが可能となり、また、仕切り部材400の取付場所を変更すれば仕切り部本体410によって仕切られる場所も変更できる。よって、図6に示すように収納する食品などの大きさや種類によって、仕切り部材400の取付場所や取付角度を任意に変更できるようになるため、簡単な構成でありながら、扉ポケットの使い勝っての良い冷蔵庫が得られる。
以上のように構成された冷蔵庫1においては、図6において、仕切り部材400の仕切り部本体410の取り付け角度を変更した状態を示している。図6において、収納ケースである扉ポケット200、210の底面部240に設けられた取付穴(嵌合穴部、嵌合凹部)250に仕切り部材400(第1の仕切り部材400a、第2の仕切り部材400b、第3の仕切り部材400c、第4の仕切り部材400d)の台座部420(420a、420b、420c、420d)に設けられた突出部(嵌合突部、嵌合凸部)430が嵌合することで仕切り部材400(第1の仕切り部410a、第2の仕切り部410b、第3の仕切り部410c、第4の仕切り部410d)が扉ポケット200、210の底面部240に保持あるいは固定される。
ここで、図6において、第1の仕切り部材400aの台座部420aに設けられた仕切り部410aの取付角度を0度とすれば、第2の仕切り部材400bの台座部420bに設けられた仕切り部410bの取付角度は第1の仕切り部材400aの仕切り部410aに対して略60度、第3の仕切り部材400cの台座部420cに設けられた仕切り部410cの取付角度は第1の仕切り部材400aの仕切り部410aに対して略90度、第4の仕切り部材400dの台座部420dに設けられた仕切り部410dの取付角度は第1の仕切り部材400aの仕切り部410aに対して略120度である。
すなわち、図6に示す例では、第1の仕切り部材400aの仕切り部410aと第2の仕切り部材400bの仕切り部410bとのなす角θaは約60度、第2の仕切り部材400bの仕切り部410bと第3の仕切り部材400cの仕切り部410cとのなす角θbは約30度、第3の仕切り部材400cの仕切り部410cと第4の仕切り部材400dの仕切り部410dとのなす角θcは約30度の場合を示している。
よって、第1の仕切り部材400aの仕切り部410a、第2の仕切り部材400bの台座部420bに設けられた仕切り部410b、第3の仕切り部材400cの台座部420cに設けられた仕切り部410cは、底面部240に設ける取付穴(嵌合穴部、嵌合凹部)250、250aの配置を適宜設定することで、仕切り部410(たとえば410a、410b、410c、410d)をユーザの好みの角度(たとえばθa、θb、θcの角度)だけずらして設置することが可能となるので、食品の形状や大きさに合わせて取り付け角度を自由に可変できる。
ここで、本実施の形態では、冷蔵室2の扉ポケット200、210について説明したが、冷蔵室2や製氷室3や切替室4や野菜室5や冷凍室6などの貯蔵室内の収納ケース(チルド室ケース2a、貯氷ケース8a、切替室ケース9a、野菜室ケース10a、冷凍室ケース11a、11b)についても同様に適用可能である。
したがって、貯蔵室内の収納ケース(扉ポケット200、210、あるいはチルド室ケース2a、貯氷ケース8a、切替室ケース9a、野菜室ケース10a、冷凍室ケース11a、11b)の底面部240に設けられた嵌合穴部250に仕切り部材400の台座部420に設けられた嵌合突部430を着脱可能に食品の形状や大きさに合わせて所定の角度や長さや幅で取り付けることができるので、無駄なスペースが発生しにくく、ユーザにとって使い勝っての良い扉ポケットや収納ケース、および冷蔵庫を提供できる。
ここで、図7に示すように収納ケースである扉ポケット200、210(あるいは貯蔵室内の収納ケース(チルド室ケース2a、貯氷ケース8a、切替室ケース9a、野菜室ケース10a、冷凍室ケース11a、11b))の底面部240に嵌合突部を設け、仕切り部材400の台座部420に嵌合穴部を設けても同様の効果が得られる。
図7において、冷蔵庫扉7の庫内側に設けられている収納ケースである扉ポケット(左扉ポケット201、右扉ポケット211)は、側壁の一部が扉の幅方向に対して一部突出した幅広部230を有しており、底面部240には複数の仕切り部材401を取り付けるための突出部(嵌合突部、嵌合凸部)251が複数設けられている。また、仕切り部材401は仕切り部である仕切り部本体411と台座部421とから構成され、台座部421には複数の取付穴部(嵌合穴部、嵌合凹部)431が設けられており、台座部421の取付穴部(嵌合穴部、嵌合凹部)431が扉ポケット201、211の底面部241に設けられた突出部251(嵌合突部、嵌合凸部)251に着脱可能に嵌合することで、左扉ポケット201、右扉ポケット211に仕切り部材401を取り付けることができる。
この場合も図6と同様に、底面部241に設けられた突出部(嵌合突部、嵌合凸部)251は、所定の間隔(たとえば突出部251間の距離がL1、L2、L3、L4、L5、L6、L7)で、格子状や三角形状や千鳥格子状や略西方形状や略正三角形状に単独で配置されたり、また、各配置が組み合わされて配置されたりしている。
次に仕切り部材401の台座部421に設けられる取付穴(嵌合穴部、嵌合凹部)431について説明する。仕切り部材401の台座部421に設けられる取付穴431は、扉ポケット201、211の底面部240に設けられる突出部(嵌合突部、嵌合凸部)251に嵌合する形状であり、少なくとも2つ設けられ、突出部251に取付穴431が嵌合した状態で仕切り部材401の仕切り部本体411が扉ポケット201、211の仕切りとして使用可能なように固定され、位置決めが行われる。ここで、突出部251間の距離については、図5に示す取付穴250間の距離(たとえば突出部251a間や突出部(嵌合突部)251b間の距離L1〜L7等)と同等の配置とすれば良い。
また、取付穴(嵌合穴部、嵌合凹部)431間の距離LLは、突出部(嵌合突部、嵌合凸部)251a間や突出部(嵌合突部、嵌合凸部)251b間の距離L1〜L7のいずれかの長さであれば良く、突出部251a間や突出部251b間の距離が所定距離Lの場合には、隣接する取付穴431間の距離LLも所定長さLにすれば良い。
以上は、仕切部材401の扉ポケット201、211への適用について説明したが、冷蔵室2や製氷室3や切替室4や野菜室5や冷凍室6などの貯蔵室内の収納ケース(チルド室ケース2a、貯氷ケース8a、切替室ケース9a、野菜室ケース10a、冷凍室ケース11a、11b)についても同様に適用可能である。
本実施の形態では、以上のように構成しているので、貯蔵室内の収納ケース(扉ポケット200、210、201、211、あるいはチルド室ケース2a、貯氷ケース8a、切替室ケース9a、野菜室ケース10a、冷凍室ケース11a、11b)の底面部240、241に設けられた第1の嵌合部(たとえば嵌合穴部250あるいは嵌合突部251)に仕切り部材400、401の台座部420、421に設けられた第2の嵌合部(たとえば嵌合突部430あるいは嵌合穴部431)を食品の形状や大きさに合わせて所定の角度や長さや幅で着脱可能に取り付けることができるので、扉ポケット内に無駄なスペースが発生しにくく、ユーザにとって使い勝っての良い扉ポケットや収納ケース、および冷蔵庫を提供できる。
また、収納ケースである扉ポケット200、210、201、211に設けられた第1の嵌合部(たとえば嵌合穴部250あるいは嵌合突部251)と仕切り部材400、401に設けられた第2の嵌合部(たとえば嵌合突部430あるいは嵌合穴部431)との嵌めあい構造により仕切部400、401を収納ケースである扉ポケット200、210に固定するようにしているので、仕切り部材400、401の仕切り部である仕切り部本体410、411の設置位置を使用者の使い方にあわせて容易に取付可能で、しかも取り外すことも容易にできる。ここで、第1の嵌合部、あるいは第2の嵌合部が取付穴(嵌合穴部、嵌合凹部)の場合には、穴形状でなくても良く、凹部形状であっても良い。取付穴が貫通穴の場合には、扉ポケットや収納ケースにごみ等が溜まりにくくなる清掃が容易となり、また、取付穴が凹部形状(留まり穴形状)の場合には、ごみ等が冷蔵庫扉ポケットの下部にこぼれて落下することがなく、庫内の清掃が容易になる。
(仕切り部材の他の構成)
ここで、仕切り部材400、401を2個以上で並べて構成して、連続した仕切り構造としても良いが、図8〜図11に示すようにスライド構造(たとえば仕切部本体から別の仕切部がスライドして延出する構成)としてもよい。
図8、図9、図10、図11は本実施の形態を表す仕切り部材の構造を説明するための図である。図8において、仕切り部材403は板状であって略矩形状の仕切り部本体413と板状であって略円形の台座部423とから構成され、仕切り部本体413には仕切り部本体413の長さ方向にスライド可能な第1の仕切り部である第1のスライド仕切り部451と第2のスライド仕切り部452がスライド可能に内部に収納されている。第1のスライド仕切り部451と第2のスライド仕切り部452は、仕切部本体413に対して仕切部本体413の長さ方向反対側にスライドして延出可能な構成となっている。すなわち、たとえば仕切部本体413に対して第1のスライド仕切部451が左側にスライドして延出可能とすれば、第2のスライド仕切部452は仕切部本体413に対して右側にスライドして延出可能となっている。第1のスライド仕切り部451と第2のスライド仕切り部452は両方設ける必要がなく、どちらか一方を設ければ良い。
また、第1のスライド仕切り部451と第2のスライド仕切り部452を仕切り部本体413に収納する場合、第1のスライド仕切り部451内に第2のスライド仕切り部452がスライド可能に収納され、仕切り部本体413内に第1のスライド仕切り部451をスライド可能に収納しても良いし、仕切り部本体413内に第1のスライド仕切り部451と第2のスライド仕切り部452が重なるように収納しても良い。
このように構成すると、仕切り部材403は仕切り部本体413より第1のスライド仕切り部451と第2のスライド仕切り部452をスライドして引っ張り出すことで、仕切り部材403の仕切り部本体413の長さを長くできるので、長さの長い1つの仕切り部材として使用できる。また、仕切り部材403は第1のスライド仕切り部451と第2のスライド仕切り部452を収納すると仕切り部材403は仕切り部本体413の長さと略同等程度まで小さくコンパクトにできるので、使用しない時は邪魔にならずに収納でき、しかも、仕切りとして使用する時には仕切り部材403の全体の長さを適宜変更することができる。本実施の形態の仕切り部材は、収納ケース(たとえば扉ポケット200、210など)の奥行方向だけでなく、長手方向にも仕切り長さを可変可能であり、収納物の大きさや形状などに応じて適宜、仕切長さを可変にできるので、長さの長い収納物であっても対応できる。したがって、収納物を収納する場合に使い勝手の良い収納ケース(扉ポケットや野菜室ケースなど)、冷蔵庫が得られる。
ここで、図8のように仕切り部材403のように仕切り部本体413の仕切りの長さ方向にスライド可能な第1のスライド仕切り部451や第2のスライド仕切り部452を設けた場合には、第1のスライド仕切り部451や第2のスライド仕切り部452がスライド構造のため仕切部本体413との間にスライドさせるためのすきま(スライドすきま)が必用であり、第1のスライド仕切り部451や第2のスライド仕切り部452をスライドして引き出した場合に、スライドすきま分だけがたついたりぐらついたりして仕切りの役目をはたせなかったり、あるいは第1のスライド仕切り部451や第2のスライド仕切り部452の引き出す長さが所定長さよりも長い場合など保持強度が不足して破損したりする恐れがあるが、このような場合には、図9のように第3のスライド仕切り部453や第4のスライド仕切り部454に、仕切り部本体414に対して長さ方向反対側の端部の下部に下方向に突出した例えば棒状や凸形状の取り付け足部463、464を設けて扉ポケット200、210に固定・保持させれば良い。
図9において、仕切り部材404は板状の仕切り部本体414と板状の台座部424とから構成され、仕切り部本体414には仕切り部本体414の長さ方向にスライド可能な第3のスライド仕切り部453と第4のスライド仕切り部454がスライド可能に内部に収納されている。第3のスライド仕切り部453と第4のスライド仕切り部454は両方設ける必要がなく、どちらか一方を設ければ良い。また、仕切り部414に第3のスライド仕切り部453と第4のスライド仕切り部454を収納する場合、第3のスライド仕切り部453内に第4のスライド仕切り部454がスライド可能に収納され、仕切り部本体414内に第3のスライド仕切り部453をスライド可能に収納しても良いし、仕切り部本体414内に第3のスライド仕切り部453と第4のスライド仕切り部454が重なるように収納しても良い。
ここで、第3のスライド仕切り部453には、仕切り部本体414に対して長さ方向(スライド方向)反対側の端部の下部に下方向に突出した例えば棒状や凸形状の取り付け足部(スライド仕切りの嵌合突部)463が設けられており、同様に第4のスライド仕切り部454には、仕切り部本体414に対して長さ方向(スライド方向)反対側の端部の下部に下方向に突出した例えば棒状や凸形状の取り付け足部(スライド仕切りの嵌合突部)464が設けられている。この取付足部463、464は、台座部424に設けられた突出部(嵌合突部、嵌合凸部)434(図示せず)と同等形状をしており、扉ポケット200、210の底面部240に設けられる取付穴(嵌合穴部)250に台座部424に設けられた突出部(嵌合突部、嵌合凸部)434と同様に嵌合され保持される。
このように仕切り部材404の仕切り部本体414にスライド自在に設けられた第3のスライド仕切り部453、第4のスライド仕切り部454のスライド方向の端側の下部に取付足部(スライド仕切りの嵌合突部)463、464を設けて底面部240の取付穴(嵌合穴部)250に嵌合して保持するようにしているので、第3のスライド仕切り部453あるいは第4のスライド仕切り部454をスライドさせて仕切り部本体414よりを引き出した状態であっても第3のスライド仕切り部453あるいは第4のスライド仕切り部454ががたついたりぐらついたりするのを抑制できるとともに第3のスライド仕切り部453あるいは第4のスライド仕切り部454をスライドさせて引き出した状態でも第3のスライド仕切り部453あるいは第4のスライド仕切り部454のスライド方向の端側の取付足部(スライド仕切りの嵌合突部)463、464が取付穴(嵌合穴部)250で保持あるいは固定されるので、仕切り部本体414、第3のスライド仕切り部453、第4のスライド仕切り部454の取り付けた状態での強度も向上する。
さらに、図10に示すように仕切り部が角度自在に回動可能にしても良い。図10において、仕切り部材405は板状の仕切り部本体415と板状の台座部425とから構成され、仕切り部本体415には仕切り部本体415の長さ方向にスライド可能な第5のスライド仕切り部455と第6のスライド仕切り部456がスライド可能であって内部に収納可能に構成されている。第5のスライド仕切り部455と第6のスライド仕切り部456は両方設ける必要がなく、どちらか一方を設ければ良い。また、仕切り部本体415に第5のスライド仕切り部455と第6のスライド仕切り部456を収納する場合、第5のスライド仕切り部455内に第6のスライド仕切り部456がスライド可能に収納され、仕切り部本体415内に第5のスライド仕切り部455をスライド可能に収納しても良いし、仕切り部本体415内に第5のスライド仕切り部455と第6のスライド仕切り部456が重なるように収納しても良い。
ここで、第5のスライド仕切り部455には、仕切り部本体415に対して長さ方向(スライド方向)反対側の端部の下部に下方向に突出した例えば棒状や凸形状の取り付け足部(スライド仕切りの嵌合突部)465が設けられており、同様に第6のスライド仕切り部456には、仕切り部本体415に対して長さ方向(スライド方向)反対側の端部の下部に下方向に突出した例えば棒状や凸形状の取り付け足部(スライド仕切りの嵌合突部)466が設けられている。この取付足部465、466は、扉ポケット200、210の底面部240に設けられる取付穴(嵌合穴部、嵌合凹部)250に嵌合され保持される。
このように仕切り部材405の仕切り部本体415にスライド自在に設けられた第5のスライド仕切り部455、第6のスライド仕切り部456のスライド方向の端側の下部に取付足部(スライド仕切りの嵌合突部)465、466を設けて底面部240の取付穴(嵌合穴部)250に嵌合して保持するようにしているので、第5のスライド仕切り部455あるいは第6のスライド仕切り部456をスライドさせて仕切り部本体415よりを引き出した状態であっても第5のスライド仕切り部455あるいは第6のスライド仕切り部456ががたついたりぐらついたりするのを抑制できるとともに第5のスライド仕切り部455あるいは第6のスライド仕切り部456をスライドさせて引き出した状態でも第5のスライド仕切り部455あるいは第6のスライド仕切り部456のスライド方向の端側の取付足部(スライド仕切りの嵌合突部)465、466が取付穴(嵌合穴部、嵌合凹部)250で保持あるいは固定されるので、仕切り部本体415、第5のスライド仕切り部455、第6のスライド仕切り部456の取り付けた状態での強度も向上する。
ここで、仕切り部材405の仕切り部本体415にスライド自在に設けられた第5のスライド仕切り部455のスライド方向の端側には第1のひんじ475が設けられ、この第1のひんじ475を介して回動可能に第1の回動可能仕切り部457が設けられている。そして、第1の回動可能仕切り部457は第1のひんじ475を支点にして回動可能に第5のスライド仕切り部455に設けられている。また、仕切り部材405の仕切り部本体415にスライド自在に設けられた第6のスライド仕切り部456のスライド方向の端側には第2のひんじ476が設けられ、この第2のひんじ476を介して回動可能に第2の回動可能仕切り部458が設けられている。そして、第2の回動可能仕切り部458は、第2のひんじ476を支点にして回動可能に第6のスライド仕切り部456に設けられている。
また、第5のスライド仕切り部455、第6のスライド仕切り部456の端側の下部には、それぞれ取付足部(スライド仕切りの嵌合突部)465、466が設けられており、第1の回動可能仕切り部457、第2の回動可能仕切り部458にも端側にもそれぞれ取付足部(スライド仕切りの嵌合突部)467、468が設けられている。取付足部465、466、467、468は、扉ポケット200、210の底面部240に設けられる取付穴(嵌合穴部、嵌合凹部)250に嵌合され保持される。
ここで、図11に示すように第6のスライド仕切り部456、第2の回動可能仕切り部458、第2のひんじ476、取付足部466、468の代わりに第3の回動可能仕切り部459、第3のひんじ479、取付足部469を設けてもよい。図11において、仕切り部材406には、仕切り部本体416と台座部426とから構成され、図10と同じように仕切り部本体416の長さ方向にスライド自在に設けられた第5のスライド仕切り部455のスライド方向の端側には第1のひんじ475が設けられ、この第1のひんじ475を介して回動可能に第1の回動可能仕切り部457が設けられている。そして、第1の回動可能仕切り部457は第1のひんじ475を支点にして回動可能に第5のスライド仕切り部455に設けられている。
また、仕切り部材406は、仕切り部本体416の第5のスライド仕切り部455、第1の回動可能仕切り部457が設けられている端側とは反対側の端側に第3のひんじ部479を支点にして回動可能に第3の回動可能仕切り部459が設けられており、第3の回動可能仕切り部459にも端側にも取付足部(スライド仕切りの嵌合突部)469が設けられている。取付足部469は、扉ポケット200、210の底面部240に設けられる取付穴(嵌合穴部)250に嵌合され保持される。
このように回動可能な第1の回動可能仕切部457、第2の回動可能仕切部458、第3の回動可能仕切部459を設ければ、仕切部本体415、416の仕切り方向(長さ方向)に対して第1の回動可能仕切部457、第2の回動可能仕切部458、第3の回動可能仕切部459の仕切方向を収納物の大きさや種類に応じて容易に変更できるので、収納物の収納効率が向上し、しかもユーザにとって使い勝手の良い扉ポケット、収納ケース、冷蔵庫が得られる。
ここで仕切り部材403、404、405、406の台座部423、424、425、426には、それぞれたとえば棒状あるいは多角柱状なとの突出部(嵌合突部、嵌合凸部)433、434、435、436が設けられており、突出部(嵌合突部、嵌合凸部)433、434、435、436は、図4〜図6で説明した扉ポケット200、210の底面部240に設けられる例えば断面が円形状や多角形状の取付穴(嵌合穴部)250に嵌合する形状であり、少なくとも2つ設けられ、取付穴(嵌合穴部)250に突出部(嵌合突部)433、434、435、436が嵌合した状態で仕切り部材403、404、405、406の仕切り部本体413、414、415、416が扉ポケット200、210の仕切りとして使用可能なように固定され、位置決めが行われる。
ここで、扉ポケット200、210の底面部240に例えば断面が円形状や多角形状の取付穴(嵌合穴部)250を設ける代わりに、図7に示すように突出部251が設けられている場合には、仕切り部材403、404、405、406の台座部423、424、425、426に突出部(嵌合突部)433、434、435、436を設ける代わりに、仕切り部材403、404、405、406の台座部423、424、425、426に取付穴(嵌合穴部)が設ければ良く、取付足部(スライド仕切りの嵌合突部)463、464、465、466、467、468、469の代わりに、端側取付穴部(スライド仕切りの嵌合穴部)を設ければ良い。ここで、端側取付穴部(スライド仕切りの嵌合穴部)は貫通穴であっても良いが、止まり穴形状や凹部形状などでも良い。このようにしても、仕切り部材403、404、405、406の仕切り部本体413、414、415、416の取付位置や取付角度を収納する食品などの形状や大きさに合わせてユーザが適宜、選定できるので、ユーザにとって使い勝手の良い扉ポケットや収納ケース、冷蔵庫が得られる。
(仕切り部材の使用例)
ここで、仕切り部材を扉ポケットの仕切りとして使用した場合の一例を図12に示す。図12は、本実施の形態を表す冷蔵庫の扉ポケット200を上から見た図である。図12において、扉ポケット200には形状や大きさの異なる食品などの収納物X(たとえば第1の収納物X1、第2の収納物X2、第3の収納物X3、第4の収納物X4)が収納されており、仕切り部材406にて仕切られている。仕切り部材406は、仕切り部本体416から仕切り部本体416の長さ方向にスライドして延出した第5のスライド仕切り部455とこの第5のスライド仕切り部455の端側の第1のひんじ475を支点にして約60度回動した状態で第1の回動可能仕切り部457が設けられ、台座部426に設けられた突出部(嵌合突部、嵌合凸部)436(図示せず)が扉ポケット200の底面240の取付穴(嵌合穴部、嵌合凹部)250に保持あるいは固定されることで扉ポケット200、210内の仕切りとして機能している。また、仕切り部本体416には、第5のスライド仕切り部455とは反対方向側の端側に第3のひんじ479が設けられ、第3のひんじ479を支点にして約90度回動した状態の第3の回動可能仕切り部459が設けられている。そして、台座部426に設けられた突出部436が扉ポケット200の底面240の取り付け穴(嵌合穴部)250に保持あるいは固定されることで仕切りとして機能している。
ここで、仕切り部材406は、冷蔵庫扉を開いた状態で扉ポケットの前面側(扉を閉めた時には冷蔵庫の奥側)と後面側(扉を閉めた時には冷蔵庫の前側)とを仕切るように扉ポケット200、210の底面部240に嵌合保持された仕切り部本体416と仕切り部本体416より仕切部本体416の仕切方向(長さ方向)にスライドして伸張した第5のスライド仕切り部455が設けられ、第5のスライド仕切り部455の仕切部本体416とは反対側の端側から第1のひんじ475を介して後面側に約60度だけ回動した状態の第1の回動可能仕切り部457が設けられて、食品などの収納物X(たとえば第1の収納物X1、第2の収納物X2、第3の収納物X3、第4の収納物X4)を効率よく、区分けすることができる。略円形の第1の収納物X1、略四角形の第2の収納物X2を仕切り部本体416、第5のスライド仕切り部455で扉ポケットの前面側と後面側に仕切り、さらに略円形の第1の収納物X1や略四角形の第2の収納物X2よりも大きな略四角形の第3の収納物X3を第3のスライド仕切り部459で仕切り、また、第1の収納物X1や第2の収納物X2よりも小さな略円形の第4の収納物X4を第1の回動可能仕切り部457で区分けすることができるので、収納物の形状や大きさに合わせて収納物を効率よく区分けでき、ユーザにとって使い勝手の良い冷蔵庫の扉ポケット、冷蔵庫が得られる。
ここで、本実施の形態では、第1の回動可能仕切り部457、第3の回動可能仕切り部459を回動可能にしているので、従来では仕切りが取付角度固定だったため区分けしにくかった大物の収納物(たとえば角形の第3の収納物X3)や小物の収納物(たとえば円形の第4の収納物X4)や形状の異なる収納物なども無駄なスペースが少なく、効率よく収納できる。
(仕切り部材の収納)
次に仕切り部材400〜406を使用しないときの収納方法について説明する。図13は、本発明の冷蔵庫の収納ケースである扉ポケットと仕切り部材を説明するための図であり、図13(a)は扉ポケットを上から見た図、図13(b)は仕切り部材の斜視図、図13(c)は仕切り部材を上から見た図である。図14は、扉ポケットに仕切り部材を収納した図である。図15は、本発明の冷蔵庫の扉ポケットと仕切り部材を説明するための図であり、図15(a)は扉ポケットを上から見た図、図15(b)は仕切り部材の斜視図であり、図16は、扉ポケットに仕切り部材を収納した図である。
図において、収納ケースである扉ポケット200、210は、図4、図6、図7、図12などと同等であり、同一部分は同一の符号を付して説明は省略する。図において、側壁の一部が扉の幅方向に対して所定幅だけ突出した幅広部230を有しており、底面部240には複数の仕切り部材400を取り付けるための取付穴250が複数設けられている。扉ポケット200、210は、ポケット固定部235に設けられた第1の係合部235a、235bが冷蔵室扉7(7a、7b)の土手部71の内側に設けられた第2の係合部71a、71bに係合することで冷蔵室扉7に保持・固定される。すなわち、扉ポケット200,210の土手部71の内側に扉ポケット200、210のポケット固定部235が係合することで扉ポケット200、210が冷蔵室扉7の土手部71の内壁面に固定される。ここで、幅広部230の外幅はポケット固定部235の外幅よりも所定長さだけ大きく形成されており、本実施の形態では土手部71の厚み分だけ収納容積を大きくできる。また、幅広部230は、ポケット固定部235に対して土手部71の厚み分と同等か厚み分以下だけ幅広に形成されているので、土手部71よりも外側抱に突出することがないので、冷蔵室扉7の開閉時に邪魔にならない。すなわち、扉ポケット200、210の幅広部230の外側の幅寸法が、土手部71の外側の幅寸法と略同等か、あるいは土手部71の外側の幅寸法よりも小さく設定されている。
ここで、収納ケースである扉ポケット200、210の底面部240に設けられた取付穴(嵌合穴部、嵌合凹部)250は、幅広部230の底面や冷蔵室扉7の土手部71内壁底面にも設けても良い。また、仕切り部材407の台座部427は、仕切り部本体417に対して略対象の形状にしており、台座部427に設けられている突出部(嵌合突部、嵌合凸部)437が扉ポケット200、210の幅方向端側の底面部240の取付穴(嵌合穴部、嵌合凹部)に取り付けられて収納される。このとき、本実施の形態では、扉ポケット200、210の幅方向端側に形成されている幅広部230の内側形状に沿うような略六角形状をしているので、図13(b)、(c)に示した仕切り部材407を図13(a)に示した扉ポケット200、210に収納する場合、図14に示すように仕切り部材407の台座部427の少なくとも一部が幅広部230の内側(幅方向突出部内)に収めることができるため、扉ポケット200、210内に大きな食品などの大きな収納物X6を収納する場合でも仕切り部本体417が邪魔になりにくい。
このとき、仕切り部材407の仕切り部本体417と扉ポケット200、210の幅広部230の壁面(側壁)内側との間のスペースに小物食品やチューブ容器などの小物収納物X5が収納できるので、大きな収納物を収納する場合など仕切り部材407を仕切りとして使用せずに収納する場合でも小物収納物が収納できるので、ユーザに取って使い勝っ手がよい扉ポケット、冷蔵庫が得られる。また、仕切り部材407が扉ポケット200、210に収納できるので、仕切り部材がなくなることがない。
したがって、仕切り部材407の台座部427の少なくとも一部を扉ポケット200、210の幅方向端側に設けられた幅広部230内に収納することができ、仕切り部本体417と幅広部230の内側との間の空間に小物食品や小物部品(チューブ容器など)の小物収納物X5を収納できるので、仕切り部材407を仕切りとして使用しない場合でも扉ポケット200、210内の収納容積を効率よく使用でき、ユーザにとって使い勝っての良い扉ポケット、収納ケース、冷蔵庫が得られる。
すなわち、仕切り部材407は、台座部427が仕切り部本体417に対して略対象の形状(上から見て六角形状)であるため、扉ポケット200、210の幅方向両端側の底面部240(底面部左240a、底面部右240b)のどちら側にも取り付けて収納することができる。このとき、本実施の形態では、扉ポケット200、210の幅方向両端側に設けられている幅広部230の内側形状に沿うような形状をしているので、図13(b)、(c)に示した仕切り部材407を図13(a)に示した扉ポケット200、210に収納する場合に、仕切り部材407の台座部427の少なくとも一部が幅広部230の内側(幅方向突出部内)に収めることができるため、扉ポケット200、210内に食品などの収納物を収納する場合に仕切り部材407や仕切り部本体417が邪魔になりにくい。
また、図14に示すように仕切り部材407の台座部427の少なくとも一部を扉ポケット200、210の幅方向端側に設けられた幅広部230内に収納することで、仕切り部材407を使用しないときには、仕切り部材407が扉ポケット200、210内の邪魔にならない位置に固定・保持されるので、仕切り部材407が紛失しないし、邪魔にならない。したがって、扉ポケット200、210内の邪魔になる位置に仕切り部材407が無いため、大きな収納物X6も扉ポケット200、210内に収納できるようになる。しかも仕切り部本体417と幅広部230の内側との間の空間に小物食品や小物部品(チューブ容器など)である小物収納物X5を収納できるので、仕切り部材407を仕切りとして使用しない場合でも扉ポケット200、210内の収納容積を効率よく使用でき、ユーザにとって使い勝っての良い扉ポケット、収納ケース、冷蔵庫が得られる。
この場合に、仕切り部材407の台座部427が図13(b)、(c)に示すように仕切り部本体417と略平行な部分を有する六角形状の場合、台座部427の仕切り部本体417と略平行な端面427aの幅M3が扉ポケット200、210の幅広部230の幅方向端面230aの幅M1よりも小さくすることで、仕切り部材407を扉ポケット200、210内の幅広部230内に保持や固定する場合に容易に収納できる。このとき、台座部427の仕切り部本体417部分の幅M4が扉ポケット200、210の幅広部230の最大幅部M2よりも小さくすることで、仕切り部材407を扉ポケット200、210内の幅広部230内に容易に収納できるので、使い勝手の良い扉ポケット、冷蔵庫が得られる。
(仕切り部材の収納の別の適用例)
次に仕切り部材400〜407を収納ケースである扉ポケット200、210内に収納する場合の別の例について図15、図16を用いて説明する。扉ポケット200、210は、側壁の一部が扉の幅方向に対して所定幅だけ突出した幅広部230を有しており、底面部240には複数の仕切り部材400を取り付けるための取付穴250が複数設けられている。
ここで、収納ケースである扉ポケット200、210の底面部240には、図15に示すように幅方向端側に切欠き部260が設けられている。本実施の形態では、扉ポケット200、210が幅広部230を有しているので、切欠き部260の少なくとも一部が、幅広部230の領域内の底面部240に設けられている。すなわち、幅広部230内の底面部左240a、底面部右240bにそれぞれ切欠き部左260a、切欠き部右260bが設けられている。ここで、本実施の形態では、幅広部230の領域内は、ポケット固定部235の延長線と幅広部230で囲まれた領域を指すが、この領域近傍であれば良い。切欠き部260を設ける位置や部位は、扉ポケット200、210において収納物を収納する場合に邪魔になりにくい位置や部位(例えば扉ポケット200、210の幅方向の端側や前後方向の端側や、扉7の庫内側内面部(扉7の底面部72や内側面部73など))であれば良い。
切欠き部260は、仕切り部材400〜407の台座部420〜427の仕切り部本体410〜417の長さ方向以上長さを有し、台座部420〜427の厚さと仕切り部材嵌合部430〜437の突出長さとを合わせた厚さ以上の幅を有する矩形状で底面部240を貫通しており、仕切り部材400〜407の仕切り部本体410〜417を倒した状態(仕切り部本体410〜417が略水平あるいは横になった状態)で仕切り部材400〜407の台座部420〜427が挿入される。このとき、本実施の形態では、仕切り部本体410〜417の側面(たとえば、図4に示される仕切り部材400の場合は、側面部480)が底面部240に当接する状態まで台座部420〜427が切欠き部260に着脱可能に挿入されて収納される。したがって、仕切り部材を使用しない場合に仕切り部材をユーザが容易に収納でき、しかも切欠き部(たとえば貫通穴やスリットなど)より収納ケース内のごみなどを取り出すことができので、清掃が容易である。ここで、扉ポケット200、210の底面部240の高さが仕切り部本体410の厚さ分だけ高くなるが、仕切り部本体410の厚さは3mm〜12mm程度と薄いため、仕切り部本体410の側面480の上面に収納物を収納しても邪魔になることなく収納できるので問題ない。
以上のように、本発明の冷蔵庫は、収納ケース(たとえば扉ポケットや野菜室ケースや冷凍室ケースやチルド室ケースなど)内に収納する収納物の大きさや形状によって仕切り部材を自由に配置できるので、無駄なスペースが発生せず効率よく収納でき、ユーザにとって使い勝手の良い扉ポケットや収納ケース、冷蔵庫が得られる。また、扉ポケットや収納ケースなどの底面や側壁などに設けた穴などの嵌合部の配置をユーザが適宜設定することができるので、扉ポケットや貯蔵室や収納ケース内の仕切り部材の配置の自由度が向上する。
また、本発明の冷蔵庫は、仕切り部材を嵌合するだけの簡単の構成でありながら取付角度や取付場所を変更できるので、収納する食品の形状や大きさを選ばない使い勝手の良い冷蔵庫を提供できる。また、この発明の冷蔵庫は、仕切り部材が扉ポケットや収納ケースに嵌合などにより固定や保持されるようにしているので、仕切り部材が収納物の影響で別の場所に移動してしまうなどの不具合を防止することができる。
(扉ポケットの後方が開口していた場合の仕切り部材の適用例)
ここで、本実施の形態では、図4〜図16に示したように、扉ポケット200、210は背面壁を設けておらず後方が開口している。そのため、扉ポケット200、210は、側壁の一部を構成するポケット固定部235および底面壁を構成する底面部240が扉体7の内側下部、内側側部に支持される構成であり、扉体7の内側側壁(土手部71の側壁内側75)、内側底面壁(土手部71の底面壁76)が扉ポケット200、210の一部を構成する構造となっている。したがって、扉ポケット200、210の収納容積が扉ポケット200、210に背面壁を設けた場合よりも背面壁がない分だけ収納容積を大きくでき、また、扉体7の土手部71の壁面(内側側面壁75および底面壁上面76)も扉ポケットととして利用できるので更に収納容積の拡大できる。しかも背面壁がない分だけ低コストとなる。
また、扉ポケット200、210に仕切り部材400〜407を設ける場合に、扉体7の土手部71の側壁75や底面壁76にも第1の嵌合部(たとえば嵌合穴部250あるいは嵌合凸部251)を設けることも可能になるので扉ポケット200、210の広範囲にわたって仕切り部材400〜407を設置できる。また、仕切り部材400〜407を使用しない場合に図13〜図16に示したように扉ポケット200、210内に収納しても良いが、扉体7の内側壁面(たとえば、扉ポケット200、210の近傍の土手部71内側、あるいは土手部71の内側の扉ポケットととして収納物を収納する部分(土手部71の側壁内側75、土手部71の底面壁76)に収納するようにすれば、着脱可能な扉ポケット200、210を取り外して洗浄するときでも仕切り部材400〜407を冷蔵庫本体1の扉体7に収納することができるので、仕切り部材400〜407を紛失する可能性が低減できる。
特に仕切り部材を400〜407を扉体7の扉ポケットととして収納物を収納可能な部分(たとえば土手部71の側壁内側75や底面壁76)に仕切り板400〜407を収納するようにすれば、扉ポケット200、210の奥側のあまり使用しない部分に仕切り板400〜407を収納するようにすれば、邪魔にならずに収納でき、しかも扉ポケット200、210を取り外して洗浄するときでも仕切り部材400〜407を冷蔵庫本体1の扉体7に収納することができるので、仕切り部材400〜407を紛失することが可能性が低減できる。
したがって、本実施の形態では、扉ポケット200、210が、少なくとも扉体200、210の内側の側壁(例えば土手部71の側壁75)に係合され、扉体200、210の内側の側壁(例えば土手部71の側壁75)および底面壁(例えば土手部71の底面壁76)で支持され、上方及び後方が開口して収納物を収納し、仕切り部材400〜407を扉体200、210に収納可能なようにしたので、着脱可能な扉ポケット200、210を取り外して洗浄するときでも仕切り部材400〜407を冷蔵庫本体1の扉体7に収納することができるので、仕切り部材400〜407を紛失する可能性が低減できる。また、図15や図16のように扉ポケット200、210にスリットや切欠き260a、260bを設ける必要がなくなり、小物部品を収納しても扉ポケット200、210から収納物が落下することがなくなる。
(庫内照明による貯蔵室(扉ポケット)照射)
ここで、冷蔵室扉7内側の扉ポケット200に仕切り部材400〜407を設ける場合、周囲が薄くらい夜間など扉ポケットの底面が見づらく仕切り部材を変更しにくい場合があるので、その場合には庫内に設けられた照明装置により扉ポケット200を照射するようにすれば良い。
図17は、この発明の実施の形態1における冷蔵庫1の概略側断面図である。図1や図2で説明した冷蔵庫と同等部分は同一の符号を付して説明は省略する。本実施の形態の冷蔵庫は、貯蔵品(食品等)を収納するための空間を有する冷蔵室2、製氷室3、切替室4、野菜室5、冷凍室6など複数の貯蔵室を備えている。また、ヒンジ式の冷蔵室扉7、引き出し式の製氷室扉8、切替室扉9、野菜室扉10、冷凍室扉11を有し、これら各扉は室内と室外との間で空間の開放/遮蔽を行う。冷蔵庫1の最上部に設けられた貯蔵室である冷蔵室2内には複数の載置棚(庫内棚)80が設けられており、最下段に設けられた載置棚80の下方には略密閉された略密閉容器2aが設けられており、+3℃〜−3℃程度のチルド温度帯に温度制御されるチルド室として使用されたり、+3℃〜+5℃程度の野菜室温度帯に制御される野菜室や野菜保存容器として使用される。冷蔵室の下方には切替室4が設けられ、切替室4の下方には野菜室5が設けられている。また、冷蔵庫1の最下部で野菜室5の下方には冷凍室6が設けられている。以下においては、冷蔵室扉7、積載棚80等を有する冷蔵室2について説明するが、これに限定するものではない。
ここで、図17に示すように、冷蔵庫1は略直方体の形状をしており、冷蔵庫1の設置方向に基づき、扉を有する手前側の面を前面とし、前面に対する後側の面を後面とする。また、図17における上側(天井側)を上面とし、下側(床側)を下面とし、その他の2面を側面(ここでは正面からみて左側を左側面とし、右側を右側面とする)とする。そして、扉7で開閉を行う冷蔵室2には、貯蔵品を積載するための複数の積載棚80を上面(あるいは下面)に対して略平行となるように並列に複数配置して冷蔵室2内を区画し、貯蔵品の収納性を高めるようにしている。冷蔵室用冷却風路50は庫内との間に真空断熱材などの断熱材51を介して設けられている。
また、本実施の形態では、制御手段30は、冷蔵庫の最下段に設けられた貯蔵室(例えば冷凍室6)の下方で冷蔵庫本体1の底面壁に設けられており、冷蔵庫1を構成する各手段を制御する。もちろん、制御手段は、図2に示すように冷蔵庫の最上段に設けられた貯蔵室(たとえば冷蔵室2)の背面上部に設けても良い。本実施の形態の制御手段30は、主として冷蔵室2内の照明を行うための照明装置900が有する複数のLED910(910a、910b、910c、910d、910e、910f)に係る制御を行う。
図18はこの発明の実施の形態1における冷蔵庫の冷蔵室2の正面図である。図18に示すように、冷蔵室2の内壁の側面部分(以下、側壁2Pという)に、例えば白色光等、使用者が貯蔵品を視認できるようにするための可視光を発する複数のLED910を光源とする照明装置900が設置されている。本実施の形態においては、側壁2Pにおいて、積載棚80の前縁よりも前側(扉7寄り)の位置に照明装置900を設けるようにして積載棚80上に貯蔵物を収納した場合でも照明装置900のLED910の発光した光が貯蔵物でかくれてしまわないようにしている。また、上下方向に関しては、照明装置900のLED910の発光した光が載置棚80によって影響を受けにくいように照明装置900が有する複数のLED910が複数の積載棚80のうちの隣り合う2つの積載棚80間の略中間に位置するように配置している。
図19は一般的なLED910の発光特性を表す図である。図のように、LED910は一般に発光に係る光の指向性が強い。そのためLED910の発光面とは垂直となる光軸915方向に対する光度が最も高く、光軸915から離れるほど光度が低下する。ここでは、たとえば光軸915における光度に対して50%以上の光度で照射する範囲をLED910の有効照射範囲αとする(ただし、LED910が発した光により有効照射範囲α以外の部分にまったく光を照射することができないことを意味するものではなく、LED910が発した光により有効照射範囲α以外の範囲は所定の光度が得られない範囲を意味する)。図では光軸915方向を0°とした場合にα=100度(±約50度)が有効照射範囲αに含まれている場合を表している。また、特に断らない限り、以下、LED910の発光に係る光の方向については、積載棚80に平行な平面における方向を表すものとして説明する(上下方向の光に関しては特に制限するものではないものとする)。
本実施の形態では、複数のLED910(910a、910b、910c、910d、910e、910f)のうちの少なくとも1個を扉ポケット200、210用の照明装置として使用するようにしている。たとえば、扉7が開放中は、照明装置900の複数のLED910はすべて庫内照明として使用するが、扉ポケット200、210をも照射できるように設置されている。もちろん、照明装置900の複数のLED910のうちの少なくとも1つを扉ポケット200、210の照射用に使用しても良い。
ここで、扉ポケット照射用のLEDの色を庫内照明用LEDの色と異なる色としても良い。この場合、2色(第1色と第2色)発光できるLEDを使用するようにすれば、昼間など周囲が薄暗くなく、扉ポケット200、210の底面がよく見えて仕切り部材400〜407の仕切り場所の変更や仕切り部材400〜407の収納が容易な場合には、たとえば第1色である白色を点灯させて庫内照明として使用し、第2色(たとえば、第1色と異なる色でありユーザにまぶしさを感じさせにくい赤や青や緑や黄色やオレンジなど)を点灯させるようにして扉ポケット用の照明として使用するようにすれば扉ポケット200、210を照射してもユーザにまぶしさを与えにくい。ここで、第1色(たとえば、第2色と異なる色である赤や青や緑や黄色やオレンジなど)を点灯させて庫内照明として使用し、第2色に第1色とは異なる色である白色を点灯させて扉ポケット用照明として使用してもよく、この場合には、夜間であっても扉ポケット200、210が照射されるので、仕切り部材400〜407の配置変更や収納が容易となる。
このようにすれば、夜間など冷蔵庫1の周囲が薄暗い場合でも扉ポケット200、210を照射できるので、貯蔵室2の扉7の開放時に照明装置900の複数のLEDの少なくとも1つが庫内照明として利用できるため、扉ポケット200、210が暗くなることはなく、また庫内も暗くなることがない。すなわち、本実施の形態では、扉ポケット用照明を設けているので、仕切り部材400〜407を変更するために別途照明装置を設ける必要がなく、低コストで省エネルギーな冷蔵庫が得られる。
図20は、この発明の実施の形態1における冷蔵庫の冷蔵室2を上面からみた図である。前述したように扉7は冷蔵室2の前面に設置している。本実施の形態の冷蔵庫1において、冷蔵室2の前面には、それぞれヒンジ(図示せず)により冷蔵庫1の本体と連結し、いわゆる観音開き式の開閉により冷蔵室2の空間を外部に開放/遮蔽するための冷蔵室扉7A及び7Bを有する。ここでは、冷蔵庫1に向かって左側にある扉を冷蔵庫扉左7Aとし、右側にある扉を冷蔵庫扉右7Bとする(特に区別する必要がない場合には冷蔵室扉7として説明する)。
また、扉7は内側に、食品収納用のドアポケット200、210を有している。また、照明装置900は、電気回路を構成したプリント基板913にLED910を複数備え付けて構成している。ただし、プリント基板913部分は冷蔵室2内には露出させないようにして見栄えを良くし、また内容積が減少することを抑制している。
本実施の形態では、図17に示すように冷蔵庫を通常の使用状態で設置(略直方体状の冷蔵庫本体を一般的な住宅の略水平な床面に通常使用される状態(ユーザが冷蔵庫として使用する状態)で設置)した場合において、LED910の略中心と貯蔵室(たとえば冷蔵室2)に載置される載置棚80の前縁までの略水平方向距離(長さ)をL1とし、図20に示すように冷蔵庫1の貯蔵室(たとえば冷蔵室2)の横幅(載置棚80が載置されている側壁面2Pと2Pの間)の略水平方向距離(長さ)をL2、LED910の略中心と貯蔵室(たとえば冷蔵室2)の載置棚80が載置されている側壁面2Pまでの略水平方向距離(長さ)をL3、載置される載置棚80の前縁から貯蔵室(たとえば冷蔵室2)の背面壁までの略水平方向距離をL4とすれば、本実施の形態では、側壁2Pに対してLED910の光軸915がなす角度θをTan−1((L2+L3)/L1))<θ<90°となるように配置してLED910の光軸915方向の光が積載棚80(特に前縁部分)に直接入射しないような方向(たとえばLED910の光軸915が積載棚80の前縁部分に直接当たらないような方向)にLED910、およびLED910の光軸915を配置して使用者にまぶしさを与えないようにしている。ここで、Tan−1はアークタンゼントを表す。
ここで、L2>>L3(L2がL3よりも十分大きい)であるので、L2+L3≒L2(L2+L3がL2と略同等)と考えることができるので、Tan−1((L2+L3)/L1)は、Tan−1(L2/L1)と考えてLED910の光軸915を配置しても良い。したがって、上述のように考えれば、側壁2Pに対してLED910の光軸915がなす角度θをTan−1(L2/L1)<θ<90°となるようにしてLED910の光軸915方向の光が積載棚80(特に前縁部分)に直接入射しないような方向(たとえばLED910の光軸915が積載棚80の前縁部分に直接当たらないような方向)にLED910、およびLED910の光軸915を配置しても良い。
図20(a)では、側壁2Pに対してLED910の光軸915がなす角度θをTan−1((L2+L3)/L1)より大きい角度、たとえばθを70度より大きい角度となるようにしており、LED910の光軸915方向の光が積載棚80(特に前縁部分)に直接入射しないような方向(たとえばLED910の光軸915が積載棚80の前縁部分に直接当たらないような方向)にLED910の光軸915が向くように、照明装置900を取り付けて光が積載棚80の前縁に直接当たって反射光が使用者に眩しさを与えないようにしている。
Tan−1((L2+L3)/L1)より大きい角度、たとえば角度θを70度より大きくすることで、積載棚80全体を照射する際に、ムラ等をなくし、バランスのよい照射を行うことができる。ここで、例えば角度θを70度より大きくしても光軸915方向の光が積載棚80に入射するような場合には、反射光が使用者に眩しさを与えない等の事情がなければ、基本的には光軸915方向の光が積載棚80に直接入射しないような向きにすることを優先して設置する方が望ましい。また、角度θの上限については限定するものはないが、冷蔵室2内を照明することが主であるため、角度θが90°以上だと光軸915が冷蔵庫1の庫内側を向かずに庫外側を向くようになるため庫内を照射しなくなる恐れがあるので、側壁2Pに対してLEDの光軸915の成す角度θは、90°より小さくして庫内側を向くようにした方が好ましい。すなわち、側壁2Pに対してLEDの光軸915の成す角度θは、70°より大きく、90°より小さいことが好ましい。(70°<θ<90°であることが好ましい。)ただし、有効照射範囲αの範囲は庫内を照明可能なので、有効照射範囲αをたとえばα=100度(光軸915に対して±50度)とすれば、光軸915の設置角度θがTan−1((L2+L3)/L1))<θ<90°+α/2の範囲内であれば、庫内の照明を行え、しかも使用者にまぶしさを与えないので良い。
但し、照明装置900の側壁2Pへの取付位置を載置棚80の前縁よりも庫内側に設ける場合(たとえばL3がマイナスの場合)には、側壁2Pに対してLEDの光軸915の成す角度θがTan−1((L2+L3)/L1)以下、たとえばθが70度以下であっても光軸915方向の光が載置棚80の前縁に直接当たることがないので、照明装置900を取り付けて光が積載棚80の前縁に直接当たって反射光が使用者に眩しさを与えることがない。したがって、この場合は、光軸915をθ=約70度、LED910の有効照射範囲αをたとえば100度(±約50度)程度とすれば、照明装置900のLED910が照射する範囲は、側壁2Pに対して−α/2+θ<照射範囲<θ+α/2となり照射範囲は20°から120°までの範囲となり、庫内のほぼ全領域をまんべんなく照射することが可能になる。
また、照明装置900の取付位置が側壁2Pに対して載置棚80の前縁よりも前方側の場合(たとえばL3がプラスの場合)で側壁2Pに対してLEDの光軸915の成す角度θがTan−1((L2+L3)/L1)以下、たとえば70度以下の場合について説明する。
図21は、この発明の実施の形態1における別の冷蔵庫の冷蔵室の上面図である。この冷蔵庫においては、側壁2Pに対するLED910の光軸915の成す角度θをTan−1((L2+L3)/L1)以下として、LEDの光軸915方向の光を積載棚80の方向に向けている場合を表している。図に示す冷蔵庫では、側壁2Pに対するLED910の角度θをTan−1((L2+L3)/L1)以下として、LEDの光軸915方向の光を積載棚80の方向に向けているために、冷蔵室2の後側(奥側)に集中的に光が照射されやすい。そのため、冷蔵室2内を明るく照らすことができるが、LED910による光軸915方向の光が積載棚80に直接入射することになるため、積載棚80の前縁による反射光が冷蔵庫1の使用者の目に強く入射し、眩しく感じてしまう恐れがある。
この場合には、載置棚80の前縁に光を反射しにくい材料の使用や光を反射しにくい皮膜加工や形状(たとえば光沢のない塗装や反射しにくい色の塗装や表面を凹凸加工して反射した光が庫内前面方向でなく側面方向に向かうような形状など)にして光が反射してもまぶしく感じないようにすれば良い。したがって、本実施の形態では、冷蔵庫1は、側壁2Pに対するLED910の角度θをTan−1((L2+L3)/L1)以下(たとえば70度以下)にしてLED910の光軸915方向に発した光が直接積載棚80に入射しても反射による眩しさを軽減させることができ、しかも庫内のほぼ全範囲をまんべんなく明るく照射することができ、使用者の目に与える影響が小さく庫内の貯蔵物が夜間でもすぐに確認できる目にやさしい冷蔵庫を提供できる。
ここで、前述したように、照明装置900の光源であるLED910は指向性が強く、光軸915を中心とした有効照射範囲αにおける光が強く照射される。ここで、側壁2Pに対してLED910の光軸915方向がなす角度θを変化させると、有効照射範囲αも連動して変化する。図21に示す冷蔵庫では、側壁2Pに対するLED910の光軸915の角度θをTan−1((L2+L3)/L1)以下(たとえば70°以下)として、冷蔵室2内を集中的に照射しているため、ドア(扉)7が閉塞状態に対してほぼ90度開口した状態の開かれた扉7の内側はLED910の有効照射範囲αの中に含まれなくなる可能性があるため、扉7の内側に設けているドアポケット200、210には、LED910による光の照射が少なく、暗くなってしまう恐れがある。ドアポケット200、210は、飲み物、小物等を収納したり取り出したりするのに非常に便利な収納スペースであり、また、仕切り部材400〜407の配置を変更することも考えられるため、特に夜間など冷蔵庫1の周囲が暗くなっている場合など使用者の便利さを考えるとドア(扉)7がほぼ90度開口した状態のドアポケット200、210を照明できるようにすることが好ましいので、有効照射範囲αを考慮して光軸915の設置角度を設定すれば良い。
なお、LEDの有効照射範囲αを考慮して側壁2Pに対するLED910の光軸915の角度θをTan−1((L2+L3)/L1)(たとえば70度)よりも大きくするなどしてドア(扉)7が閉塞状態に対してほぼ90度開口した状態の扉ポケット200、210を照明できる程度にLED910の光軸915のなす角度θを設定すれば良い。
そこで図20で示す冷蔵庫1では、側壁2Pに対するLED910の光軸915がなす角度θをTan−1((L2+L3)/L1)よりも大きい角度(たとえば約75度)にして、ドア(扉)7が閉塞された状態に対してほぼ90度開口した状態の扉ポケット200、210を有効照射範囲α(の延長線上)に含めるようにしている。そのため、LED910は冷蔵室2内を照射すると同時に扉ポケット200、210も照明することが可能となり、夜間であっても庫内の照明とドアポケットの照明の両方が得られるユーザの使い勝手の良い冷蔵庫が得られる。
ここで、側壁2Pに対するLED910の光軸915がなす角度θがTan−1((L2+L3)/(L1+L4))の時、一般の冷蔵庫ではθが略60度の時に光軸915が、LED910が設置されている内壁2Pと対向する内壁2Pが背面壁と交差する角部位置2R(貯蔵室内の奥側角部位置、奥側コーナー位置)方向を向くので、θが略60度の時が一番効率よく貯蔵室内全域を照射可能となる。したがって、θがTan−1((L2+L3)/(L1+L4))の時(たとえば約60度)の場合が庫内照明としての観点から考えれば良い。
ここで、L4>>L1(L4がL1よりも十分大きい)であるので、L1+L4≒L4(L1+L4がL4と略同等)と考えることができるので、Tan−1((L2+L3)/(L1+L4))は、Tan−1(L2/L4)と考えて、LED910の光軸915を配置しても良い。θがTan−1((L2+L3)/(L1+L4))以下(たとえば略60度以下)の場合には、上述したようにLED910から発せされる光が庫内棚80の前縁に反射してユーザにまぶしさを与える可能性があるが、θが30度以上60度以下程度であれば反射の方向が冷蔵庫正面側に立って庫内を視認するユーザにはまぶしさを与える方向ではないので、ユーザにまぶしさを与えてユーザが使いにくいという可能性は低いと考えられる。また、ユーザにまぶしさを与える可能性がある場合は、積載棚80の前縁に反射光を和らげる材料の部材や光を吸収して反射光を弱くする部材などを設ければ良い。
ここで、側壁2Pに対するLED910の光軸915がなす角度θは、LED910の有効照射範囲αを考慮するとTan−1((L2+L3)/(L1+L4))程度がよい。ただし、なす角度θをTan−1((L2+L3)/(L1+L4))程度にすると、載置棚80の前縁に光が反射して使用者がまぶしく感じる恐れがあるし、ドア(扉)7が閉塞された状態に対してほぼ90度開口した状態の扉ポケット200、210が照射されにくくなる可能性があるので、θはTan−1((L2+L3)/(L1+L4))程度<θ<90度の範囲内に設定するのが良いが、θが90度に近くなると有効照射範囲αを考慮するとθがたとえば約90度、有効照射範囲αがたとえば100度(光軸915に対して±50度)とすれば、照射範囲は40度から150度の範囲となり照射範囲が150度の場合には使用者(ユーザ)にまぶしさを与える可能性があるので、θはTan−1((L2+L3)/(L1+L4))程度<θ<Tan−1((L2+L3)/L1)程度の範囲内に設定した方が、有効照射範囲αを考慮したときには使用者にまぶしさを与えず、庫内の広い範囲を照射できるので良い。
以上のように本実施の形態1によれば、LED910を庫内照明に使用したので、発熱量が少なく、低消費電力による省エネルギな冷蔵庫を得ることができる。また、庫内照明に使用される複数のLED910のうちの少なくとも1個のLEDを扉ポケット200、210用の照明に使用できるため、別途扉ポケット200、210用のために照明装置を設ける必要がなくなり、また、他色で点灯させることにより意匠性も向上する。
また、LED910を照明に利用する際、冷蔵庫1の冷蔵室2内における左右の側壁2Pに、積載棚80の前縁よりも前側(扉7側)となる位置に、複数のLED910を上下方向に並べた照明装置900を設け、各LED910が発する光の光軸915と側壁2Pとがなす角度θをTan−1(L2+L3)/L1)程度(たとえば略70°)より大きく略90度より小さいものとし、また光軸915方向の光が積載棚80に直接入射しないようにしたので、LED910の光軸915方向の光が積載棚80の前縁に直接当たることがなく、使用者の眩しさを軽減させることができ、冷蔵室2内の高視認性を確保することができる。また、各LED910が発する光の光軸915と側壁2Pとがなす角度θをTan−1(L2+L3)/L1)程度(たとえば略70°)より大きくして照明装置900を冷蔵室2内の後方(奥側)に傾けすぎて設置しないようにした場合には、冷蔵室2の前側、すなわち扉7が開放状態であっても扉7に設けている扉ポケット200、210も照射することができるため、例えば扉ポケット200、210照明用の専用の照明装置を設ける必要がなく、コスト削減、省エネルギー化に寄与することができる。
また、側壁2Pに対するLED910のなす角度θをTan−1(L2+L3)/L1)程度(たとえば略70°)以下にしてLED910の光軸915方向に発した光が直接積載棚80に入射するようにした場合でも、載置棚80の前縁への光の入射角が浅いため反射光が冷蔵庫前面の使用者に直接当たらず使用者がまぶしさの影響を受けにくい場合には、反射による反射光で眩しさを感じることがなく、しかも庫内のほぼ全範囲をまんべんなく明るく照射することができ、使用者の目に与える影響が小さく庫内の貯蔵物が夜間でもすぐに確認できる目にやさしい冷蔵庫を提供できる。また、扉ポケット200、210内の仕切り部材400〜407の設置位置の確認や設置位置変更や収納が別途扉ポケット照射専用の照明を設けることなく容易に行えるので、低コストで省エネルギーな冷蔵庫が得られる。
また、LED910の光軸915方向に発した光が直接積載棚80に入射するようにした場合で使用者がまぶしく感じるような場合でも、載置棚80の前縁に光を反射しにくい材料の使用や光を反射しにくい皮膜加工や形状(たとえば光沢のない塗装や反射しにくい色の塗装や表面を凹凸加工して反射した光が庫内前面方向でなく側面方向に向かうような形状)にすれば、同様に反射による眩しさを軽減させることができ、しかも庫内のほぼ全範囲をまんべんなく明るく照射することができ、使用者の目に与える影響が小さく庫内の貯蔵物が夜間でもすぐに確認できる目にやさしい冷蔵庫を提供できる。
以上より、前面開口部に開閉扉を有する貯蔵室(たとえば冷蔵室2)内に設けられ、食品などを載置する載置棚80と、貯蔵室内の側壁2Pの前面側に設けられた貯蔵室内照明装置900と、を備え、貯蔵室内照明装置900にLED910を使用し、LED910の略中心と貯蔵室(たとえば冷蔵室2)内に設けられ食品などを載置する載置棚80の前縁までの距離をL1とし、貯蔵室内の載置棚が設けられている部分の側壁面2P間距離(貯蔵室の横幅)をL2、貯蔵室2内のLED910が設けられている側であって載置棚80が設けられている側壁面2PからLED910(先端部)とまでの距離をL3、載置棚80の前縁から貯蔵室の背面壁までの距離をL4としたとき、LED910が設けられている側壁面2Pに対するLED910の光軸915のなす角度θを
Tan−1((L2+L3)/(L1+L4))<θ<Tan−1((L2+L3)/L1)
の範囲内に設定すれば、使用者にまぶしさを与えず、また庫内の広い範囲を照射できるので庫内が見やすいし、また、有効照射範囲αを考慮すれば扉開放時であっても扉ポケット200、210も照射可能となるため、別途扉ポケット照射用の照明装置を設ける必用がなくなるので、夜間であってもポケット内の収納物が視認できるし、仕切り部材400〜407の仕切り位置の変更や仕切り部材400〜407の扉ポケット200、210内への収納も容易に行える低コストで省エネルギーで扉ポケット200、210内の収納物を効率的に区分けできる使い勝手の良い冷蔵庫が得られる。
また、LED910が設けられている側壁面2Pに対するLED910の光軸915のなす角度θを
Tan−1((L2+L3)/(L1+L4))<θ<略90度
の範囲内に設定しても、使用者にまぶしさを与えず、また、有効照射範囲αを考慮すれば庫内の広い範囲を照射できるので庫内が見やすい。また、扉開放時であっても扉ポケットも照射可能となるため夜間であってもポケット内の収納物が視認できる。
また、LED910が設けられている側壁面2Pに対するLED910の光軸915のなす角度θを
Tan−1((L2+L3)/L1)<θ<略90度
の範囲内に設定すれば、LED910の光軸915が載置棚80の前縁に直接当たらないため使用者にまぶしさを与えず、また、有効照射範囲αを考慮すれば庫内の広い範囲を照射できるので庫内が見やすい。また、扉開放時であっても扉ポケットも照射可能となるため夜間であってもポケット内の収納物が視認できる。
ここで、扉ポケット200、210内に設置する仕切り部材400〜407の扉ポケット200、210内への設置や仕切り位置変更や仕切り部材の収納などを行う場合には、扉ポケット200、210を照射する照明910は、扉ポケット200、210の側方から照射するよりは扉ポケット200、210の底面240に対して上方からと下方からの両方から照射できる位置に配置することが望ましいが、少なくとも一方から照射できる位置に配置するようにすれば、仕切り部材400〜407の底面240近傍が照射可能となるので、仕切り部材400〜407の設置や仕切り位置変更や仕切り部材の収納が容易に行える。
なお、本実施の形態では、図17に示したように照明装置900(LED910(910a、910b、910c、910d、910e、910f))が貯蔵室であるたとえば冷蔵室2の内壁の側面部分2Pの前面側2Xに高さ方向に複数設けられている例について説明したが、貯蔵室であるたとえば冷蔵室2の内壁の上面壁(天井部分)2Yや貯蔵室であるたとえば冷蔵室2の内壁の低面壁(底面の仕切り壁)2Zに設けても良い。天井部分に設ける場合には、載置棚80の前縁よりも前面側に冷蔵庫の幅方向に複数設ければ良い。この場合、冷蔵庫の天井部分の前面側2Yで幅方向に複数設けられた照明装置900のLEDのうち、貯蔵室扉である冷蔵室扉左7A側に設けられた照明装置900のLEDで貯蔵室扉である冷蔵室扉右7Bの扉ポケットを照射するように設定すればよく、同様に冷蔵室扉右7B側に設けられた照明装置900のLEDで冷蔵室扉左7Aの扉ポケットを照射するように設定すれば、冷蔵室扉7(7A、7B)を開放した場合であっても貯蔵室扉である冷蔵室扉7が邪魔になって収納ケースである扉ポケットへの照射が抑制されることがなく、効率よくLEDからの光を照射できる。
(照明装置の上面壁、底面壁への適用)
ここで、貯蔵室であるたとえば冷蔵室2の内壁の上面壁(天井部分)2Yに照明装置を設ける場合は、図22に示すように照明装置900のLED910を配置すれば良い。
図22は、この発明の実施の形態1における冷蔵庫1の概略側断面図である。図1や図2図17で説明した冷蔵庫と同等部分は同一の符号を付して説明は省略する。
冷蔵庫を通常の使用状態で設置(略直方体状の冷蔵庫本体を一般的な住宅の略水平な床面に通常使用される状態(ユーザが冷蔵庫として使用する状態)で設置)した場合において、貯蔵室であるたとえば冷蔵室2の内壁の上面壁(天井部分)2Yに照明装置を設ける場合は、LED910の略中心と貯蔵室(たとえば冷蔵室2)に載置される載置棚80のうち前縁までの略水平方向距離(長さ)をL1とし、冷蔵庫1の貯蔵室(たとえば冷蔵室2)の上面壁の内壁面と載置棚80のうち最下段の載置棚80aの上面までの略垂直方向距離(長さ)をL2、LED910の略中心と貯蔵室(たとえば冷蔵室2)の上面壁の内壁面2Yまでの略垂直方向距離(長さ)をL3、載置される載置棚80の前縁から貯蔵室(たとえば冷蔵室2)の背面壁までの略水平方向距離をL4とすれば、照明装置900が図17のように貯蔵室(たとえば冷蔵室2)内の側面壁に設けられている場合と同様に照明装置900のLED910の光軸915の角度θの設置範囲を設定できる。
すなわち、上面壁2Yに対してLED910の光軸915がなす角度θをTan−1((L2+L3)/L1))<θ<90°となるように配置してLED910の光軸915方向の光が積載棚80(特に前縁部分)に直接入射しないような方向(たとえばLED910の光軸915が積載棚80の前縁部分に直接当たらないような方向)にLED910、およびLED910の光軸915を配置すれば、LED910を側壁2Pに配置した上述の例と同様に、LED910の光軸915が庫外に向かず、しかもの光軸915が載置棚80の前縁に直接当たって反射することが抑制できるので使用者にまぶしさを与えないようにすることができる。
ここで、L2>>L3(L2がL3よりも十分大きい)であるので、L2+L3≒L2(L2+L3がL2と略同等)と考えることができるので、Tan−1((L2+L3)/L1)は、Tan−1(L2/L1)と考えてLED910の光軸915を配置しても良い。したがって、上述のように考えれば、上面壁2Yに対してLED910の光軸915がなす角度θをTan−1(L2/L1)<θ<90°となるようにしてLED910の光軸915方向の光が積載棚80(特に前縁部分)に直接入射しないような方向(たとえばLED910の光軸915が積載棚80の前縁部分に直接当たらないような方向)にLED910、およびLED910の光軸915を配置しても良い。
同様に、冷蔵庫の底面壁部分の前面側2Zで幅方向に複数照明装置900のLEDを設ける場合でも複数照明装置900のLEDのうち、冷蔵室扉左7A側に設けられた照明装置900のLEDで冷蔵室扉右7Bの扉ポケットを照射するように設定すればよく、同様に冷蔵室扉右7B側に設けられた照明装置900のLEDで冷蔵室扉左7Aの扉ポケットを照射するように設定すれば、冷蔵室扉7(7A、7B)を開放した場合であっても冷蔵室扉7の土手部71が邪魔になって扉ポケットを照射が抑制されることがなく、効率よくLEDからの光を照射できる。
(扉ポケット以外への適用)
以上は、扉ポケット200、210内の仕切り部材400〜407の仕様などや扉ポケット200、210の庫内照明による照射などについて説明したが、本発明は扉ポケットに限らず、冷蔵庫内の収納ケース(チルド室ケース2a、貯氷ケース8a、切替室ケース9a、野菜室ケース10a、冷凍室ケース11a、11b)などケースに適用しても同様の効果が得られる。
(効果)
以上のように、 また、本発明は、冷蔵庫本体1に設けられ、収納物を冷却する貯蔵室2、3、4、5、6と、この貯蔵室に設けられ上方が開口して収納物を収納する収納ケース2a、9a、10a、11a、200(200a、200b、200c)、210(210a、210b、210c)と、収納ケース内を仕切る仕切り部材400、401、402、403、404、405、406、407と、を備え、仕切り部材は、収納ケース内を仕切る仕切り部本体410、411、412、413、414、415、416、417と、収納ケースの底面240に設けられた第1の嵌合部である収納ケース嵌合部(たとえば扉ポケット嵌合部250)に嵌合することで収納ケースに仕切り部本体を保持する第2の嵌合部である仕切り部材嵌合部430、431、432、433、434、435、436、437と、を有し、仕切り部材を収納ケースの底面に取付角度や取付箇所を可変に嵌合可能としたので、取付穴の配置を適宜設定することで、着脱可能な仕切り部材の仕切り部の取付角度(仕切り部本体の仕切り角度、方向)を所定角度で変更することが可能となり、また、仕切り部材の取付場所を変更すれば仕切り部本体によって仕切られる場所も変更できる。また、収納する食品などの大きさや種類によって、仕切り部材の取付場所や取付角度を任意に変更できるようになるため、簡単な構成でありながら、収納ケースの使い勝っての良い冷蔵庫が得られる。また、仕切り部材と収納ケース(扉ポケットなど)とを嵌合・保持するようにしたので、簡単な構成でありながら扉開閉の衝撃で仕切り部材が外れる事がない。
また、本発明は、冷蔵庫本体1に設けられ、収納物を冷却する貯蔵室2、3、4、5、6を開閉する扉体7、8、9、10、11と、この扉体7、8、9、10、11の内側に設けられ上方が開口して収納物を収納する扉ポケット200(200a、200b、200c)、210(210a、210b、210c)と、扉ポケット内を仕切る仕切り部材400、401、402、403、404、405、406、407と、を備え、仕切り部材は、扉ポケット内を仕切る仕切り部本体410、411、412、413、414、415、416、417と、扉ポケットの底面240、240a、240bに設けられた扉ポケット嵌合部250に嵌合することで扉ポケットに仕切り部本体を保持する仕切り部材嵌合部430、431、432、433、434、435、436、437と、を有し、仕切り部材を扉ポケットの底面に取付角度や取付箇所を可変に嵌合可能としたので、取付穴の配置を適宜設定することで、着脱可能な仕切り部材の仕切り部の取付角度(仕切り部本体の仕切り角度、方向)を所定角度で変更することが可能となり、また、仕切り部材の取付場所を変更すれば仕切り部本体によって仕切られる場所も変更できる。また、収納する食品などの大きさや種類によって、仕切り部材の取付場所や取付角度を任意に変更できるようになるため、簡単な構成でありながら、たとえば扉ポケットの使い勝っての良い冷蔵庫が得られる。また、仕切り部材と扉ポケットとを嵌合するようにしたので、簡単な構成でありながら扉開閉の衝撃で仕切り部材が外れる事がない。
また、仕切り部材嵌合部430、431、432、433、434、435、436、437の形状が略円柱形状や略三角柱形状や略円錐形状や略板状形状などが突出した凸形状であり、扉ポケット嵌合部250の形状が仕切り部材嵌合部と嵌合する形状の止まり穴や貫通穴などの凹形状であって、仕切り部材嵌合部が扉ポケット嵌合部に嵌合することで仕切り部材が扉ポケットに保持されるようにしたので、仕切り部材に突起などの凸形状を設け、扉ポケットには底面部に貫通穴や留まり穴などの凹形状を設けるだけの簡単な構成でありながら、仕切り部材の仕切り部の取付角度(仕切り部本体の仕切り角度、方向)を所定角度で任意に変更することが可能となり、また、仕切り部材の取付場所を変更すれば仕切り部本体によって仕切られる場所も変更できる。また、収納する食品などの大きさや種類によって、仕切り部材の取付場所や取付角度を任意に変更できるようになるため、簡単な構成でありながら、収納ケース(たとえば扉ポケット)の使い勝っての良い冷蔵庫が得られる。
また、仕切り部材403、404、405、406が仕切り部本体413、414、415、416とスライド仕切り部451、452、453、454、455、456とから構成され、スライド仕切り部が仕切り部本体に収納可能であり、スライド仕切り部を仕切り部本体よりスライドさせて引き出すことで仕切りの長さを可変にできるようにしたので、仕切り部材の仕切り部本体の長さを長くでき、長さの長い1つの仕切り部材として使用できる。また、仕切り部材はスライド仕切り部を仕切り部部本体に収納すると仕切り部材は仕切り部本体の長さと略同等程度まで小さくコンパクトにできるので、使用しない時は邪魔にならずに収納でき、しかも、仕切りとして使用する時には仕切り部材の全体の長さを適宜変更することができる。また、本実施の形態の仕切り部材は、収納ケース(たとえば扉ポケット200、210など)の奥行方向だけでなく、長手方向にも仕切り長さを可変可能であり、収納物の大きさや形状などに応じて適宜、仕切長さを可変にできるので、長さの長い収納物であっても対応できる。したがって、収納物を収納する場合に使い勝手の良い収納ケース(扉ポケットや野菜室ケースなど)、冷蔵庫が得られる。また、着脱可能に食品の形状や大きさに合わせて所定の長さや幅で取り付けることができるので、無駄なスペースが発生しにくく、ユーザにとって使い勝っての良い収納ケース(たとえば扉ポケット)、および冷蔵庫を提供できる。
また、仕切り部材405、406が仕切り部本体415、416と回動可能仕切り部457、458とから構成され、回動可能仕切り部が仕切り部本体やスライド仕切り部に設けられたヒンジ部475、476、479を介して回動可動としたので、仕切部本体の仕切り方向(長さ方向)に対して回動可能仕切部の仕切方向を収納物の大きさや種類に応じて容易に変更できるので、収納物の収納効率が向上し、しかもユーザにとって使い勝手の良い収納ケース(たとえば扉ポケットや野菜室ケースなど)、冷蔵庫が得られる。また、着脱可能に食品の形状や大きさに合わせて所定の角度や幅で取り付けることができるので、無駄なスペースが発生しにくく、ユーザにとって使い勝っての良い扉ポケットや収納ケース、および冷蔵庫を提供できる。
また、仕切り部材404、405、406は、板状の仕切り部本体414、415、416と、仕切り部本体が立設するように設けられた台座部424、425、426、427と、台座部の仕切り部本体が設けられた面とは反対側の面に突出するように設けられた第1の嵌合部である仕切り部材嵌合部434、435、436とから構成されるようにしたので、仕切り部本体、スライド仕切り部、回動可能仕切り部を取り付けた状態での仕切り部材の強度が向上し、しかも仕切り部材(仕切り部本体やスライド仕切り部や回動可能仕切り部)の設置位置が固定できる。また、仕切り部材、スライド仕切り部、回動可能仕切り部と収納ケース(扉ポケットなど)とを嵌合・保持するようにしたので、簡単な構成でありながら扉開閉の衝撃で仕切り部材が外れる事がない。
また、第1の嵌合部である収納ケース嵌合部(たとえば扉ポケット嵌合部250)が、貫通穴あるいは止まり穴などの複数の嵌合穴であって、嵌合穴が少なくとも格子状、千鳥格子状、三角形状、または多角形状に配置されているので、仕切部材の取り付け場所や取付角度の自由度が向上する。また、第1の嵌合部である収納ケース嵌合部(例えば扉ポケット嵌合部250)を略正多角形状に配置し、略正多角形の中心にも取付穴(嵌合穴部、嵌合凹部)を設けているので、仕切部材400の設置の自由度がさらに向上する。
また、収納ケースである扉ポケット200、210は扉7A,7Bの幅方向に側壁の一部が突出した幅広部230を有し、仕切り部材400〜406は仕切り部材の少なくとも一部が幅広部内に収められる形状にしたので、扉ポケットの収納容積を大きくできるとともに、仕切り部材を使用しない場合に扉ポケットの端側の邪魔になりにくい幅広部内に収納可能なので、仕切り部材を使用しない場合に邪魔になりにくい。また、仕切り部材を収納できるので、仕切り部材が紛失する恐れが低減できる。また、仕切り部材を仕切りとして使用しない場合でも、収納ケース内の収納容積を効率よく使用でき、ユーザにとって使い勝っての良い収納ケース、冷蔵庫が得られる。
また、収納ケース(たとえば扉ポケットなど)は、幅方向端側の底面部に仕切り部材の台座部が挿入可能なスリットや切欠きを有し、スリットや切欠きに仕切り部材の台座部を挿入することで仕切り部材を倒して収納するようにしたので、仕切り部材を使用しない場合に仕切り部材をユーザが容易に収納でき、しかも切欠き部(たとえば貫通穴やスリットなど)より収納ケース内のごみなどを取り出すことができので、清掃が容易である。
また、冷蔵庫1の本体内に設けられた貯蔵室と、前記貯蔵室内に配置された収納ケース(たとえば扉ポケット200、210)と、前記収納ケースの上面開口側、あるいは収納ケース(たとえば扉ポケット)の底面側を照射する照明装置を貯蔵室内の側壁の前面側2X、あるいは貯蔵室内の上面壁の前面側2Y、あるいは貯蔵室内の底面壁の前面側2Zに設けて貯蔵室を側面側からあるいは上面側からあるいは底面側から照射するようにしたので、たとえば夜間など冷蔵庫の周囲が薄暗い場合や収納ケース内に収納物が収納された状態であっても仕切り部材を取り付けたり、位置の変更を行ったり、収納したりする場合に別途照明を設けなくても容易に行えるので、低コストで省エネルギな冷蔵庫が得られる。この場合、仕切り部材の取付位置が分かるような位置を照射するようにすれば、仕切り部材の取付位置変更や収納が容易にできる。
また、冷蔵庫を通常の使用状態で設置(略直方体状の冷蔵庫本体を一般的な住宅の略水平な床面に通常使用される状態(ユーザが冷蔵庫として使用する状態)で設置)した場合において、貯蔵室内に設けられ、食品などを載置する載置棚と、貯蔵室内の側壁の前面側、あるいは貯蔵室内の上面壁や底面壁に設けられた貯蔵室内照明装置と、を備え、貯蔵室内照明装置にLEDを使用し、照明装置(LED)と載置棚の前縁までの距離をL1、前記貯蔵室内の側壁面間距離をL2、側壁面からLEDまでの距離をL3、載置棚の前縁から貯蔵室の背面壁までの距離をL4としたとき、LEDが設けられている側壁面に対するLED光軸のなす角度θを
Tan−1((L2+L3)/(L1+L4))<θ<90度
の範囲内に設定するようにしたので、使用者にまぶしさを与えず、また、有効照射範囲αを考慮すれば庫内の広い範囲を照射できるので庫内が見やすい。また、扉開放時であっても収納ケースである扉ポケットも照射可能となるため夜間であっても収納ケース内の収納物や仕切り部材が視認できる。したがって、たとえば夜間など冷蔵庫の周囲が薄暗い場合や収納ケース内に収納物が収納された状態であっても仕切り部材を取り付けたり、位置の変更を行ったり、収納したりする場合に別途照明を設けなくても容易に行えるので、低コストで省エネルギな冷蔵庫が得られる。
また、冷蔵庫を通常の使用状態で設置(略直方体状の冷蔵庫本体を一般的な住宅の略水平な床面に通常使用される状態(ユーザが冷蔵庫として使用する状態)で設置)した場合において、貯蔵室内に設けられ、食品などを載置する載置棚と、貯蔵室内の側壁の前面側、あるいは貯蔵室内の上面壁や底面壁に設けられた貯蔵室内照明装置900と、を備え、貯蔵室内照明装置にLEDを使用し、照明装置(LED)と載置棚の前縁までの距離をL1、前記貯蔵室内の側壁面間距離をL2、側壁面からLEDまでの距離をL3、としたとき、LEDが設けられている側壁面に対するLED光軸のなす角度θを
Tan−1((L2+L3)/L1)<θ<90度
の範囲内に設定すれば、LED910の光軸915が載置棚80の前縁に直接当たらないため使用者にまぶしさを与えず、また、有効照射範囲αを考慮すれば庫内の広い範囲を照射できるので庫内が見やすい。また、扉開放時であっても扉ポケットも照射可能となるため夜間であってもポケット内の収納物が視認できる。したがって、使用者にまぶしさを与えず、また庫内の広い範囲を照射できるので庫内が見やすいし、また、別途扉ポケット照射用の照明装置を設ける必用がなくなるので、夜間であってもポケット内の収納物が視認できるし、仕切り部材400〜407の仕切り位置の変更や仕切り部材400〜407の扉ポケット200、210内への収納も容易に行える低コストで省エネルギーで扉ポケット200、210内の収納物を効率的に区分けできる使い勝手の良い冷蔵庫が得られる。
また、貯蔵室内に設けられ、貯蔵室内を照射する貯蔵室内照明装置900を備え、貯蔵室内照明装置が複数のLEDで構成され、複数のLEDのうちの少なくとも1つを扉ポケットを照射する扉ポケット用照明として使用し、扉体の開放時に扉ポケットの上方あるいは下方の少なくとも一方から前記扉ポケットを照射するようにしたので、別途扉ポケット照射用の照明装置を設ける必用がなくなるので、夜間であってもポケット内の収納物が視認できるし、仕切り部材400〜407の仕切り位置の変更や仕切り部材400〜407の扉ポケット200、210内への収納も容易に行える低コストで省エネルギーで扉ポケット200、210内の収納物を効率的に区分けできる使い勝手の良い冷蔵庫が得られる。また、扉体の開放時に扉ポケットの上方あるいは下方の少なくとも一方から前記扉ポケットを照射するので、仕切り部材400〜407の取付位置(底面部240や第1の嵌合部250、251や第2の嵌合部430、431近傍)が照射され、取り付けが容易になる。
また、冷蔵庫を通常の使用状態で設置(略直方体状の冷蔵庫本体を一般的な住宅の略水平な床面に通常使用される状態(ユーザが冷蔵庫として使用する状態)で設置)した場合において、冷蔵庫本体1に設けられ、収納物を冷却する冷蔵室2と、冷蔵室2を開閉する扉体7の内側に設けられた扉ポケット200、210と、冷蔵室2内に設けられ、食品などを載置する載置棚80と、冷蔵室2内の側壁の前面側に設けられた照明装置900と、を備え、照明装置900にLED910を使用し、照明装置(LED)と載置棚の前縁までの距離をL1、前記貯蔵室内の側壁面間距離をL2、側壁面からLEDまでの距離をL3、としたとき、LEDが設けられている側壁面に対するLED光軸915のなす角度θを
Tan−1((L2+L3)/L1)<θ<90度
の範囲内としてLED光軸が載置棚の前縁に当たらないようにして冷蔵室内と扉ポケットの両方を照射するようにしたので、LED910の光軸915が載置棚80の前縁に直接当たらないため使用者にまぶしさを与えず、また、有効照射範囲αを考慮すれば庫内の広い範囲を照射できるので庫内が見やすい。また、扉開放時であっても有効照射範囲αを考慮すれば扉ポケットも照射可能となるため夜間であってもポケット内の収納物が視認できる。したがって、使用者にまぶしさを与えず、また庫内の広い範囲を照射できるので庫内が見やすいし、また、別途扉ポケット照射用の照明装置を設ける必用がなくなるので、夜間であってもポケット内の収納物が視認できるし、仕切り部材を供えている場合には、仕切り部材400〜407の仕切り位置の変更や仕切り部材400〜407の扉ポケット200、210内への収納も容易に行える低コストで省エネルギーで扉ポケット200、210内の収納物を効率的に区分けできる使い勝手の良い冷蔵庫が得られる。
また、冷蔵庫を通常の使用状態で設置(略直方体状の冷蔵庫本体を一般的な住宅の略水平な床面に通常使用される状態(ユーザが冷蔵庫として使用する状態)で設置)した場合において、冷蔵庫本体に設けられ、収納物を冷却する冷蔵室と、前記冷蔵室を開閉する扉体の内側に設けられた扉ポケットと、前記冷蔵室内に設けられ、食品などを載置する載置棚と、前記冷蔵室内の上面壁に設けられた照明装置と、を備え、前記照明装置にLEDを使用し、前記LEDと前記載置棚の前縁までの水平距離をL1、前記載置棚のうち最下段の載置棚の上面と前記LEDとの垂直方向距離をL2、前記上面壁からLEDまでの垂直距離をL3、としたとき、前記LEDが設けられている上壁面に対する前記LEDの光軸のなす角度θを
Tan−1((L2+L3)/L1)<θ<90度
の範囲内として前記LEDの光軸が前記載置棚の前縁に当たらないようにして前記冷蔵室内と前記扉ポケットの両方を照射するようにしたので、LED910の光軸915が載置棚80の前縁に直接当たらないため使用者にまぶしさを与えず、また、有効照射範囲αを考慮すれば庫内の広い範囲を照射できるので庫内が見やすい。また、扉開放時であっても有効照射範囲αを考慮すれば扉ポケットも照射可能となるため夜間であってもポケット内の収納物が視認できる。したがって、使用者にまぶしさを与えず、また庫内の広い範囲を照射できるので庫内が見やすいし、また、別途扉ポケット照射用の照明装置を設ける必用がなくなるので、夜間であってもポケット内の収納物が視認できるし、仕切り部材を供えている場合には、仕切り部材400〜407の仕切り位置の変更や仕切り部材400〜407の扉ポケット200、210内への収納も容易に行える低コストで省エネルギーで扉ポケット200、210内の収納物を効率的に区分けできる使い勝手の良い冷蔵庫が得られる。