JP2011241109A - ガラスエッチング組成物、ガラスポリッシング加工用組成物及びガラスポリッシング加工方法 - Google Patents

ガラスエッチング組成物、ガラスポリッシング加工用組成物及びガラスポリッシング加工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 下記1)〜3)を満足するガラスエッチング組成物、ガラスポリッシング加工用組成物及びガラスポリッシング加工方法の提供。
1)研削性の向上: 研削性を高め表面粗さを低くし、電磁変換特性を向上させる。
2)スクラッチの低減: ハードディスク表面上のスクラッチ(傷)を減らし、収率を向上させる。
3)研削クズ除去性の向上: ハードディスク表面上の研削クズ付着量を減らし、収率を向上させる。
【解決手段】 アルカリ化合物と(1)分子中に3個以上のアルコール性水酸基を有するアルコール、(2)分子中に2個以上のアルコール性水酸基を有するアミン化合物及び(3)リン系キレート剤からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物とを含有する水溶液であることを特徴とするガラスエッチング組成物、これを利用するガラスポリッシング加工用組成物及びガラスポリッシング加工方法。
【選択図】 なし。

Description

本発明は、ガラスエッチング組成物、ガラスポリッシング加工用組成物及びガラスポリッシング加工方法に関する。特に、ガラス基板の研削性を向上し、基板表面上のスクラッチや微小付着物を低減した、ガラスエッチング組成物、ポリッシング加工用組成物及びポリッシング加工方法に関し、さらに磁気ディスク用のガラス基板等のポリッシングに適する加工用組成物及びポリッシング加工方法の提供に関する。
砥粒と水、界面活性剤、溶剤、アミン類、アルカリ等の添加剤を配合した研磨液スラリーを用いて基板表面を研磨し、平坦化する技術
ガラスポリッシング加工用には、これまで、砥粒と水、界面活性剤、溶剤、アミン類、アルカリ等の添加剤を配合した研磨液スラリーを用いて基板表面を研磨し、平坦化する技術が種々提案されてきた。
中でも、ガラス基板の需要の大きく重要な用途である、磁気ディスク装置に使用されているメモリーハードディスクは、近年、大容量化、高密度化の方向にあり、磁気媒体は従来の塗布型媒体からメッキ法、さらに、スパッタリング法による薄膜媒体へと移行している。そして、高密度化に伴いメモリーハードディスクと磁気ヘッドとの間隔、すなわち、ヘッド浮上高はますます小さくなってきており、最近では0.01μm以下になっている。
このメモリーハードディスクにおいては、ヘッド浮上高が著しく小さいために、ディスクに突起があるとヘッドクラッシュを招き、ディスク表面の磁性媒体や磁気ヘッドを損傷させることがある。また、ヘッドクラッシュに至らないような微小の突起でも、突起部の磁気特性の乱れによって、情報の読み書きの際に種々のエラー原因になりやすい。また、深い溝の存在は、ヘッドディスク間の距離を広げ、信号出力が弱まりエラー原因となる。従って、磁性媒体を形成する前のメモリーハードディスク基板研削工程等での大きな凹凸の発生を防ぐことが重視されているのが近年の傾向である。
特開2005−154208 特開平10−183104 特開平09−296161
(特開2005−154208)
この特許文献1では、二酸化ケイ素研磨材、アルカリ化合物及び水を含有するガラス基板の研磨用組成物が提案されている。また、アルカリ化合物はガラス基板表面を腐食又はエッチングすることにより、ガラス基板表面を化学的に研磨する。このアルカリ化合物による化学的研磨はアルカリ化合物の副次的作用であり、二酸化ケイ素による機械的研磨に比べて研磨力が弱いと説示し、アルカリ化合物としては、水酸化カリウム、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)も例示されているが、研磨速度を高めるために好ましい化合物には選ばれていない。また、実用的には、酸化剤の使用がなくては十分な研磨速度が得られないとしている。さらに、試験例において水酸化カリウムは、0.03〜0.05μm/分で研磨速度良と、TMAHは、0.02〜0.03μm/分で研磨速度やや不良と評価されている。
(特開平10−183104)
この特許文献2では、酸化セリウム研磨材、アミノ酸及びアミンを含有するガラス研磨用組成物が、アルミノシリケートを主成分とするガラス基板や、リチウムシリケートを主成分とする結晶化ガラス基板等硬質のハードディスク基板の仕上げ研磨に、高い研磨速度を長期間にわたって維持できる等優れた研磨材の提供を目的として提案されている。アミノ酸と併用するアミンとしてエタノールアミンも例示されているが、メラミンだけが特に好ましいとされる。また、アミンの含有量が3.0重量%を超えると含有量の増大に見合った研磨速度の促進効果は得られない恐れがあるとしている。
(特開平09−296161)
この特許文献3では、水の存在下にて熱処理したフュームドシリカの水スラリー、またはこの水スラリーに研磨促進剤等を添加した研磨剤は、高純度、かつ低価格でありながら、高研磨速度と平滑性、無傷性とを高いレベルで同時達成できることが報告されている。また、研磨促進剤として、アンモニア、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム又はリン酸カルシウムを添加した場合、無添加の場合に比し、研磨速度が、若干向上しているデータを開示している。
なお、この特許文献では、解決すべき課題として、従来のシリカまたはアルミナ砥粒は、需要家より要求のある高研磨速度、表面の各種欠陥(スクラッチ、Haze、SSS等)の発生防止、高純度、及び低価格の全てについて、同時に満足できるものとは言えなかったことを挙げている。
ガラスポリッシング加工においては、表面の研磨速度を高め、表面粗さを小さくし基板表面を平坦化すること、キズやスクラッチを低減すること、基板表面の付着物を低減することができる、ポリッシング用組成物及びポリッシング加工方法が求められていた。
さらに、前述したメモリーハードディスクにおいては、最近、より一層の大容量化、高密度化の必要性に迫られており、ヘッド浮上高がさらに低くなることによって、従来では問題とならない程度のスクラッチや微小付着物(研削クズ)による、収率低下や信号欠落も問題となってきた。従来の組成物ではスクラッチを少なくし、研削速度も大きくすることはできないので、磁気記録媒体として必要な評価を保持しながら、スクラッチが少なく且つ研削速度も大きいバランスの取れた、ポリッシング用組成物及びポリッシング加工方法が望まれている。
本発明者らは、このような課題解決を目的とし、まず、ガラスエッチング組成物の基礎的な配合について検討したところ、アルカリ化合物(A成分)に、特定のアルコール性水酸基を有する化合物又は特定のリン系キレート剤(B成分)を併用した水溶液は、ガラス基板を水溶液中に浸漬・静置してエッチング量を測定するという単純な試験結果からも、明らかに、これらA成分、B成分を各々単独で使用した水溶液のエッチング量に比べても、また、両成分のエッチング量の和に比べても、エッチング量が特異的に増大されると言う知見を得た(後記表−1,2参照)ことにより、かかる水溶液自体が、ガラスエッチング組成物として有用であることがわかった。当該アルカリ化合物(A成分)と特定のアルコール性水酸基を有する化合物又は特定のリン系キレート剤(B成分)とを併用した水溶液に、さらに、砥粒や適切な研磨助剤等を配合することによって、スクラッチが少なく且つ研削速度も大きいバランスの取れたガラスポリッシング用組成物が得られることがわかった(後記表−5〜7参照)。
本発明の効果は、詳細は後述するとおりであるが、主として次の点にある:
1)ガラス基板の研削性向上: 研削性を高め表面粗さを低くし、電磁変換特性を向上させる。
2)スクラッチの低減: ハードディスク表面上のスクラッチ(傷)を減らし、収率を向上させる。
3)研削クズ(微小付着物)除去性の向上: ハードディスク表面上の研削クズ付着量を減らし、収率を向上させる。
4)ハードディスク特性の向上:
アルカリ化合物と特定のアルコール性水酸基を有する化合物又は特定のリン系キレート剤とを併用して、エッチング性を向上した水溶液を含有する研磨用組成物は、平滑で表面粗さが小さく、スクラッチや付着物の少ない、良好なハードディスク用ガラス基板を製造できる(後記表−3,4参照)。その作用メカニズムは明らかでは無いが、次のように推定する。アルコール性水酸基を有する化合物又は特定のリン系キレート剤がエッチングの際にガラス基板表面に吸着することにより、ガラス表面の酸化ケイ素成分の一部を捕捉して遊離化除去するように作用し、研磨が促進されると推定している。
また、表面に吸着膜を形成することで、適度な潤滑性が得られ、スクラッチが減少し平坦化も促進される。更に、吸着膜は研削屑や砥粒の基板表面への付着を抑制する。
この他にも、当発明のガラスエッチング組成物は、本発明のポリッシング用組成物以外にも、ガラス表面へのエッチング性を利用する用途に用いることができる。例えば、ガラス表面の加工や半導体製造プロセスに使用されるエッチング液やレジスト剥離剤、及び洗浄剤等として用いることができる。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に記述する。
A.アルカリ化合物
本発明組成物には、研磨速度、表面粗さを改善する目的で、アルカリ化合物を配合することが必要である。
本発明において、アルカリ化合物としては、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の炭酸塩、第4級アンモニウム化合物、アンモニアから選ばれる。具体的には、アルカリ金属水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化セシウムが挙げられ、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の炭酸塩としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウムが挙げられる。第4級アンモニウム化合物としては、下記一般式で表される化合物:
OH
(式中、Rは、同一もしくは異なる、C1〜8のアルキル基、フェニル基、ベンジル基又はシクロヘキシル基であり、各Rは、アルコール性水酸基を有していてもよい。)であり、具体的には、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラオクチルアンモニウムヒドロキシド、トリエチルフェニルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキシド、トリエチルベンジルアンモニウムヒドロキシド、トリベンジルメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラベンジルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルシクロヘキシルアンモニウムヒドロキシド、トリブチルシクロヘキシルアンモニウムヒドロキシド、モノヒドロキシエチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ジヒドロキシエチルジメチルアンモニウムヒドロキシド(ジメチルビス(ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシド)、トリヒドロキシエチルモノメチルアンモニウムヒドロキシド、モノヒドロキシエチルトリエチルアンモニウムヒドロキシド、ジヒドロキシエチルジエチルアンモニウムヒドロキシド、トリヒドロキシエチルモノエチルアンモニウムヒドロキシド、モノヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ジヒドロキシプロピルジメチルアンモニウムヒドロキシド、トリヒドロキシプロピルモノメチルアンモニウムヒドロキシド、モノヒドロキシプロピルトリエチルアンモニウムヒドロキシド、ジヒドロキシプロピルジエチルアンモニウムヒドロキシド、トリヒドロキシプロピルモノエチルアンモニウムヒドロキシド等が挙げられる。アルカリ化合物として、好ましくは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化セシウム、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、モノヒドロキシエチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ジメチルビス(ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシド、トリヒドロキシエチルモノメチルアンモニウムヒドロキシド、アンモニアである。
アルカリ化合物の配合量は、ガラスエッチング組成物100重量部に対して、1〜30重量部、特に好ましくは1〜20重量部であり、この範囲未満では研磨速度が不十分であり、超過すると配合安定性が不安定となるので、好ましくない。
B.アルコール性水酸基を有する化合物及びリン系キレート剤
本発明組成物には、研磨速度、表面粗さを改善する目的で、(1)分子中に3個以上のアルコール性水酸基を有するアルコール、(2)分子中に2個以上のアルコール性水酸基を有するアミン化合物及び(3)リン系キレート剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を配合することが必要である。
(1)分子中に3個以上のアルコール性水酸基を有するアルコールとしては、具体的には、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、リボース、グルコース、フラクトース、異性化糖等が挙げられる。好ましくは、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトールである。
また、(2)分子中に2個以上のアルコール性水酸基を有するアミン化合物としては、第1級アミン、第2級アミン及び第3級アミンから選ばれ、具体的には、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、エチレンジアミン−N,N−ビス(エタノールアミン)、エチレンジアミン−N,N’−ビス(エタノールアミン)、エチレンジアミン−N,N,N’−トリス(エタノールアミン)、エチレンジアミン−N,N,N’,N’−テトラキス(エタノールアミン)等が挙げられる。好ましくは、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン等のアルカノールアミン類である。
さらに、(3)リン系キレート剤としては、分子中に2個以上のリン原子を有する有機ホスホン酸化合物から選ばれ、具体的には、分子中に1個以上のアルコール性水酸基を有するリン化合物である、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸等、その他、アンモニア−N,N,N−トリス(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミン−N,N,N’,N’−テトラキス(メチレンホスホン酸)等が挙げられる。好ましくは、研削速度が速いという点から、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸等、分子中に1個以上のアルコール性水酸基を有するリン化合物である。
一方、上記B.(1)、(2)アルコール性水酸基を有する化合物及びB.(3)リン系キレート剤の配合量は、それぞれガラスエッチング組成物の全重量100重量部に対して、1〜30重量部、好ましくは2〜30重量部、特に好ましくは3〜20重量部である。1重量部未満では、ガラス材料の研磨速度や表面粗さが十分でなく、30重量部超過では、表面状態が悪化し表面粗さやスクラッチ、付着物が十分でない。
また、B.(3)リン系キレート剤は、B.(1)、(2)アルコール性水酸基を有する化合物とは異なり、いずれも酸性を示しているため、A.アルカリ化合物との併用の際には、上記範囲内の配合量を選択するだけでなく、次のような配慮も必要である。すなわち、組成物中のリン系キレート剤の有する全ての酸性水素原子を中和するに必要なアルカリ性水酸基の量をAとし、同組成物中のアルカリ化合物の有する全てのアルカリ性水酸基の量をBとした場合、B/A≧0.5であり、好ましくは、B/A≧0.6であり、さらに好ましくは、B/A≧0.8であり、特に好ましくは、B/A≧1.0であることが望ましい。
ガラスエッチング組成物の具体的組成
本発明のガラスエッチング組成物は、実用上、さらに、アクリル酸系水溶性ポリマー、界面活性剤を含むものが好ましく、具体的には、ガラスエッチング組成物の全重量100重量部に対して、次の組成を有するものが挙げられる。
A.アルカリ化合物: 1〜30重量部
B.アルコール性水酸基を有する化合物又はリン系キレート剤: 1〜30重量部
C.アクリル酸系水溶性ポリマー: 0〜10重量部
D.界面活性剤: 0.01〜30重量部
E.水: 10〜98重量部
好ましくは、
A.アルカリ化合物: 1〜20重量部
B.アルコール性水酸基を有する化合物又はリン系キレート剤: 2〜30重量部
C.アクリル酸系水溶性ポリマー: 0.2〜5重量部
D.界面活性剤: 0.05〜20重量部
E.水: 20〜97重量部
C.アクリル酸系水溶性ポリマー
本発明組成物には、表面張力調整、粘度調整又は分散安定性向上等の目的で、カルボン酸基、カルボン酸塩基及び/又はカルボン酸アミド化合物基を有するアクリル酸系水溶性ポリマーの少なくとも1種を配合してもよい。
なかでも、アクリル酸系水溶性ポリマー、すなわち、カルボン酸が、アクリル酸又はメタクリル酸(以下、「(メタ)アクリル酸」と総称することがある。)である上記水溶性ポリマーの配合は、砥粒に作用し、スクラッチ低減に有効であるので好ましい。
アクリル酸系水溶性ポリマーを構成する単量体の具体例としては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸ナトリウム塩、(メタ)アクリル酸カリウム塩、(メタ)アクリル酸アンモニウム塩、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミド−2,2−ジメチルプロパンスルホン酸、及びこれらのナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等が挙げられる。これらの群から選ばれる少なくとも1種の単量体は、相互に又は等モル以下のそれ以外の単量体、例えば、イタコン酸、ポリオキシエチレンモノメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート等と共重合して、アクリル酸系水溶性ポリマーとすることもできる。本発明において、アクリル酸系水溶性ポリマーとしては、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸アンモニウム塩、ポリ(メタ)アクリル酸ナトリウム塩、ポリ(メタ)アクリル酸カリウム塩、ポリ(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸の共重合物、及びこれらの塩等からなる群から選ばれる少なくとも1種の使用が好ましい。アルカリ塩を使用する場合は、1種であっても、2種以上の組合せであっても性能上特に制限はない。例えば、ポリアクリル酸ナトリウム塩とポリアクリル酸アンモニウム塩の組合せ等が可能である。
また、この水溶性ポリマーの分子量は、水溶性を有する範囲内の分子量であれば特に制限はないが、500〜1000000の範囲内にあることが好ましく、1000〜500000の範囲内にあることがより好ましい。
この水溶性ポリマーの実用的な配合量は、ガラスポリッシング加工用組成物100重量部に対して、0〜10重量部であり、好ましくは0.1〜10重量部、特に好ましくは0.2〜5重量部である。0.1重量部未満では、ガラス材料のスクラッチが多くなり、研磨速度や表面粗さが十分でなく、10重量部超過では、研磨速度が低下し、スクラッチが多くなる傾向がある。
特に磁気ディスクの研磨に際しては、水溶性ポリマーの配合は、ポリッシング加工時のスクラッチや研磨砥粒のガラス基板への付着といった表面欠陥を大幅に低減させる。これは、水溶性ポリマーが研磨砥粒表面へ界面活性剤のようにコーティングし、ポリッシング加工時の表面への作用がマイルドになることで実現されると推定される。
またその他ガラス基板の研磨に際しても、同様の効果が得られるため、各エッチング剤との併用が望ましい。
D.界面活性剤
ハードディスクの表面に研削物が残存すると、完成製品の記録性に悪影響を及ぼすため、研削物の洗浄除去には非イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤等の界面活性能を有する、少なくとも1種の界面活性剤化合物の使用が重要である。これらの界面活性剤は、研磨屑及び研磨砥粒の表面に作用することで、ガラス基板表面への強固な付着を防止し、また分散効果を高めて研磨屑を系外へ排出しやすくし、結果的に基板表面の異物の低減することができる。また界面活性作用により研磨スラリーの液性をより濡れ易い状態に保つことで、研磨ムラやスクラッチを防ぐことができる。なかでも、両性界面活性剤、アニオン界面活性剤、非イオン界面活性剤の使用が好ましい。
具体的には、両性界面活性剤としては、アルキルベタイン型界面活性剤、アミドプロピルベタイン型界面活性剤、イミダゾリニウムベタイン型界面活性剤等が使用できる。特に、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油アルキルアミノプロピオン酸ナトリウム、ラウリルアミノジプロピオン酸ナトリウム等の両性界面活性剤の使用が好ましい。
また、アニオン界面活性剤としては、アルキル硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、タウリン系界面活性剤、ザルコシネート系界面活性剤、イセチオネート系界面活性剤、N−アシル酸性アミノ酸系界面活性剤、モノアルキルリン酸エステル塩、高級脂肪酸塩およびアシル化ポリペプチド等が使用でき、特に、ドデシルベンゼンスルホン酸Na、ラウレス硫酸トリエタノールアミン塩(ラウリルエーテル硫酸TEA塩)、αオレフィンスルホン酸Na、ラウロイルN−メチルアラニントリエタノールアミン塩、p−トルエンスルホン酸Na、キシレンスルホン酸Na、キュメンスルホン酸Na等のアニオン界面活性剤の使用が好ましい。
非イオン界面活性剤としては、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、ステアリルアルコール等の高級アルコールのアルキレンオキサイド付加物、ラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸のアルキレンオキサイド付加物、ノニルフェノールのエチレンオキサイド付加物、オクチルフェノールのエチレンオキサイド付加物、ノニルフェノールのプロピレンオキサイド付加物、オクチルフェノールのプロピレンオキサイド付加物、ノニルフェノールのエチレンオキサイドプロピレンオキサイドブロックコポリマー、オクチルフェノールのエチレンオキサイドプロピレンオキサイドブロックコポリマー等のアルキルフェノールのアルキレンオキサイド付加物が使用できる。
実用的な界面活性剤の配合量は、ガラスポリッシング加工用組成物100重量部に対して、0.01〜30重量部であることが好ましく、特に好ましくは0.05〜20重量部である。0.01重量部未満では、スクラッチ及び微小付着物除去能が不十分であり、超過すると配合安定性が不安定(他の成分が析出するケースがあり)となるので、好ましくない。
脂肪酸類、脂肪酸アミド類、その他の水溶性ポリマー、グリコール類、その他のキレート剤等
本発明組成物には、上記に例示した化合物以外にも、さらなる補助添加剤として種々の化合物を添加することが可能である。例えば、砥粒の分散、凝集又は境界潤滑性向上等の目的で、脂肪酸類、脂肪酸アミド類、その他の水溶性ポリマー、グリコール類、その他のキレート剤等の種々の化合物を配合してもよい。
本発明において、配合される脂肪酸類としては、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチル酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、リシノール酸等が選ばれる。
また脂肪酸アミド類としては、オレイン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、リシノール酸、ヤシ油脂肪酸、牛脂脂肪酸等の脂肪酸類の酸アミド及びこれらのアルキレンオキサイド付加物、例えば、エチレンオキサイド付加物、プロピレンオキサイド付加物、(エチレン−プロピレン)オキサイド付加物等が選ばれる。
その他の水溶性ポリマーとしては、具体的には、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールアルキルエーテル等のエーテル類。ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンおよびポリアクロレイン等のビニル系ポリマー。ジエチレントリアミン/アジピン酸の縮合物及びそれらのアルキレンオキサイド付加物、ジエチレントリアミン/アジピン酸縮合物のエピクロルヒドリン架橋ポリマー等のカチオンポリマー、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、酢酸セルロース、硝酸セルロース、硫酸セルロース、ペクチン等の多糖類、ゼラチン、でんぷん、アルブミン等、ポリスチレンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸Naホルマール縮合物等からなる群より選ばれる、少なくとも1種の化合物である。
グリコール類としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、メチルプロパンジオール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、アルキレングリコール誘導体、グリコールエステル、グリコールエーテル等が挙げられる。
その他のキレート剤としては、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロトリ酢酸、β−アラニン二酢酸、α−アラニン二酢酸、アスパラギン酸二酢酸、エチレンジアミン二コハク酸、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸、1,3−プロパンジアミン四酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、L−グルタミン酸二酢酸、イミノジ酢酸等のキレート剤及びそれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン塩類等が選ばれる。
脂肪酸類、その他の水溶性ポリマー類は、砥粒凝集剤として作用し、砥粒に吸着されて砥粒が凝集し、凝集体は研磨時に、研磨テープとガラス基板表面との間で、ちょうどクッションのように作用して、砥粒の強い食い込みを抑え、スクラッチの低減に効果があると推定される。
また、脂肪酸アミド類、グリコール類、その他のキレート剤類は、ガラス基板表面に吸着されて、強く作用する場合は、基板表面と研磨液の界面で潤滑膜を形成し、弱く作用する場合は、弱い境界潤滑剤として作用し、いずれも、スクラッチの低減に効果があると推定される。
またこれらの化合物はガラス基板と共に研磨屑表面にも吸着し、分散効果を高めて、研磨屑の系外への排出を促進する効果があると推定される。
研磨スラリー
本発明のガラスポリッシング加工用組成物は、ガラス材料表面のポリッシング加工に際し、前記の具体的組成として示したガラスエッチング組成物に、さらに、砥粒及び水又は水中に予め分散した砥粒を加えて、砥粒を水中に安定に分散したスラリー状の研磨液として使用される。しかして、このスラリー状研磨液中の砥粒の濃度は、スラリー状研磨液100重量部に対して、0.01〜50重量部の範囲内から選ばれる。
本発明において、研磨液中に分散される砥粒としては、通常、JIS R6002の電気抵抗試験方法に従って測定した最大粒子径が15μm以下の微粒子又は粉末が選ばれる。この種砥粒としては、JIS R6001−1987の規定に従えば、微粉の区分に属し、15μm以下の最大粒子径を有する粒度分布(電気抵抗試験方法)を示す粒度、具体的には、#3000、#4000、#6000、#8000の粒度の研削材又はそれらに準ずるものが選ばれる。
砥粒の材質としては、特に制限はなく、具体的には、ダイヤモンド(例えば、ナノクラスターダイヤモンド、多結晶ダイヤモンド)、ガーネット、ガラス、カーボランダム、金属酸化物(例えば、アルミナ、シリカ、コロイダルシリカ、TiO、ZrO、CeO、Ge、MgO)、窒化物(例えば、窒化珪素)、カーバイド(例えばSiC、硼素カーバイド、チタンカーバイド、タングステンカーバイド)等が挙げられる。好ましくは、ダイヤモンド、CeO、コロイダルシリカ、アルミナ、ZrO、MgO、SiCである。
これら材質のうち、メモリーハードディスク基板用には、分散性が良く、少量で研磨性が良い点で、好ましくは、ダイヤモンドが選択される。ダイヤモンドは、最大粒子径が15μm以下であれば、天然品でも工業用合成品であってもよい。また、アルミナ及び炭化珪素は、JIS R6111−1987に規定された人造研削材又はそれに準ずるものであって、最大粒子径が15μm以下のものが選ばれる。JIS R6111−1987の規定に従えば、アルミナ質研削材又は炭化けい素質研削材の区分に属する諸種類、例えば白色アルミナ研削材、緑色炭化けい素質研削材等のうち、上記所定の粒度、具体的には、#3000、#4000、#6000、#8000の粒度のもの又はそれらに準ずるものが選ばれる。
酸化セリウム粒子はシリカ粒子やアルミナ粒子に比べ硬度が低く、したがって、研磨表面に傷が入りにくいことから、仕上げ鏡面研磨に有用である。また、シリカ研磨材に比べ、研磨速度が高いという利点も有する。しかしながら、酸化セリウムを選択するにあたっては、分散性が悪く、多量に添加しないと研磨性が上がらない、価格も高い点に留意する必要がある。また、シリカ系研磨分散液のうちコロイダルシリカスラリーは分散安定性に優れているという利点も有する。しかしながら、シリカ濃度を高くしなければ研磨レートが低いという問題がある。すなわち、コロイダルシリカスラリーは、十分な研磨レートを得るためには高いシリカ濃度が必要となってしまう。また、コロイダルシリカを選択するにあたっては、乾燥性が高く、スラリー導入ノズルが詰まり易く、使いこなしが難しい点に留意する必要がある。

水は研削時の冷却媒体として非常に重要な役割を果たす。その使用量は、研削時に実際に使用される、前記砥粒を水中に安定に分散したスラリー状の研磨液中の全成分合計重量に対し、40〜99重量%、好ましくは50〜98重量%である。本発明に好ましく用いられる水は、電導度が10μS/cm以下である二次イオン交換水である。水道水を用いると、塩素分がハードディスク表面に残存して、腐食を起こす可能性があり、また、カルシウム等の金属成分がハードディスク表面に残存して、完成製品の記録性に悪影響を及ぼすために好ましくない。
ガラス種類
本発明において、ポリッシング加工の対象となるガラスの材質としては、特に制限はなく、具体的には、青板ガラス、白板ガラス、アルミノシリケートガラス、アルミノボロシリケートガラス、ソーダアルミノシリケートガラス、化学強化ガラス、結晶化ガラス、ソーダライムガラス基板、ボロシリケートガラス、無アルカリガラス等が挙げられる。
磁気ディスク用ガラス基板の製造に使用するガラスは、アモルファスガラスでも結晶化ガラスのいずれでも差し支えないが、より平坦でより加工性が必要な用途には、前者が、より強靭で耐久性が望まれる用途の場合には、後者が用いられる。
以下、この発明を実施例により具体的に説明する。なお、この実施例により、この発明は何ら限定されることはない。
また、以下の実施例において、研磨液組成物の配合成分として、以下のものを使用した。
A.アルカリ化合物
(1)NaOH キシダ化学社製、商品名水酸化ナトリウム
(2)KOH キシダ化学社製、商品名水酸化カリウム
(3)アンモニア キシダ化学社製、商品名アンモニア
(4)テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH) キシダ化学社製、商品名 テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(25%水溶液)
(5)ジメチルビス(ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシド(AH212) 四日市合成社製、商品名AH212
B.(1)アルコール性水酸基を有する化合物 アルコール
(1)グリセリン キシダ化学社製、商品名グリセリン
(2)ジグリセリン キシダ化学社製、商品名ジグリセリン
(3)ペンタエリスリトール キシダ化学社製、商品名ペンタエリスリトール
(4)ソルビトール キシダ化学社製、商品名ソルビトール
B.(2)アルコール性水酸基を有する化合物 アミン化合物
(1)モノエタノールアミン(MEA) キシダ化学社製、商品名2−アミノエタノール
(2)ジエタノールアミン(DEA) キシダ化学社製、商品名2,2’−イミノジエタノール
(3)トリエタノールアミン(TEA) キシダ化学社製、商品名2,2’,2”−ニトリロトリエタノール
(4)モノイソプロパノールアミン 関東化学社製 商品名モノイソプロパノールアミン
(5)ジイソプロパノールアミン 関東化学社製 商品名ジイソプロパノールアミン
(6)トリイソプロパノールアミン 関東化学社製 商品名トリイソプロパノールアミン
(7)エチレンジアミン キシダ化学社製、商品名エチレンジアミン
B.(3)リン系キレート剤
(1)1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸 四日市合成社製、商品名F−115
(2)アンモニア−N,N,N−トリス(メチレンホスホン酸) キレスト社製、商品名キレストPH−320
(3)エチレンジアミン−N,N,N’,N’−テトラキス(メチレンホスホン酸) キレスト社製、商品名キレストPH−540
C.アクリル酸系水溶性ポリマー
(1)ポリアクリル酸Na 東亜合成社製、商品名A30SL 分子量6000
(2)ポリアクリル酸アンモニウム塩 東亜合成社製、商品名T540 分子量6000
(3)アクリル酸Naとアクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸Naの共重合物 四日市合成社製 分子量10000 共重合物のモノマー比(アクリル酸Na/アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸Na=1/1)
D.界面活性剤
<両性界面活性剤>
(1)2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン(CNS) ライオン社製、商品名エナジコールCNS
(2)ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン 第一工業製薬社製、商品名アモーゲンCB−C
(3)ヤシ油アルキルアミノプロピオン酸ナトリウム ライオン社製、商品名リポミンLA
(4)ラウリルアミノジプロピオン酸ナトリウム ライオン社製、商品名エナジコールDP−30
<アニオン界面活性剤>
(1)ドデシルベンゼンスルホン酸Na(ソフト型) 花王社製、商品名ネオペレックスG−15
(2)ラウレス硫酸トリエタノールアミン塩(ラウリルエーテル硫酸TEA塩) 花王社製、商品名エマール20T
<非イオン界面活性剤>
(1)ラウリルアルコールのEO付加物 第一工業製薬社製 商品名 DKS NL−100
(2)ラウリルアルコールのEO/PO付加物 第一工業製薬社製 商品名 DKS NL−Dash410
(3)ジスチレン化フェノールのEO付加物 第一工業製薬社製 商品名 ノイゲンEA137
(4)分岐デシルエーテルのEO/PO付加物 第一工業製薬社製 商品名 ノイゲンXL100
脂肪酸類、脂肪酸アミド類、グリコール類、その他のキレート剤
(1)デカン酸 キシダ化学社製、商品名デカン酸
(2)オレイン酸アミドのEO付加物(オレイン酸アミド/5EO) ライオンアクゾ社製、商品名エソマイド O/15
(3)プロピレングリコール(PG) キシダ化学社製、商品名プロピレングリコール
(4)エチレングリコール キシダ化学社製、商品名エチレングリコール
(5)ジエチレングリコール キシダ化学社製、商品名ジエチレングリコール
(6)エチレンジアミン四酢酸Na キレスト社製、商品名キレスト40
[応用例ET] ガラスエッチングテスト
内容積250mlのSUS製容器に、表−1、2に示す組成及び濃度の各種エッチング用水溶液を収容し、これに同表に示す各種のガラス板(白板ガラス、ソーダライムガラス、無アルカリガラス:2cm角四角形基板、磁気ディスク用アモルファスガラス、結晶化ガラス:2.5インチディスク状基板)を、表面が露出しないように浸漬した状態で、液温50℃で120時間静置した。各ガラス板ごとに、エッチングテスト前後の重量を測定した。
テストの結果は、ガラス基板表面からエッチングされたガラス成分の量(エッチング量)を、次式に従い、減量率(wt%)として算出し、同表に表示した:
減量率={(テスト前重量)−(テスト後重量)}/(テスト前重量)×100%
Figure 2011241109
Figure 2011241109
上記の表−1、2に示されたエッチングテストの結果から、次の事実が、判明する。
(1) 各種エッチング水溶液のうち、表−1に示す、単一化合物の水溶液では、アルカリ化合物としては、NaOH、KOHが最もエッチング性が高く、次いで第4級アンモニウム化合物及びアンモニア(No.A01〜A11参照)、そして(a)アルカノールアミン等のアミン化合物(No.a01〜a13参照)の順となる(エッチング量では、ガラス種によって若干の差は認められるが、同濃度のNaOH、KOHの1/2を超えることはない)。また、(b)グリセリン、ジグリセリン等のアルコールや、(c)1−ヒドロキシエタン−1,1ジホスホン酸等のリン系キレート剤は、ガラスをエッチングしない(No.b01〜b07及びc01〜c06参照)。
また、第4級アンモニウム化合物、アルカノールアミン化合物の水溶液の濃度による影響は、低濃度では、濃度と共にエッチング量も増大するが、10%を超えて濃度を高くしても、エッチング量の増大は殆ど望めない(No.A05〜A09及びa05〜a09参照)。
(2) 表−2に示す、併用系の水溶液では、NaOH、KOH、第4級アンモニウム化合物、アンモニア等のアルカリ化合物と、(a)アルカノールアミン等のアミン化合物、(b)グリセリン、ジグリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等のアルコール、(c)1−ヒドロキシエタン−1,1ジホスホン酸、アンモニア−N,N,N−トリス(メチレンホスフォン酸)、エチレンジアミン−N,N,N’,N’−テトラキス(メチレンホスフォン酸)等のリン系キレート剤とを併用したものが、特異的に水溶液のエッチング性を向上できる。
すなわち、併用系を構成する、表示濃度の、アルカリ化合物単独の水溶液のエッチング量、及び、(a)アミン化合物、(b)アルコール、(c)リン系キレート剤等、特定の有機化合物単独の水溶液のエッチング量のいずれよりも大きく、また、両者を加算した量よりも、大きなエッチング量を達成することができる。これは全く予期できないエッチング性の向上であった。
ただし、アルカリ化合物と併用する(a)〜(c)の有機化合物が、上述の特異的なエッチング性向上を達成させるには、以下の条件を充足する必要があることが分かった。
1) (a)アミン化合物は、分子中にアルコール性水酸基を2つ以上有すること(No.1〜2,4〜9,11〜12,23〜24,26〜27,30,31,33〜40,42〜43,47,48,53〜54参照)。また、水溶液中のアミン化合物の濃度が1%以上であること(No.5,33,36参照)。
アルコール性水酸基を1つしか有しないモノアルカノールアミンや、アルコール性水酸基を1つも有しないエチレンジアミンは、アルカリ化合物と併用しても、殆どアルカリ化合物単独の水溶液のエッチング量を超えず、エッチング性向上を示さない(No.3,10,13,25,32,41,52参照)。
2) (b)アルコールは、分子中にアルコール性水酸基を3つ以上有すること(No.17〜20,44〜45,49〜50,55〜56参照)。
アルコール性水酸基を2つしか有しないアルキレングリコールや、ジアルキレングリコールは、アルカリ化合物と併用しても、殆どアルカリ化合物単独の水溶液のエッチング量を超えず、エッチング性向上を示さない(No.14〜16参照)。
3) (c)リン系キレート剤は、炭素原子に直接結合するホスホン酸基を2つ以上有するリン化合物であること。好ましくは、さらに分子中にアルコール性水酸基を1つ以上有すること(No.21〜22,28〜29,46,51,57参照)。
特に、(c)リン系キレート剤によるエッチング性向上が、他の有機化合物(a)アミン化合物や、(b)アルコールとの併用に比較しても極めて特異的である点は、結晶化ガラスのように固いガラスに対するエッチング性向上が、著しいことである。すなわち、表−2の「結晶化ガラス」の欄に示された、併用アルカリ化合物の種類及び濃度ごとの最高のエッチング量(No.21〜22,28〜29,46,51,57参照)は、いずれも、リン系キレート剤との併用系によって達成されている。
さらに補足すれば、(c)リン系キレート剤のうち、「1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸」(HEDPと略称)では、併用する「A.アルカリ化合物」が、NaOH、KOH、アンモニア等との場合に、エッチング量のレベルは、ガラス種を問わず、同濃度のDEAやTEA併用と同じ最高レベルに達しているだけでなく、他の「B.アルコール性水酸基を含有する化合物」の併用ではエッチングの上がっていない、結晶化ガラスのエッチング量がアモルファスガラス並みに上がっている(No.21〜22,28〜29,57参照)。
この効果は、併用するアルカリ化合物が、NaOH、KOH、アンモニア等以外の場合例えば、TMAH、AH212等の4級アンモニウム化合物では、結晶化ガラスのエッチング量は、アモルファスガラス並みとは行かなくとも、他の「B.アルコール性水酸基を含有する化合物」の併用では達していない最高レベルまで上がっている(No.46,51参照)。
エッチング効果の順序としては、NaOH=KOH>NH>TMAH>AH212
となる(No.21,28,57,46,51参照)。これらのことから作用機構を推定すると、このエッチング特性には、塩基性の強さと分子・イオンの大きさが影響しているようである(塩基性は強い方が良い、イオンの大きさは小さい方が良い)。
またエッチング性は、中和当量比に大きく影響を受ける(組成物中のリン系キレート剤の有する全ての酸性水素原子を中和するに必要なアルカリ性水酸基の量をAとし、同組成物中のアルカリ化合物の有する全てのアルカリ性水酸基の量をBとした場合、B/A≧0.6の領域で効果あり)。酸が過剰な状態では、エッチング性はあまり出ないが、中和当量付近からアルカリ過剰領域においてエッチング性が高くなる傾向にある。
[応用例 1〜2] 磁気ディスク用ガラス基板の製造
<実施例A1〜A8、A11〜A12、A21、A41、A51〜A52、A81、B1〜B8、B11〜B12、B21、B41、B51〜B52、B81及び比較例A1〜A8、A12、A21、A41、A52、B1〜B8、B12、B21、B41、B52>
ポリッシング加工
非磁性基板として直径2.5インチの円盤状ガラス基板の表面に対してポリッシング加工を施した。ガラス基板はKMG社製の結晶化ガラス及びアモルファスガラス基板を使用した。基板のサイズは外径65mm、内径20mm、板厚0.635mmである。
ポリッシング加工の条件は以下の通りである。即ち、研磨液に含まれる砥粒については、1次粒子が5nm、2次粒子が30nmのクラスターダイヤを用いた。研磨液として、クラスターダイヤ0.02重量部に、表−3〜4の各実施例又は比較例に記載の組成の研磨液組成物30重量部と、溶媒としてイオン交換水69.98重量部とを配合した水性ダイヤモンドスラリーを用いた。研磨液は、50ml/分で加工が開始される前に2秒間滴下した。研磨テープとして、ポリエステル製の織物布を用いた。また、研磨条件は、非磁性基板の回転数を600rpm、研磨テープの送りを75mm/分、非磁性基板の揺動を120回/分とした。テープの押し付け力は2.0kgf(19.6N)とし、加工時間は10秒とした。ポリッシング加工後、イオン交換水で表面洗浄を行った。このようにして、表面にポリッシング加工を施したガラス基板を得た。
磁気記録媒体の調製
ポリッシング加工後、このガラス基板をDCマグネトロンスパッタ装置(アネルバ社製C−3040)の成膜チャンバ内に収容して、到達真空度1×10−5Paとなるまで成膜チャンバ内を排気した後、基板上にCo−4Zr−7Nb(Zr含有量4at%、Nb含有量7at%、残部Co)のターゲットを用いて100℃以下の基板温度でCo−4Zr−7Nbの軟磁性層を100nm成膜し、この上にRu層を8nm成膜した後、さらにCo−4Zr−7Nbの軟磁性層を100nm成膜して、軟磁性下地層とした。上記軟磁性下地層の上にNi−6W(W含有量6at%、残部Ni)ターゲット、Ruターゲットを用いて、それぞれ10nm、20nmの厚さで順に成膜し、配向制御層とした。
配向制御層の上に、(Co−13Cr−16Pt)90−(SiO)4−(Cr)3−(TiO)3{Cr含有量13at%、Pt含有量16at%、残部Coの合金組成を90mol%、SiOからなる酸化物を4mol%、Crからなる酸化物を3mol%、TiOからなる酸化物を3mol%}の組成の磁性層を60nmの厚さで形成した。この磁性層の上に、(Co−20Cr)88−(TiO)12からなる非磁性層を10nmの厚さで形成した。この非磁性層の上に、(Co−9.5Cr−16Pt−7Ru)92−(SiO)5−(Cr)3からなる磁性層を30nmの厚さで形成した。この磁性層の上に、Ruからなる非磁性層を10nmの厚さで形成した。この非磁性層の上に、Co−16Cr−16Pt−8B(Cr含有量16at%、Pt含有量16at%、B含有量8at%、残部Co)からなるターゲットを用いて、スパッタ圧力を3Paとして磁性層を10nmの厚さ形成した。ついでCVD法により膜厚4nmの保護層を形成した。次いで、ディッピング法によりパーフルオロポリエーテルからなる潤滑層を形成し、磁気記録媒体を得た。
ポリッシング加工を施したガラス基板の評価
上記のようにして得られたポリッシング加工を施した基板(各実施例又は比較例ごとに、加工枚数5枚)について、表面の研磨状態の評価を、次の4項目について実施し、その手順は、下記に従った。
(1)研磨速度:
研磨速度は、上述のポリッシング加工前後に測定した基板の重量差を、厚さ変化に換算し、加工時間で除した速度(μm/分)で表示した。
(2)表面粗さRa:
レーザー光反射散乱測定器により計測した。測定点は10点/面で、それらの測定値の平均値(Å)で表示した。
(3)スクラッチ発生率:
MicroMAX測定装置を用いて表面を観察した。ポリッシング加工で発生した傷をスクラッチとして計数し、以下の式でスクラッチ発生率を算出し:
スクラッチ発生率(%)=(スクラッチが有る基板面数/総評価面数)×100
スクラッチ発生率(%)で表した値の大きさで区分した、次の基準に従い4段階表示した。
0% ◎
0%〜5% ○
5%〜14% △
15%以上 ×
(4)パーティクル数:
ガラス表面に付着したパーティクル数は、光学顕微鏡を用いて測定した。顕微鏡で撮影した写真から、画像解析ソフトを使用して、直径0.1μm以上、2.0μm以下のパーティクルの数を数えた。1視野(7×10−4cm)ごとのパーティクル数(個)を、1面について10視野分集計し、それを単位面積あたりの数(個/cm)で表した値の大きさで区分した、次の基準に従い4段階表示した。
0〜10個/cm
10〜100個/cm
100〜300個/cm
300個/cm以上 ×
上記のようにして得られた垂直磁気記録媒体(各実施例又は比較例ごとに、記録媒体10面)についての評価を、次の3項目について実施し、その手順は、下記に従った。
(1)SNR:
GUZIK社製のリードライトアナライザ(機械名RWA1632)、及びスピンスタンドS1701MPを用いて測定した。ヘッドは、書き込みをシングルポール磁極、再生部にGMR素子を用いたヘッドを使用した。S/N比は、記録密度700kFCIとして測定した。SNRの数値は、各表の基準比較例(SNRの欄に「−」で表示)のSNRoと比較し、その差(ΔSNR=SNR−SNRo)の大きさで区分した、次の基準に従い4段階表示した。
+0.2dB以上 ◎
+0.1dB〜+0.2dB ○
0dB〜+0.1dB(差無し) △
0dB未満(マイナス) ×
(2)製品合格率:
最終製品として合格したものの割合を合格率(%)として計算し、次の基準に従い3段階表示した。
100%〜90% ○
89%〜80% △
80%未満 ×
(3)ミッシングカウント:
ミッシングカウントは、記録密度700kFCIのビットサイズで基板検査を行い、出力が80%以下になったビット数の1面あたりの平均値を計算し、次の基準に従い3段階表示した。
2.1(個/面)以下 ○
2.1〜2.5(個/面) △
2.5(個/面)以上 ×
Figure 2011241109
Figure 2011241109
上記の表−3〜4に示された基板表面の研磨状態の評価結果から、次の事実が、判明する。
磁気ディスク用ガラス基板の製造に際し、アルカリ金属水酸化物、第4級アンモニウム化合物、アンモニア等のアルカリ化合物(1)と、分子中に3個以上のアルコール性水酸基を有するアルコール、分子中に2個以上のアルコール性水酸基を有するアミン化合物及びリン系キレート剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の特定化合物(2)とを含有する水性ダイヤモンドスラリーを用いた、アモルファスガラス及び結晶化ガラスのポリッシング加工により達成される、基板表面の研磨状態(実施例A1〜A8、A11〜A12、A21、A41、A51〜A52、A81、B1〜B8、B11〜B12、B21、B41、B51〜B52、B81)は、アルカリ化合物(1)と分子中に3個以上のアルコール性水酸基を有するアルコール、分子中に2個以上のアルコール性水酸基を有するアミン化合物及びリン系キレート剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の特定化合物(2)を配合しない水性ダイヤモンドスラリーを用いた場合の研磨状態(比較例A1〜A8、A12、A21、A41、A52、B1〜B8、B12、B21、B41、B52)と比べれば、研磨速度(μm/分)、表面粗さRa(Å)、研磨面当たりのスクラッチ発生率(%)及びガラス表面に付着したパーティクル数(個/cm)が十分に改善されており十分実用可能である。
ここでは、アルカリ化合物(1)は、上記特定の化合物(2)と併用され、エッチング剤として働き、研磨速度の向上と表面粗さの低下に寄与し、一方両成分以外の配合成分である水溶性ポリマー(3)、界面活性剤(4)等は補助的な役割として、スクラッチの抑制や、パーティクルの除去、ヌレ性向上、洗浄性向上、ハードディスク製造時の収率の向上等に作用していると考えられる。
また、実施例A2とA21及び比較例A2とA21、更に実施例B2とB21及び比較例B2とB21の結果から、エチレングリコールの添加によりスクラッチ性が向上していることが判る。これは、エチレングリコールが、ガラス基板表面に吸着されて、基板表面と研磨液の界面で弱い境界潤滑膜を形成し、スクラッチの発生を防いでいるものと推測される。
また、上記の表−3〜4に示された垂直磁気記録媒体の評価結果から、次の事実が、判明する。
アルカリ化合物(1)と上記特定の化合物(2)とを含有する水性ダイヤモンドスラリーを用いた、アモルファスガラス及び結晶化ガラスのポリッシング加工により得られた基板表面に形成された記録媒体(実施例A1〜A8、A11〜A12、A21、A41、A51〜A52、A81、B1〜B8、B11〜B12、B21、B41、B51〜B52、B81)においては、
アルカリ化合物(1)と上記特定の化合物(2)とを含有しない水性ダイヤモンドスラリーを用いた、アモルファスガラス及び結晶化ガラスのポリッシング加工により得られた基板表面に形成された記録媒体(比較例A1〜A8、A12、A21、A41、A52、B1〜B8、B12、B21、B41、B52)と比べて、SNR(dB)、製品合格率(%)及びミッシングカウント(個/面)が十分に改善されていて、十分実用可能である。
[応用例 3] TFTパネル用ガラス基板の製造
<実施例C1〜C8、C11〜C12、C21〜C24、C31〜C33、C81及び比較例C1〜C8、C31>
ポリッシング処理:
5cm角(面積25cm)の無アルカリガラス基板(厚さ1mm)表面に対してポリッシング処理を行った。
ポリッシング処理は、4ウェイ方式両面研磨装置を用いて行った。その際、研磨液として、平均粒径1.4μmの酸化セリウム砥粒10重量部と、表−5の各実施例又は比較例に記載の組成の研磨液組成物20重量部と、イオン交換水(比抵抗1MΩ・cm)70重量部とを配合した水性酸化セリウムスラリーを用い、研磨パッドとして、発泡ポリウレタンパッド(ローデス社製、グレード名LP−77)を用いた。
また、研磨条件は、基板を保持した定盤の回転数を50rpm、両面研磨装置へのスラリー供給量を45ml/分とした。加工圧力(パッドの押し付け力)は120gf/cmとし、加工時間は30分とした。このようにして、表面に、ポリッシング処理を施したガラス基板を得た。
洗浄と評価
ポリッシング処理を施したガラス基板は、研磨終了後、研磨面に物が触れることのないようにして、水道水で流水洗浄した後、クラス1000のクリーンルーム内において、超音波洗浄機で超音波を印加しながらイオン交換水(比抵抗1MΩ・cm)で3回リンスした。リンス後、圧縮窒素を吹き付けて乾燥した。
このようにして得られた、乾燥後のTFTパネル用ガラス基板(各実施例又は比較例ごとに、加工枚数5枚)について、研磨状態の評価(前記応用例1〜2と同様)を行った。結果は、表−5に記載の通りである。
Figure 2011241109
上記の表−5に示された評価結果から、次の事実が判明する。
(1)TFTパネル用ガラス基板の製造に際し、アルカリ化合物(1)及び特定の化合物(2)を含有する実施例C1〜C8、C11、C21〜C23、C31及びC81記載の配合を有する、水性酸化セリウムスラリーを用いた、無アルカリガラスのポリッシング処理により達成される、基板表面の研磨状態は、
上記(1)及び(2)のいずれか一方を含有しない、比較例C1〜C8及びC31記載の配合を有する、水性酸化セリウムスラリーを用いた場合の研磨状態に比べて、
いずれの実施例においても、スクラッチ発生率(%)及びガラス表面に付着したパーティクル数(個/cm)が著しく改善され、しかも、この達成が研磨速度(μm/分)及び表面粗さRa(Å)の著しい改善と同時に可能である。
(2)一方、上記アルカリ化合物(1)及び特定の化合物(2)のいずれか一方を含有しない比較例C1〜C8及びC31記載の配合を有する、水性酸化セリウムスラリーを用いた場合の研磨状態は、研磨速度(μm/分)及び表面粗さRa(Å)だけでなく、特にスクラッチ発生率(%)及びガラス表面に付着したパーティクル数(個/cm)の点で実用に適さず、比較例C1やC4のように、水溶性ポリマー(3)の配合によって、又は、比較例C8のように、界面活性剤(4)の配合によって、若干の改善も認められる場合もあるが、それでもなお、その他の比較例とほぼ同等な研磨状態であって、実用上使用可能とするには不十分である。
ここでは、アルカリ化合物(1)は、上記特定の化合物(2)と併用され、エッチング剤として働き、研磨速度の向上と表面粗さの低下に寄与し、一方両成分以外の配合成分である水溶性ポリマー(3)、界面活性剤(4)等は補助的な役割として、スクラッチの抑制や、パーティクルの除去、ヌレ性向上、洗浄性向上、ハードディスク製造時の収率の向上等に作用していると考えられる。
また、実施例C12及びC32記載の配合を有する、水性酸化セリウムスラリーを用いた、無アルカリガラス基板のポリッシング処理により達成される、基板表面の研磨状態と実施例C1及びC31記載の配合を有する、水性酸化セリウムスラリーを用いた同研磨状態の比較により、デカン酸の添加によりスクラッチ性が向上していることが判る。これは、デカン酸が、水性酸化セリウムスラリーの砥粒表面に吸着されて、砥粒が凝集し、凝集体は研磨時に、研磨テープとガラス基板表面との間で、ちょうどクッションのように作用して、砥粒の強い食い込みを抑え、スクラッチの低減に効果があると推定される。また、同時に基板表面に対する研磨性をマイルドにすることによって、スクラッチの発生を防いでいるものと推測される。
また、実施例C24及びC33の配合を有する、水性酸化セリウムスラリーを用いた、無アルカリガラス基板のポリッシング処理により達成される、基板表面の研磨状態と実施例C2及びC31記載の配合を有する、水性酸化セリウムスラリーを用いた同研磨状態の比較により、エチレンジアミン四酢酸Naの添加によりスクラッチ性が向上していることが判る。これは、エチレンジアミン四酢酸Naが、ガラス基板表面に吸着されて、基板表面と研磨液の界面で弱い境界潤滑膜を形成し、スクラッチの発生を防いでいるものと推測される。
[応用例 4] 光学材料用白板ガラス基板の製造
<実施例D1〜D8、D11、D21〜D23、D31〜D33、D81及び比較例D1〜D8、D31>
ポリッシング処理
5cm角(面積25cm)の白板ガラス基板(厚さ5mm)表面に対してポリッシング処理を行った。
ポリッシング処理は、片面研磨装置を用いて行った。その際、研磨液として、平均粒径0.006μmのコロイダルシリカ砥粒10重量部と、表−6の各実施例又は比較例に記載の組成の研磨液組成物20重量部と、イオン交換水(比抵抗1MΩ・cm)70重量部とを配合した水性コロイダルシリカスラリーを用い、研磨布として、ウレタン樹脂含浸ポリエステル不織布(ローデル社製、グレード名SUBA400)を用いた。
また、研磨条件は、基板を保持した定盤の回転数を160rpm、研磨装置へのスラリー供給量を40ml/分とした。加工圧力(不織布の押し付け力)は150gf/cmとし、加工時間は10分とした。このようにして、表面に、ポリッシング処理を施したガラス基板を得た。
洗浄と評価
ポリッシング処理を施したガラス基板は、前記応用例3と同様に、水道水で流水洗浄、イオン交換水でリンス、及び圧縮窒素を吹き付け乾燥を施した。
このようにして得られた、乾燥後の光学材料用白板ガラス基板(各実施例又は比較例ごとに、加工枚数5枚)について、研磨状態の評価(前記応用例1〜2と同様)を行った。結果は、表−6に記載の通りである。
Figure 2011241109
上記の表−6に示された評価結果から、次の事実が判明する。
(1)光学材料用白板ガラス基板の製造に際し、アルカリ化合物(1)及び特定の化合物(2)を含有する実施例D1〜D8、D11、D21〜D23、D31、及びD81記載の配合を有する、水性コロイダルシリカスラリーを用いた、白板ガラスのポリッシング処理により達成される、基板表面の研磨状態は、
上記(1)及び(2)のいずれか一方を含有しない、比較例D1〜D8及びD31記載の配合を有する、水性コロイダルシリカスラリーを用いた場合の研磨状態に比べて、
いずれの実施例においても、スクラッチ発生率(%)及びガラス表面に付着したパーティクル数(個/cm)が著しく改善され、しかも、この達成が研磨速度(μm/分)及び表面粗さRa(Å)の著しい改善と同時に可能である。
(2)一方、上記アルカリ化合物(1)及び特定の化合物(2)のいずれか一方を含有しない比較例D1〜D8及びD31記載の配合を有する、水性コロイダルシリカスラリーを用いた場合の研磨状態は、研磨速度(μm/分)及び表面粗さRa(Å)だけでなく、特にスクラッチ発生率(%)及びガラス表面に付着したパーティクル数(個/cm)の点で実用に適さず、比較例D1のように、水溶性ポリマー(3)の配合によって、又は、比較例D2のように、水溶性ポリマー(3)及び界面活性剤(4)の配合によって、若干の改善も認められる場合もあるが、それでもなお、その他の比較例とほぼ同等な研磨状態であって、実用上使用可能とするには不十分である。
ここでは、アルカリ化合物(1)は、上記特定の化合物(2)と併用され、エッチング剤として働き、研磨速度の向上と表面粗さの低下に寄与し、一方両成分以外の配合成分である水溶性ポリマー(3)、界面活性剤(4)等は補助的な役割として、スクラッチの抑制や、パーティクルの除去、ヌレ性向上、洗浄性向上、ハードディスク製造時の収率の向上等に作用していると考えられる。
また、実施例D32記載の配合を有する、水性コロイダルシリカスラリーを用いた、光学材料用白板ガラス基板のポリッシング処理により達成される、基板表面の研磨状態と実施例D31記載の配合を有する、水性コロイダルシリカスラリーを用いた同研磨状態の比較により、デカン酸の添加によりスクラッチ性が向上していることが判る。これは、デカン酸が、水性コロイダルシリカスラリーの砥粒表面に吸着されて、砥粒が凝集し、凝集体は研磨時に、研磨テープとガラス基板表面との間で、ちょうどクッションのように作用して、砥粒の強い食い込みを抑え、スクラッチの低減に効果があると推定される。また、同時に基板表面に対する研磨性をマイルドにすることによって、スクラッチの発生を防いでいるものと推測される。
また、実施例D33の配合を有する、水性コロイダルシリカスラリーを用いた、無アルカリガラス基板のポリッシング処理により達成される、基板表面の研磨状態と実施例D31記載の配合を有する、水性コロイダルシリカスラリーを用いた同研磨状態の比較により、エチレンジアミン四酢酸Naの添加によりスクラッチ性が向上していることが判る。これは、エチレンジアミン四酢酸Naが、ガラス基板表面に吸着されて、基板表面と研磨液の界面で弱い境界潤滑膜を形成し、スクラッチの発生を防いでいるものと推測される。
[応用例 5] 汎用板ガラス用ソーダライムガラス基板の製造
<実施例E1〜E8、E11、E21〜E23、E31〜E33、E81及び比較例E1〜E8、E31>
ポリッシング処理
5cm角(面積25cm)のソーダライムガラス基板(厚さ5mm)表面に対してポリッシング処理を行った。
ポリッシング処理は、4ウェイ方式両面研磨装置を用いて行った。その際、研磨液として、平均粒径0.008μmのコロイダルシリカ砥粒10重量部と、表−7の各実施例又は比較例に記載の組成の研磨液組成物20重量部と、イオン交換水(比抵抗1MΩ・cm)70重量部とを配合した水性コロイダルシリカスラリーを用い、研磨布として、ウレタン樹脂含浸ポリエステル不織布(ローデル社製、グレード名SUBA400)を用いた。
また、研磨条件は、基板を保持した定盤の回転数を80rpm、研磨装置へのスラリー供給量を80ml/分とした。加工圧力(不織布の押し付け力)は175gf/cmとし、加工時間は10分とした。このようにして、表面に、ポリッシング処理を施したガラス基板を得た。
洗浄と評価
ポリッシング処理を施したガラス基板は、前記応用例3と同様に、水道水で流水洗浄、イオン交換水でリンス、及び圧縮窒素を吹き付け乾燥を施した。
このようにして得られた、乾燥後の汎用板ガラス用ソーダライムガラス基板(各実施例又は比較例ごとに、加工枚数5枚)について、研磨状態の評価(前記応用例1〜2と同様)を行った。結果は、表−7に記載の通りである。
Figure 2011241109
上記の表−7に示された評価結果から、次の事実が判明する。
(1)汎用板ガラス用ソーダライムガラス基板の製造に際し、アルカリ化合物(1)及び特定の化合物(2)を含有する実施例E1〜E8、E11、E21〜E23、E31及びE81記載の配合を有する、水性コロイダルシリカスラリーを用いた、ソーダライムガラスのポリッシング処理により達成される、基板表面の研磨状態は、
上記(1)及び(2)のいずれか一方を含有しないが、他の配合成分及び量を共通にする、比較例E1〜E8及びE31記載の配合を有する、水性コロイダルシリカスラリーを用いた場合の研磨状態に比べて、
いずれの実施例においても、スクラッチ発生率(%)及びガラス表面に付着したパーティクル数(個/cm)が著しく改善され、しかも、この達成が研磨速度(μm/分)及び表面粗さRa(Å)の著しい改善と同時に可能である。
(2)一方、上記アルカリ化合物(1)及び特定の化合物(2)のいずれか一方を含有しない、水性コロイダルシリカスラリーを用いた場合の研磨状態は、研磨速度(μm/分)及び表面粗さRa(Å)だけでなく、特にスクラッチ発生率(%)及びガラス表面に付着したパーティクル数(個/cm)の点で実用に適さず、比較例E3のように、界面活性剤(4)配合によって、若干の改善も認められる場合もあるが、それでもなお、その他の比較例とほぼ同等な研磨状態であって、実用上使用可能とするには不十分である。
ここでは、アルカリ化合物(1)は、上記特定の化合物(2)と併用され、エッチング剤として働き、研磨速度の向上と表面粗さの低下に寄与し、一方両成分以外の配合成分である水溶性ポリマー(3)、界面活性剤(4)等は補助的な役割として、スクラッチの抑制や、パーティクルの除去、ヌレ性向上、洗浄性向上、ハードディスク製造時の収率の向上等に作用していると考えられる。
また、実施例E32記載の配合を有する、水性コロイダルシリカスラリーを用いた、汎用板ガラス用ソーダライムガラス基板のポリッシング処理により達成される、基板表面の研磨状態と実施例E31記載の配合を有する、水性コロイダルシリカスラリーを用いた同研磨状態の比較により、デカン酸の添加によりスクラッチ性が向上していることが判る。これは、デカン酸が、水性コロイダルシリカスラリーの砥粒表面に吸着されて、砥粒が凝集し、凝集体は研磨時に、研磨テープとガラス基板表面との間で、ちょうどクッションのように作用して、砥粒の強い食い込みを抑え、スクラッチの低減に効果があると推定される。また、同時に基板表面に対する研磨性をマイルドにすることによって、スクラッチの発生を防いでいるものと推測される。
また、実施例E33の配合を有する、水性コロイダルシリカスラリーを用いた、無アルカリガラス基板のポリッシング処理により達成される、基板表面の研磨状態と実施例E31記載の配合を有する、水性コロイダルシリカスラリーを用いた同研磨状態の比較により、エチレンジアミン四酢酸Naの添加によりスクラッチ性が向上していることが判る。これは、エチレンジアミン四酢酸Naが、ガラス基板表面に吸着されて、基板表面と研磨液の界面で弱い境界潤滑膜を形成し、スクラッチの発生を防いでいるものと推測される。
用途:
光学レンズ等光学用途用ガラス材料、液晶用ガラス基板、液晶テレビ用カラーフィルター、プラズマディスプレイ用ガラス基板、磁気ディスク、光ディスク等の記録媒体用ガラス基板、LSIフォトマスク用ガラス基板等の電子回路製造用、フォトマスク用石英ガラス、水晶、太陽電池のパネル、光学部品用の各種レンズやフィルター、光ファイバー。

Claims (17)

  1. アルカリ化合物と、(1)分子中に3個以上のアルコール性水酸基を有するアルコール、(2)分子中に2個以上のアルコール性水酸基を有するアミン化合物及び(3)リン系キレート剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含有する水溶液であることを特徴とするガラスエッチング組成物。
  2. 上記アルカリ化合物が、アルカリ金属水酸化物、第4級アンモニウム化合物及びアンモニアからなる群より選ばれた少なくとも一つの化合物であることを特徴とする請求項1に記載のガラスエッチング組成物。
  3. 上記第4級アンモニウム化合物が、下記一般式:
    OH
    (式中、Rは、同一もしくは異なる、C1〜8のアルキル基、フェニル基、ベンジル基又はシクロヘキシル基であり、各Rは、アルコール性水酸基を有していてもよい。)
    で表される化合物であることを特徴とする請求項2に記載のガラスエッチング組成物。
  4. 上記アルカリ化合物が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化セシウム、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、モノヒドロキシエチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ジメチルビス(ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシド、トリヒドロキシエチルモノメチルアンモニウムヒドロキシド及びアンモニアからなる群より選ばれた少なくとも一つであることを特徴とする請求項1に記載のガラスエッチング組成物。
  5. 上記アルコール性水酸基を3個以上有するアルコールが、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、ペンタエリスリトール及びソルビトールからなる群より選ばれた少なくとも一つであることを特徴とする請求項1に記載のガラスエッチング組成物。
  6. 上記アルコール性水酸基を2個以上有するアミン化合物が、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン及びトリイソプロパノールアミンからなる群より選ばれた少なくとも一つであることを特徴とする請求項1に記載のガラスエッチング組成物。
  7. 上記リン系キレート剤が、分子中に2個以上のリン原子を有する有機ホスホン酸化合物であることを特徴とする請求項1に記載のガラスエッチング組成物。
  8. 上記リン系キレート剤が、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸であることを特徴とする請求項7に記載のガラスエッチング組成物。
  9. 上記請求項1〜8のいずれか一項に記載のガラスエッチング組成物を利用することを特徴とするガラスポリッシング加工用組成物。
  10. 上記請求項9記載のガラスポリッシング加工用組成物が、カルボン酸基、カルボン酸塩基及び/又はカルボン酸アミド化合物基を有するアクリル酸系水溶性ポリマーの少なくとも1種を含有することを特徴とするガラスポリッシング加工用組成物。
  11. 上記請求項9〜10記載のガラスポリッシング加工用組成物が、少なくとも1種の界面活性剤化合物を含有することを特徴とするガラスポリッシング加工用組成物。
  12. 上記請求項11記載のガラスポリッシング加工用組成物が、
    a.両性界面活性剤としては、アルキルベタイン型界面活性剤、アミドプロピルベタイン型界面活性剤、イミダゾリニウムベタイン型界面活性剤、
    b.アニオン界面活性剤としては、アルキル硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、タウリン系界面活性剤、ザルコシネート系界面活性剤、イセチオネート系界面活性剤、N−アシル酸性アミノ酸系界面活性剤、モノアルキルリン酸エステル塩、高級脂肪酸塩、アシル化ポリペプチド、
    c.非イオン界面活性剤としては、高級アルコールのアルキレンオキサイド付加物、高級脂肪酸のアルキレンオキサイド付加物、アルキルフェノールのアルキレンオキサイド付加物を使用していることを特徴とするガラスポリッシング加工用組成物。
  13. 上記請求項9〜12記載のガラスポリッシング加工用組成物が、さらに砥粒を含有することを特徴とするガラスポリッシング加工用組成物。
  14. 上記砥粒が、ダイヤモンド、酸化セリウム、コロイダルシリカ、アルミナ系粒子、酸化ジルコニウム粒子、酸化マグネシウム粒子及び炭化ケイ素から選ばれた少なくとも一つであることを特徴とする請求項9〜13に記載のガラスポリッシング加工用組成物。
  15. ガラス材料の表面に、請求項9〜14のいずれか一項に記載のガラスポリッシング加工用組成物を含浸した保持材を所定時間押しつけて、ポリッシング加工を行うことを特徴とするガラスポリッシング加工方法。
  16. 上記ガラス材料がガラス製磁気ディスク用基板であることを特徴とする請求項15に記載のガラスポリッシング加工方法。
  17. 上記組成物中の砥粒がダイヤモンド砥粒であることを特徴とする請求項16に記載のガラスポリッシング加工方法。
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