JP2011236110A - 有機無機複合粒子、粒子分散液、粒子分散樹脂組成物および有機無機複合粒子の製造方法 - Google Patents

有機無機複合粒子、粒子分散液、粒子分散樹脂組成物および有機無機複合粒子の製造方法 Download PDF

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Yoshiji Hatakeyama
義治 畠山
Junichi Nagase
純一 長瀬
Shusaku Shibata
周作 柴田
Saori Fukuzaki
沙織 福▲崎▼
Tatsuki Nagatsuka
辰樹 長塚
Takahiro Fukuoka
孝博 福岡
Masafumi Ajiri
雅文 阿尻
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Abstract

【課題】溶媒および/または樹脂中に高い配合割合で均一に分散することができる有機無機複合粒子およびその製造方法と、有機無機複合粒子を含む粒子分散液および粒子分散樹脂組成物とを提供すること。
【解決手段】溶媒および/または樹脂中に1次粒子として分散することができ、無機粒子の表面に、互いに異なる複数の有機基を有する有機無機複合粒子を、溶媒および/または樹脂中に分散させて、粒子分散液および/または粒子分散樹脂組成物を調製する。
【選択図】なし

Description

本発明は、有機無機複合粒子、粒子分散液、粒子分散樹脂組成物および有機無機複合粒子の製造方法、詳しくは、光学用途を含む各種産業用途に用いられる粒子分散液および粒子分散樹脂組成物と、それらに分散される有機無機複合粒子およびその製造方法とに関する。
従来より、ナノメーターサイズの粒子(ナノ粒子)が、光学用途を含む各種産業用途に用いられている。
例えば、金属酸化物微粒子と有機修飾剤との水熱合成により得られる有機修飾微粒子を、溶剤または樹脂中に分散させることが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2005−194148号公報
しかし、有機修飾微粒子を、溶剤または樹脂に対して高い配合割合で配合する場合には、有機修飾粒子が凝集してしまう不具合がある。
本発明の目的は、溶媒および/または樹脂中に、高い配合割合においても1次粒子の形態で、均一またはほぼ均一に分散することができる有機無機複合粒子およびその製造方法と、有機無機複合粒子を含む粒子分散液および粒子分散樹脂組成物とを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の有機無機複合粒子は、溶媒および/または樹脂中に1次粒子として分散することができ、無機粒子の表面に、互いに異なる複数の有機基を有することを特徴としている。
また、本発明の有機無機複合粒子では、高温の溶媒中で製造されているが好適である。
また、本発明の有機無機複合粒子では、高温高圧の水中で製造されていることが好適である。
また、本発明の有機無機複合粒子では、複数の前記有機基は、主鎖の原子の個数が互いに異なる有機基、および/または、主鎖の分子構造が異なる有機基であることが好適であり、また、複数の前記有機基は、主鎖の炭素数が互いに異なる炭化水素基、および/または、主鎖の分子構造が互いに異なる炭化水素基であることが好適である。
また、本発明の有機無機複合粒子では、複数の前記有機基のうち、少なくとも1つの前記有機基は、側鎖または末端に官能基を少なくとも含有する官能基含有有機基であり、2種以上の前記有機基が前記官能基含有有機基である場合には、前記官能基が互いに異なるか、または、主鎖の原子の個数が互いに異なることが好適であり、また、複数の前記有機基のうち、少なくとも1つの前記有機基は、炭化水素基と、前記炭化水素基に結合する官能基とを少なくとも含有する官能基含有炭化水素系有機基であり、2種以上の前記有機基が前記官能基含有炭化水素系有機基である場合には、前記官能基が互いに異なるか、または、主鎖の炭素数が互いに異なることが好適である。
また、本発明の粒子分散液は、前記溶媒と、前記溶媒に、1次粒子として分散されている上記した有機無機複合粒子とを含むことを特徴としている。
また、本発明の粒子分散樹脂組成物は、前記樹脂と、前記樹脂に、1次粒子として分散されている上記した有機無機複合粒子とを含むことを特徴としている。
また、本発明の有機無機複合粒子の製造方法は、無機粒子と、互いに異なる複数の有機化合物とを高温処理することにより、前記無機粒子の表面を複数の前記有機化合物で表面処理する有機無機複合粒子の製造方法であって、複数の前記有機化合物は、前記無機粒子の表面と結合可能な結合基と、有機基とを含み、前記有機基が互いに異なっていることを特徴としている。
本発明の製造方法により得られる本発明の有機無機複合粒子は、溶媒および/または樹脂中に1次粒子で高い配合割合で分散することができるので、溶媒および/または樹脂に対する分散性が優れている。
そのため、本発明の粒子分散液および/または粒子分散樹脂組成物では、有機無機複合粒子が良好な均一性で分散している。しかも、有機無機複合粒子を高い配合割合で良好な均一性で分散させることができる。
その結果、粒子分散組成物中の無機粒子に結合している有機基に対し、溶液化学反応を均一に、さらに効率的に行うことができる。言い換えると、有機無機複合粒子の有機基の改質を均一に行うことができる。
また、粒子分散液組成物から得られる粒子分散樹脂組成物は、優れた透明性を有しており、この粒子分散樹脂組成物から粒子分散樹脂成形体を成形すれば、優れた透明性を確保することができる。
従って、本発明の粒子分散樹脂成形体は透明性が必要な各種用途で利用することができる。
本発明の有機無機複合粒子は、溶媒および/または樹脂中に1次粒子として分散することができ、無機粒子の表面に、互いに異なる複数の有機基を有している。
具体的には、有機無機複合粒子は、無機粒子を複数の有機化合物で表面処理することにより得られる。
なお、有機無機複合粒子は、1種類または2種類以上組み合せて利用することができる。
無機粒子を形成する無機化合物(無機原料)としては、例えば、酸化物、複合酸化物、炭酸塩などが挙げられる。
無機粒子を形成する無機物としては、典型元素、遷移元素などの金属元素からなる金属、例えば、ホウ素、ケイ素などの非金属元素からなる非金属、例えば、金属元素および/または非金属を含む無機化合物などが挙げられる。
金属元素または非金属元素としては、例えば、長周期型周期表で第IIIB属のホウ素(B)−第IVB属のケイ素(Si)−第VB属のヒ素(As)−第VIB属のテルル(Te)−第VIIB属のアスタチン(At)を境界として、これらの元素およびその境界より、長周期型周期表において左側および下側にある元素が挙げられ、具体的には、例えば、Sc、YなどのIIIA属元素、例えば、Ti、Zr、HfなどのIVA属元素、例えば、V、Nb、TaなどのVA属元素、例えば、Cr、Mo、WなどのVIA属元素、例えば、Mn、ReなどのVIIA属元素、例えば、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、PtなどのVIIIA属元素、例えば、Cu、Ag、AuなどのIB属元素、例えば、Zn、Cd、HgなどのIIB属元素、例えば、B、Al、Ga、In、TlなどのIIIB属元素、例えば、Si、Ge、Sn、PbなどのIVB属元素、例えば、As、Sb、BiなどのVB元素、例えば、Te、PoなどのVIB属元素、例えば、La、Ce、Pr、Ndなどのランタニド系列元素、例えば、Ac、Th、Uなどのアクチニウム系列元素などが挙げられる。
無機化合物としては、例えば、水素化合物、水酸化物、窒化物、ハロゲン化物、酸化物、炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、金属錯体、硫化物、炭化物、リン化合物などが挙げられる。また、無機化合物は複合化合物でもよく、例えば、酸化窒化物、複合酸化物などが挙げられる。
上記した無機物のうち、好ましくは、無機化合物が挙げられ、さらに好ましくは、例えば、酸化物、複合酸化物、炭酸塩、硫酸塩などが挙げられる。
酸化物として、例えば、酸化金属が挙げられ、好ましくは、酸化チタン(二酸化チタン、酸化チタン(IV)、チタニア:TiO)、酸化セリウム(二酸化セリウム、酸化セリウム(IV)、セリア:CeO)などが挙げられる。
酸化物は、単独使用または2種以上併用することができる。
複合酸化物は、酸素と複数の元素との化合物であって、複数の元素としては、上記した酸化物における酸素以外の元素と、第I属元素と、第II属元素とからなる元素から選択される少なくとも2種以上の組合せが挙げられる。
第I元素としては、例えば、Li、Na、K、Rb、Csなどのアルカリ金属が挙げられる。また、第II属元素としては、例えば、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Raなどのアルカリ土類金属が挙げられる。
複数の元素の組合せとして、好ましくは、第II属元素とIVb属元素との組合せ、第II属元素とVIIIb属元素との組合せ、第II属元素とIVa属元素との組合せなど、少なくとも第II属元素を含む組合せが挙げられる。
少なくとも第II属元素を含む複合酸化物としては、例えば、チタン酸アルカリ土類金属塩、ジルコン酸アルカリ土類金属塩、鉄酸アルカリ土類金属塩、スズ酸アルカリ土類金属塩などが挙げられる。
複合酸化物酸化物として、好ましくは、チタン酸アルカリ土類金属塩が挙げられる。
チタン酸アルカリ土類金属塩としては、例えば、チタン酸ベリリウム(BeTiO)、チタン酸マグネシウム(MgTiO)、チタン酸カルシウム(CaTiO)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)、チタン酸バリウム(BaTiO)、チタン酸ラジウム(RaTiO)などが挙げられる。
複合酸化物は、単独使用または2種以上併用することができる。
炭酸塩において、炭酸と化合する元素としては、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属などが挙げられる。アルカリ金属およびアルカリ土類金属としては、上記と同様のものが挙げられる。
炭酸と化合する元素のうち、好ましくは、アルカリ土類金属が挙げられる。
具体的には、炭酸塩としては、好ましくは、アルカリ土類金属を含む炭酸塩が挙げられ、そのような炭酸塩としては、例えば、炭酸ベリリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム、炭酸バリウム、炭酸ラジウムなどが挙げられる。これら炭酸塩は、単独使用または2種以上併用することができる。
硫酸塩は、硫酸イオン(SO 2−)と、金属のカチオンとの化合物(より具体的には、硫酸(HSO)の水素原子が金属と置換した化合物)であって、硫酸塩に含まれる金属としては、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属などが挙げられる。アルカリ金属およびアルカリ土類金属としては、上記と同様のものが挙げられる。
金属のうち、好ましくは、アルカリ土類金属が挙げられる。
具体的には、硫酸塩としては、好ましくは、アルカリ土類金属を含む硫酸塩が挙げられ、そのような硫酸塩としては、例えば、硫酸ベリリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸ストロンチウム、硫酸バリウム、硫酸ラジウムなどが挙げられ、好ましくは、硫酸バリウムが挙げられる。
これら硫酸塩は、単独使用または2種以上併用することができる。
複数の有機化合物(有機原料)は、例えば、無機粒子の表面に互いに異なる複数の有機基を導入する(配置させる)ための、互いに異なる複数の有機基導入化合物である。複数の有機化合物は、具体的には、無機粒子の表面と結合可能な結合基と、互いに異なる複数の有機基とを含んでいる。
結合基としては、無機粒子の種類に応じて適宜選択され、例えば、カルボキシル基、リン酸基(−PO(OH)、ホスホノ基)、アミノ基、スルホ基、ヒドロキシル基、チオール基、エポキシ基、イソシアネート基(シアノ基)、ニトロ基、アゾ基、シリルオキシ基、イミノ基、アルデヒド基(アシル基)、ニトリル基、ビニル基(重合性基)などの官能基(第1の官能基、結合性官能基)が挙げられる。好ましくは、カルボキシル基、リン酸基、アミノ基、スルホ基、ヒドロキシル基、チオール基、エポキシ基、アゾ基、ビニル基などが挙げられ、さらに好ましくは、カルボキシル基、リン酸基が挙げられる。
これら結合基は、有機化合物に1つあるいは複数含まれる。具体的には、結合基は、有機基の末端または側鎖に結合されている。
互いに異なる複数の有機基は、例えば、主鎖の原子の個数が互いに異なる有機基、および/または、主鎖の分子構造が互いに異なる有機基が挙げられる。具体的には、複数の有機基は、主鎖の炭素数が互いに異なる炭化水素基、および/または、主鎖の分子構造が互いに異なる炭化水素基が挙げられる。
そのような炭化水素基としては、例えば、脂肪族基、脂環族基、芳香脂肪族基、芳香族基などの炭化水素基などが挙げられる。
脂肪族基としては、例えば、飽和脂肪族基、不飽和脂肪族基などが挙げられる。
飽和脂肪族基としては、例えば、炭素数1〜30のアルキル基などが挙げられる。
アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、へプチル、オクチル、2−エチルへキシル、3,3,5−トリメチルヘキシル、イソオクチル、ノニル、イソノニル、デシル、2−ヘキシルデシル、イソデシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、イコシル、イコシル(アラキジル)、トリアコンチル(メリシル)などの、炭素数1〜30の直鎖または分岐アルキル基(パラフィン炭化水素基)などが挙げられる。好ましくは、炭素数4〜30の直鎖アルキル基が挙げられる。
不飽和脂肪族基としては、例えば、炭素数2〜20のアルケニル基、アルキニル基などが挙げられる。
アルケニル基としては、例えば、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニル、テトラデセニル、ヘキサデセニル、オクタデセニル(オレイル)、イコセニル、オクタデカ−ジエニル、オクタデカ−トリエニル、ドコサエニルなどの炭素数2〜20のアルケニル基(オレフィン炭化水素基)が挙げられる。
アルキニル基としては、例えば、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニル、オクチニル、デシニル、ウンデシニル、ドデシニル、トリデシニル、テトラデシニル、ペンタデシニル、ヘキサデシニル、ヘプタデシニル、オクタデシニルなどの炭素数2〜20のアルキニル基(アセチレン炭化水素基)が挙げられる。
脂環族基としては、例えば、炭素数4〜20のシクロアルキル基、例えば、ノルボルネニルなどの炭素数7〜20のシクロアルケニルアルキレン基などが挙げられる。
シクロアルキル基としては、例えば、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロウンデシル、シクロドデシル、シクロヘキシルプロピル、シクロヘキシルペンチル、プロピルシクロヘキシル、ジシクロヘキシルエチル、エチルヘキシル、シクロヘキシルデシル、トリメチルヘキシルなどが挙げられる。
シクロアルケニルアルキレン基としては、例えば、ノルボルネンデシル(ノルボネリルデシル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エニル−デシル)などが挙げられる。
芳香脂肪族基としては、例えば、ベンジル、フェニルエチル、フェニルプロピル、フェニルブチル、フェニルペンチル、フェニルヘキシル、フェニルヘプチル、ジフェニルメチル、ジフェニルプロピル、ビフェニルエチル、ナフタレンエチルなどの炭素数7〜20のアラルキル基が挙げられる。
芳香族基としては、例えば、フェニル、キシリル、ナフチル、ビフェニルなどの炭素数6〜20のアリール基が挙げられる。
上記した有機基(具体的には、結合基および炭化水素基)を含む有機化合物(第1の有機化合物)としては、具体的には、例えば、酢酸、プロピオン酸、エチルヘキサン酸、ヘキサデカン酸、トリメチルヘキサン酸、ヘキサン酸、デカン酸、アラキジン酸、メリシン酸、トリアコンチン酸などの飽和脂肪族基含有カルボン酸(飽和脂肪酸)や、例えば、ウンデセン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸などの不飽和脂肪族基含有カルボン酸(不飽和脂肪酸)などの脂肪族基含有カルボン酸(脂肪酸)などが挙げられる。また、第1の有機化合物としては、例えば、シクロヘキシルカルボン酸、シクロヘキシルプロピオン酸、シクロヘキシルペンタン酸、プロピルシクロヘキシルカルボン酸、ジシクロヘキシル酢酸、エチルヘキサン酸、トリメチルヘキサン酸などの脂環族基含有カルボン酸(脂環族カルボン酸)、例えば、6−フェニルヘキサン酸、ジフェニルプロピオン酸、ビフェニル酢酸、ナフタレン酢酸などの芳香脂肪族基含有カルボン酸(芳香脂肪族カルボン酸)、例えば、安息香酸、トルエンカルボン酸などの芳香族基含有カルボン酸(芳香族カルボン酸)などが挙げられる。また、メチルホスホン酸などの脂肪族基含有ホスホン酸や、デシルホスホン酸ジエチルエステル、オクチルホスホン酸ジエチルエステルなどの脂肪族基含有ホスホン酸エステルなども挙げられる。
また、複数の有機基のうち、少なくとも1つの有機基が、側鎖または末端に官能基(第2の官能基)を少なくとも有する官能基含有有機基であり、2種以上の有機基が官能基含有有機基である場合には、官能基が互いに異なるか、または、主鎖の原子の個数が互いに異なっている。
好ましくは、複数の有機基のうち、少なくとも1つの有機基は、炭化水素基と、炭化水素基に結合する官能基とを少なくとも含有する官能基含有炭化水素系有機基であり、2種以上の有機基が官能基含有炭化水素系有機基である場合には、官能基が互いに異なるか、または、主鎖の炭素数が互いに異なっている。
官能基含有炭化水素系有機基に含有される炭化水素基としては、上記と同様のものが挙げられる。
官能基含有炭化水素系有機基は、上記した炭化水素基と、それに結合する官能基(活性官能基、第2の官能基)とを有している。
つまり、官能基は、無機粒子の表面を活性化するための活性基とされており、有機化合物において、上記した炭化水素基の末端(結合基に結合される末端(一端)と逆側の末端(他端))または側鎖に結合されている。そのため、官能基は、無機複合粒子の表面を活性化するための活性基として利用することもできる。
官能基(第2の官能基)としては、例えば、カルボキシル基、ヒドロキシル基、リン酸基(−PO(OH)、ホスホノ基)、チオール基、アミノ基、スルホ基、カルボニル基、エポキシ基、イソシアネート基、ニトロ基、アゾ基、シリルオキシ基、イミノ基、アシル基、アルデヒド基、シアノ基、ニトリル基、ビニル基(重合性基)、ハロゲン基(例えば、ブロモなど)などが挙げられる。官能基として、好ましくは、カルボキシル基、リン酸基、アミノ基、スルホ基、ヒドロキシル基、チオール基、エポキシ基、アゾ基、アミノ基、カルボニル基、ビニル基などの官能基が挙げられる。
これら官能基は、各有機化合物に1つあるいは複数含まれる。
官能基含有炭化水素系有機基としては、例えば、カルボキシル基含有有機基、ヒドロキシル基含有有機基、リン酸基含有有機基、チオール基含有有機基、アミノ基含有有機基、スルホ基含有有機基、カルボニル基含有有機基などが挙げられる。
カルボキシル基含有有機基としては、例えば、3−カルボキシプロピル、4−カルボキシブチル、6−カルボキシヘキシル、8−カルボキシオクチル、10−カルボキシデシルなどのカルボキシ飽和脂肪族基や、例えば、カルボキシブテニルなどのカルボキシ不飽和脂肪族基などのカルボキシ脂肪族基などが挙げられる。また、カルボキシル基含有有機基としては、例えば、カルボキシシクロヘキシルなどのカルボキシ脂環族基、例えば、カルボキシフェニルプロピル、カルボキシフェニルヘキシル、カルボキシヘキシルフェニル、カルボキシオクチル、カルボキシデシル、カルボキシフェニルエチル、カルボキシフェニルプロピルなどのカルボキシ芳香脂肪族基など、例えば、カルボキシフェニルなどのカルボキシ芳香族基などが挙げられる。
ヒドロキシル基含有有機基としては、例えば、4−ヒドロキシブチル、6−ヒドロキシルヘキシル、8−ヒドロキシオクチル、10−ヒドロキシデシルなどのヒドロキシ飽和脂肪族基(ヒドロキシ脂肪族基)、例えば、4−ヒドロキシベンジル、2−(4−ヒドロキシフェニル)エチル、3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピル、6−(4−ヒドロキシフェニル)ヘキシルなどのヒドロキシ芳香脂肪族基、例えば、ヒドロキシフェニルなどのヒドロキシ芳香族基などが挙げられる。
リン酸基含有有機基としては、例えば、3−ホスホノプロピル、6−ホスホノヘキシルなどのホスホノ飽和脂肪族基(ホスホノ脂肪族基)、6−ホスホノフェニルヘキシルなどのホスホノ芳香脂肪族基などが挙げられる。また、ジエトキシ−ホスホニルプロピル、ジエトキシ−ホスホニルヘキシル、ジエトキシ−ホスホニルデシルなどのアルコキシ変性ホスホノ脂肪族基なども挙げられる。
チオール基含有有機基としては、例えば、10−メルカプトデシルなどのメルカプト飽和脂肪族基(メルカプト脂肪族基)などが挙げられる。
アミノ基含有有機基としては、例えば、6−アミノヘキシルなどのアミノ飽和脂肪族基(アミノ脂肪族基)、6−アミノフェニルヘキシルなどのアミノ芳香脂肪族基などが挙げられる。
スルホ基含有有機基としては、例えば、6−スルホヘキシルなどのスルホ飽和脂肪族基(スルホ脂肪族基)、6−スルホフェニルヘキシルなどのスルホ芳香脂肪族基などが挙げられる。
カルボニル基含有有機基としては、例えば、4−オキソペンチル、5−オキソヘキシル、7−オキソオクチルなどのオキソ飽和脂肪族基(オキソ脂肪族基)などが挙げられる。
第2の有機化合物としては、具体的には、上記した官能基含有炭化水素系有機基を含む有機化合物であり、例えば、カルボキシル基含有有機化合物、ヒドロキシル基含有有機化合物、リン酸基含有有機化合物、チオール基含有有機基、アミノ基含有有機化合物、スルホ基含有有機化合物、カルボニル基含有有機化合物などの親水化有機化合物などが挙げられる。
カルボキシル基含有有機化合物としては、例えば、ジカルボン酸などが挙げられ、そのようなジカルボン酸としては、例えば、プロパン二酸(マロン酸)、ブタン二酸(コハク酸)、ヘキサン二酸(アジピン酸)、オクタン二酸(セバシン酸)、デカン二酸などの飽和脂肪族ジカルボン酸や、イタコン酸などの不飽和脂肪族ジカルボン酸などの脂肪族ジカルボン酸、例えば、シクロヘキシルジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸、例えば、カルボキシフェニルプロピオン酸、6−カルボキシフェニルヘキサン酸などの芳香脂肪族ジカルボン酸、例えば、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸など芳香族ジカルボン酸などが挙げられる。
ヒドロキシル基含有有機化合物としては、例えば、モノヒドロキシルカルボン酸が挙げられ、そのようなモノヒドロキシルカルボン酸としては、具体的には、4−ヒドロキシブタン酸、6-ヒドロキシヘキサン酸、8−ヒドロキシオクタン酸、10−ヒドロキシデカン酸、4−ヒドロキシフェニル酢酸、3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、6−(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン酸(6−(4−ヒドロキシフェニル)カプロン酸)、ヒドロキシフェニルヘキサン酸、カルボキシヘキシルオキシ安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシフェニル酢酸などが挙げられる。
リン酸基含有有機化合物としては、例えば、モノホスホノカルボン酸が挙げられ、具体的には、ホスホノプロピオン酸、6−ホスホノヘキサン酸、6−ホスホノフェニルヘキサン酸、ホスホノデシルホスホン酸などのホスホノカルボン酸が挙げられる。また、(ジエトキシ−ホスホニル)ヘキサン酸エチルエステル、(ジエトキシ−ホスホニル)プロピオン酸エチルエステル、(ジエトキシ−ホスホニル)デカン酸エチルエステルなどのホスホン酸エステルなども挙げられる。
アミノ基含有有機化合物としては、例えば、モノアミノカルボン酸が挙げられ、具体的には、6−アミノヘキサン酸、6−アミノフェニルヘキサン酸などが挙げられる。
スルホ基含有有機化合物としては、例えば、モノスルホカルボン酸が挙げられ、具体的には、6−スルホヘキサン酸、6−スルホフェニルヘキサン酸などが挙げられる。
カルボニル基含有有機化合物としては、例えば、モノカルボニルカルボン酸が挙げられ、具体的には、4−オキソペンタン酸(4−オキソ吉草酸)、5−オキソヘキサン酸(5−オキソカプロン酸)などが挙げられる。
そして、複数の有機化合物において、有機基の種類は互いに異なっている。
複数の有機基は、例えば、主鎖の炭素数が互いに異なる炭化水素基であり、そのような組合せ(第1の組合せ)としては、例えば、脂肪族基、脂環族基、芳香脂肪族基、芳香族基からなる群から選択される少なくとも2つの、炭素数が互いに異なる炭化水素基の組合せが挙げられる。好ましくは、ヘキシルおよびデシルの組合せ、ヘキシルおよびエチルヘキシルの組合せ、フェニルおよび6−フェニルヘキシルの組合せ、プロピルシクロヘキシルおよびシクロヘキシルの組合せ、デシルおよびトリメチルヘキシルなどが挙げられる。
また、複数の有機基のうち、少なくとも1種類の有機基は、上記した官能基含有炭化水素系有機基であってもよい。
その場合には、複数の有機基は、例えば、少なくとも1種類の炭化水素基と、少なくとも1種類の官能基含有炭化水素系有機基との組合せ(第2の組合せ)、また、例えば、少なくとも2種類の官能基含有炭化水素系有機基同士の組合せ(第3の組合せ)が挙げられる。
第2の組合せにおいて、少なくとも2種類の組合せとして、例えば、脂肪族基およびヒドロキシ脂肪族基の組合せが挙げられ、好ましくは、炭素数が互いに異なる脂肪族基およびヒドロキシ脂肪族基の組合せが挙げられ、具体的には、炭素数1〜9の脂肪族基および炭素数10〜20のヒドロキシ脂肪族基の組合せなどが例示され、具体的には、デシルおよび6−ヒドロキシヘキシルの組合せが挙げられる。
また、脂肪族基およびヒドロキシ脂肪族基の組合せとして、例えば、炭素数が同一である脂肪族基およびヒドロキシ脂肪族基の組合せも挙げられ、具体的には、炭素数が同一である炭素数1〜9の脂肪族基および炭素数1〜9のヒドロキシ脂肪族基の組合せが例示され、具体的には、ヘキシルおよび6−ヒドロキシヘキシルが挙げられる。
また、脂肪族基およびアルコキシ変性ホスホノ脂肪族基の組合せも挙げられ、好ましくは、オクチルおよびジエトキシ−ホスホニルデシルの組合せが挙げられる。
第3の組合せにおいて、少なくとも2種類(2種類以上)の官能基含有有機基において、それらの官能基は互いに異なっている。第3の組合せにおいて、少なくとも2種類の組合せとして、例えば、カルボキシル基含有有機基、ヒドロキシル基含有有機基、リン酸基含有有機基、チオール基含有有機基、アミノ基含有有機基、スルホ基含有有機基およびカルボニル基含有有機基からなる群から選択される2種の官能基含有炭化水素系有機基の組合せ、好ましくは、ヒドロキシ脂肪族基およびオキソ脂肪族基の組合せが挙げられる。ヒドロキシ脂肪族基およびオキソ脂肪族基の組合せの組合せとしては、例えば、炭素数が互いに異なるヒドロキシ脂肪族基およびオキソ脂肪族基の組合せ、好ましくは、炭素数10〜20のヒドロキシ脂肪族基および炭素数1〜6のオキソ脂肪族基の組合せが例示され、具体的には、10−ヒドロキシデシルおよび5−オキソヘキシルの組合せが挙げられる。
上記した互いに異なる複数の有機基は、有機無機複合粒子における共通の無機粒子の表面に存在する。つまり、互いに異なる複数の有機基は、共通の無機粒子の表面を被覆している。具体的には、互いに異なる複数の有機基は、共通の無機粒子の表面から結合基を介して無機粒子の外側に向かって延びている。
上記した有機無機複合粒子は、無機物と、互いに異なる複数の有機化合物とを、反応処理、好ましくは、高温処理することによって得ることができる。
上記した有機無機複合粒子は、無機物と互いに異なる複数の有機化合物とを、反応処理、好ましくは、高温処理することによって製造される。
高温処理は、溶媒中で実施される。溶媒としては、例えば、水、例えば、上記した有機化合物が挙げられる。
具体的には、無機物および互いに異なる複数の有機化合物を水中で高圧下において高温処理する(水熱合成:水熱反応)か、または、無機物を互いに異なる複数の有機化合物中で高温処理(互いに異なる複数の有機化合物中での高温処理)することにより、有機無機複合粒子を得る。つまり、無機物により形成される無機粒子の表面を互いに異なる複数の有機化合物で表面処理することにより、有機無機複合粒子を得る。
水熱合成では、例えば、上記した無機物と、互いに異なる複数の有機化合物とを、高温および高圧下において、水の存在下で、反応させる(第1の水熱合成)。
第1の水熱合成に供せられる無機物として、好ましくは、炭酸塩、硫酸塩が挙げられる。
互いに異なる複数の有機化合物は、上記した互いに異なる複数の有機基に対応している。具体的には、互いに異なる複数の有機化合物は、上記した第1、第2および第3の組合せに対応する、互いに異なる複数の有機基を含有する。
各成分の配合割合は、無機物100質量部に対して、複数の有機化合物の総量が、例えば、1〜1500質量部、好ましくは、5〜500質量部、さらに好ましくは、5〜250質量部であり、水が、例えば、50〜8000質量部、好ましくは、80〜6600質量部、さらに好ましくは、5〜4500質量部である。
なお、複数の有機化合物の密度が、通常、0.8〜1.1g/mLであることから、複数の有機化合物の総量の配合割合は、無機物100gに対して、例えば、0.9〜1880mL、好ましくは、4.5〜630mL、さらに好ましくは、4.5〜320mLである。
また、複数の有機化合物の総モル数は、無機物1モルに対して、例えば、0.01〜1000モル、好ましくは、0.02〜50モル、さらに好ましくは、0.1〜10モルに設定することもできる。
複数の有機化合物の総量の配合割合において、種類が異なる複数(例えば、2つ)の有機基を含んでいる場合、具体的には、一の有機化合物と他の有機化合物との質量割合、体積割合およびモル数の割合は、いずれも、例えば、1:99〜99:1、好ましくは、10:90〜90:10である。
より具体的には、互いに異なる複数の有機基が第1の組合せである場合、例えば、互いに異なる複数の有機化合物が、炭素数が互いに異なる有機化合物である場合には、一方の有機化合物と、炭素数が、一方の有機化合物の炭素数より多い他方の有機化合物との質量割合、体積割合およびモル数の割合は、いずれも、例えば、10:90〜99.9:0.1、好ましくは、20:80〜99:1である。
また、互いに異なる複数の有機基が第2の組合せである場合、例えば、第1の有機化合物と第2の有機化合物との組合せである場合には、第1の有機化合物と第2の有機化合物との質量割合、体積割合およびモル数の割合は、いずれも、例えば、1:99〜99:1、好ましくは、10:90〜90:10である。
また、複数種類の有機基が第3の組合せである場合、例えば、炭素数が互いに異なるヒドロキシ脂肪酸とオキソ脂肪酸との組合せである場合には、ヒドロキシ脂肪酸とオキソ脂肪酸との質量割合、体積割合およびモル割合は、いずれも、例えば、1:99〜99:1、好ましくは、10:90〜90:10である。
また、水の密度が、通常、1g/mL程度であることから、水の配合割合は、無機化合物100gに対して、例えば、50〜8000mL、好ましくは、80〜6600mL、さらに好ましくは、500〜4500mLである。
水熱反応における反応条件は、具体的には、加熱温度が、例えば、100〜500℃、好ましくは、200〜400℃である。また、圧力が、例えば、0.2〜50MPa、好ましくは、1〜50MPa、さらに好ましくは、10〜50MPaである。また、反応時間が、例えば、1〜200分間、好ましくは、3〜150分間である。一方、連続式の反応装置を用いた場合の反応時間は、1分以下にすることもできる。
上記の反応において、得られる反応物は、主に水中に沈殿する沈殿物と、密閉容器の内壁に付着する付着物とを含んでいる。
沈殿物は、例えば、反応物を、重力または遠心力場によって、沈降させる沈降分離によって得る。好ましくは、遠心力場によって沈降させる遠心沈降(遠心分離)によって、反応物の沈殿物として得られる。
また、付着物は、例えば、へら(スパ−テル)などによって、回収する。
なお、反応物は、溶媒を加えて未反応の有機化合物を洗浄し(つまり、有機化合物を溶媒に溶解させ)、その後、溶媒を除去して、回収(分離)することもできる。
溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノールなどのアルコール(ヒドロキシル基含有脂肪族炭化水素)、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノンなどのケトン(カルボニル基含有脂肪族炭化水素)、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、トリクロロエタンなどのハロゲン化脂肪族炭化水素、例えば、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどのハロゲン化芳香族炭化水素、例えば、テトラヒドロフランなどのエーテル、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、例えば、アンモニア水などのpH調整水溶液などが挙げられる。好ましくは、アルコールが挙げられる。
洗浄後における反応物は、例えば、濾過、デカンテーションなどによって、溶媒(上澄み液)から分離して、回収する。その後、必要に応じて、反応物を、例えば、加熱または気流などにより乾燥する。
これにより、無機粒子の表面に、互いに異なる複数の有機基を有する有機無機複合粒子を得る。
なお、第1の水熱合成では、反応前の無機物と、反応後の無機粒子を形成する無機物とが、同一である。
一方、無機物(仕込み原料)と、互いに異なる複数の有機化合物とを水熱合成させることにより、仕込み原料である無機物と異なる無機物から形成される無機粒子を含む有機無機複合粒子を得ることもできる(第2の水熱合成)。
第2の水熱合成に供せられる無機物としては、例えば、水酸化物、金属錯体、硝酸塩、硫酸塩などが挙げられる。好ましくは、水酸化物、金属錯体が挙げられる。
水酸化物において、水酸化物に含まれる元素(ヒドロキシルイオン(OH)と化合するカチオンを構成する元素。)としては、上記した酸化物における酸素と化合する元素と同様のものが挙げられる。
水酸化物としては、具体的には、例えば、水酸化チタン(Ti(OH))、水酸化セリウム(Ce(OH))が挙げられる。
金属錯体において、金属錯体に含まれる金属元素は、上記した水酸化物に含まれる金属と複合酸化物を構成する金属元素であり、例えば、チタン、鉄、スズ、ジルコニウムなどが挙げられる。好ましくは、チタンが挙げられる。
金属錯体の配位子としては、例えば、2−ヒドロキシオクタン酸などのモノヒドロキシカルボン酸などが挙げられる。
金属錯体としては、例えば、2−ヒドロキシオクタン酸チタネートなどが挙げられる。なお、金属錯体は、上記した金属元素および配位子から、公知の方法によって、得ることができる。
互いに異なる複数の有機化合物としては、例えば、上記した第1の水熱合成に用いられる互いに異なる複数の有機化合物と同様のものが挙げられる。
そして、第2の水熱合成では、無機物と、互いに異なる複数の有機化合物とを、高温および高圧下において、水の存在下で、反応させる。
各成分の配合割合は、無機化合物100質量部に対して、互いに異なる複数の有機化合物が、例えば、1〜1500質量部、好ましくは、5〜500質量部、さらに好ましくは、5〜250質量部であり、水が、例えば、50〜8000質量部、好ましくは、80〜6600質量部、さらに好ましくは、80〜4500質量部である。
また、互いに異なる複数の有機化合物の総量の配合割合は、水酸化物100gに対して、例えば、0.9〜1880mL、好ましくは、4.5〜630mL、さらに好ましくは、4.5〜320mLであり、互いに異なる複数の有機化合物の総量の配合モル数は、水酸化物1モルに対して、例えば、0.01〜10000モル、好ましくは、0.1〜10モルに設定することもできる。
また、水の配合割合は、水酸化物100gに対して、例えば、50〜8000mL、好ましくは、80〜6600mL、さらに好ましくは、5〜4500mLである。
第2の水熱合成における反応条件は、上記した第1の水熱合成における反応条件と同一である。
これにより、仕込み無機原料と異なる無機物から形成される無機粒子の表面に、互いに異なる複数の有機基を有する有機無機複合粒子を得る。
また、上記した第2の水熱合成の処方では、各成分に、さらに、炭酸源または水素源を配合することもできる。
炭酸源としては、例えば、二酸化炭素(炭酸ガス)、例えば、蟻酸および/または尿素が挙げられる。
水素源としては、例えば、水素(水素ガス)、例えば、蟻酸、乳酸などの酸、例えば、メタン、エタンなどの炭化水素などが挙げられる。
炭酸源または水素源の配合割合は、無機物100質量部に対して、例えば、5〜140質量部、好ましくは、10〜70質量部である。
なお、炭酸源の配合割合を、無機物100gに対して、例えば、5〜100mL、好ましくは、10〜50mLにすることもできる。また、炭酸源の配合モル数を、無機物1モルに対して、例えば、0.4〜100モル、好ましくは、1.01〜10.0モル、さらに好ましくは、1.05〜1.30モルに設定することもできる。
また、水素源の配合割合を、無機物100gに対して、例えば、5〜100mL、好ましくは、10〜50mLにすることができる。また、水素源の配合モル数を、無機物1モルに対して、例えば、0.4〜100モル、好ましくは、1.01〜10.0モル、さらに好ましくは、1.05〜2.0モルに設定することもできる。
互いに異なる複数の有機化合物中での高温処理では、無機物と、互いに異なる複数の有機化合物とを配合し、例えば、常圧下において、それらを加熱する。なお、互いに異なる複数の有機化合物は、有機基導入化合物、および、無機物を分散または溶解させるための溶媒を兼ねながら、高温処理に供される。
互いに異なる有機化合物の総量の配合割合は、無機物100質量部に対して、例えば、10〜10000質量部、好ましくは、100〜1000質量部である。また、互いに異なる有機化合物の総量の体積基準の配合割合は、無機物100gに対して、例えば、10〜10000mL、好ましくは、100〜1000mLである。
加熱温度は、例えば、100℃を超過する温度、好ましくは、125℃以上、さらに好ましくは、150℃以上であり、通常、例えば、300℃以下、好ましくは、275℃以下である。加熱時間は、例えば、1〜60分間、好ましくは、3〜30分間である。
このようにして得られる有機無機複合粒子(1次粒子)の形状は特に限定されず、例えば、異方性または等方性を有していてもよく、その平均粒子径(異方性を有している場合には、最大長さ)が、例えば、200μm以下、好ましくは、1nm〜200μm、さらに好ましくは、3nm〜50μm、とりわけ好ましくは、3nm〜10μmである。
有機無機複合粒子の平均粒子径は、後の実施例で詳述するが、動的光散乱法(DLS)による測定、および/または、透過型電子顕微鏡(TEM)や走査型電子顕微鏡(SEM)の画像解析によって、算出される。
平均粒子径が上記した範囲に満たないと、有機無機複合粒子の表面に対する互いに異なる種類の有機基の体積の割合が高くなり、無機粒子の機能が得られにくくなる場合がある。
また、平均粒子径が上記した範囲を超えると、樹脂と混合する際に破砕される場合がある。
このようにして得られる有機無機複合粒子は、乾燥状態で、凝集しにくくなっており、たとえ、乾燥状態で見かけ上凝集しても、粒子分散樹脂組成物および粒子分散樹脂成形体において、凝集(2次粒子の形成)が防止され、樹脂中に1次粒子としてほぼ均一に分散される。
また、有機無機複合粒子において、有機基の表面積の、無機粒子の表面積に対する割合、つまり、有機無機複合粒子における有機基の表面被覆率(=(有機基の表面積/無機粒子の表面積)×100)は、例えば、30%以上、好ましくは、60%以上であり、通常、200%以下である。
なお、表面被覆率の算出では、まず、透過型電子顕微鏡(TEM)により無機物粒子の形状を確認し、さらに平均粒子径を算出し、無機物粒子の形状と平均粒子径とから粒子の比表面積を算出する。また、示差熱天秤(TG−DTA)により有機無機複合体粒子を800℃まで加熱したときの重量変化から、有機無機複合体粒子に占める有機基の割合を算出する。その後、有機基の分子量、粒子の密度、平均体積から、粒子一個に占める有機基の量を算出する。そして、それらから、表面被覆率を求める。
また、少なくとも、表面被覆率が高く、有機無機複合体粒子の有機基が無機粒子の電荷を打消す程度の長さがある場合には、有機無機複合体粒子を分散させる溶媒(媒体)の種類を、有機基の種類で制御(設計または管理)することができる。
また、上記により得られた有機無機複合粒子を、湿式分級することもできる。
すなわち、有機無機複合粒子に溶媒を加えて、それらを攪拌後、静置し、その後、上澄みと沈殿物とに分離する。溶媒としては、上記と同様のものが挙げられ、好ましくは、ハロゲン化脂肪族炭化水素が挙げられる。
その後、上済みを回収することにより、粒子径の小さい有機無機複合粒子を得ることができる。
湿式分級により、得られる有機無機複合粒子(1次粒子)の最大長さの平均を、例えば、3nm〜450nm、好ましくは、3nm〜200nm、さらに好ましくは、3nm〜100nmに調整することができる。
そして、上記により得られる粒子が分散される溶媒としては、特に限定されず、例えば、上記した洗浄で用いられる溶媒が挙げられ、さらには、それら以外に、例えば、シクロペンタン、シクロヘキサンなどの脂環族炭化水素、例えば、酢酸エチルなどのエステル、例えば、エチレングリコール、グリセリンなどのポリオール、例えば、N−メチルピロリドン、ピリジン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミドなどの含窒素化合物、イソステアリルアクリレート、ラウリルアクリレート、イソボロニルアクリレート、ブチルアクリレート、メタクリレート、アクリル酸、テトラヒドロフルフリルアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、アクロイルモルフォリンなどのアクリル系モノマー、例えば、スチレン、エチレンなどのビニル基含有モノマー、例えば、ビスフェノールA型エポキシなどのなどが挙げられる。好ましくは、脂肪族炭化水素、ハロゲン化脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、エーテルなどが挙げられる。
これら溶媒は、単独使用または2種類以上併用することができる。
溶媒の配合割合は、特に限定されず、粒子分散液における有機無機複合粒子の濃度が、例えば、0.1〜99質量%、好ましくは、1〜90質量%、さらに好ましくは、1〜80質量%となるように、調整される。
粒子を溶媒中に分散させるには、特に限定されず、粒子および溶媒を配合し、それらを攪拌する。このような簡単な方法で有機無機複合粒子を分散することができる。また、超音波処理やビーズミルなどの公知の分散処理を実施することもできる。
これにより、粒子分散液では、有機無機複合粒子が溶媒中に1次粒子で、つまり、粒子同士が凝集することなく、均一に分散される。
また、有機無機複合粒子が分散される樹脂としては、特に限定されず、例えば、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂などが挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、熱硬化性ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、熱硬化性ウレタン樹脂などが挙げられる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、オレフィン樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂(具体的には、ポリアリレートなど)、ポリアクリロニトリル樹脂、マレイミド樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリアリルスルホン樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、熱可塑性ウレタン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、セルロース樹脂、液晶ポリマー、アイオノマーなどが挙げられる。
これら樹脂は、単独使用または2種類以上併用することができる。
また、上記した樹脂(具体的には、熱可塑性樹脂)の溶融温度は、例えば、200〜300℃であり、軟化温度は、例えば、150〜280℃である。
有機無機複合粒子を樹脂中に分散させるには、例えば、少なくとも有機無機複合粒子および樹脂を配合して、それらを攪拌する。
好ましくは、有機無機複合粒子、溶媒および樹脂を配合して、それらを攪拌して、粒子分散樹脂液を得、その後、粒子分散樹脂液における溶媒を除去する。溶媒を配合することにより、有機無機複合粒子を樹脂中により一層均一に分散させることができる。
具体的には、溶媒に溶解された樹脂溶液と、上記した粒子分散液とを配合する。
樹脂溶液の調製に用いられる溶媒としては、上記と同様のものが挙げられ、その配合割合は、樹脂溶液の樹脂100質量部に対して、例えば、1〜9900質量部、好ましくは、40〜2000質量部、さらに好ましくは、50〜1000質量部となるように、調整される。
また、樹脂溶液と、粒子分散液との配合割合は、樹脂(固形分)100質量部に対して、有機無機複合粒子の配合割合が、例えば、0.1〜9,900質量部、好ましくは、1〜9,000質量部、さらに好ましくは、5〜400質量部となるように、調整される。換言すれば、粒子分散樹脂組成物における有機無機複合粒子の濃度は、例えば、0.1〜99質量%、好ましくは、1〜90質量%、さらに好ましくは、1〜80質量%となるように、調整される。
なお、粒子分散樹脂組成物を調製するには、例えば、樹脂が常温で液化する場合(液状である場合)や、樹脂が加熱により溶融する場合には、溶媒を用いずに、樹脂を有機無機複合粒子と配合することもできる。
このようにして調製される粒子分散樹脂組成物は、溶媒を含まない粒子分散樹脂組成物の溶融物とされる。
加熱温度は、樹脂が熱可塑性樹脂からなる場合には、その溶融温度と同一あるいはそれ以上であり、具体的には、200〜350℃である。また、樹脂が熱硬化性樹脂からなる場合には、樹脂がBステージ状態となる温度であって、例えば、85〜140℃である。
樹脂および有機無機複合粒子の配合割合は、有機無機複合粒子の濃度が、例えば、0.1〜80質量%、好ましくは、1〜70質量%となるように、調整される。
その後、上記により得られた粒子分散樹脂組成物を、例えば、40〜60℃の加熱により乾燥させて、溶媒を除去して、粒子分散樹脂組成物を得る。
その後、得られた粒子分散樹脂組成物を、例えば、公知の支持板上に塗布して塗膜を作製し、この塗膜を乾燥することにより、粒子分散樹脂成形体をフィルムとして成形する。
粒子分散樹脂組成物の塗布では、例えば、スピンコータ法、バーコータ法などの公知の塗布方法が用いられる。なお、この粒子分散樹脂組成物の塗布において、塗布と同時にまたは直後には、溶媒が、揮発により除去される。なお、必要により、塗布後に、加熱により、溶媒を乾燥させることもできる。
なお、塗布の際に、粒子分散樹脂組成物の粘度は、例えば、エバポレーター、乾燥による濃縮などの工程を経て、適宜調節することができる。
得られるフィルムの厚みは、用途および目的に応じて適宜設定され、例えば、0.1〜2000μm、好ましくは、1〜1000μm、さらに好ましくは、5〜500μmである。
なお、上記した粒子分散樹脂組成物を押出成形機などによって押出成形する溶融成形方法によって、粒子分散樹脂成形体をフィルムとして成形することもできる。
また、粒子分散樹脂組成物を金型などに注入し、その後、例えば、熱プレスなどの熱成形によって、粒子分散樹脂成形体をブロック(塊)として成形することもできる。
これにより、粒子分散樹脂成形体では、有機無機複合粒子が樹脂中に1次粒子で、つまり、有機無機複合粒子同士が凝集することなく、均一に分散されている。
そして、上記した方法により得られる本発明の有機無機複合粒子は、溶媒および/または樹脂中に1次粒子で高い配合割合で分散することができるので、溶媒および/または樹脂に対する分散性が優れている。
そのため、本発明の粒子分散液および粒子分散樹脂組成物では、有機無機複合粒子が良好な均一性で分散している。しかも、有機無機複合粒子を高い配合割合で良好な均一性で分散させることができる。
とりわけ、複数の有機基は、互いに相異なっているので、溶媒分子および/または樹脂分子との分子間力を向上させることができ、有機基と、溶媒分子および/または樹脂分子との相溶性を向上させることができる。
詳しくは、複数の有機基が、炭素数が互いに異なる炭化水素基である場合には、複数の有機基は、サイズ(長さおよび/または大きさ)が互いに異なっている。そのため、隣接する、鎖長が長いおよび/または嵩が大きい同種類の有機基の間には、鎖長が短いおよび/または嵩が小さい有機基に対応して、空隙(ポケット)が形成される。そして、かかる空隙に溶媒分子および/または樹脂分子が入り込み、鎖長が長いおよび/または嵩が大きい有機基と、溶媒分子および/または樹脂分子との相互作用を向上させることができる。その結果、有機無機複合粒子の分散性を向上させることができる。
また、1種類の有機基が、官能基含有炭化水素系有機基であり、他種類の有機基が、炭化水素基である場合には、官能基を調整できるので、複数の有機基全体の溶媒および/または樹脂に対する相溶性を向上させることができる。
さらに、2種類以上の有機基が官能基含有炭化水素系有機基であり、それらの官能基が互いに異なる場合にも、官能基の種類と量とを調整できるので、2種類以上の有機基全体の溶媒および/または樹脂に対する相溶性を向上させることができる。
なお、官能基の種類と量とを調節することにより、有機無機複合粒子の活性点の制御もできる。
従って、有機無機複合粒子の、溶媒および/または樹脂に対する分散性をより一層向上させることができる。
そのため、本発明の粒子分散液および/または粒子分散樹脂組成物では、有機無機複合粒子が良好な均一性で分散している。
その結果、有機無機複合粒子の平均粒子径が400nm未満の場合や、樹脂と有機無機複合粒子との屈折率差が小さい場合などでは、粒子分散樹脂組成物から粒子分散樹脂成形体を成形すれば、優れた透明性を確保することができる。
従って、上記により成形された粒子分散樹脂成形体は、優れた光学特性を確保することができ、例えば、光学用途、電磁波用途などを含む各種産業用途に用いられる。
また、有機無機複合粒子は、充填剤用途、着色用途、UVカット用途、ハードコート用途、架橋剤用途、分散剤用途、触媒用途など、あらゆる用途で使用することができる。
以下に実施例、比較例、調製例および比較調製例を示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、それらに限定されない。
なお、有機無機複合粒子、粒子分散液およびフィルム(粒子分散樹脂成形体)の評価方法を以下に記載する。
(1)X線回折法(XRD)
有機無機複合粒子をガラスフォルダーにそれぞれ充填し、下記の条件でX線回折をそれぞれ実施する。その後、得られたピークから、データベース検索によって無機化合物の成分を帰属する。
X線回折装置:D8 DISCOVER with GADDS、Bruker AXS社製
(入射側光学系)
・X線源:CuKα(λ=1.542Å)、45kV、360mA
・分光器(モノクロメータ):多層膜ミラー
・コリメータ直径:300μm
(受光側光学系)
・カウンタ:二次元PSPC(Hi−STAR)
・有機無機複合粒子およびカウンタ間距離:15cm
・2θ=20、50、80度、ω=10、25、40度、Phi=0度、Psi=0度
・測定時間:10分
・帰属(半定量ソフトウェア):FPM EVA、Bruker AXS社製
(2)フーリエ変換赤外分光光度法(FT−IR)
下記の装置を用いるKBr法によって、有機無機複合粒子のフーリエ変換赤外分光光度測定を実施する。
フーリエ変換赤外分光光度計:FT/IR−470Plus、JASCO社製
(3)平均粒子径および分散性の評価
(a) 平均粒子径
有機無機複合粒子を溶媒(例えば、シクロヘキサン、クロロホルム、ヘキサン、トルエン、エタノール、アンモニア水などの、有機無機複合粒子が1次粒子として分散する良溶媒)に分散させてサンプル(固形分濃度1質量%以下)を調製し、サンプルにおける有機無機複合粒子の平均粒子径を動的光散乱光度計(型番「ZEN3600」、DLS、シスメックス社製)にて測定する。
(b) 分散性
粒子分散液の分散性を動的光散乱光度計(型番「ZEN3600」:シスメックス社製)にて測定する。そして、TEMあるいはSEMで確認された平均粒子径と比較して、それらのほぼ一致すれば、分散性が良好であり、大きく相違すれば、分散性が不良であると評価する。
(4)凝集性
粒子分散液およびフィルムの凝集物の有無を目視、SEMおよびTEMにより観察する。
(有機無機複合粒子の調製)
(5)透過型電子顕微鏡(TEM)による観察
(a) 平均粒子径の評価
TEM用グリッド(コロジオン膜、カーボン支持膜)上に溶媒で希釈した有機無機複合粒子の粒子分散液(固形分濃度1質量%以下)を滴下して、乾燥し、透過型電子顕微鏡(TEM)にて有機無機複合粒子を観察するとともに、画像解析によって、有機無機複合粒子の平均粒子径を算出する。
(b) フィルムにおける有機無機複合粒子の分散性および凝集性の評価
フィルムを切断し、切断面を透過型電子顕微鏡(TEM、H−7650、日立ハイテクノロジーズ社製)にて観察して、有機無機複合粒子の分散状態を観察する。
なお、フィルムの切断面を明確にするため、TEM観察では、フィルムをエポキシ樹脂に包埋して、切断(切削)する。
(6) 走査型電子顕微鏡(SEM)による観察
(a) 平均粒子径が200nm以上の平均粒子径の評価
粒子分散液を試料台上に滴下乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM、S−4800、日立ハイテクノロジーズ社製、または、JSM−7001F、日本電子社製)にて観察して、有機無機複合粒子の形状および平均粒子径を観察する。
(b) 平均粒子径が200nm以上のフィルム中での分散性および凝集性の評価
フィルムを切断し、切断面を走査型電子顕微鏡(SEM、S−4800、日立ハイテクノロジーズ社製、または、JSM−7001F、日本電子社製)にて観察して、有機無機複合粒子の分散状態を観察する。この際、フィルムの綺麗な断面を出すために、フィルムをエポキシ樹脂に包埋して切断、切削する。
(有機無機複合粒子の調製)
実施例1
5mLの高圧反応器(SHR−R6−500、AKICO社製)に、無機化合物としての水酸化セリウム(Ce(OH):和光純薬工業社製)と、2種類の有機化合物としての、デカン酸およびヘキサン酸と、純水とを、表1に記載の配合量で仕込んだ。
次に、高圧反応器の蓋を締め、振とう式加熱炉(AKICO社製)にて400℃に加熱し、水の仕込量により、高圧反応器内は約40MPaまで加圧されながら、10分間振とうすることにより水熱合成した。
その後、高圧反応器を冷水中に投入することによって、急速冷却した。
次いで、エタノールを加えて攪拌し、遠心機(商品名:MX−301、トミー精工社製)にて、15000Gで20分間遠心分離して、沈殿物(反応物)を上澄みから分離した(洗浄工程)。この洗浄操作を5回繰り返した。その後、沈殿物中のエタノールを80℃で加熱乾燥して、酸化セリウム(CeO)の表面に、2種類の有機基としての、デシル基およびヘキシル基が存在する有機無機複合粒子を得た。
次いで、スクリュー管瓶に、上記で得られた有機無機複合粒子と、クロロホルムとを仕込み、遠心機(商品名:MX−301、トミー精工社製)にて、4000Gで5分間遠心分離して、上澄みと沈殿物とに分離させた(湿式分級)。
次いで、上澄みを取り出し、これを乾燥させることによって、粒子径が小さい有機無機複合粒子を得た。
その後、得られた有機無機複合粒子について、上記の(1)XRD、(2)FT−IR、(3)DLS(平均粒子径)および(6)TEM(平均粒子径)をそれぞれ評価した。
その結果、(1)XRDでは、無機粒子を形成する無機化合物がCeOであることを確認した。
また、(2)FT−IRでは、無機粒子の表面に互いに異なる飽和脂肪族基(デシル基およびヘキシル基)が存在していることを確認した。
さらに、(3)DLSでは、有機無機複合粒子の平均粒子径は、7nmであり、(5)TEMでは、有機無機複合粒子の平均粒子径は、4〜10nmであった。
上記の結果を、表1に示す。
実施例2〜131および比較例1〜12
表1の記載に準拠して、無機物(無機粒子)、有機化合物および水の配合処方を変更した以外は、実施例1と同様にして、有機無機複合粒子を調製し、続いて、これを湿式分級した。湿式分級において、適宜、遠心重力加速度を変更し、必要に応じて、100nmのフィルターで濾過した。
その後、得られた有機無機複合粒子について、実施例1と同様に評価した。それらの結果を、表1〜表9に示す。
Figure 2011236110
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(粒子分散液の調製)
調製例1
表10〜表19の記載に準拠して、各実施例の有機無機複合粒子と、良溶媒(互いに異なる有機基と親和性を有する溶媒)とを配合して、有機無機複合粒子濃度1質量%の粒子分散液を調製した。
その後、得られた粒子分散液について、(3)DLS(分散性)および(4)凝集性にて評価した。
その結果を表10〜表19に示す。
分散性の評価は、下記の基準で評価した。
○:有機無機複合粒子を溶媒中に分散した粒子分散液において、一日経過後の沈殿物が1wt%未満であり、かつ有機無機複合粒子が1次粒子として溶媒中にほぼ均一に分散されている。
△:有機無機複合粒子を溶媒中に分散した粒子分散液において、一日経過後の沈殿物が1wt%未満であり、かつ有機無機複合粒子が溶媒中にほぼ均一に分散されている。または、一日経過後の沈殿物が1wt%以上10wt%未満であり、かつ有機無機複合粒子が1次粒子として溶媒中にほぼ均一に分散されている。
×:有機無機複合粒子を溶媒中に分散した粒子分散液において、一日経過後の沈殿物が10wt%以上であり、かつ有機無機複合粒子が溶媒中で凝集している。
Figure 2011236110
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調製例2
ポリアリレート樹脂(特開2009−80440号公報の実施例4のポリアリレート樹脂)と、表20〜表22の記載の良溶媒(シクロヘキサン、クロロホルム、ヘキサン、トルエン、エタノールまたはアンモニア水)とを配合して、固形分濃度10質量%の樹脂溶液を調製した。
また、実施例1、3〜10、12、13、19、20、27、28、43〜46、49〜55、59、66、67、117および120−124と、表20〜表22の記載の良溶媒とを配合して、固形分濃度10質量%の粒子分散液を調製した。
次いで、樹脂溶液と粒子分散液とを、樹脂と有機無機複合粒子との総量に対する有機無機複合粒子の配合割合が10質量%となるように、配合して、超音波分散機を用いて、有機無機複合粒子を樹脂溶液に分散させた。これにより、透明な粒子分散樹脂組成物のワニスを調製した。
次いで、得られたワニスを、スピンコート法によって支持板上に塗布した。その後、必要により、溶媒を乾燥させる。
その後、塗布された粒子分散樹脂組成物を、50℃で、1時間、乾燥(1段階目の乾燥)し、続いて、100℃で、10分間、乾燥(2段階目の乾燥)することにより、厚み8μmのフィルム(粒子分散樹脂成形体)を作製した。
その後、得られたフィルムについて、上記の(4)凝集性を評価した。
凝集性の評価基準を以下に記載する。
○:有機無機複合粒子が1次粒子として樹脂中にほぼ均一に分散されている。
その結果を表20〜表22に示す。
Figure 2011236110
Figure 2011236110
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Claims (10)

  1. 溶媒および/または樹脂中に1次粒子として分散することができ、
    無機粒子の表面に、互いに異なる複数の有機基を有することを特徴とする、有機無機複合粒子。
  2. 高温の溶媒中で製造されていることを特徴とする、請求項1に記載の有機無機複合粒子。
  3. 高温高圧の水中で製造されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の有機無機複合粒子。
  4. 複数の前記有機基は、主鎖の原子の個数が互いに異なる有機基、および/または、主鎖の分子構造が異なる有機基であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の有機無機複合粒子。
  5. 複数の前記有機基は、主鎖の炭素数が互いに異なる炭化水素基、および/または、主鎖の分子構造が互いに異なる炭化水素基であることを特徴とする、請求項4に記載の有機無機複合粒子。
  6. 複数の前記有機基のうち、少なくとも1つの前記有機基は、側鎖または末端に官能基を少なくとも含有する官能基含有有機基であり、
    2種以上の前記有機基が前記官能基含有有機基である場合には、前記官能基が互いに異なるか、または、主鎖の原子の個数が互いに異なることを特徴とする、請求項1または2に記載の有機無機複合粒子。
  7. 複数の前記有機基のうち、少なくとも1つの前記有機基は、炭化水素基と、前記炭化水素基に結合する官能基とを少なくとも含有する官能基含有炭化水素系有機基であり、
    2種以上の前記有機基が前記官能基含有炭化水素系有機基である場合には、前記官能基が互いに異なるか、または、主鎖の炭素数が互いに異なることを特徴とする、請求項6に記載の有機無機複合粒子。
  8. 前記溶媒と、
    前記溶媒に、1次粒子として分散されている請求項1〜7のいずれかに記載の有機無機複合粒子と
    を含むことを特徴とする、粒子分散液。
  9. 前記樹脂と、
    前記樹脂に、1次粒子として分散されている請求項1〜7のいずれかに記載の有機無機複合粒子と
    を含むことを特徴とする、粒子分散樹脂組成物。
  10. 無機粒子と、互いに異なる複数の有機化合物とを高温処理することにより、前記無機粒子の表面を複数の前記有機化合物で表面処理する有機無機複合粒子の製造方法であって、
    複数の前記有機化合物は、
    前記無機粒子の表面と結合可能な結合基と、
    有機基とを含み、
    前記有機基が互いに異なっていることを特徴とする、有機無機複合粒子の製造方法。
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