JP2011231943A - 流下式製氷機の製氷ユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】製氷板を効率的に加熱して除氷効率の向上を図る。
【解決手段】除氷水散水器52は、製氷板10,10の裏面と対向する第1壁部62および第2壁部64に、該製氷板10,10の裏側へ開放する突条部12に向け開口して、該除氷水散水器52に供給された除氷水を該突条部12に向けて噴出させる散水口68を備える。前記角散水口68は、突条部12における裏側に開口する横幅Wより横長に開口している。前記散水部68の開口面積は、除氷水散水器52の一方の端部に設けられた取水口60から遠ざかるに従って漸次大きくなるよう設定されている。
【選択図】図3
【解決手段】除氷水散水器52は、製氷板10,10の裏面と対向する第1壁部62および第2壁部64に、該製氷板10,10の裏側へ開放する突条部12に向け開口して、該除氷水散水器52に供給された除氷水を該突条部12に向けて噴出させる散水口68を備える。前記角散水口68は、突条部12における裏側に開口する横幅Wより横長に開口している。前記散水部68の開口面積は、除氷水散水器52の一方の端部に設けられた取水口60から遠ざかるに従って漸次大きくなるよう設定されている。
【選択図】図3
Description
この発明は、製氷板の裏側に除氷水を供給することで、製氷運転により前記製氷板の表側に生成された氷塊の該製氷板からの離脱を促進する流下式製氷機の製氷ユニットに関するものである。
氷塊を自動的に製造する製氷機として、大量の氷塊を低コストで生成し得る流下式製氷機が知られている(例えば、特許文献1参照)。この流下式製氷機は、断熱箱体の内部に貯氷室が画成されると共に、氷塊を生成する製氷ユニットを該貯氷室の上方に備えており、製氷ユニットで生成した氷塊を貯氷室に放出落下するようになっている。図8および図9は、流下式製氷機に装備された製氷ユニットの一例を概略的に示す斜視図である。この製氷ユニットFUは、垂直または略垂直な姿勢で間隔をあけて対向配置した一対の製氷板10,10と、両製氷板10,10の対向面間に配設した蒸発管20と、両製氷板10,10の直下に設けられた製氷水タンク26と、両製氷板10,10の上方に配置して、製氷水および除氷水を両製氷板10,10に供給する散水装置30とを備えている。
各製氷板10は、図8および図9に示すように、例えばステンレス鋼板等を折曲成形したもので、同一に構成されて蒸発管20を挟んで対称な関係で設置されており、上下方向へ延在して横方向へ所要間隔毎に設けられた複数の突条部12を有し、横方向で隣り合う突条部12,12の間に、上下方向へ延在する製氷部14が画成されている。各突条部12は、他方の製氷板10から離間する表側へは凸状となっていると共に、裏側が他方の製氷板10に向け開口した凹状となっており、平面視において略V字形を呈している。すなわち各製氷板10は、平面視において山形の突条部12と製氷部14とが横方向へ交互に連なるジグザグ形状に形成されている。蒸発管20は、図示しない冷凍装置の一部を構成し、図8および図9に示すように、複数の直管部22および曲管部24を有する蛇行状に形成されており、横方向に延在して上下方向に離間する各直管部22を両製氷板10,10の間に位置させると共に、曲管部24を製氷板10の側部に位置させた状態で設置されている。製氷水タンク26は、製氷板10の表側から落下した製氷水や該製氷板10の裏側から落下した除氷水を回収すると共に、所定量の製氷水を貯留し得るトレー形態とされ、散水装置30の製氷水供給器32に製氷水を供給する送水ポンプ28を備えている。
前記散水装置30は、前記製氷水タンク26から圧送された製氷水を下方へ散水する製氷水供給器32と、この製氷水供給器32と製氷板10の上部との間に設置され、該製氷水供給器32から散水された製氷水を各製氷部14の上方に案内する傾斜案内面38を備えた散水案内器36と、両製氷板10,10の裏側上部に設置され、外部水道水を除氷水として製氷板10の裏側に散水する除氷水散水器40とを備えている。製氷水供給器32は、図8および図9に示すように、製氷板10の横方向全体に亘って延在する長尺な角筒中空部材であり、両製氷板10,10の各製氷部14に製氷水を供給する給水孔34,34が形成されている。除氷水散水器40は、図8および図9に示すように、製氷板10の横方向全体に亘って延在する長尺な角管状の中空部材であり、その底部42に、横方向(長手方向)へ所要間隔毎に散水孔44が形成されている。そして、横方向の一方の端部には取込口46が設けられ、外部水道源に接続する給水パイプ48が接続されている。
前述のように構成された流下式製氷機の製氷ユニットFUは、製氷運転に際しては、蒸発管20に冷媒を供給すると共に、製氷水タンク26に貯留されている製氷水を、送水ポンプ28の駆動により送水パイプ29を介して製氷水供給器32へ供給する。製氷水供給器32内に供給された製氷水は、各給水孔34から下方へ噴出した後に散水案内器36により各製氷板10,10における対応の製氷部14の上方へ供給される。そして、製氷部14の表面に沿って流下する製氷水は、該製氷部14の蒸発管20により冷却された各製氷位置において徐々に氷結し始め、所要の製氷運転時間の経過後に氷塊Sが生成される。一方、製氷ユニットFUは、除氷運転に際して、蒸発管20にホットガスを供給すると共に、外部水道源からの除氷水を除氷水散水器40に供給する。除氷水散水器40内に供給された常温の除氷水は、各散水孔44から噴出して各製氷板10,10の裏側に散水されて製氷板10の裏側に適宜接触するようになり、製氷部14からの氷塊Sの離脱を促進する。なお、製氷板10の裏側から流下した除氷水は、製氷水タンク26に回収されて次回の製氷運転の製氷水として用いられる。
ところで、前述した従来の製氷ユニットFUにおける前記除氷水散水器40は、図9に示すように、管状をなす壁部における底部42に、前記散水孔44が下向きに開口形成されている。従って、除氷水散水器40に供給された除氷水は、各散水孔44から蒸発管20における最も上に位置する直管部22に向けて噴出する。そして、蒸発管20の最も上に位置する直管部22に向けて散水された除氷水は、各突条部12の裏側において該直管部22の外周面を伝って流下した後、その下に位置する上から2番目の直管部22へ流れて該直管部22の外周面を伝って流下し、更にその下に位置する上から3番目の直管部22へ流れるようになる。すなわち、除氷水散水器40から噴出した除氷水の殆どは、蒸発管20の各直管部22と接触しながら流下するだけで製氷板10には殆ど接触していないから、該除氷水と製氷板10との熱交換が効率よく行なわれず、氷塊Sの製氷板10,10からの離脱の促進に該除氷水が寄与しない問題を有している。しかも、ホットガスで加熱されている蒸発管20に常温の除氷水が接触するので該蒸発管20の温度が低下してしまい、ホットガスによる製氷板10の加熱効率が低下して除氷効率が悪化する問題もある。
また前記各突条部12は、裏側が開放した凹状であるから蒸発管20に接触しておらず、前述したように除氷水も殆ど接触しないので、除氷運転時に加熱され難い。特に、図8および図9に示すように、各製氷部14で生成される氷塊Sが、突条部12を跨いで横方向に繋がった状態で生成する流下式製氷機の場合は、該氷塊Sの繋がった部分の融解が促進されないから、各氷塊Sが離脱され難い問題もある。
そこで本願は、従来の流下式製氷機の製氷ユニットに内在する前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、製氷板を効率的に加熱して除氷効率の向上を図った流下式製氷機の製氷ユニットを提供することを目的とする。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願の請求項1に係る発明は、縦向きに配設され、上下方向へ延在して表側へ突出すると共に裏側へ開放する複数の突条部が横方向へ所定間隔毎に複数設けられた製氷板と、前記製氷板の裏側に横方向に延在して設けられ、隣り合う前記突条部の間に設けた各製氷部の裏側で製氷板に接する蒸発管と、前記製氷板の裏側上部に横方向へ延在して設けられ、外部水源から除氷水が供給される除氷水散水器とを備え、前記除氷水散水器から前記製氷板の裏側に除氷水を供給して、前記各製氷部の前記蒸発管により冷却された部位に生成されて該突条部を跨いで横方向に繋がった氷塊の該製氷板からの離脱を促進する流下式製氷機の製氷ユニットにおいて、
前記除氷水散水器は、
前記製氷板の裏面と対向する壁部に、前記突条部に向け開口して、該除氷水散水器に供給された除氷水を該突条部に向けて噴出させる散水部を備えたことを特徴とする。
前記除氷水散水器は、
前記製氷板の裏面と対向する壁部に、前記突条部に向け開口して、該除氷水散水器に供給された除氷水を該突条部に向けて噴出させる散水部を備えたことを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、除氷水散水器の散水部から噴出した除氷水が製氷板における突条部の裏面へ散水されるから、該突条部が除氷水により効率よく温められる。従って、製氷部で生成された氷塊の突条部に接触した部分と該突条部の凍結が解除され、製氷板からの氷塊の離脱が促進される。特に、突条部を跨いで横方向に繋がった氷塊においては、該氷塊と突条部との凍結を効率よく解除することができ、除氷運転の短縮を可能とし得る。また、除氷水が蒸発管に殆ど接触せずに突条部の裏面を流下するので、ホットガスにより加熱された該蒸発管が除氷水により冷やされないから、除氷効率が低下するのを防止し得る。
請求項2に係る発明では、前記散水部は、前記突条部における裏側に開口する横幅より横長に開口していることを要旨とする。
従って、請求項2に係る発明によれば、除氷水散水器を製氷板の裏側に配設した際に、該製氷板に対して除氷水散水器の配設位置が横方向にずれてしまっても、散水部を突条部の裏側へ開口させた状態とし得る。また、除氷水散水器の散水部が突条部の横幅全体に開口しているから、該突条部の裏面が該散水部に臨んでおり、散水部から噴出した除氷水が、突条部の裏面に表面張力により吸い付けられて該裏面の全体に広がって分散して流下するようになり、該突条部の全体を均一に温めることができる。
従って、請求項2に係る発明によれば、除氷水散水器を製氷板の裏側に配設した際に、該製氷板に対して除氷水散水器の配設位置が横方向にずれてしまっても、散水部を突条部の裏側へ開口させた状態とし得る。また、除氷水散水器の散水部が突条部の横幅全体に開口しているから、該突条部の裏面が該散水部に臨んでおり、散水部から噴出した除氷水が、突条部の裏面に表面張力により吸い付けられて該裏面の全体に広がって分散して流下するようになり、該突条部の全体を均一に温めることができる。
請求項3に係る発明では、前記除氷水散水器は、横長の管状に形成されて横方向へ水平に配設されると共に、横方向における一方の端部に除氷水の取水部を備え、
前記突条部に向け開口する前記散水部の開口面積は、前記取水部から遠ざかるに従って漸次大きくなるよう設定されていることを要旨とする。
従って、請求項3に係る発明によれば、除氷水散水器内における除氷水の水位が、取水部から遠ざかるにつれて低くなるので、取水部の開口面積を取水部から遠ざかるに従って漸次大きくなるように設定することで、該取水部から遠い位置の散水部からも除氷水を確実に噴出させることができる。そして、各散水部からの除氷水の散水量を均一にし得るので、各突条部を均一に温めることができる。
前記突条部に向け開口する前記散水部の開口面積は、前記取水部から遠ざかるに従って漸次大きくなるよう設定されていることを要旨とする。
従って、請求項3に係る発明によれば、除氷水散水器内における除氷水の水位が、取水部から遠ざかるにつれて低くなるので、取水部の開口面積を取水部から遠ざかるに従って漸次大きくなるように設定することで、該取水部から遠い位置の散水部からも除氷水を確実に噴出させることができる。そして、各散水部からの除氷水の散水量を均一にし得るので、各突条部を均一に温めることができる。
請求項4に係る発明では、前記除氷水散水器は、横長の管状に形成されて横方向へ水平に配設されると共に、横方向における一方の端部に除氷水の取水部を備え、
前記突条部に向け開口する前記散水部における当該除氷水散水器の底部からの開口高さ位置は、前記取水部から遠ざかるに従って漸次低くなるよう設定されていることを要旨とする。
従って、請求項4に係る発明によれば、除氷水散水器内における除氷水の水位が、取水部から遠ざかるにつれて低くなるので、取水部の開口高さ位置を取水部から遠ざかるに従って漸次低くなるように設定することで、該取水部から遠い位置の散水部からも除氷水を確実に噴出させることができる。そして、各散水部からの除氷水の散水量を均一にし得るので、各突条部を均一に温めることができる。
前記突条部に向け開口する前記散水部における当該除氷水散水器の底部からの開口高さ位置は、前記取水部から遠ざかるに従って漸次低くなるよう設定されていることを要旨とする。
従って、請求項4に係る発明によれば、除氷水散水器内における除氷水の水位が、取水部から遠ざかるにつれて低くなるので、取水部の開口高さ位置を取水部から遠ざかるに従って漸次低くなるように設定することで、該取水部から遠い位置の散水部からも除氷水を確実に噴出させることができる。そして、各散水部からの除氷水の散水量を均一にし得るので、各突条部を均一に温めることができる。
本発明に係る流下式製氷機の製氷ユニットによれば、製氷板の全体が効率的に加熱されるので、除氷効率の向上が図られる。
次に、本発明に係る流下式製氷機の製氷ユニットにつき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照して以下に説明する。実施例では、図8および図9に示した従来の製氷ユニットFUの構成要素と同一の要素については、同一の符号を使用して詳細な説明は省略する。なお、製氷板10の表側とは、氷塊Sを生成する側をいい、裏側とは製氷板10を冷却する蒸発管20が配設される側をいう。
(第1実施例)
第1実施例の流下式製氷機における製氷ユニットFU1は、全体的な構成は図8および図9に示す従来の製氷ユニットFUと同じであり、垂直または略垂直の縦向き姿勢で間隔をあけて対向配置した一対の製氷板10,10と、両製氷板10,10の対向面間に配設した蒸発管20と、両製氷板10,10の直下に設けられた製氷水タンク26と、一対の製氷板10,10の上方に配置して、製氷水および除氷水を両製氷板10,10に供給する散水装置50とを備えている。そして、第1実施例の製氷ユニットFU1は、散水装置50を構成する除氷水散水器52が、従来の製氷ユニットFUから変更されている。
第1実施例の流下式製氷機における製氷ユニットFU1は、全体的な構成は図8および図9に示す従来の製氷ユニットFUと同じであり、垂直または略垂直の縦向き姿勢で間隔をあけて対向配置した一対の製氷板10,10と、両製氷板10,10の対向面間に配設した蒸発管20と、両製氷板10,10の直下に設けられた製氷水タンク26と、一対の製氷板10,10の上方に配置して、製氷水および除氷水を両製氷板10,10に供給する散水装置50とを備えている。そして、第1実施例の製氷ユニットFU1は、散水装置50を構成する除氷水散水器52が、従来の製氷ユニットFUから変更されている。
第1実施例の製氷ユニットFU1における除氷水散水器52は、図1〜図4に示すように、製氷板10の横方向全体に亘って延在する長尺な筒状の中空部材である。この除氷水散水器52は、製氷板10の横方向全体に亘る長さの角管状の中空部材であり、両製氷板10,10で両側から挟まれる本体部54と、製氷水供給器32の下面に当接する上壁部56とを備えている。そして、除氷水散水器52の内部には、除氷水が流通可能な流通空間58が、長さ方向に延在して画成されている。また、本体部54の長さ方向の一方端部には、外部水道源に接続された給水パイプ48が連結されて、除氷水を流通空間58内へ取り込むための取水口(取水部)60が形成されている。
そして、第1実施例の除氷水散水器52では、図1〜図4に示すように、本体部54における長さ方向(横方向)に延在すると共に長さ方向と交差する方向で対向する第1壁部62および第2壁部64に、長さ方向の略全長に亘って延在するスリット状の開口66,66が形成されている。各開口66,66は、長さ方向において上下開口幅が異なるように形成されており、取水口60に近い側が上下開口幅が最も小さく、該取水口60から遠ざかるに従って上下開口幅が徐々に大きくなり、該取水口60から最も遠い側が上下開口幅が最大となっている。
前述のように構成された除氷水散水器52は、図1および図3に示すように、第1壁部62を、一方の製氷板10における各製氷部14の裏側において該製氷板10の裏面に密着させると共に、第2壁部64を、他方の製氷板10における各製氷部14の裏側において該製氷板10の裏面に密着させた状態で、本体部54が両製氷板10,10に固定される。これにより、第1壁部62に設けた開口66は、一方の製氷板10における各突条部12の裏側に開口して、各突条部12毎に散水口(散水部)68を形成している。また、第2壁部64に設けた開口は、他方の製氷板10における各突条部12の裏側に開口して、各突条部12毎に散水口(散水部)68を形成している。
各散水口68は、開口66が各突条部12の裏側における開口の横幅Wより長く形成されていることで、対応の突条部12の横幅Wと同一の横開口幅で開口している(図5参照)。そして、前述した如く、各開口66,66の上下開口幅が長さ方向において異なっていることにより、取水口60に最も近い位置の突条部12に向けて開口する散水口68は、上下開口幅が最も小さいので、その開口面積が最小になっている。そして散水口68は、取水口60から遠ざかるに従って開口面積が漸次大きくなっている。
このように、散水口68の開口面積を異ならせたのは、各散水口68毎に、噴出される除氷水の水量を均一にするためである。すなわち、取水口60が除氷水散水器52における長さ方向の一端に設けられているため、流通空間58内では該取水口60に近い側の除氷水の水位が高く、該取水口60から遠ざかるほど除氷水の水位が低くなる。このため、除氷水の水位が高い取水口60に近い散水口68の開口面積を小さくし、除氷水の水位が低い取水口60から遠い散水口68の開口面積を大きく設定して、除氷水散水器52内の水位変化に応じて散水口68の開口面積を変化させることで、各散水口68からの除氷水の散水量を均一にすることが可能となる。
従って、第1実施例の製氷ユニットFU1によれば、除氷水散水器52の各散水口68から噴出した除氷水が、製氷板10,10における突条部12の裏面12Aへ散水されるため、該突条部12が除氷水により効率よく温められ、製氷部14で生成された氷塊Sの突条部12に接触した部分と該突条部12の凍結が早く解除され、製氷板10からの氷塊Sの離脱が促進される。特に、実施例の製氷機は、突条部12を跨いで横方向に繋がった状態で氷塊Sが生成されるから、該氷塊Sと突条部12との凍結を効率よく解除することができ、除氷運転の短縮を可能とし得る。また、除氷水が蒸発管20の直管部22に殆ど接触せずに突条部12の裏面12Aを流下するので、ホットガスにより加熱されている該蒸発管20が除氷水により冷やされず、除氷効率が低下するのを防止し得る。
また、図5に示すように、各散水口68が、突条部12の裏側の横幅Wの全体に亘って横方向に開口しているので、突条部12の裏面が散水口68に臨むようになり、散水口68から噴出した除氷水が、突条部12の裏面12Aへ表面張力により吸い付けられるようになる。これにより除氷水は、突条部12の裏面12Aの全体に広がりながら該裏面12Aを流下するようになり、該突条部12の全体を均一に温めることができる。また、開口66が突条部12の裏側の横幅Wより横長に形成されているので、除氷水散水器52を製氷板10の裏側に配設した際に、該製氷板10に対して除氷水散水器52の配設位置が横方向に多少ずれてしまっても、散水口68を突条部12の裏側へ開口させた状態とし得る。
更に、取水口60に最も近い位置の突条部12に向け開口する散水口68の開口面積が最も小さく設定され、該取水口60から遠ざかるに従って該散水口68の開口面積が漸次大きくなるよう設定されているので、取水口60からの距離に関係なく各散水口68から噴出する除氷水の水量が均一となり、横方向に離間して設けられた各突条部12を均一に温めることができる。従って、横方向に繋がった状態で各製氷部14に生成された氷塊Sが略同時に製氷板10から離脱するようになり、氷塊Sの除氷が円滑かつ効率よく行なわれる。
(第2実施例)
図6は、第2実施例の製氷ユニットFU2における除氷水散水器70を概略的に示す正面図である。第2実施例の除氷水散水器70は、本体部54および上壁部56の外形形状、サイズは第1実施例の除氷水散水器52と同じであり、散水口68を形成する開口72,72の形態を変更したものである。すなわち第2実施例では、図6に示すように、各開口72,72が、横方向(除氷水散水器70の長さ方向)において傾斜状に形成されている。すなわち各開口72,72は、当該除氷水散水器70の底部からの開口高さ位置が、取水口60に近い側が最も高く、該取水口60から遠ざかるに従って漸次低くなるように設定されている。
図6は、第2実施例の製氷ユニットFU2における除氷水散水器70を概略的に示す正面図である。第2実施例の除氷水散水器70は、本体部54および上壁部56の外形形状、サイズは第1実施例の除氷水散水器52と同じであり、散水口68を形成する開口72,72の形態を変更したものである。すなわち第2実施例では、図6に示すように、各開口72,72が、横方向(除氷水散水器70の長さ方向)において傾斜状に形成されている。すなわち各開口72,72は、当該除氷水散水器70の底部からの開口高さ位置が、取水口60に近い側が最も高く、該取水口60から遠ざかるに従って漸次低くなるように設定されている。
前述のように構成された除氷水散水器70は、第1実施例で説明したように、第1壁部62を、一方の製氷板10における各製氷部14の裏側において該製氷板10の裏面に密着させると共に、第2壁部64を、他方の製氷板10における各製氷部14の裏側において該製氷板10の裏面に密着させた状態で、本体部54が両製氷板10,10に固定される。これにより、第1壁部62に設けた開口72は、一方の製氷板10における各突条部12の裏側に開口して、各突条部12毎に散水口(散水部)74を形成している。また、第2壁部64に設けた開口72は、他方の製氷板10における各突条部12の裏側に開口して、各突条部12毎に散水口(散水部)74を形成している。
各散水口72は、開口72が各突条部12の裏側における開口の横幅Wより長く形成されていることで、対応の突条部12の横幅Wと同一の横開口幅で開口している(図5参照)。そして、前述した如く、各開口72,72の当該除氷水散水器70の底部からの開口高さ位置が横方向において異なっていることにより、取水口60に最も近い位置の突条部12に開口する散水口72は、開口高さ位置が最も高く、取水口60から遠ざかるに従って開口高位置が漸次低くなるように設定されている。従って、除氷水の水位が高い取水口60に近い散水口72の開口高さ位置が高く、除氷水の水位が低い取水口60から遠い散水口72の開口位置を低く設定したことで、各散水口72からの除氷水の散水量を均一にすることが可能となる。なお各散水口72は、底部からの開口高さ位置が異なるが、各々の開口面積は同じである。従って、第2実施例の製氷ユニットFU2は、第1実施例の製氷ユニットFU1と同等の作用効果を奏する。
(変更例)
(1)図7は、開口の変更例を示した説明斜視図である。この変更例は、第1壁部62および第2壁部64において、各突条部12の横方向への配設間隔に合わせて、開口80を横方向へ一列に断続的に形成したものである。なお、各開口80の横幅Wは、対応する突条部12の裏側における開口の横幅Wより大きく設定してあり、製氷板10,10に対する除氷水散水器70の配設位置が横方向で多少ずれても、該開口80により形成される散水口68が突条部12の横幅Wの全体に開口するようになっている。そして、各開口80により形成された散水口68は、取水口60に最も近い位置の突条部12に開口する散水口68が上下開口幅が最も小さく設定されて開口面積が最小になっており、取水口60から遠ざかるに従って散水口68の上下開口幅が大きく設定されて開口面積が漸次大きくなるように設定されており、前記第1実施例と同等の作用効果が得られる。
(2)また、図7に示す形態においては、各開口80の上下開口幅を同じにしたもとで、取水口60に最も近い位置の突条部12に開口する散水口68は、当該除氷水散水器70の底部からの開口高さ位置を最も高く設定し、取水口60から遠ざかるに従って散水口68の開口高さ位置を漸次低く設定すれば、前記第2実施例と同等の作用効果が得られる。
(3)前記各開口80は、対応する突条部12の横幅Wより横幅を小さく設定して、円形や楕円形、または上下方向に延在するスリット等としてもよい。
(4)各実施例では、製氷ユニットとして、一対の製氷板10,10を蒸発管20を挟んで対向配置した構成で説明したが、例えば1枚の製氷板10の裏面に蒸発管20を蛇行配置したものであってもよい。
(1)図7は、開口の変更例を示した説明斜視図である。この変更例は、第1壁部62および第2壁部64において、各突条部12の横方向への配設間隔に合わせて、開口80を横方向へ一列に断続的に形成したものである。なお、各開口80の横幅Wは、対応する突条部12の裏側における開口の横幅Wより大きく設定してあり、製氷板10,10に対する除氷水散水器70の配設位置が横方向で多少ずれても、該開口80により形成される散水口68が突条部12の横幅Wの全体に開口するようになっている。そして、各開口80により形成された散水口68は、取水口60に最も近い位置の突条部12に開口する散水口68が上下開口幅が最も小さく設定されて開口面積が最小になっており、取水口60から遠ざかるに従って散水口68の上下開口幅が大きく設定されて開口面積が漸次大きくなるように設定されており、前記第1実施例と同等の作用効果が得られる。
(2)また、図7に示す形態においては、各開口80の上下開口幅を同じにしたもとで、取水口60に最も近い位置の突条部12に開口する散水口68は、当該除氷水散水器70の底部からの開口高さ位置を最も高く設定し、取水口60から遠ざかるに従って散水口68の開口高さ位置を漸次低く設定すれば、前記第2実施例と同等の作用効果が得られる。
(3)前記各開口80は、対応する突条部12の横幅Wより横幅を小さく設定して、円形や楕円形、または上下方向に延在するスリット等としてもよい。
(4)各実施例では、製氷ユニットとして、一対の製氷板10,10を蒸発管20を挟んで対向配置した構成で説明したが、例えば1枚の製氷板10の裏面に蒸発管20を蛇行配置したものであってもよい。
10 製氷板,12 突条部,20 蒸発管,52 除氷水散水器,60 取水口(取水部)
68 散水口(散水部),70 除氷水散水器,74 散水口(散水部),S氷塊,W横幅
68 散水口(散水部),70 除氷水散水器,74 散水口(散水部),S氷塊,W横幅
Claims (4)
- 縦向きに配設され、上下方向へ延在して表側へ突出すると共に裏側へ開放する複数の突条部(12)が横方向へ所定間隔毎に複数設けられた製氷板(10)と、前記製氷板(10)の裏側に横方向に延在して設けられ、隣り合う前記突条部(12)の間に設けた各製氷部(14)の裏側で製氷板(10)に接する蒸発管(20)と、前記製氷板(10)の裏側上部に横方向へ延在して設けられ、外部水源から除氷水が供給される除氷水散水器(52/70)とを備え、前記除氷水散水器(52/70)から前記製氷板(10)の裏側に除氷水を供給して、前記各製氷部(14)の前記蒸発管(20)により冷却された部位に生成されて該突条部(12)を跨いで横方向に繋がった氷塊(S)の該製氷板(10)からの離脱を促進する流下式製氷機の製氷ユニットにおいて、
前記除氷水散水器(52/70)は、
前記製氷板(10)の裏面と対向する壁部(62,64)に、前記突条部(12)に向け開口して、該除氷水散水器(52/70)に供給された除氷水を該突条部(12)に向けて噴出させる散水部(68/74)を備えた
ことを特徴とする流下式製氷機の製氷ユニット。 - 前記散水部(68/74)は、前記突条部(12)における裏側に開口する横幅(W)より横長に開口している請求項1記載の流下式製氷機の製氷ユニット。
- 前記除氷水散水器(52)は、横長の管状に形成されて横方向へ水平に配設されると共に、横方向における一方の端部に除氷水の取水部(60)を備え、
前記突条部(12)に向け開口する前記散水部(68)の開口面積は、前記取水部(60)から遠ざかるに従って漸次大きくなるよう設定されている請求項1または2記載の流下式製氷機の製氷ユニット。 - 前記除氷水散水器(70)は、横長の管状に形成されて横方向へ水平に配設されると共に、横方向における一方の端部に除氷水の取水部(60)を備え、
前記突条部(12)に向け開口する前記散水部(74)における当該除氷水散水器(70)の底部からの開口高さ位置は、前記取水部(60)から遠ざかるに従って漸次低くなるよう設定されている請求項1または2記載の流下式製氷機の製氷ユニット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010100149A JP2011231943A (ja) | 2010-04-23 | 2010-04-23 | 流下式製氷機の製氷ユニット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010100149A JP2011231943A (ja) | 2010-04-23 | 2010-04-23 | 流下式製氷機の製氷ユニット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011231943A true JP2011231943A (ja) | 2011-11-17 |
Family
ID=45321444
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2010100149A Pending JP2011231943A (ja) | 2010-04-23 | 2010-04-23 | 流下式製氷機の製氷ユニット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2011231943A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110398102A (zh) * | 2018-04-25 | 2019-11-01 | 上海浪拓制冷设备有限公司 | 一种制冰蒸发器均水卡簧 |
WO2022131631A1 (ko) * | 2020-12-17 | 2022-06-23 | 코웨이 주식회사 | 유수식 증발기, 이를 포함하는 제빙 장치 및 정수 장치 |
-
2010
- 2010-04-23 JP JP2010100149A patent/JP2011231943A/ja active Pending
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CN110398102A (zh) * | 2018-04-25 | 2019-11-01 | 上海浪拓制冷设备有限公司 | 一种制冰蒸发器均水卡簧 |
WO2022131631A1 (ko) * | 2020-12-17 | 2022-06-23 | 코웨이 주식회사 | 유수식 증발기, 이를 포함하는 제빙 장치 및 정수 장치 |
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