JP2011231281A - ポリイミド樹脂およびその利用 - Google Patents

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Abstract

【課題】高いプロトン伝導性を維持しつつガス透過性が低下されたポリイミド樹脂、およびこの樹脂を用いた高分子電解質膜、燃料電池用触媒層、これら膜あるいは層を含む燃料電池を提供する。
【解決手段】ポリイミド樹脂は下記式(1)の主鎖および側鎖にスルホン酸基を有するグラフト型ポリイミド樹脂(式中、Aはスルホン酸基を有する炭素数6〜30の芳香族基を表し、Bはスルホン酸基を有するポリイミド側鎖を有する炭素数6〜30の芳香族基を表し、Cは置換基を有していてもよい炭素数6〜30の芳香族基を表し、mおよびnは1以上の整数であり、rは0または1以上の整数であり、Yは1以上の数である。)である。

Figure 2011231281

【選択図】図1

Description

本発明は、ポリイミド樹脂、該ポリイミド樹脂からなる高分子電解質膜および該ポリイミド樹脂を含む燃料電池用触媒層、並びに該高分子電解質膜あるいは触媒層を用いた燃料電池用膜−電極接合体、およびこれら高分子電解質膜、触媒層あるいは膜−電極接合体を用いた燃料電池に関する。
燃料電池(Fuel cell)は、低環境負荷な高効率の次世代エネルギー源として注目されている。また廃熱を利用するコージェネレーションや高温の排熱でタービンを動かして発電する複合発電とすることで、さらに高い燃料の総合利用効率が期待されている。その中でも固体高分子型燃料電池(Polymer electrolyte fuel cell:PEFC)は、自動車や定置型電源、モバイル用電源として研究が盛んに行われている。
現在、PEFCの電解質膜としては、パーフルオロスルホン酸イオノマーのナフィオン(Nafion)(登録商標)などフッ素樹脂系イオン交換膜の使用が有力視されている。しかし、ナフィオンは、高いプロトン伝導性や低温下・低湿度下におけるプロトン伝導性の低下の抑制、高い機械的・化学的安定性など種々の利点を有する反面、100℃以上でのプロトン伝導性の低下、高いメタノール透過性、高コストなどの問題点を有しており、これが実用化への妨げとなっている。そこで、パーフルオロスルホン酸イオノマーの代替材料の研究が広く行われているが、中でもポリスルホン(PS)やポリエーテルスルホン(PES)、ポリアリレンエーテルスルホン(PAES)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリベンズイミダゾール(PBI)、ポリ(オルガノ)フォスファゼン(POP)、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリ四フッ化エチレン(PTFE)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリアリレート(PAR)、ポリアリレンエーテルエーテルケトン(PEEK)などの炭化水素系高分子材料のスルホン化高分子電解質は、低価格、高温での高い機械的強度、スルホン酸基の導入の容易さなどの点から盛んに研究が行われている。特にスルホン化ポリイミドは、高い熱的安定性や機械的強度、化学耐性を有することから、さまざまな構造の電解質膜が提案され、その特性が報告されている。
しかし、炭化水素系高分子電解質膜は、フッ素樹脂系電解質膜に見られるようなチャネル構造を形成していないため、プロトン伝導性を向上させるためにはスルホン酸基量を増加させなければならない。スルホン酸基の増加はプロトン伝導性の向上を導くが、反面膜安定性の低下を導き、伝導性と膜安定性の間にはトレードオフの関係が存在する。
この問題に対しポリマーの親水性部と疎水性部を制御したスルホン化ブロックコポリイミドが提案され、それにより同じイオン交換容量(IEC)でランダムコポリイミドと比較して高いプロトン伝導性を示すことが報告されている(特許文献1、非特許文献1参照)。これは、ポリマーのユニットをナノあるいはマイクロレベルで規則的に制御することで相分離を形成させ、プロトンの輸送を容易にさせていることに起因する。
また、固体高分子型電解質膜のガス透過性は燃料ガスや酸化剤のクロスリークを導き、発電効率の低下や過酸化水素の生成による膜安定性の低下を引き起こす要因となる。そのため、電解質膜には高いガスバリア性が望まれる。上述のスルホン化ブロックコポリイミドは高いプロトン伝導性を有するが、ガス透過性も高い値を示すため、高いプロトン伝導性を維持しつつガス透過性を低下させる手法が求められている。
特開2005−272666号公報
Polym.Adv.Technol.2005,16,753−757
高分子ユニットの相分離構造を制御することにより、イオン交換容量を増加させることなくプロトン伝導性や膜安定性を向上させることができる。相分離構造制御には、先に示したブロックポリマーのほかに、グラフトポリマーや2種以上のポリマーを混合したブレンドポリマーを利用する方法がある。ブロックポリマーやグラフトポリマーの相分離構造は、通常ミクロ相分離構造と呼ばれ、それが示す特性のため、電解質膜材料としての研究が盛んに行われている。
本発明は、上記従来のポリイミド高分子電解質が有する問題点を改善し、高いプロトン伝導性を維持しつつガス透過性が低下されたポリイミド樹脂を提供することを目的とする。
また、本発明は、該ポリイミド樹脂からなる電解質膜や該ポリイミド樹脂を含む燃料電池用触媒層、該電解質膜や触媒層を用いた膜−電極接合体、並びにこれら電解質膜や触媒層、膜−電極接合体を用いた燃料電池を提供することも目的とする。
ところで、グラフトポリマーにおいては、主鎖ポリマーに多数の側鎖ポリマーを結合させることでブロックポリマーよりも劇的な相分離構造の変化が期待できる。本発明者らは、このような相分離構造の変化が期待できるグラフトポリマーに着目し、上記課題を解決すべく鋭意研究を行ったところ、スルホン酸基を含むランダムあるいはブロック構造を有する親水性の主鎖ポリマーとスルホン酸基を含む親水性の側鎖ポリマーからなるスルホン化グラフトポリイミド樹脂が極めて優れた特性を有することを見出し、この知見に基づいて本発明をなしたものである。
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(9)に示すポリイミド樹脂、該ポリイミド樹脂からなる電解質膜および該ポリイミド樹脂を含む燃料電池用触媒層、該電解質膜および/または触媒層を用いた燃料電池用膜−電極接合体、さらには該電解質膜および/または触媒層および/または膜−電極接合体を用いた燃料電池に関する。
(1)下記式(1)で示される主鎖および側鎖にスルホン酸基を有するグラフト型ポリイミド樹脂。
Figure 2011231281
(式中、Aはスルホン酸基を有する炭素数6〜30の芳香族基を表し、Bはスルホン酸基を有するポリイミド側鎖を有する炭素数6〜30の芳香族基を表し、Cは置換基を有していてもよい炭素数6〜30の芳香族基を表し、mおよびnは1以上の整数であり、rは0または1以上の整数であり、Yは1以上の数である。)
(2)上記(1)に記載の主鎖および側鎖にスルホン酸基を有するグラフト型ポリイミド樹脂において、前記式(1)で表される樹脂の主鎖は、m/(n+r)が90/10〜10/90の範囲にあり、ランダムまたはブロック重合体であることを特徴とする、主鎖および側鎖にスルホン酸基を有するグラフト型ポリイミド樹脂。
(3)上記(1)または(2)に記載の主鎖および側鎖にスルホン酸基を有するグラフト型ポリイミド樹脂において、上記式(1)の基Bを構成するスルホン酸基を有するポリイミド側鎖が、下記式(2)で表わされる基であることを特徴とする、主鎖および側鎖にスルホン酸基を有するグラフト型ポリイミド樹脂。
Figure 2011231281
(式中、Rは、スルホン酸基を有する炭素数6〜30の芳香族基を表す。)
(4)グラフト側鎖の重量平均分子量と、主鎖の重量平均分子量の比が、
0.01<Mw(グラフト側鎖)/Mw(主鎖)<20
であることを特徴とする、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の、主鎖および側鎖にスルホン酸基を有するグラフト型ポリイミド樹脂。
(5)主鎖ポリマーに対する側鎖ポリマーのグラフト率が、
1<グラフト率<100
であることを特徴とする、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の主鎖および側鎖にスルホン酸基を有するグラフト型ポリイミド樹脂。
(6)上記(1)〜(5)のいずれかに記載の主鎖および側鎖にスルホン酸基を有するグラフト型ポリイミド樹脂からなることを特徴とする燃料電池用電解質膜。
(7)上記(1)〜(5)のいずれかに記載の主鎖および側鎖にスルホン酸基を有するグラフト型ポリイミド樹脂を含むことを特徴とする燃料電池用触媒層。
(8)上記(6)に記載の燃料電池用電解質膜および/または上記(7)に記載の燃料電池用触媒層を含むことを特徴とする燃料電池用膜−電極接合体。
(9)上記(6)に記載の燃料電池用電解質膜および/または上記(7)に記載の燃料電池用触媒層および/または上記(8)に記載の燃料電池用膜−電極接合体を含むことを特徴とする燃料電池。
本発明のグラフト型ポリイミド樹脂は、耐久性、化学的安定性、力学的強度に優れた、新規な、主鎖および側鎖にスルホン酸基を含有するグラフト型ポリイミド樹脂である。本発明の主鎖および側鎖にスルホン酸基を含有するグラフト型ポリイミド樹脂は、0.6(S/cm)を超える高プロトン伝導性を有する共に、低ガス透過性であることから、従来のフッ素樹脂系イオン交換膜に比べ水素、酸素のガスクロスオーバーを約2桁低減させることができ、選択性(プロトン伝導性/ガス透過性)も1011オーダーを達成することができる。また、加水分解安定性が高く、スルホン酸基の熱分解温度も高いことから、フッ素系高分子電解質において問題とされている高温におけるプロトン伝導性の低下などの高温安定性の問題を解決することができる。これらのことから、本発明のグラフト型ポリイミド樹脂は、燃料電池の電解質膜、触媒層を構成する材料として優れた材料であり、本発明の電解質膜、触媒層などを用いることにより、優れた特性を有する燃料電池を製造することができる。
本発明の固体燃料電池の断面模式図である。 NTDA−BSPBポリイミドグラフトNTDA−BSPB−r−DABAの1H−NMRスペクトル図である。 NTDA−BSPBポリイミドグラフトNTDA−BSPB−r−DABAの赤外吸収(FT−IR)スペクトル図である。 NTDA−BSPBポリイミドグラフトNTDA−BSPB−b−DABAの1H−NMRスペクトル図である。 NTDA−BSPBポリイミドグラフトNTDA−BSPB−b−DABAの赤外吸収(FT−IR)スペクトル図である。 本発明のグラフト型コポリイミドおよびナフィオンを用いた電解質膜のプロトン伝導性の温度依存性(98%RH)を示す図である。 本発明のグラフト型コポリイミドおよびナフィオンを用いた電解質膜のプロトン伝導性の相対湿度依存性(80℃)を示す図である。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。なお、本発明は以下の説明に限定されるものではない。
<1.ポリイミド樹脂>
本発明にかかるポリイミド樹脂は、上記式(1)で示される、主鎖および側鎖にスルホン酸基を含む、ランダム構造またはブロック構造を有するグラフト型コポリイミド樹脂である。
上記式(1)において、基Aはスルホン酸基を有する炭素数6〜30の芳香族基を表わす。スルホン酸基は、芳香族基に直接置換されたものでもよいし、例えば−O(CH2)−基、−C64−(フェニル)基、−O−C64−基等を介して側鎖に導入されたものでもよい。芳香族基は、ベンゼン環、ナフタレン環などが単独で用いられてもよいが、2個以上の環が直接結合あるいは−O−、−SO2−、−C(CF32−基などを介して結合されたものでもよい。基Aの例としては、例えば、下記の基が好ましいものとして挙げられる。
Figure 2011231281
一方、基Bは、スルホン酸基を有するポリイミド側鎖を有する炭素数6〜30の芳香族基を表し、基Cは置換基を有していてもよい炭素数6〜30の芳香族基を表す。スルホン酸基を有するポリイミド側鎖は,炭素数6〜30の芳香族基に直接または−O−、−CO−、−NH−基などを介して連結される。また、基Cの置換基としては、−OH、−COOH、−NH2のような基が挙げられる。前記直接結合部、あるいは−O−、−CO−、−NH−基などを含む炭素数6〜30の芳香族基bとしては、例えば、下記の基が好ましいものとして挙げられ、置換基を有してもよい炭素数6〜30の芳香族基Cとしては、下記の基において、基−D−が、−H、−D−Hあるいは−D−OHとなっているような基が好ましいものとして挙げられる。
Figure 2011231281
(式中、Dは、−O−、−CO−、−NH−、−CO−NH−、−CO(=O)−あるいは直接結合を表す。)
また、スルホン酸基を有するポリイミド側鎖としては、下記式(2)で表される基が好ましいものとして挙げられる。
Figure 2011231281
(式中、Rはスルホン酸基を含む炭素数6〜30の芳香族基を表し、xは1以上の整数である。)
上記式(2)の基Rとしては、上記式(1)の基Aと同様の基が好ましいものとして挙げられる。基Aと基Rとは同じであっても、異なるものであってもよい。基Aと基Rが同じで、共に
Figure 2011231281
または
Figure 2011231281
であるものが好ましく、より好ましくは、基Aと基Rが共に下記の基である場合である。
Figure 2011231281
上記式(1)で示されるグラフト型コポリイミド樹脂の主鎖を構成するコポリイミド樹脂は、ランダム構造であっても、ブロック構造を有するものであってもよい。また、mおよびn+rは、好ましくは1〜100の整数であり、m/(n+r)は好ましくは90/10から10/90の範囲内であり、Yは好ましくは1〜150の数を示す。主鎖を構成するポリイミド樹脂の重量平均分子量(Mw)は、5万〜50万が好ましい。また、側鎖を構成するポリイミド樹脂の重量平均分子量(Mw)は、5,000〜50万が好ましい。
さらに、グラフト側鎖の重量平均分子量と、主鎖の重量平均分子量の比が、0.01<Mw(グラフト側鎖)/Mw(主鎖)<20であること、主鎖ポリマーに対する側鎖ポリマーのグラフト率が、1<グラフト率<100であること好ましい。
ここでグラフト率とは、主鎖中の側鎖導入部位すべてに側鎖が導入された場合を100%として計算した割合であり、〔n/(n+r)〕×100である。例えば後述する実施例3、4において、合成例1または2で用いたDABAのカルボン酸基すべてに合成例3で作製された側鎖部分末端のアミノ基が反応しアミド結合を形成した場合100%である。具体的には以下の式で算出される。
IEC(イオン交換容量)=スルホン酸基当量×グラフト率/(主鎖単位分子量−(側鎖分子量×グラフト率)より
グラフト率(%)={(主鎖単位分子量×IEC)/[スルホン酸基当量−(側鎖分子量×IEC)]}×100
また、重量平均分子量は、以下の方法でGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)により測定、算出したポリスチレン換算値である。
<GPCによる分子量の測定方法>
微量のLiBr(10mM)を添加したジメチルホルムアミド(以下「DMF」という。)を用い、合成したグラフトポリマーの分子量をポリスチレン換算で測定する。サンプル溶液は1mg/mlの濃度でポリマーを臭化リチウム添加DMFに溶解させて作製する。
上記式(1)で示される主鎖および側鎖にスルホン酸基を有するグラフト型ポリイミド樹脂は、主鎖構造を持つ高分子と、側鎖構造を持つ高分子より合成することができる。主鎖ポリマーがランダム構造の場合には、例えば、次のようにして合成される。すなわち、まず、H2N−A−NH2およびH2N−C−NH2(式中、A、Cは、上記式(1)で定義した基を表す。)を所定割合でm−クレゾールなどの溶媒に溶解し、これに1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物を加え、加熱して反応させ、ランダムコポリアミック酸を合成し、これにさらにトリエチルアミンおよび安息香酸を触媒として加え、加熱することによりイミド化して、主鎖となるランダムコポリイミド樹脂が作製される。
一方、これとは別に、H2N−R−NH2(式中、Rは、上記式(2)で定義した基を表す。)をm−クレゾールなどの溶媒に溶解し、これに1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物を加え、加熱、反応させて、該当するポリアミック酸を形成した後、これにトリエチルアミンおよび安息香酸を触媒として加え、加熱することによりイミド化して、側鎖となるポリイミド樹脂(これには、オリゴマーも含まれる。)を作製する。
次いで、上記で合成された主鎖ポリイミド樹脂と側鎖となるポリイミド樹脂とを所定量m−クレゾールなどの溶媒に溶解し、この溶液を加熱することにより、主鎖に含まれるカルボキシル基や水酸基などと側鎖となるポリイミド樹脂のアミノ基とを反応させ、目的とする主鎖および側鎖にスルホン酸基を有するグラフト型ランダムコポリイミド樹脂を得ることができる。
また、主鎖および側鎖にスルホン酸基を有するグラフト型ブロックコポリイミド樹脂を作製する場合には、まず、H2N−A−NH2をm−クレゾールなどの溶媒に溶解し、これに1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物を加え、加熱、反応させてポリアミック酸(これには、オリゴマーも含まれる。)を合成する。これとは別に、H2N−C−NH2をm−クレゾールなどの溶媒に溶解した後、これに1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物を加え、加熱、反応させてポリアミック酸(これには、オリゴマーも含まれる。)を作製する。
こうして得られた2種のポリアミック酸溶液を混合し、加熱攪拌することにより、ブロックコポリアミック酸を作製し、これにさらにトリエチルアミンおよび安息香酸を触媒として加え、加熱することによりイミド化して、主鎖となるブロックコポリイミド樹脂を作製する。
こうして得られた主鎖となるブロックコポリイミド樹脂と、上記のグラフト型ランダムコポリイミド樹脂の作製の際に製造されたと同様の方法で作成された側鎖となるスルホン酸基含有ポリイミド樹脂とをm−クレゾールなどの溶媒に溶解し、加熱反応させることにより、目的とする主鎖および側鎖にスルホン酸基を有するグラフト型ブロックコポリイミド樹脂を得ることができる。
得られたグラフト型コポリイミド樹脂の回収は、側鎖のみが溶解する溶媒で再沈することにより行われる。主鎖ポリマーの共重合比は、主鎖がランダム共重合体である場合には、主鎖を作製する際に用いるジアミンの使用割合を変えることにより、また主鎖がブロック共重合体である場合には、ブロック共重合体を構成する共重合ポリマー単位を作製する際に用いるジアミンの使用割合を変えることにより、適宜調整することができる。また、主鎖と側鎖のモル比は、合成の際に使用される主鎖となるポリマーと側鎖となるポリマーの比により適宜調整することができる。得られた高分子電解質のイオン交換容量(IEC)は、例えば、主鎖と側鎖のモル比、主鎖中の親水性モノマーと疎水性モノマーの組成比、主鎖中の側鎖分岐点の数、側鎖の分子量などによって調整することができる。本発明のポリイミド樹脂における好ましいイオン交換容量は0.5〜4.0[meq./g]であり、さらに好ましくは1.0〜3.5[meq./g]である。イオン交換容量が0.5[meq./g]より小さいと、好ましいプロトン伝導性が発現しなくなる可能性があり、上限4.0[meq./g]より大きいと、機械強度が低下し、電解質膜や電極の材料として用いた場合、十分な強度を持てない可能性がある。
上記方法により、例えば下記式(3)の構造を有するグラフト型コポリイミドが製造される。
Figure 2011231281
上記で示した合成例は、本発明の式(1)で表わされるポリイミド樹脂を製造するための一例として示したにすぎず、本発明のポリイミド樹脂を製造するための方法が、上記方法に限定されるものではない。
本発明においては、上記した式(1)で表される主鎖および側鎖にスルホン酸基を有するグラフト型ポリイミド樹脂により、好ましい特性を有する燃料電池用高分子電解質膜、燃料電池用触媒層、燃料電池用膜−電極接合体、燃料電池を作製することができる。そこで、まず図1を参照して、燃料電池を、固体高分子型燃料電池を一例として挙げて具体的に説明する。以下では、固体高分子型燃料電池の例をあげて説明するが、直接液体型燃料電池、直接メタノール型燃料電池についても、固体燃料電池と同様に実施可能である。
図1は、固体高分子型燃料電池用部断面の構造を模式的に示す図である。同図に示すように、固体高分子型燃料電池10は、高分子電解質膜1、触媒層2、2、拡散層3、3、セパレーター4、4を備えている。高分子電解質膜1、触媒層2の少なくとも1層には本発明のグラフト型ポリイミド樹脂が含まれている。
高分子電解質膜1は、固体高分子型燃料電池10のセルの略中心部に位置している。触媒層2は、高分子電解質膜1に接触するように設けられている。拡散層3は、触媒層2に隣接して設けられており、さらにその外側にセパレーター4が配置されている。セパレーター4には、燃料ガスまたは液体(メタノール水溶液など)並びに、酸化剤を送り込むための流路5が形成されている。これらの部材は、固体高分子型燃料電池10のセルとして構成されていると換言できる。
一般的に、高分子電解質膜1に触媒層2を接合したものや、高分子電解質膜1に触媒層2と拡散層3を接合したものは、MEA(Menbrane Electrode Assembly)と言われ、固体高分子型燃料電池(直接液体型燃料電池、直接メタノール型燃料電池)の基本部材として使用される。
MEAを作製する方法は、従来検討されている、パーフルオロカーボンスルホン酸からなる高分子電解質膜やその他の炭化水素系高分子電解質膜(例えば、スルホン化ポリエーテルエーテルケトン、スルホン化ポリエーテルスルホン、スルホン化ポリスルホン、スルホン化ポリイミド、スルホン化ポリフェニレンサルファイドなど)で行われる公知の方法が適用可能である。MEAの具体的作製方法の一例を下記に示すが、MEAの作製方法がこれに限定されるものではない。
触媒層2の形成は、高分子電解質の溶液あるいは分散液に、金属担持触媒を分散させて、触媒層形成用の分散液を調合する。この分散溶液を、ポリテトラフルオロエチレンなどの離型フィルム上にスプレーで塗布して、分散溶液中の溶媒を乾燥・除去し、離型フィルム上に所定の触媒層2を形成させる。この離型フィルム上に形成した触媒層2を高分子電解質膜1の両面に配置し、所定の加熱・加圧条件下でホットプレスし、高分子電解質膜1と触媒層2を接合し、離型フィルムを剥がすことによって、高分子電解質膜1の両面に触媒層2が形成されたMEAが作製できる。
また、上記分散液を、コーターなどを用いて拡散層3上に塗工して、分散溶液中の溶媒を乾燥・除去し、拡散層3上に触媒層2が形成された触媒担持ガス拡散電極を作成し、高分子電解質膜1の両側に、その触媒担持ガス拡散電極の触媒層2側を配置し、所定の加熱・加圧条件下でホットプレスすることによって、高分子電解質膜1の両面に触媒層2と拡散層3とが形成されたMEAを製造することができる。なお、上記触媒担持ガス拡散電極には、市販のガス拡散電極(米国E−TEK社製、など)を使用しても構わない。
上記高分子電解質の溶液としては、パーフルオロカーボンスルホン酸高分子化合物のアルコール溶液(アルドリッチ社製ナフィオン溶液など)やスルホン化された芳香族高分子化合物(例えば、スルホン化ポリエーテルエーテルケトン、スルホン化ポリエーテルスルホン、スルホン化ポリスルホン、スルホン化ポリイミド、スルホン化ポリフェニレンサルファイドなど)の有機溶媒溶液などが使用できる。上記金属担持触媒としては、高比表面積の導電性粒子が担体として使用可能であり、例えば、カーボンブラック、ケッチェンブラック、バルカン、カーボンナノホーン、フラーレン、カーボンナノチューブなどの炭素材料が例示できる。
金属触媒としては、燃料の酸化反応および酸素の還元反応を促進するものであれば使用可能であり、燃料極と酸化剤極で同じものであっても異なったものであっても構わない。例えば、白金、ルテニウムなどの貴金属あるいはそれらの合金などが例示でき、それらの触媒活性の促進や、反応副生物による被毒を抑制するための助触媒を添加しも構わない。
上記触媒層形成用の分散溶液は、スプレーで塗布したり、コーターで塗布したりしやすい粘度に調整するため、水や有機溶媒で適宜希釈しも構わない。また、必要に応じて、触媒層2に撥水性を付与するため、テトラフルオロエチレンなどのフッ素系化合物を混合してもよい。
上記拡散層3としては、カーボンクロスやカーボンペーパーなどの多孔質の導電性材料が使用可能である。これらは燃料や酸化剤の拡散性や反応副生物や未反応物質の排出性を促進するため、テトラフルオロエチレンなどで被覆して撥水性を付与したものを使用することが、好ましい。また、高分子電解質膜1と触媒層2との間に、必要に応じて前述したような高分子電解質からなる接着層を設けてもよい。
高分子電解質膜1と触媒層2を加熱・加圧条件下でホットプレスする条件は、使用する高分子電解質膜1や触媒層2に含まれる高分子電解質の種類に応じて適宜設定する必要がある。上記条件としては、一般的に高分子電解質膜1や触媒層2に含まれる高分子電解質の熱劣化や熱分解温度以下であって、高分子電解質膜1あるいは触媒層2に含まれる高分子電解質のガラス転移点や軟化点以上の温度条件下であることが好ましい。
加圧条件としては、概ね0.1MPa以上20Mpa以下の範囲であることが、高分子電解質膜1と触媒層2が充分に接触するとともに、使用材料の著しい変形にともなう特性低下がなく好ましい。特にMEAが高分子電解質膜1と触媒層2とからのみ形成される場合は、拡散層3を触媒層2の外側に配置して特に接合することなく接触させるのみで使用しても構わない。
上記のような方法で得られたMEAを、燃料ガスまたは液体、並びに、酸化剤を送り込む流路5が形成された一対のセパレーター4などの間に挿入することにより、固体高分子型燃料電池10が得られる。
上記セパレーター4としては、カーボングラファイトやステンレス鋼の導電性材料のものが使用できる。特にステンレス鋼などの金属性材料を使用する場合は、耐腐食性の処理を施していることが好ましい。
上記の固体高分子型燃料電池10に対して、燃料ガスまたは液体として、水素を主たる成分とするガスや、メタノールを主たる成分とするガスや、メタノールを主たる成分とするガスまたは液体を、酸化剤として、酸素を含むガス(酸素あるいは空気)を、それぞれ別個の流路5より、拡散層3を経由して触媒層2に供給することにより、固体高分子型燃料電池は発電する。このとき燃料として、例えば、含水素液体を使用する場合には直接液体型燃料電池となるし、メタノールを使用する場合には直接メタノール型燃料電池となる。つまり、固体高分子型燃料電池10について例示した上記実施形態は、そのまま直接液体型燃料電池、直接メタノール型燃料電池についても適用可能といえる。
なお、固体高分子型燃料電池10を単独で、あるいは複数積層して、スタックを形成し使用することや、それらを組み込んだ燃料電池システムとすることもできる。
<2.本発明にかかる燃料電池用高分子電解質膜>
上記の通り、燃料電池には、高分子電解質膜が用いられており、本発明のグラフト型ポリイミド樹脂を用いることにより、従来知られた高分子電解質膜に比べ、特性の優れた高分子電解質膜を製造することができる。本発明の燃料電池用高分子電解質膜は、本発明のグラフト型ポリイミド樹脂高分子電解質を用いて製造されるが、電解質膜の製法としては、従来公知の方法が適応可能である。具体的には、本発明のグラフト型ポリイミド樹脂高分子電解質を適当な溶媒に溶解または分散させ、これを十分に攪拌した後、溶媒を留去して製膜するキャスト法が好ましい方法として挙げられる。キャスト法は、ガラス板などの平板上に、バーコーター、ブレードコーターなどを用いて電解質溶液を塗布し、溶媒を気化、留去させて膜を得る方法である。
本発明にかかる燃料電池用高分子電解質膜の厚みは、1.2μm以上350μm以下、さらには5μm以上200μm以下が好ましい。上記高分子電解質膜の厚さがこの範囲内であれば、製造が容易となり、かつ加工時や乾燥時にもシワが発生しにくい。また、破損が生じ難いなどハンドリング性が向上する。
本発明にかかる燃料電池用高分子電解質膜の好ましいイオン交換容量は、0.5〜4.0[meq./g]であり、さらに好ましくは1.0〜3.5[meq./g]である。これら下限よりイオン交換容量が小さいと、好ましいプロトン伝導性が発現しなくなる可能性があり、これら上限より大きいと、機械強度が低下し、十分な強度を持てない可能性がある。
このようにして製造された高分子電解質を上記公知の燃料電池の電解質膜をして用いることにより、高プロトン伝導性でガス遮断性に優れた、高耐久性の燃料電池を作製することができる。また、上述した例以外にも、本発明にかかる高分子電解質膜は、特開2000−90944号公報、特開2001−313046号公報、特開2001−313047号公報、特開2001−93551号公報、特開2001−93558号公報、特開2001−102069号公報、特開2001−102070号公報、特開2001−283888号公報、特開2000−268835号公報、特開2000−268836号公報、特開2001−283892号公報等で公知になっている固体高分子型燃料電池や直接メタノール形燃料電池の電解質膜としても使用可能である。これらの公知文献に基づけば、当業者であれば、本発明の高分子電解質を用いて容易に固体高分子型燃料電池や直接メタノール形燃料電池を構成することができる。
<3.本発明にかかる燃料電池用触媒層>
燃料電池用触媒層は、一般に触媒、導電性の触媒担持体、イオノマーと呼ばれる高分子電解質、その他撥水剤などの添加物の添加物からなる。本発明にかかる燃料電池用触媒層は、イオノマー材料として本発明の式(1)で示されるグラフト型ポリイミド樹脂を用いることを除き、従来と同様の方法で作成することができる。
<4.本発明にかかる燃料電池用膜−電極接合体>
燃料電池においては、高分子電解質膜、触媒層、さらに拡散層と呼ばれる導電性多孔質体が、適宜一体の膜として形成される。本発明の燃料電池用膜−電極接合体(MEA)は、MEAの構成膜あるいは層として、本発明にかかる高分子電解質膜あるいは触媒層が用いられる他は、従来と同様の方法で作成される。例えば、本発明の高分子電解質膜、触媒層、拡散層と呼ばれる導電性多孔質体をあわせてホットプレス法により作製することができる。
<5.本発明にかかる燃料電池>
本発明にかかる燃料電池は、本発明にかかる高分子電解質を含んでなる燃料電池である。このとき、本発明の高分子電解質は、電解質膜として、または触媒層のイオノマーとして、またはこの両方として含まれていてもよい。本発明にかかる高分子電解質を含んでなる燃料電池は、上述した高温におけるプロトン伝導度など優れた性能を持つ高分子電解質を備えているため、高い発電特性を有する。
以下実施例を示し、本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。もちろん、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、細部については様々な態様が可能であることはいうまでもない。さらに、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、それぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
合成例1(主鎖ポリマーNTDA−BSPB−r−DABAの合成)
フラスコに、3,3’−ビス(3−スルホプロポキシ)ベンジジン(以下、「BSPB」という。)2.6g(0.0057mol)と3,5−ジアミノ安息香酸(以下、「DABA」という。)0.38g(0.0025mol)を量り取り、m−クレゾールを加えて、80℃で4時間攪拌した。その後1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物(以下、「NTDA」という。)2.2g(0.0082mol)をさらに加え、120℃で24時間攪拌した。これに、トリエチルアミン(2.4倍mol)と安息香酸(1.12倍mol)を触媒として加え、180℃で24時間攪拌し、イミド化した。得られたポリマー溶液を室温まで冷まし、酢酸エチルで再沈した後、シャーレに移して150℃で15時間真空乾燥させ、NTDA−BSPBとNTDA−DABAのポリイミドのランダムポリイミド共重合体である主鎖ポリマーNTDA−BSPB−r−DABA(NTDA−BSPB:NTDA−DABA=70:30)を得た。
合成例2(主鎖ポリマーNTDA−BSPB−b−DABAの合成)
フラスコ1に、BSPBを2.6g(0.0057mol)量り取り、m−クレゾールとトリエチルアミン(2.4倍mol)を加え、80℃で、4時間攪拌した。これに、NTDA1.5g(0.0056mol)を加え、120℃で24時間攪拌した。
これとは別に、フラスコ2にDABAを0.38g(0.0025mol)量り取り、m−クレゾールを加えて80℃で4時間撹拌し、その後これにNTDA0.70g(0.0026mol)を加え、120℃で24時間攪拌した。フラスコ1の溶液をフラスコ2に注ぎ入れ、120℃でさらに24時間攪拌した。
これらに、トリエチルアミン(2.4倍mol)と安息香酸(1.12倍mol)を触媒としてさらに加え、180℃で24時間攪拌した。得られたポリマー溶液を室温まで冷まし、酢酸エチルで再沈した後、シャーレに移して150℃で15時間真空乾燥させ、下記式で示されるNTDA−BSPB(Mw:14万)とNTDA−DABA(Mw:7万)のブロックポリイミド共重合体である主鎖ポリマーNTDA−BSPB−b−DABA(NTDA−BSPB:NTDA−DABA=70:30)(Mw:32万)を得た。なお、式中、Yは1.5である。
Figure 2011231281
合成例3(側鎖ポリマーの合成)
ジムロートと窒素流入器を取り付けた三つ口フラスコに、BSPB7.3g(0.0159mol)を量り取り、m−クレゾール50mL(28倍mol)とトリエチルアミン5.4mL(2.4倍mol)を加え、80℃で溶解させた。続いてNTDA4.4g(0.0164mol)を加えて120℃で24時間攪拌し、さらに安息香酸2.2g(1.12倍mol)を加えて、6時間120℃で攪拌して、下記式で示されるNTDA−BSPBポリイミドを得た。
Figure 2011231281
実施例1および2(NTDA−BSPB:NTDA−DABAが70:30のグラフト型スルホン化ポリイミドの合成)
合成例1および2で得られた主鎖ポリマーNTDA−BSPB−rまたはb−DABA(70:30)を、各々合成例3で得られたNTDA−BSPBポリマー(主鎖ポリマーの合成で用いられたジアミンに対して10倍mol)溶液に加え、120℃で24時間反応させた。これに、トリフェニルホスフィン(Triphenylphosphine)(DABAの2.4倍mol)とピリジン(DABAの5倍mol)を加えて180℃で24時間反応させることにより、下記式で示される目的とするスルホン化グラフトランダムコポリイミドNTDA−BSPB−r−DABA−g−NTDA−BSPBおよびスルホン化グラフトブロックコポリイミドNTDA−BSPB−b−DABA−g−NTDA−BSPBが合成された。それぞれのポリマー溶液は室温まで冷却された後、メタノールで再沈されて未反応の側鎖ポリマーが除去され、シャーレに移されて150℃で15時間真空乾燥された。
Figure 2011231281
なお、実施例1のr−ポリイミド樹脂においては、NTDA−BSPB:NTDA−DABA=70:30、実施例2のb−ポリイミド樹脂においては、NTDA−BSPB:NTDA−DABA=70:30であった。また、得られたポリマーの分子量(重量平均分子量Mw)を前記した「GPCによる分子量の測定方法」により測定したところ、実施例1のポリマーは28万、実施例2のポリマーは32万であった。
実施例1および2で合成されたNTDA−BSPB−r−DABA−g−NTDA−BSPBおよびNTDA−BSPB−b−DABA−g−NTDA−BSPBについて、1H−NMRスペクトル(測定装置として、日本電子データム株式会社製核磁気共鳴装置を用いた。)および赤外吸収(FT−IR)スペクトル(測定装置として、日本分光株式会社製赤外吸収分光装置を用いた。)を測定した。測定は次の方法によった。結果を図2〜5に示す。なお、図2および3は、実施例1で得られたNTDA−BSPB−r−DABA−g−NTDA−BSPBの1H−NMRスペクトル図および赤外吸収スペクトル図であり、図4および5は、実施例2で得られたNTDA−BSPB−r−DABA−g−NTDA−BSPBの1H−NMRスペクトル図および赤外吸収スペクトル図である。
実施例3および4(グラフト型スルホン化コポリイミド膜の作製)
実施例1および2で得られたグラフト型スルホン化コポリイミドを、各々0.4g/10mlの濃度(0.04g/ml)でジメチルスルホキシド(DMSO)に一晩かけて溶解させ、そのポリマー溶液をシャーレ(外径90mm、内径86mm、深さ20mm)に注ぎいれ、平滑にした真空オーブン中に設置した。常圧のまま110℃まで加熱した後、0.1MPaまで0.01MPa/h程度の速さで減圧して溶媒を蒸発させた。0.1MPaまで減圧した時点から、さらにそのまま110℃で12時間熱処理を行った。熱処理後、室温になるまで放冷し、取り出すことにより、各グラフト型スルホン化コポリイミド高分子電解質膜を作製した。
得られた膜をエタノールに4時間浸して膜を膨潤させ、不純物や残存溶媒を除去した。その後エタノールを捨て、イオン交換水に4時間浸漬してエタノールを除去した。次にイオン交換水を捨て、0.1N塩酸水溶液に4時間浸してスルホン酸基のプロトン化を行い、最後にイオン交換水に4時間浸漬させて余分な塩酸を除去して、目的の電解質膜を作製した。
比較例1(直鎖型スルホン化ポリイミド膜の作製)
ジムロートと窒素流入器を取り付けた三つ口フラスコに、2,2−ベンジジンジスルホン酸(以下、「BDSA」という。)1.8g(0.0053mol)と4,4’−[ヘキサフルオロイソプロピリデンビス(p−フェニレンオキシ)]ジアニリン(以下、「APPF」という。)1.17g(0.0022mol)を量り取り、トリエチルアミン2.5mLとm−クレゾール20mLを加えて80℃で4時間溶解させた。これに、NTDA2.0g(0.0075mol)を加え、120℃で24時間加熱攪拌した。その後、トリエチルアミン2.5mLと安息香酸1.03g(0.084mol)を加え、さらに180℃で24時間加熱攪拌を行い、放冷した後酢酸エチルで再沈した。得られた粒状のポリマーを150℃で15時間真空乾燥させ、NTDA−BDSAとNTDA−APPFとのランダム共重合ポリイミド塩である、NTDA−BDSA−r−APPF(NTDA−BDSA:NTDA−APPF=70:30)ポリマーを得た。
ジメチルスルホキシド10mLに、上記で得られたスルホン化ランダムコポリイミド塩0.4gを加えて、一晩攪拌し、溶解させ、スルホン化ランダムコポリイミド塩溶液を調製した。次に、スルホン化ランダムコポリイミド塩溶液をガラスシャーレ上にキャストし、110℃、減圧下で溶媒を蒸発させ、キャスト膜を作製した。
得られた膜をエタノールに4時間浸して膜を膨潤させ、不純物や残存溶媒を除去した。その後エタノールを捨て、イオン交換水に4時間浸漬してエタノールを除去した。次にイオン交換水を捨て、0.1N塩酸水溶液に4時間浸してスルホン酸基のプロトン化を行い、最後にイオン交換水に4時間浸漬させて余分な塩酸を除去して、目的の電解質膜を作製した。
比較例2
市販のナフィオン117を用い、比較例1と同様の方法で電解質膜を作製した。
実施例3、4、比較例1、2の電解質膜について、下記方法で「イオン交換容量(IEC)」、「プロトン伝導度」、「ガス透過係数」の測定を行い、各電解質膜の評価を行った。結果を表1に示す。
<イオン交換容量の測定方法>
イオン交換容量は滴定法により算出した。はじめにサンプルとなる膜を、真空オーブンを用いて80℃で12時間乾燥させた。その後膜サンプルを約10mgサンプル瓶に量り取り、十分量の0.1N塩化ナトリウム溶液に浸漬させ、一晩以上放置し膜中のスルホン酸基のプロトンをNaイオンに置換した。置換した塩化ナトリウム溶液にフェノールフタレイン水溶液を数滴滴下した後、0.01N水酸化ナトリウムを用いて赤紫色に溶液が変化するまで滴定した。IEC[meq./g]は下式により算出した。
IEC(meq./g)=滴定量(μL)×規定度(N)/膜重量(mg)
なお、作製した電解質膜のIEC(meq./g)の値は、実施例3、4でそれぞれ2.47、2.48であった。またIEC値から算出したグラフト率はそれぞれ1.6、1.5であった。また比較例1、2のIEC(meq./g)は2.20、0.89であった。
<プロトン伝導度の測定方法>
プロトン伝導度測定は、恒温恒湿器(ESPEC社製、SH−221)を用いて温度と湿度を一定に保ち(約3時間)、インピーダンスアナライザー(日置社製、3532−50)を用いて、電解質の抵抗を測定することにより行った。具体的にはインピーダンスアナライザーにより50kHz〜5MHzまでの周波数応答性を測定し、次式からプロトン伝導性を算出した。
プロトン伝導度(S/cm)=D/(W×T×R)
(式中、Dは電極間距離(cm)、Wは膜幅(cm)、Tは膜厚(cm)、Rは測定した抵抗値(Ω)である。)
本測定においては、D=1cm、W=1cmで行い、膜厚はそれぞれのサンプルについてマイクロメーターを用いて測定した値を用いた。温度と湿度は、それぞれ80℃、98%RHにとした。
<ガス透過係数の測定方法>
ガス透過測定は透過測定装置(Rika Seiki,Inc.,K−315−H)を用いて行った。ガスとして酸素および窒素ガスを用い、測定条件は、低圧側容量57.41(cc)、膜面積7.065(cm2)、1atm、測定温度35℃である。ガス透過係数の算出方法は、
P=DS

D=L2/6×θ
を用いた。
ここでPはガス透過係数[×10-10cm3(STP)・cm/cm2・sec・cmHg]、Dは拡散係数(diffusion coefficient)[×10-8(cm2/sec)]、Sは溶解度係数(solubility coefficient)[×10-2(cm3(STP)/cm3・sec・cmHg)]、Lは膜厚[cm]、θは遅れ時間[sec]である。
Figure 2011231281
表1より、本発明のポリイミド固体電解質膜は、比較例に比べ高いプロトン伝導度を示すとともに、低いガス透過係数つまり高いガス遮断性を示すことが分かる。また、比較例2の電解質膜の選択性(プロトン伝導性/ガス透過率)は、1.3×109であったのに対し、実施例3および4のグラフト型コポリイミド電解質膜の選択性はそれぞれ1.8×1011、1.4×1011であり、極めて高い選択性を示した。
合成例4
合成例1において、BSPB 1.35g(0.0029mol)およびDABA 1.04g(0.0068mol)とすることを除き合成例1と同様にして、NTDA−BSPB:NTDA−DABA=30:70のランダムコポリイミドNTDA−BSPB−r−DABAを得た。
合成例5
合成例2において、BSPB 1.35g(0.0029mol)およびDABA 1.04g(0.0068mol)とすることを除き合成例2と同様にして、NTDA−BSPB:NTDA−DABA=30:70のブロックコポリイミドNTDA−BSPB−b−DABAを得た。
実施例5および6(NTDA−BSPB:NTDA−DABAが30:70のグラフト型スルホン化ポリイミドの合成)
主鎖ポリマーとして合成例4および5のポリマーを用いることを除き、実施例1および2と同様にして、NTDA−BSPB:NTDA−DABAが30/70のスルホン化グラフトランダムコポリイミドNTDA−BSPB−r−DABA−g−NTDA−BSPBおよびスルホン化グラフトブロックコポリイミドNTDA−BSPB−b−DABA−g−NTDA−BSPBを合成した。
実施例7および8(グラフト型スルホン化コポリイミド膜の作製)
実施例5および6で合成されたNTDA−BSPB:NTDA−DABAが30/70のスルホン化グラフトランダムコポリイミドNTDA−BSPB−r−DABA−g−NTDA−BSPBおよびスルホン化グラフトブロックコポリイミドNTDA−BSPB−b−DABA−g−NTDA−BSPBを用いることを除き実施例3および4と同様にして、グラフト型スルホン化コポリイミド膜を作製した。
実施例7および8のグラフト型スルホン化コポリイミド膜のガス透過性は、各々0.032、0.034であり、プロトン伝導性は0.70(S/cm)、0.57(S/cm)であり、選択性は2.1×1011、1.6×1011であった。
なお、実施例3、4、7、8のグラフト型スルホン化コポリイミド膜の80℃の温水中で膜が完全に溶解するまでの所要時間は、いずれも2000時間以上であり、またTGAから求めたスルホン酸基の分解温度は、264℃、268℃、267℃、272℃であった。さらに、実施例7、8のグラフト型スルホン化コポリイミド膜のIECは、2.51、2.49(meq/g)であった。
さらに、実施例3、4、7、8のグラフト型スルホン化コポリイミド膜および比較例1のナフィオン膜について、30℃〜90℃、98%RHでのプロトン伝導性を測定し、各膜のプロトン伝導性の温度依存性を調べた。結果を図6に示す。図6から、高湿度下において、本発明のグラフト型スルホン化コポリイミド膜は、いずれのもナフィオンに比べ高いプロトン伝導性を示し、高温となってもプロトン伝導性の低下は見られなかった。共重合比についてみると、NTDA−BSPB:NTDA−DABAが70:30のものが、30:70のものよりプロトン伝導性が高いことが分かる。
また、実施例3、4、7、8のグラフト型スルホン化コポリイミド膜および比較例1のナフィオン膜について、30〜100%RH、80℃でのプロトン伝導性を測定し、各膜のプロトン伝導性の相対湿度依存性を調べた。結果を図7に示す。図7から、本発明のグラフト型スルホン化コポリイミド膜のプロトン伝導性は低湿度においてはナフィオンに比べ劣るものの、高湿度になるとナフィオンと同様或いはナフィオン以上のプロトン伝導性を示す。さらに、ランダムコポリイミドに比べブロックコポリイミドの方が、特に低湿度下において高いプロトン伝導性を示すことが分かる。
1 高分子電解質膜
2 触媒層
3 拡散層
4 セパレーター
5 流路
10 固体高分子型燃料電池

Claims (9)

  1. 下記式(1)で示される主鎖および側鎖にスルホン酸基を有するグラフト型ポリイミド樹脂。
    Figure 2011231281
    (式中、Aはスルホン酸基を有する炭素数6〜30の芳香族基を表し、Bはスルホン酸基を有するポリイミド側鎖を有する炭素数6〜30の芳香族基を表し、Cは置換基を有していてもよい炭素数6〜30の芳香族基を表し、mおよびnは1以上の整数であり、rは0または1以上の整数であり、Yは1以上の数である。)
  2. 請求項1に記載の主鎖および側鎖にスルホン酸基を有するグラフト型ポリイミド樹脂において、前記式(1)で表される樹脂の主鎖は、m/(n+r)が90/10〜10/90の範囲にあり、ランダムまたはブロック重合体であることを特徴とする、主鎖および側鎖にスルホン酸基を有するグラフト型ポリイミド樹脂。
  3. 請求項1または2に記載の主鎖および側鎖にスルホン酸基を有するグラフト型ポリイミド樹脂において、上記式(1)の基Bを構成するスルホン酸基を有するポリイミド側鎖が、下記式(2)で表わされる基であることを特徴とする、主鎖および側鎖にスルホン酸基を有するグラフト型ポリイミド樹脂。
    Figure 2011231281
    (式中、Rは、スルホン酸基を有する炭素数6〜30の芳香族基を表し、xは1以上の整数である。)
  4. グラフト側鎖の重量平均分子量と、主鎖の重量平均分子量の比が、
    0.01<Mw(グラフト側鎖)/Mw(主鎖)<20
    であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の、主鎖および側鎖にスルホン酸基を有するグラフト型ポリイミド樹脂。
  5. 主鎖ポリマーに対する側鎖ポリマーのグラフト率が、
    1<グラフト率<100
    であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の主鎖および側鎖にスルホン酸基を有するグラフト型ポリイミド樹脂。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の主鎖および側鎖にスルホン酸基を有するグラフト型ポリイミド樹脂からなることを特徴とする燃料電池用電解質膜。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の主鎖および側鎖にスルホン酸基を有するグラフト型ポリイミド樹脂を含むことを特徴とする燃料電池用触媒層。
  8. 請求項6に記載の燃料電池用電解質膜および/または請求項7に記載の燃料電池用触媒層を含むことを特徴とする燃料電池用膜−電極接合体。
  9. 請求項6に記載の燃料電池用電解質膜および/または請求項7に記載の燃料電池用触媒層および/または請求項8に記載の燃料電池用膜−電極接合体を含むことを特徴とする、燃料電池。
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