JP5458765B2 - プロトン伝導膜およびその製造方法、膜−電極接合体、固体高分子型燃料電池 - Google Patents
プロトン伝導膜およびその製造方法、膜−電極接合体、固体高分子型燃料電池 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5458765B2 JP5458765B2 JP2009214546A JP2009214546A JP5458765B2 JP 5458765 B2 JP5458765 B2 JP 5458765B2 JP 2009214546 A JP2009214546 A JP 2009214546A JP 2009214546 A JP2009214546 A JP 2009214546A JP 5458765 B2 JP5458765 B2 JP 5458765B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- integer
- structural unit
- formula
- represented
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
- UHOVQNZJYSORNB-UHFFFAOYSA-N c1ccccc1 Chemical compound c1ccccc1 UHOVQNZJYSORNB-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 4
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P70/00—Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
- Y02P70/50—Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product
Landscapes
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Conductive Materials (AREA)
- Fuel Cell (AREA)
Description
[1]下記[A]ポリアリーレン系共重合体を[B]多孔質基材に含浸させてなるポリマー含浸層と、該ポリマー含浸層の両側に接して[A]ポリアリーレン系共重合体からなる層を有するプロトン伝導膜。
[A]:式(2)で表される縮合芳香族環構成単位と、下記式(13)で表されるスルホン酸基を有する構成単位とを含むポリアリーレン系共重合体。
eは、0〜4の整数を示し、fは、1〜5の整数を示す。
Rhは含窒素複素環基を示す。)
[4]多孔質基材の平均孔径が、0.005〜5μm、透気度が30sec/100cc以下、空孔率が40〜95%であり、厚みが1〜150μmの範囲にある[1]〜[3]のプロトン伝導膜。
[6]前記ポリマー層の厚みが0.5〜50μmの範囲にある[1]〜[5]のプロトン伝導膜。
[7]前記式(2)中、Phはナフタレン、アントラセン、テトラセン、ペンタセンからなる群から選ばれる芳香族環からなる2価の基である[1]〜[6]のプロトン伝導膜。
[8]前記縮合芳香族環構成単位が、下記式(3)で表されるものであることを特徴とする[1]〜[7]のプロトン伝導膜;
Dは直接結合、−O−、−CO−、−(CH2)j−(jは1〜10の整数である)および−CR’2−(R’は脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基を示す)からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示し、
Phは縮合芳香族環を有する2価の基を示し、R1〜R20は互いに同一であっても異なっていてもよく、水素原子、フッ素原子、アルキル基、一部またはすべてがハロゲン化されたハロゲン化アルキル基、アリル基、アリール基、ニトロ基およびニトリル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子または基を示す。
n、pは各構成単位の組成比を示し、pは0から1であり、n+p=1である。
構成単位の端部における単線のうち、一方に置換基が表示されていないものは隣り合う構成単位との接続を意味する。]
[9]前記縮合芳香族環構成単位が下記式(4)で表されるものである[8]のプロトン伝導膜;
Phは下記式(6)で表される構造である。
n、pは各構成単位の組成比を示し、pは0から1であり、n+p=1である。
構成単位の端部における単線のうち、一方に置換基が表示されていないものは隣り合う構成単位との接続を意味する。]
[B]多孔質基材を浸漬して、ポリアリーレン系共重合体を多孔質基材内部の細孔に充填させてポリマー含浸を形成し、さらに、該ポリマー含浸層の両側に接してポリアリーレン系共重合体からなる層を形成するプロトン伝導膜の製造方法。
[11][A]前記式(2)で表されることを特徴とする縮合芳香族環構成単位と、式(13)で表されるスルホン酸基を有する構成単位とを含むポリアリーレン系共重合体から膜を形成したのち、
[B]多孔質基材に、前記膜を重ねて熱プレスし、前記ポリアリーレン系共重合体を多孔質基材内部の細孔に充填させてポリマー含浸を形成し、さらに、該ポリマー含浸層の両側に接してポリアリーレン系共重合体からなる層を形成するプロトン伝導膜の製造方法。
[B]多孔質基材に塗布して、ポリアリーレン系共重合体を多孔質基材内部の細孔に充填させてポリマー含浸を形成し、さらに、該ポリマー含浸層の両側に接してポリアリーレン系共重合体からなる層を形成するプロトン伝導膜の製造方法。
[13]前記[1]〜[9]のプロトン伝導膜と、該プロトン伝導膜の両側に接して、触媒層とガス拡散層とを有する膜−電極接合体。
[14]前記[13]の膜−電極接合体を有する固体高分子型燃料電池。
[A]ポリアリーレン系共重合体
本発明で使用されるポリアリーレン系共重合体は、縮合芳香族環構成単位と、スルホン酸基を有する構成単位とを含む。
本発明の共重合体が有する縮合芳香族環構成単位は、下記式(1)で表される。かかる構成単位を含むことにより、重合体に疎水部を付与することができる。また、縮合芳香族環を有するので、前記重合体の熱水耐性を向上させることができる。
Bは酸素原子または硫黄原子であり、
s、tは、それぞれ独立に、0〜4の整数を示し、rは、0または1以上の整数を示す。
上記式(1)で表される構成単位は、好ましくは下記式(2)で表される構造である。
n、pは各構成単位の組成比を示し、pは0から1であり、n+p=1である。これらのうち、mは0か1が好ましく、lは0か1が好ましい。また、pは0.01〜1の値をとることが好ましく、より好ましくは0.1〜1、特に好ましくは0.05〜1である。tは0〜4の整数を示し、好ましくは0〜2、より好ましくは0または1である。
Phは縮合芳香環構造を有する2価の基を示し、例えばナフタレン環、アントラセン環、テトラセン環、ペンタセン環などの環構造を有する2価の基が挙げられ、なかでもナフタレン環からなる2価の基が好ましい。これらを含有することによって、式(1)で表される芳香族化合物をモノマーとした重合体に耐水性を付与することができる。
ここで、−CR’2−のR’の具体的な例として、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、プロピル基、オクチル基、デシル基、オクタデシル基、フェニル基、トリフルオロメチル基などが挙げられる。これらのうち、直接結合、−O−、−CR’2−(R’は脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基を示す)が好ましい。
Dは直接結合、−O−、−CO−、−(CH2)j−(jは1〜10の整数である)および−CR’2−(R’は脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基を示す)−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示し、
Phは縮合芳香族環構造を有する2価の基を示し、R1〜R20は互いに同一であっても異なっていてもよく、水素原子、フッ素原子、アルキル基、一部またはすべてがハロゲン化されたハロゲン化アルキル基、アリル基、アリール基、ニトロ基およびニトリル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子または基を示す。
n、pは各構成単位の組成比を示し、pは0から1であり、n+p=1である。]。
さらに、かかる縮合芳香族環構成単位として、下記式(4)で表されるものがより好ましい。
Phは下記式(6)で表される構造である。
qは2以上の整数を示す。tは0〜4の整数を示す。
n、pは各構成単位の組成比を示し、pは0から1であり、n+p=1である。]。
本発明の共重合体は、必要に応じて、含窒素複素環基を有していてもよく、かかる構成単位は、下記式(7)で表される。
本発明では、含窒素複素環基を有する構成単位を含んでいてもよく、かかる含窒素複素環基は、下記式(7-1)で表される構造を有するものである。
−(Rs)e−(V−Rh)f ・・・(7-1)
式中、Vは、電子吸引性基であれば特に限定されないが、好ましくは、−O−、−S−、直接結合、−CO−、−SO2−又は−または−SO−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示す。
−Rs−V−Rh ・・・(7-2)
eは、0〜4の整数を示し、fは、1〜5の整数を示す。Wは、−CO−、−SO2−、−SO−、−(CF2)u−(uは1〜10の整数である)、−C(CF3)2−、直接結合からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示す。
含窒素複素環基を有する構造は、本発明のスルホン化ポリアリーレン中に、好ましくは下記式(9)で表される構造を有している。
以上のような、含窒素複素環基を有する構成単位を含むことにより、塩基性が付与され、プロトン伝導性を損なうことなく、高温下で高いスルホン酸の安定性を有する固体高分子電解質膜を得ることができる。
本発明の共重合体は、スルホン酸基を有する構成単位を含む。スルホン酸基を有する構成単位は下記式(10)で表される構造を有する構成単位である。スルホン酸基を有することにより、共重合体にプロトン伝導性が発現する。
上記式(10)で表されるスルホン酸基を有する構成単位は、好ましくは下記式(11)で表される構造を有する。
Arは−SO3Hまたは−O(CH2)hSO3Hまたは−O(CF2)hSO3Hで表される置換基(hは1〜12の整数を示す)を有する芳香族基を示す。
c、dの値とY、Z、Arの構造についての好ましい組み合わせとして、
(1)c=0、d=0であり、Yは−CO−であり、Arが置換基として−SO3Hを有するフェニル基である構造、
(2)c=1、d=0であり、Yは−CO−であり、Zは−O−であり、Arが置換基として−SO3Hを有するフェニル基である構造、
(3)c=1、d=1、k=1であり、Yは−CO−であり、Zは−O−であり、Arが置換基として−SO3Hを有するフェニル基である構造、
(4)c=1、d=0であり、Yは−CO−であり、Arが置換基として2個の−SO3Hを有するナフチル基である構造、
(5)c=1、d=0であり、Yは−CO−であり、Zは−O−であり、Arが置換基として−O(CH2)4SO3Hを有するフェニル基である構造などを挙げることができる。
スルホン酸基を有する構成単位は、好ましくは、下記式(12)で表される繰り返し単位から構成される。
上記式(12)又は(12a)で表される繰り返し単位は、好ましくは、下記式(13)で表される構造を有する。
なお、前記式(8)および(11)のYおよびZは、同一のものであって異なるものであってもよい。
本発明のスルホン化ポリアリーレン系共重合体は、上記式(10)で表されるスルホン酸基を有する構成単位と、上記式(1)で表される縮合芳香族環構成単位と、下記式(14)又は下記式(14a)で表される重合体である。各構成単位の端部における単線のうち、一方に置換基が表示されていないものは隣り合う構成単位との接続を意味する。
含窒素芳香族側鎖を含む場合、式(14)又は(14a)に式(7)で表される構造単位を含む。
式(15)において、xは、0.5〜99.9モル%、好ましくは10〜99.5モル%であり、yは、0.1〜99.5モル%、好ましくは0.5〜89.5モル%である。
このような重合体は、本出願人による、特開2008−163158号公報、特開2005−126391号公報、特開2004−346164号公報、特開2005−60484号公報、特開2005−82757号公報などに記載の方法で調製できる。
以下に具体的なポリアリーレンの製造方法について記載する。
本発明で使用されるスルホン酸基を有するポリアリーレンの製造には、例えば下記に示すA法、B法、C法の3通りの方法を用いることができる。
特開2004−137444号公報に記載の方法と同様に、下記式(16)で表されるモノマー(A)、下記式(18)で表されるモノマー(B)および必要に応じて、下記式(24)で表されるモノマー(C)およびを共重合させ、スルホン酸エステル基を有する重合体を製造し、このスルホン酸エステル基を脱エステル化して、スルホン酸エステル基をスルホン酸基に変換することにより合成することができる。
モノマー(A)は、スルホン酸基を有するモノマーであり、下記式(16)で表される。
上記式(16)で表されるモノマーは、好ましくは下記式(17)で表される構造を有する。
cは0〜10、好ましくは0〜2の整数であり、dは0〜10、好ましくは0〜2の整数であり、kは1〜4の整数を示す。
式(17)で表される化合物の具体的な例としては、下記式で表される化合物、特開2004−137444号公報、特開2004−345997号公報、特開2004−346163号公報に記載されているスルホン酸エステル類を挙げることができる。
モノマー(B)は、縮合芳香族環構造を有するモノマーであり、下記式(18)で表さ
れる。
s、tは、0〜4の整数を示し、rは、0または1以上の整数を示す。)
上記式(18)で表されるモノマーは、好ましくは下記式(19)で表される構造を有する。
Phはナフタレン基、アントラセン基、テトラセン基、ペンタセン基から選ばれる基が好ましい。
まず、下記式(22−1)で表されるビスフェノール類、必要に応じて式(22−2)で表されるビスフェノール類をアルカリ金属塩とする。
これらのビスフェノール類は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用しても良い。
得られた化合物はオリゴマーないしポリマーであるが、これらはポリマーの一般的な精製方法、例えば、溶解−沈殿の操作によって精製することができる。分子量の調整は、過剰の芳香族ジクロライドとビスフェノールとの反応モル比によって行う。芳香族ジクロライドが過剰にあるため、得られる化合物の分子末端は、芳香族クロライドになっている。
族化合物の具体例を示す。
以下は、n=0であり、1種類の式(22−2)の化合物を用いて構成される芳香族化合物の具体例を示す。
モノマー(C)は、含窒素複素環構造を有するモノマーであり、下記式(24)で表される。
具体的には、下記式(25)で表される。
式(26)で表される化合物の具体例としては、2,4−ジクロロ−4'−フルオロベンゾフェノン、2,5−ジクロロ−4'−フルオロベンゾフェノン、2,6−ジクロロ−4'−フルオロベンゾフェノン、2,4−ジクロロ−2'−フルオロベンゾフェノン、2,5−ジクロロ−2'−フルオロベンゾフェノン、2,6−ジクロロ−2'−フルオロベンゾフェノン、2,4−ジクロロフェニル−4'−フルオロフェニルスルホン、2,5−ジクロロフェニル−4'−フルオロフェニルスルホン、2,6−ジクロロフェニル−4'−フルオロフェニルスルホン、2,4−ジクロロフェニル−2'−フルオロフェニルスルホン、2,4−ジクロロフェニル−2'−フルオロフェニルスルホン、2,4−ジクロロフェニル−2'−フルオロフェニルスルホン。これらの化合物のうち2,5−ジクロロ−4'−フルオロベンゾフェノンが好ましい。
活性水素を有する含窒素複素環化合物としては、ピロール、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ピリジン、イミダゾール、イミダゾリン、ピラゾール、1,3,5−トリアジン、ピリミジン、ピリタジン、ピラジン、インドール、キノリン、イソキノリン、ブリン、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、テトラゾール、テトラジン、トリアゾール、カルバゾール、アクリジン、キノキサリン、キナゾリン、2−ヒドロキシピリジン、3−ヒドロキシピリジン、4−ヒドロキシピリジン、3−ヒドロキシキノリン、8−ヒドロキシキノリン、2−ヒドロキシピリミジン、2−メルカプトピリジン、3−メルカプトピリジン、4−メルカプトピリジン、2−メルカプトピリミジン、2−メルカプトベンズチアゾールなどを挙げることができる。
式(26)で表される化合物と活性水素を有する含窒素複素環化合物との反応は、有機溶媒中で行うことが好ましい。N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、スルホラン、ジフェニルスルホン、ジメチルスルホキシドなどの極性溶媒を用いる。反応を促進するために、アルカリ金属、水素化アルカリ金属、水酸化アルカリ金属、アルカリ金属炭酸塩などを用いる。式(26)で表される化合物と、活性水素を有する含窒素複素環化合物との比率は、等モルもしくは活性水素を有する含窒素複素環化合物を過剰に加えて反応させる。具体的には、活性水素を有する含窒素複素環化合物は式(26)で表される化合物の1〜3倍モル、特に1〜1.5倍モル使用することが好ましい。
生成物は再結晶などの方法で精製して用いることが好ましい。
本発明の重合体を得るためはまず上記各種モノマーを共重合させ、前駆体を得る。
この共重合は、触媒の存在下に行われるが、この際使用される触媒は、遷移金属化合物を含む触媒系であり、この触媒系としては、(1)遷移金属塩および配位子となる化合物(以下、「配位子成分」という。)、または配位子が配位された遷移金属錯体(銅塩を含む)、ならびに(2)還元剤を必須成分とし、さらに、重合速度を上げるために、遷移金属塩以外の塩を添加してもよい。
加水分解は、(1)少量の塩酸を含む過剰量の水またはアルコールに、上記スルホン酸エステル基を有する重合体を投入し、5分間以上撹拌する方法、(2)トリフルオロ酢酸中で上記スルホン酸エステル基を有する重合体を80〜120℃程度の温度で5〜10時間程度反応させる方法、(3)重合体中のスルホン酸エステル基(−SO3R)1モルに対して1〜3倍モルのリチウムブロマイドを含む溶液、例えばN−メチルピロリドンなどの溶液中で上記スルホン酸エステル基を有する重合体を80〜150℃程度の温度で3〜10時間程度反応させた後、塩酸を添加する方法などにより行うことができる。
上記方法以外にも、例えば、特開2001−342241号公報に記載の方法と同様に、上記式(16)で表される骨格を有し、かつスルホン酸基、スルホン酸エステル基を有しないモノマーと、上記モノマー(18)と、必要に応じて上記モノマー(24)を共重合させ、この重合体を、スルホン化剤を用いて、スルホン化することにより合成することもできる(これをB法という)。
また上記方法以外に、式(12a)においてR11-SO3R13、式(12)においてArが、−O(CH2)pSO3Hまたは−O(CF2)pSO3Hで表される置換基を有する芳香族基である場合には、例えば、特開2005−606254号公報に記載の方法と同様に、スルホン酸基を有する構造単位となるが、スルホン酸基が導入されていないモノマー(式(16)でR11-SO3R13が結合していないもの、式(17)でスルホン酸基が導入されていないもの)と、上記式(18)で表されるモノマーまたはオリゴマーと、必要に応じて上記式(24)で表されるモノマーを共重合させ、次にアルキルスルホン酸またはフッ素置換されたアルキルスルホン酸を導入する方法で合成することもできる(これをC法という)。
本発明では、上記したポリアリーレン系共重合体とともに、多孔質基材が使用される。多孔質基材とは、厚さ方向に対して貫通する多数の細孔又は空隙を有するものであれば特に制限されるものではなく、例えば、各種樹脂からなる有機多孔質基材、ガラス、アルミナなど金属酸化物や金属自体から構成される無機多孔質基材等が挙げられる。
このような、多孔質基材として、特開2008−119662号公報、特開2007−154153号公報、特開平8−20660号公報、特開平8−20660号公報、特開2006−120368号公報、特開2004−171994号公報に開示されたものを使用することができる。
多孔質基材は、孔径の異なるものを2種以上積層したものであってもよい。
本発明に係るプロトン伝導膜は、前記ポリアリーレン系共重合体を多孔質基材に含浸させてなるポリマー含浸層と、該ポリマー含浸層の両側に接してポリアリーレン系共重合体からなる層を有してなる。
図1に示されるように、プロトン伝導膜は、ポリアリーレン系共重合体を充填した多孔質基材と、その両面(図1は両面)のイオン交換樹脂層からなる3層構造を有している。
以上のような本発明に係るプロトン伝導膜は、以下の第1〜第3の態様で製造することが可能である。
第1の態様としては、
[A]前記ポリアリーレン系共重合体の溶解溶液を、
[B]多孔質基材に含浸して、ポリアリーレン系共重合体を多孔質基材内部の細孔に充填させ、さらに、多孔質基材表面にポリマー層を形成することにより製造することができる。
使用する溶解溶液のポリマー濃度は、通常5〜40重量%、好ましくは7〜25重量%である。この範囲のポリマー濃度であれば、多孔質基材の空隙にポリマーを充分に充填でき、かつ得られたプロトン伝導膜は表面平滑性にも優れている。
上記方法で、ポリアリーレン系共重合体を多孔質基材に含浸させたのち、必要に応じて2軸ロールで絞ってもよく、さらに、乾燥して溶媒を除去してもよい。
本発明に係る製造方法の第2の態様としては、
[A]前記ポリアリーレン系共重合体から膜(フィルム)を形成したのち、
[B]多孔質基材に、前記膜を重ねて熱プレスし、前記ポリアリーレン系共重合体を多孔質基材内部の細孔に充填させてポリマー含浸層を製造すると共に、多孔質基材の少なくとも片面に、ポリアリーレン系共重合体からなるポリマー層を形成することも可能である。
溶媒としては、前記したものと同様のものが使用される。得られたフィルムは、基材を除去したのち、多孔質基材表面に積層されるが、基材を除去せずに、フィルムを積層したのち基材を除去してもよい。
フィルムを積層する方法としては、公知のラミネート方法を採用でき、たとえばカレンダー加工などで加圧圧着して積層することが可能である。
さらに、[A]前記ポリアリーレン系共重合体の溶解溶液を
[B]多孔質基材に塗布して、ポリアリーレン系共重合体を多孔質基材内部の細孔に充填させてポリマー含浸層を製造し、さらに、多孔質基材表面にポリアリーレン系共重合体からなる層を形成してもプロトン伝導膜を製造することが可能である(第3の態様)。
溶解溶液の塗布方法としては、公知の方法を採用可能であり、スプレーコート、ナイフコート、ロールコート、スピンコート、グラビアコートなどが挙げられる。この方法では、多孔質基材の一方の面と他方の面にそれぞれ異なるポリマー溶液を塗布することも可能であり、また、塗布量を調節して、ポリマー層の厚さを調製してもよく、例えば一方のポリマー層を厚く、他方を薄くしてもよい。
本発明ではプロトン伝導膜の強度を更に高めるために、多孔質基材の前記ポリアリーレン系重合体からなるからなる充填層に短繊維状の補強フィラーを分散して含有させてもよい。具体的には、平均繊維径が0.01〜20μm、平均繊維長が1〜10mm、アスペクト比が5以上の短繊維状の補強フィラーが充填層中に分散していると孔の内部のより微小な部位も補強されるので、膜全体の強度が高まり、この膜を有する電池は運転時の耐久性が更に向上する。このような補強フィラーは、あらかじめ上記ポリマー溶解溶液に分散、含有させておけば、多孔質基材にポリマーを充填する際に同時に含有される。
このような補強フィラーは、多孔質基材の充填層のみに含まれていてもよいが、多孔質基材の少なくとも片面に樹脂層を有している場合は、該樹脂層に含まれていてもよい。少なくとも、プロトン伝導膜の最表層は短繊維状の補強フィラーが含有されていない樹脂のみからなる層である方が、表面がより平坦になり、ガス分離性が向上するので望ましい。
かつ多孔質基材表面に電解質ポリマー層が形成されたプロトン伝導膜が形成されるが、本発明では、さらに、以下の1種以上の処理を施してもよい。
(i)得られた多孔質基材を、スルホン化ポリアリーレン系共重合体の溶解溶液に再度浸漬させる、
(ii)得られた多孔質基材の両面または片面にスルホン化ポリアリーレン系共重合体の溶解溶液に塗工する、
(iii) 得られた多孔質基材に、予め作製したスルホン化ポリアリーレンフィルムを積層する。
上記のようにして得られたプロトン伝導膜の残存溶媒量は、通常5重量%以下、好ましくは1重量%以下にまで低減される。
本発明にかかる膜−電極接合体は、前記プロトン伝導膜と、該プロトン伝導膜の両側に接して、触媒層と、ガス拡散層とを備えた膜−電極接合体である。典型的には、前記プロトン伝導膜を挟んで一方にはカソード電極用の触媒層と他方にはアノード電極用の触媒層が設けられており、さらにカソード側およびアノード側の各触媒層のプロトン伝導膜と反対側に接して、カソード側およびアノード側にそれぞれガス拡散層が設けられている。
具体的にガス拡散層は、多孔性基材又は多孔性基材と微多孔層の積層構造体からなる。ガス拡散層が多孔性基材と微多孔層の積層構造体からなる場合には、微多孔層が触媒層に接して設けられる。カソード側およびアノード側のガス拡散層は、撥水性を付与するために含フッ素重合体を含んでいることが好ましい。
本発明に係る固体高分子型燃料電池は、前記膜−電極接合体を含むことを特徴としている。具体的には、少なくとも一つ以上の膜−電極接合体及びその両側に位置するセパレータを含む少なくとも一つの電気発生部;燃料を前記電気発生部に供給する燃料供給部;及び酸化剤を前記電気発生部に供給する酸化剤供給部を含む燃料電池であって、膜−電極接合体が上記記載のものであることを特徴とする。
以下に、実施例及び比較例により本発明を詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されない。
50mlのポリボトルに直径5mmのジルコニアボール(株式会社ニッカトー製「YTZボール」)25gを入れ、白金担持カーボン粒子(Pt:46質量%担持、田中貴金属工業株式会社製「TEC10E50E」)1.51g、蒸留水0.88g、n−プロピルアルコール12.47gおよびナフィオン(商品名、デュポン社製)の20質量%溶液4.59gを加え、ペイントシェーカーで60分間攪拌することにより、電極ペーストを得た。
上記の様に調製した高分子電解質膜の片面に、5cm×5cmの開口を有するマスクを用いて上記電極ペーストをドクターブレードにて塗布し、また上記電極ペーストを塗布していない面に、5cm×5cmの開口を有するマスクを用いて、ドクターブレードにて上記電極ペーストを塗布した。これを120℃で60分間乾燥後、各電極触媒層の触媒塗布量は0.50mg/cm2であった。
(1)多孔性基材の作製
多孔性基材としてカーボンペーパー(商品名:TGPH−060、東レ株式会社製)を5cm×5cmのサイズに切断し、これを30mlの1.2質量%ポリテトラフルオロエチレン樹脂微粒子分散水溶液に5分間浸漬させた後、75℃の乾燥炉にて15分間乾燥させた。この基材を370℃の電気炉にて1時間焼成させ、アノードおよびカソード用撥水剤コート多孔性基材を作製した。
炭素粒子(商品名:バルカンXC−72、キャボット社製)2.4g、60質量%ポリテトラフルオロエチレン樹脂微粒子分散水溶液6.2g、蒸留水104.9g、分散剤(商品名:TRITONX−100、シグマ−アルドリッチ社製)10.3gを混合させ、この混合物を均一になるまで遊星ボールミル(商品名:P−5、フリッチュ社製)を使用して攪拌し、アノード用微多孔層形成用ペーストを調製した。このペーストを微多孔層の重量が1.0mg/cm2となるようにアプリケーターを使用して均一に塗布した後、75℃の乾燥炉にて30分間乾燥させ、微多孔層付き撥水剤コート多孔性基材を作製した。
上記電極触媒層が両面に形成された電解質膜を、2枚のガス拡散層で挟み、圧力60kg/cm2下、160℃×20minの条件でホットプレス成形して、膜−電極接合体を作製した。得られた電極−膜接合体を2枚のチタン製の集電体で挟み、さらにその外側にヒーターを配置し、有効面積25cm2の評価用燃料電池を作製した。
(1)乾湿サイクル試験
燃料電池の温度を70℃に保ち、アノード極とカソード極ともに、相対湿度100%を10分間、相対湿度0%(乾燥窒素ガスの相対湿度である)を40分間の条件を1サイクルとして、窒素を大気圧供給し、10サイクル毎に水素クロスオーバー量を測定し、乾湿サイクル評価前の水素クロスオーバー量の10倍以上になるサイクル数まで試験を継続した。
燃料電池の温度を70℃に保ち、アノード極とカソード極に、相対湿度100%の条件で、アノード極に水素、カソード極に窒素を大気圧供給し、電圧0.4Vで1時間保持した際の酸化電流の平均値から水素クロスオーバー量を算出した。
得られたプロトン伝導膜を5mm幅の短冊状膜試料に加工し、かかる試料表面に表面に、白金線(直径0.5mm)を押し当て、恒温恒湿装置中に試料を保持し、白金線間の交流インピーダンス測定から交流抵抗を求めた。すなわち、85℃、相対湿度90%の環境下で交流10kHzにおけるインピーダンスを測定した。抵抗測定装置として、(株)NF回路設計ブロック製のケミカルインピーダンス測定システムを用い、恒温恒湿装置には、(株)ヤマト科学製のJW241を使用した。白金線は、5mm間隔に5本押し当てて、線間距離を5〜20mmに変化させ、交流インピーダンスを測定した。交流インピーダンスから、各抵抗線間勾配を測定し、線間距離と抵抗線間勾配から膜の比抵抗を算出し、比抵抗の逆数および膜厚から、プロトン伝導率を算出した。
比抵抗R(Ω・cm)=0.5(cm)×膜厚(cm)×抵抗線間勾配(Ω/cm)
撹拌機、温度計、冷却管、Dean−Stark管、窒素導入の三方コックを取り付けた1lの三つ口のフラスコに、2,6−ジクロロベンゾニトリル49.4g(0.29mol)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン88.4g(0.26mol)、炭酸カリウム47.3g(0.34mol)をはかりとった。窒素置換後、スルホラン346ml、トルエン173mlを加えて攪拌した。フラスコをオイルバスにつけ、150℃に加熱還流させた。反応により生成する水をトルエンと共沸させ、Dean−Stark管で系外に除去しながら反応させると、約3時間で水の生成がほとんど認められなくなった。反応温度を徐々に上げながら大部分のトルエンを除去した後、200℃で3時間反応を続けた。次に、2,6−ジクロロベンゾニトリル12.3g(0.072mol)を加え、さらに5時間反応した。
乾燥したN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)540mlを、3−(2,5−ジクロロベンゾイル)ベンゼンスルホン酸ネオペンチル135.0g(0.336mol)と、合成例1で合成した疎水性ユニットD40.7g(5.6mmol)、合成例2で得られた2,5−ジクロロ−4’−(1−イミダゾリル)ベンゾフェノン6.71g(16.8mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケルジクロリド6.71g(10.3mmol)、トリフェニルホスフィン35.9g(0.137mol)、ヨウ化ナトリウム1.54g(10.3mmol)、亜鉛53.7g(0.821mol)の混合物中に窒素下で加えた。
合成例2で得られたポリアリーレン系共重合体を、0.1g/gとなるように、N−メチルー2−ピロリドン/メタノール=30/70(質量%)有機溶媒に溶解してポリマー溶液を得た。溶解溶液の粘度は1000mPa・sであった。
ポリテトラフルオロエチレン製多孔質基材に替えて高分子量ポリエチレン製(DSM Solutech社製、SOLUPOR、40C01B;透気度2.8sec/100cc、空孔率83%、厚さ20μm)を使用した他は実施例1と同様にしてプロトン伝導膜を調製した。得られたプロトン伝導膜中のポリアリーレン系重合体の体積含有量は92体積%であった。
合成例2で得られたポリアリーレン系共重合体を、0.1g/gとなるように、N−メチルー2−ピロリドン/メタノール=30/70(質量%)有機溶媒に溶解した。溶解溶液の粘度は1000mPa・sであった。
合成例2で得られたポリアリーレン系共重合体をN−メチル−2−ピロリドンに溶解した。ポリマー溶液の粘度は5000mPa・sであった。
得られたプロトン伝導膜を用いて膜電極複合体および燃料電池を製造し、乾湿サイクル耐久評価を行ったところ、耐久試験前のプロトン伝導率は、0.33S/cm、水素クロスオーバー量は、14mmol/h/cm2であったのに対して、乾湿サイクル試験30回で水素クロスオーバー量は、154mmol/h/cm2となり、乾湿サイクル評価前の水素クロスオーバー量の10倍以上となった。
Claims (14)
- 下記[A]ポリアリーレン系共重合体を[B]多孔質基材に含浸させてなるポリマー含浸 層と、該ポリマー含浸層の両側に接して[A]ポリアリーレン系共重合体からなる層を有 するプロトン伝導膜;
[A]:式(2)で表される縮合芳香族環構成単位と、下記式(13)で表されるスルホン酸基を有する構成単位とを含むポリアリーレン系共重合体。
式(13)中、Zは直接結合または、−O−、−S−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示し、Yは、−CO−、−SO2−、−SO−、−CONH−、−COO−、−(CF2)l'−(l'は1〜10の整数である)、−C(CF3)2−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示す。Arは−SO3H、−O(CH2)hSO3Hまたは−O(CF2)hSO3Hで表される置換基を有する芳香族基を示す(hは1〜12の整数を示す)。cは0〜10の整数を示し、dは0〜10の整数を示し、kは1〜4の整数を示す。
各構成単位の端部における単線のうち、一方に置換基が表示されていないものは隣り合う構成単位との接続を意味する。] - 前記[A]ポリアリーレン系共重合体が、下記式(9)で表される含窒素複素環基を有する構成単位を有する、請求項1に記載のプロトン伝導膜。
- 前記[B]多孔質基材が、ポリイミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリオレフィン、ポリアクリロトリル、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルサルホンおよびガラスからなる群から選ばれる1種以上からなることを特徴とする請求項1又は2に記載のプロトン伝導膜。
- 多孔質基材の平均孔径が、0.005〜5μm、透気度が30sec/100cc以下、空孔率が40〜95%であり、厚みが1〜150μmの範囲にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のプロトン伝導膜。
- 多孔質基材が、ポリテトラフルオロエチレンから構成され、かつ、親水化処理がされたものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のプロトン伝導膜。
- 前記ポリマー層の厚みが0.5〜50μmの範囲にあることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のプロトン伝導膜。
- 前記式(2)中、Phはナフタレン、アントラセン、テトラセン、ペンタセンからなる群から選ばれる芳香族環からなる2価の基であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載のプロトン伝導膜。
- 前記縮合芳香族環構成単位が、下記式(3)で表されるものであることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載のプロトン伝導膜;
lは0〜4の整数を示し、qは2以上の整数を示す。tは0〜4の整数を示す。n、pは各構成単位の組成比を示し、pは0から1であり、n+p=1である。
構成単位の端部における単線のうち、一方に置換基が表示されていないものは隣り合う構成単位との接続を意味する。] - 前記縮合芳香族環構成単位が下記式(4)で表されるものであることを特徴とする請求項8に記載のプロトン伝導膜;
qは2以上の整数を示す。tは0〜4の整数を示す。n、pは各構成単位の組成比を示し、pは0から1であり、n+p=1である。
構成単位の端部における単線のうち、一方に置換基が表示されていないものは隣り合う構成単位との接続を意味する。]
- [A]請求項1に記載される式(2)で表されることを特徴とする縮合芳香族環構成単位と、請求項1に記載される式(13)で表されるスルホン酸基を有する構成単位とを含むポリアリーレン系共重合体の溶解溶液に、
[B]多孔質基材を浸漬して、ポリアリーレン系共重合体を多孔質基材内部の細孔に 充填させてポリマー含浸を形成し、さらに、該ポリマー含浸層の両側に接してポリアリーレン系共重合体からなる層を形成することを特徴とするプロトン伝導膜の製造方法。 - [A]請求項1に記載される式(2)で表されることを特徴とする縮合芳香族環構成単位と、請求項1に記載される式(13)で表されるスルホン酸基を有する構成単位とを含むポリアリーレン系共重合体から膜を形成したのち、
[B]多孔質基材に、前記膜を重ねて熱プレスし、前記ポリアリーレン系共重合体を多孔質基材内部の細孔に充填させてポリマー含浸を形成し、さらに、該ポリマー含浸層の両側に接してポリアリーレン系共重合体からなる層を形成することを特徴とするプロトン伝導膜の製造方法。 - [A]請求項1に記載される式(2)で表されることを特徴とする縮合芳香族環構成単位と、請求項1に記載される式(13)で表されるスルホン酸基を有する構成単位とを含むポリアリーレン系共重合体の溶解溶液を
[B]多孔質基材に塗布して、ポリアリーレン系共重合体を多孔質基材内部の細孔に充填させてポリマー含浸を形成し、さらに、該ポリマー含浸層の両側に接してポリアリーレン系共重合体からなる層を形成することを特徴とするプロトン伝導膜の製造方法。 - 請求項1〜9のいずれかに記載のプロトン伝導膜と、該プロトン伝導膜の両側に接して、触媒層とガス拡散層とを有することを特徴とする膜−電極接合体。
- 請求項13に記載の膜−電極接合体を有する固体高分子型燃料電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009214546A JP5458765B2 (ja) | 2008-10-28 | 2009-09-16 | プロトン伝導膜およびその製造方法、膜−電極接合体、固体高分子型燃料電池 |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008277310 | 2008-10-28 | ||
JP2008277310 | 2008-10-28 | ||
JP2009049648 | 2009-03-03 | ||
JP2009049648 | 2009-03-03 | ||
JP2009214546A JP5458765B2 (ja) | 2008-10-28 | 2009-09-16 | プロトン伝導膜およびその製造方法、膜−電極接合体、固体高分子型燃料電池 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010232158A JP2010232158A (ja) | 2010-10-14 |
JP5458765B2 true JP5458765B2 (ja) | 2014-04-02 |
Family
ID=43047776
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009214546A Expired - Fee Related JP5458765B2 (ja) | 2008-10-28 | 2009-09-16 | プロトン伝導膜およびその製造方法、膜−電極接合体、固体高分子型燃料電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5458765B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20160026915A (ko) | 2013-07-01 | 2016-03-09 | 닛폰 이타가라스 가부시키가이샤 | 양성자 전도성막용 보강재 및 이것을 포함한 양성자 전도성막 및 고체 고분자형 연료전지 |
JP6819287B2 (ja) | 2015-03-13 | 2021-01-27 | 東レ株式会社 | 複合高分子電解質膜ならびにそれを用いた触媒層付電解質膜、膜電極複合体および固体高分子形燃料電池 |
WO2017184229A2 (en) | 2016-02-03 | 2017-10-26 | Camx Power, Llc | Bipolar ionomer membrane |
CA3154666A1 (en) | 2019-09-20 | 2021-03-25 | Toray Industries, Inc. | Composite electrolyte membrane, electrolyte membrane having catalyst layer attached thereto, membrane-electrode composite, solid polymer-type fuel cell, and method for producing composite electrolyte membrane |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2818791A1 (fr) * | 2000-12-08 | 2002-06-28 | Commissariat Energie Atomique | Membrane conductrice ionique organique pour pile a combustible et son procede de fabrication |
JP2005044611A (ja) * | 2003-07-28 | 2005-02-17 | Toyobo Co Ltd | 複合イオン交換膜およびそれを用いた固体高分子型燃料電池 |
JP2005166557A (ja) * | 2003-12-04 | 2005-06-23 | Jsr Corp | 高分子電解質複合膜およびその製造法、ならびにそれを用いた固体高分子型燃料電池 |
JP4672992B2 (ja) * | 2004-03-26 | 2011-04-20 | 株式会社日立製作所 | 固体高分子電解質複合膜、固体電解質複合膜/電極接合体、及びそれを用いた燃料電池 |
JP5031340B2 (ja) * | 2006-11-30 | 2012-09-19 | Jsr株式会社 | 膜−電極接合体 |
JP5261934B2 (ja) * | 2006-12-27 | 2013-08-14 | Jsr株式会社 | 高分子型燃料電池用電極電解質およびその用途 |
-
2009
- 2009-09-16 JP JP2009214546A patent/JP5458765B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2010232158A (ja) | 2010-10-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100967295B1 (ko) | 고체 고분자형 연료 전지용 전극 전해질 | |
WO2011046233A1 (ja) | 高分子電解質膜、膜-電極接合体、及び固体高分子形燃料電池 | |
JP4508954B2 (ja) | 固体高分子型燃料電池用膜−電極構造体 | |
JP2006344578A (ja) | 固体電解質、電極膜接合体、および燃料電池 | |
JP6646759B2 (ja) | イオン交換膜、この製造方法、及びこれを含むエネルギー貯蔵装置 | |
JPWO2014087957A1 (ja) | 電解質膜アセンブリー、膜−電極接合体、燃料電池、水電解セルおよび水電解装置 | |
JP5443163B2 (ja) | 高分子電解質複合体、高分子電解質膜、燃料電池用触媒層バインダー、およびその利用 | |
US11302949B2 (en) | Polymer electrolyte membrane, method for manufacturing same, and membrane electrode assembly comprising same | |
JP5458765B2 (ja) | プロトン伝導膜およびその製造方法、膜−電極接合体、固体高分子型燃料電池 | |
JP5407429B2 (ja) | プロトン伝導膜およびその製造方法、膜−電極接合体、固体高分子型燃料電池 | |
JP2009021234A (ja) | 膜−電極接合体及びその製造方法、並びに固体高分子形燃料電池 | |
JP5352128B2 (ja) | 固体高分子型燃料電池用膜−電極構造体 | |
JP4554568B2 (ja) | 固体高分子型燃料電池用膜−電極構造体 | |
JP2009021233A (ja) | 膜−電極接合体及びその製造方法、並びに固体高分子形燃料電池 | |
JP2008053084A (ja) | 燃料電池用膜・電極接合体及び燃料電池 | |
US10847827B2 (en) | Ion conductor, method for preparing same, and ion-exchange membrane, membrane-electrode assembly and fuel cell comprising same | |
JP2015228292A (ja) | 固体高分子電解質膜、膜−電極接合体、燃料電池、水電解セルおよび水電解装置 | |
JP2010238373A (ja) | 高分子電解質膜、その製造方法、及びこれを用いた電極−膜接合体、固体高分子型燃料電池 | |
WO2022244660A1 (ja) | 電解質膜積層体、触媒層付電解質膜、膜電極接合体、水電解式水素発生装置および触媒層付電解質膜の製造方法 | |
JP2010135280A (ja) | プロトン伝導膜およびその製造方法、膜−電極接合体、固体高分子型燃料電池 | |
WO2008023773A1 (fr) | Ensemble d'électrode à membrane pour une pile à combustible et pile à combustible | |
JP2009021235A (ja) | 膜−電極−ガス拡散層接合体及びこれを備える燃料電池 | |
JP2008311146A (ja) | 膜−電極接合体及びその製造方法、並びに固体高分子型燃料電池 | |
JP2010135282A (ja) | プロトン伝導膜およびその製造方法、膜−電極接合体、固体高分子型燃料電池 | |
JP2010010007A (ja) | 固体高分子型燃料電池用膜−電極構造体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120406 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130618 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130723 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20131015 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20131111 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20131217 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20131230 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5458765 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |