JP2011231255A - 吸収性樹脂粒子、これを含む吸収体及び吸収性物品 - Google Patents
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水溶性ビニルモノマー(a1)とは、25℃の水100gに少なくとも100g溶解する性質(溶解度)を持つビニルモノマーを意味する。
なお、溶解度は、「改訂3版 化学便覧 基礎編II(II−166ページ〜II−175ページ)」に記載された方法により測定される。
加水分解性ビニルモノマー(a2)とは、加水分解により水溶性ビニルモノマー(a1)となるビニルモノマーを意味する。
その他のビニルモノマーとしては、水溶性ビニルモノマー(a1)等と共重合できるモノマーであれば制限がなく、たとえば、特開2003−225565号公報に記載のビニルモノマー等が挙げられる。
その他のビニルモノマーを構成単位とする場合、その他のビニルモノマー単位の含有量(モル%)は、吸収性能の観点から、水溶性ビニルモノマー(a1)単位及び加水分解性ビニルモノマー(a2)単位の合計のモル数に基づいて、0.01〜30が好ましく、さらに好ましくは0.05〜20、特に好ましくは0.1〜15である。
微粒子の含有量は、上記の重量平均粒径を求める際に作成するプロットを用いて求めることができる。
含窒素化合物は、一般式(1)で表される。
アルキル基、アルケニル基又はアリール基の炭素数は、水への溶解性の観点から、1〜10が好ましく、さらに好ましくは1〜6である。
アルキル基及びアルケニル基は、直鎖構造又は分岐構造のものが含まれる。
置換基としては、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基、ニトリル基、ハロゲンが挙げられ、吸収性能の観点から、ニトリル基が好ましい。
また、一般式(1)で表される含窒素化合物の誘導体(塩を含む)としては、具体的にはジシアンジアミドのアミン付加物、グアニジン塩、グアニジン誘導体、グアナミン及びメラミンが挙げられる。
グアニジン塩としては、硝酸グアニジン、炭酸グアニジン、リン酸グアニジン、スルファミン酸グアニジン及び重炭酸アミノグアニジン等が挙げられる。
グアニジン誘導体としては、グアニジン、アセチルグアニジン、ジアセチルグアニジン、プロピオニルグアニジン、ジプロピオニルグアニジン、シアノアセチルグアニジン、コハク酸グアニジン、ジエチルシアノアセチルグアニジン、ジシアンジアミジン、N−オキシメチル−N’−シアノグアニジン及びN,N’−ジカルボエトキシグアニジン等が挙げられる。
噴霧、ディッピング又は接触に適用できる混合装置としては、ナウターミキサー及びタービュライザ等が挙げられる。
添加物としては、公知(たとえば特開2003−225565号公報)の添加剤{防腐剤、防かび剤、抗菌剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、芳香剤、消臭剤及び有機質繊維状物等}等が使用でき、これらの1種又は2種以上を併用してもよい。
吸収性物品としては、衛生用品{紙おむつ(子供用紙おむつ及び大人用紙おむつ等)、ナプキン(生理用ナプキン等)、嘔吐物吸収用エチケット袋、紙タオル、パッド(失禁者用パット及び手術用アンダーパット等)及びペットシート(ペット尿吸収シート及び保温シート等)等}、及び各種の家庭用及び産業用の吸収シート{鮮度保持シート、ドリップ吸収シート、水稲育苗シート、コンクリート養生シート及びケーブル等の水走り防止シート等}が含まれる。
これらのうち、本発明の吸収性樹脂粒子は吸収性能の観点から衛生用品に好適であり、さらに紙おむつ、パッド及び生理用ナプキン、特に紙おむつ及び生理用ナプキンに適している。
アクリル酸81.8部(1.14モル部)、N,N’−メチレンビスアクリルアミド0.3部(0.002モル部)及び脱イオン水241部を攪拌・混合しながら、温度を1〜2℃に保ち、この混合液中に窒素を流入して、混合液中の溶存酸素量を0.02ppm以下とした。
引き続き、この混合液に、1%過酸化水素水溶液1部、0.2%アスコルビン酸水溶液1.2部及び2%の2,2’−アゾビスアミジノプロパンジハイドロクロライド水溶液2.8部を添加・混合して重合を開始させ、反応温度が70℃に達した後、重合温度75±5℃で約8時間重合することにより含水ゲル(C1)を得た。
<製造例2>
引き続き、この混合液に、1%過酸化水素水溶液0.3部、0.2%アスコルビン酸水溶液0.8部及び2%の2,2’−アゾビスアミジノプロパンジハイドロクロライド水溶液0.8部を添加・混合して重合を開始させ、反応液が80℃に達した後、重合温度80±2℃で約5時間重合することにより、含水ゲル(C2)を得た。
シクロヘキサン121.2部、ソルビタンモノステアレート0.9部を均一混合した後、この混合液中に窒素を流入し、混合液中の溶存酸素量を0.02ppm以下とし、反応溶媒を得た。
別に、アクリル酸45部(0.63モル部)と脱イオン水6.4部との混合液中に、氷冷下、水酸化ナトリウムの25%水溶液70部を加えてカルボキシル基の70当量%を中和した。さらに、この中和混合物に、N,N’−メチレンビスアクリルアミド0.033部(0.00021モル部)、次亜リン酸ナトリウム0.0546部及び2,2‘−アゾビスアミジノプロパンジハイドロクロライド0.0313部を加えて均一混合し、モノマー溶液を得た。
このモノマー溶液を、先の反応溶媒へ添加し、攪拌して分散させると共に、窒素を流入しながら油浴にて60℃に上昇させた。引き続き、この分散液体の温度を60℃に保ち、攪拌しながら2時間重合させた。2時間後の内容物は水で膨潤した含水ゲルがシクロヘキサン中に分散してスラリー状となっていた。次いで、油浴の温度を上げ、シクロヘキサンと水との共沸により、膨潤した含水ゲルの水分が20重量%になるまで脱水を行った。脱水後、攪拌を停止し、沈降する含水ゲルをデカンテーションによりシクロヘキサン相から分離し、含水ゲル(C3)を得た。
含水ゲル(C1)をインターナルミキサーで3〜7mmの大きさに細断して細断ゲルを得た後、この細断ゲル325部に48%の水酸化ナトリウム水溶液67.5部を添加してカルボキシル基の72当量%を中和し、さらに、炭酸グアニジン10部(0.0555モル部)を加え中和細断ゲルを得た。なお、JIS K0113−1997に準拠{0.1規定水酸化カリウム水溶液を滴定液として使用、電位差滴定法、変曲点法}して測定した酸価から算出した中和細断ゲルの中和度は70.1当量%であった。
次いで、縦20cm×横20cm×高さ10cmで、天板を有さず、底板に目開き4mmの金網を装着したステンレス製のトレイに、この中和細断ゲルを約5cmの厚さに積層し、150℃、風速2.0m/sの条件で、通気型バンド乾燥機(井上金属製)で乾燥して、乾燥重合体を得た。
この乾燥重合体をジューサーミキサー(National MX−X53、松下電器(株)製)で粉砕し、目開き150及び710μmのふるいを用いて150〜710μmの粒子径範囲に調整した後、この100部を高速攪拌(細川ミクロン製 高速攪拌タービュライザーミキサー:回転数2000rpm)しながらエチレングリコールジグリシジルエーテルの2%水/メタノール混合溶液(水/メタノールの重量比=60/40)の5.5部{エチレングリコールジグリシジルエーテル0.055部(0.00032モル部)}をスプレー噴霧しながら添加・混合し、140℃で30分間静置し加熱架橋(表面架橋)することにより吸収性樹脂粒子(1)を得た。
含水ゲル(C2)400部に炭酸グアニジン10部(0.0555モル部)加え、含水ゲル混合物をミンチ機(目皿穴径:6mm、飯塚工業社製 12VR−400K)にて25℃で5分間細断した後、通気型バンド乾燥機(135℃、2.0m/秒;井上金属工業(株)製)で乾燥し、乾燥重合体を得た。
得られた乾燥重合体を実施例1と同様に粉砕及び表面架橋して、吸収性樹脂粒子(2)を得た。
含水ゲル(C3)に対し炭酸グアニジン5.5部(0.0305モル部)を加え、80〜90℃、13.3kPaで減圧乾燥し、乾燥重合体を得た。得られた乾燥重合体を実施例1と同様に表面架橋して、吸収性樹脂粒子(3)を得た。
炭酸グアニジンを含水ゲルでなく乾燥重合体に加えることに変更した以外、実施例1と同様にして吸水性樹脂粒子(4)を得た。
炭酸グアニジンを「10部」から「3部」に変更したこと以外、実施例1と同様にして吸水性樹脂粒子(5)を得た。
炭酸グアニジンを「10部」から「18部」に変更したこと以外、実施例1と同様にして吸水性樹脂粒子(6)を得た。
炭酸グアニジンをジシアンジアミドに変更したこと以外、実施例1と同様にして吸水性樹脂粒子(7)を得た。
炭酸グアニジンをメラミンに変更したこと以外、実施例1と同様にして吸水性樹脂粒子(8)を得た。
炭酸グアニジンを添加しなかったこと以外、実施例1と同様にして吸水性樹脂粒子(9)を得た。
目開き63μmのナイロン網で作成したティーバッグ(縦20cm、横10cm)に測定試料1.00gを入れ、生理食塩水(食塩濃度0.9%)1000cc中に無撹拌下、1時間浸漬した後、15分間吊るして水切りした後、ティーバッグごと、遠心分離器にいれ、150Gで90秒間遠心脱水して余剰の生理食塩水を取り除き、ティーバックを含めた重量(h1)を測定した。一方、測定試料を入れないこと以外同様の操作により、ティーバッグの重量(h2)を求めた。そして、重量(h1)から重量(h2)を差し引くことにより保水量(g/g)を求めた。なお、使用する生理食塩水及び測定雰囲気の温度は25℃±2℃であった。
目開き63μm(JIS Z8801−1:2006に準拠)のナイロン網を底面に貼った円筒型プラスチックチューブ(内径30mm、高さ60mm)内に測定試料0.1gを秤量し、プラスチックチューブを垂直にしてナイロン網上に測定試料がほぼ均一厚さになるように整え、この測定試料の上に40g/cm2の荷重となるように外径29.5mm×22mmの分銅を乗せた。生理食塩水(食塩濃度0.9%)60mlの入ったシャーレ(直径:12cm)の中に測定試料及び分銅の入ったプラスチックチューブを垂直に立ててナイロン網側を下面にして浸し、放置し、60分後に試料及び分銅の入ったプラスチックチューブを計量し、測定試料が生理食塩水を吸収して増加した重量を算出し、この増加重量の10倍値を生理食塩水に対する荷重下吸収量(g/g)とした。なお、使用する生理食塩水及び測定雰囲気の温度は25℃±2℃であった。
Claims (6)
- 一般式(1)で表される含窒素化合物もしくはその誘導体(B)が、ジシアンジアミド、グアニジン、ジシアンジアミドのアミン付加物、グアニジン塩、グアニジン誘導体、グアナミン及びメラミンの群から選ばれる化合物である請求項1に記載の吸収性樹脂粒子。
- 一般式(1)で表される含窒素化合物もしくはその誘導体(B)の25℃における水への溶解度が0.1〜500g/100mlである請求項1又は2に記載の吸収性樹脂粒子。
- 一般式(1)で表される含窒素化合物もしくはその誘導体(B)の含有量が、架橋重合体粒子(A)の重量に基づいて、0.1〜30重量%である請求項1〜3のいずれかに記載の吸収性樹脂粒子。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の吸収性樹脂粒子と繊維とを含有してなる吸収体。
- 請求項5に記載の吸収体を配してなる吸収性物品。
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