JP2011222696A - 基板処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】パターン倒れや汚染の発生を抑えつつ、被処理基板を乾燥することの可能な基板処理装置等を提供する。
【解決手段】基板保持部34は液体により表面が濡れた状態の被処理基板Wを横向きに保持した状態で処理容器31内に搬入し、このとき前記基板保持部34と一体に形成され蓋部材341が処理容器31の開口部311を塞ぐ。雰囲気形成部711、39は前記処理容器内を超臨界流体の雰囲気とした後、姿勢変換機構6が処理容器31の姿勢を変換して、当該処理容器31内の被処理基板Wを縦に向ける。これにより被処理基板Wの上面の液体が流下して排出部から排出され、その後、排気部731より超臨界流体を排出することにより処理容器31内を減圧して当該超臨界流体を気体とし、乾燥された被処理基板を得る。
【選択図】図3

Description

本発明は、洗浄などの処理が行われた被処理基板を、超臨界流体を利用して乾燥する技術に関する。
被処理基板である例えば半導体ウエハ(以下、ウエハという)表面に集積回路の積層構造を形成する半導体装置の製造工程などにおいては、薬液などの洗浄液によりウエハ表面の微小なごみや自然酸化膜を除去するなど、液体を利用してウエハ表面を処理する液処理工程が設けられている。
例えばウエハの洗浄を行う枚葉式のスピン洗浄装置は、ノズルを用いてウエハの表面に例えばアルカリ性や酸性の薬液を供給しながらウエハを回転させることによってウエハ表面のごみや自然酸化物などを除去する。この場合にはウエハ表面は、例えば純水などによるリンス洗浄により残った薬液が除去された後、ウエハを回転させて残った液体を振り飛ばす振切乾燥などによって乾燥される。
ところが半導体装置の高集積化に伴い、こうした液体などを除去する処理において、いわゆるパターン倒れの問題が大きくなってきている。パターン倒れは、例えばウエハ表面に残った液体を乾燥させる際に、パターンを形成する凹凸の例えば凸部の左右に残っている液体が不均一に乾燥することにより、この凸部を左右に引っ張る表面張力のバランスが崩れて液体の多く残っている方向に凸部が倒れる現象である。
こうしたパターン倒れを抑えつつウエハ表面に残った液体を除去する手法として超臨界状態の流体(超臨界流体)を用いた乾燥方法が知られている。超臨界流体は、液体と比べて粘度が小さく、また液体を溶解する能力も高いことに加え、超臨界流体と平衡状態にある液体や気体との間で界面が存在しない。そこで、液体の付着した状態のウエハを超臨界流体と置換し、しかる後、超臨界流体を気体に状態変化させると、表面張力の影響を受けることなく液体を乾燥させることができる。
ここで特許文献1には、洗浄部にて洗浄された基板を基板搬送ロボットにより乾燥装置内に搬送し、この乾燥装置内にて基板を超臨界流体と接触させて基板表面に付着している洗浄液を除去する技術が記載されている。この特許文献1に記載の技術では、被処理基板を搬送室に搬入して搬送用のロボットに受け渡し、しかる後、乾燥処理室に移送してから超臨界流体による乾燥を実行するので、処理が開始されるまでの間に被処理基板表面の液体が乾燥してしまいパターン倒れが発生してしまうおそれがある。
特開2008−72118号公報:段落0025〜0029、図1
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、パターン倒れや汚染の発生を抑えつつ、被処理基板を乾燥することの可能な基板処理装置を提供することにある。
本発明に係る基板処理装置は、液体により表面が濡れた状態の被処理基板を超臨界流体と接触させて、当該被処理基板を乾燥する処理が行われる処理容器と、
被処理基板を横向きに保持した状態で、前記処理容器に設けられた開口部を介して、当該処理容器の内部と外部との間を移動する基板保持部と、
この基板保持部と一体に形成され、当該基板保持部が前記処理容器の内部に移動したとき前記開口部を塞ぐ蓋部材と、
前記処理容器内を超臨界流体の雰囲気とするための雰囲気形成部と、
この雰囲気形成部にて前記処理容器内が超臨界流体の雰囲気とされた後、前記基板保持部に保持されている被処理基板を縦に向けて当該被処理基板上の液体を流下させるために、前記処理容器の姿勢を変換する姿勢変換機構と、
前記被処理基板から流下した液体を排出する排出部と、
前記液体が排出された後の処理容器内を減圧し、前記超臨界流体を気体にするための排気部と、を備えたことを特徴とする。
前記基板処理装置は以下の特徴を備えていてもよい。
(a)前記処理容器には、超臨界流体となる流体が気体の状態で供給されること。
(b)前記雰囲気形成部は、前記基板保持部により保持された被処理基板の表面が濡れた状態となっている期間内に、前記気体を超臨界流体とすること。
(c)前記雰囲気形成部は、前記処理容器内の雰囲気を加熱する加熱機構を含むこと。 (d)前記処理容器の外部に移動した基板保持部を冷却する冷却機構を備えること。
(e)前記開口部を塞いでいる蓋部材の開放を阻止するためのストッパ機構を備えること。
本発明によれば、液体により表面が濡れた状態の被処理基板を横向きに保持して処理容器内に搬入し、この処理容器内を超臨界流体の雰囲気にしてから処理容器の姿勢を縦向きに姿勢変換することにより、被処理基板の表面から前記液体を流下させて当該表面を超臨界流体に接触させるので、超臨界流体による処理を開始するまでの被処理基板の表面の自然乾燥が抑えられ、パターン倒れの発生を抑制することができる。また、このとき処理容器内では被処理基板が縦向きに保持されているので、例えば被処理基板に付着していたごみが飛散した場合であっても、これらのごみが重力によって沈降する位置に被処理基板の表面が存在しないことから被処理基板の再汚染が発生しにくい。
本実施の形態の洗浄システムの平面図である。 前記洗浄システム内の洗浄装置の一例を示す縦断側面図である。 本実施の形態の超臨界処理装置を示す斜視図である。 前記超臨界処理装置の分解斜視図である。 前記超臨界処理装置に設けられているウエハホルダーの構成例を示す説明図である。 ウエハを格納した状態における前記超臨界処理装置の斜視図である。 縦向き及び横向きの状態における前記超臨界処理装置の斜視図である。 前記超臨界処理装置への処理流体の供給、排出系統を示す説明図である。 前記超臨界処理装置の作用を示す第1の説明図である。 前記超臨界処理装置の作用を示す第2の説明図である。 前記超臨界処理装置の作用を示す第3の説明図である。
本発明の基板処理装置を備えた基板処理システムの一例として、被処理基板であるウエハWに洗浄液を供給して洗浄処理を行う洗浄装置2と、超臨界流体を利用して前記洗浄処理後のウエハWを乾燥する超臨界処理装置3とを備えた洗浄処理システム1について説明する。図1は洗浄処理システム1の全体構成を示す横断平面図であり、当該図に向かって左側を前方とすると、洗浄処理システム1は、例えば直径300mmの複数枚のウエハWを収納したFOUP100が載置される載置部11と、FOUP100と洗浄処理システム1との間でのウエハWの搬入出が行われる搬入出部12と、搬入出部12と後段のウエハ処理部14との間でのウエハWの受け渡しが行われる受け渡し部13と、ウエハWを洗浄装置2、超臨界処理装置3内に順番に搬入して洗浄処理や超臨界処理が行われるウエハ処理部14と、を前方からこの順番に接続した構造となっている。
載置部11は、例えば4個のFOUP100が載置可能な載置台として構成され、載置台上に載置された各FOUP100を搬入出部12に接続する。搬入出部12では、各FOUP100との接続面に設けられた不図示の開閉機構により、FOUP100の開閉扉が取り外され、例えば前後方向に進退自在、左右方向に移動自在、及び回動、昇降自在に構成された第1の搬送機構121によって、FOUP100内と受け渡し部13との間でウエハWが搬送される。前後を搬入出部12とウエハ処理部14とに挟まれた受け渡し部13には、例えば8枚のウエハWを載置可能なバッファとしての役割を果たす受け渡し棚131が設けられており、この受け渡し棚131を介してウエハWが搬入出部12とウエハ処理部14との間を搬送される。
ウエハ処理部14には、受け渡し部13との間の開口部から前後方向に向かって伸びるウエハ搬送路142が設けられている。そしてこのウエハ搬送路142の手前側から見て左手には、例えば3台の洗浄装置2が当該ウエハ搬送路142に沿って列設されており、同じく右手には、本実施の形態の基板処理装置である例えば3台の超臨界処理装置3が列設されている。ウエハ搬送路142内には、ウエハ搬送路142に沿って移動可能、左右の洗浄装置2、超臨界処理装置3に向けて進退可能、そして回動、昇降可能に構成された第2の搬送機構141が設けられており、既述の受け渡し棚131と各洗浄装置2、超臨界処理装置3との間でウエハWを搬送することができる。ここでウエハ処理部14内に配置される洗浄装置2や超臨界処理装置3の個数は、上述の例に限定されるものではなく、単位時間当たりのウエハWの処理枚数や、洗浄装置2、超臨界処理装置3での処理時間の違いなどにより適宜選択され、またこれら洗浄装置2や超臨界処理装置3のレイアウトも図1に示した例とは異なる配置を採用してもよい。
洗浄装置2は例えばスピン洗浄によりウエハWを1枚ずつ洗浄する枚葉式の洗浄装置2として構成され、例えば図2の縦断側面図に示すように、処理空間を形成するアウターチャンバー21内に配置されたウエハ保持機構23にてウエハWをほぼ水平に保持し、このウエハ保持機構23を鉛直軸周りに回転させることによりウエハWを回転させる。そして回転するウエハWの上方にノズルアーム24を進入させ、その先端部に設けられた薬液ノズル241から薬液及びリンス液を予め定められた順に供給することによりウエハの面の洗浄処理が行われる。また、ウエハ保持機構23の内部にも薬液供給路231が形成されており、ここから供給された薬液及びリンス液によってウエハWの裏面洗浄が行われる。
洗浄処理は、例えばアルカリ性の薬液であるSC1液(アンモニアと過酸化水素水の混合液)によるパーティクルや有機性の汚染物質の除去→リンス液である脱イオン水(DeIonized Water:DIW)によるリンス洗浄→酸性薬液である希フッ酸水溶液(以下、DHF(Diluted HydroFluoric acid))による自然酸化膜の除去→DIWによるリンス洗浄がこの順に行われる。これらの薬液はアウターチャンバー21内に配置されたインナーカップ22やアウターチャンバー21に受け止められて排液口221、211より排出される。またアウターチャンバー21内の雰囲気は排気口212より排気されている。
薬液による洗浄処理を終えたら、ウエハ保持機構23の回転を停止してから当該表面に乾燥防止用のIPA(IsoPropyl Alcohol)を供給し、ウエハWの表面及び裏面に残存しているDIWと置換する。こうして洗浄処理を終えたウエハWは、その表面にIPAが液盛りされた状態のまま例えばウエハ保持機構23に設けられた不図示の受け渡し機構により第2の搬送機構141に受け渡され、洗浄装置2より搬出される。
洗浄装置2での洗浄処理を終えたウエハWは表面にIPAの液盛りがされて濡れた状態のまま超臨界処理装置3に搬送され、超臨界流体を利用して表面の液体を除去し、ウエハWを乾燥する超臨界処理が行われる。以下、本実施の形態に係る超臨界処理装置3の構成について図3〜図8を参照しながら説明する。図3〜図11においては、図に向かって左側を前方として説明を行う。
図1に示すように、ウエハ搬送路142に沿って列設された例えば3台の超臨界処理装置3は、互いに区画された筐体内に配置されており、各筐体内には超臨界処理装置3と、ウエハWの搬送を行う搬送アーム5とが手前からこの順に設けられている。
例えば搬送アーム5は、図4に示すように水平方向に伸びるアーム部材54の先端に、ウエハWを保持するための保持リング51を設けた構成となっており、昇降機構55によって昇降自在、移動機構56によって前後方向に移動自在に構成されている。保持リング51には、例えばウエハWの上面周縁部の3箇所を吸着保持する2組のピック52、53が設けられており、搬入時に超臨界処理を行う前のウエハWを保持する搬入用ピック52と、搬出時に超臨界処理後のウエハWを保持する搬出用ピック53と、を使い分けている。
次に図3に示すように、本例における超臨界処理装置3は、超臨界流体を用いてウエハWを乾燥する超臨界処理を行う処理チャンバー31と、前記搬送アーム5との間でウエハWの受け渡しを行い、受け取ったウエハWを処理チャンバー31内に搬入出するウエハホルダー34と、ウエハWの受け渡し位置にてウエハホルダー34を冷却する冷却機構4と、を備えている。
処理チャンバー31は、本実施の形態に係る超臨界処理装置3の処理容器に相当し、図4の分解斜視図に示すように、横方向に扁平な直方体形状の耐圧容器として構成されている。図8に示すように、処理チャンバー31の内部にはウエハホルダー34に保持されたウエハWを格納することが可能な扁平な処理空間310が形成されている。処理空間310は、例えば300mmのウエハWを処理する場合、ウエハWと処理チャンバー31の内壁面との間に超臨界流体を十分に通流させることが可能であり、且つ、ウエハWに液盛りされたIPAが自然乾燥しないうちに短時間で処理空間310内の雰囲気を超臨界流体で満たすことが可能なように、例えば高さ数mm〜十数mm、容積300cm〜1500cm程度の比較的狭小な空間として構成されている。
また処理チャンバー31の前面には、ウエハWを搬入出するための、左右方向に細長い開口部311が形成されており、処理チャンバー31はこの開口部311を搬送アーム5の方向に向けて筐体内に配置されている。また図4に示すように処理チャンバー31の開口部311が設けられている面には、平板状の2枚の突片部312が前方に向けて横方向に突出するように設けられており、開口部311はこれら2枚の突片部312により上下を挟まれた位置に配置されている。各突片部312には、後述のロックプレート38を上下方向へ向けて嵌入させるための嵌入孔313が設けられている。
また処理チャンバー31の上下両面には、例えばテープヒーターなどの抵抗発熱体からなるヒーター39が設けられており、処理チャンバー31の本体を加熱することにより処理空間310内に供給された例えば流体、例えばCOを超臨界状態にすることができる。図8に模式的に示すように、処理チャンバー31は電源部391と接続されており、電源部391の出力を増減することにより、処理チャンバー31本体及び処理空間310の温度を調整することができる。ヒーター39は加熱機構を成しており、本実施の形態の超臨界流体の雰囲気形成部を構成している。なお、図示の便宜上、図4には上面側のヒーター39のみを示してある。
また処理チャンバー31の上下面には、ヒーター39から周囲の雰囲気を断熱するための上プレート32及び下プレート33が設けられている。上プレート32、下プレート33は処理チャンバー31の上下面に設けられたヒーター39を、不図示の断熱材を介して覆うように設けられた板状の部材であり、処理チャンバー31の周囲に設けられた各種の駆動機器をヒーター39の熱から守り、またヒーター39の熱により超臨界処理前のウエハWに液盛りされたIPAの蒸発が促進されるのを抑える役割を果たしている。
上プレート32の上面、及び下プレート33の下面には、これらのプレート32、33を冷却するための冷却管36が配設されており、不図示の冷媒供給部から供給された例えば冷却水などの冷媒を通流させることにより、各プレート32、33を冷却することができる。なお図4においては図示の便宜上、上プレート32側の冷却管36のみを示してある。
また各プレート32、33の前方側には、既述の突片部312に対応する位置に、切り欠き部321、331が形成されており、これらのプレート32、33が、突片部312の嵌入孔313に嵌入されるロックプレート38と干渉しないようになっている。
また例えば図3、図6に示すように、本例における上プレート32及び下プレート33は、前方から見て処理チャンバー31よりも左右方向に幅広に形成されている。そして図4に示すように、例えば下プレート33の両端縁の上面側には、ウエハホルダー34を保持する後述のアーム部材342を走行させるためのレール371が前後方向に伸びるように設けられている。
図4においてレール371上に設けられている372は、前記アーム部材342に接続されてレール371上を走行するスライダー、373はこのレール371を駆動する例えばロッドレスシリンダーなどからなる駆動機構、374はレール371とスライダー372とを連結する連結部材である。
ウエハホルダー34は、ウエハWを保持した状態で処理チャンバー31の処理空間310内に配置可能に構成された薄い板状の部材である。図5(a)の縦断側面図に模式的に示すように、ウエハホルダー34にはウエハWに対応した形状の凹部344が形成されており、搬送アーム5によって搬送されてきたウエハWをこの凹部344内に載置することによってウエハWを保持する。この凹部344には、例えばウエハWよりひと回り小さな形状に切り欠かれた切り欠き部345が形成されており、凹部344内に配置されたウエハWは、この切り欠き部345の周囲の板面上にてウエハWの周縁部の裏面側を支持された状態でウエハホルダー34に保持される。
ここで後述するように、搬送アーム5によって横向きの状態でウエハホルダー34上に受け渡されたウエハWは、縦向きの状態に姿勢を変換して超臨界処理が行われる。このときウエハホルダー34からウエハWが脱落しないように、例えばウエハホルダー34には、縦向きにしたときに下方側となるウエハWの外周縁に沿って溝部346が形成されている。これによりウエハWの姿勢を縦向きにした場合であっても、図5(b)に示すようにウエハWの下方側の外周縁が当該溝部346内に入り込んでウエハWが保持され、ウエハホルダー34から脱落しない構成となっている。
さらに例えばウエハホルダー34の凹部344内の底面には、溝部346の形成されている領域に対応して、ウエハホルダー34の中央側へ向けて低くなるように形成されたテーパー面348が設けられている。縦向きに姿勢変換され、超臨界処理を終えたウエハWは、再び横向きの状態に姿勢変換されてから搬送アーム5に受け渡されるが、このときウエハWが前記テーパー面348によってウエハホルダー34の中央側へ押し戻されることにより、搬送アーム5は溝部346を形成する部材と干渉することなくウエハWを搬出することができる。また図5に示した347は、溝部346内に流れ込んだIPAを排出するための排出孔である。
上述に例示した構成を備えたウエハホルダー34は、図4に示すように左右方向に伸びる角柱状の蓋部材341に接続されており、これによりウエハホルダー34と蓋部材341とが一体となっている。この蓋部材341は、処理チャンバー31の開口部311が設けられている面から横方向に突出している既述の2つの突片部312に上下を挟まれた隙間内に嵌り込むことができるサイズに形成されている。したがって蓋部材341は、ウエハホルダー34を処理チャンバー31の処理空間310内に搬入したとき、上下の突片部312の間の隙間内に嵌り込んで開口部311を塞ぐことができる。ここで蓋部材341と対向する処理チャンバー31側の側壁面には、開口部311を囲むように不図示のOリングが設けられており、蓋部材341によって開口部311を塞いだとき、当該蓋部材341によってこのOリングが押しつぶされて処理空間310内の気密が維持される。
蓋部材341の左右両端には、処理チャンバー31へ向けて前後方向に伸びるアーム部材342が設けられており、このアーム部材342の先端部を既述のスライダー372と接続することにより、前記レール371上でアーム部材342を前後方向に走行させることができる。そして図3に示すように、スライダー372をレール371の先端側まで移動させると、搬送アーム5との間でウエハWの受け渡しが行われる処理チャンバー31の外部の受け渡し位置までウエハホルダー34が引き出される。一方、スライダー372をレール371の後端側まで移動させると、図6、図8に示すように処理チャンバー31(処理空間310)内の処理位置までウエハホルダー34を移動させて、ウエハWに対する超臨界処理を実行することができる。
図4に示すように、左右のアーム部材342には、蓋部材341との接続部を成す手前側の一端部に、上方側へ突起する突起部343が設けられている。一方、処理チャンバー31側には、例えば上プレート32の左右両端の前方領域にロック部材35が設けられており、このロック部材35を前記突起部343と係合させることによりウエハホルダー34を処理チャンバー31の即壁面に押し付けるように固定することができる。ロック部材35は、ロックシリンダー351によって回転自在に構成されており、図3に示すようにロック部材35の突片を左右方向に開くと突起部343を係止状態から開放され、図6に示すように、前記突片を下方側に向けると突起部343がロック部材35にて係止された状態となる。
さらに処理チャンバー31の手前側には、開口部311を塞いでいる蓋部材341の開放を阻止するためのストッパ機構を成すロックプレート38が設けられている。このロックプレート38は、ウエハホルダー34を処理位置まで移動させたとき、上下の突片部312の間の隙間に嵌り込んだ蓋部材341を、手前側から処理チャンバー31の本体側へ向けて押さえて蓋部材341の開放を阻止する役割を果たす。
そこでロックプレート38は、上下の突片部312に設けられた嵌入孔313に嵌入されて、蓋部材341を押さえつけるロック位置(図6)と、このこのロック位置から下方側に退避して蓋部材341を開放する開放位置との間を上下方向に移動する。図4、図6に示す381は、ロックプレート38を上下に移動させるための昇降機構であり、382はロックプレート38の例えば下端部に接続されたスライダーをレール上で走行させてロックプレート38の移動方向を案内するスライド機構である。ここで図示の便宜上、図3においてはロックプレート38や昇降機構381等の記載を省略してある。
また図3、図4に示すように、ウエハWの受け渡し位置まで移動したウエハホルダー34の下方側には、当該ウエハホルダー34を冷却するための冷却機構4が設けられている。この冷却機構4は、ウエハホルダー34上に配置されるウエハWの下面と対向するように配置されたクーリングプレート41と、このクーリングプレート41のプレート面に複数個設けられ、例えば冷却用の清浄空気を吐出する吐出孔411とを備えている。
また図4に示すように前記クーリングプレート41はドレイン受け皿42上に保持されており、ウエハWから流れ落ちたIPAを受け止めてドレイン管43へ排出することができる。ドレイン受け皿42及びクーリングプレート41は昇降機構44によって昇降自在に構成されており、ウエハホルダー34が受け渡し位置まで移動したときには、上方側の冷却位置まで上昇してウエハホルダー34の冷却を実行し、ウエハホルダー34が処理位置まで移動した後には、冷却位置の下方側の退避位置まで降下するようになっている。なお図示の便宜上、図6においては冷却機構4の記載は省略してある。
また図3に示す45は、ウエハホルダー34に受け渡されたウエハWにIPAを供給するためのIPAノズルであり、処理チャンバー31内に搬送される前のウエハWに再度IPAを供給して、当該ウエハWが自然乾燥しない程度の十分量のIPAを液盛りしてから当該ウエハWを処理チャンバー31内に搬入するようになっている。
以上に説明した構成を備えた超臨界処理装置3は、ウエハホルダー34を処理位置まで移動させたあと、この処理チャンバー31の姿勢を変換することにより、処理チャンバー31(処理空間310)内に収容されているウエハWの姿勢を横向きの状態から縦向きの状態に変換することができる。この姿勢変換を実行するため超臨界処理装置3には姿勢変換機構6が設けられており、図7(a)に示すように、姿勢変換機構6は、上プレート32の上面に固定された例えば2個の固定部材61と、処理チャンバー31の姿勢変換を行う際の回転軸方向に向けてこれらの固定部材61に貫通、固定された回転軸62と、この回転軸62の一端側に設けられ、回転軸62を中心軸周りに回転させる駆動モーター63と、を備えている。
さらに前記回転軸62は、超臨界処理装置3が設置されている筐体内の例えば床面から上方へ向けて伸びる支持部材65の片持ち梁状の横架部材の先端部を貫通している。これにより超臨界処理装置3は支持部材65に片持ち支持された状態となり、回転軸62を回転させることにより、当該回転軸62の中心軸周りを自由に回転させることができる。そしてウエハWの搬入出を行う際には図7(a)に示すように処理チャンバー31を横向きの状態とする一方、超臨界処理時には所定のタイミングで回転軸62を回転させ、図7(b)に示すように処理チャンバー31を縦向きの状態とすることにより、当該処理チャンバー31内に収容されているウエハWを縦向きの状態とすることができる。
また、図7(a)、図7(b)では、図示の便宜上、ロックプレート38や昇降機構381、スライド機構382、またロック部材35やレール371などの記載を省略してあるが、処理チャンバー31の姿勢を変換した際には、これらの機器も処理チャンバー31と一体となって回転軸62の回りを回転する。ここで図中、64は駆動モーター63を支持固定する載置台である。
さらに図8に示すように、例えば処理チャンバー31の側壁面には、処理空間310に気体の状態でCOを供給するためCO供給ライン711が接続されている。CO供給ライン711はバルブV1、フィルター及び昇圧コンプレッサーなどからなる昇圧供給機構712を介してCO供給部71に接続されている。これらCO供給ライン711、昇圧供給機構712及びCO供給部71は、既述のヒーター39の作用と相俟って、処理チャンバー31内を超臨界状態のCO雰囲気とする雰囲気形成部を構成している。
また図8に示す721は、ウエハW上に液盛りされているIPAを排出するためのIPA排出ラインであり、当該IPA排出ライン721は処理チャンバー31を縦向きの状態に姿勢変換したときに、下側になる処理チャンバー31の側壁面に接続されている。これにより縦向きの状態に姿勢変換されたウエハWから流れ落ちて処理空間310の下部に溜まったIPAを、当該IPA排出ライン721を介して処理空間310から排出することができる。ここでIPA排出ライン721が接続されている処理チャンバー31の内壁面に、処理チャンバー31を縦向きにしたときIPA排出ライン721との接続部へ向けて低くなるテーパー面を設け、処理空間310の下部に溜まったIPAを排出しやすくしてもよい。
IPA排出ライン721は、処理空間310内の圧力を調整する圧力調整弁であるバルブV2を介してIPA回収部72に接続されており、IPAと共に処理空間310から排出されたCOは、当該IPA回収部72にてIPAから分離され、除害設備へと排出される。IPA排出ライン721、バルブV2、IPA回収部72は本実施の形態の排出部に相当する。
さらに処理チャンバー31の側壁面には、処理空間310の内部雰囲気を排出するための排気ライン731が設けられていて、バルブV3を開いて処理空間310内を減圧することにより、超臨界状態のCOを気体にして乾燥されたウエハWを得ることができる。排気ライン731やバルブV3は本実施の形態の排気部に相当しており、処理チャンバー31から排出されたCOは例えば除害設備へと送気される。
ここで図8に示したCO供給ライン711、IPA排出ライン721、排気ライン731の各配管は、例えば耐圧性を備えたフレキシブル配管などにより構成され、処理チャンバー31の姿勢変換動作に伴って変形することができる。
以上に説明した構成を備えた超臨界処理装置3を含む洗浄処理システム1は、図1、図8に示すように制御部8と接続されている。制御部8は例えば図示しないCPUと記憶部とを備えたコンピュータからなり、記憶部にはこれら洗浄処理システム1や洗浄装置2、超臨界処理装置3の作用、即ちFOUP100からウエハWを取り出して洗浄装置2にて洗浄処理を行い、次いで超臨界処理装置3にてウエハWの超臨界処理を行ってからFOUP100内にウエハWを搬入するまでの動作に係わる制御についてのステップ(命令)群が組まれたプログラムが記録されている。このプログラムは、例えばハードディスク、コンパクトディスク、マグネットオプティカルディスク、メモリーカード等の記憶媒体に格納され、そこからコンピュータにインストールされる。
特に超臨界処理装置3について制御部8は、図8に示すようにCO供給ライン711の昇圧供給機構712に接続されて液体COの供給タイミングを調節し、また処理チャンバー31に設けられた不図示の圧力計の検出値に基づいて昇圧供給機構712の吐出圧を調節することができるようになっている。また制御部8は各バルブV1〜V3の開閉タイミングの調節や、駆動モーター63よる処理チャンバー31の姿勢変換の実行タイミング、この動作の際に処理チャンバー31を傾ける角度などの調整を行う役割も果たしている。さらに制御部8は、不図示の温度計からの処理空間310内の温度の検出結果に基づいて、電源部391からヒーター39へ供給される電力を増減し処理空間310内の温度を予め設定した温度に調節する役割も果たしている。
以上に説明した構成を備えた超臨界処理装置3の作用について説明する。既述のように洗浄装置2における洗浄処理を終え、乾燥防止用のIPAを液盛りしたウエハWが第2の搬送機構141に受け渡されると、第2の搬送機構141は、例えば予め設定された処理スケジュールに基づいて、ウエハWを受け入れ可能な超臨界処理装置3の配置されている筐体内に進入し、搬送アーム5にウエハWを受け渡す。
ウエハWを受け取った搬送アーム5は、受け渡し位置にて待機しているウエハホルダー34に当該ウエハWを横向きの状態で受け渡した後、ウエハホルダー34の上方位置から退避する。そして図3、図9(a)に示すようにIPAノズル45からウエハWの表面にIPAを供給して、再度IPAの液盛りを行う。
このとき、処理チャンバー31は横向きの姿勢で待機しており、また電源部391をオンの状態にしてヒーター39によりチャンバー31本体を40℃〜100℃の範囲の例えば60℃に加熱した状態となっている。一方で処理チャンバー31の上下に設けられた上プレート32、下プレート33は冷却管36によって冷却された状態となっており、処理チャンバー31の周囲の温度が上昇しすぎないようにして、ウエハホルダー34上のウエハW表面に供給されたIPAの蒸発を抑えている。
IPAの液盛りを終えたら、クーリングプレート41を退避位置まで下降させ、アーム部材342をレール371上でスライドさせてウエハホルダー34を処理位置まで移動させる(図9(b))。そしてロック部材35を回転させて突起部343を係止し、蓋部材341によって処理チャンバー31の開口部311が塞がれたら、ロックプレート38を退避位置からロック位置まで上昇させて蓋部材341を手前側から押さえる(図6)。このとき各ライン711、721、731のバルブV1〜V3は「閉」(図9中に「S」と記載してある。以下同じ)の状態となっており処理空間310内は密閉された状態になる。
ロックプレート38がロック位置まで移動したら、図9(c)に示すように直ちにCO供給ライン711のバルブV1を開き(図9中に「O」と記載してある。以下同じ)、例えば0.5リットル/分〜20リットル/分の範囲の1.0リットル/分程度の流量のCOを気体の状態で処理空間310に供給し、当該処理空間310内の圧力を例えば5MPa〜10MPaの範囲の7.5MPaまで昇圧する。
既述のように処理空間310の容積は、例えば容積300cm〜1500cm程度であり、この比較的小さな処理空間310に0.5リットル/分〜20リットル/分といった流量で気体のCOを供給するので、数秒〜十数秒といった非常に短い時間で処理空間310内の圧力を所望の値まで上昇させることができる。また処理チャンバー31は処理チャンバー31によって予め40℃〜100℃の範囲に昇温されているので処理空間310に供給されたCOも数秒〜十数秒程度の短い時間で昇温される。
そしてCOの臨界点は、7.38MPa、31.1℃であるところ、処理空間310内の雰囲気は十数秒〜数十秒といった短時間で超臨界状態となる(図10(a))。一方、ウエハWの上面に液盛りされているIPAの沸点は82.4℃であるので上記の温度、圧力条件下であれば液体の状態を保っている。そしてウエハホルダー34が処理チャンバー31の蓋部材341と一体に形成されていることにより、短時間でウエハWの搬入、処理チャンバー31の密閉を実行することが可能であるので、処理チャンバー31内にウエハWの搬入が開始されてから、処理空間310内がCOの超臨界流体雰囲気となるまでの時間も上述の十数秒〜数十秒とそれ程変わらない。
このため、ウエハWの表面に液盛りされたIPAが乾燥してしまう前に処理空間310内を超臨界状態のCOで置換することが可能となる。またウエハWに液盛りされたIPAの一部が蒸発した場合であっても、処理チャンバー31を迅速に密閉することにより処理空間310内は少ない蒸発量でIPA蒸気の飽和状態となり、それ以上の蒸発が抑えられる。この点においても処理空間310内ではウエハW表面のIPAを残存させたまま超臨界COの雰囲気を形成することができる。
こうして処理空間310内が超臨界状態のCO雰囲気となったら、CO供給ライン711より高圧のCOガスの供給を継続しつつ、IPA排出ライン721のバルブV2を開き、その開度を調整して処理空間310内の圧力を一定に保つ。しかる後、図7(b)、図10(b)に示すように、処理チャンバー31を縦向きの状態に姿勢変換する。この動作に伴って、処理チャンバー31内のウエハWの姿勢も縦向きに変換され、ウエハWの表面に液盛りされていたIPAが重力によって下方側へと流下する。IPAが流れ落ちることによって、処理空間310内のウエハWは超臨界状態のCOに晒されることになるが、超臨界流体は表面張力が働かないため、パターン倒れを殆ど引き起こすことなくウエハWの表面を液体のIPAから超臨界状態のCOに置換することができる。
そしてCO供給ライン711より高圧のCOガスの供給を継続しつつ、IPA排出ライン721からの排出を行い、縦向きに姿勢変換された処理空間310の下部に溜まったIPAを超臨界状態のCOの流れで押し出して、IPAを排出する。このとき縦向きに姿勢変換された処理チャンバー31の下部側に接続されたIPA排出ライン721から超臨界状態のCOを流出させIPAを押し出すことにより、IPAの排出時にウエハWから飛散したごみをIPAと共に押し流すことが可能であり、これらのごみの巻き上げを抑制し、ウエハWへの再付着を低減することができる。
そして処理空間310内の雰囲気が超臨界状態のCOで十分に置換されたら、CO供給ライン711からの高圧COガスの供給を停止し、またIPA排出ライン721からの処理空間310内雰囲気の排出を止める。しかる後、図10(c)に示すように排気ライン731のバルブV3を開いて処理空間310内を大気圧まで脱圧する。この結果、超臨界状態のCOが気体の状態に変化することになるが、超臨界状態と気体との間には界面が形成されないので表面に形成されたパターンに表面張力を作用させることなく、ウエハWを乾燥することができる。
またこのとき処理空間310内にはウエハWが立て向きに保持されているので、例えばウエハWに付着していたパーティクルなどのごみが超臨界状態のCOに流れに乗って飛散した場合であっても、これらのごみが重力によって沈降する位置にウエハWの表面が存在しないことからウエハWの再汚染が発生しにくい。
ここで図10(c)に示した例では、処理チャンバー31を縦向きの状態としたときの例えば側壁面に排気ライン731を接続して処理空間310内の脱圧を行う例を示したが、この脱圧操作時に処理空間310内にCOの上昇流が形成されることに起因するごみの巻上げを抑えるため、例えば外チャンバー31の底部側に当該排気ライン731を設けて処理空間310内に下降流が形成されるようにしながら脱圧を行ってもよい。また排気ライン731はIPA排出ライン721にて兼用する構成としてもよい。そして処理空間310内を脱圧する際には、COの膨張により処理空間310内の温度が低下して超臨界状態のCO中に溶解していたIPAがウエハWの表面で凝縮したりしないように、ヒーター39出力を上げて処理空間310内部の温度を上げるようにしてもよい。
以上のプロセスにより、ウエハWの超臨界処理を終えたら、図11(a)に示すように処理チャンバー31を横向きの状態に姿勢変換し、ロックプレート38を退避位置まで降下させ、ロック部材35による突起部343の係止状態を開放する。そして図11(b)に示すように、ウエハホルダー34を受け渡し位置まで移動させ、超臨界処理を終えたウエハWを搬送アーム5の搬出用の搬出用ピック53で吸着保持し、当該ウエハWをウエハ搬送路142側の第2の搬送機構141に受け渡す。
そしてウエハWは搬出棚43を介して第1の搬送機構121に受け渡され、搬入時とは逆の経路を通ってFOUP100内に格納され、ウエハWに対する一連の動作が完了する。
一方、超臨界処理装置3側では、図11(c)に示すようにクーリングプレート41を上昇させてウエハホルダー34に冷却空気を吹き付けてウエハホルダー34の温度を低下させる一方、処理チャンバー31側ではヒーター39により処理チャンバー31の本体の温度を既述の40℃〜100℃の範囲の温度に加熱して次のウエハWが搬入されてくるのを待つ。
本実施の形態に係る超臨界処理装置3によれば以下の効果がある。IPAにより表面が濡れた状態のウエハWを横向きに保持して処理チャンバー31に搬入し、この処理チャンバー31内を超臨界状態のCOの雰囲気にしてから処理チャンバー31の姿勢を縦向きに姿勢変換することにより、ウエハWの表面からIPAを流下させて当該表面を超臨界COに接触させるので、超臨界流体による処理を開始するまでのウエハWの表面の自然乾燥が抑えられ、パターン倒れの発生を抑制することができる。また、このとき処理チャンバー31内ではウエハWが縦向きに保持されているので、例えばウエハWに付着していたごみが飛散した場合であっても、これらのごみが重力によって沈降する位置にウエハWの表面が存在しないことからウエハWの再汚染が発生しにくい。
ここで処理チャンバー31を縦向きにする際に、処理チャンバー31を回転軸62周りに回転させる角度は例えば90°に限定されない。ウエハW表面から効率的にIPAを流下させ、処理空間310内から排出することができればよく、例えば90°±20°程度の傾きを持たせてもよい。このように、本発明においてウエハWを縦に向けるとは、ウエハW上のIPAを流下させるために、ウエハWを横向きの状態から縦方向に傾ける場合を含んでいる。またこのとき、ウエハW上のIPAを流下しやすくし、また処理チャンバー31内からIPAを排出しやすくするため、例えば90°±20°程度の範囲で処理チャンバー31を回転軸62周りに一方側、他方側へと交互に回転させ、ウエハWを揺動してもよい。
このほか、ウエハホルダー34を冷却する冷却機構の構成は、既述のようにクーリングプレート41の吐出孔411から冷却空気などを吹き付ける方式に限定されるものではない。例えばウエハホルダー34の下面に冷媒を通流させる通流路を設けたり、このウエハホルダー34の本体を、内部に冷媒を通流可能なジャケット形状に構成したりして冷却を行ってもよい。また、例えばウエハホルダー34の例えば下面に、ペルチェ素子や冷媒などで冷却した吸熱体を押し付けるようにしてもよい。さらには、超臨界処理装置3に冷却機構を設けず、ウエハホルダー34を自然冷却してもよい。
そして処理チャンバー31の加熱機構についても抵抗発熱体により構成する場合に限定されず、例えば処理チャンバー31本体の内部に熱媒を通流させる通流路を形成して加熱を行ってもよい。
また、例えば超臨界流体の雰囲気を得るために処理空間310に供給される流体は気体に限定されず、例えば予め超臨界状態とした流体を直接供給してもよい。この場合には、例えば処理チャンバー31を周囲の雰囲気から十分に断熱し、処理空間310に超臨界流体を送り込むコンプレッサーなどの加圧機構を超臨界流体の雰囲気形成部としてもよい。
また上述の各実施の形態では、ウエハWが浸漬される液体としてIPA、この液体と置換される超臨界状態の流体としてCOを採用した例について説明したが、各流体の例はこれに限定されるものではない。例えば洗浄処理後のウエハWに乾燥防止用のIPAを供給する場合に替えて、ウエハWをリンス液(洗浄液)であるDIWに浸漬したまま超臨界流体と置換してもよい。また例えば超臨界流体としてHFE(Hydro FluoroEther)を利用する場合などに、液体のHFEを液盛りした状態で処理チャンバー31内にウエハWを配置し、この気体または超臨界状態のHFEを処理空間310内に供給する構成をしてもよい。また超臨界状態の流体としてはIPAなども利用することができる。
W ウエハ
1 洗浄処理システム
100 FOUP
2 洗浄装置
3 超臨界処理装置
31 処理チャンバー
310 処理空間
311 開口部
34 ウエハホルダー
341 蓋部材
38 ロックプレート
39 ヒーター
4 冷却機構
5 搬送アーム
6 姿勢変換機構
711 CO供給ライン
721 IPA排出ライン
731 排気ライン
8 制御部

Claims (6)

  1. 液体により表面が濡れた状態の被処理基板を超臨界流体と接触させて、当該被処理基板を乾燥する処理が行われる処理容器と、
    被処理基板を横向きに保持した状態で、前記処理容器に設けられた開口部を介して、当該処理容器の内部と外部との間を移動する基板保持部と、
    この基板保持部と一体に形成され、当該基板保持部が前記処理容器の内部に移動したとき前記開口部を塞ぐ蓋部材と、
    前記処理容器内を超臨界流体の雰囲気とするための雰囲気形成部と、
    この雰囲気形成部にて前記処理容器内が超臨界流体の雰囲気とされた後、前記基板保持部に保持されている被処理基板を縦に向けて当該被処理基板上の液体を流下させるために、前記処理容器の姿勢を変換する姿勢変換機構と、
    前記被処理基板から流下した液体を排出する排出部と、
    前記液体が排出された後の処理容器内を減圧し、前記超臨界流体を気体にするための排気部と、を備えたことを特徴とする基板処理装置。
  2. 前記処理容器には、超臨界流体となる流体が気体の状態で供給されることを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 前記雰囲気形成部は、前記基板保持部により保持された被処理基板の表面が濡れた状態となっている期間内に、前記気体を超臨界流体とすることを特徴とする請求項2に記載の基板処理装置。
  4. 前記雰囲気形成部は、前記処理容器内の雰囲気を加熱する加熱機構を含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一つに記載の基板処理装置。
  5. 前記処理容器の外部に移動した基板保持部を冷却する冷却機構を備えることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一つに記載の基板処理装置。
  6. 前記開口部を塞いでいる蓋部材の開放を阻止するためのストッパ機構を備えることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一つに記載の基板処理装置。
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